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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127023
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】光アダプタ
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/36 20060101AFI20230906BHJP
   G02B 6/02 20060101ALI20230906BHJP
【FI】
G02B6/36
G02B6/02 436
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022030535
(22)【出願日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】松井 功
【テーマコード(参考)】
2H036
2H038
【Fターム(参考)】
2H036KA02
2H036QA03
2H036QA11
2H036QA22
2H036QA47
2H038BA27
2H038BA28
2H038BA29
(57)【要約】
【課題】光信号の強度の調整において接続損失による光信号の光減衰量を低減させることを目的とする。
【解決手段】光アダプタ1は、第1ハウジング10と、第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間を移動可能な第2ハウジング20と、第2ハウジング20を移動させる駆動機構30と、光減衰量を表示する光減衰量表示部50とを備えている。光減衰量は、操作部であるツマミ32の回転量に基づいて計算される。第1ハウジング10に第1コネクタ120aを連結し、第2ハウジング20に第2コネクタ120bを連結することで、第1光ケーブル110aと第2光ケーブル110bとを光学的に接続することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コネクタの第1フェルールを保持する第1フェルール保持部を有している第1ハウジングと、
第2コネクタの第2フェルールを保持する第2フェルール保持部を有している第2ハウジングと、
前記第2ハウジングを前記第1ハウジングに対して接近位置と離間位置との間で移動可能にする移動機構と、
を備え、
前記第2ハウジングが前記接近位置と前記離間位置との間で移動する方向は、前記第1フェルール保持部の軸心に対して傾斜する方向であり、
前記第2ハウジングが前記接近位置にあるとき、前記第2フェルール保持部の軸心が前記第1フェルール保持部の軸心と一致しており、
前記第2ハウジングが前記離間位置にあるとき、前記第2ハウジングが前記接近位置にあるときよりも前記第1フェルール保持部の軸心に沿った方向へ前記第2フェルール保持部が前記第1フェルール保持部から離れており、かつ前記第1フェルール保持部の軸心に直交する方向へ前記第2フェルール保持部の軸心が前記第1フェルール保持部の軸心からずれている
光アダプタ。
【請求項2】
駆動機構を更に備え、
前記駆動機構は、前記第1ハウジングから露出した操作部と、前記操作部の動作に応じて前記第2ハウジングを前記第1ハウジングに対して移動させる伝達部とを有している
請求項1に記載の光アダプタ。
【請求項3】
前記伝達部は、前記操作部の動作に応じて回転する出力歯車を含む歯車機構と、前記出力歯車に噛み合っている直線状のラックとを有しており、
前記歯車機構は、前記第1ハウジングに設けられており、
前記ラックは、前記第2ハウジングに設けられており、
前記第2ハウジングは、前記出力歯車の回転によって前記第1ハウジングに対して前記ラックと一体に移動する
請求項2に記載の光アダプタ。
【請求項4】
前記操作部の動作は、前記第1ハウジングに対する回転動作であり、
前記伝達部は、前記操作部の回転に応じて前記第2ハウジングを前記第1ハウジングに対して移動させる
請求項2または請求項3に記載の光アダプタ。
【請求項5】
前記操作部の動作に基づいて、光減衰量を計算する光減衰量計算部と、
前記光減衰量計算部によって計算された前記光減衰量を表示する光減衰量表示部と、
を更に備えている
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の光アダプタ。
【請求項6】
前記移動機構は、レールと、前記レールに嵌っている溝とを有しており、
前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングのうち、一方には、前記レールが設けられ、他方には、前記溝が設けられており、
前記第2ハウジングは、前記レールに前記溝が案内されることにより前記第1ハウジングに対して前記接近位置と前記離間位置との間で移動する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光アダプタ。
【請求項7】
前記第1ハウジングは、第1ハウジング本体を有しており、前記第1ハウジング本体には、段差面が形成されており、
前記第2ハウジングは、第2ハウジング本体を有しており、前記第2ハウジング本体には、第1ハウジング側端面が形成されており、
前記段差面と前記第1ハウジング側端面とは、互いに接触しており、
前記段差面と前記第1ハウジング側端面とが互いに接触している状態を維持したまま、前記第2ハウジングが前記第1ハウジングに対して移動する
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光アダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光ケーブルを光学的に接続する光アダプタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、受信機器に入力される光信号の強度の調整が光減衰器を用いて行われることが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000―199821号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された従来の光減衰器は、入力側及び出力側の2箇所で光ケーブルに接続されており、それぞれの接続部で光の接続損失が発生する。このため、従来の光減衰器では、想定よりも光信号の光減衰量が多くなるという問題があった。
【0005】
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、光信号の強度の調整において接続損失による光信号の光減衰量を低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る光アダプタは、第1コネクタの第1フェルールを保持する第1フェルール保持部を有している第1ハウジングと、第2コネクタの第2フェルールを保持する第2フェルール保持部を有している第2ハウジングと、第2ハウジングを第1ハウジングに対して接近位置と離間位置との間で移動可能にする移動機構と、を備え、第2ハウジングが接近位置と離間位置との間で移動する方向は、第1フェルール保持部の軸心に対して傾斜する方向であり、第2ハウジングが接近位置にあるとき、第2フェルール保持部の軸心が第1フェルール保持部の軸心と一致しており、第2ハウジングが離間位置にあるとき、第2ハウジングが接近位置にあるときよりも第1フェルール保持部の軸心に沿った方向へ第2フェルール保持部が第1フェルール保持部から離れており、かつ第1フェルール保持部の軸心に直交する方向へ第2フェルール保持部の軸心が第1フェルール保持部の軸心からずれている。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る光アダプタによれば、光信号の強度の調整において接続損失による光信号の光減衰量を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1による光アダプタを示す斜視図である。
図2図1のコネクタを示す概略図である。
図3図1の第1ハウジングを示す斜視図である。
図4図3の平面Aにおける第1ハウジングの断面をIV方向から見た断面図である。
図5図3の平面Aにおける第1ハウジングの断面をV方向から見た断面図である。
図6】Z軸正方向から見た第2ハウジングを示す斜視図である。
図7】Z軸負方向から見た第2ハウジングを示す斜視図である。
図8】実施の形態1による光アダプタ1のシステム構成図である。
図9】実施の形態1の第2ハウジングが接近位置にあるときの光アダプタのX-Y平面における断面を示す断面図である。
図10】実施の形態1の第2ハウジングが離間位置にあるときの光アダプタのX-Y平面における断面を示す断面図である。
図11図9に示す接近位置にある光ファイバの先端の配置状態を示す概念図である。
図12図10に示す離間位置にある光ファイバの先端の配置状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による光アダプタ1を示す斜視図である。光アダプタ1は、第1光ケーブル110aの末端に付けられた第1コネクタ120aと、第2光ケーブル110bの末端に付けられた第2コネクタ120bとを光学的に接続する機器である。図1は、光アダプタ1に第1コネクタ120aと第2コネクタ120bとが光学的に接続された状態を示している。
【0010】
光アダプタ1は、軸心を有している。光アダプタ1の軸心の方向を光アダプタ1のX軸方向とする。光アダプタ1は、X軸、Y軸、及びZ軸とする直交3軸を有している。従って、X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交している。
【0011】
図1では、光アダプタ1のX軸方向と図1の左右方向とが一致し、光アダプタ1のZ軸方向と図1の上下方向とが一致するように光アダプタ1が配置されている。図1では、光アダプタ1のY軸方向と図1の奥側から手前側に向かう方向とが一致している。
【0012】
図1において、左から右に向かう方向がX軸方向の正方向に一致し、下から上に向かう方向がZ軸方向の正方向に一致し、奥側から手前側に向かう方向がY軸方向の正方向に一致している。
【0013】
図1では、第1光ケーブル110aに連結された第1コネクタ120aと、第2光ケーブル110bに連結された第2コネクタ120bとが光アダプタ1を介して連結されている。即ち、第1光ケーブル110aと第2光ケーブル110bとは、第1コネクタ120a、第2コネクタ120b及び光アダプタ1とによって光学的に接続されている。これにより、第1光ケーブル110a内を通過してきた光は、第2光ケーブル110bに送られる。
【0014】
第1光ケーブル110aからの光は、第1コネクタ120a、光アダプタ1、及び第2コネクタ120bの順に通過して、第2光ケーブル110bへ送られる。第1コネクタ120a、光アダプタ1、及び第2コネクタ120bのそれぞれを通過する光は、X軸方向へ進む。
【0015】
光アダプタ1は、第1ハウジング10と、第2ハウジング20と、駆動機構30と、移動機構40と、光減衰量表示部50とを備えている。第1ハウジング10は、第1ハウジング本体11を有している。第1ハウジング本体11は、中空の角柱部材である。第1ハウジング本体11におけるX軸方向の両端部には、開口部がそれぞれ形成されている。
【0016】
第1ハウジング本体11の一方の開口部は、第1コネクタ挿入口12である。第1コネクタ挿入口12には、第1コネクタ120aが挿入されている。第1ハウジング本体11の他方の開口部は、第2ハウジング挿入口13である。
【0017】
第2ハウジング挿入口13の外周には、一対の第1ハウジング凸部15が形成されている。第1ハウジング凸部15は、Z軸方向に向いた第1ハウジング10の2つの面にそれぞれ形成されている。一対の第1ハウジング凸部15のそれぞれは、Z軸方向に沿って第1ハウジング本体11の外側に向かって突出している。
【0018】
一対の第1ハウジング凸部15は、光アダプタ1を基板又は筐体といった取付対象に取り付ける際の取付部である。第1ハウジング凸部15を取付対象に取り付ける取付方法としては、周知な方法を用いることができる。例えば、第1ハウジング凸部15に貫通孔を形成し、第1ハウジング凸部15と取付対象とをビス止めすることができる。
【0019】
第2ハウジング20は、第2ハウジング本体21を有している。第2ハウジング本体21は、中空の角柱部材である。第2ハウジング本体21におけるX軸方向の両端部には、開口部がそれぞれ形成されている。第2ハウジング本体21の一方の端部は、第2ハウジング挿入口13に挿入されている。第2ハウジング本体21は、第1ハウジング本体11に支持されている。
【0020】
第2ハウジング本体21の他方の端部に形成された開口部は、第2コネクタ挿入口23である。第2コネクタ挿入口23には、第2コネクタ120bが挿入されている。
【0021】
第1ハウジング10と第2ハウジング20とは、移動機構40を介して相対移動可能に連結されている。移動機構40は、第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して移動可能にしている。移動機構40については、後に説明する。
【0022】
駆動機構30は、伝達部31と、第1ハウジング10から露出した操作部であるツマミ32とを有している。ツマミ32は、伝達部31に支持されている。ツマミ32の端部は、第1ハウジング本体11の外部に突出している。
【0023】
光減衰量表示部50は、第1ハウジング本体11に設けられている。光減衰量表示部50は、表示面51を有している。表示面51は、第1ハウジング本体11の表面に露出している。
【0024】
第1光ケーブル110aの構成は、第2光ケーブル110bの構成と同じである。第1コネクタ120aの構成は、第2コネクタ120bと同じである。従って、本実施の形態では、第1光ケーブル110a及び第2光ケーブル110bのそれぞれの構成を光ケーブル110の構成としてまとめて説明し、第1コネクタ120a及び第2コネクタ120bのそれぞれの構成もコネクタ120の構成としてまとめて説明する。
【0025】
また、本実施の形態において、第1光ケーブル110aに含まれる各要素と第2光ケーブル110bに含まれる各要素とを区別して特定する必要がある場合には、その要素を示す名称の前に「第1」又は「第2」を付す。更に、その要素を示す符号に「a」又は「b」を付すこととする。同様に、第1コネクタ120aに含まれる各要素と第2コネクタ120bに含まれる各要素とを区別して特定する必要がある場合には、その要素を示す名称の前に「第1」又は「第2」を付すとともに、要素を示す符号に「a」又は「b」を付すこととする。
【0026】
図2は、図1のコネクタ120を示す概略図である。図2の左側の図は、光ケーブル110とコネクタ120とが連結された状態を示す正面図である。図2の右側の図は、コネクタ120の先端部を見たときの図である。
【0027】
光ケーブル110は、光ファイバ111と、光ファイバ111の周りを被覆する被覆層115とで構成されている。光ファイバ111は、光ケーブル110の軸心に設けられている。光ケーブル110とコネクタ120とが連結された状態では、光ケーブル110の末端の被覆層115が剥がされている。
【0028】
光ファイバ111の基本的な構造は、屈折率の高い光ファイバコア部113を屈折率の低い光ファイバクラッド部114が覆って光を光ファイバコア部113に閉じこめて伝搬させる構造である。
【0029】
即ち、光ファイバ111は、線状の光ファイバコア部113と、光ファイバクラッド部114とを有している。光ファイバクラッド部114は、光ファイバコア部113の外周を覆っている。光ファイバコア部113の屈折率は、光ファイバクラッド部114の屈折率よりも高くなっている。
【0030】
コネクタ120は、コネクタ本体121と、フェルール122と、光ファイバ固定部124とを有している。コネクタ本体121は、軸心を持った中空部材である。
【0031】
コネクタ本体121には、コネクタ120と光アダプタ1といった他の機器とを連結させるためのコネクタ連結部125が形成されている。コネクタ連結部125には、周知な構成を用いることができる。本実施の形態では、コネクタ連結部125として、弾性変形することができる一対の突起をコネクタ本体121の外周に設けている。突起を光アダプタ1といった他の機器に係合させることで、コネクタ120と他の機器とが連結する。
【0032】
フェルール122は、軸心を有する円柱状の部材である。フェルール122は、フェルール122の軸心がコネクタ本体121の軸心に沿って配置されるように、コネクタ本体121の内部に支持されている。フェルール122は、コネクタ本体121から突出している。
【0033】
コネクタ本体121から突出したフェルール122の先端の端面は、フェルール先端面123である。フェルール122には、フェルール122の軸心に沿って貫通する光ファイバ挿入孔126が形成されている。
【0034】
光ファイバ固定部124は、コネクタ本体121の内部に支持されている。本実施の形態では、光ファイバ固定部124は、光ファイバ111を挟んで固定するクランプ機構を有している。なお、光ファイバ固定部124には、クランプ機構に限らず、光ファイバ111を固定することができる周知の機構を用いることができる。
【0035】
光ケーブル110の末端は、被覆層115が剥がされて露出した光ファイバ111がフェルール122の光ファイバ挿入孔126に挿入された状態で、光ファイバ固定部124に固定されている。
【0036】
光ファイバ111の先端面112は、フェルール122のフェルール先端面123に露出している。本実施の形態では、図2に示されるように、光ファイバ111の先端面112とフェルール先端面123とは同一の平面に存在している。しかし、これに限られたものではない。
【0037】
コネクタ120は、光ケーブル110を固定するための図示しない光ケーブル固定部分を更に有している。
【0038】
図3は、図1の第1ハウジング10を示す斜視図である。図4は、図3の平面Aにおける第1ハウジング10の断面をIV方向から見た断面図である。図5は、図3の平面Aにおける第1ハウジング10の断面をV方向から見た断面図である。
【0039】
第1ハウジング10は、第1フェルール保持部14を更に有している。第1フェルール保持部14は、第1ハウジング本体11の内部の空間に固定されている。第1フェルール保持部14は、軸心を有している。
【0040】
第1フェルール保持部14は、中空円柱状の部材である。第1フェルール保持部14は、例えば、割スリーブである。第1フェルール保持部14は、第1フェルール保持部14の軸心がX軸に沿うように第1ハウジング本体11に支持されている。
【0041】
第1コネクタ挿入口12の内周面には、第1コネクタ係合部16が形成されている。第1コネクタ係合部16は、光アダプタ1と第1コネクタ120aとを連結させるためのものである。第1コネクタ係合部16には、周知な構成を用いることができる。
【0042】
本実施の形態では、第1コネクタ係合部16として、一対の凹部を第1ハウジング本体11の内周面に設けている。第1コネクタ連結部125aである突起が、第1コネクタ係合部16の凹部にはまり込むことで係合し、光アダプタ1と第1コネクタ120aとが連結している。
【0043】
第2ハウジング挿入口13の内周面には、直線状の一対のレール溝17が形成されている。レール溝17は、第1ハウジング本体11のZ軸方向において互いに対向する内面にそれぞれ形成されている。レール溝17は、X軸―Y軸平面において、X軸及びY軸に対して傾斜して形成されている。
【0044】
一対のレール溝17のそれぞれは、X軸―Y軸平面において、X軸及びY軸に対して等しく傾斜している。これにより、一対のレール溝17は、互いに平行になっている。
【0045】
段差面18は、第1ハウジング本体11の内部に形成された面である。段差面18は、第2ハウジング本体21に対向するように形成されている。段差面18は、レール溝17の延びる方向に沿って形成されている。
【0046】
ツマミ32は、第1ハウジング10に対して回転可能になっている。ツマミ32が操作されることにより、ツマミ32は第1ハウジング10に対して回転動作を行う。
【0047】
伝達部31は、ツマミ32の動作に応じて回転する出力歯車34を含む歯車機構33と、出力歯車34に噛み合っている直線状のラック35と、を有している。歯車機構33は、第1ハウジング10の内側に設けられている。
【0048】
駆動機構30は、ツマミ32の回転動作に応じて第1ハウジング10に対して第2ハウジング20を移動させることができる。ツマミ32の回転動作は、伝達部31に入力される。伝達部31に入力された回転動作は、歯車機構33を介してラック35に伝達される。ツマミ32の回転動作における回転量は、歯車機構33によって減少されて出力歯車34に出力される。ラック35については、後に説明する。
【0049】
図6は、Z軸正方向から見た第2ハウジング20を示す斜視図である。図7は、Z軸負方向から見た第2ハウジング20を示す斜視図である。
【0050】
第2ハウジング20は、第2フェルール保持部24を有している。第2フェルール保持部24は、第2ハウジング本体21の内部の空間に固定されている。第2フェルール保持部24は、軸心を有している。
【0051】
第2フェルール保持部24は、中空円柱状の部材である。第2フェルール保持部24は、例えば、割スリーブである。第2フェルール保持部24は、第2フェルール保持部24の軸心がX軸に沿うように第2ハウジング本体21に支持されている。
【0052】
第2ハウジング本体21の両端部のうち、第1ハウジング本体11に挿入され一方の端部に形成された開口部は、第1ハウジング側開口部22である。
【0053】
第2コネクタ挿入口23の内周面には、第2コネクタ係合部26が形成されている。第2コネクタ係合部26は、光アダプタ1と第2コネクタ120bとを連結させるためのものである。第2コネクタ係合部26には、周知な構成を用いることができる。
【0054】
本実施の形態では、第2コネクタ係合部26として、一対の凹部を第2ハウジング本体21の内周面に設けている。第2コネクタ連結部125bである突起が、第2コネクタ係合部26の凹部にはまり込むことで係合し、光アダプタ1と第2コネクタ120bとが連結する。
【0055】
第2ハウジング本体21の外周面には、直線状の一対のレール27が形成されている。レール27は、第2ハウジング本体21のZ軸において互いに対向する壁の外面にそれぞれ形成されている。レール27は、X軸-Y軸平面において、X軸及びY軸に対して傾斜して形成されている。
【0056】
一対のレール27のそれぞれは、X軸―Y軸平面において、X軸及びY軸に対して等しく傾斜している。これにより、一対のレール27は、互いに平行になっている。
【0057】
第2ハウジング本体21には、第1ハウジング側端面28が形成されている。第1ハウジング側端面28は、第1ハウジング10に対向する面である。第1ハウジング側端面28は、レール27の延びる方向に沿って形成されている。
【0058】
ラック35は、第2ハウジング20に設けられている。ラック35は、第2ハウジングの内部の空間に配置されている。ラック35は、一対のレール27が形成された2つの壁のいずれか一方に固定されている。直線状のラック35は、レール27の延びる方向に沿って形成されている。
【0059】
図1に示される通り、第1ハウジング10と第2ハウジング20とが互いに連結された状態では、第2ハウジング20の両端部のうち第1ハウジング側開口部22が形成された端部が第2ハウジング挿入口13に入り込んでいる。
【0060】
移動機構40は、一対のレール溝17と一対のレール27とから構成されている。一対のレール溝17のそれぞれには、対応するレール27が嵌まっている。
【0061】
段差面18と第1ハウジング側端面28とは、互いに接触している。移動機構40は、第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間で移動可能にする。第2ハウジング20は、レール27にレール溝17が案内されることにより、第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間で移動する。接近位置及び離間位置については、後に説明する。
【0062】
第1フェルール122aの第1光ファイバ挿入孔126aに挿入された第1光ファイバ111aの軸心が光アダプタ1のX軸、即ち光アダプタ1の軸心に平行になるように、第1フェルール保持部14は、第1フェルール122aを保持している。同様に、第2フェルール122bの第2光ファイバ挿入孔126bに挿入された第2光ファイバ111bの軸心が光アダプタ1のX軸、即ち光アダプタ1の軸心に平行になるように、第2フェルール保持部24は、第2フェルール122bを保持している。
【0063】
図8は、実施の形態1による光アダプタ1のシステム構成図である。駆動機構30は、回転検出器36を更に有している。回転検出器36は、ツマミ32の回転動作における回転量を検出することができる。本実施の形態では、回転検出器36が第1ハウジング10に設けられている。回転検出器36は、例えばエンコーダである。
【0064】
光アダプタ1は、光減衰量計算部60を更に備えている。光減衰量計算部60は、演算部61と記憶部62とを有している。光減衰量計算部60は、ツマミ32の動作に基づいて、光減衰量を計算する。光減衰量計算部60は、第1ハウジング本体11の内部に支持されている。記憶部62には、第2ハウジング20の移動量に基づいた光減衰量のデータが予め記憶されている。
【0065】
光減衰量計算部60には、回転検出器36によって検出されたツマミ32の回転量が入力される。演算部61は、入力された回転量に基づいて第1ハウジング10に対する第2ハウジング20の移動量を計算する。演算部61は、計算された移動量と記憶部62に記憶されたデータとに基づいて光減衰量を計算する。計算された光減衰量は、光減衰量表示部50の表示面51に表示される。
【0066】
図9は、実施の形態1の第2ハウジング20が接近位置にあるときの光アダプタ1のX-Y平面における断面を示す断面図である。図10は、実施の形態1の第2ハウジング20が離間位置にあるときの光アダプタ1のX-Y平面における断面を示す断面図である。
【0067】
図9及び図10では、コネクタ120を連結していない状態の光アダプタ1が示されている。図11は、図9に示す接近位置にある光ファイバ111の先端の配置状態を示す概念図である。図12は、図10に示す離間位置にある光ファイバ111の先端の配置状態を示す概念図である。
【0068】
第2ハウジング20は、第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間を移動可能である。第2ハウジング20が接近位置にあるとき、第1光ケーブル110aの第1光ファイバ111aの第1先端面112aと、第2光ケーブル110bの第2光ファイバ111bの第2先端面112bとが接触している。
【0069】
この時、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとのそれぞれの軸心は、同一の直線上に存在し、光アダプタ1のX軸上にある。即ち、第2フェルール保持部24の軸心が第1フェルール保持部14の軸心と一致している。
【0070】
第2ハウジング20が離間位置にあるとき、第1先端面112aと第2先端面112bとの間には、X軸方向においてLXの距離だけ隙間が存在している。また、第2ハウジング20が離間位置にある時、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとのそれぞれの軸心は、Y軸方向にLYの距離だけ離れている。第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとのそれぞれの軸心は、同一直線上には存在していない。
【0071】
即ち、第2ハウジング20が離間位置にあるとき、第2ハウジング20が接近位置にあるときよりも第1フェルール保持部14の軸心に沿った方向へ第2フェルール保持部24が第1フェルール保持部14から離れている。かつ第1フェルール保持部14の軸心に直交する方向へ第2フェルール保持部24の軸心が第1フェルール保持部14の軸心からずれている。
【0072】
次に、光アダプタ1を用いた光信号の強度の調整方法について説明する。図1に示されるように、光ケーブル110の末端に連結されたコネクタ120同士を光アダプタ1を介して連結する。これにより、一対の光ケーブル110は、光学的に接続される。
【0073】
作業者は、一対の光ケーブル110の接続部を利用して光信号の強度の調整することができる。作業者は、一対の光ケーブル110の接続部における光信号の強度の調節のため、ツマミ32に回転動作を付与する。作業者は、ツマミ32に回転動作を付与することで、第2ハウジング20を接近位置から離間位置までの任意の位置に移動させることができる。作業者によってツマミ32が回転させられると、駆動機構30が機能し、出力歯車34がツマミ32の回転に応じて回転する。
【0074】
第2ハウジング20は、出力歯車34の回転によって第1ハウジング10に対してラック35と一体に移動する。出力歯車34とラック35とが噛み合っていることで、出力歯車34の回転動作によって第2ハウジング20がラック35の延びる方向に沿って第1ハウジング10に対して移動する。
【0075】
一対のレール27のそれぞれが、対応するレール溝17に嵌っているため第2ハウジング20は、レール溝17に沿って移動する。即ち、第2ハウジング20は、一対のレール27のそれぞれに対応するレール溝17が案内されることにより、第1ハウジング10に対して移動する。第2ハウジング20は、段差面18と第1ハウジング側端面28とが互いに接触している状態を維持したまま移動する。
【0076】
駆動機構30は、第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間で移動させる。伝達部31は、ツマミ32の動作に応じて第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して移動させる。
【0077】
第2ハウジング20の軸心がX軸に対して平行な状態を保ったまま、第2ハウジング20は、移動機構40によって、X-Y平面内をX軸に対して傾斜した方向に移動する。第2フェルール保持部24も、第2ハウジング本体21とともに、X軸に対して傾斜した方向に平行移動する。
【0078】
第2光ファイバ挿入孔126bに挿入された第2光ファイバ111bは、第2光ファイバ111bの軸心が光アダプタ1のX軸に平行な状態を保ったままX軸に対して傾斜した方向に移動する。即ち、第2ハウジング20が接近位置と離間位置との間で移動する方向は、第1フェルール保持部14の軸心に対して傾斜する方向である。
【0079】
第2光ケーブル110bの第2光ファイバ111bの第2先端面112bは、第1光ケーブル110aの第1光ファイバ111aの第1先端面112aに対して、接触する状態と斜め方向に離間する状態との間の任意の状態をとることができる。即ち、作業者は、駆動機構30と移動機構40とによって、第1先端面112aと第2先端面112bとの間の距離を線形的に変化させることができる。
【0080】
第1先端面112aと第2先端面112bとの間の距離の変化に基づいて、第1先端面112aと第2先端面112bと接続部に空間損失が発生する。作業者は、ツマミ32に任意の回転動作を付与することで、接続部に発生した空間損失を任意に変化させることができる。従って、作業者は、変化させた空間損失を利用して、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとを光学的に接続したときの光減衰量を任意に設定することができる。
【0081】
作業者が回転動作を付与したツマミ32の回転量から、光減衰量計算部60は、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとの接続部における光減衰量を計算する。計算された光減衰量は、表示面51に表示される。作業者は、表示面51に光減衰量が表示されることで、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとの光学的な接続部での光減衰量を確認することができる。
【0082】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間で移動可能にする移動機構40を備えている。また、第2ハウジング20が接近位置と離間位置との間で移動する方向は、第1フェルール保持部14の軸心に対して傾斜する方向である。また、第2ハウジング20が接近位置にあるとき、第2フェルール保持部24の軸心が第1フェルール保持部14の軸心と一致している。また、第2ハウジング20が離間位置にあるとき、第2ハウジング20が接近位置にあるときよりも第1フェルール保持部14の軸心に沿った方向へ第2フェルール保持部24が第1フェルール保持部14から離れている。かつ第2ハウジング20が離間位置にあるとき、第1フェルール保持部14の軸心に直交する方向へ第2フェルール保持部24の軸心が第1フェルール保持部14の軸心からずれている。これにより、第1ハウジング10に保持された第1コネクタ120aと第2ハウジング20に保持された第2コネクタ120bとの接続部で光減衰量を調整することができる。従って、光減衰器を使用するときよりも光信号の接続部を少なくすることができる。よって、光信号の強度の調整において接続損失による光信号の光減衰量を低減させることができる。また、光ケーブル110の接続部が1箇所であるため、より安定した通信品質を確保することができる。
【0083】
また、第1コネクタ120aと第2コネクタ120bとの間に光減衰器を連結する必要がなくなる。従って、光減衰器を使用するときよりも設置スペースを少なくすることができる。特に複数の光信号線において光の強度を調整する場合には、設置スペースの制約を回避することができる。
【0084】
更に、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとの接続部では、第1光ファイバコア部113aを通ってきた光が第2先端面112bにおける第2光ファイバコア部113bと第2光ファイバクラッド部114bとに当たって反射する。このとき、光が光ファイバコア部113に当たって反射したときの戻り光レベルよりも、光が光ファイバクラッド部114に当たって反射したときの戻り光レベルの方が小さい。従って、光が全て第2光ファイバコア部113bに当たって反射したときの戻り光レベルよりも、光が第2光ファイバコア部113bと第2光ファイバクラッド部114bとに当たって反射したときの戻り光レベルの方が小さくなる。よって、光ファイバ111の先端面112で反射する光の戻り光レベルを抑制することができる。
【0085】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間で移動可能にする移動機構40を備えている。これにより、従来光アダプタと光減衰器とを組み合わせて使用していたものを、光アダプタ1に入れ替えることができる。従って、現在の敷設されている光ケーブルをそのまま使うことができる。
【0086】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、駆動機構30を更に備えている。また、駆動機構30は、第1ハウジング10から露出した操作部であるツマミ32と、操作部であるツマミ32の動作に応じて第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して移動させる伝達部31とを有している。これにより、作業者は、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとの間の空間損失を任意に変更することができる。従って、作業者は、任意に変化させた空間損失に基づいて、第1光ファイバ111aと第2光ファイバ111bとを光学的に接続したときの光減衰量を任意に設定することができる。
【0087】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、伝達部31は、操作部であるツマミ32の動作に応じて回転する出力歯車34を含む歯車機構33と、出力歯車34に噛み合っている直線状のラック35とを有している。また、歯車機構33は、第1ハウジング10に設けられており、ラック35は、第2ハウジング20に設けられている。また、第2ハウジング20は、出力歯車34の回転によって第1ハウジング10に対してラック35と一体に移動する。これにより、歯車機構33及びラック35の歯数の設定により、操作部であるツマミ32の動作量に対する第1ハウジング10に対する第2ハウジング20の移動量を適宜設定することができる。従って、第1ハウジング10に対する第2ハウジング20の移動量を微小にすることができる。よって、接続部の光減衰量について微小な調整が可能となる。
【0088】
また、第1ハウジング10に対して第2ハウジング20は、直線状のラック35に沿って移動することで、第1光ファイバ111aの第1先端面112aと第2光ファイバ111bの第2先端面112bとの距離は、線形的に変化する。従って、第1光ファイバ111aの第1先端面112aと第2光ファイバ111bの第2先端面112bとの接続部の空間損失も線形的に変化し、光減衰量も線形的に変化する。よって、光減衰量の調整が容易にすることができる。
【0089】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、操作部であるツマミ32の動作は、第1ハウジング10に対する回転動作であり、伝達部31は、操作部であるツマミ32の回転に応じて第2ハウジング20を第1ハウジング10に対して移動させる。これにより、操作部を動作させる空間を小さくすることができる。従って、光アダプタ1を小さくすることができる。
【0090】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、操作部であるツマミ32の動作に基づいて、光減衰量を計算する光減衰量計算部60と、光減衰量計算部60によって計算された光減衰量を表示する光減衰量表示部50と、を更に備えている。これにより、作業者は、現在の光減衰量を確認することができる。従って、作業者は、他の計測機器を用いる必要がない。よって、作業に必要な機器を減らすことができる。また、作業者は、目標の光減衰量になるように現場で調整することができる。よって、現場作業において、光減衰量の調整を容易に実施することができる。
【0091】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、移動機構40は、レール27と、レール27に嵌っているレール溝17とを有している。また、第1ハウジング10及び第2ハウジング20のうち、一方には、レール27が設けられ、他方には、レール溝17が設けられている。また、第2ハウジング20は、レール27にレール溝17が案内されることにより第1ハウジング10に対して接近位置と離間位置との間で移動する。これにより、第1ハウジング10に対する第2ハウジング20の移動において、移動機構40に沿った高い精度の移動が可能である。また、移動機構40に沿って移動することで、高い精度の再現性も確保できる。従って、光アダプタ1において高い精度の光減衰量を設定することができる。
【0092】
実施の形態1の光アダプタ1によれば、第1ハウジング10は、第1ハウジング本体11を有しており、第1ハウジング本体11には、段差面18が形成されている。また、第2ハウジング20は、第2ハウジング本体21を有しており、第2ハウジング本体21には、第1ハウジング側端面28が形成されている。また、段差面18と第1ハウジング側端面28とは、互いに接触しており、段差面18と第1ハウジング側端面28とが互いに接触している状態を維持したまま、第2ハウジング20が第1ハウジング10に対して移動する。これにより、第1ハウジング本体11と第2ハウジング本体21との間に隙間は生じることがない。従って、光アダプタ1内への外部の光の入射が遮断できる。よって、第1光ケーブル110aと第2光ケーブル110bとの間に、光学的に安定した接続を提供することができる。
【0093】
なお、実施の形態1によれば、ツマミ32は、第1ハウジング本体11の表面から突出している。しかし、これに限られたものではない。例えば、操作部の頭頂部を第1ハウジング本体11の表面と同じ平面に配置してもよい。操作部の頭頂部には、6角レンチと係合しうる6角穴、ドライバーの先端と係合しうる形状といった形状を形成することができる。これにより、操作部が専有する空間を小さくすることができる。従って、光アダプタ1を小さくすることができる。
【0094】
また、実施の形態1によれば、駆動機構30は、機械的な歯車機構33及びラック35で構成されている。しかし、これに限られたものではない。例えば、圧電素子といった電気的素子を駆動源としてもよい。
【0095】
また、実施の形態1によれば、光減衰量は、光減衰量計算部60によって電気的に計算され、光減衰量表示部50に電気的に表示されている。しかし、これに限られたものではない。例えば、光減衰量表示部50として、光減衰量目盛りと、光減衰量目盛り上の値を指す指示針と、を有している構成としてもよい。機械的な周知な構造によってツマミ32の回転量に応じて指示針が移動する構成とすることで、ツマミ32の回転量に応じた光減衰量目盛り上の値を指示針が指し示すようにしてもよい。
【0096】
また、実施の形態1によれば、第1ハウジング10に一対のレール溝17が形成され、第2ハウジング20に一対のレール27が形成されている。しかし、これに限られたものではない。例えば、第2ハウジング20に一対のレール溝17が形成され、第1ハウジング10に一対のレール27が形成されてもよい。
【0097】
また、実施の形態1によれば、第1ハウジング10にツマミ32と歯車機構33とが設けられ、第2ハウジング20にラック35が設けられている。しかし、これに限られたものではない。例えば、第2ハウジング20にツマミ32と歯車機構33とが設けられ、第1ハウジング10にラック35が設けられてもよい。
【0098】
また、実施の形態1によれば、光アダプタ1に連結される2つのコネクタ120は、同一種類のコネクタ120である。しかし、これに限られたものではない。例えば、光アダプタ1で異種のコネクタを連結するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 光アダプタ、10 第1ハウジング、11 第1ハウジング本体、12 第1コネクタ挿入口、13 第2ハウジング挿入口、14 第1フェルール保持部、15 第1ハウジング凸部、16 第1コネクタ係合部、17 レール溝、18 段差面、20 第2ハウジング、21 第2ハウジング本体、22 第1ハウジング側開口部、23 第2コネクタ挿入口、24 第2フェルール保持部、26 第2コネクタ係合部、27 レール、28 第1ハウジング側端面、30 駆動機構、31 伝達部、32 ツマミ(操作部)、33 歯車機構、34 出力歯車、35 ラック、36 回転検出器、40 移動機構、50 光減衰量表示部、51 表示面、60 光減衰量計算部、61 演算部、62 記憶部、110 光ケーブル、110a 第1光ケーブル、110b 第2光ケーブル、111 光ファイバ、111a 第1光ファイバ、111b 第2光ファイバ、112 先端面、112a 第1先端面、112b 第2先端面、113 光ファイバコア部、113a 第1光ファイバコア部、113b 第2光ファイバコア部、114 光ファイバクラッド部、114a 第1光ファイバクラッド部、114b 第2光ファイバクラッド部、115 被覆層、120 コネクタ、120a 第1コネクタ、120b 第2コネクタ、121 コネクタ本体、122 フェルール、122a 第1フェルール、122b 第2フェルール、123 フェルール先端面、124 光ファイバ固定部、125 コネクタ連結部、126 光ファイバ挿入孔、126a 第1光ファイバ挿入孔、126b 第2光ファイバ挿入孔。
図1
図2
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図10
図11
図12