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特開2023-128347冷房装置及び冷房装置を使用する冷房服
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128347
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】冷房装置及び冷房装置を使用する冷房服
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0097 20190101AFI20230907BHJP
   F24F 1/04 20110101ALI20230907BHJP
   F24F 13/08 20060101ALI20230907BHJP
   F25B 21/02 20060101ALI20230907BHJP
   A41D 13/002 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
F24F1/0097
F24F1/04
F24F13/08 B
F25B21/02 H
A41D13/002 105
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032640
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】522085080
【氏名又は名称】深セン市森米科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】デン ハイジュン
(72)【発明者】
【氏名】シュ ジュン
【テーマコード(参考)】
3B011
3L050
3L081
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AC02
3B011AC03
3B011AC21
3L050BC05
3L081AA02
3L081AB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】冷房装置及び冷房装置を使用する冷房服を提供すること。
【解決手段】冷房装置が、ハウジング、ハウジング内に取り付けられているTEC空調モジュール2、ファン3及び制御回路基板4を含み、TEC空調モジュールが、ハウジング内に取り付けられているTECチルプレート21及びそれぞれTECチルプレート冷却面と加熱面に設置されている第一と第二熱伝導体22,23を含む。ハウジングにおけるファンに相応する位置にエアー入り口11が設置され、ハウジングに、第二熱伝導体に相応するエアー取り出し口12が設置され、ハウジング端部に、第一熱伝導体に相応する冷風・温風取り出し口13が設置されている。ファンが作動する時に、エアー入り口を通してエアーをハウジング内に吸い込み、且つ、第一熱伝導体及び第二熱伝導体に吹きかけ、第二熱伝導体を通過してから形成した温風をエアー取り出し口から排出する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)、ハウジング(1)内に取り付けられているTEC空調モジュール(2)、ファン(3)及び制御回路基板(4)を含み、前記TEC空調モジュール(2)が、ハウジング(1)内に取り付けられ、且つ、制御回路基板(4)と電気的に接続しているTECチルプレート(21)、前記TECチルプレート(21)冷却面に設置されている第一熱伝導体(22)と前記TECチルプレート(21)加熱面に設置されている第二熱伝導体(23)を含むこと、前記ハウジング(1)におけるファン(3)に相応する位置にエアー入り口(11)が設置され、前記ハウジング(1)に、第二熱伝導体(23)に相応するエアー取り出し口(12)が設置され、前記ハウジング(1)の端部に、第一熱伝導体に相応する冷風・温風取り出し口(13)が設置されていること、ファン(3)作動の時に、エアー入り口(11)を通してエアーをハウジング(1)内に吸い込み、且つ、第一熱伝導体(22)及び第二熱伝導体(23)に吹きかけ、その中で、第二熱伝導体(23)を通過してから形成した温風がエアー取り出し口(12)から排出されるが、第一熱伝導体(22)を通過してから形成した冷風が冷風・温風取り出し口(13)から排出されること又は制御回路基板(4)を通過してTECチルプレート(21)電源の陽極・陰極を切り替えた後、冷却面と加熱面を切り替えることによって、第二熱伝導体(23)を通過してから形成した冷風がエアー取り出し口(12)から排出されるが、第一熱伝導体(22)を通過してから形成した温風が冷風・温風取り出し口 (13)から排出されるようにすることという作動原理を含むことを特徴とする冷房装置。
【請求項2】
前記第二熱伝導体(23)、TECチルプレート(21)と第一熱伝導体(22)が、上から下まで相次いで重ねて組み立てられ、前記エアー取り出し口(12)が、ハウジング(1)の上端面に設置され、且つ、第二熱伝導体(23)の上端に位置すること、前記冷風・温風取り出し口(13)が、ハウジング(1)の側面に設置され、且つ、ハウジング (1)の側面に遮断部(14)も設置され、前記第一熱伝導体(22)が冷風・温風取り出し口(13)の傍に設置、前記遮断部(14)が第二熱伝導体(23)の側面を遮ることによって、第二熱伝導体(23)を通過してから形成した温風・冷風をエアー取り出し口(12)に排出することという作動原理を含むことを特徴とする請求項1に記載の冷房装置。
【請求項3】
前記遮断部(14)の高さが第二熱伝導体(23)の高さと等しいこと、又は前記遮断部(14)の高さが第二熱伝導体(23)の高さを上回ることを特徴とする請求項2に記載の冷房装置。
【請求項4】
前記第一熱伝導体(22)が、ベース部(221)及びベース部(221)に設置され、且つ、熱伝導体ストリップにより何回も曲げられて形成する導風構造(222)を含み、
前記導風構造(222)が、複数の風通過用風穴(220)を有することを特徴とする請求項1に記載の冷房装置。
【請求項5】
前記第二熱伝導体(23)の構造が、第一熱伝導体(22)の構造と同じであり、
前記第一熱伝導体(22)及び第二熱伝導体(23)が、熱伝導性銅又は熱伝導性アルミニウム材料から構成されることを特徴とする請求項4に記載の冷房装置。
【請求項6】
前記エアー取り出し口(12)が、間隔を空けて分布している複数のストリップ穴 (121)を含み、
前記冷風・温風取り出し口(13)の横断面が、内から外へ拡張するベルマウスを呈し、
前記制御回路基板(4)に冷風・温風調整スイッチ(41)、冷風指示ランプ(42)と温風指示ランプ(43)が設置され、
前記冷風・温風調整スイッチ(41)、前記冷風指示ランプ(42)と前記温風指示ランプ(43)が、前記ハウジング(1)の表面に露出していることを特徴とする請求項1に記載の冷房装置。
【請求項7】
衣服(5)、請求項1に記載の冷房装置(100)と冷房装置(100)に電気を供給する移動電源(6)を含むこと、前記冷房装置(100)が衣服(5)に設置され、且つ、前記冷房装置(100)のエアー入り口(11)とエアー取り出し口(12)が外部に通じること、前記冷房装置(100)の冷風・温風取り出し口(13)が、前記衣服(5)内に伸びることによって、前記冷風・温風取り出し口(13)から排出される冷風・温風が直接に衣服(5)内に通じるようにすることという作動原理を含むことを特徴とする冷房装置を使用する冷房服。
【請求項8】
前記冷房装置(100)が、着脱式方式で衣服(5)に設置されていることを特徴とする請求項7に記載の冷房装置を使用する冷房服。
【請求項9】
前記衣服(5)に冷風・温風取り出し口及び冷風・温風取り出し口外部に被せられるネット状袋(51)が設置され、
前記冷房装置(100)がネット状袋(51)に放置され、
冷房装置(100)の冷風・温風取り出し口(13)が冷風・温風入り口に繋ぎ、前記冷房装置(100)のエアー入り口(11)及びエアー取り出し口(12)が、ネット状袋(51)のメッシュを通して衣服(5)に露出することを特徴とする請求項8に記載の冷房装置を使用する冷房服。
【請求項10】
前記冷房装置(100)が、マジックテープ(登録商標)を通して前記衣服(5)に繋いて、着脱式構造を形成することを特徴とする請求項8に記載の冷房装置を使用する冷房服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷房技術分野に係り、特に冷房装置及び冷房装置を使用する冷房服に係る。
【背景技術】
【0002】
熱電クーラー(Thermoelectric Cooler)は、半導体材料のペルチェ効果を利用して製作されたものである。ペルチェ効果は、直流電流が二種の半導体材料から構成されている電対を通過する時に、その一端が吸熱するが、その他の一端が放熱する現象を指す。強くドープするN型とP型テルル化ビスマスは、主にTECとして使用される半導体材料であり、テルル化ビスのマスコンポーネントは、電気直列接続を採用し、且つ、並行的に発熱する。TECが幾つかのP型とN型ペア(セット)を含み、これらが電極を通して繋ぎ、且つ、二つのセラミックス電極の間に挟まれる。電流がTECを通過する時に、電流により発生する熱量が、TECの片側からその他の側にすることによって、TECで、「熱」側 (即ち、加熱面)と「冷」側 (即ち、冷却面)を生じる。これはTECによる加熱と冷却の作動原理である。
【0003】
現在、TECチルプレートで作られたクーラーに、一般に二つのファンを使用し、その中で、一つ目のファンが、TECチルプレートの冷却面に対してエアーを吹きかけることによって、冷風を形成して温度を下げる。二つ目のファンが放熱器に設置され、前記放熱器がTECチルプレートの加熱面に設置されているが、二つ目のファンが放熱器に対して適時にエアーを抽出することによって、放熱速度を速め、これで、TECチルプレートの冷房効率を向上させる。但し、クーラーに二つのファンを使用する為、構造が複雑になり、部品が多くなり、コストが上がり、全体的なクーラーの体積が多くなるので、逆に使用し難くなる。例えば、体積が大きいクーラーを冷房服に応用する時に、設置し難くなるか、又は放置し難くなり、外観美感に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した既存の問題点を解決するため、冷房装置を使用する冷房服を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決でき、上記目的を達成するために、本発明の冷房装置、次のように、ハウジング、ハウジング内に取り付けられているTEC空調モジュール、ファン及び制御回路基板を含み、前記TEC空調モジュールが、ハウジング(1)内に取り付けられ、且つ、制御回路基板と電気的に接続しているTECチルプレート、前記TECチルプレート冷却面に設置されている第一熱伝導体と前記TECチルプレート加熱面に設置されている第二熱伝導体を含むこと、前記ハウジングにおけるファンに相応する位置にエアー入り口が設置され、前記ハウジングに、第二熱伝導体に相応するエアー取り出し口が設置され、前記ハウジングの端部に、第一熱伝導体に相応する冷風・温風取り出し口が設置されていること、 ファン作動の時に、エアー入り口を通してエアーをハウジング内に吸い込み、且つ、第一熱伝導体及び第二熱伝導体に吹きかけ、その中で、第二熱伝導体を通過してから形成した温風がエアー取り出し口から排出されるが、第一熱伝導体を通過してから形成した冷風が冷風・温風取り出し口から排出されること又は制御回路基板通過してTECチルプレート電源の陽極・陰極を切り替えた後、冷却面と加熱面を切り替えることによって、第二熱伝導体を通過してから形成した冷風がエアー取り出し口から排出されるが、第一熱伝導体を通過してから形成した温風が冷風・温風取り出し口から排出されるようにすることという作動原理を含む冷房装置であることを特徴とする冷房装置。
【0006】
前記第二熱伝導体、TECチルプレートと第一熱伝導体が、上から下まで相次いで重ねて組み立てられ、前記エアー取り出し口が、ハウジングの上端面に設置され、且つ、第二熱伝導体の上端に位置すること、前記冷風・温風取り出し口が、ハウジングの側面に設置され、且つ、ハウジングの側面に遮断部も設置され、前記第一熱伝導体が冷風・温風取り出し口の傍に設置、前記遮断部が第二熱伝導体の側面を遮ることによって、第二熱伝導体を通過してから形成した温風・冷風をエアー取り出し口に排出することという作動原理を含むことが好ましい。
【0007】
前記遮断部の高さが第二熱伝導体の高さと等しいこと、又は前記遮断部の高さが第二熱伝導体の高さを上回ることが好ましい。
【0008】
前記第一熱伝導体が、ベース部及びベース部に設置され、且つ、熱伝導体ストリップにより何回も曲げられて形成する導風構造を含み、それに加えて、前記導風構造が複数の風通過用風穴を有することが好ましい 。
前記第二熱伝導体の構造が第一熱伝導体の構造と同じ、前記第一熱伝導体と第二熱伝導体が皆熱伝導性銅又は熱伝導性アルミニウム材料から構成されることが好ましい。
【0009】
次のように、前記エアー取り出し口が、間隔を空けて分布している複数のストリップ穴を含むこと、前記冷風・温風取り出し口の横断面が、内から外へ拡張するベルマウスを呈すること、前記制御回路基板に冷風・温風調整スイッチ、冷風指示ランプと温風指示ランプが設置され、且つ、前記前記冷風・温風調整スイッチ、冷風指示ランプと温風指示ランプが前記ハウジングの表面に露出していることが好ましい。
【0010】
本発明の冷房装置を使用する冷房服、次のように、衣服、冷房装置と冷房装置に電気を供給する移動電源を含むこと、前記冷房装置が衣服に設置され、且つ、前記冷房装置のエアー入り口とエアー取り出し口が外部に通じること、前記冷房装置の冷風・温風取り出し口が、前記衣服内に伸びることによって、前記冷風・温風取り出し口から排出される冷風・温風が直接に衣服内に通じるようにすることという作動原理を含むことを特徴とする冷房装置を使用する冷房服。
【0011】
前記冷房装置が着脱式方式で衣服に設置されていることが好ましい。
【0012】
前記衣服に冷風・温風取り出し口及び冷風・温風取り出し口外部に被せられるネット状袋が設置され、前記冷房装置がネット状袋に放置され、且つ、冷房装置の冷風・温風取り出し口が冷風・温風入り口に繋ぎ、前記冷房装置のエアー入り口及びエアー取り出し口が、皆ネット状袋のメッシュを通して衣服に露出することが好ましい。
【0013】
前記冷房装置がマジックテープ(登録商標)を通して前記衣服に繋いて、着脱式構造を形成することが好ましい 。
【発明の効果】
【0014】
本発明は従来の技術に対して、次のような効果がある。
1. 本発明における冷房装置に一つのファンを使用して風を生成することによって、TECチルプレートの冷却面に設置されている第一熱伝導体及び加熱面に設置されている第二熱伝導体に吹きかける。その中で、第一熱伝導体を通過してから形成した冷風を冷風・温風取り出し口から排出することによって、冷房を実現する。もう一方で、第二熱伝導体を通過してから形成した温風をエアー取り出し口から排出することによって、排熱と放熱を実現し、これで、TECチルプレートの冷房効率を向上させる。その上、制御回路基板を通じてTECチルプレート電源の陽極・陰極を切り替えた後、冷却面と加熱面を切り替えることによって、第一熱伝導体を通過してから形成した温風を冷風・温風取り出し口から排出することで、暖房効果を達成する。もう一方で、第二熱伝導体を通過してから形成した冷風をエアー取り出し口から排出することによって、TECチルプレートの暖房効率を向上させる。本発明における冷房装置に一つだけのファンを使用し、且つ、前記ファンとTEC空調モジュールを、一つのハウジング内に取り付けているので、部品が少なくなり、組立構造が簡単になり、コストを削減し、且つ、冷房装置の体積を小さくする。従って、体積が小さい冷房装置を、冷房服に応用することによって、設置・放置し易くし、且つ、冷房服の美観性を保証することができる。
2. 本発明の冷房服において、冷房装置に一つだけのファンを使用し、且つ、前記ファンとTEC空調モジュールを、一つのハウジング内に取り付けているので、冷房装置の体積を小さくし、更に 使用スペースを削減して、衣服との組立を易しくし、且つ、冷房服の美観性を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明における冷房装置の立体図である。
図2】本発明における冷房装置のその他の画角からの立体図である。
図3】本発明における冷房装置の立体分解図である。
図4】本発明における冷房装置の断面図である。
図5】本発明におけるTEC空調モジュールの立体図である。
図6】本発明におけるTEC空調モジュールの正面図である。
図7】本発明における冷房服の立体図である。
図8】本発明における冷房服のその他の画角からの立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、明細書の添付図と結びづき、一層詳細に説明する。
【0017】
図1-6で示すようなものは冷房装置であり、ハウジング1、ハウジング1内に取り付けられているTEC空調モジュール2、ファン3及び制御回路基板4を含み、前記制御回路基板4が、TEC空調モジュール2とファン3の作動を制御することによって、冷房又は暖房を実現する。
【0018】
前記ハウジング1が、底カバー101と上ハウジング102を含む。
【0019】
前記TEC空調モジュール2が、ハウジング1内に取り付けられ、且つ、制御回路基板4と電気的に接続しているTECチルプレート21、TECチルプレート21冷却面に設置されている第一熱伝導体22とTECチルプレート21加熱面に設置されている第二熱伝導体23を含む。その中で、TECチルプレート21の下端面が冷却面であり、TECチルプレート21の上端面が加熱面であり、前記TECチルプレート21が熱電クーラー(Thermoelectric Cooler)であり、これが半導体材料のペルチェ効果を利用して製作されたものである。その原理としては、電流がTECチルプレートを通過する時に、電流により発生する熱量が、TECチルプレートの片側からその他の側に伝導することによって、TECチルプレートで、「熱」側 (即ち、加熱面) と「冷」側 (即ち、冷却面)を生じる。
【0020】
前記制御回路基板4が、高周波信号を制御することによって、電源の陽極・陰極給電方式を変え、これで、TECチルプレートの冷却面と加熱面との交替作動を実現できる。制御回路板4の制御により、第一セットの陽極・陰極に通電し、第二セットの陽極・陰極に通電しない時に、前記TECチルプレート21の下端面が冷却面であり、TECチルプレート21の上端面が加熱面である。もう一方で、制御回路板4の制御により、第二セットの陽極・陰極に通電し、第一セットの陽極・陰極に通電しない時に、前記TECチルプレート21の上端面が冷却面であり、TECチルプレート21の下端面が加熱面である。従って、制御回路基板4を通じてTECチルプレート21電源の陽極・陰極を切り替えることによって、冷却面と加熱面を切り替える。
【0021】
前記ハウジング1におけるファン3に相応する位置にエアー入り口11が設置され、前記ハウジング1に、第二熱伝導体23に相応するエアー取り出し口12が設置され、 前記ハウジング1の端部に、第一熱伝導体に相応する冷風・温風取り出し口13が設置されている。
【0022】
本発明における冷房装置100に一つのファン3を使用して風を生成することによって、TECチルプレート21の冷却面に設置されている第一熱伝導体22及び加熱面に設置されている第二熱伝導体23に吹きかける。 その中で、第一熱伝導体22を通過してから形成した冷風を冷風・温風取り出し口13から排出することによって、冷房を実現する。もう一方で、第二熱伝導体23を通過してから形成した温風をエアー取り出し口12から排出することによって、排熱と放熱を実現し、これで、TECチルプレート21の冷房効率を向上させる。更に、制御回路基板4を通じてTECチルプレート21電源の陽極・陰極を切り替えることによって、冷却面と加熱面を切り替えることによって、 第一熱伝導体22を通過してから形成した温風を冷風・温風取り出し口13から排出することによって、暖房効果を達成する。もう一方で、第二熱伝導体23を通過してから形成した冷風をエアー取り出し口12から排出することによって、TECチルプレート21の冷房効率を向上させる。本発明における冷房装置100に一つのファン3を使用し、且つ、前記ファン3とTEC空調モジュール2を、一つのハウジング1内に取り付けているので、部品が少なくなり、組立構造が簡単になり、コストを削減し、且つ、全体的な体積法を削減し、これで 使用し易くすることができる。
【0023】
前記第二熱伝導体23、TECチルプレート21と第一熱伝導体22が、上から下まで相次いで重ねて組み立てられ、前記エアー取り出し口12が、ハウジング1の上端面に設置され、且つ、第二熱伝導体23の上端に位置する。 前記冷風・温風取り出し口13が、ハウジング1の側面に設置され、且つ、ハウジング 1の側面に遮断部14も設置され、前記第一熱伝導体22が冷風・温風取り出し口13の傍に設置され、前記遮断部14が第二熱伝導体23の側面を遮ることによって、第二熱伝導体23を通過してから形成した温風・冷風を前記エアー取り出し口12に排出する。具体的に言うと、TEC空調モジュール2が冷房を実現する時に、前記遮断部14が、第二熱伝導体23を通過してから形成した温風を遮り、且つ、温風を全部前記エアー取り出し口12に排出することによって、排熱を実現すると同時に、温風に第一熱伝導体22を通過させないことができる。これで冷房効率を保証することができ、且つ、冷風を冷風・温風取り出し口13から排出することによって、冷風の温度を保証する。又は、TEC空調モジュール2が暖房を実現する時に、前記遮断部14が、第二熱伝導体23を通過してから形成した冷風を遮り、且つ、冷風を全部前記エアー取り出し口12に排出することによって、冷風排出を実現すると同時に、冷風に第一熱伝導体22を通過させないことができる。これで暖房効率を保証することができ、且つ、温風を冷風・温風取り出し口13から排出することによって、温風の温度を保証する。
【0024】
前記遮断部14の高さが第二熱伝導体23の高さと等しい。又は 前記遮断部14の高さが第二熱伝導体23の高さを上回る。前記遮断部14が、第二熱伝導体23を通過してから形成した冷風を遮り、且つ、第二熱伝導体23を通過してから形成した温風・冷風を前記エアー取り出し口12に排出するのを保証することができる。
【0025】
前記第一熱伝導体22は、下記二種の構造に分けられている。
【0026】
第一種: 前記第一熱伝導体22が、ベース部221及びベース部221に設置され、且つ、熱伝導体ストリップにより何回も曲げられて形成する導風構造222を含み、それに加えて、前記導風構造222が複数の風通過用風穴220を有する。当該構造において、導風構造222の風接触面積が大きいので、冷熱を良く伝導でき、これで 冷房又は暖房効率を向上させることができる。
【0027】
第二種: 前記第一熱伝導体22が、ベース部221及びベース部221に設置されている熱伝導体ストリップ(未掲示)を含み、隣の二つの熱伝導体ストリップの間に、風通過用間隔(未掲示)も形成する。前記第一種の熱伝導体22が伝統的な一般放熱台であり、放熱効果は第一種と比べて、冷熱伝導効果がやや劣れる。
【0028】
本発明の第一熱伝導体22は、前記第一種の構造を採用する。
【0029】
前記第二熱伝導体23の構造は、第一熱伝導体22の構造と同じので、 ここでくどくど述べない。前記第一熱伝導体22と第二熱伝導体23が皆熱伝導性銅又は熱伝導性アルミニウム材料から構成され、且つ、冷熱伝導効果が皆理想的である。
【0030】
前記エアー取り出し口12が、間隔を空けて分布している複数のストリップ穴121を含む。狭いストリップ状であるので、エアー取り出し口12が細くなり、異物混入を防止でき、これで冷房装置の耐用年数を保証できる。
【0031】
前記冷風・温風取り出し口 13の横断面が、内から外へ拡張するベルマウスを呈し、これが 冷風と温風を速く伝播して、冷房及び暖房効率を向上させることができる。
【0032】
前記制御回路基板4に冷風・温風調整スイッチ41、冷風指示ランプ42と温風指示ランプ43が設置されていて、前記冷風・温風調整スイッチ41、冷風指示ランプ42と温風指示ランプ43が前記ハウジング1の表面に露出している。前記冷風・温風調整スイッチ41が冷房装置100を制御して冷房又は暖房機能を果たすことによって、異なる使用ニーズを満足することができ、且つ、一層使用し易くし、冷風指示ランプ42と温風指示ランプ43をそれぞれ冷房又は暖房の作動状態に使用する。
【0033】
以上述べたところを総合すれば、本発明における冷房装置100に一つのファン3を使用して風を生成することによって、TECチルプレート21の冷却面に設置されている第一熱伝導体22及び加熱面に設置されている第二熱伝導体23に吹きかけ、これで、冷風・温風を排出する。更に、制御回路基板4を通じてTECチルプレート21電源の陽極・陰極を切り替えて、冷却面と加熱面を切り替えることによって、冷風又は温風を切り替えて排出し、これで 冷房又は暖房効果を達成する。本発明における冷房装置100に一つのファン3を使用し、且つ、前記ファン3とTEC空調モジュール2を、一つのハウジング1内に取り付けているので、部品が少なくなり、組立構造が簡単になり、コストを削減し、且つ、冷房装置の体積を小さくし、更に一層使用し易くする。
【0034】
図7-8で示すようなものは、冷房装置を使用する冷房服である。前記冷房服は、衣服5、前記冷房装置100と冷房装置100に電気を供給する移動電源6を含む。前記冷房装置100は、前文で詳細に説明したので、ここで繰り返して論述しない。
【0035】
前記衣服5の前端にポケット52が設置され、前記移動電源6が前記ポケット52に入れられ、前記移動電源6が電源ケーブルを通して冷房装置100に電気的に接続することによって、冷房装置100に電気を供給する。
【0036】
前記冷房装置100が、衣服5に設置され、且つ、前記冷房装置100のエアー入り口11及びエアー取り出し口12が、皆衣服5外部に露出し、且つ、外部に通じる。前記冷房装置100の冷風・温風取り出し口13が前記衣服5内に伸びることによって、冷風・温風取り出し口13から排出される冷風・温風が直接に衣服5内に通じるようにする。
【0037】
前記冷房装置100が、衣服5の背面上部に設置されている。
【0038】
前記冷房装置100が着脱式方式で衣服5に設置されていて、組立方式は少なくとも下記の二種にわけられている。
【0039】
第一種:衣服5に冷風・温風取り出し口及び冷風・温風取り出し口外部に被せられるネット状袋51が設置され、前記冷房装置100がネット状袋51に放置され、且つ、冷房装置100の冷風・温風取り出し口13が冷風・温風入り口に繋ぎ、前記冷房装置100のエアー入り口11及びエアー取り出し口12が、皆ネット状袋51のメッシュを通して衣服5に露出する。当該組立方式は、衣服5にネット状袋51を設置する必要があるので、衣服をカスタマイズする必要がある。
【0040】
第二種:冷房装置100がマジックテープ(登録商標)を通して前記衣服5に繋いて、着脱式構造を形成する。その方式として、衣服5にメスのマジックテープ(登録商標)を設置し、且つ、冷房装置100のハウジング背面にオスのマジックテープ(登録商標)を設置することである。前記冷房装置100がオスのマジックテープ(登録商標)を通じて、衣服5上のメスのマジックテープ(登録商標)に貼りあうだけで良い。これで一層使用し易くなり、衣服5をカスタマイズしなくても良い。
【0041】
本発明における冷房服は、使用する冷房装置100の体積が小さくなった為、衣服5との組立が一層便利で易くなり、あまり多い面積を占用しないので、冷房服の美観性を保証することができる。
【0042】
上述したのは本発明に関する具体的な説明であり、それを以って特許請求範囲を制限してはならないとし、本発明の要旨を逸脱せず行なわれた実施や変更を行なって、それと同じ効果を得ても、全て本発明の請求範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0043】
100 冷房装置
1 ハウジング
101 底カバー
102 上ハウジング
11 エアー入り口
12 エアー取り出し口
121 ストリップ穴
13 冷風・温風取り出し口
14 遮断部
2 TEC空調モジュール
21 TECチルプレート
22 第一熱伝導体
23 第二熱伝導体
220 風穴
221 ベース部
222 導風構造
3 ファン
4 制御回路基板
41 冷風・温風調整スイッチ
42 冷風指示ランプ
43 温風指示ランプ
5 衣服
51 ネット状袋
52 ポケット
6 移動電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8