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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127853
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20230907BHJP
   G06K 7/00 20060101ALI20230907BHJP
   H01R 12/72 20110101ALI20230907BHJP
【FI】
G06F1/16 312Q
G06K7/00 060
G06F1/16 312E
G06F1/16 312N
H01R12/72
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022031791
(22)【出願日】2022-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 大輔
(72)【発明者】
【氏名】坂東 正明
(72)【発明者】
【氏名】木下 宏晃
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223CA17
5E223EC26
5E223GB16
5E223GB42
5E223GB49
5E223GB53
(57)【要約】
【課題】部品点数を増加させることなくリセット孔を覆うことのできる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器10は、通信カード52を保持するトレイ50と、トレイ50を収納するカードソケット38と、ピンPの差し込み操作に基づいてトレイ50を排出するイジェクト機構38bと、トレイ50と一体に設けられ、イジェクト機構38bを操作するためにピンPを挿入するイジェクト孔54が形成されたカバー46と、ピンPの差し込み操作に基づいてシステムをリセットするリセットスイッチ40と、リセットスイッチ40を操作するためにピンPを挿入するリセット孔44bとを有する。カードソケット38とリセットスイッチ40とは扁平矩形の筐体12における第1縁20aに沿った位置に隣接して設けられており、トレイ50がカードソケット38に装着されているときに、リセット孔44bはカバー46で覆われる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信にかかる契約者情報を記録した通信カードから該契約者情報を読み込んで通信を行う電子機器であって、
前記通信カードを保持するトレイと、
前記通信カードを前記トレイとともに収納するカードソケットと、

前記トレイと一体に設けられたカバーと、
ピンの差し込み操作に基づいてシステムをリセットするリセットスイッチと、
前記リセットスイッチを操作するためにピンを挿入するリセット孔と、
を有し、
前記カードソケットと前記リセットスイッチとは扁平矩形の筐体における第1縁に沿った位置に隣接して設けられており、
前記トレイが前記カードソケットに装着されているときに、前記リセット孔は前記カバーで覆われている
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、
前記カードソケットに設けられてピンの差し込み操作に基づいて前記トレイを排出するイジェクト機構を有し、
前記カバーには前記イジェクト機構を操作するためにピンを挿入するイジェクト孔が形成されている
ことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器において、
前記カバーは前記第1縁の一部を形成する長尺形状であり、
前記イジェクト孔は前記カバーにおける長尺方向の一端近傍に設けられており、
前記リセット孔は前記カバーにおいて前記トレイと接続されている箇所からさらに他端側に延在している延在部によって覆われる
ことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の電子機器において、
前記筐体における前記第1縁とは異なる第2縁には音声入力用のマイク孔が形成されている
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リセットスイッチを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコンなどの電子機器には、電源ボタンが作用しなくなるなどの不測の事態にシステムをリセットするリセットスイッチが設けられているものがある(特許文献1参照)。リセットスイッチの本体は筐体内部に設けられている。筐体にはリセットスイッチを操作するためにピンを挿入するリセット孔が形成されていることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-187289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ノート型PCにおけるリセット孔は、デザイン上の観点、かつ不用意に操作されないようにする配慮から筐体の下面などの目立たない箇所に設けられることが多い。しかしながら、リセット孔はデザイン上からは視認されない構成となっていることがさらに望ましい。リセット孔を覆う専用のカバーを設ければよいが部品点数が増加する。また、リセット孔を覆う専用のカバーは相当に小さいものとなり、脱落または紛失することが懸念される。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、部品点数を増加させることなくリセット孔を覆うことのできる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の実施態様に係る電子機器は、通信にかかる契約者情報を記録した通信カードから該契約者情報を読み込んで通信を行う電子機器であって、前記通信カードを保持するトレイと、前記通信カードを前記トレイとともに収納するカードソケットと、前記トレイと一体に設けられたカバーと、ピンの差し込み操作に基づいてシステムをリセットするリセットスイッチと、前記リセットスイッチを操作するためにピンを挿入するリセット孔と、を有し、前記カードソケットと前記リセットスイッチとは扁平矩形の筐体における第1縁に沿った位置に隣接して設けられており、前記トレイが前記カードソケットに装着されているときに、前記リセット孔は前記カバーで覆われていてもよい。これにより、部品点数を増加させることなくリセット孔を覆うことができる。
【0007】
前記カードソケットに設けられてピンの差し込み操作に基づいて前記トレイを排出するイジェクト機構を有し、前記カバーには前記イジェクト機構を操作するためにピンを挿入するイジェクト孔が形成されていてもよい。これにより、カバーをつけたままでピンの挿入によりトレイの抜き取りが可能になる。
【0008】
前記カバーは前記第1縁の一部を形成する長尺形状であり、前記イジェクト孔は前記カバーにおける長尺方向の一端近傍に設けられており、前記リセット孔は前記カバーにおいて前記トレイと接続されている箇所からさらに他端側に延在している延在部によって覆われていてもよい。これにより、リセット孔はカバーにおけるイジェクト孔とは逆側となって区別しやすい。
【0009】
前記筐体における前記第1縁とは異なる第2縁には音声入力用のマイク孔が形成されていてもよい。これにより、リセット孔とマイク孔とが明確に識別されるようになる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の上記態様によれば、リセット孔がカバー一部によって覆われておりデザイン上で好適である。カバーはカードスロットの開口を覆う機能を兼ねているものであり、部品点数が増加することがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態に係る電子機器を閉じて0度姿勢とした状態を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、図1に示す電子機器を開いて180度姿勢とした状態を模式的に示す斜視図である。
図3図3は、図2に示す電子機器の内部構造を模式的に示す平面図である。
図4図4は、電子機器における電源ボタンおよびその周辺の拡大斜視図である。
図5図5は、第1立壁の一部拡大斜視図である。
図6図6は、トレイ体を取り外した状態の第1立壁の一部拡大斜視図である。
図7図7は、リセットスイッチおよびその周辺の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明にかかる電子機器の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
以下、本発明に係る電子機器について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、一実施形態に係る電子機器10を閉じて0度姿勢とした状態を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す電子機器10を開いて180度姿勢とした状態を模式的に示す斜視図である。
【0015】
図1図2に示すように、電子機器10は、第1筐体12A及び第2筐体12Bと、ヒンジ装置14と、ディスプレイ16とを備える。本実施形態の電子機器10は、本のように折り畳み可能なタブレット型PC或いはノート型PCを例示する。電子機器10は、スマートフォン又は携帯用ゲーム機等であってもよい。
【0016】
各筐体12A,12Bは、互いに隣接して配置されている。第1筐体12Aは、フレーム部材17Aと、カバー部材18Aとを備える。フレーム部材17Aは、第2筐体12Bと隣接する隣接端部12Aa以外の3辺に立壁を形成した矩形の枠状部材である。カバー部材18Aは、フレーム部材17Aの裏面開口を閉じるプレート状部材である。同様に、第2筐体12Bは、第1筐体12Aと隣接する隣接端部12Ba以外の3辺に立壁を形成したフレーム部材17Bと、フレーム部材17Bの裏面開口を閉じるカバー部材18Bとを備える。フレーム部材17A,17Bの表面開口は、ディスプレイ16で閉じられる。
【0017】
各部材17A,17B,18A,18Bは、例えばステンレスやマグネシウム、アルミニウム等の金属部材、或いは炭素繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂板等で構成される。
【0018】
ヒンジ装置14は、筐体12A,12Bを0度姿勢と180度姿勢との間で相対的に回動可能に連結している。ヒンジ装置14は、図1に示す0度姿勢で形成される隣接端部12Aa,12Ba間の隙間を隠す背表紙としても機能する。ディスプレイ16は、筐体12A,12B間に亘って延在している。
【0019】
図1に示す0度姿勢において、筐体12A,12Bは、二つ折りに折り畳まれた状態となる。ディスプレイ16は、有機ELで形成されたペーパー状のフレキシブルディスプレイである。0度姿勢時、ディスプレイ16は、図2に示す第1筐体12A側の領域R1と第2筐体12B側の領域R2とが対向するように配置され、領域R1,R2間の境界領域である折曲領域R3が円弧状に折り曲げられた状態となる。図2に示す180度姿勢において、筐体12A,12Bは、互いに左右に並んで配置される。この際、ディスプレイ16は、領域R1,R2及び折曲領域R3が平面上に並んで配置され、全体として1枚の平板形状を成す。
【0020】
以下では0度姿勢を基準とし、さらに理解を容易にするため第1筐体12Aと第2筐体12Bとをまとめて1つの筐体12として説明する。1つの筐体12からなる電子機器10は疑似的にタブレット式PCと見做すこともできる。また、1つの筐体12からなる電子機器10は、ディスプレイ16を物理的キーボードに置き換えれば、疑似的にクラムシェル型PCの本体筐体と見做すこともできる。
【0021】
図3は、図2に示す電子機器10の内部構造を模式的に示す平面図である。図3は、電子機器10を底面側から見る図である。図4は、電子機器10における電源ボタン32およびその周辺の拡大斜視図である。筐体12は扁平矩形であり、四周を形成する縁に沿った第1立壁20a、第2立壁20b、第3立壁20cおよび第4立壁20dを有する。ここでは、第1立壁20aを第1縁20aとも呼び、第2立壁20bを第2縁20bとも呼ぶこととする。第1立壁20aはフレーム部材17Aの一部であり、第2立壁20bはフレーム部材17Bの一部である。第1立壁20aと第2立壁20bとは対向する位置にある。第3立壁20cおよび第4立壁20dは、それぞれフレーム部材17Aとフレーム部材17Bとによって形成されている。第3立壁20cと第4立壁20dとは対向する位置にあり、それぞれ第1立壁20aおよび第2立壁20b直交している。
【0022】
電子機器10における筐体12の内部には、CPU22aを実装したマザーボード22、第1バッテリ装置24、第2バッテリ装置26、アンテナモジュール28、スピーカモジュール30、及び通信モジュール31等の各種電子部品を搭載している。筐体12における第1筐体12Aの部分ではマザーボード22と第1バッテリ装置24が大部分の面積を占めている。筐体12における第2筐体12Bの部分では第2バッテリ装置26が大部分の面積を占めている。スピーカモジュール30はステレオ再生に対応して一対設けられている。アンテナモジュール28は通信態様に応じて複数設けられている。
【0023】
筐体12には縁に沿って電源ボタン32、ボリュームボタン34、マイク36、カードソケット38、及びリセットスイッチ40が設けられている。
【0024】
電源ボタン32は第3立壁20cにおける第2立壁20bに近い箇所に設けられた孔から一部が外部に露呈してプッシュ操作が可能になっている。電子機器10の電源オンの操作は電源ボタン32の操作によって行われる。電子機器10の電源オフの操作はソフトウェア的に自動で行われ、または電源ボタン32の長押し操作によって行われる。ただし、不測の事態にシステムをリセットする場合にはリセットスイッチ40が用いられる。
【0025】
ボリュームボタン34は第2縁20bに沿って設けられている。ボリュームボタン34は第2立壁20bにおける第3立壁20cに近い箇所に設けられた孔から一部が外部に露呈してプッシュ操作が可能になっている。ボリュームボタン34は、例えば2方向に傾動可能なシーソー型である。
【0026】
マイク36は第2縁20bに沿って設けられている。マイク36はステレオ録音に対応して一対設けられている。一対のマイク36は第2縁30bの略中央部で適度に離れて配置されている。第2立壁20bにおける一対のマイク36と対向する箇所にはそれぞれ音声入力用の小さいマイク孔42が形成されている。外部の音を遮音せずにマイク36で入力可能とするためである。
【0027】
カードソケット38及びリセットスイッチ40は第1縁20aに沿った位置に隣接して設けられている。アンテナモジュール28およびスピーカモジュール30の一部も第1縁20aに沿った位置に設けられており、カードソケット38及びリセットスイッチ40はそれ以外のスペースに配置されている。
【0028】
図5は、第1立壁20aの一部拡大斜視図である。図6は、トレイ体48を取り外した状態の第1立壁20aの一部拡大斜視図である。図7は、リセットスイッチ40およびその周辺の斜視図である。
【0029】
カードソケット38及びリセットスイッチ40はマザーボード22の端部に実装されており、第1立壁20aの近傍にある。第1立壁20aにおけるカードソケット38及びリセットスイッチ40に対面する箇所には、浅い凹部44が形成されている。凹部44はカバー46で覆われている。凹部44およびカバー46は両端が半円形状で、第1立壁20aに沿った長尺形状である。カバー46は第1立壁20aと同一面上にあって、外観上では該第1立壁20aの一部を形成している。凹部44の底部には横長のスロット44aおよび小さいリセット孔44bが並んで形成されている。
【0030】
カバー46はトレイ体48の一部である。トレイ体48は、カバー46およびトレイ50から構成されている。トレイ50は、通信カード52を保持する枠状部材であり、カバー46から筐体12の内部の方向に突出している。通信カード52は通信にかかる契約者情報を記録したICカードであり、例えばSIM(Subscriber Identity Module)カードである。通信カード52に記録されるデータは、例えば識別番号、電話番号、メールアドレスなどである。電子機器10ではCPU22aや通信モジュール31などが通信カード52から該契約者情報を読み込み、該情報に基づいて通信を行う。
【0031】
カバー46の一端(図6の右側)の近傍には小さいイジェクト孔54が形成されている。イジェクト孔54の周囲からは筐体12の内部の方向に突出するガイド筒54aが設けられている。トレイ50はイジェクト孔54およびガイド筒54aに隣接して設けられている。カバー46はトレイ50と接続されている箇所からさらに他端側(図6の左側)に所定長さだけ延在している。この部分を延在部46aとする。カバー46は凹部44に対してほぼ隙間なく嵌り込み、延在部46aがリセット孔44bを覆い、それ以外の部分がスロット44aを覆う。リセット孔44bは、トレイ50がカードソケット38に装着されているときに延在部46aで覆われ、トレイ体48が抜かれたときに露呈される。
【0032】
カードソケット38は通信カード52をトレイ50とともに収納するものであり、扁平箱形状の本体38aおよびイジェクト機構38bを有する。本体38aはスロット44aを臨む開口を有しており、該開口から通信カード52が載置されたトレイ50が挿入される。トレイ50はトレイ体48のカバー46を押し込むことによって本体38a内に挿入されて自動的にロックされる。本体38aに挿入された通信カード52とマザーボード22とは互いの接点部が接触し、CPU22aなどによって通信カード52の読取が可能になる。
【0033】
イジェクト機構38bは、イジェクト孔54からのピンPの差し込み操作に基づいてトレイ50を排出する機構である。トレイ体48はイジェクト機構38bの作用によって僅かに側方に飛び出すのでその後は人手によって引き抜き可能である。なお、本実施例における電子機器10は、電源がオンされている状態での通信カード52の装着および抜き取りが可能な、いわゆる活線挿抜可能な形式とする。
【0034】
リセットスイッチ40は、リセット孔44bからのピンPの差し込み操作に基づいてシステムをリセットするものであり、アクチュエータ40aがリセット孔44bに対して狭い隙間を介して対面する位置に設けられている(図7参照)。このピンPは、イジェクト孔54に差し込むものと同じでよい。第1立壁20aにおけるリセット孔44bの周辺には窪み20aaが形成されている。アクチュエータ40aは窪み20aaにやや入り込んでいて、第1立壁20aの外周面までの距離が短くなっていてピンPによる操作が容易である。リセットスイッチ40はアクチュエータ40aがピンPによって押圧操作されることにより内部接点が切り替わる。リセットスイッチ40によるシステムのリセットは、電源ボタン32が作用しなくなるなどの不測の事態対応するものであり、例えば強制終了処理である。
【0035】
このように、本実施の形態に係る電子機器10ではリセット孔44bがカバー46の延在部46aによって覆われておりデザイン上で好適であるとともに不用意に操作されることがない。カバー46はスロット44aを覆う機能を兼ねているものであり、部品点数が増加することがない。カバー46はリセット孔44bとスロット44aとを覆うことから適度に長くなっていて微細部品ではなく、しかもカードソケット38によって一体的に保持されてイジェクト機構38bを操作しないかぎり排出されることはないため、脱落または紛失することはほとんどない。
【0036】
リセット孔44bからピンPを差してリセットをするのは電子機器10の電源がオンのときであるが、リセット孔44bを露呈させるためには、カバー46とともにトレイ体48の一部となっているトレイ50がカードソケット38から抜かれることになる。電子機器10では通信カード52の活線挿抜が可能であることから、このような作業が可能となる。
【0037】
凹部44におけるリセット孔44bは、カバー46におけるイジェクト孔54とは逆側にあり区別しやすい。また、カバー46を取り外した状態では、小さいリセット孔44bは横長のスロット44aに対して明確に区別される。リセット孔44bはマイク孔42と同様の小さい丸孔であるが、マイク孔42が形成されている第2縁30bとは異なる第1縁20aに形成されており、しかも通常はカバー46で覆われており、一対のマイク孔42とは異なって数が1つであり、さらに凹部44の底部に形成されているなどの違いがあり、明確に区別が可能である。したがって、マイク孔42にピンPを差し込むという誤操作を防止することができる。カードソケット38はイジェクト機構38bのないものとし、トレイ体48は人手またはその他の手段により抜き取るタイプを用いてもよい。この場合カバー46にはイジェクト孔54が不要である。
【0038】
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【符号の説明】
【0039】
10 電子機器
12 筐体
16 ディスプレイ
17A,17B フレーム部材
18A,18B カバー部材
20a 第1縁
20b 第2縁
22 マザーボード
32 電源ボタン
38 カードソケット
38a 本体
38b イジェクト機構
40 リセットスイッチ
42 マイク孔
44 凹部
44a スロット
44b リセット孔
46 カバー
46a 延在部
48 トレイ体
50 トレイ
52 通信カード
54 イジェクト孔
P ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7