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特開2023-127517配車装置、配車方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127517
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】配車装置、配車方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/127 20060101AFI20230906BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20230906BHJP
【FI】
G08G1/127 A
G06Q50/30
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022031354
(22)【出願日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】522083352
【氏名又は名称】稲葉 雅之
(71)【出願人】
【識別番号】522081819
【氏名又は名称】西山 敏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100123618
【弁理士】
【氏名又は名称】雨宮 康仁
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 雅之
(72)【発明者】
【氏名】西山 敏樹
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA06
5H181BB04
5H181BB15
5H181MA23
5H181MA25
5H181MA26
5H181MA28
5H181MA37
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】効率的な運行を実現する。
【解決手段】制御部は、利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する。次に、制御部は、複数の利用者端末から受信した配車要求のそれぞれから特定される配車位置のうちの少なくとも一つを経由して停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する。続いて、制御部は、生成したルートの候補のうち、配車位置を経由することにより生じる車両の走行期間の増加分が、所定の許容範囲を超えるルートを除外する。さらに、制御部は、ルートの候補それぞれの不便さを示す複数種類の数値の加算値である総不効用を算出する。そして、制御部は、数値算出手段によって算出した数値に基づいて、ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する受信手段と、
複数の前記利用者端末から受信した前記配車要求のそれぞれから特定される前記配車位置のうちの少なくとも一つを経由して前記停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する候補生成手段と、
前記候補生成手段によって生成した前記ルートの候補それぞれの不便さを示す数値を算出する数値算出手段と、
前記数値算出手段によって算出した前記数値に基づいて、前記ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定するルート決定手段と、
を備える配車装置。
【請求項2】
前記ルート決定手段によって決定した前記ルートに前記指定した配車位置が含まれる前記利用者の前記利用者端末に対して、配車できる旨の通知を前記ネットワークを介して送信する一方で、前記ルートに該指定した配車位置が含まれない該利用者の該利用者端末に対して、配車できない旨を通知するとともに、該利用者に次回の車両への前記配車要求をリコメンドする通知を該ネットワークを介して送信する送信手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の配車装置。
【請求項3】
前記送信手段は、所定期間内に受信した前記配車要求の数が所定の上限値を超えた場合、該所定の上限値を超えた該配車要求を送信した前記利用者端末に対して、配車できない旨を通知するとともに、該利用者に次回の車両への前記配車要求をリコメンドする通知を該ネットワークを介して送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の配車装置。
【請求項4】
前記候補生成手段によって生成した前記ルートの候補から、前記配車位置を経由することにより生じる前記車両の走行期間の増加分が、所定の許容範囲を超えるルートを除外する除外手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1,2,又は3に記載の配車装置。
【請求項5】
前記ルート決定手段は、前記数値算出手段によって算出した前記数値が最小の前記ルートの候補を、前記車両の走行するルートに決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配車装置。
【請求項6】
前記数値算出手段は、前記ルートの候補それぞれの不便さを示す複数種類の数値の加算値を算出する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の配車装置。
【請求項7】
利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する受信ステップと、
複数の前記利用者端末から受信した前記配車要求のそれぞれから特定される前記配車位置のうちの少なくとも一つを経由して前記停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する候補生成ステップと、
前記候補生成ステップによって生成した前記ルートの候補それぞれの不便さを示す数値を算出する数値算出ステップと、
前記数値算出ステップによって算出した前記数値に基づいて、前記ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定するルート決定ステップと、
を備える配車方法。
【請求項8】
コンピュータに、
利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する受信手順と、
複数の前記利用者端末から受信した前記配車要求のそれぞれから特定される前記配車位置のうちの少なくとも一つを経由して前記停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する候補生成手順と、
前記候補生成手順によって生成した前記ルートの候補それぞれの不便さを示す数値を算出する数値算出手順と、
前記数値算出手順によって算出した前記数値に基づいて、前記ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定するルート決定手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配車装置、配車方法、及びプログラムに関し、特に、効率的な運行を実現可能な配車装置、配車方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗車希望位置を指定したユーザの中に、例えば、移動するうえでより負担となり得る属性情報(例えば、妊娠している、あるいは、何らかの病気にかかっている)を有しているユーザが存在する場合には、残りのユーザから見て移動距離の観点から多少不平等になったとしても、このような移動するうえで負担となり得る属性情報を有するユーザの負担を軽減できるよう位置に仮想バス停を設置する情報処理装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6408118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の情報処理装置は、ユーザの属性情報に基づいて仮想バス停を設置するものであるため、車両にとって非効率なルートになってしまうといった課題があった。また、特許文献1に開示の情報処理装置は、ユーザの属性情報を重視するものであるため、属性によっては指定した配車位置にほとんど配車されないユーザが生じてしまい、一部のユーザにとってはほとんど役に立たないものになってしまうという課題もあった。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、効率的な運行を実現可能な配車装置、配車方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る配車装置は、利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する受信手段と、複数の前記利用者端末から受信した前記配車要求のそれぞれから特定される前記配車位置のうちの少なくとも一つを経由して前記停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する候補生成手段と、前記候補生成手段によって生成した前記ルートの候補それぞれの不便さを示す数値を算出する数値算出手段と、前記数値算出手段によって算出した前記数値に基づいて、前記ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定するルート決定手段と、を備える。
【0007】
上記の配車装置は、前記ルート決定手段によって決定した前記ルートに前記指定した配車位置が含まれる前記利用者の前記利用者端末に対して、配車できる旨の通知を前記ネットワークを介して送信する一方で、前記ルートに該指定した配車位置が含まれない該利用者の該利用者端末に対して、配車できない旨を通知するとともに、該利用者に次回の車両への前記配車要求をリコメンドする通知を該ネットワークを介して送信する送信手段をさらに備える、ものであってもよい。
【0008】
また、上記の配車装置において、前記送信手段は、所定期間内に受信した前記配車要求の数が所定の上限値を超えた場合、該所定の上限値を超えた該配車要求を送信した前記利用者端末に対して、配車できない旨を通知するとともに、該利用者に次回の車両への前記配車要求をリコメンドする通知を該ネットワークを介して送信する、ようにしてもよい。
【0009】
さらに、上記の配車装置は、前記候補生成手段によって生成した前記ルートの候補から、前記配車位置を経由することにより生じる前記車両の走行期間の増加分が、所定の許容範囲を超えるルートを除外する除外手段をさらに備える、ものであってもよい。
【0010】
また、上記の配車装置において、前記ルート決定手段は、前記数値算出手段によって算出した前記数値が最小の前記ルートの候補を、前記車両の走行するルートに決定する、ようにしてもよい。
【0011】
さらに、上記の配車装置において、前記数値算出手段は、前記ルートの候補それぞれの不便さを示す複数種類の数値の加算値を算出する、ようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の第2の観点に係る配車方法は、利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する受信ステップと、複数の前記利用者端末から受信した前記配車要求のそれぞれから特定される前記配車位置のうちの少なくとも一つを経由して前記停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する候補生成ステップと、前記候補生成ステップによって生成した前記ルートの候補それぞれの不便さを示す数値を算出する数値算出ステップと、前記数値算出ステップによって算出した前記数値に基づいて、前記ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定するルート決定ステップと、を備える。
【0013】
そして、本発明の第3の観点に係るプログラムは、コンピュータに、利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末からネットワークを介して受信する受信手順と、複数の前記利用者端末から受信した前記配車要求のそれぞれから特定される前記配車位置のうちの少なくとも一つを経由して前記停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する候補生成手順と、前記候補生成手順によって生成した前記ルートの候補それぞれの不便さを示す数値を算出する数値算出手順と、前記数値算出手順によって算出した前記数値に基づいて、前記ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定するルート決定手順と、を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、効率的な運行を実現可能な配車装置、配車方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係る配車システムの概要を説明するための図である。
図2】本実施形態に係る配車システムの構成例を示す図である。
図3】利用者端末の構成例を示すブロック図である。
図4】配車装置の構成例を示すブロック図である。
図5】車両端末の構成例を示すブロック図である。
図6】配車処理の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0017】
まず、本発明の実施形態に係る配車システムの構成について図面を参照しつつ説明する。
【0018】
本実施形態に係る配車システムは、地域のまちづくりと深く連動する前提で、既存のコミュニティバスとデマンドタクシとの中間に位置するような新たなバス等の車両の輸送体系を実現するためのものである。
【0019】
図1は、本実施形態に係る配車システムの概要を説明するための図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係る配車システムでは、1台の車両が一定のルート(走行経路)を所定期間(例えば30分から1時間程度)の間隔で周回走行する。ルートには、商業施設や大型病院の付近等の固定の停留所等の停車位置(固定通過点)が予め定められているが、利用者は、一定の条件を満たせば固定通過点以外の自由通過点を、乗車位置及び降車位置等の配車位置に指定することができる。ルートは、利用者の予約状況に応じて時々刻々変化する。このルートの策定には、独自のアルゴリズムが採用される。このアルゴリズムによれば、利用者の過去の配車予約の状況等をスコア化し、また、他の利用者の優先度を勘案することができる。このため、利用者は、自身の配車予約が反映されないことがある。この場合、次の周回に優先して配車予約が勘案される。各固定通過点の発車時刻は、バスのように固定されるが、固定通過点間の所要時間は、上述のルート変更を想定し、ある程度の時間の余裕を持たせるものとする。固定通過点間のうち、配車位置は、2~3箇所を限度とする。なお、本配車システムは、利用者の輸送のみならず、物品の輸送も同様に行えることを想定している。
【0021】
本実施形態に係る配車システムは、若年層や中年層よりむしろ、運転免許を返納してた高齢者や、元々免許を保有していない高齢者等、移動手段を失った高齢者をメインのターゲットとするもので、このような高齢者に対し、新しい移動ソリューションを提供するものである。
【0022】
なお、本実施形態に係る配車システムにおいて利用が想定される車両には、バス等のみならず、軽自動車等も含むため、狭い路地でも進入して、利用者を乗車させることも可能である。
【0023】
図2は、本実施形態に係る配車システムの構成例を示す図である。
【0024】
図2に示すように、配車システム1は、複数の利用者端末2-m(mは自然数)と、配車装置3と、車両端末4と、を具備し、これらは、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。
【0025】
利用者端末2-mは、例えば汎用のスマートフォンやタブレットコンピュータ等から構成される。なお、利用者端末2-mは、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等から構成されてもよい。
【0026】
図3は、利用者端末の構成例を示すブロック図である。
【0027】
図3に示すように、利用者端末2-mは、記憶部21と、タッチパネル22と、通信部23と、制御部24と、を備え、これらはバス等を介して接続される。
【0028】
記憶部21は、例えば汎用のフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等から構成される。記憶部21には、各種アプリケーションプログラムがインストールされている。本実施形態において、記憶部21には、配車予約を実現するためのアプリケーションプログラム(以下、「配車予約アプリ」という。)がインストールされている。なお、配車予約アプリは、独立したアプリケーションプログラムとして記憶部21にインストールされている形態に限定されるものではなく、例えば特定のWebサイトにアクセスして、その都度そのサイト上にて利用者操作や処理を行う形態であってもよい。
【0029】
タッチパネル22は、例えば液晶表示装置とポインティングデバイスとを組み合わせた汎用のタッチパネル等から構成される。タッチパネル22は、各種画面を表示するとともに、ユーザによる各種操作を受け付ける。本実施形態において、利用者は、タッチパネル22に表示される配車予約アプリのアイコンをタップして、配車予約アプリを起動する。
【0030】
また、利用者は、タッチパネル22に表示される配車予約アプリの配車位置指定画面において、予め定められた停車位置(固定通過点)間の所定範囲内で自由通過点を指定する。なお、利用者は、新規ユーザ登録際に、自由通過点の指定等を行ってもよい。ここで、所定範囲は、固定通過点間を車両が通常走行する時間に所定時間を加えた時間内で移動可能な範囲である。利用者は、従来のオンデマンドバスサービス等よりも自由通過点を細かく指定することができ、例えば利用者の自宅の軒先まで指定できる。このため、利用者は、雨の日でも非常に快適に移動することができ、体への負担も軽減することができる。また、利用者は、固定通過点を指定することもできる。
【0031】
さらに、利用者は、タッチパネル22に表示される配車予約アプリの配車予約画面において、予め登録した自由通過点の中から乗車位置及び降車位置等の配車位置を指定するとともに、相乗り不可等の付帯情報を入力した後、車両の座席の予約(配車予約)を指示する。なお、利用者がインターネットの扱いが難しい高齢者である場合には、利用者の介助者や親族が配車予約を行ってもよい。また、記憶部21に配車予約アプリがインストールされていない場合や、利用者端末2-mがパーソナルコンピュータから構成される場合、利用者は、配車システム1が運用するウェブサイトにおいて配車予約することが可能である。さらに、利用者は、電話で配車予約してもよい。
【0032】
そして、タッチパネル22は、配車の可否を表示するとともに、配車できない場合には、次回の配車タイミング(例えば次回の車両が直前の固定通過点を通過する時刻等)を表示して、利用者に次回の車両への配車予約をリコメンドする。
【0033】
通信部23は、例えば汎用の無線通信装置等から構成される。本実施形態において、通信部23は、利用者が指定した自由通過点の登録を申し込む登録申込や、利用者が予め定められた停車位置(固定通過点)間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求をネットワークNを介して配車装置3に送信する。また、通信部23は、配車装置3からネットワークNを介して送信される、配車の可否を通知する配車可否通知を受信する。
【0034】
制御部24は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等から構成される。CPUは、RAMをワークメモリとして用い、ROM及び記憶部21に記憶されている各種プログラム等を適宜実行することによって、利用者端末2-mの各種動作を制御する。
【0035】
本実施形態において、制御部24は、利用者がタッチパネル22に表示される配車予約アプリのアイコンをタップしたことに応答して、記憶部21に記憶されている配車予約アプリを起動する。
【0036】
そして、制御部24は、利用者が配車アプリにおいて自由通過点を指定したことに応答して、利用者が指定した自由通過点を特定可能な登録申込を、通信部23からネットワークNを介して配車装置3に送信する。
【0037】
また、制御部24は、利用者が配車予約アプリにおいて予め登録した自由通過点の中から配車位置を指定するとともに、相乗り不可等の付帯情報を入力した後、配車予約を指示したことに応答して、利用者が指定した乗車位置及び降車位置等の配車位置並びに付帯情報を特定可能な配車要求を、通信部23からネットワークNを介して配車装置3に送信する。
【0038】
その後、制御部24は、配車装置3からネットワークNを介して送信される配車可否通知を受信したことに応答して、配車の可否をタッチパネル22に表示して通知するとともに、配車できない場合には、次回の配車タイミングをタッチパネル22に表示して、利用者に次回の車両の配車予約をリコメンドする。
【0039】
図2に示す配車装置3は、例えば汎用のサーバコンピュータや汎用のデータベース(DataBase;DB)等から構成される。
【0040】
図4は、配車装置の構成例を示すブロック図である。
【0041】
図4に示すように、配車装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備え、これらはバス等を介して接続される。
【0042】
通信部31は、例えばNIC(Network Interface Card)等から構成される。通信部31は、ネットワークNを介して利用者端末2-m及び車両端末4と無線通信を行う。本実施形態において、通信部31は、利用者端末2-mからネットワークNを介して送信される登録申込及び配車要求を受信したり、配車可否通知をネットワークNを介して利用者端末2-mに送信したりする。また、通信部31は、策定した車両のルートを通知するルート通知をネットワークNを介して車両端末4に送信する。
【0043】
記憶部32は、例えば汎用のハードディスクドライブ等から構成される。記憶部32には、各種アプリケーションプログラムがインストールされている。本実施形態において、記憶部32には、独自アルゴリズムによって車両のルートの策定を行うルート策定プログラムがインストールされている。この独自アルゴリズムによって策定されたルート上に、利用者の指定した配車位置が反映されれば無事配車されるが、他の利用者が指定した配車位置が優先される等して利用者の指定した配車位置が反映されなければ配車されない。
【0044】
また、記憶部32は、固定通過点間i(iは自然数)毎に、経由(立寄)可能な自由通過点の組合せ(単位ルート)、及びその経由により生じる時間のロス(経由により何分遅れるか)等を対応付けるデータをルートパターンとして予め登録するルートDBを備える。
【0045】
制御部33は、例えばCPU、ROM、及びRAM等から構成される。CPUは、RAMをワークメモリとして用い、ROM及び記憶部32に記憶されているプログラム等を適宜実行することによって、配車装置3の各種動作を制御する。
【0046】
本実施形態において、制御部33のRAMには、固定通過点間毎に、利用者により指定された配車位置の数をカウントする配車位置カウンタが設けられている。そして、制御部33のCPUは、記憶部32に記憶されているルート策定プログラムを実行することにより、受信手段、候補生成手段、除外手段、数値算出手段、ルート決定手段、及び送信手段として機能する。
【0047】
まず、制御部(受信手段)33は、利用者端末2-mからネットワークNを介して送信される登録申込を通信部31で受信したことに応答して、登録申込から特定される自由通過点の登録の可否を判別する。
【0048】
そして、制御部33は、登録申込から特定される自由通過点が登録可能であると判別した場合、その自由通過点を新規登録するとともに、新規登録した自由通過点を経由するルートパターンを生成してルートDBに登録する。具体的に、制御部33は、まず、固定通過点間i毎に、新規登録した自由通過点を経由する単位ルートを生成する。ここで、生成される単位ルートには、新規登録した自由通過点のみを経由する単位ルートに加え、新規登録した自由通過点及び既に登録されている一又は複数の他の自由通過点といった複数の自由通過点を経由する単位ルートも含まれる。次に、制御部33は、生成した単位ルート毎に、自由通過点を経由することにより生じる時間のロスを算出する。そして、制御部33は、生成した単位ルートと、算出した時間のロスと、を対応付けてルートDBに登録する。
【0049】
また、制御部(受信手段)33は、利用者端末2-mからネットワークNを介して送信される配車要求を通信部31で受信する毎に、配車要求から特定される乗車位置及び降車位置が存在する固定通過点間iに対応して設けられた配車位置カウンタの値n(i)(nは自然数)をそれぞれ1加算する。
【0050】
そして、制御部33は、配車位置カウンタの値n(i)が予め設定された配車予約の上限値B(i)maxに達したか否かを判別する。制御部(送信手段)33は、配車位置カウンタの値n(i)が配車予約の上限値B(i)maxに達している場合、すなわち、今回の車両への配車予約が可能な所定期間(例えば30分から1時間程度)内に受信した配車要求の数が所定の上限値B(i)maxを超えた場合、その固定通過点間iにおける配車予約を締め切って、所定の上限値を超えた配車要求を送信した利用者端末2-mに対して、配車できない旨を通知するとともに、利用者に次回の車両への配車予約をリコメンドする配車可否通知を通信部31からネットワークNを介して利用者端末2-mに送信する。
【0051】
その後、この利用者端末2-mから次回の車両に対して、同一の乗車位置及び降車位置を指定する配車予約があれば、制御部33は、次回の車両において、その位置を含むルートの優先順位を上げるようにし、配車予約がなければ、今回の車両に乗車した、或いは配車予約そのものをキャンセルしたと判断すればよい。これに対して、制御部33は、配車位置カウンタの値n(i)が配車予約の上限値B(i)maxに達していない場合、配車要求から特定される乗車位置及び降車位置等の配車位置、並びに付帯情報をRAMに格納する。
【0052】
次に、制御部(候補生成手段)33は、所定期間(例えば30分等)毎に訪れる配車要求の締切タイミングになったことを応答して、車両のルートの候補を生成する。より詳しくは、制御部(候補生成手段)33は、複数の利用者端末2-mから受信した配車要求のそれぞれから特定される配車位置のうちの少なくとも一つを経由して停止位置(固定通過点)間を走行するルートの候補を複数生成する。
【0053】
具体的に、制御部(候補生成手段)33は、まず、車両の現在地点である固定通過点を起点として、そこからk(1≦k<i)個分先の固定通過点までの固定通過点間i毎に、複数の利用者端末2-mから受信した配車要求のそれぞれから特定される配車位置のうちの少なくとも一つを経由する単位ルートの候補R(i)をルートDBから検出してリストアップする。例えば、車両が巡回バスである場合、固定通過点の数が10で、現在地点である固定通過点が9番目の固定通過点で、k=3であるときには、9番目及び10番目の固定通過点、並びに巡回なので最初に戻って1番目の固定通過点のそれぞれにおける固定通過点i毎に、単位ルートの候補R(i)をリストアップする。ここで、固定通過点間iで立寄可能な自由通過点の上限数N(i)max(例えば「3」)であるとしても、固定通過点間iに差し掛かる前に既に車両に他の乗客が乗っていれば(荷物が載っていれば)、既に乗っている乗客(載っている荷物)の数(例えば「2」)の分だけ、実際に経由することができる配車位置の数(例えば「1(=3-2)」)は少なくなる。そこで、制御部(候補生成手段)33は、固定通過点間iで実際に経由する配車位置N(i)(0≦N(i)≦N(i)max)毎に場合分けをして、n(i)P0+n(i)P1+n(i)P2+…+n(i)PN(i)個の順列を単位ルートの候補R(i)としてリストアップする。例えば、制御部(候補生成手段)33は、着目する固定通過点間iに対応して設けられた配車位置カウンタの値n(i)が「5」で、立寄可能な配車位置の上限数N(i)maxが「3」である場合、5P0+5P1+5P2+5P3(=1+5+10+10=26)個の順列を単位ルートの候補R(i)としてリストアップする。
【0054】
そして、制御部(候補生成手段)33は、固定通過点間i毎にリストアップした単位ルートの候補R(i)を組み合わせて、車両の現在地点である固定通過点を起点として、そこからk個分先の固定通過点までの、(n(1)P0+n(1)P1+n(1)P2+…+n(1)PN(1))×(n(2)P0+n(2)P1+n(2)P2+…+n(2)PN(2))×…×(n(k)P0+n(k)P1+n(k)P2+…+n(k)PN(k))個のルート候補を生成する。
【0055】
続いて、制御部(除外手段)33は、ルートの候補毎に、自由通過点に経由することにより生じる時間のロス(車両の走行期間の増加分)を算出する。
【0056】
具体的に、制御部(除外手段)33は、まず、車両の現在地点である固定通過点以降の固定通過点間i毎に、単位ルートの候補R(i)に対応する時間のロスをルートDBから検出する。続いて、制御部(除外手段)33は、ルートの候補毎に、ルートDBから検出した単位ルートの候補R(i)の時間のロスを足し合わせることにより、各ルートの候補の固定通過点間i毎の時間のロスを算出する。
【0057】
そして、制御部(除外手段)33は、ルートの候補から、時間のロスが所定の許容範囲を超えるルートを除外する除外処理を実行して、車両の現在地点である固定通過点以降の各固定通過点での時間のロスが所定の許容範囲内のルートのみを候補として残す。
【0058】
さらに、制御部(数値算出手段)33は、除外処理を経て残ったルートの候補毎に、ルートの候補それぞれの不便さを示す複数種類の数値の加算値である総不効用Fsumを算出する。なお、制御部(数値算出手段)33は、ルートの候補それぞれの不便さを示す一種類の不効用を算出するものであってもよい。
【0059】
ここで、「不効用」とは、いわば不便さ指数とも言えるもので、最適化問題の目的関数にもなりうる関数で表すものである。本実施形態において、総不効用Fsumは、乗車不効用F1、待ち不効用F2、混雑不効用F3、及び事業者不効用F4といった4種類の不効用関数(数値)の加算値である。即ち、Fsum=F1+F2+F3+F4である。なお、加算される不効用関数(数値)の種類の数は、「4」に限定されるものではなく、任意である。
【0060】
乗車不効用F1は、乗車時間tの何らかの単調増加な一変数関数である。単純には、tに係数a1をかけた比例関数である。
【0061】
待ち不効用F2は、配車予約をした車両を利用できる場合“0”とし、配車予約をした車両を利用できない場合、次の車両までの待ち時間Tの何らかの単調増加な一変数関数である。単純には、Tの2乗に係数a2をかけた2次関数である。
【0062】
混雑不効用F3は、乗車中の車両の車内の混雑度、及び相乗り不可の組合せ有無等を数値化した関数である。単純には、車内乗車人数Ncの何らかの単調増加な一変数関数、Ncの2乗に係数a3をかけた2次関数、或いは特定の人物同士又は特定の荷物同士の組合せの相性度を数値化したものである。なお、特定の人物同士又は特定の荷物同士の組合せ、及びその相性度は、別途データベース化されておけばよい。
【0063】
事業者不効用F4は、車両の事業者側としての不都合度を数値化した関数である。より具体的には、乗車しうる乗客毎の態度の悪さ、並びにドタキャン前科の程度及び有無等を数値化した関数である。
【0064】
続いて、制御部(ルート決定手段)33は、ルートの候補を、総不効用Fsumの値に基づいて、より具体的には、総不効用Fsumの値順に並び替え、総不効用Fsumの値が最小のルートを、今回の車両の走行するルートとして選択して策定(決定)する。
【0065】
なお、実際には総不効用Fsumの値が僅差になる場合が多くなると想定される。そこで、制御部(ルート決定手段)33は、僅差と考える幅を定数として予め決めておき、その範囲内に入る上位全てのルートを候補としてリストアップしてもよい。また、制御部(ルート決定手段)33は、予め上位何位以内ならば無条件にリストアップすると決めておいた上で、その何位以内に入る全てのルートを候補としてリストアップしてもよい。そして、リストアップされたルートの候補の中から、担当者が今回の車両のルートを選択して策定するようにしてもよい。
【0066】
そして、制御部(送信手段)33は、策定した車両のルートを通知するルート通知を、ネットワークNを介して車両端末4に送信する。
【0067】
また、制御部(送信手段)33は、ルートの策定の結果に応じた配車可否通知を通信部31からネットワークNを介して、配車要求を送信した利用者端末2-mを送信する。具体的に、制御部(送信手段)33は、策定(決定)したルートに指定した配車位置が含まれている利用者の利用者端末2-mに対して、配車できる旨の配車可否通知を送信する。一方、制御部(送信手段)33は、策定(決定)したルートに指定した配車位置が含まれない利用者の利用者端末2-mに対して、配車できない旨を通知するとともに、利用者に次回の車両への配車要求をリコメンドする配車可否通知を、通信部31からネットワークNを介して送信する。
【0068】
図2に示す車両端末4は、車両に搭載され、例えば無線通信機能を有するコンピュータ等から構成される。
【0069】
図5は、車両端末の構成例を示すブロック図である。
【0070】
図5に示すように、車両端末4は、通信部41と、表示部42と、制御部43と、を備え、これらはバス等を介して接続される。
【0071】
通信部41は、例えば汎用の無線通信装置等から構成される。本実施形態において、通信部41は、配車装置3からネットワークNを介して送信されるルート通知を受信する。
【0072】
表示部42は、例えば汎用の液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)等から構成される。本実施形態において、表示部42は、配車装置3が策定した車両のルートを画面上に表示する。
【0073】
制御部43は、例えばCPU、ROM、及びRAM等から構成される。CPUは、RAMをワークメモリとして用い、ROMに記憶されているプログラム等を適宜実行することによって、車両端末4の各種動作を制御する。
【0074】
本実施形態において、制御部43は、配車装置3からネットワークNを介して送信されるルート通知を通信部41で受信したことに応答して、ルート通知により通知されるルートを表示部42の画面上に表示することにより、配車装置3が策定した車両のルートを、車両の運転手に通知する。そして、運転手が、配車装置3が策定した車両のルートに従って、車両を運転することにより、利用者に配車することができる。また、運転手は、利用者の乗車の実際有無を判断し、策定した車両のルートが重複しないようにする。
【0075】
次に、上記構成を備える配車システム1が実行する動作について図面を参照して説明する。
【0076】
利用者端末2-mの制御部24は、利用者が配車予約アプリにおいて予め登録した自由通過点の中から乗車位置及び降車位置等の配車位置を指定するとともに、相乗り不可等の付帯情報を入力した後、配車予約を指示したことに応答して、利用者が指定した乗車位置及び降車位置等の配車位置並びに付帯情報を特定可能な配車要求を、通信部23からネットワークNを介して配車装置3に送信する。
【0077】
配車装置3の制御部33は、利用者端末2-mからネットワークNを介して送信される配車要求を通信部31で受信する毎に、配車要求から特定される乗車位置及び降車位置が存在する固定通過点間iに対応して設けられた配車位置カウンタの値n(i)をそれぞれ1加算する。
【0078】
そして、制御部33は、配車位置カウンタの値n(i)が予め設定された配車予約の上限値B(i)maxに達したか否かを判別する。制御部33は、配車位置カウンタの値n(i)が配車予約の上限値B(i)maxに達している場合、その固定通過点間iにおける配車予約を締め切って、配車できない旨を通知する配車可否通知を通信部31からネットワークNを介して利用者端末2-mに送信する。これに対して、制御部33は、配車位置カウンタの値n(i)が配車予約の上限値B(i)maxに達していない場合、配車要求から特定される乗車位置及び降車位置等の配車位置、並びに付帯情報をRAMに格納する。
【0079】
その後、所定期間毎に訪れる配車要求の締切タイミングになったことを応答して、制御部33は、配車処理を開始する。
【0080】
図6は、配車処理の詳細を示すフローチャートである。
【0081】
図6に示す配車処理において、制御部(候補生成手段)33は、車両のルートの候補をリストアップする(ステップS601)。
【0082】
次に、制御部(除外手段)33は、ステップS601でルートの候補毎に、配車位置に経由ことにより生じる時間のロスを算出する(ステップS602)。
【0083】
続いて、制御部(除外手段)33は、ルートの候補から、ステップS602で算出した時間のロスが所定の許容範囲を超えるルートを除外する除外処理を実行して、各固定通過点での時間のロスが所定の許容範囲内のルートのみを候補として残す(ステップS603)。
【0084】
さらに、制御部(数値算出手段)33は、ステップS603の除外処理を経て残ったルートの候補毎に、ルートの候補それぞれの不便さを示す複数種類の数値の加算値である総不効用Fsumを算出する(ステップS604)。
【0085】
続いて、制御部(ルート決定手段)33は、ステップS604で算出した総不効用Fsumの値に基づいて、ルートの候補の中から、今回の車両の走行するルートを選択して策定する(ステップS605)。
【0086】
そして、制御部(送信手段)33は、ステップS605で策定した車両のルートを通知するルート通知を、ネットワークNを介して車両端末4に送信することにより、策定した車両のルートを車両端末4の表示部42の画面上に表示して、車両の運転手に通知する(ステップS606)。
【0087】
また、制御部33は、制御部(送信手段)33は、ルートの策定の結果に応じた配車可否通知を通信部31からネットワークNを介して、配車要求を送信した利用者端末2-mを送信することにより、配車の可否を利用者端末2-mのタッチパネル22に表示して、利用者に通知してから(ステップS607)、配車処理を終了する。利用者は、配車できる旨が通知された場合、自身が指定した乗車位置から乗車したり、自身が指定した降車位置から降車したりすることができる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態に係る配車システム1において、配車装置3の制御部(受信手段)33は、利用者が予め定められた停車位置間の所定範囲内で指定した配車位置への配車を要求する配車要求を利用者端末2-mからネットワークを介して受信する。次に、制御部(候補生成手段)33は、複数の利用者端末2-mから受信した配車要求のそれぞれから特定される配車位置のうちの少なくとも一つを経由して停止位置間を走行するルートの候補を複数生成する。続いて、制御部(除外手段)33は、候補生成手段によって生成したルートの候補のうち、配車位置を経由することにより生じる車両の走行期間の増加分が、所定の許容範囲を超えるルートを除外する。さらに、制御部(数値算出手段)33は、ルートの候補それぞれの不便さを示す複数種類の数値の加算値である総不効用Fsumを算出する。そして、制御部(ルート決定手段)33は、数値算出手段によって算出した数値に基づいて、ルートの候補の中から、車両の走行するルートを決定する。その後、制御部(送信手段)33は、ルート決定手段によって決定したルートに指定した配車位置が含まれる利用者の利用者端末2-mに対して、配車できる旨の配車可否通知をネットワークNを介して送信する。一方、制御部(送信手段)33は、ルートに指定した配車位置が含まれない利用者の利用者端末2-mに対して、配車できない旨を通知するとともに、利用者に次回の車両への配車要求をリコメンドする配車可否通知をネットワークNを介して送信する。さらに、制御部(送信手段)33は、所定期間内に受信した配車要求の数が所定の上限値を超えた場合、所定の上限値を超えた配車要求を送信した利用者端末2-mに対して、配車できない旨を通知するとともに、利用者に次回の車両への配車要求をリコメンドする配車可否通知をネットワークNを介して送信する。
【0089】
これにより、本実施形態に係る配車システム1は、効率的な運行を実現することができる。
【0090】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施形態の変形態様について、説明する。
【0091】
上記の実施形態において、制御部24、33、及び43のCPUが実行するプログラムは、予めROM、並びに記憶部21及び32等に記憶されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述の処理を実行させるためのプログラムを、既存の汎用コンピュータに適用することで、上記の実施形態に係る利用者端末2-m、配車装置3、及び車両端末4として機能させてもよい。
【0092】
このようなプログラムの提供方法は任意であり、例えばコンピュータが読取可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等)に格納して配布してもよいし、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより提供してもよい。
【0093】
さらに、上記の処理をOS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、又はOSとアプリケーションプログラムとの協働によって実行する場合には、アプリケーションプログラムのみを記録媒体やストレージに格納してもよい。また、搬送波にプログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に上記プログラムを掲示し、ネットワークを介してプログラムを配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 配車システム
2-m 利用者端末
3 配車装置
4 車両端末
21,32 記憶部
22 タッチパネル
23,31,41 通信部
42 表示部
24,33,43 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6