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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128181
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】コネクタの活線挿抜防止装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032350
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】鷲田 直紀
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA10
5E021FB14
5E021FC36
5E021HC16
5E021HC28
(57)【要約】
【課題】コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能なコネクタの活線挿抜防止装置を提供する。
【解決手段】電子機器2に接続されるケーブル11の雄コネクタ4が挿抜される雌コネクタ3と、雄コネクタ4の雌コネクタ3に対する挿抜を規制する規制位置と挿抜を許容する許容位置との間で移動するロック部材13とを備える。電子機器2と共通の電源から給電され、ロック部材13の位置が変わるように動作する駆動部7を備える。電子機器2が通電されている状態でロック部材13が規制位置に移動し、電子機器2が通電されていない状態ではロック部材13が許容位置に移動する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に設けられ、前記電子機器に接続されるケーブルの雄コネクタが挿抜される雌コネクタと、
前記雄コネクタの前記雌コネクタに対する挿抜を規制する規制位置と前記挿抜を許容する許容位置との間で移動するロック部材と、
前記電子機器と共通の電源から給電され、前記ロック部材の位置が変わるように動作する駆動部とを備え、
前記電子機器が通電されている状態で前記ロック部材が前記規制位置に移動し、前記電子機器が通電されていない状態では前記ロック部材が前記許容位置に移動することを特徴とするコネクタの活線挿抜防止装置。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタの活線挿抜防止装置において、
前記ロック部材は、前記規制位置と前記許容位置との間で揺動するとともに前記許容位置に向かうように付勢された揺動式のレバーによって構成され、
前記駆動部は、前記電子機器が通電されている状態で前記ロック部材を押圧して前記規制位置に揺動させるとともに、前記電子機器が通電されていない状態で前記押圧を止めるものであることを特徴とするコネクタの活線挿抜防止装置。
【請求項3】
請求項1記載のコネクタの活線挿抜防止装置において、
前記駆動部は、ソレノイドによって構成されているとともに、前記雌コネクタに前記雄コネクタが挿入される際の前記雄コネクタの移動経路に向けて進退するプランジャを備え、
前記ロック部材は、前記プランジャの先端部に設けられ、
前記電子機器が通電されている状態において、前記プランジャが前記移動経路に向けて進み、前記ロック部材が前記移動経路を遮るとともに、前記雌コネクタに接続された前記雄コネクタに係合可能な位置に移動し、
前記電子機器が通電されていない状態において、前記プランジャが前記移動経路から後退し、前記雌コネクタに接続された前記雄コネクタとの係合が解除される位置に移動することを特徴とするコネクタの活線挿抜防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通電時にコネクタの挿抜を規制する機構を備えたコネクタの活線挿抜防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空調設備などの電子機器を遠隔操作する設備に用いられるコントローラには、各種の信号の入出力を行ったり電子機器との通信を行うためにケーブルが接続されている。この種のケーブルとコントローラとを接続するにあたっては、結線作業が簡易なことからRJ-11型コネクタ、RJ-45型コネクタ等のモジュラジャックが使用される場合がある。
【0003】
モジュラジャックは、結線が簡易となる反面、活線挿抜禁止の配線も容易に抜き去ることができるため、通電状態で抜き差しされて故障の原因となる場合がある。なお、RS-485、Ethernet等のコネクタを介して接続されたICにおいては活線挿抜に対する保護機能が搭載されている場合があるが、独自通信やその他IOを有する装置においては、保護機能が搭載されていないか、活線挿抜に対して保護できないものも多い。
【0004】
モジュラジャックが使用中に取外されることを防ぐためには、例えば特許文献1に記載されているロック機構を使用することにより実現することができる。特許文献1に開示されたロック機構は、RJ-45型コネクタにロックピンを係合させて使用中に外すことができないようにする構成が採られている。ロックピンは、鍵を操作することによって、ロック位置と非ロック位置との間で移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-118637
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示すロック機構では、RJ-45型コネクタを抜き差しする際にその都度手動で鍵を操作しなければならない。このため、コネクタの抜き差し操作に加えて鍵の操作を行わなければならないから、操作が煩わしいという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能なコネクタの活線挿抜防止装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために本発明に係るコネクタの活線挿抜防止装置は、電子機器に設けられ、前記電子機器に接続されるケーブルの雄コネクタが挿抜される雌コネクタと、前記雄コネクタの前記雌コネクタに対する挿抜を規制する規制位置と前記挿抜を許容する許容位置との間で移動するロック部材と、前記電子機器と共通の電源から給電され、前記ロック部材の位置が変わるように動作する駆動部とを備え、前記電子機器が通電されている状態で前記ロック部材が前記規制位置に移動し、前記電子機器が通電されていない状態では前記ロック部材が前記許容位置に移動するものである。
【0009】
本発明は、前記コネクタの活線挿抜防止装置において、前記ロック部材は、前記規制位置と前記許容位置との間で揺動するとともに前記許容位置に向かうように付勢された揺動式のレバーによって構成され、前記駆動部は、前記電子機器が通電されている状態で前記ロック部材を押圧して前記規制位置に揺動させるとともに、前記電子機器が通電されていない状態で前記押圧を止めるものであってもよい。
【0010】
本発明は、前記コネクタの活線挿抜防止装置において、前記駆動部は、ソレノイドによって構成されているとともに、前記雌コネクタに前記雄コネクタが挿入される際の前記雄コネクタの移動経路に向けて進退するプランジャを備え、前記ロック部材は、前記プランジャの先端部に設けられ、前記電子機器が通電されている状態において、前記プランジャが前記移動経路に向けて進み、前記ロック部材が前記移動経路を遮るとともに、前記雌コネクタに接続された前記雄コネクタに係合可能な位置に移動し、前記電子機器が通電されていない状態において、前記プランジャが前記移動経路から後退し、前記雌コネクタに接続された前記雄コネクタとの係合が解除される位置に移動するものであってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能なコネクタの活線挿抜防止装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、第1の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の通電状態における側面図である。
図2図2は、第1の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の非通電状態における側面図である。
図3図3は、通電状態における活線挿抜防止装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、非通電状態における活線挿抜防止装置の構成を示すブロック図である。
図5図5は、雄コネクタを雌コネクタに挿入する過程を示す活線挿抜防止装置の側面図である。
図6図6は、雄コネクタが雌コネクタに挿入された使用状態を示す活線挿抜防止装置の側面図である。
図7図7は、雄コネクタを雌コネクタから取り外す過程を示す活線挿抜防止装置の側面図である。
図8図8は、第2の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の非通電状態における側面図である。
図9図9は、第3の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の通電状態における側面図である。
図10図10は、第3の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の非通電状態における側面図である。
図11図11は、第4の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の通電状態における側面図である。
図12図12は、第4の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の非通電状態における側面図である。
図13図13は、第5の実施の形態によるコネクタの活線挿抜防止装置の非通電状態における側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係るコネクタの活線挿抜防止装置の一実施の形態を図1図7を参照して詳細に説明する。
図1に示す活線挿抜防止装置1は、電子機器2の雌コネクタ3に対して雄コネクタ4を挿抜する際の制限を付与するものである。電子機器2としては、図示してはいないが、例えば空調設備やその他の機械設備に設けられるコントローラを挙げることができる。
この実施の形態による活線挿抜防止装置1は、電子機器2の基板5に実装された雌コネクタ3と、雌コネクタ3の近傍に配置されたロック機構6および駆動部7とを備えている。
【0014】
(雌コネクタの説明)
雌コネクタ3は、電子機器2に接続されるケーブル11の雄コネクタ4が挿抜されるもので、電子機器2の外に向けて開口する挿入口12を有している。雌コネクタ3に雄コネクタ4が挿入されることにより、雌コネクタ3が実装されている基板5の回路(図示せず)と雄コネクタ4側のケーブル11とが電気的に接続される。これらの雌コネクタ3と雄コネクタ4は、例えばRJ-11型コネクタ、RJ-45型コネクタ等を構成するモジュラコネクタとモジュラジャックや、USBコネクタなどを用いることができる。
【0015】
(ロック機構の説明)
ロック機構6は、雌コネクタ3の近傍に設けられたロック部材13と、このロック部材13を揺動自在に支持する支軸14などによって構成されている。
この実施の形態によるロック部材13は、上下方向に揺動する揺動式のレバーによって構成されている。このロック部材13の一端部(図1においては左側の端部)は、水平な支軸14を介して電子機器2の筐体15に揺動自在に支持されている。ロック部材13の他端部には、上方に向けて突出する爪片16が設けられている。
【0016】
このロック部材13は、図1に示す規制位置と、図2に示す許容位置との間で揺動する。規制位置は、ロック部材13が基板5の下面に沿う位置である。許容位置は、ロック部材13が自重で傾斜し、爪片16を有する先端部分が電子機器2の筐体15のストッパー部15aに載せられる位置である。すなわち、ロック部材13は、規制位置と許容位置との間で揺動するように構成されているとともに、許容位置に向かうように重力によって付勢されている。
【0017】
爪片16は、雌コネクタ3に対する雄コネクタ4の挿抜を規制するためのもので、図1に示す側面視において上方に向けて凸になる三角形状に形成されている。この爪片16は、ロック部材13が図1に示すように規制位置に位置付けられた状態において、雄コネクタ4の挿抜時の移動経路17を遮るとともに、図6に示すように、雌コネクタ3に挿入された雄コネクタ4の後端に接触する(雄コネクタ4に係合する)ように構成されている。このため、ロック部材13が規制位置に位置付けられることにより、雄コネクタ4を雌コネクタ3に挿入することはできなくなり、しかも、雌コネクタ3に挿入されている雄コネクタ4を雌コネクタ3から外すこともできなくなる。すなわち、ロック部材13が規制位置に位置付けられることにより、雄コネクタ4の雌コネクタ3に対する挿抜が規制される。
【0018】
また、爪片16は、ロック部材13が図2に示すように許容位置に位置付けられている状態においては、雄コネクタ4の挿抜時の移動経路17から下方に退くように構成されている。このため、ロック部材13が許容位置に位置付けられることにより、雄コネクタ4を雌コネクタ3に挿入することが可能になるとともに、雌コネクタ3に挿入されている雄コネクタ4を雌コネクタ3から外すことが可能になる。すなわち、ロック部材13が許容位置に位置付けられることにより、雌コネクタ3に対する雄コネクタ4の挿抜が許容される。
【0019】
(駆動部の説明)
駆動部7は、ロック部材13の下面に沿って水平方向に平行移動するスライド部材21と、スライド部材21を駆動する自己復帰型のソレノイド22などを備えている。スライド部材21は、ソレノイド22のプランジャ23に支持され、ソレノイド22が動作することによりプランジャ23と一体に移動する。スライド部材21がロック部材13の下面に接触しながらロック部材13の先端側に前進することにより、ロック部材13がスライド部材21によって上方に向けて押され、図1に示すように規制位置に位置付けられる。また、図2に示すように、スライド部材21がロック部材13の基端側(支軸14を有する一端部側)に後退することにより、ロック部材13がスライド部材21によって支えられることがなくなり、自重によって許容位置に移動する。
【0020】
ソレノイド22は、プランジャ23と、プランジャ23が貫通するとともに図示していないコイルを収容する本体24と、プランジャ23をスライド部材21とは反対方向に付勢する復帰ばね25などを備えている。このソレノイド22は、図3および図4に示す電源検出回路31に接続され、電源検出回路31から給電されて動作する。図3は電源ON時(コネクタロック時)の活線挿抜防止装置1の構成を示し、図4は電源OFF時(コネクタロック解除時)の活線挿抜防止装置1の構成を示している。図3および図4において符号32で示すものは電源であり、符号33で示すものは電源スイッチである。
【0021】
電源検出回路31は、電子機器2の電源電圧を検出し、電子機器2の電源がON状態であるときにソレノイド22に給電し、電子機器2の電源がOFF状態であるときにはソレノイド22への給電を絶つ。ソレノイド22は、給電されることによりプランジャ23を復帰ばね25のばね力に抗して前進させる。また、ソレノイド22への給電が絶たれることにより、復帰ばね25のばね力でプランジャ23が後退する。すなわち、ソレノイド22は、電子機器2と共通の電源32から給電され、ロック部材13の位置が変わるように(許容位置と規制位置との間で移動するように)動作する。詳述すると、駆動部7は、電子機器2が通電されている状態でスライド部材21を前進させてロック部材13を押圧し、規制位置に移動させるとともに、電子機器2が通電されていない状態でスライド部材21を後退させてロック部材13の押圧を止める。ロック部材13は、駆動部7によって押圧されなくなると、自重で許容位置に移動する。
【0022】
(活線挿抜防止装置の動作の説明)
この実施の形態による活線挿抜防止装置1においては、電子機器2が給電されていない状態で雌コネクタ3に対して雄コネクタ4を挿抜することができるようになる。電子機器2が給電されていない状態においては、図2および図5に示すように、スライド部材21が後退してロック部材13が許容位置に位置付けられ、雄コネクタ4の移動経路17が爪片16によって遮られることがなくなる。このため、雄コネクタ4を雌コネクタ3に挿入することが可能になる。
【0023】
電源スイッチがON操作されて電子機器2が給電されると、これに伴ってソレノイド22が給電され、図1および図6に示すようにスライド部材21がロック部材13を押して規制位置に揺動させる。この状態においては、図1に示すように雄コネクタ4の移動経路17が爪片16によって遮られるために雌コネクタ3に雄コネクタ4を挿入することはできない。また、図6に示すように雌コネクタ3に雄コネクタ4が挿入されている場合は、爪片16が雄コネクタ4の後端に当たっているために、雄コネクタ4を雌コネクタ3から外すことはできない。雌コネクタ3に挿入されている雄コネクタ4は、電源スイッチ33がOFF操作されて電子機器2への給電が絶たれることによって、雌コネクタ3から取り外すことが可能になる(図7参照)。
【0024】
したがって、雄コネクタ4の挿抜が規制される状態と、雄コネクタ4の挿抜が許容される状態とが電子機器2の通電状態に応じて自動で切り替わるため、コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能なコネクタの活線挿抜防止装置を提供することができる。
【0025】
この実施の形態によるロック部材13は、規制位置と許容位置との間で揺動するとともに許容位置に向かうように付勢された揺動式のレバーによって構成されている。また、駆動部7は、電子機器2が通電されている状態でロック部材13を押圧して規制位置に揺動させるとともに、電子機器2が通電されていない状態で押圧を止めるものである。この実施の形態によれば、揺動式のレバーを雌コネクタ3に沿わせて配置できるから、コンパクトな活線挿抜防止装置を実現することができる。
【0026】
(第2の実施の形態)
ロック部材は図8に示すように構成することができる。図8において、図1図7によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。図8に示すロック部材13の先端部(揺動端部)には、ばね部材41が接続されている。このばね部材41は、引っ張りコイルばねで、ロック部材13の先端部と電子機器2の筐体15との間に設けられており、ロック部材13の先端部を雌コネクタ3から離れる方向に付勢している。
【0027】
このようにロック部材13が許容位置に向けてばね部材41によって付勢されることにり、ロック部材13の使用時の姿勢に制約を受けることがなくなる。例えばロック部材13が上下方向に延びるような姿勢で活線挿抜防止装置1を使用することができるようになる。
【0028】
(第3の実施の形態)
駆動部は図9および図10に示すように構成することができる。図9および図10において、図1図8によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図9および図10に示すロック部材13は、支軸14から爪片16とは反対側に延びる延長部42を有している。また、図9および図10に示す駆動部7は、ソレノイド22の軸線が支軸14の軸線と直交する方向であって、かつロック部材13の長手方向とも直交する方向に延びるように設置されている。このソレノイド22は、給電時に図9に示すようにプランジャ23が前進して延長部を押圧し、給電が絶たれることにより図10に示すようにプランジャ23が復帰ばね25のばね力で後退するように構成されている。プランジャ23が延長部42を押す方向は、爪片16が雌コネクタ3に向かう方向である。
【0029】
また、ロック部材13の先端部には、図8に示した形態を採る場合と同様に引っ張りコイルばねが接続されている。
駆動部7とロック部材13とをこのように構成する場合であっても、雄コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能なコネクタの活線挿抜防止装置を提供することができる。
【0030】
(第4の実施の形態)
駆動部とロック部材は図11および図12に示すように構成することができる。図11および図12において、図1図7によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図11および図12に示す駆動部7は、ソレノイド22によって構成されているとともに、雌コネクタ3に雄コネクタ4が挿入される際の雄コネクタ4の移動経路17に向けて進退するプランジャ23を備えている。また、この実施の形態によるロック部材13は、プランジャ23の先端部に設けられている。
【0031】
この実施の形態による活線挿抜防止装置1においては、電子機器2が通電されている状態において、図11に示すようにプランジャ23が雄コネクタ4の移動経路17に向けて進み、ロック部材13が移動経路17を遮るとともに、雌コネクタ3に接続された雄コネクタ4に係合可能な位置に移動する。また、電子機器2が通電されていない状態においては、図12に示すようにプランジャ23が雄コネクタ4の移動経路17から後退し、雌コネクタ3に接続された雄コネクタ4との係合が解除される位置にロック部材13が移動する。
この実施の形態に示すように活線挿抜防止装置を構成する場合であっても、雄コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能になる。
【0032】
(第5の実施の形態)
駆動部は図13に示すように構成することができる。図13において、図1図7によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図13に示す駆動部7は、回転式のモータ51を用いて構成されている。モータ51の回転軸52は、ロック機構6の支軸14と同一軸線上に位置付けられ、支軸14に一体に回動するように連結されている。支軸14はロック部材13に結合されている。すなわち、回転軸52と支軸14とが一体に回動することによりロック部材13が揺動する。
モータ51は、電子機器2が通電されている状態で支軸14をロック部材13が規制位置に向かう方向に駆動し、電子機器2が通電されていない状態で支軸14をロック部材13が許容位置に向かう方向に駆動する。
駆動部7をこのように構成する場合であっても、雄コネクタの活線挿抜を規制するにあたって簡単にかつ確実に行うことが可能になる。
【符号の説明】
【0033】
1…活線挿抜防止装置、2…電子機器、3…雌コネクタ、4…雄コネクタ、7…駆動部、11…ケーブル、13…ロック部材、17…雄コネクタの移動経路、22…ソレノイド、23…プランジャ、41…ばね部材、51…モータ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13