(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126808
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、符号化及び復号のための方法、並びに高度なビデオ符号化概念を実現するためのビデオデータストリーム
(51)【国際特許分類】
H04N 19/70 20140101AFI20230905BHJP
【FI】
H04N19/70
【審査請求】有
【請求項の数】48
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100607
(22)【出願日】2023-06-20
(62)【分割の表示】P 2022571129の分割
【原出願日】2021-05-21
(31)【優先権主張番号】20176178.0
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20176206.9
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】515089080
【氏名又は名称】ジーイー ビデオ コンプレッション エルエルシー
【住所又は居所原語表記】1 Research Circle,Niskayuna,NY 12309,USA
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100221556
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 隆章
(72)【発明者】
【氏名】サンチェス デ ラ フエンテ,ヤゴ
(72)【発明者】
【氏名】ズーリング,カーステン
(72)【発明者】
【氏名】ヘルゲ,コルネリウス
(72)【発明者】
【氏名】シーアル,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】スクピン,ローベルト
(72)【発明者】
【氏名】ヴィーガント,トーマス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ビデオ符号化及びビデオ復号のための改善された概念を実現するデオエンコーダ、ビデオデコーダ、符号化及び復号のための方法並びに先進的ビデオ符号化コンセプトを実現するためのビデオデータストリーム提供する。。
【解決手段】ビデオが符号化されている入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成する装置(200)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定し、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)を決定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、
前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定する、
装置(200)。
【請求項2】
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)を決定するように構成される、請求項1に記載の装置(200)。
【請求項3】
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項2に記載の装置(200)。
【請求項4】
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項3に記載の装置(200)。
【請求項5】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記装置(200)は、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
請求項3に記載の装置(200)。
【請求項6】
前記フラグが第1のフラグであり、前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示す、請求項5に記載の装置(200)。
【請求項7】
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が前記装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項3に記載の装置(200)。
【請求項8】
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャに関する第2の変数(PictureOutputFlag)の値を前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて決定するように構成され、前記第2の変数(PictureOutputFlag)は、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャに関して示し、前記装置(200)は、前記第2の変数(PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成される、
請求項2~7のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項9】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
請求項2~8のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項10】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記装置(200)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)が示すように、前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)を設定するように構成される、
請求項2~8のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項11】
前記装置(200)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かをビデオデコーダ(300)へシグナルするように構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項12】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む、
ビデオデータストリーム。
【請求項13】
前記出力ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を含む、請求項12に記載のビデオデータストリーム。
【請求項14】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデータストリームは、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を含み、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
請求項12に記載のビデオデータストリーム。
【請求項15】
前記フラグが第1のフラグであり、前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含み、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示す、請求項14に記載のビデオデータストリーム。
【請求項16】
ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含む、
請求項12に記載のビデオデータストリーム。
【請求項17】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項18】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項17に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項19】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
請求項17に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項20】
前記フラグが第1のフラグであり、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示す、請求項19に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項21】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項17に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項22】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項23】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項22に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項24】
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリーム内の前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項23に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項25】
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記補足拡張情報に応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項24に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項26】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデータストリームは、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を含み、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示し、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記フラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項24に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項27】
前記フラグが第1のフラグであり、前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含み、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示し、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記更なるフラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項26に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項28】
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、前記外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリーム内の前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項24に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項29】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを再構成するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成される、
請求項23~28のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項30】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャに関する第2の変数(PictureOutputFlag)の値を前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて決定するように構成され、前記第2の変数(PictureOutputFlag)は、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャについて示し、前記装置(200)は、前記第2の変数(PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成される、請求項23~29のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項31】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項23~30のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項32】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを示す前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項23~30のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項33】
請求項1~11のいずれか一項に記載の装置(200)と、
請求項22~32のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
請求項22~32のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
請求項22~32のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリーム~前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【請求項34】
前記システムは、請求項17~21のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
請求項1~11のいずれか一項に記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、請求項17~21のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記方法は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定するステップを含む、
方法。
【請求項36】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記ビデオデータストリームが含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項37】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオの復号する前記ステップは、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて行なわれる、
方法。
【請求項38】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項35~37のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項39】
1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、前記装置は、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つで符号化されている前記入力ビデオであるように、又は、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの前記入力ビデオに依存するように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され、
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、
装置(200)。
【請求項40】
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームを生成するために、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームの第1ビデオデータストリームの前記入力ビデオの1つ以上のピクチャのグループをドロップするように構成され、
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて、前記符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの前記複数のピクチャのうちの少なくとも1つに関するアクセスユニット除去時間を決定するように構成される、
請求項39に記載の装置(200)。
【請求項41】
前記装置(200)によって受信された前記第1のビデオは、処理されたビデオを生成するために1つ以上のピクチャのグループがドロップされた元のビデオから生じる前処理されたビデオであり、
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて前記符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの前記複数のピクチャのうちの少なくとも1つのアクセスユニット除去時間を決定するように構成される、
請求項39に記載の装置(200)。
【請求項42】
前記バッファ遅延オフセット情報は、ドロップされた前記入力ビデオのピクチャ数に依存する、請求項40又は41に記載の装置(200)。
【請求項43】
前記1つ以上の入力ビデオデータストリームが2つ以上の入力ビデオデータストリームであり、
前記装置(200)は、前記出力ビデオを取得するために、前記処理されたビデオと、前記2つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの第2のビデオデータストリームの前記入力ビデオとをスプライシングするように構成されるとともに、前記出力ビデオを前記出力ビデオデータストリームに符号化するように構成される、
請求項40~42のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項44】
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャの位置に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され、又は、
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャの前記位置に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値を0に設定するか否かを決定するように構成される、
請求項43に記載の装置(200)。
【請求項45】
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャの位置に応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、請求項43又は44に記載の装置(200)。
【請求項46】
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の前記廃棄不可能ピクチャが前のバッファリング期間内の最初のピクチャであるか否かに応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、請求項45に記載の装置(200)。
【請求項47】
前記装置(200)は、連結フラグに応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され、前記現在のピクチャが前記第2のビデオデータストリームの前記入力ビデオの最初のピクチャである、請求項43~46のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項48】
前記装置(200)は、前のピクチャの除去時間に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、請求項39~47のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項49】
前記装置(200)は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、請求項39~48のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項50】
前記装置(200)は、一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得して前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために、クロックティックに応じて前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新するように構成される、請求項49に記載の装置(200)。
【請求項51】
前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用して1つ以上の除去時間を決定するように構成され、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記装置(200)は、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される、請求項47に記載の装置(200)。
【請求項52】
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かをビデオデコーダ(300)にシグナルするように構成される、請求項39~51のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項53】
前記現在のピクチャは、2つの入力ビデオがスプライシングされた前記出力ビデオのスプライシングポイントに位置される、請求項52に記載の装置(200)。
【請求項54】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含む、
ビデオデータストリーム。
【請求項55】
前記ビデオデータストリームが連結フラグを含む、請求項54に記載のビデオデータストリーム。
【請求項56】
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を含む、請求項54又は55に記載のビデオデータストリーム。
【請求項57】
前記前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記連結フラグは、1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用する必要があることを示し、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記連結フラグは、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記示されたオフセットが使用されないことを示す、
請求項55に記載のビデオデータストリーム。
【請求項58】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)がビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項59】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが連結フラグを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項58に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項60】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項58又は59に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項61】
前記前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記連結フラグは、1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用する必要があることを示し、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記連結フラグは、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記示されたオフセットが使用されないことを示す、
請求項59に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項62】
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、符号化ピクチャバッファからの前記ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じて前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項63】
前記符号化ピクチャバッファからの前記ビデオの前記複数のピクチャのうちの少なくとも1つの前記アクセスユニット除去時間は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に依存する、請求項62に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項64】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオ内の前記現在のピクチャの位置に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かに応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項62又は63に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項65】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値が0に設定されるか否かに応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項62又は63に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項66】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャの位置に応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、請求項62~65のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項67】
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャが前のバッファリング期間内の最初のピクチャであるか否かに応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、請求項66に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項68】
前記ビデオデコーダ(300)は、連結フラグに応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され、前記現在のピクチャは、前記第2のビデオデータストリームの前記入力ビデオの最初のピクチャである、請求項62~67のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項69】
前記ビデオデコーダ(300)は、前のピクチャの除去時間に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、請求項62~68のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項70】
前記ビデオデコーダ(300)は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、請求項62~69のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項71】
前記ビデオデコーダ(300)は、クロックティックに応じて前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新して、一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得し、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、請求項70に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項72】
前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記ビデオデコーダ(300)は、1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するように構成され、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記ビデオデコーダ(300)は、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される、請求項68に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項73】
請求項39~53のいずれか一項に記載の装置(200)と、
請求項62~72のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
請求項62~72のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項39~53のいずれか一項に記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
請求項62~72のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項39~53のいずれか一項に記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【請求項74】
前記システムは、請求項58~61のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
請求項39~53のいずれか一項に記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、請求項58~61のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
請求項73に記載のシステム。
【請求項75】
1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記方法は、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、前記出力ビデオデータストリームを生成するステップは、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つの入力ビデオデータストリーム内で符号化されている前記入力ビデオであるように、又は、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの前記入力ビデオに依存するように行なわれ、
前記方法は、符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの複数のピクチャのうちの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するステップを含み、
前記方法は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するステップを含む、
方法。
【請求項76】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項77】
ビデオが格納されたビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオを復号するステップは、符号化ピクチャバッファからの前記ビデオの複数のピクチャのうちの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じて行なわれ、
前記ビデオを復号するステップは、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じて行なわれる、
方法。
【請求項78】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項75~77のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項79】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含む、
ビデオデータストリーム。
【請求項80】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記最初のアクセスユニットを前記ビデオデコーダ(300)に送信する前に経過する必要がある時間を示す、請求項79に記載のビデオデータストリーム。
【請求項81】
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を含む、請求項80に記載のビデオデータストリーム。
【請求項82】
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として含み、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、
請求項81に記載のビデオデータストリーム。
【請求項83】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と、前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを含む、請求項81又は82に記載のビデオデータストリーム。
【請求項84】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、請求項79~83のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項85】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項86】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記最初のアクセスユニットを前記ビデオデコーダ(300)に送信する前に経過する必要がある時間を示す、請求項85に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項87】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項86に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項88】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、請求項87に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項89】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項87又は88に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項90】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、請求項85~89のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項91】
第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである、2つの入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、前記装置は、前記第1入力ビデオデータストリームと前記第2入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、
装置(200)。
【請求項92】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記最初のアクセスユニットを前記ビデオデコーダ(300)に送信する前に経過する必要がある時間を示す、請求項91に記載の装置(200)。
【請求項93】
前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項92に記載の装置(200)。
【請求項94】
前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として前記出力ビデオデータストリームが含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、
請求項93に記載の装置(200)。
【請求項95】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項93又は94に記載の装置(200)。
【請求項96】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、請求項91~95のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項97】
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報に応じて、前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項98】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記ビデオデコーダ(300)に前記最初のアクセスユニットを送信する前に経過する必要がある時間を示す、請求項97に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項99】
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記単一の表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項98に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項100】
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として含み、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義せず、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記連結フラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項99に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項101】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する前記連続的に更新された情報と、前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する前記連続的に更新された情報とに応じて、前記ビデオを復号するように構成される、
請求項99又は100に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項102】
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、請求項97~101のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項103】
請求項91~96のいずれか一項に記載の装置(200)と、
請求項97~102のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
請求項97~102のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項91~96のいずれか一項に記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
請求項97~102のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項91~96のいずれか一項に記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【請求項104】
前記システムは、請求項85~90のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
請求項91~96のいずれか一項に記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、請求項85~90のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
請求項103に記載のシステム。
【請求項105】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項106】
第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである2つの入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記方法は、前記2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、装置が、前記第1の入力ビデオデータストリームと前記第2の入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記方法は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項107】
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す前記情報に応じて前記ビデオを復号するステップを含む、
方法。
【請求項108】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項105~107のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項109】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
ビデオデータストリーム。
【請求項110】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項109に記載のビデオデータストリーム。
【請求項111】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項109又は110に記載のビデオデータストリーム。
【請求項112】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又は、いかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項109~111のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項113】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項109~111のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項114】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されると定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項115】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項114に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項116】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項114又は115に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項117】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項114~116のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項118】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージと異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項114~116のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項119】
入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記処理済みビデオデータストリームが含むように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
装置(200)。
【請求項120】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項119に記載の装置(200)。
【請求項121】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成されている、請求項119又は120に記載の装置(200)。
【請求項122】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項119~121のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項123】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、前記処理済みビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項119~121のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項124】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値と異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義せず、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項125】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項124に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項126】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項124又は125に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項127】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない又は他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない、請求項124~126のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項128】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項124~126のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項129】
請求項119~123のいずれか一項に記載の装置(200)と、
請求項124~128のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
請求項124~128のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項119~123のいずれか一項に記載の装置(200)の処理済みビデオデータストリームを受信するように構成され、
請求項124~128のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項119~123のいずれか一項に記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される、
システム。
【請求項130】
前記システムは、請求項114~118のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
請求項119~123のいずれか一項に記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、請求項114~118のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、請求項129に記載のシステム。
【請求項131】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
方法。
【請求項132】
入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記方法は、前記入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記処理済みビデオデータストリームが含むように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
方法。
【請求項133】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値と異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義せず、
前記ビデオを復号するステップは前記表示に応じて行なわれる、
方法。
【請求項134】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項131~133のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項135】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
ビデオデータストリーム。
【請求項136】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項135に記載のビデオデータストリーム。
【請求項137】
前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含み、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットが前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項135に記載のビデオデータストリーム。
【請求項138】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれ及び前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項137に記載のビデオデータストリーム。
【請求項139】
前記ビデオデータストリームの前記一部が前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項135に記載のビデオデータストリーム。
【請求項140】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれ及び前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項139に記載のビデオデータストリーム。
【請求項141】
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、請求項135に記載のビデオデータストリーム。
【請求項142】
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれ及び前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、請求項141に記載のビデオデータストリーム。
【請求項143】
前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部は、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含み、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素の前記サイズを定義する、請求項135~142のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項144】
前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとに前記サイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む、請求項143に記載のビデオデータストリーム。
【請求項145】
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、請求項143又は144に記載のビデオデータストリーム。
【請求項146】
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、請求項143又は144に記載のビデオデータストリーム。
【請求項147】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項148】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項149】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットであり、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項150】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項149に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項151】
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項152】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項151に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項153】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項154】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項153に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項155】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部が少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素の前記サイズを定義する、請求項147~154のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項156】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとに前記サイズを定義するために前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージが、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項155に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項157】
前記ビデオエンコーダ(100)は、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットがスケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項155又は156に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項158】
前記ビデオエンコーダ(100)は、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットがスケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項155又は156に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項159】
入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
装置(200)。
【請求項160】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項159に記載の装置(200)。
【請求項161】
前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含み、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットが前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項159に記載の装置(200)。
【請求項162】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項161に記載の装置(200)。
【請求項163】
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項159に記載の装置(200)。
【請求項164】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項163に記載の装置(200)。
【請求項165】
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、請求項159に記載の装置(200)。
【請求項166】
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項165に記載の装置(200)。
【請求項167】
前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部は、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含み、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のサイズを定義し、
前記装置(200)は、前記少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項159~166のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項168】
前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む、請求項167に記載の装置(200)。
【請求項169】
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含み、
前記装置(200)は、前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項167又は168に記載の装置(200)。
【請求項170】
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含み、
前記装置(200)は、前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
請求項167又は168に記載の装置(200)。
【請求項171】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項172】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項171に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項173】
前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含み、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットが前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項171に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項174】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項173に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項175】
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項171に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項176】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
請求項175に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項177】
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、請求項171に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項178】
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、請求項177に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項179】
前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部は、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含み、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素の前記サイズを定義する、請求項171~178のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項180】
前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとに前記サイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む、請求項179に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項181】
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、請求項179又は180に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項182】
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、請求項179又は180に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項183】
請求項159~170のいずれか一項に記載の装置(200)と、
請求項171~182のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
請求項171~182のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項159~170のいずれか一項に記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
請求項171~182のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)は、請求項159~170のいずれか一項に記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【請求項184】
前記システムは、請求項147~158のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
請求項159~170のいずれか一項に記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、請求項147~158のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
請求項183に記載のシステム。
【請求項185】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項186】
入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記方法は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記方法は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するステップを含む、
方法。
【請求項187】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記ビデオを復号するステップは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素に応じて行なわれる、
方法。
【請求項188】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項185~187のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ符号化及びビデオ復号に関し、特に、ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、符号化及び復号のための方法、並びに先進的ビデオ符号化コンセプトを実現するためのビデオデータストリームに関する。
【背景技術】
【0002】
H.265/HEVC(HEVC=High Efficiency Video Coding、高効率ビデオ符号化)は、エンコーダ及び/又はデコーダにおける並列処理を向上させ、又は更には可能にするためのツールを既に提供するビデオコーデックである。例えば、HEVCは、互いに独立して符号化されるタイルの配列へのピクチャの細分化をサポートする。HEVCによってサポートされる他の概念はWPPに関し、WPPによれば、ピクチャのCTU行又はCTUラインは、連続するCTUライン(CTU=coding tree unit、符号化ツリーユニット)の処理において何らかの最小CTUオフセットが遵守されることを条件として、左から右に並列に、例えばストライプ状に処理され得る。しかしながら、ビデオエンコーダ及び/又はビデオデコーダの並列処理能力を更により効率的にサポートするビデオコーデックを手元に有することが好ましい。
【0003】
以下では、最先端技術に係るVCL分割の導入について説明する(VCL=video coding layer、ビデオ符号化レイヤ)。
【0004】
一般に、ビデオ符号化では、ピクチャサンプルの符号化プロセスは、より小さいパーティションを必要とし、この場合、サンプルは、予測又は変換符号化などのジョイント処理のために幾つかの矩形領域に分割される。したがって、ピクチャは、ビデオシーケンスの符号化中に一定である特定のサイズのブロックに分割される。H.264/AVC規格では、16×16サンプルの固定サイズブロック、いわゆるマクロブロックが使用される(AVC=Advanced Video Coding、先進的ビデオ符号化)。
【0005】
最先端のHEVC規格([1]参照)では、64×64サンプルの最大サイズの符号化ツリーブロック(CTB)又は符号化ツリーユニット(CTU)がある。HEVCの更なる説明では、そのような種類のブロックについて、より一般的な用語CTUが使用される。
【0006】
CTUは、左上のCTUから始まり、ピクチャ内のCTUを線方向に処理して右下のCTUまでラスタスキャン順に処理される。
【0007】
符号化されたCTUデータは、スライスと呼ばれる一種のコンテナに編成される。本来、従来のビデオ符号化規格では、スライスは、ピクチャの1つ以上の連続するCTUを含むセグメントを意味する。符号化データのセグメント化にはスライスが用いられる。他の観点から、完全なピクチャを1つの大きなセグメントとして定義することもでき、したがって、歴史的に、スライスという用語は依然として適用される。符号化されたピクチャサンプルに加えて、スライスは、いわゆるスライスヘッダに配置されるスライス自体の符号化プロセスに関連する追加情報も含む。
【0008】
最先端技術によれば、VCL(ビデオ符号化レイヤ)は、フラグメンテーション及び空間分割のための技術も含む。そのような分割は、例えば、様々な理由でビデオ符号化に適用することができ、その中には並列化における負荷分散の処理、ネットワーク伝送におけるCTUサイズマッチング、エラー緩和などがある。
【0009】
他の例はRoI(RoI=Region of Interest、関心領域)符号化に関し、この場合、例えば、視聴者が、例えばズームイン操作(RoIのみを復号する)によって選択することができるピクチャの中央の領域、又は、イントラデータ(一般にはビデオシーケンスの1つのフレームに入れられる)が、例えば、ピクチャ平面上にわたってスワイプし、イントラピクチャがピクチャ平面全体に関してそれを行うのと同じ方式でローカルに時間予測チェーンをリセットするイントラブロックの列として、幾つかの連続するフレームにわたって時間的に分配される段階的なデコーダリフレッシュ(GDR)が存在する。後者の場合、各ピクチャには2つの領域が存在し、1つは最近リセットされた領域であり、1つはエラー及びエラー伝播の影響を受ける可能性がある領域である。
【0010】
基準ピクチャ再サンプリング(RPR)は、より粗い量子化パラメータを使用するだけでなく、潜在的に各送信ピクチャの解像度を適合させることによって、ビデオの品質/レートを適合させるためにビデオ符号化で使用される技術である。したがって、インター予測に使用される基準は、符号化のために現在予測されているピクチャとは異なるサイズを有する可能性がある。基本的に、RPRは、予測ループ内の再サンプリングプロセス、例えば、定義されるべきアップサンプリングフィルタ及びダウンサンプリングフィルタを必要とする。
【0011】
特色に応じて、RPRは、任意のピクチャにおいて符号化されたピクチャサイズの変化をもたらすことができ、又は、例えばセグメント境界適応型HTTPストリーミングに境界付けられた特定の位置においてのみなど、幾つかの特定のピクチャにおいてのみ生じるように制限されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、ビデオ符号化及びビデオ復号のための改善された概念を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決される。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定するようになっている。
【0015】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む。
【0016】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0017】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて、ビデオを復号するように構成される。
【0018】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。本方法は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、この方法は、従属するランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定するステップを含む。
【0019】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0020】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオを復号するステップは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて行われる。
【0021】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれに入力ビデオが符号化される。装置は、1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つ内で符号化されている入力ビデオであるように、又は出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの入力ビデオに依存するように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成される。この装置は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される。
【0023】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含む。
【0024】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデコーダは、符号化ピクチャバッファからのビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じてビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダは、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0025】
更に、1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれに入力ビデオが符号化される。方法は、1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、出力ビデオデータストリームを生成するステップは、出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つ内で符号化されている入力ビデオであるように、又は出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの入力ビデオに依存するように行なわれる。更に、本方法は、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するステップを含む。更に、この方法は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を用いるべきか否かを決定するステップを含む。
【0026】
更に、一実施形態に係るビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0027】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオを復号するステップは、ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャの符号化ピクチャバッファからのアクセスユニット除去時間に応じて行なわれる。更に、ビデオを復号するステップは、符号化ピクチャバッファから現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じて行われる。
【0028】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0029】
本発明の第3の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。
【0030】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0031】
更に、第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである2つの入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化される。装置は、2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、第1の入力ビデオデータストリームと第2の入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を出力ビデオデータストリームが含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0032】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。更に、ビデオデコーダは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報に応じてビデオを復号するように構成される。
【0033】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含むように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0034】
更に、第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである2つの入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化される。方法は、2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、第1の入力ビデオデータストリームと第2の入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、本方法は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、出力ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0035】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。本方法は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報に応じてビデオを復号するステップを含む。
【0036】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0037】
本発明の第4の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0038】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義されているか否かを示す表示をビデオデータストリームが含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0039】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置は、入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義されているか否かを示す表示を処理済みビデオデータストリームが含むように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0040】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0041】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含むように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0042】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。本方法は、入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義されているか否かを示す表示を処理済みビデオデータストリームが含むように、処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0043】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0044】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0045】
本発明の第5の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。
【0046】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを備えるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素がビデオデータストリームの又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0047】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。装置は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するように構成される。
【0048】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。ビデオデコーダは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素に応じてビデオを復号するように構成される。
【0049】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素がビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0050】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。本方法は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。本方法は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するステップを含む。
【0051】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。ビデオを復号するステップは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素に応じて行われる。
【0052】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0053】
好ましい実施形態は、従属請求項に提供される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
以下では、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【
図1】一実施形態に係るビデオをビデオデータストリームに符号化するためのビデオエンコーダを示す。
【
図2】一実施形態に係る入力ビデオデータストリームを受信するための装置を示す。
【
図3】一実施形態に係るビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダを示す。
【
図4】元のビットストリーム(
図4の上部に示される)と、一実施形態に係るピクチャをドロップした後のビットストリーム(
図4の下部に示される)を示す。
【
図5】一実施形態に係る2つのビットストリームのうちの1つからピクチャがドロップされた後の2つのビットストリームのスプライシングを示す。
【
図6】他の実施形態に係る2つのビットストリームのスプライシングを示す。
【
図7】一実施形態に係る2層ビットストリームにおける2セットのHRD SEI、スケーラブルネストされたSEI及びスケーラブルネストされないSEIを示す。
【
図10】一方では再構成ピクチャなどの再構成信号と、他方ではデータストリームでシグナリングされる予測残差信号と予測信号との組み合わせとの関係を示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下の図の説明は、本発明の実施形態を組み込むことができる符号化フレームワークの例を形成するために、ビデオのピクチャを符号化するためのブロックベースの予測コーデックのエンコーダ及びデコーダの説明の提示から始まる。
図8乃至
図10を参照して、エンコーダ及びデコーダのそれぞれについて説明する。以下、本発明の概念の実施形態の説明を、そのような概念を
図8及び
図9のエンコーダ及びデコーダにそれぞれどのように組み込むことができるかに関する説明と共に提示するが、
図1~
図3及び以下で説明する実施形態は、
図8及び
図9のエンコーダ及びデコーダの基礎となる符号化フレームワークに従って動作しないエンコーダ及びデコーダを形成するために使用することもできる。
【0056】
図8は、変換ベースの残差符号化を例示的に使用してピクチャ12をデータストリーム14に予測的に符号化するための装置であるビデオエンコーダを示す。装置又はエンコーダは、参照符号10を使用して示されている。
図9は、対応するビデオデコーダ20、例えば、変換ベースの残差復号も使用してデータストリーム14からピクチャ12’を予測的に復号するように構成された装置20を示し、アポストロフィは、デコーダ20によって再構成されたピクチャ12’が、予測残差信号の量子化によって導入される符号化損失に関して、装置10によって最初に符号化されたピクチャ12から逸脱していることを示すために使用されている。
図8及び
図9は、変換ベースの予測残差符号化を例示的に使用するが、本出願の実施形態はこの種の予測残差符号化に限定されない。これは、以下に概説されるように、
図8及び
図9に関して説明される他の詳細についても同様である。
【0057】
エンコーダ10は、予測残差信号を空間スペクトル変換し、このようにして得られた予測残差信号をデータストリーム14に符号化するように構成される。同様に、デコーダ20は、データストリーム14からの予測残差信号を復号し、このようにして得られた予測残差信号をスペクトル空間変換するように構成される。
【0058】
内部的に、エンコーダ10は、例えばピクチャ12からの元の信号からの予測信号26の偏差を測定するために予測残差24を生成する予測残差信号形成器22を備えることができる。予測残差信号形成器22は、例えば、元の信号から、例えばピクチャ12から予測信号を減算する減算器であってもよい。次いで、エンコーダ10は、同じくエンコーダ10に含まれる量子化器32によって量子化されるスペクトル領域予測残差信号24’を取得するために、予測残差信号24を空間スペクトル変換する変換器28を更に備える。このように量子化された予測残差信号24’’は、ビットストリーム14に符号化される。この目的のために、エンコーダ10は、任意選択的に、データストリーム14に変換及び量子化される予測残差信号をエントロピー符号化するエントロピーコーダ34を備えることができる。予測信号26は、データストリーム14に符号化され、そこから復号可能な予測残差信号24’’に基づいて、エンコーダ10の予測段36によって生成される。この目的のために、予測段36は、
図8に示すように、量子化損失以外の信号24’に対応するスペクトル領域予測残差信号24’’を得るように予測残差信号24’’を逆量子化する逆量子化器38と、量子化損失以外の元の予測残差信号24に対応する予測残差信号24’’’を得るために、後者の予測残差信号24’’を逆変換、例えばスペクトル空間変換にかける逆変換器40とを内部に備えることができる。次いで、予測段36の結合器42は、例えば元の信号12の再構成などの再構成信号46を取得するために、加算などによって予測信号26及び予測残差信号24’’’’を再結合する。再構成信号46は、信号12’に対応することができる。次に、予測段36の予測モジュール44は、例えば、空間予測、例えば、ピクチャ内予測、及び/又は時間予測、例えば、ピクチャ間予測を使用することによって、信号46に基づいて予測信号26を生成する。
【0059】
同様に、デコーダ20は、
図9に示すように、予測段36に対応する構成要素から内部的に構成され、予測段に対応する方法で相互接続されてもよい。特に、デコーダ20のエントロピーデコーダ50は、データストリームから量子化されたスペクトル領域予測残差信号24’’をエントロピー復号することができ、その際、逆量子化器52、逆変換器54、結合器56、及び予測モジュール58は、予測段36のモジュールに関して前述した方法で相互接続されて協働し、予測残差信号24’’に基づいて再構成された信号を回復し、それにより、
図9に示すように、結合器56の出力は、再構成された信号、すなわちピクチャ12’をもたらす。
【0060】
上記では具体的に説明されていないが、エンコーダ10は、例えば、符号化コストなどの幾つかのレート及び歪み関連基準を最適化する方法などの幾つかの最適化方式に従って、例えば、予測モード、動きパラメータなどを含む幾つかの符号化パラメータを設定することができることは容易に明らかである。例えば、エンコーダ10及びデコーダ20並びに対応するモジュール44、58はそれぞれ、イントラ符号化モード及びインター符号化モードなどの異なる予測モードをサポートすることができる。エンコーダ及びデコーダがこれらの予測モードタイプを切り替える粒度は、それぞれピクチャ12及び12’の符号化セグメント又は符号化ブロックへの細分化に対応し得る。これらの符号化セグメントの単位で、例えば、ピクチャは、イントラ符号化されているブロックとインター符号化されているブロックとに細分され得る。イントラ符号化ブロックは、以下により詳細に概説されるように、それぞれのブロックの空間的な既に符号化/復号された近傍に基づいて予測される。指向性イントラ符号化モード又は角度イントラ符号化モードを含む幾つかのイントラ符号化モードが存在し、これらのモードがそれぞれのイントラ符号化セグメントに関して選択されてもよく、それらのモードに従って、それぞれの指向性イントラ符号化モードに固有の特定の方向に沿った近傍のサンプル値をそれぞれのイントラ符号化セグメントに外挿することによってそれぞれのセグメントが満たされる。イントラ符号化モードは、例えば、それぞれのイントラ符号化されたブロックの予測がそれぞれのイントラ符号化されたセグメント内の全てのサンプルにDC値を割り当てるDC符号化モード、及び/又はそれぞれのブロックの予測が、隣接するサンプルに基づいて2次元線形関数によって定義された平面の駆動傾斜及びオフセットを有するそれぞれのイントラ符号化されたブロックのサンプル位置にわたる2次元線形関数によって記述されたサンプル値の空間分布であると近似又は決定される平面イントラ符号化モードなどの1つ以上の更なるモードも含むことができる。これと比較して、インター符号化されたブロックは、例えば時間的に予測され得る。インター符号化されたブロックの場合、データストリーム内で動きベクトルをシグナルすることができ、動きベクトルは、ピクチャ12が属するビデオの以前に符号化されたピクチャの部分の空間変位を示し、以前に符号化/復号されたピクチャは、それぞれのインター符号化されたブロックの予測信号を取得するためにサンプリングされる。これは、量子化スペクトル領域予測残差信号24’’を表すエントロピー符号化された変換係数レベルなど、データストリーム14に含まれる残差信号符号化に加えて、データストリーム14は、符号化モードを様々なブロックに割り当てるための符号化モードパラメータ、インター符号化されたセグメントの動きパラメータなど、ブロックの幾つかの予測パラメータ、及びピクチャ12及び12’のそれぞれのセグメントへの再分割を制御及びシグナルするためのパラメータなどのオプションの更なるパラメータを符号化してもよいことを意味する。デコーダ20は、これらのパラメータを使用して、エンコーダが行ったのと同じ方法でピクチャを再分割し、セグメントに同じ予測モードを割り当て、同じ予測を実行して同じ予測信号をもたらす。
【0061】
図10は、一方では再構成ピクチャ12’などの再構成信号と、他方ではデータストリーム14でシグナリングされる予測残差信号24’’’と予測信号26との組み合わせとの関係を示している。既に前述したように、組み合わせは加算であってもよい。
図10において、予測信号26は、ピクチャ領域を、ハッチングを用いて例示的に示されるイントラ符号化ブロックと、ハッチングを用いずに例示的に示されるインター符号化ブロックとに細分化したものとして示されている。再分割は、正方形ブロック又は非正方形ブロックの行及び列へのピクチャエリアの規則的な再分割、又は4分木再分割などのような、ツリールートブロックから様々なサイズの複数のリーフブロックへのピクチャ12の多分木再分割などの任意の再分割であってもよく、その混合は、
図10に示されており、ピクチャエリアは、ツリールートブロックの行及び列に最初に再分割され、次いで、再帰的多分木再分割に従って、1つ以上のリーフブロックに更に再分割される。
【0062】
ここでも、データストリーム14は、イントラ符号化されたブロック80のために符号化されたイントラ符号化モードを有してもよく、これは、サポートされている幾つかのイントラ符号化モードのうちの1つを、それぞれのイントラ符号化されたブロック80へ割り当てる。インター符号化されたブロック82の場合、データストリーム14には1つ以上の動きパラメータが符号化される。一般的に言えば、インター符号化されたブロック82は、時間的に符号化されることに限定されない。或いは、インター符号化されたブロック82は、ピクチャ12が属するビデオの以前に符号化されたピクチャ、又はエンコーダ及びデコーダがそれぞれスケーラブルなエンコーダ及びデコーダである場合には、別のビュー又は階層的に下位のレイヤのピクチャなど、現在のピクチャ12自体を超える以前に符号化された部分から予測された任意のブロックであってもよい。
【0063】
図10の予測残差信号24’’’’も、ピクチャ領域のブロック84への細分化として示されている。これらのブロックは、符号化ブロック80及び82と区別するために、変換ブロックと呼ばれる場合がある。実際には、
図10は、エンコーダ10及びデコーダ20が、ピクチャ12及びピクチャ12’のブロックへの2つの異なる細分割、すなわち、符号化ブロック80及び82への一方の細分割、及び変換ブロック84への他方の細分割を使用し得ることを示している。両方の細分化は同じであってもよく、例えば、各符号化ブロック80及び82は同時に変換ブロック84を形成してもよいが、
図10は、例えば、変換ブロック84への細分化が符号化ブロック80、82への細分化の拡張を形成し、その結果、ブロック80及び82の2つのブロック間の任意の境界が2つのブロック84間の境界を覆い、或いは、各ブロック80、82は、変換ブロック84のうちの一方と一致するか、又は変換ブロック84のクラスタと一致する場合を示している。しかしながら、変換ブロック84が代替的にブロック80、82間のブロック境界を横切ることができるように、これらの区画はまた、互いに独立して決定又は選択されてもよい。したがって、変換ブロック84への細分化に関する限り、ブロック80、82への細分化に関して提示したのと同様の記述が当てはまり、例えば、ブロック84は、(行及び列への配置の有無にかかわらず)ブロックへのピクチャエリアの規則的な細分化の結果、ピクチャエリアの再帰的マルチツリー細分化の結果、又はそれらの組み合わせ、又は任意の他の種類のブロック化であり得る。ちょうど傍らとして、ブロック80、82、及び84は、二次、長方形、又は任意の他の形状に限定されないことに留意されたい。
【0064】
図10は更に、予測信号26と予測残差信号24’’’’の組み合わせが再構成信号12’を直接もたらすことを示している。しかしながら、代替実施形態によれば、複数の予測信号26を予測残差信号24’’’と組み合わせてピクチャ12’にすることができることに留意されたい。
【0065】
図10において、変換ブロック84は、以下の意味を持つ。変換器28及び逆変換器54は、これらの変換ブロック84単位で変換を行う。例えば、多くのコーデックは、全ての変換ブロック84に対して何らかの種類のDST又はDCTを使用する。幾つかのコーデックは、変換ブロック84の幾つかについて、予測残差信号が空間領域において直接符号化されるように、変換をスキップすることを可能にする。しかしながら、後述する実施形態によれば、エンコーダ10及びデコーダ20は、それらが幾つかの変換をサポートするように構成される。例えば、エンコーダ10及びデコーダ20によってサポートされる変換は、
o DCT-II(又はDCT-III)、ここで、DCTは離散コサイン変換を表す
o DST-IV、ここで、DSTは離散サイン変換を表す
o DCT-IV
o DST-VII
o アイデンティティ変換(IT)
を含むことができる。
【0066】
当然ながら、変換器28はこれらの変換の順変換バージョンの全てをサポートするが、デコーダ20又は逆変換器54は以下の対応する逆方向又は逆バージョンをサポートする。
o 逆DCT-II(又は逆DCT-III)
o 逆DST-IV
o 逆DCT-IV
o 逆DST-VII
o アイデンティティ変換(IT)。
【0067】
以下の説明は、どの変換がエンコーダ10及びデコーダ20によってサポートされ得るかについての更なる詳細を提供する。いずれの場合でも、サポートされる変換のセットは、1つのスペクトルから空間への変換又は空間からスペクトルへの変換などの1つの変換のみを含むことができることに留意されたい。
【0068】
既に上で概説したように、
図8~
図10は、本出願に係るエンコーダ及びデコーダの具体例を形成するために、以下で更に説明する発明概念を実施することができる例として提示されている。その限りにおいて、
図8及び
図9のエンコーダ及びデコーダはそれぞれ、本明細書で後述するエンコーダ及びデコーダの可能な実装形態を表すことができる。ただし、
図8及び
図9は一例である。しかしながら、本出願の実施形態に係るエンコーダは、以下でより詳細に概説される概念を使用して、
図8のエンコーダとは異なるピクチャ12のブロックベースの符号化を実行することができ、これは、例えば、ビデオエンコーダではないが静止ピクチャエンコーダである点、インター予測をサポートしない点、又はブロック80への細分割が
図10に例示された方法とは異なる方法で実行される点などにおいてである。同様に、本出願の実施形態に係るデコーダは、以下で更に概説される符号化概念を使用してデータストリーム14からピクチャ12’のブロックベースの復号を実行することができるが、例えば、同じものがビデオデコーダではなく静止画デコーダであるという点で、同じものがイントラ予測をサポートしないという点で、又は同じものが
図10に関して説明したのとは異なる方法でピクチャ12’をブロックにサブ分割するという点で、及び/又は同じものが変換領域ではあるが例えば空間領域ではデータストリーム14から予測残差を導出しないという点で、
図9のデコーダ20とは異なり得る。
【0069】
図1は、一実施形態に係るビデオをビデオデータストリームに符号化するためのビデオエンコーダ100を示す。ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0070】
図2は、一実施形態に係る入力ビデオデータストリームを受信するための装置200を示す。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0071】
図3は、一実施形態に係る、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300を示す。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダ300は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて、ビデオを復号するように構成される。
【0072】
更に、一実施形態に係るシステムが提供される。システムは、
図2の装置と、
図3のビデオデコーダとを備える。
図3のビデオデコーダ300は、
図2の装置の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。
図3のビデオデコーダ300は、
図2の装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0073】
一実施形態では、システムは、例えば、
図1のビデオエンコーダ100を更に備えることができる。
図2の装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとして
図1のビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0074】
装置200の(任意選択的な)中間デバイス210は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信し、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。例えば、中間デバイスは、例えば、入力ビデオデータストリームの(ヘッダ/メタデータ)情報を修正するように構成されてもよく、及び/又は例えば、入力ビデオデータストリームからピクチャを削除するように構成されてもよく、及び/又は入力ビデオデータストリームを、第2のビデオが符号化された更なる第2のビットストリームと混合/スプライシングするように構成されてもよい。
【0075】
(任意選択的な)ビデオデコーダ221は、例えば、出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成され得る。
【0076】
(任意選択的な)仮想基準デコーダ222は、例えば、出力ビデオデータストリームに応じてビデオのタイミング情報を決定するように構成されてもよく、又は、例えば、ビデオ又はビデオの一部が格納されるバッファのバッファ情報を決定するように構成されてもよい。
【0077】
システムは、
図1のビデオエンコーダ101及び
図2のビデオデコーダ151を備える。
【0078】
ビデオエンコーダ101は、符号化されたビデオ信号を生成するように構成される。ビデオデコーダ151は、符号化されたビデオ信号を復号して、ビデオのピクチャを再構成するように構成される。
【0079】
本発明の第1の態様は、請求項1~38に記載されている。
【0080】
本発明の第2の態様は、請求項39~78に記載されている。
【0081】
本発明の第3の態様は、請求項79~108に記載されている。
【0082】
本発明の第4の態様は、請求項109~134に記載されている。
【0083】
本発明の第5の態様は、請求項135~188に記載されている。
【0084】
以下、本発明の第1の態様について詳細に説明する。
【0085】
本発明の第1の態様によれば、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定する。
【0086】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)を決定するように構成され得る。
【0087】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0088】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成されることができる。
【0089】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、それによって、出力ビデオデータストリームは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができ、それによって、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記依存したランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示すことができる。
【0090】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグであってもよく、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセットに更なるフラグを含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成されてもよく、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダに存在するか否かを示すことができる。
【0091】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。
【0092】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、第1変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャの第2変数(例えば、PictureOutputFlag)の値を決定するように構成されてもよく、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)は、例えば、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャについて示してもよく、装置200は、例えば、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成されてもよい。
【0093】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)は、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示すことができる。
【0094】
一実施形態によれば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。装置200は、例えば、第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)が、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを示すことができるように、第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)を設定するように構成され得る。
【0095】
一実施形態では、装置200は、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かをビデオデコーダ300へシグナルするように構成され得る。
【0096】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む。
【0097】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができる。
【0098】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデータストリームは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができ、その結果、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記独立ランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャは出力されるべきでないことを示すことができる。
【0099】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグとすることができ、ビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むことができ、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に存在するか否かを示すことができる。
【0100】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。
【0101】
また、ビデオエンコーダ100が設けられる。ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成することができる。更に、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0102】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0103】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、その結果、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記独立ランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示すことができ、
【0104】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグとすることができ、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセットに更なるフラグを含むことができるようにビデオデータストリームを生成するように構成することができ、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に存在するか否かを示すことができる。
【0105】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、例えば、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。
【0106】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダ300は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて、ビデオを復号するように構成される。
【0107】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じてビデオを復号するように構成され得る。
【0108】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含むことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオデータストリーム内の表示に応じてビデオを復号するように構成され得る。
【0109】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、補足拡張情報に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0110】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデータストリームは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができ、その結果、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記独立ランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャは出力されるべきでないことを示すことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、フラグに応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0111】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグとすることができ、ビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むことができ、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に存在するか否かを示すことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、更なるフラグに応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0112】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオデータストリーム内の表示に応じてビデオを復号するように構成され得る。
【0113】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオデータストリームからビデオを再構成するように構成することができる。ビデオデコーダ300は、例えば、第1変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャを出力するように、又は出力しないように構成され得る。
【0114】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、第1変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャの第2変数(例えば、PictureOutputFlag)の値を決定するように構成されてもよく、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)は、例えば、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャについて示してもよく、装置200は、例えば、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力するか否かを構成してもよい。
【0115】
一実施形態によれば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデコーダ300は、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0116】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデコーダ300は、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0117】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0118】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0119】
特に、本発明の第1の態様は、DRAPで開始するCVSに関し、復号及び適合性試験においてIDR出力を省略することに関する。
【0120】
ビットストリームがDRAP(すなわち、前のIRAPをDRAPの基準としてのみ使用し、そこからビットストリームにおいて)としてマークされたピクチャを含む場合、これらのDRAPピクチャをより低いレートオーバーヘッドでのランダムアクセス機能のために利用することが可能である。しかしながら、ストリームにランダムにアクセスするために幾つかのターゲットDRAPを使用する場合、デコーダ出力でターゲットDRAPの前に(すなわち、ターゲットDRAPの関連付けられたIRAP)任意の初期ピクチャを表示することは望ましくなく、これは、これらのピクチャ間の時間的距離が、ビデオがターゲットDRAPから滑らかに再生されるまで元のビデオのレートで再生されるときに不安定/不安定なビデオ再生につながるからである。
【0121】
したがって、DRAPピクチャの前のピクチャの出力は省略することが望ましい。本発明のこの態様は、それに応じてデコーダを制御する手段を提示する。
【0122】
一実施形態において、IRAPピクチャのPicOutputFlag変数を設定する外部手段は、以下のように使用する実装に利用可能とされる。
- 本明細書で指定されていない何らかの外部手段が、ピクチャの変数NoOutputBeforeDrapFlagを値に設定するために利用可能である場合、ピクチャのNoOutputBeforeDrapFlagは、外部手段によって提供される値と等しく設定される。
[…]
- 現在のピクチャの変数PictureOutputFlagは、以下のように導出される。
- sps_video_parameter_set_idが0より大きく、現在のレイヤが出力レイヤではない(すなわち、nuh_layer_idは、0以上NumOutputLayersInOls[TargetOlsIdx]-1以下の範囲内のiの任意の値について、OutputLayerIdInOls[TargetOlsIdx][i]と等しくない)場合、又は以下の条件の1つが当てはまる場合、PictureOutputFlagは0に等しく設定される。
- 現在のピクチャはRASLピクチャであり、関連するIRAPピクチャのNoOutputBeforeRecoveryFlagは1に等しい。
- 現在のピクチャは、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャであるか、又は、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャの復元ピクチャである。
- 現在のピクチャは、NoOutputBeforeDrapFlagが1であるIRAPピクチャである。
- そうでない場合、PictureOutputFlagはph_pic_output_flagと等しく設定される。
【0123】
別の実施形態において、NoOutputBeforeDrapFlagは、CVS内の最初のIRAPピクチャに対してのみ外部手段によって設定され、そうでなければ0に設定される。
- 本明細書で指定されていない何らかの外部手段が、ピクチャの変数NoOutputBeforeDrapFlagを値に設定するために利用可能である場合、CVS内の最初のピクチャのNoOutputBeforeDrapFlagは、外部手段によって提供される値と等しく設定される。そうでない場合、NoOutputBeforeDrapFlagは0に設定される。
【0124】
また、前述のフラグNoOutputBeforeDrapFlagは、IRAPピクチャとDRAPピクチャとの間のピクチャの除去の場合のビットストリーム内で伝達される代替的なHRDタイミング、例えばVVC仕様におけるフラグUseAltCpbParamsFlagの使用に関連付けることもできる。
【0125】
代替の実施形態では、非DRAPピクチャを介さずにDRAPピクチャの直前にあるIRAPピクチャは、ピクチャヘッダ内の出力フラグph_pic_output_flagにおいて0の値を有することが制約である。この場合、エクストラクタ又はプレーヤがランダムアクセスのためにDRAPを使用するときはいつでも、すなわち、ビットストリームからIRAPとDRAPとの間の中間ピクチャを除去するときはいつでも、それぞれの出力フラグが0に設定され、IRAPの出力が省略されることを検証又は調整することも要求される。
【0126】
この演算を単純にするためには、元のビットストリームを対応して準備する必要がある。より具体的には、ピクチャヘッダ内のフラグph_pic_output_flagの存在を決定するpps_output_flag_present_flagは、ピクチャヘッダを容易に変更することができ、パラメータセットも変更する必要がないように、1に等しいとする。すなわち、
関連するDRAP AUを有するCVSS AU内のピクチャによってPPSが参照される場合、pps_output_flag_present_flagの値は1に等しくなければならないことがビットストリーム適合性の要件である。
【0127】
上記のオプションに加えて、別の実施形態では、ビットストリーム内の最初のAU、すなわちCLVS開始を構成するCRA又はIDRが復号後に出力されるべきか否かがパラメータセットPPS又はSPSで示される。したがって、システム統合は、例えばファイルフォーマットISOBMFFのファイルを解析するときに、同じく変更されるべきPHなどの比較的低レベルのシンタックスを必要とする代わりに、パラメータセットのみが調整される必要があるので、より簡単である。
【0128】
一例を以下に示す。
1に等しいsps_pic_in_cvss_au_no_output_flagは、SPSを参照するCVSS AU内のピクチャが出力されないことを指定する。0に等しいsps_pic_in_cvss_au_no_output_flagは、SPSを参照するCVSS AU内のピクチャが出力されてもされなくてもよいことを指定する。
【0129】
sps_pic_in_cvss_au_no_output_flagの値は、OLS内の任意の出力レイヤによって参照される任意のSPSに対して同じであるべきであることがビットストリーム適合性の要件である。
【0130】
8.1.2において
- 現在のピクチャの変数PictureOutputFlagは、以下のように導出される。
- sps_video_parameter_set_idが0より大きく、現在のレイヤが出力レイヤではない(すなわち、nuh_layer_idは、0以上NumOutputLayersInOls[TargetOlsIdx]-1以下の範囲内のiの任意の値について、OutputLayerIdInOls[TargetOlsIdx][i]と等しくない)場合、又は以下の条件の1つが当てはまる場合、PictureOutputFlagは0に等しく設定される。
- 現在のピクチャはRASLピクチャであり、関連するIRAPピクチャのNoOutputBeforeRecoveryFlagは1に等しい。
- 現在のピクチャは、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャであるか、又は、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャの復元ピクチャである。
- そうではなく、現在のAUがCVSS AUであり、sps_pic_in_cvss_au_no_output_flagが1に等しい場合、PictureOutputFlagは0に等しく設定される。
- そうでない場合、PictureOutputFlagはph_pic_output_flagと等しく設定される。
注記-一実施態様では、デコーダは、出力レイヤに属さないピクチャを出力することができる。例えば、AU内に出力レイヤが1つしかなく、出力レイヤのピクチャが利用できない場合、例えば、損失又はレイヤのダウンスイッチングのために、デコーダは、デコーダに利用可能なAUの全てのピクチャの中でnuh_layer_idの値が最も高く、ph_pic_output_flagが1であるピクチャについて、PictureOutputFlagを1に設定し、デコーダに利用可能なAUの他の全てのピクチャについて、PictureOutputFlagを0に設定することができる。
【0131】
別の実施形態では、例えば、要件は、例えば、以下のように定義することができる。
ピクチャがIRAP AUに属し、IRAP AUがDRAP AUの直前にある場合、ph_pic_output_flagの値は0に等しくなければならないことがビットストリーム適合性の要件である。
【0132】
以下、本発明の第2の態様について詳細に説明する。
【0133】
本発明の第2の態様によれば、1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信する装置200が提供される。1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれに入力ビデオが符号化される。装置200は、1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つ内で符号化されている入力ビデオであるように、又は出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの入力ビデオに依存するように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成される。装置200は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される。
【0134】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームを生成するために、1つ以上の入力ビデオデータストリームの第1のビデオデータストリームの入力ビデオの1つ以上のピクチャのグループをドロップするように構成され得る。装置200は、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャのうちの少なくとも1つのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0135】
一実施形態では、装置200によって受信された第1のビデオは、例えば、前処理されたビデオを生成するために1つ以上のピクチャのグループがドロップされた元のビデオから生じる前処理されたビデオであってもよい。装置200は、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャのうちの少なくとも1つのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0136】
一実施形態によれば、バッファ遅延オフセット情報は、ドロップされた入力ビデオのピクチャの数に依存する。
【0137】
一実施形態では、1つ以上の入力ビデオデータストリームは、2つ以上の入力ビデオデータストリームである。装置200は、例えば、処理されたビデオと、2つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの第2のビデオデータストリームの入力ビデオとをスプライシングして出力ビデオを取得するように構成することができ、例えば、出力ビデオを出力ビデオデータストリームに符号化するように構成することができる。
【0138】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャの位置に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。或いは、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャの位置に応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値を0に設定すべきか否かを決定するように構成され得る。
【0139】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能なピクチャの位置に応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0140】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能なピクチャが、例えば、前のバッファリング期間内の最初のピクチャであり得るか否かに応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0141】
一実施形態では、装置200は、例えば、連結フラグに応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成することができ、現在のピクチャは第2のビデオデータストリームの入力ビデオの最初のピクチャである。
【0142】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、先行するピクチャの除去時間に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0143】
一実施形態では、装置200は、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0144】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得するために、クロックティックに応じて初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新するように構成され得る。
【0145】
一実施形態によれば、連結フラグが第1の値に設定される場合、装置200は、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用して1つ以上の除去時間を決定するように構成される。連結フラグが第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、装置200は、1つ以上の除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される。
【0146】
一実施形態では、装置200は、例えば、符号化ピクチャバッファから現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かをビデオデコーダ300にシグナルするように構成され得る。
【0147】
一実施形態によれば、現在のピクチャは、例えば、2つの入力ビデオがスプライシングされた出力ビデオのスプライシングポイントに配置されてもよい。
【0148】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含む。
【0149】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、連結フラグを含むことができる。
【0150】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を含むことができる。
【0151】
一実施形態によれば、連結フラグが第1の値(例えば、0)に設定されている場合、連結フラグは、例えば、幾つかのピクチャ(例えば、RASL写真)がドロップされたことが分かっているときに、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報が1つ以上の(ピクチャ又はアクセスユニット)除去時間を決定するために使用される必要があることを示す。連結フラグが第1の値とは異なる第2の値(例えば、1)に設定される場合、連結フラグは、例えばオフセットシグナリングに関係なく、かつ例えばRASLピクチャがドロップされたかどうかに関係なく、示されたオフセットが1つ以上の(ピクチャ又はアクセスユニット)除去時間を決定するために使用されないことを示す。ピクチャがドロップされない場合、例えば、オフセットは使用されない。
【0152】
更に、ビデオエンコーダ100が提供される。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0153】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、連結フラグを含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0154】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0155】
また、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、符号化ピクチャバッファからのビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じてビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダ300は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0156】
一実施形態によれば、符号化ピクチャバッファからのビデオの複数のピクチャのうちの少なくとも1つのためのアクセスユニット除去時間は、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に依存する。
【0157】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、ビデオ内の現在のピクチャの位置に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かに応じてビデオを復号するように構成される。
【0158】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値が、例えば、0に設定され得るか否かに応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0159】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能なピクチャの位置に応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0160】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャが、例えば、前のバッファリング期間内の最初のピクチャであり得るか否かに応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0161】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、連結フラグに応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成することができ、現在のピクチャは第2のビデオデータストリームの入力ビデオの最初のピクチャである。
【0162】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、先行するピクチャの除去時間に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成されてもよい。
【0163】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0164】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得するために、クロックティックに応じて初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新するように構成され得る。
【0165】
一実施形態によれば、連結フラグが第1の値に設定されている場合、ビデオデコーダ300は、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用して1つ以上の除去時間を決定するように構成される。連結フラグが第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、ビデオデコーダ300は、1つ以上の除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される。
【0166】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0167】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0168】
特に、本発明の第2の態様は、代替タイミングの場合のprevNonDiscardableは、(それがBP開始ではない場合に)代替オフセット(CpbDelayOffset)を既に含み得るので、concatenation_flag==1のAUの場合、CpbDelayOffsetは時間的に0に設定されるべきである。
【0169】
2つのビットストリームのスプライシングが発生すると、CPBからのAUの除去時間の導出は、スプライシングされていないビットストリームの場合とは異なって行われる。スプライシングポイントにおいて、バッファリング期間SEIメッセージ(BP SEIメッセージ;SEI=supplemental enhancement information、補足拡張情報)は、1に等しいconcatenationFlagを含む。次に、デコーダは2つの値をチェックし、以下の両方のうちの大きい方を取る必要がある。
・以前の非廃棄可能なPic(prevNonDiscardablePic)除去時間+BP SEIメッセージでシグナリングされたデルタ(auCpbRemovalDelayDeltaMinus1+1)、又は
・先行するPic除去時間+InitCpbRemovalDelay
【0170】
しかしながら、BP SEIメッセージを有する以前のPicが、除去時間の導出のために代替タイミングが使用されたAU(すなわち、RASLピクチャ又はDRAPまでのピクチャがドロップされたときに使用される第2のタイミング情報)であった場合、オフセットが使用されて(CpbDelayOffset)、バッファリング期間を有する以前のPicに対するデルタとして計算される各除去時間、すなわち、
図4に示すように、AuNominalRemovalTime[firstPicInPrevBuffPeriod]+AuCpbRemovalDelayVal-CpbDelayOffsetが計算される。
【0171】
図4は、元のビットストリーム(
図4の上部)と、ピクチャをドロップした後のビットストリーム(
図4の下部)を示している。AUをドロップした後の除去遅延の計算にオフセットを組み込む(元のビットストリーム内のライン1、2、及び3)。
【0172】
firstPicInPrevBuffPeriodと呼ばれるピクチャの除去時間に対するデルタを使用して除去時間が計算されるため、オフセットが追加され、その後、幾つかのAUがドロップされ、したがって、AUドロップを考慮(補償)するためにCpbDelayOffsetが必要である。
【0173】
図5は、ピクチャが元の第1のビットストリーム(
図5中、中央、左)からドロップされた後の、第1のビットストリーム(
図5中、左中)及び第2のビットストリーム(
図5中、中央、右)の2つのビットストリーム(異なる位置にある)のスプライシングを示している。
【0174】
前の破棄不可能なピクチャの代わりに前のPic除去時間をアンカーとして使用する例も同様であり、「-3」補正係数(CpbDelayOffset)も必要としない。
【0175】
ただし、
図5に示すようなスプライシングの場合、2つの派生語が、BP SEIメッセージに関連付けられたAUの除去時間(firstPicInPrevBuffPeriod)を使用するとは限らない。説明したように、スプライシングの場合、prevNonDiscardablePic又は直前のPicのいずれかにデルタが追加される。これは、prevNonDiscardablePicがfirstPicInPrevBuffPeriodでない場合、prevNonDiscardablePicの除去時間がAUのドロップを既に説明しており、除去時間が計算されたprevNonDiscardablePicとAUとの間でAUがドロップされないため、CpbDelayOffsetを使用して現在のAUのCPBから除去時間を導出することができないことを意味する。ここで、現在のAU(すなわち、新しいBP SEIメッセージを有するスプライシングポイント)が所望の除去時間の後に現在のAUの除去時間を強制するInitialCpbRemovalDelayを有する場合と同様に、先行するPic除去時間が代わりに使用されると仮定すると、等距離の除去時間が達成される(prevNonDiscardablePicが代わりに使用される場合)。そのような場合、現在のAUの除去時間は、先行するPic除去時間+InitCpbRemovalDelayを使用して計算された時間よりも小さくすることはできない。これは、バッファアンダーラン(AUが除去される必要がある前にバッファにない)につながる可能性があるからである。したがって、本発明の一部として、この場合、CpbDelayOffsetは計算に使用されないか、又は0に等しいと見なされる。
【0176】
本明細書における実施形態を要約すると、RASL AUがビットストリームからドロップされるとき、又はIRAP AUとDRAP AUとの間のAUがチェックに応じてドロップされるとき、AU除去時間の計算のためにCpbDelayOffsetを使用することである。CpbDelayOffsetが使用されていないか、又は0に等しいと考えられるかどうかを決定するためのチェックは、以下のうちの1つである。
・prevNonDiscardablePicは、firstPicInPrevBuffPeriodではない
・先行するPic除去時間+InitCpbRemovalDelayが現在のAUの除去の計算に使用される
【0177】
本明細書における実施態様は、以下の通りであり得る。
- AU nがHRDを初期化しないBPの最初のAUである場合、以下が適用される。
CPBからのAU nの公称除去時間は、以下によって指定される。
if(!concatenationFlag){
baseTime = AuNominalRemovalTime[firstPicInPrevBuffPeriod]
tmpCpbRemovalDelay = AuCpbRemovalDelayVal
tmpCpbDelayOffset = CpbDelayOffset
}else{
baseTime1 = AuNominalRemovalTime[prevNonDiscardablePic]
tmpCpbRemovalDelay1 = (auCpbRemovalDelayDeltaMinus1+1)
baseTime2 = AuNominalRemovalTime[n-1]
tmpCpbRemovalDelay2 = (C.10)
Ceil((InitCpbRemovalDelay[Htid][ScIdx]÷90000+
AuFinalArrivalTime[n-1]-AuNominalRemovalTime[n-1])÷ClockTick)
if(baseTime1+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay1<
baseTime2+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay2){
baseTime = baseTime2
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay2
tmpCpbDelayOffset = 0
}else{
baseTime = baseTime1
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay1
tmpCpbDelayOffset = ((prevNonDiscardablePic =
= firstPicInPrevBuffPeriod)?CpbDelayOffset:0)
}
}
AuNominalRemovalTime[n] =
baseTime+(ClockTick*tmpCpbRemovalDelay-tmpCpbDelayOffset
)
【0178】
或いは、
図6に示す別の実施形態では、concatenationFlagをチェックすることを含む異なるチェックに応じて、RASL AUがビットストリームからドロップされるときのAU除去時間、又はIRAP AUとDRAP AUとの間のAUがドロップされるときのAU除去時間を計算するためのCpbDelayOffset。
【0179】
その場合、concatenationFlagが1に設定されているときのビットストリーム内のデルタは、その図形に対してCpbDelayOffsetが適用されないか又は0であると見なされないため、CpbDelayOffsetが考慮された(
図5と
図6を比較すると明らかなように、)かのように適切な値と一致する必要がある。
【0180】
本明細書における実施態様は、以下の通りであり得る。
- AU nがHRDを初期化しないBPの最初のAUである場合、以下が適用される。
CPBからのAU nの公称除去時間は、以下によって指定される。
if(!concatenationFlag){
baseTime = AuNominalRemovalTime[firstPicInPrevBuffPeriod]
tmpCpbRemovalDelay = AuCpbRemovalDelayVal
tmpCpbDelayOffset = CpbDelayOffset
}else{
baseTime1 = AuNominalRemovalTime[prevNonDiscardablePic]
tmpCpbRemovalDelay1 = (auCpbRemovalDelayDeltaMinus1+1)
baseTime2 = AuNominalRemovalTime[n-1]
tmpCpbRemovalDelay2 = (C.10)
Ceil((InitCpbRemovalDelay[Htid][ScIdx]÷90000+
AuFinalArrivalTime[n-1]-AuNominalRemovalTime[n-1])÷ClockTick)
if(baseTime1+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay1<
baseTime2+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay2){
baseTime = baseTime2
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay2
}else{
baseTime = baseTime1
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay1
}
tmpCpbDelayOffset = 0
}
AuNominalRemovalTime[n] =
baseTime+(ClockTick*tmpCpbRemovalDelay-tmpCpbDelayOffset
【0181】
以下、本発明の第3の態様について詳細に説明する。
【0182】
本発明の第3の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。
【0183】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化するビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0184】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができる。
【0185】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる、例えば、単一の表示として連結フラグを含むことができる。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。
【0186】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを単一の表示が示さない場合、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新される情報と、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新される情報とを含むことができる。
【0187】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、例えば、ビデオデータストリーム内の現在の位置から開始して一定であると定義され得る。
【0188】
また、ビデオエンコーダ100が設けられる。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0189】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化するビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0190】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0191】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、単一の表示として連結フラグを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。連結フラグは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示し得る。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。
【0192】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを単一の表示が示さない場合、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0193】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示すことができる情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、ビデオデータストリーム内の現在位置を発端として一定であると定義される。
【0194】
更に、第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである、2つの入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化される。装置200は、2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、第1入力ビデオデータストリームと第2入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、出力ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0195】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化する出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0196】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0197】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる、例えば、単一の表示として連結フラグを含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。
【0198】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを単一の表示が示さない場合、装置200は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0199】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、ビデオデータストリーム内の現在位置を発端として一定であると定義される。
【0200】
また、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。また、ビデオデコーダ300は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、複数のバッファリング期間に亘って一定であると定義されているか否かを示す情報に応じて、ビデオを復号するように構成されている。
【0201】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化する出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0202】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、単一の表示に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0203】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる、例えば、単一の表示として連結フラグを含むことができる。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。ビデオデコーダ300は、連結フラグに応じてビデオを復号するように構成される。
【0204】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されていることを単一の表示が示さない場合、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報を含む。ビデオデコーダ300は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報、及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報に応じてビデオを復号するように構成される。
【0205】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、ビデオデータストリーム内の現在位置を発端として一定であると定義される。
【0206】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0207】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。請求項221~226のいずれか一項に記載の装置200は、例えば、請求項211~216のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ100から入力ビデオデータストリームとしてビデオデータストリームを受信するように構成することができる。
【0208】
特に、本発明の第3の態様は、スプライシング、初期Cpb除去遅延、及び初期Cpb除去オフセットに関する。
【0209】
現在、本明細書は、初期Cpb除去遅延と初期Cpb除去オフセットの和がCVS内で一定であることを示している。代替タイミングについても同様の制約が表現される。初期Cpb除去遅延は、復号のために第1のAUを送信する前にデコーダを初期化するビットストリーム内の第1のAUのために経過する必要がある時間を示す。初期Cpb除去オフセットは、デコーダにおけるAUの最先到達時間が、第1のAUがデコーダに到達する時間0に対して必ずしも等距離ではないことを意味するビットストリームの特性である。これは、AUの最初のビットがいつデコーダに最も早く到達できるかを決定するのに役立つ。
【0210】
VVCドラフト仕様における現在の制約は、これら2つの値の和がCVS内で一定である必要があることを示す。
CVS全体にわたって、i及びjの各値対について、nal_initial_cpb_removal_delay[i][j]とnal_initial_cpb_removal_offset[i][j]との和は一定であり、nal_initial_alt_cpb_removal_delay[i][j]とnal_initial_alt_cpb_removal_offset[i][j]との和は一定であるとする。
【0211】
この問題は、ビットストリームを編集又はスプライシングして新しいジョイントビットストリームを形成するときに現れる。和の異なる値を有するとバッファアンダーラン又はオーバーフローを引き起こす可能性があるため、この特性がビットストリームのCVS境界にわたって満たされるかどうかを示すことができることも望ましい。
【0212】
したがって、一実施形態では、(例えばスプライシングポイント)上のビットストリーム内のあるポイントから、InitCpbRemovalDelayとInitCpbRemovalDelayOffsetとの定数和に関する値制約がリセットされ、ビットストリーム内の点の前後の和が異なり得るという表示がビットストリーム内で搬送される。この表示がビットストリーム内に存在しない限り、和は一定のままである。
【0213】
例えば、
concatenationFlagが0に等しいとき、InitCpbRemovalDelayとInitCpbRemovalDelayOffsetとの和がバッファリング期間にわたって一定であることがビットストリーム適合性の制約である。
【0214】
そうでなければ、InitCpbRemovalDelayとInitCpbRemovalDelayOffsetとの和は、バッファリング期間にわたって一定である必要はない。InitCpbRemovalDelay及びInitCpbRemovalDelayOffsetの値は、到着時間を考慮して更新される。
【0215】
一実施形態では、幾つかのビットストリームがスプライシングされる場合、各スプライシングポイントにおいて、連結フラグは、例えば、和が一定のままであるか否かを定義することができる。
【0216】
以下、本発明の第4の態様について詳細に説明する。
【0217】
本発明の第4の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含む。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0218】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない。
【0219】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない。
【0220】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又はいかなるの他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0221】
一実施形態では、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0222】
更に、例えば、ビデオエンコーダ100が提供され得る。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0223】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、上記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0224】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0225】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0226】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0227】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を処理済みビデオデータストリームが含むように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0228】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0229】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが他の補足拡張情報メッセージを含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0230】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、例えば、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0231】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、例えば、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0232】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含む。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。ビデオデコーダ300は、前記表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0233】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない。
【0234】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない。ビデオデコーダ300は、前記表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0235】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又はいかなるの他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0236】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0237】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の処理済みビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0238】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0239】
特に、本発明の第4の態様は、general_same_pic_timing_in_all_ols_flagが1に等しいときにPT SEIが他のHRD SEIと対にならないように制約することに関する。
【0240】
VVCドラフト仕様は、以下のセマンティクスを有する一般的なHRDパラメータ構造においてgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagと呼ばれるフラグを含む。すなわち、
1に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージがビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用され、スケーラブルネストされたPT SEIメッセージが存在しないことを指定する。0に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージが、ビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用されても適用されなくてもよく、スケーラブルネストされたPT SEIメッセージが存在してもよいことを指定する。
【0241】
一般に、OLSサブビットストリームが元のビットストリーム(OLSデータ及び非OLSデータを含む)から抽出されると、いわゆるスケーラブルネストされたSEIメッセージにカプセル化された、バッファリング期間、ピクチャタイミング、及び復号ユニット情報SEIメッセージの形式のターゲットOLSの対応するHRD関連タイミング/バッファ情報がデカプセル化される。このカプセル化解除されたSEIメッセージは、その後、元のビットストリーム内のスケーラブルネストされないHRD SEI情報を置き換えるために使用される。しかしながら、多くのシナリオでは、例えばピクチャタイミングSEIメッセージのような幾つかのメッセージのコンテンツは、レイヤがドロップされた場合、すなわち1つのOLSからそのサブセットにドロップされた場合、同じままであり得る。したがって、general_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、BP及びDUI SEIメッセージのみが置換されるようにショートカットを提供するが、元のビットストリーム内のPT SEIは有効のままであり得る、すなわち、general_same_pic_timing_in_all_ols_flagが1に等しいときに抽出中に除去されない。したがって、置換BP及びDUI SEIメッセージを搬送するスケーラブルネストされたSEIメッセージに置換PT SEIメッセージをカプセル化する必要はなく、この情報に対してビットレートオーバーヘッドは導入されない。
【0242】
しかしながら、最先端技術では、PT SEIメッセージは、他のHRD SEIメッセージと一緒に1つのSEI NALユニット(NALユニット=ネットワーク抽象化レイヤユニット)内で搬送されることが可能にされ、すなわち、BP、PT、及びSEIメッセージは全て、同じPrefix SEI NALユニット内にカプセル化され得る。したがって、エクストラクタは、含まれるメッセージを理解するために、そのようなSEI NALユニットをより深く検査しなければならず、含まれるメッセージのうちの1つ(PT)のみが抽出手順中に保持されるべきである場合、ショーSEI NALユニット(すなわち、非PT SEIメッセージを除去する)を実際に書き換える必要がある。この面倒な低レベルの処理を回避し、エクストラクタがNALユニットレベルで完全にビットストリームの非パラメータセット部分で動作することを可能にするために、ビットストリーム制約がそのようなビットストリーム構築を許可しないことは本発明の一部である。一実施形態では、制約は以下のように表現される。すなわち、
1に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージがビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用され、スケーラブルネストされたPT SEIメッセージが存在しないことを指定する。0に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージが、ビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用されても適用されなくてもよく、スケーラブルでネストされたPT SEIメッセージが存在してもよいことを指定する。general_same_pic_timing_in_all_ols_flagが1に等しいとき、payload_typeが1に等しいSEIメッセージ(Picture Timing)を含むビットストリーム内の全ての一般的なSEIメッセージが、1に等しくないpayload_typeのSEIメッセージを含まないことをもってビットストリーム適合性の制約とする。
【0243】
以下、本発明の第5の態様について詳細に説明する。
【0244】
本発明の第5の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。
【0245】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。
【0246】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0247】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有するように定義され得る。
【0248】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0249】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、かつ符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0250】
一実施形態では、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義することができる。
【0251】
一実施形態によれば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0252】
一実施形態では、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素のサイズを定義する。
【0253】
一実施形態によれば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとにサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1 要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む。
【0254】
一実施形態では、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0255】
一実施形態によれば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0256】
更にビデオエンコーダ100が設けられる。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを備えるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、このビデオデータストリームを、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、ビデオデータストリームの、又はビデオデータストリームの一部の、スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0257】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0258】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができるようにビデオデータストリームを生成するように構成することができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0259】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0260】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0261】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及び、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0262】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0263】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0264】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部が、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができるようにビデオデータストリームを生成するべく構成することができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素のサイズを定義する。
【0265】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとにサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含むようにビデオデータストリームを生成するように構成されてもよい。
【0266】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、それによって、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0267】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットが、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成されてもよい。
【0268】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。装置200は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するように構成される。
【0269】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。装置200は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成されている。
【0270】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0271】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有するように定義され得る。装置200は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0272】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0273】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、かつ符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。装置200は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0274】
一実施形態では、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義することができる。
【0275】
一実施形態によれば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。装置200は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0276】
一実施形態では、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のサイズを定義する。装置200は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0277】
一実施形態によれば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む。
【0278】
一実施形態では、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。装置200は、例えば、スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及びスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0279】
一実施形態によれば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。装置200は、例えば、スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及びスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0280】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。ビデオデコーダ300は、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素に応じてビデオを復号するように構成される。
【0281】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0282】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0283】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有するように定義され得る。
【0284】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0285】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、かつ符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0286】
一実施形態では、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義することができる。
【0287】
一実施形態によれば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0288】
一実施形態では、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素のサイズを定義する。
【0289】
一実施形態によれば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとにサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む。
【0290】
一実施形態では、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0291】
一実施形態によれば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0292】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0293】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0294】
特に、本発明の第5の態様は、ビットストリーム内の全てのBP SEIメッセージを、特定の可変長符号化されたシンタックス要素の同じ長さを示し、同じAU内のスケーラブルネストされない変形なしでスケーラブルネストされないように制約することに関する。
【0295】
バッファリング期間SEIメッセージ、ピクチャタイミングSEIメッセージ、及び復号ユニット情報SEIメッセージは、ビットストリーム内のNALユニットの正確なタイミング情報を提供して、適合性テストにおけるデコーダのバッファを介したそれらの遷移を制御するために使用される。PT及びDUI SEIメッセージ内の幾つかのシンタックス要素は可変長で符号化され、これらのシンタックス要素の長さはBP SEIメッセージ内で伝達される。この解析依存性は設計上のトレードオフである。関連するBP SEIメッセージを最初に構文解析せずにPT及びDUI SEIメッセージの構文解析を許可しないことのコストのために、各PT又はDUI SEIメッセージにおけるそれらの長さシンタックス要素の送信を節約する利点が達成される。BP SEIメッセージ(複数のフレームに対し1回)は、PTメッセージ(各フレームに対し1回)又はDUI SEIメッセージ(フレームごとに複数回)よりもはるかに少ない頻度で送信されるため、多くのスライスが使用される場合にピクチャヘッダ構造がスライスヘッダのビットコストをどのように低減できるかと同様に、この共通の設計上のトレードオフによってビット節約が達成される。
【0296】
より具体的には、現在のVVCドラフト仕様におけるBP SEIメッセージは、構文解析の依存関係のルートである以下のシンタックス要素を含む。
・PT SEIメッセージ内のAUの代替タイミング初期CPB除去遅延の符号化長を指定するbp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、及び
・PT SEIメッセージ内のCPB除去遅延の符号化長及びAUの除去遅延オフセットを指定するbp_cpb_removal_delay_length_minus1と、
・PT SEIメッセージ内のAUのDPB出力遅延の符号化長を指定するbp_dpb_output_delay_length_minus1と、
・PT SEIメッセージ内のDUの個別及び共通CPB除去遅延、及びDUI SEIメッセージ内のDUのCPB除去遅延の符号化された長さを指定するbp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1と、
・PT SEIメッセージ及びDU SEIメッセージ内のAUの符号化長DPB出力遅延を指定するbp_dpb_output_delay_du_length_minus1。
【0297】
しかしながら、ビットストリームが複数のOLSを備える場合に問題が生じる。ビットストリームを表すOLSに適用されるBP/PT/DUI SEIメッセージは、ビットストリーム内で逐語的に搬送され、構文解析依存性を追跡するのは簡単であるが、(サブ)ビットストリームを表すOLSに対応するBP/PT/DUI SEIメッセージの他の対は、いわゆるスケーラブルネスティングSEIメッセージでカプセル化された形式で搬送される。それでも、構文解析の依存関係が適用され、OLSの数が非常に高い可能性があることを考えると、カプセル化されたPT及びDUI SEIメッセージを処理するときに構文解析の依存関係のために正しいカプセル化BP SEIメッセージを追跡し続けることは、デコーダ又はパーサにとってかなりの負担である。特に、これらのメッセージは、異なるスケーラブルネスティングSEIメッセージにカプセル化することもできる。
【0298】
したがって、本発明の一部として、一実施形態では、長さを記述するそれぞれのシンタックス要素の符号化値は、AU内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないBP SEIメッセージにおいて同じでなければならないというビットストリーム制約が確立される。したがって、デコーダ又はパーサは、AU内の第1のスケーラブルでないBP SEIメッセージを解析するときにそれぞれの長さ値を格納するだけでよく、スケーラブルネスティングSEIメッセージにカプセル化されているか否かにかかわらず、それぞれのAUで始まるバッファリング期間内の全てのPT及びDUI SEIメッセージの解析依存関係を解決することができる。以下は、それぞれの仕様テキストの例である。
AU内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージが、シンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1の同じそれぞれの値を有することは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0299】
別の実施形態では、制約は、現在のスケーラブルネストされないBP SEIメッセージが以下のように決定するバッファリング期間内にあるスケーラブルネストされたBP SEIメッセージについてのみ表現される。
バッファリング期間内の全てのスケーラブルネストされたバッファリング期間SEIメッセージが、バッファリング期間のスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージと同じシンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1のそれぞれの値を有することがビットストリーム適合性の要件である。
【0300】
ここで、ビットストリームのBPは、1つのスケーラブルネストされたBPから次のスケーラブルネストされたBPまでのスケーラブルネストされたBPの制約の範囲を定義する。
【0301】
別の実施形態では、制約は、ビットストリームの全てのAUに対して、例えば以下のように表される。
ビットストリーム内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージが、シンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1の同じそれぞれの値を有することは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0302】
別の実施形態では、制約はCVS内のAUに対してのみ表現されるため、スマートエンコーダは、関連する遅延及びオフセットシンタックス要素の符号化のためにビットストリーム内のBPの持続時間の差を依然として容易にすることができる。仕様テキストは以下の通りである。
CVS内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージが、シンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1の同じそれぞれの値を有することは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0303】
ここで、制約範囲はCVSである。
【0304】
具体的には、バッファリング期間、すなわちBP SEIメッセージは、各ピクチャのタイミングが、バッファリング期間の開始時のピクチャをアンカーとする、いわゆるバッファリング期間を規定する。バッファリング期間の開始は、例えば、ビットストリームにおけるランダムアクセス機能の適合性をテストするために役立つ。
【0305】
図7は、一実施形態に係る2層ビットストリームにおける2セットのHRD SEI、スケーラブルネストされたSEI及びスケーラブルネストされないSEIを示す。
【0306】
例えば、
図7に示すようなマルチレイヤシナリオでは、スケーラブルネストされたHRD SEIは、レイヤL0のみがPOC 3から抽出されて再生されるときに使用されるスケーラブルネストされないSEI(POC 0のみ)とは異なるバッファリング期間設定(POC 0及びPOC 3でのBPを介して)を提供する。
【0307】
しかしながら、これはまた、上記で説明したようにPTメッセージと個々のBPメッセージとの間の構文解析依存性を追跡する複雑さのコストが増加し、これは望ましくない。したがって、本発明の一部として、一実施形態では、以下のように、スケーラブルネストされないBP SEIメッセージなしでAU内にスケーラブルネストされたBP SEIメッセージを有することが禁止される。
スケーラブルネストされたBP SEIメッセージが、スケーラブルネストされないBP SEIメッセージを含まないAU内にないことは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0308】
上記の使用シナリオはマルチレイヤビットストリームに限定されるため、別の実施形態では、関連する制約は以下のように単層ビットストリームに限定される。
スケーラブルネストされたBP SEIメッセージが、スケーラブルネストされないBP SEIメッセージを含まない単層AU内にないことは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0309】
幾つかの態様を装置の文脈で説明したが、これらの態様は対応する方法の説明も表すことは明らかであり、ブロック又はデバイスは方法ステップ又は方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの文脈で説明される態様はまた、対応する装置の対応するブロック又は項目又は特徴の説明を表す。方法ステップの一部又は全ては、例えばマイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータ、又は電子回路などのハードウェア装置によって(又は使用して)実行されてもよい。幾つかの実施形態では、最も重要な方法ステップの1つ以上は、そのような装置によって実行されてもよい。
【0310】
特定の実装要件に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアもしくはソフトウェアで、又は少なくとも部分的にハードウェアで、又は少なくとも部分的にソフトウェアで実装することができる。実装は、電子的に読み取り可能な制御信号が格納されたデジタル記憶媒体、例えばフロッピーディスク、DVD、Blu-Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM又はフラッシュメモリを使用して実行することができ、これらはそれぞれの方法が実行されるようにプログラム可能なコンピュータシステムと協働する(又は協働することができる)。したがって、デジタル記憶媒体はコンピュータ可読であってもよい。
【0311】
本発明による幾つかの実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つが実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働することができる電子的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0312】
一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラムプロダクトとして実装することができ、プログラムコードは、コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ上で実行されるときに方法のうちの1つを実行するように動作する。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納することができる。
【0313】
他の実施形態は、機械可読キャリアに格納された、本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを含む。
【0314】
言い換えれば、したがって、本発明の方法の一実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0315】
したがって、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを記録して含むデータキャリア(又はデジタル記憶媒体、又はコンピュータ可読媒体)である。データキャリア、デジタル記憶媒体、又は記録媒体は、通常、有形及び/又は非一時的である。
【0316】
したがって、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを表すデータストリーム又は信号シーケンスである。データストリーム又は信号シーケンスは、例えば、データ通信接続を介して、例えばインターネットを介して転送されるように構成することができる。
【0317】
更なる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するように構成又は適合された処理手段、例えばコンピュータ又はプログラマブル論理デバイスを含む。
【0318】
更なる実施形態は、本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0319】
本発明による更なる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを受信機に転送する(例えば、電子的又は光学的に)ように構成された装置又はシステムを備える。受信機は、例えば、コンピュータ、モバイルデバイス、メモリデバイスなどであってもよい。装置又はシステムは、例えば、コンピュータプログラムを受信機に転送するためのファイルサーバを備えることができる。
【0320】
幾つかの実施形態では、プログラマブルロジックデバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)を使用して、本明細書に記載の方法の機能の一部又は全てを実行することができる。幾つかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためにマイクロプロセッサと協働することができる。一般に、方法は、任意のハードウェア装置によって実行されることが好ましい。
【0321】
本明細書に記載の装置は、ハードウェア装置を使用して、又はコンピュータを使用して、又はハードウェア装置とコンピュータとの組み合わせを使用して実装され得る。
【0322】
本明細書に記載の方法は、ハードウェア装置を使用して、又はコンピュータを使用して、又はハードウェア装置とコンピュータとの組み合わせを使用して実行され得る。
【0323】
前述の実施形態は、本発明の原理の単なる例示である。本明細書に記載の構成及び詳細の修正及び変形は、当業者には明らかであることが理解される。したがって、本明細書の実施形態の説明及び説明として提示された特定の詳細によってではなく、差し迫った特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
【0324】
引用文献
[1]ISO/IEC,ITU-T。高効率ビデオ符号化。ITU-T勧告H.265|ISO/IEC 23008 10(HEVC)、第1版,2013;第2版、2014年。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値と異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義せず、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項2】
前記表示が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミングが異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項1に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項3】
前記表示が前記第1の値を有する場合、全ての補足拡張情報メッセージは、同じpayload typeを有する、請求項1又は2に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項4】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項1~3のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項5】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、いかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項6】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない又は他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項7】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項8】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されると定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項9】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミングが異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項8に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項10】
前記表示が前記第1の値を有する場合、全ての補足拡張情報メッセージは、同じpayload typeを有する、請求項8又は9に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項11】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項8~10のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項12】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項8~11のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項13】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項8~12のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項14】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージと異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項8~13のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項15】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
ビデオデータストリーム。
【請求項16】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミングが異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項15に記載のビデオデータストリーム。
【請求項17】
前記表示が前記第1の値を有する場合、全ての補足拡張情報メッセージは、同じpayload typeを有する、請求項15又は16に記載のビデオデータストリーム。
【請求項18】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項15~17のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項19】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項15~18のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項20】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又は、いかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項15~19のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項21】
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、請求項15~19のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項22】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値と異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義せず、
前記ビデオを復号するステップは前記表示に応じて行なわれる、
方法。
【請求項23】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
方法。
【請求項24】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項22又は23に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項25】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項26】
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記補足拡張情報に応じて前記ビデオを復号するように構成される、請求項25に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項27】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャである、請求項25又は26に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項28】
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、前記外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリーム内の前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項25~27のいずれか一項に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項29】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項30】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、請求項29に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項31】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャである、請求項29又は30に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項32】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
請求項29~31のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項33】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む、
ビデオデータストリーム。
【請求項34】
前記出力ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を含む、請求項33に記載のビデオデータストリーム。
【請求項35】
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが独立ランダムアクセスピクチャである、請求項33又は34に記載のビデオデータストリーム。
【請求項36】
ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含む、
請求項33~35のいずれか一項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項37】
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオの復号する前記ステップは、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて行なわれる、
方法。
【請求項38】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記ビデオデータストリームが含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項39】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項37又は38に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項40】
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報に応じて、前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【請求項41】
前記ビデオデータストリーム内の情報は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを含み、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義せず、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記連結フラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
請求項40に記載のビデオデコーダ(300)。
【請求項42】
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【請求項43】
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記ビデオデータストリーム内の情報が含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、請求項42に記載のビデオエンコーダ(100)。
【請求項44】
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含む、
ビデオデータストリーム。
【請求項45】
前記ビデオデータストリーム内の情報は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを含み、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、
請求項44に記載のビデオデータストリーム。
【請求項46】
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す前記情報に応じて前記ビデオを復号するステップを含む、
方法。
【請求項47】
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【請求項48】
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに請求項46又は47に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ符号化及びビデオ復号に関し、特に、ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、符号化及び復号のための方法、並びに先進的ビデオ符号化コンセプトを実現するためのビデオデータストリームに関する。
【背景技術】
【0002】
H.265/HEVC(HEVC=High Efficiency Video Coding、高効率ビデオ符号化)は、エンコーダ及び/又はデコーダにおける並列処理を向上させ、又は更には可能にするためのツールを既に提供するビデオコーデックである。例えば、HEVCは、互いに独立して符号化されるタイルの配列へのピクチャの細分化をサポートする。HEVCによってサポートされる他の概念はWPPに関し、WPPによれば、ピクチャのCTU行又はCTUラインは、連続するCTUライン(CTU=coding tree unit、符号化ツリーユニット)の処理において何らかの最小CTUオフセットが遵守されることを条件として、左から右に並列に、例えばストライプ状に処理され得る。しかしながら、ビデオエンコーダ及び/又はビデオデコーダの並列処理能力を更により効率的にサポートするビデオコーデックを手元に有することが好ましい。
【0003】
以下では、最先端技術に係るVCL分割の導入について説明する(VCL=video coding layer、ビデオ符号化レイヤ)。
【0004】
一般に、ビデオ符号化では、ピクチャサンプルの符号化プロセスは、より小さいパーティションを必要とし、この場合、サンプルは、予測又は変換符号化などのジョイント処理のために幾つかの矩形領域に分割される。したがって、ピクチャは、ビデオシーケンスの符号化中に一定である特定のサイズのブロックに分割される。H.264/AVC規格では、16×16サンプルの固定サイズブロック、いわゆるマクロブロックが使用される(AVC=Advanced Video Coding、先進的ビデオ符号化)。
【0005】
最先端のHEVC規格([1]参照)では、64×64サンプルの最大サイズの符号化ツリーブロック(CTB)又は符号化ツリーユニット(CTU)がある。HEVCの更なる説明では、そのような種類のブロックについて、より一般的な用語CTUが使用される。
【0006】
CTUは、左上のCTUから始まり、ピクチャ内のCTUを線方向に処理して右下のCTUまでラスタスキャン順に処理される。
【0007】
符号化されたCTUデータは、スライスと呼ばれる一種のコンテナに編成される。本来、従来のビデオ符号化規格では、スライスは、ピクチャの1つ以上の連続するCTUを含むセグメントを意味する。符号化データのセグメント化にはスライスが用いられる。他の観点から、完全なピクチャを1つの大きなセグメントとして定義することもでき、したがって、歴史的に、スライスという用語は依然として適用される。符号化されたピクチャサンプルに加えて、スライスは、いわゆるスライスヘッダに配置されるスライス自体の符号化プロセスに関連する追加情報も含む。
【0008】
最先端技術によれば、VCL(ビデオ符号化レイヤ)は、フラグメンテーション及び空間分割のための技術も含む。そのような分割は、例えば、様々な理由でビデオ符号化に適用することができ、その中には並列化における負荷分散の処理、ネットワーク伝送におけるCTUサイズマッチング、エラー緩和などがある。
【0009】
他の例はRoI(RoI=Region of Interest、関心領域)符号化に関し、この場合、例えば、視聴者が、例えばズームイン操作(RoIのみを復号する)によって選択することができるピクチャの中央の領域、又は、イントラデータ(一般にはビデオシーケンスの1つのフレームに入れられる)が、例えば、ピクチャ平面上にわたってスワイプし、イントラピクチャがピクチャ平面全体に関してそれを行うのと同じ方式でローカルに時間予測チェーンをリセットするイントラブロックの列として、幾つかの連続するフレームにわたって時間的に分配される段階的なデコーダリフレッシュ(GDR)が存在する。後者の場合、各ピクチャには2つの領域が存在し、1つは最近リセットされた領域であり、1つはエラー及びエラー伝播の影響を受ける可能性がある領域である。
【0010】
基準ピクチャ再サンプリング(RPR)は、より粗い量子化パラメータを使用するだけでなく、潜在的に各送信ピクチャの解像度を適合させることによって、ビデオの品質/レートを適合させるためにビデオ符号化で使用される技術である。したがって、インター予測に使用される基準は、符号化のために現在予測されているピクチャとは異なるサイズを有する可能性がある。基本的に、RPRは、予測ループ内の再サンプリングプロセス、例えば、定義されるべきアップサンプリングフィルタ及びダウンサンプリングフィルタを必要とする。
【0011】
特色に応じて、RPRは、任意のピクチャにおいて符号化されたピクチャサイズの変化をもたらすことができ、又は、例えばセグメント境界適応型HTTPストリーミングに境界付けられた特定の位置においてのみなど、幾つかの特定のピクチャにおいてのみ生じるように制限されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、ビデオ符号化及びビデオ復号のための改善された概念を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決される。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定するようになっている。
【0015】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む。
【0016】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0017】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて、ビデオを復号するように構成される。
【0018】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。本方法は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、この方法は、従属するランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定するステップを含む。
【0019】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0020】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオを復号するステップは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて行われる。
【0021】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれに入力ビデオが符号化される。装置は、1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つ内で符号化されている入力ビデオであるように、又は出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの入力ビデオに依存するように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成される。この装置は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される。
【0023】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含む。
【0024】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデコーダは、符号化ピクチャバッファからのビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じてビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダは、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0025】
更に、1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれに入力ビデオが符号化される。方法は、1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、出力ビデオデータストリームを生成するステップは、出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つ内で符号化されている入力ビデオであるように、又は出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの入力ビデオに依存するように行なわれる。更に、本方法は、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するステップを含む。更に、この方法は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を用いるべきか否かを決定するステップを含む。
【0026】
更に、一実施形態に係るビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0027】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオを復号するステップは、ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャの符号化ピクチャバッファからのアクセスユニット除去時間に応じて行なわれる。更に、ビデオを復号するステップは、符号化ピクチャバッファから現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じて行われる。
【0028】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0029】
本発明の第3の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。
【0030】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0031】
更に、第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである2つの入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化される。装置は、2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、第1の入力ビデオデータストリームと第2の入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を出力ビデオデータストリームが含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0032】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。更に、ビデオデコーダは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報に応じてビデオを復号するように構成される。
【0033】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含むように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0034】
更に、第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである2つの入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化される。方法は、2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、第1の入力ビデオデータストリームと第2の入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、本方法は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、出力ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0035】
更に、ビデオに格納されたビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。本方法は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報に応じてビデオを復号するステップを含む。
【0036】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0037】
本発明の第4の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0038】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義されているか否かを示す表示をビデオデータストリームが含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0039】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置は、入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置は、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義されているか否かを示す表示を処理済みビデオデータストリームが含むように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0040】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0041】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含むように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0042】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。本方法は、入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義されているか否かを示す表示を処理済みビデオデータストリームが含むように、処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0043】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示を含む。表示が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0044】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0045】
本発明の第5の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。
【0046】
更に、ビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを備えるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素がビデオデータストリームの又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0047】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。装置は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するように構成される。
【0048】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダが提供される。ビデオデコーダは、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。ビデオデコーダは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素に応じてビデオを復号するように構成される。
【0049】
更に、ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含むようにビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。更に、本方法は、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素がビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するステップを含む。
【0050】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。本方法は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。本方法は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するステップを含む。
【0051】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法が提供される。本方法は、ビデオデータストリームからビデオを復号するステップを含む。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。ビデオを復号するステップは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素に応じて行われる。
【0052】
更に、コンピュータ又は信号プロセッサ上で実行されるときに前述の方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0053】
好ましい実施形態は、従属請求項に提供される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
以下では、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【
図1】一実施形態に係るビデオをビデオデータストリームに符号化するためのビデオエンコーダを示す。
【
図2】一実施形態に係る入力ビデオデータストリームを受信するための装置を示す。
【
図3】一実施形態に係るビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダを示す。
【
図4】元のビットストリーム(
図4の上部に示される)と、一実施形態に係るピクチャをドロップした後のビットストリーム(
図4の下部に示される)を示す。
【
図5】一実施形態に係る2つのビットストリームのうちの1つからピクチャがドロップされた後の2つのビットストリームのスプライシングを示す。
【
図6】他の実施形態に係る2つのビットストリームのスプライシングを示す。
【
図7】一実施形態に係る2層ビットストリームにおける2セットのHRD SEI、スケーラブルネストされたSEI及びスケーラブルネストされないSEIを示す。
【
図10】一方では再構成ピクチャなどの再構成信号と、他方ではデータストリームでシグナリングされる予測残差信号と予測信号との組み合わせとの関係を示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下の図の説明は、本発明の実施形態を組み込むことができる符号化フレームワークの例を形成するために、ビデオのピクチャを符号化するためのブロックベースの予測コーデックのエンコーダ及びデコーダの説明の提示から始まる。
図8乃至
図10を参照して、エンコーダ及びデコーダのそれぞれについて説明する。以下、本発明の概念の実施形態の説明を、そのような概念を
図8及び
図9のエンコーダ及びデコーダにそれぞれどのように組み込むことができるかに関する説明と共に提示するが、
図1~
図3及び以下で説明する実施形態は、
図8及び
図9のエンコーダ及びデコーダの基礎となる符号化フレームワークに従って動作しないエンコーダ及びデコーダを形成するために使用することもできる。
【0056】
図8は、変換ベースの残差符号化を例示的に使用してピクチャ12をデータストリーム14に予測的に符号化するための装置であるビデオエンコーダを示す。装置又はエンコーダは、参照符号10を使用して示されている。
図9は、対応するビデオデコーダ20、例えば、変換ベースの残差復号も使用してデータストリーム14からピクチャ12’を予測的に復号するように構成された装置20を示し、アポストロフィは、デコーダ20によって再構成されたピクチャ12’が、予測残差信号の量子化によって導入される符号化損失に関して、装置10によって最初に符号化されたピクチャ12から逸脱していることを示すために使用されている。
図8及び
図9は、変換ベースの予測残差符号化を例示的に使用するが、本出願の実施形態はこの種の予測残差符号化に限定されない。これは、以下に概説されるように、
図8及び
図9に関して説明される他の詳細についても同様である。
【0057】
エンコーダ10は、予測残差信号を空間スペクトル変換し、このようにして得られた予測残差信号をデータストリーム14に符号化するように構成される。同様に、デコーダ20は、データストリーム14からの予測残差信号を復号し、このようにして得られた予測残差信号をスペクトル空間変換するように構成される。
【0058】
内部的に、エンコーダ10は、例えばピクチャ12からの元の信号からの予測信号26の偏差を測定するために予測残差24を生成する予測残差信号形成器22を備えることができる。予測残差信号形成器22は、例えば、元の信号から、例えばピクチャ12から予測信号を減算する減算器であってもよい。次いで、エンコーダ10は、同じくエンコーダ10に含まれる量子化器32によって量子化されるスペクトル領域予測残差信号24’を取得するために、予測残差信号24を空間スペクトル変換する変換器28を更に備える。このように量子化された予測残差信号24’’は、ビットストリーム14に符号化される。この目的のために、エンコーダ10は、任意選択的に、データストリーム14に変換及び量子化される予測残差信号をエントロピー符号化するエントロピーコーダ34を備えることができる。予測信号26は、データストリーム14に符号化され、そこから復号可能な予測残差信号24’’に基づいて、エンコーダ10の予測段36によって生成される。この目的のために、予測段36は、
図8に示すように、量子化損失以外の信号24’に対応するスペクトル領域予測残差信号24’’を得るように予測残差信号24’’を逆量子化する逆量子化器38と、量子化損失以外の元の予測残差信号24に対応する予測残差信号24’’’を得るために、後者の予測残差信号24’’を逆変換、例えばスペクトル空間変換にかける逆変換器40とを内部に備えることができる。次いで、予測段36の結合器42は、例えば元の信号12の再構成などの再構成信号46を取得するために、加算などによって予測信号26及び予測残差信号24’’’’を再結合する。再構成信号46は、信号12’に対応することができる。次に、予測段36の予測モジュール44は、例えば、空間予測、例えば、ピクチャ内予測、及び/又は時間予測、例えば、ピクチャ間予測を使用することによって、信号46に基づいて予測信号26を生成する。
【0059】
同様に、デコーダ20は、
図9に示すように、予測段36に対応する構成要素から内部的に構成され、予測段に対応する方法で相互接続されてもよい。特に、デコーダ20のエントロピーデコーダ50は、データストリームから量子化されたスペクトル領域予測残差信号24’’をエントロピー復号することができ、その際、逆量子化器52、逆変換器54、結合器56、及び予測モジュール58は、予測段36のモジュールに関して前述した方法で相互接続されて協働し、予測残差信号24’’に基づいて再構成された信号を回復し、それにより、
図9に示すように、結合器56の出力は、再構成された信号、すなわちピクチャ12’をもたらす。
【0060】
上記では具体的に説明されていないが、エンコーダ10は、例えば、符号化コストなどの幾つかのレート及び歪み関連基準を最適化する方法などの幾つかの最適化方式に従って、例えば、予測モード、動きパラメータなどを含む幾つかの符号化パラメータを設定することができることは容易に明らかである。例えば、エンコーダ10及びデコーダ20並びに対応するモジュール44、58はそれぞれ、イントラ符号化モード及びインター符号化モードなどの異なる予測モードをサポートすることができる。エンコーダ及びデコーダがこれらの予測モードタイプを切り替える粒度は、それぞれピクチャ12及び12’の符号化セグメント又は符号化ブロックへの細分化に対応し得る。これらの符号化セグメントの単位で、例えば、ピクチャは、イントラ符号化されているブロックとインター符号化されているブロックとに細分され得る。イントラ符号化ブロックは、以下により詳細に概説されるように、それぞれのブロックの空間的な既に符号化/復号された近傍に基づいて予測される。指向性イントラ符号化モード又は角度イントラ符号化モードを含む幾つかのイントラ符号化モードが存在し、これらのモードがそれぞれのイントラ符号化セグメントに関して選択されてもよく、それらのモードに従って、それぞれの指向性イントラ符号化モードに固有の特定の方向に沿った近傍のサンプル値をそれぞれのイントラ符号化セグメントに外挿することによってそれぞれのセグメントが満たされる。イントラ符号化モードは、例えば、それぞれのイントラ符号化されたブロックの予測がそれぞれのイントラ符号化されたセグメント内の全てのサンプルにDC値を割り当てるDC符号化モード、及び/又はそれぞれのブロックの予測が、隣接するサンプルに基づいて2次元線形関数によって定義された平面の駆動傾斜及びオフセットを有するそれぞれのイントラ符号化されたブロックのサンプル位置にわたる2次元線形関数によって記述されたサンプル値の空間分布であると近似又は決定される平面イントラ符号化モードなどの1つ以上の更なるモードも含むことができる。これと比較して、インター符号化されたブロックは、例えば時間的に予測され得る。インター符号化されたブロックの場合、データストリーム内で動きベクトルをシグナルすることができ、動きベクトルは、ピクチャ12が属するビデオの以前に符号化されたピクチャの部分の空間変位を示し、以前に符号化/復号されたピクチャは、それぞれのインター符号化されたブロックの予測信号を取得するためにサンプリングされる。これは、量子化スペクトル領域予測残差信号24’’を表すエントロピー符号化された変換係数レベルなど、データストリーム14に含まれる残差信号符号化に加えて、データストリーム14は、符号化モードを様々なブロックに割り当てるための符号化モードパラメータ、インター符号化されたセグメントの動きパラメータなど、ブロックの幾つかの予測パラメータ、及びピクチャ12及び12’のそれぞれのセグメントへの再分割を制御及びシグナルするためのパラメータなどのオプションの更なるパラメータを符号化してもよいことを意味する。デコーダ20は、これらのパラメータを使用して、エンコーダが行ったのと同じ方法でピクチャを再分割し、セグメントに同じ予測モードを割り当て、同じ予測を実行して同じ予測信号をもたらす。
【0061】
図10は、一方では再構成ピクチャ12’などの再構成信号と、他方ではデータストリーム14でシグナリングされる予測残差信号24’’’と予測信号26との組み合わせとの関係を示している。既に前述したように、組み合わせは加算であってもよい。
図10において、予測信号26は、ピクチャ領域を、ハッチングを用いて例示的に示されるイントラ符号化ブロックと、ハッチングを用いずに例示的に示されるインター符号化ブロックとに細分化したものとして示されている。再分割は、正方形ブロック又は非正方形ブロックの行及び列へのピクチャエリアの規則的な再分割、又は4分木再分割などのような、ツリールートブロックから様々なサイズの複数のリーフブロックへのピクチャ12の多分木再分割などの任意の再分割であってもよく、その混合は、
図10に示されており、ピクチャエリアは、ツリールートブロックの行及び列に最初に再分割され、次いで、再帰的多分木再分割に従って、1つ以上のリーフブロックに更に再分割される。
【0062】
ここでも、データストリーム14は、イントラ符号化されたブロック80のために符号化されたイントラ符号化モードを有してもよく、これは、サポートされている幾つかのイントラ符号化モードのうちの1つを、それぞれのイントラ符号化されたブロック80へ割り当てる。インター符号化されたブロック82の場合、データストリーム14には1つ以上の動きパラメータが符号化される。一般的に言えば、インター符号化されたブロック82は、時間的に符号化されることに限定されない。或いは、インター符号化されたブロック82は、ピクチャ12が属するビデオの以前に符号化されたピクチャ、又はエンコーダ及びデコーダがそれぞれスケーラブルなエンコーダ及びデコーダである場合には、別のビュー又は階層的に下位のレイヤのピクチャなど、現在のピクチャ12自体を超える以前に符号化された部分から予測された任意のブロックであってもよい。
【0063】
図10の予測残差信号24’’’’も、ピクチャ領域のブロック84への細分化として示されている。これらのブロックは、符号化ブロック80及び82と区別するために、変換ブロックと呼ばれる場合がある。実際には、
図10は、エンコーダ10及びデコーダ20が、ピクチャ12及びピクチャ12’のブロックへの2つの異なる細分割、すなわち、符号化ブロック80及び82への一方の細分割、及び変換ブロック84への他方の細分割を使用し得ることを示している。両方の細分化は同じであってもよく、例えば、各符号化ブロック80及び82は同時に変換ブロック84を形成してもよいが、
図10は、例えば、変換ブロック84への細分化が符号化ブロック80、82への細分化の拡張を形成し、その結果、ブロック80及び82の2つのブロック間の任意の境界が2つのブロック84間の境界を覆い、或いは、各ブロック80、82は、変換ブロック84のうちの一方と一致するか、又は変換ブロック84のクラスタと一致する場合を示している。しかしながら、変換ブロック84が代替的にブロック80、82間のブロック境界を横切ることができるように、これらの区画はまた、互いに独立して決定又は選択されてもよい。したがって、変換ブロック84への細分化に関する限り、ブロック80、82への細分化に関して提示したのと同様の記述が当てはまり、例えば、ブロック84は、(行及び列への配置の有無にかかわらず)ブロックへのピクチャエリアの規則的な細分化の結果、ピクチャエリアの再帰的マルチツリー細分化の結果、又はそれらの組み合わせ、又は任意の他の種類のブロック化であり得る。ちょうど傍らとして、ブロック80、82、及び84は、二次、長方形、又は任意の他の形状に限定されないことに留意されたい。
【0064】
図10は更に、予測信号26と予測残差信号24’’’’の組み合わせが再構成信号12’を直接もたらすことを示している。しかしながら、代替実施形態によれば、複数の予測信号26を予測残差信号24’’’と組み合わせてピクチャ12’にすることができることに留意されたい。
【0065】
図10において、変換ブロック84は、以下の意味を持つ。変換器28及び逆変換器54は、これらの変換ブロック84単位で変換を行う。例えば、多くのコーデックは、全ての変換ブロック84に対して何らかの種類のDST又はDCTを使用する。幾つかのコーデックは、変換ブロック84の幾つかについて、予測残差信号が空間領域において直接符号化されるように、変換をスキップすることを可能にする。しかしながら、後述する実施形態によれば、エンコーダ10及びデコーダ20は、それらが幾つかの変換をサポートするように構成される。例えば、エンコーダ10及びデコーダ20によってサポートされる変換は、
o DCT-II(又はDCT-III)、ここで、DCTは離散コサイン変換を表す
o DST-IV、ここで、DSTは離散サイン変換を表す
o DCT-IV
o DST-VII
o アイデンティティ変換(IT)
を含むことができる。
【0066】
当然ながら、変換器28はこれらの変換の順変換バージョンの全てをサポートするが、デコーダ20又は逆変換器54は以下の対応する逆方向又は逆バージョンをサポートする。
o 逆DCT-II(又は逆DCT-III)
o 逆DST-IV
o 逆DCT-IV
o 逆DST-VII
o アイデンティティ変換(IT)。
【0067】
以下の説明は、どの変換がエンコーダ10及びデコーダ20によってサポートされ得るかについての更なる詳細を提供する。いずれの場合でも、サポートされる変換のセットは、1つのスペクトルから空間への変換又は空間からスペクトルへの変換などの1つの変換のみを含むことができることに留意されたい。
【0068】
既に上で概説したように、
図8~
図10は、本出願に係るエンコーダ及びデコーダの具体例を形成するために、以下で更に説明する発明概念を実施することができる例として提示されている。その限りにおいて、
図8及び
図9のエンコーダ及びデコーダはそれぞれ、本明細書で後述するエンコーダ及びデコーダの可能な実装形態を表すことができる。ただし、
図8及び
図9は一例である。しかしながら、本出願の実施形態に係るエンコーダは、以下でより詳細に概説される概念を使用して、
図8のエンコーダとは異なるピクチャ12のブロックベースの符号化を実行することができ、これは、例えば、ビデオエンコーダではないが静止ピクチャエンコーダである点、インター予測をサポートしない点、又はブロック80への細分割が
図10に例示された方法とは異なる方法で実行される点などにおいてである。同様に、本出願の実施形態に係るデコーダは、以下で更に概説される符号化概念を使用してデータストリーム14からピクチャ12’のブロックベースの復号を実行することができるが、例えば、同じものがビデオデコーダではなく静止画デコーダであるという点で、同じものがイントラ予測をサポートしないという点で、又は同じものが
図10に関して説明したのとは異なる方法でピクチャ12’をブロックにサブ分割するという点で、及び/又は同じものが変換領域ではあるが例えば空間領域ではデータストリーム14から予測残差を導出しないという点で、
図9のデコーダ20とは異なり得る。
【0069】
図1は、一実施形態に係るビデオをビデオデータストリームに符号化するためのビデオエンコーダ100を示す。ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0070】
図2は、一実施形態に係る入力ビデオデータストリームを受信するための装置200を示す。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0071】
図3は、一実施形態に係る、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300を示す。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダ300は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて、ビデオを復号するように構成される。
【0072】
更に、一実施形態に係るシステムが提供される。システムは、
図2の装置と、
図3のビデオデコーダとを備える。
図3のビデオデコーダ300は、
図2の装置の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。
図3のビデオデコーダ300は、
図2の装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0073】
一実施形態では、システムは、例えば、
図1のビデオエンコーダ100を更に備えることができる。
図2の装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとして
図1のビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0074】
装置200の(任意選択的な)中間デバイス210は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信し、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。例えば、中間デバイスは、例えば、入力ビデオデータストリームの(ヘッダ/メタデータ)情報を修正するように構成されてもよく、及び/又は例えば、入力ビデオデータストリームからピクチャを削除するように構成されてもよく、及び/又は入力ビデオデータストリームを、第2のビデオが符号化された更なる第2のビットストリームと混合/スプライシングするように構成されてもよい。
【0075】
(任意選択的な)ビデオデコーダ221は、例えば、出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成され得る。
【0076】
(任意選択的な)仮想基準デコーダ222は、例えば、出力ビデオデータストリームに応じてビデオのタイミング情報を決定するように構成されてもよく、又は、例えば、ビデオ又はビデオの一部が格納されるバッファのバッファ情報を決定するように構成されてもよい。
【0077】
システムは、
図1のビデオエンコーダ101及び
図2のビデオデコーダ151を備える。
【0078】
ビデオエンコーダ101は、符号化されたビデオ信号を生成するように構成される。ビデオデコーダ151は、符号化されたビデオ信号を復号して、ビデオのピクチャを再構成するように構成される。
【0079】
本発明の第1の態様は、態様1~38に記載されている。
【0080】
本発明の第2の態様は、態様39~78に記載されている。
【0081】
本発明の第3の態様は、態様79~108に記載されている。
【0082】
本発明の第4の態様は、態様109~134に記載されている。
【0083】
本発明の第5の態様は、態様135~188に記載されている。
【0084】
以下、本発明の第1の態様について詳細に説明する。
【0085】
本発明の第1の態様によれば、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定する。
【0086】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)を決定するように構成され得る。
【0087】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0088】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成されることができる。
【0089】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、それによって、出力ビデオデータストリームは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができ、それによって、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記依存したランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示すことができる。
【0090】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグであってもよく、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセットに更なるフラグを含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成されてもよく、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダに存在するか否かを示すことができる。
【0091】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。
【0092】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、第1変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャの第2変数(例えば、PictureOutputFlag)の値を決定するように構成されてもよく、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)は、例えば、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャについて示してもよく、装置200は、例えば、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成されてもよい。
【0093】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)は、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示すことができる。
【0094】
一実施形態によれば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。装置200は、例えば、第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)が、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを示すことができるように、第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)を設定するように構成され得る。
【0095】
一実施形態では、装置200は、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かをビデオデコーダ300へシグナルするように構成され得る。
【0096】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む。
【0097】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができる。
【0098】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデータストリームは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができ、その結果、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記独立ランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャは出力されるべきでないことを示すことができる。
【0099】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグとすることができ、ビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むことができ、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に存在するか否かを示すことができる。
【0100】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。
【0101】
また、ビデオエンコーダ100が設けられる。ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成することができる。更に、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0102】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0103】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、その結果、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記独立ランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示すことができ、
【0104】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグとすることができ、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセットに更なるフラグを含むことができるようにビデオデータストリームを生成するように構成することができ、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に存在するか否かを示すことができる。
【0105】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、例えば、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。
【0106】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダ300は、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて、ビデオを復号するように構成される。
【0107】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じてビデオを復号するように構成され得る。
【0108】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含むことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオデータストリーム内の表示に応じてビデオを復号するように構成され得る。
【0109】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示を含む補足拡張情報を含むことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、補足拡張情報に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0110】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデータストリームは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(例えば、0)を有するフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)を含むことができ、その結果、フラグ(例えば、ph_pic_output_flag)の所定の値(例えば、0)は、例えば、ビデオデータストリーム内の前記独立ランダムアクセスピクチャに直接先行する独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャは出力されるべきでないことを示すことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、フラグに応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0111】
一実施形態によれば、フラグは、例えば、第1のフラグとすることができ、ビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むことができ、更なるフラグは、例えば、第1のフラグ(例えば、ph_pic_output_flag)が独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に存在するか否かを示すことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、更なるフラグに応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0112】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示すことができる表示として、出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は外部手段フラグを含むことができ、外部手段フラグの値は、例えば、装置200の外部にある外部ユニットによって設定することができる。ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオデータストリーム内の表示に応じてビデオを復号するように構成され得る。
【0113】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオデータストリームからビデオを再構成するように構成することができる。ビデオデコーダ300は、例えば、第1変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャを出力するように、又は出力しないように構成され得る。
【0114】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、第1変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャの第2変数(例えば、PictureOutputFlag)の値を決定するように構成されてもよく、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)は、例えば、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャについて示してもよく、装置200は、例えば、第2変数(例えば、PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力するか否かを構成してもよい。
【0115】
一実施形態によれば、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデコーダ300は、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0116】
一実施形態では、従属ランダムアクセスピクチャに先行するビデオのピクチャは、例えば、独立ランダムアクセスピクチャであってもよい。ビデオデコーダ300は、例えば、独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを示す第1の変数(例えば、NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0117】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0118】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0119】
特に、本発明の第1の態様は、DRAPで開始するCVSに関し、復号及び適合性試験においてIDR出力を省略することに関する。
【0120】
ビットストリームがDRAP(すなわち、前のIRAPをDRAPの基準としてのみ使用し、そこからビットストリームにおいて)としてマークされたピクチャを含む場合、これらのDRAPピクチャをより低いレートオーバーヘッドでのランダムアクセス機能のために利用することが可能である。しかしながら、ストリームにランダムにアクセスするために幾つかのターゲットDRAPを使用する場合、デコーダ出力でターゲットDRAPの前に(すなわち、ターゲットDRAPの関連付けられたIRAP)任意の初期ピクチャを表示することは望ましくなく、これは、これらのピクチャ間の時間的距離が、ビデオがターゲットDRAPから滑らかに再生されるまで元のビデオのレートで再生されるときに不安定/不安定なビデオ再生につながるからである。
【0121】
したがって、DRAPピクチャの前のピクチャの出力は省略することが望ましい。本発明のこの態様は、それに応じてデコーダを制御する手段を提示する。
【0122】
一実施形態において、IRAPピクチャのPicOutputFlag変数を設定する外部手段は、以下のように使用する実装に利用可能とされる。
- 本明細書で指定されていない何らかの外部手段が、ピクチャの変数NoOutputBeforeDrapFlagを値に設定するために利用可能である場合、ピクチャのNoOutputBeforeDrapFlagは、外部手段によって提供される値と等しく設定される。
[…]
- 現在のピクチャの変数PictureOutputFlagは、以下のように導出される。
- sps_video_parameter_set_idが0より大きく、現在のレイヤが出力レイヤではない(すなわち、nuh_layer_idは、0以上NumOutputLayersInOls[TargetOlsIdx]-1以下の範囲内のiの任意の値について、OutputLayerIdInOls[TargetOlsIdx][i]と等しくない)場合、又は以下の条件の1つが当てはまる場合、PictureOutputFlagは0に等しく設定される。
- 現在のピクチャはRASLピクチャであり、関連するIRAPピクチャのNoOutputBeforeRecoveryFlagは1に等しい。
- 現在のピクチャは、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャであるか、又は、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャの復元ピクチャである。
- 現在のピクチャは、NoOutputBeforeDrapFlagが1であるIRAPピクチャである。
- そうでない場合、PictureOutputFlagはph_pic_output_flagと等しく設定される。
【0123】
別の実施形態において、NoOutputBeforeDrapFlagは、CVS内の最初のIRAPピクチャに対してのみ外部手段によって設定され、そうでなければ0に設定される。
- 本明細書で指定されていない何らかの外部手段が、ピクチャの変数NoOutputBeforeDrapFlagを値に設定するために利用可能である場合、CVS内の最初のピクチャのNoOutputBeforeDrapFlagは、外部手段によって提供される値と等しく設定される。そうでない場合、NoOutputBeforeDrapFlagは0に設定される。
【0124】
また、前述のフラグNoOutputBeforeDrapFlagは、IRAPピクチャとDRAPピクチャとの間のピクチャの除去の場合のビットストリーム内で伝達される代替的なHRDタイミング、例えばVVC仕様におけるフラグUseAltCpbParamsFlagの使用に関連付けることもできる。
【0125】
代替の実施形態では、非DRAPピクチャを介さずにDRAPピクチャの直前にあるIRAPピクチャは、ピクチャヘッダ内の出力フラグph_pic_output_flagにおいて0の値を有することが制約である。この場合、エクストラクタ又はプレーヤがランダムアクセスのためにDRAPを使用するときはいつでも、すなわち、ビットストリームからIRAPとDRAPとの間の中間ピクチャを除去するときはいつでも、それぞれの出力フラグが0に設定され、IRAPの出力が省略されることを検証又は調整することも要求される。
【0126】
この演算を単純にするためには、元のビットストリームを対応して準備する必要がある。より具体的には、ピクチャヘッダ内のフラグph_pic_output_flagの存在を決定するpps_output_flag_present_flagは、ピクチャヘッダを容易に変更することができ、パラメータセットも変更する必要がないように、1に等しいとする。すなわち、
関連するDRAP AUを有するCVSS AU内のピクチャによってPPSが参照される場合、pps_output_flag_present_flagの値は1に等しくなければならないことがビットストリーム適合性の要件である。
【0127】
上記のオプションに加えて、別の実施形態では、ビットストリーム内の最初のAU、すなわちCLVS開始を構成するCRA又はIDRが復号後に出力されるべきか否かがパラメータセットPPS又はSPSで示される。したがって、システム統合は、例えばファイルフォーマットISOBMFFのファイルを解析するときに、同じく変更されるべきPHなどの比較的低レベルのシンタックスを必要とする代わりに、パラメータセットのみが調整される必要があるので、より簡単である。
【0128】
一例を以下に示す。
1に等しいsps_pic_in_cvss_au_no_output_flagは、SPSを参照するCVSS AU内のピクチャが出力されないことを指定する。0に等しいsps_pic_in_cvss_au_no_output_flagは、SPSを参照するCVSS AU内のピクチャが出力されてもされなくてもよいことを指定する。
【0129】
sps_pic_in_cvss_au_no_output_flagの値は、OLS内の任意の出力レイヤによって参照される任意のSPSに対して同じであるべきであることがビットストリーム適合性の要件である。
【0130】
8.1.2において
- 現在のピクチャの変数PictureOutputFlagは、以下のように導出される。
- sps_video_parameter_set_idが0より大きく、現在のレイヤが出力レイヤではない(すなわち、nuh_layer_idは、0以上NumOutputLayersInOls[TargetOlsIdx]-1以下の範囲内のiの任意の値について、OutputLayerIdInOls[TargetOlsIdx][i]と等しくない)場合、又は以下の条件の1つが当てはまる場合、PictureOutputFlagは0に等しく設定される。
- 現在のピクチャはRASLピクチャであり、関連するIRAPピクチャのNoOutputBeforeRecoveryFlagは1に等しい。
- 現在のピクチャは、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャであるか、又は、NoOutputBeforeRecoveryFlagが1であるGDRピクチャの復元ピクチャである。
- そうではなく、現在のAUがCVSS AUであり、sps_pic_in_cvss_au_no_output_flagが1に等しい場合、PictureOutputFlagは0に等しく設定される。
- そうでない場合、PictureOutputFlagはph_pic_output_flagと等しく設定される。
注記-一実施態様では、デコーダは、出力レイヤに属さないピクチャを出力することができる。例えば、AU内に出力レイヤが1つしかなく、出力レイヤのピクチャが利用できない場合、例えば、損失又はレイヤのダウンスイッチングのために、デコーダは、デコーダに利用可能なAUの全てのピクチャの中でnuh_layer_idの値が最も高く、ph_pic_output_flagが1であるピクチャについて、PictureOutputFlagを1に設定し、デコーダに利用可能なAUの他の全てのピクチャについて、PictureOutputFlagを0に設定することができる。
【0131】
別の実施形態では、例えば、要件は、例えば、以下のように定義することができる。
ピクチャがIRAP AUに属し、IRAP AUがDRAP AUの直前にある場合、ph_pic_output_flagの値は0に等しくなければならないことがビットストリーム適合性の要件である。
【0132】
以下、本発明の第2の態様について詳細に説明する。
【0133】
本発明の第2の態様によれば、1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信する装置200が提供される。1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれに入力ビデオが符号化される。装置200は、1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つ内で符号化されている入力ビデオであるように、又は出力ビデオが1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの入力ビデオに依存するように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成される。装置200は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される。
【0134】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームを生成するために、1つ以上の入力ビデオデータストリームの第1のビデオデータストリームの入力ビデオの1つ以上のピクチャのグループをドロップするように構成され得る。装置200は、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャのうちの少なくとも1つのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0135】
一実施形態では、装置200によって受信された第1のビデオは、例えば、前処理されたビデオを生成するために1つ以上のピクチャのグループがドロップされた元のビデオから生じる前処理されたビデオであってもよい。装置200は、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて、符号化ピクチャバッファからの出力ビデオの複数のピクチャのうちの少なくとも1つのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0136】
一実施形態によれば、バッファ遅延オフセット情報は、ドロップされた入力ビデオのピクチャの数に依存する。
【0137】
一実施形態では、1つ以上の入力ビデオデータストリームは、2つ以上の入力ビデオデータストリームである。装置200は、例えば、処理されたビデオと、2つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの第2のビデオデータストリームの入力ビデオとをスプライシングして出力ビデオを取得するように構成することができ、例えば、出力ビデオを出力ビデオデータストリームに符号化するように構成することができる。
【0138】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャの位置に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。或いは、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャの位置に応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値を0に設定すべきか否かを決定するように構成され得る。
【0139】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能なピクチャの位置に応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0140】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能なピクチャが、例えば、前のバッファリング期間内の最初のピクチャであり得るか否かに応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0141】
一実施形態では、装置200は、例えば、連結フラグに応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成することができ、現在のピクチャは第2のビデオデータストリームの入力ビデオの最初のピクチャである。
【0142】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、先行するピクチャの除去時間に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0143】
一実施形態では、装置200は、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0144】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得するために、クロックティックに応じて初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新するように構成され得る。
【0145】
一実施形態によれば、連結フラグが第1の値に設定される場合、装置200は、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用して1つ以上の除去時間を決定するように構成される。連結フラグが第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、装置200は、1つ以上の除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される。
【0146】
一実施形態では、装置200は、例えば、符号化ピクチャバッファから現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かをビデオデコーダ300にシグナルするように構成され得る。
【0147】
一実施形態によれば、現在のピクチャは、例えば、2つの入力ビデオがスプライシングされた出力ビデオのスプライシングポイントに配置されてもよい。
【0148】
更に、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。ビデオデータストリームは、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含む。
【0149】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、連結フラグを含むことができる。
【0150】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を含むことができる。
【0151】
一実施形態によれば、連結フラグが第1の値(例えば、0)に設定されている場合、連結フラグは、例えば、幾つかのピクチャ(例えば、RASL写真)がドロップされたことが分かっているときに、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報が1つ以上の(ピクチャ又はアクセスユニット)除去時間を決定するために使用される必要があることを示す。連結フラグが第1の値とは異なる第2の値(例えば、1)に設定される場合、連結フラグは、例えばオフセットシグナリングに関係なく、かつ例えばRASLピクチャがドロップされたかどうかに関係なく、示されたオフセットが1つ以上の(ピクチャ又はアクセスユニット)除去時間を決定するために使用されないことを示す。ピクチャがドロップされない場合、例えば、オフセットは使用されない。
【0152】
更に、ビデオエンコーダ100が提供される。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0153】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、連結フラグを含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0154】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0155】
また、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、符号化ピクチャバッファからのビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じてビデオを復号するように構成される。ビデオデコーダ300は、符号化ピクチャバッファからの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0156】
一実施形態によれば、符号化ピクチャバッファからのビデオの複数のピクチャのうちの少なくとも1つのためのアクセスユニット除去時間は、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に依存する。
【0157】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、ビデオ内の現在のピクチャの位置に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かに応じてビデオを復号するように構成される。
【0158】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値が、例えば、0に設定され得るか否かに応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0159】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能なピクチャの位置に応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0160】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、ビデオ内の現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャが、例えば、前のバッファリング期間内の最初のピクチャであり得るか否かに応じて、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され得る。
【0161】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、連結フラグに応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成することができ、現在のピクチャは第2のビデオデータストリームの入力ビデオの最初のピクチャである。
【0162】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、先行するピクチャの除去時間に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成されてもよい。
【0163】
一実施形態では、ビデオデコーダ300は、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され得る。
【0164】
一実施形態によれば、ビデオデコーダ300は、例えば、現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するために一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得するために、クロックティックに応じて初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新するように構成され得る。
【0165】
一実施形態によれば、連結フラグが第1の値に設定されている場合、ビデオデコーダ300は、符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用して1つ以上の除去時間を決定するように構成される。連結フラグが第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、ビデオデコーダ300は、1つ以上の除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される。
【0166】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0167】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0168】
特に、本発明の第2の態様は、代替タイミングの場合のprevNonDiscardableは、(それがBP開始ではない場合に)代替オフセット(CpbDelayOffset)を既に含み得るので、concatenation_flag==1のAUの場合、CpbDelayOffsetは時間的に0に設定されるべきである。
【0169】
2つのビットストリームのスプライシングが発生すると、CPBからのAUの除去時間の導出は、スプライシングされていないビットストリームの場合とは異なって行われる。スプライシングポイントにおいて、バッファリング期間SEIメッセージ(BP SEIメッセージ;SEI=supplemental enhancement information、補足拡張情報)は、1に等しいconcatenationFlagを含む。次に、デコーダは2つの値をチェックし、以下の両方のうちの大きい方を取る必要がある。
・以前の非廃棄可能なPic(prevNonDiscardablePic)除去時間+BP SEIメッセージでシグナリングされたデルタ(auCpbRemovalDelayDeltaMinus1+1)、又は
・先行するPic除去時間+InitCpbRemovalDelay
【0170】
しかしながら、BP SEIメッセージを有する以前のPicが、除去時間の導出のために代替タイミングが使用されたAU(すなわち、RASLピクチャ又はDRAPまでのピクチャがドロップされたときに使用される第2のタイミング情報)であった場合、オフセットが使用されて(CpbDelayOffset)、バッファリング期間を有する以前のPicに対するデルタとして計算される各除去時間、すなわち、
図4に示すように、AuNominalRemovalTime[firstPicInPrevBuffPeriod]+AuCpbRemovalDelayVal-CpbDelayOffsetが計算される。
【0171】
図4は、元のビットストリーム(
図4の上部)と、ピクチャをドロップした後のビットストリーム(
図4の下部)を示している。AUをドロップした後の除去遅延の計算にオフセットを組み込む(元のビットストリーム内のライン1、2、及び3)。
【0172】
firstPicInPrevBuffPeriodと呼ばれるピクチャの除去時間に対するデルタを使用して除去時間が計算されるため、オフセットが追加され、その後、幾つかのAUがドロップされ、したがって、AUドロップを考慮(補償)するためにCpbDelayOffsetが必要である。
【0173】
図5は、ピクチャが元の第1のビットストリーム(
図5中、中央、左)からドロップされた後の、第1のビットストリーム(
図5中、左中)及び第2のビットストリーム(
図5中、中央、右)の2つのビットストリーム(異なる位置にある)のスプライシングを示している。
【0174】
前の破棄不可能なピクチャの代わりに前のPic除去時間をアンカーとして使用する例も同様であり、「-3」補正係数(CpbDelayOffset)も必要としない。
【0175】
ただし、
図5に示すようなスプライシングの場合、2つの派生語が、BP SEIメッセージに関連付けられたAUの除去時間(firstPicInPrevBuffPeriod)を使用するとは限らない。説明したように、スプライシングの場合、prevNonDiscardablePic又は直前のPicのいずれかにデルタが追加される。これは、prevNonDiscardablePicがfirstPicInPrevBuffPeriodでない場合、prevNonDiscardablePicの除去時間がAUのドロップを既に説明しており、除去時間が計算されたprevNonDiscardablePicとAUとの間でAUがドロップされないため、CpbDelayOffsetを使用して現在のAUのCPBから除去時間を導出することができないことを意味する。ここで、現在のAU(すなわち、新しいBP SEIメッセージを有するスプライシングポイント)が所望の除去時間の後に現在のAUの除去時間を強制するInitialCpbRemovalDelayを有する場合と同様に、先行するPic除去時間が代わりに使用されると仮定すると、等距離の除去時間が達成される(prevNonDiscardablePicが代わりに使用される場合)。そのような場合、現在のAUの除去時間は、先行するPic除去時間+InitCpbRemovalDelayを使用して計算された時間よりも小さくすることはできない。これは、バッファアンダーラン(AUが除去される必要がある前にバッファにない)につながる可能性があるからである。したがって、本発明の一部として、この場合、CpbDelayOffsetは計算に使用されないか、又は0に等しいと見なされる。
【0176】
本明細書における実施形態を要約すると、RASL AUがビットストリームからドロップされるとき、又はIRAP AUとDRAP AUとの間のAUがチェックに応じてドロップされるとき、AU除去時間の計算のためにCpbDelayOffsetを使用することである。CpbDelayOffsetが使用されていないか、又は0に等しいと考えられるかどうかを決定するためのチェックは、以下のうちの1つである。
・prevNonDiscardablePicは、firstPicInPrevBuffPeriodではない
・先行するPic除去時間+InitCpbRemovalDelayが現在のAUの除去の計算に使用される
【0177】
本明細書における実施態様は、以下の通りであり得る。
- AU nがHRDを初期化しないBPの最初のAUである場合、以下が適用される。
CPBからのAU nの公称除去時間は、以下によって指定される。
if(!concatenationFlag){
baseTime = AuNominalRemovalTime[firstPicInPrevBuffPeriod]
tmpCpbRemovalDelay = AuCpbRemovalDelayVal
tmpCpbDelayOffset = CpbDelayOffset
}else{
baseTime1 = AuNominalRemovalTime[prevNonDiscardablePic]
tmpCpbRemovalDelay1 = (auCpbRemovalDelayDeltaMinus1+1)
baseTime2 = AuNominalRemovalTime[n-1]
tmpCpbRemovalDelay2 = (C.10)
Ceil((InitCpbRemovalDelay[Htid][ScIdx]÷90000+
AuFinalArrivalTime[n-1]-AuNominalRemovalTime[n-1])÷ClockTick)
if(baseTime1+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay1<
baseTime2+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay2){
baseTime = baseTime2
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay2
tmpCpbDelayOffset = 0
}else{
baseTime = baseTime1
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay1
tmpCpbDelayOffset = ((prevNonDiscardablePic =
= firstPicInPrevBuffPeriod)?CpbDelayOffset:0)
}
}
AuNominalRemovalTime[n] =
baseTime+(ClockTick*tmpCpbRemovalDelay-tmpCpbDelayOffset
)
【0178】
或いは、
図6に示す別の実施形態では、concatenationFlagをチェックすることを含む異なるチェックに応じて、RASL AUがビットストリームからドロップされるときのAU除去時間、又はIRAP AUとDRAP AUとの間のAUがドロップされるときのAU除去時間を計算するためのCpbDelayOffset。
【0179】
その場合、concatenationFlagが1に設定されているときのビットストリーム内のデルタは、その図形に対してCpbDelayOffsetが適用されないか又は0であると見なされないため、CpbDelayOffsetが考慮された(
図5と
図6を比較すると明らかなように、)かのように適切な値と一致する必要がある。
【0180】
本明細書における実施態様は、以下の通りであり得る。
- AU nがHRDを初期化しないBPの最初のAUである場合、以下が適用される。
CPBからのAU nの公称除去時間は、以下によって指定される。
if(!concatenationFlag){
baseTime = AuNominalRemovalTime[firstPicInPrevBuffPeriod]
tmpCpbRemovalDelay = AuCpbRemovalDelayVal
tmpCpbDelayOffset = CpbDelayOffset
}else{
baseTime1 = AuNominalRemovalTime[prevNonDiscardablePic]
tmpCpbRemovalDelay1 = (auCpbRemovalDelayDeltaMinus1+1)
baseTime2 = AuNominalRemovalTime[n-1]
tmpCpbRemovalDelay2 = (C.10)
Ceil((InitCpbRemovalDelay[Htid][ScIdx]÷90000+
AuFinalArrivalTime[n-1]-AuNominalRemovalTime[n-1])÷ClockTick)
if(baseTime1+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay1<
baseTime2+ClockTick*tmpCpbRemovalDelay2){
baseTime = baseTime2
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay2
}else{
baseTime = baseTime1
tmpCpbRemovalDelay = tmpCpbRemovalDelay1
}
tmpCpbDelayOffset = 0
}
AuNominalRemovalTime[n] =
baseTime+(ClockTick*tmpCpbRemovalDelay-tmpCpbDelayOffset
【0181】
以下、本発明の第3の態様について詳細に説明する。
【0182】
本発明の第3の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。
【0183】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化するビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0184】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができる。
【0185】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる、例えば、単一の表示として連結フラグを含むことができる。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。
【0186】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを単一の表示が示さない場合、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新される情報と、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新される情報とを含むことができる。
【0187】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、例えば、ビデオデータストリーム内の現在の位置から開始して一定であると定義され得る。
【0188】
また、ビデオエンコーダ100が設けられる。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むようにビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0189】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化するビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0190】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0191】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、単一の表示として連結フラグを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。連結フラグは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示し得る。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。
【0192】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを単一の表示が示さない場合、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報を含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成することができる。
【0193】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示すことができる情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、ビデオデータストリーム内の現在位置を発端として一定であると定義される。
【0194】
更に、第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである、2つの入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化される。装置200は、2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、出力ビデオデータストリームは出力ビデオを符号化し、装置は、第1入力ビデオデータストリームと第2入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、出力ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0195】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化する出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0196】
一実施形態では、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0197】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、出力ビデオデータストリームが、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる、例えば、単一の表示として連結フラグを含むことができるように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。
【0198】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを単一の表示が示さない場合、装置200は、出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報を含むように、出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0199】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、ビデオデータストリーム内の現在位置を発端として一定であると定義される。
【0200】
また、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含む。更に、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されているか否かを示す情報を含む。また、ビデオデコーダ300は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、複数のバッファリング期間に亘って一定であると定義されているか否かを示す情報に応じて、ビデオを復号するように構成されている。
【0201】
一実施形態によれば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、例えば、ビデオデコーダ300を初期化する出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して最初のアクセスユニットをビデオデコーダ300に送信する前に経過する必要がある時間を示すことができる。
【0202】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる単一の表示を含むことができる。ビデオデコーダ300は、例えば、単一の表示に応じて、ビデオを復号するように構成され得る。
【0203】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が、例えば、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義され得るか否かを示すことができる、例えば、単一の表示として連結フラグを含むことができる。連結フラグが第1の値に等しい場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、2つ以上のバッファリング期間にわたって一定である。連結フラグが第1の値と異なる場合、連結フラグは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない。ビデオデコーダ300は、連結フラグに応じてビデオを復号するように構成される。
【0204】
一実施形態では、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されていることを単一の表示が示さない場合、ビデオデータストリームは、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報を含む。ビデオデコーダ300は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報、及び初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報に応じてビデオを復号するように構成される。
【0205】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームが、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す情報を含む場合、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和は、ビデオデータストリーム内の現在位置を発端として一定であると定義される。
【0206】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0207】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。態様221~226のいずれか一項に記載の装置200は、例えば、態様211~216のいずれか一項に記載のビデオエンコーダ100から入力ビデオデータストリームとしてビデオデータストリームを受信するように構成することができる。
【0208】
特に、本発明の第3の態様は、スプライシング、初期Cpb除去遅延、及び初期Cpb除去オフセットに関する。
【0209】
現在、本明細書は、初期Cpb除去遅延と初期Cpb除去オフセットの和がCVS内で一定であることを示している。代替タイミングについても同様の制約が表現される。初期Cpb除去遅延は、復号のために第1のAUを送信する前にデコーダを初期化するビットストリーム内の第1のAUのために経過する必要がある時間を示す。初期Cpb除去オフセットは、デコーダにおけるAUの最先到達時間が、第1のAUがデコーダに到達する時間0に対して必ずしも等距離ではないことを意味するビットストリームの特性である。これは、AUの最初のビットがいつデコーダに最も早く到達できるかを決定するのに役立つ。
【0210】
VVCドラフト仕様における現在の制約は、これら2つの値の和がCVS内で一定である必要があることを示す。
CVS全体にわたって、i及びjの各値対について、nal_initial_cpb_removal_delay[i][j]とnal_initial_cpb_removal_offset[i][j]との和は一定であり、nal_initial_alt_cpb_removal_delay[i][j]とnal_initial_alt_cpb_removal_offset[i][j]との和は一定であるとする。
【0211】
この問題は、ビットストリームを編集又はスプライシングして新しいジョイントビットストリームを形成するときに現れる。和の異なる値を有するとバッファアンダーラン又はオーバーフローを引き起こす可能性があるため、この特性がビットストリームのCVS境界にわたって満たされるかどうかを示すことができることも望ましい。
【0212】
したがって、一実施形態では、(例えばスプライシングポイント)上のビットストリーム内のあるポイントから、InitCpbRemovalDelayとInitCpbRemovalDelayOffsetとの定数和に関する値制約がリセットされ、ビットストリーム内の点の前後の和が異なり得るという表示がビットストリーム内で搬送される。この表示がビットストリーム内に存在しない限り、和は一定のままである。
【0213】
例えば、
concatenationFlagが0に等しいとき、InitCpbRemovalDelayとInitCpbRemovalDelayOffsetとの和がバッファリング期間にわたって一定であることがビットストリーム適合性の制約である。
【0214】
そうでなければ、InitCpbRemovalDelayとInitCpbRemovalDelayOffsetとの和は、バッファリング期間にわたって一定である必要はない。InitCpbRemovalDelay及びInitCpbRemovalDelayOffsetの値は、到着時間を考慮して更新される。
【0215】
一実施形態では、幾つかのビットストリームがスプライシングされる場合、各スプライシングポイントにおいて、連結フラグは、例えば、和が一定のままであるか否かを定義することができる。
【0216】
以下、本発明の第4の態様について詳細に説明する。
【0217】
本発明の第4の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含む。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0218】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない。
【0219】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない。
【0220】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又はいかなるの他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0221】
一実施形態では、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0222】
更に、例えば、ビデオエンコーダ100が提供され得る。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0223】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、上記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0224】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0225】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0226】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0227】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、装置200は、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を処理済みビデオデータストリームが含むように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。
【0228】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0229】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが他の補足拡張情報メッセージを含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0230】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、例えば、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0231】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、装置200は、例えば、処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0232】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されているか否かを示す表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含む。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義される。表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値とは異なる値を有する場合、表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが、前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない。ビデオデコーダ300は、前記表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0233】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない。
【0234】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない。ビデオデコーダ300は、前記表示に応じてビデオを復号するように構成される。
【0235】
一実施形態によれば、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、1つ以上の符号化ビデオシーケンスの1つの符号化ビデオシーケンスの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又はいかなるの他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0236】
一実施形態では、例えば、表示(例えば、general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない、又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない。
【0237】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の処理済みビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0238】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0239】
特に、本発明の第4の態様は、general_same_pic_timing_in_all_ols_flagが1に等しいときにPT SEIが他のHRD SEIと対にならないように制約することに関する。
【0240】
VVCドラフト仕様は、以下のセマンティクスを有する一般的なHRDパラメータ構造においてgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagと呼ばれるフラグを含む。すなわち、
1に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージがビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用され、スケーラブルネストされたPT SEIメッセージが存在しないことを指定する。0に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージが、ビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用されても適用されなくてもよく、スケーラブルネストされたPT SEIメッセージが存在してもよいことを指定する。
【0241】
一般に、OLSサブビットストリームが元のビットストリーム(OLSデータ及び非OLSデータを含む)から抽出されると、いわゆるスケーラブルネストされたSEIメッセージにカプセル化された、バッファリング期間、ピクチャタイミング、及び復号ユニット情報SEIメッセージの形式のターゲットOLSの対応するHRD関連タイミング/バッファ情報がデカプセル化される。このカプセル化解除されたSEIメッセージは、その後、元のビットストリーム内のスケーラブルネストされないHRD SEI情報を置き換えるために使用される。しかしながら、多くのシナリオでは、例えばピクチャタイミングSEIメッセージのような幾つかのメッセージのコンテンツは、レイヤがドロップされた場合、すなわち1つのOLSからそのサブセットにドロップされた場合、同じままであり得る。したがって、general_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、BP及びDUI SEIメッセージのみが置換されるようにショートカットを提供するが、元のビットストリーム内のPT SEIは有効のままであり得る、すなわち、general_same_pic_timing_in_all_ols_flagが1に等しいときに抽出中に除去されない。したがって、置換BP及びDUI SEIメッセージを搬送するスケーラブルネストされたSEIメッセージに置換PT SEIメッセージをカプセル化する必要はなく、この情報に対してビットレートオーバーヘッドは導入されない。
【0242】
しかしながら、最先端技術では、PT SEIメッセージは、他のHRD SEIメッセージと一緒に1つのSEI NALユニット(NALユニット=ネットワーク抽象化レイヤユニット)内で搬送されることが可能にされ、すなわち、BP、PT、及びSEIメッセージは全て、同じPrefix SEI NALユニット内にカプセル化され得る。したがって、エクストラクタは、含まれるメッセージを理解するために、そのようなSEI NALユニットをより深く検査しなければならず、含まれるメッセージのうちの1つ(PT)のみが抽出手順中に保持されるべきである場合、ショーSEI NALユニット(すなわち、非PT SEIメッセージを除去する)を実際に書き換える必要がある。この面倒な低レベルの処理を回避し、エクストラクタがNALユニットレベルで完全にビットストリームの非パラメータセット部分で動作することを可能にするために、ビットストリーム制約がそのようなビットストリーム構築を許可しないことは本発明の一部である。一実施形態では、制約は以下のように表現される。すなわち、
1に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージがビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用され、スケーラブルネストされたPT SEIメッセージが存在しないことを指定する。0に等しいgeneral_same_pic_timing_in_all_ols_flagは、各AU内のスケーラブルネストされないPT SEIメッセージが、ビットストリーム内の任意のOLSのAUに適用されても適用されなくてもよく、スケーラブルでネストされたPT SEIメッセージが存在してもよいことを指定する。general_same_pic_timing_in_all_ols_flagが1に等しいとき、payload_typeが1に等しいSEIメッセージ(Picture Timing)を含むビットストリーム内の全ての一般的なSEIメッセージが、1に等しくないpayload_typeのSEIメッセージを含まないことをもってビットストリーム適合性の制約とする。
【0243】
以下、本発明の第5の態様について詳細に説明する。
【0244】
本発明の第5の態様によれば、ビデオデータストリームが提供される。このビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。更に、ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。
【0245】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。
【0246】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0247】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有するように定義され得る。
【0248】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0249】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、かつ符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0250】
一実施形態では、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義することができる。
【0251】
一実施形態によれば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0252】
一実施形態では、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素のサイズを定義する。
【0253】
一実施形態によれば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとにサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1 要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む。
【0254】
一実施形態では、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0255】
一実施形態によれば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0256】
更にビデオエンコーダ100が設けられる。ビデオエンコーダ100は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームが、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを備えるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、このビデオデータストリームを、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように生成するように構成される。更に、ビデオエンコーダ100は、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、ビデオデータストリームの、又はビデオデータストリームの一部の、スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0257】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0258】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができるようにビデオデータストリームを生成するように構成することができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0259】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0260】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0261】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームが、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを備え得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素を含むように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及び、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0262】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0263】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義され得るように、ビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0264】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部が、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができるようにビデオデータストリームを生成するべく構成することができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素のサイズを定義する。
【0265】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージが、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとにサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含むようにビデオデータストリームを生成するように構成されてもよい。
【0266】
一実施形態では、ビデオエンコーダ100は、例えば、ビデオデータストリームを生成するように構成することができ、それによって、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0267】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダ100は、例えば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットが、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができるように、ビデオデータストリームを生成するように構成されてもよい。
【0268】
更に、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200が提供される。入力ビデオデータストリームには、ビデオが符号化されている。装置200は、入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。装置200は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するように構成される。
【0269】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。装置200は、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成されている。
【0270】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0271】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有するように定義され得る。装置200は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0272】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0273】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、かつ符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。装置200は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0274】
一実施形態では、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義することができる。
【0275】
一実施形態によれば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。装置200は、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0276】
一実施形態では、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のサイズを定義する。装置200は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0277】
一実施形態によれば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む。
【0278】
一実施形態では、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。装置200は、例えば、スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及びスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0279】
一実施形態によれば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。装置200は、例えば、スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及びスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成され得る。
【0280】
更に、ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300が設けられている。ビデオデコーダ300は、ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含む。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される。ビデオデコーダ300は、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素に応じてビデオを復号するように構成される。
【0281】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0282】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のアクセスユニットを含むことができ、複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、例えば、ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てることができる。ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0283】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、アクセスユニットのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びアクセスユニットのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、同じサイズを有するように定義され得る。
【0284】
一実施形態では、ビデオデータストリームの一部は、例えば、ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであってもよい。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0285】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むことができる。1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素を含む。複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、かつ符号化ビデオシーケンスのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0286】
一実施形態では、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義することができる。
【0287】
一実施形態によれば、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、例えば、ビデオデータストリームのスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて、及びビデオデータストリームのスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され得る。
【0288】
一実施形態では、ビデオデータストリーム又はビデオデータストリームの一部は、例えば、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むことができ、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素のサイズを定義する。
【0289】
一実施形態によれば、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとにサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む。
【0290】
一実施形態では、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0291】
一実施形態によれば、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、例えば、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むことができる。
【0292】
更に、システムが提供される。このシステムは、前述したような装置200と、前述したようなビデオデコーダ300とを備える。ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。更に、ビデオデコーダ300は、装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0293】
一実施形態によれば、システムは、例えば、ビデオエンコーダ100を更に備えることができる。装置200は、例えば、入力ビデオデータストリームとしてビデオエンコーダ100からビデオデータストリームを受信するように構成され得る。
【0294】
特に、本発明の第5の態様は、ビットストリーム内の全てのBP SEIメッセージを、特定の可変長符号化されたシンタックス要素の同じ長さを示し、同じAU内のスケーラブルネストされない変形なしでスケーラブルネストされないように制約することに関する。
【0295】
バッファリング期間SEIメッセージ、ピクチャタイミングSEIメッセージ、及び復号ユニット情報SEIメッセージは、ビットストリーム内のNALユニットの正確なタイミング情報を提供して、適合性テストにおけるデコーダのバッファを介したそれらの遷移を制御するために使用される。PT及びDUI SEIメッセージ内の幾つかのシンタックス要素は可変長で符号化され、これらのシンタックス要素の長さはBP SEIメッセージ内で伝達される。この解析依存性は設計上のトレードオフである。関連するBP SEIメッセージを最初に構文解析せずにPT及びDUI SEIメッセージの構文解析を許可しないことのコストのために、各PT又はDUI SEIメッセージにおけるそれらの長さシンタックス要素の送信を節約する利点が達成される。BP SEIメッセージ(複数のフレームに対し1回)は、PTメッセージ(各フレームに対し1回)又はDUI SEIメッセージ(フレームごとに複数回)よりもはるかに少ない頻度で送信されるため、多くのスライスが使用される場合にピクチャヘッダ構造がスライスヘッダのビットコストをどのように低減できるかと同様に、この共通の設計上のトレードオフによってビット節約が達成される。
【0296】
より具体的には、現在のVVCドラフト仕様におけるBP SEIメッセージは、構文解析の依存関係のルートである以下のシンタックス要素を含む。
・PT SEIメッセージ内のAUの代替タイミング初期CPB除去遅延の符号化長を指定するbp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、及び
・PT SEIメッセージ内のCPB除去遅延の符号化長及びAUの除去遅延オフセットを指定するbp_cpb_removal_delay_length_minus1と、
・PT SEIメッセージ内のAUのDPB出力遅延の符号化長を指定するbp_dpb_output_delay_length_minus1と、
・PT SEIメッセージ内のDUの個別及び共通CPB除去遅延、及びDUI SEIメッセージ内のDUのCPB除去遅延の符号化された長さを指定するbp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1と、
・PT SEIメッセージ及びDU SEIメッセージ内のAUの符号化長DPB出力遅延を指定するbp_dpb_output_delay_du_length_minus1。
【0297】
しかしながら、ビットストリームが複数のOLSを備える場合に問題が生じる。ビットストリームを表すOLSに適用されるBP/PT/DUI SEIメッセージは、ビットストリーム内で逐語的に搬送され、構文解析依存性を追跡するのは簡単であるが、(サブ)ビットストリームを表すOLSに対応するBP/PT/DUI SEIメッセージの他の対は、いわゆるスケーラブルネスティングSEIメッセージでカプセル化された形式で搬送される。それでも、構文解析の依存関係が適用され、OLSの数が非常に高い可能性があることを考えると、カプセル化されたPT及びDUI SEIメッセージを処理するときに構文解析の依存関係のために正しいカプセル化BP SEIメッセージを追跡し続けることは、デコーダ又はパーサにとってかなりの負担である。特に、これらのメッセージは、異なるスケーラブルネスティングSEIメッセージにカプセル化することもできる。
【0298】
したがって、本発明の一部として、一実施形態では、長さを記述するそれぞれのシンタックス要素の符号化値は、AU内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないBP SEIメッセージにおいて同じでなければならないというビットストリーム制約が確立される。したがって、デコーダ又はパーサは、AU内の第1のスケーラブルでないBP SEIメッセージを解析するときにそれぞれの長さ値を格納するだけでよく、スケーラブルネスティングSEIメッセージにカプセル化されているか否かにかかわらず、それぞれのAUで始まるバッファリング期間内の全てのPT及びDUI SEIメッセージの解析依存関係を解決することができる。以下は、それぞれの仕様テキストの例である。
AU内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージが、シンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1の同じそれぞれの値を有することは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0299】
別の実施形態では、制約は、現在のスケーラブルネストされないBP SEIメッセージが以下のように決定するバッファリング期間内にあるスケーラブルネストされたBP SEIメッセージについてのみ表現される。
バッファリング期間内の全てのスケーラブルネストされたバッファリング期間SEIメッセージが、バッファリング期間のスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージと同じシンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1のそれぞれの値を有することがビットストリーム適合性の要件である。
【0300】
ここで、ビットストリームのBPは、1つのスケーラブルネストされたBPから次のスケーラブルネストされたBPまでのスケーラブルネストされたBPの制約の範囲を定義する。
【0301】
別の実施形態では、制約は、ビットストリームの全てのAUに対して、例えば以下のように表される。
ビットストリーム内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージが、シンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1の同じそれぞれの値を有することは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0302】
別の実施形態では、制約はCVS内のAUに対してのみ表現されるため、スマートエンコーダは、関連する遅延及びオフセットシンタックス要素の符号化のためにビットストリーム内のBPの持続時間の差を依然として容易にすることができる。仕様テキストは以下の通りである。
CVS内の全てのスケーラブルネストされた及びスケーラブルネストされないバッファリング期間SEIメッセージが、シンタックス要素bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1、bp_cpb_removal_delay_length_minus1、bp_dpb_output_delay_length_minus1、bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1、bp_dpb_output_delay_du_length_minus1の同じそれぞれの値を有することは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0303】
ここで、制約範囲はCVSである。
【0304】
具体的には、バッファリング期間、すなわちBP SEIメッセージは、各ピクチャのタイミングが、バッファリング期間の開始時のピクチャをアンカーとする、いわゆるバッファリング期間を規定する。バッファリング期間の開始は、例えば、ビットストリームにおけるランダムアクセス機能の適合性をテストするために役立つ。
【0305】
図7は、一実施形態に係る2層ビットストリームにおける2セットのHRD SEI、スケーラブルネストされたSEI及びスケーラブルネストされないSEIを示す。
【0306】
例えば、
図7に示すようなマルチレイヤシナリオでは、スケーラブルネストされたHRD SEIは、レイヤL0のみがPOC 3から抽出されて再生されるときに使用されるスケーラブルネストされないSEI(POC 0のみ)とは異なるバッファリング期間設定(POC 0及びPOC 3でのBPを介して)を提供する。
【0307】
しかしながら、これはまた、上記で説明したようにPTメッセージと個々のBPメッセージとの間の構文解析依存性を追跡する複雑さのコストが増加し、これは望ましくない。したがって、本発明の一部として、一実施形態では、以下のように、スケーラブルネストされないBP SEIメッセージなしでAU内にスケーラブルネストされたBP SEIメッセージを有することが禁止される。
スケーラブルネストされたBP SEIメッセージが、スケーラブルネストされないBP SEIメッセージを含まないAU内にないことは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0308】
上記の使用シナリオはマルチレイヤビットストリームに限定されるため、別の実施形態では、関連する制約は以下のように単層ビットストリームに限定される。
スケーラブルネストされたBP SEIメッセージが、スケーラブルネストされないBP SEIメッセージを含まない単層AU内にないことは、ビットストリーム適合性の要件である。
【0309】
幾つかの態様を装置の文脈で説明したが、これらの態様は対応する方法の説明も表すことは明らかであり、ブロック又はデバイスは方法ステップ又は方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの文脈で説明される態様はまた、対応する装置の対応するブロック又は項目又は特徴の説明を表す。方法ステップの一部又は全ては、例えばマイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータ、又は電子回路などのハードウェア装置によって(又は使用して)実行されてもよい。幾つかの実施形態では、最も重要な方法ステップの1つ以上は、そのような装置によって実行されてもよい。
【0310】
特定の実装要件に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアもしくはソフトウェアで、又は少なくとも部分的にハードウェアで、又は少なくとも部分的にソフトウェアで実装することができる。実装は、電子的に読み取り可能な制御信号が格納されたデジタル記憶媒体、例えばフロッピーディスク、DVD、Blu-Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM又はフラッシュメモリを使用して実行することができ、これらはそれぞれの方法が実行されるようにプログラム可能なコンピュータシステムと協働する(又は協働することができる)。したがって、デジタル記憶媒体はコンピュータ可読であってもよい。
【0311】
本発明による幾つかの実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つが実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働することができる電子的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0312】
一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラムプロダクトとして実装することができ、プログラムコードは、コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ上で実行されるときに方法のうちの1つを実行するように動作する。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納することができる。
【0313】
他の実施形態は、機械可読キャリアに格納された、本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを含む。
【0314】
言い換えれば、したがって、本発明の方法の一実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0315】
したがって、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムを記録して含むデータキャリア(又はデジタル記憶媒体、又はコンピュータ可読媒体)である。データキャリア、デジタル記憶媒体、又は記録媒体は、通常、有形及び/又は非一時的である。
【0316】
したがって、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを表すデータストリーム又は信号シーケンスである。データストリーム又は信号シーケンスは、例えば、データ通信接続を介して、例えばインターネットを介して転送されるように構成することができる。
【0317】
更なる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するように構成又は適合された処理手段、例えばコンピュータ又はプログラマブル論理デバイスを含む。
【0318】
更なる実施形態は、本明細書に記載の方法の1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0319】
本発明による更なる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを受信機に転送する(例えば、電子的又は光学的に)ように構成された装置又はシステムを備える。受信機は、例えば、コンピュータ、モバイルデバイス、メモリデバイスなどであってもよい。装置又はシステムは、例えば、コンピュータプログラムを受信機に転送するためのファイルサーバを備えることができる。
【0320】
幾つかの実施形態では、プログラマブルロジックデバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)を使用して、本明細書に記載の方法の機能の一部又は全てを実行することができる。幾つかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためにマイクロプロセッサと協働することができる。一般に、方法は、任意のハードウェア装置によって実行されることが好ましい。
【0321】
本明細書に記載の装置は、ハードウェア装置を使用して、又はコンピュータを使用して、又はハードウェア装置とコンピュータとの組み合わせを使用して実装され得る。
【0322】
本明細書に記載の方法は、ハードウェア装置を使用して、又はコンピュータを使用して、又はハードウェア装置とコンピュータとの組み合わせを使用して実行され得る。
【0323】
前述の実施形態は、本発明の原理の単なる例示である。本明細書に記載の構成及び詳細の修正及び変形は、当業者には明らかであることが理解される。したがって、本明細書の実施形態の説明及び説明として提示された特定の詳細によってではなく、差し迫った特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
【0324】
引用文献
[1]ISO/IEC,ITU-T。高効率ビデオ符号化。ITU-T勧告H.265|ISO/IEC 23008 10(HEVC)、第1版,2013;第2版、2014年。
【0325】
以下、本発明の態様を例示する。
【0326】
<態様1>
入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、
前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定する、
装置(200)。
【0327】
<態様2>
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)を決定するように構成される、態様1に記載の装置(200)。
【0328】
<態様3>
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様2に記載の装置(200)。
【0329】
<態様4>
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様3に記載の装置(200)。
【0330】
<態様5>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記装置(200)は、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
態様3に記載の装置(200)。
【0331】
<態様6>
前記フラグが第1のフラグであり、前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示す、態様5に記載の装置(200)。
【0332】
<態様7>
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が前記装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様3に記載の装置(200)。
【0333】
<態様8>
前記装置(200)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャに関する第2の変数(PictureOutputFlag)の値を前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて決定するように構成され、前記第2の変数(PictureOutputFlag)は、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャに関して示し、前記装置(200)は、前記第2の変数(PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成される、
態様2~7のいずれかに記載の装置(200)。
【0334】
<態様9>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
態様2~8のいずれかに記載の装置(200)。
【0335】
<態様10>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記装置(200)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)が示すように、前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)を設定するように構成される、
態様2~8のいずれかに記載の装置(200)。
【0336】
<態様11>
前記装置(200)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かをビデオデコーダ(300)へシグナルするように構成される、態様1~10のいずれかに記載の装置(200)。
【0337】
<態様12>
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を含む、
ビデオデータストリーム。
【0338】
<態様13>
前記出力ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を含む、態様12に記載のビデオデータストリーム。
【0339】
<態様14>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデータストリームは、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を含み、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
態様12に記載のビデオデータストリーム。
【0340】
<態様15>
前記フラグが第1のフラグであり、前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含み、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示す、態様14に記載のビデオデータストリーム。
【0341】
<態様16>
ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含む、
態様12に記載のビデオデータストリーム。
【0342】
<態様17>
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【0343】
<態様18>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様17に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0344】
<態様19>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す、
態様17に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0345】
<態様20>
前記フラグが第1のフラグであり、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示す、態様19に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0346】
<態様21>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、該外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様17に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0347】
<態様22>
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【0348】
<態様23>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様22に記載のビデオデコーダ(300)。
【0349】
<態様24>
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリーム内の前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様23に記載のビデオデコーダ(300)。
【0350】
<態様25>
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示を含む補足拡張情報を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記補足拡張情報に応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様24に記載のビデオデコーダ(300)。
【0351】
<態様26>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデータストリームは、前記独立ランダムアクセスピクチャのピクチャヘッダ内に所定の値(0)を有するフラグ(ph_pic_output_flag)を含み、それにより、前記フラグ(ph_pic_output_flag)の前記所定の値(0)は、前記ビデオデータストリーム内の前記従属ランダムアクセスピクチャに直接先行する前記独立ランダムアクセスピクチャについて、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示し、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記フラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
態様24に記載のビデオデコーダ(300)。
【0352】
<態様27>
前記フラグが第1のフラグであり、前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内に更なるフラグを含み、前記更なるフラグは、前記第1のフラグ(ph_pic_output_flag)が前記独立ランダムアクセスピクチャの前記ピクチャヘッダ内に存在するか否かを示し、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記更なるフラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
態様26に記載のビデオデコーダ(300)。
【0353】
<態様28>
前記ビデオデータストリームは、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが出力されるべきか否かを示す前記表示として、
前記出力ビデオデータストリームの補足拡張情報内の補足拡張情報フラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのピクチャパラメータセット内のピクチャパラメータセットフラグ、又は、
前記出力ビデオデータストリームのシーケンスパラメータセット内のシーケンスパラメータセットフラグ、又は、
外部手段フラグであって、前記外部手段フラグの値が装置(200)の外部にある外部ユニットによって設定される、外部手段フラグ、
を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリーム内の前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
態様24に記載のビデオデコーダ(300)。
【0354】
<態様29>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを再構成するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成される、
態様23~28のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0355】
<態様30>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャに関する第2の変数(PictureOutputFlag)の値を前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて決定するように構成され、前記第2の変数(PictureOutputFlag)は、前記ピクチャが出力されるべきか否かを前記ピクチャについて示し、前記装置(200)は、前記第2の変数(PictureOutputFlag)に応じて前記ピクチャを出力し又は出力しないように構成される、態様23~29のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0356】
<態様31>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきでないことを示す前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様23~30のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0357】
<態様32>
前記従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオの前記ピクチャが独立ランダムアクセスピクチャであり、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記独立ランダムアクセスピクチャが出力されるべきであることを示す前記第1の変数(NoOutputBeforeDrapFlag)に応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様23~30のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0358】
<態様33>
態様1~11のいずれかに記載の装置(200)と、
態様22~32のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
態様22~32のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様1~11のいずれかに記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
態様22~32のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様1~11のいずれかに記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリーム~前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【0359】
<態様34>
前記システムは、態様17~21のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
態様1~11のいずれかに記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、態様17~21のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
態様33に記載のシステム。
【0360】
<態様35>
入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記方法は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを決定するステップを含む、
方法。
【0361】
<態様36>
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示を前記ビデオデータストリームが含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【0362】
<態様37>
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオの復号する前記ステップは、従属ランダムアクセスピクチャに先行する前記ビデオのピクチャが出力されるべきか否かを示す表示に応じて行なわれる、
方法。
【0363】
<態様38>
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに態様35~37のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【0364】
<態様39>
1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、前記装置は、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つで符号化されている前記入力ビデオであるように、又は、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの前記入力ビデオに依存するように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するように構成され、
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、
装置(200)。
【0365】
<態様40>
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームを生成するために、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームの第1ビデオデータストリームの前記入力ビデオの1つ以上のピクチャのグループをドロップするように構成され、
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて、前記符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの前記複数のピクチャのうちの少なくとも1つに関するアクセスユニット除去時間を決定するように構成される、
態様39に記載の装置(200)。
【0366】
<態様41>
前記装置(200)によって受信された前記第1のビデオは、処理されたビデオを生成するために1つ以上のピクチャのグループがドロップされた元のビデオから生じる前処理されたビデオであり、
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に応じて前記符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの前記複数のピクチャのうちの少なくとも1つのアクセスユニット除去時間を決定するように構成される、
態様39に記載の装置(200)。
【0367】
<態様42>
前記バッファ遅延オフセット情報は、ドロップされた前記入力ビデオのピクチャ数に依存する、態様40又は41に記載の装置(200)。
【0368】
<態様43>
前記1つ以上の入力ビデオデータストリームが2つ以上の入力ビデオデータストリームであり、
前記装置(200)は、前記出力ビデオを取得するために、前記処理されたビデオと、前記2つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの第2のビデオデータストリームの前記入力ビデオとをスプライシングするように構成されるとともに、前記出力ビデオを前記出力ビデオデータストリームに符号化するように構成される、
態様40~42のいずれかに記載の装置(200)。
【0369】
<態様44>
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャの位置に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され、又は、
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャの前記位置に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値を0に設定するか否かを決定するように構成される、
態様43に記載の装置(200)。
【0370】
<態様45>
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャの位置に応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、態様43又は44に記載の装置(200)。
【0371】
<態様46>
前記装置(200)は、前記出力ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の前記廃棄不可能ピクチャが前のバッファリング期間内の最初のピクチャであるか否かに応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、態様45に記載の装置(200)。
【0372】
<態様47>
前記装置(200)は、連結フラグに応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され、前記現在のピクチャが前記第2のビデオデータストリームの前記入力ビデオの最初のピクチャである、態様43~46のいずれかに記載の装置(200)。
【0373】
<態様48>
前記装置(200)は、前のピクチャの除去時間に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、態様39~47のいずれかに記載の装置(200)。
【0374】
<態様49>
前記装置(200)は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、態様39~48のいずれかに記載の装置(200)。
【0375】
<態様50>
前記装置(200)は、一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得して前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために、クロックティックに応じて前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新するように構成される、態様49に記載の装置(200)。
【0376】
<態様51>
前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用して1つ以上の除去時間を決定するように構成され、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記装置(200)は、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される、態様47に記載の装置(200)。
【0377】
<態様52>
前記装置(200)は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かをビデオデコーダ(300)にシグナルするように構成される、態様39~51のいずれかに記載の装置(200)。
【0378】
<態様53>
前記現在のピクチャは、2つの入力ビデオがスプライシングされた前記出力ビデオのスプライシングポイントに位置される、態様52に記載の装置(200)。
【0379】
<態様54>
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含む、
ビデオデータストリーム。
【0380】
<態様55>
前記ビデオデータストリームが連結フラグを含む、態様54に記載のビデオデータストリーム。
【0381】
<態様56>
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を含む、態様54又は55に記載のビデオデータストリーム。
【0382】
<態様57>
前記前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記連結フラグは、1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用する必要があることを示し、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記連結フラグは、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記示されたオフセットが使用されないことを示す、
態様55に記載のビデオデータストリーム。
【0383】
<態様58>
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)がビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【0384】
<態様59>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが連結フラグを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様58に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0385】
<態様60>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様58又は59に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0386】
<態様61>
前記前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記連結フラグは、1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用する必要があることを示し、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記連結フラグは、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記示されたオフセットが使用されないことを示す、
態様59に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0387】
<態様62>
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、符号化ピクチャバッファからの前記ビデオの複数のピクチャの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じて前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【0388】
<態様63>
前記符号化ピクチャバッファからの前記ビデオの前記複数のピクチャのうちの少なくとも1つの前記アクセスユニット除去時間は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報に依存する、態様62に記載のビデオデコーダ(300)。
【0389】
<態様64>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオ内の前記現在のピクチャの位置に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かに応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様62又は63に記載のビデオデコーダ(300)。
【0390】
<態様65>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報の符号化ピクチャバッファ遅延オフセット値が0に設定されるか否かに応じて前記ビデオを復号するように構成される、態様62又は63に記載のビデオデコーダ(300)。
【0391】
<態様66>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャの位置に応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、態様62~65のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0392】
<態様67>
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオ内の前記現在のピクチャに先行する前の廃棄不可能ピクチャが前のバッファリング期間内の最初のピクチャであるか否かに応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成される、態様66に記載のビデオデコーダ(300)。
【0393】
<態様68>
前記ビデオデコーダ(300)は、連結フラグに応じて、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するように構成され、前記現在のピクチャは、前記第2のビデオデータストリームの前記入力ビデオの最初のピクチャである、態様62~67のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0394】
<態様69>
前記ビデオデコーダ(300)は、前のピクチャの除去時間に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、態様62~68のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0395】
<態様70>
前記ビデオデコーダ(300)は、初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に応じて前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、態様62~69のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0396】
<態様71>
前記ビデオデコーダ(300)は、クロックティックに応じて前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を更新して、一時的な符号化ピクチャバッファ除去遅延情報を取得し、前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するように構成される、態様70に記載のビデオデコーダ(300)。
【0397】
<態様72>
前記連結フラグが第1の値に設定される場合、前記ビデオデコーダ(300)は、1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するように構成され、
前記連結フラグが前記第1の値とは異なる第2の値に設定される場合、前記ビデオデコーダ(300)は、前記1つ以上の除去時間を決定するために前記符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用しないように構成される、態様68に記載のビデオデコーダ(300)。
【0398】
<態様73>
態様39~53のいずれかに記載の装置(200)と、
態様62~72のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
態様62~72のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様39~53のいずれかに記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
態様62~72のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様39~53のいずれかに記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【0399】
<態様74>
前記システムは、態様58~61のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
態様39~53のいずれかに記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、態様58~61のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
態様73に記載のシステム。
【0400】
<態様75>
1つ以上の入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記方法は、前記1つ以上の入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、前記出力ビデオデータストリームを生成するステップは、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの1つの入力ビデオデータストリーム内で符号化されている前記入力ビデオであるように、又は、前記出力ビデオが前記1つ以上の入力ビデオデータストリームのうちの少なくとも1つの前記入力ビデオに依存するように行なわれ、
前記方法は、符号化ピクチャバッファからの前記出力ビデオの複数のピクチャのうちの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間を決定するステップを含み、
前記方法は、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを決定するステップを含む、
方法。
【0401】
<態様76>
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【0402】
<態様77>
ビデオが格納されたビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオを復号するステップは、符号化ピクチャバッファからの前記ビデオの複数のピクチャのうちの現在のピクチャのアクセスユニット除去時間に応じて行なわれ、
前記ビデオを復号するステップは、前記符号化ピクチャバッファからの前記現在のピクチャの前記アクセスユニット除去時間を決定するために符号化ピクチャバッファ遅延オフセット情報を使用するか否かを示す表示に応じて行なわれる、
方法。
【0403】
<態様78>
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに態様75~77のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【0404】
<態様79>
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含む、
ビデオデータストリーム。
【0405】
<態様80>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記最初のアクセスユニットを前記ビデオデコーダ(300)に送信する前に経過する必要がある時間を示す、態様79に記載のビデオデータストリーム。
【0406】
<態様81>
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を含む、態様80に記載のビデオデータストリーム。
【0407】
<態様82>
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として含み、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、
態様81に記載のビデオデータストリーム。
【0408】
<態様83>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と、前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを含む、態様81又は82に記載のビデオデータストリーム。
【0409】
<態様84>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、態様79~83のいずれかに記載のビデオデータストリーム。
【0410】
<態様85>
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【0411】
<態様86>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記最初のアクセスユニットを前記ビデオデコーダ(300)に送信する前に経過する必要がある時間を示す、態様85に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0412】
<態様87>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様86に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0413】
<態様88>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、態様87に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0414】
<態様89>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様87又は88に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0415】
<態様90>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、態様85~89のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)。
【0416】
<態様91>
第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである、2つの入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、前記装置は、前記第1入力ビデオデータストリームと前記第2入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、
装置(200)。
【0417】
<態様92>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記最初のアクセスユニットを前記ビデオデコーダ(300)に送信する前に経過する必要がある時間を示す、態様91に記載の装置(200)。
【0418】
<態様93>
前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様92に記載の装置(200)。
【0419】
<態様94>
前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として前記出力ビデオデータストリームが含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義しない、
態様93に記載の装置(200)。
【0420】
<態様95>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記装置(200)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様93又は94に記載の装置(200)。
【0421】
<態様96>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、態様91~95のいずれかに記載の装置(200)。
【0422】
<態様97>
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報に応じて、前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【0423】
<態様98>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延は、前記ビデオデコーダ(300)を初期化する前記出力ビデオデータストリームのピクチャの最初のアクセスユニットに関して前記ビデオデコーダ(300)に前記最初のアクセスユニットを送信する前に経過する必要がある時間を示す、態様97に記載のビデオデコーダ(300)。
【0424】
<態様99>
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す単一の表示を含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記単一の表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
態様98に記載のビデオデコーダ(300)。
【0425】
<態様100>
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す連結フラグを前記単一の表示として含み、
前記連結フラグが第1の値に等しい場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であり、
前記連結フラグが前記第1の値と異なる場合、前記連結フラグは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2以上のバッファリング期間にわたって一定であるか否かを定義せず、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記連結フラグに応じて前記ビデオを復号するように構成される、
態様99に記載のビデオデコーダ(300)。
【0426】
<態様101>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを前記単一の表示が示さない場合、前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する連続的に更新された情報と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する連続的に更新された情報とを含み、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延情報に関する前記連続的に更新された情報と、前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセット情報に関する前記連続的に更新された情報とに応じて、前記ビデオを復号するように構成される、
態様99又は100に記載のビデオデコーダ(300)。
【0427】
<態様102>
前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されることを示す前記情報を前記ビデオデータストリームが含む場合、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和は、前記ビデオデータストリーム内の現在の位置を発端として一定であると定義される、態様97~101のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0428】
<態様103>
態様91~96のいずれかに記載の装置(200)と、
態様97~102のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
態様97~102のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様91~96のいずれかに記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
態様97~102のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様91~96のいずれかに記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【0429】
<態様104>
前記システムは、態様85~90のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
態様91~96のいずれかに記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、態様85~90のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
態様103に記載のシステム。
【0430】
<態様105>
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【0431】
<態様106>
第1の入力ビデオデータストリーム及び第2の入力ビデオデータストリームである2つの入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記2つの入力ビデオデータストリームのそれぞれには入力ビデオが符号化され、
前記方法は、前記2つの入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、前記出力ビデオデータストリームが出力ビデオを符号化し、装置が、前記第1の入力ビデオデータストリームと前記第2の入力ビデオデータストリームとを連結することによって出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記方法は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記出力ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含むように前記出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を前記出力ビデオデータストリームが含むように、前記出力ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【0432】
<態様107>
ビデオが格納されているビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去遅延を含み、
前記ビデオデータストリームが初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの和が2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す情報を含み、
前記方法は、前記初期符号化ピクチャバッファ除去遅延と前記初期符号化ピクチャバッファ除去オフセットとの前記和が前記2つ以上のバッファリング期間にわたって一定であると定義されるか否かを示す前記情報に応じて前記ビデオを復号するステップを含む、
方法。
【0433】
<態様108>
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに態様105~107のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【0434】
<態様109>
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
ビデオデータストリーム。
【0435】
<態様110>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様109に記載のビデオデータストリーム。
【0436】
<態様111>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様109又は110に記載のビデオデータストリーム。
【0437】
<態様112>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まず、又は、いかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様109~111のいずれかに記載のビデオデータストリーム。
【0438】
<態様113>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様109~111のいずれかに記載のビデオデータストリーム。
【0439】
<態様114>
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されると定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
ビデオエンコーダ(100)。
【0440】
<態様115>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様114に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0441】
<態様116>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様114又は115に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0442】
<態様117>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様114~116のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)。
【0443】
<態様118>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージと異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様114~116のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)。
【0444】
<態様119>
入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記装置(200)は、前記処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記処理済みビデオデータストリームが含むように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
装置(200)。
【0445】
<態様120>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される、態様119に記載の装置(200)。
【0446】
<態様121>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットが他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成されている、態様119又は120に記載の装置(200)。
【0447】
<態様122>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される、態様119~121のいずれかに記載の装置(200)。
【0448】
<態様123>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記装置(200)は、前記処理済みビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットがピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる任意の他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まないように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するように構成される、態様119~121のいずれかに記載の装置(200)。
【0449】
<態様124>
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用するように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値と異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義せず、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記表示に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【0450】
<態様125>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なるいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様124に記載のビデオデコーダ(300)。
【0451】
<態様126>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットはいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様124又は125に記載のビデオデコーダ(300)。
【0452】
<態様127>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない又は他のいかなる補足拡張情報メッセージも含まない、態様124~126のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0453】
<態様128>
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値を有する場合、前記ビデオデータストリームの前記1つ以上の符号化ビデオシーケンスのそれぞれの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットの、スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージを含むそれぞれのネットワーク抽象化レイヤユニットごとに、前記ネットワーク抽象化レイヤユニットは、ピクチャタイミング補足拡張情報メッセージとは異なる他の補足拡張情報メッセージを含まない又はいかなる他の補足拡張情報メッセージも含まない、態様124~126のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0454】
<態様129>
態様119~123のいずれかに記載の装置(200)と、
態様124~128のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
態様124~128のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様119~123のいずれかに記載の装置(200)の処理済みビデオデータストリームを受信するように構成され、
態様124~128のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様119~123のいずれかに記載の装置(200)の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される、
システム。
【0455】
<態様130>
前記システムは、態様114~118のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
態様119~123のいずれかに記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、態様114~118のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、態様129に記載のシステム。
【0456】
<態様131>
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
方法。
【0457】
<態様132>
入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記方法は、前記入力ビデオデータストリームから処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記処理済みビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を前記処理済みビデオデータストリームが含むように、前記処理済みビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値とは異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義しない、
方法。
【0458】
<態様133>
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームの1つ以上の符号化ビデオシーケンスのうちの1つの符号化ビデオシーケンスの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットのネットワーク抽象化レイヤユニットのスケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義されるか否かを示す表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)を含み、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が第1の値を有する場合、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージは、前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるように定義され、
前記表示(general_same_pic_timing_in_all_ols_flag)が前記第1の値と異なる値を有する場合、前記表示は、前記アクセスユニットの前記ネットワーク抽象化レイヤユニットの前記スケーラブルネストされないピクチャタイミング補足拡張情報メッセージが前記アクセスユニットの前記複数の出力レイヤセットの全ての出力レイヤセットに適用されるか否かを定義せず、
前記ビデオを復号するステップは前記表示に応じて行なわれる、
方法。
【0459】
<態様134>
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに態様131~133のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【0460】
<態様135>
ビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
ビデオデータストリーム。
【0461】
<態様136>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様135に記載のビデオデータストリーム。
【0462】
<態様137>
前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含み、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットが前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちのアクセスユニットであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様135に記載のビデオデータストリーム。
【0463】
<態様138>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれ及び前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様137に記載のビデオデータストリーム。
【0464】
<態様139>
前記ビデオデータストリームの前記一部が前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様135に記載のビデオデータストリーム。
【0465】
<態様140>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれ及び前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様139に記載のビデオデータストリーム。
【0466】
<態様141>
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、態様135に記載のビデオデータストリーム。
【0467】
<態様142>
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれ及び前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、態様141に記載のビデオデータストリーム。
【0468】
<態様143>
前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部は、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含み、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素の前記サイズを定義する、態様135~142のいずれかに記載のビデオデータストリーム。
【0469】
<態様144>
前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとに前記サイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む、態様143に記載のビデオデータストリーム。
【0470】
<態様145>
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、態様143又は144に記載のビデオデータストリーム。
【0471】
<態様146>
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、態様143又は144に記載のビデオデータストリーム。
【0472】
<態様147>
ビデオエンコーダ(100)であって、
前記ビデオエンコーダ(100)は、ビデオをビデオデータストリームに符号化するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
ビデオエンコーダ(100)。
【0473】
<態様148>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0474】
<態様149>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットは、前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットであり、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0475】
<態様150>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様149に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0476】
<態様151>
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0477】
<態様152>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、
態様151に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0478】
<態様153>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様147に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0479】
<態様154>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様153に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0480】
<態様155>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部が少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成され、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素の前記サイズを定義する、態様147~154のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)。
【0481】
<態様156>
前記ビデオエンコーダ(100)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとに前記サイズを定義するために前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージが、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含むように前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様155に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0482】
<態様157>
前記ビデオエンコーダ(100)は、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットがスケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様155又は156に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0483】
<態様158>
前記ビデオエンコーダ(100)は、スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットがスケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含むように、前記ビデオデータストリームを生成するように構成される、態様155又は156に記載のビデオエンコーダ(100)。
【0484】
<態様159>
入力ビデオデータストリームを受信するための装置(200)であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
装置(200)。
【0485】
<態様160>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様159に記載の装置(200)。
【0486】
<態様161>
前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含み、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットが前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様159に記載の装置(200)。
【0487】
<態様162>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様161に記載の装置(200)。
【0488】
<態様163>
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様159に記載の装置(200)。
【0489】
<態様164>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様163に記載の装置(200)。
【0490】
<態様165>
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、態様159に記載の装置(200)。
【0491】
<態様166>
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記装置(200)は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様165に記載の装置(200)。
【0492】
<態様167>
前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部は、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含み、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のサイズを定義し、
前記装置(200)は、前記少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様159~166のいずれかに記載の装置(200)。
【0493】
<態様168>
前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のサイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む、態様167に記載の装置(200)。
【0494】
<態様169>
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含み、
前記装置(200)は、前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様167又は168に記載の装置(200)。
【0495】
<態様170>
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含み、
前記装置(200)は、前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを処理するように構成される、
態様167又は168に記載の装置(200)。
【0496】
<態様171>
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ(300)であって、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成され、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記ビデオデコーダ(300)は、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素に応じて前記ビデオを復号するように構成される、
ビデオデコーダ(300)。
【0497】
<態様172>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいてかつ前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部の前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様171に記載のビデオデコーダ(300)。
【0498】
<態様173>
前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含み、前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットが前記ビデオの複数のピクチャのうちの1つに割り当てられ、
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのうちの1つのアクセスユニットであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様171に記載のビデオデコーダ(300)。
【0499】
<態様174>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記アクセスユニットの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様173に記載のビデオデコーダ(300)。
【0500】
<態様175>
前記ビデオデータストリームの前記一部は、前記ビデオデータストリームの符号化ビデオシーケンスであり、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様171に記載のビデオデコーダ(300)。
【0501】
<態様176>
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージ及び前記1つ以上のスケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージが前記複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記符号化ビデオシーケンスの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、
態様175に記載のビデオデコーダ(300)。
【0502】
<態様177>
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、態様171に記載のビデオデコーダ(300)。
【0503】
<態様178>
前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて及び前記ビデオデータストリームの前記スケーラブルネストされない補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義される、態様177に記載のビデオデコーダ(300)。
【0504】
<態様179>
前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの前記一部は、少なくとも1つのバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含み、前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素の前記サイズを定義する、態様171~178のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)。
【0505】
<態様180>
前記バッファリング期間補足拡張情報メッセージは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素のそれぞれのシンタックス要素ごとに前記サイズを定義するために、
bp_cpb_initial_removal_delay_length_minus1要素、
bp_cpb_removal_delay_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_length_minus1要素、
bp_du_cpb_removal_delay_increment_length_minus1要素、
bp_dpb_output_delay_du_length_minus1要素
のうちの少なくとも1つを含む、態様179に記載のビデオデコーダ(300)。
【0506】
<態様181>
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれぞれのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、態様179又は180に記載のビデオデコーダ(300)。
【0507】
<態様182>
スケーラブルネストされたバッファリング期間補足拡張情報メッセージを含む、前記ビデオデータストリームの複数の単層アクセスユニットのそれぞれの単層アクセスユニットごとに、前記単層アクセスユニットは、スケーラブルネストされないバッファリング期間補足拡張情報メッセージも含む、態様179又は180に記載のビデオデコーダ(300)。
【0508】
<態様183>
態様159~170のいずれかに記載の装置(200)と、
態様171~182のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)と、
を備え、
態様171~182のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様159~170のいずれかに記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームを受信するように構成され、
態様171~182のいずれかに記載のビデオデコーダ(300)は、態様159~170のいずれかに記載の装置(200)の前記出力ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するように構成される、
システム。
【0509】
<態様184>
前記システムは、態様147~158のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)を更に備え、
態様159~170のいずれかに記載の装置(200)は、前記入力ビデオデータストリームとして、態様147~158のいずれかに記載のビデオエンコーダ(100)から前記ビデオデータストリームを受信するように構成される、
態様183に記載のシステム。
【0510】
<態様185>
ビデオをビデオデータストリームに符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含むように前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージが複数のシンタックス要素を含むように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記方法は、前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素が前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有すると定義されるように、前記ビデオデータストリームを生成するステップを含む、
方法。
【0511】
<態様186>
入力ビデオデータストリームを受信するための方法であって、前記入力ビデオデータストリームにはビデオが符号化され、
前記方法は、前記入力ビデオデータストリームから出力ビデオデータストリームを生成するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記方法は、前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを処理するステップを含む、
方法。
【0512】
<態様187>
ビデオを格納したビデオデータストリームを受信するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームから前記ビデオを復号するステップを含み、
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージを含み、
前記1つ以上のスケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージは複数のシンタックス要素を含み、
前記複数のシンタックス要素のうちの1つ以上のシンタックス要素の各シンタックス要素は、前記ビデオデータストリーム又は前記ビデオデータストリームの一部の前記スケーラブルネストされた補足拡張情報メッセージのそれぞれにおいて同じサイズを有するように定義され、
前記ビデオを復号するステップは、前記複数のシンタックス要素のうちの前記1つ以上のシンタックス要素に応じて行なわれる、
方法。
【0513】
<態様188>
コンピュータ又は信号プロセッサで実行されるときに態様185~187のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【外国語明細書】