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特開2023-128596制御プログラム、制御方法、および情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128596
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】制御プログラム、制御方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/60 20180101AFI20230907BHJP
【FI】
G06F8/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033033
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】志礼田 賢人
(72)【発明者】
【氏名】川崎 智弘
(72)【発明者】
【氏名】戸子田 健祐
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA07
5B376AA14
5B376AA27
5B376AA32
5B376AB01
5B376AD22
(57)【要約】
【課題】ソフトウェアの課金種別の設定にかかる負荷を削減すること。
【解決手段】制御装置201は、仮想マシンVM1を複製した仮想マシンVM3が作成された場合、仮想マシンVM3からソフト利用情報通知901を受信する。制御装置201は、ソフト利用情報通知901に基づいて、仮想マシンVM3におけるソフトウェアSW1の課金種別を制御する。ここで、ソフト利用情報通知901に含まれる追随フラグは「1」である。この場合、制御装置201は、課金種別管理テーブルを参照して、ソフト利用情報通知901に含まれる複製元ID「VM1」に対応する課金種別「月額」を特定する。そして、制御装置201は、特定した課金種別「月額」を、ソフト利用情報通知901に含まれるVMID「VM3」およびソフトウェア名「SW1」と対応付けて、課金種別管理テーブルに記憶する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、
取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項2】
前記初期の課金種別を特定可能な情報は、特定の課金種別を示す情報を含み、
前記制御する処理は、
前記設定情報に基づいて、前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別の変更に追随しないと判定した場合、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を、前記特定の課金種別に設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記初期の課金種別を特定可能な情報は、前記第1の実行環境の識別情報を含み、
前記制御する処理は、
前記設定情報に基づいて、前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別の変更に追随すると判定した場合、前記第1の実行環境の識別情報から、前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの現在の課金種別を特定し、
前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を、特定した前記現在の課金種別に設定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記第1の実行環境において前記ソフトウェアがインストールされた場合、前記第1の実行環境について初期設定された前記ソフトウェアの課金種別を前記第1の実行環境から取得し、取得した前記課金種別を前記第1の実行環境の識別情報と対応付けて記憶部に記憶し、
前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別が変更された場合、前記ソフトウェアの変更後の課金種別を前記第1の実行環境の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶する、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記制御する処理は、
前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別の変更に追随すると判定した場合、前記記憶部を参照して、前記設定情報に含まれる前記第1の実行環境の識別情報に対応する課金種別を、前記現在の課金種別として特定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記設定情報は、前記第1の実行環境において前記ソフトウェアがインストールされた場合に、前記第1の実行環境内の特定の記憶領域に記録され、
前記取得する処理は、
前記第2の実行環境が作成された場合、前記第2の実行環境内の前記特定の記憶領域に記録された前記設定情報を前記第2の実行環境から取得する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記第1の実行環境は、第1の仮想マシンまたはコンテナであり、
前記第2の実行環境は、第2の仮想マシンまたはコンテナである、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の制御プログラム。
【請求項7】
第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、
取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする制御方法。
【請求項8】
第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、
取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御プログラム、制御方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想マシン(VM:Virtual Machine)やコンテナ上で、ソフトウェアを従量制課金で利用可能とするサービスがある。ソフトウェアの課金種別としては、例えば、月額、時間額などがある。ソフトウェアの課金種別は、例えば、インストール時に選択したり、インストール後に変更したりすることができる。
【0003】
先行技術としては、スケールアウトに関するイベントを検知すると、スケールアウト前の仮想マシン上で動作するソフトウェアのライセンスの使用数が、ライセンスの保有数未満でない場合、新たに生成された仮想マシン上で動作するソフトウェアに関する従量課金処理の実行指示を出力するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-163502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、月額や時間額などの従量制課金でソフトウェアを利用中の仮想マシンやコンテナを複製した際に、複製した仮想マシンやコンテナにおけるソフトウェアの課金種別の設定に手間や時間がかかる場合がある。
【0006】
一つの側面では、本発明は、ソフトウェアの課金種別の設定にかかる負荷を削減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、ソフトウェアの課金種別の設定にかかる負荷を削減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる制御方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図3図3は、制御装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、課金種別管理テーブル220の記憶内容の一例を示す説明図である。
図5A図5Aは、課金種別設定画面の画面例を示す説明図である。
図5B図5Bは、課金種別追随設定画面の画面例を示す説明図である。
図6A図6Aは、VM内ソフト情報の具体例を示す説明図(その1)である。
図6B図6Bは、VM内ソフト情報の具体例を示す説明図(その2)である。
図7図7は、利用者ポータル画面の第1の画面例を示す説明図である。
図8図8は、制御装置201の機能的構成例を示すブロック図である。
図9A図9Aは、ソフト利用情報通知の具体例を示す説明図(その1)である。
図9B図9Bは、ソフト利用情報通知の具体例を示す説明図(その2)である。
図10図10は、情報処理システム200の第1の動作例を示す説明図である。
図11図11は、課金種別管理テーブル220の記憶内容の更新例を示す説明図(その1)である。
図12図12は、情報処理システム200の第2の動作例を示す説明図である。
図13図13は、課金種別管理テーブル220の記憶内容の更新例を示す説明図(その2)である。
図14図14は、利用者ポータル画面の第2の画面例を示す説明図である。
図15図15は、仮想マシンVMの情報記録処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、第2の仮想マシンVMの情報通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17図17は、制御装置201の課金種別設定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図18図18は、制御装置201の課金種別変更処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19図19は、制御装置201の複製時の課金種別設定処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる制御プログラム、制御方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる制御方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、実行環境におけるソフトウェアの課金種別を制御するコンピュータである。ここで、実行環境とは、ソフトウェアを実行するための環境であり、例えば、仮想マシン(VM)やコンテナなどである。
【0012】
ソフトウェアは、従量制課金で利用されるソフトウェアであり、例えば、ミドルウェア、アプリケーションなどである。従量制課金とは、利用時間やデータ通信量に応じて課金することである。ソフトウェアの課金種別としては、例えば、月額(課金)、週額、日額、時間額、データ従量制などがある。
【0013】
各利用者の仮想マシンやコンテナで、ソフトウェアを従量制課金で利用するにあたり、課金種別を選択したり、変更したりすることができる場合がある。例えば、月額は、1ヶ月(初日の00時00分~最終日の23時59分)のうち1秒でも利用したら1ヶ月分課金する。時間額は、1時間(毎時00分~59分)のうち1秒でも利用したら1時間分課金する。
【0014】
このため、ソフトウェアの特性や使用状況に応じて、月額課金にしたり、時間額課金にしたりする場合がある。例えば、1ヶ月あたりで計算すると、時間額のほうが月額よりも高くなるように設定されることが多い。このため、1ヶ月間常時ソフトウェアを利用するような場合は、時間額よりも月額のほうが割安であるといえる。
【0015】
また、仮想マシンやコンテナは、様々な用途で複製される場合がある。例えば、負荷上昇にともなうオートスケールにより、仮想マシンが複製されて増設される場合がある。また、災害対策用のスタンバイ機(予備機)として、仮想マシンが複製されてスタンバイ構成を組む場合がある。
【0016】
なお、仮想マシンまたはコンテナの複製とは、元の仮想マシンまたはコンテナと同一の別の仮想マシンまたはコンテナを作成することである。したがって、複製元の仮想マシンやコンテナにインストール済みのソフトウェアは、複製した仮想マシンにもインストール済みである。
【0017】
複製した仮想マシンやコンテナにおけるソフトウェアの課金種別は、例えば、複製した仮想マシンやコンテナの用途に応じて設定したい場合がある。また、複製元の仮想マシンやコンテナの課金種別が変更された場合に、複製した仮想マシンやコンテナについて、複製元の仮想マシンやコンテナの変更に追随したい場合と追随したくない場合がある。
【0018】
例えば、オートスケールにより仮想マシンが複製されて増設された後、利用状況の変化により、複製元の仮想マシンの課金種別が「時間額」から「月額」に変更されたとする。この場合、利用状況が変化しているため、増設分の仮想マシン(複製した仮想マシン)についても、課金種別を「月額」に一括で変更することが好ましい。
【0019】
また、災害対策用のスタンバイ機として仮想マシンが複製された後、利用状況の変化により、複製元の仮想マシンの課金種別が「時間額」から「月額」に変更されたとする。この場合、スタンバイ機については、災害時などに一時的に動かすものであるため、複製元の仮想マシン(常時稼働機)の変更に追随しないほうが好ましい。
【0020】
このように、複製した仮想マシンやコンテナの用途によって、複製元の仮想マシンやコンテナに追随して課金種別を変更したい場合や、複製元の仮想マシンやコンテナに追随せず独立して異なる課金種別としたい場合がある。
【0021】
ここで、課金種別の設定方法として、例えば、ポータル上で仮想マシンとソフトウェアとを選択し、選択した仮想マシンにおけるソフトウェアの課金種別を設定することが考えられる。しかし、この設定方法は、複製した仮想マシンの課金種別を、1台ごとに手動で設定することになり、設定作業に手間や時間がかかる。さらに、オートスケールにより自動的に増設される仮想マシンについて、利用者が把握して課金種別の設定を行うには多大な労力を要する。
【0022】
また、他の設定方法として、例えば、ソフトウェアをグループ化し、ポータル上でグループを選択して、選択したグループの課金種別を一括して変更することが考えられる。しかし、この設定方法では、常にグループ単位で課金種別の変更が反映され、複製した仮想マシンやコンテナについて異なる課金種別で扱うことが困難である。例えば、災害対策用のスタンバイ機について、通常停止したままのためコストパフォーマンスのよい時間額課金で利用したい場合であっても、常時稼働機と同じ課金種別(例えば、月額課金)に一括で変更されてしまう。
【0023】
そこで、本実施の形態では、従量制課金で利用するソフトウェアの課金種別の設定にかかる負荷を削減する制御方法について説明する。ここで、情報処理装置101の処理例(下記(1)および(2)の処理に相当)について説明する。
【0024】
(1)情報処理装置101は、第1の実行環境102を複製した第2の実行環境103が作成された場合、第1の実行環境102に対して設定された設定情報110を取得する。ここで、第1の実行環境102は、例えば、第1の仮想マシンまたはコンテナである。また、第2の実行環境103は、例えば、第2の仮想マシンまたはコンテナである。
【0025】
設定情報110は、第1の実行環境102から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、第1の実行環境102におけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む。ソフトウェアSWは、第1の実行環境102にインストールされたソフトウェアであり、従量制課金で利用されるソフトウェアである。初期の課金種別とは、複製時に設定する課金種別である。
【0026】
設定情報110は、例えば、第1の実行環境102においてソフトウェアSWがインストールされた場合に、第1の実行環境102の特定の記憶領域120に記録される。この場合、情報処理装置101は、第2の実行環境103が作成された場合に、第2の実行環境103の特定の記憶領域120に記録された設定情報110を第2の実行環境103から取得する。
【0027】
具体的には、例えば、設定情報110には、複製時に設定すべき特定の課金種別を示す情報が含まれる。また、設定情報110には、第1の実行環境102の識別情報が含まれる。第1の実行環境102の識別情報によれば、第1の実行環境102の識別情報と対応付けて管理される、第1の実行環境102におけるソフトウェアSWの現在の課金種別を特定可能である。設定情報110は、例えば、後述の図6Aおよび図6Bに示すVM内ソフト情報601,602に相当する。
【0028】
(2)情報処理装置101は、取得した設定情報110に基づいて、第2の実行環境103におけるソフトウェアSWの課金種別を制御する。具体的には、例えば、情報処理装置101は、取得した設定情報110に基づいて、第1の実行環境102におけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを判定する。
【0029】
ここで、第1の実行環境102におけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随すると判定した場合、情報処理装置101は、設定情報110を参照して、第1の実行環境102の識別情報から、第1の実行環境102におけるソフトウェアSWの現在の課金種別を特定する。そして、情報処理装置101は、第2の実行環境103におけるソフトウェアSWの課金種別を、特定した現在の課金種別に設定する。
【0030】
一方、第1の実行環境102におけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随しないと判定した場合、情報処理装置101は、設定情報110を参照して、特定の課金種別を特定する。そして、情報処理装置101は、第2の実行環境103におけるソフトウェアSWの課金種別を、特定の課金種別に設定する。
【0031】
このように、情報処理装置101によれば、第1の実行環境102を複製した第2の実行環境103が作成された際に、第1の実行環境102に対して設定された課金種別の追随設定に応じて、第2の実行環境103におけるソフトウェアSWの課金種別を自動設定することができる。これにより、仮想マシンやコンテナなどの複製時における、従量制課金で利用するソフトウェアSWの課金種別の設定にかかる負荷を削減することができる。
【0032】
例えば、オートスケールによる増設時は、複製元の課金種別の変更に追随することで、複製元の課金種別が変更された場合であっても、複製元と同じ課金種別を増設分に自動設定することができる。また、災害対応策用にスタンバイ構成を組む際は、複製元の課金種別の変更に追随せずに、独立して異なる課金種別を複製先に自動設定することができる。
【0033】
(情報処理システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を含む情報処理システム200のシステム構成例について説明する。以下の説明では、図1に示した情報処理装置101を、情報処理システム200内の制御装置201に適用した場合を例に挙げて説明する。情報処理システム200は、例えば、従量制課金でソフトウェアを利用するサービスに適用される。
【0034】
図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、情報処理システム200は、制御装置201と、ユーザ端末202と、運用サーバ203と、を含む。情報処理システム200において、制御装置201、ユーザ端末202および運用サーバ203は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
【0035】
ここで、制御装置201は、課金種別管理テーブル220を有し、実行環境におけるソフトウェアの課金種別を制御する。実行環境は、例えば、仮想マシンVMまたはコンテナCである。仮想マシンVMは、物理的なコンピュータのハードウェア資源を分割して構築される実行環境で動作する仮想的なコンピュータである。仮想マシンVMは、例えば、ハイパーバイザによりハードウェア資源を仮想化することで実現される。
【0036】
コンテナCは、OS(Operating System)のカーネルを内部で分割して作成される、他と隔離されたユーザ空間に相当し、OSのプロセスのひとつとして動作する。ユーザ空間は、ソフトウェアを実行するためのリソースをひとまとめにした実行環境である。
【0037】
以下の説明では、実行環境として、仮想マシンVMまたはコンテナCを例に挙げて説明する。また、仮想マシンVMまたはコンテナCで実行されるソフトウェアを「ソフトウェアSW」と表記する場合がある。課金種別管理テーブル220の記憶内容については、図4を用いて後述する。制御装置201は、例えば、クラウドコンピューティングのサーバにより実現される。
【0038】
ユーザ端末202は、ユーザが使用するコンピュータである。ユーザは、例えば、従量制課金でソフトウェアを利用するサービスの利用者である。ユーザ端末202は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレットPCなどである。
【0039】
運用サーバ203は、仮想マシンVMまたはコンテナCを実行可能なコンピュータである。例えば、運用サーバ203は、自装置上で仮想マシンVMまたはコンテナCを起動し、仮想マシンVMまたはコンテナCでソフトウェアSWを実行する。また、運用サーバ203は、自装置上で仮想マシンVMを起動し、仮想マシンVM上で動作するコンテナCでソフトウェアSWを実行してもよい。運用サーバ203は、例えば、クラウドコンピューティングのサーバにより実現される。
【0040】
情報処理システム200において、仮想マシンVMやコンテナCは、例えば、利用者に貸し出されて、利用者によって使用される。利用者は、ユーザ端末202を用いて、例えば、仮想マシンVMやコンテナCを操作したり、複製したりすることができる。仮想マシンVMやコンテナCは、オートスケールにより増設される場合もある。また、利用者は、ユーザ端末202を用いて、制御装置201にアクセスして、後述の図7に示すような利用者ポータル画面700を表示することができる。
【0041】
なお、ここでは、制御装置201と運用サーバ203とを別体に設けることにしたが、これに限らない。例えば、制御装置201は、運用サーバ203により実現されることにしてもよい。また、図2の例では、ユーザ端末202や運用サーバ203を1台のみ示したが、情報処理システム200には、複数のユーザ端末202や運用サーバ203が含まれていてもよい。
【0042】
(制御装置201のハードウェア構成例)
図3は、制御装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、制御装置201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0043】
ここで、CPU301は、制御装置201の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0044】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0045】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示したユーザ端末202、運用サーバ203)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0046】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0047】
なお、制御装置201は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有することにしてもよい。また、図2に示したユーザ端末202、運用サーバ203についても、制御装置201と同様のハードウェア構成により実現することができる。ただし、ユーザ端末202は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有する。
【0048】
(課金種別管理テーブル220の記憶内容)
つぎに、制御装置201が有する課金種別管理テーブル220の記憶内容について説明する。課金種別管理テーブル220は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0049】
図4は、課金種別管理テーブル220の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、課金種別管理テーブル220は、利用者ID、VMID、ソフトウェア名、課金種別、複製時課金種別および複製元IDのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、課金種別管理情報(例えば、課金種別管理情報400-1,400-2)がレコードとして記憶される。
【0050】
ここで、利用者IDは、利用者を一意に識別する識別子である。VMIDは、仮想マシンVMを一意に識別する識別子である。VMIDは、コンテナCを一意に識別する識別子であってもよい。ソフトウェア名は、ソフトウェアSWを一意に識別する識別子である。課金種別は、VMIDにより識別される仮想マシンVM(または、コンテナC)における、ソフトウェア名により識別されるソフトウェアSWの課金種別を示す。
【0051】
複製時課金種別は、複製時に設定される課金種別を示す。複製時課金種別は、初期状態では「-(Null)」である。複製元IDは、VMIDにより識別される仮想マシンVM(または、コンテナC)の複製元の仮想マシンVM(または、コンテナC)を一意に識別する識別子である。複製元IDは、VMIDにより識別される仮想マシンVM(または、コンテナC)が複製元の場合は「-」となる。
【0052】
なお、課金種別管理情報には、例えば、VMIDにより識別される仮想マシンVM(または、コンテナC)を実行するクラウド基盤(例えば、図2に示した運用サーバ203)を特定する情報が含まれていてもよい。
【0053】
(各種設定画面の画面例)
つぎに、図5Aおよび図5Bを用いて、ユーザ端末202に表示される各種設定画面の画面例について説明する。各種設定画面は、例えば、仮想マシンVMまたはコンテナCに対する管理コマンドを実行することにより表示される。
【0054】
まず、図5Aを用いて、ユーザ端末202に表示される課金種別設定画面の画面例について説明する。ここでは、ユーザを「利用者U1」とし、仮想マシンVMまたはコンテナCを「仮想マシンVM1」とする。
【0055】
図5Aは、課金種別設定画面の画面例を示す説明図である。図5Aにおいて、課金種別設定画面501,502は、ソフトウェアの課金種別を設定するための操作画面の一例である。課金種別設定画面501,502は、例えば、管理コマンドのサブコマンドとして「install」を指定することにより、ユーザ端末202に表示される。
【0056】
課金種別設定画面501において、不図示の入力装置を用いた利用者U1の操作入力により、契約中のソフトウェアのうちのいずれかのソフトウェアの番号を入力することにより、仮想マシンVM1にインストールするソフトウェアを指定することができる。ここでは、ソフトウェアの番号「1」が入力された場合を想定する。
【0057】
この場合、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別を設定するための課金種別設定画面502が表示される。課金種別設定画面502において、利用者U1の操作入力により、選択可能な課金種別のうちのいずれかの課金種別の番号を入力することにより、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別を指定することができる。
【0058】
ここでは、課金種別の番号「2」が入力された場合を想定する。この場合、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別として、課金種別「時間額」が設定される。なお、複数のソフトウェアをインストールする場合、インストールするソフトウェアの番号を一括して指定可能であってもよく、また、ソフトウェアごとに管理コマンドを実行して指定することにしてもよい。
【0059】
図5Bは、課金種別追随設定画面の画面例を示す説明図である。図5Bにおいて、課金種別追随設定画面503,504は、ソフトウェアの課金種別の追随設定を行うための操作画面の一例である。課金種別追随設定画面503,504は、例えば、管理コマンドのサブコマンドとして「set」を指定することにより、ユーザ端末202に表示される。
【0060】
課金種別追随設定画面503において、利用者U1の操作入力により、仮想マシンVM1にインストールされたソフトウェアのうちのいずれかのソフトウェアの番号を入力することにより、複製時の課金種別の追随設定を行うソフトウェアを指定することができる。ここでは、ソフトウェアの番号「1」が入力された場合を想定する。
【0061】
この場合、仮想マシンVM1に対するソフトウェアSW1の課金種別の追随設定を行うための課金種別追随設定画面504が表示される。課金種別追随設定画面504において、利用者U1の操作入力により、1~3のうちのいずれかの番号を入力することにより、複製先の仮想マシンVMに適用するソフトウェアSW1の課金種別を指定することができる。
【0062】
例えば、番号「1」を入力すると、複製時の仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別と同じ課金種別を適用するよう指定することができる。この場合、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別の変更に追随するように、複製先の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSW1の課金種別を設定することができる。
【0063】
また、番号「2」を入力すると、課金種別「月額」を適用するよう指定することができる。この場合、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別の変更に追随せずに、複製先の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSW1の課金種別に「月額」を固定で設定することができる。
【0064】
また、番号「3」を入力すると、課金種別「時間額」を適用するよう指定することができる。この場合、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別の変更に追随せずに、複製先の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSW1の課金種別に「時間額」を固定で設定することができる。
【0065】
ここでは、番号「1」が入力された場合を想定する。この場合、複製先の仮想マシンVMに対して、複製時の仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別と同じ課金種別を適用するよう指定することができる。なお、複数のソフトウェアについて課金種別の追随設定を行う場合、例えば、ソフトウェアごとに管理コマンドを実行する。
【0066】
(VM内ソフト情報の具体例)
つぎに、図6Aおよび図6Bを用いて、仮想マシンVM(または、コンテナC)に対するソフトウェアSWの課金種別の追随設定が行われた場合に、仮想マシンVM(または、コンテナC)内に記録されるVM内ソフト情報の具体例について説明する。
【0067】
図6Aおよび図6Bは、VM内ソフト情報の具体例を示す説明図である。図6Aおよび図6Bにおいて、VM内ソフト情報601,602は、ソフトウェア名、追随フラグ、複製元IDおよび課金種別を含む。VM内ソフト情報601,602は、仮想マシンVM1内に記録される。
【0068】
ここで、ソフトウェア名は、仮想マシンVM(または、コンテナC)にインストールされたソフトウェアSWを一意に識別する識別情報である。追随フラグは、複製元の仮想マシンVM(または、コンテナC)におけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報である。
【0069】
追随フラグ「1」は、課金種別の変更に追随することを示す。追随フラグ「0」は、課金種別の変更に追随しないことを示す。複製元IDは、複製元の仮想マシンVM(または、コンテナC)を一意に識別する識別情報である。課金種別は、初期の課金種別を示す。ただし、追随フラグ「1」の場合、課金種別には「-」が設定される。
【0070】
図6Aに示すVM内ソフト情報601は、仮想マシンVM1にインストールされたソフトウェアSW1のソフトウェア名「SW1」、追随フラグ「1」、複製元ID「VM1」および課金種別「-」を示す。なお、VM内ソフト情報601の課金種別には、例えば、追随フラグが「1」であっても、複製元の仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の初期の課金種別が設定されることにしてもよい。
【0071】
図6Bに示すVM内ソフト情報602は、仮想マシンVM2にインストールされたソフトウェアSW2のソフトウェア名「SW2」、追随フラグ「0」、複製元ID「VM2」および課金種別「時間額」を示す。
【0072】
(利用者ポータル画面の第1の画面例)
つぎに、図7を用いて、ユーザ端末202に表示される利用者ポータル画面の第1の画面例について説明する。利用者ポータル画面は、例えば、ユーザ端末202から制御装置201にアクセスしてログインすることにより表示される。
【0073】
図7は、利用者ポータル画面の第1の画面例を示す説明図である。図7において、利用者ポータル画面700は、仮想マシンVM(または、コンテナC)におけるソフトウェアSWの利用状況を確認するための操作画面の一例である。ただし、図7では、利用者ポータル画面700の一部を抜粋して表示している。また、利用者ポータル画面700では、仮想マシンVM(または、コンテナC)を「仮想サーバ」と表記している。
【0074】
利用者ポータル画面700において、クラウドは、仮想マシンVM(または、コンテナC)を実行するクラウド基盤の名称を示す。仮想サーバ名は、仮想サーバの名称を示す。ここでは、仮想サーバ名が「クラウド基盤の名称-VMID」によって表されている。ソフトウェア名は、ソフトウェアSWの名称を示す。
【0075】
課金種別(当月)は、ソフトウェアSWの当月(現在)の課金種別を示す。課金種別(翌月)は、ソフトウェアSWの翌月の課金種別を示す。例えば、ボックス701,702に、変更後の課金種別を入力して更新ボタン710を選択することで、翌月以降のソフトウェアSW1,SW2の課金種別を変更することができる。
【0076】
複製時の課金種別は、複製時に複製先の仮想マシンVM(または、コンテナC)に適用されるソフトウェアSWの課金種別を示す。該当サーバ(仮想サーバ名に対応する仮想サーバ)の複製が行われていないときは、複製時の課金種別は「空白」である。複製元のサーバ名は、複製元の仮想サーバの名称を示す。該当サーバ(が複製元の場合、複製元のサーバ名には「-」が表示される。
【0077】
利用者ポータル画面700によれば、ユーザ(例えば、利用者U1)は、仮想マシンVM1(仮想サーバ名:xxx-VM1)にインストールされたソフトウェアSW1の課金種別が「時間額」であることがわかる。なお、利用者ポータル画面700では、時間額を「時間」と表記している。また、ユーザは、仮想マシンVM2(仮想サーバ名:xxx-VM2)にインストールされたソフトウェアSW2の課金種別が「時間額」であることがわかる。
【0078】
なお、図示は省略するが、利用者ポータル画面700では、利用可能なソフトウェアを確認したり、認証設定したり、アカウント情報等を確認したりすることができる。
【0079】
(制御装置201の機能的構成例)
図8は、制御装置201の機能的構成例を示すブロック図である。図8において、制御装置201は、情報管理部801と、取得部802と、情報制御部803と、記憶部810と、を含む。情報管理部801~情報制御部803は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。また、記憶部810は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。具体的には、例えば、記憶部810は、図4に示した課金種別管理テーブル220を記憶する。
【0080】
以下の説明では、ソフトウェアSWの実行環境として「仮想マシンVM」を例に挙げて説明する。ただし、ソフトウェアSWの実行環境として「コンテナC」を採用することにしてもよい。
【0081】
情報管理部801は、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合、仮想マシンVMについて初期設定されたソフトウェアSWの課金種別を第1の仮想マシンVMから取得する。そして、情報管理部801は、取得した課金種別を第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて記憶部810に記憶する。
【0082】
初期の課金種別の設定は、例えば、図5Aに示したような課金種別設定画面501,502において行われる。課金種別設定画面501,502において初期の課金種別の設定が行われると、仮想マシンVMから制御装置201に課金種別登録通知が送信される。課金種別登録通知には、例えば、利用者ID、VMID、ソフトウェア名および課金種別が含まれる。
【0083】
利用者IDは、第1の仮想マシンVMの利用者を一意に識別する識別子である。VMIDは、第1の仮想マシンVMを一意に識別する識別子である。ソフトウェア名は、第1の仮想マシンVMにインストールされたソフトウェアSWを一意に識別する識別子である。課金種別は、ソフトウェアSWの初期の課金種別である。課金種別としては、例えば、月額課金や時間額課金などがある。
【0084】
具体的には、例えば、情報管理部801は、仮想マシンVMから課金種別登録通知を受信することにより、受信した課金種別登録通知に含まれる課金種別を取得する。そして、情報管理部801は、取得した課金種別を、課金種別登録通知に含まれる利用者ID、VMIDおよびソフトウェア名と対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶する。
【0085】
なお、ソフトウェアSWがインストールされた際の仮想マシンVMの動作例については、図10を用いて後述する。また、課金種別登録通知は、例えば、初期の課金種別の設定が行われた際に、ユーザ端末202から制御装置201に送信されることにしてもよい。
【0086】
また、情報管理部801は、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別が変更された場合、ソフトウェアSWの変更後の課金種別を第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて、記憶部810に記憶する。ソフトウェアSWの課金種別の変更は、例えば、図7に示したような利用者ポータル画面700において行われる。
【0087】
利用者ポータル画面700において課金種別の変更が行われると、ユーザ端末202から制御装置201に課金種別変更通知が送信される。課金種別変更通知には、例えば、利用者ID、VMID、ソフトウェア名および変更後の課金種別が含まれる。
【0088】
利用者IDは、第1の仮想マシンVMの利用者を一意に識別する識別子である。VMIDは、第1の仮想マシンVMを一意に識別する識別子である。ソフトウェア名は、第1の仮想マシンVMにインストールされたソフトウェアSWを一意に識別する識別子である。課金種別は、ソフトウェアSWの変更後の課金種別である。
【0089】
具体的には、例えば、情報管理部801は、ユーザ端末202から課金種別変更通知を受信することにより、受信した課金種別変更通知に含まれる変更後の課金種別を取得する。そして、情報管理部801は、取得した変更後の課金種別を、課金種別変更通知に含まれる利用者ID、VMIDおよびソフトウェア名と対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶(上書き)する。
【0090】
取得部802は、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された場合、第1の仮想マシンVMに対して設定された設定情報を取得する。仮想マシンVMの複製は、例えば、利用状況の変化に応じたオートスケールによる増設時や、災害対策用のスタンバイ機の作成時に行われる。
【0091】
ここで、設定情報は、第1の仮想マシンVMから複製される仮想マシンVMについて、初期の課金種別を特定可能な情報と、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む。
【0092】
第1の仮想マシンVMに対する設定情報の設定は、例えば、図5Bに示したような課金種別追随設定画面503,504において行われる。課金種別追随設定画面503,504において課金種別の追随設定が行われると、図6Aおよび図6Bに示したようなVM内ソフト情報601,602が、第1の仮想マシンVM内に記録される。
【0093】
VM内ソフト情報601,602は、設定情報の一例である。例えば、VM内ソフト情報601,602に含まれる追随フラグは、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報の一例である。また、VM内ソフト情報601に含まれる複製元IDは、第1の仮想マシンVMの識別情報であり、追随フラグ「1」の場合の初期の課金種別を特定可能な情報の一例である。VM内ソフト情報602に含まれる課金種別(特定の課金種別)は、追随フラグ「0」の場合の初期の課金種別を特定可能な情報の一例である。
【0094】
VM内ソフト情報601,602は、例えば、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合に、第1の仮想マシンVM内の特定の記憶領域に記録される。特定の記憶領域は、任意に設定可能であり、例えば、第1の仮想マシンVMのメモリ内のいずれかの記憶領域である。
【0095】
この場合、取得部802は、例えば、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された場合に、第2の仮想マシンVMの特定の記憶領域に記録された設定情報を、第2の仮想マシンVMから取得する。第2の仮想マシンVMの特定の記憶領域は、第1の仮想マシンVMの特定の記憶領域に対応する記憶領域であり、例えば、第1の仮想マシンVMの特定の記憶領域と同一アドレスのメモリ内の記憶領域である。
【0096】
より詳細に説明すると、例えば、取得部802は、図9Aおよび図9Bに示すようなソフト利用情報通知を、第2の仮想マシンVMから受信する。ソフト利用情報通知は、例えば、第2の仮想マシンVMの特定の記憶領域に記録されたVM内ソフト情報(例えば、VM内ソフト情報601,602)と、第2の仮想マシンVMの識別情報(例えば、VMID)とを含む。
【0097】
ここで、図9Aおよび図9Bを用いて、第2の仮想マシンVMから制御装置201に送信されるソフト利用情報通知の具体例について説明する。
【0098】
図9Aおよび図9Bは、ソフト利用情報通知の具体例を示す説明図である。図9Aおよび図9Bにおいて、ソフト利用情報通知901,902は、VMID、ソフトウェア名、追随フラグ、複製元IDおよび課金種別を含む。
【0099】
ここで、VMIDは、第2の仮想マシンVM(複製先の仮想マシンVM)を一意に識別する識別子である。ソフトウェア名、追随フラグ、複製元IDおよび課金種別は、第2の仮想マシンVMの特定の記憶領域に記録されたVM内ソフト情報(例えば、VM内ソフト情報601,602)に対応する。
【0100】
図9Aに示すソフト利用情報通知901は、VMID「VM3」、ソフトウェア名「SW1」、追随フラグ「1」、複製元ID「VM1」および課金種別「-」を示す。取得部802は、例えば、ソフト利用情報通知901を受信した場合、ソフト利用情報通知901に含まれるソフトウェア名「SW1」、追随フラグ「1」、複製元ID「VM1」および課金種別「-」を設定情報として取得する。
【0101】
図9Bに示すソフト利用情報通知902は、VMID「VM4」、ソフトウェア名「SW2」、追随フラグ「0」、複製元ID「VM2」および課金種別「時間額」を示す。取得部802は、例えば、ソフト利用情報通知902を受信した場合、ソフト利用情報通知902に含まれる、ソフトウェア名「SW2」、追随フラグ「0」、複製元ID「VM2」および課金種別「時間額」を設定情報として取得する。なお、ソフト利用情報通知901,902には、例えば、第2の仮想マシンVMの利用者を一意に識別する利用者IDが含まれていてもよい。
【0102】
情報制御部803は、取得された設定情報に基づいて、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を制御する。具体的には、例えば、情報制御部803は、ソフト利用情報通知に含まれる設定情報に基づいて、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを判定する。
【0103】
例えば、設定情報の追随フラグが「0」の場合、情報制御部803は、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随しないと判定する。一方、設定情報の追随フラグが「1」の場合、情報制御部803は、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随すると判定する。
【0104】
ここで、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随しないと判定した場合、情報制御部803は、設定情報に含まれる課金種別(特定の課金種別)を特定する。そして、情報制御部803は、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を、特定した課金種別に設定する。
【0105】
より詳細に説明すると、例えば、情報制御部803は、ソフト利用情報通知に含まれる課金種別を特定する。そして、情報制御部803は、ソフト利用情報通知に含まれるVMIDおよびソフトウェア名と対応付けて、特定した課金種別を課金種別管理テーブル220に記憶する。この際、情報制御部803は、利用者IDをさらに対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶する。利用者IDは、ソフト利用情報通知に含まれていてもよく、また、ソフト利用情報通知に含まれるVMIDから特定可能であってもよい。
【0106】
また、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随すると判定した場合、情報制御部803は、設定情報に含まれる第1の仮想マシンVM(複製元の仮想マシンVM)の識別情報を特定する。つぎに、情報制御部803は、記憶部810を参照して、第1の仮想マシンVMの識別情報に対応する課金種別(現在の課金種別)を特定する。そして、情報制御部803は、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を、特定した課金種別(現在の課金種別)に設定する。
【0107】
より詳細に説明すると、例えば、情報制御部803は、課金種別管理テーブル220を参照して、ソフト利用情報通知に含まれる複製元IDに対応する課金種別を特定する。そして、情報制御部803は、特定した課金種別を、ソフト利用情報通知に含まれるVMIDおよびソフトウェア名と対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶する。この際、情報制御部803は、利用者IDをさらに対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶する。
【0108】
課金種別管理テーブル220の記憶内容の更新例については、図11および図13を用いて後述する。
【0109】
なお、制御装置201は、課金種別管理テーブル220を参照して、仮想マシンVM(第1の仮想マシンVM、第2の仮想マシンVM)に適用するソフトウェアSWの課金種別を示す課金情報を出力することにしてもよい。出力形式としては、例えば、通信I/F305による他のコンピュータへの送信、不図示のディスプレイへの表示、不図示のプリンタへの印刷出力などがある。具体的には、例えば、制御装置201は、課金種別管理テーブル220の記憶内容が更新された場合に、更新後の課金種別管理情報、または、新たに登録された課金種別管理情報を参照して、サービス提供者に対して課金情報を出力することにしてもよい。課金情報には、例えば、利用者ID、VMID、ソフトウェア名、課金種別などが含まれる。サービス提供者は、従量制課金でソフトウェアSWを提供する者である。
【0110】
また、上述した説明では、設定情報は、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合に、第1の仮想マシンVM内に記録されることにしたが、これに限らない。例えば、情報管理部801は、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合に、第1の仮想マシンVMから設定情報を取得することにしてもよい。そして、情報管理部801は、取得した設定情報を、第1の仮想マシンVMの識別情報(例えば、VMID)と対応付けて管理することにしてもよい。第1の仮想マシンVMの識別情報は、例えば、設定情報に含まれる複製元IDである。設定情報の管理は、例えば、記憶部810を用いて行われる。
【0111】
この場合、取得部802は、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された場合、第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて管理された設定情報を取得することにしてもよい。具体的には、例えば、取得部802は、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された場合、第2の仮想マシンVMから、第1の仮想マシンVMのVMIDを含むソフト利用情報通知を受信する。つぎに、取得部802は、受信したソフト利用情報通知から第1の仮想マシンVMのVMIDを取得し、取得したVMIDと対応付けて管理された設定情報を記憶部810から取得する。
【0112】
また、上述した説明では、取得部802は、第2の仮想マシンVMからの通知(ソフト利用情報通知)によって、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成されたことを検出することにしたが、これに限らない。例えば、取得部802は、運用サーバ203においてオートスケールにより第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された際に、運用サーバ203から増設通知を受信することにしてもよい。この場合、取得部802は、運用サーバ203から増設通知を受信したことに応じて、第2の仮想マシンVMが作成されたことを検出する。また、取得部802は、運用サーバ203において災害対策用に第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された際に、運用サーバ203から増設通知を受信することにしてもよい。また、災害対策用のスタンバイ機は、例えば、ユーザ端末202からの指示により作成される。このため、取得部802は、災害対策用に第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された際に、ユーザ端末202から増設通知を受信することにしてもよい。増設通知には、例えば、第1の仮想マシンVMの識別情報(例えば、VMID)が含まれる。これにより、制御装置201は、第2の仮想マシンVMからの通知を受けることなく、第2の仮想マシンVMが作成されたことを検出して、第2の仮想マシンVMの課金種別を設定することができる(ただし、制御装置201側で設定情報を管理している場合に限る。)。
【0113】
(情報処理システム200の動作例)
つぎに、図10図13を用いて、情報処理システム200の動作例について説明する。まず、図10および図11を用いて、情報処理システム200の第1の動作例について説明する。
【0114】
図10は、情報処理システム200の第1の動作例を示す説明図である。図10において、制御装置201は、ソフト利用情報管理機能1001と課金種別追随機能1002とを有する。ソフト利用情報管理機能1001は、例えば、図8に示した情報管理部801および取得部802により実現される。課金種別追随機能1002は、例えば、図8に示した情報制御部803により実現される。
【0115】
利用者U1は、ユーザ端末202を用いて、制御装置201にアクセスして、利用者ポータル画面700を表示することで、利用可能なソフトウェアを確認することができる。利用者U1は、ユーザ端末202を用いて、管理コマンドを実行することにより、仮想マシンVM1にソフトウェアSWをインストールすることができる。
【0116】
ソフトウェアSWのインストール時には、図5Aおよび図5Bに示したような各種設定画面501~504において、ソフトウェアSWの課金種別の設定、および、ソフトウェアSWの課金種別の追随設定が行われる。
【0117】
ここでは、仮想マシンVM1にソフトウェアSW1が課金種別「時間額」でインストールされた場合を想定する。なお、図10では、時間額を「時間」と表記している。この場合、制御装置201は、ソフト利用情報管理機能1001により、仮想マシンVM1から課金種別登録通知を取得する。課金種別登録通知には、例えば、利用者ID「U1」、VMID「VM1」、ソフトウェア名「SW1」および課金種別「時間額」が含まれる。この結果、図4に示した課金種別管理情報400-1が課金種別管理テーブル220に記憶される。
【0118】
また、ソフトウェアSW1の課金種別の追随設定として、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別の変更に追随するよう設定されたとする。この場合、仮想マシンVM1は、VM内ソフト管理機能1010により、例えば、図6Aに示したVM内ソフト情報601を特定の記憶領域1011に記録する。
【0119】
つぎに、利用状況の変化に応じて、仮想マシンVM1におけるソフトウェアSW1の課金種別が「時間額」から「月額」に変更されたとする。この場合、図11に示すように、課金種別管理テーブル220内のVMID「VM1」に対応する課金種別管理情報400-1の課金種別が変更される。
【0120】
図11は、課金種別管理テーブル220の記憶内容の更新例を示す説明図(その1)である。図11において、課金種別管理テーブル220内のVMID「VM1」に対応する課金種別管理情報400-1の課金種別が「月額」に変更されている。
【0121】
つぎに、利用状況の変化に応じて、オートスケールにより仮想マシンVM1が複製されて仮想マシンVM3が作成された場合を想定する。この場合、仮想マシンVM3は、VM内ソフト管理機能1010のVM内ソフト情報通知デーモン1012により、自身の特定の記憶領域1011からVM内ソフト情報601を取得し、VM内ソフト情報601に応じたソフト利用情報通知901を制御装置201に送信する。
【0122】
制御装置201は、ソフト利用情報管理機能1001により、仮想マシンVM3からソフト利用情報通知901を受信する。制御装置201は、課金種別追随機能1002により、ソフト利用情報通知901に基づいて、仮想マシンVM3におけるソフトウェアSW1の課金種別を制御する。
【0123】
ここで、ソフト利用情報通知901に含まれる追随フラグは「1」である。この場合、制御装置201は、課金種別追随機能1002により、課金種別管理テーブル220(図11参照)を参照して、ソフト利用情報通知901に含まれる複製元ID「VM1」に対応する課金種別「月額」を特定する。
【0124】
そして、制御装置201は、課金種別追随機能1002により、特定した課金種別「月額」を、ソフト利用情報通知901に含まれるVMID「VM3」およびソフトウェア名「SW1」と対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶する。この結果、図11に示すように、課金種別管理テーブル220に課金種別管理情報400-3が記憶される。
【0125】
課金種別管理情報400-3の複製時課金種別には、月額(追随)が設定される。同様に、課金種別管理情報400-1の複製時課金種別に、月額(追随)が設定される。月額(追随)は、複製時(現在)の課金種別「月額」と、複製元の課金種別の変更に追随することを示す。また、課金種別管理情報400-3の複製元IDには、ソフト利用情報通知901に含まれる複製元ID「VM1」が設定される。
【0126】
これにより、仮想マシンVM3(複製先)におけるソフトウェアSW1の課金種別を、仮想マシンVM1(複製元)におけるソフトウェアSW1の課金種別の変更に追随して「月額」と自動で設定することができる。
【0127】
つぎに、図12および図13を用いて、情報処理システム200の第2の動作例について説明する。
【0128】
図12は、情報処理システム200の第2の動作例を示す説明図である。ここでは、仮想マシンVM2にソフトウェアSW2が課金種別「時間額」でインストールされた場合を想定する。なお、図12では、時間額を「時間」と表記している。この場合、制御装置201は、ソフト利用情報管理機能1001により、仮想マシンVM2から課金種別登録通知を取得する。課金種別登録通知には、例えば、利用者ID「U1」、VMID「VM2」、ソフトウェア名「SW2」および課金種別「時間額」が含まれる。この結果、図4に示した課金種別管理情報400-2が課金種別管理テーブル220に記憶される。
【0129】
また、ソフトウェアSW2の課金種別の追随設定として、仮想マシンVM2におけるソフトウェアSW2の課金種別の変更に追随しないよう設定されたとする。この場合、仮想マシンVM2は、VM内ソフト管理機能1020により、例えば、図6Bに示したVM内ソフト情報602を特定の記憶領域1021に記録する。
【0130】
つぎに、利用状況の変化に応じて、仮想マシンVM2におけるソフトウェアSW2の課金種別が「時間額」から「月額」に変更されたとする。この場合、図13に示すように、課金種別管理テーブル220内のVMID「VM2」に対応する課金種別管理情報400-2の課金種別が変更される。
【0131】
図13は、課金種別管理テーブル220の記憶内容の更新例を示す説明図(その2)である。図13において、課金種別管理テーブル220内のVMID「VM2」に対応する課金種別管理情報400-2の課金種別が「月額」に変更されている。
【0132】
つぎに、災害対策用のバックアップのために、仮想マシンVM2が複製されて仮想マシンVM4が作成された場合を想定する。この場合、仮想マシンVM4は、VM内ソフト管理機能1020のVM内ソフト情報通知デーモン1022により、自身の特定の記憶領域1021からVM内ソフト情報602を取得し、VM内ソフト情報602に応じたソフト利用情報通知902を制御装置201に送信する。
【0133】
制御装置201は、ソフト利用情報管理機能1001により、仮想マシンVM4からソフト利用情報通知902を受信する。制御装置201は、課金種別追随機能1002により、ソフト利用情報通知902に基づいて、仮想マシンVM4におけるソフトウェアSW2の課金種別を制御する。
【0134】
ここで、ソフト利用情報通知902に含まれる追随フラグは「0」である。この場合、制御装置201は、ソフト利用情報通知902に含まれる課金種別「時間額」を特定する。そして、制御装置201は、課金種別追随機能1002により、特定した課金種別「月額」を、ソフト利用情報通知902に含まれるVMID「VM4」およびソフトウェア名「SW2」と対応付けて、課金種別管理テーブル220に記憶する。この結果、図13に示すように、課金種別管理テーブル220に課金種別管理情報400-4が記憶される。
【0135】
課金種別管理情報400-4の複製時課金種別には、時間(固定)が設定される。同様に、課金種別管理情報400-2の複製時課金種別に、時間(固定)が設定される。時間(固定)は、複製時に複製元の課金種別の変更に追随せず、課金種別「時間額」を適用することを示す。また、課金種別管理情報400-4の複製元IDには、ソフト利用情報通知902に含まれる複製元ID「VM2」が設定される。
【0136】
これにより、仮想マシンVM4(複製先)におけるソフトウェアSW2の課金種別を、仮想マシンVM2(複製元)におけるソフトウェアSW2の課金種別の変更に追随せず、「時間額」と自動で設定することができる。課金種別「時間額」は、仮想マシンVM2(複製元)におけるソフトウェアSW2の初期の課金種別と同じである。
【0137】
なお、VM内ソフト情報内の課金種別には、複製元の仮想マシンVMの初期の課金種別とは異なる課金種別を設定してもよい。この場合、複製元の仮想マシンVMの課金種別の変更にかかわらず、複製先の仮想マシンVMに独自の課金種別を設定することができる。
【0138】
(利用者ポータル画面の第2の画面例)
つぎに、図14を用いて、ユーザ端末202に表示される利用者ポータル画面の第2の画面例について説明する。
【0139】
図14は、利用者ポータル画面の第2の画面例を示す説明図である。図14において、利用者ポータル画面700は、仮想マシンVM1,VM2におけるソフトウェアSW1,SW2の課金種別がそれぞれ変更され、仮想マシンVM3,VM4がそれぞれ作成された後のソフトウェアSWの利用状況を確認するための操作画面の一例である。
【0140】
利用者ポータル画面700によれば、ユーザ(例えば、利用者U1)は、仮想マシンVM1(仮想サーバ名:xxx-VM1)におけるソフトウェアSW1の課金種別が「月額」に変更されていることがわかる。また、ユーザは、仮想マシンVM3(仮想サーバ名:xxx-VM3)におけるソフトウェアSW1の課金種別が、複製元(仮想サーバ名:xxx-VM1)の課金種別の変更に追随して「月額」となっていることがわかる。
【0141】
また、ユーザは、仮想マシンVM2(仮想サーバ名:xxx-VM2)におけるソフトウェアSW2の課金種別が「月額」に変更されていることがわかる。また、ユーザは、仮想マシンVM4(仮想サーバ名:xxx-VM4)におけるソフトウェアSW2の課金種別が、複製元(仮想サーバ名:xxx-VM2)の課金種別の変更に追随せず「時間額」となっていることがわかる。
【0142】
(仮想マシンVMの各種処理手順)
つぎに、仮想マシンVMの各種処理手順について説明する。まず、図15を用いて、第1の仮想マシンVM(複製元の仮想マシンVM)の情報記録処理手順について説明する。第1の仮想マシンVMの情報記録処理は、ソフトウェアSWのインストール時に実行される。第1の仮想マシンVMの情報記録処理は、例えば、図10に示したようなVM内ソフト管理機能1010により実行される。
【0143】
図15は、仮想マシンVMの情報記録処理手順の一例を示すフローチャートである。図15のフローチャートにおいて、まず、第1の仮想マシンVMは、課金種別情報を受け付ける(ステップS1501)。課金種別情報は、第1の仮想マシンVMにインストールされたソフトウェアSWの初期の課金種別を特定する情報であり、例えば、図5Aおよび図5Bに示した課金種別設定画面501,502において入力される。
【0144】
そして、第1の仮想マシンVMは、受け付けた課金種別情報から特定される課金種別(初期の課金種別)を含む課金種別登録通知を制御装置201に送信する(ステップS1502)。課金種別登録通知には、課金種別(初期の課金種別)のほかに、例えば、利用者ID、VMID、ソフトウェア名などが含まれる。
【0145】
つぎに、第1の仮想マシンVMは、複製時課金種別情報を受け付ける(ステップS1503)。複製時課金種別情報は、第1の仮想マシンVMが複製された場合に、複製先の第1の仮想マシンVMに適用するソフトウェアSWの課金種別を特定する情報であり、例えば、図5Cおよび図5Dに示した課金種別追随設定画面503,504において入力される。
【0146】
そして、第1の仮想マシンVMは、受け付けた複製時課金種別情報に基づいて、VM内ソフト情報を生成し(ステップS1504)、生成したVM内ソフト情報を特定の記憶領域に記録して(ステップS1505)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0147】
これにより、第1の仮想マシンVMは、ソフトウェアSWのインストール時に、初期の課金種別を制御装置201に通知するとともに、複製時のソフトウェアSWの課金種別の設定に用いられるVM内ソフト情報を自マシン内に記録することができる。
【0148】
つぎに、図16を用いて、第2の仮想マシンVM(複製先の仮想マシンVM)の情報通知処理手順について説明する。第2の仮想マシンVMの情報通知処理は、第1の仮想マシンVMを複製して第2の仮想マシンVMが作成された際に実行される。第2の仮想マシンVMの情報通知処理は、例えば、図10に示したようなVM内ソフト管理機能1010のVM内ソフト情報通知デーモン1012により実行される。
【0149】
図16は、第2の仮想マシンVMの情報通知処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、第2の仮想マシンVMは、自マシン内の特定の記憶領域からVM内ソフト情報を読み出す(ステップS1601)。つぎに、第2の仮想マシンVMは、読み出したVM内ソフト情報に基づいて、ソフト利用情報通知を生成する(ステップS1602)。
【0150】
そして、第2の仮想マシンVMは、生成したソフト利用情報通知を制御装置201に送信して(ステップS1603)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、第2の仮想マシンVMは、第1の仮想マシンVMを複製して自マシンが作成された際に、インストール済みのソフトウェアSWの課金種別の設定に用いられる情報(VM内ソフト情報)を制御装置201に通知することができる。
【0151】
(制御装置201の各種処理手順)
つぎに、制御装置201の各種処理手順について説明する。まず、図17を用いて、制御装置201の課金種別設定処理手順について説明する。
【0152】
図17は、制御装置201の課金種別設定処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、制御装置201は、第1の仮想マシンVMから課金種別登録通知を受信したか否かを判断する(ステップS1701)。ここで、制御装置201は、課金種別登録通知を受信するのを待つ(ステップS1701:No)。
【0153】
制御装置201は、課金種別登録通知を受信した場合(ステップS1701:Yes)、受信した課金種別登録通知に含まれる課金種別を取得する(ステップS1702)。そして、制御装置201は、取得した課金種別を、課金種別登録通知に含まれるVMIDおよびソフトウェア名と対応付けて、課金種別管理テーブル220に登録して(ステップS1703)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0154】
これにより、制御装置201は、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別として、ソフトウェアSWのインストール時にユーザによって指定された課金種別(初期の課金種別)を設定することができる。
【0155】
つぎに、図18を用いて、制御装置201の課金種別変更処理手順について説明する。
【0156】
図18は、制御装置201の課金種別変更処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、制御装置201は、ユーザ端末202から課金種別変更通知を受信したか否かを判断する(ステップS1801)。ここで、制御装置201は、課金種別変更通知を受信するのを待つ(ステップS1801:No)。
【0157】
制御装置201は、課金種別変更通知を受信した場合(ステップS1801:Yes)、受信した課金種別変更通知に含まれる変更後の課金種別を取得する(ステップS1802)。つぎに、制御装置201は、課金種別管理テーブル220から、課金種別変更通知に含まれるVMIDおよびソフトウェア名に対応する課金種別を特定する(ステップS1803)。
【0158】
そして、制御装置201は、課金種別管理テーブル220内の特定した課金種別を、取得した変更後の課金種別に変更して(ステップS1804)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0159】
これにより、制御装置201は、仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を変更することができる。
【0160】
つぎに、図19を用いて、制御装置201の複製時の課金種別設定処理手順について説明する。
【0161】
図19は、制御装置201の複製時の課金種別設定処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、制御装置201は、第2の仮想マシンVMからソフト利用情報通知を受信したか否かを判断する(ステップS1901)。ここで、制御装置201は、ソフト利用情報通知を受信するのを待つ(ステップS1901:No)。
【0162】
制御装置201は、ソフト利用情報通知を受信した場合(ステップS1901:Yes)、ソフト利用情報通知に含まれる追随フラグが「1」であるか否かを判断する(ステップS1902)。ここで、追随フラグが「1」の場合(ステップS1902:Yes)、制御装置201は、ソフト利用情報通知に含まれる複製元IDを特定する(ステップS1903)。
【0163】
つぎに、制御装置201は、課金種別管理テーブル220を参照して、特定した複製元IDに対応する課金種別を特定する(ステップS1904)。そして、制御装置201は、ソフト利用情報通知に含まれるVMIDおよびソフトウェア名と対応付けて、特定した課金種別を課金種別管理テーブル220に登録して(ステップS1905)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0164】
また、ステップS1902において、追随フラグが「0」の場合(ステップS1902:No)、制御装置201は、ソフト利用情報通知に含まれる課金種別を特定して(ステップS1906)、ステップS1905に移行する。
【0165】
これにより、制御装置201は、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された際に、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の設定を自動化することができる。
【0166】
以上説明したように、実施の形態にかかる制御装置201によれば、第1の仮想マシンVMを複製した第2の仮想マシンVMが作成された場合、第1の仮想マシンVMに対して設定された設定情報(例えば、VM内ソフト情報601,602)を取得することができる。設定情報は、第1の仮想マシンVMから複製される仮想マシンVMについて、初期の課金種別を特定可能な情報(例えば、複製元ID、課金種別)と、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報(例えば、追随フラグ)とを含む。そして、制御装置201によれば、取得した設定情報に基づいて、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を制御することができる。
【0167】
これにより、仮想マシンVMの複製時に、複製元の仮想マシンVMへのソフトウェアSWのインストール時などに行われた課金種別の追随設定に応じて、複製先の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を自動設定することができ、ソフトウェアSWの課金種別の設定にかかる負荷を削減することができる。
【0168】
また、制御装置201によれば、設定情報に基づいて、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随しないと判定した場合、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を、設定情報に含まれる特定の課金種別に設定することができる。
【0169】
これにより、複製元の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随せずに、複製先の仮想マシンVMに対して、特定の課金種別を設定することができる。
【0170】
また、制御装置201によれば、設定情報に基づいて、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随すると判定した場合、第1の仮想マシンVMの識別情報(例えば、VMID)から、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの現在の課金種別を特定することができる。そして、制御装置201によれば、第2の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別を、特定した現在の課金種別に設定することができる。
【0171】
これにより、複製元の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随して、複製先の仮想マシンVMに対して、複製元の仮想マシンVMと同じ課金種別を設定することができる。
【0172】
また、制御装置201によれば、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合、第1の仮想マシンVMについて初期設定されたソフトウェアSWの課金種別を第1の仮想マシンVMから取得することができる。そして、制御装置201によれば、取得した課金種別を第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて記憶部810(例えば、課金種別管理テーブル220)に記憶することができる。
【0173】
これにより、第1の仮想マシンVMの識別情報(例えば、VMID)から、第1の仮想マシンVMにインストールされたソフトウェアSWの初期の課金種別を特定可能に記録することができる。
【0174】
また、制御装置201によれば、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別が変更された場合、ソフトウェアSWの変更後の課金種別を第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて記憶部810に記憶することができる。
【0175】
これにより、第1の仮想マシンVMの識別情報(例えば、VMID)から、第1の仮想マシンVMにインストールされたソフトウェアSWの変更後の課金種別を特定可能に記録することができる。
【0176】
また、制御装置201によれば、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の変更に追随すると判定した場合、記憶部810を参照して、設定情報に含まれる第1の仮想マシンVMの識別情報に対応する課金種別を、現在の課金種別として特定することができる。
【0177】
これにより、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別が変更されていなければ、初期の課金種別を現在の課金種別として特定することができる。また、第1の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別が変更されていれば、変更後の課金種別を現在の課金種別として特定することができる。
【0178】
また、制御装置201によれば、第2の仮想マシンVMが作成された場合、第2の仮想マシンVM内の特定の記憶領域に記録された設定情報を第2の仮想マシンVMから取得することができる。ただし、設定情報は、例えば、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合に、第1の仮想マシンVM内の特定の記憶領域に記録される。
【0179】
これにより、複製時のソフトウェアSWの課金種別の設定に用いられる設定情報(VM内ソフト情報)を仮想マシンVM内に保持することができ、制御装置201などで一括管理する場合に比べて、情報管理にかかる負荷を軽減することができる。
【0180】
また、制御装置201によれば、第1の仮想マシンVMにおいてソフトウェアSWがインストールされた場合に、第1の仮想マシンVMから設定情報を取得し、取得した設定情報を第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて管理することができる。そして、制御装置201によれば、第2の仮想マシンVMが作成された場合、第1の仮想マシンVMの識別情報と対応付けて管理された設定情報を取得することができる。
【0181】
これにより、複製時のソフトウェアSWの課金種別の設定に用いられる設定情報(VM内ソフト情報)を、制御装置201で一括管理することができ、仮想マシンVMにおける記憶領域の使用量を抑えることができる。
【0182】
これらのことから、実施の形態にかかる制御装置201によれば、仮想マシンVM(または、コンテナC)の複製時における、複製先の仮想マシンVMにおけるソフトウェアSWの課金種別の設定を自動化することができる。例えば、オートスケールによる増設時は、複製元の課金種別が変更された場合であっても、複製元と同じ課金種別を増設分に自動設定することができる。また、災害対応策用にスタンバイ構成を組む際は、常時稼働分は「月額」とし、スタンバイ分は「時間額」とするなど使い分けることができる。このように、複製した仮想マシンVMやコンテナCの用途によって、複製元に追随して課金種別を設定したり、複製元に追随せず独立して異なる課金種別を設定したりすることができる。これにより、ソフトウェアSWの利用者の使い勝手を高めつつ、ソフトウェアSWの課金種別の設定にかかる負荷を削減することができる。
【0183】
なお、本実施の形態で説明した制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0184】
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101(制御装置201)は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0185】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0186】
(付記1)第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、
取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【0187】
(付記2)前記初期の課金種別を特定可能な情報は、特定の課金種別を示す情報を含み、
前記制御する処理は、
前記設定情報に基づいて、前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別の変更に追随しないと判定した場合、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を、前記特定の課金種別に設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の制御プログラム。
【0188】
(付記3)前記初期の課金種別を特定可能な情報は、前記第1の実行環境の識別情報を含み、
前記制御する処理は、
前記設定情報に基づいて、前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別の変更に追随すると判定した場合、前記第1の実行環境の識別情報から、前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの現在の課金種別を特定し、
前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を、特定した前記現在の課金種別に設定する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の制御プログラム。
【0189】
(付記4)前記第1の実行環境において前記ソフトウェアがインストールされた場合、前記第1の実行環境について初期設定された前記ソフトウェアの課金種別を前記第1の実行環境から取得し、取得した前記課金種別を前記第1の実行環境の識別情報と対応付けて記憶部に記憶し、
前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別が変更された場合、前記ソフトウェアの変更後の課金種別を前記第1の実行環境の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶する、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記制御する処理は、
前記第1の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別の変更に追随すると判定した場合、前記記憶部を参照して、前記設定情報に含まれる前記第1の実行環境の識別情報に対応する課金種別を、前記現在の課金種別として特定する、
ことを特徴とする付記3に記載の制御プログラム。
【0190】
(付記5)前記設定情報は、前記第1の実行環境において前記ソフトウェアがインストールされた場合に、前記第1の実行環境内の特定の記憶領域に記録され、
前記取得する処理は、
前記第2の実行環境が作成された場合、前記第2の実行環境内の前記特定の記憶領域に記録された前記設定情報を前記第2の実行環境から取得する、
ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の制御プログラム。
【0191】
(付記6)前記第1の実行環境において前記ソフトウェアがインストールされた場合に、前記第1の実行環境から前記設定情報を取得し、
取得した前記設定情報を前記第1の実行環境の識別情報と対応付けて管理する、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記取得する処理は、
前記第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境の識別情報と対応付けて管理された前記設定情報を取得する、
ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の制御プログラム。
【0192】
(付記7)前記第1の実行環境は、第1の仮想マシンまたはコンテナであり、
前記第2の実行環境は、第2の仮想マシンまたはコンテナである、
ことを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の制御プログラム。
【0193】
(付記8)前記ソフトウェアの課金種別は、月額課金または時間額課金である、ことを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の制御プログラム。
【0194】
(付記9)第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、
取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする制御方法。
【0195】
(付記10)第1の実行環境を複製した第2の実行環境が作成された場合、前記第1の実行環境に対して設定された、前記第1の実行環境から複製される実行環境について、初期の課金種別を特定可能な情報と、前記第1の実行環境におけるソフトウェアの課金種別の変更に追随するか否かを示す情報とを含む設定情報を取得し、
取得した前記設定情報に基づいて、前記第2の実行環境における前記ソフトウェアの課金種別を制御する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0196】
101 情報処理装置
102,103 実行環境
110 設定情報
120,1011,1021 特定の記憶領域
200 情報処理システム
201 制御装置
202 ユーザ端末
203 運用サーバ
210 ネットワーク
220 課金種別管理テーブル
300 バス
301 CPU
302 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
501,502 課金種別設定画面
503,504 課金種別追随設定画面
601,602 VM内ソフト情報
700 利用者ポータル画面
801 情報管理部
802 取得部
803 情報制御部
810 記憶部
901,902 ソフト利用情報通知
1001 ソフト利用情報管理機能
1002 課金種別追随機能
1010,1020 VM内ソフト管理機能
1012,1022 VM内ソフト情報通知デーモン
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19