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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128108
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】簡易ブース
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/343 20060101AFI20230907BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
E04B1/343 J
E04H1/12 302Z
E04H1/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032225
(22)【出願日】2022-03-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2021年3月10日にhttps://www.comany.co.jp/news/2021/03/10/16369/(公開者:コマニー株式会社)、https://www.u-presscenter.jp/article/post-45472.html(公開者:大学プレスセンター)、https://www.kanazawa-it.ac.jp/kitnews/2021/0310_booth.html(公開者:金沢工業大学)のウェブサイトにおいて公開された。2021年4月8日にhttps://www.kyodo.co.jp/release-news/2021-04-08_3604878/(公開者:株式会社共同通信社)のウェブサイトにおいて公開された。2021年11月25日にhttps://www.comany.co.jp/news/2021/11/1/112321/(公開者:コマニー株式会社)のウェブサイトにおいて公開された。2021年6月1日から6月30日に開催された防災・減災ロビー展において公開された。2021年11月3日に開催された大聖寺フェスタにおいて公開された。2021年11月7日に開催された加賀市防災訓練において公開された。2021年12月14日に開催されたSDGs FESTIVAL in名古屋丸の内において公開された。2021年6月18日放送の番組名「レオスタ」において公開された。2021年12月5日に石川県加賀市防災倉庫にて納品した。2021年12月17日に株式会社フジタクト発行の環境備品通信 第3716号第7頁において公開された。
(71)【出願人】
【識別番号】000105693
【氏名又は名称】コマニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 大輔
(72)【発明者】
【氏名】ジメネズ カール エディソン マルティン
(57)【要約】
【課題】有事の際の避難所やイベント会場で更衣室や授乳室等として使用するための組立容易で剛性を有し、安心安全且つ繰り返し使用可能な簡易ブースを提供する。
【解決手段】簡易ブースは、各壁パネル2、床パネル4、天井パネル6、ドアパネル8を備え、ドアパネル8は、閉状態において、ドアパネル8の前方に位置する床パネル4及び天井パネル6のそれぞれの前方側縁4a、6aに対し、各壁パネル2が立設される縦方向Yと直交する横方向Xを含む平面視で傾斜して位置付けられ、床パネル4と天井パネル6との間には、閉状態におけるドアパネル8の前方に突出した前方スペース38が形成される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個室空間の側方を囲む複数の壁パネルと、
前記個室空間の下方を覆う床パネルと、
前記個室空間の上方を覆う天井パネルと、
前記各壁パネルの1つに開閉可能に連結されるドアパネルと
を備え、
前記ドアパネルは、閉状態において、前記ドアパネルの前方に位置する前記床パネル及び前記天井パネルのそれぞれの前方側縁に対し、前記各壁パネルが立設される縦方向と直交する横方向を含む平面視で傾斜して位置付けられ、
前記床パネルと前記天井パネルとの間には、閉状態における前記ドアパネルの前方に突出した前方スペースが形成される、簡易ブース。
【請求項2】
前記個室空間は前記平面視で台形状をなし、前記床パネル及び前記天井パネルは前記平面視で矩形状をなし、前記前方スペースは前記平面視で三角形状をなす、請求項1に記載の簡易ブース。
【請求項3】
前記各壁パネルには、前記平面視でL字形状をなす屈曲部がそれぞれ形成され、前記各屈曲部は、それぞれ前記個室空間の側方におけるブース角部を形成し、
閉状態の前記ドアパネルの前記横方向における両側には、前記各壁パネルの1つである前記壁パネルにおいて前記屈曲部を経て折り曲げられるとともに前記ドアパネルが連結されるドア連結壁部と、前記各壁パネルの1つである前記壁パネルにおいて前記屈曲部を経て折り曲げられるとともに閉状態の前記ドアパネルが接触するドア当り壁部とが形成される、請求項1又は2に記載の簡易ブース。
【請求項4】
前記各壁パネルは、それぞれ記各壁パネルの厚みを減じた折曲線が前記縦方向に延設され、前記各壁パネルを前記折曲線でそれぞれ折り曲げることにより、前記屈曲部が形成される、請求項3に記載の簡易ブース。
【請求項5】
前記各壁パネルの上端及び下端には、1つ以上の突条部がそれぞれ形成され、
前記床パネル及び前記天井パネルのそれぞれの外側部には、前記突条部が嵌合される1つ以上の嵌合孔がそれぞれ形成され、
前記各壁パネルと前記床パネル及び前記天井パネルとは、前記突条部と前記嵌合孔とにより形成される嵌合部においてそれぞれ固定される、請求項1から4の何れか一項に記載の簡易ブース。
【請求項6】
隣り合う前記各壁パネルは、前記縦方向に延び且つ前記横方向における断面が略H字形状となる接合部材を介して接合される、請求項1から5の何れか一項に記載の簡易ブース。
【請求項7】
少なくとも前記各壁パネルのうちの1つの上端及び下端の少なくとも一方には、前記床パネル及び前記天井パネルと隙間を形成する1つ以上の通気口が切り欠かれ、
前記通気口は、前記縦方向の高さが30mm以下であり、前記横方向の幅が50mm以下である、請求項1から6の何れか一項に記載の簡易ブース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易ブースに関し、詳しくは、有事の際の避難所やイベント会場で更衣室や授乳室等として繰り返し使用可能な簡易ブースに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、個室空間を構成するための複数の壁体と、複数の壁体の一つに開閉可能に連接された扉体とを備えた折畳み式建屋が開示されている。この建屋は、何れもダンボール(紙材)で形成された、壁体、扉体、棚体、床体、及び屋根体から個室空間を形成する。扉体が連接された壁体と対向する壁体には、扉体の戸当りの位置に、柱状に折り曲げられてなる戸当り部が形成される。
【0003】
戸当り部は、扉体の開閉のたびに扉体が接触する部分であるため、ダンボール製とした場合には特に強度の確保が求められる。戸当り部を例えば平面視三角形状の中空の柱状に折り曲げて形成され、これにより戸当り部の強度を向上することができ、扉体の開閉時における建屋の強度を向上することができる。また、戸当り部を折り曲げて形成しているため、建屋を簡易な構造とすることができる。
【0004】
また、棚体は、建屋の個室状態を堅牢に維持するための個室保持手段として用いられる。壁体、棚体、床体、及び屋根体の連結は、連結具により行われ、壁体、棚体、床体、及び屋根体において連結具を取り付ける部位には連結孔が形成される。連結具は、双方の部材を固定できるものであれば特に限定されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3149473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の建屋において、扉体は建屋から外方に向けて開放されるため、避難所等の人が密集し易いエリアにおいて、建屋の入口付近に十分なスペースが確保できない場合、扉体の開放が困難となり、また、建屋の扉体の外側近くに荷物を置くことができない。また、建屋から出たユーザーは、扉体を開けてすぐに建屋の外部空間に足を踏み入れることとなる。すなわち、建屋の個室空間、すなわちプライベートスペースと、建屋の外部空間であるパブリックスペースとが近接することにより、建屋を利用するユーザーの不安感が高まるおそれがある。
【0007】
また、建屋の組み立て時において、建屋の剛性を確保するために、棚体を設置し、柱状の戸当り部を形成し、また、多数の連結具を取り付けなければならない。このため、建屋の構造が複雑になり、また、建屋の組立作業が煩雑となって、組み立てに長時間を要する。また、多数の連結具のうちの1つでも紛失すると、建屋の組み立て及び繰り返し使用が困難となる。また、工具を用いて連結具を取り付ける場合、建屋の組立作業がさらに煩雑となり、また、工具の紛失により建屋の組み立て及び繰り返し使用が困難となるおそれもある。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、有事の際の避難所やイベント会場で更衣室や授乳室等として使用するための組立容易で剛性を有し、安心安全且つ繰り返し使用可能な簡易ブースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するべく、本発明の簡易ブースは、個室空間の側方を囲む複数の壁パネルと、個室空間の下方を覆う床パネルと、個室空間の上方を覆う天井パネルと、複数の壁パネルの1つに開閉可能に連結されるドアパネルとを備え、ドアパネルは、閉状態において、ドアパネルの前方に位置する床パネル及び天井パネルのそれぞれの前方側縁に対し平面視で傾斜して位置付けられ、床パネルと天井パネルとの間には、閉状態におけるドアパネルの前方に突出した前方スペースが形成される。
【発明の効果】
【0010】
従って、本発明によれば、有事の際の避難所やイベント会場で更衣室や授乳室等として使用するための組立容易で剛性を有し、安心安全且つ繰り返し使用可能な簡易ブースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る簡易ブースを側方から見た斜視図である。
図2】簡易ブースの分解斜視図である。
図3】ヒンジの上面図である。
図4】ドアロックの上面図である。
図5】ドアパネルの下端角部の斜視図である。
図6】各パネルの一例となる断面図である。
図7】天井パネルを取り外した状態の簡易ブースを上方から見た斜視図である。
図8】ユーザーが簡易ブースに入室するときの状態を示す図である。
図9】(a)天井パネル、(b)床パネル、(c)ドアパネル、(d)第1壁パネル、(e)第2壁パネル、(f)第3壁パネル、(g)第4壁パネルの個室空間の側から見たそれぞれの平面図である。
図10】(a)接合部材の側面図、(b)接合部材の横断面図、(c)ドアエッジ部材の側面図、(d)ドアエッジ部材の横断面図、(e)パネルエッジ部材の側面図、(f)パネルエッジ部材の横断面図である。
図11】第1壁パネルを床パネルに組み付ける手順の説明図である。
図12】第2壁パネルを床パネルに組み付ける手順の説明図である。
図13】第3壁パネルを床パネルに組み付ける手順の説明図である。
図14】第4壁パネルを床パネルに組み付ける手順の説明図である。
図15】天井パネルを各壁パネルに組み付ける手順の説明図である。
図16】ドアパネルを第1壁パネルに組み付ける手順の説明図である。
図17】簡易ブースを分解して梱包可能な状態としたときの概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る簡易ブース1を側方から見た斜視図を示し、図2は、簡易ブース1の分解斜視図を示す。簡易ブース1は、第1壁パネル2A、第2壁パネル2B、第3壁パネル2C、第4壁パネル2D(以下、総じて各壁パネル2とも称する)、床パネル4、天井パネル6、及びドアパネル8により個室空間10を区画する。なお、各パネル2~8が上下に立設される方向を縦方向Yと定義し、縦方向Yと直交する各パネル2~8の幅方向をそれぞれ横方向Xと定義し、説明上用いる平面視(上面視と同意)の用語は、横方向Xを含む平面(水平面)において物を視たときと定義する。
【0013】
各壁パネル2は、個室空間10の側方を囲む。床パネル4は、個室空間10の下方を覆い、天井パネル6は、個室空間10の上方を覆う。ドアパネル8は、片開き式であり、各壁パネル2の1つである第1壁パネル2Aに例えば2つのヒンジ12で開閉可能に連結される。ヒンジ12は、筒状部材12aとピン部材12bとから構成される。
【0014】
図3は、ヒンジ12の上面図を示す。ドアパネル8には、筒状部材12aがブラケット12cなどを介してビス12dで予め取り付けられている。また、第1壁パネル2Aのドア連結壁部22には、筒状部材12aを嵌入可能なピン部材12bがブラケット12eなどを介してビス12fで予め取り付けられている。ドアパネル8を持ち上げて筒状部材12aをピン部材12bに上方から嵌め入れることにより、ドアパネル8が第1壁パネル2Aに開閉可能に連結される。
【0015】
図1及び図2に示すように、各壁パネル2には、平面視でL字形状をなす屈曲部14がそれぞれ形成される。各屈曲部14は、それぞれ個室空間10の側方におけるブース角部16を形成する。ブース角部16を形成する屈曲部14の屈曲角度は約90度である。なお、第1壁パネル2Aには、ブース角部16を形成する屈曲部14のドアパネル8の側に隣接して別の屈曲部14も形成され、この屈曲部14の屈曲角度は鈍角である。
【0016】
少なくとも各壁パネル2のうちの1つの上端及び下端の少なくとも一方には、床パネル4及び天井パネル6と隙間を形成する通気口18が1つ以上切り欠かれて形成される。通気口18の数は、例えば図1に示すように、上端及び下端に3つずつであっても良いし、図2に示すように上端及び下端に1つずつであっても良い。また、通気口18は、縦方向Yの高さが30mm以下であり、横方向Xの幅が50mm以下である。
【0017】
隣り合う各壁パネル2は、縦方向Yに延びる接合部材20を介して接合される。接合部材20は、簡易ブース1の平面視で、隣り合うブース角部16の間に位置付けられる。閉状態のドアパネル8の横方向Xにおける両側には、第1壁パネル2Aにおいて屈曲部14を経て折り曲げられるとともにドアパネル8が連結されるドア連結壁部22と、第4壁パネル2Dにおいて屈曲部14を経て折り曲げられるとともに閉状態のドアパネル8が接触するドア当り壁部24とが形成される。
【0018】
ドア連結壁部22の側縁と、ドア当たり壁部24の側縁とには、それぞれ縦方向Yに延びるパネルエッジ部材26が取り付けられる。ドア当たり壁部24と接触し得る側のドアパネル8の側縁には、縦方向Yに延びるドアエッジ部材28が取り付けられる。また、ドアパネル8の縦方向Yにおける略中央であって横方向Xにおけるドア当たり壁部24の近傍には、ドアロック30が取り付けられている。
【0019】
図4は、ドアロック30の上面図を示す。ドアロック30は、スライドロック式であり、横方向Xにスライド可能なロック部材30aを有する。ロック部材30aをドア当たり壁部24と平面視において重なる位置までスライドさせることにより、閉状態のドアパネル8が個室空間10内において開放不能にロックされる。
【0020】
図5は、ドアパネル8の下端角部の斜視図を示す。図1及び図2に図示していないが、ドアパネル8の下端角部に保護キャップ部材32を取り付けても良い。これにより、ドアパネル8の開閉時にユーザーの足の指などがドアパネル8の下端角部に接触した場合のユーザーの怪我を防止することができる。
【0021】
図6は、各パネル2~8の一例となる断面図を示す。各パネル2~8は、軽量板部材であり、例えばポリプロピレンなどの樹脂から成形されたプラスチックボードである。各パネル2~8は、例えば、樹脂シートに多数の円柱状の凹部34aを成形したシート基材34と、シート基材34の表裏面をそれぞれ覆う樹脂製の一対の被覆シート36とから構成されたプラスチックボードである。各被覆シート36は、シート基材34の表裏面に熱溶着などにより接着される。
【0022】
図7は、天井パネル6を取り外した状態の簡易ブース1を上方から見た斜視図を示す。ドアパネル8は、閉状態において、ドアパネル8の前方に位置する床パネル4及び天井パネル6のそれぞれの前方側縁に対し平面視で傾斜して位置付けられる。なお、図7においては、床パネル4の前方側縁のみを4aで示し、天井パネル6の前方側縁は後述の図8において6aで示す。
【0023】
そして、床パネル4と天井パネル6との間には、閉状態におけるドアパネル8の前方に突出した前方スペース38が形成される。本実施形態の場合、個室空間10は平面視で台形状をなし、床パネル4及び天井パネル6は平面視で矩形状をなし、前方スペース38は平面視で三角形状をなしている。
【0024】
図8は、ユーザーが簡易ブース1に入室するときの状態を示す。簡易ブース1に前方スペース38が形成されることにより、ユーザーがドアパネル8を開放したとき、ユーザーは前方スペース38にドアパネル8の大部分を留めた状態で個室空間10に入室可能である。すなわち、簡易ブース1の外方にドアパネル8を大きく開放しなくても良い。また、ユーザーは、前方スペース38に自身の荷物を安全に置くこともできる。さらに、前方スペース38は、個室空間10、すなわちプライベートスペースと、簡易ブース1の外部空間となるパブリックスペースとの間のワンクッションとなる空間として機能する。
【0025】
図9は、(a)天井パネル6、(b)床パネル4、(c)ドアパネル8、(d)第1壁パネル2A、(e)第2壁パネル2B、(f)第3壁パネル2C、(g)第4壁パネル2Dの個室空間10の側から見た平面図をそれぞれ示す。各壁パネル2には、溝を形成する、或いは切り込みを入れるなどして厚みを減じた折曲線40が縦方向Yにそれぞれ延設される。各壁パネル2は、折曲線40において容易に折り曲げ可能であり、各壁パネル2を折曲線40においてそれぞれ折り曲げることにより、前述した屈曲部14が形成される。
【0026】
各壁パネル2の上端及び下端には、1つ以上の突条部42がそれぞれ形成される。床パネル4及び天井パネル6のそれぞれの外側部には、突条部42が嵌合される1つ以上の嵌合孔44がそれぞれ形成される。各壁パネル2と床パネル4及び天井パネル6とは、突条部42と嵌合孔44とにより形成される嵌合部45(図1参照)においてそれぞれ固定される。
【0027】
さらに、各壁パネル2と床パネル4及び天井パネル6との境界に形成される隅部は、個室空間10の内側から第1面ファスナ46で固定される。第1面ファスナ46は、多数の樹脂繊維をループ状に成形したループ材と、多数の樹脂繊維を毛羽立たせたフック材とから構成される。フック材にループ材を貼り付けることにより、毛羽立った繊維にループ状の繊維が絡み合い、フック材とループ材とが係止され、第1面ファスナ46による固定が可能となる。
【0028】
各壁パネル2と床パネル4及び天井パネル6との隅部が形成される適宜位置に、1つ以上の対となるループ材及びフック材が予め取り付けられる。なお、図9においては、ループ材及びフック材を総じて第1面ファスナ46として図示している(後述する第2面ファスナ48及び第3面ファスナ50についても同様)。ループ材及びフック材の一方は、ループ材及びフック材の他方に貼り付け可能な長さを有する。
【0029】
また、ループ材及びフック材の一方は、簡易ブース1の組み立て状態で、床パネル4及び天井パネル6、又は各壁パネル2に沿う方向にL字形状に予め屈曲されているのが好ましい。また、第1面ファスナ46による固定は個室空間10の内側から行われ、個室空間10の外側から第1面ファスナ46による固定を解除することはできない。また、第1面ファスナ46は、図9に示すように、嵌合部45の近傍に取り付けるのが好ましい。
【0030】
また、隣り合う各壁パネル2は、前述した接合部材20による接合に加え、個室空間10の外側から第2面ファスナ48でも固定される。第2面ファスナ48は、第1面ファスナ46と同様の固定手段であり、対向する各壁パネル2の側縁の近傍領域に対となるループ材又はフック材が予め取り付けられる。また、第2面ファスナ48は、図9に示すように、各壁パネル2の上部に取り付けるのが好ましい。
【0031】
図10は、(a)接合部材20の側面図、(b)接合部材20の横断面図、(c)ドアエッジ部材28の側面図、(d)ドアエッジ部材28の横断面図、(e)パネルエッジ部材26の側面図、(f)パネルエッジ部材26の横断面図をそれぞれ示す。接合部材20、ドアエッジ部材28、及びパネルエッジ部材26は、軽量金属材、例えばアルミ材から成形される。図10(b)に示すように、接合部材20は横方向断面が略H字形状となり、図10(d)に示すように、ドアエッジ部材28は横方向断面が略T字形状となり、図10(f)に示すように、パネルエッジ部材26は横方向断面が略U字形状となる。
【0032】
接合部材20には、対向する各壁パネル2の側縁が接合される2つの接合面20aが形成され、ドアエッジ部材28には、対向するドアパネル8の側縁が接合される1つの接合面28aが形成され、パネルエッジ部材26には、対向する各壁パネル2の側縁が接合される1つの接合面26aが形成される。各接合面20a、28a、26aと、これらが取り付けられる前述した各側縁とは、第3面ファスナ50で固定される。第3面ファスナ50は、第1及び第2面ファスナ46,48と同様の固定手段である。
【0033】
以下、図11図16を参照して、簡易ブース1の組み立て手順の一例を説明する。なお、各図において引き出し線とともに円又は四角で囲んで(a)、(b)、(c)・・などで示した図は、説明上必要な部位を拡大した部分図である。図11は、第1壁パネル2Aを床パネル4に組み付ける手順の説明図を示す。
【0034】
先ず、図11に示すように、床パネル4を載置した後、(a)第1壁パネル2Aの側縁とパネルエッジ部材26の接合面26aとを突き合せて第3面ファスナ50で固定し、第1壁パネル2Aにパネルエッジ部材26を取り付ける。なお、(b)、(c)は、パネルエッジ部材26が取り付けられた第1壁パネル2Aの上端、下端をそれぞれ示す。
【0035】
次に、(d)第1壁パネル2Aを2か所の折曲線40で折り曲げて2つの屈曲部14と1つのブース角部16を形成した後、第1壁パネル2Aの下端に形成された突条部42を対応する床パネル4の嵌合孔44に嵌め込み、第1壁パネル2Aを床パネル4に組み付ける。次に、(e)第1壁パネル2Aと床パネル4とを2か所の第1面ファスナ46で固定する。
【0036】
図12は、第2壁パネル2Bを床パネル4に組み付ける手順の説明図を示す。次に、図12に示すように、(a)第2壁パネル2Bの側縁と接合部材20の一方の接合面20aとを突き合せて第3面ファスナ50で固定し、第2壁パネル2Bに接合部材20を取り付ける。次に、(b)第2壁パネル2Bを1か所の折曲線40で折り曲げて屈曲部14及びブース角部16を形成する。次に、第2壁パネル2Bに取り付けた接合部材20の他方の接合面20aを第1壁パネル2Aの側縁に突き合せて第3面ファスナ50で固定する。
【0037】
併せて、第2壁パネル2Bの下端に形成された突条部42を対応する床パネル4の嵌合孔44に嵌め込み、第2壁パネル2Bを床パネル4に組み付ける。次に、(c)第2壁パネル2Bと床パネル4とを2か所の第1面ファスナ46で固定する。次に、(d)第1及び第2壁パネル2A、2Bを第2面ファスナ48で固定する。
【0038】
図13は、第3壁パネル2Cを床パネル4に組み付ける手順の説明図を示す。次に、図13に示すように、(a)第3壁パネル2Cの側縁と接合部材20の一方の接合面20aとを突き合せて第3面ファスナ50で固定し、第3壁パネル2Cに接合部材20を取り付ける。次に、(b)第3壁パネル2Cを1か所の折曲線40で折り曲げて屈曲部14及びブース角部16を形成する。次に、第3壁パネル2Cに取り付けた接合部材20の他方の接合面20aを第2壁パネル2Bの側縁に突き合せて第3面ファスナ50で固定する。
【0039】
併せて、第3壁パネル2Cの下端に形成された突条部42を対応する床パネル4の嵌合孔44に嵌め込み、第3壁パネル2Cを床パネル4に組み付ける。次に、(c)第3壁パネル2Cと床パネル4とを2か所の第1面ファスナ46で固定する。次に、(d)第2及び第3壁パネル2B,2Cを第2面ファスナ48で固定する。
【0040】
図14は、第4壁パネル2Dを床パネル4に組み付ける手順の説明図を示す。次に、図14に示すように、(a)第4壁パネル2Dの側縁と接合部材20の一方の接合面20aとを突き合せて第3面ファスナ50で固定し、第4壁パネル2Dに接合部材20を取り付ける。次に、(b)第4壁パネル2Dの側縁とパネルエッジ部材26の接合面26aとを突き合せて第3面ファスナ50で固定し、第4壁パネル2Dにパネルエッジ部材26を取り付ける。次に、(c)第4壁パネル2Dを1か所の折曲線40で折り曲げて屈曲部14及びブース角部16を形成する。
【0041】
次に、第4壁パネル2Dに取り付けた接合部材20の他方の接合面20aを第3壁パネル2Cの側縁に突き合せて第3面ファスナ50で固定する。併せて、第4壁パネル2Dの下端に形成された突条部42を対応する床パネル4の嵌合孔44に嵌め込み、第4壁パネル2Dを床パネル4に組み付ける。次に、(d)第4壁パネルと床パネルとを1か所の第1面ファスナ46で固定する。次に、(e)第3及び第4壁パネル2C,2Dを第2面ファスナ48で固定する。
【0042】
図15は、天井パネル6を各壁パネル2に組み付ける手順の説明図を示す。次に、図15に示すように、組み立てた各壁パネル2の上に天井パネル6を載置する。この際、各壁パネル2の上端に形成された突条部42に天井パネル6の嵌合孔44を嵌め込み、天井パネル6を各壁パネル2に組み付ける。なお、ドア連結壁部22又はドア当り壁部24の側から簡易ブース1の周方向に沿って、順に突条部42に嵌合孔44を嵌め込むのが好ましい。これにより、天井パネル6の取り付け作業時に、天井パネル6をドア連結壁部22又はドア当り壁部24において支持させることができる。従って、天井パネル6を安定した状態で組み付けることができるため、簡易ブース1の組立作業の効率化を図ることができる。
【0043】
次に、(a)各壁パネル2と天井パネル6とを各第1面ファスナ46で固定する。突条部42に嵌合孔44を順次嵌め込む際、嵌め込んだ箇所の近傍の第1面ファスナ46を仮止めするのが好ましい。これにより、天井パネル6をより一層安定した状態で組み付けることができるため、簡易ブース1の組立作業のさらなる効率化を図ることができる。なお、すべての突条部42に嵌合孔44を嵌め込み終えた後には、仮止めした第1面ファスナ46を本止めして固定する。
【0044】
図16は、ドアパネル8を第1壁パネル2Aに組み付ける手順の説明図を示す。次に、図16に示すように、(a)ドアパネル8の側縁とドアエッジ部材28の接合面28aとを突き合せて第3面ファスナ50で固定し、ドアパネル8にドアエッジ部材28を取り付ける。次に、(b)ドアパネル8の下端角部のドアエッジ部材28の下側から保護キャップ部材32を同梱の接着剤などで接着して取り付ける。次に、ドアパネル8を持ち上げて、ドアパネル8の筒状部材12aをドア連結壁部22のピン部材12bに上方から嵌め込み、ドアパネル8をドア連結壁部22に取り付ける。以上により、簡易ブースの組み立てが完了する。
【0045】
図17は、簡易ブース1を分解して梱包可能な状態としたときの概略的な斜視図を示す。簡易ブース1は、梱包可能な状態において、例えば長さL:2220mm程度、幅W:1250mm程度、高さH:380mm程度のコンパクトな形状となる。また、各壁パネル2は図6に示すような中空積層構造であり、軽量であるため、簡易ブース1を避難所等へ容易に運び込むことができる。
【0046】
以上のように、本実施形態の簡易ブース1は、ドアパネル8が閉状態においてドアパネル8の前方に位置する床パネル4及び天井パネル6のそれぞれの前方側縁4a、6aに対し平面視で傾斜して位置付けられ、床パネル4と天井パネル6との間には前方スペース38が形成される。これにより、有事の際の避難所やイベント会場で更衣室や授乳室等として使用するための組立容易で剛性を有し、安心安全且つ繰り返し使用可能な簡易ブース1を実現することができる。
【0047】
具体的には、ユーザーは、前方スペース38においてドアパネル8を開放して個室空間10に入室可能である。また、ユーザーは前方スペース38に自身の荷物を安全に置くこともできる。さらに、個室空間10、すなわちプライベートスペースと、簡易ブース1の外部空間となるパブリックスペースとの間にワンクッションとなる空間が形成されることにより、簡易ブース1を利用するユーザーの安心感を高めることができる。
【0048】
より具体的には、個室空間10は平面視で台形状をなし、床パネル4及び天井パネル6は平面視で矩形状をなし、前方スペース38は平面視で三角形状をなす。これにより、簡易ブース1を比較的単純な形状としながら、前方スペース38を形成することができる。
【0049】
また、各壁パネル2には屈曲部14がそれぞれ形成され、各屈曲部14はブース角部16を形成する。これにより、各壁パネル2を折り曲げるだけの簡単な作業で、簡易ブース1に継ぎ目のないブース角部16を形成することができる。従って、簡易ブース1の特に縦方向Yの剛性を高めることができる。
【0050】
また、閉状態のドアパネル8の横方向Xにおける両側には、屈曲部14を経て折り曲げられるドア連結壁部22とドア当り壁部24とが形成される。これにより、ドア連結壁部22及びドア当り壁部24をブース角部16から継ぎ目のない部位とすることができる。従って、ドアパネル8の開閉により負荷が掛かり易いドア連結壁部22及びドア当たり壁部24の剛性を高めることができる。
【0051】
また、各壁パネル2には、それぞれの厚みを減じた折曲線40が縦方向Yに延設され、各壁パネル2を折曲線40で折り曲げることにより、各壁パネル2に屈曲部14及びブース角部16が形成される。これにより、簡単な加工及び作業で各壁パネル2に屈曲部14及びブース角部16を形成することができる。
【0052】
また、各壁パネル2の上端及び下端には、1つ以上の突条部42がそれぞれ形成され、床パネル4及び天井パネル6のそれぞれの外側部には、突条部42が嵌合される1つ以上の嵌合孔44がそれぞれ形成される。各壁パネル2と床パネル4及び天井パネル6とは、突条部42と嵌合孔44とにより形成される嵌合部45においてそれぞれ固定される。これにより、各壁パネル2と床パネル4及び天井パネル6とを固定するためのビスなどの連結具、及び連結具を取り付けるための工具は不要である。
【0053】
さらに、突条部42及び嵌合孔44が所定箇所に予め形成されているため、作業時において床パネル4及び天井パネル6に対する各壁パネル2の位置決めが容易になる。従って、簡易ブース1の剛性を嵌合により高めつつ、簡易ブース1の組立作業を簡素化することができる。簡易ブース1の組立及び分解が短時間で完了するため、簡易ブース1の繰り返し使用も容易である。
【0054】
また、各壁パネル2と床パネル4及び天井パネル6との境界に形成される隅部は、個室空間10の内側から第1面ファスナ46で固定される。これにより、嵌合部45を第1面ファスナ46で補強することができるため、第1面ファスナ46により簡易ブース1の組立作業の簡素化を図りつつ、簡易ブース1の剛性をさらに高めることができる。第1面ファスナ46による嵌合部45の補強効果は、第1面ファスナ46を嵌合部45の近傍に取り付けることによりさらに向上する。また、個室空間10の外側から第1面ファスナ46による固定を解除することはできないため、簡易ブース1を利用するユーザーの安心感をさらに高めることができる。
【0055】
また、隣り合う各壁パネル2は、縦方向Yに延び且つ横方向Xにおける断面が略H字形状となる接合部材20を介して接合される。これにより、隣り合う各壁パネル2の連結を接合部材20で補強することができるため、簡易ブース1の特に縦方向Yの剛性をさらに高めることができる。
【0056】
また、隣り合う各壁パネル2は、第2面ファスナ48で固定される。これにより、隣り合う各壁パネル2の連結を第2面ファスナ48でさらに補強することができるため、第2面ファスナ48により簡易ブース1の組立作業の簡素化を図りつつ、簡易ブース1の特に横方向Xの剛性を高めることができる。第2面ファスナ48による各壁パネル2の連結の補強効果は、不安定となりやすい簡易ブース1の上部、すなわち各壁パネル2の上部に第2面ファスナ48を取り付けることによりさらに向上する。
【0057】
また、ドア連結壁部22の側縁と、ドア当たり壁部24の側縁とには、それぞれ縦方向Yに延びるパネルエッジ部材26が取り付けられる。また、ドア当たり壁部24と接触し得る側のドアパネル8の側縁には、縦方向Yに延びるドアエッジ部材28が取り付けられる。これにより、ドアパネル8の開閉により負荷が掛かり易いドア連結壁部22、ドア当たり壁部24、及びドアパネル8の特に縦方向Yの剛性を高めることができる。
【0058】
また、接合部材20、パネルエッジ部材26、及びドアエッジ部材28と、これらが取り付けられる各壁パネル2、ドア連結壁部22、ドア当たり壁部24、及びドアパネル8のそれぞれの各側縁とは、第3面ファスナ50でそれぞれ固定される。これにより、第3面ファスナ50により簡易ブース1の組立作業の簡素化を図りつつ、接合部材20、パネルエッジ部材26、及びドアエッジ部材28と前述した各側縁とをより一層強固に固定することができる。
【0059】
また、少なくとの各壁パネル2のうちの1つの上端及び下端の少なくとも一方には、床パネル4及び天井パネル6と隙間を形成する1つ以上の通気口18が切り欠かれる。通気口18を形成することにより、個室空間10の通気性を高めることができる。また、通気口18は、縦方向の高さが30mm以下であり、横方向の幅が50mm以下である。これにより、通気口18に少なくともスマートフォンなどを差し込むことはできないため、個室空間10の内側がスマートフォンのカメラで撮影されることはない。従って、簡易ブース1を利用するユーザーの安心感をさらに高めることができる。
【0060】
また、簡易ブース1は、閉状態のドアパネル8を個室空間10の内側において開閉不能にロックするドアロック30を備える。これにより、ユーザーが簡易ブース1を利用中にドアロック30でロックすることにより、ドアパネル8を個室空間10の外側から開放することはできない。従って、簡易ブース1を利用するユーザーの安心感をさらに高めることができる。
【0061】
また、各パネル2~8は、前述したシート基材34と各被覆シート36とから構成されたプラスチックボードであり、各パネル2~8をこのような中空積層構造とすることにより、各パネル2~8の軽量化を図りつつ、各パネル2~8の柔軟性及び強度の双方を高めることができる。従って、梱包状態の簡易ブース1を避難所等へ容易に運び込むことができるとともに、簡易ブース1の剛性を高めつつ、簡易ブース1の組立作業を容易化することができる。
【0062】
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。例えば、前方スペース38を形成可能であれば、個室空間10、床パネル4、天井パネル6前方スペース38は説明した形状に限定されない。また、各パネル2~8は、前述した構造のプラスチックボードに厳密に限定されるものではない。
【0063】
また、前方スペース38を形成可能であれば、ドアパネル8の開き方向は右開きであっても良いし、左開きであっても良い。また、本発明の簡易ブース1は、有事の際の避難所やイベント会場で更衣室や授乳室等として繰り返し使用可能であるが、これら以外の種々の用途に使用することができ、例えば個室空間10にトイレなどを設置して、簡易ブース1により一層プライバシーが要求される個室空間10を形成することもできる。また、簡易ブース1をリモート会議で使用したり、仕事を集中して行いたい場合の集中ブースとして使用したりすることもできる。
【符号の説明】
【0064】
1 簡易ブース
2 各壁パネル
2A 第1壁パネル(壁パネル)
2B 第2壁パネル(壁パネル)
2C 第3壁パネル(壁パネル)
2D 第4壁パネル(壁パネル)
4 床パネル
4a 床パネルの前方側縁
6 天井パネル
6a 天井パネルの前方側縁
8 ドアパネル
10 個室空間
14 屈曲部
16 ブース角部
18 通気口
20 接合部材
22 ドア連結壁部
24 ドア当り壁部
38 前方スペース
40 折曲線
42 突条部
44 嵌合孔
45 嵌合部
Y 縦方向
X 横方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17