(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128554
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】製品袋処理装置及び製品袋処理方法
(51)【国際特許分類】
B65B 61/24 20060101AFI20230907BHJP
【FI】
B65B61/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032961
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000222727
【氏名又は名称】PACRAFT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【弁理士】
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】佐郷 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】二川 忠史
(72)【発明者】
【氏名】中原 一斉
【テーマコード(参考)】
3E056
【Fターム(参考)】
3E056AA05
3E056BA12
3E056CA01
3E056DA05
3E056EA05
3E056FF02
3E056GA03
3E056GA04
(57)【要約】
【課題】製品袋処理装置で高さが互いに異なる複数種類の製品袋を処理する際に、製品袋の詰まりを抑制する。
【解決手段】製品袋処理装置10は、搬送方向dcに沿って製品袋5を搬送する搬送面24を備えた搬送装置20と、搬送面24と対面する加圧面32を有し、搬送面24の上方に配置された加圧装置30と、を備え、搬送面24と加圧面32との間で製品袋5を加圧する製品袋処理装置10であって、加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置され、製品袋5の厚みを検出する袋厚み検出装置50と、加圧面32を昇降させて搬送面24と加圧面32との間隔を調整する間隔調整機構60と、袋厚み検出装置50からの信号に基づいて間隔調整機構60を制御する制御部70と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に配置された加圧装置と、を備え、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する製品袋処理装置であって、
前記加圧装置に対して前記搬送方向における上流側に配置され、前記製品袋の厚みを検出する袋厚み検出装置と、
前記加圧面を昇降させて前記搬送面と前記加圧面との間隔を調整する間隔調整機構と、
前記袋厚み検出装置からの信号に基づいて前記間隔調整機構を制御する制御部と、を備えた製品袋処理装置。
【請求項2】
前記加圧装置に対して前記搬送方向における上流側に配置され、前記製品袋を検出可能な第1センサと、
前記第1センサよりも前記搬送方向における下流側に配置され、前記製品袋を検出可能な第2センサと、を備え、
前記袋厚み検出装置において、前記製品袋が所定の厚みよりも大きな厚みを有することが検出された場合、前記制御部は、前記第1センサで前記製品袋が検出されたときに前記加圧装置を上昇させ、前記第2センサで前記製品袋が検出されたときに前記加圧装置を下降させる、請求項1に記載の製品袋処理装置。
【請求項3】
前記第2センサは、前記加圧装置が最も下方に位置しているときの、前記搬送方向における前記加圧面の延在範囲内に配置される、請求項2に記載の製品袋処理装置。
【請求項4】
複数の前記加圧装置を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の製品袋処理装置。
【請求項5】
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に前記搬送方向に沿って配列された複数の加圧装置と、を備え、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する製品袋処理装置であって、
少なくとも1つの前記加圧装置の加圧力は、前記搬送方向における当該加圧装置よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の前記加圧装置の加圧力よりも大きい、製品袋処理装置。
【請求項6】
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に配置された加圧装置と、を備えた製品袋処理装置における製品袋処理方法であって、
前記加圧装置に対する前記搬送方向における上流側において前記製品袋の厚みを検出する袋厚み検出工程と、
前記袋厚み検出工程における検出結果に基づいて、前記加圧面を昇降させて前記搬送面と前記加圧面との間隔を調整する間隔調整工程と、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する加圧工程と、を有する、製品袋処理方法。
【請求項7】
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に前記搬送方向に沿って配列された複数の加圧装置と、を備えた製品袋処理装置における製品袋処理方法であって、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する加圧工程であって、少なくとも1つの前記加圧装置において、前記搬送方向における当該加圧装置よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の前記加圧装置の加圧力よりも大きい加圧力で前記製品袋を加圧する加圧工程を有する、製品袋処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品袋処理装置及び製品袋処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、袋詰め包装機において袋体内に製品を収容して製品袋を作製した後、この製品袋を所定の収容空間内に収容する際に、製品袋の厚みを均すための製品袋処理装置が使用されている。特許文献1には、製品袋処理装置の一例が開示されている。従来の製品袋処理装置は、搬送装置と加圧装置とを備え、搬送装置と加圧装置との間で製品袋を加圧することにより製品袋の厚みを均すことができる。これにより、製品袋を収容空間内に効率よく積み重ねることができるとともに、積み重ねられた製品袋が崩れてしまうことを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本件発明者らは、複数の袋詰め包装機を用いて、複数種類の製品袋を作製した後、この複数種類の製品袋を1つの製品袋処理装置で処理することを検討している。この場合、各袋詰め包装機に対応して複数の製品袋処理装置を設ける必要がないので、装置の設置空間の低減や、コスト削減に寄与することが期待される。しかし、製品袋処理装置で高さが互いに異なる複数種類の製品袋を処理する場合、相対的に大きな高さを有する製品袋が導入されると、製品袋の先端と加圧装置とが衝突して製品袋が詰まってしまうという問題が生じ得る。
【0005】
また、1台の加圧装置を用いて製品袋の高さを均す場合には、製品袋への加圧装置による加圧力を大きくする必要がある。しかし、とりわけ製品袋内に製品が偏って収容されている場合、加圧装置と製品袋との接触面積が小さくなり、製品袋に対して局所的に大きな力がかかる。この場合、製品を収容する袋体が破損することがある。
【0006】
本発明の第1の目的は、製品袋処理装置で高さが互いに異なる複数種類の製品袋を処理する際に、製品袋の詰まりを抑制することである。
【0007】
本発明の第2の目的は、製品袋処理装置で製品袋を処理する際に、製品を収容する袋体の破損を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による製品袋処理装置は、
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に配置された加圧装置と、を備え、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する製品袋処理装置であって、
前記加圧装置に対して前記搬送方向における上流側に配置され、前記製品袋の厚みを検出する袋厚み検出装置と、
前記加圧面を昇降させて前記搬送面と前記加圧面との間隔を調整する間隔調整機構と、
前記袋厚み検出装置からの信号に基づいて前記間隔調整機構を制御する制御部と、を備える。
【0009】
本発明による製品袋処理装置において、
前記加圧装置に対して前記搬送方向における上流側に配置され、前記製品袋を検出可能な第1センサと、
前記第1センサよりも前記搬送方向における下流側に配置され、前記製品袋を検出可能な第2センサと、を備え、
前記袋厚み検出装置において、前記製品袋が所定の厚みよりも大きな厚みを有することが検出された場合、前記制御部は、前記第1センサで前記製品袋が検出されたときに前記加圧装置を上昇させ、前記第2センサで前記製品袋が検出されたときに前記加圧装置を下降させてもよい。
【0010】
本発明による製品袋処理装置において、
前記第2センサは、前記加圧装置が最も下方に位置しているときの、前記搬送方向における前記加圧面の延在範囲内に配置されてもよい。
【0011】
本発明による製品袋処理装置において、
複数の前記加圧装置を有してもよい。
【0012】
本発明による製品袋処理装置は、
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に前記搬送方向に沿って配列された複数の加圧装置と、を備え、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する製品袋処理装置であって、
少なくとも1つの前記加圧装置の加圧力は、前記搬送方向における当該加圧装置よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の前記加圧装置の加圧力よりも大きい。
【0013】
本発明による製品袋処理方法は、
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に配置された加圧装置と、を備えた製品袋処理装置における製品袋処理方法であって、
前記加圧装置に対する前記搬送方向における上流側において前記製品袋の厚みを検出する袋厚み検出工程と、
前記袋厚み検出工程における検出結果に基づいて、前記加圧面を昇降させて前記搬送面と前記加圧面との間隔を調整する間隔調整工程と、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する加圧工程と、を有する。
【0014】
本発明による製品袋処理方法は、
搬送方向に沿って製品袋を搬送する搬送面を備えた搬送装置と、
前記搬送面と対面する加圧面を有し、前記搬送面の上方に前記搬送方向に沿って配列された複数の加圧装置と、を備えた製品袋処理装置における製品袋処理方法であって、
前記搬送面と前記加圧面との間で前記製品袋を加圧する加圧工程であって、少なくとも1つの前記加圧装置において、前記搬送方向における当該加圧装置よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の前記加圧装置の加圧力よりも大きい加圧力で前記製品袋を加圧する加圧工程を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、製品袋処理装置で高さが互いに異なる複数種類の製品袋を処理する際に、製品袋の詰まりを抑制することができる。又は、本発明によれば、製品袋処理装置で製品袋を処理する際に、製品を収容する袋体の破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態を説明するための図であって、製品袋処理装置の一例を示す側面図である。
【
図2】
図2は、
図1のII-II線に対応する断面を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1のIII-III線に対応する断面を示す図である。
【
図4】
図4は、製品袋処理装置の袋厚み検出装置の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、製品袋処理装置の袋厚み検出装置の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、
図1の製品袋処理装置の一部を拡大して示す図であって、製品袋処理装置の動作の一例について説明するための図である。
【
図7】
図7は、
図1の製品袋処理装置の一部を拡大して示す図であって、製品袋処理装置の動作の一例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。本発明の一実施形態を説明するための図であって、製品袋処理装置10の一例を示す側面図である。
図2は、
図1のII-II線に対応する断面を示す図であり、
図3は、
図1のIII-III線に対応する断面を示す図である。
【0018】
本明細書では、製品袋5が搬送される方向を搬送方向dcとする。後述するように、本実施形態の製品袋処理装置10では、製品袋5は水平方向に沿って搬送される。この場合、搬送方向dcは水平方向と一致する。搬送方向dcと直交し且つ水平方向と平行な方向を幅方向dwとする。また、符号dvは、鉛直方向である。本実施形態では、搬送方向dc、幅方向dw及び鉛直方向dvは、互いに直交する。なお、これに限られず、例えば、搬送方向dcと鉛直方向dvとは、互いに直交しなくてもよい。
【0019】
本実施形態の製品袋処理装置10は、袋体内に製品が収容された製品袋5の高さを均す処理を行う装置である。本実施形態の製品袋5は、その姿勢を変更することにより、内部に収容された製品が袋体内で偏ることがある。したがって、製品袋5は、その姿勢に応じて、形状が比較的容易に変化する。製品袋5は、例えば可撓性を有する袋体内に流動性を有する製品が収容されたものである。袋体は、例えば紙、プラスチックフィルム、金属フィルム又はこれらの組み合わせで形成される。袋体には、空気が通過可能な空気孔が設けられていてもよい。流動性を有する製品は、例えば粒状、粉状、ペースト状の製品である。このような流動性を有する製品の例としては、砂糖、塩、小麦粉、米等が挙げられる。
【0020】
製品袋5は、例えば、袋体内に製品を充填して当該袋体の袋口をシールする袋詰め包装機を用いて製造される。製造された製品袋5は、所定の収容空間内に収容される。とりわけ、製品袋5は収容空間内で積み重ねられる。このとき、袋体内で製品が偏って収容されていると、製品袋5を積み重ねた際に大きな隙間が生じる。製品袋処理装置10により、製品袋5の厚みを均した後に当該製品袋5を収容空間内で積み重ねることにより、生じる隙間を小さくして、収容空間を有効利用することができる。また、これにより、積み重ねられた製品袋5が崩れてしまうことが抑制される。なお、本明細書において、製品袋5の厚みを均すとは、製品袋5における最大厚みと最小厚みとの差を小さくすることを意味する。したがって、製品袋5の厚みを均すとは、製品袋5の厚みを完全に均一化することに限定して解釈されるべきではない。
【0021】
製品袋処理装置10は、フレーム15と、搬送装置20と、加圧装置30と、を備えている。本実施形態では、製品袋処理装置10は、袋厚み検出装置50と、間隔調整機構60と、制御部70と、をさらに備えている。製品袋処理装置10は、床面8上に設置されている。
【0022】
搬送装置20は、例えばベルトコンベアで構成される。本実施形態の搬送装置20は、図示しない駆動源により駆動される搬送ベルト22を有している。搬送ベルト22は、製品袋5を下方から支持して搬送方向dcに沿って搬送する部材である。搬送ベルト22の上面は、製品袋5を搬送するための搬送面24でもある。
図1において、製品袋5は、搬送装置20により、左側から右側へ向かって搬送される。これにともなって、
図1における左側を搬送方向dcの上流側とし、右側を下流側とする。
【0023】
搬送ベルト22は、駆動源により駆動される駆動ローラと、駆動源により駆動されずに空転する従動ローラとに掛け渡された無端状ベルトである。
図1において、駆動ローラが回転することにより、搬送ベルト22は時計回りに回転する。搬送ベルト22のうち上側に位置する部分は、搬送方向dcに沿って上流側から下流側へ向かって移動する。これにより、搬送ベルト22に支持された製品袋5が、搬送方向dcに沿って上流側から下流側へ搬送される。搬送装置20は、1本の搬送ベルト22を有してもよいし、複数の搬送ベルト22を有してもよい。本実施形態では、搬送面24は水平方向に延びており、製品袋5は、搬送面24上で水平方向に沿って搬送される。なお、これに限られず、搬送面24は水平方向に対して傾斜した方向に延びてもよい。
【0024】
加圧装置30は、製品袋5を加圧して当該製品袋5の厚みを均すための装置である。加圧装置30は、搬送面24の上方に配置されている。加圧装置30は、加圧面32を有しており、加圧面32と搬送面24との間で製品袋5を加圧する。本実施形態の加圧装置30は、加圧ベルト31と、揺動機構34と、接触部39と、を有している。
【0025】
加圧ベルト31は、図示しない駆動源により駆動される駆動ローラと、駆動源により駆動されない従動ローラとに掛け渡されている。加圧ベルト31は、駆動源により駆動される駆動ローラと、駆動源により駆動されずに空転する従動ローラとに掛け渡された無端状ベルトである。
図1において、駆動ローラが回転することにより、加圧ベルト31は反時計回りに回転する。加圧ベルト31のうち下側に位置する部分は、搬送方向dcに沿って上流側から下流側へ向かって移動する。加圧装置30は、1本の加圧ベルト31を有してもよいし、複数の加圧ベルト31を有してもよい。
【0026】
本実施形態では、加圧ベルト31における搬送面24と対面する面が、加圧面32である。加圧面32は、搬送面24と略平行に延びる後側部分32aと、後側部分32aに対して上流側に位置するとともに後側部分32aに対して傾斜した方向に延びる前側部分32bとを含んでいる。前側部分32bは、上流側から下流側へ向かうにつれて搬送面24に近づくように延びている。加圧面32がこのような前側部分32bを有していることにより、製品袋5が搬送面24と加圧面32との間に導入される際に、製品袋5と加圧ベルト31とが衝突し、製品袋5がそれ以上下流側へ向けて移動できなくなることが抑制される。
【0027】
揺動機構34は、加圧ベルト31を揺動させることが可能な機構である。揺動機構34は、例えば平行リンク機構により実現され得る。揺動機構34は、平行リンク機構を構成する複数の揺動アーム35と、幅方向dwに隣り合う2つの揺動アーム35を連結する連結板36(
図2参照)とを含んでいる。揺動アーム35の一端は、フレーム15に対して、幅方向dwに延びる軸線の周りに回転可能に取り付けられている。また、揺動アーム35の他端は、加圧ベルト31が掛け渡される駆動ローラ及び従動ローラを支持する支持部材38に対して、幅方向dwに延びる軸線の周りに回転可能に取り付けられている。支持部材38は、例えば搬送方向dc及び鉛直方向dvに延びる金属板で構成される。各揺動アーム35は、下方に向かうにつれて下流側に向かうように、搬送方向dc及び鉛直方向dvに対して傾斜した方向に延びている。
【0028】
接触部39は、後述する間隔調整機構60の一部が接触する部分である。
図1及び
図3に示された例では、接触部39は、支持部材38から幅方向dwに棒状に突出した突出部である。接触部39が間隔調整機構60により押圧されると、加圧装置30が上方に移動する。とりわけ、接触部39が間隔調整機構60により押圧されると、加圧装置30が上方且つ下流側へ向かって移動する。
【0029】
製品袋処理装置10は、複数の加圧装置30を有してもよい。
図1には、製品袋処理装置10が4つの加圧装置30を有する例が示されている。なお、これに限られず、製品袋処理装置10は、1つ、2つ又は3つの加圧装置30を有してもよいし、5つ以上の加圧装置30を有してもよい。
【0030】
図1に示された例では、製品袋処理装置10は、荷重調整機構40を有している。荷重調整機構40は、加圧装置30により製品袋5に加えられる荷重を調整するための機構である。荷重調整機構40は、エアシリンダ42と、レギュレータ44とを含んでいる。エアシリンダ42は、本体部42aと、本体部42aから出没可能なロッド部42bとを有している。本体部42aは、フレーム15に取り付けられている。ロッド部42bの先端は、連結板36に取り付けられている。レギュレータ44は、エアシリンダ42の圧力を調整するための装置である。
【0031】
図1に示された例では、エアシリンダ42は、加圧装置30に対して、加圧装置30を持ち上げる方向に力を加えている。例えば加圧装置30の重量が200kgである場合、荷重調整機構40を作動させない状態では、当該加圧装置30の加圧面32と搬送面24との間に位置する製品袋5には、200kgの荷重が加えられる。荷重調整機構40が加圧装置30の重量のうち50kg分を持ち上げるように加圧装置30に力を加える(加圧装置30を引っ張る)と、当該加圧装置30の加圧面32と搬送面24との間に位置する製品袋5に加えられる荷重は、150kgになる。また、荷重調整機構40が加圧装置30の重量に加えて、搬送面24へ向けて50kg分の力を加える(加圧装置30を搬送面24へ押し付ける)と、当該加圧装置30の加圧面32と搬送面24との間に位置する製品袋5に加えられる荷重は、250kgになる。なお、レギュレータ44でエアシリンダ42の圧力を調整することにより、荷重調整機構40が加圧装置30に加える力の大きさが調整される。荷重調整機構40は、エアシリンダ42を含む機構に限られない。荷重調整機構40は、例えば加圧装置30を持ち上げるように配置されたバネであってもよい。
【0032】
製品袋処理装置10が複数の加圧装置30を有する場合、少なくとも1つの加圧装置30の加圧力(荷重)は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きくてもよい。とりわけ、少なくとも1つの加圧装置30の加圧力(荷重)は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)以上であってもよい。また、少なくとも1つの加圧装置30の加圧力(荷重)は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きくてもよい。さらに、最も上流側に位置する加圧装置30以外の全ての加圧装置30は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)以上であってもよい。さらに、最も上流側に位置する加圧装置30以外の全ての加圧装置30は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きくてもよい。例えば、搬送方向dcにおける下流側に向かうにつれて、加圧装置30の加圧力(荷重)が大きくなっていてもよい。
図1に示されているように、製品袋処理装置10が4つの加圧装置30を有する場合、各加圧装置30は、搬送方向dcにおける上流側から下流側に向かって、一例として、順に30kg、60kg、100kg、200kgの加圧力(荷重)を有してもよい。
【0033】
少なくとも1つの加圧装置30の加圧力(荷重)は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きいことにより、1つの加圧装置30で第1の加圧力で製品袋5の厚みを均した後に、この加圧装置30よりも下流側に位置する加圧装置30で第1の加圧力よりも大きい第2の加圧力で製品袋5の厚みを均すことができる。したがって、比較的小さい第1の加圧力で製品袋5の厚みを均すことなく、比較的大きい第2の加圧力で製品袋5の厚みを均す場合と比較して、段階的に製品袋5の厚みを均すことができる。これにより、製品袋5に対して局所的に大きな力がかかることを抑制することができる。したがって、製品袋5の厚みを均す際に、製品袋5の袋体が破損することを抑制することができる。
【0034】
袋厚み検出装置50は、製品袋処理装置10に導入された製品袋5の厚みを検出する装置である。袋厚み検出装置50は、加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置されている。製品袋処理装置10が複数の加圧装置30を有する場合には、袋厚み検出装置50は、搬送方向dcにおける最も上流側に位置する加圧装置30に対してさらに上流側に配置されている。換言すると、袋厚み検出装置50は、製品袋処理装置10に含まれる全ての加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置されている。
【0035】
図4及び
図5は、袋厚み検出装置50の一例を示す図である。袋厚み検出装置50は、本体部52と接触片54とを有している。接触片54は、本体部52に対して、幅方向dwに延びる回転軸56の周りに回転可能に取り付けられている。接触片54は、
図4及び
図5に示された例では、接触片54は、回転軸56から離れるにしたがって、反時計回り方向に延びるように湾曲した形状を有している。なお、これに限られず、接触片54は、回転軸56から直線状に延びてもよい。接触片54は、棒状の部材であってもよいし、板状の部材であってもよい。
【0036】
製品袋処理装置10に導入された製品袋5の厚みが所定の厚み以下である場合には、
図4に示されているように、接触片54は製品袋5に接触して、回転軸56の周りに相対的に小さな角度で回転する。これに対して、製品袋処理装置10に導入された製品袋5の厚みが所定の厚みより大きい場合には、
図5に示されているように、接触片54は製品袋5に接触して回転軸56の周りに相対的に大きな角度で回転する。したがって、接触片54が回転軸56の周りに所定の角度以上の角度で回転したことが検知された場合には、導入された製品袋5が、所定の厚みより大きい厚みを有していると判断することができる。また、接触片54が回転軸56の周りに所定の角度未満の角度で回転したことが検知された場合には、導入された製品袋5が、所定の厚み以下の厚みを有していると判断することができる。なお、
図4及び
図5では、製品袋処理装置10に製品袋5が導入されていないときの接触片54を一点鎖線で示している。また、
図5では、製品袋処理装置10に所定の厚み以下の厚みを有する製品袋5が導入されているときの接触片54(
図4において実線で示された接触片54)を破線で示している。
【0037】
なお、袋厚み検出装置50は、上述した接触片54を有する装置に限られない。袋厚み検出装置50として、例えば、距離センサやカメラ等の他の装置を用いてもよい。袋厚み検出装置50が距離センサである場合、距離センサを製品袋5の通過経路の上方に配置し、上方から測定した距離センサと製品袋5との距離に基づいて、製品袋5の厚みを検出してもよい。また、袋厚み検出装置50がカメラである場合には、製品袋5を側方からカメラで撮影し、画像処理によって製品袋5の厚みを検出してもよい。
【0038】
間隔調整機構60は、搬送面24と加圧面32との間の間隔を調整する機構である。とりわけ、間隔調整機構60は、加圧装置30を昇降させることにより加圧面32を昇降させ、これにより搬送面24と加圧面32との間の間隔を調整する。本実施形態の間隔調整機構60は、エアシリンダ62を有している。エアシリンダ62は、本体部62aと、本体部62aから出没可能なロッド部62bとを有している。本体部62aは、フレーム15に取り付けられている。ロッド部62bの先端は、加圧装置30の接触部39に接触可能に構成されている。
【0039】
ロッド部62bは、上方に向かうにつれて下流側に向かうように、搬送方向dc及び鉛直方向dvに対して傾斜した方向に延びている。したがって、ロッド部62bを本体部62aから伸長させると、ロッド部62bは、上方に向かうにつれて下流側に向かうように、搬送方向dc及び鉛直方向dvに対して傾斜した方向に移動して、加圧装置30の接触部39に接触する。ロッド部62bを本体部62aからさらに伸長させると、加圧装置30が上方且つ下流側へ向かって移動する。これにより、加圧装置30が上昇する(
図6参照)。加圧装置30が上昇している状態でロッド部62bを本体部62aへ向けて没入させると、加圧装置30が下方且つ上流側へ向かって移動する。これにより、加圧装置30が下降する。
【0040】
制御部70は、製品袋処理装置10の各部分を制御する。制御部70は、例えば、搬送装置20の駆動源、加圧装置30の駆動源、及び間隔調整機構60を制御する。とりわけ、制御部70は、袋厚み検出装置50からの信号に基づいて間隔調整機構60を制御する。具体的には、制御部70が、袋厚み検出装置50からの信号により、製品袋処理装置10に導入された製品袋5の厚みが所定の厚みより大きいと判断した場合には、制御部70は、間隔調整機構60を制御して、加圧装置30を上昇させる。制御部70は、例えばCPU(中央処理装置)等により構成される。
【0041】
本実施形態の製品袋処理装置10は、製品袋5を検出可能な第1センサ81及び製品袋5を検出可能な第2センサ82を有している。第1センサ81は、加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置されている。第2センサ82は、第1センサ81よりも搬送方向dcにおける下流側に配置されている。とりわけ、第2センサ82は、加圧装置30が最も下方に位置しているときの、搬送方向dcにおける加圧面32の延在範囲内に配置されている。より詳細には、第2センサ82は、加圧装置30が最も下方に位置しているときの、搬送方向dcにおける加圧面32の前側部分32bの延在範囲内に配置されている。
【0042】
製品袋処理装置10が複数の加圧装置30を有する場合には、各加圧装置30に対応して1つの第1センサ81及び1つの第2センサ82が設けられてもよい。この場合、製品袋処理装置10は、加圧装置30の数と同じ数の第1センサ81を有するとともに、加圧装置30の数と同じ数の第2センサ82を有する。この場合、第1センサ81は、対応する加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置される。第2センサ82は、対応する第1センサ81よりも搬送方向dcにおける下流側に配置される。とりわけ、第2センサ82は、対応する加圧装置30が最も下方に位置しているときの、搬送方向dcにおける対応する加圧面32の延在範囲内に配置される。より詳細には、第2センサ82は、対応する加圧装置30が最も下方に位置しているときの、搬送方向dcにおける対応する加圧面32の前側部分32bの延在範囲内に配置される。
【0043】
本実施形態では、袋厚み検出装置50が、最も上流側に位置する加圧装置30に対応する第1センサ81を兼ねている。なお、これに限られず、最も上流側に位置する加圧装置30に対応する第1センサ81を、袋厚み検出装置50とは別に設けてもよい。
【0044】
袋厚み検出装置50において、製品袋5が所定の厚みよりも大きな厚みを有することが検出された場合、制御部70は、第1センサ81で製品袋5が検出されたときに、当該第1センサ81に対応する加圧装置30を上昇させる。また、当該第1センサ81に対応する第2センサ82で製品袋5が検出されたときに、対応する加圧装置30を下降させる。
【0045】
次に、主に
図6及び
図7を参照して、製品袋処理装置10における製品袋処理方法について説明する。
【0046】
製品袋5が製品袋処理装置10に導入されると、加圧装置30に対する搬送方向dcにおける上流側において当該製品袋5の厚みを検出する(袋厚み検出工程)。袋厚み検出装置50が、
図4及び
図5を参照して説明した、接触片54を有する装置である場合、接触片54が回転軸56の周りに所定の角度以上の角度で回転したことが検知された場合には、導入された製品袋5が、所定の厚みより大きい厚みを有していると判断される。また、接触片54が回転軸56の周りに所定の角度未満の角度で回転したことが検知された場合には、導入された製品袋5が、所定の厚み以下の厚みを有していると判断される。
【0047】
次に、袋厚み検出工程における検出結果に基づいて、加圧面32を昇降させて搬送面24と加圧面32との間隔を調整する(間隔調整工程)。袋厚み検出装置50において、導入された製品袋5が所定の厚みより大きい厚みを有していることが検知され、且つ、最も上流側に位置する加圧装置30が下方に位置している場合には、制御部70は、当該加圧装置30を上昇させる。具体的には、間隔調整機構60のエアシリンダ62のロッド部62bを本体部62aから伸長させる。ロッド部62bは、上方に向かうにつれて下流側に向かうように、搬送方向dc及び鉛直方向dvに対して傾斜した方向に移動して、加圧装置30の接触部39に接触する。ロッド部62bを本体部62aからさらに伸長させると、加圧装置30が上方且つ下流側へ向かって移動する。これにより、加圧装置30が上昇する(
図6参照)。なお、袋厚み検出工程において、導入された製品袋5が所定の厚みより大きい厚みを有していることが検知されても、最も上流側に位置する加圧装置30が上方に位置している場合には、制御部70は、当該加圧装置30を上方の位置で維持する。
【0048】
最も上流側に位置する加圧装置30に対応する第2センサ82で製品袋5が検出されると、制御部70は、加圧装置30を下降させる。具体的には、間隔調整機構60のエアシリンダ62のロッド部62bを本体部62aへ向けて没入させることにより、加圧装置30が下降する。これにより、製品袋5は、搬送面24と加圧装置30の加圧面32との間に挟まれる。とりわけ、製品袋5は、搬送面24と加圧装置30の加圧面32の前側部分32bとの間に挟まれる。
【0049】
袋厚み検出工程において、導入された製品袋5が所定の厚み以下の厚みを有していることが検知され、且つ、最も上流側に位置する加圧装置30が上方に位置している場合には、制御部70は、当該加圧装置30を下降させる。なお、袋厚み検出工程において、導入された製品袋5が所定の厚み以下の厚みを有していることが検知されても、最も上流側に位置する加圧装置30が下方に位置している場合には、制御部70は、当該加圧装置30を下方の位置で維持する。この場合、製品袋5が加圧装置30に到達すると、製品袋5は、搬送面24と加圧装置30の加圧面32との間に挟まれる。とりわけ、製品袋5は、搬送面24と加圧装置30の加圧面32の前側部分32bとの間に挟まれる。
【0050】
次に、搬送面24と加圧面32との間で製品袋5を加圧する(加圧工程)。これにより、製品袋5の厚みが均される。また、袋体が、空気が通過可能な空気孔を有する場合には、加圧工程において、袋体内の空気の少なくとも一部が空気孔を通って袋体外に押し出される。
【0051】
製品袋処理装置10が複数の加圧装置30を有する場合、各加圧装置30に対して、対応する第1センサ81及び第2センサ82の検出結果に基づいて間隔調整工程を繰り返しながら、各加圧装置30による加圧工程を行う。
【0052】
全ての加圧装置30による加圧工程が終了すると、製品袋5は、所定の収容空間に移送され、当該収容空間内に収容される。
【0053】
製品袋処理装置10が複数の加圧装置30を有する場合、加圧工程では、少なくとも1つの加圧装置30において、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きい加圧力(荷重)で製品袋5を加圧するようにしてもよい。とりわけ、加圧工程では、少なくとも1つの加圧装置30において、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)以上の加圧力(荷重)で製品袋5を加圧するようにしてもよい。また、加圧工程では、少なくとも1つの加圧装置30において、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きい加圧力(荷重)で製品袋5を加圧するようにしてもよい。さらに、加圧工程では、最も上流側に位置する加圧装置30以外の全ての加圧装置30において、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)以上の加圧力(荷重)で製品袋5を加圧するようにしてもよい。さらに、加圧工程では、最も上流側に位置する加圧装置30以外の全ての加圧装置30において、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する他の全ての加圧装置30の加圧力(荷重)よりも大きい加圧力(荷重)で製品袋5を加圧するようにしてもよい。
【0054】
これにより、1つの加圧装置30で第1の加圧力で製品袋5の厚みを均した後に、この加圧装置30よりも下流側に位置する加圧装置30で第1の加圧力よりも大きい第2の加圧力で製品袋5の厚みを均すことができる。したがって、比較的小さい第1の加圧力で製品袋5の厚みを均すことなく、比較的大きい第2の加圧力で製品袋5の厚みを均す場合と比較して、段階的に製品袋5の厚みを均すことができる。これにより、製品袋5に対して局所的に大きな力がかかることを抑制することができる。したがって、製品袋5の厚みを均す際に、製品袋5の袋体が破損することを抑制することができる。
【0055】
本実施形態の製品袋処理装置10は、搬送方向dcに沿って製品袋5を搬送する搬送面24を備えた搬送装置20と、搬送面24と対面する加圧面32を有し、搬送面24の上方に配置された加圧装置30と、を備え、搬送面24と加圧面32との間で製品袋5を加圧する製品袋処理装置10であって、加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置され、製品袋5の厚みを検出する袋厚み検出装置50と、加圧面32を昇降させて搬送面24と加圧面32との間隔を調整する間隔調整機構60と、袋厚み検出装置50からの信号に基づいて間隔調整機構60を制御する制御部70と、を備える。
【0056】
本実施形態の製品袋処理方法は、搬送方向dcに沿って製品袋5を搬送する搬送面24を備えた搬送装置20と、搬送面24と対面する加圧面32を有し、搬送面24の上方に配置された加圧装置30と、を備えた製品袋処理装置10における製品袋処理方法であって、加圧装置30に対する搬送方向dcにおける上流側において製品袋5の厚みを検出する袋厚み検出工程と、袋厚み検出工程における検出結果に基づいて、加圧面32を昇降させて搬送面24と加圧面32との間隔を調整する間隔調整工程と、搬送面24と加圧面32との間で製品袋5を加圧する加圧工程と、を有する。
【0057】
このような製品袋処理装置10及び製品袋処理方法によれば、袋厚み検出装置50からの信号に基づいて間隔調整機構60を制御する、又は、袋厚み検出工程における検出結果に基づいて搬送面24と加圧面32との間隔を調整するので、所定の厚みよりも大きな厚みを有する製品袋5が製品袋処理装置10に導入された場合に、搬送面24と加圧面32との間隔を大きくすることが可能になる。したがって、所定の厚みよりも大きな厚みを有する製品袋5と加圧装置30とが衝突して、当該製品袋5が詰まってしまうことを抑制することができる。すなわち、製品袋処理装置10で高さが互いに異なる複数種類の製品袋5を処理する際に、製品袋5の詰まりを効果的に抑制することができる。その一方、所定の厚み以下の厚みを有する製品袋5が製品袋処理装置10に導入された場合には、搬送面24と加圧面32との間隔を小さくすることができる。これにより、小さな厚みを有する製品袋5においても、適切にその厚みを均すことができる。
【0058】
本実施形態の製品袋処理装置10は、加圧装置30に対して搬送方向dcにおける上流側に配置され、製品袋5を検出可能な第1センサ81と、第1センサ81よりも搬送方向dcにおける下流側に配置され、製品袋5を検出可能な第2センサ82と、を備え、袋厚み検出装置50において、製品袋5が所定の厚みよりも大きな厚みを有することが検出された場合、制御部70は、第1センサ81で製品袋5が検出されたときに加圧装置30を上昇させ、第2センサ82で製品袋5が検出されたときに加圧装置30を下降させる。
【0059】
このような製品袋処理装置10によれば、所定の厚みよりも大きな厚みを有する製品袋5と加圧装置30とが衝突して、当該製品袋5が詰まってしまうことをさらに抑制することができる。すなわち、製品袋処理装置10で高さが互いに異なる複数種類の製品袋5を処理する際に、製品袋5の詰まりをさらに効果的に抑制することができる。
【0060】
本実施形態の製品袋処理装置10では、第2センサ82は、加圧装置30が最も下方に位置しているときの、搬送方向dcにおける加圧面32の延在範囲内に配置される。
【0061】
このような製品袋処理装置10によれば、加圧装置30が下降した際に、搬送面24と加圧面32とにより、製品袋5を適切に挟むことができる。これにより、所定の厚みよりも大きな厚みを有する製品袋5と加圧装置30とが衝突して、当該製品袋5が詰まってしまうことをさらに抑制することができる。すなわち、製品袋処理装置10で高さが互いに異なる複数種類の製品袋5を処理する際に、製品袋5の詰まりをさらに効果的に抑制することができる。
【0062】
本実施形態の製品袋処理装置10は、複数の加圧装置30を有する。
【0063】
このような製品袋処理装置10によれば、複数の加圧装置30で順に製品袋5を加圧することができるので、製品袋5の厚みをより適切に均すことができる。
【0064】
本実施形態の製品袋処理装置10は、搬送方向dcに沿って製品袋5を搬送する搬送面24を備えた搬送装置20と、搬送面24と対面する加圧面32を有し、搬送面24の上方に搬送方向dcに沿って配列された複数の加圧装置30と、を備え、搬送面24と加圧面32との間で製品袋5を加圧する製品袋処理装置10であって、少なくとも1つの加圧装置30の加圧力は、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の加圧装置30の加圧力よりも大きい。
【0065】
本実施形態の製品袋処理方法は、搬送方向dcに沿って製品袋5を搬送する搬送面24を備えた搬送装置20と、搬送面24と対面する加圧面32を有し、搬送面24の上方に搬送方向dcに沿って配列された複数の加圧装置30と、を備えた製品袋処理装置10における製品袋処理方法であって、搬送面24と加圧面32との間で製品袋5を加圧する加圧工程であって、少なくとも1つの加圧装置30において、搬送方向dcにおける当該加圧装置30よりも上流側に位置する少なくとも1つの他の加圧装置30の加圧力よりも大きい加圧力で製品袋5を加圧する加圧工程を有する。
【0066】
このような製品袋処理装置10及び製品袋処理方法によれば、1つの加圧装置30で第1の加圧力で製品袋5の厚みを均した後に、この加圧装置30よりも下流側に位置する加圧装置30で第1の加圧力よりも大きい第2の加圧力で製品袋5の厚みを均すことができる。したがって、比較的小さい第1の加圧力で製品袋5の厚みを均すことなく、比較的大きい第2の加圧力で製品袋5の厚みを均す場合と比較して、段階的に製品袋5の厚みを均すことができる。これにより、製品袋5に対して局所的に大きな力がかかることを抑制することができる。したがって、製品袋5の厚みを均す際に、製品袋5の袋体が破損することを抑制することができる。
【符号の説明】
【0067】
5 製品袋
8 床面
10 製品袋処理装置
20 搬送装置
22 搬送ベルト
24 搬送面
30 加圧装置
31 加圧ベルト
32 加圧面
34 揺動機構
35 揺動アーム
39 接触部
40 荷重調整機構
42 エアシリンダ
44 レギュレータ
50 袋厚み検出装置
54 接触片
56 回転軸
60 間隔調整機構
62 エアシリンダ
70 制御部
81 第1センサ
82 第2センサ
dc 搬送方向
dw 幅方向
dv 鉛直方向