(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127247
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】着用物品の製造方法及び着用物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/15 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
A61F13/15 393
A61F13/15 351A
A61F13/15 355
A61F13/15 356
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022030913
(22)【出願日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】591040708
【氏名又は名称】株式会社瑞光
(74)【代理人】
【識別番号】100114502
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 俊則
(72)【発明者】
【氏名】梅林 豊志
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200BB03
3B200BB11
3B200CA03
3B200DA01
3B200DA21
3B200DD07
3B200EA08
3B200EA12
3B200EA21
3B200EA23
3B200EA27
(57)【要約】
【課題】資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる、着用物品の製造方法及び着用物品を提供する。
【解決手段】連続基材21を第1の方向1に搬送しながら、中間領域21xにおいて第1の方向1に進行する波状の切断線27に沿って切断して、凸部21p,21qを有する第1及び第2の分割基材21a,21bを形成する。分割基材21a,21bの第2の方向の配置を入れ替え、凸部21p,21qが互いに対向するように位相を調整する。凸部21p,21qが互いに対向する対向領域21sに吸収体16を配置し、分割基材21a,21bに接合する。凸部21p,21qが吸収体16の端部16a,16bを覆うように分割基材21a,21bを折り畳む。分割基材21a,21bが互いに重なるように、吸収体16を二つ折りにし、分割基材21a,21bの所定位置19の両側を接合し、所定位置19で切断する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に連続する連続基材を準備し、前記連続基材を前記第1の方向に搬送しながら、前記連続基材の前記第1の方向と直交する第2の方向の中間領域において前記第1の方向に進行する波状の切断線に沿って前記連続基材を切断することにより、前記連続基材を第1及び第2の分割基材に分割するとともに、前記第1及び第2の分割基材の一方の側縁に交互に凸部を形成する第1の工程と、
前記第1及び第2の分割基材を搬送しながら、前記第1及び第2の分割基材の前記第2の方向の配置を入れ替えて前記第2の方向に互いに間隔を設けるとともに、前記第1及び第2の分割基材の前記凸部が前記第2の方向に互いに対向するように位相を調整する第2の工程と、
前記第1及び第2の分割基材の互いに対向する前記凸部間の対向領域に、互いに対向する一対の端部を有する吸収体を、一方の前記端部に隣接する部分が前記第1の分割基材に重なり他方の前記端部に隣接する部分が前記第2の分割基材に重なるように配置して、前記吸収体の一方の主面を前記第1及び第2の分割基材に接合する第3の工程と、
前記吸収体の前記一方の端部を前記第1の分割基材の前記凸部が覆い、前記吸収体の前記他方の端部を前記第2の分割基材の前記凸部が覆うように、前記第1及び第2の分割基材を折り畳む第4の工程と、
前記第1及び第2の分割基材が互いに重なり、前記吸収体の他方の主面が内側になるように、前記吸収体を二つ折りにする第5の工程と、
互いに重なる前記第1及び第2の分割基材を、隣り合う前記吸収体の間の所定位置の、前記第1の方向の両側において互いに接合する第6の工程と、
互いに接合された前記第1及び第2の分割基材を前記所定位置で切断して、着用物品を形成する第7の工程と、
を備える、着用物品の製造方法。
【請求項2】
前記連続基材の前記中間領域が、1枚のシート材からなる、請求項1に記載の着用物品の製造方法。
【請求項3】
前記第4の工程において、前記第1及び第2の分割基材を、前記第1の方向に連続する折れ線に沿って折り畳む、請求項1又は2に記載の着用物品の製造方法。
【請求項4】
前記第1の工程において、第1のシート部と、前記第1のシート部に重なる第2のシート部と、前記第1のシート部と前記第2のシート部との間において前記第1の方向に延在する弾性部材と、を含む前記連続基材を、前記弾性部材が前記第1の方向に伸長された状態で搬送する、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の着用物品の製造方法。
【請求項5】
第1の方向に延在し互いに重なるように配置され、それぞれの前記第1の方向の両端部が互いに接合された第1及び第2の部材と、
互いに対向する一対の端部を有し、他方の主面が内側になるように前記一対の端部の間の中間位置で二つ折りにされ、前記第1及び第2の部材の間において、一方の前記端部が前記第1の部材に重なり他方の前記端部が前記第2の部材に重なるように、一方の主面が前記第1及び第2の部材の前記第1の方向の中間位置に接合された吸収体と、
を備え、
前記第1及び第2の部材は、
前記第1の方向と直交する第2の方向に互いに対向する一対の側縁を有し、一方の前記側縁が前記吸収体の前記一方の主面に対向し、他方の側縁に凸部が形成され、前記凸部が前記吸収体の前記他方の主面に重なり前記吸収体の前記端部を覆うように折り畳まれた折り畳み部材を含む、着用物品。
【請求項6】
前記第1及び第2の部材それぞれの前記折り畳み部材が、1枚のシート材からなる、請求項5に記載の着用物品。
【請求項7】
前記第1及び第2の部材それぞれの前記折り畳み部材の前記折れ線が、前記第1及び第2の部材の前記両端間において連続する、請求項5又は6に記載の着用物品。
【請求項8】
前記第1及び第2の部材は、前記第1の方向に延在し伸縮可能である弾性部材を含む、請求項5乃至7のいずれか一つに記載の着用物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用物品の製造方法及び着用物品に関し、詳しくは、パンツ型の着用物品を製造する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吸収体の端部を覆うように構成されたパンツ型の着用物品が提案されている。例えば、
図13は、パンツ型の使い捨ておむつの展開図である。
図14は、
図13の線III-IIIに沿って切断した断面略図である。
図13及び
図14に示すように、おむつ本体134には、股部133から後背部131と前腹部132とにはみ出るように吸収体135が配置され、股部133で二つ折りにされた状態で、後背部131の両側端部131aと前腹部132の両側端部132aとが互いに接合されている。おむつ本体134の内層シート136と外層シート137との間に、弾性部材138,139,140を伸張状態で介在させて、ウエストギャザー部165、ボディギャザー部166、レッグギャザー部167が構成されている。吸収体135の両端部が直接肌に当たらないようにするため、吸収体135の両端部を被覆するエンド押さえシート150,151が接合されている。エンド押さえシート150,151に隣接して、内層シート136と外層シート137とからなる二層領域152が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この着用物品は、シート材を用いて内層シートと外層シートを所定形状に形成する際に、シート材から切除され、着用物品には使用されない部分が発生する。このような着用物品に使用されない部分は、無くし又は減らすことが望まれる。また、外層シートと内層シートとは別に、吸収体の端部を覆うエンド押さえシートを形成して接合するため、着用物品を製造する工程が煩雑になる。
【0005】
かかる実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、吸収体の端部が覆われるように構成されたパンツ型の着用物品を製造する際に、資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる、着用物品の製造方法及び着用物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した着用物品の製造方法を提供する。
【0007】
着用物品の製造方法は、(i)第1の方向に連続する連続基材を準備し、前記連続基材を前記第1の方向に搬送しながら、前記連続基材の前記第1の方向と直交する第2の方向の中間領域において前記第1の方向に進行する波状の切断線に沿って前記連続基材を切断することにより、前記連続基材を第1及び第2の分割基材に分割するとともに、前記第1及び第2の分割基材の一方の側縁に交互に凸部を形成する第1の工程と、(ii)前記第1及び第2の分割基材を搬送しながら、前記第1及び第2の分割基材の前記第2の方向の配置を入れ替えて前記第2の方向に互いに間隔を設けるとともに、前記第1及び第2の分割基材の前記凸部が前記第2の方向に互いに対向するように位相を調整する第2の工程と、(iii)前記第1及び第2の分割基材の互いに対向する前記凸部間の対向領域に、互いに対向する一対の端部を有する吸収体を、一方の前記端部に隣接する部分が前記第1の分割基材に重なり他方の前記端部に隣接する部分が前記第2の分割基材に重なるように配置して、前記吸収体の一方の主面を前記第1及び第2の分割基材に接合する第3の工程と、(iv)前記吸収体の前記一方の端部を前記第1の分割基材の前記凸部が覆い、前記吸収体の前記他方の端部を前記第2の分割基材の前記凸部が覆うように、前記第1及び第2の分割基材を折り畳む第4の工程と、(v)前記第1及び第2の分割基材が互いに重なり、前記吸収体の他方の主面が内側になるように、前記吸収体を二つ折りにする第5の工程と、(vi)互いに重なる前記第1及び第2の分割基材を、隣り合う前記吸収体の間の所定位置の、前記第1の方向の両側において互いに接合する第6の工程と、(vii)互いに接合された前記第1及び第2の分割基材を前記所定位置で切断して、着用物品を形成する第7の工程と、を備える。
【0008】
上記方法によって形成された着用物品は、吸収体の端部が第1及び第2の分割基材の凸部で覆われる。吸収体の端部を覆う第1及び第2の分割基材の凸部は、連続基材を無駄なく利用して形成でき、別部材で吸収体の端部を覆う必要がない。
【0009】
したがって、吸収体の端部が覆われるように構成されたパンツ型の着用物品を製造する際に、資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる。
【0010】
好ましくは、前記連続基材の前記中間領域が、1枚のシート材からなる。
【0011】
この場合、第1及び第2の分割基材の凸部を薄くすることができ、資材の使用量をより減らすことができる。
【0012】
好ましくは、前記第4の工程において、前記第1及び第2の分割基材を、前記第1の方向に連続する折れ線に沿って折り畳む。
【0013】
この場合、着用感や外観が優れる着用物品を形成できる。
【0014】
好ましくは、前記第1の工程において、第1のシート部と、前記第1のシート部に重なる第2のシート部と、前記第1のシート部と前記第2のシート部との間において前記第1の方向に延在する弾性部材と、を含む前記連続基材を、前記弾性部材が前記第1の方向に伸長された状態で搬送する。
【0015】
この場合、簡単な工程で、胴回り方向に伸縮性を有する着用物品を製造できる。
【0016】
上記方法により、以下のように構成された着用物品を製造できる。すなわち、本発明は、以下のように構成された着用物品を提供する。
【0017】
着用物品は、(a)第1の方向に延在し互いに重なるように配置され、それぞれの前記第1の方向の両端部が互いに接合された第1及び第2の部材と、(b)互いに対向する一対の端部を有し、他方の主面が内側になるように前記一対の端部の間の中間位置で二つ折りにされ、前記第1及び第2の部材の間において、一方の前記端部が前記第1の部材に重なり他方の前記端部が前記第2の部材に重なるように、一方の主面が前記第1及び第2の部材の前記第1の方向の中間位置に接合された吸収体と、を備える。前記第1及び第2の部材は、折り畳み部材を含む。前記折り畳み部材は、前記第1の方向と直交する第2の方向に互いに対向する一対の側縁を有し、一方の前記側縁が前記吸収体の前記一方の主面に対向し、他方の側縁に凸部が形成され、前記凸部が前記吸収体の前記他方の主面に重なり前記吸収体の前記端部を覆うように折り畳まれている。
【0018】
上記構成によれば、吸収体の端部が覆われるように構成されたパンツ型の着用物品を製造する際に、資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる。
【0019】
好ましくは、前記第1及び第2の部材それぞれの前記折り畳み部材が、1枚のシート材からなる。
【0020】
この場合、第1及び第2の部材の凸部を薄くすることができ、資材の使用量をより減らすことができる。
【0021】
好ましくは、前記第1及び第2の部材それぞれの前記折り畳み部材の前記折れ線が、前記第1及び第2の部材の前記両端間において連続する。
【0022】
この場合、胴回り開口の全周が折り畳まれているので、着用感や外観が優れた着用物品を形成できる。
【0023】
好ましくは、前記第1及び第2の部材は、前記第1の方向に延在し伸縮可能である弾性部材を含む。
【0024】
この場合、胴回り方向に伸縮性を有するように着用物品を構成できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、吸収体の端部が覆われるように構成されたパンツ型の着用物品を製造する際に、資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1(a)は着用物品の平面略図、
図1(b)は使用状態を示す略図である。(実施例1)
【
図2】
図2(i)は着用物品の展開略図、
図2(ii)は断面略図である。
【
図3】
図3(a-1)~
図3(c-1)は製造工程を示す平面略図であり、
図3(a-2)~
図3(c-2)は断面略図である。(実施例1)
【
図4】
図4(d-1)~
図4(f-1)は製造工程を示す平面略図であり、
図4(d-2)~
図4(f-2)は断面略図である。(実施例1)
【
図5】
図5(g)~
図5(h)は製造工程を示す平面略図である。(実施例1)
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は製造工程を示す平面略図である。(変形例1)
【
図7】
図7(a)は製造工程を示す平面略図であり、
図7(b)は断面略図である。(変形例2)
【
図8】
図8(a-1)~
図8(a-c)は製造工程を示す平面略図であり、
図8(a-2)~
図8(a-2)は断面略図である。(変形例3)
【
図9】
図9(a)は着用物品の平面略図であり、
図9(b-1)は着用物品の展開略図であり、
図9(b-2)は断面略図である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0028】
<実施例1> 実施例1の着用物品10の製造方法及び着用物品10について、
図1~
図5を参照しながら説明する。
【0029】
まず、実施例1の着用物品10について、
図1及び
図2を参照しながら説明する。
図1(a)は未使用状態の着用物品10の平面略図であり、
図1(b)は着用物品10の使用状態を示す略図である。
図2(i)は着用物品10の展開略図であり、
図2(ii)は
図2(i)の線II-IIに沿って切断した断面を概念的に示す断面略図である。
図1及び
図2に示すように、着用物品10は、第1及び第2の部材12,14と吸収体16とを備え、第1及び第2の部材12,14の間を広げて胴回り開口11a及び脚回り開口11b,11cを形成した状態で着用する。
【0030】
第1及び第2の部材12,14は、第1の方向1に延在し互いに重なるように配置され、それぞれの第1の方向1の両端部12m,12n;14m,14nが互いに接合されている。この接合によって、接合部15p,15qが形成される。
【0031】
吸収体16は、互いに対向する一対の端部16a,16bを有し、他方の主面16tが内側になるように一対の端部16a,16bの間の一点鎖線で示す中間位置17で二つ折りにされ、第1及び第2の部材12,14の間において、一方の端部16aが第1の部材12に重なり他方の端部16bが第2の部材14に重なるように、一方の主面16sが第1及び第2の部材12,14の第1の方向1の中間位置に接合されている。
【0032】
第1及び第2の部材12,14は、折り畳み部材13a,15aと、被覆部材13b,15bと、弾性部材18と、を含む。
【0033】
折り畳み部材13a,15aは、第1の方向1と直交する第2の方向2に互いに対向する一対の側縁12a,12b;14a,14bを有し、一方の側縁12a,14aが吸収体16の一方の主面16sに対向し、他方の側縁12b,14bに凸部12p,14pが形成されて、凸部12p,14pが吸収体16の他方の主面16tに重なり吸収体16の端部16a,16bを覆うように折り畳まれている。
【0034】
被覆部材13b,15bは、折り畳み部材13a,15aの一方の側縁12a,14aと折れ線12c,14cとの間の部分12s,14sに対向するように配置されている。
【0035】
図2(i)に示すように、凸部12p,14pの幅、すなわち、凸部12p,14pの第1の方向1の寸法は、吸収体16の幅、すなわち、吸収体16の第1の方向1の寸法よりも小さい。凸部12p,14pは、吸収体16の端部16a,16b全体を覆い、凸部12p,14pの側縁12i,12j;14i,14jと吸収体16との間には均等又は略均等に間隔が設けられている。
【0036】
図2(ii)は、断面構成を概念的に図示するため、折り畳み部材13a,15aは、それぞれ2か所で折り曲がっている。実際には、折り畳み部材13a,15aは、それぞれ、1本の折れ線12c,14cに沿って折り畳まれ、折れ線12c,14cは、第1及び第2の方向1,2に直交する厚み方向において、すなわち、
図2(ii)では左右方向において、折り畳み部材13a,15aと被覆部材13b,15bとの間に配置される。
【0037】
図2(i)に示すように、折り畳み部材13a,15aは、折れ線12c,14cが第1の方向1に連続するように折り畳まれ、折り畳み部材13a,15aの他方の側縁12b,14bは、折れ線12c,14cと折り畳み部材13a,15aの一方の側縁12a,14aとの間に配置される。
【0038】
例えば、折り畳み部材13a,15aは、吸収体16の端部16a,16bが凸部12p,14pのみで覆われ、一方の側縁12a,14aから凸部12p,14pがはみ出さないように、折り畳まれている。すなわち、凸部12p,14pの先端縁12v,14v及び吸収体16の端部16a,16bは、第2の方向2において、折り畳み部材13a,15aの一方の側縁12a,14aと、折り畳み部材13a,15aの他方の側縁12b,14bのうち凸部12p,14pに隣接する基端縁12u,12vとの間に配置される。
【0039】
弾性部材18は、折り畳み部材13a,15aの一方の側縁12a,14aと折れ線12c,14cとの間の部分12s,14sと、被覆部材13b,15bとの間に配置され、第1の方向1に延在し伸縮可能である。
【0040】
弾性部材18と折り畳み部材13a,15a及び被覆部材13b,15bとの適宜箇所を接合することにより、胴回り方向に伸縮性を有するように着用物品10を構成できる。もっとも、第1及び第2の部材12,14が弾性部材18を含まない構成とすることも可能である。
【0041】
折り畳み部材13a,15aが1枚のシート材からなる場合、吸収体16の端部16a,16bを覆う凸部12p,14pを薄くすることができ、資材の使用量をより減らすことができる。もっとも、折り畳み部材13a,15aが複数枚のシート材からなる構成でも構わない。
【0042】
折り畳み部材13a,15aは、凸部12p,14pのみが折り畳まれても構わないが、第1及び第2の部材12,14の両端部12m,12n:14m,14n間において連続する折れ線12c,14cに沿って折り畳まれると、胴回り開口11aの周縁の全周が折り畳まれるため、一部分が折り畳まれた場合に比べて、着用感や外観が優れた着用物品10を形成できる。
【0043】
以上のように構成された着用物品10は、以下に説明する方法で製造することができ、資材の無駄をなくし、着用物品10を製造する工程を簡略化できる。
【0044】
次に、
図3~
図5を参照しながら、着用物品10の製造方法について説明する。
図3~
図5は、着用物品10の製造工程を示す略図である。
図3(a-1)は平面略図であり、
図3(a-2)は
図3(a-1)の線II-IIに沿って切断した断面を概念的に示す断面略図である。同様に、
図3(b-1)~
図4(f-1)は平面略図であり、
図3(b-2)~
図4(f-2)は断面略図である。
図5(g)~
図5(i)は平面略図である。
【0045】
着用物品10の製造方法は、第1~第7の工程を、順次、実行する。
【0046】
(1)第1の工程では、
図3(a-1)及び
図3(a-2)に示すように、第1の方向1に連続する連続基材21を準備し、
図3(b-1)及び
図3(b-2)に示すように、連続基材21を第1の方向1に搬送しながら、連続基材21の第1の方向1と直交する第2の方向2の中間領域21xにおいて第1の方向1に進行する波状の切断線27に沿って連続基材21を切断することにより、連続基材21を第1及び第2の分割基材21a,21bに分割するとともに、第1及び第2の分割基材21a,21bの一方の側縁21u,21vに交互に凸部21p,21qを形成する。
【0047】
例えば、連続基材21は、(a)第1のシート部20と、(b)第1のシート部に重なる2枚の第2のシート部22,24と、(c)第1のシート部20と第2のシート部22,24との間において第1の方向1に延在する弾性部材28と、を含む。連続基材21は、第1及び第2のシート部20;22,24と弾性部材28とが、接着剤、超音波溶着、熱溶着等によって適宜箇所で接合され一体化されたシート状の部材である。連続基材21は、弾性部材28が第1の方向1に伸長された状態で搬送する。
【0048】
弾性部材28を含む連続基材21を用いると、簡単な工程で、胴回り方向に伸縮性を有する着用物品10を製造できる。弾性部材28は、配置箇所に応じて伸縮特性を異ならせてもよい。もっとも、弾性部材28を含まない連続基材21を用いることも可能である。また、第1及び第2の分割基材21a,21bに後から弾性部材28を配置することも可能である。
【0049】
第2のシート部22,24は第2の方向2に間隔を設けて配置され、連続基材21の第2の方向2の中間領域21xには、第1及び第2のシート部20;22,24のうち、第1のシート部20のみが配置されている。第1のシート部20は、切断線27に沿って切断され、第1及び第2の部分20a,20bに分割される。第1及び第2のシート部20;22,24には、例えば不織布等のシート材を用いる。弾性部材28には、第1の方向1に伸ばすことができる糸ゴムや樹脂フィルム等を用いる。
【0050】
(2)第2の工程では、
図3(c-1)及び
図3(c-2)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bを搬送しながら、第1及び第2の分割基材21a,21bの第2の方向2の配置を入れ替えて第2の方向2に互いに間隔を設けるとともに、
図4(d-1)及び
図4(d-2)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qが第2の方向2に互いに対向するように位相を調整する。これにより、第1及び第2の分割基材21a,21bは、他方の側縁21m,21nの間に間隔を設けた状態で搬送される。
【0051】
(3)第3の工程では、
図4(e-1)及び
図3(e-2)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bの互いに対向する凸部21p,21q間の対向領域21sに、互いに対向する一対の端部16a,16bを有する吸収体16を、第1及び第2の分割基材21a,21bの間を跨ぐように、すなわち、吸収体16の一方の端部16aに隣接する部分16mが第1の分割基材21aに重なり、吸収体16の他方の端部16bに隣接する部分16nが第2の分割基材21bに重なるように配置して、吸収体16の一方の主面16sを第1及び第2の分割基材21a,21bに接合する。これにより、吸収体16は、第1の方向1に互いに間隔を設けて、第1及び第2の分割基材21a,21bに接合される。
【0052】
例えば、接着剤を塗布して、吸収体16と第1及び第2の分割基材21a,21bとを互いに接合する。超音波溶着や熱溶着等によって、接合してもよい。
【0053】
図4(e-1)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bの互いに対向する凸部21p,21q間の対向領域21sの幅K、すなわち第1方向1の寸法Kよりも、吸収体16の幅W、すなわち吸収体16の第1方向1の寸法Wの方が短い。吸収体16は、対向領域21s内において吸収体16の両側に均等又は略均等に隙間ができるように配置する。
【0054】
(4)第4の工程では、
図4(f-1)及び
図4(f-2)に示すように、吸収体16の一方の端部16aを第1の分割基材21aの凸部21pが覆い、吸収体16の他方の端部16bを第2の分割基材21bの凸部21qが覆うように、第1及び第2の分割基材21a,21bを折り畳む。
【0055】
このとき、第1の方向1に連続する折れ線21i,21jに沿って、第1及び第2の分割基材21a,21bを折り畳む。これにより、着用感や外観が優れる着用物品10を形成できる。もっとも、第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qだけを折り畳んでも構わない。
【0056】
図4(f-2)は、断面構成を概念的に図示するため、第1及び第2の分割基材21a,21bは、それぞれ2か所で折り曲がっている。実際には、第1及び第2の分割基材21a,21bは、それぞれ、1本の折れ線21i,21jに沿って折り畳み、折れ線21i,21jは、第1及び第2の方向1,2に直交する厚み方向、すなわち、
図4(f-2)では左右方向において、第1のシート部20から切断された第1及び第2の部分20a,20bと、第2のシート部22,24との間に配置される。
【0057】
例えば、第1及び第2の分割基材21a,21bの折れ線21i,21jは、
図4(e-1)に示した第1及び第2の分割基材21a,21bを折り畳む前の状態において、第1及び第2の分割基材21a,21bの一方の側縁21u,21vのうち凸部21p,21qに隣接する基端縁21g,21hと、吸収体16の端部16a,16bとの間に形成する。この場合、折れ線21i,21jは、第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qから離れた位置に、第1の方向に連続するように形成される。
【0058】
また、第1及び第2の分割基材21a,21bは、第1及び第2の分割基材21a,21bの他方の側縁21m,21nから凸部21p,21qがはみ出ないように折り畳む。すなわち、
図4(f-1)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qの先端縁21tが、それぞれ、吸収体16の端部16a,16bと、第1及び第2の分割基材21a,21bの他方の側縁21m,21nとの間に配置されるように、第1及び第2の分割基材21a,21bを折り畳む。
【0059】
(5)第5の工程では、
図5(g)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bが互いに重なり、吸収体16の他方の主面16t(
図4(f-2)参照)が内側になるように、吸収体16を二つ折りにする。このとき、吸収体は、
図4(f-1)において一点鎖線で示す中間位置17で二つ折りにする。
【0060】
(6)第6の工程では、
図5(h)に示すように、互いに重なる第1及び第2の分割基材21a,21bを、隣り合う吸収体16の間の一点鎖線で示す所定位置19の、第1の方向1の両側において互いに接合する。接合により形成される接合部15は、所定位置19との間に間隔を設けて形成されてもよいし、所定位置19に重なるように形成されてもよい。
【0061】
(7)第7の工程では、
図5(i)に示すように、互いに接合された第1及び第2の分割基材21a,21bを所定位置19で切断して、着用物品10を形成する。
【0062】
以上の工程で形成された着用物品10は、切断された第1及び第2の分割基材21a,21bの両端部が接合部15を介して互いに接合され、吸収体16の端部16a,16bが第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qで覆われている。連続基材21の第1のシート部20により、着用物品10の第1及び第2の部材12,14のうち外側に配置される折り畳み部材13a,15aが形成され、第2のシート部22,24により、内側に配置される被覆部材13b,15bが形成される。
【0063】
第1の工程において連続基材21から第1及び第2の分割基材21a,21bを形成するときに、連続基材21から切除され第1及び第2の分割基材21a,21bには用いられない部分が発生しないようにすることができる。そのため、吸収体16の端部16a,16bを覆う第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qは、連続基材21を無駄なく利用して形成できる。また、吸収体16の端部16a,16bが第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qで覆われるので、別部材で吸収体16の端部16a,16bを覆う必要がない。
【0064】
したがって、着用物品10を製造する際に、資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる。
【0065】
連続基材21の中間領域21xに第1のシート部20のみが配置され、連続基材21の中間領域21xが1枚のシート材からなるように構成すると、第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qを薄くすることができる。また、第2のシート部22,24の面積を小さくすることができるので、資材の使用量をより減らすことができる。
【0066】
<変形例1> 第1の工程において、
図6(a)の平面略図に示すように台形波状の切断線27aや、
図6(b)に示すように曲線部分を含む切断線27b等に沿って、連続基材21を切断してもよい。
【0067】
<変形例2>
図3(a-1)及び
図3(a-2)に対応する
図7(i)及び(ii)に示すように、第1のシート部20と第2のシート部22,24とが繋がっている連続基材21kを用いてもよい。この場合、1枚のシート材を折り畳むことにより、第1のシート部20と第2のシート部22,24とが形成される。
【0068】
<変形例3> 第2の工程において、分割基材21a,21bの配置替えと、位相調整の順序を変えてもよい。
【0069】
図8は、
図3及び
図4と同様の略図である。
図8に示すように、第2の工程において、第1及び第2の分割基材21a,21bを搬送しながら、
図8(a-1)及び
図8(a-2)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bを第2の方向2に離して間隔を設け、次いで、
図8(b-1)及び
図8(b-2)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bの凸部21p,21qが互いに対向するように位相を調整し、次いで、
図8(c-1)及び
図8(c-2)に示すように、第1及び第2の分割基材21a,21bの第2の方向2の配置を入れ替えてもよい。
【0070】
あるいは、第1及び第2の分割基材21a,21bの配置替えと位相調整とを同時に完了して、
図8(c-1)及び
図8(c-2)に示す状態を達成してもよい。
【0071】
なお、上記の変形例1~3を2つ以上組み合わせてもよい。
【0072】
<実施例2> 吸収体の端部を覆う凸部を2層で構成する実施例2の着用物品10aの製造方法及び着用物品10aについて、
図9~
図11を参照しながら説明する。以下では、実施例1と同じ構成部分には同じ符号を用い、実施例1との相違点を中心に説明する。
【0073】
まず、実施例2の着用物品10aについて、
図9を参照しながら説明する。
図9(a)は、着用物品10aの平面略図である。
図9(b-1)は着用物品10aの展開略図である。
図9(b-2)は、
図9(b-1)の線II-IIに沿って切断した断面を概念的に示す断面略図である。
【0074】
図9に示すように、着用物品10aは、実施例1の着用物品10と略同様に構成された第1及び第2の部材12k,14kと、実施例1の着用物品10と同じ吸収体16とを備える。
【0075】
第1及び第2の部材12k,14kは、実施例1と同様に、それぞれ第1の方向1に延在し互いに重なるように配置され、それぞれの第1の方向1の両端部12m,12n;14m,14nが互いに接合されている。この接合によって、接合部15p,15qが形成される。吸収体16は、実施例1と同様に、二つ折りにされ、一方の主面16sが第1及び第2の部材12k,14kに接合されている。
【0076】
第1及び第2の部材12k,14kは、実施例1と異なり、2枚の折り畳み部材13a,15a;13c,15cと、弾性部材18と、を含む。
【0077】
2枚の折り畳み部材13a,15a;13c,15cは互いに重なり、第2の方向2に互いに対向する一対の側縁12a,12b;14a,14bを有し、一方の側縁12a,14aが吸収体16の一方の主面16sに対向し、他方の側縁12b,14bに凸部12q,14qが形成され、凸部12q,14qが吸収体16の他方の主面16tに重なり吸収体16の端部16a,16bを覆うように折り畳まれている。
【0078】
弾性部材18は、一方の側縁12a,14aと折れ線12c,14cとの間の部分12s,14sの折り畳み部材13a,15a;13c,15cの間に配置され、第1の方向1に延在し伸縮可能である。
【0079】
弾性部材18と折り畳み部材13a,15a;13c,15cとの適宜箇所を接合することにより、胴回り方向に伸縮性を有するように着用物品10aを構成できる。もっとも、第1及び第2の部材12k,14kが弾性部材18を含まない構成とすることも可能である。
【0080】
着用物品10aは、以下に説明する方法で製造することができ、資材の無駄をなくし、着用物品10aを製造する工程を簡略化できる。
【0081】
【0082】
着用物品10aの製造方法は、実施例1と同様の第1~第7の工程を、順次、実行する。
【0083】
(1)第1の工程では、
図10(a-1)及び
図10(a-2)に示すように、第1の方向1に連続する連続基材23を準備し、
図10(b-1)及び
図10(b-2)に示すように、連続基材23を第1の方向1に搬送しながら、連続基材23の第1の方向1と直交する第2の方向2の中間領域23xにおいて第1の方向1に進行する波状の切断線29に沿って連続基材23を切断することにより、連続基材23を第1及び第2の分割基材23a,23bに分割するとともに、第1及び第2の分割基材23a,23bの一方の側縁23u,23vに交互に凸部23p,23qを形成する。
【0084】
連続基材23は、(a)第1のシート部20と、(b)実施例1と異なり、第1のシート部20の全体に重なる第2のシート部26と、(c)第1のシート部20と第2のシート部26との間において第1の方向1に延在する弾性部材28と、を含む。連続基材23の第2の方向の中間領域23xは、第1及び第2のシート部20,26の2層で構成されている。連続基材23は、実施例1と同様に、弾性部材28が第1の方向1に伸長された状態で、搬送する。
【0085】
連続基材23の第1及び第2のシート部20,26は、切断線29に沿って切断されて第1の部分20a,26aと第2の部分20b,26bとに分割される。
【0086】
(2)第2の工程では、
図10(c-1)及び
図10(c-2)に示すように、第1及び第2の分割基材23a,23bを搬送しながら、第1及び第2の分割基材23a,23bの第2の方向2の配置を入れ替えて第2の方向2に互いに間隔を設けるとともに、
図11(d-1)及び
図11(d-2)に示すように、第1及び第2の分割基材23a,23bの凸部23p,23qが第2の方向2に互いに対向するように位相を調整する。これにより、第1及び第2の分割基材23a,23bは、他方の側縁23m,23nの間に間隔を設けた状態で搬送される。
【0087】
(3)第3の工程では、
図11(e-1)及び
図11(e-2)に示すように、第1及び第2の分割基材23a,23bの互いに対向する凸部23p,23q間の対向領域23sに、吸収体16を第1及び第2の分割基材23a,23bの間を跨ぐように、すなわち、吸収体16の一方の端部16aが第1の分割基材23aに重なり、吸収体16の他方の端部16bが第2の分割基材23bに重なるように配置して、吸収体16の一方の主面16sを第1及び第2の分割基材23a,23bに接合する。
【0088】
(4)第4の工程では、
図11(f-1)及び
図11(f-2)に示すように、吸収体16の一方の端部16aを第1の分割基材23aの凸部23pが覆い、吸収体16の他方の端部16bを第2の分割基材23bの凸部23qが覆うように、第1の方向1に連続する折れ線23i,23jに沿って、第1及び第2の分割基材23a,23bを折り畳む。なお、第1及び第2の分割基材23a,23bの凸部23p,23qだけを折り畳んでも構わない。
【0089】
(5)第5の工程では、
図12(g)に示すように、第1及び第2の分割基材23a,23bが互いに重なり、吸収体16の他方の主面16tが内側になるように、吸収体16を、
図11(f-1)において一点鎖線で示す第2の方向2の中間位置17で二つ折りにする。
【0090】
(6)第6の工程では、
図12(h)に示すように、互いに重なる第1及び第2の分割基材23a,23bを、隣り合う吸収体16の間の一点鎖線で示す所定位置19の、第1の方向1の両側において互いに接合する。接合により、接合部15が形成される。
【0091】
(7)第7の工程では、
図12(i)に示すように、互いに接合された第1及び第2の分割基材23a,23bを所定位置19で切断して、着用物品10を形成する。
【0092】
以上の工程で形成された着用物品10aは、切断された第1及び第2の分割基材23a,23bの両端部が接合部15を介して互いに接合され、吸収体16の端部16a,16bが第1及び第2の分割基材23a,23bの凸部23p,23qで覆われている。連続基材23の第1のシート部20により、着用物品10aの第1及び第2の部材12k,14kのうち外側に配置される折り畳み部材13a,15aが形成され、第2のシート部26により、内側に配置される被覆部材13c,15cが形成される。
【0093】
第1の工程において連続基材23から第1及び第2の分割基材23a,23bを形成するときに、第1及び第2の分割基材23a,23bに用いることなく連続基材23から切除される部分が生じないようにすることができる。そのため、吸収体16の端部16a,16bを覆う第1及び第2の分割基材23a,23bの凸部23p,23qは、連続基材23を無駄なく利用して形成できる。また、吸収体16の端部16a,16bが第1及び第2の分割基材23a,23bの凸部23p,23qで覆われるので、別部材で吸収体16の端部16a,16bを覆う必要がない。
【0094】
したがって、着用物品10aを製造する際に、資材の無駄をなくし、工程を簡略化できる。
【0095】
なお、実施例2に、前述した変形例1~3のいずれか1つを、又は2つ以上を組み合わせて適用してもよい。
【0096】
<まとめ> 以上に説明したように、吸収体16の端部16a,16bが覆われるように構成されたパンツ型の着用物品10,10aを製造する際に、資材の無駄をなくし工程を簡略化できる。
【0097】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
【0098】
例えば、第1及び第2の分割基材の凸部と吸収体とを、接着剤、超音波溶着、熱溶着等によって互いに接合してもよい。また、第1及び第2の分割基材を折り畳んだ後に、第1及び第2の分割基材の一方の側縁側と他方の側縁側とを、接着剤、超音波溶着、熱溶着等によって互いに接合してもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 第1の方向
2 第2の方向
10,10a 着用物品
12,12k 第1の部材
12a,12b 側縁
12c 折れ線
12p,12q 凸部
14,14k 第2の部材
14a,14b 側縁
14c 折れ線
14p,14q 凸部
16 吸収体
16a,16b 端部
16m,16n 端部に隣接する部分
16s 一方の主面
16t 他方の主面
17 中間位置
19 所定位置
20 第1のシート部
21 連続基材
21a,21b 分割基材
21i,21j 折れ線
21k 連続基材
21p,21q 凸部
21s 対向領域
21x 中間領域
22 第2のシート部
23 連続基材
23a,23b 分割基材
23i,23j 折れ線
23p,23q 凸部
23s 対向領域
23x 中間領域
24,26 第2のシート部
27,27a,27b,29 切断線