IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128382
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】クエン酸の酸味のマスキング方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20230907BHJP
【FI】
A23L27/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032700
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000175283
【氏名又は名称】三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】池上 侑希
【テーマコード(参考)】
4B047
【Fターム(参考)】
4B047LB09
4B047LF01
4B047LF10
4B047LG09
4B047LG21
(57)【要約】
【課題】クエン酸の酸味を効率的にマスキングする方法を提供する。
【解決手段】クエン酸に、スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有するクエン酸用酸味マスキング組成物を添加する工程を含む、クエン酸の酸味のマスキング方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クエン酸に、スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有するクエン酸用酸味マスキング組成物を添加する工程を含む、クエン酸の酸味のマスキング方法。
【請求項2】
有機酸が、酢酸、コハク酸、リンゴ酸及び酒石酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のクエン酸の酸味のマスキング方法。
【請求項3】
スクラロース1質量部に対する有機酸の比率が3~12質量部である、請求項1又は2に記載のクエン酸の酸味のマスキング方法。
【請求項4】
クエン酸1質量部に対するクエン酸用酸味マスキング組成物の添加量が0.006~0.05質量部である、請求項1~3のいずれか1項に記載のクエン酸の酸味のマスキング方法。
【請求項5】
スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有する、クエン酸用酸味マスキング組成物。
【請求項6】
有機酸が、酢酸、コハク酸、リンゴ酸及び酒石酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項5に記載のクエン酸用酸味マスキング組成物。
【請求項7】
スクラロース1質量部に対する有機酸の比率が3~12質量部である、請求項5又は6に記載のクエン酸用酸味マスキング組成物。
【請求項8】
請求項5~7のいずれか1項に記載のクエン酸用酸味マスキング組成物を含有する、クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クエン酸の酸味のマスキング方法に関する。また本発明は、クエン酸用酸味マスキング組成物に関する。また本発明は、クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品に関する。
【背景技術】
【0002】
酸味は、舌で感じる基本味の一つであり、飲食品に爽快感、ボディ感等を付与する要素である。その一方で、酸味は、ピリピリ感、とげとげしさといった不快感を伴うことがあり、酸味のマスキングが求められる場合がある。
【0003】
従来、酸味のマスキングに関しては種々の方法が知られている。例えば、特許文献1には、クエン酸等を含有する酸味を呈する製品に、1又は2種以上の高甘味度甘味剤を甘味の閾値以下の量で用いることを特徴とする、酸味のマスキング方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、酸味のマスキング効果が十分ではなく、より効率的な酸味のマスキング方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10-215793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、飲食品に含まれる主要な酸味成分である、クエン酸の酸味を効率的にマスキングする方法を提供することを目的とする。また、本発明は、クエン酸の酸味を効率的にマスキングする、クエン酸用酸味マスキング組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねたところ、クエン酸に、スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有するクエン酸用酸味マスキング組成物を添加することにより、クエン酸の酸味を効率的にマスキングできることを見出し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち、本発明は下記の実施形態を有する。
【0009】
(I)クエン酸の酸味のマスキング方法
(I-1)クエン酸に、スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有するクエン酸用酸味マスキング組成物を添加する工程を含む、クエン酸の酸味のマスキング方法。
(I-2)有機酸が、酢酸、コハク酸、リンゴ酸及び酒石酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、(I-1)に記載のクエン酸の酸味のマスキング方法。
(I-3)スクラロース1質量部に対する有機酸の比率が3~12質量部である、(I-1)又は(I-2)に記載のクエン酸の酸味のマスキング方法。
(I-4)クエン酸1質量部に対するクエン酸用酸味マスキング組成物の添加量が0.006~0.05質量部である、(I-1)~(I-3)のいずれか1つに記載のクエン酸の酸味のマスキング方法。
【0010】
(II)クエン酸用酸味マスキング組成物
(II-1)スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有する、クエン酸用酸味マスキング組成物。
(II-2)有機酸が、酢酸、コハク酸、リンゴ酸及び酒石酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、(II-1)に記載のクエン酸用酸味マスキング組成物。
(II-3)スクラロース1質量部に対する有機酸の比率が3~12質量部である、(II-1)又は(II-2)に記載のクエン酸用酸味マスキング組成物。
【0011】
(III)クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品
(II-1)~(II-3)のいずれか1つに記載のクエン酸用酸味マスキング組成物を含有する、クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品。
【発明の効果】
【0012】
本発明のクエン酸の酸味のマスキング方法又はクエン酸用酸味マスキング組成物をクエン酸に用いることにより、クエン酸の酸味を効率的にマスキングすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書中、語句「含む」又は語句「含有する」は、語句「からなる」、及び語句「のみからなる」を包含することを意図して用いられる。本明細書中に記載の操作、及び工程は、特に記載のない限り、室温で実施され得る。本明細書中、用語「室温」は、技術常識に従って理解され、例えば、10~35℃の範囲内の温度を意味することができる。
【0014】
本発明において、クエン酸の酸味をマスキングするとは、当該酸味を完全に消失することに限定されるものではなく、酸味の強さを減弱(低減)することを包含する意味である。つまり、クエン酸の酸味のマスキングとは、クエン酸に本発明のクエン酸用酸味マスキング組成物(以下「本マスキング組成物」とも称する)を添加することで、クエン酸の酸味が、本マスキング組成物を添加しないクエン酸と比較して少ない(低減した)と感じさせる作用効果である。こうした作用効果は、通常、訓練された専門パネルによる官能試験によって評価することができる。具体的には、本マスキング組成物を添加したクエン酸の酸味と、本マスキング組成物を添加していないクエン酸とを比較して、本マスキング組成物を添加したクエン酸の方が酸味が少ないと感じられる場合には、本マスキング組成物は、クエン酸の酸味をマスキングしていると判断することができる。
【0015】
(I)クエン酸の酸味のマスキング方法
本発明のクエン酸の酸味のマスキング方法(以下「本マスキング方法」とも称する)は、クエン酸に、スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有するクエン酸用酸味マスキング組成物(本マスキング組成物)を添加する工程を含む。ここで、本マスキング組成物は、本発明の「(II)クエン酸用酸味マスキング組成物」のことであり、便宜上、先に(II)クエン酸用酸味マスキング組成物について説明する。
【0016】
(II)クエン酸用酸味マスキング組成物
クエン酸用酸味マスキング組成物(本マスキング組成物)は、スクラロース及び有機酸(ただしクエン酸を除く)を含有する。
【0017】
(スクラロース)
スクラロース(化学名: 1,6-Dichloro-1,6-dideoxy-β-D-fructofuranosyl-4-chloro-4-deoxy-α-D-galactopyranoside)は、ショ糖(砂糖)の約600倍の甘味度を有していることが知られている甘味成分である。水に溶けやすく、安定性に優れているため、甘味料としてだけでなく、従来広く様々な用途で食品に使用されている成分である。ちなみにスクラロースの甘味の閾値は、約10ppmである。スクラロースは商業的に入手することができ、例えば三栄源エフ・エフ・アイ株式会社から市販されている。
【0018】
(有機酸)
有機酸としては、本発明の効果を奏する限り制限はされない。有機酸の具体例としては、酢酸、乳酸、フマル酸、アジピン酸、イタコン酸、アスコルビン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。有機酸のうち、好ましくは、酢酸、コハク酸、リンゴ酸及び酒石酸であり、さらに好ましくはリンゴ酸及び酒石酸である。
【0019】
本マスキング組成物における、スクラロースと有機酸の比率は、クエン酸の酸味マスキング効果の観点から、スクラロース1質量部に対して、好ましくは有機酸が3~12質量部であり、さらに好ましくは4~10質量部であり、特に好ましくは5~9質量部である。
【0020】
本マスキング組成物における、スクラロースの含有率は、クエン酸の酸味マスキング効果の観点から、好ましくは8~25質量%であり、さらに好ましくは9~20質量%であり、特に好ましくは10~17質量%である。
【0021】
本マスキング組成物における、有機酸の含有率は、クエン酸の酸味マスキング効果の観点から、好ましくは75~92質量%であり、さらに好ましくは80~91質量%であり、特に好ましくは83~90質量%である。
【0022】
本マスキング組成物の形態としては、固体(粉末状、顆粒状、タブレット状、カプセル剤状等)、半固体又は液体(液状(水溶液、分散液状、懸濁液状を含む)、乳液状、シロップ状、ペースト状、ジェル状等)等を挙げることができる。
【0023】
本マスキング組成物には、本発明の効果を妨げないことを限度として、飲食品に配合可能な可食性の担体(基剤)や添加剤を適宜配合することもできる。
【0024】
担体や添加剤を用いることで、本マスキング組成物は、前記の固体、半固体又は液体の剤型といった、任意の剤型にすることができる。その一例として、本有効成分を溶解又は分散した水溶液に賦形剤を配合し、噴霧乾燥又は凍結乾燥等の定法に従って粉末化して粉末製剤として調製してもよく、さらに造粒することで顆粒製剤として調製してもよい。
【0025】
ここで、「(I)クエン酸の酸味のマスキング方法」についての説明を、以下に記す。
本マスキング方法における、クエン酸に本マスキング組成物を添加する工程については特に制限はなく、クエン酸と本マスキング組成物が均一に混合できる方法であればよい。クエン酸が溶液の性状である場合には、その溶液に本マスキング組成物を添加し、撹拌装置等を用いて均一に溶解するまで撹拌する方法等が挙げられる。クエン酸が粉末又は顆粒の性状である場合には、本マスキング組成物を添加し、粉体混合装置等を用いてクエン酸と本マスキング組成物を均一に混合する方法等が挙げられる。
【0026】
本マスキング方法における、クエン酸に対する本マスキング組成物の添加量は、クエン酸の酸味マスキング効果の観点から、クエン酸1質量部に対して、好ましくはクエン酸用酸味マスキング組成物が0.006~0.05質量部であり、さらに好ましくは0.008~0.04質量部であり、特に好ましくは0.01~0.03質量部である。
【0027】
(III)クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品
本発明の、クエン酸の酸味をマスキングするためのクエン酸含有飲食品(以下「本クエン酸含有飲食品」とも称する)は、本マスキング組成物を含有する、クエン酸含有飲食品である。
【0028】
本クエン酸含有飲食品としては、例えば、清涼飲料(フレーバーウォーター、炭酸飲料、果汁飲料、乳性飲料等)、アルコール飲料(酎ハイ、カクテル等)、冷菓(シャーベット、アイスクリーム、ラクトアイス等)、乳製品(ヨーグルト、チーズ等)、ジャム、菓子類(タブレット、カプセル菓子、フィルム菓子、キャンディー、チューインガム、ゼリー等)、加工食品(発酵食品、乳加工品、調味料、冷凍食品、レトルト食品、缶詰食品、インスタント食品等)、漬物(梅干し、福神漬、らっきょ、つぼ漬、はりはり漬、しば漬、たくあん、べったら漬、ピックルス、キムチ等)、調味料(ソース、ケチャップ、ドレッシング等)等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、清涼飲料、アルコール飲料、菓子類、漬物及び調味料であり、さらに好ましくは清涼飲料、アルコール飲料及び漬物である。
【0029】
本クエン酸含有飲食品に含まれる本マスキング組成物の含有率は、本クエン酸含有飲食品に含まれるクエン酸の量に応じて調整することができる。具体的には、本クエン酸含有飲食品に含まれるクエン酸1質量部に対して、好ましくは0.006~0.05質量部であり、さらに好ましくは0.008~0.04質量部であり、特に好ましくは0.01~0.03質量部である。
【実施例0030】
本発明の内容を以下の実験例や実施例を用いて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。下記において、特に言及する場合を除いて、実験は大気圧及び常温条件下で行っている。また各実験例で採用したパネルは飲食品の臭いの官能評価に従事し訓練して社内試験に合格した官能評価適格者であり、官能評価についてよく訓練した上で本実験を実施した。また特に言及する場合を除いて、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
【0031】
以下の実験例に使用した原料は下記の通りである。なお、後述する各表に記載する各成分の配合量は各製品の量である。
(1)クエン酸(扶桑化学工業株式会社製)
(2)酢酸(三菱ケミカル株式会社製)
(3)コハク酸(扶桑化学工業株式会社製)
(4)リンゴ酸(扶桑化学工業株式会社製)
(5)酒石酸(扶桑化学工業株式会社製)
(6)スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)
(7)果糖ぶどう液糖(昭和産業株式会社製)
(8)グレープフレーバーNO.20-4838(香料、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)
(9)還元水あめ(三菱商事ライフサイエンス株式会社製)
(10)ショ糖(三井製糖株式会社製)
(11)サンライク(登録商標)アミノベース(調味料、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)
【0032】
<実施例1~19>クエン酸の酸味マスキング効果の評価
4名のパネルに、表1、2の実施例1~19のサンプルをそれぞれ口に含んでもらい、クエン酸の酸味の強さを評価してもらった。評価は、クエン酸0.5%水溶液、0.45%水溶液、0.4%水溶液を標品とし、下記の評価基準に基づいて実施し、4名のパネルがつけた点数の平均点を算出した。数値が大きいほど、クエン酸の酸味がマスキングされていることを意味する。
[評価基準]
0点:0.5%クエン酸水溶液と同等
1点:0.5%クエン酸水溶液と0.45%クエン酸水溶液との間
2点:0.45%クエン酸水溶液と同等
3点:0.45%クエン酸水溶液と0.4%クエン酸水溶液との間
4点:0.4%クエン酸水溶液と同等
5点:0.4%クエン酸水溶液よりも酸味が弱い
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
表1、2から明らかなように、スクラロースと有機酸を併用した本発明のクエン酸用酸味マスキング用組成物は、スクラロース単独(比較例1)と比較して、クエン酸の酸味のマスキング効果が高くなっている。このことから、スクラロースが有するクエン酸の酸味のマスキング効果を、クエン酸以外の有機酸が増強しているといえる。
実施例16~19のクエン酸用酸味マスキング用組成物は、実施例5のクエン酸用酸味マスキング用組成物を基準として、有機酸の量を0.25倍(実施例16)、0.5倍(実施例17)、1.4倍(実施例18)、1.5倍(実施例19)に調整したものである。
表2の結果から明らかなように、特に実施例17~18の範囲でスクラロース単独と比較してマスキング効果が高くなっており、スクラロースに対する有機酸の量には最適な範囲があることを確認している。
【0036】
<実施例20~24>炭酸飲料中のクエン酸の酸味マスキング効果の評価
4名のパネルに、表3の実施例20~24のサンプルをそれぞれ口に含んでもらい、クエン酸の酸味の強さを評価してもらった。評価は、表3の基準1、基準2、基準3を標品とし、下記の評価基準に基づいて実施し、4名のパネルがつけた点数の平均点を算出した。数値が大きいほど、クエン酸の酸味がマスキングされていることを意味する。
[評価基準]
0点:基準1と同等
1点:基準1と基準2との間
2点:基準2と同等
3点:基準2と基準3との間
4点:基準3と同等
5点:基準3よりも酸味が弱い
【0037】
【表3】
【0038】
表3から明らかなように、スクラロースと有機酸を併用した本発明のクエン酸用酸味マスキング用組成物は、スクラロース単独(比較例2)と比較して、炭酸飲料中のクエン酸の酸味のマスキング効果が高くなっている。このことから、スクラロースが有するクエン酸の酸味のマスキング効果を、クエン酸以外の有機酸が増強しているといえる。
【0039】
<実施例25~29>漬物調味液中のクエン酸の酸味マスキング効果の評価
4名のパネルに、表4の実施例25~29のサンプルをそれぞれ口に含んでもらい、クエン酸の酸味の強さを評価してもらった。評価は、表4の基準4、基準5、基準6を標品とし、下記の評価基準に基づいて実施し、4名のパネルがつけた点数の平均点を算出した。数値が大きいほど、クエン酸の酸味がマスキングされていることを意味する。
[評価基準]
0点:基準4と同等
1点:基準4と基準5との間
2点:基準5と同等
3点:基準5と基準6との間
4点:基準6と同等
5点:基準6よりも酸味が弱い
【0040】
【表4】
【0041】
表4から明らかなように、スクラロースと有機酸を併用した本発明のクエン酸用酸味マスキング用組成物は、スクラロース単独(比較例3)と比較して、漬物調味液中のクエン酸の酸味のマスキング効果が高くなっている。このことから、スクラロースが有するクエン酸の酸味のマスキング効果を、クエン酸以外の有機酸が増強しているといえる。