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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127746
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/22 20060101AFI20230907BHJP
   A63H 33/08 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
A63H33/22 H
A63H33/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022031620
(22)【出願日】2022-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】牧田 拓朗
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150DC21
(57)【要約】
【課題】興趣性の高い玩具を提供する。
【解決手段】玩具1であって、断面が多角形型形状を成している本体部10と、絵柄Cの表示が可能で本体部10に装着可能な装着部13と、を備え、本体部10は、装着部13を装着した状態において、絵柄Cを視認可能な第1の向き、及び第2の向きに載置可能であり、本体部10は、第1の向きに載置されている状態において、絵柄Cの視認状態を変更可能に構成され、第2の向きに載置されている状態において、絵柄Cの視認状態を変更不可能に構成されている、玩具。
【選択図】図8

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具であって、
断面が多角形型形状を成している本体部と、
絵柄の表示が可能で前記本体部に装着可能な装着部と、
を備え、
前記本体部は、前記装着部を装着した状態において、前記絵柄を視認可能な第1の向き、及び第2の向きに載置可能であり、
前記本体部は、前記第1の向きに載置されている状態において、前記絵柄の視認状態を変更可能に構成され、前記第2の向きに載置されている状態において、前記絵柄の視認状態を変更不可能に構成されている、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記装着部は、光透過性材料、且つ平板状にて構成されている、
玩具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の玩具であって、
前記装着部は、左右非対称の形状を成している、
玩具。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の玩具であって、
前記本体部は、その内部に発光部を含み、
前記絵柄は、前記発光部による発光状態の変化により、視認状態が変更される、
玩具。
【請求項5】
請求項4に記載の玩具であって、
前記本体部の外面には、前記発光部の発光状態を変化させる操作を行なう操作部が設けられ、
前記操作部は、前記本体部が前記第1の向きに載置されている状態において、操作可能となり、前記本体部が前記第2の向きに載置されている状態において、操作不可能となっている、
玩具。
【請求項6】
請求項5に記載の玩具であって、
前記操作部は、前記本体部が前記第1の向きに載置されている状態において、載置面とは非接触となり、前記本体部が前記第2の向きに載置されている状態において、前記載置面と接触している、
玩具。
【請求項7】
請求項4~6の何れか一項に記載の玩具であって、
前記発光部は、光源、及び前記光源の光を拡散させる拡散部を含み、
前記拡散部は、凹状の湾曲面形状に構成され、前記光源は、前記拡散部の最深部に設けられている、
玩具。
【請求項8】
請求項7に記載の玩具であって、
前記拡散部は、前記装着部の裏面に対面するように配置されている、
玩具。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の玩具であって、
前記装着部と前記発光部との間に設けられた板状部を更に備える、
玩具。
【請求項10】
請求項9に記載の玩具であって、
前記板状部は、前記装着部との間に空間を形成するように構成されている、
玩具。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の玩具であって、
前記本体部は、第1部品と、第1部品に装着可能な第2部品と、を含み、
前記拡散部は、前記第1部品に取付けられ、
前記板状部は、前記第2部品が前記第1部品に装着されている状態において、前記装着部と前記拡散部との間に挟持されている、
玩具。
【請求項12】
請求項1~11の何れか一項に記載の玩具であって、
前記本体部の外面は、複数の側面部を含み、
前記側面部夫々には、他の前記本体部と連結するための連結部が設けられている、
玩具。
【請求項13】
請求項12に記載の玩具であって、
前記連結部は、第1連結部と、第2連結部と、を含み、
前記第1連結部と前記第2連結部とは、それぞれ異なる前記側面部上に設けられている、
玩具。
【請求項14】
請求項13に記載の玩具であって、
前記第1連結部は、前記側面部の表面から突出する突出部として構成され、
前記第2連結部は、前記側面部の表面から突出しない非突出部として構成されている、
玩具。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の玩具であって、
前記本体部の外面は、第1側面部、第2側面部、第3側面部、第4側面部、第5側面部、及び第6側面部を含む六角形型断面を形成している六角形状側面部を含み、
前記第2側面部は、前記第1側面部、及び前記第3側面部と隣接し、前記第1側面部乃至前記第3側面部には、前記第1連結部が形成され、
前記第5側面部は、前記第4側面部、及び前記第6側面部と隣接し、前記第4側面部乃至前記第6側面部には、前記第2連結部が形成されている、
玩具。
【請求項16】
請求項15に記載の玩具であって、
前記第4側面部乃至前記第6側面部の何れかの側面部における前記第2連結部を除く部分は、前記本体部を載置面に載置可能な平坦面に構成されている、
玩具。
【請求項17】
請求項15又は16に記載の玩具であって、
前記本体部は、他の2つの前記本体部と連結した状態において、載置面と直接接しない状態に保持されている、
玩具。
【請求項18】
請求項1から17の何れか一項に記載の玩具であって、
前記本体部に装着された前記装着部の外側を覆うように前記本体部に着脱可能な保護部をさらに備え、
前記玩具は、前記保護部が装着されている状態の前記本体部を多数個収容する収容部を具備する玩具供給装置から無作為に供給可能に構成されている、
玩具。
【請求項19】
請求項18に記載の玩具であって、
前記保護部は、少なくとも第1脚部及び第2脚部を含み、
前記保護部は、前記第1脚部及び前記第2脚部を含む外表面が前記本体部の外側方向に膨らむ曲面に形成されている、
玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、絵柄などが描かれたブロック状の玩具がある。例えば、特許文献1においては、文字、数字、絵柄等が描かれたブロックの外面に凸部や凹部を設け、同様な凸部、凹部を有する他のブロックと嵌合・連結して遊ぶことができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭61-21117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、複数のブロック同士を着脱して遊ぶことができるものの、その図柄は、ブロックの表面の描かれたものであり、ブロックを展示物として使用するには、興趣性が乏しい、という問題がある。
【0005】
本発明は、興趣性の高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る玩具は、断面が多角形型形状を成している本体部と、絵柄の表示が可能で本体部に装着可能な装着部と、を備え、本体部は、装着部を装着した状態において、絵柄を視認可能な第1の向き、及び第2の向きに載置可能であり、本体部は、第1の向きに載置されている状態において、絵柄の視認状態を変更可能に構成され、第2の向きに載置されている状態において、絵柄の視認状態を変更不可能に構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性の高い玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の玩具の供給可能状態の一例を示す斜視図である。
図2図1に示す玩具の側面図である。
図3】本体部から取り外した状態の保護部の斜視図である。
図4】玩具を横向きにした展示状態を示す斜視図である。
図5図4に示す玩具の背面図である。
図6】玩具を上向きにした状態を示す側面図である。
図7図4におけるA-A断面図である。
図8】玩具の分解斜視図である。
図9】第1連結部を示すための斜視図である。
図10】第2連結部を示すための斜視図である。
図11】第2部品の内部を示す斜視図である。
図12】複数の玩具を連結した状態を示す正面図である。
図13】本発明の変形例を示す分解斜視図である。
図14図13に示す変形例の組立状態における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態である玩具1について、図1図14を参照して説明する。
図1は、玩具の提供可能状態(梱包状態)の斜視図である。図2は、玩具の側面図である。
【0010】
図1及び図2に示すように、玩具1は、本体部10が前面部15及び背面部19が六角形型形状を成し、更に、前面部15と背面部19との間の側面が六角形型断面を形成している六角形状側面部17を成した多面体の外面10sに構成されている。また、六角形状側面部17の前部側には、六角形状側面部17の前部から前方側に向って窄まるように傾斜した前側面部16が設けられ、六角形状側面部17の後部側には、六角形状側面部17の後部から後方側に向って窄まるように傾斜した後側面部18が設けられている。前面部15には、本体部10の内側から装着された後述する装着部13を覆うように保護部50が設けられている。
【0011】
図3は、本体部10から保護部50を取り外した状態の斜視図である。
保護部50は、図3に示すように、例えば、第1脚部51、第2脚部52、及び第3脚部53を有している。また、外表面50sは、本体部10の外側に膨らむ曲面(図2参照)に構成されている。この保護部50は、第1脚部51、第2脚部52、及び第3脚部53の各先端部分51a,52a,53aが平板状の装着部13(図4参照)の表面に接し、且つ前側面部16の内側面16a(図4参照)にも接するように装着される。
【0012】
保護部50は、このように前側面部16の内側面16aに嵌るように装着されることで、仮止め係止することもできる。また、玩具1は、玩具供給装置(不図示)から供給される際には、本体部10に保護部50が装着された状態でラッピングフィルム70により包まれている。このため、保護部50は、前側面部16の内側面16aに嵌って係止される構成でなくても良い。
【0013】
本体部10の外面10sは、上述のように多面体にて構成され、更に、前面部15が保護部50によって湾曲面に構成されていることで球型形状となる。また、玩具1の供給形態においては、例えば、ラッピングフィルム70にて覆われている状態となっていることで、球型形状が維持される。玩具供給装置は、ラッピングフィルム70にて覆われている状態の玩具1をランダムな配置で複数収容可能な収容部と、収容部から一つずつ玩具1を無作為に選択して供給可能な供給部と、供給部をロックするロック部と、代価の支払いを条件としてロック部のロックを解除し供給部を回転すべく操作可能な操作部と、収容部から供給口へと玩具1を転動可能に通過させる通路部とを備えている。玩具1は、転動し易い形状としたことで、玩具供給装置からの供給の際の分離や破損等を回避しつつ、ユーザの手元に供給可能な構成となっている。
【0014】
この玩具1は、前面部15側に設けられた装着部13には、例えば、ヒーローなどキャラクターの絵柄C(図4参照)が描かれている。そして、多くの場合、この絵柄Cを正面にして展示する。また、玩具1は、後述するように、絵柄Cの明るさ、色合い、輝きなどの視認状態を変化させることができる照明手段を備えている。
【0015】
図4は、保護部50を取り外した状態の斜視図である。
玩具1を使用するときには、先ず、ラッピングフィルム70を取り外し、また、保護部50を前面部15から外す。これにより、図4に示すように、装着部13の全体が見えるようになる。なお、保護部50は、取り外した後に破棄しても良いが、玩具1を持ち運ぶ時、保管するときに、装着部13の保護用の部材として使用することもできる。
【0016】
ここで、例えば、玩具1の装着部13が正面を向くようにする展示状態では、六角形状側面部17の一つを載置面60上に置くようにする。すなわち、玩具1の本体部10を横向き(絵柄Cを略正面向き)にする第1の向きにして展示する。なお、載置面60に載置できる平坦な六角形状側面部17は、6つのうち後述する第4側面部34、第5側面部35、及び第6側面部36(図8参照)の3つである。したがって、載置向きについては、絵柄Cの向きを3つ選択することができる。
【0017】
図5は、玩具1を横向きに置いた状態における背面図である。
図5に示すように、装着部13は、本体部10の内部に設けられた発光部20(図7及び図8参照)により、絵柄Cの視認状態を変更することができる。例えば、背面部19に設けられた操作部23の操作片23aは、電源のオン・オフのスイッチング操作(例えば、矢印方向のスライド動作)によって、発光部20の発光(灯火)状態と消灯状態とに切り替える。これにより、絵柄Cが明るく輝いた状態と、比較的暗い状態とに変化する。このように、第1の向きにおいては、操作部23が載置面60とは非接触の背面部19に設けられていることで、本体部10を動かすことなくスイッチング操作が可能であり絵柄Cの視認状態の変更が容易である。
【0018】
図6は、玩具1を上向きの置いた状態の側面図である。
玩具1は、図6に示すように、背面部19を載置面60に接触するようにする上向きの第2の向きに置いて展示したり、保管したりしておくことができる。
この場合、操作部23は、操作片23aが背面部19の外面10sから突出しない構成となっていることが望ましく、これにより、背面部19と載置面60とが面接触して玩具1が安定載置される。この第2の向きに置かれた状態の玩具1においては、スイッチング操作が不可能であり絵柄Cの視認状態の変更ができない。
【0019】
図7は、図4におけるA-A線に沿った部分の断面図である。
図7に示すように、本体部10は、第1部品11と、第2部品12と、の組合せ(図8参照)にて構成される。この本体部10の内部には、装着部13、発光部20等が設けられている。発光部20は、装着部13の裏面側に配置されている。
【0020】
発光部20は、例えば、電源24に接続されたLED等の光源21と、光源21の光を所定の方向に反射させる拡散部22と、を有している。ここで、拡散部22は、凹状の湾曲面形状に構成されて装着部13に対面するように、その表面22aには、光iが反射し易い白色系の樹脂、さらには鏡面塗装或いは蒸着膜などが施されている。また、光源21は、拡散部22の最深部に設けられている。このように構成されていると、光源21から後方側(装着部13とは反対側)に向って出た光iについても、拡散部22で反射して装着部13に向かわせることができ、光源21の光量を効果的に利用できる。
【0021】
図8は、玩具1の分解斜視図である。
図8に示すように、本体部10は、後方側の第1部品11と、第1部品11の外側に組合わさるように装着される前方側の第2部品12と、で構成される。すなわち、第1部品11の側壁11aが、第2部品12の六角形状側面部17の内側に嵌るように組合わされる。発光部20は、拡散部22が第1部品11に取付けられた状態で組み込まれている。また、装着部13は、平板状の一枚の光透過性材料の樹脂にて構成されており、その裏面側に絵柄Cが描かれた絵柄プレートとして構成されている。また、装着部13の内側には、例えば、スペーサ27が設けられている。
【0022】
装着部13の取り付けは、例えば、第2部品12の前方内側端12cと、第1部品11の側壁11aの前方端11cとの間に配置される、すなわち、装着部13は、その内側のスペーサ27と、第2部品12と第1部品11によって挟持・保持される(図7参照)。
【0023】
なお、装着部13に直接絵柄Cを設けない構成であっても良い。この場合には、例えば、絵柄Cが形成された絵柄プレートの前方側(外側)に透明な保護プレートを設けるようにする組合せの構成にすることができる。
【0024】
図8に示す構成において、装着部13の裏面側に絵柄Cを形成する構成としたが、この場合、装着部13の裏面側に絵柄Cを直接描くようにしても良いし、透明プレートの裏面側に絵柄シールを貼り付ける構成であっても良い。
【0025】
また、装着部13、及びスペーサ27は、第2部品12の断面形状に対応するように、概ね六角形を成しているが、3つの辺には、矩形の切欠き13k、及び屈曲部27kが形成されている。これは、後述するように、第2部品12の内面形状に対応する凹凸であり、装着部13、及びスペーサ27は、平面視で非対称な形状となっている。
【0026】
以下、玩具1の外面10sの詳細な形状について、図9図10及び図11を参照して説明する。
図9は、第1連結部41を示す側面斜視図であり、図10は、第2連結部42を示す側面斜視図である。図11は、第2部品12の内部形状を示す斜視図である。
【0027】
図9、及び図10に示すように、本体部10の外面10sのうち、前述の如く六角形状側面部17を構成する、第1側面部31、第2側面部32、第3側面部33、第4側面部34、第5側面部35、及び第6側面部36には、本体部10と他の本体部10を連結可能な連結部40が設けられている。この連結部40は、六角形状側面部17の円周方向に隣り合うように並んだ第1側面部31、第2側面部32、及び第3側面部33には、外面10sから突出する突出部として第1連結部41が設けられている。一方、六角形状側面部17の円周方向に隣り合うように並んだ第4側面部34、第5側面部35、及び第6側面部36には、外面10sから突出しない非突出部として第2連結部42が設けられている。
【0028】
第4側面部34、第5側面部35、及び第6側面部36においては、第2連結部42は、外面10sよりも凹んだ構造であるので、何れの外面10sも前述の如く、本体部10を載置面60に載置可能な平坦面として使用することができる。
【0029】
第1連結部41は、図9に示すように、例えば、各側面部の外面10sから略垂直に立上がる立上がり部41aと、立上がり部41aの先端部から本体部10の正面側に向って側面部の外面10sに平行に延びる(図7参照)板片状の嵌入部41bと、を備えている。
【0030】
一方、第2連結部42は、図10に示すように、側面部の外面10sから断面矩形状に凹む凹み部42aと、凹み部42aに連通して側面部の内側において本体部10の正面側に向って延びる嵌合孔42bと、を備えている。凹み部42aは、後側面部18の凹み縁42cと、六角形状側面部17の切欠き縁42dと、の組合せで形成されている。
【0031】
嵌合孔42bは、図11に示すように、第2部品12の第4側面部34、第5側面部35、及び第6側面部36の内面において、第2部品12の内側へ突出して断面矩形の孔を構成する突出内壁42wにて形成されている。このように構成された第2連結部42に対して、第1連結部41の嵌入部41bが玩具1の後方側から前方側に嵌入されることで、玩具1の本体部10同士が連結される。
【0032】
図12は、複数の玩具1を連結した状態を示す正面図である。
上述のように構成された第1連結部41と第2連結部42の連結によって複数の玩具1が連結される。複数の玩具1を連結した一例として、例えば、図12に示すように、異なるキャラクターの絵柄C1、絵柄C2、及び絵柄C3の3つの玩具1を連結した場合である。
【0033】
この場合、中央の玩具1の第1連結部41(向って左側の第1連結部41)に対して、向って左側の玩具1の第2連結部42が連結される。また、中央の玩具1の第2連結部42に対して、向って右側の玩具1の第1連結部41が中央の玩具1の第2連結部42に連結されている。
このように3個の玩具1を連結することで、中央の玩具1は、載置面60に直接接しない浮き上がった立体的な組み上げ状態で保持される。
【0034】
以下、本発明の変形例について図13、及び図14を参照して説明する。
図13は、変形例における分解斜視図であり、図14は、変形例の組み立て状態における断面図である。
【0035】
図13、及び図14に示す場合においては、図7、及び図8に示した場合と異なり、装着部13の後方側に配置されたスペーサ27の代わりに板状部28が配置されている。この板状部28は、その平面視における輪郭がスペーサ27の輪郭と全く同じに構成されている。すなわち、装着部13と第1部品11の前方端11cとの間に挟持されスペーサ27と全く同じ形状の外周縁部28aと、この外周縁部28aよりも後方側に位置する平板部28bと、を有した皿型形状に構成されている。このように構成された板状部28は、平板部28bが装着部13よりも発光部20寄りに位置している。これにより、装着部13と平板部28bとの間には、所定の空間SPが形成される。
【0036】
また、平板部28bには、例えば、装着部13に描かれたキャラクターの絵柄Cとは異なる背景絵柄Cbが描かれている。この平板部28bの背景絵柄Cbは、例えば、絵柄Cのキャラクターに関連するマークやエンブレム、その他の装飾絵が描かれる。この結果、装着部13側の絵柄と平板部28b側の絵柄によって複雑な絵柄を表現できる。また、絵柄Cと背景絵柄Cbとの間に空間SPがあることで、絵柄全体として、奥行きのある絵柄、図柄を効果的に演出する。
【0037】
以上述べたように、本実施形態の玩具1によれば、絵柄Cが正面側から見える横向き(第1の向き)に載置されている状態(展示状態)において、絵柄Cの視認状態を変更する操作スイッチが載置面から外れた位置に設けられているので、容易に操作することができる一方、絵柄Cが上向き(第2の向き)に載置されている状態(非展示状態)において、操作部が載置面に面しているので、当該操作部を操作することができない。
【0038】
本実施形態の玩具1においては、装着部13は、光透過性材料にて構成されているので、装着部13に描かれた絵柄Cに対して、例えば、後方側の明暗を変更するだけで視認状態の変更が可能である。また、装着部13が平板状にて構成されていることで、装着部13に他の絵柄を重ね合わせるように配置することが可能であり、絵柄Cの演出を容易に楽しむことができる。また、拡散部22は、凹状の湾曲面形状に構成され、その最深部に前記光源21が設けられているので、光源21の光を、例えば装着部13に向かって照らすことができ、光源21の光を効果的に絵柄Cに照らすことができる。
【0039】
本実施形態の玩具1では、装着部13は、左右非対称の形状を成しているので、例えば、装着部13を組み込むときには、その装着向きを容易に特定することができ、装着性が良い。
【0040】
本実施形態の玩具1では、絵柄Cは、発光部20による発光の発光変化により、絵柄Cの視認状態が変更されるので、絵柄Cの明暗、色合い、輝き具合などの変化を楽しむ演出ができる。
【0041】
本実施形態の玩具1においては、操作部23は、本体部10が横向き(第1の向き)に載置されている展示状態において、載置面60とは非接触に配置されているので、操作部23の操作が容易にできる。
【0042】
本実施形態の玩具1においては、装着部13と発光部20との間には、装着部13と重なる板状部28が設けられているので、板状部28を2枚目の絵柄部分とすることができる。例えば、装着部13の絵柄Cとは異なる他の絵柄を配置することで、複雑な絵柄の表現が可能で絵柄演出を多様化できる。また、板状部28は、装着部13との間に空間SPを形成するように構成されている場合には、板状部28に描かれた絵柄と装着部13の絵柄との距離を離すことができ、絵柄全体に奥行きを表現することができる。
【0043】
本実施形態の玩具1においては、本体部10は、第1部品11と、第2部品12と、を組み合わせることで構成されるので、第1部品11と、第2部品12装着部13の間に配置される、スペーサ27又は板状部28、及び拡散部22を所望の配列に容易に組み込みことができる。
【0044】
本実施形態の玩具1においては、本体部10の外面10sに、本体部同士を連結可能にする連結部40が設けられているので、本体部10を連結した展示状態を楽しむことができる。
【0045】
また、本体部10は、3個以上連結した状態においては、少なくとも1つが載置面60に直接接しない状態で載置・連結されるので、載置面60から立上がるように立体的に展示することができる。
【0046】
更に、本実施形態の玩具1においては、第1側面部31乃至第6側面部36を含む六角形型断面を形成している六角形状側面部17上に、第1連結部41、及び第2連結部42が3個ずつ形成されているので、本体部10を六角形状側面部17の各面部同士を合わせるように蜂の巣状に複数個連結することができる。
【0047】
また、本実施形態の玩具1においては、第1連結部41が外面10sから突出する突出部として構成される一方、第2連結部42が他の外面10sから突出しない非突出部として構成されているので、対面する本体部10の外面10s同士を密着した状態で連結することができ、玩具1同士の連結は確りとしたものになる。
【0048】
本実施形態の玩具1においては、第4側面部34、第5側面部35、及び第6側面部36は、何れの面部も平坦面に構成されているので、当該平坦面を利用して載置面60に異なる向きに載置可能である。
【0049】
本実施形態の玩具1は、販売形態において、絵柄Cが描かれた装着部13を覆う保護部50が設けられているので、複数の玩具1を収容部に擦れ合うように収容した状態でも絵柄Cを損傷させることなく保護でき、玩具供給装置にて供給することができる。
【0050】
また、絵柄Cが描かれた装着部13を保護する保護部50は、装着部13の全体を覆う形状でなく脚部状に構成されているので、保護部50を小さくできる。また、保護部50の外表面50sが、本体部10に装着された状態で本体部10の外側方向に膨らむ曲面に形成されているので、玩具1の全体形状をより球形に近づけて転動し易い形状とすることができる。この結果、玩具供給装置にて供給し易い構造にできる。
【0051】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記実施形態においては、本体部10の断面形状を六角形に構成について説明したが、本発明の必ずしも六角形の形状でなくても良い。
【0052】
また、上記実施形態においては、玩具1を複数連結する場合について、3個連結する場合について説明したが、連結構造はこれに限るものではなく、2個の場合、4個以上の場合でも良い。
【0053】
また、上記実施形態においては、視認状態の変更については、発光部20の光源21のオン・オフする構成について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、光源21の発色変更や明るさを変更する構成であっても良い。
【符号の説明】
【0054】
1 玩具
10 本体部
10s 外面
11 第1部品
12 第2部品
13 装着部
20 発光部
21 光源
22 拡散部
23 操作部
28 板状部
17 六角形状側面部
31 第1側面部
32 第2側面部
33 第3側面部
34 第4側面部
35 第5側面部
36 第6側面部
40 連結部
41 突出部(第1連結部)
42 非突出部(第2連結部)
50 保護部
51 第1脚部
52 第2脚部
53 第3脚部
60 載置面
C 絵柄
Cb 背景絵柄
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2023-07-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具であって、
断面が四角形を除く多角形型形状を成し、前部側には前方側に向かって窄まるように傾斜している側面部及び後部側には後方側に向かって窄まるように傾斜している側面部が設けられている転動可能な本体部と、
絵柄の表示が可能で前記本体部に装着可能な装着部と、
前記装着部の内側に設けられた第1板状部と、
前記本体部の外面から突出せず、前記絵柄の視認状態を変更可能な操作部と、
を備え、
前記本体部は、第1部品と、前記第1部品に装着可能な第2部品と、を含み、
前記第1部品と前記第2部品が、前記第1板状部と、前記装着部を挟持した状態において、前記絵柄を視認可能な第1の向き、及び第2の向きに載置可能であり、
前記本体部は、前記第1の向きに載置されている状態において、前記絵柄の視認状態を変更可能に構成され、前記第2の向きに載置されている状態において、前記絵柄の視認状態を変更不可能に構成されている、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記装着部は、光透過性材料、且つ平板状にて構成されている、
玩具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の玩具であって、
前記装着部は、左右非対称の形状を成している、
玩具。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の玩具であって、
前記本体部は、その内部に発光部を含み、
前記絵柄は、前記発光部による発光状態の変化により、視認状態が変更される、
玩具。
【請求項5】
請求項4に記載の玩具であって、
前記操作部は、前記本体部が前記第1の向きに載置されている状態において、前記発光部の発光状態を変化させる操作が可能となり、前記本体部が前記第2の向きに載置されている状態において、前記発光部の発光状態を変化させる操作が不可能となっている、
玩具。
【請求項6】
請求項5に記載の玩具であって、
前記操作部は、前記本体部が前記第1の向きに載置されている状態において、載置面とは非接触となり、前記本体部が前記第2の向きに載置されている状態において、前記載置面と接触している、
玩具。
【請求項7】
請求項4~6の何れか一項に記載の玩具であって、
前記発光部は、光源、及び前記光源の光を拡散させる拡散部を含み、
前記拡散部は、凹状の湾曲面形状に構成され、前記光源は、前記拡散部の最深部に設けられている、
玩具。
【請求項8】
請求項7に記載の玩具であって、
前記拡散部は、前記装着部の裏面に対面するように配置されている、
玩具。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の玩具であって、
前記装着部と前記発光部との間に設けられた第2板状部を更に備える、
玩具。
【請求項10】
請求項9に記載の玩具であって、
前記第2板状部は、前記装着部との間に空間を形成するように構成されている、
玩具。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の玩具であって

前記拡散部は、前記第1部品に取付けられ、
前記第2板状部は、前記第2部品が前記第1部品に装着されている状態において、前記装着部と前記拡散部との間に挟持されている、
玩具。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具であって、
断面が四角形を除く多角形型形状を成し、前部側には前方側に向かって窄まるように傾斜している側面部及び後部側には後方側に向かって窄まるように傾斜している側面部が設けられている転動可能な本体部と、
絵柄の表示が可能で前記本体部に装着可能な装着部と、
前記装着部の内側に設けられた第1板状部と、
前記本体部の外面から突出せず、前記絵柄の視認状態を変更可能な操作部と、
を備え、
前記本体部は、第1部品と、前記第1部品に装着可能な第2部品と、を含み、
前記第1部品と前記第2部品が、前記第1板状部と、前記装着部を挟持した状態において、前記絵柄を視認可能な第1の向き、及び第2の向きに載置可能であり、
前記本体部は、前記第1の向きに載置されている状態において、前記絵柄の視認状態を変更可能に構成され、前記第2の向きに載置されている状態において、前記絵柄の視認状態を変更不可能に構成されている、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記装着部は、光透過性材料、且つ平板状にて構成されている、
玩具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の玩具であって、
前記装着部は、左右非対称の形状を成している、
玩具。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の玩具であって、
前記本体部は、その内部に発光部を含み、
前記絵柄は、前記発光部による発光状態の変化により、視認状態が変更される、
玩具。
【請求項5】
請求項4に記載の玩具であって、
前記操作部は、前記本体部が前記第1の向きに載置されている状態において、前記発光部の発光状態を変化させる操作が可能となり、前記本体部が前記第2の向きに載置されている状態において、前記発光部の発光状態を変化させる操作が不可能となっている、
玩具。
【請求項6】
請求項5に記載の玩具であって、
前記操作部は、前記本体部が前記第1の向きに載置されている状態において、載置面とは非接触となり、前記本体部が前記第2の向きに載置されている状態において、前記載置面と接触している、
玩具。
【請求項7】
請求項4~6の何れか一項に記載の玩具であって、
前記発光部は、光源、及び前記光源の光を拡散させる拡散部を含み、
前記拡散部は、凹状の湾曲面形状に構成され、前記光源は、前記拡散部の最深部に設けられている、
玩具。
【請求項8】
請求項7に記載の玩具であって、
前記拡散部は、前記装着部の裏面に対面するように配置されている、
玩具。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の玩具であって、
前記第1板状部の代わりに、前記装着部と前記発光部との間第2板状部備える、
玩具。
【請求項10】
請求項9に記載の玩具であって、
前記第2板状部は、前記装着部との間に空間を形成するように構成されている、
玩具。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の玩具であって、

前記拡散部は、前記第1部品に取付けられ、
前記第2板状部は、前記第2部品が前記第1部品に装着されている状態において、前記装着部と前記拡散部との間に挟持されている、
玩具。