(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126948
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】穿刺コアコンポーネント及び穿刺コアコンポーネントを有する穿刺器
(51)【国際特許分類】
A61B 17/04 20060101AFI20230905BHJP
A61B 17/34 20060101ALI20230905BHJP
A61B 17/062 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
A61B17/04
A61B17/34
A61B17/062
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111682
(22)【出願日】2023-07-06
(62)【分割の表示】P 2021565129の分割
【原出願日】2020-05-01
(31)【優先権主張番号】201910367365.0
(32)【優先日】2019-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521475381
【氏名又は名称】江蘇風和医療器材股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】FULBRIGHT MEDICAL INC.
【住所又は居所原語表記】D3, No. 6 Dongsheng West Road, Jiangyin City Wuxi, Jiangsu 214437, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】孫 宝峰
(72)【発明者】
【氏名】黄 曄
(57)【要約】 (修正有)
【課題】縫合機能を有する穿刺器として、穿刺コアコンポーネントを提供する。
【解決手段】穿刺コアコンポーネントは、操作コンポーネント1、穿刺コアロッド、人体組織を穿刺して穿刺口を形成するための穿刺先端7を含む。操作コンポーネント1は、操作されて駆動力を発生させ、穿刺コアロッドは、伝動コンポーネント及び実行コンポーネント6を含む。伝動コンポーネントは、駆動力を伝達し、実行コンポーネント6は、縫合実行機構を有し、位置決めコンポーネント、縫合コンポーネント、縫合糸解放コンポーネント、縫合針先固定コンポーネントをさらに有し、それぞれ、穿刺口を縫合するとき、位置決め、縫合針出し、縫合糸の解放、縫合針先の受け取り及び係止保持を行い、穿刺コアコンポーネントを有する穿刺器は、機能が揃えており、配置スペースを少なく占める縫合可能穿刺器になる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構であって、
位置決め操作コンポーネント及び位置決めコンポーネントを含み、前記位置決めコンポーネントは、前記位置決め操作コンポーネントにより駆動されて、前記穿刺コアコンポーネントの第1軸方向を中心軸線として回動する、ことを特徴とする穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項2】
前記位置決め操作コンポーネントは、動かし部材を含み、前記動かし部材は、前記穿刺コアコンポーネントの周方向に沿う力が付勢されて、前記位置決め操作コンポーネントが前記穿刺コアコンポーネントの第2軸方向を中心軸線として回動するように連動させて、前記位置決めコンポーネントを駆動し、
前記第1軸方向と前記第2軸方向とは平行するが、軸が異なるものである、ことを特徴とする請求項1に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項3】
前記第2軸方向は、前記穿刺コアコンポーネントの中心軸線である、ことを特徴とする請求項2に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項4】
前記位置決め機構は、近端が前記動かし部材に固定接続され、遠端が前記位置決めコンポーネントの近端に駆動可能に接続される位置決め伝動コンポーネントをさらに含む、ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項5】
前記位置決め伝動コンポーネントの前記遠端は、突出延長部を含み、前記位置決めコンポーネントの前記近端は、収容溝を含み、
前記突出延長部は、前記収容溝に可動に収容され、前記駆動可能な接続となる、ことを特徴とする請求項4に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項6】
前記収容溝は、長円形溝である、ことを特徴とする請求項5に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項7】
前記位置決めコンポーネントは、位置決めファンを含み、前記位置決めファンは、前記回動をした後、前記穿刺コアコンポーネントの縫合通路を露出させる、ことを特徴とする請求項1に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項8】
前記位置決め伝動コンポーネントの前記遠端は、回動リングであり、前記突出延長部は、前記回動リングの上面又は下面から突出延長して形成される、ことを特徴とする請求項5に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項9】
前記位置決めコンポーネントは、アシストアーム、回転軸及び位置決めファンを含み、前記アシストアームは、前記回転軸の近端から横方向に延長しており、前記アシストアームは、前記収容溝を含み、前記位置決めファンは前記回転軸の遠端に位置する、ことを特徴とする請求項5に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項10】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合機構と縫合糸解放機構とをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項11】
前記位置決めコンポーネントは、閉状態及び開状態を有し、
前記閉状態と前記開状態との切り替えは、前記位置決めコンポーネントが前記第1軸方向を中心軸線として回動することにより行われる、ことを特徴とする請求項1に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項12】
前記位置決めコンポーネントは、位置決めファンを含み、
前記位置決めファンは、
前記閉状態で、前記穿刺コアコンポーネントの外面と面一となり、
前記開状態で、前記穿刺コアコンポーネントの外面から突出する、ことを特徴とする請求項11に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項13】
前記位置決めファンは、前記穿刺コアコンポーネントの中心軸線に垂直な上面を有し、
前記位置決めファンの上面は、前記開状態で、組織と面接触となる、ことを特徴とする請求項12に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構。
【請求項14】
縫合糸解放機構であって、
第1壁ケースと第2壁ケースとを含み、
初期状態及び終止状態を有し、
前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとは、前記初期状態で接合し、前記終止状態で分離し、
前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとが接合しているとき、縫合糸を収容するためのチャンバーを形成するように、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースに取り込まれている、ことを特徴とする穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項15】
前記第1壁ケースと前記第2壁ケースの大きさが異なる、ことを特徴とする請求項14に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項16】
前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとが相対ヒンジ回転することで、前記初期状態と前記終止状態とを切り替える、ことを特徴とする請求項14に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項17】
前記第1壁ケース及び前記第2壁ケースのうちの一方には、歯付き部材が設けられ、
又は、前記第1壁ケース及び前記第2壁ケースには、いずれも、歯付き部材が設けられる、ことを特徴とする請求項14に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項18】
前記縫合糸解放機構は、縫合糸解放操作コンポーネント及び縫合糸解放伝動コンポーネントをさらに含み、前記縫合糸解放操作コンポーネントは、押圧され又は引かれて、前記縫合糸解放伝動コンポーネントを駆動して直線移動させ、前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとを駆動して相対ヒンジ回転させる、ことを特徴とする請求項14に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項19】
前記縫合糸解放操作コンポーネントは前記縫合糸解放伝動コンポーネントに当接して、前記縫合糸伝動コンポーネントを駆動する、ことを特徴とする請求項18に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項20】
前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、ラックを含む、ことを特徴とする請求項18に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項21】
前記ラックの対向する2つの側面の局所には、いずれも歯が設けられ、前記2つの側面の前記局所は、互いに対称的であり、
又は、前記ラックの1つの側面の局所には、歯が設けられる、ことを特徴とする請求項20に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項22】
前記初期状態で、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとが接合すると、穿刺先端を形成し、前記チャンバーは、前記穿刺先端のチャンバーである、ことを特徴とする請求項14に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項23】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合機構をさらに含み、前記縫合機構は、縫合操作コンポーネントと、縫合伝動コンポーネントと、縫合実行コンポーネントとを含み、前記縫合操作コンポーネントは、前記縫合伝動コンポーネントを介して前記縫合実行コンポーネントを駆動し、前記縫合実行コンポーネントは、縫合針を含み、
前記縫合伝動コンポーネント及び前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、いずれも、ラックを含み、前記ラックは、同一のラックである、ことを特徴とする請求項18に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構。
【請求項24】
前記縫合針先固定機構は、可動部材を含み、前記可動部材は、前記可動部材の端部から延長する、縫合針先を係止保持するためのスリットを含む、ことを特徴とする穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項25】
前記縫合針先固定機構は、縫合針先固定伝動コンポーネントをさらに含み、前記可動部材は、前記可動部材を駆動して直線移動させる前記縫合針先固定伝動コンポーネントに固定接続される、ことを特徴とする請求項24に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項26】
前記縫合針先固定伝動コンポーネントは、上から順に、上伝動リング、互いに対称的に設けられる2つの連結ロッド、伝動管、下伝動リング及び2つの対称的な補助押しアームを含み、前記上伝動リングは、2つの前記連結ロッドの近端にそれぞれ固定接続され、2つの前記連結ロッドの遠端はそれぞれ前記伝動管の近端に固定接続され、前記伝動管の遠端は前記下伝動リングに固定接続され、前記下伝動リングは前記2つの補助押しアームの近端にそれぞれ固定接続され、前記可動部材は2つあり、前記可動部材は前記補助押しアームに1対1対応で固定して接続される、ことを特徴とする請求項25に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項27】
前記縫合針先固定機構は、押圧されると、前記縫合針先固定伝動コンポーネントに当接して、前記縫合針先固定伝動コンポーネントを駆動して直線移動させ、引かれると、前記縫合針先固定伝動コンポーネントと分離する縫合針先固定操作コンポーネントをさらに含む、ことを特徴とする請求項25に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項28】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合操作コンポーネントを含む縫合機構と、縫合糸解放操作コンポーネントを含む縫合糸解放機構とをさらに含み、前記縫合針先固定操作コンポーネントと、前記縫合操作コンポーネントと、前記縫合糸解放操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである、ことを特徴とする請求項27に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項29】
前記同一の操作コンポーネントは、押圧され又は引かれて、前記同一の操作コンポーネントを下へ移動又は上へ移動させる押圧蓋を含む、ことを特徴とする請求項28に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項30】
前記縫合針先固定機構は、前記縫合針先を係止保持する前記可動部材を規制するための規制アームをさらに含む、ことを特徴とする請求項24に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項31】
前記縫合針先固定機構は、前記縫合針先を係止保持するための弾性メッシュ板又は弾性中空板である受け取りシートを含む受け取りコンポーネントをさらに含む、ことを特徴とする請求項24に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構。
【請求項32】
前記縫合機構は、2つの縫合部材を含み、各前記縫合部材は、いずれも、縫合アーム及び縫合針先を含み、前記縫合針先は前記縫合アームに分離可能に接続され、縫合糸の端部は、前記縫合針先に固定され、
2つの前記縫合部材は、駆動されて回動することで、針出し縫合を行う、ことを特徴とする穿刺コアコンポーネント用の縫合機構。
【請求項33】
各々の前記縫合部材は、ギアをさらに含み、
前記縫合機構は、縫合伝動コンポーネントをさらに含み、前記縫合伝動コンポーネントは、ラックを含み、前記ギアは前記ラックと噛み合う、ことを特徴とする請求項32に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構。
【請求項34】
前記縫合機構は、前記縫合伝動コンポーネントを駆動して直線移動させる縫合操作コンポーネントをさらに含む、ことを特徴とする請求項33に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構。
【請求項35】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合糸解放伝動コンポーネントを含む縫合糸解放機構をさらに含み、
前記縫合伝動コンポーネント及び前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、いずれも、ラックを含み、前記ラックは、同一のラックである、ことを特徴とする請求項33に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構。
【請求項36】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合針先固定操作コンポーネントを含む縫合針先固定機構と、縫合糸解放操作コンポーネントを含む縫合糸解放機構とをさらに含み、前記縫合針先固定操作コンポーネントと、前記縫合操作コンポーネントと、前記縫合糸解放操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである、ことを特徴とする請求項34に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構。
【請求項37】
前記同一の操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記押圧蓋は、押圧され又は引かれて、前記同一の操作コンポーネントを下へ移動又は上へ移動させる、ことを特徴とする請求項36に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構。
【請求項38】
誤操作防止機構であって、
第1部材は、壁を含み、第2部材は、規制部を含み、
前記誤操作防止機構は、前記壁及び前記規制部を含み、
初期位置では、前記規制部は、前記壁に当接することで、前記第1部材が誤操作されるため前記第2部材に対して相対移動するのを防止し、
前記壁は、切欠を含み、前記第1部材が回動されて他の位置になると、前記切欠が前記規制部を収容し、さらに前記第1部材が操作されて前記第2部材に対して相対移動する、ことを特徴とする、誤操作防止機構。
【請求項39】
誤操作防止機構であって、
第1部材は、調節ブロック及びばねを含み、前記ばねの一端が前記調節ブロックに当接し、他端が前記第1部材の前記調節ブロック以外の他の部分に当接し、前記ばねの弾性力により、前記調節ブロックが前記他の部分に対して相対移動するのを阻止し、
第2部材は、規制部を含み、
前記誤操作防止機構は、前記調節ブロック、前記ばね及び前記規制部を含み、
前記規制部は第1ガイド傾斜面を有し、前記調節ブロックは第2ガイド傾斜面を有し、
初期位置では、前記第1ガイド傾斜面は前記第2ガイド傾斜面に当接し、前記第1部材を誤操作する力がばねの弾性力に抵抗するのに十分でないと、前記規制部は、前記調節ブロックに当接することで、前記第1部材が誤操作されて、前記第2部材に対して相対移動するのを防止し、
操作力を増大させると、前記力がばねの弾性力に抵抗して、前記調節ブロックを前記ガイド傾斜面に沿って前記他の調節ブロック、前記他の調節ブロック又は前記第1部材の前記他の部分に向かって移動させ、前記調節ブロックが前記規制部から離脱した後、前記第1部材が操作されて前記第2部材に対して相対移動する、ことを特徴とする誤操作防止機構。
【請求項40】
前記第1部材は、前記ばねの前記他端が当接する他の調節ブロックをさらに含む、ことを特徴とする請求項39に記載の誤操作防止機構。
【請求項41】
前記第1部材は、ガイド溝を含み、前記調節ブロックは、前記ガイド溝内に可動に収容される凸部を含む、ことを特徴とする請求項39又は40に記載の誤操作防止機構。
【請求項42】
縫合機構を含む穿刺コアコンポーネントであって、
前記縫合機構は、請求項32~37のいずれか1項に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構である、ことを特徴とする穿刺コアコンポーネント。
【請求項43】
前記穿刺コアコンポーネントは、位置決め機構をさらに含み、前記位置決め機構は、請求項1~13のいずれか1項に記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構である、ことを特徴とする請求項42に記載の穿刺コアコンポーネント。
【請求項44】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合糸解放機構をさらに含み、前記縫合糸解放機構は、請求項14~23のいずれか1項に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構である、ことを特徴とする請求項43に記載の穿刺コアコンポーネント。
【請求項45】
前記穿刺コアコンポーネントは、縫合針先固定機構をさらに含み、前記縫合針先固定機構は、請求項24~31のいずれか1項に記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構である、ことを特徴とする請求項43に記載の穿刺コアコンポーネント。
【請求項46】
前記穿刺コアコンポーネントは、誤操作防止機構をさらに含み、前記誤操作防止機構は、請求項38~41のいずれか1項に記載の誤操作防止機構である、ことを特徴とする請求項43に記載の穿刺コアコンポーネント。
【請求項47】
穿刺コアコンポーネントと、ブッシングコンポーネントとを含み、前記穿刺コアコンポーネントが前記ブッシングコンポーネントから取り出し可能に嵌設される縫合可能穿刺器であって、
前記穿刺コアコンポーネントは、請求項42~46に記載の穿刺コアコンポーネントである、ことを特徴とする縫合可能穿刺器。
【請求項48】
ブッシングコンポーネントと、前記ブッシングコンポーネントから取り出し可能に嵌設されるとともに、第1操作コンポーネント、第2操作コンポーネント、第3操作コンポーネント、位置決めファン、ロッド壁管、縫合針先を含む縫合部材、縫合糸解放機構、及び縫合糸を含む穿刺コアコンポーネントとを含む縫合可能穿刺器の使用方法であって、
第1操作コンポーネントを操作して、前記位置決めファンを外側へ回動させ、前記位置決めファンを前記ロッド壁管の外面から突出させるステップ(1)と、
前記穿刺コアコンポーネント又は前記縫合可能穿刺器を上へ引き、前記位置決めファンを位置決めするステップ(2)と、
前記第2操作コンポーネントを操作して、前記縫合部材を回動させるステップ(3)と、
前記第3操作コンポーネントを操作して、縫合糸解放機構を開き、前記縫合糸解放機構に収容された前記縫合糸を解放するステップ(4)と、
前記縫合部材を所定位置まで回動させ、前記縫合針先を固定するステップ(5)と、
前記縫合針先をさらに固定するステップ(6)と、
前記第2操作コンポーネントを操作して、前記縫合部材を戻すステップ(7)と、
前記第3操作コンポーネントを操作して、前記縫合糸解放機構を閉じるステップ(8)と、
第1操作コンポーネントを操作して、前記位置決めファンを内側へ回動させるステップ(9)と、
前記穿刺コアコンポーネント又は縫合可能穿刺器を上へ引くステップ(10)とを含む、ことを特徴とする縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項49】
前記ステップ(1)では、前記操作は、回動させることである、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項50】
前記第1操作コンポーネントは、回動盤を含み、
前記ステップ(1)は、前記回動盤を回動させ、前記回動盤が第1周方向に沿って回動して、第1伝動コンポーネントを回動させ、前記第1伝動コンポーネントが前記位置決めファンを外側へ回動させるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項49に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項51】
前記ステップ(1)は、前記位置決めファンを外側へ回動させた後、縫合通路を露出させるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項52】
前記ステップ(3)及び前記ステップ(4)では、前記操作は、いずれも押圧することである、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項53】
前記ステップ(3)及び前記ステップ(4)では、前記第2操作コンポーネントと前記第3操作コンポーネントは、同一の操作コンポーネントである、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項54】
前記穿刺コアコンポーネントは、ギアをさらに含む前記縫合部材を含む縫合コンポーネントを含み、
前記第2操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、
前記ステップ(3)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して第2伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させ、前記第2伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記ギアを回動させ、さらに前記縫合部材を回動させるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項55】
前記第3操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、
前記ステップ(4)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を開くステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項56】
前記第3操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、
前記ステップ(4)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を開くステップとをさらに含み、
前記ステップ(3)での前記第2伝動コンポーネントと、前記ステップ(4)での前記伝動コンポーネントとは、同一の伝動コンポーネントであり、前記ステップ(3)での前記ラックと、前記ステップ(4)での前記ラックとは、同じラックであり、前記縫合針の回動と前記縫合糸解放機構の開きを同期化して行う、ことを特徴とする請求項54に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項57】
前記ステップ(5)は、前記縫合針先を受け取り部材により係止保持して固定するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項58】
前記ステップ(6)は、押圧蓋を含む前記第2操作コンポーネントを押圧し、前記押圧蓋が第3伝動コンポーネントを下へ押し、前記第3伝動コンポーネントが可動部材を押して下へ移動させ、前記可動部材のスリットが前記縫合針先を係止保持するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項59】
前記ステップ(7)及び前記ステップ(8)では、前記操作は、いずれも引くことである、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項60】
前記ステップ(7)及び前記ステップ(8)では、前記第2操作コンポーネントと前記第3操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項61】
前記第2操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、
前記ステップ(7)は、前記押圧蓋を引いて上へ移動させ、前記押圧蓋が上へ移動して第2伝動コンポーネントを駆動して上へ移動させ、前記第2伝動コンポーネントのラックが上へ移動して前記縫合コンポーネントのギアを回動させ、さらに前記縫合部材を回動させて戻すステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項62】
前記第3操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、
前記ステップ(8)は、前記押圧蓋を引いて上へ移動させ、前記押圧蓋が上へ移動して伝動コンポーネントを駆動して上へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが上へ移動して前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を閉じるステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項63】
前記ステップ(9)では、前記操作は、回動させることである、ことを特徴とする請求項48に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項64】
前記第1操作コンポーネントは、回動盤を含み、
前記ステップ(9)は、前記回動盤を回動させ、前記回動盤が第2周方向に沿って回動して第1伝動コンポーネントを回動させ、前記第1伝動コンポーネントが前記位置決めファンを内側へ回動させるステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項63に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【請求項65】
前記ステップ(3)及び前記ステップ(4)では、前記第2操作コンポーネントと、押圧蓋を含む前記第3操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントであり、
前記ステップ(4)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を開くステップとをさらに含み、前記ステップ(3)での前記第2伝動コンポーネントと、前記ステップ(4)での前記伝動コンポーネントとは、同一の伝動コンポーネントであり、前記ステップ(3)での前記ラックと前記ステップ(4)での前記ラックとは、同じラックであり、前記ステップ(3)と前記ステップ(4)とを同期化して行い始める、ことを特徴とする請求項54に記載の縫合可能穿刺器の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は外科器械に関し、特に穿刺コアコンポーネント及び穿刺器に関し、医療器械分野に属する。
【背景技術】
【0002】
腹腔手術、胸腔手術などの低侵襲外科手術では、穿刺器は、ステープラー又は他の手術器械(例えば内視鏡など)を体腔内に入れるために、人体の腔壁の中に入り通路を構築し、検査や手術操作を行うために、ガスの出入りの通路を構築する。
【0003】
穿刺器は、穿刺コアコンポーネント及びブッシングコンポーネントを含む。手術の際、医師は、一般的に、まず患者の人体組織に小さい切り口を切り、穿刺コアコンポーネントの穿刺先端を切られた小さい切り口に位置合わせをして左右に往復回動させると同時に、穿刺器を下に移動し、穿刺コアコンポーネントがブッシングコンポーネントをガイドして患者の人体組織の表面層を貫き、そして、穿刺コアコンポーネントを抜き出し、ステープラー又は他の手術器械がブッシングコンポーネントを通過して患者体腔に出入りして動作することができる。従来の穿刺コアコンポーネントは、穿刺だけの役割を果たし、ブッシングコンポーネントをガイドして人体腹部の切り口から患者の体内に入れた後に、廃棄される。
【0004】
手術が終わった時、穿刺口からブッシングコンポーネントを取り出し、穿刺口を縫合する。低侵襲手術の穿刺口が小さくて深く、特に肥満患者の人体組織は厚いため、縫合が適切ではない場合、患者は手術後に穿刺孔ヘルニアなどの合併症が発生しやすい。専門的な縫合器械を用いて穿刺口を縫合することで、上記合併症を減らすことができるが、このようにすれば、手術器械を追加する必要があり、縫合コストが高くなり、手術器械が繁雑で、操作しにくい。また、穿刺口を専門的に縫合する縫合器は、構造が複雑で、使いにくい。従って、縫合機能を有する穿刺器を使用することができる。
【0005】
正確な縫合を実現するために、縫合機能を有する穿刺器は、縫合前に穿刺口の両側の人体組織を位置決めすべきであるので、穿刺器に位置決めが可能な装置を配置する必要がある。しかし、従来の縫合可能穿刺器の位置決めが正確ではなく、位置決め装置の操作が不便で、穿刺器の限られた収納スペース内において、位置決め動作を駆動する装置及び位置決め動作を行う装置をどのように配置するかは、当業者にとって解決すべき課題となる。
【0006】
位置決め動作を行った後、針出し動作を行い、穿刺口を縫合する。実際の操作では、穿刺口の縫合方式は2つある。第1の縫合方式として、縫合針先は、縫合糸を穿刺口の外部から穿刺口に入れた後、また、穿刺口の側面から挿入し、穿刺口の両側の人体組織から抜き出す。このような縫合方式を用いると、縫合糸を事前に体内に送り込む必要がないが、縫合針先を穿刺口の側面から挿入するとき、穿刺口の側面に推力が付勢され、それにより、穿刺口を拡げてしまい、縫合効果が好ましくなく、筋膜層を縫合できない。第2の縫合方式として、穿刺口を内側から外側又は外側から内側へ縫合し、縫合軌跡が直線である。この縫合方式は、組織に対して正確な位置決めや挟持を行うことができず、縫合失敗を招きやすい。縫合方式として、縫合針先は、縫合糸を穿刺口の両側の組織の最下層(すなわち、筋膜層)から挿入し、穿刺口の側面から抜き出すことが好ましく、このようにすれば、筋膜層をうまく縫合することができる。しかし、このような縫合方式の実現には、対応する縫合駆動装置及び縫合実行装置が必要であり、縫合前に縫合糸を体内に送り込む必要がある。縫合駆動装置及び縫合実行装置がどのような構造で対応する機能を実現するかは、解決しようとする課題となる。縫合糸を穿刺コアコンポーネント内に収容し、縫合糸を穿刺コアコンポーネントとともに穿刺口内に入れるのは実行可能な方式であるが、如何にして穿刺コアコンポーネント内に縫合糸を収容するか、如何にして縫合糸を解放して縫合針出しに合わせるかは、上記縫合方式を使うときに解決すべき課題となる。また、穿刺器の限られた収納スペース内において、縫合駆動装置、縫合実行装置、縫合糸解放機能の駆動装置及び実行装置を如何にして配置するかは、当業者がさらに解決すべき課題となる。
【0007】
従来のいくつかの縫合可能穿刺器では、縫合用の縫合コンポーネントは、縫合アーム、及び縫合アームの端部に位置する縫合針先を含み、縫合針先には、縫合糸が結び付けられる。縫合後、縫合針先と縫合アームとを分離させて、縫合針先に付いた縫合糸を残す必要がある。しかし、縫合針先と縫合アームとの両者を分離させるには、大きい外力を必要とする。従来技術での縫合針先を残すための針先受け取りコンポーネントは、縫合針先に対する固定効果が好ましくなく、縫合針先と縫合アームとを効果的に分離させることができない。従って、縫合針先に対する固定効果を如何にして向上させて、縫合アームと縫合針先との分離に失敗する確率を低減させるかは、当業者が解決すべき課題となる。
【0008】
従来の縫合可能穿刺器は、誤操作防止装置を備えていない。また、医師の誤操作を避ける機能を有する装置を配置すると、穿刺器の収容スペースを占めるが、穿刺器の収容スペースは非常に限られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構であって、位置決め操作コンポーネント及び位置決めコンポーネントを含み、前記位置決めコンポーネントは、前記位置決め操作コンポーネントにより駆動されて、前記穿刺コアコンポーネントの第1軸方向を中心軸線として回動する。
【0011】
さらに、前記位置決め操作コンポーネントは、動かし部材を含み、前記動かし部材は、前記穿刺コアコンポーネントの周方向に沿う力が付勢されて、前記位置決め操作コンポーネントが前記穿刺コアコンポーネントの第2軸方向を中心軸線として回動するように連動させて、前記位置決めコンポーネントを駆動し、前記第1軸方向と前記第2軸方向とは平行するが、軸が異なる。
【0012】
さらに、前記第2軸方向は、前記穿刺コアコンポーネントの中心軸線である。
【0013】
さらに、前記位置決め機構は、近端が前記動かし部材に固定接続され、遠端が前記位置決めコンポーネントの近端に駆動可能に接続される位置決め伝動コンポーネントをさらに含む。
【0014】
さらに、前記位置決め伝動コンポーネントの前記遠端は、突出延長部を含み、前記位置決めコンポーネントの前記近端は、収容溝を含み、前記突出延長部は、前記収容溝に可動に収容され、前記駆動可能な接続となる。
【0015】
さらに、前記収容溝は、長円形溝である。
【0016】
さらに、前記位置決めコンポーネントは、位置決めファンを含み、前記位置決めファンは、前記回動をした後、前記穿刺コアコンポーネントの縫合通路を露出させる。
【0017】
さらに、前記位置決め伝動コンポーネントの前記遠端は、回動リングであり、前記突出延長部は、前記回動リングの上面又は下面から突出延長して形成される。
【0018】
さらに、前記位置決めコンポーネントは、アシストアーム、回転軸及び位置決めファンを含み、前記アシストアームは、前記回転軸の近端から横方向に延長しており、前記アシストアームは、前記収容溝を含み、前記位置決めファンは前記回転軸の遠端に位置する。
【0019】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合機構と縫合糸解放機構とをさらに含む。
【0020】
さらに、前記位置決めコンポーネントは、閉状態及び開状態を有し、前記閉状態と前記開状態との切り替えは、前記位置決めコンポーネントが前記第1軸方向を中心軸線として回動することにより行われる。
【0021】
さらに、前記位置決めコンポーネントは、位置決めファンを含み、前記位置決めファンは、前記閉状態で、前記穿刺コアコンポーネントの外面と面一となり、前記開状態で、前記穿刺コアコンポーネントの外面から突出する。
【0022】
さらに、前記位置決めファンは、前記穿刺コアコンポーネントの中心軸線に垂直な上面を有し、
前記位置決めファンの上面は、前記開状態で、組織と面接触となる。
【0023】
穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構であって、第1壁ケースと第2壁ケースとを含み、初期状態及び終止状態を有し、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとは、前記初期状態で接合し、前記終止状態で分離し、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとが接合しているとき、縫合糸を収容するためのチャンバーを形成するように、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースに取り込まれている。
【0024】
さらに、前記第1壁ケース与と前記第2壁ケースの大きさが異なる。
【0025】
さらに、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとが相対ヒンジ回転することで、前記初期状態と前記終止状態とを切り替える。
【0026】
さらに、前記第1壁ケース及び前記第2壁ケースのうちの一方には、歯付き部材が設けられ、又は、前記第1壁ケース及び前記第2壁ケースには、いずれも、歯付き部材が設けられる。
【0027】
さらに、前記縫合糸解放機構は、縫合糸解放操作コンポーネント及び縫合糸解放伝動コンポーネントをさらに含み、前記縫合糸解放操作コンポーネントは、押圧され又は引かれて、前記縫合糸解放伝動コンポーネントを駆動して直線移動させ、前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとを駆動して相対ヒンジ回転させる。
【0028】
さらに、前記縫合糸解放操作コンポーネントは前記縫合糸解放伝動コンポーネントに当接して、前記縫合糸伝動コンポーネントを駆動する。
【0029】
さらに、前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、ラックを含む。
【0030】
さらに、前記ラックの対向する2つの側面の局所には、いずれも歯が設けられ、前記2つの側面の前記局所は、互いに対称的であり、又は、前記ラックの1つの側面の局所には、歯が設けられる。
【0031】
さらに、前記初期状態では、前記第1壁ケースと前記第2壁ケースとは、閉じた後に穿刺先端を形成し、前記チャンバーは、前記穿刺先端のチャンバーである。
【0032】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合機構をさらに含み、前記縫合機構は、縫合操作コンポーネントと、縫合伝動コンポーネントと、縫合実行コンポーネントとを含み、前記縫合操作コンポーネントは、前記縫合伝動コンポーネントを介して前記縫合実行コンポーネントを駆動し、前記縫合実行コンポーネントは、縫合針を含み、前記縫合伝動コンポーネント及び前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、いずれも、ラックを含み、前記ラックは、同じラックである。
【0033】
さらに、前記縫合針先固定機構は、可動部材を含み、前記可動部材は、前記可動部材の端部から延長するスリットを含み、前記スリットは、縫合針先を係止保持するためのものである。
【0034】
さらに、前記縫合針先固定機構は、縫合針先固定伝動コンポーネントをさらに含み、前記可動部材は、前記縫合針先固定伝動コンポーネントに固定接続され、前記縫合針先固定伝動コンポーネントは、前記可動部材を駆動して直線移動させる。
【0035】
さらに、前記縫合針先固定伝動コンポーネントは、上から順に上伝動リング、連結ロッド、伝動管、下伝動リング及び2つの対称的な補助押しアームを含み、前記連結ロッドは、互いに対称的に設けられる2つであり、前記上伝動リングは、2つの前記連結ロッドの近端にいずれも固定接続され、2つの前記連結ロッドの遠端はいずれも前記伝動管の近端に固定接続され、前記伝動管の遠端は前記下伝動リングに固定接続され、前記下伝動リングは前記2つの補助押しアームの近端にいずれも固定接続され、前記可動部材は2つあり、前記可動部材は前記補助押しアームに1対1対応で固定して接続される。
【0036】
さらに、前記縫合針先固定機構は、縫合針先固定操作コンポーネントをさらに含み、前記縫合針先固定操作コンポーネントは、押圧されると、前記縫合針先固定伝動コンポーネントに当接して、前記縫合針先固定伝動コンポーネントを駆動して直線移動させ、前記縫合針先固定操作コンポーネントは、引かれると、前記縫合針先固定伝動コンポーネントと分離する。
【0037】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合操作コンポーネントを含む縫合機構と、縫合糸解放操作コンポーネントを含む縫合糸解放機構とをさらに含み、前記縫合針先固定操作コンポーネントと、前記縫合操作コンポーネントと、前記縫合糸解放操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである。
【0038】
さらに、前記同一の操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記押圧蓋が押圧され又は引かれて、前記同一の操作コンポーネントを下へ移動又は上へ移動させる。
【0039】
さらに、前記縫合針先固定機構は、前記縫合針先を係止保持する前記可動部材を規制するための規制アームをさらに含む。
【0040】
さらに、前記縫合針先固定機構は、前記縫合針先を係止保持するための弾性メッシュ板又は弾性中空板である受け取りシートを含む受け取りコンポーネントをさらに含む。
【0041】
穿刺コアコンポーネント用の縫合機構であって、前記縫合機構は、2つの縫合部材を含み、各前記縫合部材は、いずれも、縫合アーム及び縫合針先を含み、前記縫合針先は前記縫合アームに分離可能に接続され、縫合糸の端部は、前記縫合針先に固定され、2つの前記縫合部材は、駆動されて回動することで、針出し縫合を行う。
【0042】
さらに、各前記縫合部材は、ギアをさらに含み、前記縫合機構は、縫合伝動コンポーネントをさらに含み、前記縫合伝動コンポーネントは、ラックを含み、前記ギアは前記ラックと噛み合う。
【0043】
さらに、前記縫合機構は、前記縫合伝動コンポーネントを駆動して直線移動させる縫合操作コンポーネントをさらに含む。
【0044】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合糸解放伝動コンポーネントを含む縫合糸解放機構をさらに含み、前記縫合伝動コンポーネント及び前記縫合糸解放伝動コンポーネントは、いずれも、ラックを含み、前記ラックは、同じラックである。
【0045】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合針先固定操作コンポーネントを含む縫合針先固定機構と、縫合糸解放操作コンポーネントを含む縫合糸解放機構とをさらに含み、前記縫合針先固定操作コンポーネントと、前記縫合操作コンポーネントと、前記縫合糸解放操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである。
【0046】
さらに、前記同一の操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記押圧蓋が押圧され又は引かれて、前記同一の操作コンポーネントを下へ移動又は上へ移動させる。
【0047】
誤操作防止機構であって、第1部材は、壁を含み、第2部材は、規制部を含み、前記誤操作防止機構は、前記壁及び前記規制部を含み、初期位置では、前記規制部は、前記壁に当接することで、前記第1部材が誤操作されるため前記第2部材に対して相対移動するのを防止し、前記壁は、切欠を含み、前記第1部材が回動されて他の位置になると、前記切欠が前記規制部を収容し、さらに前記第1部材が操作されて前記第2部材に対して相対移動する。
【0048】
誤操作防止機構であって、第1部材は、調節ブロック及びばねを含み、前記ばねの一端が前記調節ブロックに当接し、他端が前記第1部材の前記調節ブロック以外の他の部分に当接し、前記ばねの弾性力により、前記調節ブロックが前記他の部分に対して相対移動するのを阻止し、第2部材は、規制部を含み、前記誤操作防止機構は、前記調節ブロック、前記ばね及び前記規制部を含み、前記規制部は第1ガイド傾斜面を有し、前記調節ブロックは第2ガイド傾斜面を有し、初期位置では、前記第1ガイド傾斜面は前記第2ガイド傾斜面に当接し、前記第1部材を誤操作する力がばねの弾性力に抵抗するのに十分でないと、前記規制部は、前記調節ブロックに当接することで、前記第1部材が誤操作されて、前記第2部材に対して相対移動するのを防止し、操作力を増大させると、前記力がばねの弾性力に抵抗して、前記調節ブロックを前記ガイド傾斜面に沿って前記他の調節ブロック、前記他の調節ブロック又は前記第1部材の前記他の部分に向かって移動させ、前記調節ブロックが前記規制部から離脱した後、前記第1部材が操作されて前記第2部材に対して相対移動する。
【0049】
さらに、前記第1部材は、前記ばねの前記他端が当接する他の調節ブロックをさらに含む。
【0050】
さらに、前記第1部材は、ガイド溝を含み、前記調節ブロックは、前記ガイド溝内に可動に収容される凸部を含む。
【0051】
穿刺コアコンポーネントであって、縫合機構を含み、前記縫合機構は、上記のいずれかに記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合機構である。
【0052】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、位置決め機構をさらに含み、前記位置決め機構は、上記のいずれかに記載の穿刺コアコンポーネント用の位置決め機構である。
【0053】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合糸解放機構をさらに含み、前記縫合糸解放機構は、上記のいずれかに記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合糸解放機構である。
【0054】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、縫合針先固定機構をさらに含み、前記縫合針先固定機構は、上記のいずれかに記載の穿刺コアコンポーネント用の縫合針先固定機構である。
【0055】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、誤操作防止機構をさらに含み、前記誤操作防止機構は、上記のいずれかに記載の誤操作防止機構である。
【0056】
穿刺コアコンポーネントと、ブッシングコンポーネントとを含み、前記穿刺コアコンポーネントが前記ブッシングコンポーネントから取り出し可能に嵌設される縫合可能穿刺器であって、前記穿刺コアコンポーネントは、上記のいずれかに記載の穿刺コアコンポーネントである。
【0057】
ブッシングコンポーネントと、前記ブッシングコンポーネントから取り出し可能に嵌設されるとともに、第1操作コンポーネント、第2操作コンポーネント、第3操作コンポーネント、位置決めファン、ロッド壁管、縫合針先を含む縫合部材、縫合糸解放機構、及び縫合糸を含む穿刺コアコンポーネントとを含む縫合可能穿刺器の使用方法であって、
第1操作コンポーネントを操作して、前記位置決めファンを外側へ回動させ、前記位置決めファンを前記ロッド壁管の外面から突出させるステップ(1)と、
前記穿刺コアコンポーネント又は前記縫合可能穿刺器を上へ引き、前記位置決めファンを位置決めするステップ(2)と、
前記第2操作コンポーネントを操作して、前記縫合部材を回動させるステップ(3)と、
前記第3操作コンポーネントを操作して、縫合糸解放機構を開き、前記縫合糸解放機構に収容された前記縫合糸を解放するステップ(4)と、
前記縫合部材を所定位置まで回動させ、前記縫合針先を固定するステップ(5)と、
前記縫合針先をさらに固定するステップ(6)と、
前記第2操作コンポーネントを操作して、前記縫合部材を戻すステップ(7)と、
前記第3操作コンポーネントを操作して、前記縫合糸解放機構を閉じるステップ(8)と、
第1操作コンポーネントを操作して、前記位置決めファンを内側へ回動させるステップ(9)と、
前記穿刺コアコンポーネント又は縫合可能穿刺器を上へ引くステップ(10)とを含む。
【0058】
さらに、前記ステップ(1)では、前記操作は、回動させることである。
【0059】
さらに、前記第1操作コンポーネントは、回動盤を含み、前記ステップ(1)は、前記回動盤を回動させ、前記回動盤が第1周方向に沿って回動して、第1伝動コンポーネントを回動させ、前記第1伝動コンポーネントが前記位置決めファンを外側へ回動させるステップをさらに含む。
【0060】
さらに、前記ステップ(1)は、前記位置決めファンを外側へ回動させた後、縫合通路を露出させるステップをさらに含む。
【0061】
さらに、前記ステップ(3)及び前記ステップ(4)では、前記操作は、いずれも押圧することである。
【0062】
さらに、前記ステップ(3)及び前記ステップ(4)では、前記第2操作コンポーネントと前記第3操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである。
【0063】
さらに、前記穿刺コアコンポーネントは、ギアをさらに含む前記縫合部材を含む縫合コンポーネントを含み、前記第2操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記ステップ(3)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して第2伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させ、前記第2伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記ギアを回動させ、さらに前記縫合部材を回動させるステップをさらに含む。
【0064】
さらに、前記第3操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記ステップ(4)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を開くステップとをさらに含む。
【0065】
さらに、前記第3操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記ステップ(4)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を開くステップとをさらに含み、前記ステップ(3)での前記第2伝動コンポーネントと、前記ステップ(4)での前記伝動コンポーネントとは、同一の伝動コンポーネントであり、前記ステップ(3)での前記ラックと、前記ステップ(4)での前記ラックとは、同じラックであり、前記縫合針の回動と前記縫合糸解放機構の開きを同期化して行う。
【0066】
さらに、前記ステップ(5)は、前記縫合針先を受け取り部材により係止保持して固定するステップをさらに含む。
【0067】
さらに、前記ステップ(6)は、押圧蓋を含む前記第2操作コンポーネントを押圧し、前記押圧蓋が第3伝動コンポーネントを下へ押し、前記第3伝動コンポーネントが可動部材を押して下へ移動させ、前記可動部材のスリットが前記縫合針先を係止保持するステップをさらに含む。
【0068】
さらに、前記ステップ(7)及び前記ステップ(8)では、前記操作は、いずれも引くことである。
【0069】
さらに、前記ステップ(7)及び前記ステップ(8)では、前記第2操作コンポーネントと前記第3操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントである。
【0070】
さらに、前記第2操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記ステップ(7)は、前記押圧蓋を引いて上へ移動させ、前記押圧蓋が上へ移動して第2伝動コンポーネントを駆動して上へ移動させ、前記第2伝動コンポーネントのラックが上へ移動して前記縫合コンポーネントのギアを回動させ、さらに前記縫合部材を回動させて戻すステップをさらに含む。
【0071】
さらに、前記第3操作コンポーネントは、押圧蓋を含み、前記ステップ(8)は、前記押圧蓋を引いて上へ移動させ、前記押圧蓋が上へ移動して伝動コンポーネントを駆動して上へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが上へ移動して前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を閉じるステップとをさらに含む。
さらに、前記ステップ(9)では、前記操作は、回動させることである。
【0072】
さらに、前記第1操作コンポーネントは、回動盤を含み、前記ステップ(9)は、前記回動盤を回動させ、前記回動盤が第2周方向に沿って回動して第1伝動コンポーネントを回動させ、前記第1伝動コンポーネントが前記位置決めファンを内側へ回動させるステップをさらに含む。
【0073】
さらに、前記ステップ(3)及び前記ステップ(4)では、前記第2操作コンポーネントと、押圧蓋を含む前記第3操作コンポーネントとは、同一の操作コンポーネントであり、前記ステップ(4)は、前記押圧蓋を押圧して下へ移動させ、前記押圧蓋が下へ移動して伝動コンポーネントを駆動して下へ移動させるステップと、前記伝動コンポーネントのラックが下へ移動して、前記縫合糸解放機構の歯付き部材を回動させ、さらに前記縫合糸解放機構を開くステップとを含み、前記ステップ(3)での前記第2伝動コンポーネントと、前記ステップ(4)での前記伝動コンポーネントとは、同一の伝動コンポーネントであり、前記ステップ(3)での前記ラックと前記ステップ(4)での前記ラックとは、同じラックであり、前記ステップ(3)と前記ステップ(4)とを同期化して行い始める。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【
図2】本発明に係る穿刺コアコンポーネントの構造模式図である。
【
図4】位置決めされていない場合における、位置決めに必要な部材の構造模式図である。
【
図5】回動リングと位置決め具との接続模式図である。
【
図6】位置決め後に、位置決めに必要な部材の構造模式図である。
【
図7】押圧蓋によって駆動されて移動する部材の構造模式図である。
【
図10】調節枠及び調節ブロックの構造模式図である。
【
図11】針出しが行われていない場合の縫合コンポーネントの模式図である。
【
図13】針出し動作、針先受け取り動作、縫合糸解放動作が終了した場合の穿刺コアコンポーネントの模式図である。
【
図14】穿刺コアコンポーネントの
図12の状態での断面図である。
【
図15】針先受け取り動作、針先固定動作に必要な部材の構造模式図である。
【
図16】押圧蓋を駆動して第2位置に位置させた場合の構造模式図である。
【
図17】針先固定が終了した場合の針先固定コンポーネントの構造模式図である。
【
図18】縫合コンポーネントがリセットされた後の穿刺コアコンポーネントの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。前記実施例の例を図面に示す。本発明の説明では、「複数」の意味は、特に限定がない限り、少なくとも1つである。
【0076】
以下、図面を参照して説明する実施形態は、例示的なものとして、本発明を説明するためのものであり、本発明に対する限定として理解されてはならない。
【0077】
説明を容易にするために、本発明の実施の形態では、すべての部材の医師に近い端を「近端」又は「上方」、医師から離れる端、すなわち、患者の体に近い端を「遠端」又は「下方」とする。接続は直接接続を含む以外に、間接接続を含む。特に明記されていない限り、接続は固定接続、可動接続、分離可能な接続などを含む。
【0078】
図1を参照すると、本発明は、穿刺器を提供する。穿刺器は、ブッシングコンポーネント(符号が付けられていない)、及び前記ブッシングコンポーネント内に一部的に嵌設された穿刺コアコンポーネントを含む。
図2及び
図3を参照すると、穿刺コアコンポーネントは、操作コンポーネント1、当接ディスク2、ロッド壁管3、伝動コンポーネント4、支持コンポーネント5、実行コンポーネント6、穿刺先端7、挿入ブロックコンポーネント8及び蓋9を含む。蓋9は、当接ディスク2の上面を被覆し、異物が当接ディスク2に落ちることによる、穿刺コアコンポーネントの機能に影響を与えることを回避する。蓋9の中央には円筒91が設けられ、円筒91は操作コンポーネント1の外側に嵌設し、操作コンポーネント1の円筒91に露出している部分は医師によって操作可能であり、円筒91の内部では、操作コンポーネント1は伝動コンポーネント4に接続される。当接ディスク2の中央には、伝動コンポーネント4が穿設される、円筒91と同軸の中央貫通孔21が開けられる。伝動コンポーネント4の下方は、実行コンポーネント6を支持して保護するための支持コンポーネント5である。支持コンポーネント5は、同じ構造の第1支持部材51及び第2支持部材52の2つの支持部材を含む。伝動コンポーネント4の外側にはロッド壁管3が嵌設し、ロッド壁管3の近端が当接ディスク2の下面に接続され、ロッド壁管3が中央貫通孔21と同軸であり、ロッド壁管3の遠端が支持コンポーネント5の上半部5’を囲んで上半部5’に固定して接続される。支持コンポーネント5の下半部5’’がロッド壁管3と穿刺先端7との間に露出しており、下半部5’’の外面がロッド壁管3の外面と面一となり、それにより、穿刺コアコンポーネントが邪魔されずに穿刺口を出入りすることができる。ロッド壁管3の外面は、穿刺コアコンポーネントの外面である。ロッド壁管3の遠端の端面は、下へ延長して2つの対称的な変形シート32を形成し、上半部5’と下半部5’’との境界箇所は退避溝54を有し、
図4及び
図6に示すように、退避溝54の溝壁541は、変形シート32の遠端の端面とロッド壁管3の遠端の端面との間に位置し、上半部5’の外にロッド壁管3を嵌設すると、退避溝54は、変形シート32が屈曲可能なスペースを有し、変形工具を用いて変形シート32を内側へ屈曲させてフック(図示せず)を形成し、フックを溝壁541に当接させ、このようにして、溝壁541は、フックの軸方向移動を阻止し、それにより、ロッド壁管3の軸方向移動を阻止する。また、ロッド壁管3には少なくとも1つの第1ピン穴(図示せず)が開けられ、支持コンポーネント5の上半部には少なくとも1つの第2ピン穴(図示せず)が開けられ、支持コンポーネント5の上半部の外側にロッド壁管3を嵌設することで、第1ピン穴と第2ピン穴とを同軸にし、同軸である第1ピン穴と第2ピン穴を固定ピン(図示せず)で順に挿入し、それにより、ロッド壁管3を支持コンポーネント5の上半部に固定し、ロッド壁管3を支持コンポーネント5に接続する。ロッド壁管3の外側にブッシングコンポーネントが嵌設し、ブッシングコンポーネントの近端が当接ディスク2の下面に分離可能に接続される。挿入ブロックコンポーネント8は、前記分離可能な接続を行うためのものとして、2つの対称的な挿入ブロック部材(符号が付けられていない)を含み、各挿入ブロック部材は、ボタン81、フック82及びばね83を含む。ボタン81は、当接ディスク2の上方に可動に接続され、フック82はボタン81に固定して接続され、ボタン81から当接ディスク2の下方まで延長し、ばね83は蓋9内に位置し、一端がボタン81に当接し、他端が当接ディスク2の垂直部分に当接する。フック82はブッシングコンポーネントに係合可能であり、ボタン81及びばね83は、フック82を移動させ、フック82をブッシングコンポーネントから離脱させ、当接ディスク2をブッシングコンポーネントの近端と分離させるためのものであり、該挿入ブロックコンポーネント8は従来技術であるため、詳しく説明しない。本発明では、
図2に示す位置関係に基づいて、穿刺コアコンポーネントにおける穿刺先端7側の端を遠端又は下方と呼び、穿刺コアコンポーネントにおける操作コンポーネント1側の端を近端又は上方と呼び、ロッド壁管3の中心軸線に近い側を内側と呼び、ロッド壁管3の中心軸線から離れる側を外側と呼び、ロッド壁管3の半径方向を径方向と呼び、ロッド壁管3の中心軸線の方向を軸方向と呼び、軸方向に垂直な方向を、径方向を含む横方向と呼び、ロッド壁管3の中心軸線に垂直かつロッド壁管3の円周と平行する方向を周方向と定義し、周方向と平行する面を周方向面と定義する。ロッド壁管3の中心軸線は、穿刺コアコンポーネントの中心軸線である。ロッド壁管3の上記各方向は、穿刺コアコンポーネントの対応する各方向であり、ロッド壁管3の上記各面は、穿刺コアコンポーネントの対応する各面である。穿刺コアコンポーネントの外面とは、ロッド壁管3の外面を意味する。
【0079】
手術の際、医師は、まず患者の腹部に小さい切り口を切り、本発明に係る穿刺コアコンポーネントの穿刺先端7を用いて人体組織を穿刺して穿刺口を形成し、ブッシングコンポーネントの下端部分を人体体内に挿入し、挿入ブロックコンポーネント8を押圧することで、穿刺コアコンポーネントとブッシングとを分離させ、ブッシングから穿刺コアコンポーネントを抜き出し、その後、外科手術器械をブッシングに挿入し、手術を行う。手術終了後、外科手術器械を取り出し、穿刺コアコンポーネントをブッシングに再挿入し、挿入ブロックコンポーネント8により穿刺コアコンポーネントとブッシングコンポーネントとを再係合し、縫合操作を開始する。操作順に従って、本発明に係る穿刺コアコンポーネントを用いる縫合操作プロセスは、位置決め、縫合通路の形成、針出し縫合、縫合糸の解放、針先の受け取り、針先の固定、リセットの動作又はステップを含む。さらに、穿刺コアコンポーネントがリセットされた後、医師は、穿刺コアコンポーネントを抜き出して、縫合糸を結ぶことができる。針出し縫合の操作と縫合糸の解放操作とは、同期化して開始され、縫合糸の解放操作は、針出し縫合の操作より前に終了される。
【0080】
図3を参照すると、医師は、操作コンポーネント1を操作して駆動力を発生させ、前記駆動力を伝動コンポーネント4から実行コンポーネント6及び穿刺先端7へ伝達し、実行コンポーネント6及び穿刺先端7に縫合操作を実行させる。前記操作コンポーネント1は、上から下へ、押圧蓋12及び回動盤11を含み、伝動コンポーネント4は、その内側から外側へ嵌設される第2伝動コンポーネント42、第1伝動コンポーネント41及び第3伝動コンポーネント43を含み、実行コンポーネント6は、位置決めコンポーネント61、縫合コンポーネント62、受け取りコンポーネント63及び針先固定コンポーネント64を含む。具体的には、回動盤11を操作して回動させ、回動盤11が回動して、第1伝動コンポーネント41を回動させ、第1伝動コンポーネント41は位置決めコンポーネント61が回動するように連動させ、位置決めコンポーネント61が回動して、位置決め動作を行って縫合通路を形成し、それにより、位置決め動作と縫合通路の形成とを同期化して行う。押圧蓋12を操作して移動させ、押圧蓋12の移動により、第2伝動コンポーネント42及び第3伝動コンポーネント43を移動させ、第2伝動コンポーネント42の移動により、縫合コンポーネント62が動作するように同期化して連動させ、穿刺先端7を開き、縫合コンポーネント62が動いて針出し縫合動作を行い、穿刺先端7が開いて縫合糸解放動作を行うことにより、針出し動作と縫合糸解放動作とを同期化して行う。針先受け取りコンポーネント63は、駆動される必要がなく、針先の受け取り動作を行う。第3伝動コンポーネント43が移動して針先固定コンポーネント64が移動するように連動させ、針先固定コンポーネント64が移動して針先固定動作を行う。リセットとは、位置決めコンポーネント61、縫合コンポーネント62及び穿刺先端7のリセットである。位置決め操作コンポーネントは、回動盤11を含み、縫合操作コンポーネント、縫合糸解放操作コンポーネント又は縫合針先固定操作コンポーネントは、いずれも、押圧蓋12を含み、位置決めコンポーネントは、位置決め実行コンポーネントを含む。縫合コンポーネントは、縫合針を含む縫合実行コンポーネントを含む。穿刺先端は、縫合糸解放実行コンポーネントと呼ばれることができる。第1伝動コンポーネントは、位置決め伝動コンポーネントと呼ばれてもよく、第2伝動コンポーネントは、縫合伝動コンポーネント、縫合糸解放伝動コンポーネントと呼ばれてもよく、第3伝動コンポーネントは、縫合針先固定伝動コンポーネントと呼ばれてもよい。
【0081】
図4、6を参照すると、回動盤11は、一体成形部材であり、キャップケース111、及び動かしアーム112を含む。キャップケース111は、当接ディスク2の上方にカバーされ、中央貫通孔21の上方での伝動コンポーネント4を保護するためのものである。蓋9は、キャップケース111にカバーされる。動かしアーム112の外側端は蓋9の外側に位置し、動かしアーム112は順に蓋9の周方向貫通孔92及びキャップケース111を通過し、動かしアーム112の内側端はキャップケース111の内側に位置する。
図3を参照すると、周方向貫通孔92は、動かしアーム112が周方向に移動するためのスペースを有する。引き続き
図4を参照すると、動かしアーム112の外側端は操作端であり、内側端は第1伝動コンポーネント41の第1伝動管411に係合される。第1伝動コンポーネント41はロッド壁管3内に嵌設し、第1伝動コンポーネント41は、上から順に前記第1伝動管411、2つの対称的な伝動アーム412、及び回動リング413を含む。第1伝動管411は、軸方向に沿って延長する中空管であり、第1伝動管411の近端は、中央貫通孔21の上方に位置し、動かしアーム112の内側端に係合され、第1伝動管411の遠端は伝動アーム412の近端に固定して接続される。2つの対称的な伝動アーム412は、いずれも軸方向に沿って延長し、伝動アーム412の近端は、第1伝動管411の外側に固定され、伝動アーム412の遠端は回動リング413に一体成形される。回動リング413は、第1支持部材51と第2支持部材52との間に位置し、回動リング413と位置決めコンポーネント61とは駆動可能に接続される。
【0082】
位置決めコンポーネント61は、対称的に設けられる、同じ構造の2つの位置決め具(符号が付けられていない)を含み、一方の位置決め具は、第1支持部材51にヒンジ回転可能に接続され、他方の位置決め具は、第2支持部材52にヒンジ回転可能に接続される。各位置決め具の上端は、軸方向に沿って上へ延長する突出延長部614を有し、下端は、軸方向に沿って下へ延長する突出延長部614を有し、第1支持部材51及び第2支持部材52は、いずれも、軸方向に沿って上へ及び軸方向に沿って下へ延長して形成される収容孔55を有し、突出延長部614は、対応する収容孔55内に収容され且つ収容孔55内を回動でき、それにより、一方の位置決め具は第1支持部材51にヒンジ回転可能に接続され、他方の位置決め具は第2支持部材52にヒンジ回転可能に接続される。説明を簡潔にするために、以下、第1支持部材51にヒンジ回転可能に接続される位置決め具のみについて説明する。位置決め具は、アシストアーム611、回転軸612及び位置決めファン613を含む。回転軸612は軸方向に沿って延長しており、アシストアーム611は回転軸612に垂直であり且つ回動リング413に駆動可能に接続され、それにより、回動リング413の回動により、アシストアーム611を駆動して上下の2つの突出延長部614の結ぶ線を軸線(すなわち、回転軸612の位置する軸線)として回動させることができ、回動リング413の回動により、位置決め具を駆動して回転軸612を軸線として回動させることができる。前記駆動可能接続とは、回動リング413の回動により、アシストアーム611を回動駆動できることである。具体的には、回動リング413には、上へ突出延長する突出延長部(アシスト部とも呼ばれる)(図示せず)が設けられ、
図5に示すように、前記アシストアーム611は、長円形溝6111を有し、アシスト部は、長円形溝6111内に収容され、長円形溝6111内を移動できる。回動リング413が周方向に沿って回転するとき、アシスト部もそれとともに周方向に沿って回動し、アシスト部は周方向に沿う回転により、長円形溝6111内を移動し、長円形溝6111が回転軸612を軸線として回転するように連動させ、長円形溝6111の位置するアシストアーム611も回転軸612を軸線として回転し、位置決めファン613が回転軸612を軸線として外側へ回転及び内側へ回転するようにする。第1支持部材51は、退避スペース511を含み、アシストアーム611は、退避スペース511内に位置し、アシストアーム611の一端は回転軸612の近端に一体成形される。回転軸612は、軸方向に沿って延長しており、位置決めファン613は、回転軸612の遠端に一体成形される。位置決めファン613は、回転しないとき(すなわち、閉状態)、ロッド壁管3及び第1支持部材51の外面と面一となる。位置決めファン613は、回転するとき(すなわち、開状態)、ロッド壁管3及び第1支持部材51の外面から突出する。従って、2つの位置決めファン613は、回転するとき、ロッド壁管3の外面から突出し、穿刺口の両側の組織に当接し、それにより、位置決め機能を実現し、このとき、縫合コンポーネント62は、縫合可能位置にある。位置決めファン613の上面と組織とが面接触となり、前記上面が穿刺コアコンポーネントの軸線に垂直であるため、位置決めが正確である。位置決めファン613が穿刺コアコンポーネントの軸方向を中心軸線として回転するため、位置決めファン613と組織との間の接触面積は、位置決めファン613の回転後の位置に影響されない。位置決めファン613の上面と組織とは、点接触ではなく、面接触となるため、位置決めが正確である。
【0083】
回動盤11が回動せず初期位置にある場合、動かしアーム112が周方向貫通孔92の一端に位置する。医師は、第1周方向に沿って動かしアーム112を動かし、動かしアーム112が周方向貫通孔92内で第1周方向に回動し、動かしアーム112は第1伝動コンポーネント41が第1周方向に回動するように連動させ、第1伝動管411が第1周方向に沿って回動し、第1伝動管411は伝動アーム412が第1周方向に沿って移動するように連動させ、伝動アーム412は回動リング413が第1周方向に沿って回動するように連動させ、回動リング413は位置決めコンポーネント61の2つの対称的なアシストアーム611が回動するように連動させ、2つの対称的なアシストアーム611はそれぞれ2つの回転軸612が自転するように連動させ、2つの回転軸612はそれぞれ2つの位置決めファン613が外へヒンジ回転するように連動させ、2つの位置決めファン613をロッド壁管3の外面と面一の状態からロッド壁管3の外面から突出する状態に変更させる。すなわち、閉状態から開状態に変更させ、2つの位置決めファン613がロッド壁管3の外面から突出する際、穿刺口の両側の組織に当接でき、それにより、位置決め機能を実現する。動かしアーム112が周方向貫通孔92の他端まで回動すると、周方向貫通孔92の孔壁は、動かしアーム112が第1周方向に沿って回動を継続することを阻止し、位置決めファン613の回動を停止させ、このとき、回動盤11は終止位置にある。位置決めコンポーネント61は、リセット動作を行うとき、前記第1周方向と反対の第2周方向に沿って動かしアーム112を動かし、上記動作伝達関係に従って、第1伝動コンポーネント41は第2周方向に沿って回動することで、2つの回転軸612が逆方向に沿って自転するように連動させ、2つの回転軸612はそれぞれ2つの位置決めファン613を内側へヒンジ回転させ、それにより、2つの位置決めファン613は、ロッド壁管3の外面から突出する状態からロッド壁管3の外面と面一の状態に回復する。すなわち、開状態から閉状態に回復し、位置決めコンポーネント61のリセットを実現する。
【0084】
第1支持部材51と第2支持部材52との間に、間隔スペースを有し、該間隔スペースを、縫合コンポーネント62を収容するための収容スペースAと定義する。位置決めファンは、回動していないとき、収容スペースA内の縫合コンポーネント62の位置する部分を密閉し、回動後、収容スペースA内の縫合コンポーネント62の位置する部分を露出させ、縫合通路53を露出させる。縫合コンポーネント62は、縫合通路53を通過してロッド壁管3の外側まで移動でき、それにより、針出し動作を行う。
【0085】
図7~9を参照すると、押圧蓋12は、押圧ディスク121、円周壁123及び2つの対称的な押し脚124を含み、押圧ディスク121は、蓋9に露出しており、円周壁123の近端及び2つの押し脚124の近端は、いずれも、押圧ディスク121の下面に一体成形されるとともに、軸方向に沿って延長する。円周壁は、2つの対称的な切欠122を有し、2つの切欠122は、いずれも、円周壁123の一部が除去されたものである。切欠122は、軸方向に沿って延長する2つのスリット122aを含み、各スリット122aの内側の両側は、径方向に沿って内側へ突出延長して1組のリブ板と呼ばれる2つのリブ板を形成し、各組のリブ板を、リブ板セット1221と定義し、2つのリブ板セット1221と2つの押し脚124とは、千鳥配置される。各押し脚124の軸方向長さは、いずれも円周壁123の軸方向長さよりも長く、押し脚124の遠端は、径方向に沿って内側へ突出延長して押し脚板1241を形成する。押圧蓋12が押圧されず第1位置にある場合、各リブ板セット1221は、第2伝動コンポーネント42の調節ブロック422に当接する。押圧蓋12を押圧すると、リブ板セット1221が調節ブロック422を下へ押圧し、調節ブロック422の位置する第2伝動コンポーネント42を下へ移動させる。
図11~13に示すように、第2伝動コンポーネント42が下へ移動し、縫合コンポーネント62に針出し動作をさせ、穿刺先端7に縫合糸解放動作をさせる。
図14に示すように、針出し縫合動作が終了すると、押圧蓋12を第2位置まで移動する。押圧蓋12を継続して押圧し、押圧蓋12がしばらくアイドルストロークを移動した後、2つの押し脚板1241が第3伝動コンポーネント43の上伝動リング431に当接し、さらに、押圧蓋12を継続して押圧し、2つの押し脚板1241が上伝動リング431を下へ押圧し、上伝動リング431の位置する第3伝動コンポーネント43を下へ移動させる。
図15~17に示すように、第3伝動コンポーネント43が下へ移動して、針先固定コンポーネント64に針先固定動作をさせ、針先固定動作が終了すると、押圧蓋12を第3位置まで移動する。縫合コンポーネント、穿刺先端及び針先固定コンポーネントが押圧蓋12を共用して動作することで、操作コンポーネントの数を減少させ、操作利便性を高める。
【0086】
図7を参照すると、第2伝動コンポーネント42は、調節部(符号が付けられていない)、伝動ロッド424及びラック425を含む。
図10を参照すると、調節部は、弾性部材423、調節枠421、及び2つの対称的な調節ブロック422を含む。弾性部材423はばねであり、2つの調節ブロック422の間に位置し、各調節ブロック422は、一部が径方向に沿って調節枠421の内側と外側との間を移動するように設けられ、調節枠421の中間部は、2つの押し脚124の間に収容される。押圧蓋12が第1位置及び第2位置にある場合、及び、第1位置から第2位置まで移動中に、弾性部材423の弾性力により、2つの調節ブロック422が所定の距離を維持し、調節ブロック422の一部が調節枠421に露出しており、調節部が第1状態となり、各リブ板セット1221が同一側の調節ブロック422に当接する。押圧蓋12が第2位置から下へ第3位置まで移動するとき、弾性部材423が収縮し、調節ブロック422が調節枠421内に収容され、調節部が第2状態となる。調節枠421の下へ延長する円筒状部分は、伝動ロッド424の近端424aに固定接続され、伝動ロッド424の近端424aが2つの押し脚板1241の上方に位置し、2つの押し脚板1241の間の径方向距離は近端424aの幅未満であり、この際、押圧蓋12が引かれると、押し脚板1241が伝動ロッド424の近端424aに当接し、それにより、近端424aの位置する第2伝動コンポーネント42を引いて上に移動させ、第2伝動コンポーネント42が上に移動して、縫合コンポーネント62及び穿刺先端7にリセット動作をさせる。伝動ロッド424は、軸方向に沿って下へ延長しており、第1伝動コンポーネント41を通過して遠端424bを形成し、遠端424bはラック425に接続される。ラック425の両側には、歯が設けられ、両側の歯は、上から下へ、上歯部425aと下歯部425bの2つの部分に分けられ、上歯部425aの両側には歯が対称的に設けられ、上歯部425aは縫合コンポーネント62に駆動力を伝達して、縫合コンポーネント62を駆動して針出し縫合動作をさせ、下歯部425bの少なくとも一側には歯が設けられ、下歯部425bは穿刺先端7に駆動力を伝達して、穿刺先端7を駆動して縫合糸解放動作をさせる。
【0087】
図11を参照すると、縫合コンポーネント62は、同じ構造の縫合部材621、622を含む。説明を簡潔にするために、以下、縫合部材621のみについて説明する。縫合部材621は、ギア623、回転軸624、第1縫合アーム625、第2縫合アーム626及び縫合針先627を含む。上歯部425aの一側の歯はギア623と噛み合い、ギア623は、回転軸624に嵌設して固定され、回転軸624の一端は第1支持部材51に回転可能に接続され、他端は第2支持部材52に回転可能に接続され、回転軸624は第1縫合アーム625の一端に固定され、第1縫合アーム625は、退避湾曲付きのアームであり、該湾曲は、縫合部材622の回転軸を縫合部材621の回転軸624と同一の横方向平面に位置させるように、縫合部材622の回転軸に対して退避するものであり、第1縫合アーム625の他端は第2縫合アーム626の一端に固定される。第2縫合アーム626は曲がりアームであり、第2縫合アーム626の他端は縫合針先627に分離可能に接続される。縫合糸の一方の端部は縫合針先627に結び付けられ、縫合糸の他方の端部は縫合部材622の縫合針先に結び付けられる。ラック425が軸方向に沿って下へ移動するとき、上歯部425aの一側の歯がギア623を回動させ、ギア623が回動することで、回転軸624が第1方向に沿って自転するように連動させ、回転軸624は第1縫合アーム625、第2縫合アーム626及び縫合針先627が第1方向に沿って回動するように連動させる。縫合針先627が第1方向に沿って回転するとき、縫合糸の一方の端部を穿刺コアコンポーネント内から穿刺コアコンポーネントの外まで回転させ、穿刺口側の人体組織を通す。上ラック425aの他側の歯は、縫合部材622が同様に第2方向に沿って回転するように連動させ、縫合糸の他方の端部も穿刺コアコンポーネント内から穿刺コアコンポーネントの外まで回転させ、穿刺口の他側の人体組織を通す。第1方向は第2方向と反対する。
【0088】
図12を参照すると、縫合針先は、縫合糸の端部が穿刺口の周りの人体組織を貫いた後、受け取りコンポーネント63により受け取られる。受け取りコンポーネント63は、支持コンポーネント5の上半部5’に設けられる。受け取りコンポーネント63は、2つの同じ構造の受け取り部材631、632を含む。説明を簡潔にするために、以下、受け取り部材631のみについて説明する。受け取り部材631は、受け取り部6311、受け取り部6311の両側に位置する係止保持部6312、及び受け取り部6311の中央に位置する受け取りシート6313を含む。受け取り部6311と係止保持部6312とは一体成形され、係止保持部6312は、屈曲状を有し、支持コンポーネント5には、係止保持部6312の形状と合う収容スペースが開けられる。第1支持部材51が一側の係止保持部6312を固定し、第2支持部材52が他側の係止保持部6312を固定することで、受け取り部6311を収容スペースAの上方に位置させ、それにより、受け取り部6311を縫合部材621の回転ルート内に位置させる。2つの同じ構造の受け取り部材631、632により、第1支持部材51が第2支持部材52に接続される。受け取りシート6313は、受け取り部6311に設けられ、受け取りシート6313は弾性メッシュシート又は中空構造を有する弾性中空シートであり、弾性メッシュシートのメッシュ又は弾性中空シートの中空構造は、縫合針先627を係止保持するためのものである。
図13に示すように、ロッド壁管3には、内部に受け取りシート6313が位置するウィンドウ31が開けられ、縫合針先627は穿刺口側の人体組織を貫いた後、ウィンドウ31を貫いて受け取りシート6313により係止保持され、縫合部材622の縫合針先は、同様に受け取り部材632の受け取りシートにより同期化して係止保持され、それにより、縫合針先を受け取ることができる。
【0089】
本発明では、穿刺口を孔とみなし、孔の上方が体外であり、孔の下方が体内であり、孔の周りが人体の体腔壁組織であり、穿刺口の側面とは孔の側壁のことであり、穿刺口の両側の人体組織とは孔の周りの人体の体腔壁組織のことである。本発明は、穿刺口を内側から外側へ縫合する。すなわち、縫合針先は、縫合糸が穿刺口の両側の組織の最下層(すなわち、筋膜層)から挿入し、穿刺口の側面から抜き出すように連動させ、筋膜層をよく縫合することができる。本発明に係る穿刺コアコンポーネントでは、縫合糸の2つの端部は、それぞれ縫合部材621、622の縫合針先に結び付けられ、上記縫合方式を利用することにより、縫合針出しの前、如何にして縫合糸の2つの端部以外の部分を体腔内に送るかという問題がある。説明を簡潔にするために、縫合糸の2つの端部以外の部分を解放部分と定義する。上記問題を解決するために、本発明では、解放部分を穿刺コアコンポーネントの下半部とともに穿刺口を貫いて体腔内に入れ、具体的には、解放部分が穿刺先端7とともに穿刺口を貫いて体腔内に入るように、縫合糸の解放部分を穿刺先端7に収納する。解放部分を穿刺先端7とともに穿刺口に入れた後、縫合操作するとき、縫合糸を十分な長さにするために縫合糸を解放する必要がある。本発明では、縫合糸解放の動作は、穿刺先端7によって実行される。
【0090】
図13及び14を参照すると、前記穿刺先端7は円錐形である。前記穿刺先端7の内部は、縫合糸の解放部分を収容する先端チャンバーを有する。穿刺先端7が開くとき、縫合糸の解放部分は、重力及びそれ自体の弾性作用により、穿刺先端7の下方で展開され曲線部を形成し、縫合糸解放の機能を実現する。穿刺先端7を開くことができるように、穿刺先端7は、互いに分離可能な第1壁ケース71及び第2壁ケース72を含み、第1壁ケース71と第2壁ケース72とは、接合すると先端チャンバーを形成する。第1壁ケース71と第2壁ケース72とは互いに係合でき、両者は安定して接合することができる。具体的には、第1壁ケース71及び第2壁ケース72のうちの一方の側面には、溝(図示せず)が設けられ、他方の側面には、溝に係止保持されて第1壁ケース71と第2壁ケース72とを係合する突起73が設けられる。係合によって、穿刺先端が穿刺するとき、第1壁ケース71と第2壁ケース72とが分離することなく、また、第2伝動コンポーネント42が軸方向に沿って移動して、第1壁ケース71と第2壁ケース72との係合が解除され、第1壁ケース71と第2壁ケース72とを分離させることができる。第1壁ケース71及び第2壁ケース72は、それぞれヒンジ回転して、互いに分離することができる。前記ヒンジ回転とは、第1壁ケース71及び/又は第2壁ケース72が支持コンポーネント5に対してヒンジ回転することであり、第1壁ケース71が支持コンポーネント5に対してヒンジ回転することを実現するために、歯付き部材711が第1壁ケース71に設けられ、歯付き部材711が第1支持孔を介して第1支持軸712に嵌設し、第1支持軸712の一端が第1支持部材51に固定され、他端が第2支持部材52に固定されることで、第1支持軸712が支持コンポーネント5に固定され、第1壁ケース71が第1支持軸712の周りにヒンジ回転可能である。歯付き部材721が第2壁ケース72に設けられ、歯付き部材722が第2支持孔を介して第2支持軸722に嵌設し、第2支持軸722の一端が第1支持部材51に固定され、他端が第2支持部材52に固定されることで、第2支持軸722が支持コンポーネント5に固定され、第2壁ケース72が第2支持軸722の周りにヒンジ回転可能である。第1壁ケース71が第1支持軸711の周りに、第2壁ケース72が第2支持軸722の周りにヒンジ回転するように駆動するために、歯付き部材711、721には複数の歯が設けられ、前記複数の歯がラック425の下歯部425bの歯と選択的に噛み合い、それにより、第1壁ケース71と第2壁ケース72との間の相対ヒンジ回転と、縫合部材621、622の回動とは、ラック425によって同期化して駆動可能である。前記相対ヒンジ回転は、第1壁ケース71及び第2壁ケース72がいずれもヒンジ回転すること、及び、第1壁ケース71及び第2壁ケース72のうちの一方がヒンジ回転するが他方が動かないことを含む。第1壁ケース71及び第2壁ケース72のうちの一方のみのヒンジ回転を必要とする場合、ラック425の下歯部425bの一側に歯を設け、他側には歯を設けないことができる。説明を簡潔にするために、以下、第1壁ケース71及び第2壁ケース72がいずれもヒンジ回転する場合のみについて説明する。穿刺先端7が初期状態(すなわち、未展開)にあるとき、ラック425の下歯部425bが歯付き部材711、721と噛み合う。ラック425が下へ移動するとき、上歯部425aの一側の歯はギア623が第1方向に沿って回動するように駆動し、ギア623は第1方向に沿って回動して、回転軸624、第1縫合アーム625、第2縫合アーム626及び縫合針先627が第1方向に沿って回転するように連動させ、下歯部425bの一側の歯は歯付き部材711が第1方向に沿って回動するように駆動し、歯付き部材711は第1壁ケース71が第1方向に沿ってヒンジ回転するように連動させる。同時に、上歯部425aの他側の歯は縫合部材622が第2方向に沿って回転するように駆動し、下歯部425bの他側の歯は歯付き部材721が第2方向に沿って回転するように駆動し、歯付き部材721は第2壁ケース72が第2方向に沿ってヒンジ回転するように連動させ、それにより、第1壁ケース71及び第2壁ケース72がいずれもヒンジ回転し、穿刺先端7が開かれ、縫合糸を解放し、このとき、穿刺先端7は終止状態にある。本発明では、穿刺口を内側から外側へ縫合し、各縫合部材の縫合針先の移動軌跡は、穿刺コアコンポーネント内から穿刺コアコンポーネントの外部まで回動し、穿刺口側の人体組織を貫く。該移動軌跡は、各縫合部材が180度回動することを必要とする。従って、縫合部材621及び622が180度回動できるように、ラック425は下へ十分な長さの分移動する必要がある。しかし、第1壁ケース71と第2壁ケース72の最大ヒンジ回転角度、及び、ラック425が下へ移動する長さを考慮すると、第1壁ケース71及び/又は第2壁ケース72が最大角度までヒンジ回転した後も、ラック425は引き続き下へ移動し、歯付き部材711と歯付き部材721が下歯部425bと噛み合わなくなり、このとき、穿刺先端7は、下歯部425bによって駆動されてリセットされるように、終止状態に維持する必要がある。上記目的を実現するために、歯付き部材711の1つの側面エッジは、横方向に突出延長して第1制限突出ブロック7111を形成し、第1支持部材51又は第2支持部材52の内面には、前記第1制限突出ブロック7111が摺動するための第1制限係止溝(図示せず)を有し、第1制限係止溝の一部のサイズを減少することにより、第1制限突出ブロック7111と締まり嵌めすることができ、第1制限係止溝の一部は、第1壁ケース71が最大角度までヒンジ回転したとき、第1制限突出ブロック7111の第1制限係止溝における位置に対応する。第1壁ケース71が第1方向に沿ってヒンジ回転するとき、第1制限突出ブロック7111は、歯付き部材711とともに第1方向に沿って回転し、回転中に、第1制限係止溝に入り、第1制限係止溝内を摺動する。第1壁ケース71が最大角度までヒンジ回転した後、第1制限突出ブロック7111は、第1制限係止溝内に係止保持され、第1制限突出ブロック7111の位置する歯付き部材711の位置を維持し、歯付き部材711の位置維持により、第1壁ケース71を開状態に維持する。及び/又は、歯付き部材721の1つの端面エッジは、横方向に外側へ突出延長して第2制限突出ブロック(符号が付けられていない)を形成し、第1支持部材51又は第2支持部材52の内面には、前記第2制限突出ブロックが摺動するための第2制限係止溝(図示せず)を有し、第2制限係止溝の一部のサイズを減少することにより、第2制限突出ブロックと締まり嵌めすることができ、第2制限係止溝の前記一部は、第2壁ケース72が最大角度までヒンジ回転したとき、第2制限突出ブロックの第2制限係止溝における位置に対応する。第2壁ケース72が第2方向に沿ってヒンジ回転するとき、第2制限突出ブロックは、歯付き部材711とともに第2方向に沿って回転し、回転中に、第2制限係止溝に入り、第2制限係止溝内を摺動し、第2壁ケース72が最大角度までヒンジ回転した後、第2制限突出ブロックは、第2制限係止溝内に係止保持され、第2制限突出ブロックの位置する歯付き部材721の位置を維持し、歯付き部材721の位置維持により、第2壁ケース72を開状態に維持し、第1壁ケース71及び/又は第2壁ケース72の開状態維持により、穿刺先端7を終止状態に維持する。縫合部材621及び622が180度回動し、且つ縫合針先が受け取りコンポーネント63により受け取られ、針先固定コンポーネント64により固定された後、縫合コンポーネント62及び第1壁ケース71及び/又は第2壁ケース72にリセット動作をさせることができる。押圧蓋12を上へ引くことにより、押し脚板1241を伝動ロッド424の近端424aに当接させ、押し脚板1241が伝動ロッド424を引くことにより、伝動ロッド424の位置する第2伝動コンポーネント42を上に移動させ、ラック425を上に移動させ、ラック425の上歯部425aの一側の歯はギア623が第2方向に沿って自転するように連動させ、ギア623が第2方向に沿って自転することで、回転軸624、第1縫合アーム625、第2縫合アーム626及び縫合針先627が第2方向に沿って回転するように連動させ、ラック425が上へ特定の距離移動した後、下歯部425bの一側の歯は歯付き部材711と会って歯付き部材711と噛み合い、それにより、歯付き部材711が第2方向に沿って回動するように駆動し、歯付き部材711は第1壁ケース71が第2方向に沿ってヒンジ回転するように駆動する。同時に、上歯部425aの他側の歯は縫合部材622が第1方向に沿って回転するように駆動し、下歯部425bの他側の歯は歯付き部材721が第1方向に沿って回転するように駆動し、第1壁ケース71と第2壁ケース72が接合して穿刺先端7を形成するまで、歯付き部材721は第2壁ケース72が第1方向に沿ってヒンジ回転するように連動させ、第1壁ケース71と第2壁ケース72とを対向してヒンジ回転させ、第1壁ケース71と第2壁ケース72が接合するとき、穿刺先端7が初期状態まで回復し、それにより、縫合コンポーネント62が第1壁ケース71、第2壁ケース72と同期化してリセット動作をすることを実現する。なお、第1壁ケース71と第2壁ケース72は、2つの非対称的な構造であり、本実施例では、第1壁ケース71が第2壁ケース72よりも小さいため、穿刺力を第2壁ケース72に集中させ、穿刺するとき、人体組織による穿刺力集中点に対する反発力の駆動下で、第1壁ケース71と第2壁ケース72とに、予期しない分離が起きることを避ける。縫合コンポーネント62と穿刺先端7とは、1本のラックを共有して駆動され、両者の同期化動作を実現し、両者の動作論理関係を満たし、穿刺器のレイアウトスペースを節約する。
【0091】
図14~15を参照すると、第3伝動コンポーネント43は、上から順に上伝動リング431、2つの対称的な連結ロッド432、第3伝動管433、下伝動リング434及び2つの対称的な補助押しアーム435を含み、上伝動リング431、第3伝動管433及び下伝動リング434は、同軸で外径が等しい。上伝動リング431は連結ロッド432の近端に固定され、2つの連結ロッド432の間を、動かしアーム112が通過して第1伝動管411に係合され、連結ロッド432の遠端は第3伝動管433の近端に固定される。第3伝動管433は、ロッド壁管3と第1伝動管411との間に軸方向に沿って延長する。第3伝動管433の遠端は下伝動リング434に固定される。下伝動リング434は補助押しアーム435の近端に固定される。補助押しアーム435は第1支持部材51と第2支持部材52との間に位置し、それにより、第3伝動コンポーネント43における補助押しアーム435の回転は第1支持部材51及び第2支持部材52により阻止され、それにより、第3伝動コンポーネント43の回転が阻止される。さらに、第1制限部56及び/又は第2制限部57の外面には凸点(図示せず)を有し、下伝動リング434の内壁には凹み(図示せず)を有し、凸点が凹み内に収容され、それにより、下伝動リング434が重力により軸方向に沿って下へ移動するのを阻止し、下伝動リング434の位置する第3伝動コンポーネント43は、押圧蓋12により下へ押圧されていないとき、動かない。
【0092】
押圧蓋12が第2位置から押圧され、下へ第3位置まで移動中に、押圧蓋12の押し脚板1241は、上伝動リング431に当接し、第3伝動コンポーネント43を押して下へ移動させ、下伝動リング434が凸点の抵抗に抵抗して移動し、下伝動リング434が下へ移動することで、補助押しアーム435を第1支持部材51と第2支持部材52との間に軸方向に沿って下へ移動させ、それにより、針先固定コンポーネント64に針先固定動作をさせる。収容孔55の位置する端面は、第1支持部材51及び第2支持部材52の上端面である。
【0093】
なお、各縫合部材を180度回動させるために、押圧蓋12が下へ十分な変位量で移動する必要があり、つまり、縫合針先が受け取りコンポーネント63により受け取られた後でしか、針先固定動作を行わない。上記十分な変位量を、hと定義し、押圧蓋12が第1位置に位置するとき、第3伝動コンポーネント43の上伝動リング434と押し脚板1241との間の軸方向距離がhよりも長いため、押圧蓋12が第1位置から押圧されて下へ移動するとき、各縫合部材が回転し、第3伝動コンポーネント43は固定されたままであり、押圧蓋12が下へ変位量hだけ移動した後、各縫合部材が180度回動しており、このとき、第2伝動コンポーネント42は固定され、縫合コンポーネント62の動作を連動させなくなり、押し脚板1241はしばらく下へアイドルストロークを移動した後でしか、上伝動リング434に当接できず、それにより、針先固定コンポーネント64に針先固定動作をさせる。
【0094】
図13及び
図15を参照すると、針先固定コンポーネント64は、針先受け取りコンポーネント63の上方に設けられ、針先固定コンポーネント64は、2つの対称的な可動部材641、642を含み、可動部材641は受け取り部材631の軸方向の上方に位置し、可動部材642は受け取り部材632の軸方向の上方に位置し、説明を簡潔にするために、以下、可動部材641のみについて説明する。可動部材641の近端は、補助押しアーム435の外側に固定され、可動部材641の遠端は開放端部であり、前記開放端部は、制限スリット641aを開設することにより実現され、制限スリット641aは、受け取りシート6313に係止保持されている縫合針先627をさらに係止保持することに用いられる。押圧蓋12が第2位置にあるとき、押圧蓋12を押圧し、押圧蓋12は下へ移動して、第3伝動コンポーネント43を下へ移動させ、第3伝動コンポーネント43は可動部材641を下へ移動させ、縫合針先627が制限スリット641aの近端に入るまで、可動部材641が下へ移動して縫合針先627と制限スリット641aをほぼ垂直に制限スリット641aに入れ、また、縫合針先627が制限スリット641aの近端の下への移動を阻止することで、可動部材641と第3伝動コンポーネント43がいずれも継続して下へ移動できなくなり、押圧蓋12が継続して下へ移動できなくなり、このとき、
図17に示すように、押圧蓋12は、第3位置にある。このとき、可動部材641の遠端は、径方向に受け取り部材631と規制アーム6314との間に位置し、前記規制アーム6314は係止保持部6312が受け取り部6311の外側へ延長して形成される。押圧蓋12が第3位置に位置するとき、押圧蓋12を引き、押し脚板1241が伝動ロッド424の近端424aに当接するように上に移動し、押し脚板1241が伝動ロッド424の近端424aに当接するように上に移動する距離は、押圧蓋12が第3位置から第2位置まで移動する距離に等しく、押し脚板1241は、伝動ロッド424を引くことで第2伝動コンポーネント42全体を引いて上に移動させ、第2伝動コンポーネント42は縫合コンポーネント62をリセットさせる。縫合コンポーネント62がリセットするとき、ラック425は軸方向に沿って移動し、上歯部425aの一側の歯はギア623を回転させ、ギア623の回転により、回転軸624を第2方向に沿って自転させ、回転軸624は、第1縫合アーム625、第2縫合アーム626を第2方向に沿って回転させ、第2縫合アーム626は、回転するとき、縫合針先627を移動させようとするが、縫合針先627の移動は受け取りシート6313及び可動部材641により阻止される。この過程では、縫合針先627は受け取りシート6313及び可動部材641に反発力を印加し、前記反発力により、可動部材641は浮き上がるが、前記浮き上がりが規制アーム6314の内面により規制され、可動部材641は縫合針先627に対する係止保持を維持する。従って、縫合針先627は、係止保持されて第2縫合アーム626と分離し、分離後、第1縫合アーム625、第2縫合アーム626は穿刺コアコンポーネントの外側から回動して収容スペースA内に戻り、縫合針先627は受け取り部材631に係止保持されたままであり、それにより、縫合針先627に対する固定を実現する。縫合糸の一方の端部は縫合針先627に結び付けられるため、縫合糸の該端部も受け取り部材631、可動部材641内に固定され、穿刺コアコンポーネントは体外まで引かれると、縫合糸の該端部も体外に移される。上記同じ方法を用いることにより、縫合部材622の縫合針が被可動部材642により固定でき、それにより、縫合糸の他方の端部も受け取り部材632、可動部材641内に固定でき、同様に穿刺コアコンポーネントにより体外に移される。可動部材641は縫合針先を固定したままである。可動部材641は規制アーム6314と結合できる。
【0095】
本発明では、誤実行を回避するために、縫合コンポーネント62は、針出し動作を実行し、穿刺先端7は、縫合糸解放動作を実行し、針先固定コンポーネント64は針先固定動作を実行することができ、前記した誤実行を回避することは、誤駆動を回避するにより実現される。針出し動作及び縫合糸解放動作の誤駆動は、回動盤11が押圧蓋12の第1位置での誤押圧を阻止することによって回避され、針先固定動作の誤駆動は、回動盤11が押圧蓋12の第2位置での誤押圧を阻止することによって回避される。
【0096】
回動盤11が押圧蓋12の第1位置での誤押圧を阻止することは、以下のとおりである。引き続き
図4及び
図6を参照すると、回動盤11は、規制翼本体と規制板113とを含む2つの対称的な規制翼(符号が付けられていない)をさらに含み、キャップケース111の上部の外面には径方向に沿って外へ突出延長してストリップの規制翼本体(符号が付けられていない)が形成され、規制翼本体の最上部が軸方向に沿ってキャップケース111の上端面を超えるように上へ突出延長するようにして、規制板113が形成される。
図4に示すように、回動盤11が初期位置にあるとき、規制板113が押圧蓋12の円周壁123に当接し、規制板113が押圧蓋12の第1位置での誤押圧を阻止し、それにより、針出し動作及び縫合糸解放動作が誤って駆動されるのを回避できる。
図6に示すように、回動盤11が初期位置から終止位置まで回動するとき、規制板113が円周壁123とずれ、切欠122と揃うまで、回動盤11が第1周方向に沿って回動する。規制板113は押圧蓋12の下への移動を規制しなくなり、押圧蓋12は第1位置から下へ第2位置まで移動でき、それにより、縫合コンポーネント62を駆動して針出し動作をさせ、穿刺先端7を駆動して縫合糸解放動作をさせることができる。
【0097】
回動盤11が押圧蓋12の第2位置での誤押圧を阻止することは、以下のとおりである。引き続き
図14及び
図16を参照すると、2つの規制板113の最上部には、いずれも、第1ガイド傾斜面113aが設けられ、調節ブロック422は、底面と側面との間に延長する第2ガイド傾斜面422aを有し、第1ガイド傾斜面113aと第2ガイド傾斜面422aとはマッチングする。
図14に示すように、押圧蓋12が第2位置にあるとき、第1ガイド傾斜面113aが第2ガイド傾斜面422aに当接し、第1ガイド傾斜面113aが調節ブロック422の下への移動を阻止し、調節ブロック422がリブ板セット1221の下への移動を阻止し、リブ板セット12211の下への移動が阻止されるため、押圧蓋12が第2位置にあるとき、誤って押圧されるのを回避し、それにより、針先固定動作が誤って駆動されるのを回避できる。押圧蓋12への押圧力を大きくし、リブ板セット1221による調節ブロック422の圧力を増加させ、リブ板セット1221による調節ブロック422の圧力が増加することによって、第2ガイド傾斜面422aによる第1ガイド傾斜面113aの圧力が増加され、第2ガイド傾斜面422aによる第1ガイド傾斜面113aの圧力が増加されるため、第1ガイド傾斜面113aによる第2ガイド傾斜面422aの反発力が増加され、該反発力が第2ガイド傾斜面422aにより径方向力及び軸方向力に分解される。前記径方向力によって、2つの調節ブロック422を径方向に内へ互いに近接させ、弾性部材423を収縮させ、2つの調節ブロック422が互いに近接することで、調節ブロック422は、部分的に調節枠421から露出している状態から、全体が調節枠421内に収容される状態となるように移動し、第1ガイド傾斜面113aは第2ガイド傾斜面422aと当接しなくなり、調節部は第1状態から第2状態に変更し、第2状態では、調節部の径方向長さが短くなり、調節ブロック422はリブ板セット1221の下への移動を阻止しなくなる。予め設定された第1ガイド傾斜面113aと第2ガイド傾斜面422aの傾斜角度により、調節ブロック422は、リブ板セット1221からの圧力に抵抗して移動することができる。押圧蓋12を継続して押圧し、調節枠421の径方向長さが2つの規制板113の間の径方向距離よりも短くなるため、調節枠421は2つの規制板113の間に収容する。このとき、2つの調節ブロック422は、弾性部材423の弾性力作用を受けて、それぞれ2つの規制板113のうちの一方の内面に当接し、調節枠421を2つの規制板113の間に固定する。調節ブロックがリブ板セット1221の下への移動を阻止しなくなるため、押圧蓋12が引き続き下へ移動すると、規制板113は、スリット122a内に入り、スリット122a内を相対移動する。
図15に示すように、この過程では、押圧蓋12は調節部と接触しないため、調節部の位置する第2伝動コンポーネント42は駆動力を受けずに固定されたままであり、同時に、押圧蓋12の押し脚板1241は、しばらく下へアイドルストロークを移動した後、上伝動リング431と接触し、伝動リング431を押し、第3伝動コンポーネント43全体を下へ移動させ、第3伝動コンポーネント43が下へ移動することで、針先固定コンポーネント64に針先固定動作をさせ、針先固定動作が終了した後、押圧蓋12は前記第3位置に位置する。
【0098】
好適には、調節ブロック422の静止又は移動中に、弾性部材423が調節ブロック422を調節枠421から完全に弾き出すのを回避し、調節ブロック422の移動中に、調節ブロック422が調節枠421と互いに摩擦して強く揺れる問題を回避するために、
図10及び
図16に示すように、調節ブロック422の側面には、外側へ突出延長するガイド突出ブロック4221が形成され、調節枠421には、ガイド突出ブロック4221が径方向に移動するためのガイド溝4212が設けられている。調節ブロック422が静止する際、ガイド突出ブロック4221は、ガイド溝4212内に位置し、ガイド溝4212は調節ブロック422を制限することで、調節ブロック422を調節枠421から完全に弾き出すことを防止する。調節ブロック422の移動中、ガイド突出ブロック4221は、ガイド溝4212内を移動し、ガイド溝4212は、調節ブロック422が移動するときの揺れ幅を減少させることができる。調節ブロック422の移動の安定性をさらに高めるために、調節ブロック422の表面には、揺れ防止突条4222が設けられ、揺れ防止突条4222によって、調節ブロック422と調節枠421との間の接触面積を減少させることで、両者間の摩擦力を減少させる。
【0099】
以上のように、
図2~
図18を参照すると、本発明に係る穿刺コアコンポーネントは、駆動、伝動及び縫合操作を行う部材を有する。縫合するとき、穿刺コアコンポーネント、及びブッシングコンポーネントの一部は、穿刺口の外部に位置し、一部は穿刺口内に位置する。縫合操作を開始するとき、まず第1周方向に沿って回動盤11の動かしアーム112を動かし、動かしアーム112は第1周方向に沿って回動して、第1伝動コンポーネント41を回動させ、第1伝動コンポーネント41は位置決めコンポーネント61の位置決めファンを外側へ回転させ、位置決めファンは外へヒンジ回転した後、ロッド壁管3の外面から突出し、穿刺コアコンポーネントを上へ引いて、位置決めファンの上端を穿刺口の両側の筋膜層に当接させ、位置決めを実現する。ファンヒンジ回転を位置決めした後、収容スペースA内の縫合コンポーネント62の位置するスペースを露出させ、該スペースは、縫合通路53である。押圧蓋12を下へ押圧して、押圧蓋12を下へ移動させ、押圧蓋12が下へ移動することで、第2伝動コンポーネント42が下へ移動するように駆動し、第2伝動コンポーネント42のラック425の上歯部425aは、下へ移動して縫合コンポーネント62を回転させ、縫合コンポーネント62における縫合部材621は第1方向に沿って回転し、縫合部材622は第2方向に沿って回転し、針出し縫合を実現する。2つの縫合針先は、回転した後、受け取りコンポーネント63に入り、縫合部材621の縫合針先627は、受け取り部材631により受け取られ、縫合部材622の縫合針先は、受け取り部材632により受け取られる。ラック425の下歯部425bは下へ移動して、第1壁ケース71と第2壁ケース72を相対ヒンジ回転させ、それにより、先端チャンバーを開き、先端チャンバー内の縫合糸解放部分は、重力及び縫合糸自体の弾性力の作用下で、チャンバーから離脱して展開して曲線部を形成し、縫合糸の解放を実現する。引き続き押圧蓋12を下へ押圧し、押圧蓋12にアイドルストロークを移動させ、このとき、第2伝動コンポーネント42及び縫合コンポーネント62は、固定のままであり、押し脚124は、第3伝動コンポーネント43を下へ押し、第3伝動コンポーネント43は、可動部材641、642を押して下へ移動させ、可動部材641の制限スリット641aは縫合針先627を係止保持し、可動部材642の制限スリットは、縫合部材622の縫合針先を係止保持し、針先固定を実現する。押圧蓋12を上へ引いて、押圧蓋12が上へ移動することで、第2伝動コンポーネント42を上へ移動させ、第2伝動コンポーネント42のラック425の上歯部425aによって、縫合コンポーネント62を逆方向に沿って回転させ、縫合コンポーネント62の2つの第2縫合アームは、それぞれ接続された縫合針先と分離し、第1縫合アーム及び第2縫合アームは、回動して収容スペースA内に戻り、縫合コンポーネント62のリセットを実現する。ラック425の下歯部425bによって、第1壁ケース71と第2壁ケース72を相対ヒンジ回転させ、第1壁ケース71と第2壁ケース72が再び接合し、穿刺先端7のリセットを実現する。押圧蓋12を上へ引く過程では、押し脚124は第3伝動コンポーネント43から離れ、第3伝動コンポーネント43及び針先固定コンポーネント64は動かないままである。
図18に示すように、押圧蓋12を第1位置まで引いた後、第2周方向に沿って動かしアーム112を動かし、動かしアーム112が第2周方向に沿って回動することで、第1伝動コンポーネント41を第2周方向に沿って回動させ、第1伝動コンポーネント41は位置決めファンを内側へヒンジ回転させ、位置決めファンは開状態から閉状態に変更し、位置決めコンポーネント61のリセットを実現する。そして、穿刺器全体を上へ引き、縫合糸の2つの端部を穿刺コアコンポーネントにより穿刺口から排出し、縫合糸を剪断することで、縫合糸の各端を縫合糸の他の部分と分離させ、穿刺口の外部へ縫合糸を抜き出し、穿刺口を絞り、縫合糸を結び、それにより、縫合操作を完了させる。
【0100】
本発明の前記「縫合可能位置」とは、穿刺コアコンポーネントが該位置にあるとき、縫合コンポーネント62を駆動し、縫合コンポーネント62の縫合針先は、穿刺口の周りの組織を貫いて入り、穿刺口側面から出て針先受け取りコンポーネント63内に入るように回動できるものである。
【0101】
以上は本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものと解釈されるべきではなく、当業者は本発明の範囲内で上記実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができることが理解されたい。
【符号の説明】
【0102】
1 操作コンポーネント、
11 回動盤
111 下キャップケース
112 動かしアーム
113 規制板
113a 第1ガイド傾斜面、
12 押圧蓋
121 押圧ディスク
122 切欠
122a スリット
1221 リブ板セット
123 円周壁
124 押し脚
1241 押し脚板、
2 当接ディスク
21 中央貫通孔
3 ロッド壁管
31 ウィンドウ
32 変形シート、
4 伝動コンポーネント、
41 第1伝動コンポーネント
411 第1伝動管
412 伝動アーム
413 回動リング
42 第2伝動コンポーネント
421 調節枠
4212 ガイド溝
422 調節ブロック
422a 第2ガイド傾斜面
4221 ガイド突出ブロック
4222 揺れ防止突条
423 弾性部材
424 伝動ロッド
424a 近端
424b 遠端
425 ラック
425a 上歯部
425b 下歯部
43 第3伝動コンポーネント
431 上伝動リング
432 連結ロッド
433 第3伝動管
434 下伝動リング
435 補助押しアーム
5 支持コンポーネント
5’ 上半部
5’’ 下半部
51 第1支持部材
511 退避スペース
52 第2支持部材
53 縫合通路
54 退避溝
541、542 溝壁
55 収容孔
6 実行コンポーネント
61 位置決めコンポーネント
611 アシストアーム
6111 長円形溝
612 回転軸
613 位置決めファン
614 突出延長部
62 縫合コンポーネント
621、622 縫合部材
623 ギア
624 回転軸
625 第1縫合アーム
626 第2縫合アーム
627 縫合針先
63 受け取りコンポーネント
631、632 受け取り部材
6311 受け取り部
6312 係止保持部
6313 受け取りシート
6314 規制アーム
64 針先固定コンポーネント
641、642 可動部材
641a 制限スリット
7 穿刺先端
71 第1壁ケース
72 第2壁ケース
711、721 歯付き部材
7111 第1制限突出ブロック
712 第1支持軸
722 第2支持軸
73 突起
8 挿入ブロックコンポーネント
81 ボタン
82 フック
83 ばね
9 蓋
91 円孔
92 周方向貫通孔
【手続補正書】
【提出日】2023-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誤操作防止機構であって、
第1部材は、調節ブロック及びばねを含み、前記ばねの一端が前記調節ブロックに当接し、前記ばねの他端が前記第1部材の前記調節ブロック以外の他の部分に当接し、
第2部材は、規制部を含み、
前記誤操作防止機構は、前記調節ブロック、前記ばね及び前記規制部を含み、
前記規制部は第1ガイド傾斜面を有し、前記調節ブロックは第2ガイド傾斜面を有し、
前記第1部材を操作する力が前記ばねの弾性力に抵抗するのに十分でないと、前記第1ガイド傾斜面は、前記第2ガイド傾斜面に当接することで、前記第1部材が誤操作されて、前記第2部材に対して相対移動するのを防止し、
前記第1部材を操作する力がばねの弾性力に抵抗するのに十分であると、前記調節ブロックは、前記第1ガイド傾斜面に沿って前記第1部材の前記他の部分に向かって移動し、前記調節ブロックが前記規制部から離脱した後、前記第1部材が操作されて前記第2部材に対して相対移動する、ことを特徴とする誤操作防止機構。
【請求項2】
前記調節ブロックは2つであり、前記ばねの一端が一方の前記調節ブロックに当接し、前記ばねの他端が他方の前記調節ブロックに当接する、ことを特徴とする請求項1に記載の誤操作防止機構。
【請求項3】
前記第1部材は、ガイド溝を含み、前記調節ブロックは、前記ガイド溝内に可動に収容される凸部を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の誤操作防止機構。
【請求項4】
前記規制部は、間隔を置いて設けられる2つの規制板を含み、各規制板には、第1ガイド傾斜面が設けられており、一方の前記規制板の第1ガイド傾斜面は、他方の前記規制板の第1ガイド傾斜面に対向して設けられ、
一方の前記調節ブロックの第2ガイド傾斜面は、一方の前記規制板の第1ガイド傾斜面に嵌合して設けられ、他方の前記調節ブロックの第2ガイド傾斜面は、他方の前記規制板の第1ガイド傾斜面に嵌合して設けられ、
前記第1部材を操作する力がばねの弾性力に抵抗することができると、2つの前記調節ブロックを互いに近接させ、2つの前記調節ブロックを、前記2つの規制板間の間隙に向かって移動させる、ことを特徴とする請求項2に記載の誤操作防止機構。
【請求項5】
前記誤操作防止機構は、前記2つの規制板の間に設けられる調節枠をさらに含み、
前記調節枠には、貫通溝が設けられ、前記貫通溝は、対向して設けられる第1溝口及び第2溝口を有し、前記第1溝口及び前記第2溝口は、いずれも、前記調節ブロックの形状に合わせ、前記ばねは、前記貫通溝内に取り付けられ、一方の前記調節ブロックは、前記貫通溝の延在方向に沿って前記第1溝口に可動に設けられ、他方の前記調節ブロックは、前記貫通溝の延在方向に沿って前記第2溝口に可動に設けられ、
前記第2ガイド傾斜面は、前記調節ブロックの前記ばねから離れる側に位置する、ことを特徴とする請求項4に記載の誤操作防止機構。
【請求項6】
前記第1部材は、リブ板セットをさらに含み、
前記調節枠には、前記貫通溝に連通する操作溝がさらに設けられ、一方の前記調節ブロックの少なくとも一部及び他方の前記調節ブロックの少なくとも一部は、いずれも、前記操作溝に対向して設けられ、前記操作溝は、前記リブ板セットに嵌合し、前記リブ板セットは、前記操作溝に穿設され、
前記リブ板セットを操作して、前記リブ板セットが前記第1部材を押す力がばねの弾性力に抵抗することができると、前記リブ板セットは、2つの前記調節ブロックを押して前記第1ガイド傾斜面に沿って移動させる、ことを特徴とする請求項5に記載の誤操作防止機構。
【請求項7】
前記調節枠の前記操作溝から離れる端は、伝動ロッドに固定接続されることで、前記調節枠が前記伝動ロッドを移動させる、ことを特徴とする請求項6に記載の誤操作防止機構。
【請求項8】
前記調節枠には、2つの前記調節ブロックの間隔配置方向に沿って延在するガイド溝が設けられ、前記調節ブロックには、前記ガイド溝の延在方向に沿って前記ガイド溝内に可動に収容されるガイド突出ブロックが設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載の誤操作防止機構。
【請求項9】
前記調節ブロックの表面には、揺れ防止突条が設けられ、前記揺れ防止突条は、前記調節ブロックの表面に突出して設けられることで、前記揺れ防止突条により前記調節ブロックと前記調節枠との間の摩擦力を減少させる、ことを特徴とする請求項5に記載の誤操作防止機構。
【請求項10】
穿刺コアコンポーネントであって、
請求項1~9のうちのいずれか一項に記載の誤操作防止機構と、
押圧蓋を含む第1部材であって、前記押圧蓋のリブ板セットは、前記第1部材の調節ブロックに対向して設けられることで、前記押圧蓋を押圧すると、前記リブ板セットが前記誤操作防止機構の調節ブロックを駆動する、第1部材と、
第3伝動コンポーネントであって、前記押圧蓋の押し脚板は、前記第3伝動コンポーネントの少なくとも一部に対向して設けられることで、前記第1部材が操作されて第2部材に対して相対移動した後、前記押し脚板が前記第3伝動コンポーネントを押して下へ移動させる、第3伝動コンポーネントと、
針先固定コンポーネントであって、前記針先固定コンポーネントは、前記第3伝動コンポーネントの少なくとも一部に対向して設けられることで、前記第3伝動コンポーネントが下へ移動する中、前記針先固定コンポーネントが針先固定動作を行うように連動させる、針先固定コンポーネントと、を含む、ことを特徴とする穿刺コアコンポーネント。
【請求項11】
前記針先固定コンポーネントは、可動部材を含み、
前記第3伝動コンポーネントは、前記可動部材を押して下へ移動させ、前記可動部材には、縫合針先に嵌合する制限スリットが設けられ、前記可動部材が下へ移動する中、前記制限スリットにより前記縫合針先が固定される、ことを特徴とする請求項10に記載の穿刺コアコンポーネント。