(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012857
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20230119BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230119BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06Q50/10
G06F3/16 650
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116579
(22)【出願日】2021-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 渉
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA27
5E555AA76
5E555BA23
5E555BA46
5E555BA83
5E555BA88
5E555BB23
5E555BE10
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB45
5E555CB64
5E555CB65
5E555CB74
5E555DA23
5E555DB32
5E555DB53
5E555DB57
5E555DC13
5E555DC84
5E555DD06
5E555DD07
5E555FA00
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】搭乗者のつぶやきから抽出した周辺情報を効果的に他のユーザと共有することができる。
【解決手段】情報処理装置10は、ユーザの車内の音声データを受信する受信部13aと、音声データから、ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成部13bと、周辺情報を他のユーザに配信する配信部13cと、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの車内の音声データを受信する受信部と、
前記音声データから、前記ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成部と、
前記周辺情報を他のユーザに配信する配信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記音声データから文脈判断により前記車外の状況に関する情報を抽出し、前記ユーザの視線情報から場所情報を特定することによって、前記周辺情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記音声データから所定の場所情報を含む前記周辺情報を生成した場合には、前記ユーザに対して所定のポイントを付与する付与部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記音声データを文章データに加工することによって、前記周辺情報を生成し、
前記配信部は、前記文章データをボイスUI(User Interface)を用いて配信する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受信部は、前記ユーザの車外の動画像データをさらに受信し、
前記生成部は、前記動画像データを含む前記周辺情報を生成する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記生成部は、所定の条件に基づいて前記車外の状況に関する情報を選定し、前記周辺情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記配信部は、所定の範囲の他のユーザに対して、前記周辺情報を配信する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
ユーザの車内の音声データを受信する受信工程と、
前記音声データから、前記ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成工程と、
前記周辺情報を他のユーザに配信する配信工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
ユーザの車内の音声データを受信する受信ステップと、
前記音声データから、前記ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成ステップと、
前記周辺情報を他のユーザに配信する配信ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両走行中のドライバ(適宜、「運転者」または「ユーザ」)に対して、経路案内情報、道路交通情報、観光案内情報、広告情報等の情報を音声情報として出力する技術が知られている。また、車載カメラから画像情報を解析し、施設の混雑情報を予測する技術も存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、搭乗者のつぶやきから抽出した周辺情報を効果的に他のユーザと共有することができるとはいえない場合がある。なぜならば、車内でつぶやくコメントには、車外状況に関する周辺情報以外にも不要な情報が多く含まれている。また、つぶやきをそのまま周辺の車両にコメントとして配信する場合には、プライベートな内容や、公序良俗に反する内容が含まれることもあるし、他車両等へのコメントでユーザ同士のトラブルになる可能性もある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、搭乗者のつぶやきから抽出した周辺情報を効果的に他のユーザと共有することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、ユーザの車内の音声データを受信する受信部と、前記音声データから、前記ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成部と、前記周辺情報を他のユーザに配信する配信部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る情報処理方法は、情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、ユーザの車内の音声データを受信する受信工程と、前記音声データから、前記ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成工程と、前記周辺情報を他のユーザに配信する配信工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報処理プログラムは、ユーザの車内の音声データを受信する受信ステップと、前記音声データから、前記ユーザの車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する生成ステップと、前記周辺情報を他のユーザに配信する配信ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報収集処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態に係るつぶやき情報選別処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報発信処理1の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報発信処理2の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報発信処理3の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報受信処理1の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報発信処理4の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報受信処理2の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態により限定されるものではない。
【0011】
〔実施形態〕
以下に、実施形態(適宜、本実施形態)に係る情報処理システム100の処理、情報処理装置10の構成、処理の具体例、処理の流れを順に説明し、最後に本実施形態の効果を説明する。
【0012】
[情報処理システム100の処理]
図1を用いて、本実施形態に係る情報処理システム(適宜、本システム)100の処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。以下では、本システム100の構成例、本システム100の処理、本システム100の効果の順に説明する。
【0013】
(1.システム100の構成例)
図1に示した本システム100は、情報処理装置10、ユーザ20および他ユーザ30(30A、30B、30C)を有する。なお、本システム100には、複数台の情報処理装置10が含まれてもよい。また、本システム100では、情報処理装置10がつぶやき情報から抽出する周辺情報として、店舗情報40A、交通情報40B、風景情報40Cおよびパーソナル情報40Dが関与する。
【0014】
ここで、情報処理装置10は、車両(移動体の一例)の運転者に対して情報提供等を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
図1では、情報処理装置10がサーバ装置により実現される場合を示す。なお、以下の説明では、移動体が車両である例を説明するが、移動体は車両に限られない。本システム100に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本システム100に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0015】
(2.システム100の処理)
本システム100において、まず、情報処理装置10は、ユーザ20の車内のつぶやき情報を受信する(ステップS1)。ここで、つぶやき情報とは、車内で発生した音声データであるが、運転者が発した音声データでもよいし、同乗者が発した音声データであってもよい。また、情報処理装置10は、つぶやき情報の他に、ドライブレコーダーが取得した動画像データを受信してもよい。
【0016】
次に、情報処理装置10は、受信したつぶやき情報からユーザ20の車外状況に関する情報を周辺情報として抽出する(ステップS2)。ここで、情報処理装置10が抽出する周辺情報とは、ロードサイドの店舗に関する店舗情報40A、交通事故や交通渋滞等の情報を含む交通情報40B、周辺の景色に関する景色情報40C、ユーザ20等の搭乗者の個別の情報を含むパーソナル情報40D等であるが、特に限定されない。このとき、情報処理装置10は、つぶやき情報から不要な情報や不適切な情報を除去して周辺情報として抽出することもできる。
【0017】
そして、情報処理装置10は、ユーザ20の周囲の他ユーザ30に対して、周辺情報を配信する(ステップS3)。このとき、情報処理装置10は、ユーザ20が発したつぶやきを生音声で配信してもよいし、アバター音声に変換して配信してもよい。
【0018】
また、情報処理装置10は、ユーザ20のつぶやき情報に応じて、商品等と交換可能なポイントをユーザ20に付与する(ステップS4)。このとき、情報処理装置10は、ユーザ20のつぶやき情報の数に応じてポイントを付与してもよいし、抽出した周辺情報の価値を算定することによってポイントを付与してもよい。
【0019】
(3.システム100の効果)
上述したように、本システム100では、情報処理装置10は、ユーザ20の車内のつぶやき情報を受信し、受信したつぶやき情報からユーザ20の車外状況に関する情報を周辺情報(店舗情報40A、交通情報40B、景色情報40C、パーソナル情報40D等)として抽出し、ユーザ20の周囲の他ユーザ30に対して、周辺情報を配信する。また、情報処理装置10は、ユーザ20のつぶやき情報に応じて、商品等と交換可能なポイントをユーザ20に付与する。
【0020】
このため、ユーザ20のつぶやき情報から、他ユーザ30は、新装開店の店舗、店舗の込み具合、入店渋滞等の、その時・その場についての情報である「今ここ情報」を共有することができる。また、運営側は、GIS(Geographical Information System:地理情報システム)に関する情報が入手できる。さらに、ユーザ20は、日ごろの何気ない観察やコメントを公開することで、ポイントを獲得する「ポイ活」が可能となる。
【0021】
[情報処理装置10の構成]
図2を用いて、本実施形態に係る情報処理装置10の構成を詳細に説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。情報処理装置10は、通信部11、記憶部12および制御部13を有する。
【0022】
(1.通信部11)
通信部11は、他の装置との間でのデータ通信を司る。例えば、通信部11は、各通信装置との間でデータ通信を行う。また、通信部11は、図示しないオペレータの端末との間でデータ通信を行うことができる。
【0023】
(2.記憶部12)
記憶部12は、制御部13が動作する際に参照する各種情報や、制御部13が動作した際に取得した各種情報を記憶する。記憶部12は、店舗情報記憶部12a、交通情報記憶部12b、風景情報記憶部12c、パーソナル情報記憶部12dおよびポイント情報記憶部12eを有する。ここで、記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置等で実現され得る。なお、
図2の例では、記憶部12は、情報処理装置10の内部に設置されているが、情報処理装置10の外部に設置されてもよいし、複数の記憶部が設置されていてもよい。
【0024】
(2-1.店舗情報記憶部12a)
店舗情報記憶部12aは、ロードサイドの店舗に関する情報として店舗情報40Aを記憶する。例えば、店舗情報記憶部12aは、ラーメン店の混雑状況、衣料品店の混雑状況等を、日時や場所とともに記憶する。
【0025】
(2-2.交通情報記憶部12b)
交通情報記憶部12bは、交通の状況に関する情報として交通情報40Bを記憶する。例えば、交通情報記憶部12bは、交通環境情報として、交通事故の発生、交通渋滞の発生等を、日時や場所とともに記憶する。また、交通情報記憶部12bは、交通参加者情報として、ふらつき運転の発生、あおり運転の発生等を、日時や場所とともに記憶する。
【0026】
(2-3.風景情報記憶部12c)
風景情報記憶部12cは、周辺の景色に関する情報として景色情報40Cを記憶する。例えば、風景情報記憶部12cは、富士山が見える位置情報、東京タワーが見える位置情報を、日時とともに記憶する。
【0027】
(2-4.パーソナル情報記憶部12d)
パーソナル情報記憶部12dは、個別のユーザに関する情報としてパーソナル情報40Dを記憶する。例えば、パーソナル情報記憶部12dは、ユーザ20のあるラーメン店への来店希望、ユーザ20のある衣料品店への来店を避けたい日時等を記憶する。
【0028】
(2-5.ポイント情報記憶部12e)
ポイント情報記憶部12eは、各ユーザに付与されたポイントに関するポイント情報を記憶する。例えば、ポイント情報記憶部12eは、ユーザ20の獲得ポイント、ポイント取得履歴、ポイント利用履歴、ポイント有効期限等を記憶する。
【0029】
(3.制御部13)
制御部13は、当該情報処理装置10全体の制御を司る。制御部13は、受信部13a、生成部13b、配信部13cおよび付与部14dを有する。ここで、制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路やASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路である。
【0030】
(3-1.受信部13a)
受信部13aは、ユーザ20の車内の音声データを受信する。例えば、受信部13aは、ユーザ20の車内の運転者、同乗者等の会話の音声データを受信する。また、受信部13aは、ユーザの車内の動画像データをさらに受信する。例えば、受信部13aは、ユーザ20のドライブレコーダーにより取得された動画像データを音声データとともに受信する。また、受信部13aは、音声データや動画像データのみに限らず、端末の位置情報や車両の挙動情報(速度・加速度)、運転者の状態情報(生体情報・視線情報)等の種々の情報を併せて受信するように構成されてもよい。
【0031】
(3-2.生成部13b)
生成部13bは、音声データから、ユーザ20の車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成する。例えば、生成部13bは、音声データから、店舗情報40A、交通情報40B、景色情報40C、パーソナル情報40Dを含む周辺情報を生成する。また、生成部13bは、音声データから文脈判断により車外の状況に関する情報を抽出し、ユーザ20の位置情報や視線情報から場所情報を特定することによって、周辺情報を生成する。
【0032】
生成部13bは、音声データを文章データに加工することによって、周辺情報を生成する。また、生成部13bは、動画像データを含む周辺情報を生成する。例えば、生成部13bは、ユーザ20のドライブレコーダーにより取得された動画像データと音声データとを対応付けた周辺情報を生成する。
【0033】
生成部13bは、所定の条件に基づいて車外の状況に関する情報を選定し、周辺情報を生成する。例えば、生成部13bは、音声データから、プライベートな情報や公序良俗に反する情報を除去した上で、店舗情報40A、交通情報40B、景色情報40C、パーソナル情報40Dを選別し、周辺情報を生成する。
【0034】
なお、生成部13bは、店舗情報40A、交通情報40B、風景情報40C、パーソナル情報40D等を通信部11経由で他の端末やデータベースから収集してもよい。また、生成部13bは、抽出または収集した店舗情報40A、交通情報40B、風景情報40C、パーソナル情報40D等を記憶部12(店舗情報記憶部12a、交通情報記憶部12b、風景情報記憶部12c、パーソナル情報記憶部12d)に格納する。
【0035】
(3-3.配信部13c)
配信部13cは、周辺情報を他のユーザ30に配信する。例えば、配信部13cは、文章データをボイスUI(User Interface)を用いて配信する。また、配信部13cは、所定の範囲の他のユーザ30に対して、周辺情報を配信する。例えば、配信部13cは、ユーザ20から半径500メートル以内の他のユーザ30に対して、周辺情報を配信する。また、配信部13cは、ユーザ20のつぶやき情報に関連する施設から所定の範囲の他のユーザ30に対して、周辺情報を配信してもよい。
【0036】
(3-4.付与部13d)
付与部13dは、音声データから所定の場所情報を含む周辺情報を生成した場合には、ユーザ20に対して所定のポイントを付与する。例えば、付与部13dは、ユーザ20の音声データから生成された周辺情報の数に応じて、ゲーム、景品、他ポイントと交換可能なポイントをユーザ20に付与してもよいし、配信された他のユーザ30の周辺情報に対する評価に応じて、当該ポイントをユーザ20に付与してもよい。一方、生成部13bは、ユーザ20に付与したポイントに関する情報を記憶部12のポイント情報記憶部12eに格納する。
【0037】
[処理の流れ]
図3~
図11を用いて、本実施形態に係る処理の流れについて詳細に説明する。以下では、実施形態に係る処理全体の流れ、情報収集処理の流れ、つぶやき情報選別処理の流れ、情報発信処理または情報受信処理の流れの順に説明する。
【0038】
(1.処理全体の流れ)
図3を用いて、本実施形態に係る処理全体の流れについて詳細に説明する。
図3は、実施形態に係る処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。以下では、処理全体の流れを説明した上で、各処理の概要を説明する。
【0039】
(1-1.処理全体の流れ)
まず、情報処理装置10の受信部13aは、つぶやき情報受信処理を実行する(ステップS101)。次に、情報処理装置10の生成部13bは、周辺情報抽出処理を実行する(ステップS102)。そして、情報処理装置10の配信部13cは、周辺情報配信処理を実行する(ステップS103)。最後に、情報処理装置10の付与部13dは、ポイント付与処理を実行し(ステップS104)、処理を終了する。なお、上記のステップS101~S104の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS101~S104のうち、省略される処理があってもよい。
【0040】
(1-2.各処理の流れ)
第1に、受信部13aによるつぶやき情報受信処理について説明する。つぶやき情報受信処理では、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきの音声データを受信する。このとき、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等が取得した視線情報や、位置情報、動画像データを受信する。
【0041】
第2に、生成部13bによる周辺情報抽出処理について説明する。周辺情報抽出処理では、生成部13bは、受信したつぶやきの音声データから周辺情報を抽出する。このとき、生成部13bは、音声認識および文脈理解の過程を経て、つぶやき情報を選別し、周辺情報を生成する。
【0042】
第3に、配信部13cによる周辺情報配信処理について説明する。周辺情報配信処理では、配信部13cは、つぶやき情報から生成された周辺情報の発信の可否を確認した上で、周辺情報を周囲の他ユーザ30の車内の端末等に配信する。このとき、配信部13cは、生音声やアバター音声等のユーザ20が選択した発信方式を用いて、当該周辺情報を配信することができる。
【0043】
第4に、付与部13dによるポイント付与処理について説明する。ポイント付与処理では、付与部13dは、ユーザ20のつぶやき情報や周辺情報から付与するポイントを算出し、ユーザ20の車内の端末等にポイントを通知する。また、付与部13dは、ユーザ20が獲得したポイント情報を、ポイントサービスの運営者の端末等に送信する。
【0044】
(2.情報収集処理の流れ)
図4を用いて、本実施形態に係る情報収集処理の流れについて詳細に説明する。
図4は、実施形態に係る情報収集処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0045】
まず、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきの音声データを受信する(ステップS201)。次に、生成部13bは、音声認識技術、文脈理解技術を用いて、つぶやきの音声データから周辺情報を抽出する(ステップS202)。そして、生成部13bは、つぶやきの音声データから抽出した周辺情報に対して、つぶやき情報選別処理を実行する(ステップS203)。なお、つぶやき情報選別処理の詳細は、(3.つぶやき情報選別処理の流れ)で後述する。最後に、生成部13bは、選別したつぶやき情報をカテゴリーごとに記憶部12に格納して(ステップS204)、処理を終了する。
【0046】
なお、上記のステップS201~S204の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS201~S204のうち、省略される処理があってもよい。
【0047】
(3.つぶやき情報選別処理の流れ)
図5を用いて、本実施形態に係るつぶやき情報選別処理の流れについて詳細に説明する。
図5は、実施形態に係るつぶやき情報選別処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0048】
まず、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報がロードサイドの店舗に関する情報である場合(ステップS301:Yes)、店舗情報40Aとして選別する。例えば、生成部13bは、「いつもあのラーメン屋行列している。一度行ってみたいな。」「向こうの衣料品店渋滞だね。土日は混んでいるから避けたいね。」等のつぶやきの音声データから、「ラーメン屋:行列」「衣料品店:入店渋滞」等の情報を店舗情報40Aとして選別する(ステップS302)。一方、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した情報がロードサイドの店舗に関する周辺情報でない場合(ステップS301:No)、ステップS303の処理に移行する。
【0049】
次に、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が交通環境に関する情報(交通環境情報)である場合(ステップS303:Yes)、交通情報40Bとして選別する。例えば、生成部13bは、「反対車線で事故、追突かな?バンパーが結構凹んでる。後ろは渋滞しているなぁ。」等のつぶやきの音声データから、「交通事故」「交通渋滞」等の情報を交通情報40Bとして選別する(ステップS304)。一方、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が交通環境情報でない場合(ステップS303:No)、ステップS305の処理に移行する。
【0050】
続いて、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が交通参加者に関する情報(交通参加者情報)である場合(ステップS305:Yes)、交通情報40Bとして選別する。例えば、生成部13bは、「あの自動車ふらついているね。居眠り運転かなぁ。」等のつぶやきの音声データから、「ふらつき運転」等の情報を交通情報40Bとして選別する(ステップS306)。一方、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が交通参加者情報でない場合(ステップS305:No)、ステップS307の処理に移行する。
【0051】
そして、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が個別のユーザに関する情報である場合(ステップS307:Yes)、パーソナル情報40Dとして選別する。例えば、生成部13bは、「いつもあのラーメン屋行列している。一度行ってみたいな。」「向こうの衣料品店渋滞だね。土日は混んでいるから避けたいね。」等のつぶやきの音声データから、「ラーメン屋訪問を希望」「衣料品店来店曜日の希望」等の情報をパーソナル情報40Dとして選別する(ステップS308)。一方、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が個別のユーザに関する情報でない場合(ステップS307:No)、ステップS309の処理に移行する。
【0052】
最後に、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が周辺の景色に関する情報である場合(ステップS309:Yes)、景色情報40Cとして選別する。例えば、生成部13bは、「富士山見えた。」等のつぶやきの音声データから、「富士山が見える位置」等の情報を景色情報40Cとして選別し(ステップS310)、処理を終了する。一方、生成部13bは、つぶやき情報から抽出した周辺情報が周辺の景色に関する情報でない場合(ステップS309:No)、処理を終了する。
【0053】
なお、上記のステップS301~S310の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS301~S310のうち、省略される処理があってもよい。
【0054】
(4.情報発信処理/情報受信処理の流れ)
図6~
図11を用いて、本実施形態に係る情報発信/受信処理の流れについて詳細に説明する。
図6~
図8、
図10は、実施形態に係る情報発信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9、
図11は、実施形態に係る情報受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0055】
(1.情報発信処理1)
図6を用いて、本実施形態に係る情報発信処理1の流れについて詳細に説明する。まず、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきの音声データを受信する(ステップS401)。例えば、受信部13aは、ユーザ20のつぶやき情報として、「あっ、事故だ。」等のつぶやきの音声データを受信する。
【0056】
次に、生成部13bは、音声認識技術、文脈理解技術を用いて、つぶやきの音声データから周辺情報を抽出する(ステップS402)。そして、配信部13cは、つぶやき情報を周辺情報として発信する場合(ステップS403:Yes)、周辺情報をユーザ20の生音声でラジオ発信(インターネット回線等を用いた音声発信)の方式で、他ユーザ30に配信し(ステップS404)、処理を終了する。例えば、配信部13cは、ユーザ20の周辺情報として、「あっ、事故だ。」等の音声データを生音声で配信する。
【0057】
一方、配信部13cは、つぶやき情報を周辺情報として発信しない場合(ステップS403:No)、処理を終了する。なお、上記のステップS401~S404の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS401~S404のうち、省略される処理があってもよい。
【0058】
(2.情報発信処理2)
図7を用いて、本実施形態に係る情報発信処理2の流れについて詳細に説明する。まず、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきの音声データを受信する(ステップS501)。例えば、受信部13aは、ユーザ20のつぶやき情報として、「あっ、事故だ。」等のつぶやきの音声データを受信する。
【0059】
次に、生成部13bは、音声認識技術、文脈理解技術を用いて、つぶやきの音声データから周辺情報を抽出する(ステップS502)。そして、生成部13bは、つぶやき情報を周辺情報として発信する場合(ステップS503:Yes)、当該周辺情報から発信文脈を形成し(ステップS504)、ステップS505の処理に移行する。一方、生成部13bは、つぶやき情報を周辺情報として発信しない場合(ステップS503:No)、処理を終了する。
【0060】
最後に、配信部13cは、周辺情報をアバター音声に変換し(ステップS505)、ラジオ発信の方式で他ユーザ30に配信し(ステップS506)、処理を終了する。例えば、配信部13cは、ユーザ20の周辺情報として、「あっ、事故だ。」等の音声データをアニメ声で配信する。なお、上記のステップS501~S506の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS501~S506のうち、省略される処理があってもよい。
【0061】
(3.情報発信処理3)
図8を用いて、本実施形態に係る情報発信処理3の流れについて詳細に説明する。まず、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきの音声データを受信する(ステップS601)。例えば、受信部13aは、ユーザ20のつぶやき情報として、「あっ、事故だ。」等のつぶやきの音声データを受信する。次に、生成部13bは、音声認識技術、文脈理解技術を用いて、つぶやきの音声データから周辺情報を抽出する(ステップS602)。
【0062】
一方、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきに対応するドライブレコーダーの画像データを取得し(ステップS603)、事故状況や事故レーンに関する情報を検知し(ステップS604)、ステップS606の処理に移行する。例えば、受信部13aは、ドライブレコーダーの画像データから、「事故発生レーン:外側レーン」「事故車両:乗用車、二輪車」等の事故状況や事故レーンに関する情報を検知する。
【0063】
続いて、生成部13bは、つぶやき情報を周辺情報として発信する場合(ステップS605:Yes)、当該周辺情報や事故状況等の情報から発信文脈を形成し(ステップS606)、当該周辺情報や事故状況等の情報を文章化し(ステップS607)、ステップS608の処理に移行する。例えば、生成部13bは、「この先、○○号線△△方面外側レーンで事故発生しています。」等の文章データを生成する。一方、生成部13bは、つぶやき情報を周辺情報として発信しない場合(ステップS605:No)、処理を終了する。
【0064】
最後に、配信部13cは、周辺情報等をアバター音声に変換し(ステップS608)、通信回線等を介して他ユーザ30に配信し(ステップS609)、処理を終了する。このとき、配信部13cは、ドライブレコーダー等から取得した動画像データを他ユーザ30に配信してもよい。なお、上記のステップS601~S609の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS601~S609のうち、省略される処理があってもよい。
【0065】
(4.情報受信処理1)
図9を用いて、本実施形態に係る情報受信処理1の流れについて詳細に説明する。なお、情報受信処理1の受信処理は、上述した情報発信処理1~3の発信処理に対応し、単にラジオ受信を行っている。
【0066】
他ユーザ30の車内の端末等は、ユーザ20の周辺情報等のラジオ音声を通信回線等を介して受信し(ステップS701)、当該ラジオ音声を再生し(ステップS702)、処理を終了する。例えば、他ユーザ30の車内の端末等は、ユーザ20が発信した音声データとして、生音声やアニメ声での「あっ、事故だ。」、アバター音声での「この先、○○号線△△方面外側レーンで事故発生しています。」等のラジオ音声を受信、再生する。また、他ユーザ30の車内の端末等は、ユーザ20のドライブレコーダー等から取得した動画像データを受信、再生してもよい。
【0067】
(5.情報発信処理4)
図10を用いて、本実施形態に係る情報発信処理4の流れについて詳細に説明する。まず、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきの音声データを受信する(ステップS801)。例えば、受信部13aは、ユーザ20のつぶやき情報として、「あっ、事故だ。」等のつぶやきの音声データを受信する。次に、生成部13bは、音声認識技術、文脈理解技術を用いて、つぶやきの音声データから周辺情報を抽出する(ステップS802)。
【0068】
一方、受信部13aは、ユーザ20の車内の端末等がつぶやきを検知した場合には、当該つぶやきに対応するドライブレコーダーの画像データを取得し(ステップS803)、事故状況や事故レーンに関する情報を検知し(ステップS804)、ステップS806の処理に移行する。例えば、受信部13aは、ドライブレコーダーの画像データから、「事故発生レーン:外側1番レーン」「事故車両:乗用車、二輪車」「渋滞指標:B」等の事故状況や事故レーンに関する情報を検知する。
【0069】
続いて、生成部13bは、つぶやき情報を周辺情報として発信する場合(ステップS805:Yes)、当該周辺情報や事故状況等の情報から発信文脈を形成し(ステップS806)、当該周辺情報や事故状況等の情報を文章化し(ステップS807)、文章(テキスト)データ、状況説明用メタ情報を生成する(ステップS808)。例えば、生成部13bは、テキストデータとして「この先、○○号線△△方面外側レーンで事故発生しています。」、メタ情報として「事故発生レーン:外側1番レーン」「事故車両:乗用車、二輪車」「渋滞指標:B」等を生成する。一方、生成部13bは、つぶやき情報を周辺情報として発信しない場合(ステップS805:No)、処理を終了する。
【0070】
最後に、配信部13cは、周辺情報等をテキストデータ、またはメタ情報として他ユーザ30に配信し(ステップS809)、処理を終了する。このとき、配信部13cは、ドライブレコーダー等から取得した動画像データを他ユーザ30に配信してもよい。なお、上記のステップS801~S809の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS801~S809のうち、省略される処理があってもよい。
【0071】
(6.情報受信処理2)
図11を用いて、本実施形態に係る情報受信処理2の流れについて詳細に説明する。なお、情報受信処理2の受信処理は、上述した情報発信処理4の発信処理に対応し、通知情報の加工、生成ラジオを行っている。
【0072】
他ユーザ30の車内の端末等は、ユーザ20の周辺情報等のテキストデータ、または事象位置情報や事象情報を含むメタ情報(別言すると事象データ)を受信し(ステップS901)、状況理解、通知情報の形成を行う(ステップS902)。例えば、他ユーザ30の車内の端末等は、ユーザ20が発信したテキストデータとして「この先、○○号線△△方面外側レーンで事故発生しています。」、メタ情報として「事故発生レーン:外側1番レーン」「事故車両:乗用車、二輪車」「渋滞指標:B」等を受信する。また、他ユーザ30の車内の端末等は、通知情報として「この先、○○号線△△方面外側レーンで事故発生しています。2分前の情報なのでそろそろ渋滞しそうです。隣のレーンが良さそうです。」、「この先、○○号線△△方面外側レーンで事故発生しています。2分前の情報なのでそろそろ渋滞しそうです。別ルートを案内します。次の信号を××です。」等を生成する。
【0073】
そして、他ユーザ30の車内の端末等は、上記の生成した通知情報を許可する場合(ステップS903:Yes)、通知・発話を実行し(ステップS904)、処理を終了する。一方、他ユーザ30の車内の端末等は、上記の生成した通知情報を許可しない場合(ステップS903:No)、通知・発話を実行せず、処理を終了する。また、他ユーザ30の車内の端末等は、ユーザ20のドライブレコーダー等から取得した動画像データを受信、再生してもよい。なお、上記のステップS901~S904の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、上記のステップS901~S904のうち、省略される処理があってもよい。
【0074】
さらに、上記の情報受信処理2の通知情報の具体例について説明する。以下では、景色情報40C、交通情報40B、店舗情報40A、パーソナル情報40Dの具体例の順に説明する。
【0075】
景色情報40Cの具体例として、他ユーザ30の車内の端末等は、つぶやき情報が、「富士山見えた。」であった場合、通知情報として、「今、右方向に富士山が見えているそうです。」等を通知・発話する。
【0076】
交通情報40Bの具体例として、他ユーザ30の車内の端末等は、つぶやき情報が、「あのプリウスふらついているね。居眠り運転かなぁ。」であった場合、通知情報として、「ふらつき運転の車に注意してください。」等を通知・発話する。
【0077】
店舗情報40Aの具体例として、他ユーザ30の車内の端末等は、つぶやき情報が、「向こうの衣料品店渋滞だね。土日は混んでいるから避けたいね。」であった場合、通知情報として、「この先の衣料品店で入店渋滞があります。」「衣料品店の渋滞のため、ルート変更します。」「目的地の衣料品店は混雑しているようです。他の店舗に変更しますか?」等を通知・発話する。
【0078】
パーソナル情報40Dの具体例として、他ユーザ30の車内の端末等は、つぶやき情報が、「いつもあのラーメン屋行列している。一度行ってみたいな。」であった場合、通知情報として、「この先のラーメン屋は、行列ができているようです。11月に開店した□□系ラーメンだそうです。」等を通知・発話する。
【0079】
[実施形態の効果]
第1に、上述した本実施形態に係る処理では、ユーザ20の車内の音声データを受信し、音声データから、ユーザ20の車外の状況に関する情報を含む周辺情報を生成し、周辺情報を他のユーザ30に配信する。このため、本処理では、搭乗者のつぶやきから抽出した周辺情報を効果的に他のユーザと共有することができる。
【0080】
第2に、上述した本実施形態に係る処理では、音声データから文脈判断により車外の状況に関する情報を抽出し、ユーザの視線情報から場所情報を特定することによって、周辺情報を生成する。このため、本処理では、搭乗者のつぶやきから精度よく抽出した周辺情報を効果的に他のユーザと共有することができる。
【0081】
第3に、上述した本実施形態に係る処理では、音声データから所定の場所情報を含む周辺情報を生成した場合には、ユーザに対して所定のポイントを付与する。このため、本処理では、つぶやきに応じたポイントを付与することにより、搭乗者のつぶやきから精度よく抽出した周辺情報を効果的に他のユーザと共有することができる。
【0082】
第4に、上述した本実施形態に係る処理では、音声データを文章データに加工することによって、周辺情報を生成し、文章データをボイスUIを用いて配信する。このため、本処理では、搭乗者のつぶやきから精度よく抽出した周辺情報を、バーチャルボイスを用いて効果的に他のユーザと共有することができる。
【0083】
第5に、上述した本実施形態に係る処理では、ユーザ20の車外の動画像データをさらに受信し、動画像データを含む周辺情報を生成する。このため、本処理では、搭乗者のつぶやきから精度よく抽出した周辺情報をさらに効果的に他のユーザと共有することができる。
【0084】
第6に、上述した本実施形態に係る処理では、所定の条件に基づいて車外の状況に関する情報を選定し、前記周辺情報を生成する。このため、本処理では、搭乗者のつぶやきから精度よく抽出した周辺情報を、安全にかつ効果的に他のユーザと共有することができる。
【0085】
第7に、上述した本実施形態に係る処理では、所定の範囲の他のユーザ30に対して、周辺情報を配信する。このため、本処理では、搭乗者のつぶやきから精度よく抽出した周辺情報を効果的に、周辺情報に関心のある他のユーザと共有することができる。
【0086】
また、種々のリアルタイムなつぶやきデータ(店舗情報40A、交通情報40B、風景情報40C、パーソナル情報40D)がサーバに収集されることにより、他のサービスへの利用、例えばナビゲーション機能への利用や、観光情報提供サービスへの利用、事故詳細情報サービスへの利用等、様々なサービスへの活用が可能となる。
【0087】
〔実施形態の変形例〕
上述した実施形態の変形例として、送信側のユーザ20が、共有される情報を種別ごとに選択できる機能(プライバシーポリシー機能)を設けるようにしてもよい。例えば、情報処理装置10は、店舗情報40A、風景情報40Cについては、共有をONの状態とし、一方、交通情報40B、パーソナル情報40Dについては、共有をOFFの状態とすることもできる。このとき、「共有OFF」とされたものは他のユーザ30への共有は行われず、データ利用等もされない。なお、ポイント算出の際には、共有ONが多い程多くのポイントが取得できるように設定されてもよい。
【0088】
また、受信側の他のユーザ30にとって共有したい情報を選択できる機能を設けてもよい。例えば、情報処理装置10は、交通情報40Bについては、共有をONの状態とし、一方、店舗情報40A、風景情報40Cについては、共有をOFFの状態とすることもできる。
【0089】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置10を例に挙げて説明する。
図12は、情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0090】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0091】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0092】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0093】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0094】
例えば、コンピュータ1000が第1の実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0095】
〔その他〕
また、上記各実施形態において説明した処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0096】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0097】
また、上記各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0098】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0099】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受信部は、受信手段や受信回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0100】
10 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
12a 店舗情報記憶部
12b 交通情報記憶部
12c 風景情報記憶部
12d パーソナル情報記憶部
12e ポイント情報記憶部
13 制御部
13a 受信部
13b 生成部
13c 配信部
13d 付与部
20 ユーザ
30 他ユーザ
100 情報処理システム