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特開2023-126823電子レシートシステム、決済装置、販促レシートサーバ及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126823
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】電子レシートシステム、決済装置、販促レシートサーバ及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20230905BHJP
   G06Q 30/0238 20230101ALI20230905BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20230905BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
G06Q30/0207
G06Q30/0207 344
G06Q30/0238
G07G1/06 Z
G07G1/12 321M
G07G1/12 351Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102202
(22)【出願日】2023-06-22
(62)【分割の表示】P 2021128731の分割
【原出願日】2018-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】南部 和哉
(72)【発明者】
【氏名】荒井 康博
(72)【発明者】
【氏名】桜井 謙次
(72)【発明者】
【氏名】吉村 真
(72)【発明者】
【氏名】西岡 由利子
(57)【要約】      (修正有)
【課題】個別販促レシートの保管に関して受け取り側の負担を軽減電子レシートシステム等を提供する。
【解決手段】プロセッサを中枢部分とするPOS端末は、発行条件が成立する場合に発行を決定する第1の決定手段、取引に関して電子レシートサービスの適用を決定する第2の決定手段及び発行が決定されているがサービスの適用が決定されていない場合に、複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画像をプリントさせる制御手段として機能する。第1の出力手段は、上記適用が決定されている場合、複数の表示オブジェクトとサービスの利用者の利用者コードとを表した販促レシートデータをサーバへ出力する。生成手段及び第2の出力手段は、販促レシートデータが表す複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画面を情報端末で表示させる画面データを、利用者コードで識別される利用者の情報端末へ出力する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済装置と販促レシートサーバとを含み、
前記決済装置は、
個別販促のために予め定められた発行条件が成立する場合に、販促レシートの発行を決定する第1の決定手段と、
決済対象となる取引に関して電子レシートサービスを適用することを決定する第2の決定手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されていない場合に、複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画像をプリントするようにプリンタを制御する制御手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されている場合に、前記複数の表示オブジェクトを前記電子レシートサービスの利用者を識別する利用者コードとともに表した販促レシートデータを販促レシートサーバへ出力する第1の出力手段と、
を具備し、
前記販促レシートサーバは、
前記第1の出力手段により出力された前記販促レシートデータが表す複数の前記表示オブジェクトを予め定められた前記フォームで表した販促レシート画面を情報端末で表示させるための画面データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記画面データを、前記第1の出力手段により出力された前記利用者コードで識別される利用者が使用する前記情報端末へと出力する第2の出力手段と、
を具備する、
電子レシートシステム。
【請求項2】
前記生成手段は、前記販促レシートデータが表す前記表示オブジェクトに光学的に読み取り可能なコードシンボルを含む場合に、当該コードシンボルの前記販促レシート画面における表示形態を前記販促レシート画像とは異ならせて前記画面データを生成する、
請求項1に記載の電子レシートシステム。
【請求項3】
前記第1の決定手段は、前記発行条件が成立する場合に、複数の販促レシートのうちのどの販促レシートを発行するかを決定し、
前記第1の出力手段は、前記販促レシートデータ及び前記利用者コードの他に、発行すると決定された前記販促レシートに適用されるフォームを識別するためのフォームコードを前記販促レシートサーバへ出力し、
前記生成手段は、予め定められた複数の前記フォームのうちで、前記第1の出力手段により出力された前記フォームコードで識別される前記フォームで前記画面データを生成する、
請求項1又は請求項2に記載の電子レシートシステム。
【請求項4】
販促レシートデータが表す複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画面を情報端末で表示させるための画面データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記画面データを、利用者コードで識別される利用者が使用する前記情報端末へと出力する第2の出力手段と、
を具備する販促レシートサーバとともに電子レシートシステムを構成する決済装置であって、
予め定められた発行条件が成立する場合に、販促レシートの発行を決定する第1の決定手段と、
決済対象となる取引に関して電子レシートサービスを適用することを決定する第2の決定手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されていない場合に、複数の前記表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画像をプリントするようにプリンタを制御する制御手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されている場合に、複数の前記表示オブジェクトを前記電子レシートサービスの利用者を識別する利用者コードとともに表した販促レシートデータを前記販促レシートサーバへ出力する第1の出力手段と、
を具備した、
決済装置。
【請求項5】
予め定められた発行条件が成立する場合に、販促レシートの発行を決定する第1の決定手段と、
決済対象となる取引に関して電子レシートサービスを適用することを決定する第2の決定手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されていない場合に、複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画像をプリントするようにプリンタを制御する制御手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されている場合に、前記複数の表示オブジェクトを前記電子レシートサービスの利用者を識別する利用者コードとともに表した販促レシートデータを販促レシートサーバへ出力する第1の出力手段と、
を具備した決済装置とともに電子レシートシステムを構成するサーバであって、
前記第1の出力手段により出力された前記販促レシートデータが表す複数の前記表示オブジェクトを予め定められた前記フォームで表した販促レシート画面を情報端末で表示させるための画面データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記画面データを、前記第1の出力手段により出力された前記利用者コードで識別される利用者が使用する前記情報端末へと出力する第2の出力手段と、
を具備する、
販促レシートサーバ。
【請求項6】
販促レシートデータが表す複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画面を情報端末で表示させるための画面データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記画面データを、利用者コードで識別される利用者が使用する前記情報端末へと出力する第2の出力手段と、
を具備する販促レシートサーバとともに電子レシートシステムを構成する決済装置を制御するコンピュータを、
予め定められた発行条件が成立する場合に、販促レシートの発行を決定する第1の決定手段と、
決済対象となる取引に関して電子レシートサービスを適用することを決定する第2の決定手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されていない場合に、複数の前記表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画像をプリントするようにプリンタを制御する制御手段と、
前記第1の決定手段により前記販促レシートを発行することが決定されていて、かつ前記第2の決定手段により前記電子レシートサービスを適用することが決定されている場合に、複数の前記表示オブジェクトを前記電子レシートサービスの利用者を識別する利用者コードとともに表した販促レシートデータを前記販促レシートサーバへ出力する第1の出力手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子レシートシステム、決済装置、販促レシートサーバ及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
決済対象となった取引が、予め定められた発行条件を満たす場合に、当該取引の内容を表したレシートとは別に、個別販促レシートをPOS端末などにおいて発行することは既に行われている。また、近年においては、個別販促レシートを発行する企業が増えたこと、さらには一取引に対して複数枚の個別販促レシートを発行することもあること、などの理由により、受け取り側が受け取る個別販促レシートの枚数は増加する傾向にある。
このため、個別販促レシートの保管に関して、受け取り側の手を煩わしてしまうという不具合があった。
このような事情から、個別販促レシートの保管に関して、受け取り側の負担を軽減できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-244066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、個別販促レシートの保管に関して、受け取り側の負担を軽減できる電子レシートシステム、決済装置、販促レシートサーバ及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の電子レシートシステムは、第1の決定手段、第2の決定手段、制御手段及び第1の出力手段を備える決済装置と、生成手段及び第2の出力手段を備える販促レシートサーバとを含む。第1の決定手段は、個別販促のために予め定められた発行条件が成立する場合に、販促レシートの発行を決定する。第2の決定手段は、決済対象となる取引に関して電子レシートサービスを適用することを決定する。制御手段は、第1の決定手段により販促レシートを発行することが決定されていて、かつ第2の決定手段により電子レシートサービスを適用することが決定されていない場合に、複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画像をプリントするようにプリンタを制御する。第1の出力手段は、第1の決定手段により販促レシートを発行することが決定されていて、かつ第2の決定手段により電子レシートサービスを適用することが決定されている場合に、複数の表示オブジェクトを電子レシートサービスの利用者を識別する利用者コードとともに表した販促レシートデータを販促レシートサーバへ出力する。生成手段は、第1の出力手段により出力された販促レシートデータが表す複数の表示オブジェクトを予め定められたフォームで表した販促レシート画面を情報端末で表示させるための画面データを生成する。第2の出力手段は、生成手段により生成された画面データを、第1の出力手段により出力された利用者コードで識別される利用者が使用する情報端末へと出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る電子レシートシステムの概略構成と、POS端末及び電子レシートサーバの要部回路構成とを示すブロック図。
図2】フォームデータが表すクーポンのフォームの一例を表す図。
図3】クーポンデータのデータ構造の一例を示す図。
図4図1中のPOS端末が備えるプロセッサによる情報処理のフローチャート。
図5】紙クーポンの一例を示す図。
図6図5に示す紙クーポンに対応するダミーデータの一例を示す図。
図7図1中の電子レシートサーバが備えるプロセッサによる情報処理のフローチャート。
図8】クーポン画面を表示している図1中の情報端末の外観を示す図。
図9】別例としてのクーポン画面を表示している図1中の情報端末の外観を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。なお、本実施形態においては、決済装置としての機能を備えたPOS(point-of-sale)端末と、販促レシートサーバとしての機能を備えた電子レシートサーバとを含んだ電子レシートシステムを例に説明する。
【0008】
図1は本実施形態に係る電子レシートシステム100の概略構成と、POS端末10及び電子レシートサーバ20の要部回路構成とを示すブロック図である。
この電子レシートシステム100は、電子レシートサーバ20を、POS端末10及び情報端末30と通信ネットワーク40を介して通信可能とすることで構成されている。なお、電子レシートシステム100には、典型的には複数のPOS端末10及び複数の情報端末30が含まれるが、図1においては1つずつのみを示している。
【0009】
POS端末10は、商品の販売、飲食物の提供、あるいはサービスの提供などの任意の取引の内容を登録し、さらには当該取引に係る代金を決済するための情報処理を行う。つまり、POS端末10は、取引に係る代金を決済するための決済装置としての機能を備えている。POS端末10は、取引を行った取引者が電子レシートサービスの会員である場合に、取引の内容を表したレシートデータを電子レシートサーバ20へと送出する。なお、以下においては、対象とする取引を商品の販売とする場合について説明する。
【0010】
電子レシートサーバ20は、POS端末10から送出されるレシートデータを蓄積し、それを情報端末30で確認可能とする電子レシートサービスを提供するための情報処理を行う。
【0011】
情報端末30は、電子レシートサービスの会員が利用可能で、通信ネットワーク40を介して電子レシートサーバ20にアクセスしてクライアントとして機能する任意の情報処理装置である。情報端末30は、有線通信及び無線通信のいずれにより通信ネットワーク40に接続されるものであってもよい。情報端末30としては、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話装置、あるいはパーソナルコンピュータなどの既存の様々な装置が適用可能である。そこで、情報端末30の詳細についての説明は省略する。
【0012】
通信ネットワーク40は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ネットワーク40は、典型的には、インターネット、VPN及び移動体通信網を組み合わせたものである。
【0013】
POS端末10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、表示デバイス14、入力デバイス15、読取デバイス16、プリンタ17、通信インタフェース18及び伝送路19を含んでいる。プロセッサ11と、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、表示デバイス14、入力デバイス15、読取デバイス16、プリンタ17及び通信インタフェース18とは、伝送路19によって接続される。プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶デバイス13が伝送路19によって接続されることにより、POS端末10を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成している。
【0014】
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従った情報処理を実行することで、POS端末10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0015】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域では上記の情報処理プログラムを記憶する。またメインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。
【0016】
補助記憶デバイス13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶デバイス13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ11での処理によって生成されたデータとを保存する。補助記憶デバイス13は、情報処理プログラムを記憶する場合もある。
【0017】
表示デバイス14は、操作者に対して各種の情報を通知するための各種画面を表示する。表示デバイス14としては、例えば液晶表示デバイスなどの周知のデバイスを適用できる。
入力デバイス15は、操作者による各種の指示を入力する。入力デバイス15としては、タッチセンサ又はキーボードなどの周知のデバイスを、単独又は組み合わせて適用できる。
【0018】
読取デバイス16は、記憶媒体に記憶されたデータを読み取る。読取デバイス16としては、バーコードスキャナ又はカードリーダなどの周知のデバイスを、単独又は組み合わせて適用できる。
プリンタ17は、レシート用紙に対してレシート画像及びクーポン画像をプリントしてレシート(以下、紙レシートと称する)及びクーポン(以下、紙クーポンと称する)を発行する。なお、紙クーポンは、個別販促のために利用者に渡されるものであり、個別販促のための販促レシートの一種である。
【0019】
通信インタフェース18は、通信ネットワーク40を介したデータ通信を行う。通信インタフェース18としては、例えばインターネットを介したデータ通信のための周知の処理を行うように構成された周知のものを用いることができる。
伝送路19は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続されている各部の間で授受されるデータや制御信号を伝送する。
【0020】
POS端末10は、後述する情報処理について記述した情報処理プログラムをメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶する。なお、情報処理プログラムは、POS端末10のハードウェアの譲渡の際にメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されていてもよいし、上記のハードウェアとは別に譲渡されてもよい。後者の場合、情報処理プログラムは、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して譲渡される。
【0021】
電子レシートサーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インタフェース24及び伝送路25を備える。プロセッサ21と、メインメモリ22、補助記憶デバイス23及び通信インタフェース24とは、伝送路25によって接続される。プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶デバイス23が伝送路25によって接続されることにより、電子レシートサーバ20を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成している。
【0022】
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従った情報処理を実行することで、電子レシートサーバ20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0023】
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域では上記の情報処理プログラムを記憶する。またメインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。
【0024】
補助記憶デバイス23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス23は、例えばEEPROM、HDD、SSD、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶デバイス23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ21での処理によって生成されたデータとを保存する。補助記憶デバイス23は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。
【0025】
通信インタフェース24は、通信ネットワーク40を介したデータ通信を行う。通信インタフェース24としては、例えばインターネットを介したデータ通信のための周知の処理を行うように構成された周知のものを用いることができる。
【0026】
伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続されている各部の間で授受されるデータや制御信号を伝送する。
【0027】
電子レシートサーバ20は例えば、ハードウェアとしてサーバ用の汎用のコンピュータ装置を用い、後述の情報処理について記述した情報処理プログラムをメインメモリ22又は補助記憶デバイス23に書き込むことによって実現できる。なお、当該の情報処理プログラムは、電子レシートサーバ20の譲渡の際にメインメモリ22又は補助記憶デバイス23に記憶されていてもよいし、上記の汎用のコンピュータ装置とは別に譲渡されてもよい。後者の場合、情報処理プログラムは、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して譲渡される。
【0028】
さて、補助記憶デバイス13が記憶するデータには、フォームデータD1及びクーポンデータD2を含む。フォームデータD1は、クーポンのフォームを表す。クーポンデータD2は、1つのクーポンを構成する複数の表示オブジェクトを表す。
【0029】
図2はフォームデータD1が表すクーポンのフォームの一例を表す図である。
図2において、一点鎖線により表す枠は、表示オブジェクトが配置される領域A1~A15を表し、実際にクーポンに表されるものではない。また「X」は、任意の一文字を表す。つまり、領域A1~A13は、それぞれ文字列が表示オブジェクトとして配置される領域である。より具体的には、領域A1は、当該クーポンの発行日を表す文字列を配置するための領域である。領域A2~A8は、それぞれ任意のメッセージを表す文字列を配置するための領域である。領域A9は、期限日に関するタイトルを表す文字列を配置するための領域である。領域A10は、クーポンの期限日を表す文字列を配置するための領域である。領域A11は、会員コードに関するタイトルを表す文字列を配置するための領域である。領域A12は、会員コードを表す文字列が配置される。領域A13は、会員の氏名を表す文字列を配置するための領域である。領域A14は、任意の画像を配置するための領域である。領域A15は、バーコードを配置するための領域である。なおこのバーコードは、光学的に読み取り可能なコードシンボルの一例である。領域A15には、バーコードに変えて、二次元コードなどの別のタイプのコードシンボルを配置してもよい。
【0030】
なお、補助記憶デバイス13には、それぞれ異なるフォームを表した複数のフォームデータが記憶されていてもよい。複数のフォームデータがそれぞれ表すフォームは、それぞれ任意であり、例えばPOS端末10の設計者、電子レシートサービスの提供業者に属する管理者、あるいはPOS端末10の使用業者の担当者などにより定められる。そしてこのように複数のフォームデータが存在する場合は、それぞれを識別するフォームコードとしてのパターン番号を定めて識別可能とする。ただし本実施形態においては、図2に示すフォームのみを用いることとする。
【0031】
図3はクーポンデータD2のデータ構造の一例を示す図である。
クーポンデータD2は、一種類のクーポンに関連付けられる。複数種のクーポンが発行され得る場合は、複数のクーポンデータD2が補助記憶デバイス13に記憶される。1つのクーポンデータD2は、フィールドF1~F15を含む。
【0032】
フィールドF1には、関連付けられたクーポンを識別するために予め定められたクーポンコードがセットされる。フィールドF2には、領域A15に配置されるバーコードのパターンを表すコードがセットされる。フィールドF3~F9には、領域A2~A8に配置されてメッセージを構成する文字列がセットされる。フィールドF10には、領域A9に配置されて期限日に関するタイトルを表す文字列がセットされる。フィールドF11には、領域A10に配置されてクーポンの期限日を表す文字列がセットされる。フィールドF12には、領域A11に配置されて会員コードに関するタイトルを表す文字列がセットされる。フィールドF13には、領域A14に配置される画像のファイル名がセットされる。フィールドF14には、関連付けられたクーポンに適用するフォームを識別するパターン番号がセットされる。フィールドF15には、関連付けられたクーポンを発行する条件を表すデータがセットされる。
なお、フィールドF1~F15にそれぞれセットされるデータは、例えばPOS端末10が設置される店舗の担当者により決定されて、当該担当者の指示の下にプロセッサ11によって書き込まれる。
【0033】
複数のフォームデータD1が補助記憶デバイス13に記憶される場合、複数のクーポンのそれぞれに対して、複数のフォームのいずれを適用するかが予め定められる。そしてこの場合には、複数のフォームのそれぞれを識別できるように予め定めたパターン番号をフィールドF14にセットすることにより、クーポンデータD2毎に適用するフォームを管理できるようにしておく。
【0034】
さて、補助記憶デバイス23の記憶領域の一部は、会員データベースDB1、レシートデータベースDB2及びフォームデータベースDB3として使用される。会員データベースDB1は、電子レシートサービスの会員となっている利用者を管理するための各種の情報を記憶する。会員データベースDB1は例えば、利用者の個々を識別するための会員コードに関連付けて、利用者の氏名及び住所などの会員データを記憶する。レシートデータベースDB2は、電子レシートサービスによって利用者に提供するための各種の情報を記憶する。レシートデータベースDB2は、POS端末10から送られてきたレシートデータ及びクーポンデータを記憶する。フォームデータベースDB3は、フォームデータD1が表すフォームとほぼ同じフォームを表したフォームデータを記憶する。なお、電子レシートシステム100に含まれる全てのPOS端末10のいずれかがフォームデータD1が表すフォームとは異なるフォームを表すフォームデータを補助記憶デバイス13に記憶しているならば、そのフォームデータが表すフォームとほぼ同じフォームを表したフォームデータをフォームデータベースDB3に含める。そしてこの場合には、各フォームデータを、POS端末10で対応するフォームを識別するために用いているのと同じパターン番号により識別可能としておく。
【0035】
次に以上のように構成された電子レシートシステム100の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の情報処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
POS端末10が取引の登録及び会計を行うべき動作状態にあるとき、プロセッサ11はメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶された情報処理プログラムに基づいて以下に説明する情報処理を実行する。
【0036】
図4はプロセッサ11による情報処理のフローチャートである。
Act1としてプロセッサ11は、例えば商品リストなどの一取引に関する情報処理において一時的に用いるデータの初期化又は削除などの準備処理を行う。
【0037】
Act2としてプロセッサ11は、登録操作が開始されたか否かを確認する。登録操作とは、商品を取引の対象として登録するために操作者が行う操作である。そしてプロセッサ11は、当該の操作が開始されていないならばNoと判定し、Act3へと進む。
Act3としてプロセッサ11は、会員コードがスキャンされたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、会員コードがスキャンされていないならばNoと判定し、Act2へと戻る。
かくしてプロセッサ11はAct2及びAct3としては、登録操作が開始されるか、または会員コードがスキャンされるのを待ち受ける。
【0038】
POS端末10の操作者は、電子レシートサービスを適用すべき取引に関しては、登録操作を開始する前に、会員コードを表したバーコードを読取デバイス16に読み取らせる。そうすると読取デバイス16は、バーコードをスキャンし、当該バーコードから会員コードを抽出する。これに応じてプロセッサ11はAct3にてYesと判定し、Act4へと進む。なお、会員コードの取得は、バーコードのスキャンには限らず、他の任意の方法で行われてもよい。
【0039】
Act4としてプロセッサ11は、読取デバイス16により抽出された会員コードを、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に保存する。そしてこののちにプロセッサ11は、Act2及びAct3の待ち受け状態に戻る。なおプロセッサ11は、会員コードが再度スキャンされたことに応じてAct4へと再度進んだ場合には、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13にすでに保存されている会員コードを、新たに抽出された会員コードで上書きする。
【0040】
操作者は、登録を開始するならば、取引の対象となる商品に関する登録操作を行う。登録操作は例えば、商品に対応するバーコードを読取デバイス16に読み取らせるための操作、あるいは商品を指定するための予め定められた入力デバイス15の操作などとして行われる。
【0041】
プロセッサ11は、Act2及びAct3の待ち受け状態にあるときに上記のような登録操作が行われたならば、Act2にてYesと判定し、Act5へと進む。
Act5としてプロセッサ11は、登録処理及び会計処理を行う。プロセッサ11は具体的には、読取デバイス16で取得された情報に基づいて特定される商品コード、又は入力デバイス15の操作に基づいて特定される商品コードを、取引の対象となる商品の商品コードとして判定する。そしてプロセッサ11は、この商品コードで識別される商品を商品リストに追加するべく、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に設定された商品リストエリアの情報を更新する。これが登録処理である。
【0042】
そしてプロセッサ11は、取引の対象となる全ての商品の登録が済み、会計処理の実行を指示する操作が例えば入力デバイス15にて行われたならば、登録された全ての商品の売買のために決済すべき決済金額を算出する。そしてプロセッサ11は、算出した決済金額を、複数の決済方法のうちから操作者が指定した決済方法を用いて決済する。決済方法としては、現金、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、ポイント及び金券などを用いる種々の決済方法を適宜に利用できる。この決済金額の算出及び決済のための処理が、会計処理である。
なおプロセッサ11は、この登録処理及び会計処理を行っている最中にも、会員コードがスキャンされた場合に、Act4と同様に当該会員コードを保存してもよい。
【0043】
Act6としてプロセッサ11は、処理の対象となっている取引に関して、クーポンを発行する条件が成立したか否かを確認する。プロセッサ11は具体的には、クーポンデータD2のフィールドF15にセットされたデータが表す適用条件が、処理中の取引に関して成立するか否かを確認する。例えば、フィールドF15にセットされたデータが、「商品コードが○○○である商品を取引の対象として含む。」のような適用条件を表す場合に、商品コードが○○○である商品が商品リストに含まれるか否かを確認する。なおプロセッサ11は、補助記憶デバイス13に複数のクーポンデータD2が記憶されているならば、それら複数のクーポンデータD2のそれぞれについて上記の確認を行う。そしてプロセッサ11は、適用条件が1つでも成立したならばYesと判定し、Act7へと進む。
【0044】
Act7としてプロセッサ11は、適用条件が成立したクーポンデータD2が関連付けられたクーポンを、発行対象クーポンとして設定する。プロセッサ11は例えば、成立した適用条件を表すデータがフィールドF15にセットされているクーポンデータD2を見つける。そしてプロセッサ11は、当該クーポンデータのフィールドF1にセットされているクーポンコードを、発行対象クーポンのコードとしてメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に保存しておく。そしてプロセッサ11はこの後、Act8へと進む。なお、プロセッサ11は、適用条件が1つも成立しなかったならばAct6にてNoと判定し、Act7をパスしてAct8へと進む。
【0045】
Act8としてプロセッサ11は、電子レシートサービスを適用すべきであるか否かを確認する。プロセッサ11は例えば、Act4にて会員コードを保存しておらず、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に会員コードが記憶されていない場合に、電子レシートサービスを適用しないと判断する。そしてプロセッサ11はこの場合にはNoと判定し、Act9へと進む。
【0046】
Act9としてプロセッサ11は、紙レシートを発行する。プロセッサ11は具体的には、商品リスト及び決済処理の結果に基づき、取引内容を表す文字列等を表したレシート画像を生成する。プロセッサ11は、レシート画像には例えば、店舗コード、日時、レジ番号、店員コード、店員名、利用者コード、商品コード、商品名、単価、小計額、税額、合計額、預り金額、釣銭額、取引点数及びレシート番号などを適宜に含める。そしてプロセッサ11は、当該レシート画像をプリンタ17に送り、レシート用紙にプリントさせる。
【0047】
Act10としてプロセッサ11は、発行対象クーポンがあるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、Act7にて保存したクーポンコードがメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されているならばYesと判定し、Act11へと進む。
Act11としてプロセッサ11は、紙クーポンを発行する。プロセッサ11は具体的には、メインメモリ12に、フォームデータD1に従った大きさのイメージバッファを構成する。プロセッサ11は、発行対象クーポンのクーポンコードがフィールドF1にセットされているクーポンデータD2のフィールドF3~F12にそれぞれセットされた文字列を、関連付けられた各領域A2~A11に配置するようにイメージバッファに展開する。プロセッサ11は、上記のクーポンデータD2のフィールドF13にセットされた画像ファイル名で特定される画像ファイルを取得し、その画像ファイルが表す画像を領域A14に配置するようにイメージバッファに展開する。プロセッサ11は、上記のクーポンデータD2のフィールドF2にセットされたコードに応じたバーコードを生成し、領域A15に配置するようにイメージバッファに展開する。プロセッサ11はこの他、現在年月日、会員コード及び会員氏名を表す文字列を、領域A1,A12,A13に配置するようにそれぞれイメージバッファに展開する。なおプロセッサ11は、会員コードとしては、Act4にて保存したものを読み出す。またプロセッサ11は、会員氏名としては、Act4にて保存した会員コードで識別される会員の氏名を電子レシートサーバ20から取得する。そしてプロセッサ11は、このようにしてイメージバッファに形成されたクーポン画像をプリンタ17に送り、レシート用紙にプリントさせる。なおプロセッサ11は、発行対象クーポンが複数ある場合には、各クーポンに関連付けられたクーポンデータのそれぞれを対象として、上記の処理を順次に行い、各紙クーポンを順次に発行する。
【0048】
このようにプロセッサ11は、発行条件が成立する場合に、個別販促のための販促レシートの一例としてのクーポンの発行を決定している。かくして情報処理プログラムに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第1の決定手段として機能する。そしてプロセッサ11は、クーポンを発行することが決定されていて、かつ電子レシートサービスを適用することが決定されていない場合に、販促レシートの一例としての紙クーポンをプリントするようにプリンタ17を制御する制御手段として機能する。
【0049】
図5は紙クーポンの一例を示す図である。
ただし図5においては、領域A14に配置された画像についてはその輪郭のみを表し、画像の内容についての図示は省略している。
【0050】
そしてプロセッサ11はこののち、Act1を再度実行後、Act2及びAct3の待ち受け状態に戻る。つまりプロセッサ11は、次の取引に関する処理に備える。なおプロセッサ11は、Act7をパスしており、クーポンコードがメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されていないならばAct10にてNoと判定し、Act11をパスしてAct1に戻る。つまりこの場合にプロセッサ11は、紙レシートのみを発行し、紙クーポンは発行しない。
【0051】
さて、プロセッサ11は例えば、Act4にて保存した会員コードがメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されている場合に、電子レシートサービスを適用すると判断する。そしてプロセッサ11はこの場合には、Act8にてYesと判定し、Act12へと進む。かくして情報処理プログラムに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは、電子レシートサービスを適用することを決定する第2の決定手段として機能する。
【0052】
Act12としてプロセッサ11は、発行対象クーポンがあるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は例えば、Act4にて会員コードを保存しておらず、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に会員コードが記憶されていない場合に、電子レシートサービスを適用しないと判断する。そしてプロセッサ11はこの場合にはNoと判定し、Act13へと進む。
【0053】
Act13としてプロセッサ11は、今回の取引に関するレシートデータを電子レシートサーバ20に宛てて送出する。プロセッサ11は具体的には、紙レシートを発行する場合と同様に、当該紙レシートに表す文字列等のデータを予め定められたフォーマットで並べたデータとしてレシートデータを生成する。なおプロセッサ11は、レシートデータには、レシート画像に表されるデータの全てを含めてもよいし、レシート画像に表されるデータの一部を含めなくてもよい。またプロセッサ11は、レシート画像に表されるのとは別のデータをレシートデータに含めてもよい。ただしプロセッサ11は、会員コードをレシートデータに含める。本実施形態では、レシートデータはテキスト形式のデータである。そしてプロセッサ11は、当該レシートデータを、電子レシートサーバ20に宛てて通信インタフェース18から通信ネットワーク40へと送出させる。
プロセッサ11はこののち、Act1を再度実行後、Act2及びAct3の待ち受け状態に戻る。つまりプロセッサ11は、次の取引に関する処理に備える。
【0054】
一方でプロセッサ11は、Act7にて保存したクーポンコードがメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されているならばAct12にてYesと判定し、Act14へと進む。
Act14としてプロセッサ11は、上述のレシートデータと、ダミーデータとを電子レシートサーバ20に宛てて送出する。プロセッサ11は具体的には、Act13と同様にレシートデータを生成する。またプロセッサ11は、Act11にて発行する紙クーポンに表す表示オブジェクトのデータをレシートデータと同様なフォーマットで並べたデータとしてダミーデータを生成する。つまり、ダミーデータは、レシートデータと同様な構造のテキスト形式のデータであるが、レシートデータとは異なり、クーポンに表される表示オブジェクトを示している。つまりダミーデータは、販促レシートの一例としてのクーポンに表される表示オブジェクトと利用者コードの一例としての会員コードとを含んだ販促レシートデータの一例である。
【0055】
プロセッサ11は、紙クーポンに表す表示オブジェクト以外のデータをダミーデータに含めてもよい。当該データとしてどのようなデータを含めるかは、任意であり、例えば電子レシートサービスの仕様を決定する者などにより予め定められる。なお、当該データの一例としては、年月日及び時刻、レジ番号、扱者コード、扱者氏名、レシート番号及び店番号などが想定される。年月日及び時刻は、当該クーポンの発行の契機となった取引が行われたタイミングを表す。レジ番号は、上記取引についての登録処理及び会計処理が行われたPOS端末10を識別するために予め定められた番号である。扱者コード及び扱者氏名は、上記POS端末10を操作する操作者を識別するためのコード及び氏名である。レシート番号は、上記取引が行われた店舗にて発行される紙レシート及び電子レシートの個々を識別し得るように決定される番号である。店番号は、複数の店舗の個々を識別可能に予め定められた番号である。
【0056】
そしてプロセッサ11は、当該レシートデータ及びダミーデータを、電子レシートサーバ20に宛てて通信インタフェース18から通信ネットワーク40へと送出させる。かくして情報処理プログラムに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは、第1の出力手段として機能する。つまりプロセッサ11は、販促レシートデータとしてのダミーデータを、販促レシートサーバとしての機能を備えた電子レシートサーバ20へと出力するように機能する。
プロセッサ11はこののち、Act1を再度実行後、Act2及びAct3の待ち受け状態に戻る。つまりプロセッサ11は、次の取引に関する処理に備える。
【0057】
図6図5に示す紙クーポンに対応するダミーデータの一例を示す図である。
なお、図6において「SRID」と示される次の行に示される「230000024081」が会員IDであるが、ダミーデータにおいてはこの会員IDの末尾に「*H」なる識別子を付加することにより、ダミーデータであることを識別可能としている。
ダミーデータにおいて、カッコで囲われた、例えば「クーポンコード」などの文字列はタグであり、その次の行に示されるデータが何についてのデータであるかを表している。つまり図6に示されるダミーデータは、クーポンコードが「000001」であるクーポンに関するデータである。
【0058】
レシートデータ、或いはレシートデータ及びダミーデータが通信ネットワーク40によって電子レシートサーバ20へと伝送されると、当該レシートデータ、或いはレシートデータ及びダミーデータを通信インタフェース24が受信する。そしてこの場合に通信インタフェース24は、受信したことをプロセッサ21に通知する。
プロセッサ21は、この通知を受けると、受信されたレシートデータを含むようにレシートデータベースDB2を更新する。またプロセッサ21は、ダミーデータが受信された場合には、当該ダミーデータを上記のレシートデータに関連付けて含むようにレシートデータベースDB2を更新する。
【0059】
さて会員は、電子レシートサーバ20により管理されているレシートを確認したい場合は、当該会員が所持する情報端末30において、電子レシートサービスを利用するためのアプリケーションプログラムを起動する。そして会員は、レシートを表示させるための予め定められた操作を行う。そうすると情報端末30は、電子レシートサーバ20に宛てて、レシート表示を要求するコマンドを通信ネットワーク40へと送出する。
【0060】
当該コマンドが通信ネットワーク40により電子レシートサーバ20へと伝送されると、通信インタフェース24により受信され、その旨がプロセッサ21に通知される。プロセッサ21は、当該通知を受けたならば、メインメモリ22又は補助記憶デバイス23に記憶された情報処理プログラムに従って、以下に説明するような情報処理を実行する。
【0061】
図7はプロセッサ21による情報処理のフローチャートである。
Act21としてプロセッサ21は、レシート表示の対象となる取引を判定する。例えばプロセッサ21は、レシートデータベースDB2にて管理しているレシートデータのうちで、レシート表示を要求している会員に関連付けられたレシートデータについての一覧を表した一覧画面を生成し、情報端末30に送る。そしてプロセッサ21は、一覧画面に示された取引のうちの1つが会員によって指定されて、それが情報端末30から通知されたならば、当該の指定された取引をレシート表示の対象となる取引とする。
【0062】
Act22としてプロセッサ21は、レシート表示の対象となる取引に関して発行されたクーポン(以下、関連クーポンと称する。)が有るか否かを確認する。プロセッサ21は具体的には、レシート表示の対象となる取引に関するレシートデータに関連付けられたクーポンデータがレシートデータベースDB2に含まれていないならばNoと判定し、Act23へと進む。
【0063】
Act23としてプロセッサ21は、第1の詳細画面を生成し、レシート表示を要求している情報端末30に宛てて通信ネットワーク40へと送出する。第1の詳細画面は、指定された取引の内容を表した画面であり、関連クーポンの表示を指示するためのボタン等を含まない画面である。なお、プロセッサ21は、実際には、第1の詳細画面を情報端末30で表示させるための画面データを生成し、これを情報端末30へと送る。
【0064】
情報端末30は、前述したアプリケーションプログラムに基づく機能により、第1の画面を表示する。これにより会員は、過去の取引に関する詳細を確認することができる。そして会員は、取引に関する詳細を確認し終えたならば、表示の終了を指示するための予め定められた操作を行う。情報端末30は、当該の操作が行われたならば、第1の画面の表示を終了する。また情報端末30は、第1の画面の表示を終了したことを電子レシートサーバ20に対して通知する。
Act24としてプロセッサ21は、第1の詳細画面の表示を終了したことの通知を待ち受ける。そしてプロセッサ21は、上述のように第1の画面の表示を終了したことが通知されたならばYesと判定し、図7に示す情報処理を終了する。
【0065】
一方でプロセッサ21は、レシート表示の対象となる取引に関するレシートデータに関連付けられたダミーデータがレシートデータベースDB2に含まれているならば、Act22にてYesと判定し、Act25へと進む。
Act25としてプロセッサ21は、第2の詳細画面を生成し、当該第2の詳細画面を、レシート表示を要求している情報端末30に宛てて通信ネットワーク40へと送出する。第2の詳細画面は、指定された取引の内容を表した画面であり、かつ関連クーポンの表示を指示するためのボタン等を含んだ画面である。なお、プロセッサ21は、実際には、第2の詳細画面を情報端末30で表示させるための画面データを生成し、これを情報端末30へと送る。
【0066】
情報端末30は、第2の画面を表示する。これにより会員は、過去の取引に関する詳細を確認することができる。そして会員は、取引に関する詳細を確認し終えたならば、表示の終了を指示するための予め定められた操作を行う。情報端末30は、当該の操作が行われたならば、第2の画面の表示を終了する。また情報端末30は、第2の画面の表示を終了したことを電子レシートサーバ20に対して通知する。
【0067】
Act26としてプロセッサ21は、第2の詳細画面の表示を終了したことの通知がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、上述のように第2の詳細画面の表示を終了したことが通知されたならばYesと判定し、図7に示す情報処理を終了する。
【0068】
しかしながらプロセッサ21は、第2の詳細画面の表示を終了したことの通知がなされていないならばNoと判定し、Act27へと進む。
Act27としてプロセッサ21は、関連クーポンの表示が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、当該の要求がなされていなければNoと判定し、Act26へと戻る。
かくしてプロセッサ21はAct26及びAct27としては、第2の詳細画面の表示を終了したことの通知がなされるか、あるいは関連クーポンの表示が要求されるのを待ち受ける。
【0069】
会員は、第2の詳細画面により確認している取引の際に発行されたクーポンを確認したい場合には、例えば第2の詳細画面に含まれるボタンの操作などによりクーポン画面の表示を指示する。情報端末30はこの指示を受けると、電子レシートサーバ20に宛てて、クーポン表示を要求するコマンドを通信ネットワーク40へと送出する。
プロセッサ21は、当該のコマンドが通信インタフェース24にて受信されたならば、Act27にてYesと判定し、Act28へと進む。
【0070】
Act28としてプロセッサ21は、クーポン画面を生成し、当該クーポン画面を、クーポン表示を要求している情報端末30に宛てて通信ネットワーク40へと送出する。クーポン画面は、電子レシートサービスを利用しない場合にPOS端末10にて発行される紙クーポンの外観をほぼそのまま表した画面である。プロセッサ21は具体的には、関連クーポンのダミーデータをレシートデータベースDB2から取り出す。そしてプロセッサ21は、当該ダミーデータに示される表示オブジェクトを、フォームデータベースDB3に含まれるフォームデータが表すフォームで配置することでクーポン画面を生成する。なお、プロセッサ21は、実際には、クーポン画面を情報端末30で表示させるための画面データを生成し、これを情報端末30へと送る。なおプロセッサ21は、フォームデータベースDB3に複数のフォームデータが含まれていて、これら複数のフォームを使用することを許容する場合には、ダミーデータに含まれたパターン番号を参照する。そしてプロセッサ21は、当該パターン番号で識別されるフォームデータが表すフォームを適用して、クーポン画面を生成する。
クーポン画面を受けた情報端末30は、当該クーポン画面を表示する。
【0071】
図8はクーポン画面SC1を表示している情報端末30の外観を示す図である。
図8に示すクーポン画面SC1は、図5に示す紙クーポンに対応したものである。クーポン画面SC1は、図5に示す紙クーポンに表された表示オブジェクトの全てを表すが、情報端末30が備える表示デバイス31の表示サイズの関係から、クーポン画面SC1の一部は表示デバイス31では表示されておらず、従って図示もされていない。情報端末30は、スクロール操作に応じてクーポン画面SC1をスクロールさせることにより、図8では図示されていない部分を表示する。そして会員は、このようにクーポン画面SC1を表示させた状態の情報端末30を店員などに提示することにより、クーポンを使用することができる。
【0072】
このように、クーポン画面を情報端末30で表示させることは、クーポンを発行したことと等価である。そしてこのようなクーポン画面の表示は、図4中のAct6としてプロセッサ11が、発行条件が成立したことを確認したことに応じて行われる。かくして情報処理プログラムに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第1の決定手段として機能する。またプロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは、販促レシート画像を表すものとしてのクーポン画面を情報端末30で表示させるための画面データを生成しているのであり、生成手段として機能する。またプロセッサ11を中枢とするコンピュータは、販促レシート画面の一例としてのクーポン画面をPOS端末10から出力された会員コードで識別される利用者が使用する情報端末30へと出力しているのであり、第2の出力手段として機能する。
【0073】
なお、クーポン画面SC1は、図5に示されるようなバーコードを含んでいて、クーポンの使用に当たっては、当該バーコードをPOS端末10等でスキャンさせるものである。このため会員又は店員は、クーポン画面SC1をスクロールさせてバーコードを表示させた上で、当該バーコードをスキャンさせる。
【0074】
そこで電子レシートサーバ20においてプロセッサ21は、クーポン画面を次のような画面として生成してもよい。
図9は別例としてのクーポン画面SC2を表示している情報端末30の外観を示す図である。
クーポン画面SC2は、領域A21及び領域A22を含む。領域A21は、クーポン画面SC1が表すのと同様な画像のうちのバーコードを除いた画像を表す。領域A21は、クーポン画面SC1と同様にスクロール可能である。領域A22は、上記のバーコードを拡大して、かつ固定的に表す。
このクーポン画面SC2によれば、バーコードのスキャンに係る手間が軽減される。
【0075】
会員は、クーポンを確認し終えた場合、あるいは使用し終えた場合には、表示の終了を指示するための予め定められた操作を行う。情報端末30は、当該の操作が行われたならば、クーポン画面の表示を終了する。また情報端末30は、クーポン画面の表示を終了したことを電子レシートサーバ20に対して通知する。
【0076】
Act29としてプロセッサ21は、上記のようにクーポン画面を送出したのとは別に関連クーポンが有るか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、関連クーポンが1つだけであるならばNoと判定して、Act30へと進む。
【0077】
Act30としてプロセッサ21は、クーポン画面の表示を終了したことの通知を待ち受ける。そしてプロセッサ21は、上述のようにクーポン画面の表示を終了したことが通知されたならばYesと判定し、Act25以降の処理を前述と同様に繰り返す。つまりプロセッサ21は、Act25として第2の詳細画面を情報端末30で再度表示させた上で、Act26及びAct27の待ち受け状態に戻る。
【0078】
プロセッサ21は、Act28で既に送出したクーポン画面が関連する関連クーポンとは別に関連クーポンがある場合には、Act29にてYesと判定し、Act31へと進む。
Act31としてプロセッサ21は、表示する関連クーポンの変更が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、当該要求がなされていないならばNoと判定し、Act32へと進む。
Act32としてプロセッサ21は、クーポン画面の表示を終了したことの通知を待ち受ける。そしてプロセッサ21は、当該通知がなされていないならばNoと判定し、Act31に戻る。
かくしてプロセッサ21はAct31及びAct32としては、変更要求又は終了通知がなされるのを待ち受ける。
【0079】
会員は、別のクーポンを確認したい場合には、変更を指示するための予め定められた操作を行う。そうすると情報端末30は、電子レシートサーバ20に宛てて、変更を要求するコマンドを通信ネットワーク40へと送出する。
【0080】
当該コマンドが通信インタフェース24により受信され、その旨がプロセッサ21に通知されると、プロセッサ21は、Act31にてYesと判定し、Act28以降の処理を前述と同様に繰り返す。ただしこのときにプロセッサ21は、別の関連クーポンのダミーデータをレシートデータベースDB2から取り出し、当該ダミーデータを用いて前述と同様にしてクーポン画面を生成する。
【0081】
そしてプロセッサ21は、Act31及びAct32の待ち受け状態にあるときに、上述のように終了が通知されたならば、Act32にてYesと判定し、Act25以降の処理を前述と同様に繰り返す。つまりプロセッサ21は、Act25として第2の詳細画面を情報端末30で再度表示させた上で、Act26及びAct27の待ち受け状態に戻る。
【0082】
以上のように電子レシートシステム100によれば、電子レシートサービスの適用を希望する会員に対しては、POS端末にて紙クーポンを発行しない。そしてクーポンの発行条件が成立した取引に関しては、電子レシートサーバ20が、紙クーポンの外観をほぼそのまま表したクーポン画面を情報端末30に表示させる。従って、クーポンの保管に関しての受け取り側の負担が軽減できる。
【0083】
そして電子レシートシステム100では、POS端末10から電子レシートサーバ20へは、クーポンに表す表示オブジェクトをテキスト形式により表したダミーデータを送る。このため、クーポン画面の画像データをそのまま送る場合に比べて伝送及び保存すべきデータ量を減少することができ、当該伝送及び保存のためのリソースの負荷を軽減できる。
【0084】
また電子レシートサーバ20は、複数のフォームのそれぞれを表すフォームデータをそれぞれ保持しておき、ダミーデータに含まれたパターン番号に応じたフォームデータが表すフォームを適用してクーポン画面を生成することができる。これにより、複数のフォームのクーポンが発行され得る環境に対応することが可能となる。
【0085】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
クーポン以外の個別販促のための販促レシートを発行する場合においても、上記の実施形態と同様に実施が可能である。
【0086】
クーポン画面の表示を、レシート画面の表示とは無関係に行ってもよい。この場合には、ダミーデータには、取引の個々を識別し得るようにするためのデータを含めなくてもよい。つまり電子レシートサーバ20では、例えばダミーデータを会員コードに関連付けて管理しておき、情報端末30からのアクセスに応じてまずはクーポンの一覧画面を情報端末30に表示させる。そして電子レシートサーバ20は、一覧画面の中から会員により指定されたクーポンのクーポン画面を情報端末30で表示させるようにする。
【0087】
ダミーデータの生成は、登録機能及び決済機能を備えるがPOSとは無関係なキャッシュレジスタのような販売処理装置、登録機能を有さない会計装置、あるいは登録機能及び決済金額の算出機能を備えない決済装置などにおいて行ってもよい。
【0088】
クーポン画面の生成は、レシートデータの管理機能を備えないサーバ装置において行ってもよい。
【0089】
情報処理によりプロセッサ11又はプロセッサ21が実現する各機能は、その一部または全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
10…POS端末、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…表示デバイス、15…入力デバイス、16…読取デバイス、17…プリンタ、18…通信インタフェース、19…伝送路、20…電子レシートサーバ、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶デバイス、24…通信インタフェース、25…伝送路、30…情報端末、31…表示デバイス、40…通信ネットワーク、100…電子レシートシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9