(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127533
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/86 20140101AFI20230906BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230906BHJP
A63F 13/87 20140101ALI20230906BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230906BHJP
A63F 13/88 20140101ALN20230906BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/79
A63F13/87
G06Q50/10
A63F13/88
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167023
(22)【出願日】2022-10-18
(62)【分割の表示】P 2022030789の分割
【原出願日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】参加者を応援するユーザ同士のコミュニケーションを活性化させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】情報処理装置は、ユーザが応援するゲームの参加者の指定を受け付ける受付部と、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定するグループ設定部と、グループに所属するユーザに対して所定のサービスを実行可能に制御するサービス制御部と、を有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが応援するゲームの参加者の指定を受け付ける受付部と、
共通する参加者を応援するユーザのグループを設定するグループ設定部と、
グループに所属するユーザに対して所定のサービスを実行可能に制御するサービス制御部と、を有する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、eスポーツ等のゲーム大会を観戦することができるシステムが知られている。例えば、特許文献1には、ゲームのスコアを競う大会を観戦可能であって、観戦者(ユーザ)は、大会の出場者(参加者)を応援することができ、その応援した参加者が勝利すると、ユーザに対してゲームアイテムやゲーム内通貨などの報酬が付与されること、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されているようなシステムでは、応援する参加者が異なっていると、ユーザ同士が対立するおそれもあり、同じ大会を観戦しているユーザであるにもかかわらず、ユーザ間で協調的なコミュニケーションが活性化し難いことがある。
【0005】
そこで、本発明の目的の一つは、ゲームの参加者を応援するユーザ同士のコミュニケーションを活性化させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザが応援するゲームの参加者の指定を受け付ける受付部と、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定するグループ設定部と、グループに所属するユーザに対して所定のサービスを実行可能に制御するサービス制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ゲームの参加者を応援するユーザ同士のコミュニケーションを活性化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの概略構成 図である。
【
図3】グループチャット画面の一例を示す図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の機能の説明図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る情報処理フローを示す図である。
【
図14】コミュニケーションサービス提供処理の流れを示すフローチャートである 。
【
図15】所定ゲームサービス提供処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0010】
また、本明細書及び図面にて説明される画面の例も一例に過ぎず、画面構成及びデザイン、表示情報の内容、並びに、GUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また、適宜変更され得る。
【0011】
<本実施形態に係るゲームについて>
図1に示される通信システム(以下、情報処理システムSという。)は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ10という。)を含む通信システムである。情報処理システムSは、ゲームの実施に関連する業務全般を担うコンピュータシステムであり、ゲームにプレイヤとして出場する参加者(個人又はチーム)、及び、参加者のゲームプレイを観戦(視聴)するユーザに対して、ゲーム及びその他ゲームに関連するサービスを提供する。具体的には、参加者に対しては、ゲームをプレイする環境等を提供し、ユーザに対しては、ゲームを観戦する環境等を提供する。
【0012】
ゲームとは、コンピュータゲーム又はスポーツ等、一定のルールに従って参加者が技術又は能力等の優劣を競う競技であり、1又は複数の試合が組まれて開催される競技大会(ゲーム大会)を含む。複数の試合が組まれて開催される場合、勝者又は順位を決定する方式は、トーナメント方式(勝ち抜き戦)、リーグ方式(総当たり戦)、又は、トーナメント方式とリーグ方式とを組み合わせた方式若しくはこれらを派生された方式等であってもよいし、その他の方式であってもよい。また、複数の試合が組まれて開催される場合、ゲームは、一種目の競技を複数試合行う場合に限らず、異なる種目の競技が複数組み合わされていてもよい。また、ゲームは、本選と、本選への出場者を選抜するための予選(予選会)とから構成されていてもよい。なお、通常、ゲームでは、最終順位、各試合の試合結果又は試合内容等のゲーム結果に応じて、参加者には報酬が付与される。
【0013】
本実施形態では、ゲームの一例として、コンピュータゲームにおいて参加者同士が勝敗を競うeスポーツ(エレクトロニックスポーツ)の大会を挙げて説明する。なお、eスポーツのゲームジャンルは特に限定されず、任意のゲームジャンルであってよい。例えば、格闘ゲーム、スポーツゲーム、シューティングゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、言葉遊びゲーム、カードゲーム、ボードゲーム、ロールプレイングゲーム又はシミュレーションゲーム等であってもよい。また、eスポーツは、個人戦であってもよいし団体戦であってもよい。また、人間同士がプレイヤとして対戦するものであってもよいし、人間とコンピュータ(例えば、AI又はロボット等)とが対戦するものであってもよい。
【0014】
本実施形態のeスポーツは、情報処理システムSを利用して提供されるオンラインゲームである。具体的には、ゲームにプレイヤとして参加するプロゲーマー等の参加者がプレイヤ端末11にてゲームプレイ操作を行うと、プレイヤ端末11は、ゲーム提供会社のサーバコンピュータ(以下、サーバ10)から配信されるゲーム進行用のデータを受信する。プレイヤ端末11では、受信したデータに応じた映像及び音声が出力され、参加者は、出力される映像及び音声を確認しながら、ゲームを進行させる。また、プレイヤ端末11は、ゲームプレイ操作等のプレイヤの操作内容を示すデータをサーバ10に向けて送信し、サーバ10は、参加者の操作内容に応じたゲーム進行用のデータをプレイヤ端末11に向けて送信する。このようなサーバ10とプレイヤ端末11との間のデータ送受信は、参加者がゲームのプレイを終了するまで、又は、ゲーム大会が終了するまで繰り返し実施される。
【0015】
一方、ゲームの観戦者(視聴者)であるユーザは、参加者のようにゲーム大会に出場して実際にゲームをプレイすることはなく、ユーザ端末12にて、参加者がゲームをプレイしている様子が映された映像等を視聴して観戦する。具体的には、ユーザ端末12は、サーバ10から配信されるゲーム進行用のデータを受信する。ユーザ端末12では、受信したデータに応じた映像及び音声が出力され、ユーザは、出力される映像及び音声を視聴する。また、ユーザ端末12は、応援する参加者を指定する参加者指定操作等のユーザの操作内容を示すデータをサーバ10に向けて送信し、サーバ10は、ユーザの操作内容に応じたゲーム進行用のデータをユーザ端末12に向けて送信する。このようなサーバ10とユーザ端末12との間のデータ送受信は、参加者がゲームのプレイを終了するまで、又は、ゲーム大会が終了するまで繰り返し実施される。
【0016】
本実施形態では、ユーザは、参加者がプレイするゲームを単に視聴するのみならず、ゲーム大会若しくは各試合の開始前、又は、ゲーム大会若しくは各試合の実施途中において、任意の参加者を指定して応援を行うことができ、同じ参加者を指定した応援対象が共通するユーザ同士のグループが設定される。そして、同じグループに所属するユーザ、すなわち、共通の参加者を指定して応援するユーザに対して、所定のサービスが提供される。
【0017】
指定とは、ゲーム大会又は試合の参加者が複数存在する場合に、それらの複数の参加者中から1又は複数の参加者を応援対象としてユーザが選択することであり、参加者の指定は、
図2に示されるような参加者指定画面G1にて行う。なお、本実施形態では、ユーザ
(第1ユーザ)から指定を受け付けた参加者(第1参加者)が勝ち残っている等の理由でプレイ可能な試合が未だ残っている場合には、第1ユーザは、その第1参加者から他の参加者への指定の変更を行うことはできない。
【0018】
図2に示されるように、参加者指定画面G1は、応援対象とする参加者をユーザが任意に選択する画面であって、ゲーム大会又は試合に出場する参加者に関する情報が表示されている。参加者指定画面G1は、指定可能な参加者を識別可能に表示する参加者表示領域41を有する。参加者表示領域41には、参加者の名前(又はチーム名)、戦績等を含むプロフィール、及び、指定する際に必要となる対価に関する情報が表示されている。また、参加者表示領域41では、ユーザと交友関係がある他のユーザであって、ユーザ同士で互いに承認した関係にある所定関係ユーザ(以下、フレンドという。)が指定している参加者と、フレンドが指定していない他の参加者とが識別可能に表示されている。例えば、フレンドが指定している参加者にはフレンドマークFが表示されている。フレンドが複数いる場合は、何人のフレンドがどの参加者を指定しているか(図中のフレンドマークFの「3」は3人のフレンドが指定していることを示す。)、又は、複数のフレンドのうち誰がどの参加者を指定しているか等に関する情報を併せて表示されていてもよい。
【0019】
対価として消費できる内容としては、金銭の他、後述する価値と同等のものを含む。対価の量(金額)は、ユーザが参加者を指定するタイミングに応じて決定され、例えば、ゲーム大会の開始前、例えば予選や一回戦の途中等ゲーム大会の開始直後、参加者が未だ勝ち進む前、又は、参加者が未だプレイ可能な試合は残っているが既に負けている後等、盛り上がりに欠けるタイミングでは対価の量は低く設定される。また、参加者を応援するユーザの数、すなわち、ファンがまだ少なくグループに所属するユーザの数が少ない場合等も対価の量は低く設定される。逆に、決勝戦に進出して優勝間近な場合、及び、ファンが多くグループに所属するユーザ数が多い有名参加者の場合等は対価の量は高く設定される。
【0020】
また、ユーザは、応援対象となる参加者を指定する際又は指定した後(グループに所属した後)に、ユーザから、指定した参加者に対して、何らかの価値を送ることでもできる。ユーザから参加者に対して送られる(付与される)価値の内容は、例えば、金銭、ゲーム内通貨、ゲーム媒体、声援若しくは拍手等の応援メッセージ(スタンプを含む)、応援票、又は、競技結果を予想して金銭等を賭けた投票等を含む。価値の内容と量は、ユーザの選択により決定されてもよいし、ユーザの意図とは関係なく自動的又はランダムに決定されてもよいし、ゲーム大会若しくは試合ごと又は参加者ごとに送ることが可能な価値の内容及び量が予め設定されていてもよい。
【0021】
同じグループに所属するユーザ同士で享受できる所定サービスには、例えば、以下に例示するサービスを含む。
(a)コミュニケーションサービス
(b)所定ゲームサービス
(c)参加者との特典サービス
(d)専用動画配信サービス
(e)試合結果通知サービス
【0022】
(a)コミュニケーションサービス
グループに所属するユーザは、グループチャット等により、同じグループに所属するユーザの間で情報交換等コミュニケーションが可能となる。例えば、
図3に示されるようなグループチャット画面G2は、同じグループに所属するユーザ同士、又は、ユーザと参加者との間で会話等のコミュニケーションを行う画面であって、メンバー表示領域42及びメッセージ表示領域43を有する。メンバー表示領域42には、グループに所属するユーザ及び参加者を識別するための情報が表示されている。なお、ここに表示されるユーザ及び参加者は、グループチャットにオンライン中のユーザ又は参加者に限定してもよい。メッセージ表示領域43は、グループに所属するユーザ間又はユーザと参加者との間でメッセージの交換を行ってコミュニケーションをするための領域であり、ユーザ又は参加者が投稿した文字、絵文字、スタンプ、画像及び音等のメッセージが表示されている。
【0023】
なお、グループチャット画面G2へのアクセス(投稿及び閲覧)は、そのグループに所属するユーザと参加者とに限定されており、例えば、第1参加者を指定したユーザが所属する第1グループと、第2参加者を指定したユーザが所属する第2グループとの複数のグループが存在する場合、第1グループ内のユーザ間(第1参加者を含む)でコミュニケーションサービスが可能であり、第2グループ内のユーザ間(第2参加者を含む)でコミュニケーションサービスが可能であるが、第1グループと第2グループのユーザ間ではコミュニケーションサービスが不可となる。
【0024】
グループチャット中にそのグループに所属するユーザが指定している参加者の試合開始時間が近付いてきて試合開始の所定時間前(例えば1分前等)になると、グループチャット画面G2のメッセージ表示領域43上に、トースト等の通知バーナー等で、まもなく応援対象である参加者の試合が開始することが通知される(開始通知)。その開始通知には、後述する第1通知画面G4(
図5)と同様、参加者が出場する試合のゲームプレイ動画を視聴できる場所へのリンクが設定されており、開始通知を受け取ったグループチャット中ユーザは、その開始通知バーナー等をタップ等することにより、グループチャットから抜けて、参加者の試合のゲームプレイ動画を観戦することができる。
【0025】
また、グループチャット中に後述する所定ゲームのマッチングが開始された場合には、グループチャット画面G2のメッセージ表示領域43上に、トースト等の通知バーナー等で、所定ゲームの共同プレイへの募集が告知される(募集通知)。グループチャット中のユーザは、募集通知バーナー等をタップ等することにより、招待された所定ゲームのマッチングにエントリーすることができる。
【0026】
(b)所定ゲームサービス
グループに所属するユーザは、所定ゲームの共同プレイが可能となる。所定ゲームとは、ユーザがゲームプレイ用のユーザ端末12にてゲーム画面を見ながらユーザ端末12を操作してプレイするコンテンツであり、本実施形態では、情報処理システムSを利用して提供されるオンラインゲーム(電子ゲーム)である。オンラインゲームには、ウェブブラウザを利用したブラウザゲーム、SNS(Social Networking Service)上で提供されるソーシャルゲーム等、モバイルゲーム等のように専用のアプリケーションソフトをダウンロードしてプレイ可能なゲーム、及びプレイバイウェブ(PBW)等の定期更新型オンラインゲーム等が含まれる。なお、所定ゲームのジャンル(分類)は、特に限定されるものではない。ゲーム大会で実施されている参加者がプレイするゲームと同じでもよいし、異なる事業者が提供するゲーム又はサーバ10以外から配信されるゲームを含め、全く異なるジャンルのゲームであってもよい。
【0027】
本実施形態では、ユーザがユーザ端末12にてゲームプレイ用の操作を行うと、ユーザ端末12は、サーバ10から配信される所定ゲームのゲーム進行用のデータを受信する。ユーザ端末12では、受信したデータに応じた映像及び音声が出力され、ユーザは、出力される映像及び音声を確認しながら、所定ゲームを進行させる。また、ユーザ端末12は、ユーザの操作内容を示すデータをサーバ10に向けて送信し、サーバ10は、ユーザの操作内容に応じた所定ゲームのゲーム進行用のデータを送信する。
【0028】
また、本実施形態の所定ゲームでは、ユーザが単独でプレイすることができてよいが、複数のユーザが各々のユーザ端末12を操作して共通のクエスト等を同時にプレイする所謂マルチプレイ(以下、共同プレイという。)も可能である。共同プレイは、各ユーザのユーザ端末12の通信機能を通じて行われ、共同関係が形成されると、プレイの進行が共同プレイを行うユーザ間で同期される。なお、共同プレイは、複数のユーザが協力する協力プレイゲーム、及びプレイヤ同士が対戦する対戦ゲーム、いずれのタイプであってもよい。また、共同プレイを行うメンバーは、同じグループに所属するユーザに限定してもよいし、同じグループに所属するフレンドに限定してもよい。また、例えば、第1グループに所属するユーザと、第2グループに所属するユーザとの間でグループ対抗戦を行う場合のように、他のグループに所属するユーザとも共同プレイを可能としてもよい。また、例えば、ゲーム大会において第1プレイヤと第2プレイヤとが試合を行う場合に、第1プレイヤを応援する第1グループと、第2プレイヤを応援する第2グループとの間でグループ対抗戦を行うようにしてもよい。この場合に、グループ対抗戦を第1プレイヤと第2プレイヤとの試合の前に実施し、グループ対抗戦の結果に応じて第1プレイヤと第2プレイヤとの試合に影響を与えてもよい。具体的には、第1グループが第2グループに勝利した場合には、第1プレイヤのゲームパラメータを第2プレイヤに対して有利に設定するようにしてもよい。
【0029】
ユーザは、ゲーム媒体を入手(取得)して資産として所有(所持)することができ、所有するゲーム媒体を所定ゲームにおいて使用又は消費することができる。ゲーム媒体とは、所定ゲームのプレイを含め、所定ゲームを進行させるためにユーザが使用することができるゲームオブジェクトであり、例えば、所定ゲーム内で使用するキャラクタ、アイテム、カード及びアバター等が該当する。また、ゲーム媒体には、コイン、メダル、チケット、ゴールド又は石等、他のアイテム又はキャラクタ等のゲーム媒体と交換したり、所定ゲームの構成単位であるクエスト、ガチャと呼ばれるランダム型アイテム提供方式である抽選、又は、その他のイベント等をプレイしたりするために消費されるゲーム内通貨等も含まれる。さらに、ゲーム内通貨には、課金により入手できる有償のゲーム内通貨と、課金をせずに入手できる無償のゲーム内通貨とが含まれる。なお、ユーザは、ショップで購入したり、クエスト等のイベントをプレイ又はクリアしたり、抽選をプレイしたりすること等によって、ゲーム媒体を入手することができる。また、ゲーム媒体は、参加者を指定する際の対価として使用することができてもよいし、ユーザから参加者に対して送る価値として使用することができてもよい。
【0030】
キャラクタは、ユーザによって操作することが可能なプレイングキャラクタと、ユーザが操作せずゲームの設定等に応じて自動的に動くサブキャラクタ(例えば、敵キャラクタ又は補助キャラクタ等)とを含む。キャラクタ(敵キャラクタを含む。)は、それぞれ個性を有しており、キャラクタごとに、名前、属性、外観、及び、能力を示す各種パラメータ(レベル、体力、攻撃力又は特殊能力等に関する値)等が設定されている。これらのパラメータは、ゲームの進行に影響を与える指標であり、数値により表現されるもの、「A、B、C・・・」のようなアルファベット等によって表記されランクとして表現されるもの、及び、ゲージのような指示器等の標識によって表現されるもの等を含む。また、パラメータの中には、ゲームの進行に伴って変動するものと、ゲームの進行に関係なく一定であり変化しないものとを含む。例えば、キャラクタのパラメータは、そのキャラクタの使用回数、又は、そのキャラクタを使用してクリアしたクエストの種類及びクリア回数等に応じて増減したり、新たに設定されたりする。なお、以下では、特に断る場合を除き、ゲームの進行に伴って変動するパラメータを、単にパラメータと呼ぶこととする。
【0031】
ここで、所定ゲームサービスの開始から終了までの流れについて説明する。
先ず、所定ゲームの共同プレイを行う際にホストとなるユーザ(以下、ホスト)は、
図4に示されるようなゲーム選択画面G3にてプレイする所定ゲームの選択を行う。例えば、
図4に示されるようなゲーム選択画面G3は、選択可能なゲームの情報が識別可能に表示されたゲーム表示領域44を有する。また、ゲーム表示領域44には、ホストが選択可能なゲームごとに、同じグループに所属するユーザのゲームプレイ履歴(プレイ経験の有無、プレイ回数、クリアの有無又はクリア回数等)に関する情報も識別可能に表示されている。
【0032】
ホストによってプレイする所定ゲームの選択が行われると、次に、ホストと一緒にその選択された所定ゲームの共同プレイを行うユーザのマッチングが行われる。具体的には、ホストが、同じグループに所属する他のユーザの中から一緒に共同プレイを行うユーザを募集し、その募集に応じた他のユーザ(以下、ゲスト)を加えて共同プレイを行うメンバー(例えば、ホスト1人とゲスト3人から構成されるメンバー)を決定する。マッチングの際には、ホストが募集対象となるユーザ又は募集対象となるユーザが所属しているグループを選択することができ、ホストに選択されたユーザ又はグループのグループチャット画面G2には、所定ゲームの共同プレイへの募集通知が表示される。そして、共同プレイを行うメンバーが決定すると、所定ゲームが開始される。なお、マルチプレイのホストは、マルチプレイの募集を行う対象として、所定の距離に存在するユーザ、予め定められたルームに所属するユーザの選択に加えて、共通するゲーム大会の参加者を応援するグループを選択可能としてもよい。
【0033】
所定ゲームの開始時には、グループに所属するユーザが共通で指定している参加者のマッチング前におけるゲーム結果(試合結果)に応じて、所定ゲームの共同プレイ開始時におけるゲームパラメータを設定する。例えば、参加者が試合に勝利していた場合又は試合で高得点を獲得していた場合等は、特殊なアイテムが使用可能な状態になったり、プレイングキャラクタのパラメータが高くなったり、敵キャラクタのパラメータが低くなったり等、ユーザに有利な状態で所定ゲームの共同プレイを開始する。
【0034】
また、所定ゲームの共同プレイ中にグループに所属するユーザが指定している参加者の試合開始時間が近付いてきて試合開始の所定時間前(例えば1分前等)になると、所定ゲームの共同プレイを中断し、不図示の所定ゲームのプレイ画面上に、トースト等の通知バーナー等で、まもなく応援対象である参加者の試合が開始することが通知される(開始通知)。例えば、
図5に示されるような第1通知画面G4を通知バーナーとしてゲームプレイ画面上に表示する。第1通知画面G4には、参加者が出場する試合のゲームプレイ動画を視聴できる場所へのリンクが設定されており、開始通知を受け取った所定ゲームを共同プレイ中のユーザは、第1通知画面G4をタップ等することにより、参加者のゲームプレイ画面(試合動画)に画面を切り替えることができ、参加者の試合のゲームプレイ動画を観戦することができる。そして、その参加者の試合が終了した後に、参加者のゲームプレイ画面から再び所定ゲームのプレイ画面に切り替え、所定ゲームの共同プレイが再開される。このとき、所定ゲームの共同プレイの中断中における参加者のゲーム結果(試合結果)に応じて、所定ゲームの共同プレイ再開時におけるゲームパラメータを設定する。例えば、参加者が試合に勝利した場合又は試合で高得点を獲得した場合等は、所定ゲームのプレイ開始時と同様、ユーザに有利な状態で所定ゲームの共同プレイを再開する。
【0035】
(c)参加者との特典サービス
グループに所属するユーザのうち、提供した価値の量が所定の閾値を超えたユーザ、又は、提供した価値の量がグループに所属するユーザの中で上位〇人若しくは上位〇パーセントに入ったユーザ等、参加者に対して提供した価値の量に応じて選択されたユーザは、参加者とのダイレクトメッセージ等の直接のコミュニケーションを可能にしたり、参加者との間で所定ゲームにおける共同プレイやゲーム媒体の貸し借り等を可能にしたりする。
【0036】
(d)専用動画配信サービス
グループに所属するユーザは、指定した参加者に注目し易いポジション及びアングル等、指定した参加者に特化した専用動画(実況動画)を視聴することができる。また、その専用動画に対しては、コメント、スタンプ等のエフェクト、音声等の情報入力を行うこともできる。
【0037】
(e)試合結果通知サービス
グループに所属するユーザは、指定した参加者の試合結果等、指定した参加者に特化した情報、例えば、ハイライト動画、及び、勝因又は敗因等の試合内容を詳細に分析した情報等を視聴等することができる。
【0038】
なお、参加者の指定を未だ行っていない未指定ユーザについては、未指定ユーザの過去の応援履歴等の属性に基づいて、参加者又はグループごとに通知対象となる未指定ユーザを決定し、その決定した未指定ユーザに対して、参加者の指定を促す通知を行う。例えば、
図6に示されるような第2通知画面G5を通知バーナーとして、ユーザ端末12の画面上に表示する。第2通知画面G5には、未指定ユーザの嗜好に合致した参加者又はその参加者を指定するユーザが所属するグループの情報又はその情報を取得できる場所へのリンクが設定されており、未指定ユーザは、第2通知画面G5をタップ等することにより、参加者指定画面G1(
図2)に画面を切り替えることができ、参加者を指定することができる。
【0039】
<本実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成>
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置及び各種端末の構成について説明する。本実施形態に係る情報処理装置は、ゲームデータ配信用のコンピュータ、厳密にはサーバコンピュータ(以下、サーバ10という。)によって構成されている。サーバ10は、コンピュータの一例であり、
図1に示されるように、複数のプレイヤ端末11及びユーザ端末12とネットワーク14を介して通信可能に接続されており、プレイヤ端末11及びユーザ端末12と共に情報処理システムSを構築している。ネットワーク14は、例えばインターネット又はモバイル通信ネットワークからなる通信回線網であり、LAN(LocalArea Network)、WAN(Wide Area Network)、及び、イントラネット等を含むものであってもよい。
【0040】
本実施形態の情報処理システムSでは、上記構成により、サーバ10とプレイヤ端末11及びユーザ端末12とが協働することにより、ゲーム又はゲーム大会が進行する。具体的には、ゲーム進行処理の一部をサーバ10側で行い、グラフィック処理等の一部をプレイヤ端末11及びユーザ端末12で実行する。例えば、サーバ10側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、プレイヤ端末11及びユーザ端末12側では、サーバ10と同期しつつ、サーバ10で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、ゲームを進行させる。なお、以下、ゲームといった場合は、特に断る場合を除き、所定ゲームを含む。
【0041】
サーバ10は、本発明の「情報処理装置」の一例であり、ゲーム進行に必要なデータの生成や送受信等、ゲーム進行に関する各種の情報処理を実行するコンピュータ、より詳しくは本実施形態ではSNSサーバである。サーバ10は、1台のコンピュータで構成されてもよく、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、サーバ10は、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、ゲーム進行に関する一連の情報処理の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く。)がサーバ10によって実行されるので、プレイヤ端末11及びユーザ端末12側では、サーバ10に引き渡す情報の入力、及びサーバ10から配信される情報の表示等を行えばよい。
【0042】
サーバ10は、ハードウェア機器として、
図1に示されるように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インターフェース23、及びストレージ24を有し、これらの機器がバス25を介して電気的に接続されている。また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)と、ゲームに関する情報処理用の専用プログラムとがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。プロセッサ21が上記のプログラムにしたがって動作することで、サーバ10は、本発明の情報処理装置として機能し、ゲームの進行に関する一連の処理を実行する。なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワーク14を介して取得(ダウンロード)してもよい。
【0043】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-ProcessingUnit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0044】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0045】
通信用インターフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インターフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インターフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0046】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD
(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0047】
サーバ10は、ゲームの進行に必要な情報を各参加者及び各ユーザへ配信し、また、各参加者及び各ユーザから情報を収集して記憶する。サーバ10が記憶する情報には、各参加者に関する情報、各ユーザに関する情報、設定された各グループに関する情報、及び、ゲームに関する情報等が含まれる。また、サーバ10は、その他、ゲームの進行に関する様々な情報処理を実行する。
【0048】
プレイヤ端末11は、参加者がゲームをプレイするために操作するクライアント端末である。また、ユーザ端末12は、ユーザがゲームを視聴したり所定ゲームをプレイしたりするために操作するクライアント端末である。プレイヤ端末11及びユーザ端末12は、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、及びウェアラブル端末等によって構成される。なお、
図1には、図示の都合上、2台のプレイヤ端末11と3台のユーザ端末12とを図示しているが、当然ながら、実際には、参加者及びユーザの人数に応じた台数分のプレイヤ端末11及びユーザ端末12が存在する。
【0049】
プレイヤ端末11及びユーザ端末12は、サーバ10からゲーム進行用のデータを受信し、そのデータが示す画像(映像)をプレイヤ端末11若しくはユーザ端末12のディスプレイ又はプレイヤ端末11若しくはユーザ端末12に接続されたTV等の表示器に表示したり、音声をスピーカ等から出力したりする。すなわち、本実施形態において、プレイヤ端末11及びユーザ端末12は、表示部及び音声出力部として機能する。例えば、プレイヤ端末11には、不図示のゲームプレイ画面の他、グループチャット画面G2(
図3)等が表示される。また、ユーザ端末12には、不図示のゲームプレイ画面の他、グループチャット画面G2(
図3)、ゲーム選択画面G3(
図4)、第1通知画面G4(
図5)及び第2通知画面G5(
図6)等が表示される。
【0050】
また、プレイヤ端末11及びユーザ端末12は、ゲームのプレイ中に行われる参加者又はユーザの操作を受け付け、その操作内容に応じた情報をサーバ10に向けて送信する。例えば、参加者は、ゲームをプレイするためのゲームプレイ操作等をプレイヤ端末11にて行い、それらの操作に基づく情報をサーバ10に送信する。一方、ユーザは、ゲームに参加する複数の参加者の中から応援する参加者を指定するための参加者指定操作、指定した参加者に対して価値を提供するための価値提供操作、グループチャットにおいてメッセージを入力する等のチャット操作、プレイする所定ゲームを選択するための所定ゲーム選択操作、及び、所定ゲームをプレイするための所定ゲームプレイ操作等をユーザ端末12にて行い、それらの操作に基づく情報をサーバ10に送信する。なお、上記操作以外にも、参加者及びユーザは、本実施形態の情報処理システムSにより提供されるサービスを享受するうえで必要な操作をプレイヤ端末11又はユーザ端末12にて適宜行う。
【0051】
<本発明の一実施形態の情報処理装置の機能>
本実施形態に係る情報処理装置であるサーバ10の構成について、機能面から改めて説明する。サーバ10は、
図7に示されるように、記憶部30、情報取得部31、表示制御部32、グループ設定部33、サービス制御部34、通知部35(第1通知部36及び第2通知部37)、及び、ゲーム処理部38を有する。これらのうち、記憶部30は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバ10を構成するハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ10が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0052】
(記憶部)
記憶部30は、ゲーム進行に必要な情報、及び、ゲームのプレイに必要な各種の情報を記憶する。具体的には、ゲーム大会に関する情報、ゲームに関する情報、参加者に関する情報、ユーザに関する情報、及び、グループに関する情報等を記憶する。また、その他各種情報を記憶する。
【0053】
ゲーム大会に関する情報(ゲーム大会情報)は、
図8に示されるように、各ゲーム大会を特定する識別情報(識別ID等)に各種情報が紐付けられ、ゲーム大会ごとに記憶されている。例えば、ゲーム大会情報の項目には、名称(タイトル)、開催期間、参加条件、賞金、ゲーム内容、参加者、及び、ゲーム大会の結果等を示す情報が含まれる。ゲーム内容を示す情報には、ゲーム大会で実施されるゲームを識別するための情報が含まれる。参加者を示す情報には、ゲーム大会に参加する参加者を識別するための情報が含まれる。結果を示す情報には、ゲーム大会の優勝者、各試合の勝者と敗者、及び各試合のスコア(途中経過を含む。)等の情報が含まれる。
【0054】
ゲームに関する情報(ゲーム情報)は、
図9に示されるように、各ゲームを特定する識別情報(識別ID等)に各種情報が紐付けられ、ゲームごとに記憶されている。例えば、ゲーム情報の項目には、名称(タイトル)、ゲームジャンル等の属性、ゲームランク等を示す難易度、プレイ条件、及び、ゲーム内容等を示す情報が含まれる。ゲーム内容を示す情報には、ゲームのルール、プレイングキャラクタ(Pキャラクタ)、敵キャラクタ(Eキャラクタ)、ギミック、クリア条件及びクリア報酬等を示す情報が含まれる。なお、プレイングキャラクタ、敵キャラクタ及びギミック等にはそれぞれパラメータが設定されている。
【0055】
参加者に関する情報(参加者情報)は、
図10に示されるように、各参加者を特定する識別情報(識別ID又はゲーム用のアカウント名等)に各種情報が紐付けられ、参加者ごとに記憶されている。例えば、参加者情報の項目には、参加者の名前、参加者のランク、所属等の属性、所有するゲーム媒体、ゲームプレイ履歴、対価、及び、グループ等を示す情報が含まれる。ゲーム媒体を示す情報には、キャラクタ、アイテム及びコイン等のゲーム媒体の種類と所有数等を示す情報が含まれる。ゲームプレイ履歴を示す情報には、大会出場回数、試合回数、大会成績、試合成績、及び、ゲーム媒体の使用履歴等の過去の戦績等を示す情報が含まれる。対価を示す情報には、参加者を指定するために消費される対価の現時点での額を示す情報が含まれる。グループを示す情報には、参加者に関連付けられたグループ(参加者を指定したユーザが所属するグループ)を識別するための情報が含まれる。なお、上記以外の情報、例えば、連絡先等の参加者の個人情報等が参加者情報に含まれていてもよい。
【0056】
ユーザに関する情報(ユーザ情報)は、
図11に示されるように、各ユーザを特定する識別情報(識別ID又はゲーム用のアカウント名等)に各種情報が紐付けられ、ユーザごとに記憶されている。例えば、ユーザ情報の項目には、ユーザのレベル、所属するグループ、指定履歴、所有するゲーム媒体、ゲームプレイ履歴、チャット履歴、及び、フレンド等を示す情報が含まれる。グループを示す情報には、所属するグループを識別するための情報が含まれる。指定履歴を示す情報には、指定した参加者、すなわち、応援している参加者を識別するための情報、並びに、参加者を指定するために消費した対価の額、及び、指定した参加者に投じた価値の量を示す情報が含まれる。ゲーム媒体を示す情報には、キャラクタ、アイテム及びコイン等のゲーム媒体の種類と所有数等を示す情報が含まれる。ゲームプレイ履歴を示す情報には、所定ゲームごとのプレイの有無、プレイ日時、プレイ時間、プレイ回数、クリア回数、及び、ゲーム媒体の利用回数等を示す情報が含まれる。チャット履歴を示す情報には、グループチャットにて発信した内容を示す情報が含まれる。フレンドを示す情報には、フレンド関係にある他のユーザを識別するための情報が含まれる。なお、上記以外の情報、例えば、連絡先等のユーザの個人情報、並びに、ゲームに課金した回数及び金額等を示す課金履歴等がユーザ情報に含まれていてもよい。
【0057】
グループに関する情報(グループ情報)は、
図12に示されるように、各グループを特定する識別情報(識別ID等)に各種情報が紐付けられ、グループごとに記憶されている。例えば、グループ情報の項目には、名称(グループ名)、関連付けられた参加者、所属するユーザ数、及び、所属するユーザ等を示す情報が含まれる。参加者を示す情報には、グループに関連付けられた参加者、すなわち、グループに所属するユーザが指定している共通の参加者を識別するための情報が含まれる。ユーザを示す情報には、グループに所属するユーザを識別するための情報が含まれる。
【0058】
(情報取得部)
情報取得部31は、本発明の受付部に相当し、参加者及びユーザが、プレイヤ端末11又はユーザ端末12において行った操作に基づく情報(データ)を、プレイヤ端末11又はユーザ端末12と通信することによって取得する。情報取得部31によって取得される情報には、例えば、ゲームプレイ操作に基づく情報、参加者指定操作に基づく情報、価値提供操作に基づく情報、チャット操作に基づく情報、所定ゲーム選択操作に基づく情報、及び、所定ゲームプレイ操作に基づく情報等が含まれる。なお、情報取得部31によって取得される情報には、上記情報の他、ゲーム中の各場面で参加者又はユーザが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等に基づく情報が含まれる。
【0059】
また、情報取得部31は、ユーザから参加者指定操作を受け付ける際、第1ユーザから指定を受け付けた第1参加者がプレイ可能な試合が未だ残っている場合、第1ユーザから第1参加者以外の他の参加者への指定を変更するための参加者指定操作は受け付けない。また、情報取得部31は、対価を消費することを条件としてユーザから参加者指定操作を受け付ける場合、ユーザが参加者を指定するタイミングに応じて決定した対価の額を消費させる。すなわち、情報取得部31は、ユーザにその対価に相当する金額を課金等させたうえで、参加者指定操作を受け付ける。
【0060】
(表示制御部)
表示制御部32は、プレイヤ端末11又はユーザ端末12を制御し、ゲーム進行用の情報をプレイヤ端末11又はユーザ端末12の画面に表示させる。具体的には、表示制御部32は、後述するグループ設定部33、サービス制御部34、通知部35、及び、ゲーム処理部38等による情報処理の結果等を表示するための表示データを生成し、生成されたその表示データをネットワーク14によりユーザ端末12に向けて送信する。例えば、表示制御部32は、ゲーム処理部38による情報処理の結果を反映させたゲームプレイ画面等をプレイヤ端末11に表示させ、参加者指定画面G1(
図2)、グループチャット画面G2(
図3)、ゲーム選択画面G3(
図4)、第1通知画面G4(
図5)、第2通知画面G5(
図6)、及び、ゲーム処理部38による情報処理の結果を反映させたゲームプレイ画面(参加者のゲームプレイ動画を含む。)等をユーザ端末12に表示させる。特に、表示制御部32は、参加者指定画面G1(
図2)において、ユーザのフレンドが指定している参加者と他の参加者とを識別可能に表示させる。また、ゲーム選択画面G3(
図3)では、選択可能なゲームごとに、同じグループに所属するユーザのゲームプレイ履歴(プレイ経験の有無、プレイ回数、クリアの有無又はクリア回数等)に関する情報を識別可能に表示する。
【0061】
(グループ設定部)
グループ設定部33は、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定する。具体的には、参加者(又は参加者ごとに予め設定されているグループ)と、参加者指定操作によりその参加者を指定したユーザとを関連付けて記憶部30に記憶することにより、同じ参加者を指定したユーザ同士を同じグループに所属させる。また、単に、参加者指定操作により同じ参加者を指定した複数のユーザ同士を関連付けて記憶部30に記憶することとしてもよい。なお、グループ設定部33は、ゲーム終了後等、グループを存続させる必要がなくなったときは、設定したユーザ同士の関連付けを解除することにより、グループを解散する。
【0062】
また、グループ設定部33は、参加者指定操作により参加者を指定してグループへの加入を希望するユーザの情報(過去の指定履歴等)に基づいて、グループへの加入可否を制御してもよい。この場合、自動的に加入可否を判定してもよいし、グループに所属するユーザの許可(同意)、例えば、ユーザの中でグループリーダが設定されている場合はそのグループリーダの許可、多数決又はグループ内の〇人以上のユーザの許可等により、加入可否を判定してもよい。さらに、グループに加入するためには、参加者又はグループに所属しているユーザの紹介又は招待を要件としてもよい。
【0063】
(サービス制御部)
サービス制御部34は、グループに所属するユーザに対して所定のサービス、例えば、グループチャット等のコミュニケーション(コミュニケーションサービス)、所定ゲームのプレイ(所定ゲームサービス)、専用動画の配信又は試合結果の配信等を実行可能に制御する。また、グループに所属するユーザから参加者に対する価値の提供を受け付けた場合は、その価値提供操作により提供された価値の量に応じてユーザを選択し、選択されたユーザと参加者との間で所定のサービスの実行を可能に制御する。
【0064】
例えば、サービス制御部34は、グループに所属するユーザから取得したチャット情報に基づいて、ユーザが投稿したメッセージ等を同じグループに所属する他のユーザに伝達し、ユーザ間で会話等のコミュニケーションを進行させる。具体的には、同じグループに所属するユーザ及び参加者に限定してアクセス可能なグループチャットルームを生成し、そのグループチャットルーム内でのメッセージのやりとりを可能とする。
【0065】
また、サービス制御部34は、同じグループのユーザ間で所定ゲームの共同プレイをプレイ可能に制御する。具体的には、グループに所属するユーザから取得した所定ゲーム選択操作に基づいて、ユーザ同士のマッチングを行い、マッチングしたユーザにその選択された所定ゲームの共同プレイを可能とする。このとき、所定ゲームの共同プレイのマッチング前における参加者(グループに所属するユーザが共通で指定している参加者)のゲーム結果に応じて、所定ゲームの共同プレイ開始時におけるパラメータを設定する。例えば、参加者が試合に勝利していた場合又は試合で高得点を獲得していた場合等は、ユーザに有利な状態で所定ゲームの共同プレイを開始する。また、サービス制御部34は、所定ゲームの共同プレイ中に指定した参加者の試合が開始した場合は、所定ゲームの共同プレイを中断し、所定ゲームのプレイ画面から参加者のゲームプレイ画面(試合動画)に画面を切り替える。そして、その参加者の試合が終了した後に、参加者のゲームプレイ画面から再び所定ゲームのプレイ画面に切り替え、所定ゲームの共同プレイを再開可能に制御する。このとき、所定ゲームの共同プレイの中断中における参加者のゲーム結果に応じて、所定ゲームの共同プレイ再開時におけるパラメータを設定する。例えば、参加者が試合に勝利した場合又は試合で高得点を獲得した場合等は、ユーザに有利な状態で所定ゲームの共同プレイを再開する。
【0066】
また、サービス制御部34は、グループに所属するユーザから参加者に対する価値の提供を受け付けた場合、提供した価値の量が所定の閾値を超えたユーザ、又は、提供した価値の量がグループに所属するユーザの中で上位〇人若しくは上位〇パーセントに入ったユーザ等に対して、参加者とのダイレクトメッセージ等の直接のコミュニケーションを可能にしたり、所定ゲームにおいて共同プレイやゲーム媒体の貸し借り等を可能にしたりする。
【0067】
また、サービス制御部34は、表示制御部32と連携して、指定した参加者に注目し易いポジション及びアングル等、指定した参加者に特化した専用動画(実況動画)を配信する。なお、専用動画に対しては、同じグループに所属するユーザに限定してコメント、スタンプ等のエフェクト、音声等の情報入力を可能にしてもよい。また、サービス制御部34は、表示制御部32又は通知部35と連携して、指定した参加者の試合結果等、指定した参加者に特化した情報(ハイライト動画を含む)を配信する。
【0068】
(通知部)
通知部35は、プレイヤ端末11又はユーザ端末12と通信することによって、参加者及びユーザに対して、試合開始の通知、試合終了(試合結果を含む)の通知、又は、参加者の指定を促す通知等、各種情報を適正なタイミングで通知する。通知部35は、
図7に示されるように、第1通知部36と第2通知部37とを有する。
【0069】
第1通知部36は、グループに所属するユーザが共通して指定している参加者の試合開始時又は試合が開始する所定時間前(例えば、1分前)に、グループに所属するユーザに対して試合開始の通知を行う。具体的には、参加者が出場する試合のゲームプレイ動画を視聴できる場所へのリンクを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、グループに所属するユーザのユーザ端末12に送信する。また、第1通知部36による通知は、所定サービスを実施中のユーザに対しても通知される。例えば、ユーザがグループチャット等のコミュニケーションサービスを利用しているときには、参加者の試合開始のタイミングに応じて、グループチャット画面G2のメッセージ表示領域43に、参加者のゲームプレイ動画へのリンクを含む所定の情報をトースト等の通知バーナーを表示させることにより通知する。また、ユーザが所定ゲームの共同プレイ中の場合には、所定ゲームを共同プレイ中のユーザに対しては、所定ゲームのプレイを一旦中断したうえで、所定ゲームのプレイ画面上に、参加者のゲームプレイ動画へのリンクを含む所定の情報をトースト等の通知バーナーを表示させることにより通知する。
【0070】
第2通知部37は、参加者の指定を未だ行っていない未指定ユーザに対して、参加者の指定を促す通知を行う。具体的には、未指定ユーザの属性に基づいて、参加者又はグループごとに通知対象となるユーザを決定し、参加者又はその参加者を指定するユーザが属するグループの情報又はその情報を取得できる場所へのリンクを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、決定した未指定ユーザのユーザ端末12に送信する。
【0071】
(ゲーム処理部)
ゲーム処理部38は、ゲームの進行に必要な情報処理を実行するものであり、情報取得部31が取得した各種情報に応じてゲームを進行させる。具体的には、ゲーム処理部38は、参加者又はユーザが行った操作に応じてキャラクタ等のゲーム媒体を動かす等、操作に応じた演出等を実施する。また、ゲームの進行状況等に応じて、ゲーム媒体のパラメータの設定を変更する。例えば、対戦型の格闘ゲームの場合、情報取得部31が取得した情報に基づいて、参加者又はユーザの操作するキャラクタを移動させたり、他のキャラクタを攻撃させたりするように制御する。キャラクタによる攻撃が他のキャラクタに命中する等した場合は、キャラクタの攻撃力及び他のキャラクタの防御力等のパラメータに基づいて、他のキャラクタに関連付けられた体力等のパラメータを減少させる。
【0072】
以上、サーバ10、プレイヤ端末11及びユーザ端末12のそれぞれの構成について説明した。なお、一般的に、サーバ10、プレイヤ端末11及びユーザ端末12は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における情報処理システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0073】
<本発明の一実施形態に係る情報処理フロー>
次に、
図13乃至
図15を参照しながら、上記構成からなる情報処理システムSにおいて実行される情報処理の流れ(以下、情報処理フローという。)について説明する。情報処理フローは、本発明の情報処理方法を採用しており、コンピュータシステムとして機能する情報処理システムSを用いることで実現される。換言すると、情報処理フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。なお、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0074】
(情報処理フロー)
この情報処理フローは、コミュニケーションサービス提供処理及び所定ゲームサービス提供処理を含む本発明の根幹を為す情報処理であり、ゲーム大会が開催された場合に開始し、例えば、
図13に示す流れに沿って進行する。
【0075】
図13に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、ゲームの参加者うち、応援対象となる参加者を指定するための情報を表示させる表示データを生成し、その生成した表示データをユーザのユーザ端末12に送信することにより、参加者指定画面G1(
図2)をユーザ端末12に表示させる(S101)。そして、サーバ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、ユーザが行った参加者指定操作に基づく情報を取得して参加者の指定を受け付けると(S102)、参加者(又は参加者ごとに予め設定されているグループ)とその参加者を指定したユーザとを関連付けることにより、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定する(S103)。
【0076】
次に、サーバ10は、グループに所属するユーザに対し、所定のサービスとしてコミュニケーションサービスを実行すると判断した場合(S104:YES)、コミュニケーションサービス提供処理を実行する(S105)。一方、サーバ10は、コミュニケーションサービスを実行しないと判断した場合(S104:NO)、コミュニケーションサービス提供処理を実行せずにそのまま次の処理に移行する。なお、コミュニケーションサービス提供処理の詳細については、後述する。
【0077】
さらに、サーバ10は、グループに所属するユーザに対し、所定のサービスとして所定ゲームサービスを実行すると判断した場合(S106:YES)、所定ゲームサービス提供処理を実行する(S107)。一方、サーバ10は、所定ゲームサービスを実行しないと判断した場合(S106:NO)、所定ゲームサービスを実行せずにそのまま次の処理に移行する。なお、所定ゲームサービス提供処理の詳細については、後述する。
【0078】
そして、サーバ10は、ゲーム大会が終了したり、応援対象であるグループに関連付けられた参加者が敗退して残りの試合が無くなったりしてゲームが終了したと判断した場合
(S108:YES)、参加者(又は参加者ごとに予め設定されているグループ)とユーザ、及び、ユーザ同士の関連付けを解除することにより、設定したグループを解散して(S109)、処理を終了する。一方、サーバ10は、ゲーム大会の開催中又は応援対象の参加者の試合が残っている等、未だゲームが終了していないと判断した場合(S108:NO)、S104の処理に戻る。
以上が、本発明の情報処理フローの一例である。
【0079】
(コミュニケーションサービス提供処理)
次に、
図14に基づいて、コミュニケーションサービス提供処理の一例について説明する。
コミュニケーションサービス提供処理とは、サーバ10(主に、サービス制御部34)において実行される処置であり、上記情報処理フローのステップS105において実行される処理である。具体的には、共通する参加者を応援するユーザのグループに所属するユーザに対して、所定サービスとしてグループに所属するユーザ同士のコミュニケーションを可能にする処理である。
【0080】
図14に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、同じグループに所属するユーザ同士でコミュニケーションが可能なグループチャットルームを生成し(S201)、そのグループチャットルームを表示させる表示データを生成し、その生成した表示データをグループに所属するユーザのユーザ端末12に送信することにより、グループチャット画面G2(
図3)をユーザ端末12に表示させる(S202)。なお、対象となるグループに既にグループチャットルームが生成されている場合は、S201の処理は省略する。
【0081】
次に、サーバ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、ユーザが行ったチャット操作に基づく情報を取得してメッセージの入力(投稿)を受け付けたと判断すると(S203:YES)、グループチャット画面G2にそのメッセージを表示させるための表示データを生成し、その生成した表示データをグループに所属するユーザ(厳密には、グループチャットルームに入室中のユーザ)のユーザ端末12に送信することにより、ユーザ端末12にメッセージを表示させる(S204)。一方、サーバ10は、メッセージの入力(投稿)を受け付けていないと判断すると(S203:NO)、メッセージを表示させずにそのまま次の処理に移行する。
【0082】
そして、サーバ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、ユーザ(ホスト)が行った所定ゲーム選択操作に基づく情報を取得した後、ホストによって所定ゲームの共同プレイを行うユーザの募集、すなわち、所定ゲームのマッチングが開始されたと判断した場合(S205:YES)、グループチャット画面G2に共同プレイへの募集通知を含む所定ゲームの情報を表示して通知するための通知データを生成し、その生成した通知データをグループに所属するユーザ(厳密には、グループチャットルームに入室中のユーザ)のユーザ端末12に送信することにより、ユーザ端末12に所定ゲームの情報を通知する(S206)。一方、サーバ10は、所定ゲームのマッチングが開始されていないと判断すると(S205:NO)、所定ゲームの情報を通知せずにそのまま次の処理に移行する。
【0083】
さらに、サーバ10は、そのグループに所属するユーザが指定している参加者の試合開始の直前(例えば、1分前)となって、試合開始時間が近付いてきたと判断すると(S207:YES)、グループチャット画面G2に参加者が出場する試合のゲームプレイ動画を視聴できる場所へのリンクを含む所定の情報を表示して、応援対象の参加者の試合開始を通知するための通知データを生成し、その生成した通知データをグループに所属するユーザ(厳密には、グループチャットルームに入室中のユーザ)のユーザ端末12に送信することにより、ユーザ端末12に所定の情報を通知する(S208)。そして、サーバ10は、その通知を受け取ったグループチャット中のユーザが上記のリンクにアクセスしたことをトリガーとして、参加者の試合のゲームプレイ動画の配信データをユーザ端末12に送信することにより、グループチャット画面G2から切り替えて、ユーザ端末12に参加者のゲームプレイ動画を表示させる(S209)。なお、サーバ10は、参加者の試合が終了するまで(S210:NO)、参加者のゲームプレイ動画を表示し(S209)、参加者の試合が終了すると(S210:YES)、処理を終了する。一方、サーバ10は、参加者の試合の開始時間には未だ迫っていない判断すると(S207:NO)、そのまま処理を終了する。
以上が、コミュニケーションサービス提供処理の一例である。
【0084】
(所定ゲームサービス提供処理)
次に、
図15に基づいて、所定ゲームサービス提供処理の一例について説明する。
所定ゲームサービス提供処理とは、サーバ10(主に、サービス制御部34)において実行される処置であり、上記情報処理フローのステップS107において実行される処理である。具体的には、共通する参加者を応援するユーザのグループに所属するユーザに対して、所定サービスとしてグループに所属するユーザ同士の所定ゲームにおける共同プレイを可能にする処理である。
【0085】
図15に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、プレイ可能なゲームの中から所定ゲームを指定するための情報を表示させる表示データを生成し、その生成した表示データをグループに所属するユーザのユーザ端末12に送信することにより、ゲーム選択画面G3(
図4)をユーザ端末12に表示させる(S301)。そして、サーバ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、ユーザ(ホスト)が行った所定ゲーム選択操作に基づく情報を取得して所定ゲームの選択を受け付けると(S302)、ホストとグループに所属する他のユーザ(ゲスト)とを関連付けることによりマッチングを行い(S303)、マッチング前における参加者のゲーム結果(試合結果)に応じてゲームパラメータを設定し、ユーザ端末12との通信を通じて所定ゲームのプレイを開始する(S304)。なお、所定ゲームのプレイ中の具体的な処理及び処理の流れ等については、公知の内容であるため、詳細な説明については省略する。
【0086】
そして、サーバ10は、そのグループに所属するユーザが指定している参加者の試合開始の直前(例えば、1分前)となって、試合開始時間が近付いてきたと判断すると(S305:YES)、その時点における所定ゲームのゲームパラメータの状態を一旦記憶したうえで所定ゲームのプレイを中断し(S306)、不図示の所定ゲームのプレイ画面上に参加者が出場する試合のゲームプレイ動画を視聴できる場所へのリンクを含む所定の情報を表示して、応援対象の参加者の試合開始を通知するための通知データを生成し、その生成した通知データを、所定ゲームをプレイ中のユーザのユーザ端末12に送信することにより、所定の情報を含む第1通知画面G4(
図5)をユーザ端末12に表示させる(S307)。さらに、サーバ10は、その通知を受け取った所定ゲームをプレイ中のユーザが上記のリンクにアクセスしたことをトリガーとして、参加者の試合のゲームプレイ動画の配信データをユーザ端末12に送信することにより、所定ゲームのプレイ画面から切り替えて、ユーザ端末12に参加者のゲームプレイ動画を表示させる(S308)。なお、サーバ10は、参加者の試合が終了するまで(S309:NO)、参加者のゲームプレイ動画を表示する(S308)。一方、サーバ10は、参加者の試合の開始時間には未だ迫っていない判断すると(S305:NO)、そのまま所定ゲームを継続する。
【0087】
そして、サーバ10は、参加者の試合が終了すると(S309:YES)、記憶している中断時点のゲームパラメータを基に、所定ゲームの中断中における参加者のゲーム結果
(試合結果)に応じてゲームパラメータを設定し(S310)、ユーザ端末12との通信を通じて、ユーザ端末12に表示されている参加者のゲームプレイ動画を所定ゲームのプレイ画面から切り替え、新たに設定したゲームパラメータの設定に基づく所定ゲームのプレイを再開する(S311)。そして、サーバ10は、ユーザが所定ゲームをクリアしたりゲームオーバーになったりして所定ゲームが終了したと判断した場合(S311)、処理を終了する。一方、サーバ10は、所定ゲームが未だ終了していないと判断すると(S311:NO)、そのまま所定ゲームを継続する。
以上が、所定ゲームサービス提供処理の一例である。
【0088】
<その他の実施形態>
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関して、具体例を挙げて説明してきたが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態も考えられ得る。
【0089】
上記の実施形態では、サーバ10が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではなく、サーバ10が有する機能のうちの一部がユーザ端末12に備わっていてもよい。例えば、グループ設定部33、サービス制御部34、通知部35、又は、ゲーム処理部38の一部又は全部の機能が、プレイヤ端末11又はユーザ端末12に備わっていてもよい。
【0090】
上記の実施形態では、参加者情報、ユーザ情報及びグループ情報等は、サーバ10に記憶することとしたが、不図示のデータベースサーバを別途設けて、そのデータベースサーバに一括して記憶することとしてもよいし、ユーザ端末12側に記憶することとしてもよい。
【0091】
上記の実施形態では、ユーザは、原則として無料で全ての機能を享受することができるが、一部の機能を限定し、所定の利用料金を支払うことによって、その限定された機能が利用できる。また、所定の利用料金を支払った課金ユーザに対しては、ゲームを観戦するうえで、又は、所定ゲームをプレイするうえで有利になるようにその他にも各種条件等を設定してもよい。例えば、課金ユーザに対しては、課金額に応じて入手困難なゲーム媒体を入手可能としてもよい。なお、この利用料金については、従量課金制としてもよいし、サブスクリプションのように、一度支払えば一定期間(例えば、1か月間又は1年間等)、そのユーザに対して効果を有することとしてもよい。
【0092】
<まとめ>
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は以下の通りである。
【0093】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、ユーザが応援するゲームの参加者の指定を受け付ける受付部と、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定するグループ設定部と、グループに所属するユーザに対して所定のサービスを実行可能に制御するサービス制御部と、を有する。
上記の情報処理装置によれば、共通する参加者を応援するユーザは、同じグループに所属して所定のサービスを享受することができ、共通する参加者を応援するユーザ同士で有意義に過ごすことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションを活性化させることができる。
【0094】
[2]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、グループに所属するユーザの間でコミュニケーションが可能な所定のサービスを実行可能に制御する。
これにより、同じグループに所属するユーザは、チャット等のコミュニケーション手段によりグループ内で情報交換をすることができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0095】
[3]上記の情報処理装置において、受付部は、ゲームに参加する複数の参加者の中から、第1ユーザから指定を受け付けた第1参加者がプレイ可能な試合が残っている場合には、第1ユーザから複数の参加者のうち第1参加者から他の参加者への指定の変更を受け付けない。
これにより、第1ユーザは、第1参加者が敗退するまでは他のグループに移ることができないので、第1参加者を応援する第1ユーザが所属するグループ内で、作戦等の外部に漏洩させたくない内容についても忌憚なく情報交換することができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0096】
[4]上記の情報処理装置において、受付部は、ユーザに対価の消費を条件として、参加者の指定を可能とし、対価は、ユーザが参加者を指定するタイミングに応じて決定される。
これにより、参加者を指定するタイミングに応じてグループに所属するために必要となる対価が異なるので、例えば、未だグループに所属するユーザ数が少なく、グループ内の盛り上がりに欠ける場合等、対価が低いタイミングで参加者を指定するようにユーザを促すことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0097】
[5]上記の情報処理装置において、ユーザが参加者を指定するための指定画面において、ユーザと所定関係にある所定関係ユーザが指定している参加者と他の参加者とを識別可能に表示させる表示制御部をさらに有する。
これにより、ユーザは、自身と所定関係にある所定関係ユーザが指定している参加者、すなわち、所定関係ユーザが所属しているグループを認識することができ、参加者を指定する際の参考とすることができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0098】
[6]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、グループに対応するゲームの参加者の試合の開始タイミングに応じて、グループに所属するユーザ間でメッセージの交換を行うためのメッセージ表示領域に、所定の通知を行う。
これにより、グループ内でメッセージ交換中のユーザであっても、指定した参加者の試合開始のタイミングを逃すことなく、試合の合間等でも安心してコミュニケーションを取ることができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0099】
[7]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、同じグループに所属するユーザ間で所定ゲームの共同プレイをプレイ可能にする。
これにより、ユーザは、同じグループに所属するユーザは、所定ゲームを一緒にプレイして楽しむことができ、試合の合間等も有意義に過ごすことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0100】
[8]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、グループに所属する一のユーザから、ゲーム選択画面において選択可能なゲームの中から所定ゲームの選択を受け付け、ゲーム選択画面には、選択可能なゲームごとのグループに所属するユーザのゲームプレイの履歴情報に基づく情報が表示される。
これにより、ユーザは、同じグループに所属するユーザのゲームプレイ履歴を認識することができ、一緒にプレイする所定ゲームを選択する際の参考とすることができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0101】
[9]上記の情報処理装置において、所定ゲームの共同プレイ中のユーザが指定した参加者の試合が開始する場合、所定ゲームをプレイ中のユーザに対して所定の情報を通知する第1通知部をさらに有する。
これにより、所定ゲームを共同プレイ中のユーザであっても、指定した参加者の試合開始のタイミングを逃すことなく、試合の合間等でも安心して所定ゲームを楽しむことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0102】
[10]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、所定ゲームの共同プレイ中に指定した参加者のゲームの動画を表示する場合には所定ゲームの共同プレイを中断し、指定した参加者の試合が終了した後に所定ゲームの共同プレイを再開可能に制御する。
これにより、所定ゲームを共同プレイ中のユーザであっても、指定した参加者の試合開始、すなわち、ゲームの動画の配信のタイミングを逃すことなく、試合の合間等でも安心して所定ゲームを楽しむことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0103】
[11]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、所定ゲームの共同プレイのマッチング前の参加者のゲーム結果に応じて、所定ゲームの共同プレイにおけるゲームパラメータを設定する。
これにより、共同プレイを行うユーザは、指定した参加者のゲーム結果に応じて、所定ゲーム開始時に設定される条件が異なるので、参加者への応援に熱が入るうえ、所定ゲームをさらに楽しむことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0104】
[12]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、参加者のゲーム結果に応じて、所定ゲームの共同プレイの再開時のゲームパラメータを設定する。
これにより、共同プレイを行うユーザは、指定した参加者のゲーム結果に応じて、所定ゲーム再開時に設定される条件が異なるので、所定ゲーム中断時における参加者への応援に熱が入るうえ、再開後は所定ゲームをさらに楽しむことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0105】
[13]上記の情報処理装置において、サービス制御部は、指定した参加者に対し、参加者を応援するグループに所属するユーザから価値の提供を可能にし、サービス制御部は、グループに所属するユーザのうち参加者に提供した価値の量に応じて選択されたユーザと、参加者との間で所定のサービスの実行を可能にする。
これにより、ユーザが参加者に対して価値を提供する動機付けとなり、参加者は多くの価値を取得できる機会が増えるうえ、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションだけでなく、ユーザと参加者との間のコミュニケーションをも活性化させることができる。
【0106】
[14]上記の情報処理装置において、参加者の指定を行っていない未指定ユーザに対して、参加者の指定を促す通知を行う第2通知部をさらに有し、第2通知部は、未指定ユーザの属性に基づいて通知対象となるユーザを決定する。
これにより、未指定ユーザも自身の嗜好に合致したグループに所属する機会が増えるので、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションをより一層活性化させることができる。
【0107】
[15]本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータが、ユーザが応援するゲームの参加者の指定を受け付け、コンピュータが、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定し、コンピュータが、グループに所属するユーザに対して所定のサービスを実行可能に制御する。
上記の情報処理方法によれば、共通する参加者を応援するユーザは、同じグループに所属して所定のサービスを享受することができ、共通する参加者を応援するユーザ同士で有意義に過ごすことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションを活性化させることができる。
【0108】
[16]本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、ユーザが応援するゲームの参加者の指定を受け付けさせ、共通する参加者を応援するユーザのグループを設定させ、グループに所属するユーザに対して所定のサービスを実行可能に制御させる。
上記のプログラムによれば、共通する参加者を応援するユーザは、同じグループに所属して所定のサービスを享受することができ、共通する参加者を応援するユーザ同士で有意義に過ごすことができる。そのため、ゲームの参加者を応援するユーザ同士の協調的なコミュニケーションを活性化させることができる。
【符号の説明】
【0109】
10 サーバ11 プレイヤ端末12 ユーザ端末14 ネットワーク21 プロセッサ22 メモリ23 通信用インターフェース24 ストレージ25 バス30 記憶部31 情報取得部32 表示制御部33 グループ設定部34 サービス制御部35 通知部36 第1通知部37 第2通知部38 ゲーム処理部41 参加者表示領域42 メンバー表示領域43 メッセージ表示領域44 ゲーム表示領域G1 参加者指定画面G2 グループチャット画面G3 ゲーム選択画面G4 第1通知画面G5 第2通知画面S 情報処理システム