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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128526
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】プログラム、方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20230907BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032909
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雄介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】打刻管理のためのシステムにおいて、端末装置から取得した位置情報を用いて、より適切に従業者の勤怠管理をするプログラム、方法及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】勤怠管理システムにおいて、端末装置は、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得し、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を取得し、1又は複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示し、ユーザから勤務打刻を受け付け、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤怠打刻が1又は複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定する。サーバは、判定結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、
前記ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、
前記1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、
前記ユーザから前記打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、
前記取得した位置情報と、前記取得した勤務情報と、前記受け付けた勤務打刻と、から、前記勤務打刻が前記1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる前記勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、
前記判定した結果が正当であった場合に、前記勤務打刻の情報を前記ユーザの勤怠情報として登録するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、さらに、前記ユーザから所定の期間における前記1または複数の勤務情報を受け付けていない場合に、前記ユーザの打刻予定日以前の1または複数の勤務情報を取得するステップを実行させ、
前記1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記打刻予定日以前の前記ユーザの1または複数の勤務情報に基づいて、前記打刻受付のための選択肢を前記ユーザに提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ユーザの所定の期間における勤務場所の時間を含む1または複数の勤務情報を取得するステップにおいて、前記プログラムは、
前記ユーザが前記コンピュータの記憶部またはネットワークのサーバが備える記憶部に保持されている、前記ユーザの1または複数の勤務場所の情報を登録しているカレンダーの情報のうち、前記所定の期間に該当する前記カレンダーに登録されている前記1または複数の前記勤務場所の情報から、前記1または複数の勤務情報を取得する、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、さらに、
前記ユーザが所在するその時点における位置情報、および時間の情報を取得するステップを実行させ、
前記取得した位置情報と、前記時間の情報と、前記ユーザの1または複数の勤務情報とから、前記1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる前記勤務場所、および勤務開始時間の情報と合致するかを判定することにより当該ユーザが前記1または複数の勤務情報に含まれる勤務場所のうちの1つの正当な勤務場所に到着したことを判定するステップと、
前記ユーザが前記正当な勤務場所に到着したことを判定した場合に、前記ユーザからの勤務打刻の入力操作を受け付けずとも、前記ユーザの打刻情報を取得するステップと、を実行させる、請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
ユーザが使用する、端末装置と、サーバ装置と、を備えたシステムにおける端末装置であって、
ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、
前記ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、
前記1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、
前記ユーザから前記打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、
前記取得した位置情報と、前記取得した勤務情報と、前記受け付けた勤務打刻と、から、前記勤務打刻が前記1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる前記勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップによる判定結果を送出するステップと、を実行する、端末装置。
【請求項6】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、
前記ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、
前記1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、
前記ユーザから前記打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、
前記取得した位置情報と、前記取得した勤務情報と、前記受け付けた勤務打刻と、から、前記勤務打刻が前記1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる前記勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、
前記判定した結果が正当であった場合に、前記勤務打刻の情報を前記ユーザの勤怠情報として登録するステップと、を実行する、方法。
【請求項7】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、
前記ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、
前記1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、
前記ユーザから前記打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、
前記取得した位置情報と、前記取得した勤務情報と、前記受け付けた勤務打刻と、から、前記勤務打刻が前記1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる前記勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、
前記判定した結果が正当であった場合に、前記勤務打刻の情報を前記ユーザの勤怠情報として登録するステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが適切な位置から勤怠に関する打刻を行なったか否かを判断することができる勤怠管理サーバ装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、作業者の打刻端末から位置付打刻情報を受け取り、作業者の予定位置情報と照合することにより打刻を管理するシステムについての技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-037057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、端末装置が取得したユーザの位置情報および打刻情報が、予め決められた領域内の位置情報および打刻情報であるかを判断し、ユーザが適切な場所で打刻を行ったかを判断する技術が記載されている。しかし、特許文献1の技術は、ユーザが適切な場所から打刻を行ったかを判断するものの、ユーザの勤怠情報への反映・登録は行わない。そのため、ユーザを管理する立場の管理者は、都度打刻情報を確認する必要があり、適切に勤怠管理を行えないおそれがある。
【0006】
そこで、本開示では、端末装置から取得した位置情報を用いて、より適切に従業者の勤怠管理を可能にする技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤怠打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、端末装置から取得した位置情報を用いて、より適切に従業者の勤怠管理をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1の勤怠管理システム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1の勤怠管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1の勤怠管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】実施の形態1の勤怠管理システム1を構成するサーバ20が記憶するユーザ情報データベース2021と勤務情報データベース2022のデータ構造の例を示す図である。
図5】実施の形態1の勤怠管理システム1による打刻受付に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態1の勤怠管理システム1においてユーザからの打刻を受け付ける際の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概要>
以下、本開示に係る勤怠管理システムについて説明する。この勤怠管理システムは、例えば労務管理システムを利用するユーザに対して、端末装置に備えられた位置情報センサによりユーザの位置情報を取得し、当該端末装置から取得した位置情報およびユーザから受け付けた打刻情報と、がユーザの勤務予定と合致しているかを判断し、ユーザの勤怠情報に当該打刻の情報を提供するサービスを提供するためのシステムである。
昨今、スマートフォン等の端末装置から、ユーザの勤務打刻を受け付けることが浸透してきている。しかし、スマートフォン等の端末装置から、位置情報等とともに打刻情報を受け付けても、その情報を当該ユーザの勤怠情報に反映させることはなく、ユーザを管理する立場の管理者は勤怠情報を都度確認する必要があった。そのため、より適切に従業者の勤怠管理を行えるシステムが必要とされている。そこで、本開示では、勤怠管理のシステムにおいて、端末装置から取得した位置情報を用いて、より適切に従業者の勤怠管理をすることを可能とする技術を提供する。
【0012】
そこで、本開示に係る勤怠管理システムにおけるプログラムは、プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤務打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録するステップと、を実行させる。
【0013】
<第1の実施の形態>
以下、第1の実施の形態の勤怠管理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0014】
<1 勤怠管理システム1の全体構成>
図1は、第1の実施の形態の勤怠管理システム1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、勤怠管理システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0015】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して勤怠管理システム1の機能である打刻入力等を行う者であり、例えば法人(企業)の従業員等をいう。端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であっても、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等であってもよい。
また、本開示において、端末装置10は、ユーザから受け付けた打刻入力の情報、ユーザの位置情報等の各種データを管理する。
【0016】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0017】
通信IF12は、端末装置10がサーバ20などの外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0018】
サーバ20は、勤怠管理に係る一連の処理における勤怠登録の処理を管理する装置である。サーバ20は、記憶部にユーザの情報等を登録させており、記憶部に登録されている各種情報から、ユーザから受け付けた勤務打刻の情報に基づいて、ユーザの勤怠情報を登録するための情報を提供する。このとき、情報の提供先は、システム1と連携する外部の労務管理システム等であってもよい。
【0019】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0020】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための図示しない入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための図示しない出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0021】
本実施形態において、各装置(端末装置10、サーバ20等)を情報処理装置(コンピュータ)として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、あるいは、勤怠管理システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0022】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、第1の実施の形態の勤怠管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス1301及びディスプレイ1302を含む)と、位置情報センサ140と、記憶部170と、制御部180(第1プロセッサ)とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0023】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0024】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0025】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180(第1プロセッサ)へ与える。
【0026】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス1301と、ディスプレイ1302とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス1301は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180(第1プロセッサ)へ出力する。
【0027】
ディスプレイ1302は、制御部180(第1プロセッサ)の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0028】
位置情報センサ140は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。これにより、ユーザが勤務打刻を行った場所の位置情報尾取得することができる。このとき、端末装置10は、位置情報とともに、時間の情報を取得してもよい。
【0029】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15、記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報1701、勤務情報データベース1702等を記憶する。
【0030】
ユーザ情報1701は、端末装置10を使用して勤怠管理システム1の機能である勤務打刻の入力等を行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの名称に関する情報等が含まれる。
【0031】
勤務情報データベース1702は、端末装置10を使用して勤怠管理システム1の機能である勤務打刻等を行うユーザの勤怠情報を保持するデータベースの情報である。データベースが保持する各種レコードについては後述する。
【0032】
制御部180は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされている(記憶部170に格納されている)アプリケーションであるプログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1801と、送受信部1802と、データ処理部1803と、報知制御部1804と、位置情報取得部1805と、勤務情報取得部1806と、打刻受付提示部1807と、打刻受付部1808と、打刻判定部1809としての機能を発揮する。
【0033】
入力操作受付部1801は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部1801は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0034】
送受信部1802は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0035】
データ処理部1803は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0036】
報知制御部1804は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。報知制御部1804は、表示画像をディスプレイ1302に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0037】
位置情報取得部1805は、勤怠管理システム1を使用するユーザから、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得する処理を制御する。具体的には、位置情報取得部1805は、ユーザが所有する端末装置10に備えられている位置情報センサ140を介して、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得する。
位置情報取得部1805は、取得した位置情報を打刻判定部1809に送信する。
【0038】
勤務情報取得部1806は、勤怠管理システム1を使用するユーザから、当該ユーザの勤務情報を取得する処理を制御する。具体的には、例えば、勤務情報取得部1806は、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得する。このとき、勤務情報取得部1806は、例えば、端末装置10の記憶部170に保持されている勤務情報データベース1702から、ユーザが勤務する日の勤務情報(例えば、勤務日、勤務時間、勤務場所等)の情報を取得する。
勤務情報取得部1806は、取得したユーザの勤務情報を、打刻受付提示部1807に送信する。
このとき、勤務情報取得部1806は、ユーザの勤務情報を、サーバ20の記憶部202に保持されている勤務情報データベース2022から取得してもよい。端末装置10およびサーバ20における各データベースの違い等については後述する。
【0039】
打刻受付提示部1807は、勤怠管理システム1を使用するユーザに対し、勤務打刻を入力するための選択肢を提示する処理を制御する。具体的には、打刻受付提示部1807は、勤務情報取得部1806から取得したユーザの勤務情報に基づいて、ユーザから打刻受付の操作を受け付けるための1または複数の選択肢を提示する。
このとき、選択肢の表示態様は限定されない。例えば、プルダウン型の選択肢でもよいし、後述する図6のように、複数の勤務打刻のための候補の名称が記載されたボタンを並列して表示してもよい。
端末装置10の制御部180は、ユーザから勤務打刻のための選択肢を選択する入力操作(ボタンの押下等)を受け付けると、当該情報を後述する打刻申請ボタンを表示してもよい。
ある局面において、端末装置10の制御部180は、位置情報センサ140から取得した位置情報と合致する勤務場所の情報等に基づいて、当該表示する選択肢の優先度を設定してもよい。
このとき、打刻受付提示部1807は、打刻受付の選択肢を生成する際、端末装置10の日付の情報を取得してもよい。これにより、打刻受付提示部1807は、ユーザが実際に勤務する日付の情報に基づいて、打刻受付のための選択肢を生成し、ユーザに提示することができる。
【0040】
打刻受付部1808は、勤怠管理システム1を使用するユーザから、打刻受付提示部1807により提示された選択肢に対する入力操作を受け付ける処理を制御する。具体的には、打刻受付部1808は、端末装置10のディスプレイ1302等に、好ましくは1または複数の選択肢に対応した、打刻受付をするためのボタン等を表示することで、ユーザからの当該操作を受け付ける。このとき、打刻受付部1808は、当該ボタンを、プルダウンの形式で表示してもよいし、複数のボタンを表示する方式でもよい。
打刻受付部1808は、ユーザから受け付けた打刻受付の情報を、打刻判定部1809に送信する。
【0041】
打刻判定部1809は、勤怠管理システム1を使用するユーザから受け付けた打刻の情報を判定する処理を制御する。具体的には、打刻判定部1809は、位置情報取得部1805が取得したユーザの位置情報と、勤務情報取得部1806が取得したユーザの勤務情報と、打刻受付部1808が受け付けた勤務打刻の情報と、から、勤務打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定する。
これにより、ユーザを管理する立場の管理者は、ユーザの勤務打刻の情報を正確に把握することができる。
【0042】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、第1の実施の形態の勤怠管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203(第2プロセッサ)としての機能を発揮する。
【0043】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0044】
記憶部202は、例えばメモリ25、ストレージ26により構成され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース2021、勤務情報データベース2022等を記憶する。
【0045】
ユーザ情報データベース2021は、勤怠管理システム1において、勤務打刻の入力等を行うユーザに関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0046】
勤務情報データベース2022は、勤怠管理システム1において、各ユーザの勤怠情報を保持しておくためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
制御部203は、例えばプロセッサ29により構成され、このプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、ユーザ情報取得モジュール2033、判定結果取得モジュール2034、勤怠登録モジュール2035に示す機能を発揮する。
【0048】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0049】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0050】
ユーザ情報取得モジュール2033は、勤怠管理システム1を使用するユーザの端末装置10から、ユーザに関する各種情報であるユーザ情報1701等の情報を取得する処理を制御する。ユーザに関する各種情報とは、ユーザが勤怠管理システム1を使用する際に必要な情報であり、例えば、ユーザのID、氏名等の情報を含む。ユーザ情報取得モジュール2033は、取得したユーザに関する情報を、ユーザ情報データベース2021へ格納する。
【0051】
判定結果取得モジュール2034は、勤怠管理システム1を使用するユーザの端末装置10から、勤務打刻の判定結果を取得する処理を制御する。
判定結果取得モジュール2034は、取得した判定結果を、勤怠登録モジュール2035に送信する。
【0052】
勤怠登録モジュール2035は、勤怠管理システム1を使用するユーザの端末装置10から取得した、勤務打刻の判定結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録する処理を制御する。具体的には、例えば、勤怠登録モジュール2035は、外部の人事労務管理のソフトウェアと連携し、端末装置10から取得したユーザの勤務打刻の情報を、当該ユーザの勤怠情報として登録する。このとき、登録先は外部のソフトウェアに限らず、勤怠管理システム1に備えられている人事労務管理の機能、ソフトウェアを用いて当該勤怠情報を登録してもよい。
これにより、ユーザを管理する立場の管理者は、正当に打刻された情報のみを用い、ユーザの勤怠管理を適切に行うことができる。
【0053】
上記、本開示における一連の処理について、一部を端末装置10が、一部をサーバ20が実行する場合を例示したが、本開示の実施形態はこれに限られない。例えば、端末装置10の制御部180が、サーバ20の勤怠登録モジュール2035に相当する勤怠情報登録部(図示せず)の機能を備えてもよい。
また、サーバ20の制御部203が端末装置10の勤務情報取得部1806等に相当する勤務情報取得モジュール(図示せず)等の機能を備え、上記に例示した処理を実行してもよい。
なお、本開示において、上記に例示した構成のいずれを採用しても動作、作用、効果に相違はない。すなわち、一連の処理を端末装置10が行った場合でも、一連の処理をサーバ20が行った場合でも、一部処理を端末装置10、サーバ20それぞれが行った場合でも、動作、作用、効果に相違はない。
【0054】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース2021、および勤務情報データベース2022のデータ構造の例を示す図である。
【0055】
図4に示すように、ユーザ情報データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「氏名」と、項目「年齢」と、項目「部署」と、項目「備考」等を含む。
【0056】
項目「ユーザID」は、勤怠管理システム1にて管理するユーザそれぞれを識別する情報である。
【0057】
項目「氏名」は、勤怠管理システム1にて管理するユーザの氏名を示す情報である。
【0058】
項目「年齢」は、勤怠管理システム1にて管理するユーザの所属部署を示す情報である。
【0059】
項目「備考」は、勤怠管理システム1にて管理するユーザに関して、特記事項などがある場合に保持される情報である。
【0060】
上記、ユーザ情報について例示したが、これに限られない。他にも、連携する人事労務管理システムにおいて勤怠登録等の処理に必要な各種情報等を含んでいてもよい。
【0061】
図4に示すように、勤務情報データベース2022のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「日程」と、項目「備考」等を含む。また、項目「日程」は、詳細な日付、時間、場所等のサブレコードを含む。
【0062】
項目「ユーザID」は、勤怠管理システム1にて勤務情報を管理する対象となるユーザそれぞれを識別する情報である。
【0063】
項目「日程」は、勤怠管理システム1にて管理するユーザの各日程における勤務情報の詳細を識別する情報である。
また、項目「日程」は、サブレコードとして、「日付」、「時間」、「場所」等の情報を含んでおり、ユーザが勤務する日付、勤務時間(開始)、勤務場所の情報を示す。
具体的には、例えば、ユーザID「U001」の日付「2022/2/1」における勤務時間は9:00~17:00であり、勤務場所はA(株)のA営業所であることを示す。
【0064】
項目「備考」は、勤怠管理システム1にて管理するユーザの勤務情報に特記事項などがある場合に保持される情報である。
【0065】
ある局面において、端末装置10の記憶部170の勤務情報データベース1702と、サーバ20の記憶部202の勤務情報データベース2022は、異なるレコードを保持していてもよい。例えば、端末装置10の記憶部170の勤務情報データベース1702は、端末装置10を使用するユーザの勤務情報のみを保持していてもよい。
また、端末装置10の記憶部170が保持するユーザ情報1701と、サーバ20の記憶部202が保持するユーザ情報データベース2021は、同一のレコードを保持していてよい。
【0066】
<3 動作>
以下、図5を参照しながら、第1の実施の形態における勤怠管理システム1による一連の処理について説明する。
【0067】
図5は、第1の実施の形態の勤怠管理システム1による打刻受付に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【0068】
ステップS501において、端末装置10の制御部180は、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得する。
【0069】
ステップS502において、端末装置10の制御部180は、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得する。
ある局面において、制御部180は、ユーザが端末装置10の記憶部170またはネットワーク80を介して接続されているサーバ20が備える記憶部202に保持されている、ユーザの1または複数の勤務場所の情報を登録しているカレンダーの情報のうち、所定の期間に該当するカレンダーに登録されている1または複数の勤務場所の情報から、1または複数の勤務情報を取得してもよい。
これにより、ユーザは、カレンダー上に登録している勤務情報を活用することができる。
【0070】
ステップS503において、端末装置10の制御部180は、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示する。
【0071】
ステップS504において、端末装置10の制御部180は、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付ける。
【0072】
ステップS505において、端末装置10の制御部180は、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤怠打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定する。
【0073】
ステップS551において、サーバ20の制御部203は、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録する。
【0074】
ある局面において、制御部180は、ステップS502において、ユーザから所定の期間における1または複数の勤務情報を受け付けていない場合に、ユーザの打刻予定日以前の1または複数の勤務情報を取得する処理を実行してもよい。
具体的には、例えば、制御部180は、ユーザが端末装置10の記憶部170またはネットワーク80を介して接続されている、サーバ20が備える記憶部202等に保持されている、ユーザの1または複数の勤務場所の情報を登録しているカレンダーの情報のうち、過去の所定の期間に該当するカレンダーに登録されている1または複数の勤務場所の情報から、1または複数の勤務情報を取得してもよい。
制御部180は、当該取得した、打刻予定日以前のユーザの1または複数の勤務情報に基づいて、打刻受付のための選択肢をユーザに提示してもよい。
これにより、ユーザは、自身で勤務情報を登録せずとも、過去の実績に基づいて勤務情報を取得することができ、情報登録の煩雑さを解消することができる。
【0075】
ある局面において、端末装置10の制御部180は、位置情報センサ140を介し、ユーザが所在するその時点における位置情報、および時間の情報を取得する処理を実行してもよい。
制御部180は、取得した位置情報と、時間の情報と、ステップS502において取得したユーザの1または複数の勤務情報とから、1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務日、勤務場所、および勤務開始時間の情報と合致するかを判定することにより当該ユーザが1または複数の勤務情報に含まれる勤務場所のうちの1つの正当な勤務場所に到着したことを判定してもよい。
具体的には、例えば、端末装置10は、記憶部170に、ユーザの1または複数の勤務情報に含まれる勤務場所の住所、郵便番号等の情報を保持していてもよい。端末装置10の制御部180は、ユーザの勤務場所が取得した位置情報により推定されるユーザが所在するエリア、地域の情報に含まれるか否かを判定することで、ユーザが1または複数の勤務情報に含まれる勤務場所のうちの1つの正当な勤務場所に到着したことを判定してもよい、あるいは、勤務場所の位置情報と端末装置10から取得した位置情報との距離を算出し、この距離が所定の閾値内にあれば、正当な勤務場所に到着したと判定してもよい。
加えて、制御部180は、ユーザが正当な勤務場所に到着したことを判定した場合に、ステップS503~ステップS504において、ユーザからの勤務打刻の入力操作を受け付けずとも、当該勤務場所においてユーザが勤務を開始したと判定し、ユーザの打刻情報を自動的に生成することで、当該ユーザの打刻情報を取得する処理を実行してもよい。
このとき、ユーザが所在するその時点における時間の情報としては、端末装置10に備えられているあらゆる機能から取得してもよい。例えば、NITZ(Network Identity and Time Zone)規格に対応した、スマートフォンのトップ画面に表示されている時計情報、または、時計のアプリケーション・プログラムから取得される情報でよい。
これにより、ユーザは、勤務打刻の操作をせずとも、端末装置10の位置情報センサ140、時計の情報から、自動的に勤務打刻をすることができ、より簡易に勤務打刻を行うことができる。
【0076】
<4 画面例>
以下、図6を参照しながら、勤怠管理システム1の画面例について説明する。
【0077】
図6は、実施の形態1の勤怠管理システム1において勤務打刻をユーザから受け付ける際の画面例を示す図である。
【0078】
図6に示すように、端末装置10のディスプレイ1302には、ステータス表示画面601と、詳細表示画面602と、打刻選択ボタン603と、打刻申請ボタン604とが表示されている。
ステータス表示画面601において、端末装置10の制御部180は、勤怠管理システム1におけるユーザの現在のステータスを表示する。
このとき、制御部180は、例えば、ユーザが勤務打刻を行う日付に関する情報を表示する。日付に関する情報の取得方法は限定されない。ユーザの入力により設定されてもよいし、端末装置10に備えられているカレンダーの機能等を利用して取得してもよいし、他のあらゆる方法を利用してもよい。
【0079】
詳細表示画面602において、端末装置10の制御部180は、勤務打刻のための詳細画面を表示する。具体的には、制御部180は、現在時刻、位置情報センサ140から取得したユーザが所在している位置情報、後述する打刻選択ボタン603、打刻申請ボタン604等を表示する。
このとき、端末装置10の制御部180は、取得した位置情報に基づいて、地図の図面等とともに、「現在地」等の表記を表示してもよい。
【0080】
打刻選択ボタン603において、端末装置10の制御部180は、勤務情報データベース1702、または2022から取得した1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢を表示する。このとき、選択の表示態様は限定されない。例えば、プルダウン型の選択肢でもよいし、本開示の例示のように、複数の勤務打刻のための候補の名称が記載されたボタンを並列して表示してもよい。
端末装置10の制御部180は、ユーザから勤務打刻のための選択肢を選択する入力操作(ボタンの押下等)を受け付けると、当該情報を後述する打刻申請ボタン604に表示する。
ある局面において、制御部180は、位置情報センサ140から取得した位置情報と合致する勤務場所の情報等に基づいて、当該表示する選択肢の優先度を設定してもよい。
これにより、ユーザは、自身の勤務実態に合致した選択肢を選びやすくなり、勤務打刻の誤報告を防ぐことができる。
【0081】
打刻申請ボタン604において、端末装置10の制御部180は、打刻選択ボタン603においてユーザから受け付けた勤務打刻を申請するためのボタンを表示する。制御部180は、ユーザから勤務打刻の情報の申請のための操作(ボタンの押下等)を受け付けると、当該勤務打刻の情報を、ユーザを管理する立場の管理者の端末装置10、またはユーザの勤務情報を管理しているサーバ20等に送信する。
【0082】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、端末装置10は、ユーザが所在するその時点における位置情報を端末装置10の位置情報として取得する。次に、端末装置10は、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得する。その後、端末装置10は、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示する。
端末装置10は、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付ける。次に、端末装置10は、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤怠打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定する。
その後、サーバ20は、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録する。
これにより、端末装置から取得した位置情報を用いて、より適切に従業者の勤怠管理をすることが可能となる。
【0083】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0084】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0085】
(付記1)
プロセッサ29を備えるコンピュータ20によって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップ(S501)と、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップ(S502)と、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップ(S503)と、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップ(S504)と、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤務打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと(S505)、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録するステップ(S551)と、を実行させる、プログラム。
【0086】
(付記2)
プログラムは、さらに、ユーザから所定の期間における1または複数の勤務情報を受け付けていない場合に、ユーザの打刻予定日以前の1または複数の勤務情報を取得するステップを実行させ、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップにおいて、プログラムは、打刻予定日以前のユーザの1または複数の勤務情報に基づいて、打刻受付のための選択肢をユーザに提示する、付記1に記載のプログラム。
【0087】
(付記3)
ユーザの所定の期間における勤務場所の時間を含む1または複数の勤務情報を取得するステップ(S502)において、プログラムは、ユーザがコンピュータの記憶部170またはネットワーク80のサーバ20が備える記憶部202に保持されている、ユーザの1または複数の勤務場所の情報を登録しているカレンダーの情報のうち、所定の期間に該当するカレンダーに登録されている1または複数の勤務場所の情報から、1または複数の勤務情報を取得する、付記1または2に記載のプログラム。
【0088】
(付記4)
プログラムは、さらに、ユーザが所在するその時点における位置情報、および時間の情報を取得するステップを実行させ、取得した位置情報と、時間の情報と、ユーザの1または複数の勤務情報とから、1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所、および勤務開始時間の情報と合致するかを判定することにより当該ユーザが1または複数の勤務情報に含まれる勤務場所のうちの1つの正当な勤務場所に到着したことを判定するステップと、ユーザが正当な勤務場所に到着したことを判定した場合に、ユーザからの勤務打刻の入力操作を受け付けずとも、ユーザの打刻情報を取得するステップと、を実行させる、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0089】
(付記5)
ユーザが使用する、端末装置10と、サーバ装置20と、を備えたシステム1における端末装置10であって、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップと、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップと、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップと、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップと、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤務打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップと、判定するステップによる判定結果を送出するステップと、を実行する、端末装置10。
【0090】
(付記6)
プロセッサ29を備えるコンピュータ20によって実行される方法であって、方法は、プロセッサ29が、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップ(S501)と、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップ(S502)と、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップ(S503)と、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップ(S504)と、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤務打刻が1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップ(S505)と、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録するステップ(S551)と、を実行する、方法。
【0091】
(付記7)
制御部203を備える情報処理装置20であって、制御部203が、ユーザが所在するその時点における位置情報を取得するステップ(S501)と、ユーザの所定の期間における勤務場所の情報を含む1または複数の勤務情報を取得するステップ(S502)と、1または複数の勤務情報に対応した、打刻受付のための選択肢をユーザに提示するステップ(S503)と、ユーザから打刻受付のための選択肢を選択することによる勤務打刻の入力操作を受け付けるステップ(S 504)と、取得した位置情報と、取得した勤務情報と、受け付けた勤務打刻と、から、勤務打刻が前記1または複数の勤務情報のうち、1つの勤務情報に含まれる勤務場所の情報と合致するかを判定することにより当該勤務打刻が正当な勤務場所からの打刻であるか否かを判定するステップ(S505)と、判定した結果が正当であった場合に、勤務打刻の情報をユーザの勤怠情報として登録するステップ(S551)と、を実行する、情報処理装置20。
【符号の説明】
【0092】
10 端末装置、20 サーバ、80 ネットワーク、130 操作受付部、1301 タッチ・センシティブ・デバイス、1302 ディスプレイ、140 位置情報センサ、170 記憶部、1701 ユーザ情報、1702 勤務情報データベース、180 制御部、1801 入力操作受付部、1802 送受信部、1803 データ処理部、1804 報知制御部、1805 位置情報取得部、1806 勤務情報取得部、1807 打刻受付提示部、1808 打刻受付部、1809 打刻判定部、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、201 通信部、202 記憶部、2021 ユーザ情報データベース、2022 勤務情報データベース、203 制御部、2031 受信制御モジュール、2032 送信制御モジュール、2033 ユーザ情報取得モジュール、2034 判定結果取得モジュール、 2035 勤怠登録モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6