(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128204
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ワイヤ駆動機構
(51)【国際特許分類】
F16H 19/02 20060101AFI20230907BHJP
B25J 17/00 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
F16H19/02 D
B25J17/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032385
(22)【出願日】2022-03-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年9月8日~11日に開催された第39回日本ロボット学会学術講演会(RSJ2021)にて、発表した。
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)2021年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/フィジカル空間デジタルデータ処理基盤/サブテーマIIISociety5.0実現のための社会実装技術/CPS構築のためのセンサリッチ柔軟エンドエフェクタシステム開発と実用化、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】593006630
【氏名又は名称】学校法人立命館
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】植村 充典
(72)【発明者】
【氏名】宮原 輝
【テーマコード(参考)】
3C707
3J062
【Fターム(参考)】
3C707BS09
3C707CY36
3C707HT04
3J062AA38
3J062AB11
3J062AC07
3J062BA12
3J062BA17
3J062CA07
3J062CA08
3J062CA33
(57)【要約】
【課題】小型化・軽量化することができる共に、ワイヤの摩擦を低減させることができるワイヤ駆動機構を提供する。
【解決手段】第1従動プーリ11に巻き付けられた第1ワイヤ3を、第2回転軸駆動プーリ13に巻き付けるにあたり、第1ワイヤ3の方向を変更させる単数からなる第1変更用プーリ14を経由して、第1ワイヤ3を第2回転軸駆動プーリ13に巻き付け、
第1従動プーリ11に巻き付けられた第2ワイヤ4を、第2回転軸駆動プーリ13に巻き付けるにあたり、第2ワイヤ4の方向を変更させる単数からなる第2変更用プーリ15を経由して、第2ワイヤ4を第2回転軸駆動プーリ13に巻き付けてなる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1回転軸上に配置される第1プーリと、
前記第1回転軸と交わる方向に位置する第2回転軸上に配置される第2プーリと、
前記第1プーリ及び前記第2プーリに巻き付けられる第1ワイヤと、
前記第1プーリ及び前記第2プーリに巻き付けられる第2ワイヤと、を有し、
前記第1プーリに巻き付けられた前記第1ワイヤを、前記第2プーリに巻き付けるにあたり、前記第1ワイヤの方向を変更させる単数からなる第1変更プーリを経由して、前記第1ワイヤを前記第2プーリに巻き付け、
前記第1プーリに巻き付けられた前記第2ワイヤを、前記第2プーリに巻き付けるにあたり、前記第2ワイヤの方向を変更させる単数からなる第2変更プーリを経由して、前記第2ワイヤを前記第2プーリに巻き付けてなるワイヤ駆動機構。
【請求項2】
前記第1変更プーリは、前記第1プーリの第1接線と前記第2プーリの第1接線とが交わる位置に配置され、
前記第2変更プーリは、前記第1プーリの第2接線と前記第2プーリの第2接線とが交わる位置に配置されてなる請求項1に記載のワイヤ駆動機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤにより動力を伝達するワイヤ駆動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ロボットは,様々な環境において人間に代わる、あるいは、協働するような利用方法が模索されている。例えば、人の近くで動き、人に対し補助的な作業を行うことで、人の生活を支援するアーム付の各種サービスロボットが開発されている。
【0003】
ところで、従来、上記のようなロボットアームを構成する際、アームの関節部分にアクチュエータを配置し、このアクチュエータにより関節部分を駆動することが知られている。
【0004】
しかしながら、これでは、全ての関節部分にアクチュエータが必要となることから、ロボット全体の重量が増大してしまうという問題があった。
【0005】
そこで、このような問題を解決すべく、アクチュエータを関節部分ではなく、ロボット本体側に配置し、このロボット本体側からワイヤを用いて関節まで動力を伝達するワイヤ駆動機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のようなワイヤ駆動機構は、股関節における内外転軸や屈伸軸のように、関節経由時に前リンクと後リンクで軸方向が変化する場合、ワイヤの方向を変更するプーリが複数必要となり、もって、機構全体が重量化・大型化するという問題があった。さらには、ワイヤの方向を変更するプーリが複数必要となると、ワイヤに生じる摩擦が増大し、もって、ワイヤの切断・摩耗・弛みが生じる可能性があるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、小型化・軽量化することができる共に、ワイヤの摩擦を低減させることができるワイヤ駆動機構を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
請求項1に係るワイヤ駆動機構は、第1回転軸(Z1)上に配置される第1プーリ(第1従動プーリ11)と、
前記第1回転軸(Z1)と交わる方向に位置する第2回転軸(Z2)上に配置される第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)と、
前記第1プーリ(第1従動プーリ11)及び前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)に巻き付けられる第1ワイヤ(3)と、
前記第1プーリ(第1従動プーリ11)及び前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)に巻き付けられる第2ワイヤ(4)と、を有し、
前記第1プーリ(第1従動プーリ11)に巻き付けられた前記第1ワイヤ(3)を、前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)に巻き付けるにあたり、前記第1ワイヤ(3)の方向を変更させる単数からなる第1変更プーリ(第1変更用プーリ14)を経由して、前記第1ワイヤ(3)を前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)に巻き付け、
前記第1プーリ(第1従動プーリ11)に巻き付けられた前記第2ワイヤ(4)を、前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)に巻き付けるにあたり、前記第2ワイヤ(4)の方向を変更させる単数からなる第2変更プーリ(第2変更用プーリ15)を経由して、前記第2ワイヤ(4)を前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)に巻き付けてなることを特徴としている。
【0011】
請求項2に係るワイヤ駆動機構は、上記請求項1に記載のワイヤ駆動機構において、前記第1変更プーリ(第1変更用プーリ14)は、前記第1プーリ(第1従動プーリ11)の第1接線(11a)と前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)の第1接線(13a)とが交わる位置に配置され、
前記第2変更プーリ(第2変更用プーリ15)は、前記第1プーリ(第1従動プーリ11)の第2接線(11b)と前記第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)の第2接線(13b)とが交わる位置に配置されてなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
請求項1に係る発明によれば、第1ワイヤ(3)の方向を変更するにあたって、1個の第1変更プーリ(第1変更用プーリ14)を配置し、第2ワイヤ(4)の方向を変更するにあたって、1個の第2変更プーリ(第2変更用プーリ15)を配置するようにしているから、従来のように、方向を変更したいワイヤに対し複数の変更用プーリを配置する必要がない。また、変更用プーリの数が単数であるため、第1ワイヤ(3)、第2ワイヤ(4)の摩擦を低減させることができる。
【0014】
しかして、本発明によれば、小型化・軽量化することができる共に、ワイヤの摩擦を低減させることができる。
【0015】
このような第1変更プーリ(第1変更用プーリ14)の配置にあたって、請求項2に記載の、第1プーリ(第1従動プーリ11)の第1接線(11a)と第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)の第1接線(13a)とが交わる位置に配置するのが好適で、さらに、第2変更プーリ(第2変更用プーリ15)の配置にあたって、請求項2に記載の、第1プーリ(第1従動プーリ11)の第2接線(11b)と第2プーリ(第2回転軸駆動プーリ13)の第2接線(13b)とが交わる位置に配置するのが好適である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係るワイヤ駆動機構をロボットのリンクに設けた状態を説明するための模式図である。
【
図2】同実施形態に係るワイヤ駆動機構を、第1回転軸と第2回転軸が平行でないようなロボットのリンクに適用する場合を説明するための斜視説明図である。
【
図3】
図2に示す内容を他の方向から見た場合の斜視説明図である。
【
図4】同実施形態に係るワイヤ駆動機構を、第3回転軸があるような場合にも適用可能であることを説明するための斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態に係るワイヤ駆動機構を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0018】
本実施形態に係るワイヤ駆動機構は、拮抗的にワイヤを引っ張るワイヤ駆動機構であって、例えば、
図1に示すような、ロボットのリンクに設けられる。より詳しく説明すると、このロボットのリンクは、第1リンクR1と、第2リンクR2と、で構成され、この第1リンクR1と、第2リンクR2とは、関節部K1を介して互いに相対変位可能に連結されている。
【0019】
ところで、この第1リンクR1には、
図1に示すように、左端面R1a側に1個のアクチュエータ1が設けられており、このアクチュエータ1の出力軸1aには、駆動プーリ2が回転可能に取り付けられている。そして、この駆動プーリ2には、第1ワイヤ3が巻き付けられると共に、第2ワイヤ4が巻き付けられている。これにより、アクチュエータ1によって、駆動プーリ2が回転すると片方のワイヤ(例えば、第1ワイヤ3)が引っ張られ、もう片方のワイヤ(例えば、第2ワイヤ4)が押し出されることとなる。そして、この第1ワイヤ3及び第2ワイヤ4は、関節部K1に設けられている従動プーリ5に巻き付けられ、さらに、他の関節部に巻き付けられるようになっている。これにより、1個のアクチュエータ1を駆動することによって、複数の関節部を駆動することが可能となっている。
【0020】
ここで、本発明の特徴とするところは、平行でない回転軸に上記のようなワイヤ駆動機構を設ける点であるため、この点、
図2及び
図3を参照して具体的に説明する。
【0021】
図2及び
図3に示すように、第1回転軸Z1と第2回転軸Z2とが、平行でない(図示では、直交)ようなロボットのリンクがあった場合、本実施形態に係るワイヤ駆動機構は、以下のように構成される。
【0022】
図2に示すように、第1回転軸Z1には、第1回転軸Z1上を回転する第1回転軸駆動プーリ10が配置されている。そして、
図2及び
図3に示すように、第1回転軸Z1上には、第1回転軸駆動プーリ10の回転に伴って回転を行う第1従動プーリ11が配置されている。この第1従動プーリ11には、
図2及び
図3に示すように、中継プーリ12を介して、誘導されてきた第1ワイヤ3及び第2ワイヤ4が巻き付けられている。
【0023】
一方、
図2及び
図3に示すように、第2回転軸Z2には、第2回転軸Z2上を回転する第2回転軸駆動プーリ13が配置されている。そして、この第2回転軸駆動プーリ13には、
図2及び
図3に示すように、第1従動プーリ11に巻き付けられている第1ワイヤ3及び第2ワイヤ4が巻き付けられている。
【0024】
この点、より詳しく説明すると、第1回転軸Z1と、第2回転軸Z2とは、平行でない(図示では、直交)ようにしているため、第1従動プーリ11に巻き付けられている第1ワイヤ3及び第2ワイヤ4を、第2回転軸駆動プーリ13に巻き付けようとすれば、第1ワイヤ3及び第2ワイヤ4の方向を変更しなければならない。この際、従来においては、第1ワイヤ3及び第2ワイヤ4の方向を変更するにあたって、第1ワイヤ3の方向を変更するための変更用プーリを複数配置し、さらに、第2ワイヤ4の方向を変更するための変更用プーリを複数配置しなければならなかった。そのため、ワイヤ駆動機構全体が重量化・大型化するという問題があった。さらには、第1ワイヤ3、第2ワイヤ4の方向を変更するプーリが複数必要となると、第1ワイヤ3、第2ワイヤ4に生じる摩擦が増大し、もって、第1ワイヤ3、第2ワイヤ4の切断・摩耗・弛みが生じる可能性があるという問題があった。
【0025】
そこで、本実施形態においては、
図2及び
図3に示すように(特に、
図3を参照)、第1ワイヤ3の方向を変更するにあたって、1個の第1変更用プーリ14を配置し、第2ワイヤ4の方向を変更するにあたって、1個の第2変更用プーリ15を配置するようにしている。
【0026】
しかして、このようにすれば、方向を変更したいワイヤに対し複数の変更用プーリを配置する必要がないため、ワイヤ駆動機構全体を小型化・軽量化することができる。さらに、変更用プーリの数が単数であるため、第1ワイヤ3、第2ワイヤ4の摩擦を低減させることができる。
【0027】
ところで、第1ワイヤ3の方向を変更するにあたって、1個の第1変更用プーリ14を配置するだけで良いのは、第1変更用プーリ14を以下の考え方によって配置しているためである。すなわち、
図3に示すように、第1ワイヤ3は、第1従動プーリ11の第1接線11aに沿うように巻き付けられ、そして、第2回転軸駆動プーリ13の第1接線13aに沿うように巻き付けられている。そのため、第1ワイヤ3を、第1従動プーリ11から第2回転軸駆動プーリ13へスムーズに誘導させるには、第1従動プーリ11の第1接線11aから、第1ワイヤ3を、第2回転軸駆動プーリ13の第1接線13aに沿うように誘導させる必要がある。そこで、これを実現させるために、本実施形態においては、
図3に示すように、第1従動プーリ11の第1接線11aと、第2回転軸駆動プーリ13の第1接線13aとが交わる位置に第1変更用プーリ14を配置するようにしている。このようにすれば、第1変更用プーリ14は、第1従動プーリ11の第1接線11a及び第2回転軸駆動プーリ13の第1接線13a何れにも関わることができることとなる。それゆえ、第1変更用プーリ14は、第1従動プーリ11の第1接線11aより誘導されてきた第1ワイヤ3を、方向転換することができるばかりか、第2回転軸駆動プーリ13の第1接線13aに誘導することが可能となる。
【0028】
しかして、上記のような考え方によって第1変更用プーリ14を配置することにより、1個の第1変更用プーリ14を配置するだけで、第1ワイヤ3の方向を変更することが可能となる。
【0029】
一方、第2ワイヤ4の方向を変更するにあたって、1個の第2変更用プーリ15を配置するだけで良いのは、第2変更用プーリ15を以下の考え方によって配置しているためである。すなわち、
図3に示すように、第2ワイヤ4は、第1従動プーリ11の第2接線11bに沿うように巻き付けられ、そして、第2回転軸駆動プーリ13の第2接線13bに沿うように巻き付けられている。そのため、第2ワイヤ4を、第1従動プーリ11から第2回転軸駆動プーリ13へスムーズに誘導させるには、第1従動プーリ11の第2接線11bから、第2ワイヤ4を、第2回転軸駆動プーリ13の第2接線13bに沿うように誘導させる必要がある。そこで、これを実現させるために、本実施形態においては、
図3に示すように、第1従動プーリ11の第2接線11bと、第2回転軸駆動プーリ13の第2接線13bとが交わる位置に第2変更用プーリ15を配置するようにしている。このようにすれば、第2変更用プーリ15は、第1従動プーリ11の第2接線11b及び第2回転軸駆動プーリ13の第2接線13b何れにも関わることができることとなる。それゆえ、第2変更用プーリ15は、第1従動プーリ11の第2接線11bより誘導されてきた第2ワイヤ4を、方向転換することができるばかりか、第2回転軸駆動プーリ13の第2接線13bに誘導することが可能となる。
【0030】
しかして、上記のような考え方によって第2変更用プーリ15を配置することにより、1個の第2変更用プーリ15を配置するだけで、第2ワイヤ4の方向を変更することが可能となる。
【0031】
以上説明した本実施形態によれば、第1ワイヤ3の方向を変更するにあたって、1個の第1変更用プーリ14を配置し、第2ワイヤ4の方向を変更するにあたって、1個の第2変更用プーリ15を配置するようにしているから、従来のように、方向を変更したいワイヤに対し複数の変更用プーリを配置する必要がない。また、変更用プーリの数が単数であるため、第1ワイヤ3、第2ワイヤ4の摩擦を低減させることができる。
【0032】
しかして、本実施形態によれば、小型化・軽量化することができる共に、ワイヤの摩擦を低減させることができる。
【0033】
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、2軸を例に説明したが、それに限らず、同様の考え方で、3軸以上に適用することも可能である。具体的に例示すると、
図4に示すようにすることができる。以下、詳しく説明することとする。なお、
図2及び
図3と同一の構成について同一の符号を付し説明は省略することとする。
【0034】
図4に示すように、第1回転軸Z1上には、第1回転軸駆動プーリ10の回転に伴って回転を行う第2従動プーリ20が配置されている。この第2従動プーリ20には、
図4に示すように、中継プーリ21を介して、誘導されてきた第3ワイヤ22及び第4ワイヤ23が巻き付けられている。
【0035】
一方、
図4に示すように、第2回転軸Z2上には、第2回転軸駆動プーリ13の回転に伴って回転を行う第3従動プーリ24が配置されている。そして、この第3従動プーリ24には、
図4に示すように、第2従動プーリ20に巻き付けられている第3ワイヤ22及び第4ワイヤ23が巻き付けられている。より詳しく説明すると、第3ワイヤ22は、上記説明した考え方と同様に配置された第3変更用プーリ25によって方向が変更され、第2従動プーリ20から第3従動プーリ24へ誘導される。そして、第4ワイヤ23は、上記説明した考え方と同様に配置された第4変更用プーリ26によって方向が変更され、第2従動プーリ20から第3従動プーリ24へ誘導される。しかして、このようにして、第3従動プーリ24に第3ワイヤ22及び第4ワイヤ23が巻き付けられることとなる。そして、第3従動プーリ24に巻き付けられた第3ワイヤ22及び第4ワイヤ23は、
図4に示すように、中継プーリ27を経由して、図示しない第3回転軸に誘導されることとなる。しかるに、このようにすれば、3軸以上に適用することも可能となる。なお、このように3軸以上に適用することも可能となれば、多脚ロボットや多関節アームロボットなど、より多くの関節を持つロボットに適用することが可能となる。
【符号の説明】
【0036】
3 第1ワイヤ
4 第2ワイヤ
11 第1従動プーリ(第1プーリ)
11a 第1接線
11b 第2接線
13 第2回転軸駆動プーリ(第2プーリ)
13a 第1接線
13b 第2接線
14 第1変更用プーリ(第1変更プーリ)
15 第2変更用プーリ(第2変更プーリ)
Z1 第1回転軸
Z2 第2回転軸