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特開2023-127768インターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127768
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】インターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム
(51)【国際特許分類】
   G09B 5/14 20060101AFI20230907BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20230907BHJP
【FI】
G09B5/14
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022031659
(22)【出願日】2022-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】515303067
【氏名又は名称】株式会社システムジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100080528
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 冨士男
(74)【代理人】
【識別番号】100073601
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 和男
(72)【発明者】
【氏名】西 和彦
(72)【発明者】
【氏名】山岡 成光
(72)【発明者】
【氏名】星 正咲
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028AA12
2C028BA05
2C028BB04
2C028BC05
2C028BD01
5L049CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なものとして、授業内容、学力の一層向上の支援となるようにしたインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを提供する。
【解決手段】本発明に係るインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム1は、任意数の授業受者M1~M5の個々のコンピュータPC1~PC5と、授業提供者TのコンピュータPC0とをインターネットNを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム1であって、前記授業受者M1~M5の各コンピュータPC1~PC5側に、各々理解度送信具2Aを配置し、個々の授業受者M1~M5の当該授業内容の理解度情報を前記理解度送信ボタンの押下により、インターネットNを介して授業提供者TのコンピュータPC0に送信する構成とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意数の授業受者の各コンピュータと、授業提供者のコンピュータとをインターネットを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムであって、
前記授業受者の各コンピュータ側に、各々当該授業内容の理解度情報を理解度送信ボタンの押下により、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る理解度送信具を配置したことを特徴とするインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム。
【請求項2】
任意数の授業受者の各コンピュータと、授業提供者のコンピュータとをインターネットを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムであって、
前記授業受者の各コンピュータ側に、各々当該授業内容の理解度情報を理解度送信ボタンの押下により、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る理解度送信具を配置するとともに、
前記理解度送信具は、なりすまし防止のために、個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDからなる個人識別情報をRFIDリーダにより読み取り、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有することを特徴とするインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム。
【請求項3】
任意数の授業受者の各コンピュータと、授業提供者のコンピュータとをインターネットを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムであって、
前記授業受者の各コンピュータ側に、各々当該授業内容の理解度情報を理解度送信ボタンの押下により、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る理解度送信具を配置するとともに、
前記理解度送信具は、なりすまし防止のために、個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDからなる個人識別情報を読み取り、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有するとともに、
なりすまし防止のために、個々の授業受者の存在を示す人感情報を人感センサにより検知して、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有することを特徴とするインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム。
【請求項4】
任意数の授業受者の各コンピュータと、授業提供者のコンピュータとをインターネットを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムであって、
前記授業受者の各コンピュータ側に、各々当該授業内容の理解度情報を理解度送信ボタンの押下により、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る理解度送信具を配置するとともに、
前記理解度送信具は、なりすまし防止のために、個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDからなる個人識別情報を読み取るRFIDリーダにより読み取り、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有するとともに、
なりすまし防止のために、個々の授業受者の存在を示す人感情報を人感センサにより検知して、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有することを特徴とするインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム。
【請求項5】
前記授業内容理解度サポートシステムは、 授業受者側のコンピュータの搭載カメラを利用して、授業受者のなりすまし防止のために、授業受者の写真情報を、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステに関するものであり、詳述すると、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側の個々に、能動的に行動が可能な理解度送信ボタンを備える理解度送信具を配置し、授業受者が当該理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なものとして、授業内容、学力の一層向上の支援となるようにしたインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムに関するものある。
【背景技術】
【0002】
咋今のコロナ禍、そして、今後も続くであろうテレワーク等々の各種場面において、インターネット配信授業(ウェブ授業)が、各種教育現場(例えば、小学校・中学校・高校・大学・専門学校等々)で多く行われている。
【0003】
このようなインターネット配信授業(ウェブ授業)においては、授業を受ける授業受者が漫然と聞き流しやすいという問題を包含しており、授業受者側が受動的となり、この結果、授業内容の理解不足、理解度の低下が生じ更には総合的に学力の低下という重大な問題の要因となっている。
【0004】
特許文献1には、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラム及び情報処理装置であって、前記プログラムは、前記プロセッサに、オンライン授業を受講している生徒の操作履歴に関する情報と、前記生徒をカメラで撮影した生徒の映像データに基づく情報を第1情報として取得する第1ステップと、前記第1情報に基づき、前記オンライン授業に対する前記生徒の学習状態を、前記オンライン授業への集中度と、生徒間の行動を比較して得られる同調度とから評価する第2ステップと、前記生徒の学習状態に基づき、前記オンライン授業の進捗を補助する第2情報を教師に提示する第3ステップと、を実行させる構成からなるプログラム及び情報処理装置が開示されている。
【0005】
しかし、特許文献1のプログラム及び情報処理装置の場合、オンライン授業に対する前記生徒の学習状態を、前記オンライン授業への集中度と、生徒間の行動を比較して得られる同調度と、から評価する構成のものであり、授業受者の能動的な行動に依存するものではなく、このため、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を的確に行うことは困難である。
【0006】
特許文献2には、講師ユーザが使用する第1の端末、及び複数の受講者ユーザがそれぞれ使用する第2の端末がネットワークを介して接続される管理サーバを含む学習支援システムにおいて、前記管理サーバは、前記第1の端末からアップロードされた教材コンテンツを画像データに変換処理する画像化処理部と、前記画像データを記憶する画像データ記憶部と、該画像データ記憶部に記憶されている前記画像データのうち、選択された選択画像データを前記第2の端末に送信する画像データ送信部と、前記選択画像データを背景として、前記第2の端末に手書入力された入力情報を筆跡データとして受信する筆跡データ受信部と、前記第2の端末のユーザIDごとの前記筆跡データを一群のデータとして記憶する筆跡データ記憶部と、前記選択画像データを2以上の画像データに複製して展開する展開処理部、該展開処理部で展開された前記選択画像データに前記第2の端末のユーザIDごとの前記筆跡データをそれぞれ合成して合成一覧画像を生成する合成処理部を有する表示制御部と、を備える学習支援システムが提案されている。
【0007】
しかし、特許文献2の学習支援システムの場合、複数の受講者の習熟度をリアルタイムでモニタリングすることができるものの、講師ユーザが第1の端末を介して管理サーバにアップロードした教材データを画像データに変換し、係る画像データを受講者ユーザの人数分だけ行列方向に展開表示し、展開表示された画像データには、受講者ユーザが第2の端末のタッチパネルを介して手書入力した筆跡データが重ね合わされて合成一覧画像が生成され、この合成一覧画像を基に、講師ユーザが複数の受講者ユーザの課題に対する取り組み状況をモニタリングする複雑な構成であり、授業受者の能動的な行動に依存するものではなく、このため、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を的確に行うことは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第6898502号公報
【特許文献2】特開2021-196558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来における上記事情に鑑みて創意し開発されたものであり、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側に能動的に行動が可能な理解度送信ボタン(「がってんボタン」;本出願人の商標登録出願中)を備える理解度送信具(授業受者側に個々に事前に配布される)を個々に配置し、授業受者が理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを提供するものである。
【0010】
換言すると、本発明は、前述したように、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側の個々に、能動的に行動が可能な理解度送信ボタンを備える理解度送信具を配置し、授業受者が当該理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なものとして、授業内容、学力の一層向上の支援となるようにしたインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムは、任意数の授業受者の各コンピュータと、授業提供者のコンピュータとをインターネットを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムであって、前記授業受者の各コンピュータ側に、各々当該授業内容の理解度情報を理解度送信ボタンの押下により、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る理解度送信具を配置したことを最も主要な構成とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側に、能動的な行動が可能な理解度送信ボタンを備える理解度送信具を個々に配置し、授業受者が理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を、授業提供者側において容易に把握可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを実現し提供することができる。
【0013】
すなわち、このような構成システムの請求項1記載の発明によれば、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側の個々に、能動的に行動が可能な理解度送信ボタンを備える理解度送信具を配置し、授業受者が当該理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なものとして、授業内容、学力の一層向上の支援となるようにしたインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを実現し提供することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様な効果を奏し、かつ、前記理解度送信具は、なりすまし防止のために、個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDからなる個人識別情報を、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有する構成としているので、個々の授業受者のなりすまし防止を的確に実現できるインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを実現し提供することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様な効果を奏し、かつ、前記理解度送信具は、なりすまし防止のために個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDからなる個人識別情報、及びなりすまし(出席偽装)防止のために個々の授業受者の存在を示す人感情報を、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送る機能を有する構成としているので、個々の授業受者のなりすまし(出席偽装)防止を的確に実現でき、更に授業中の挙動の把握も可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを実現し提供することができる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様な効果を奏し、かつ、前記理解度送信具は、なりすまし防止のために個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDを読み取るRFIDリーダと、なりすまし(出席偽装)防止のために個々の授業受者の存在を検知する人感センサとを備える構成としているので、請求項3記載の発明と同様、個々の授業受者のなりすまし(出席偽装)防止を的確に実現でき、更に授業中の挙動の把握も可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを実現し提供することができる。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、前記授業内容理解度サポートシステムは、授業受者側のコンピュータの搭載カメラを利用して授業受者のなりすまし防止のために,授業受者の写真情報を、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送信する構成としているので、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏し、更に一層的確に授業受者のなりすまし防止を実現できるインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを実現し提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は本発明の実施例に係るインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムの全体構成を示す概略ブロック図である。
図2図2は本実施例に係るインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムの外観を示す概略説明図である。
図3図3は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度送信具の概略外観斜視図である。
図4図4は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度送信具の理解度送信ボタンの概略構造説明図である。
図5図5は本実施例に係る理解度サポートシステム(授業受者1人分のPCと授業提供者のPC)の詳細ブロック図である。
図6図6は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業受者、授業提供者双方共通の初期画面の画面表示図である。
図7図7は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業受者、授業提供者双方共通の立ち上がり画面の画面表示図である。
図8図8は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業受者、授業提供者双方共通のCOMホポート操作画面の画面表示図である。
図9図9は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業受者、授業提供者双方共通の開始操作画面の画面表示図である。
図10図10は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業受者、授業提供者双方共通の停止操作画面の画面表示図である
図11図11は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業提供者側の授業受者による理解度送信ボタン押下に伴う画面変化の画面表示図である。
図12図12は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業提供者側の授業受者による学生証挿入操作に伴う画面変化の画面表示図である。
図13図13は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業提供者側の授業受者の人感検知に伴う画面変化のである画面表示図。
図14図14は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度送信具の変形例を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側に能動的に行動が可能な理解度送信ボタンを備える理解度送信具(授業受者側に個々に事前に配布される)を個々に配置し、授業受者が当該理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムを提供するという目的を、任意数の授業受者の各コンピュータと、授業提供者のコンピュータとをインターネットを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムであって、前記授業受者の各コンピュータ側に、各々理解度送信具を配置し、個々の授業受者の当該授業内容の理解度情報を前記理解度送信具に設けた理解度送信ボタンの押下により、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送信し、前記各理解度送信具は、なりすまし防止のために個々の授業受者の個人識別のための授業受者IDを読み取るRFIDリーダと、なりすまし(出席偽装)防止のために個々の授業受者の存在を検知する人感センサとを備え、個人識別情報、及び人感情報を、インターネットを介して授業提供者のコンピュータに送信する構成システムにより実現した。
【0020】
また、本発明の理解度サポートシステムによれば、授業受者のなりすまし防止機能と相まって授業受者の出・欠席の確認機能も発揮する。
【実施例0021】
以下に、本発明の実施例に係るインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム(以下,単に「理解度サポートシステム」という)1について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
本実施例の理解度サポートシステム1は、図1図2図5に示すように、任意数の授業受者(本実施例では5人の授業受者)M1~M5の各コンピュータPC1~PC5と、授業提供者TのコンピュータPC0とをインターネットNを介して接続して、配信授業を行うインターネット配信授業における各授業受者M1~M5の授業内容の理解度をサポートするものである。
【0023】
前記授業受者M1~M5の各コンピュータPC1~PC5側には、各々理解度送信具2A~2EをUSB(Universal Serial Bus)接続により接続するように構成している。
【0024】
前記授業受者M1~M5の各コンピュータPC1~PC5側に配置する一台の理解度送信具2Aについて図3図4を参照して詳述する。
【0025】
前記理解度送信具2Aは、立方体状の送信具本体3aと、この送信具本体3aの頂部に設けた理解度送信ボタン3bと、前記理解度送信ボタン3bの押下により導通するコンタクトスイッチ3cと、前記送信具本体3aに内装したRFIDリーダ(radio frequency identification)4aと、前記送信具本体3aに内装した前記授業受者M1の存在、不存在を検知する人感センサ4bと、USB接続ケーブル5と、を具備している。
【0026】
そして、授業受者M1の授業内容の理解度情報を前記理解度送信具2Aに設けた理解度送信ボタン3の押下によりインターネットNを介して授業提供者TのコンピュータPC0に送信し、なりすまし防止のために授業受者M1の個人識別のために学生証等からなる授業受者カードCに付された授業受者IDを読み取るRFIDリーダ4aにより読み取るとともに、なりすまし(出席偽装)防止のために授業受者M1の存在、不存在を人感センサ4bにより検知して、これらをUSB接続ケーブル5、前記一台の理解度送信具2A、コンピュータPC1、インターネットNを経て授業提供者TのコンピュータPC0に送信するように構成している。
【0027】
前記授業受者カードCの送信具本体3aに内装したRFIDリーダ4aに関する読み取り態様としては、例えば送信具本体3aの一つの壁面に前記授業受者カードCが挿入離脱可能なカードスロット4cを設けるような構成を挙げることができる。
【0028】
次に、図5を参照して本実施例に係る理解度サポートシステム1(授業受者M1のPC1と授業提供者のPC0)の詳細について説明する。
【0029】
本実施例に係る理解度サポートシステム1における授業受者M1のPC1は、授業受者用の理解度サポートプログラムを格納する授業受者用理解度サポートプログラムメモリ11と、授業受者用理解度サポートプログラムに基づき動作する授業受者用制御部12と、各種情報を記憶するメモリ13と、授業受者用キーボード14と、授業受者用マウス15と、授業受者用表示部16と、予め搭載したカメラ17と、前記理解度送信具2Aからの理解度情報、個人識別情報、人感情報を受信するUSBインターフェース18と、を具備している。
【0030】
また、前記カメラ17により撮像する授業受者M1の顔画像等の情報は授業受者用制御部12に送られる。
【0031】
更には、授業受者M1のPC1は、前記授業受者用制御部12の制御の基に転送される理解度情報、個人識別情報、人感情報、前記授業受者M1の顔画像等の情報をインターネットNを経て授業提供者TのコンピュータPC0に送信する授業受者用送受信インターフェース19を備えている。
【0032】
次に、本実施例に係る理解度サポートシステム1における授業提供者TのPC0は、授業提供者用の理解度サポートプログラムを格納する授業提供者用理解度サポートプログラムメモリ21と、授業提供者用理解度サポートプログラムに基づき動作する授業提供者用制御部22と、各種情報を記憶するメモリ23と、授業提供者用キーボード24と、授業提供者用マウス25と、授業提供者用表示部26と、プリンタ27と、を具備している。
【0033】
更に、授業提供者TのPC0は、前記インターネットNを経て送信されてくる前記理解度情報、個人識別情報、人感情報、前記授業受者M1の顔画像等の情報を受信する授業提供者用送受信インターフェース28を備えている。
【0034】
また、授業提供者TのPC0における授業提供者用制御部22には、前記授業受者M1~M5等の個人識別情報や、これらの顔画像情報を予め登録した授業受者データベース(DB)29を接続している。
【0035】
次に、本実施例の理解度サポートシステム1における画面処理態様等について、図6乃次至図13を参照して概説する。
【0036】
図6は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業受者M1等(M1~M5)のコンピュータPC1等(PC1~PC5)及び授業提供者TのコンピュータPC0双方共通の理解度サポートプログラムアイコン表示の初期画面の画面態様を示すものである。
【0037】
この理解度サポートプログラムアイコンのクリックにより、本実施例に係る理解度サポートシステム1は動作を開始する、
【0038】
図7は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業受者M1等のコンピュータPC1等、及び授業提供者TのコンピュータPC0双方共通の理解度サポートプログラムの立ち上がり画面の画面態様を示すものである。
【0039】
図8は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業受者M1等のコンピュータPC1等、及び授業提供者TのコンピュータPC0双方共通で相互交信に必要なCOMポート(communication port)設定画面の画面態様を示すものである。
【0040】
図9は本実施例に係る理解度サポートシステムにおける理解度サポートプログラムによる授業受者M1等のコンピュータPC1等、及び授業提供者TのコンピュータPC0双方共通の開始操作画面の画面態様を示すものである。
【0041】
図10は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業受者、授業提供者双方共通の停止操作画面の画面態様を示すものである。
【0042】
図11は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業提供者TのコンピュータPC0の画面において、授業受者M1等が理解度送信ボタン3bを押下した際の画面変化の画面態様を示すものである。
【0043】
図12は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業提供者TのコンピュータPC0の画面において、授業受者M1等が前記送信具本体3aの一つの壁面に設けたカードスロット4cに前記授業受者カードCを挿入した際の画面変化の画面態様を示すものである。
【0044】
図13は本実施例に係る理解度サポートシステム1における理解度サポートプログラムによる授業提供者TのコンピュータPC0の画面において、前記送信具本体3aに内装した人感センサ4bが授業受者M1を検知した際の画面変化の画面態様を示すものである。
【0045】
以上説明した本実施例に係る理解度サポートシステム1によれば、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者M1~M5側に能動的な行動が可能な理解度送信ボタン3bを備える理解度送信具2A~2Eを個々に配置し、授業受者M1~M5が理解度送信ボタン3bを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者T側で容易に把握可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム1を提供することができる。
【0046】
また、本実施例に係る理解度サポートシステム1によれば、前記理解度送信具2A~2Eは、なりすまし防止のために個々の授業受者M1~M5の個人識別のための授業受者IDを読み取るRFIDリーダ4aと、なりすまし(出席偽装)防止のために個々の授業受者M1~M5の存在を検知する人感センサ4bとを備える構成としているので、個々の授業受者M1~M5のなりすまし(出席偽装)防止を的確に実現でき更に授業中の挙動の把握も可能なインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム1を提供することができる。
【0047】
更に、本実施例に係る理解度サポートシステム1によれば、上述した作用効果の他に、授業受者M1~M5側のコンピュータPC1~PC5の搭載カメラ17を利用して授業受者M1~M5のなりすまし防止のために、授業受者M1~M5の写真情報を、インターネットNを介して授業提供者TのコンピュータPC0に送信する構成としているので、一層的確に授業受者のなりすまし防止を実現できるインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム1を提供することができる。
【0048】
次に、本実施例の理解度サポートシステム1について更に付言する。
【0049】
現時点では、本実施例の理解度サポートシステム1は、具体的動作時において、例えば大学などにおいては、学生のなりすまし防止策として学生証認識時の遠隔会議用ソフトによる画像での確認になっている。
【0050】
本実施例の理解度サポートシステム1は、漫然と聞き流しやすいインターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける学生側・聞く側も一層能動的に行動をする理解度送信ボタン(「がってんボタン;学生個々に事前に配布される」)を押すことにより、授業の理解の深化・向上、理解度の把握等が可能となる。
【0051】
この点、詳述すると、本実施例の理解度サポートシステム1が用いられる一場面を挙げると、以下のようなものとなる。
【0052】
インターネット配信授業(ウェブ授業)中において、例えば、教師側から、ある授業内容A(のある部分)等を聞いている授業を受けている学生の理解度程度がどれくらいかを確認するために、当該授業内容Aを理解できているか否かを学生に問いかけて;例えば理解できている学生は理解度送信ボタン(「がってんボタン」)を押す、理解できていない学生はボタンを押さない;というようにして、授業を受けている学生の理解度等を先生や学校側が確認しつつ、授業の内容を一層充実したものにして行き、学校全体の成績や質の向上を図るためのシステムを実現できる。
【0053】
なお、教師側が学生の理解度を確認しようとする際に、上述した授業中の音声での問いかけの他、例えば授業提供者TのコンピュータPC0の画面上に配置された「理解度確認ボタン」をクリックすることで、授業受者M1等のコンピュータPC1等の画面上に「理解度送信ボタン」の操作を求めるように構成しても良い。
【0054】
前記理解度送信ボタンは、ボタンを押す回数を記録する設定をすることで、理解度合を段階的に送信可能とすることができる。
【0055】
これにより、最初の説明では理解できなかった(ボタンを押さなかった)生徒に対して、追加・補足説明により「少し理解できた」「より理解できた」等としてボタンを押させることができる。
【0056】
更に、前記理解度送信ボタンは、図14に示す通り、理解度送信ボタン33b~33dのように複数設けて、例えば、「理解できた」、「普通」、「理解できない」等を選択して押下することができるものとして構成しても良い。
【0057】
そして、上記各データを把握しながら、インターネット配信授業(ウェブ授業)における授業内容の向上を図ることができる。
【0058】
この他、授業を受ける側の学生の出欠確認という機能も前記RFIDリーダ4aや人感センサ4bの利用により発揮する。
【0059】
すなわち、以上説明したような本発明に係るインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムによれば、インターネット配信授業(ウェブ授業)において、授業を受ける授業受者側の個々に、能動的に行動が可能な理解度送信ボタンを備える理解度送信具を配置し、授業受者が当該理解度送信ボタンを押すことにより、授業内容の理解の深化・向上、理解度の把握等を授業提供者側で容易に把握可能なものとして、授業内容、学力の一層向上の支援となるシステムを実現できる。
【0060】
また、本発明に係るインターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステムによれば、前記授業受者のなりすまし防止機能と相まって授業受者の出・欠席の確認機能も発揮できることは勿論である。
【0061】
なお、本実施例の理解度サポートシステム1においては、5人の授業受者M1~M5に対応して5台のコンピュータPC1~PC5、5台の理解度送信具2A~2Eを備える構成について説明したが、授業受者としてn(nは正の整数)人、コンピュータ、理解度送信具としてn台ずつ備える理解度サポートシステムとしても実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、コロナ禍、そして、今後も続くであろうテレワーク等々の各種場面において、インターネット配信授業(ウェブ授業)(小学校・中学校・高校・大学校・専門学校等々)をはじめとして、予備校、学習塾等々の各種の授業場面に幅広く利用できる。
【符号の説明】
【0063】
1 インターネット配信授業における授業内容の理解度サポートシステム
M1~M5 授業受者(授業受講者)
PC1~PC5 コンピュータ
T 授業提供者
PC0 コンピュータ
N インターネット
2A~2E 理解度送信具
3a 送信具本体
3b 理解度送信ボタン3b
3c コンタクトスイッチ
4a RFIDリーダ
4b 人感センサ
4c カードスロット
5 USB接続ケーブル
C 授業受者カード
11 授業受者用理解度サポートプログラムメモリ
12 授業受者用制御部C
13 メモリ
14 授業受者用キーボード
15 授業受者用マウス
16 授業受者用表示部
17 カメラ
18 USBインターフェース
19 授業受者用送受信インターフェース
21 授業提供者用理解度サポートプログラムメモリ
22 授業提供者用制御部
23 メモリ
24 授業提供者用キーボード
25 授業提供者用マウス
26 授業提供者用表示部
27 プリンタ
28 授業提供者用送受信インターフェース
29 授業受者データベース(DB)
32A 理解度送信具
33a 送信具本体
33b~33d 理解度送信ボタン
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