IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 檜垣 隆博の特許一覧

<>
  • 特開-ネックレス 図1
  • 特開-ネックレス 図2
  • 特開-ネックレス 図3
  • 特開-ネックレス 図4
  • 特開-ネックレス 図5
  • 特開-ネックレス 図6
  • 特開-ネックレス 図7
  • 特開-ネックレス 図8
  • 特開-ネックレス 図9
  • 特開-ネックレス 図10
  • 特開-ネックレス 図11
  • 特開-ネックレス 図12
  • 特開-ネックレス 図13
  • 特開-ネックレス 図14
  • 特開-ネックレス 図15
  • 特開-ネックレス 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127418
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】ネックレス
(51)【国際特許分類】
   A44C 25/00 20060101AFI20230906BHJP
【FI】
A44C25/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022031200
(22)【出願日】2022-03-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】508090734
【氏名又は名称】檜垣 隆博
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 隆博
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114AA01
3B114AA02
3B114AA21
3B114AA23
3B114CC17
3B114FA01
(57)【要約】
【課題】装着時に表側から円環型挿通具が全く見えないようにすることができ、かつ、首回りで綺麗な円を描きつつ、非手編み装飾片が裏返るのを防止する。
【解決手段】
ネックレス1′は、非手編み装飾片27のそれぞれに、外観非露出側に向かって突出するように第1~第4挿通具12′,13′,13′,14′を含む4つの円環型挿通具10′を設け、各非手編み装飾片27にそれぞれ係合される第1線状連続体部16は、第1及び第2挿通具12′,13′のうちいずれか一方と第3及び第4挿通具14′,15′のうちいずれか一方とに挿通され、第2線状連続体部17は、第1及び第2挿通具12′,13′のうちいずれか他方と第3挿通具14′及び第4挿通具15′のうちいずれか他方とに挿通され、さらに丸線材18が隣り合う第1~第4挿通具12′~15′及び第1、第2束ね部材21,22に挿通される。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の非手編み装飾片が、当該非手編み装飾片の長手方向に沿って複数連続して略弧状に配列され、かつ、各非手編み装飾片において前記長手方向及び短手方向に直交する直交方向の一方側が外観露出側になるとともに前記直交方向の他方側が外観非露出側になるように装着者の首回りに配置される、ネックレスであって、
前記複数の非手編み装飾片のそれぞれに、
前記外観非露出側に向かって突出するように当該非手編み装飾片の前記長手方向の両端部に、少なくとも4つの円環型挿通具を設け、
前記少なくとも4つの円環型挿通具は、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の一端部かつ前記短手方向の一端側に設けられた第1挿通具と、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の一端部かつ前記短手方向の他端側に設けられた第2挿通具と、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の他端部かつ前記短手方向の一端側に設けられた第3挿通具と、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の他端部かつ前記短手方向の他端側に設けられた第4挿通具と、
を含み、
前記複数の非手編み装飾片すべてを順次連結するように各非手編み装飾片にそれぞれ係合される、第1線状連続体部及び第2線状連続体部を設け、
前記第1線状連続体部は、
各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれか一方と、前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれか一方と、に挿通され、
前記第2線状連続体部は、
各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれか他方と、前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれか他方と、に挿通される
ことを特徴とするネックレス。
【請求項2】
請求項1記載のネックレスにおいて、
前記第1線状連続体部は、前記長手方向に沿った順方向に配設された後に折り返されて前記長手方向に沿った逆方向に配設される単一の線状連続体部のうちの、前記順方向への配設部分であり、
前記第2線状連続体部は、前記単一の線状連続体部のうちの前記逆方向への配設部分である
ことを特徴とするネックレス。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のネックレスにおいて、
前記第1線状連続体部及び前記第2線状連続体部とは別に設けられ、各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれかと前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれかとに挿通されつつ前記複数の非手編み装飾片すべてに対し順次係合される、丸線材をさらに有する
ことを特徴とするネックレス。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のネックレスにおいて、
前記第1線状連続体部は、第1所定外径を備えた第1丸線材であり、
前記第2線状連続体部は、第2所定外径を備えた第2丸線材である
ことを特徴とするネックレス。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のネックレスにおいて、前記非手編み装飾片は、貴金属、金属、非鉄金属、貝細工、真珠、べっ甲、珊瑚、宝石、天然石、天然もしくは人工の樹脂、木材、皮革から選ばれる1種以上を含み、前記非手編み装飾片と前記円環型挿通具とは、一体化もしくは後付けで一体化していることを特徴とするネックレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネックレスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1記載のネックレスが知られている。この従来技術には、装飾ガラス片、装飾ガラス片群等の各装飾片の両端にそれぞれ一つの丸環を備え、複数の装飾片を鎖で連結したネックレスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3103749号公報(図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のネックレスは、一つのみの丸環が装飾片の側面に配置されているので、複数の装飾片を装飾片同士の間を空けずに密に配置することができない。そのため、ネックレス装着時に表側から丸環が見えてしまい、見栄えが悪いという問題があった。また、上述の構造では、ネックレス装着時において、装飾片が容易に裏返ってしまうという問題があった。
また、近年では、様々の素材による平板状の装飾片を連鎖的に連ね首回りに円弧状にフィットさせる新しいデザインの装身具に対する需要があり、これを表から丸環等が見えないように実現する技術をできるだけ廉価で提供することが求められていた。
【0005】
本発明の目的は、様々の素材による複数の装飾片を首回りに連鎖的かつ円弧状にフィットさせるデザインを備えるとともに、装着時に表側から円環型挿通具が見えないようにすることができ、かつ、装飾片が裏返るのを防止できるネックレスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、所定形状の非手編み装飾片が、当該非手編み装飾片の長手方向に沿って複数連続して略弧状に配列され、かつ、各非手編み装飾片において前記長手方向及び短手方向に直交する直交方向の一方側が外観露出側になるとともに前記直交方向の他方側が外観非露出側になるように装着者の首回りに配置される、ネックレスであって、前記複数の非手編み装飾片のそれぞれに、前記外観非露出側に向かって突出するように当該非手編み装飾片の前記長手方向の両端部に、少なくとも4つの円環型挿通具を設け、前記少なくとも4つの円環型挿通具は、前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の一端部かつ前記短手方向の一端側に設けられた第1挿通具と、前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の一端部かつ前記短手方向の他端側に設けられた第2挿通具と、前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の他端部かつ前記短手方向の一端側に設けられた第3挿通具と、前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の他端部かつ前記短手方向の他端側に設けられた第4挿通具と、を含み、前記複数の非手編み装飾片すべてを順次連結するように各非手編み装飾片にそれぞれ係合される、第1線状連続体部及び第2線状連続体部を設け、前記第1線状連続体部は、各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれか一方と、前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれか一方と、に挿通され、前記第2線状連続体部は、各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれか他方と、前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれか他方と、に挿通され、さらに丸線材18を円環型挿通具の一方に通して形態を安定化させるネックレスであることを特徴としている。
【0007】
本願発明によれば、4つの円環型挿通具(いわゆる丸環)を各装飾片の両端部の外観非露出側(言い換えれば裏側)に、縦方向(各装飾片の短手方向Wに沿う方向)に、装着者の皮膚等に対して立体的となるようにそれぞれ配置したことにより、複数の装飾片を密に配置することができる。その結果、装着者(ユーザ)がネックレスを装着した時に、表側から円環型挿通具を見えないようにすることができる。
【0008】
各装飾片の長手方向の両端部において、装飾片の短手方向に沿って円環型挿通具を2つずつ配置(長手方向一端部に第1挿通具と第2挿通具、長手方向他端部に第3挿通具と第4挿通具)する。そして、長手方向一端部の1つの挿通具(第1挿通具又は第2挿通具)及び長手方向他端部の1つの挿通具(第3挿通具又は第4挿通具)それぞれに、第1線状連続体部及び第2線状連続体部を挿通する。これにより、装着者によるネックレス装着時に(一部の又は全部の)装飾片が裏返ってしまうのを防止でき、複数の装飾片を全体としてスムーズに連続した弧を描くように配列することができる。
【0009】
また、例えばロウ付け等の従来技術やレーザー溶接などの先端技術、又ははめ込み部とはめ込み孔による構造等を活用することで、ネックレス裏側に露出している円環型挿通具や線状連続体などの構造物を蓋状パーツで覆うことが可能になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、装着時に表側から円環型挿通具が見えないようにすることができ、かつ、装飾片が裏返るのを防止できるネックレスを、素材や製法によっては比較的安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態に係るネックレス装着時の外観を表す斜視図である。
図2】装着者の左方から見たネックレス装着時の斜視図である。
図3】装着者の後方から見たネックレス装着時の斜視図である。
図4】ネックレスを外観露出側から見た平面図である。
図5図4におけるA部の拡大図である。
図6】ネックレスを外観非露出側から見た平面図である。
図7図6のC部の拡大図である。
図8図7の拡大図をネックレスの外周側から見た斜視図である。
図9図6のD部の拡大図である。
図10図6のE部の拡大図である。
図11図6のF部の拡大図である。
図12】本発明の第2実施形態に係るネックレスの平面図である。
図13】非手編み装飾片の構成を説明する概念図である。
図14】第2実施形態の1態様における円環型挿通具の構成を説明する概念図である。
図15】比較例に係るネックレスの平面図である。
図16】非手編み装飾片の形状のバリエーションの一例を表す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態を図1図11により説明する。
第1実施形態は、ネックレス1を構成する装飾片が手編み装飾片である場合に関する。
【0014】
図1(a)は装着者Mが本実施形態のネックレス1を装着した状態の外観を表す斜視図であり、図1(b)は図1(a)のネックレス1の拡大図である。
【0015】
ネックレス1において、貴金属の線材を複数本ずつ寄せ集めた束を複数束用いて手編みにより編みあげられた手編み装飾片2が、手編み装飾片2の長手方向Lに沿って複数連続して略弧状に配列されている。
【0016】
ネックレス1は、各手編み装飾片2において長手方向L及び短手方向Wに直交する直交方向の一方側(装着者Mの首または衣服等と接触しない側)が外観露出側(表側)になるとともに前記直交方向の他方側(装着者Mの首または衣服等と接触する側)が外観非露出側(裏側)になるように装着者Mの首回りに配置される。この図は前記外観露出側(表側)からネックレス1を見た図となっている。
【0017】
前記貴金属としては例えば金(18金、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールド等を含む)、白金、銀のいずれか1種以上を用いることができる。これらのうち複数種類を組み合わせてもかまわない。これらの貴金属の線材を編み上げる方法としては、例えば特開2002-315614号公報に記載の方法をはじめとした公知の手法を用いることができる。
【0018】
図2は装着者Mがネックレス1を装着した状態を装着者Mにとっての左方から見た斜視図である。
【0019】
この図に示される矢印Sは手編み装飾片2の長手方向L及び短手方向Wに直交する直交方向の一方側、すなわち外観露出側(表側)であり、矢印Iは前記直交方向の他方側、すなわち外観非露出側(裏側)である。
【0020】
図3は装着者Mがネックレス1を装着した状態を装着者Mにとっての後方から見た斜視図である。
【0021】
ネックレス1は装着者Mの首の後方で留め金3を留め金受け部4に係合させるようになっている。ネックレス1の後方部の構造はこの図に限定されず公知の構造を用いることができる。ネックレス1の長さを調節可能な調節部材を適宜設けてもよい。
【0022】
図4にネックレス1を外観露出側(表側)から見た平面図を示す。
【0023】
この図では、ネックレス1は、1個の特大装飾片2Aと、2個の大装飾片2Bと、2個の中装飾片2Cと、8個の小装飾片2Dとからなる13個の手編み装飾片2を含む。なお、13個は一例であり、これ以外の個数、例えば15個としても構わない。また13個、15個以外の個数としてもよい。特大装飾片2A~小装飾片2Dについて、以下適宜、手編み装飾片2と総称する。
【0024】
複数の手編み装飾片2は、短手方向Wの寸法が相対的に短い幅狭装飾片5と、短手方向Wの寸法が相対的に長い幅広装飾片6とを含む。
【0025】
短手方向Wの寸法は特大装飾片2A>大装飾片2B>中装飾片2C>小装飾片2Dである。この図では、特大装飾片2Aを幅広装飾片6とし、大装飾片2Bを幅狭装飾片5としているが、大装飾片2Bを幅広装飾片6とする時、中装飾片2Cが幅狭装飾片5に相当し、中装飾片2Cを幅広装飾片6とする時、小装飾片2Dが幅狭装飾片5に相当する。
【0026】
幅広装飾片6の長手方向Lの両端部のうち幅狭装飾片5と隣接対向する部分は、所定の幅狭化押圧処理が施されている。例えば、幅広装飾片6(この図の2A)の端部付近7において、編まれた貴金属の線材同士の距離を適宜、工具等で縮める等して、短幅広装飾片6の長手方向Lにおける中央部よりも短手方向Wの寸法が狭くなるように細工する。また、幅狭装飾片5(この図の2B)の端部付近8においても、短手方向Wの寸法が広くなるように細工する。すなわち隣接部分における短手方向Wの寸法の差を低減させている。同様の処理が中装飾片2Cにも行われる。なお、この図では、中央付近の手編み装飾片2にのみ幅狭化押圧処理をしており小装飾片2Dには幅狭化押圧処理は施されていない。
【0027】
なお、ネックレス1のデザインにもよるが、複数の手編み装飾片2の、短手方向Wの寸法は、全て略同一であってもかまわない。
【0028】
図5(a)は図4のA部の拡大図である。図5(b)は図5(a)の撚り線パーツ9を矢印Bの方向から見た平面図に相当する。
【0029】
各手編み装飾片2は、長手方向Lの両端部に撚り線パーツ9を備える。撚り線パーツ9は例えばロウ付けなどにより手編み装飾片2に固定されている。1つの撚り線パーツ9は、2つの円環型挿通具10と台座部11を備える。台座部11がネックレス1の外観露出側(表側)に配置され、円環型挿通具10が外観非露出側(裏側)に配置される。
【0030】
台座部11の形状やデザインはこの図に限定されずどのようなものであってもかまわない。撚り線パーツ9は例えば鋳型等により成形され、貴金属で構成されていてもよいし、真鍮や銀等を貴金属でメッキしたものであってもよい。
【0031】
この図では、2つの円環型挿通具10同士の距離が離れているが、2つの円環型挿通具10同士の距離が近くてもよく、2つの円環型挿通具10同士がくっついた形状となっていてもよい。すなわち、短手方向Wの寸法が大きい特大装飾片2Aに備えられる撚り線パーツ9は短手方向Wの寸法が大きいため、2つの円環型挿通具10同士の距離は離れているが、短手方向Wの寸法が小さい手編み装飾片2になるほど、撚り線パーツ9の短手方向Wの寸法が小さく、2つの円環型挿通具10同士の距離は近く配置されることとなる。
【0032】
図6にネックレス1を外観非露出側(裏側)から見た平面図を示す。図7図6のC部の拡大図を示す。図8図7をネックレス1の外周側から見た斜視図を示す。図9図6のD部の拡大図を示す。図10図6のE部の拡大図を示す。図11図6のF部の拡大図を示す。
【0033】
なお、外観非露出側における手編み装飾片2の編み目模様については、図の煩雑化を避けるため図示を省略する。
【0034】
図7及び図8に示すように、複数の手編み装飾片2のそれぞれに、外観非露出側(裏側)に向かって突出するように手編み装飾片2の長手方向Lの両端部に対し固着される、少なくとも4つの円環型挿通具10が設けられている。図8に示すように、円環型挿通具10は、円環の径方向がネックレス1の長手方向Lに略垂直となるように立体的に配置されている。
【0035】
円環型挿通具10は例えば丸環である。丸環は金属または貴金属製の円環である。円環型挿通具10は切れ目等は設けられずひとつなぎの円環となっている。具体的には、図5(b)に示したように、台座部11に丸環を2つ一体化させた撚り線パーツ9を成形し、手編み装飾片2のそれぞれの両端部にロウ付けして取り付けている。
【0036】
前記少なくとも4つの円環型挿通具10は、手編み装飾片2のうち長手方向Lの一端部かつ短手方向Wの一端側に設けられた第1挿通具12と、手編み装飾片2のうち長手方向Lの一端部かつ短手方向Wの他端側に設けられた第2挿通具13と、手編み装飾片2のうち長手方向Lの他端部かつ短手方向Wの一端側に設けられた第3挿通具14と、手編み装飾片2のうち長手方向Lの他端部かつ短手方向Wの他端側に設けられた第4挿通具15とを含む。
【0037】
第1挿通具12、第2挿通具13、第3挿通具14、第4挿通具15それぞれ全く同一の形状ものを用いてもよいし、形状が異なるものを用いてもよい。
【0038】
ネックレス1の外観非露出側において、複数の手編み装飾片2を順次連結するように各手編み装飾片2にそれぞれ係合される、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17が設けられている。
【0039】
この図では、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17は鎖状のチェーンである。第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17は貴金属で構成されていてもよく、真鍮や銀等を金やロジウム等の貴金属でメッキをしたもので構成されてもよい。
【0040】
第1線状連続体部16と第2線状連続体部17は全く同一の形状ものを用いてもよいし、形状が異なるものを用いてもよい。
【0041】
第1線状連続体部16は、各手編み装飾片2における第1挿通具12及び第2挿通具13のうちいずれか一方と、第3挿通具14及び第4挿通具15のうちいずれか一方と、に挿通され、第2線状連続体部17は、各手編み装飾片2における第1挿通具12及び第2挿通具13のうちいずれか他方と、第3挿通具14及び第4挿通具15のうちいずれか他方とに挿通される。
【0042】
図7に示すように、複数の手編み装飾片2は、互いに長手方向Lに隣接する第1装飾片19及び第2装飾片20を含む。この図では、特大装飾片2Aを第1装飾片19とし、大装飾片2Bを第2装飾片としている。
【0043】
第1装飾片19においては、第1線状連続体部16が第1挿通具12と第4挿通具15とに挿通されるとともに、第2線状連続体部17が第2挿通具13と第3挿通具14とに挿通され、第2装飾片20においては、第1線状連続体部16が第2挿通具13と第3挿通具14とに挿通されるとともに、第2線状連続体部17が第1挿通具12と第4挿通具15とに挿通される。
【0044】
図7及び図8に示すように、ネックレス1は、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17とは別に設けられ、各手編み装飾片2における第1挿通具12及び第2挿通具13のうちいずれかと第3挿通具14及び第4挿通具15のうちいずれかとに挿通されつつ複数の手編み装飾片2に対し順次係合される、丸線材18をさらに有する。
【0045】
丸線材18は、所定の焼鈍し処理がなされて残留応力やひずみ等が解放されることで、自重によってほどよく「しなる」程度の剛性を備える。また、丸線材18の線径をネックレス1の素材、幅、デザインに合わせて適宜最適化することで、手編み装飾片2同士を連続的に係合させた際のネックレス1の全体的な形状の安定化や、装飾品としてのしなやかさを実現することができる。
【0046】
この図では丸線材18は特大装飾片2の第1挿通具12及び第3挿通具14に挿通されているが、他の組み合わせであってもよい。丸線材18は貴金属または金属の細線でもよいし、メッキをしたものであってもよい。
【0047】
図6に示すように、ネックレス1は、第1装飾片19における、第1挿通具12及び第4挿通具15に挿通される第1線状連続体部16と第2挿通具13及び第3挿通具14に挿通される第2線状連続体部17との交差部を束ねる第1束ね部材21と、第2装飾片20における、第2挿通具13及び第3挿通具14に挿通される第1線状連続体部16と第1挿通具12及び第4挿通具15に挿通される第2線状連続体部17との交差部を束ねる第2束ね部材22とを有する。
【0048】
第1束ね部材21及び第2束ね部材22は例えば丸環である。第1束ね部材21と第2束ね部材22は全く同一の形状ものを用いてもよいし、形状が異なるものを用いてもよい。
【0049】
なお、第1束ね部材21及び第2束ね部材22が配置されていない手編み装飾片2があってもかまわない。この図では、特大装飾片2A及び大装飾片2Bには第1束ね部材21及び第2束ね部材22が配置されていない。
【0050】
第1束ね部材21及び第2束ね部材22については、第1、第2線状連続体部16、17の構造をわかりやすくするため、図6以外の図面では図示を省略しているが、実際には他の図面でも第1束ね部材21及び第2束ね部材22が適宜配置されている。
【0051】
図7及び図8に示すように、第1装飾片19の第1挿通具12及び第2挿通具13と、第1装飾片19の長手方向L一方側に隣接する第2装飾片20の第3挿通具14及び第4挿通具15とはそれぞれ対向する。また、第1装飾片19の第3挿通具14及び第4挿通具15と、第1装飾片19の長手方向L他方側に隣接する第2装飾片20の第1挿通具12及び第2挿通具13とは、それぞれ対向する。
【0052】
図10に示すように、第1線状連続体部16は、長手方向Lに沿った順方向に配設された後に折り返されて長手方向Lに沿った逆方向に配設される単一の線状連続体部26のうちの、前記順方向への配設部分であり、第2線状連続体部17は、前記単一の線状連続体部26のうちの前記逆方向への配設部分である。
【0053】
すなわち、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17は一本のチェーン(単一の線状連続体部26)を小装飾片2Dの端部の撚り線パーツ9付近で折り返すことで二本となるように構成している。
【0054】
図11に示すように、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17を構成する単一の線状連続体部26の端部同士は例えば丸環等の接続部材23で接続される。この時第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17が極力たるみのない状態としておくことで、手編み装飾片2同士を密着させて配置することができる。
【0055】
図10及び図11では図示を省略するが、丸線材18の端部は、小装飾片2Dの撚り線パーツ9に巻き付けて固定されるか、任意の固定部材等で撚り線パーツ9に固定することができる。
【0056】
図8に示すように、複数の手編み装飾片2のうち、連続した略弧状の配列における略中央部に配置される1つの手編み装飾片2(この図の特大装飾片2A)は、外観非露出側において、前記略弧状に沿った第1挿通具12及び第2挿通具13と第3挿通具14及び第4挿通具15との間の中間位置に、外観非露出側へと突出して設けられ、装着者Mの首部又は胸部(皮膚及び衣服を含む)へ当接可能な突起部24を備える。この図では、突起部24は略コの字状の形状を備える。
【0057】
また、図7に示すように、ネックレス1は突起部24の内周側に、ブランド名等を表示するためのプレート25を備える。
【0058】
<第1実施形態の効果>
4つの円環型挿通具10を各手編み装飾片2の両端部の外観非露出側(言い換えれば裏側)にそれぞれ配置したことにより、複数の手編み装飾片2を密に配置することができる。その結果、装着者(ユーザ)がネックレスを装着した時に、表側から円環型挿通具10を見えないようにすることができる。
【0059】
各手編み装飾片2の長手方向Lの両端部において、手編み装飾片2の短手方向Wに沿って円環型挿通具10を2つずつ配置(長手方向L一端部に第1挿通具12と第2挿通具13、長手方向L他端部に第3挿通具14と第4挿通具15)する。そして、長手方向L一端部の1つの挿通具(第1挿通具12又は第2挿通具13)及び長手方向L他端部の1つの挿通具(第3挿通具14又は第4挿通具15)それぞれに、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17を挿通する。これにより、装着者によるネックレス装着時に一部又は全部の手編み装飾片が裏返ってしまうのを防止でき、複数の手編み装飾片2を全体としてスムーズに連続した弧を描くように配列することができる。
また、海外高級ブランド品のような極めて高い価格ではない価格にて、消費者に対し提供することができる。
【0060】
また、本実施形態では特に、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17は、それぞれ、各手編み装飾片2の裏面側において長手方向Lに延設されるとき、短手方向W一方側から他方側へ、若しくは、短手方向W他方側から一方側へと、対角線上を斜めに横断するように延びることになる。この結果、ユーザによるネックレス装着時に、表側からそれら第1及び第2線状連増躯体部16,17が極力見えないようにすることができる。
【0061】
また、本実施形態では特に、第1及び第2線状連続体16,17とは別に設けられる丸線材18の剛性により、複数の手編み装飾片2を確実に弧を描くように配列することができる。その結果、隣接する手編み装飾片2どうしの間で外観上の段差が生じぎくしゃくとした形状になるのを防止して全体形態の安定化を図り、複数の装飾片全体としてさらに確実にスムーズな弧を描くように配列することができる。
【0062】
貴金属の細線を固く編みこむ手編み材は硬く、構造が固定されるため、装着者の首回りにしなやかにフィットさせるデザインの実現はこれまで困難であったが、本実施形態では特に、上述のように円環型挿通具10を備えた複数の手編み装飾片2を第1及び第2線状連続体16、17と丸線材18とで接続することにより、装飾片同士が裏返ったり配列を崩すことなく形態を整えて密に配置させ、かつ、スムーズな円弧形状を描き、首回りにしなやかにフィットするネックレス1の実現を可能としたものである。
【0063】
また、本実施形態では特に、ネックレス1が第1束ね部材21及び第2束ね部材22を備えるので、第1及び第2線状連続体部16、17が手編み装飾片2の裏面側でX字状に確実に交差することとなり、さらに確実に表側から見えないようにすることができる。
【0064】
また、本実施形態では特に、第1装飾片19の第1挿通具12及び第2挿通具13と、第1装飾片19の長手方向L一方側に隣接する第2装飾片20の第3挿通具14及び第4挿通具15とがそれぞれ対向し、第1装飾片19の第3挿通具14及び第4挿通具15と、第1装飾片19の長手方向L他方側に隣接する第2装飾片20の第1及び第2挿通具12、13とが、それぞれ対向していることにより、X字状にクロスする第1及び第2線状連続体部16、17を、隣接する手編み装飾片2ごとに、順次円滑に付け足していくことができる。
【0065】
また、本実施形態では特に、単一の線状連続体部26の折り返しによって2つの線状連続体部を構成することにより、当該単一の線状連続体部26を強く絞って固定することで、複数の装飾片を確実に密に配置することができる。
【0066】
また、本実施形態では特に、突起部24が装着者Mの首部(又は胸部)に当接して突っ張ることにより、装着者Mの顎の直下において最下部に位置する手編み装飾片2が過度に下方へ傾いて(俯いて)陰になってしまうのを防止し、手編み装飾片2の編み目模様が外部露出側からよく見えるようにすることでネックレス1の装着時の美観を向上することができる。
【0067】
また、本実施形態では特に、幅広装飾片6と幅狭装飾片5が隣接対向する部分に所定の幅狭化押圧処理が施されることで、幅狭装飾片5と幅広装飾片6との接続部における短手方向W寸法(幅寸法)の違いによる外観上の段差を緩和し、なめらかな外観態様を実現して美観を向上できる。
【0068】
また、外観露出側に配置される第1線状連続体部16や第1線状連続体部17については、外部からは視認されないので、銀や真鍮を金やロジウム等でメッキしたものを用いることで、コスト削減を図ることも可能である。
【0069】
<第1実施形態の変形例>
なお、本実施形態は、上記の態様に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0070】
<線状連続体部が丸線材で構成される場合>
この変形例のネックレスにおいては、第1線状連続体部16は、第1所定外径を備えた第1丸線材であり、第2線状連続体部17は、第2所定外径を備えた第2丸線材である。
【0071】
第1所定外径と第2所定外径は異なっていてもよいし、同じであってもよい。丸線材の径は太すぎればネックレスの全体形状がいびつとなり、細すぎれば各装飾片が回転し合いネックレスの全体形状を維持しにくくなる場合がある。
【0072】
第1及び第2丸線材は、所定の焼鈍し処理がなされて残留応力やひずみ等が解放されることで、自重によってほどよく「しなる」程度の剛性を備えていることが好ましい。丸線の剛性が大きすぎればネックレスの全体形状がいびつとなり、小さすぎればネックレスの全体形状を維持しにくくなる場合がある。
【0073】
この変形例のネックレスにおいては、丸線材の径や剛性を適宜に選択することにより、第1丸線材及び第2丸線材の2つだけで、第1線状連続体部16、第2線状連続体部17、丸線材18、の3つを設けた場合と同等の全体形態の安定化を図り、複数装飾片全体によるスムーズな弧状の外観を実現することができる。
【0074】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図12図17により説明する。
第2実施形態は、ネックレス1′を構成する装飾片が非手編み装飾片27である場合に関する。すなわち、上記第1実施形態では、貴金属の線材を複数本ずつ寄せ集めた束を複数束用いて手編みにより編みあげられた、手編み装飾片2を用いたが、本実施形態では、そのような手法を用いない別の装飾片を用いる場合の実施形態である。すなわち、本明細書では、「貴金属の線材を寄せ集めた束を複数束用いて手編みにより編みあげられた装飾片」以外のすべての装飾片を「非手編み装飾片」と称する。
【0075】
したがって、この「非手編み装飾片」には、その製作手法には、例えば以下の類型が含まれる。
(A)原型をCADで設計し、例えば3Dプリンターやキャスト等で鋳造したもの
この手法は、最も大量生産向きで、低価格での販売が可能である。
(B)原型は手づくりし、それをキャストで鋳造・複製したもの
主に個人または少人数の工房で行われることの多い手法である。原型づくりには手間がかかるが、その後は量産が可能である。
(C)ひとつひとつ手作業で製作したもの
生産効率は低くコスト削減や形状の安定性向上は難しい場合もあるが、生産自体は可能である。また、独創性、貴重性の高い作品とすることができる。
【0076】
また特に、上記(A)~(C)の手法で作られたものであって、貴金属の線材を複数本ずつ寄せ集めた束を複数束用いて手編みにより編みあげられたものではないにも関わらず、見た目上、あたかも、上記第1実施形態における、貴金属の線材を複数本ずつ寄せ集めた束を複数束用いて手編みにより編みあげられた手編み装飾片2と同様の外観に形成したものも、上記「非手編み装飾片」に含まれるものである。
【0077】
図12(a)に第2実施形態に係るネックレス1′を外観非露出側(裏側)から見た平面図を示す。この図では、ネックレス1′は、平板状で、短手方向Wの寸法が全て同一、又は略同一の非手編み装飾片27A~D(以下、単に非手編み装飾片27と総称する)が、非手編み装飾片27の長手方向Lに沿って複数連続して略弧状に配列され、各非手編み装飾片27において長手方向L及び短手方向Wに直交する直交方向の一方側が外観露出側になるとともに前記直交方向の他方側が外観非露出側になるように装着者の首回りに配置されるようになっている。
【0078】
非手編み装飾片27は、CAD等によるデータを元に3Dプリンタで製造するか、もしくは鋳造(キャスト)等により生産することができる。非手編み装飾片27は金、銀、プラチナといった貴金属以外に、鉄等の金属、真鍮やチタン等の非鉄金属や、真珠、べっ甲、珊瑚、琥珀、宝石、天然石、さらには天然又は合成の樹脂、皮革、木材等といった幅広い素材を単独で、又は組み合わせて構成可能である。非手編み装飾片27の外観露出側(表側)には例えば唐草模様をはじめとする様々の模様が描かれていてもよい。また、上述の3Dプリンタもしくは鋳造により非手編み装飾片27の外観露出側(表側)に手編み風の模様が立体的に施されていてもよい。
【0079】
複数の非手編み装飾片27のそれぞれに、外観非露出側に向かって突出するように非手編み装飾片27の長手方向Lの両端部に、少なくとも4つの円環型挿通具10′が設けられ、円環型挿通具10′は、非手編み装飾片27のうち長手方向Lの一端部かつ短手方向Wの一端側に設けられた第1挿通具12′と、非手編み装飾片27のうち長手方向Lの一端部かつ短手方向Wの他端側に設けられた第2挿通具13′と、非手編み装飾片27のうち長手方向Lの他端部かつ短手方向Wの一端側に設けられた第3挿通具14′と、非手編み装飾片27のうち長手方向Lの他端部かつ短手方向Wの他端側に設けられた第4挿通具15′とを含む。
【0080】
円環型挿通具10′は環状になっていればよく、必ずしも略円形もしくは略楕円形となっていなくとも、これに準する形状であればよい。
【0081】
この第2実施形態においては、第1実施形態と異なり、外観非露出側(裏側)から見た時、第1挿通具12′、第2挿通具13′、第3挿通具14′、第4挿通具15′は各非手編み装飾片27に完全に重畳する位置に配置されている。
【0082】
複数の非手編み装飾片27すべてを順次連結するように各非手編み装飾片27にそれぞれ係合される、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17が設けられている。第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17の構成については第1実施形態と同様のため、説明は省略する。
【0083】
ネックレス1′において、複数の非手編み装飾片27は、互いに長手方向Lに隣接する第1装飾片19及び第2装飾片20を含む。第1装飾片19及び第2装飾片20の構成については第1実施形態と同様のため、説明は省略する。
【0084】
ネックレス1′は第1装飾片19において第1挿通具12′及び第4挿通具15′に挿通される第1線状連続体部16と第2挿通具13′及び第3挿通具14′に挿通される第2線状連続体部17との交差部を束ねる第1束ね部材21と、第2装飾片20において、第2挿通具13′及び第3挿通具14′に挿通される第1線状連続体部16と第1挿通具12′及び第4挿通具15′に挿通される第2線状連続体部17との交差部を束ねる第2束ね部材22とを有する。第1束ね部材21及び第2束ね部材22の構成については第1実施形態と同様のため、説明は省略する。
【0085】
煩雑となるため、図示は省略しているが、ネックレス1′は、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部と17は別に設けられ、各非手編み装飾片27における第1挿通具12′及び第2挿通具13′のうちいずれかと第3挿通具14′及び第4挿通具15′のうちいずれかとに挿通されつつ複数の非手編み装飾片27すべてに対し順次係合される、丸線材18をさらに有する。丸線材18については第1実施形態の図7図11にて説明したものと同様の構成であるため説明を省略する。
【0086】
ネックレス1′の非手編み装飾片27Aは突起部24を有する。突起部24については第1実施形態と同様の構成のため、説明は省略する。
【0087】
図12(b)にネックレス1′を外観露出側(表側)から見た平面図の一例を示す。この図では、ネックレス1′を構成する複数の非手編み装飾片27はそれぞれ円弧の一部を形成する曲線を含む平板形状であって、表側に唐草模様が描かれている。ネックレス1′は円環型挿通具10′が非手編み装飾片27と重畳するように配置されるため表側からは円環型挿通具10′が全く見えないとともに、非手編み装飾片27同士は長手方向Lに沿って実質的に継ぎ目なく隣接するので、ネックレス1′の円弧形状に沿って描かれた一続きの唐草模様は、途切れることなく表示されることとなる。
【0088】
図13に非手編み装飾片27に蓋状パーツ28を使用する場合の構成を説明する概念図を示す。図13(a)は非手編み装飾片27を短手方向Wから見た側面図である。図13(b)は図13(a)のA方向から見た側面図である。図13(c)は図13(b)のB部分の拡大断面図である。
【0089】
図13(a)及び図13(b)に示すように、この図では、非手編み装飾片27の裏面側内部に、上述の3Dプリンタや鋳造により、円環型挿通具10′が一体的に成形されている。また、図12(a)では図示を省略していたが、非手編み装飾片27の裏側には蓋状パーツ28を取り付ける事もできる。蓋状パーツ28は表側または裏側から見た時非手編み装飾片27にちょうど重なるような形状及び大きさに構成され、図13(c)に示すように、非手編み装飾片27に備えられた被係合部30に係合させることができるような係合部29を備える。係合部29を備えた蓋状パーツ28や、非手編み装飾片27の被係合部30も3Dプリンタや鋳造により成形することができる。蓋状パーツ28の素材は特に限定されず、例えば各種貴金属や金属の他、非手編み装飾片27に適用可能な素材として挙げたものの中から採用してもかまわない。
【0090】
図14に、この実施形態における別の態様の円環型挿通具10″を説明する概念図を示す。この図では、2つの円環型挿通具10″ははめ込み部32と土台部31を備えた後付けパーツ33に一体的に成形されており、後付けパーツ33は非手編み装飾片27の長手方向端部にはめ込んで後付けで一体化できるようになっている。この態様において非手編み装飾片27の端部には後付けパーツ33をはめ込むための切り欠き部35、はめ込み孔34が上記3Dプリンタや鋳造により形成されている。後付けパーツ33も3Dプリンタや鋳造により製造でき、素材については蓋状パーツ28と同様のものを適用可能である。
【0091】
図15に比較例のネックレス1″の外観露出側(表側)からみた平面図を示す。この比較例のネックレス1″では複数の平板状の非手編み装飾片36同士がサブパーツ37で互いに接続されている。サブパーツ37は例えば平板状の楕円環であるが、このような従来構造のネックレス1″の場合、サブパーツが表側から見えてしまい、装飾片36の表面に一続きの唐草模様を描いていても、サブパーツが邪魔となりこれらを連続的に表示することはできない。
【0092】
図16に第2実施形態に係るネックレス1′の非手編み装飾片27の形状のバリエーションの一例を表す平面図を示す。この図は外観露出側(表側)からみた平面図となっている。非手編み装飾片27の形状は例えば図16(a)に示す楕円型(アーモンド型)、図16(b)に示す小判型、図16(c)に示す三角形型、図16(d)に示す八角型、図16(e)に示す多角形型、図16(f)に示す円型等が挙げられる。なお、このほかの形状であってもかまわない。なお、これらの非手編み装飾片は、短手方向Wから見た際には平板(プレート)状の形状となっている。
【0093】
<第2実施形態の効果>
4つの円環型挿通具10′(いわゆる丸環)を各非手編み装飾片27の両端部の外観非露出側(裏側の内部)にそれぞれ配置したことにより、複数の非手編み装飾片27を密に配置することができる。その結果、装着者(ユーザ)がネックレス1′を装着した時に、表側から円環型挿通具10′を見えないようにすることができる。
【0094】
各非手編み装飾片27の長手方向Lの両端部において、非手編み装飾片27の短手方向Wに沿って円環型挿通具10′を2つずつ配置(長手方向L一端部に第1挿通具12′と第2挿通具13′、長手方向L他端部に第3挿通具14′と第4挿通具15′)する。そして、長手方向L一端部の1つの挿通具(第1挿通具12′又は第2挿通具13′)及び長手方向L他端部の1つの挿通具(第3挿通具14′又は第4挿通具15′)それぞれに、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17を挿通する。これにより、装着者によるネックレス1′装着時に(一部の又は全部の)非手編み装飾片27が裏返ってしまうのを防止でき、複数の非手編み装飾片27を全体としてスムーズに連続した弧を描くように配列することができる。
【0095】
また、図13及び図14で示したように、例えばロウ付け等の従来技術又はレーザー溶接などの先端技術を活用したり、はめ込み部やはめ込み孔を活用することで、ネックレス1′裏側に露出している円環型挿通具10′や線状連続体16、17などの構造物を蓋状パーツ28で覆うことが可能になる。
【0096】
以下、本実施形態を図15に示した比較例と比較した場合の効果について述べる。
【0097】
(1)比較例のネックレス1″では、ネックレス1″を構成するメインパーツ(プレート状の非手編み装飾片36)とこれをつなぐサブパーツ37(平板状の楕円環)とに分かれるため、複数のメインパーツ相互における表側から見た時の外観デザインの連続性が遮断される。
【0098】
これに対して本実施形態では、外観が概ね非手編み装飾片27のみから構成されるので、例えば各非手編み装飾片27の裏側にはじめから円環型挿通具10′を取り付けた一体型パーツを使用することで、例えば図12(b)に示すように、表側から見た時の外観デザインの連続性が完全に確保される。
【0099】
(2)比較例のネックレス1″では、サブパーツ37(平板状の楕円環)は裏側でロウ付け等を必要とするが、本実施形態においては、一体化または後付けで一体化させるのでロウ付け作業がほぼ不要となる。また蓋状パーツ28と非手編み装飾片27の係合も係合部29と非係合部30とをはめ合わせるだけでほぼ外れることはなく、はめ込み部32及びはめ込み孔34とについても同様に互いにはめ込み合わせるのみでほぼ外れることはなく、接着工程等は不要である。
【0100】
(3)比較例のネックレス1″では、仮に各メインパーツ(非手編み装飾片36)を、3Dプリンター、CAD、キャスト等で高精度に作ることもできるが、その場合であっても、各メインパーツとサブパーツ37との連結には若干の空間的遊びが必要になるため、多少のずれ、ゆらぎは常に生じる。これに対して本実施形態では、複数の非手編み装飾片27それぞれが互いに密着し、隙間が生じないため、首回りで美しい円を描くオメガネックレスとなる。
【0101】
(4)比較例のネックレス1″では、メインパーツ(非手編み装飾片36)とサブパーツ37とが重力の影響を受けて中央部で垂れ下がるので、完全にきれいな弧にならず偏平にならざるを得ない。これに対して本実施形態では、重力の影響度合いが小さいので、きれいな弧になる。
【0102】
(5)比較例のネックレス1″では、平板状の楕円環に厚みが必要となるので、ペンダントヘッドを通すことはできずネックレスとしての利用に限定される。これに対して本実施形態においては、オメガネックレスではあるが、非手編み装飾片36を高精度に薄く幅も狭いものとすればペンダントヘッドを通すことも可能なオメガチェーンの機能も兼ねる同一幅タイプとして構成することも可能である。
【0103】
(6)比較例のネックレス1″では、メインパーツ(非手編み装飾片36)自体の形状は、長方形を始めとする多角形または楕円形、円形などが限られ、一つ一つのプレートの模様などのデザインは無限に考えられる。しかしながら、それらを結局サブパーツ37で連結する構造のため、外観全体のデザイン面で一定の制約を受ける。
【0104】
これに対して本実施形態においては、サブパーツ37を必要とせず、非手編み装飾片27の一つ一つに形成する模様などのデザインは無限に考えられるため、外観全体のデザイン面の多様性、自由度が高い。
【0105】
(7)比較例のネックレス1″では、表側から連結構造が見える元来の構造であり、新鮮味には乏しい。これに対して本実施形態では表側から連結構造が見えないので、見た目にスッキリ感があるとともに、今までない発想で作られた新鮮味がある。
【0106】
以下、本実施形態を第1実施形態と比較した場合の効果について述べる。
【0107】
(8)図13に示したように、非手編み装飾片27と円環型挿通具10′を一体的に成型する場合は、円環型挿通具10′を後付けする手間がかからず、大量生産が可能となるため、円環型挿通具10を後付けする必要があった第1実施形態に比べ、コスト(従って販売価格)を大幅に下げることができる。このような一体化技術や大量生産は、職人が手編みで生産する手編み装飾片2の場合と異なり、3Dプリンターや鋳造で生産可能な非手編み装飾片27であるため可能となる
【0108】
(9)非手編み装飾片27、及び蓋状パーツ28は、例えばCADを用いての3Dプリンター、鋳造(キャスト)等の先端技術で高精度に作ることも可能となるため、各非手編み装飾片27の精密度が飛躍的に高まる結果、手作業で作成する手編み装飾片2を用いた第1実施形態と比較して、ネックレスをさらに完全な弧の形状に近づけることができる。
【0109】
(10)この実施形態では非手編み装飾片27が円環型挿通具10′と一体化で成形もしくは後付けで一体化されるように成形され、円環型挿通具10′が完全に非手編み装飾片27と重畳して配置されるように設計されているため、図13及び図14に示したように、裏側に露出している円環型挿通具10′や線状連続体16などの構造を蓋状パーツ28で覆うことも可能となる。
【0110】
(11)第1実施形態の手編み装飾片2は、職人が貴金属細線をより合わせたものを編み込む芸術性の高いものであるが、その技術的特性上、手編み装飾片2の素材は、金、プラチナ、シルバーなど伸縮性と一定の強度のある地金に限られる場合があった。第2実施形態では、非手編み装飾片27は成形で生産するため、それら以外に、真鍮、鉄、チタン、貝細工、真珠、べっ甲、珊瑚、琥珀、宝石、天然石、さらには樹脂・木材・皮革(いずれも天然または合成)なども単独または組み合わせて適用が可能となり、汎用性を向上できる。
【0111】
(12)第1実施形態においては、各手編み装飾片2の両端に、熟練した職人技術によって円環型挿通具10をロウ付けする必要があるが、本実施形態では非手編み装飾片27に円環型挿通具10′は一体化もしくは後付けで一体化されるため、そのような必要がない。また第1実施形態では、手編みやロウ付けが全て手作業で行われるため、隣接する手編み装飾片2どうしの間に1mm未満程度の隙間が生じる場合もあるが、本実施形態の非手編み装飾片27は、各非手編み装飾片27を緩やかな円弧形状とすることで隣接する者同士を相互に完全に密着させることができる。またその結果、重力の影響度合いをほぼなくし、全体外観を完全な弧状とすることができる。
【0112】
以下、本実施形態(第2実施形態)に係るその他の効果について述べる。
【0113】
本実施形態においては特に、第1線状連続体部16及び第2線状連続体部17は、それぞれ、各非手編み装飾片27の裏面側において長手方向Lに延設されるとき、短手方向W一方側から他方側へ、若しくは、短手方向W他方側から一方側へと、対角線上を斜めに横断するように延びることになる。この結果、ユーザによるネックレス1′装着時に、表側からそれら第1及び第2線状連続体部16、17が極力見えないようにすることができる。
【0114】
また、本実施形態においては特に、蓋状パーツ28を使用しない場合においては、第1束ね部材21、第2束ね部材22を用いて、第1及び第2線状連続体部16、17が装飾片の裏面側でX字状に確実に交差させることにより、確実に表側から見えないようにすることができる。
【0115】
また、本実施形態では特に、単一の線状連続体部の折り返しによって2つの線状連続体部16、17を構成することにより、当該1つの線状連続体部を強く絞って固定することで、複数の非手編み装飾片27を確実に密に配置することができる。
【0116】
また、線状連続体部のみでは、複数の非手編み装飾片27同士がカクカクと折れ曲がってしまう場合があるが、本実施形態では特に、丸線材18の剛性により、複数の非手編み装飾片27を弧全体でしなやかに曲がるとともに、確実に弧を描くように配列することができる。隣接する非手編み装飾片27どうしの間で外観上の段差が生じぎくしゃくとした形状になるのを防止して全体形態の安定化を図り、複数の非手編み装飾片27全体としてさらに確実にスムーズな弧を描くように配列することができる。
【0117】
また、本実施形態では特に、丸線材18の径や剛性を適宜に選択することにより、第1丸線材及び第2丸線材の2つだけで、第1線状連続体部16、第2線状連続体部17、丸線材18、の3つを設けた場合と同等の全体形態の安定化を図り、複数装飾片全体によるスムーズな弧状の外観を実現することもできる。
【0118】
また、本実施形態では特に、突起部24が装着者の首部(又は胸部)に当接して突っ張ることにより、装着者(ユーザ)の顎の直下において最下部に位置する装飾片が過度に下方へ傾いて(俯いて)陰になってしまうのを防止し、様々な素材による非手編み装飾片27の材質やそこに施される様々の模様が表面側からよく見えるようにし、美観を向上することができる。
【0119】
なお、本実施形態における蓋状パーツ28、係合部29、被係合部30、はめ込み部32、はめ込み孔37等は、説明をわかりやすくするため、形状を誇張して図示しているが、実際のサイズや形状はこれに限定されるものではない。
【0120】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0121】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0122】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0123】
1、1′ ネックレス
2 手編み装飾片
2A 特大装飾片
2B 大装飾片
2C 中装飾片
2D 小装飾片
3 留め金
4 留め金受け部
5 幅狭装飾片
6 幅広装飾片
7 幅広装飾片の端部付近
8 幅狭装飾片の端部付近
9 撚り線パーツ
10、10′、10″ 円環型挿通具
11 台座部
12 第1挿通具
13 第2挿通具
14 第3挿通具
15 第4挿通具
16 第1線状連続体部
17 第2線状連続体部
18 丸線材
19 第1装飾片
20 第2装飾片
21 第1束ね部材
22 第2束ね部材
23 接続部材
24 突起部
25 プレート
26 単一の線状連続体部
27、36、39 非手編み装飾片
28 蓋状パーツ(わかりやすく形状を誇張している。)
29 係合部(わかりやすく形状を誇張している。)
30 被係合部(わかりやすく形状を誇張している。)
31 土台部
32 はめ込み部(わかりやすく形状を誇張している。)
33 後付けパーツ
34 はめ込み孔(わかりやすく形状を誇張している。)
35 切り欠き部
37 サブパーツ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の非手編み装飾片が、当該非手編み装飾片の長手方向に沿って複数連続して略弧状に配列され、かつ、各非手編み装飾片において前記長手方向及び短手方向に直交する直交方向の一方側が外観露出側になるとともに前記直交方向の他方側が外観非露出側になるように装着者の首回りに配置される、ネックレスであって、
前記複数の非手編み装飾片のそれぞれに、
前記外観非露出側に向かって突出するように当該非手編み装飾片の前記長手方向の両端部に、少なくとも4つの円環型挿通具を設け、
前記少なくとも4つの円環型挿通具は、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の一端部かつ前記短手方向の一端側に設けられた第1挿通具と、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の一端部かつ前記短手方向の他端側に設けられた第2挿通具と、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の他端部かつ前記短手方向の一端側に設けられた第3挿通具と、
前記非手編み装飾片のうち前記長手方向の他端部かつ前記短手方向の他端側に設けられた第4挿通具と、
を含み、
前記複数の非手編み装飾片すべてを順次連結するように各非手編み装飾片にそれぞれ係合される、第1線状連続体部及び第2線状連続体部を設け、
前記第1線状連続体部は、
各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれか一方と、前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれか一方と、に挿通され、
前記第2線状連続体部は、
各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれか他方と、前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれか他方と、に挿通されており、
前記第1線状連続体部及び前記第2線状連続体部とは別に設けられ、各非手編み装飾片における前記第1挿通具及び前記第2挿通具のうちいずれかと前記第3挿通具及び前記第4挿通具のうちいずれかとに挿通されつつ前記複数の非手編み装飾片すべてに対し順次係合される、丸線材をさらに有する
ことを特徴とするネックレス。
【請求項2】
請求項1記載のネックレスにおいて、
前記第1線状連続体部は、前記長手方向に沿った順方向に配設された後に折り返されて前記長手方向に沿った逆方向に配設される単一の線状連続体部のうちの、前記順方向への配設部分であり、
前記第2線状連続体部は、前記単一の線状連続体部のうちの前記逆方向への配設部分である
ことを特徴とするネックレス。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のネックレスにおいて、
前記第1線状連続体部は、第1所定外径を備えた第1丸線材であり、
前記第2線状連続体部は、第2所定外径を備えた第2丸線材である
ことを特徴とするネックレス。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のネックレスにおいて、前記非手編み装飾片は、貴金属、金属、非鉄金属、貝細工、真珠、べっ甲、珊瑚、宝石、天然石、天然もしくは人工の樹脂、木材、皮革から選ばれる1種以上を含み、前記非手編み装飾片と前記円環型挿通具とは、一体化もしくは後付けで一体化していることを特徴とするネックレス。