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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128238
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】安全装置及び作業方法
(51)【国際特許分類】
   A62B 35/00 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
A62B35/00 D
A62B35/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032448
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】506106350
【氏名又は名称】株式会社六大工業
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】鵜沼 健一
(72)【発明者】
【氏名】谷 信一
【テーマコード(参考)】
2E184
【Fターム(参考)】
2E184JA01
2E184KA04
2E184KA11
2E184LA03
(57)【要約】
【課題】作業現場に応じて簡易に設置することができる安全装置及び安全装置を使用する作業方法を提供する。
【解決手段】荷台を有する車両の荷台の後部側に配置される可搬性を有する支柱体と、車両の荷台の前部側に設けられる係止部と、係止部と支柱体との間で荷台の長手方向に亘って架設される親綱と、親綱に係留されて作業者に装着される安全帯とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷台を有する車両の前記荷台の後部側に配置される可搬性を有する支柱体と、
前記車両の前記荷台の前部側に設けられる係止部と、
該係止部と前記支柱体との間で前記荷台の長手方向に亘って架設される親綱と、
該親綱に係留されて作業者に装着される安全帯と、
を備える安全装置。
【請求項2】
前記支柱体は、
前記車両の前記荷台の後部側に配置されて前記車両の後輪が載置される平板状の基台を有する基部体と、
該基部体に立設されて前記親綱が連結される連結部が設けられる支柱と、
を備える、請求項1に記載の安全装置。
【請求項3】
転動可能なキャスタが前記支柱体に設けられる、請求項1または2に記載の安全装置。
【請求項4】
前記作業者が前記車両の前記荷台に昇降可能となるように前記荷台の近傍に配置される昇降台を備える、
請求項1~3のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項5】
前記係止部は、
前記親綱に緊張を付与する、請求項1~4のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項6】
荷台を有する車両の前記荷台の後部側に配置される可搬性を有する第1支柱体と、
該第1支柱体と対向して前記車両の前記荷台の前部側に配置される可搬性を有する第2支柱体と、
該第2支柱体と前記第1支柱体との間で前記荷台の長手方向に亘って架設される親綱と、
該親綱に係留されて作業者に装着される安全帯と、
を備える安全装置。
【請求項7】
平板状の基台を有する基部体及び該基部体に立設される支柱を有する支柱体を任意の場所に配置する第1工程と、
該第1工程で配置した前記支柱体の前記基台に荷台を有する車両の後輪を載置する第2工程と、
前記車両の前記荷台の近傍に作業者が前記荷台に昇降可能な作業台を配置する第3工程と、
前記支柱体の前記支柱に設けられる連結部と前記車両の前記荷台の前部側に設けられる係止部との間で前記荷台の長手方向に亘って親綱を架設する第4工程と、
該第4工程で架設した前記親綱に安全帯の一端を係留するとともに前記安全帯の他端を前記作業者に装着する第5工程と、
を備える作業方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全装置及び作業方法、特に、荷台を有する車両の荷台上で作業する作業者に使用される安全装置及び安全装置を使用する作業方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、トラック等の車両の荷台の上で荷物の積み込みや荷下ろし等を作業者が行う場合は、作業者が車両の荷台という高所から落下する可能性もあることから、荷台上の高所作業の際には、作業者の落下を防止するとともに、万が一、落下してしまった場合の作業者の安全を確保する必要がある。
【0003】
このような場合の対策として、特許文献1には、トラックの荷台の前後にそれぞれ設けられた支柱の間に架設される親綱、及びこの親綱に係留されて作業者に装着される安全帯を備える安全装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3102725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の安全装置によれば、親綱が架設される支柱がトラックの荷台の前後にそれぞれ固定されて設けられることから、荷台に荷物を積み込んだり荷下ろしたりするといった通常の作業に影響が及ぼされることが懸念される。
【0006】
さらに、特許文献1の安全装置は、親綱が架設される支柱が個別のトラックごとにそれぞれ設けられるものであって、複数のトラックで安全装置を使い回すことができないことから、安全装置の汎用性に欠けるとともに個別のトラックごとに安全装置を配備することに起因するコストが増大することが懸念される。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両の荷台上で作業をする作業者の安全性を確保したうえで、作業現場に応じて簡易に設置することができる安全装置及び安全装置を使用する作業方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための安全装置は、荷台を有する車両の荷台の後部側に配置される可搬性を有する支柱体と、車両の荷台の前部側に設けられる係止部と、係止部と支柱体との間で荷台の長手方向に亘って架設される親綱と、親綱に係留されて作業者に装着される安全帯とを備えるものである。
【0009】
これによれば、作業者に装着される安全帯が係留される親綱が架設される支柱体が、可搬性を有して車両の荷台の後部側に配置されることから、親綱を架設する支柱を車両に固定して設ける必要がない。
【0010】
したがって、車両の荷台への荷物の積み下ろし等といった通常の作業に支障を及ぼすことがなく、かつ作業現場で使用する車両ごとに支柱を設ける必要もないことから、車両の荷台の上で作業をする作業者の安全性を確保したうえで、作業現場に応じて安全装置を簡易に設置することができる。
【0011】
この安全装置の支柱体は、車両の荷台の後部側に配置されて車両の後輪が載置される平板状の基台を有する基部体と、基部体に立設されて親綱が連結される連結部が設けられる支柱とを備えるものである。
【0012】
この安全装置の支柱体には、転動可能なキャスタが設けられるものであってもよいし、安全装置は、作業者が車両の荷台に昇降可能となるように荷台の近傍に配置される昇降台を備えるものであってもよいし、さらに、安全装置の係止部は、親綱に緊張を付与するものであってもよい。
【0013】
上記目的を達成するための安全装置は、荷台を有する車両の荷台の後部側に配置される可搬性を有する第1支柱体と、第1支柱体と対向して車両の荷台の前部側に配置される可搬性を有する第2支柱体と、第2支柱体と第1支柱体との間で荷台の長手方向に亘って架設される親綱と、親綱に係留されて作業者に装着される安全帯とを備えるものである。
【0014】
上記目的を達成するための作業方法は、平板状の基台を有する基部体及び基部体に立設される支柱を有する支柱体を任意の場所に配置する第1工程と、第1工程で配置した支柱体の基台に荷台を有する車両の後輪を載置する第2工程と、車両の荷台の近傍に作業者が荷台に昇降可能な作業台を配置する第3工程と、支柱体の支柱に設けられる連結部と車両の荷台の前部側に設けられる係止部との間で荷台の長手方向に亘って親綱を架設する第4工程と、第4工程で架設した親綱に安全帯の一端を係留するとともに安全帯の他端を作業者に装着する第5工程とを備えるものである。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、車両の荷台の上で作業をする作業者の安全性を確保したうえで、作業現場に応じて安全装置を簡易に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施の形態に係る安全装置の構成の概略を説明する概念図である。
図2】同じく、本実施の形態に係る安全装置の支柱体の構成の概略を説明する図である。
図3】同じく、本実施の形態に係る安全装置の支柱体の構成の概略を説明する図である。
図4】同じく、本実施の形態に係る安全装置の支柱体の構成の概略を説明する図である。
図5】同じく、本実施の形態に係る安全装置を使用した作業方法の概略を説明する図である。
図6】同じく、本実施の形態に係る安全装置を使用した作業方法の概略を説明する図である。
図7】同じく、本実施の形態に係る安全装置を使用した作業方法の概略を説明する図である。
図8】同じく、本実施の形態に係る安全装置を使用した作業方法の概略を説明する図である。
図9】同じく、本実施の形態に係る安全装置を使用した作業方法の概略を説明する図である。
図10】本発明の第2実施の形態に係る安全装置の構成の概略を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、図に基づいて、本発明の実施の形態に係る安全装置について説明する。
【0018】
(第1実施の形態)
まず、図1図9に基づいて、第1実施の形態に係る安全装置について説明する。
【0019】
図1は、本実施の形態に係る安全装置の構成の概略を説明する概念図である。図示のように、安全装置10は、本実施の形態では、車両であるトラック100に配備されて、例えば建設作業や解体作業等といった作業現場における作業の際に使用されるものである。
【0020】
この安全装置10が配備されるトラック100は、本実施の形態では、例えば、キャブ(キャビン)101、荷台102、この荷台102とキャブ101との間のトリイ103及びトリイ103の側方に配備されるプロテクタハシゴ104を主要構成として備える。
【0021】
キャブ101は、運転席及び助手席を備えて乗員が乗車する乗務スペースであり、荷台102は、資材や廃材等といった種々の荷物が積載される積載スペースであって、キャブ101側の前部102a及びキャブ101から離間する後部102bを有して形成される。
【0022】
一方、トリイ103は、荷台102に積載された荷物等がキャブ101に衝突してキャブ101に損傷を与えることを抑制するものであり、プロテクタハシゴ104は、作業者Pが荷台102に昇降する際に用いられるものである。
【0023】
このようなトラック100に配備される安全装置10は、本実施の形態では、支柱体20、係止部30、親綱40、安全帯50及び昇降台60を主要構成として備え、作業者Pが荷台102から落下することを防止するとともに、万が一、落下してしまった場合の作業者Pの身体の安全を確保するものである。
【0024】
図2図4は、支柱体20の構成の概略を説明する図である。図示のように、支柱体20は、本実施の形態では、基部体21及び支柱22を主要構成として備える。
【0025】
基部体21は、本実施の形態では、平板状の基台21a、基台21aから折曲した背部21b、基台21aに立設される円筒状のジョイント21c及び基台21aと背部21bとによってジョイント21cを支持する一対の支持板21d、21dを備え、これらが板金及び溶接加工によって形成される。
【0026】
この基部体21の背部21bには、本実施の形態では、転動可能な一対のキャスタ23、23が設けられる。
【0027】
一方、基部体21のジョイント21cには、本実施の形態では、ジョイント21cに差し込まれる次述する支柱22に係合して支柱22を固定するボルト24が設けられる。
【0028】
支柱22は、本実施の形態では、汎用性のある既製の単管が用いられ、基部体21のジョイント21cに差し込まれてボルト24によって固定されることによって、基部体21に立設される。
【0029】
この支柱22には、本実施の形態では、ブラケットによって構成される連結部25が、クランプを介して任意の高さ位置に配置される。
【0030】
この支柱体20は、本実施の形態では、トラック100が駐車される作業現場の任意の場所に運搬可能であって、作業者Pがトラック100を運転することによって平板状の基台21aの上にトラック100の後輪110が載置されると、支柱体20がトラック100の荷台102の後部102b側に配置される。
【0031】
図1で示すように、係止部30は、本実施の形態では、緊張器によって構成され、トラック100の荷台102の前部102a側のトリイ103の側方に配備されるプロテクタハシゴ104の任意の高さ位置に、図示しないフックを介して取り付けられる。
【0032】
親綱40は、本実施の形態では、例えば、合成繊維で形成されたロープによって構成され、一方側が支柱体20の支柱22に配置された連結部25に締結されるとともに、他方側がプロテクタハシゴ104に取り付けられた係止部30に係止されることによって、係止部30と支柱体20との間でトラック100の荷台102の長手方向に亘って架設される。
【0033】
この親綱40は、本実施の形態では、緊張器によって構成される係止部30によって、係止部30と支柱体20との間で緊張が付与される。
【0034】
安全帯50は、本実施の形態では、例えば、一端側がフック51を介して親綱40に係留される一方、他端側に作業者Pの腰部に装着されるベルト状の装着部を有する。
【0035】
昇降台60は、本実施の形態では、例えば、作業者Pが昇降可能な梯子及び梯子の頂部に足場を有する大型の脚立状であって、作業者Pが荷台102に昇降可能となるように、トラック100の荷台102の近傍に配置される。
【0036】
次に、本実施の形態に係る安全装置10を使用する作業方法について、図5図9に基づいて説明する。
【0037】
まず、任意の作業現場において、基部体21のジョイント21cに支柱22を差し込んで、ジョイント21cに設けられたボルト24を介して支柱22を固定して、支柱体20を組み立てる。
【0038】
続いて、図5で示すように、作業者Pが支柱体20を傾倒させて一対のキャスタ23、23を地面に接地させるとともに、支柱22の先端側を把持して支柱体20を牽引して、図6で示すように、支柱体20を作業現場の任意の場所に向かって運搬して配置する(第1工程)。
【0039】
本実施の形態では、支柱体20を傾倒させて牽引することによって、基部体21に設けられた一対のキャスタ23、23が地面に接地して転動することから、板金及び溶接加工によって形成された重量物である支柱体20を、作業現場における所望の場所まで容易に運搬することができる。
【0040】
続いて、作業現場において配置した支柱体20を目安としてトラック100を運転し、図7で示すように、トラック100の後輪110を基部体21の平板状の基台21aの上に載置して、支柱体20をトラック100の荷台102の後部102b側に配置する(第2工程)。
【0041】
第2工程に続いて、図8で示すように、トラック100の荷台102の近傍に、作業者Pが荷台102に昇降可能となるように、昇降台60を配置する(第3工程)。
【0042】
このとき、本実施の形態では、必要に応じて、支柱22に配置された連結部24の高さ位置を調整する。例えば、連結部24の支柱22における高さ位置を、プロテクタハシゴ104の任意の高さ位置に取り付けられた係止部30と同じ程度の高さ位置となるように調整する。
【0043】
その後、図9で示すように、親綱40の一方側を連結部24に締結するとともに、他方側をプロテクタハシゴ104に取り付けられた係止部30に係止して、係止部30と支柱体20との間で親綱40をトラック100の荷台102の長手方向に亘って架設する(第4工程)。
【0044】
このとき、本実施の形態では、緊張器によって構成される係止部30を介して、親綱40に緊張を付与する。
【0045】
続いて、図1で示したように、安全帯50の一端側を、フックを介して親綱40に係留するとともに、安全帯50の他端側に設けられたベルト状の装着部を作業者Pの腰部に装着する(第5工程)。
【0046】
親綱40に係留された安全帯50を作業者Pが装着することによって、トラック100の荷台102上という高所において荷物の積み込みや荷下ろし等といった作業を行う際に、作業者Pが荷台102から落下することが抑制されるとともに、万が一、落下してしまった場合でも、身体の安全性が確保される。
【0047】
このように、本実施の形態の安全装置10によれば、作業者Pに装着される安全帯50が係留される親綱40が架設される支柱体20が、可搬性を有してトラック100の荷台102の後部102b側に配置されることから、親綱40を架設する支柱をトラック100に固定して設ける必要がない。
【0048】
したがって、トラック100の荷台102への荷物の積み下ろし等といった通常の作業に支障を及ぼすことがなく、かつ作業現場で使用するトラック100ごとに支柱を設ける必要もないことから、トラック100の荷台102の上で作業をする作業者Pの安全性を確保したうえで、作業現場に応じて安全装置10を簡易に設置することができる。
【0049】
(第2実施の形態)
次に、図10に基づいて、本発明の第2実施の形態について説明する。
【0050】
図10は、本実施の形態に係る安全装置の構成の概略を説明する概念図である。
【0051】
なお、図10において、第1実施の形態と同様の構成には同一の符号を付すこととして、その説明を省略する。
【0052】
図示のように、安全装置11は、第1支柱体20-1、第2支柱体20-2、親綱40、安全帯50及び昇降台60を主要構成として備え、作業者Pが荷台102から落下することを防止するとともに、万が一、落下してしまった場合の作業者Pの身体の安全を確保するものである。
【0053】
第1支柱体20-1は、本実施の形態では、トラック100が駐車される作業現場の任意の場所に運搬可能であって、作業者Pがトラック100を運転することによって平板状の基台21aの上にトラック100の後輪110が載置されると、第1支柱体20-1がトラック100の荷台102の後部102b側に配置される。
【0054】
一方、第2支柱体20-2も、本実施の形態では、トラック100が駐車される作業現場の任意の場所に運搬可能であって、作業者Pがトラック100を運転することによって平板状の基台21aの上にトラック100の前輪111が載置されると、第2支柱体20-2がトラック100の荷台102の前部102a側に配置される。
【0055】
本実施の形態では、例えば第1支柱体20-1の基台21aの上にはトラック100の右側の後輪110が載置されるとともに、第2支柱体20-2の基台21aの上にはトラック100の右側の前輪111が載置されることによって、第1支柱体20-1と第2支柱体20-2とが互いに対向して配置される。
【0056】
親綱40は、本実施の形態では、一方側が第1支柱体20-1の支柱22に配置された連結部25に締結されるとともに、他方側が第2支柱体20-2に配置された連結部25に締結されることによって、第1支柱体20-1と第2支柱体20-2との間でトラック100の荷台102の長手方向に亘って架設される。
【0057】
この親綱40は、本実施の形態では、緊張器を介して一方側が第1支柱体20-1の支柱22に配置された連結部25に締結されるとともに、同じく緊張器を介して他方側が第2支柱体20-2に配置された連結部25に締結されることによって、第1支柱体20-1と第2支柱体20-2との間で緊張が付与される。
【0058】
このような安全装置11を使用する作業方法は、第1実施の形態と同様に、第1支柱体20-1及び第2支柱体20-2を組み立てて、第1支柱体20-1及び第2支柱体20-2を作業現場の任意の場所に向かって運搬して配置する。
【0059】
本実施の形態では、第1支柱体20-1がトラック100の荷台102の後部102b側に配置されるように、かつ第2支柱体20-2が第1支柱体20-1に対向してトラック100の荷台102の前部102a側に配置されるように、作業現場の任意の場所に向かって運搬して配置する。
【0060】
続いて、作業現場において配置した第1支柱体20-1及び第2支柱体20-2を目安としてトラック100を運転し、トラック100の後輪110を基部体21の平板状の基台21aの上に載置して第1支柱体20-1をトラック100の荷台102の後部102b側に配置するとともに、トラック100の前輪111を基部体21の平板状の基台21aの上に載置して第2支柱体20-2をトラック100の荷台102の前部102a側に配置する。
【0061】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0062】
上記各実施の形態では、支柱体20(第1支柱体20-1及び第2支柱体20-2)を組み立てる際に、支柱22に連結部24が配備されている状態である場合を説明したが、連結部24は、任意のタイミングで支柱22に配備されるものであってもよい。
【0063】
上記各実施の形態では、支柱体20(第1支柱体20-1及び第2支柱体20-2)を組み立てたうえで作業現場の任意の場所に支柱体20を運搬して配置する場合を説明したが、作業現場において支柱体20を配置する場所で支柱体20を組み立ててもよい。
【符号の説明】
【0064】
10 安全装置
20 支柱体
20-1 第1支柱体
20-2 第2支柱体
21 基部体
21a 基台
22 支柱
30 係止部
40 親綱
50 安全帯
60 昇降台
100 トラック(車両)
102 荷台
102a 前部
102b 後部
P 作業者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10