(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126786
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】新無線における電力遷移を扱うための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20230905BHJP
【FI】
H04L27/26 300
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023096836
(22)【出願日】2023-06-13
(62)【分割の表示】P 2020515662の分割
【原出願日】2018-09-15
(31)【優先権主張番号】20170100419
(32)【優先日】2017-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(31)【優先権主張番号】16/131,276
(32)【優先日】2018-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アッカラカラン
(72)【発明者】
【氏名】イー・ファン
(72)【発明者】
【氏名】レンチウ・ワン
(72)【発明者】
【氏名】セヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ガール
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドロス・マノラコス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】新無線(NR)デバイスにおける送信における電力遷移を扱う方法及び装置を提供する。
【解決手段】方法は、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する1202ことと、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとる1204ことと、第1の送信電力を使用して送信の第1の部分を送信し、第2の送信電力を使用して第2の部分を送信する1206ことと、を含む。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、前記送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、
前記第1の送信電力から前記第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、
前記第1の送信電力を使用して前記送信の前記第1の部分を送信し、前記第2の送信電力を使用して前記送信の前記第2の部分を送信することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、前記送信において直交周波数領域多重化(OFDM)シンボルをブランキングすることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、前記送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の1つまたは複数のリソース要素(RE)をブランキングすることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
1つまたは複数の他のREの電力レベルをブーストすること
をさらに備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の他のREの前記電力レベルをブーストすることが、前記デジタル領域信号を前記アナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の前記1つまたは複数のREの電力レベルをブーストすることを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電力レベルのインジケーションを送ること
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記インジケーションがアップリンク(UL)制御信号を介して送られる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記UL制御信号をスケジュールするダウンリンク制御チャネルを受信することをさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
前記送信においてデータを伝達するための低ピーク対平均電力比(PAPR)波形のPAPRよりも小さいかまたはそれに等しいPAPRをもつ、前記送信の復調基準信号(DMRS)のためのシーケンスを選択すること
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記低PAPR波形が、離散フーリエ変換シングルキャリア直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形とともにπ/2 2位相シフトキーイング(π/2-BPSK)変調を使用する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記低PAPR波形は、前記低PAPR波形が、周波数トーンのインターリーブされたセットを占有するか、またはそれにわたって直交カバーコードが適用される複数のOFDMシンボルを占有するとき、低PAPR特性が維持されることを可能にするための修正を使用する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
無線リソース制御(RRC)シグナリングと、
前記データを伝達するための変調およびコーディング方式(MCS)と波形とのうちの少なくとも1つに基づく暗黙的決定と
の組合せに基づいて前記DMRSのパターンおよびオーバーヘッドを導出すること
をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
前記第2の部分のための別の電力増幅器(PA)バックオフとは異なる前記第1の部分のためのPAバックオフを適用すること
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
DMRS電力と前記送信の前記第2の部分の電力との間の固定電力比を適用することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用することが、電力増幅器(PA)出力に残っている利用可能な電力ヘッドルームにかかわらず、前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用することを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ワイヤレスデバイスのためのワイヤレス通信のための方法であって、
第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、前記UEが、前記第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから前記第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するように前記UEをスケジュールする第2の許可を送信することと、
前記インジケーションに基づいて、前記UEから前記第1の送信を受信することと
を備える、方法。
【請求項17】
前記インジケーションに基づいて、前記第1の送信電力を決定することと、
前記第1の送信と前記第1の送信電力とに基づいて、前記UEに対するチャネル品質を推定することと
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つの前記インジケーションを前記第2の送信中に含めるように前記UEに指示すること
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
ワイヤレス通信のための装置であって、
送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、前記送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、
前記第1の送信電力から前記第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、
前記第1の送信電力を使用して前記送信の前記第1の部分を送信し、前記第2の送信電力を使用して前記送信の前記第2の部分を送信することと
を行うように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと
を備える、装置。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記送信において直交周波数領域多重化(OFDM)シンボルをブランキングすることによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の1つまたは複数のリソース要素(RE)をブランキングすることによって、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記プロセッサが、1つまたは複数の他のREの電力レベルをブーストすることによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記プロセッサが、前記デジタル領域信号を前記アナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の前記1つまたは複数のREの前記電力レベルをブーストすることによって、前記1つまたは複数の他のREの前記電力レベルをブーストするように構成された、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記プロセッサが、
前記電力レベルのインジケーションを送る
ように構成された、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記プロセッサが、アップリンク(UL)制御信号を介して前記インジケーションを送るように構成された、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記プロセッサが、前記UL制御信号をスケジュールするダウンリンク制御チャネルを受信するように構成された、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記プロセッサが、
前記送信においてデータを伝達するための低ピーク対平均電力比(PAPR)波形のPAPRよりも小さいかまたはそれに等しいPAPRをもつ、前記送信の復調基準信号(DMRS)のためのシーケンスを選択すること
によって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項28】
前記低PAPR波形が、離散フーリエ変換シングルキャリア直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形とともにπ/2 2位相シフトキーイング(π/2-BPSK)変調を使用し、
前記プロセッサが、前記低PAPR波形を使用して前記送信の前記第1の部分および前記第2の部分のうちの少なくとも1つを送信するように構成された、
請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記低PAPR波形は、前記低PAPR波形が、周波数トーンのインターリーブされたセットを占有するか、またはそれにわたって直交カバーコードが適用される複数のOFDMシンボルを占有するとき、低PAPR特性が維持されることを可能にするための修正を使用し、
前記プロセッサが、前記低PAPR波形を使用して前記送信の前記第1の部分および前記第2の部分のうちの少なくとも1つを送信するように構成された、
請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記プロセッサが、
前記データを伝達するための変調およびコーディング方式(MCS)と波形とのうちの少なくとも1つに基づく前記DMRSのパターンおよび潜在的オーバーヘッドの暗黙的導出を決定することと、
無線リソース制御(RRC)シグナリングと、
前記暗黙的導出と
の組合せに基づいて前記DMRSの前記パターンおよび前記オーバーヘッドを導出することと
を行うようにさらに構成された、請求項27に記載の装置。
【請求項31】
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記プロセッサが、 前記第2の部分のための別の電力増幅器(PA)バックオフとは異なる前記第1の部分のためのPAバックオフを適用すること
によって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項32】
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記プロセッサが、 DMRS電力と前記送信の前記第2の部分の電力との間の固定電力比を適用することによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、請求項19に記載の装置。
【請求項33】
前記プロセッサが、電力増幅器(PA)出力に残っている利用可能な電力ヘッドルームにかかわらず、前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用することによって、前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用するように構成された、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
ワイヤレス通信のための装置であって、
第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、前記UEが、前記第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから前記第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するように前記UEをスケジュールする第2の許可を送信することと、
前記インジケーションに基づいて、前記UEから前記第1の送信を受信することと を行うように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと
を備える、装置。
【請求項35】
前記プロセッサが、
前記インジケーションに基づいて、前記第1の送信電力を決定することと、
前記第1の送信と前記第1の送信電力とに基づいて、前記UEに対するチャネル品質を推定することと
を行うようにさらに構成された、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記プロセッサが、
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つの前記インジケーションを前記第2の送信中に含めるように前記UEに指示する
ようにさらに構成された、請求項34に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2017年9月18日に出願されたギリシャ出願第20170100419号の利益を主張する、2018年9月14日に出願された米国出願第16/131,276号の優先権を主張する。
序論
【0002】
[0002]本開示の態様は、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、送信機の電力レベルを変更することによって引き起こされる位相コヒーレンス損失(phase coherence loss)を緩和することなど、ワイヤレス通信デバイスが新無線(NR:new radio)通信システムにおいて送信することによる電力遷移を扱うことに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなど、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を採用し得る。そのような多元接続技術の例は、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))システム、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
【0004】
[0004]ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかのユーザ機器(UE)のための通信をサポートすることができるいくつかのノードBを含み得る。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクを介してノードBと通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)はノードBからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)はUEからノードBへの通信リンクを指す。
【0005】
[0005]NR(たとえば、第5世代技術フォーラム(5GTF:5th Generation Technology Forum))ワイヤレス通信システムにおける送信機が送信の最中に電力レベルを変更することが望ましいことがある。送信の最中に電力レベルを変更することは、(たとえば、送信された波形の)位相コヒーレンスの損失を引き起こし得る。たとえば、位相コヒーレンスは、電力変更がデジタル的に実装されないが、代わりに、(1つまたは複数の)アナログ利得段の変更を介して実装される場合、失われ得る。モバイルデバイス(たとえば、UE)は、基地局(たとえば、次世代ノードB(gNB))が有しない実装制約を有し得るので、位相コヒーレンスの損失は、ダウンリンク(DL)送信においてよりもアップリンク(UL)送信において厳しいことがある。たとえば、モバイルデバイスが生成することができるデジタル利得の量は、基地局が生成することができるデジタル利得の量よりも少ないことがある。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本開示のシステム、方法、およびデバイスは、それぞれいくつかの態様を有し、それらのうちの単一の態様が単独で本開示の望ましい属性を担当するとは限らない。次に、以下の特許請求の範囲によって表される本開示の範囲を限定することなしに、いくつかの特徴が手短に説明される。この説明を考察すれば、特に「発明を実施するための形態」と題するセクションを読めば、本開示の特徴が、ワイヤレスネットワークにおけるアクセスポイントと局との間の改善された通信を含む利点をどのように提供するかが理解されよう。
【0007】
[0007]ワイヤレス通信デバイスが新無線(NR、たとえば、第5世代(5G))通信システムにおいて送信することによる位相コヒーレンス損失を緩和するための技法が、本明細書で説明される。
【0008】
[0008]一態様では、ワイヤレス通信のための方法が提供される。本方法は、たとえば、ワイヤレスデバイスによって実行され得る。本方法は、概して、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、第1の送信電力を使用して送信の第1の部分を送信し、第2の送信電力を使用して送信の第2の部分を送信することとを含む。
【0009】
[0009]一態様では、ワイヤレス通信のための方法が提供される。本方法は、たとえば、基地局(BS)によって実行され得る。本方法は、概して、第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、第1の送信電力または第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するようにUEをスケジュールする第2の許可を送信することと、インジケーションに基づいて、UEから第1の送信を受信することとを含む。
【0010】
[0010]一態様では、ワイヤレス通信のための装置が提供される。本装置は、概して、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、第1の送信電力を使用して送信の第1の部分を送信し、第2の送信電力を使用して送信の第2の部分を送信することとを行うように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含む。
【0011】
[0011]一態様では、ワイヤレス通信のための装置が提供される。本装置は、概して、第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、第1の送信電力または第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するようにUEをスケジュールする第2の許可を送信することと、インジケーションに基づいて、UEから第1の送信を受信することとを行うように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含む。
【0012】
[0012]一態様では、ワイヤレス通信のための装置が提供される。本方法は、概して、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定するための手段と、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するための手段と、第1の送信電力を使用して送信の第1の部分を送信し、第2の送信電力を使用して送信の第2の部分を送信するための手段とを含む。
【0013】
[0013]一態様では、ワイヤレス通信のための装置が提供される。本装置は、概して、第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信するための手段と、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、第1の送信電力または第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するようにUEをスケジュールする第2の許可を送信するための手段と、インジケーションに基づいて、UEから第1の送信を受信するための手段とを含む。
【0014】
[0014]一態様では、ワイヤレス通信のためのコンピュータ可読媒体が提供される。コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、第1の送信電力を使用して送信の第1の部分を送信し、第2の送信電力を使用して送信の第2の部分を送信することとを概して含む動作を実行させる命令を含む。
【0015】
[0015]一態様では、ワイヤレス通信のためのコンピュータ可読媒体が提供される。コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、第1の送信電力または第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するようにUEをスケジュールする第2の許可を送信することと、インジケーションに基づいて、UEから第1の送信を受信することとを概して含む動作を実行させる命令を含む。
【0016】
[0016]上記のおよび関係する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明され、特に特許請求の範囲で指摘される特徴を備える。以下の説明および図面は、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。ただし、これらの特徴は、様々な態様の原理が採用され得る様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【0017】
[0017]本開示の上記で具陳された特徴が詳細に理解され得るように、添付の図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で手短に要約されたより具体的な説明が得られ得る。ただし、その説明は他の等しく有効な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】[0018]本開示の態様による、例示的な電気通信システムを概念的に示すブロック図。
【
図2】[0019]本開示の態様による、電気通信システムにおける例示的なダウンリンクフレーム構造を概念的に示すブロック図。
【
図3】[0020]本開示の態様による、電気通信システムにおける例示的なアップリンクフレーム構造を示す図。
【
図4】[0021]本開示の態様による、例示的なノードBおよびユーザ機器(UE)の設計を概念的に示すブロック図。
【
図5】[0022]本開示のいくつかの態様による、例示的なトランシーバフロントエンドのブロック図。
【
図6】[0023]本開示の態様による、ユーザプレーンおよび制御プレーンのための例示的な無線プロトコルアーキテクチャを示す図。
【
図7】[0024]本開示の態様による、例示的なサブフレームリソース要素マッピングを示す図。
【
図8】[0025]本開示のいくつかの態様による、DL中心サブフレームの一例を示す図。
【
図9】[0026]本開示のいくつかの態様による、UL中心サブフレームの一例を示す図。
【
図10A】[0027]本開示の態様による、例示的な送信タイムラインを示す図。
【
図10B】本開示の態様による、例示的な送信タイムラインを示す図。
【
図10C】本開示の態様による、例示的な送信タイムラインを示す図。
【
図11】[0028]本開示の態様による、アップリンク送信の一例を示す図。
【
図12】[0029]本開示の態様による、ワイヤレスデバイスによって実行され得る例示的な動作を示す図。
【
図13】[0030]本開示の態様による、BSによって実行され得る例示的な動作を示す図。
【0019】
[0031]理解を容易にするために、可能な場合、各図に共通である同じ要素を指定するために同じ参照番号が使用されている。一態様において開示される要素が、特定の具陳なしに他の態様に対して有益に利用され得ることが企図される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0032]本開示の態様は、新無線(NR)ワイヤレス通信システムにおける電力遷移を扱うための装置、方法、処理システム、およびコンピュータ可読媒体を提供する。本明細書で説明される本開示の態様によれば、デバイスは、送信の異なる部分のための異なる電力レベル(たとえば、直交周波数領域多重化(OFDM:orthogonal frequency domain multiplexing)シンボルに組み込まれた基準信号およびデータのための異なる電力レベル)をもつ送信を送信し得、デバイスは、送信の電力レベルを変更することから生じ得る位相コヒーレンス損失を緩和するための1つまたは複数のアクションをとり得る。位相コヒーレンス損失は、受信機に、送信を受信および復号することの困難を経験させ得、したがって、潜在的位相コヒーレンスを緩和することは、データスループットレートを改善し、および/または通信のエラーレートを低減し得る。
【0021】
[0033]添付の図面を参照しながら本開示の様々な態様が以下でより十分に説明される。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施され得、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の他の態様と組み合わせられるにせよ、本明細書で開示される本開示のいかなる態様をもカバーするものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載された任意の数の態様を使用して装置が実装され得、または方法が実施され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載された本開示の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示される本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
【0022】
[0034]「例示的」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好適または有利であると解釈されるべきであるとは限らない。
【0023】
[0035]本明細書では特定の態様が説明されるが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好適な態様のいくつかの利益および利点が言及されるが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、異なるワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および伝送プロトコルに広く適用可能であるものとし、それらのうちのいくつかが、例として、図において、および好適な態様の以下の説明において示される。発明を実施するための形態および図面は、本開示を限定するものではなく説明するものにすぎず、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれの均等物によって定義されている。
【0024】
[0036]本明細書で説明される技法は、LTE、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA、および他のネットワークなど、様々なワイヤレス通信ネットワークのために使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形態を含む。cdma2000は、IS-2000、IS-95、およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、NR(たとえば5G RA)、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE802.20、Flash-OFDMAなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。NRは、5G技術フォーラム(5GTF)とともに開発中の新生のワイヤレス通信技術である。3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-AおよびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する団体からの文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。本明細書で説明される技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに他のワイヤレスネットワークおよび無線技術のために使用され得る。
【0025】
[0037]明快のために、本明細書では、3Gおよび/または4Gのワイヤレス技術に一般に関連する用語を使用して態様が説明され得るが、本開示の態様は、NR技術を含む、5G以降など、他の世代ベースの通信システムにおいて適用され得る。
【0026】
[0038]新無線(NR)は、(たとえば、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ベースエアインターフェース以外の)新しいエアインターフェース、または(たとえば、インターネットプロトコル(IP)以外の)固定トランスポートレイヤに従って動作するように構成された無線を指し得る。NRは、広帯域幅(たとえば80MHz以上)通信をターゲットにする拡張モバイルブロードバンド(eMBB)技法と、高キャリア周波数(たとえば27GHz以上)通信をターゲットにするミリメートル波(mmW)技法と、非後方互換性マシンタイプ通信(MTC)をターゲットにする大規模マシンタイプ通信(mMTC)技法と、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)をターゲットにするミッションクリティカルな技法とを含み得る。これらの一般的なトピックについて、低密度パリティチェック(LDPC)コーディング、およびポーラコーディングを含む、コーディングなど、異なる技法が考慮される。NRセルは、新しいエアインターフェースまたは固定トランスポートレイヤに従って動作するセルを指し得る。NRノードB(たとえば、5GノードB)は、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)に対応し得る。
【0027】
[0039]NRセルは、アクセスセル(ACell)またはデータオンリーセル(DCell)として構成され得る。たとえば、無線アクセスネットワーク(たとえば、中央ユニットまたは分散型ユニット)は、セルを構成することができる。DCellは、キャリアアグリゲーションまたはデュアル接続性のために使用されるが、初期アクセス、セル選択/再選択、またはハンドオーバのために使用されないセルであり得る。いくつかの場合には、DCellは同期信号(SS)を送信しないことがあり、いくつかの場合場合には、DCellはSSを送信し得る。TRPは、セルタイプを示すダウンリンク信号をUEに送信し得る。セルタイプインジケーションに基づいて、UEはTRPと通信し得る。たとえば、UEは、示されたセルタイプに基づいて、セル選択、アクセス、ハンドオーバ、および/または測定のために考慮すべきTRPを決定し得る。
【0028】
[0040]いくつかの場合には、UEは、無線アクセスネットワーク(RAN)から測定構成を受信することができる。測定構成情報は、UEが測定すべきACellまたはDCellを示し得る。UEは、測定構成情報に基づいてセルからの測定基準信号(MRS)を監視し、および/または検出し得る。いくつかの場合には、UEはMRSをブラインド検出し得る。いくつかの場合には、UEは、RANから示されたMRS識別子(MRS-ID)に基づいてMRSを検出し得る。UEは測定結果を報告し得る。
例示的なワイヤレス通信システム
[0041]
図1は、本開示の態様が実行され得る例示的なワイヤレスネットワーク100を示す。たとえば、ワイヤレスネットワークは、新無線(NR)または5Gネットワークであり得る。
【0029】
[0042]態様によれば、ワイヤレスネットワーク100は異種ヌメロロジーシステムであり得、ここにおいて、ネットワーク100内のUE120は、非同期であり、異なるキャリア間間隔を有し、および/または異なるサイクリックプレフィックス長を有し得る。態様によれば、BS110aなど、BSは、異なるサービス要件を有する異なるサービスをサポートし得る。たとえば、BS110aは、異なるサブキャリア間隔をもつサブフレームをサポートし得る。BS110aは、第1のサブキャリア間隔を使用してUE120aと通信し得、第2のサブキャリア間隔を使用してUE120bと通信し得る。UE120a、120bは、1つまたは複数のヌメロロジーに従って動作するように構成され得る。その様式で、ネットワークが、異なるサブキャリア間隔をもつサブフレームをサポートし得る。
【0030】
[0043]態様によれば、異なるサービス要件に関連するサブキャリア間隔は、スケーリングされ得る。非限定的な例として、説明のみの目的で、サブキャリア間隔は、15kHz、30kHz、60kHz、120kHzなど(たとえば、x1、x2、x4、x8など)であり得る。別の例によれば、サブキャリア間隔は、17.5kHz、35kHzなど(たとえば、x1、x2、x3、x4など)であり得る。本明細書で説明される態様は、異種ヌメロロジーシステムにおいてデバイスをスケジュールし、1つまたは複数のデバイスと通信するために有益であり得る、異種ヌメロロジーシステムのためのトーン割振りおよびリソースブロック定義のための方法を提供する。
【0031】
[0044]本明細書で説明されるように、ヌメロロジーは、サブキャリア間隔と周波数におけるシフトとに少なくとも部分的に基づき得る。BS110aとUE120aとは、ヌメロロジーを使用して決定されたトーンを使用して通信し得る。追加または代替として、BS110aと120aとは、ヌメロロジーを使用して定義されたRBを使用して通信し得る。
【0032】
[0045]本開示のいくつかの態様によれば、UE120は、
図12を参照しながら本明細書で説明されるように、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更することと、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとることとを行い得る。
【0033】
[0046]本開示のいくつかの態様によれば、BS110は、
図13を参照しながら本明細書で説明されるように、第1の送信を送信するようにUE(たとえば、UE120)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、第1の送信電力または第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するようにUEをスケジュールする第2の許可を送信することと、インジケーションに基づいて、UEから第1の送信を受信することとを行うように構成され得る。さらに、BS110とUE120とは、
図12を参照しながら以下で説明される、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから送信の第2の部分中に第2の送信に変更すること、送信電力を変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとることなど、本明細書で説明される他の態様を実行するように構成され得る。BSは、送信受信ポイント(TRP)を備え、および/またはそれを含み得る。
【0034】
[0047]
図1に示されているシステムは、たとえば、5Gネットワークであり得る。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのノードB(たとえば、eノードB、eNB、5GノードBなど)110と他のネットワークエンティティとを含み得る。ノードBは、UEと通信する局であり得、基地局、アクセスポイント、または5GノードBと呼ばれることもある。
【0035】
[0048]各ノードB110は、特定の地理的エリアに通信カバレージを与え得る。3GPPおよびNRシステムでは、「セル」という用語は、この用語が使用されるコンテキストに応じて、ノードBのカバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアをサービスするノードBサブシステムを指すことができる。
【0036】
[0049]ノードBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルに通信カバレージを与え得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし得、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーし得、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーし得、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)中のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを可能にし得る。マクロセルのためのノードBはマクロノードBと呼ばれることがある。ピコセルのためのノードBはピコノードBと呼ばれることがある。フェムトセルのためのノードBは、フェムトノードBまたはホームノードBと呼ばれることがある。
図1に示されている例では、ノードB110a、110bおよび110cは、それぞれマクロセル102a、102bおよび102cのためのマクロノードBであり得る。ノードB110xは、ピコセル102xのためのピコノードBであり得る。ノードB110yおよび110zは、それぞれフェムトセル102yおよび102zのためのフェムトノードBであり得る。ノードBは、1つまたは複数の(たとえば、3つの)セルをサポートし得る。
【0037】
[0050]ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、上流局(たとえば、ノードBまたはUE)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、そのデータおよび/または他の情報の送信を下流局(たとえば、UEまたはノードB)に送る局である。中継局はまた、他のUEに対する送信を中継するUEであり得る。
図1に示されている例では、中継局110rは、ノードB110aとUE120rとの間の通信を容易にするために、ノードB110aおよびUE120rと通信し得る。中継局は、リレーノードB、リレーなどと呼ばれることもある。
【0038】
[0051]ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのノードB、たとえば、マクロノードB、ピコノードB、フェムトノードB、リレー、送信受信ポイント(TRP)などを含む異種ネットワークであり得る。これらの異なるタイプのノードBは、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、およびワイヤレスネットワーク100における干渉に対する異なる影響を有し得る。たとえば、マクロノードBは、高い送信電力レベル(たとえば、20ワット)を有し得るが、ピコノードB、フェムトノードBおよびリレーは、より低い送信電力レベル(たとえば、1ワット)を有し得る。
【0039】
[0052]ワイヤレスネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、ノードBは同様のフレームタイミングを有し得、異なるノードBからの送信は時間的に近似的に整合され得る。非同期動作の場合、ノードBは異なるフレームタイミングを有し得、異なるノードBからの送信は時間的に整合されないことがある。本明細書で説明される技法は、同期動作と非同期動作の両方のために使用され得る。
【0040】
[0053]ネットワークコントローラ130は、ノードBのセットに結合し、これらのノードBの協調および制御を行い得る。ネットワークコントローラ130はバックホールを介してノードB110と通信し得る。ノードB110はまた、たとえば、ワイヤレスバックホールまたはワイヤラインバックホールを介して直接または間接的に互いと通信し得る。
【0041】
[0054]UE120(たとえば、120x、120yなど)はワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散され得、各UEは固定式または移動可能であり得る。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、ネットブック、スマートブックなどであり得る。UEは、マクロノードB、ピコノードB、フェムトノードB、リレーなどと通信することが可能であり得る。
図1において、両矢印付きの実線は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上での、UEと、そのUEをサービスするように指定されたノードBであるサービングノードBとの間の所望の送信を示す。両矢印付きの破線は、UEとノードBとの間の干渉送信を示す。
【0042】
[0055]LTEは、ダウンリンク上では直交周波数分割多重化(OFDM:orthogonal frequency division multiplexing)を利用し、アップリンク上ではシングルキャリア周波数分割多重化(SC-FDM)を利用する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数(K)個の直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアはデータで変調され得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC-FDMでは時間領域で送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であり得、サブキャリアの総数(K)はシステム帯域幅に依存し得る。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであり得、(「リソースブロック」と呼ばれる)最小リソース割振りは12個のサブキャリア(または180kHz)であり得る。したがって、公称FFTサイズは、1.25、2.5、5、10または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対してそれぞれ128、256、512、1024または2048に等しくなり得る。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分され得る。たとえば、サブバンドは1.08MHz(すなわち、6つのリソースブロック)をカバーし得、1.25、2.5、5、10または20MHzのシステム帯域幅に対してそれぞれ1、2、4、8または16個のサブバンドがあり得る。新無線(NR)は、OFDMベース以外の異なるエアインターフェースを使用し得る。NRネットワークは、エンティティ、そのような中央ユニットまたは分散型ユニットを含み得る。
【0043】
[0056]本明細書で説明される例の態様は、LTE技術に関連付けられ得るが、本開示の態様は、NRなど、他のワイヤレス通信システムとともに適用可能であり得る。NRは、アップリンクおよびダウンリンク上でCPを伴うOFDMを利用し、TDDを使用する半二重動作のサポートを含み得る。100MHZの単一のコンポーネントキャリア帯域幅が、サポートされ得る。NRリソースブロックは、0.1ms持続時間にわたって75kHzのサブキャリア帯域幅をもつ12個のサブキャリアにわたり得る。各無線フレームは、各々が5つのサブフレームからなる2つの1/2フレームからなり、10msの長さをもち得る。したがって、各サブフレームは、1msの長さを有し得る。各サブフレームは、データ送信のためのリンク方向(すなわち、DLまたはUL)を示し得、各サブフレームのためのリンク方向は、動的に切り替えられ得る。各サブフレームは、DL/ULデータならびにDL/UL制御データを含み得る。ビームフォーミングがサポートされ得、ビーム方向が動的に構成され得る。プリコーディングを用いたMIMO送信も、サポートされ得る。DLにおけるMIMO構成は、最高8つのストリームおよびUEごとに最高2つのストリームのマルチレイヤDL送信を用いて、最高8つの送信アンテナをサポートし得る。UEごとに最高2つのストリームをもつマルチレイヤ送信が、サポートされ得る。複数のセルのアグリゲーションが、最高8つのサービングセルを用いてサポートされ得る。代替的に、NRは、OFDMベース以外の異なるエアインターフェースをサポートし得る。NRネットワークは、エンティティ、そのような中央ユニットまたは分散型ユニットを含み得る。
【0044】
[0057]
図2は、電気通信システム(たとえば、LTE)において使用されるダウンリンク(DL)フレーム構造を示す。ダウンリンクについての送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分され得る。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有し得、0~9のインデックスをもつ10個のサブフレームに区分され得る。各サブフレームは2つのスロットを含み得る。したがって、各無線フレームは、0~19のインデックスをもつ20個のスロットを含み得る。各スロットは、L個のシンボル期間、たとえば、(
図2に示されているように)ノーマルサイクリックプレフィックスの場合は7つのシンボル期間、または拡張サイクリックプレフィックスの場合は6つのシンボル期間を含み得る。各サブフレーム中の2L個のシンボル期間は0~2L-1のインデックスを割り当てられ得る。利用可能な時間周波数リソースはリソースブロックに区分され得る。各リソースブロックは、1つのスロット中のN個のサブキャリア(たとえば、12個のサブキャリア)をカバーし得る。
【0045】
[0058]LTEでは、ノードBは、ノードB中の各セルについて1次同期信号(PSS)と2次同期信号(SSS)とを送り得る。1次同期信号および2次同期信号は、
図2に示されているように、それぞれ、ノーマルサイクリックプレフィックスをもつ各無線フレームのサブフレーム0および5の各々中のシンボル期間6および5中で送られ得る。同期信号は、セル検出および獲得のためにUEによって使用され得る。ノードBは、サブフレーム0のスロット1中のシンボル期間0~3中で物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を送り得る。PBCHはあるシステム情報を搬送し得る。
【0046】
[0059]ノードBは、
図2中の第1のシンボル期間全体において示されているが、各サブフレームの第1のシンボル期間の一部分のみの中で物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)を送り得る。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を伝達し得、ただし、Mは、1、2または3に等しくなり得、サブフレームごとに変化し得る。Mはまた、たとえば、リソースブロックが10個未満である、小さいシステム帯域幅では4に等しくなり得る。
図2に示されている例では、M=3である。ノードBは、各サブフレームの最初のM個(
図2ではM=3)のシンボル期間中で物理HARQインジケータチャネル(PHICH)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを送り得る。PHICHは、ハイブリッド自動再送信(HARQ)をサポートするための情報を搬送し得る。PDCCHは、UEのためのアップリンクおよびダウンリンクリソース割振りに関する情報と、アップリンクチャネルのための電力制御情報とを搬送し得る。
図2中の第1のシンボル期間の中には示されていないが、PDCCHおよびPHICHは第1のシンボル期間の中にも含まれることを理解されたい。同様に、PHICHおよびPDCCHはまた、
図2にはそのようには示されていないが、第2のシンボル期間と第3のシンボル期間の両方の中にある。ノードBは、各サブフレームの残りのシンボル期間中で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送り得る。PDSCHは、ダウンリンク上でのデータ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを搬送し得る。LTEにおける様々な信号およびチャネルは、公開されている「Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation」と題する3GPP TS 36.211に記載されている。
【0047】
[0060]ノードBは、ノードBによって使用されるシステム帯域幅の中心1.08MHzにおいてPSS、SSSおよびPBCHを送り得る。ノードBは、これらのチャネルが送られる各シンボル期間中でシステム帯域幅全体にわたってPCFICHおよびPHICHを送り得る。ノードBは、システム帯域幅のいくつかの部分においてUEのグループにPDCCHを送り得る。ノードBは、システム帯域幅の特定の部分において特定のUEにPDSCHを送り得る。ノードBは、すべてのUEにブロードキャスト方式でPSS、SSS、PBCH、PCFICHおよびPHICHを送り得、特定のUEにユニキャスト方式でPDCCHを送り得、また特定のUEにユニキャスト方式でPDSCHを送り得る。
【0048】
[0061]各シンボル期間中でいくつかのリソース要素が利用可能であり得る。各リソース要素は、1つのシンボル期間中で1つのサブキャリアをカバーし得、実数値または複素数値であり得る1つの変調シンボルを送るために使用され得る。各シンボル期間中で基準信号のために使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG)中に配置され得る。各REGは1つのシンボル期間中に4つのリソース要素を含み得る。PCFICHは、シンボル期間0中で、周波数にわたってほぼ等しく離間され得る、4つのREGを占有し得る。PHICHは、1つまたは複数の構成可能なシンボル期間中で、周波数にわたって拡散され得る、3つのREGを占有し得る。たとえば、PHICHのための3つのREGは、すべてシンボル期間0中に属し得るか、またはシンボル期間0、1および2中で拡散され得る。PDCCHは、最初のM個のシンボル期間中で、利用可能なREGから選択され得る、9、18、36または72個のREGを占有し得る。REGのいくつかの組合せのみがPDCCHに対して可能にされ得る。
【0049】
[0062]UEは、PHICHおよびPCFICHのために使用される特定のREGを知り得る。UEは、PDCCHのためのREGの異なる組合せを探索し得る。探索すべき組合せの数は、一般に、PDCCHに対して可能にされる組合せの数よりも少ない。ノードBは、UEが探索することになる組合せのいずれかにおいてUEにPDCCHを送り得る。
【0050】
[0063]UEは、複数のノードBのカバレージ内にあり得る。そのUEをサービスするために、これらのノードBのうちの1つが選択され得る。サービングノードBは、受信電力、経路損失、信号対雑音比(SNR)など、様々な基準に基づいて選択され得る。
【0051】
[0064]
図3は、電気通信システム(たとえば、LTE)におけるアップリンク(UL)フレーム構造の一例を示す
図300である。ULのための利用可能なリソースブロックは、データセクションと制御セクションとに区分され得る。制御セクションは、システム帯域幅の2つのエッジにおいて形成され得、構成可能なサイズを有し得る。制御セクション中のリソースブロックは、制御情報の送信のためにUEに割り当てられ得る。データセクションは、制御セクション中に含まれないすべてのリソースブロックを含み得る。ULフレーム構造は、単一のUEがデータセクション中の連続サブキャリアのすべてを割り当てられることを可能にし得る、連続サブキャリアを含むデータセクションを生じる。
【0052】
[0065]UEは、ノードBに制御情報を送信するために、制御セクション中のリソースブロック310a、310bを割り当てられ得る。UEは、ノードBにデータを送信するために、データセクション中のリソースブロック320a、320bをも割り当てられ得る。UEは、制御セクション中の割り当てられたリソースブロック上の物理UL制御チャネル(PUCCH)中で制御情報を送信し得る。UEは、データセクション中の割り当てられたリソースブロック上の物理UL共有チャネル(PUSCH)中でデータのみまたはデータと制御情報の両方を送信し得る。UL送信は、サブフレームの両方のスロットにわたり得、周波数にわたってホッピングし得る。
【0053】
[0066]初期システムアクセスを実行し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)330中でUL同期を達成するために、リソースブロックのセットが使用され得る。PRACH330は、ランダムシーケンスを搬送し、いかなるULデータ/シグナリングも搬送することができない。各ランダムアクセスプリアンブルは、6つの連続するリソースブロックに対応する帯域幅を占有する。開始周波数は、ネットワークによって指定される。すなわち、ランダムアクセスプリアンブルの送信は、ある時間リソースおよび周波数リソースに制限される。PRACHの場合、周波数ホッピングはない。PRACH試みは単一のサブフレーム(1ms)中でまたは少数の連続サブフレームのシーケンス中で搬送され、UEはフレーム(10ms)ごとに単一のPRACH試みのみを行うことができる。
【0054】
[0067]
図4は、本開示の態様を実装するために使用され得る、
図1に示されている基地局110およびUE120の例示的な構成要素を示す。BS110およびUE120の1つまたは複数の構成要素は、本開示の態様を実施するために使用され得る。たとえば、UE120のアンテナ452、Tx/Rx222、プロセッサ466、458、464、および/またはコントローラ/プロセッサ480、ならびに/あるいはBS110のアンテナ434、プロセッサ460、420、438、および/またはコントローラ/プロセッサ440は、本明細書で説明され、
図12~
図13を参照しながら示される動作を実行するために使用され得る。BS110はTRPを備え得る。図示のように、BS/TRP110とUE120とは、異種ヌメロロジーシステムにおけるトーン整合および/またはRB定義を使用して通信し得る。
【0055】
[0068]基地局110において、送信プロセッサ420は、データソース412からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ440から制御情報を受信し得る。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCHなどのためのものであり得る。データは、PDSCHなどのためのものであり得る。送信プロセッサ420は、データシンボルおよび制御シンボルを取得するために、それぞれデータおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)し得る。送信プロセッサ420はまた、たとえば、PSS、SSS、およびセル固有基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ430が、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行し得、出力シンボルストリームを変調器(MOD)432a~432tに与え得る。各変調器432は、出力サンプルストリームを取得するために、(たとえば、OFDMなどのために)それぞれの出力シンボルストリームを処理し得る。各変調器432は、さらに、ダウンリンク信号を取得するために、出力サンプルストリームを処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)し得る。変調器432a~432tからのダウンリンク信号は、それぞれアンテナ434a~434tを介して送信され得る。送信プロセッサ420と、TX MIMOプロセッサ430と、変調器432a~432tと、アンテナ434a~434tとは、基地局の送信チェーンと総称され得る。
【0056】
[0069]UE120において、アンテナ452a~452rは、基地局110からダウンリンク信号を受信し得、受信信号をそれぞれ復調器(DEMOD)454a~454rに与え得る。各復調器454は、入力サンプルを取得するために、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)し得る。各復調器454は、さらに、受信シンボルを取得するために、(たとえば、OFDMなどのための)入力サンプルを処理し得る。MIMO検出器456は、すべての復調器454a~454rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合は受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出シンボルを与え得る。受信プロセッサ458は、検出シンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク460に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ480に与え得る。受信プロセッサ458と、MIMO検出器456と、復調器454a~454rと、アンテナ452a~452rとは、UEの受信チェーンと総称され得る。
【0057】
[0070]アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ464が、データソース462から(たとえば、PUSCHのための)データを受信し、処理し得、コントローラ/プロセッサ480から(たとえば、PUCCHのための)制御情報を受信し、処理し得る。送信プロセッサ464はまた、基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能な場合はTX MIMOプロセッサ466によってプリコーディングされ、さらに(たとえば、SC-FDMなどのために)復調器454a~454rによって処理され、基地局110に送信され得る。送信プロセッサ464と、TX MIMOプロセッサ466と、変調器454a~454rと、アンテナ452a~452rとは、UEの送信チェーンと総称され得る。基地局110において、UE120からのアップリンク信号は、アンテナ434によって受信され、変調器432によって処理され、適用可能な場合はMIMO検出器436によって検出され、UE120によって送られた、復号されたデータおよび制御情報を取得するために、受信プロセッサ438によってさらに処理され得る。受信プロセッサ438は、復号されたデータをデータシンク439に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ440に与え得る。受信プロセッサ438と、MIMO検出器436と、復調器432a~432tと、アンテナ434a~434tとは、基地局の受信チェーンと総称され得る。
【0058】
[0071]コントローラ/プロセッサ440および480は、それぞれ基地局110およびUE120における動作を指示し得る。基地局110におけるプロセッサ440ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、たとえば、
図12および
図13を参照しながら以下で説明される動作1200および1300など、本明細書で説明される技法のための様々なプロセスを実行するか、またはその実行を指示し得る。UE120におけるプロセッサ480ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールはまた、たとえば、
図12に示されている機能ブロック、および/または本明細書で説明される技法のための他のプロセスを実行するか、またはその実行を指示し得る。メモリ442および482は、それぞれ基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ444は、ダウンリンク上および/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールし得る。
【0059】
[0072]
図5は、本開示の態様が実施され得る、
図2中のトランシーバフロントエンド222、254など、例示的なトランシーバフロントエンド500のブロック図である。トランシーバフロントエンド500は、1つまたは複数のアンテナを介して信号を送信するための(送信チェーンとしても知られる)送信(TX)経路502と、アンテナを介して信号を受信するための(受信チェーンとしても知られる)受信(RX)経路504とを含む。TX経路502とRX経路504とがアンテナ503を共有するとき、経路は、インターフェース506を介してアンテナと接続され得、インターフェース506は、デュプレクサ、スイッチ、ダイプレクサなどの様々な好適なRFデバイスのいずれかを含み得る。
【0060】
[0073]デジタルアナログ変換器(DAC)508から同相(I)または直交位相(Q)ベースバンドアナログ信号を受信するとき、TX経路502は、ベースバンドフィルタ(BBF)510と、ミキサ512と、ドライバ増幅器(DA)514と、電力増幅器(PA)516とを含み得る。BBF510と、ミキサ512と、DA514とは、無線周波数集積回路(RFIC)中に含まれ得るが、PA516はRFICの外部にあり得る。本開示のいくつかの態様では、BBF510は、以下で説明されるように同調可能アクティブフィルタを含み得る。BBF510は、DAC508から受信されたベースバンド信号をフィルタ処理し、ミキサ512は、当該のベースバンド信号を異なる周波数に変換する(たとえば、ベースバンドからRFにアップコンバートする)ために、フィルタ処理されたベースバンド信号を送信局部発振器(LO)信号と混合する。この周波数変換プロセスは、LO周波数と当該の信号の周波数との和および差周波数を生成する。和および差周波数は、ビート周波数と呼ばれる。ビート周波数は、一般に、RF範囲内にあり、したがって、ミキサ512によって出力される信号は、一般に、RF信号であり、DA514によって増幅され、および/または、アンテナ503による送信の前にPA516によって増幅され得る。
【0061】
[0074]RX経路504は、低雑音増幅器(LNA)522と、ミキサ524と、ベースバンドフィルタ(BBF)526とを含む。本開示のいくつかの態様では、BBF526は、以下で説明されるように同調可能アクティブフィルタを含み得る。LNA522と、ミキサ524と、BBF526とは、TX経路構成要素を含む同じRFICであることも、そうでないこともある無線周波数集積回路(RFIC)中に含まれ得る。アンテナ503を介して受信されるRF信号は、LNA522によって増幅され得、ミキサ524は、当該のRF信号を異なるベースバンド周波数に変換する(すなわち、ダウンコンバートする)ために、増幅されたRF信号を受信局部発振器(LO)信号と混合する。ミキサ524によって出力されたベースバンド信号は、デジタル信号処理のためにデジタルIまたはQ信号にアナログデジタル変換器(ADC)528によって変換される前に、BBF526によってフィルタ処理され得る。本開示のいくつかの態様では、PA516および/またはLNA522は、差動増幅器を使用して実装され得る。
【0062】
[0075]LOの出力が周波数において安定したままであることが望ましいが、LOを異なる周波数に同調させることは、可変周波数発振器を使用することを一般に伴い、これは、安定性と同調性との間の妥協を伴う。現代のシステムは、特定の同調範囲をもつ安定した、同調可能なLOを生成するために、電圧制御発振器(VCO)をもつ周波数シンセサイザを採用し得る。したがって、送信LO周波数は、TX周波数シンセサイザ518によって生成され得、送信LO周波数は、ミキサ512中でベースバンド信号と混合される前に、増幅器520によってバッファまたは増幅され得る。同様に、受信LO周波数は、RX周波数シンセサイザ530によって生成され得、受信LO周波数は、ミキサ524中でRF信号と混合される前に、増幅器532によってバッファまたは増幅され得る。
【0063】
[0076]
図6は、LTEにおけるユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す
図600である。UEおよびノードBのための無線プロトコルアーキテクチャは、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3の3つのレイヤとともに示されている。レイヤ1(L1レイヤ)は最下位レイヤであり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実装する。L1レイヤは本明細書では物理レイヤ606と呼ばれる。レイヤ2(L2レイヤ)608は、物理レイヤ606の上にあり、物理レイヤ606を介したUEとノードBとの間のリンクを担当する。
【0064】
[0077]ユーザプレーンでは、L2レイヤ608は、ネットワーク側のノードBにおいて終端される、メディアアクセス制御(MAC)サブレイヤ610と、無線リンク制御(RLC)サブレイヤ612と、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)614サブレイヤとを含む。図示されていないが、UEは、ネットワーク側のパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイにおいて終端されるネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)と、接続の他端(たとえば、ファーエンドUE、サーバなど)において終端されるアプリケーションレイヤとを含めてL2レイヤ608の上にいくつかの上位レイヤを有し得る。
【0065】
[0078]PDCPサブレイヤ614は、異なる無線ベアラと論理チャネルとの間で多重化を行う。PDCPサブレイヤ614はまた、無線送信オーバーヘッドを低減するために上位レイヤデータパケットのヘッダ圧縮と、データパケットを暗号化することによるセキュリティと、UEに対するノードB間のハンドオーバサポートとを与える。RLCサブレイヤ612は、上位レイヤデータパケットのセグメンテーションおよびリアセンブリと、紛失データパケットの再送信と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)による、順序が狂った受信を補償するためのデータパケットの並べ替えとを行う。MACサブレイヤ610は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を行う。MACサブレイヤ610はまた、UEの間で1つのセル中の様々な無線リソース(たとえば、リソースブロック)を割り振ることを担当する。MACサブレイヤ610はまた、HARQ動作を担当する。
【0066】
[0079]制御プレーンでは、UEおよびノードBのための無線プロトコルアーキテクチャは、制御プレーンのためのヘッダ圧縮機能がないことを除いて、物理レイヤ606およびL2レイヤ608について実質的に同じである。制御プレーンはまた、レイヤ3(L3レイヤ)中に無線リソース制御(RRC)サブレイヤ616を含む。RRCサブレイヤ616は、無線リソース(すなわち、無線ベアラ)を取得することと、ノードBとUEとの間のRRCシグナリングを使用して下位レイヤを構成することとを担当する。
【0067】
[0080]
図7は、ノーマルサイクリックプレフィックスをもつ、ダウンリンクのための2つの例示的なサブフレームフォーマット710および720を示す。ダウンリンクのための利用可能な時間周波数リソースはリソースブロックに区分され得る。各リソースブロックは、1つのスロット中の12個のサブキャリアをカバーし得、いくつかのリソース要素を含み得る。各リソース要素は、1つのシンボル期間中に1つのサブキャリアをカバーし得、実数値または複素数値であり得る1つの変調シンボルを送るために使用され得る。
【0068】
[0081]サブフレームフォーマット710は、2つのアンテナを装備したノードBのために使用され得る。CRSは、シンボル期間0、4、7および11中にアンテナ0および1から送信され得る。基準信号は、送信機および受信機によってアプリオリに知られる信号であり、パイロットと呼ばれることもある。CRSは、たとえば、セル識別情報(ID)に基づいて生成される、セルに固有である基準信号である。
図7では、ラベルR
aをもつ所与のリソース要素について、アンテナaからはそのリソース要素上で変調シンボルが送信され得、他のアンテナからはそのリソース要素上で変調シンボルが送信されないことがある。サブフレームフォーマット720は、4つのアンテナを装備したノードBのために使用され得る。CRSは、シンボル期間0、4、7および11中にアンテナ0および1から送信され得、シンボル期間1および8中にアンテナ2および3から送信され得る。サブフレームフォーマット710とサブフレームフォーマット720の両方について、CRSは、セルIDに基づいて決定され得る、均等に離間したサブキャリア上で送信され得る。異なるノードBが、それらのセルIDに応じて、同じまたは異なるサブキャリア上でそれらのCRSを送信し得る。サブフレームフォーマット710とサブフレームフォーマット720の両方について、CRSのために使用されないリソース要素は、データ(たとえば、トラフィックデータ、制御データ、および/または他のデータ)を送信するために使用され得る。
【0069】
[0082]LTEにおけるPSS、SSS、CRSおよびPBCHは、公開されている「Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation」と題する3GPP TS 36.211に記載されている。
【0070】
[0083]LTEにおけるFDDのためのダウンリンクおよびアップリンクの各々について、インターレース構造が使用され得る。たとえば、0~Q-1のインデックスをもつQ個のインターレースが定義され得、ここで、Qは、4、6、8、10、または何らかの他の値に等しいことがある。各インターレースは、Q個のフレームだけ離間されたサブフレームを含み得る。特に、インターレースqは、サブフレームq、q+Q、q+2Qなどを含み得、ここで、q∈{0,...,Q-1}である。
【0071】
[0084]ワイヤレスネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のためにハイブリッド自動再送(HARQ)をサポートし得る。HARQの場合、送信機(たとえば、ノードB)は、パケットが受信機(たとえば、UE)によって正確に復号されるか、または何らかの他の終了条件が遭遇されるまで、パケットの1つまたは複数の送信を送り得る。同期HARQの場合、パケットのすべての送信が単一のインターレースのサブフレーム中で送られ得る。非同期HARQの場合、パケットの各送信は任意のサブフレーム中で送られ得る。
【0072】
[0085]UEは、複数のノードBのカバレージエリア内に位置し得る。そのUEをサービスするために、これらのノードBのうちの1つが選択され得る。サービングノードBは、受信信号強度、受信信号品質、経路損失など、様々な基準に基づいて選択され得る。受信信号品質は、信号対雑音干渉比(SINR:signal-to-noise-and-interference ratio)、または基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、または何らかの他のメトリックによって定量化され得る。UEは、UEが1つまたは複数の干渉ノードBからの高い干渉を観測し得る支配的干渉シナリオにおいて動作し得る。
【0073】
[0086]NRセルは、NRネットワークにおいて従って動作するセルを指し得る。NRノードB(たとえば、ノードB110)は、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)に対応し得る。本明細書で使用されるセルは、ダウンリンク(また、潜在的にアップリンク)リソースの組合せを指し得る。ダウンリンクリソースのキャリア周波数とアップリンクリソースのキャリア周波数との間の連結は、ダウンリンクリソース上で送信されるシステム情報(SI)中で示される。たとえば、システム情報は、マスタ情報ブロック(MIB)を搬送する物理ブロードキャストチャネル(PBCH)中で送信され得る。
【0074】
[0087]NR RANアーキテクチャは、中央ユニット(CU)(たとえば、ネットワークコントローラ130)を含み得る。CUは、アクセスノードコントローラ(ANC)であり得る。CUは、RAN-CNに対するバックホールインターフェースを終端し、ネイバーRANノードに対するバックホールインターフェースを終端する。RANは、1つまたは複数のANC(図示せず)に接続され得る1つまたは複数のTRPであり得る分散型ユニットを含み得る。TRPは、システム情報(たとえば、グローバルTRP ID)を広告し得、PDCP/RLC/MAC機能を含み得、1つまたは複数のアンテナポートを備え得、個々に(動的選択)または共同で(共同送信)に構成され得、UEにトラフィックをサービスし得る。
【0075】
[0088]異種ヌメロロジーワイヤレス通信システムは、UEが非同期であり、異なるキャリア間間隔を有し、および/または異なるサイクリックプレフィックス長を有し得るシステムを指し得る。本開示の態様によれば、異なるヌメロロジーのためのトーンが整合され得る。ヌメロロジーは、サブキャリア間隔とトーンシフトとに基づき得る。本明細書で説明されるように、ヌメロロジーにかかわらず、異種ヌメロロジーワイヤレスシステムからのトーンは周波数整合され得る。
【0076】
[0089]本開示の態様によれば、ビームフォーミングシステムでは、特定の方向において(たとえば、BSから)送信されるブロードキャスト信号のみが、UEまたは他のデバイスのサブセットに達し得る。動的TDD動作の場合、送信機は、次のN個のスロットまたはサブフレームのためのスロットまたはフレーム構造を示すためのスロットまたはフレームフォーマットインジケータを送信し得る。しかしながら、複数のユーザ(たとえば、UE、BS)がN個のスロットまたはサブフレーム中でスケジュールされ得、ユーザは、TDMまたはFDMを使用することによって送信リソース(たとえば、N個のスロットまたはサブフレームのための利用可能な周波数)を共有し得る。それらのユーザは、eNBまたはgNBなど、送信機との(1つまたは複数の)異なるビームフォーミングまたはビームペアリング関連付けを有し得る。送信機(たとえば、BS、eNB、gNB)は、N個のスロットまたはサブフレームの最初に、数個のOFDMシンボル中でスロットまたはフレームフォーマットインジケータを送信し得る。非ビームフォーミングシステムの場合、1つのそのようなインジケータを送信すること(たとえば、範囲中のすべてのデバイスへのブロードキャスト)が十分であり得る。
【0077】
[0090]
図8はDL中心サブフレームの一例を示す
図800である。DL中心サブフレームは制御部分802を含み得る。制御部分802は、DL中心サブフレームの初期部分または開始部分中に存在し得る。制御部分802は、DL中心サブフレームの様々な部分に対応する様々なスケジューリング情報および/または制御情報を含み得る。いくつかの構成では、制御部分802は、
図8に示されているように、物理DL制御チャネル(PDCCH)であり得る。DL中心サブフレームは、DLデータ部分804をも含み得る。DLデータ部分804は、時々、DL中心サブフレームのペイロードと呼ばれることがある。DLデータ部分804は、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)から従属エンティティ(たとえば、UE)にDLデータを通信するために利用される通信リソースを含み得る。いくつかの構成では、DLデータ部分804は、物理DL共有チャネル(PDSCH)であり得る。
【0078】
[0091]DL中心サブフレームは、共通UL部分806をも含み得る。共通UL部分806は、時々、ULバースト、共通ULバースト、および/または様々な他の好適な用語で呼ばれることがある。共通UL部分806は、DL中心サブフレームの様々な他の部分に対応するフィードバック情報を含み得る。たとえば、共通UL部分806は、制御部分802に対応するフィードバック情報を含み得る。フィードバック情報の非限定的な例は、ACK信号、NACK信号、HARQインジケータ、および/または様々な他の好適なタイプの情報を含み得る。共通UL部分806は、ランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャに関係する情報、スケジューリング要求(SR)、および様々な他の好適なタイプの情報など、追加または代替の情報を含み得る。
図8に示されているように、DLデータ部分804の終端は、ガード期間808によって共通UL部分806の始端から時間的に分離され得る。このガード期間は、時々、ギャップ、ガードインターバル、および/または様々な他の好適な用語で呼ばれることがある。このガード期間は、DL通信(たとえば、従属エンティティ(たとえば、UE)による受信動作)からUL通信(たとえば、従属エンティティ(たとえば、UE)による送信)への切替えのための時間を与える。上記はDL中心サブフレームの一例にすぎず、同様の特徴を有する代替構造が、本明細書で説明される態様から必ずしも逸脱することなしに存在し得ることを当業者は理解されよう。
【0079】
[0092]
図9は、UL中心サブフレームの一例を示す
図900である。UL中心サブフレームは制御部分902を含み得る。制御部分902は、UL中心サブフレームの初期部分または開始部分中に存在し得る。
図9中の制御部分902は、
図8を参照しながら上記で説明された制御部分と同様であり得る。UL中心サブフレームは、ULデータ部分904をも含み得る。ULデータ部分904は、時々、UL中心サブフレームのペイロードと呼ばれることがある。UL部分は、従属エンティティ(たとえば、UE)からスケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)にULデータを通信するために利用される通信リソースを指し得る。いくつかの構成では、制御部分902は、物理DL制御チャネル(PDCCH)であり得る。
【0080】
[0093]
図9に示されているように、制御部分902の終端は、ガード期間908によってULデータ部分904の始端から時間的に分離され得る。この時間分離は、時々、ギャップ、ガード期間、ガードインターバル、および/または様々な他の好適な用語で呼ばれることがある。この分離は、DL通信(たとえば、スケジューリングエンティティによる受信動作)からUL通信(たとえば、スケジューリングエンティティによる送信)への切替えのための時間を与える。UL中心サブフレームは、共通UL部分906をも含み得る。
図9中の共通UL部分906は、
図8を参照しながら上記で説明された共通UL部分806と同様であり得る。共通UL部分906は、追加または代替の、チャネル品質インジケータ(CQI)に関係する情報、サウンディング基準信号(SRS)、および様々な他の好適なタイプの情報を含み得る。上記はUL中心サブフレームの一例にすぎず、同様の特徴を有する代替構造が、本明細書で説明される態様から必ずしも逸脱することなしに存在し得ることを当業者は理解されよう。
【0081】
[0094]いくつかの状況では、2つまたはそれ以上の従属エンティティ(たとえば、UE)が、サイドリンク信号を使用して互いと通信し得る。そのようなサイドリンク通信の現実世界の適用例は、公共安全、近接サービス、UEネットワーク間中継、車両間(V2V)通信、あらゆるモノのインターネット(IoE)通信、IoT通信、ミッションクリティカルメッシュ、および/または様々な他の好適な適用例を含み得る。概して、サイドリンク信号は、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)が、スケジューリングおよび/または制御目的のために利用され得るが、スケジューリングエンティティを通してその通信を中継することなしに、ある従属エンティティ(たとえば、UE1)から別の従属エンティティ(たとえば、UE2)に通信される信号を指し得る。いくつかの例では、サイドリンク信号は、(一般に、無認可スペクトルを使用するワイヤレスローカルエリアネットワークとは異なり)認可スペクトルを使用して通信され得る。
【0082】
[0095]UEは、リソースの専用セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、無線リソース制御(RRC)専用状態など)、またはリソースの共通セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、RRC共通状態など)を含む、様々な無線リソース構成において動作し得る。RRC専用状態において動作するとき、UEは、ネットワークにパイロット信号を送信するためのリソースの専用セットを選択し得る。RRC共通状態において動作するとき、UEは、ネットワークにパイロット信号を送信するためのリソースの共通セットを選択し得る。いずれの場合も、UEによって送信されたパイロット信号は、AN、またはDU、あるいはそれらの部分など、1つまたは複数のネットワークアクセスデバイスによって受信され得る。各受信ネットワークアクセスデバイスは、リソースの共通セット上で送信されたパイロット信号を受信および測定し、また、ネットワークアクセスデバイスが、それについて、UEのためのネットワークアクセスデバイスの監視セットのメンバーであるUEに割り振られたリソースの専用セット上で送信されたパイロット信号を受信および測定するように構成され得る。受信ネットワークアクセスデバイスのうちの1つまたは複数、あるいは(1つまたは複数の)受信ネットワークアクセスデバイスが、パイロット信号の測定値をそれに送信するCUは、UEのためのサービングセルを識別するために、またはUEのうちの1つまたは複数のためのサービングセルの変更を開始するために、測定値を使用し得る。
新無線における電力遷移を扱う例
【0083】
[0096]NR(たとえば、第5世代技術フォーラム(5GTF))ワイヤレス通信システムにおける送信機が送信の最中に電力レベルを変更することが望ましいことがある。送信の最中に電力レベルを変更することは、(たとえば、送信された波形の)位相コヒーレンスの損失を引き起こし得る。たとえば、位相コヒーレンスは、電力変更がデジタル的に実装されないが、代わりに、送信チェーンの(1つまたは複数の)アナログ利得段の変更を介して実装される場合、失われ得る。モバイルデバイス(たとえば、UE)は、基地局(たとえば、次世代ノードB(gNB))が有しない実装制約を有し得るので、位相コヒーレンスの損失は、ダウンリンク(DL)送信においてよりもアップリンク(UL)送信において厳しいことがある。たとえば、モバイルデバイスが生成することができるデジタル利得の量は、基地局が生成することができるデジタル利得の量よりも少ないことがある。
【0084】
[0097]本明細書で説明される本開示の態様によれば、デバイス(たとえば、UEまたはBS)は、送信の異なる部分のための異なる電力レベル(たとえば、直交周波数領域多重化(OFDM)シンボルに組み込まれた基準信号およびデータのための異なる電力レベル)をもつ送信を送信し得、デバイスは、送信の電力レベルを変更することから生じ得る位相コヒーレンス損失を緩和するための1つまたは複数のアクションをとり得る。位相コヒーレンス損失は、受信機に、送信を受信および復号することの困難を経験させ得、したがって、潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することは、データスループットレートを改善し、および/または通信のエラーレートを低減し得る。
【0085】
[0098]
図10A~
図10Cは、本開示の態様による、デバイスが異なる電力レベルをもつ送信を送信するときに生じ得る潜在的問題を示す例示的な送信タイムライン1000、1020、および1050を示す。例示的なタイムライン1000では、例示的な理想の波形1004は、理想化された(すなわち、実際のものでない)送信機によって送信時間間隔(TTI)1002中で送信される。理想化された送信機は例示的なタイムライン1000においてTTI1002の外で送信しないことに留意されたい。理想化された送信機は、1006において開始し、1008において終了する理想の波形1004を生成するが、1006の前にまたは1008の後に(すなわちTTI1002以外のTTI中で)生成される波形は、TTI1002中の送信機のアクティビティによってまったく影響を受けず、すなわち、1006の前にまたは1008の後に生成される波形は、波形1004にまったく依存しない。
【0086】
[0099]
図10Bに示されている例示的なタイムライン1020では、例示的な波形1024が、TTI1002中で例示的な送信機(すなわち、
図1および
図4に示されているUE120中の送信機などの実際の送信機であって、
図10Aにおいて参照されるような理想化された送信機ではない)によって送信される。例示的な送信機は、たとえば、送信機の様々な構成要素が所望の電力レベルまでランプアップしているとき、TTI1002が1006において開始する前にスプリアス送信(spurious transmission)1022を行う。波形1024は
図10Aに示されている波形1004と同様であるが、送信機はTTIの外でスプリアス送信1022を送信することに留意されたい。
【0087】
[0100]
図10Cに示されている例示的なタイムライン1050では、例示的な波形1054が、TTI1002中で例示的な送信機(すなわち、
図1および
図4に示されているUE120中の送信機などの実際の送信機であって、
図10Aにおいて参照されるような理想化された送信機ではない)によって送信される。例示的な送信機は、たとえば、送信機の様々な構成要素が所望の電力レベルまでランプアップしているとき、TTI1002中に(すなわち、TTIが1006において開始した後に)スプリアス送信1052を行う。波形1054は、スプリアス送信1052により、
図10Aに示されている波形1004とは異なるが、送信機はTTIの外で(すなわち、開始1006の前にまたは終了1008の後に)送信しないことに留意されたい。
【0088】
[0101]
図11は、本開示の態様による、UL送信(たとえば、PUSCH)の一例を示す
図1100である。UEは、サブキャリアのセット1104上でスロット1102中でアップリンク送信を送信し得る。リソースブロックのリソース要素を表すためにリソースグリッドが使用され得る。図示のように、リソースブロックは、周波数領域中に12個の連続するサブキャリアを含んでおり、時間領域中に7つの連続するOFDMシンボルを含んでおり、すなわち84個のリソース要素を含んでいることがある。1106に示されているように、UEは、OFDMシンボルのいくつかのリソース要素上で基準信号(たとえば、DMRS)を送信し、OFDMシンボルの他のREをブランクのままにし得る。UEは、1108に示されているように、他のREの一部または全部上でデータを送信し得る。
【0089】
[0102]例示的なタイムライン1120では、UEは、1130において直線によって例示されているように、第1のRE1122の開始をブランクのままにする。UEは、第2のRE1124のデータを伝達するために例示的な波形1132を送信する。第1の(ブランク)RE1122から第2の(データ)RE1124への遷移により、UEは、たとえば、上記で説明された、
図10Bに示されているスプリアス送信と同様に、UEの送信機の様々な構成要素が所望の電力レベルまでランプアップしているとき、第2のREが1126において開始する前にスプリアス送信1134を行う。スプリアス送信1134は、その同じRE中で行われている他の送信に干渉するか、または送信された波形における位相コヒーレンスの損失を引き起こし得るが、RE1124中で送信されるデータを変えない。
【0090】
[0103]例示的なタイムライン1150では、UEは、1160において直線によって例示されているように、第1のRE1152をブランクのままにする。UEは、第2のRE1154のデータを伝達するために例示的な波形1164を送信する。第1の(ブランク)RE1152から第2の(データ)RE1154への遷移により、UEは、たとえば、上記で説明された、
図10Cに示されているスプリアス送信と同様に、UEの送信機の様々な構成要素が所望の電力レベルまでランプアップしているとき、第2のREの開始1156においてスプリアス送信1164を行う。スプリアス送信1164は、送信された波形における位相コヒーレンスの損失または送信における何らかのデータの損失を引き起こし得るが、RE1152中の他の送信に干渉しない。
【0091】
[0104]したがって、
図11に示されている例示的なアップリンク送信を送信するUEは、UEがブランクのままにするべきであるRE中でスプリアス送信を生成し、場合によっては、そのRE上での他のUEによる送信に干渉し得るか、または、UEは、UEがデータを送信しているRE中でスプリアス送信を生成し、場合によっては、送信の受信機に、たとえば、送信を復号するのに失敗することによって、データを誤解させ得る。どちらの場合も、送信の電力レベルの急激な変更は、生成された波形における位相コヒーレンスの損失を引き起こし得る。
【0092】
[0105]すでに知られている通信システムと比較してはるかに短い、NR通信システムにおいて使用されるスロット長により、上記で説明されたスプリアス送信は、同じ送信機がすでに知られている(たとえば、LTE)通信システムにおいて送信していた場合よりも大きい、REの部分中で行われ得ることに留意されたい。
【0093】
[0106]本開示の態様によれば、ワイヤレスデバイスは、送信チェーンのデジタル部分中のデジタル利得を操作し、送信チェーンのアナログ部分中のアナログ利得を変更されないままにすることによって、送信における送信電力の急激な遷移に関係する位相コヒーレンス損失を緩和し得る。
【0094】
[0107]
図12は、本開示の態様による、ワイヤレスデバイスによって実行され得るワイヤレス通信のための例示的な動作1200を示す。UEは、
図1に示されているUE120またはBS110であり得、これは、
図4に示されている1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0095】
[0108]動作1200は、ブロック1202において開始し、ワイヤレスデバイスが送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定する。たとえば、(
図1に示されている)UE120は、PUSCHの第1の部分(たとえば、シンボル期間の他のRE上に復調基準信号(DMRS)を含んでいる、シンボル期間中のブランクRE)中に第1の送信電力を使用し、PUSCHの第2の部分(たとえば、データを含んでいるRE)中に(たとえば、第1の送信電力よりも高い)第2の送信電力を使用することを決定する。
【0096】
[0109]ブロック1204において、動作1200は続き、ワイヤレスデバイスが第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和する。上記からの例を続けると、UE120は、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失)を緩和する(たとえば、送信チェーンのアナログ利得がシンボル期間間で変更されないままであることを可能にするように、ブランクREとDMRSとを含んでいる、シンボル期間中のREに関連するデジタル利得を増加させること、または、DMRSのための低ピーク対平均電力比(PAPR)をもつシーケンスを選択すること)。
【0097】
[0110]動作1200は、ブロック1206において続き、ワイヤレスデバイスが第1の送信電力を使用して送信の第1の部分を送信し、第2の送信電力を使用して送信の第2の部分を送信する。上記からの例を続けると、UE120は、第1の送信電力を使用してPUSCHの第1の部分(たとえば、シンボル期間の他のRE上にDMRSを含んでいる、シンボル期間中のブランクRE)を送信し、第2の送信電力を使用してPUSCHの第2の部分(たとえば、データを含んでいるRE)を送信する。
【0098】
[0111]
図13は、本開示の態様による、ワイヤレスデバイスによって実行され得るワイヤレス通信のための例示的な動作1300を示す。ワイヤレスデバイスは、
図1に示されているBS110または(たとえば、デバイスツーデバイス通信中の)他のUEのための通信をスケジュールするUEであり得、これは、
図4に示されている1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0099】
[0112]動作1300は、ブロック1302において開始し、ワイヤレスデバイスが、第1の送信を送信するようにUEをスケジュールする第1の許可を送信し、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する。たとえば、(
図1に示されている)BS110は、第1の送信(たとえば、PUSCH)を送信するようにUE120をスケジュールする第1の許可を送信し、ここにおいて、UEが、第1の送信の第1の部分(たとえば、データを含んでいるRE)中に第1の送信電力を使用することから第1の送信の第2の部分(たとえば、DMRSを含んでいるRE)中に第2の送信電力に変更する。
【0100】
[0113]1304において、動作1300は続き、ワイヤレスデバイスが、第1の送信電力または第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するようにUEをスケジュールする第2の許可を送信する。上記からの例を続けると、BS110は、第1の送信電力(たとえば、データを含んでいるREの送信電力)のインジケーション(たとえば、PUCCHのフィールド中のビット)を備える第2の送信(たとえば、PUCCH)を送信するようにUE120をスケジュールする第2の許可を送信する。
【0101】
[0114]動作1300はブロック1306において続き、ワイヤレスデバイスが、インジケーションに基づいて、UEから第1の送信を受信する。上記からの例を続けると、BS110は、ブロック1304からの第1の送信電力のインジケーションに基づいて、UE120からPUSCHを受信する。すなわち、BSは、第2の許可によってスケジュールされる第2の送信中でUEによって示された送信電力に基づいてPUSCHを受信する。
【0102】
[0115]本開示の態様によれば、NRワイヤレス通信システムでは、いくつかのOFDMシンボル中で、いくつかのREは空のままにされ(すなわち、ゼロ電力で送信され)なければならない。いくつかのREが空のままにされたOFDMシンボルを送信することは、
図12中のブロック1202を参照しながら上記で説明されたように、送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから送信の第2の部分中の第2の送信電力に変更することの一例であり得る。たとえば、いくつかのREは、コムベース(comb-based)のSRS送信など、他のUEによる送信によって占有され得、ここにおいて、UEは、あるOFDMシンボル上ではすべてのコムを割り当てられるが、次のOFDMシンボル上ではコムのサブセットを割り当てられ得る。別の例では、いくつかのREは前方互換性のために予約され得、エアインターフェース仕様の将来のバージョンに従うUEは、その予約されたREを使用し得る。また別の例では、いくつかのREは、他のUEによる(1つまたは複数の)超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)送信のために予約され得る。
【0103】
[0116]本開示の態様では、送信のいくつかのREがブランキングされ、他のREが変更なしに送られる場合、OFDMシンボル中の全体的送信電力は、ブランキングなしのOFDMシンボルの送信電力とは異なる。送信電力のこの差は、デバイスによる送信中の位相不連続性(たとえば、
図12中のブロック1204において上述されたように、位相コヒーレンス損失)を引き起こす可能性を有する。
【0104】
[0117]本開示の態様によれば、送信デバイスは、OFDMシンボルのいくつかのREがブランキングされなければならない場合、OFDMシンボル全体をブランキングし得る。OFDMシンボル全体をブランキングすることは、
図12中のブロック1204を参照しながら上記で説明されたように、第1の送信電力から送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとることの一例であり得る。
【0105】
[0118]本開示の態様では、OFDMシンボル全体のブランキングは、ワイヤレスデバイスによってデジタル的に(たとえば、
図5に示されているDAC508によって取得されたIおよびQデジタル信号など、デジタル領域シンボル中で)行われ得る。送信チェーンの他の構成要素は同じエネルギーレベルにおいて作動されたままであるので、OFDMシンボル全体をデジタル的にブランキングすることは位相コヒーレンスの損失を生じないことがある。しかしながら、OFDMシンボル全体をブランキングすることは送信リソースを浪費し得る。
【0106】
[0119]本開示の態様によれば、OFDMシンボル全体をデジタル的にブランキングするデバイスの送信チェーンのアナログ構成要素(たとえば、PA)から送信される、ある程度の残差送信電力があり得る。
【0107】
[0120]本開示の態様では、開示される技法に従って動作する通信システムは、UEがより「完全に」オフに(すなわち、より長い連続持続時間の間オフに)されるときの送信電力制限よりも緩やかであり得る、これらの放出(たとえば、残差送信電力)を制限する新しいルールを使用し得る。
【0108】
[0121]本開示の態様によれば、送信デバイスは、送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、デジタル領域信号中のREをブランキングし得る。送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、デジタル領域信号中のREをブランキングすることは、
図12中のブロック1204を参照しながら上記で説明されたように、第1の送信電力から送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとることの一例であり得る。デバイスがデジタル領域中のREをブランキングする場合、総送信電力は変化するが、送信チェーンのアナログ利得は変化せず、位相コヒーレンスの損失は生じない。これは、得られた送信電力のための準最適なアナログ利得設定を引き起こし得る。準最適なアナログ利得設定は、得られた送信の品質(たとえば、エラーベクトル振幅(EVM)の計算)に影響を及ぼし得る。
【0109】
[0122]本開示の態様によれば、送信デバイスは、全体的送信電力を一貫したレベルにおいて維持するために、送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、デジタル領域信号中のブランキングされていないREの電力をブーストし得る。送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、デジタル領域信号中のブランキングされていないREの電力をブーストすることは、
図12中のブロック1204を参照しながら上記で説明されたように、第1の送信電力から第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとることの一例であり得る。デジタル領域信号中のブランキングされていないREの電力をブーストすることは、デバイスの送信チェーンのアナログ利得が変更されないままであることと、送信の総送信電力がシンボル期間間で変更されないこととを生じ得る。送信チェーンのアナログ利得が変更されないままである場合、位相コヒーレンスの損失がないことがある。本開示の態様では、たとえば、送信デバイスのデジタル領域利得がすでにそれらの最大設定にある場合、ブランキングされていないREの電力をブーストすることが常に可能であるとは限らない。
【0110】
[0123]本開示の態様では、潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するためのアクションをとるデバイスは、前に説明された技法の組合せを使用し得る。たとえば、デバイスは、デジタルブースティングが実現不可能であるときはいつでも位相コヒーレンスの損失により何らかの考えられる性能損失を招くことにより、総電力を変更されないように保つために、ブランキングされていないREの電力を常にブーストし得、それは、そのようなブースティングが純粋にデジタル的に行われ得るか否かにかかわらず行われる。そのような場合、受信デバイスは、ブランキングされたREをもたない他のOFDMシンボルに対するブランキングされたREを含んでいるOFDMシンボルの電力レベルを知る。別の例では、送信デバイスは、デジタル的に可能な範囲内でのみ(たとえば、デジタル領域利得の最大設定まで)電力をブーストし、アナログ利得を変更されないように保ち得る。その場合、受信機は一般に送信機におけるデジタル設定に気づいていないので、受信デバイスは、適用されたブーストの量を知らないことがある。
【0111】
[0124]本開示の態様によれば、送信デバイスのデジタル領域利得設定は、現在の送信電力レベル、および送信機における複数の無線アクセス技術(RAT)にわたるTXチェーン選択などの他のファクタに応じて、動的であり得る。
【0112】
[0125]本開示の態様では、送信デバイスは、送信に適用された送信電力ブーストのレベルを、送信の意図された受信機にシグナリングし得る。送信電力のレベルのシグナリングは、いくつかのタイプの送信のために受信機にとって重要であり得る。たとえば、SRS送信の場合、異なるOFDMシンボル上で適用された相対送信電力ブーストは、SRSから推定されるチャネル品質を比較するためにSRSの受信機によって使用される。別の例では、データ送信、特に長いデータ送信の場合、1つのOFDMシンボルのための電力レベルの変更について知ることは、受信機にとってあまり重要でないことがある。
【0113】
[0126]本開示の態様によれば、送信電力レベルのシグナリングは、ブーストされた送信電力レベルをもつ送信とは異なる送信時間間隔(TTI)中で行われ得る。たとえば、(たとえば、基地局による)SRS処理がタイムクリティカルでない場合、SRS送信電力レベルは、送信UEからの好適な「時間的近接(nearby in time)」PUCCH送信において示され得る。
【0114】
[0127]本開示の態様では、送信電力レベルをシグナリングするためにUEが使用すべき「時間的近接」PUCCHまたはUL制御送信がない場合、送信電力レベルをシグナリングするためのPUCCHまたは他のUL制御送信は、基地局によって明示的にスケジュールされ得る。送信電力レベルをシグナリングするためのUL制御送信の明示的スケジューリングは、余分のオーバーヘッドを必要とし得る。
【0115】
[0128]本開示の態様によれば、送信電力レベルのシグナリングは、送信の波形、送信コンテンツ、および送信電力を含む、送信の送信タイプに応じて、有効化および/または無効化され得る。
【0116】
[0129]本開示の態様によれば、離散フーリエ変換シングルキャリア直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形とともにπ/2 2位相シフトキーイング(π/2-BPSKまたはΠ/2-BPSK:pi/2 binary phase shift keying)変調を使用して送信することは、4位相シフトキーイング(QPSK)変調を使用して送信することよりも著しく低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。π/2-BPSK変調とDFT-s-OFDM波形とを用いて送信することはまた、LTE UL送信において復調基準信号(DMRS)のための、それらの低PAPRのために明示的に選定されたZadoff-Chuシーケンスよりも低いPAPRを有する。
【0117】
[0130]本開示の態様では、DMRS送信のためにZadoff-Chuシーケンスを再使用することは、DMRSと同じ期間中にデータを伝達するために使用されるπ/2-BPSK DFT-s-OFDM波形よりも高いPAPRを有するZadoff-Chuシーケンスのために、特殊な処理を必要とし得る。
【0118】
[0131]本開示の態様では、新無線送信デバイスが(たとえば、LTE送信デバイスと同様に)DMRS送信のためにZadoff-Chuシーケンスを使用する場合、送信デバイスは、送信中のデータを伝達するREのために送信デバイスが使用するのとは異なる、その送信中のDMRS(たとえば、π/2-BPSK DFT-s-OFDM波形よりも高いPAPRを有するZadoff-Chuシーケンスに基づくDMRS)REのための電力増幅器(PA)バックオフを適用し得る。これは、送信中で、データを伝達するREについてと、DMRSについてとの異なる送信電力を生じ、この場合も、場合によっては、送信中の位相不連続性(たとえば、位相コヒーレンスの損失)を引き起こし得る。
【0119】
[0132]本開示の態様によれば、上記で説明された同じ技法(たとえば、デジタル領域中でのOFDMシンボル全体のブランキングまたは他の技法によるブランキング、デジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前にデジタル領域信号中のREをブランキングすること、および/あるいは、デジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前にデジタル領域信号中のブランキングされていないREの電力をブーストすること)は、送信中の基準信号(たとえば、DMRS)と送信中のデータを伝達するREとの間の位相コヒーレンスの潜在的損失を防ぐために送信デバイスによって使用され得る。
【0120】
[0133]本開示の態様では、送信デバイスは、送信中の基準信号(たとえば、DMRS)と送信中のデータを伝達するREとの間の位相コヒーレンスの潜在的損失を緩和するために、デジタル領域信号中でのみ送信電力を変更し得る。さらに、送信デバイスは、送信デバイスによって使用される、データRE送信電力とDMRS RE送信電力との得られた比(たとえば、送信電力比(TPR))を、受信デバイスにシグナリングし得る。
【0121】
[0134]本開示の態様によれば、上記で説明された、データRE送信電力とDMRS RE送信電力との得られた比のシグナリングは、通信システムにおいて随意であり、いくつかのコンディションにおいてのみ使用され得る。データRE送信電力とDMRS送信電力との得られた比のシグナリングが送信のために有効化されるかどうかの決定は、送信コンテンツおよび/または電力レベルに依存し得る。
【0122】
[0135]本開示の態様では、データRE送信電力とDMRS RE送信電力との得られた比のシグナリングは、送信電力レベルにかかわらず、すなわち、PAが飽和状態に近いか否かにかかわらず、固定TPRを適用することによって回避され得る(Zadoff-Chuシーケンスに基づくDMRSについて、π/2-BPSK DFT-s-OFDM波形上のデータよりも少ない電力、またはデータに対するDMRSのデブースティング)。そのような場合、送信電力をデジタル的に低下させることによって、送信電力の変更によって引き起こされる位相不連続性が回避され得る。さらに、より低いDMRS電力のために、受信機がチャネルを推定する困難を有する可能性をなくすために、そのような送信は、より高いDMRSオーバーヘッド、たとえば、より多くのTDM DMRS OFDMシンボルをもつDMRSパターンを使用し得る。そのようなDMRSデブースティングを必要とする低PAPR波形のためのDMRSパターンおよびオーバーヘッドは、RRCシグナリングによって構成され得るか、あるいは、送信の変調およびコーディング方式(MCS)および/または波形に基づいて暗黙的に導出され得る。すなわち、UEは、送信のMCSおよび/または波形に基づいて、DMRSパターンおよびオーバーヘッドの暗黙的導出を決定し得る。たとえば、UEは、UEからのUL送信のMCSが、その送信がDFT-s-OFDM波形とともにπ/2-BPSK変調を使用して送信されることになることを示すとき、UEがUL送信のデータとの時分割多重化様式で1つまたは複数の追加のDMRS OFDMシンボルを送信することになるように、構成され得る。本例では、追加のDMRS OFDMシンボルの数は、RRCシグナリングによってUEに示され得る。
【0123】
[0136]本開示の態様によれば、送信デバイスは、π/2-BPSK変調されたデータのPAPRに匹敵するかまたはそれよりも低いPAPRをもつ別のDMRSシーケンス(すなわち、Zadoff-Chuシーケンス以外)を使用し得る。
【0124】
[0137]本開示の態様では、複数のUEからのπ/2-BPSK DFT-s-OFDM送信は、同じRB中で一緒に多重化され得る。すなわち、複数のUEは、RBのセットを介して異なるπ/2 DFT-s-OFDM送信を送信し得る。この場合、受信デバイスがUEの各々のDMRSを区別し得るように、UEからの送信中に含まれるDMRSが直交することが望ましい。(たとえば、送信チェーン中の逆高速フーリエ変換(IFFT)の入力において)周波数領域中で直接ポピュレートされるZadoff-Chuシーケンスに基づくDMRSの場合、DMRSは、異なる周波数コムを使用すること(たとえば、各UEが、周波数分割多重化(FDM)様式でRBのセット中で多重化されるトーンの等間隔の不連続のセットの組から選択されるトーンの等間隔の不連続のセット上でそれのDMRSを送信する)、異なるOFDMシンボルを使用すること(たとえば、各UEが、時分割多重化(TDM)様式でRBのセット中の異なるOFDMシンボル中でそれのDMRSを送信する)、および/あるいは、時間にわたってまたは周波数にわたって適用された直交カバーコード(OCC)を使用すること(たとえば、各UEが、符号分割多重化(CDM)様式で異なるOCCを使用してそれのDMRSを送信する)の組合せによって直交化され得る。π/2-BPSK DFT-s-OFDM変調を使用して作成された特殊なDMRSシーケンス(たとえば、Zadoff-Chuシーケンスとは異なる、およびπ/2-BPSK変調されたデータシンボルのPAPRに匹敵する低PAPRを有するように生成されたシーケンス)の場合、コム上へのシーケンスのポピュレーションと周波数にわたるOCCの適用との両方が、π/2-BPSK波形でないDMRS時間領域シーケンスを生じ、したがってPAPRを増加させ得る。したがって、PAPR増加を回避し、可能な場合、特殊なDMRSシーケンスのπ/2-BPSK特性を維持するために、コムおよびOCC適用プロセスにおいて特殊な構成が採用され得る。
【0125】
[0138]たとえば、送信チェーンのDFT拡散コンポーネントへのπ/2-BPSKシーケンス入力は、DFT拡散コンポーネントの出力がトーンのある隣接セット上にポピュレートされるとき、送信チェーンのDFT拡散演算およびOFDM IFFT演算の後に時間補間されたπ/2-BPSKシーケンスを生じ得る。DFT拡散コンポーネントの出力が代わりにトーンのコム上にポピュレートされる場合、この低PAPR特性は、いくつかのコムについて成り立ち続け得、ここにおいて、時間領域波形は、コム期間に対応する繰返し数を伴う補間されたπ/2-BPSKシーケンスの時間圧縮および繰返しバージョンである。他のコムについて、出力は、そのような波形に時間領域位相ランプを適用したことの結果であり得る。この位相ランプは、時間領域波形がもはや補間されたπ/2-BPSK波形でなく、より悪いPAPRを有し得ることを暗示する。この問題を回避するために、π/2-BPSK特性が維持されるときに取得されたシーケンスの時間圧縮および繰返しバージョンは、さらに、様々な繰返しに位相シフトを適用することによって処理され得、位相シフトは各繰返し内で同じであるが、異なる繰返しにわたって異なる。いくつかの場合には、繰返しにわたる位相シフトのこの適用は、依然として、π/2-BPSK波形特性を維持し得る。他の場合には、このπ/2-BPSK波形特性は各繰返し内で維持され得るが、繰返し間の時間境界において失われ得る。どちらの場合も、繰返しにわたる位相シフトのこの適用は、π/2-BPSK波形特性をより強く無効にする連続位相ランプを適用する必要なしに、波形を異なるFDMコム上にシフトする。
【0126】
[0139]本明細書で開示される方法は、説明された方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正され得る。
【0127】
[0140]本明細書で使用される、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素をもつ任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、またはa、b、およびcの任意の他の順序)を包含するものとする。
【0128】
[0141]本明細書で使用される「決定すること」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立することなどを含み得る。
【0129】
[0142]以上の説明は、当業者が本明細書で説明された様々な態様を実施することができるようにするために提供されたものである。これらの態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示された態様に限定されるものではなく、クレーム文言に矛盾しない全範囲を与えられるべきであり、ここにおいて、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。別段に明記されていない限り、「いくつか(some)」という用語は1つまたは複数を指す。当業者に知られている、または後に知られることになる、本開示全体にわたって説明された様々な態様の要素のすべての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されるものである。その上、本明細書で開示されるいかなることも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に具陳されているかどうかにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、その要素が「ための手段」という句を使用して明確に具陳されていない限り、または方法クレームの場合には、その要素が「ためのステップ」という句を使用して具陳されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定の下で解釈されるべきではない。
【0130】
[0143]上記で説明された方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。それらの手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々な(1つまたは複数の)ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含み得る。概して、図に示されている動作がある場合、それらの動作は、同様の番号をもつ対応するカウンターパートのミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。
【0131】
[0144]本開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0132】
[0145]ハードウェアで実装される場合、例示的なハードウェア構成はワイヤレスノード中に処理システムを備え得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バスは、プロセッサと、機械可読媒体と、バスインターフェースとを含む様々な回路を互いにリンクし得る。バスインターフェースは、ネットワークアダプタを、特に、バスを介して処理システムに接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用され得る。ユーザ端末120(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もバスに接続され得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、電力管理回路など、様々な他の回路をリンクし得るが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上説明されない。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または専用プロセッサを用いて実装され得る。例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行することができる他の回路を含む。当業者は、特定の適用例と、全体的なシステムに課される全体的な設計制約とに応じて、どのようにしたら処理システムについて説明された機能を最も良く実装し得るかを認識されよう。
【0133】
[0146]ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味すると広く解釈されたい。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。プロセッサは、機械可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアモジュールの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担当し得る。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、その記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。例として、機械可読媒体は、すべてがバスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされ得る、伝送線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個のその上に記憶された命令をもつコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。代替的に、または追加として、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルがそうであり得るように、プロセッサに統合され得る。機械可読記憶媒体の例は、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(登録商標)(電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または他の好適な記憶媒体、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。機械可読媒体はコンピュータプログラム製品において実施され得る。
【0134】
[0147]ソフトウェアモジュールは、単一の命令、または多数の命令を備え得、いくつかの異なるコードセグメント上で、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体にわたって分散され得る。コンピュータ可読媒体はいくつかのソフトウェアモジュールを備え得る。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されたときに、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含み得る。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス中に常駐するか、または複数の記憶デバイスにわたって分散され得る。例として、トリガイベントが発生したとき、ソフトウェアモジュールがハードドライブからRAMにロードされ得る。ソフトウェアモジュールの実行中に、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュにロードし得る。次いで、1つまたは複数のキャッシュラインが、プロセッサによる実行のために汎用レジスタファイルにロードされ得る。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行したときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0135】
[0148]また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。さらに、他の態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0136】
[0149]したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示された動作を実行するためのコンピュータプログラム製品/コンピュータ可読媒体を備え得る。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明された動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令をその上に記憶した(および/または符号化した)コンピュータ可読媒体を備え得る。
【0137】
[0150]さらに、本明細書で説明された方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ、および/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明された方法を実行するための手段の転送を容易にするために、サーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明された様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)をデバイスに結合するかまたは与えると様々な方法を得ることができるように、記憶手段によって提供され得る。その上、本明細書で説明された方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の好適な技法が利用され得る。
【0138】
[0151]特許請求の範囲は、上記で示された厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。上記で説明された方法および装置の構成、動作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な修正、変更および変形が行われ得る。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、前記PUSCH送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、前記第1の送信電力と前記第2の送信電力とは異なり、
前記PUSCH送信の前記第1の部分を前記第1の送信電力で送信することから、前記PUSCH送信の前記第2の部分を前記第2の送信電力で送信することに変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、ここにおいて、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することは、前記PUSCH送信のためのデジタル領域信号を前記PUSCH送信のためのアナログ領域信号に変換する前に、前記PUSCH送信のための前記デジタル領域信号における複数のリソース要素(RE)をブランキングすることを備え、
前記第1の送信電力を使用して前記PUSCH送信の前記第1の部分を送信し、前記第2の送信電力を使用して前記PUSCH送信の前記第2の部分を送信することと、
を備え、
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することは、前記PUSCH送信において1つの直交周波数領域多重化(OFDM)シンボル全体をブランキングすることを備える、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0138
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0138】
[0151]特許請求の範囲は、上記で示された厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。上記で説明された方法および装置の構成、動作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な修正、変更および変形が行われ得る。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス通信のための方法であって、
送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、前記送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、
前記第1の送信電力から前記第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、
前記第1の送信電力を使用して前記送信の前記第1の部分を送信し、前記第2の送信電力を使用して前記送信の前記第2の部分を送信することとを備える、方法。
[C2]
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、前記送信において直交周波数領域多重化(OFDM)シンボルをブランキングすることを備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、前記送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の1つまたは複数のリソース要素(RE)をブランキングすることを備える、C1に記載の方法。
[C4]
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
1つまたは複数の他のREの電力レベルをブーストすることをさらに備える、C3に記載の方法。
[C5]
前記1つまたは複数の他のREの前記電力レベルをブーストすることが、前記デジタル領域信号を前記アナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の前記1つまたは複数のREの電力レベルをブーストすることを備える、C4に記載の方法。
[C6]
前記電力レベルのインジケーションを送ることをさらに備える、C4に記載の方法。
[C7]
前記インジケーションがアップリンク(UL)制御信号を介して送られる、C6に記載の方法。
[C8]
前記UL制御信号をスケジュールするダウンリンク制御チャネルを受信することをさらに備える、C7に記載の方法。
[C9]
前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
前記送信においてデータを伝達するための低ピーク対平均電力比(PAPR)波形のPAPRよりも小さいかまたはそれに等しいPAPRをもつ、前記送信の復調基準信号(DMRS)のためのシーケンスを選択することを備える、C1に記載の方法。
[C10]
前記低PAPR波形が、離散フーリエ変換シングルキャリア直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形とともにπ/2 2位相シフトキーイング(π/2-BPSK)変調を使用する、C9に記載の方法。
[C11]
前記低PAPR波形は、前記低PAPR波形が、周波数トーンのインターリーブされたセットを占有するか、またはそれにわたって直交カバーコードが適用される複数のOFDMシンボルを占有するとき、低PAPR特性が維持されることを可能にするための修正を使用する、C9に記載の方法。
[C12]
無線リソース制御(RRC)シグナリングと、
前記データを伝達するための変調およびコーディング方式(MCS)と波形とのうちの少なくとも1つに基づく暗黙的決定との組合せに基づいて前記DMRSのパターンおよびオーバーヘッドを導出することをさらに備える、C9に記載の方法。
[C13]
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
前記第2の部分のための別の電力増幅器(PA)バックオフとは異なる前記第1の部分のためのPAバックオフを適用することを備える、C1に記載の方法。
[C14]
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することが、
DMRS電力と前記送信の前記第2の部分の電力との間の固定電力比を適用することを備える、C1に記載の方法。
[C15]
前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用することが、電力増幅器(PA)出力に残っている利用可能な電力ヘッドルームにかかわらず、前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用することを備える、C14に記載の方法。
[C16]
ワイヤレスデバイスのためのワイヤレス通信のための方法であって、
第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、前記UEが、前記第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから前記第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するように前記UEをスケジュールする第2の許可を送信することと、
前記インジケーションに基づいて、前記UEから前記第1の送信を受信することとを備える、方法。
[C17]
前記インジケーションに基づいて、前記第1の送信電力を決定することと、
前記第1の送信と前記第1の送信電力とに基づいて、前記UEに対するチャネル品質を推定することとをさらに備える、C16に記載の方法。
[C18]
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つの前記インジケーションを前記第2の送信中に含めるように前記UEに指示することをさらに備える、C16に記載の方法。
[C19]
ワイヤレス通信のための装置であって、
送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用し、前記送信の第2の部分中に第2の送信電力を使用することを決定することと、
前記第1の送信電力から前記第2の送信電力に変更することに関連する潜在的位相コヒーレンス損失を緩和することと、
前記第1の送信電力を使用して前記送信の前記第1の部分を送信し、前記第2の送信電力を使用して前記送信の前記第2の部分を送信することと
を行うように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを備える、装置。
[C20]
前記プロセッサが、前記送信において直交周波数領域多重化(OFDM)シンボルをブランキングすることによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、C19に記載の装置。
[C21]
前記プロセッサが、前記送信のためにデジタル領域信号をアナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の1つまたは複数のリソース要素(RE)をブランキングすることによって、前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、C19に記載の装置。
[C22]
前記プロセッサが、1つまたは複数の他のREの電力レベルをブーストすることによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、C21に記載の装置。
[C23]
前記プロセッサが、前記デジタル領域信号を前記アナログ領域信号に変換するより前に、前記デジタル領域信号中の前記1つまたは複数のREの前記電力レベルをブーストすることによって、前記1つまたは複数の他のREの前記電力レベルをブーストするように構成された、C22に記載の装置。
[C24]
前記プロセッサが、
前記電力レベルのインジケーションを送るように構成された、C22に記載の装置。[C25]
前記プロセッサが、アップリンク(UL)制御信号を介して前記インジケーションを送るように構成された、C24に記載の装置。
[C26]
前記プロセッサが、前記UL制御信号をスケジュールするダウンリンク制御チャネルを受信するように構成された、C25に記載の装置。
[C27]
前記プロセッサが、
前記送信においてデータを伝達するための低ピーク対平均電力比(PAPR)波形のPAPRよりも小さいかまたはそれに等しいPAPRをもつ、前記送信の復調基準信号(DMRS)のためのシーケンスを選択することによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、C19に記載の装置。
[C28]
前記低PAPR波形が、離散フーリエ変換シングルキャリア直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形とともにπ/2 2位相シフトキーイング(π/2-BPSK)変調を使用し、
前記プロセッサが、前記低PAPR波形を使用して前記送信の前記第1の部分および前記第2の部分のうちの少なくとも1つを送信するように構成された、C27に記載の装置。
[C29]
前記低PAPR波形は、前記低PAPR波形が、周波数トーンのインターリーブされたセットを占有するか、またはそれにわたって直交カバーコードが適用される複数のOFDMシンボルを占有するとき、低PAPR特性が維持されることを可能にするための修正を使用し、
前記プロセッサが、前記低PAPR波形を使用して前記送信の前記第1の部分および前記第2の部分のうちの少なくとも1つを送信するように構成された、C27に記載の装置。
[C30]
前記プロセッサが、
前記データを伝達するための変調およびコーディング方式(MCS)と波形とのうちの少なくとも1つに基づく前記DMRSのパターンおよび潜在的オーバーヘッドの暗黙的導出を決定することと、
無線リソース制御(RRC)シグナリングと、
前記暗黙的導出と
の組合せに基づいて前記DMRSの前記パターンおよび前記オーバーヘッドを導出することとを行うようにさらに構成された、C27に記載の装置。
[C31]
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記プロセッサが、 前記第2の部分のための別の電力増幅器(PA)バックオフとは異なる前記第1の部分のためのPAバックオフを適用することによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、C19に記載の装置。
[C32]
前記送信の前記第1の部分が復調基準信号(DMRS)を備え、前記プロセッサが、 DMRS電力と前記送信の前記第2の部分の電力との間の固定電力比を適用することによって前記潜在的位相コヒーレンス損失を緩和するように構成された、C19に記載の装置。
[C33]
前記プロセッサが、電力増幅器(PA)出力に残っている利用可能な電力ヘッドルームにかかわらず、前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用することによって、前記DMRS電力と前記第2の部分の前記電力との間の前記固定電力比を適用するように構成された、C32に記載の装置。
[C34]
ワイヤレス通信のための装置であって、
第1の送信を送信するようにユーザ機器(UE)をスケジュールする第1の許可を送信することと、ここにおいて、前記UEが、前記第1の送信の第1の部分中に第1の送信電力を使用することから前記第1の送信の第2の部分中に第2の送信電力に変更する、 前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つのインジケーションを備える第2の送信を送信するように前記UEをスケジュールする第2の許可を送信することと、
前記インジケーションに基づいて、前記UEから前記第1の送信を受信することと を行うように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを備える、装置。
[C35]
前記プロセッサが、
前記インジケーションに基づいて、前記第1の送信電力を決定することと、
前記第1の送信と前記第1の送信電力とに基づいて、前記UEに対するチャネル品質を推定することとを行うようにさらに構成された、C34に記載の装置。
[C36]
前記プロセッサが、
前記第1の送信電力または前記第2の送信電力のうちの少なくとも1つの前記インジケーションを前記第2の送信中に含めるように前記UEに指示するようにさらに構成された、C34に記載の装置。
【外国語明細書】