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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128186
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】シート状部材の巻取装置
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/00 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
B60J3/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032358
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000117135
【氏名又は名称】芦森工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】下平 敦司
(57)【要約】
【課題】巻取シャフトのがたつきを抑制しつつ、巻取シャフトが円滑に回転できるようにすることを目的とする。
【解決手段】シート状部材22aと、巻取シャフト32と、第1支持部56を有する第1回転支持部材50と、第2支持部66を有する第2回転支持部材60とを含み、巻取シャフトと相対回転不能かつ巻取シャフトの長手方向に沿ってスライド可能なスライド部材47と、巻取シャフトを巻取方向へ付勢する付勢部材46とを備え、第1支持部及び前記第2支持部は、巻取シャフトをその長手方向に沿って相対移動可能に支持し、付勢部材46は、巻取シャフトの展開方向の回転により伸長すると共に、巻取シャフトの巻取方向の回転により収縮し、巻取シャフトは、シート状部材の展開時には、付勢部材の伸長により第2回転支持部材側に押され、シート状部材の収納時には、付勢部材の収縮により第1回転支持部材側に引っ張られる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両におけるシート状部材の巻取装置であって、
シート状部材と、
前記シート状部材の一端が取付けられた中空状の巻取シャフトと、
前記巻取シャフトの一端を相対回転可能に支持する第1支持部を有する第1回転支持部材と、前記巻取シャフトの他端を相対回転可能に支持する第2支持部を有する第2回転支持部材とを含み、前記シート状部材を収納可能なケースと、
前記巻取シャフトの内部に、前記巻取シャフトと相対回転不能かつ前記巻取シャフトの長手方向に沿ってスライド可能に配置されたスライド部材と、
前記巻取シャフト内で一端が前記第1支持部に取付けられると共に他端が前記スライド部材に取付けられ、前記巻取シャフトの長手方向に沿って伸縮可能で、かつ、前記巻取シャフトを前記シート状部材の巻取方向へ付勢している付勢部材と、
を備え、
前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記第1回転支持部材と前記第2回転支持部材との間で前記巻取シャフトをその長手方向に沿って相対移動可能に支持しており、
前記付勢部材は、前記シート状部材の展開による前記巻取シャフトの展開方向の回転により伸長すると共に、前記シート状部材の収納による前記巻取シャフトの巻取方向の回転により収縮し、
前記巻取シャフトは、前記シート状部材の展開時には、前記付勢部材の伸長により前記スライド部材を介して前記第2回転支持部材側に押されて移動すると共に、前記シート状部材の収納時には、前記付勢部材の収縮により前記スライド部材を介して前記第1回転支持部材側に引っ張られて移動する、シート状部材の巻取装置。
【請求項2】
請求項1記載のシート状部材の巻取装置であって、
前記シート状部材の展開開始後、前記巻取シャフトが2回転するよりも前に、前記巻取シャフトがその長手方向において前記第2回転支持部材への移動を規制された状態となり、
前記シート状部材の収納開始後、前記巻取シャフトが2回転するよりも前に、前記巻取シャフトがその長手方向において前記第1回転支持部材への移動を規制された状態となる、シート状部材の巻取装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のシート状部材の巻取装置であって、
前記巻取シャフトの他端及び前記第2支持部の一方が軸部を有し、他方が軸受部を有し、
前記軸部及び前記軸受部の少なく一方が、前記巻取シャフトの長手方向に対して傾斜する傾斜面を有し、
前記シート状部材の展開時に、前記付勢部材の伸長により前記巻取シャフトが前記第2回転支持部材側に押されて移動すると、前記巻取シャフトの他端は前記傾斜面により前記第2支持部に対して前記巻取シャフトの長手方向と直交する方向に変位する、シート状部材の巻取装置。
【請求項4】
請求項3に記載のシート状部材の巻取装置であって、
前記軸受部は、前記傾斜面として、開口縁から最も深い部分に向けて徐々に深くなる回転面状の傾斜凹面を有する、シート状部材の巻取装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のシート状部材の巻取装置であって、
前記軸部は、前記傾斜面として、先端側に向けて徐々に直径が小さくなる回転面状の傾斜凸面を有する、シート状部材の巻取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、シート状部材の巻取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、軸受部の貫通部が巻取チューブの端部内に配置される構成が開示されている。特許文献1では、貫通部にキャップが外装されており、キャップと巻取チューブとの間にリングが配置される。リングは変形可能かつ摩擦係数が低い部材であり、このリングによって、キャップと巻取チューブとの接触が確実になされる旨開示されている。
【0003】
特許文献2には、スクリーンの一端を留めた巻取軸部材と、該巻取軸部材の端部を回転可能に支持する回転支持軸部材と、該回転支持軸部材を傾けることが可能に保持する軸保持部材とを備える巻取装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】EP1717409A2
【特許文献2】特開2018-002031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2のいずれにおいても、巻取チューブ(又は巻取軸部材)のいずれかの端面が、軸受部(又は軸保持部材)に強干渉すると、巻取チューブ(又は巻取軸部材)の円滑な回転が妨げられる。
【0006】
製造誤差等を考慮して、巻取チューブ(又は巻取軸部材)の端面と、軸受部(又は軸保持部材)との間に隙間を確保するためには、両端の軸受部(又は軸保持部材)のうち巻取チューブ(又は巻取軸部材)の端面に対向する部分間の間隔を、巻取チューブ(又は巻取軸部材)の長さを、よりも大きくすることが望まれる。
【0007】
この場合、巻取チューブ(又は巻取軸部材)がその長手方向に沿って動いてがたつきが発生する可能性がある。
【0008】
そこで、本開示は、巻取シャフトのがたつきを抑制しつつ、巻取シャフトが円滑に回転できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、シート状部材の巻取装置は、車両におけるシート状部材の巻取装置であって、シート状部材と、前記シート状部材の一端が取付けられた中空状の巻取シャフトと、前記巻取シャフトの一端を相対回転可能に支持する第1支持部を有する第1回転支持部材と、前記巻取シャフトの他端を相対回転可能に支持する第2支持部を有する第2回転支持部材とを含み、前記シート状部材を収納可能なケースと、前記巻取シャフトの内部に、前記巻取シャフトと相対回転不能かつ前記巻取シャフトの長手方向に沿ってスライド可能に配置されたスライド部材と、前記巻取シャフト内で一端が前記第1支持部に取付けられると共に他端が前記スライド部材に取付けられ、前記巻取シャフトの長手方向に沿って伸縮可能で、かつ、前記巻取シャフトを前記シート状部材の巻取方向へ付勢している付勢部材と、を備え、前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記第1回転支持部材と前記第2回転支持部材との間で前記巻取シャフトをその長手方向に沿って相対移動可能に支持しており、前記付勢部材は、前記シート状部材の展開による前記巻取シャフトの展開方向の回転により伸長すると共に、前記シート状部材の収納による前記巻取シャフトの巻取方向の回転により収縮し、前記巻取シャフトは、前記シート状部材の展開時には、前記付勢部材の伸長により前記スライド部材を介して前記第2回転支持部材側に押されて移動すると共に、前記シート状部材の収納時には、前記付勢部材の収縮により前記スライド部材を介して前記第1回転支持部材側に引っ張られて移動する、シート状部材の巻取装置である。
【発明の効果】
【0010】
この巻取装置によると、巻取シャフトのがたつきを抑制しつつ、巻取シャフトが円滑に回転できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係るシート状部材の巻取装置を示す図である。
図2】トノカバー装置を示す斜視図である。
図3】トノカバー装置を示す斜視図である。
図4】トノカバー装置を示す分解斜視図である。
図5】トノカバー装置の他端部を示す分解斜視図である。
図6】第2回転支持部材及び巻取シャフトの他端を示す分解斜視図である。
図7図3のVII-VII線断面図である。
図8図7のVIII-VIII線断面図である。
図9】トノカバー装置の動作を示す説明図である。
図10】収納基準状態におけるトノカバー装置の他端を示す拡大断面図である。
図11】収納基準状態からシート状部分が引出された途中状態におけるトノカバー装置の他端を示す拡大断面図である。
図12】第1変形例に係る巻取シャフトの他端と第2回転支持部材とを示す概略図である。
図13】第2変形例に係る巻取シャフトの他端と第2回転支持部材とを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態に係る巻取装置について説明する。巻取装置は、車両におけるシート状部材の部材を巻取る装置である。
【0013】
<適用例>
巻取装置の適用例について説明する。図1は巻取装置が車両に適用された状態を示す説明図である。本実施形態では、巻取装置が、トノカバー装置20である例が説明される。トノカバー装置20は、後方に荷室11が設けられた車両10に設けられる。荷室11は、シート(seat)14の背もたれ部分14aの後方に広がっている。シート14は、例えば、前から2列目又は3列目のリアシートである。荷室11は、フロア11a上における背もたれ部分14a後方で、両側壁11b間に位置する。側壁11bには、ウインドウ11wが設けられる。荷室の上方にはルーフ11cが設けられている。荷室11の後方は開口しており、当該開口はバックドア12によって開閉される。バックドア12にもウインドウが設けられる。
【0014】
トノカバー装置20は、上記のような荷室11に組込まれる。トノカバー装置20は、荷室11のフロア11a上に載置された物品を上方から覆う位置に配置される。例えば、トノカバー装置20は、フロア11aの上方に離れた位置であって、ウインドウ11wよりも下方位置において、水平方向に延在するように配置される。
【0015】
図1に示す例では、両側壁11bのそれぞれが、受凹部18と引出側受凹部19とを備える。受凹部18は、背もたれ部分14aの上部後方位置に設けられる。引出側受凹部19は、受凹部18に対して後方に離れた位置に設けられる。受凹部18と引出側受凹部19とは、上方及び車幅方向中央側が開口する凹形状に形成されている。
【0016】
トノカバー装置20の巻取支持装置30が車幅方向に沿って延在した状態で、巻取支持装置30の両端部のそれぞれが一対の受凹部18に保持される。巻取支持装置30からトノカバー22が引出され、当該トノカバー22のシート状部分22aの先端部に設けられたステイ28の両端部のそれぞれが一対の引出側受凹部19に保持される。これにより、トノカバー22が巻取支持装置30から後方に引出され、荷室11を上方から覆った状態に保たれる。巻取支持装置30は、荷室11を上方から覆うトノカバー22を巻取ることができる。トノカバー22が巻取支持装置30によって巻取られることで、荷室11内に上下に連続して広がる収納空間が形成される。
【0017】
巻取支持装置30の巻取対象となるシート状部材は、巻取シャフトに巻取ることができるように変形でき、かつ、平面的に広がることができる薄い部材である。本実施形態では、トノカバー22の一部又は全部がシート状部材である。巻取支持装置30の巻取対象がトノカバー22であることは必須ではない。例えば、巻取支持装置は、車両におけるサイドウインドウ又はリアウインドウを覆うシェードを巻取る装置であってもよい。この場合、巻取支持装置は、サイドウインドウの下縁若しくは横縁、又は、リアウインドウの下縁に沿って配置されてもよい。つまり、巻取装置は、シェードを巻取る装置であってもよい。
【0018】
<全体構成>
トノカバー装置20の全体構成について説明する。図2及び図3はトノカバー装置20を示す斜視図である。図2ではトノカバー22が展開した状態が示され、図3ではトノカバー22が収納された状態が示される。図4はトノカバー装置20を示す分解斜視図である。
【0019】
トノカバー装置20は、トノカバー22と、巻取支持装置30とを備える。トノカバー22は荷室11を覆う部材である。巻取支持装置30は、トノカバー22を引出し可能に巻取る装置である。
【0020】
トノカバー22は、平面状に展開可能でかつ巻取りのための変形が可能なシート状部分22aを含む。シート状部分22aは、樹脂シート又は糸を編んだ布等によって形成された柔軟シートによって構成されている。このシート状部分22aが巻取支持装置30によって巻取られるシート状部材に該当する部分である。
【0021】
シート状部分22aの基端部が巻取支持装置30に連結されている。シート状部分22aの先端部に、車幅方向に沿うように、ステイ28が固定されている。ステイ28の両端部は、シート状部分22aから車幅方向外側にはみ出ている。ステイ28の両端部が上記引出側受凹部19に嵌め込まれて保持される。
【0022】
トノカバー22は、シート状部分22aよりも剛性が高い板状部分22bを含む。板状部分22bは、ステイ28よりも先端側に設けられている。板状部分22bは、例えば、柔軟シートに樹脂板、金属板又は木製板を重ねた構成によって実現される。
【0023】
ステイ28の両端部が一対の引出側受凹部19に保持された状態では、シート状部分22aは、巻取支持装置30とステイ28との間で前後方向に引っ張られることによって、水平状態に展開した状態に保たれる。板状部分22bは、自信の剛性によって、ステイ28から車両10の後方に向けて水平状態に延在する状態に保たれる。ステイ28の両端部が一対の引出側受凹部19に保持され、シート状部分22aが巻取支持装置30から引出された状態が、展開基準状態である。上記板状部分22bは省略されてもよく、シート状部分22aの引出しは利用者が板状部分22b又はステイ28を手で掴むことによってなされる。
【0024】
巻取支持装置30は、巻取シャフト32と、ケース40と、スライド部材47と、付勢部材46とを備える。
【0025】
巻取シャフト32は、中空状の長尺部材であり、例えば、金属等で形成された円筒状の部材を含む。シート状部分22aの基端部がその長手方向に沿って巻取シャフト32の外周面に取付けられている。このため、巻取シャフト32がシート状部材22aを巻き取る方向に回転すると、シート状部分22aが巻取シャフト32に巻取られる。
【0026】
ケース40は、第1回転支持部材50と、第2回転支持部材60とを含み、シート状部分22aを収納可能に構成されている。本実施形態では、ケース40は、ケース本体42を有する。
【0027】
ケース本体42は、巻取シャフト32及び当該巻取シャフト32に巻取られたシート状部分22aを収納可能な筒状に形成されている。ケース本体42には、シート状部分22aの引出し及び巻取を可能にするシート状部分用開口43がケース本体42の長手方向に沿って形成されている。本実施形態では、ケース本体42は、4角筒の角を丸めた筒状に形成されている。ケース本体42が上記形状であることは必須ではない。ケーシングは、より角が尖った角筒状であってもよい。ケーシングは、円筒状、楕円筒状、3角筒状又は5角筒状であってもよい。
【0028】
ケース本体42の周方向の一部に、ケース本体42の長手方向に沿ってシート状部分用開口43が形成されている。かかるケース本体42は、例えば、アルミニウム等の金属、又は、樹脂によって形成される。
【0029】
第1回転支持部材50は、巻取シャフト32の一端を相対回転可能に支持する第1支持部56を有する。第1回転支持部材50は、ケース本体42の一端側開口を塞ぐようにして、ケース本体42の一端に取付けられる。
【0030】
第2回転支持部材60は、巻取シャフト32の他端を相対回転可能に支持する第2支持部66を有する(図6参照)。第2回転支持部材60は、ケース本体42の他端側開口を塞ぐようにして、ケース本体42の他端に取付けられる。
【0031】
巻取シャフト32がケース本体42内に配置された状態で、ケース本体42の一端側で、第1回転支持部材50によって巻取シャフト32の一端が回転可能に支持される。また、同状態で、ケース本体42の他端側で、第2回転支持部材60によって巻取シャフト32の他端が回転可能に支持される。これにより、巻取シャフト32がケース本体42内で回転可能に支持される。
【0032】
より具体的には、第1回転支持部材50は、支持本体52と、第1支持部56とを有する。第1回転支持部材50は、例えば、樹脂による金型成形部品である。
【0033】
支持本体52は、ケース本体42の一端側開口に嵌め込まれるようにして、当該ケース本体42の一端の一定位置に取付けられる。例えば、支持本体52が、ケース本体42の一端側開口に嵌め込まれた状態で、ネジSがケース本体42に螺合締結されてその先端部が支持本体52の固定孔に嵌め込まれることで、支持本体52がケース本体42の一端に抜止め状態で固定される(後に説明する支持本体62に関する固定構成参照)。
【0034】
第1支持部56は、支持本体52のうちケース本体42の長手方向中央を向く面に突設される。第1支持部56は、ケース本体42の長手方向に沿って当該ケース本体42の長手方向中央に向って突出する円柱状に形成されている。
【0035】
上記第1支持部56が巻取シャフト32の一端側開口に挿入されることで、巻取シャフト32の一端が第1支持部56において回転可能に支持される(図7参照)。本実施形態では、巻取シャフト32の一端に、端部材34が回転止された状態で挿入されている。端部材34は、樹脂等で形成された筒状の部材である。第1支持部56は、端部材34内に回転可能に挿入されている。つまり、第1支持部56と巻取シャフト32の一端側開口との間に、端部材34が介在している。第1支持部56に対して端部材34が回転することによって、巻取シャフト32が第1支持部56に対して回転することができる。端部材34は省略されてもよい。端部材34は、巻取シャフト32に対して回転してもよい。
【0036】
第1支持部56は、巻取シャフト32の一端側開口に挿入されているため、第1支持部56は、支持本体52よりも内側で、かつ、第1支持部56が巻取シャフト32の一端側開口から抜出ない範囲で、巻取シャフト32をその長手方向に沿って移動可能に支持している。本実施形態では、第1支持部56は、第2支持部66よりも巻取シャフト32の長手方向に直交する方向の移動許容量が小さい態様で、巻取シャフト32の端部を回転可能に支持している。
【0037】
第2回転支持部材60は、ケース本体42の他端側開口に嵌め込まれるようにして、当該ケース本体42の他端の一定位置に取付けられる。これにより、第2回転支持部材60が、ケース本体42の他端側で、巻取シャフト32の他端を回転可能かつ巻取シャフト32の長手方向に沿って移動可能に支持する。第2回転支持部材60及び第2回転支持部材60が巻取シャフト32の他端を回転可能に支持する構成については、後に、より具体的に説明される。
【0038】
なお、本実施形態では、トノカバー装置20は、ホルダ70と、ホルダ付勢部材76とを備える。
【0039】
ホルダ70は、樹脂等で形成された部材であり、ケース40の端部に外装可能に構成されている。より具体的には、ホルダ70は、一端が開口すると共に他端が閉塞された筒状の部材である。ホルダ70は、ケース40の端部の外周面を覆った状態で、当該ケース40の端部に当該ケース40の長手方向に沿って移動可能に取付けられる。
【0040】
ケース40の外向き端面とホルダ70内の奥側の閉鎖端との間にホルダ付勢部材76が配置される。ホルダ付勢部材76は、例えば、コイルばねである。ホルダ付勢部材76が圧縮状態から元の形状に戻ろうと伸びる力によって、ホルダ70がケース40の長手方向外側に向けて付勢される。
【0041】
巻取支持装置30の両端のホルダ70が一対の受凹部18に支持された状態で、ホルダ付勢部材76が圧縮されることが考えられる。この場合、ホルダ付勢部材76の弾性力によってホルダ70の外向き面が受凹部18に押付けられる。これにより、受凹部18内における巻取支持装置30のがたつきが抑制される。
【0042】
ホルダ70及びホルダ付勢部材76は、ケース40の両端に設けられてもよいし、一方の端部のみに設けられてもよいし、省略されてもよい。
【0043】
<第2回転支持部材について>
第2回転支持部材60が巻取シャフト32の他端を回転可能に支持する構成について説明する。図5は巻取支持装置30の他端部を示す分解斜視図である。図6は第2回転支持部材60及び巻取シャフト32の他端を示す分解斜視図である。図7図3のVII-VII線断面図である。
【0044】
図4から図7に示すように、第2回転支持部材60は、支持本体62と、第2支持部66とを有する。第2回転支持部材60は、例えば、樹脂による金型成形部品である。
【0045】
支持本体62は、ケース本体42の他端側開口に嵌め込まれるようにして、当該ケース本体42の他端の一定位置に取付けられる。例えば、支持本体62が、ケース本体42の他端側開口に嵌め込まれた状態で、ネジSがケース本体42に螺合締結して支持本体62に突設された固定片62p(図6参照)の孔に挿入されることで、支持本体62がケース本体42の他端に抜止め状態で固定される。
【0046】
なお、支持本体62の外向き面に形成された環状突部62cは、ホルダ付勢部材76の端部が嵌め込まれる部分である。
【0047】
巻取シャフト32の他端及び第2支持部66の一方が軸部を有し、他方が軸受部を有する。そして、軸部が軸受部に回転可能に嵌ることで、巻取シャフト32が第2支持部66によって回転可能に支持される。本実施形態では、第2支持部66が軸部を有し、巻取シャフト32の他端に設けた軸受部材36が軸受部を有する例が説明される。
【0048】
すなわち、第2支持部66は、支持本体62のうちケース本体42の長手方向中央を向く面に突設される。第2支持部66は、ケース本体42の長手方向に沿って当該ケース本体42の長手方向中央に向って突出する形状に形成されている。本実施形態では、第2支持部66は、軸受部材36の軸受部に嵌め込まれる軸部である。
【0049】
第2支持部66は、巻取シャフト32の長手方向に対して傾斜する傾斜面を有している。本実施形態では、軸部としての第2支持部66に形成された傾斜面は、先端側に向けて徐々に直径が小さくなる回転面状の傾斜凸面66fである。回転面とは、直線又は曲面を所定の中心軸周りに回転させてときにできる面である。傾斜凸面66fは、例えば、円錐の外周面のうち底面を除く周面形状、又は、頂部を丸めた円錐のうち底面を除く周面形状であってもよい。つまり、傾斜凸面66fの先端は尖っていてもよいし、丸まっていてもよい。傾斜凸面66fは、ケース本体42の長手方向に対する傾斜角度が、基端側から先端側に亘って全体的に同じである面であってもよいし、先端側に向けて徐々に大きくなる面であってもよい。
【0050】
軸受部材36は、巻取シャフト32のシャフト本体33の他端に嵌め込まれる部品である。軸受部材36は、例えば、樹脂による金型成形部品である。
【0051】
より具体的には、軸受部材36は、軸受本体37と、鍔部38とを有している。軸受本体37は、第2支持部66を受入れることが可能な容器状に形成されている。例えば、軸受本体37は、半球状に形成されている。軸受本体37は、巻取シャフト32のシャフト本体33内に嵌る外径を有しており、鍔部38は、軸受本体37の開口側周縁から外方に突出する鍔状に形成されている。軸受本体37が巻取シャフト32のシャフト本体33に嵌った状態で、鍔部38がシャフト本体33の外向き端面に接触する。これにより、軸受本体37がシャフト本体33の他端に装着される。
【0052】
本実施形態では、シャフト本体33の内部に、シャフト本体33の長手方向に沿った溝33gが形成されている。ここでは、シャフト本体33の内部に、その周方向において等間隔で複数の溝33gが形成されている。軸受本体37の外周に当該溝33gに嵌る複数の回転止突部37Pが形成されている。溝33gは、例えば、底に向けて徐々に幅が狭くなる三角溝である。溝は、底に向けて同一幅部分が続く方形溝であってもよい。複数の回転止突部37Pが複数の溝33gに係止することによって、軸受部材36がシャフト本体33に対して回転止される。なお、軸受部材36は、シャフト本体33に対して回転してもよい。
【0053】
軸受本体37は、巻取シャフト32の長手方向に対して傾斜する傾斜面を有している。本実施形態では、軸受本体37に形成された傾斜面は、軸受本体37の内面において、開口縁から最も深い部分に向けて徐々に深くなる回転面状の傾斜凹面37fである。
【0054】
本実施形態では、軸受本体37内面のうち開口に近い部分に同径部分が続く内周面に形成されている。当該同径内周面よりも奥側に傾斜凹面37fが形成されている。傾斜凹面37fは、例えば、半球周面のように、ケース本体42の長手方向に対する傾斜角度が、奥側に向けて徐々に大きくなる面であってもよい。傾斜凹面37fは、例えば、円錐の外周面のうち底面を除く周面形状、又は、頂部を丸めた円錐のうち底面を除く周面形状であってもよい。傾斜凹面37fは、奥側に向けて徐々に内径が小さくなる回転面であると把握されてもよい。
【0055】
第1支持部56の軸と第2支持部66の軸とは同一直線上に位置することが好ましい。より具体的には、傾斜凹面37fの回転中心軸と、傾斜凸面66fの回転中心軸とは同一直線上に位置することが好ましい。
【0056】
軸受本体37の凹みの深さ(凹みの開口から傾斜凸面66fの底までの深さ)は、軸部である第2支持部66の突出長よりも浅い。また、傾斜凸面66fの基端の外径は、傾斜凹面37fの開口径よりも小さい。このため、第2支持部66を傾斜凹面37f内に嵌め込んだ状態で、第2支持部66の先端が軸受本体37の傾斜凹面37fの最も深い箇所に達することができ、かつ、第2支持部66の先端が軸受本体37の傾斜凹面37fに接した状態で、第2支持部66が傾斜凹面37f内で移動することができる。
【0057】
そして、巻取シャフト32がケース本体42内に収容された状態で、第2支持部66の先端部が軸受部材36の軸受本体37の傾斜凹面37f内に入り込むことで、巻取シャフト32の他端が第2支持部66において回転可能に支持される(図7参照)。上記したように、第2支持部66は、傾斜凹面37f内に入り込んでいるため、第2支持部66は、支持本体62よりも内側で、かつ、第2支持部66が傾斜凹面37fから抜出ない範囲で、巻取シャフト32をその長手方向に沿って移動可能に支持している。
【0058】
第1支持部56も、巻取シャフト32の一端を回転可能かつ巻取シャフト32の長手方向に沿って移動可能に支持している。第1支持部56及び第2支持部66によって巻取シャフト32が回転可能に支持された状態で、巻取シャフト32の両端面が支持本体52、62の内面に押付けられてしまうと、巻取シャフト32の円滑な回転が困難となる可能性がある。また、製造誤差及び組付誤差等を考慮すると、巻取シャフト32の両端面が支持本体52、62の内面に強干渉しない範囲で、巻取シャフト32の両端面と支持本体52、62の内面との隙間を限りなくゼロ近くにすることは難しい。
【0059】
このため、巻取シャフト32の円滑な回転及び誤差等を考慮して、第1回転支持部材50の支持本体52の内面と、第2回転支持部材60の支持本体62の内面との間隔は、巻取シャフト32の長さよりも大きく、第1回転支持部材50の支持本体52の内面と巻取シャフト32の一端面との間と、第2回転支持部材60の支持本体62の内面と巻取シャフト32の他端面との間との少なくとも一方に隙間が設けられる。つまり、第1支持部56及び第2支持部66は、第1回転支持部材50と第2回転支持部材60との間で、巻取シャフト32を、その長手方向に沿って相対移動可能かつ回転可能に支持している。
【0060】
<巻取シャフトを巻取方向に付勢するための構成について>
巻取シャフト32を巻取方向に付勢するための構成について説明する。図8図7のVIII-VIII線断面図である。図8ではシート状部分22aは引出された状態となっている。
【0061】
図4図7及び図8に示すように、巻取シャフト32は、シャフト本体33を有している。シャフト本体33の内部には、その長手方向全体に亘って溝33gが形成されている。
【0062】
巻取シャフト32の内部に、巻取シャフト32と相対回転不能かつ巻取シャフト32の長手方向に沿ってスライド可能にスライド部材47が配置される。スライド部材47は、樹脂又は金属によって形成された部材であり、回転止部47aと、細径部47bとを有する。
【0063】
回転止部47aは、巻取シャフト32内に配置可能な柱状部分である。回転止部47aの外周に溝33gに嵌ることができる回転止突部47pが形成されている。回転止突部47pは、回転止部47aの外周において溝33gに対応して当該溝33gと同じ位置かつ同じ数が形成されている。回転止突部47pは、溝33gと同じ形状、ここでは、三角形状が続く細長い突部に形成されている。
【0064】
各回転止突部47pが各溝33gに嵌った状態で、スライド部材47が巻取シャフト32内を回転止された状態でスライド移動することができる。なお、回転止突部47p及び溝33gは少なくとも1つあればよい。シャフト本体内にその長手方向に沿った突部が形成され、スライド部材側に当該突部が嵌る溝が形成されてもよい。
【0065】
細径部47bは、回転止部47aに対して第1支持部56側に突出している。細径部47bは、回転止部47aよりも細い。
【0066】
付勢部材46は、巻取シャフト32内に配置される部材である。付勢部材46の一端は、第1支持部56に取付けられている。例えば、付勢部材46の一端が巻取シャフト32の長手方向に交差する固定端46aを有しており、第1支持部56が、当該固定端46aが挿通される固定孔を有している。固定端46aが第1支持部56の固定孔に挿入されることで、付勢部材46の一端が第1支持部56に回転止状態で取付けられる(図7参照)。
【0067】
付勢部材46の他端は、スライド部材47に取付けられている。例えば、付勢部材46の他端が巻取シャフト32の長手方向に交差する固定端46bを有しており、上記スライド部材47が、当該固定端46bが挿通される固定孔を有している。固定端46bがスライド部材47の固定孔に挿入されることで、付勢部材46の他端がスライド部材47に回転止状態で取付けられる。
【0068】
付勢部材46は、巻取シャフト32の長手方向に沿って伸縮可能で、かつ、巻取シャフト32をシート状部分22aの巻取方向へ付勢している。かかる付勢部材46の一例は、コイルバネ46である。以下、付勢部材46がコイルバネ46であるとして説明する。コイルバネ46自体は、その長手方向に沿って伸縮可能であり、一方向に捩られることで力を蓄えて捻りを戻す方向に付勢することができる。
【0069】
付勢部材46としてのコイルバネ46が巻取シャフト32内に配置された状態では、コイルバネ46の両端が第1支持部56及びスライド部材47に回転止状態で取付けられている。
【0070】
例えば、収納基準状態を、ステイ28がシート状部分用開口43の周りでケース本体42に接触するまでシート状部分22aが巻取シャフト32に巻取られた状態とする。なお、この状態で、巻取シャフト32と第1支持部56との間でコイルバネ46が捩られており、当該捩りを解消しようとする復元力によって、コイルバネ46が、巻取シャフト32をシート状部分22aの巻取方向に付勢していることが好ましい。つまり、巻取シャフト32がシート状部分22aを巻取った状態において、巻取シャフト32は巻取方向に付勢されるように、コイルバネ46は事前に捩られた状態となっていることが好ましい。
【0071】
巻取シャフト32に巻取られたシート状部分22aが引出されることで、巻取シャフト32が第1回転支持部材50及び第2回転支持部材60に対して相対回転する。スライド部材47は、巻取シャフト32と共に回転するため、コイルバネ46は第1支持部56とスライド部材47との間で巻込む方向(螺旋の回転数を増やす方向)に捩られる。これにより、巻取シャフト32を回転させる力がコイルバネ46に蓄えられる。ステイ28が引出側受凹部19に保持された状態では、巻取支持装置30とステイ28との間で、トノカバー22が引っ張られた状態に保持される。コイルバネ46が巻込む方向に回転すると、径が小さくなり、その分、コイルバネ46はその長さを大きくするように伸長する。このため、スライド部材47は、第1支持部56から離れるように第2支持部66側に押される。
【0072】
引出側受凹部19によるステイ28の保持力が解除されると、コイルバネ46が自身の弾性力によって巻戻ることによって、第1支持部56に対してスライド部材47が回転する。スライド部材47と巻取シャフト32とは共に回転するため、スライド部材47の回転によって、巻取シャフト32がシート状部分22aを巻取る方向に回転する。これにより、巻取シャフト32にシート状部分22aが巻取られる。コイルバネ46が巻戻る方向(螺旋の回転数を減少させる方向)に回転すると、径が大きくなり、その分、コイルバネ46は長さを小さくするように収縮する。このため、スライド部材47は、第1支持部56側に引戻される。
【0073】
なお、コイルバネ46にはゴムチューブ48が外装されている。ゴムチューブ48がコイルバネ46と巻取シャフト32との間に介在することで、コイルバネ46と巻取シャフト32との接触によるがたつき音の発生が抑制される。
【0074】
<展開時及び収納時の動作について>
トノカバー装置20からのシート状部分22aの展開時及び収納時の動作について説明する。図9はトノカバー装置20の動作を示す説明図である。(a)は収納基準状態、(b)は収納基準状態からシート状部分22aが引出された途中状態、(c)は展開基準状態、(d)は展開基準状態からシート状部分22aが巻取られた途中状態、(e)は収納基準状態に戻った状態を示している。図10は(a)の状態におけるトノカバー装置20の他端を示す拡大断面図であり、図11は(b)の状態におけるトノカバー装置20の他端を示す拡大断面図である。
【0075】
図9(a)及び図10に示すように、収納基準状態においては、巻取シャフト32の両端が第1支持部56及び第2支持部66によって回転可能に支持されている。スライド部材47は、巻取シャフト32内で停止しているため、スライド部材47が巻取シャフト32をその長手方向に移動させる力は作用していない。
【0076】
上記したように、巻取シャフト32の少なくも一方の端面と、支持本体52、62の間には、隙間が存在する。よって、巻取シャフト32は、その長手方向に沿って、支持本体52、62の間で容易に移動できる状態となっている。
【0077】
例えば、第1支持部56は、巻取シャフト32の一端内に挿入されているため、巻取シャフト32の一端はその長手方向に沿って容易に移動できる。第2支持部66の先端部は、傾斜凹面37f内に配置されている。巻取シャフト32の端面と支持本体52、62との間の隙間が許容する範囲で、第2支持部66の先端部は、傾斜凹面37f内を移動できる。例えば、巻取シャフト32の一端が自重によって下がり、第2支持部66の先端部が傾斜凹面37fの上寄りの部分に接した状態となっていることが想定される(図10参照)。
【0078】
図9(b)及び図11に示すように、トノカバー22が引っ張られ、シート状部分22aが巻取シャフト32から引出されると、巻取シャフト32が引出し方向に回転すると共に、巻取シャフト32内のスライド部材47が巻取シャフト32と共に回転する。第1支持部56は回転停止された状態であるため、第1支持部56とスライド部材47との間のコイルバネ46は、巻込む方向に捩られる。これにより、コイルバネ46が伸長し、スライド部材47が第2支持部66側に押されて移動する(矢符A1参照)。すると、スライド部材47と巻取シャフト32の内面との摩擦力によって、スライド部材47は巻取シャフト32を第2支持部66側に押す。
【0079】
これにより、巻取シャフト32の他端が第2支持部66を含む第2回転支持部材60側に向けて押付けられた状態となる(図11の矢符C1参照)。例えば、第2支持部66の先端部が傾斜凹面37fの最も深い位置に接触した状態となる。巻取シャフト32は、支持本体52、62の間で第2回転支持部材60側に付勢された状態となるから、巻取シャフト32はその長手方向にがたつき難い。
【0080】
また、巻取シャフト32が第2回転支持部材60側に付勢されると、第2支持部66の傾斜凸面66fが、軸受本体37の傾斜凹面37fに押付けられる。傾斜凹面37fは、巻取シャフト32の長手方向に直交する方向に沿って、第2支持部66を傾斜凹面37fの回転中心軸に向けて相対移動させる(図11の矢符C2参照)。また、傾斜凸面66fは、巻取シャフト32の長手方向に直交する方向に沿って、傾斜凹面37fの軸を傾斜凸面66fの回転中心軸に向けて相対移動させる。
【0081】
このため、傾斜凸面66fの回転中心軸と傾斜凹面37fの回転中心軸とが可及的に一致する。そして、巻取シャフト32の軸は、第1支持部56の軸と第2支持部66の軸とに一致した状態となり、巻取シャフト32の偏心及び傾きが抑制された状態となる。
【0082】
続けて、シート状部分22aが引出されると、巻取シャフト32がさらに引出し方向に回転する。このため、コイルバネ46がさらに伸長し、スライド部材47が第2支持部66側に移動しつつ(矢符A2参照)、巻取シャフト32を第2支持部66側に押す状態が継続する。
【0083】
このため、図11に示すように、巻取シャフト32は、シート状部分22aの展開時には、コイルバネ46の伸長によりスライド部材47を介して第2回転支持部材60側に押されて移動する。これにより、巻取シャフト32の偏心及び傾きが抑制された状態で、シート状部分22aが続けて引出される。
【0084】
シート状部分22aを引出す際に、スライド部材47が巻取シャフト32を第2支持部66側に押すため、巻取シャフト32が支持本体52、62の間でがたつき難い。
【0085】
また、シート状部分22aの引出しは、利用者が板状部分22bを手で掴むことによってなされることが考えられる。引出し操作を行う際に、巻取シャフト32の偏心及び傾きが抑制されているため、利用者はシート状部分22aを左右バランスよく、かつ、円滑に引出すことができる。
【0086】
なお、巻取シャフト32が回転する際、スライド部材47の回転止突部47pが巻取シャフト32内の溝33gに押し当てられる。このため、巻取シャフト32の回転時におけるスライド部材47と巻取シャフト32の内面との間の摩擦力は、巻取シャフト32の回転停止時の摩擦力と比較して、大きくなる。
【0087】
摩擦力は、巻取シャフト32の内周面に対するスライド部材47の摩擦係数によって左右される。当該摩擦係数は、例えば、巻取シャフト32及びスライド部材47の材質、表面加工の精度、表面に対する成膜加工等によって調整され得る。当該摩擦係数の調整によって、巻取シャフト32内をスライド部材47が動く際の摩擦力が調整され得る。巻取シャフト32内をスライド部材47が動く際の摩擦力は、巻取シャフト32とスライド部材47との隙間の設定等によっても調整され得る。
【0088】
シート状部分22aの引出し開始後、なるべく早期に巻取シャフト32のがたつきが抑制されることが好ましい。このため、収納基準状態からのシート状部分22aの展開開始後、巻取シャフト32が2回転するよりも前に、より好ましくは、巻取シャフト32が1回転よりも前に、巻取シャフト32がその長手方向において第2回転支持部材60側への移動を規制された状態となってもよい。
【0089】
図9(c)に示すように、ステイ28が一対の引出側受凹部19に保持され、シート状部分22aが引出された展開基準状態になると、コイルバネ46は、巻込む方向に捩られて上記収納基準状態よりも長くなった状態となる。スライド部材47は、収納基準状態における位置よりも第2支持部66寄りで停止した状態となる。スライド部材47が停止しているため、巻取シャフト32は、その長手方向に沿って移動し得る状態で支持本体52、62間に停止していることが考えられる。
【0090】
図9(d)に示すように、展開基準状態に保つようにステイ28を保持する力が解除されると、コイルバネ46は元の形状に巻戻され、コイルバネ46がシート状部分22aの収納方向に回転する。すると、巻取シャフト32は、スライド部材47と共にシート状部分22aの巻取方向に回転する。コイルバネ46が巻戻されると、コイルバネ46が長手方向において収縮し、スライド部材47が第1支持部56側に引かれて移動する(矢符B1参照)。すると、スライド部材47と巻取シャフト32の内面との摩擦力によって、スライド部材47は巻取シャフト32を第1支持部56側に引戻す。
【0091】
これにより、巻取シャフト32の一端が第1支持部56を含む第1回転支持部材50側に向けて押付けられた状態となる。例えば、巻取シャフトの一端の外面が支持本体52の内向き面に押付けられた状態となる。巻取シャフト32は、支持本体52、62の間で第1回転支持部材50側に付勢された状態となるから、巻取シャフト32はその長手方向にがたつき難い。
【0092】
続けて、コイルバネ46が巻き戻ると、巻取シャフト32がさらに巻取方向に回転する。このため、コイルバネ46がさらに収縮し、スライド部材47が第1回転支持部材50側に移動しつつ(矢符B2参照)、巻取シャフト32を支持本体52に押す状態が継続する。
【0093】
このように、シート状部分22aの収納時には、巻取シャフト32は、コイルバネ46の収縮によりスライド部材47を介して第1回転支持部材50側に引っ張られて移動することになる。
【0094】
シート状部分22aの収納開始後、なるべく早期に巻取シャフト32のがたつきが抑制されることが好ましい。このため、展開基準状態からのシート状部分22aの巻取開始後、巻取シャフト32が2回転するよりも前に、より好ましくは、巻取シャフト32が1回転よりも前に、巻取シャフト32がその長手方向において第1回転支持部材50側への移動を支持本体52により規制された状態となってもよい。
【0095】
図9(e)に示すように、ステイ28がシート状部分用開口43の周りでケース本体42に接触するまでシート状部分22aが巻取シャフト32に巻取られることで、収納基準状態に戻る。この状態では、スライド部材47は停止した状態となっているから、巻取シャフト32は、その長手方向に沿って移動し得る状態で支持本体52、62間に停止していることが考えられる。
【0096】
<効果等>
以上のように構成されたトノカバー装置20によると、シート状部分22aを展開すると、巻取シャフト32が巻取方向と反対の展開方向へ回転させられる。これにより、巻取シャフト32内の付勢部材としてのコイルバネ46は巻取シャフト32の長手方向に沿って伸長する。伸長するコイルバネ46の一端が第1支持部56に取付けられているため、コイルバネ46の他端が第2回転支持部材60に近づく方向に移動する。これにより、コイルバネ46が伸長しようとする力が、スライド部材47を介して巻取シャフト32に伝達され、巻取シャフト32が第2支持部66側に押されて当該第2支持部66によって移動規制されるまで移動する。シート状部分22aの収納時には、コイルバネ46が巻取シャフト32の長手方向に沿って収縮する。これにより、コイルバネ46が収縮しようとする力が、スライド部材47を介して巻取シャフト32に伝達され、巻取シャフト32が第1支持部56側に引っ張られて、支持本体52によって移動規制されるまで移動する。
【0097】
このように、シート状部分22aを展開する際、又は、シート状部分22aを収納する際に、コイルバネ46の伸び縮みによる力がスライド部材47を介して巻取シャフト32に伝達される。これにより、巻取シャフト32のいずれか一方の端面部分が、第1回転支持部材50又は第2回転支持部材60に押付けられる。この押付状態が保たれたまま、巻取シャフト32が回転するので、シート状部分22aの展開又は収納の全般にわたって支持本体52、62間での巻取シャフト32のがたつきが抑制される。
【0098】
なお、スライド部材47は、巻取シャフト32内でスライド移動可能であるため、巻取シャフト32の円滑な回転を妨げる程、巻取シャフト32のいずれか一方の端面部分が第1回転支持部材又は第2回転支持部材に強く押し当てられ難い。
【0099】
これにより、巻取シャフト32のがたつきを抑制しつつ、巻取シャフト32が円滑に回転できる。
【0100】
なお、収納基準状態において、コイルバネ46は、シート状部分22aを巻取る方向への付勢力を有しているため、巻取シャフト32は第1支持部56側へ付勢されている。よって、巻取シャフト32は支持本体52に押された状態となり、ガタつきが抑制されている。
【0101】
また、シート状部分22aの展開開始後、及び、収納開始後、巻取シャフト32が2回転するよりも前に、巻取シャフト32がその長手方向において第1回転支持部材又は第2回転支持部材に押し当てられて位置規制された状態となれば、がたつきが有効に抑制される。
【0102】
また、シート状部分22aの展開時に、コイルバネ46の伸長により、巻取シャフト32が第2回転支持部材60側に押されて移動すると、巻取シャフト32の他端は、傾斜凹面37f、傾斜凸面66fによって巻取シャフト32の軸方向と直交する方向に変位する。これにより、巻取シャフト32が円滑に回転できるように、傾斜凹面37f、傾斜凸面66fによって巻取シャフト32の他端を変位させることができる。
【0103】
本実施形態では、巻取シャフト32の他端の軸受部材36の軸受本体37が、傾斜面として、開口縁から最も深い部分に向けて徐々に深くなる回転面状の傾斜凹面37fを有している。このため、第2支持部66が傾斜凹面37fに押し当てられることによって、第2支持部66の中心軸が傾斜凹面37fのうちの最も深くなる位置に向けて案内される。これにより、シート状部材の展開時に、巻取シャフト32の他端の軸を、第2支持部66の軸に近付けるように移動させたり、巻取シャフト32の傾きを矯正したりすることができる。これにより、シート状部分22aの展開時において、巻取シャフト32が円滑に回転でき、良好な操作感を与えることができる。
【0104】
また、開口縁から最も深い部分に向けて徐々に深くなる回転面状の傾斜凹面37fは、第2支持部66との接触面積を小さくすることにも役立つ。これにより、第2支持部66と傾斜凹面37fとが強干渉することを抑制し、巻取シャフト32が円滑に回転できる。
【0105】
また、軸部としての第2支持部66は、傾斜面として、先端側に向けて徐々に直径が小さくなる回転面状の傾斜凸面66fを有する。傾斜凸面66fは、軸受部材36の軸受本体37を、軸部としての第2支持部66の中心軸に向けて案内することができる。これにより、シート状部分22aの展開時に、巻取シャフト32が円滑に回転でき、良好な操作感を与えることができる。
【0106】
また、軸受部材36の軸受本体37に傾斜凹面37fが形成され、第2支持部66に傾斜凸面66fが形成されることによって、傾斜凹面37fと傾斜凸面66fとの接触面積を可及的に小さくできる。この点からも、巻取シャフト32が円滑に回転し易い。
【0107】
{変形例}
本実施形態では、巻取シャフト32側に傾斜凹面37fを有する軸受部材36の軸受本体37が設けられ、第2回転支持部材60側に、傾斜凸面66fを有する軸部としての第2支持部66が設けられる例が説明された。
【0108】
しかしながら、図12に示す第1変形例のように、巻取シャフト32に対応する巻取シャフト132の他端に、傾斜凸面66fと同様形状の傾斜凸面137fを有する軸部材136が設けられ、第2回転支持部材60に対応する第2回転支持部材160に、傾斜凹面37fと同様形状の傾斜凹面166fを有する軸受部としての第2支持部166が設けられてもよい。
【0109】
この場合でも、巻取シャフト132が第2支持部166側に押付けられることで、軸部材136が傾斜凹面166fの最も深い位置に変位する。このため、上記実施形態と同様に、巻取シャフト132の他端の偏心、及び、巻取シャフト132の傾きを有効に抑制することができる。
【0110】
本実施形態では、巻取シャフト32及び第2回転支持部材60の両方に、傾斜面が形成される例が説明された。
【0111】
しかしながら、傾斜面は、巻取シャフト及び第2回転支持部材の一方に設けられてもよい。
【0112】
例えば、上記実施形態において、第2支持部66は、同一径部分が続く円柱形状であってもよい。
【0113】
また、図13に示す第2変形例のように、第2回転支持部材60に対応する第2回転支持部材260に、先端側に向けて徐々に直径が小さくなる回転面状である傾斜凸面266fが形成され、巻取シャフト32に対応する巻取シャフト232の他端が、傾斜凸面266fの先端部を収容可能な軸受部236であってもよい。
【0114】
この場合でも、巻取シャフト232の他端が傾斜凸面266fに押付けられることで、巻取シャフト232の他端の偏心、及び、巻取シャフト232の傾きを有効に抑制することができる。
【0115】
上記実施形態において、巻取シャフト32の一端にも傾斜面が設けられてもよい。
【0116】
上記実施形態において、巻取装置としてのトノカバー装置20が、傾斜面としての傾斜凹面37f及び傾斜凸面66fを有することは必須ではない。これらの傾斜面が無くても、巻取シャフト32を第1回転支持部材50又は第2回転支持部材60に押付けることによるがたつき抑制効果は得られる。
【0117】
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
【0118】
本開示は、下記の各態様を開示している。
【0119】
第1の態様は、車両におけるシート状部材の巻取装置であって、シート状部材と、前記シート状部材の一端が取付けられた中空状の巻取シャフトと、前記巻取シャフトの一端を相対回転可能に支持する第1支持部を有する第1回転支持部材と、前記巻取シャフトの他端を相対回転可能に支持する第2支持部を有する第2回転支持部材とを含み、前記シート状部材を収納可能なケースと、前記巻取シャフトの内部に、前記巻取シャフトと相対回転不能かつ前記巻取シャフトの長手方向に沿ってスライド可能に配置されたスライド部材と、前記巻取シャフト内で一端が前記第1支持部に取付けられると共に他端が前記スライド部材に取付けられ、前記巻取シャフトの長手方向に沿って伸縮可能で、かつ、前記巻取シャフトを前記シート状部材の巻取方向へ付勢している付勢部材と、を備え、前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記第1回転支持部材と前記第2回転支持部材との間で前記巻取シャフトをその長手方向に沿って相対移動可能に支持しており、前記付勢部材は、前記シート状部材の展開による前記巻取シャフトの展開方向の回転により伸長すると共に、前記シート状部材の収納による前記巻取シャフトの巻取方向の回転により収縮し、前記巻取シャフトは、前記シート状部材の展開時には、前記付勢部材の伸長により前記スライド部材を介して前記第2回転支持部材側に押されて移動すると共に、前記シート状部材の収納時には、前記付勢部材の収縮により前記スライド部材を介して前記第1回転支持部材側に引っ張られて移動する、シート状部材の巻取装置である。
【0120】
この巻取装置によると、シート状部材を展開すると、巻取シャフトが巻取方向と反対の展開方向へ回転させられる。これにより、巻取シャフト内の付勢部材は巻取シャフトの長手方向に沿って伸長する。伸長する付勢部材の一端が第1支持部に取り付けられているため、付勢部材の他端が第2回転支持部材に近づく方向に移動する。これにより、付勢部材が伸長しようとする力が、スライド部材を介して巻取シャフトに伝達され、巻取シャフトが第2支持部側に押されて当該第2支持部によって移動規制されるまで移動する。シート状部材の収納時には、付勢部材が前記巻取シャフトの長手方向に沿って収縮する。これにより、付勢部材が収縮しようとする力が、スライド部材を介して巻取シャフトに伝達され、巻取シャフトが第1支持部側に引っ張られて、第1回転支持部材に移動規制されるまで移動する。
【0121】
このように、シート状部材を展開する際、又は、シート状部材を収納する際に、付勢部材の伸び縮みによる力がスライド部材を介して巻取シャフトに伝達される。これにより、巻取シャフトのいずれか一方の端面部分が、第1回転支持部材又は第2回転支持部材に押付けられる。この押付状態が保たれたまま、巻取シャフトが回転するので、シート状部材の展開又は収納の全般にわたってがたつきが抑制される。
【0122】
スライド部材は、巻取シャフト内で巻取シャフトの長手方向に沿ってスライド可能であるため、巻取シャフトの円滑な回転を妨げる程、巻取シャフトのいずれか一方の端面が第1支持部又は第2支持部に強く押し当てられ難い。
【0123】
これにより、巻取シャフトのがたつきを抑制しつつ、巻取シャフトが円滑に回転できる。
【0124】
第2の態様は、第1の態様に係るシート状部材の巻取装置であって、前記シート状部材の展開開始後、前記巻取シャフトが2回転するよりも前に、前記巻取シャフトがその長手方向において前記第2回転支持部材への移動を規制された状態となり、前記シート状部材の収納開始後、前記巻取シャフトが2回転するよりも前に、前記巻取シャフトがその長手方向において前記第1回転支持部材への移動を規制された状態となる、シート状部材の巻取装置である。
【0125】
この場合、シート状部材の展開開始後、及び、収納開始後、前記巻取シャフトが2回転するよりも前に、前記巻取シャフトがその長手方向において第1回転支持部材又は第2回転支持部材側に押付けられて移動規制された状態となり、がたつきが抑制される。
【0126】
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るシート状部材の巻取装置であって、前記巻取シャフトの他端及び前記第2支持部の一方が軸部を有し、他方が軸受部を有し、前記軸部及び前記軸受部の少なく一方が、前記巻取シャフトの長手方向に対して傾斜する傾斜面を有し、前記シート状部材の展開時に、前記付勢部材の伸長により前記巻取シャフトが前記第2回転支持部材側に押されて移動すると、前記巻取シャフトの他端は前記傾斜面により前記第2支持部に対して前記巻取シャフトの長手方向と直交する方向に変位するものである。
【0127】
この場合、巻取シャフトが円滑に回転できるように、傾斜面によって巻取シャフトの他端を変位させることができる。これにより、シート状部材の展開時に、巻取シャフトを円滑に回転させて、良好な操作感を与えることができる。
【0128】
第4の態様は、第3の態様に係るシート状部材の巻取装置であって、前記軸受部は、前記傾斜面として、開口縁から最も深い部分に向けて徐々に深くなる回転面状の傾斜凹面を有するものである。
【0129】
この場合、軸部が傾斜凹面に押し当てられることによって、軸部の中心軸が傾斜凹面のうち最も深くなる位置に向けて案内される。これにより、シート状部材の展開時に、巻取シャフトが円滑に回転でき、良好な操作感を与えることができる。
【0130】
第5の態様は、第3又は第4の態様に係るシート状部材の巻取装置であって、前記軸部は、前記傾斜面として、先端側に向けて徐々に直径が小さくなる回転面状の傾斜凸面を有するものである。
【0131】
この場合、軸部の傾斜凸面が軸受部に押し当てられることによって、軸受部の中心軸が傾斜凸面の回転中心に近づくように案内される。これにより、シート状部材の展開時に、巻取シャフトが円滑に回転でき、良好な操作感を与えることができる。
【0132】
上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0133】
10 車両
20 トノカバー装置(巻取装置)
22 トノカバー
22a シート状部分
32、132、232 巻取シャフト
33g 溝
36、236 軸受部材
37 軸受本体(軸受部)
37f、166f 傾斜凹面
40 ケース
46 付勢部材(コイルバネ)
47 スライド部材
47a 回転止部
47p 回転止突部
50 第1回転支持部材
56 第1支持部
60、160、260 第2回転支持部材
66 第2支持部(軸部)
66f、137f、266f 傾斜凸面
136 軸部材
166 第2支持部
図1
図2
図3
図4
図5
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図13