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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126757
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】情報提供装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20230905BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20230905BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20230905BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20230905BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20230905BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20230905BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230905BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/04886
G06F3/16 690
G06F3/16 620
G01C21/26 A
G08G1/0969
G09G5/14 A
G09G5/00 510Q
G09G5/373 100
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092883
(22)【出願日】2023-06-06
(62)【分割の表示】P 2021180277の分割
【原出願日】2013-12-27
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】坂 剛
(72)【発明者】
【氏名】小室 俊之
(57)【要約】
【課題】操作しにくい、画面をじっくり見ることができない状況であっても、色々なカテゴリーの情報を簡単に把握することができる情報提供装置、情報提供方法、情報提供用プログラム及び当該情報提供用プログラムを格納した記憶媒体、を提供する。
【解決手段】 システム制御部2が、表示部3にカテゴリー毎に設けた領域A0~A4を表示させ、当該領域A0~A4内に対応するカテゴリーの情報を表示させる。システム制御部2が、音声出力部4を制御して、各カテゴリーの情報を順次、読み上げ、読み上げているカテゴリーに対応する領域A2~A4を拡大して表示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に、複数のカテゴリー毎の領域と、前記領域に対応するカテゴリーの情報と、を表示させる制御を行う表示制御部と、
前記領域に対応するカテゴリーの情報に関する音声情報を音声出力部に出力させる制御を行う音声制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記領域のうち、前記音声制御部がユーザの操作に依らず自動的に出力させる音声情報に関連する第1領域と他の領域を重ならせることなく、前記第1領域を前記音声情報の出力前よりも拡大させる表示制御を行うことを特徴とする情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供方法、情報提供用プログラム及び当該情報提供用プログラムを格納した記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両に搭載された表示部は、切替ボタンが設けられ、この切替ボタンを操作することにより、ナビゲーション画面からオーディオ画面など表示内容を切り替えることができる。しかしながら、上述した従来の表示部は、1つの画面で1つのカテゴリーの情報しか提供することができなかったため、色々なカテゴリーの情報を得たい場合は、切替ボタンを操作しなければならなかった。このため、運転中や急いでいるときなど、切替ボタンを操作しにくい状況で色々なカテゴリーの情報を把握するのが難しい。そこで、画面を分割して1つの画面に、ナビゲーションにかかわる領域と、ナビ以外の機能(例えばオーディオ機能)にかかわる領域と、表示させるものが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-66197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、運転中など画面をじっくり見ることができない状況では、上述したように1つの画面に複数領域を表示させ、各領域に情報を表示させても、何が表示されているのか一目でわかりにくい、という問題が一例として挙げられる。また、上記特許文献1に記載された表示部には、音声の読み上げの機能に関して記載がないが、たとえ読み上げを行ったとしてもどのカテゴリーに関する情報が読み上げられているのかが分からない、という問題が一例として挙げられる。
【0005】
そこで、本発明は、例えば、色々なカテゴリーの情報を簡単に把握することができる情報提供装置、情報提供方法、情報提供用プログラム及び当該情報提供用プログラムを格納した記憶媒体、を提供することを課題の一例とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、表示部に、複数のカテゴリー毎の領域と、前記領域に対応するカテゴリーの情報と、を表示させる制御を行う表示制御部と、前記領域に対応するカテゴリーの情報に関する音声情報を音声出力部に出力させる制御を行う音声制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記領域のうち、前記音声制御部がユーザの操作に依らず自動的に出力させる音声情報に関連する第1領域と他の領域を重ならせることなく、前記第1領域を前記音声情報の出力前よりも拡大させる表示制御を行うことを特徴とする情報提供装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の情報提供装置の一例を示すブロック図である。
図2図1に示す情報提供装置を構成するシステム制御部の処理手順を示すフローチャートである。
図3図2に示す読み上げ時に表示部に表示される画像を示す説明図である。
図4】ナビゲーション領域について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態にかかる情報提供装置を説明する。表示制御部が、表示部に、複数のカテゴリー毎に設けた領域と、領域に対応するカテゴリーの情報と、を表示させる。音声制御部が、領域に対応するカテゴリーの情報に関する音声情報を音声出力部に出力させる制御を行う。表示制御部が、音声制御部が音声出力部に出力させている音声情報に関連する領域を、他の領域よりも強調して表示する。
【0009】
これにより、音声制御部が、領域に対応するカテゴリーの情報に関する音声情報を音声出力部に出力させるので、表示部をじっくりみることができない状況であっても、音声情報として把握することができる。しかも、音声出力部に出力させている音声情報に関連する領域を、他の領域よりも強調して表示するので、音声出力部に出力させている音声情報がどのカテゴリーに属するのかが把握しやすくなる。
【0010】
また、表示制御部が、カテゴリーの少なくとも一つの情報を図として表示させ、音声制御部が、図に関する情報を音声出力部に出力させるようにしてもよい。これにより、より情報が把握しやすくなる。
【0011】
また、表示制御部により前記強調して表示されている、少なくとも1つのカテゴリーに対応する領域に表示されている情報と、前記音声出力部により出力されている情報と、は異なる内容であってもよい。これにより、より多くの情報を提供することができる。
【0012】
また、領域が強調して表示されているときに当該領域内に表示される情報と、領域が強調して表示されていないときに当該領域内に表示されている情報と、は異なる内容であってもよい。これにより、より多くの情報を提供することができる。
【0013】
また、領域の1つは、ナビゲーション情報を表示するナビゲーション領域であり、強調して表示されているナビゲーション領域には、地図上に交通情報を表すマークが表示され、音声制御部は、マークの意味を音声出力部に出力させるようにしてもよい。これにより、より情報が把握しやすくなる。
【0014】
また、領域の1つは、ニュースを表示するインフォメーション領域であり、強調して表示されているインフォメーション領域には、見出しが表示され、音声出力部が、表示された見出しに関するニュースを音声出力部に出力させるようにしてもよい。これにより、ニュースの概要と詳細を簡単に把握することができる。
【0015】
また、予め入力又は登録された地点情報を取得する地点情報取得部を備え、表示制御部は、インフォメーション領域に複数のニュースの見出しを表示している場合、地点情報取得部により取得した地点情報に関連するニュースを、他のニュースよりも優先的に表示又は音声情報として出力するようにしてもよい。これにより、地点情報に関するニュースがあることを利用者が知ることができる。
【0016】
また、本発明の一実施形態に係る情報提供方法は、領域表示工程において、表示部にカテゴリー毎に設けた複数の領域を表示させ、当該領域に対応するカテゴリーの情報を表示させる。音声出力工程において、音声出力部を制御して、各カテゴリーの情報を出力する。領域表示工程において、音声出力部から出力されているカテゴリーに対応する領域を、他の領域よりも強調して表示させる。
【0017】
これにより、音声制御部が、領域に対応するカテゴリーの情報に関する音声情報を音声出力部に出力させるので、表示部をじっくりみることができない状況であっても、音声情報として把握することができる。しかも、音声出力部に出力させている音声情報に関連する領域を、他の領域よりも強調して表示するので、音声出力部に出力させている音声情報がどのカテゴリーに属するのかが把握しやすくなる。
【0018】
また、上述した情報提供方法をコンピュータにより実行させる情報提供用プログラムとしてもよい。コンピュータにより実行されるプログラムであるので、専用のハードウェア等が不要となり、汎用の情報提供装置にインストールして機能させることができる。
【0019】
また、上記情報提供用プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【実施例0020】
次に、上述した情報提供装置及び情報提供方法について、図1を参照して以下説明する。図1は、本発明の情報提供装置の一例を示すブロック図である。同図に示す情報提供装置1は、表示部3と、音声出力部4と、を備え、複数カテゴリーの情報を提供する装置である。本実施例において、情報提供装置1は、車両に搭載された例について説明するが、これに限らず、スマートホンやタブレットなどの携帯端末に組み込んでもよい。なお、カテゴリーとしては、例えば、CDやDVDに関するメディア情報、ナビゲーション情報、ニュースや地域情報などのインフォメーション情報、使用者のスケジュールや、メールの受信内容などのプライベート情報、日時、天気や温度などの日時・天気情報などがある。
【0021】
上記情報提供装置1は、装置全体の制御を司るシステム制御部2と、表示部3と、音声出力部4と、メディア装置5と、GPS受信部6と、通信部8と、が備えられ、これらがバス9で接続されている。システム制御部2は、例えばRAM(Ramdam Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリを備えたCPU(Central Processing Unit)で構成される。このシステム制御部2のCPUは、ROMに記録された情報提供用プログラムに従って動作を行い、後述するメディア装置5、GPS受信部6、通信部8から得た複数カテゴリーの情報を表示部3や音声出力部4を用いて提供する。
【0022】
表示部3は、例えば車両のインストルメントパネルに設けられており、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)素子等から構成される。そして、表示部3は、各カテゴリーの情報をシステム制御部2からの要求に応じて表示する。
【0023】
音声出力部4は、例えば、DAC(デジタル/アナログ信号変換器)、アンプ、スピーカ等を備えており、システム制御部2から出力された音声データをDACによりD/A変換した後、アンプにより増幅してスピーカから音波として出力する。
【0024】
メディア装置5は、例えば、CDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ又はHDドライブ等により構成され、CD、DVD、BD又はHD等の記録媒体に記録された音楽情報や映像情報などを読み出して、システム制御部2に送信する。システム制御部2は、このメディア装置5から得た情報をメディア情報にカテゴライズして提供する。
【0025】
GPS受信部6は、公知であるように、GPS衛星群を形成する複数の人工衛星が発射する電波を受信して、このGPS受信部6の現在の位置情報を求め、この現在の位置情報をシステム制御部2に対して出力する。そして、システム制御部2は、入力された位置情報をRAMなどに時系列に記憶させる。なお、位置情報は、GPS受信部6が検出した時点の車両の位置を示す経度、緯度、検出日時などの各種データを有している。
【0026】
通信部8は、例えば、インターネット及び移動体通信網等により構成されたネットワークと基地局を介して無線通信により接続されるようになっている。これにより、システム制御部2は、ネットワークを介して得たニュースをインフォメーション情報にカテゴライズして提供する。
【0027】
また、通信部8には、VICS(登録商標)受信機も備えられており、これにより、FM多重放送、道路上に設置された光(赤外線)ビーコン、電波(準マイクロ波)ビーコン等から発信された道路交通情報(例えば、渋滞や事故、通行止めなどの交通情報に関する情報)を受信可能になっている。システム制御部2は、この通信部8のVICS受信機から得た道路交通情報をナビゲーション情報にカテゴライズして提供する。
【0028】
さらに、通信部8は、ブルートゥースモジュールも備えられており、スマートホンやタブレットに無線通信により接続されるようになっている。システム制御部2は、スマートホンやタブレット内に格納された個人のスケジュールや連絡帳、メールの受信履歴などを取得して、プライベート情報にカテゴライズして提供する。
【0029】
次に、上述した構成の情報提供装置の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。所定のトリガに応じてシステム制御部2は、図2に示す読み上げ処理を実行する。このトリガとしては、例えば、車両のイグニッションスイッチがオンになる、予め設定された時刻になる、または、予め設定された時間帯に車両のイグニッションスイッチがオンされるなどが考えられる。また、上述したように時刻、時間帯だけがトリガになるのではなく、場所がトリガとなることも考えられる。この一例としては、自宅にいるときに、エンジンをかける、がトリガとして挙げられる。
【0030】
まず、システム制御部2は、各カテゴリーの情報を取得する(ステップS1)。このステップS1において、システム制御部2は、メディア装置5からメディア情報、GPS受信部6、地図データベース7や通信部8のVICS受信機からナビゲーション情報、通信部8を介してネットワークからニュースや日時・天気情報、通信部8のブルートゥースモジュールからプライベート情報を取得する。次に、システム制御部2は、これら取得した複数カテゴリーの情報を音声出力部4により読み上げて提供する(ステップS2)。
【0031】
このステップS2の詳細について図3を参照して説明する。まず、システム制御部2は、表示部3の下端部に日時・天気領域A0を表示させ、その日時・天気領域A0内に日時・天気情報を表示させる。また、システム制御部2は、表示制御部として機能し、カテゴリー毎に設けたメディア領域A1、ナビ領域A2、インフォメーション領域A3、プライベート領域A4を表示させ、各領域A1~A4内に対応するカテゴリーの情報を表示させる。
【0032】
即ち、上記メディア領域A1内にはメディア情報が、ナビ領域A2内にはナビゲーション情報が、インフォメーション領域A3内にはインフォメーション情報が、プライベート領域A4内にはプライベート情報が表示される。これら領域A1~A4は、日時・天気領域A0を除いた画面上の領域を4つに分割して設けられている。本実施例においては、画面の左上がメディア領域A1に割り当てられ、右上がナビ領域A2に割り当てられ、左下がインフォメーション領域A3に割り当てられ、右下がプライベート領域A4に割り当てられている。
【0033】
システム制御部2は、表示部3に各領域A1~A4を囲む枠を表示する。さらに、システム制御部2は、領域A1~A4の背景色を互いに異ならせたり、領域A1~A4内に番号や識別子、文字などを表示して、各領域A1~A4がどのカテゴリーに属するか識別可能にしている。
【0034】
次に、情報提供処理において、システム制御部2は、表示制御部および音声制御部として機能し、音声出力部4を制御して、各カテゴリーの情報を順次読み上げると共に、読み上げられているカテゴリーに対応する領域A1~A4を拡大する。この拡大により読み上げられているカテゴリーに対応する領域A1~A4が、読み上げられていないカテゴリーに対応する他の領域A1~A4よりも強調されて表示される。具体的に説明すると、システム制御部2は、例えばプライベート情報→日時・天気情報→ナビ情報→インフォメーション情報の順に読み上げる。なお、メディア情報は更新頻度が少ないため、本実施例では読み上げないこととした。
【0035】
システム制御部2は、プライベート情報を読み上げているときは、図3(A)に示すように、プライベート領域A4を拡大して表示し、ナビ情報を読み上げているときは、図3(B)に示すように、ナビ領域A2を拡大して表示し、インフォメーション情報を読み上げているときは、図3(C)に示すように、インフォメーション領域A3を拡大して表示する。ただし、本実施例では、日時・天気情報を読み上げているときであっても、日時・天気領域A0の大きさは変更しない。
【0036】
なお、情報の読み上げは、単に領域A0、A2~A4に表示されている文字を音声で読み上げるのではなく、読み上げている情報と、そのとき領域A0、A2~A4に表示されている情報と、は異なる内容にしてある。なお、異なる内容とは、上述したように単に領域A0、A2~A4に表示されている文字を読み上げるのではなく、後述するように領域A0、A2~A4にマークを表示させ、そのマークの意味を読み上げたり、領域A0、A2~A4に表示されたマークとは別の情報を読み上げることが含まれる。また、領域A0、A2~A4に文字が表示された場合に、その文字とは別の情報を付加的に読み上げることも含まれる。
【0037】
次に、領域A2~A4の拡大について詳しく説明すると、読み上げられている領域A2~A4はその縦横が拡大され、大領域となる。この大領域の左右(横)に割り当てられた領域A1~A4はその横が縮小され、小領域となる。また、大領域の上下(縦)に割り当てられた領域A1~A4はその横が大領域と同様に拡大され、縦が縮小され、中領域となる。これにより、領域A2~A4は、読み上げているカテゴリーの切り替えに応じて大・中・小領域の3つに切り替えられる。この大領域内に表示される情報と、中・小領域内に表示される情報と、は異なる内容であり、領域の大きさに応じた情報量を表示するようになっている。
【0038】
次に、領域A1~A4に表示される情報と、音声で読み上げられる情報と、の具体的な例について説明する。まず、プライベート情報の一例について説明する。システム制御部2は、プライベート情報の読み上げが行われておらず、プライベート領域A4が小・中領域に表示されているときは、例えば今日の予定が入っていることを示すマークを表示する。
【0039】
次に、システム制御部2は、プライベート情報の読み上げが行われ、プライベート領域が大領域に表示されているときは、その日の予定の詳細を表示する。このとき、音声出力部4からも、その日の予定の詳細が読み上げられる。
【0040】
次に、日時・天気情報の一例について説明する。システム制御部2は、図3に示すように、日時・天気領域A0内に日時とその日の天気を示す天気マークを表示させる。また、システム制御部2は、「本日の天気は晴れです。」など日時・天気領域A0に表示されている天気マークの意味を読み上げる。さらに、システム制御部2は、その日が金曜日であれば「週末の天気は晴れです」など付加情報を読み上げる。
【0041】
次に、ナビゲーション情報の一例について図4を参照して説明する。システム制御部2は、ナビゲーション情報の読み上げが行われておらず、ナビ領域A2が小・中領域に表示されているときは、図4(A)に示すように、ナビ領域A2には目的地を表す「Home」の文字と、目的地までの到達時刻が表示する。
【0042】
次に、システム制御部2は、ナビゲーション情報の読み上げが行われ、ナビ領域A2が大領域に表示されているときは、図4(B)に示すような内容が表示される。同図に示すように、ナビ領域A2の大領域には、目的地までの地図が表示され、その地図上に現在位置を示す現在位置マークM1、目的地を示す目的地マークM2、目的地までの経路R、また、注意マークM3や渋滞ラインマークM4など交通情報を表すマークを重畳して表示する。このとき、「○○付近が通行止めです。」など注意マークM3の意味が読み上げられ、「○○交差点付近で渋滞が発生しています。」など渋滞ラインマークM4の意味が読み上げられるように、システム制御部2が音声出力部4を制御する。
【0043】
次に、インフォメーション情報としてニュースを表示する場合の一例について説明する。システム制御部2は、インフォメーション情報の読み上げが行われておらず、インフォメーション領域A3が小・中領域に表示されているときは、トップニュースの見出しだけを表示する。
【0044】
次に、システム制御部2は、ニュースの読み上げを行わせ、インフォメーション領域A3が大領域に表示されているとき、インフォメーション領域A3の大領域には、例えば上記トップニュースの見出しとそのニュースに関する画像や概略を表示する。このとき、音声出力部4からは、当該トップニュースに関する詳細な内容が読み上げられる。
【0045】
上記実施例では、トップニュースだけを読み上げる例について説明していたが、以下に示す例も考えられる。まず、複数のニュースを取得した場合、システム制御部2は、インフォメーション領域A3の大領域に、取得した複数のニュースの見出しを表示する。このとき、音声出力部4からは見出しが表示された複数のニュースの概要又は詳細について順次読み上げられる。このとき、利用者により例えば表示部3の表示画面がタッチされるなど選択操作が行われると、システム制御部2は、選択操作されているときに読み上げているニュースに関する詳細な内容を表示する画面に切り替えられたり、ブックマークが付けられるようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施例では、ニュースの見出しを複数表示し、表示した複数のニュースの詳細を読み上げていたが、以下に示す例も考えられる。まず、システム制御部2は、予め入力又は登録された地点情報があった場合、地点情報取得部として機能し、これを取得する。上記地点情報とは、経路検索のために入力された目的地や予め登録された自宅などの地点情報である。また、システム制御部2は、インフォメーション領域A3に複数のニュースの見出しを表示している場合、取得した地点情報に関連するニュースを、他のニュースよりも優先的に表示又は音声情報として出力する。優先的に表示するとは、例えば、拡大されたインフォメーション領域A3に複数の見出しを上下に並べて表示する場合、上記地点情報に関連する見出しを一番上に表示したり、太字にしたりして強調することなど他のニュースと識別できるように表示することが考えられる。さらに、優先的に音声情報として出力するとは、例えば、インフォメーション領域A3に表示している複数の見出しのうち一部のニュースのみを読み上げる場合、読み上げるニュースとして地点情報に関連するものを必ず入れるようにしたり、地点情報に関連するニュースを一番最初に読み上げたり、地点情報に関連するニュースについては詳細情報を読み上げて、その他のニュースについては概要を読み上げるなど、他のニュースと識別できるように読み上げることが考えられる。これにより、地点情報に関するニュースがあることを利用者が知ることができる。
【0047】
上述した実施例によれば、システム制御部2が、表示部3に、複数のカテゴリー毎に設けた領域A1~A4と、領域A1~A4に対応するカテゴリーの情報と、を表示させる。また、システム制御部2が、領域A2~A4に対応するカテゴリーの情報に関する音声情報を音声出力部4に出力させる制御を行い、このとき音声出力部4に出力させている音声情報に関連する領域A2~A4を、他の領域A1~A4よりも強調して表示するこれにより、表示部3をじっくりみることができない状況であっても、音声情報として把握することができる。しかも、音声出力部4に出力させている音声情報に関連する領域A2~A4を、他の領域A1~A4よりも強調して表示するので、音声出力部4に出力させている音声情報がどのカテゴリーに属するのかが把握しやすくなる。
【0048】
また、上述した実施例によれば、システム制御部2が、カテゴリーの少なくとも一つであるナビゲーション情報を図(地図及び地図上に表示されたマークM3、M4)として表示させ、図に関する情報を音声出力部4に出力させている。これにより、より情報が把握しやすくなる。
【0049】
また、上述した実施例によれば、拡大されている領域A2~A4に表示されている情報と、音声出力部4により出力されている情報と、は異なる内容である。これにより、より多くの情報を提供することができる。
【0050】
また、上述した実施例によれば、ナビゲーション情報、インフォメーション情報やプライベート情報など領域A2~A4が拡大されているときに当該領域A2~A4内に表示される情報と、領域A2~A4が拡大されていないときに当該領域A2~A4内に表示されている情報と、は異なる内容である。これにより、より多くの情報を提供することができる。
【0051】
また、上述した実施例によれば、拡大されているナビゲーション領域A2には、視認しやすい交通情報を表すマークM3、M4が表示され、マークM3、M4の意味を読み上げられている。これにより、より情報が把握しやすくなる。
【0052】
また、上述した実施例によれば、拡大されているインフォメーション領域A3には、見出しが表示され、表示された見出しに関するニュースを読み上げられている。これにより、ニュースの概要と詳細を簡単に把握することができる。
【0053】
なお、上述した実施例によれば、情報のカテゴリーをメディア情報、ナビゲーション情報、インフォメーション情報、プライベート情報、日時・天気情報の5つとしていたが、これに限ったものではない。他のカテゴリーの情報を加えてもよい。
【0054】
また、上述した実施例によれば、予め定め順番で各カテゴリーの情報を読み上げていたが、これに限ったものではない。システム制御部2は、通常時はユーザが各領域A1~A4の選択操作を行うと、選択した領域A1~A4を拡大するようになっている。そこで、選択された領域A1~A4の履歴に応じた順番に各カテゴリー情報を読み上げるようにしてもよい。具体的には、インフォメーション領域A3を頻繁に選択するユーザであれば、インフォメーション情報を一番最初に読み上げるようにしてもよい。また、プライベート領域A4をほとんど選択しないユーザであれば、プライベート情報の読み上げを行わないようにしてもよい。また、システム制御部2は、読み上げを行っているときにスキップ操作を行うと、そのとき読み上げているカテゴリーの情報の読み上げをスキップするようにしてもよい。この場合、スキップされた回数が多いカテゴリーについては読み上げないようにすることも考えられる。
【0055】
なお、上記選択操作やスキップ操作としては、例えば、表示部3をタッチパネルで構成し、このタッチパネルのタッチ操作が考えられる。その他に、ジェスチャー操作や、音声認識を使ったユーザインタフェースなども考えられる。音声認識を使った場合、音声認識コマンドでの読み上げのスキップをスキップ操作としてもよい。また、音声認識コマンドでの読み上げ領域の指定、もう一度今のエリアをしゃべってほしいなどの再生リクエストを選択操作としてもよい。
【0056】
また、上述した実施例によれば、日時・天気領域A0については読み上げているときに拡大していないが、これに限ったものではない。日時・天気領域A0も読み上げているときに拡大するようにしてもよい。この場合、拡大された日時・天気領域A0内には、その日の天気だけでなく明日、明後日の天気マークを付加して表示させることが考えられる。
【0057】
また、上述した実施例によれば、表示部3に表示されている日時・天気情報、メディア情報、ナビ情報、インフォメーション情報、プライベート情報の5つのカテゴリーのうち、読み上げは4つのカテゴリーのみ行って、メディア情報について読み上げていなかったが、これに限ったものではない。例えば、すべてのカテゴリーについて読み上げを行うようにしてもよい。
【0058】
また、上述した実施例によれば、読み上げられているカテゴリーに対応する領域A2~A4を拡大して強調していたが、これに限ったものではない。例えば、読み上げられているカテゴリーに対応する領域A2~A4の枠を太くして表示させたり、他の領域A2~A4と背景の色を変えたりして強調するようにしてもよい。また、読み上げられているカテゴリーに対応する領域A2~A4の枠を点滅させたり、浮き上がらせて見せることにより、他の領域A2~A4よりも強調して表示してもよい。
【0059】
また、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 情報提供装置
2 システム制御部(表示制御部、音声制御部、地点情報取得部)
3 表示部
4 音声出力部
A1~A4 領域
M3 注意マーク(マーク、図)
M4 渋滞ラインマーク(マーク、図)
図1
図2
図3
図4