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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128648
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】藻類培養装置及び藻類培養方法
(51)【国際特許分類】
   A01G 33/00 20060101AFI20230907BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20230907BHJP
   C12N 1/12 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
A01G33/00
C12M1/00 E
C12N1/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033154
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100150072
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 賢司
(74)【代理人】
【識別番号】100170748
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100185719
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 悠樹
(72)【発明者】
【氏名】谷村 功太郎
(72)【発明者】
【氏名】奥村 早紀
(72)【発明者】
【氏名】池田 拓也
【テーマコード(参考)】
2B026
4B029
4B065
【Fターム(参考)】
2B026AA05
2B026AB08
2B026AC03
2B026JA06
2B026JC02
4B029AA02
4B029BB04
4B029CC01
4B029DG08
4B065AA83X
4B065BB34
4B065BD50
4B065CA41
4B065CA60
(57)【要約】
【課題】取扱い性の良い状態で藻類を回収可能な藻類培養装置及び藻類培養方法を提供する。
【解決手段】藻類培養装置は、巻出機構と、巻取機構と、供給機構とを備える。巻出機構は、藻類の培養に用いられる藻類培養シートを巻き出す。巻取機構は、巻出機構によって巻き出された藻類培養シートを巻き取る。供給機構は、巻出機構と巻取機構との間において、藻類の培養を促進するための要素を藻類培養シートへ供給する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
藻類の培養に用いられる藻類培養シートを巻き出す巻出機構と、
前記巻出機構によって巻き出された前記藻類培養シートを巻き取る巻取機構と、
前記巻出機構と前記巻取機構との間において、前記藻類の培養を促進するための要素を前記藻類培養シートへ供給する供給機構とを備える、藻類培養装置。
【請求項2】
前記藻類の周囲の環境に関する値を計測する第1計測機構と、
前記藻類培養装置における前記藻類の生産量を計測する第2計測機構と、
前記第1計測機構及び前記第2計測機構の各々の計測結果に基づいて、前記生産量が増加するように前記供給機構を制御する制御部とをさらに備える、請求項1に記載の藻類培養装置。
【請求項3】
前記制御部は、所定のアルゴリズムに従って前記供給機構の制御内容を決定し、
前記所定のアルゴリズムは、前記藻類が第1の種類の藻類である場合と、前記藻類が第2の種類の藻類である場合とで異なる、請求項1又は請求項2に記載の藻類培養装置。
【請求項4】
前記藻類培養シートは、基材層と、前記基材層に積層されており前記藻類を培養する培養層とを含み、
前記巻取機構は、
前記基材層から前記培養層を剥離し、前記培養層を巻き取る第1巻取部と、
前記基材層を巻き取る第2巻取部とを含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の藻類培養装置。
【請求項5】
前記藻類培養シートに振動を与える振動機構をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の藻類培養装置。
【請求項6】
藻類の培養に用いられる藻類培養シートを巻き出すステップと、
巻き出された前記藻類培養シートを巻き取るステップと、
前記藻類培養シートが巻き取られる前に、前記藻類の培養を促進するための要素を前記藻類培養シートへ供給するステップとを含む、藻類培養方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、藻類培養装置及び藻類培養方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平8-9962号公報(特許文献1)は、微生物等生物細胞の培養装置を開示する。この培養装置は、ベルトコンベヤー状の基材を含んでいる。この培養装置においては、ベルトコンベヤー状の基材上で微生物等生物細胞の増殖が行なわれる。より具体的には、微生物等生物細胞は、ベルトコンベヤー状の基材上に形成された液体培地において増殖する。この培養装置においては、増殖した微生物等生物細胞を含む液体培地が、ベルトコンベヤー状の基材から剥離され、かつ、所定の大きさに切断される。これにより、微生物等生物細胞が液体培地ごと回収される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-9962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示される培養装置においては、液体培地を所定の大きさに切断することによって、微生物等生物細胞が液体培地ごと回収される。しかしながら、例えば、所定の大きさに切断された液体培地の保管は容易ではなく、所定の大きさに切断された液体培地ごと回収された微生物等生物細胞の取扱い性は必ずしも良くない。例えば、上記特許文献1に開示されるような培養装置によって藻類が培養された場合に、液体培地ごと回収された藻類の取扱い性は必ずしも良くない。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、取扱い性の良い状態で藻類を回収可能な藻類培養装置及び藻類培養方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従う藻類培養装置は、巻出機構と、巻取機構と、供給機構とを備える。巻出機構は、藻類の培養に用いられる藻類培養シートを巻き出す。巻取機構は、巻出機構によって巻き出された藻類培養シートを巻き取る。供給機構は、巻出機構と巻取機構との間において、藻類の培養を促進するための要素を藻類培養シートへ供給する。
【0007】
この藻類培養装置においては、藻類培養シートが巻き取られることによって、培養された藻類がロール状になって回収される。藻類をロール状にして回収することによって、多量の藻類をコンパクトにまとめることができ、回収された藻類の保管を容易にすることができる。すなわち、この藻類培養装置によれば、所定の大きさに切断された液体培地ごと藻類を回収する場合と比較して、取扱い性の良い状態で藻類を回収することができる。
【0008】
上記藻類培養装置は、藻類の周囲の環境に関する値を計測する第1計測機構と、藻類培養装置における藻類の生産量を計測する第2計測機構と、第1計測機構及び第2計測機構の各々の計測結果に基づいて、藻類の生産量が増加するように供給機構を制御する制御部とをさらに備えていてもよい。
【0009】
この藻類培養装置によれば、藻類の周囲の環境に関する値及び藻類の生産量に基づいて藻類の生産量が増加するように供給機構が制御されるため、供給機構を適切に制御することができ、その結果、藻類の収率を向上させることができる。
【0010】
上記藻類培養装置において、制御部は、所定のアルゴリズムに従って供給機構の制御内容を決定し、所定のアルゴリズムは、藻類が第1の種類の藻類である場合と、藻類が第2の種類の藻類である場合とで異なっていてもよい。
【0011】
この藻類培養装置によれば、藻類の種類に応じた適切なアルゴリズムに従って供給機構の制御内容が決定されるため、供給機構を藻類の種類に応じて適切に制御することができ、その結果、藻類の生産量を増加させることができる。
【0012】
上記藻類培養装置において、藻類培養シートは、基材層と、基材層に積層されており藻類を培養する培養層とを含み、巻取機構は、基材層から培養層を剥離し、培養層を巻き取る第1巻取部と、基材層を巻き取る第2巻取部とを含んでいてもよい。
【0013】
この藻類培養装置においては、培養層が基材層から剥離され、培養層が個別に巻き取られる。したがって、この藻類培養装置によれば、培養層が基材層から自動的に剥離されるため、培養層の剥離を手動で行なう場合と比較して、藻類の回収効率を向上させることができる。
【0014】
上記藻類培養装置は、藻類培養シートに振動を与える振動機構をさらに備えていてもよい。
【0015】
振動が与えられることで増殖が促進される藻類が存在する。この藻類培養装置によれば、藻類培養シートにおいて培養されている藻類に振動が与えられるため、藻類の種類次第では、藻類の増殖を促進させることができる。
【0016】
本発明の他の局面に従う藻類培養方法は、藻類の培養に用いられる藻類培養シートを巻き出すステップと、巻き出された藻類培養シートを巻き取るステップと、藻類培養シートが巻き取られる前に、藻類の培養を促進するための要素を藻類培養シートへ供給するステップとを含む。
【0017】
この藻類培養方法においては、藻類培養シートが巻き取られることによって、培養された藻類がロール状になって回収される。藻類をロール状にして回収することによって、多量の藻類をコンパクトにまとめることができ、回収された藻類の保管を容易にすることができる。すなわち、この藻類培養方法によれば、所定の大きさに切断された液体培地ごと藻類を回収する場合と比較して、取扱い性の良い状態で藻類を回収することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、取扱い性の良い状態で藻類を回収可能な藻類培養装置及び藻類培養方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施の形態1に従う藻類培養装置の構成を模式的に示す図である。
図2】藻類培養シートの断面を模式的に示す図である。
図3】種藻類が配置された状態の藻類培養シートの断面を模式的に示す図である。
図4】藻類培養装置に含まれる各構成要素のパラメータの調整動作を示すフローチャートである。
図5図4のステップS100において実行される処理手順を示すフローチャートである。
図6】管理テーブルの一例を模式的に示す図である。
図7】実施の形態2に従う藻類培養装置に含まれる巻取機構を模式的に示す図である。
図8】振動機構を含む藻類培養装置の構成を模式的に示す図である。
図9】ミスト散布機構を含む藻類培養装置の構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施の形態」とも称する。)について、図面を用いて詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図面は、理解の容易のために、適宜対象を省略又は誇張して模式的に描かれている。
【0021】
[1.実施の形態1]
<1-1.概要>
微細藻類(以下、単に「藻類」とも称する。)は、例えば、温暖化ガスである二酸化炭素の固定に利用することができる。また、藻類は、タンパク源又はエネルギー源として利用することができる。このように、藻類は、様々な用途に用いることが可能であり、非常に有用である。藻類の一例としては、真性細菌である藍藻、並びに、単細胞生物である珪藻、黄緑藻及び渦鞭毛藻が挙げられる。
【0022】
藻類は、例えば、藻類培養シート上で培養される。藻類培養シートについては、後程詳しく説明する。本実施の形態1に従う藻類培養装置10においては、藻類培養シートS1がロール・ツー・ロールで搬送され、藻類培養シートS1の搬送過程において藻類培養シートS1上で藻類が増殖する。以下、藻類培養装置10について詳細に説明する。
【0023】
<1-2.藻類培養装置の構成>
図1は、本実施の形態1に従う藻類培養装置10の構成を模式的に示す図である。藻類培養装置10においては、藻類培養シートS1が搬送され、藻類培養シートS1の搬送過程において藻類培養シートS1上で藻類が培養される。以下では、図中右方向を「前方」、図中左方向を「後方」、図中上方向を「上方」、図中下方向を「下方」とも称する。
【0024】
図1に示されるように、藻類培養装置10は、巻出機構100と、巻取機構200と、複数の搬送機構110と、藻類塗布機構300と、複数の培養液塗布機構310と、複数の光照射機構320と、複数の温度調整機構330と、湿度調整機構340と、二酸化炭素発生機構350と、気体循環機構380と、計測機構400と、制御部500と、記憶部505とを含んでいる。
【0025】
巻出機構100は、例えば、巻出しロールを含み、ロール状の藻類培養シートS1を回転させることによって、藻類培養シートS1を巻き出すように構成されている。巻出機構100は、例えば、巻出しロールの回転速度、及び、ライン中の藻類培養シートS1の張力の少なくとも一方を調整可能に構成されている。
【0026】
巻取機構200は、例えば、巻取りロールを含み、巻取りロールの回転軸を回転させることによって、巻出機構100によって巻き出された藻類培養シートS1を巻き取るように構成されている。巻取機構200によって巻き取られた藻類培養シートS1は、ロール状になって回収される。巻取機構200は、例えば、巻取りロールの回転速度、及び、ライン中の藻類培養シートS1の張力の少なくとも一方を調整可能に構成されている。
【0027】
複数の搬送機構110の各々は、例えば、搬送ロールを含み、巻出機構100によって巻き出された藻類培養シートS1を搬送するように構成されている。複数の搬送機構110によって、藻類培養シートS1の搬送経路が構成される。複数の搬送機構110の各々は、前方へ搬送される藻類培養シートS1の搬送方向を下方へ切り替える位置、下方へ搬送される藻類培養シートS1の搬送方向を前方へ切り替える位置、前方へ搬送される藻類培養シートS1の搬送方向を上方へ切り替える位置、又は、上方へ搬送される藻類培養シートS1の搬送方向を前方へ切り替える位置に配置されている。藻類培養装置10においては、前方への搬送、下方への搬送、前方への搬送及び上方への搬送によって構成される搬送が繰り返されることによって、藻類培養シートS1が巻出機構100から巻取機構200へ搬送される。
【0028】
図2は、藻類培養シートS1の断面を模式的に示す図である。図2に示されるように、藻類培養シートS1は、基材層S10と、基材層S10上に積層された培養層S20とを含んでいる。藻類培養シートS1においては、基材層S10及び培養層S20が一体的に形成されている。基材層S10は、培養層S20を支持するように構成されている。培養層S20においては、藻類が培養される。
【0029】
基材層S10は、例えば、樹脂、不織布又は紙によって構成される。基材層S10を構成する樹脂の一例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)及びポリ塩化ビニル(PVC)が挙げられる。
【0030】
培養層S20は、例えば、生分解性樹脂、水溶性樹脂、多孔体又は生地によって構成される。生分解性樹脂の一例としては、ポリビニルアルコール(PVA)、多糖類(セルロース及びでん粉等)、ポリ乳酸(PLA)、並びに、寒天、こんにゃく及びオブラート等の可食性の生分解性樹脂が挙げられる。水溶性樹脂の一例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド及びカルボキシメチルセルロースが挙げられる。多孔体の一例としては、スポンジが挙げられる。生地の一例としては、綿、織物、及び、化学繊維によって構成されたニットが挙げられる。
【0031】
再び図1を参照して、藻類培養装置10において、藻類培養シートS1が前方へ搬送されている場合には、培養層S20が上方に位置し、基材層S10が下方に位置する。藻類培養シートS1が下方へ搬送されている場合には、培養層S20が前方に位置し、基材層S10が後方に位置する。藻類培養シートS1が上方へ搬送されている場合には、培養層S20が後方に位置し、基材層S10が前方に位置する。
【0032】
藻類塗布機構300は、例えば、ディスペンサによって構成され、藻類培養シートS1の培養層S20上に種藻類305を吐出するように構成されている。なお、藻類塗布機構300は、必ずしもディスペンサによって構成される必要はなく、例えば、スプレー、種藻類305を含む培養液に培養層S20を浸漬させる機構、又は、培養層S20上に種藻類305をフレキソ印刷する機構によって構成されてもよい。すなわち、藻類塗布機構300は、例えば、浸漬、散布、噴射又は転写によって培養層S20に種藻類305を供給する。藻類塗布機構300は、例えば、藻類培養シートS1が巻出機構100から巻き出され、藻類培養シートS1の搬送方向が前方から下方へ切り替えられる前に、培養層S20上に種藻類305を吐出可能な位置に配置されている。
【0033】
図3は、種藻類305が配置された状態の藻類培養シートS1の断面を模式的に示す図である。図3に示されるように、藻類培養シートS1においては、培養層S20上に複数の種藻類305が配置される。これにより、藻類の培養が行なわれる。
【0034】
再び図1を参照して、藻類塗布機構300は、種藻類305を収容するカートリッジを着脱可能な構成であってもよい。藻類塗布機構300は、例えば、このカートリッジが取り付けられた状態で、カートリッジ内に収容されている種藻類305を吐出するように構成されている。このカートリッジは、例えば、外部から異物が侵入しないように密封されている。このような構成によれば、種藻類305の保管時におけるカートリッジ内への異物の侵入を抑制することができる。
【0035】
また、このようなカートリッジにおいては、温度履歴を表示する機能、保管期限を表示する機能、及び、保管開始からの経過日数を表示する機能の少なくとも一部が設けられていてもよい。これらの表示機能は、例えば、カートリッジ上に設けられたディスプレイに情報を表示させることによって実現されてもよいし、カートリッジ上に設けられた二次元バーコードを他の端末で読み取り他の端末上に情報を表示させることによって実現されてもよい。
【0036】
複数の培養液塗布機構310の各々は、例えば、ディスペンサによって構成され、藻類培養シートS1の培養層S20上に培養液(水分及び栄養分を含む。)を吐出するように構成されている。なお、各培養液塗布機構310は、必ずしもディスペンサによって構成される必要はなく、例えば、スプレー、培養層S20を培養液に浸漬させる機構、又は、培養層S20上に培養液をフレキソ印刷する機構によって構成されてもよい。すなわち、各培養液塗布機構310は、例えば、浸漬、散布、噴射又は転写によって培養層S20に培養液を供給する。各培養液塗布機構310は、例えば、藻類培養シートS1の搬送方向が前方から下方へ切り替えられる前に、培養層S20上に培養液を吐出可能な位置に配置されている。
【0037】
複数の光照射機構320の各々は、前方及び後方の両方に向かって光を発するように構成されている。各光照射機構320は、例えば、前方から見た場合に矩形状であり、導光板及び光拡散板を含んでいる。なお、各光照射機構320は、円偏光(右円偏光又は左円偏光)特性を有するキラル分子をさらに含んでいてもよい。光照射機構320の上方に位置する光源によって発される光が光照射機構320の側面から入射し、光照射機構320内へ入射した光が、拡散され、光照射機構320の前方の面及び後方の面の両方から発される。
【0038】
各光照射機構320は、下方へ搬送される藻類培養シートS1の培養層S20と光照射機構320の後方の面とが対向し、かつ、上方へ搬送される藻類培養シートS1の培養層S20と光照射機構320の前方の面とが対向する位置に配置されている。培養層S20上に配置された各種藻類305は、光照射機構320から発される光を受けて光合成をする。これにより、培養層S20上において、藻類が増殖する。
【0039】
例えば、複数の光照射機構320のうちの少なくとも一部分が半屋外に設置されていてもよい。半屋外とは、例えば、周囲の少なくとも一部分が透光性を有する部材(例えば、ビニール)で囲まれた空間であり、太陽光が内部に進入可能な空間のことをいう。この構成によれば、藻類培養シートS1の培養層S20へ向けて発する光の光源として太陽を用いることができるため、人工的な光源を用いる場合と比較して、石油エネルギーの消費量及び二酸化炭素の発生量を抑制することができる。この場合に、例えば、巻出機構100及び巻取機構200が建屋の1階に配置され、それ以外の構成が建屋の2階に配置されてもよい。このような構成は、タンデム型とも称される。
【0040】
また、光照射機構320の側面に向けて光を発する光源としては、発光ダイオード、半導体レーザ、有機EL(Electro Luminescence)、無機EL、又は、蛍光灯若しくは冷陰極管等のグロー放電管が用いられてもよい。人工的な光源を用いることによって、太陽光等の自然光を用いる場合と比較して、安定的に光を光照射機構320へ供給することができる。また、人工的な光源によって発される光の波長及び光量を適切に調整することによって、藻類培養シートS1の培養層S20において培養されている藻類の光合成活性を高めることができる。なお、光量の面を考慮すると、電流駆動型の発光素子を光源として用いることが好ましい。
【0041】
また、各光照射機構320の形状は、例えば、矩形の面状である。したがって、藻類培養シートS1の培養層S20上の面には略均一に光が照射される。その結果、この藻類培養装置10によれば、培養層S20において略均一に藻類を増殖させることができる。
【0042】
複数の温度調整機構330の各々は、例えば、面状の発熱体によって構成される。面状の発熱体の一例としては、シーズヒーター、ボイラー、及び、温風を発生させる機構が挙げられる。
【0043】
複数の温度調整機構330の一部は、下方へ搬送される藻類培養シートS1の基材層S10と温度調整機構330の前方の面とが対向し、かつ、上方へ搬送される藻類培養シートS1の基材層S10と温度調整機構330の後方の面とが対向する位置に配置されている。また、複数の温度調整機構330の一部は下方へ搬送される藻類培養シートS1の基材層S10と温度調整機構330の前方の面とが対向する位置に配置されており、複数の温度調整機構330の一部は上方へ搬送される藻類培養シートS1の基材層S10と温度調整機構330の後方の面とが対向する位置に配置されている。
【0044】
面状の発熱体によって藻類培養シートS1の基材層S10へ熱を加えることにより、培養層S20の面内における温度を略均一にすることができ、結果的に、培養層S20において藻類を略均一に増殖させることができる。
【0045】
このように、藻類培養装置10においては、後方から前方に向かって、温度調整機構330及び光照射機構320が交互に配置されている。これにより、藻類培養シートS1の培養層S20側に光を照射しつつ、培養層S20の温度を適切に調整することが可能となっている。
【0046】
湿度調整機構340は、藻類培養装置10が設置されている空間内の湿度を調整するように構成されている。湿度調整機構340は、例えば、藻類培養装置10が設置されている空間内の相対湿度を90%以上に保持する。これにより、藻類培養シートS1の培養層S20からの水分の蒸発が抑制される。その結果、藻類培養シートS1の培養層S20において一定量の水分が確保されるため、培養層S20における藻類の光合成活性を維持することができる。
【0047】
二酸化炭素発生機構350は、藻類培養装置10が設置されている空間内において二酸化炭素を発生するように構成されている。これにより、藻類培養装置10が設置されている空間内における二酸化炭素濃度が上昇する。その結果、培養層S20において培養されている藻類に供給される二酸化炭素の量が増加するため、培養層S20において培養されている藻類の光合成活性を高めることができる。
【0048】
気体循環機構380は、藻類培養装置10が設置されている空間内において気体を循環させるように構成されている。これにより、二酸化炭素を含む気体が空間内において循環し、培養層S20において培養されている藻類に満遍なく二酸化炭素が供給される。その結果、培養層S20において培養されている藻類に関し、全体的に光合成活性を高めることができる。
【0049】
計測機構400は、種々の計測機構を含む。計測機構400は、例えば、重量計測機構、光量及び分光計測機構、二酸化炭素濃度計測機構、温度計測機構、湿度計測機構及びpH計測機構の少なくとも一部を含む。
【0050】
重量計測機構は、例えば、藻類培養装置10において回収された藻類の重量を計測するように構成されている。光量及び分光計測機構は、例えば、光照射機構320から発される光の量(光量)の計測、及び、光照射機構320から発される光の分光計測を行なうように構成されている。二酸化炭素濃度計測機構は、例えば、藻類培養装置10が設置されている空間内における二酸化炭素濃度を計測するように構成されている。温度計測機構は、例えば、藻類培養装置10が設置されている空間内における温度を計測するように構成されている。湿度計測機構は、例えば、藻類培養装置10が設置されている空間内における湿度を計測するように構成されている。pH計測機構は、例えば、培養液塗布機構310によって吐出された培養液中の水素イオン濃度を計測するように構成されている。例えば、光量及び分光計測機構、二酸化炭素濃度計測機構、温度計測機構、湿度計測機構及びpH計測機構の各々は、藻類の周囲の環境に関する値を計測する機構であるといえる。
【0051】
計測機構400における各種計測結果を利用することによって、藻類の工業生産における工程管理を容易にすることができる。また、計測機構400における各種計測結果を藻類培養装置10の制御に利用することによって、藻類培養装置10における藻類の生育制御が可能となり、一定の収穫を得ることが可能となる。
【0052】
制御部500は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含んでいる。制御部500は、情報処理に応じて、藻類培養装置10の各構成要素を制御するように構成されている。制御部500は、例えば、巻出機構100、複数の搬送機構110、巻取機構200、藻類塗布機構300、複数の培養液塗布機構310、複数の光照射機構320、複数の温度調整機構330、湿度調整機構340、二酸化炭素発生機構350及び気体循環機構380の各々を制御するように構成されている。
【0053】
記憶部505は、例えば、ハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶装置によって構成される。記憶部505は、各種データを記憶するように構成されている。記憶部505は、例えば、管理テーブルT1(図6)を記憶する。管理テーブルT1については後程説明する。
【0054】
なお、藻類培養装置10においては、巻取機構200に絞りロールが含まれていてもよい。この場合には、巻取機構200によって藻類培養シートS1が巻き取られる場合に、絞りロールによって予め不要な水分が絞られる。その結果、効率的に藻類を回収することができる。
【0055】
また、藻類培養装置10においては、複数の搬送機構110の各々の回転速度が個別に調整可能であってもよい。各搬送機構110の回転速度を適切に調整することによって、搬送経路上における藻類培養シートS1のたるみの発生を抑制することができる。その結果、培養層S20のような柔軟な層を有する藻類培養シートS1の搬送が容易になる。
【0056】
また、藻類培養装置10は、例えば、クリーンルーム内に設置されていてもよい。これにより、培養層S20上にカビ等の異物が混入する可能性を低減することができる。その結果、藻類培養装置10によれば、培養層S20上における藻類の培養を促進することができる。
【0057】
なお、巻出機構100は本発明における「巻出機構」の一例であり、巻取機構200は本発明における「巻取機構」の一例である。複数の培養液塗布機構310、複数の光照射機構320、複数の温度調整機構330、湿度調整機構340、二酸化炭素発生機構350及び気体循環機構380の少なくとも一部は、本発明における「供給機構」の一例である。すなわち、光、温度、湿度、二酸化炭素濃度及び気体循環の少なくとも一部は、本発明における「藻類の培養を促進するための要素」の一例である。計測機構400に含まれる光量及び分光計測機構、二酸化炭素濃度計測機構、温度計測機構、湿度計測機構及びpH計測機構の少なくとも一部は、本発明における「第1計測機構」の一例である。計測機構400に含まれる重量計測機構は、本発明における「第2計測機構」の一例である。制御部500は、本発明における「制御部」の一例である。
【0058】
<1-3.最適条件を探索するためのフィードバック制御動作>
藻類培養装置10においては、計測機構400における各種計測結果に基づいて、各構成要素の制御内容が決定される。藻類培養装置10においては、例えば、藻類培養装置10において生産される藻類の重量が増加するように、各構成要素のパラメータが調整される。すなわち、藻類培養装置10においては、生産される藻類の重量が増加するようにフィードバック制御が行なわれる。
【0059】
図4は、藻類培養装置10に含まれる各構成要素のパラメータの調整動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、制御部500によって所定の周期で繰り返し実行される。また、このフローチャートに示される処理は、計測機構400における各種計測結果のうち直前の1又は複数の周期において収集された情報(以下、「計測結果情報」とも称する。)が制御部500によって取得されるのに応じて実行される。
【0060】
図4を参照して、制御部500は、所定のアルゴリズムに従って、取得された計測結果情報の数値解析を行なう(ステップS100)。なお、計測結果情報には、少なくとも重量計測機構による計測結果を示す情報が含まれている。
【0061】
図5は、図4のステップS100において実行される処理手順を示すフローチャートである。図5を参照して、制御部500は、藻類培養装置10において培養されている藻類の種類に関する情報(以下、「種類情報」とも称する。)を取得する(ステップS200)。種類情報は、例えば、藻類培養装置10の操作者から不図示の入力インターフェースを介して入力されてもよい。
【0062】
制御部500は、藻類培養装置10において培養されている藻類の種類に応じたアルゴリズムを選択する(ステップS210)。ステップS210において選択されるアルゴリズムは、計測結果情報の数値解析に用いられるアルゴリズムであり、計測結果情報から各構成要素のより好ましいパラメータを導き出すアルゴリズムである。藻類の種類とアルゴリズムとの対応関係を示す管理テーブルT1が記憶部505に記憶されており、制御部500は、管理テーブルT1を参照することによってアルゴリズムの選択を行なう。
【0063】
図6は、管理テーブルT1の一例を模式的に示す図である。図6に示されるように、管理テーブルT1においては、藻類の種類と、アルゴリズムと、制御内容とが対応付けられて管理されている。制御内容には、例えば、各構成要素のパラメータが含まれる。
【0064】
再び図5を参照して、ステップS210においてアルゴリズムが選択されると、制御部500は、選択されたアルゴリズムに従った数値解析を行なう(ステップS220)。これにより、各構成要素のより好ましいパラメータが導き出され、このフローチャートに示される処理は終了する。
【0065】
再び図4を参照して、ステップS100において所定のアルゴリズムに従った数値解析が行なわれると、制御部500は、数値解析の結果に基づいて、藻類培養装置10に含まれる各構成要素のパラメータを調整する(ステップS110)。調整後のパラメータに基づいて、管理テーブルT1において管理されている制御内容のうち藻類培養装置10において培養されている藻類の種類に対応する制御内容が更新される。次の周期においては、更新後の制御内容に基づいて各構成要素が制御される。
【0066】
このように、藻類培養装置10においては、例えば、培養されている藻類の種類に応じて、培養液塗布機構310による培養液の塗布量、光照射機構320によって発される光の量(光量)、並びに、藻類培養装置10が設置されている空間の温度、湿度、二酸化炭素濃度及び気体循環度合いが自動的に調整される。したがって、藻類培養装置10によれば、一定の収穫を安定的に得ることができる。また、これらが自動的に調整されるため、藻類培養装置10の操業を無人で行なうことが可能となる。
【0067】
<1-4.特徴>
以上のように、本実施の形態1に従う藻類培養装置10においては、藻類培養シートS1が巻き取られることによって、培養された藻類がロール状になって回収される。藻類をロール状にして回収することによって、多量の藻類をコンパクトにまとめることができ、回収された藻類の保管を容易にすることができる。すなわち、藻類培養装置10によれば、取扱い性の良い状態で藻類を回収することができる。
【0068】
また、本実施の形態1に従う藻類培養装置10においては、計測機構400の各種計測結果に基づいて、藻類の生産量が増加するように各構成要素のパラメータが自動的に調整される。藻類培養装置10によれば、藻類の周囲の環境に関する値及び藻類の生産量に基づいて藻類の生産量が増加するように各種構成要素が制御されるため、各種構成要素を適切に制御することができ、その結果、藻類の収率を向上させることができる。
【0069】
また、本実施の形態1に従う藻類培養装置10においては、所定のアルゴリズムに従って各種構成要素の制御内容が決定され、所定のアルゴリズムは、藻類が第1の種類の藻類である場合と、藻類が第2の種類の藻類である場合とで異なっている。藻類培養装置10によれば、藻類の種類に応じた適切なアルゴリズムに従って各構成要素の制御内容が決定されるため、各構成要素を藻類の種類に応じて適切に制御することができ、その結果、藻類の生産量を増加させることができる。
【0070】
[2.実施の形態2]
上記実施の形態1においては、巻取機構200が1つの巻取りロールを含んでいた。しかしながら、巻取機構に含まれる巻取りロールの数は必ずしも1つでなくてもよい。本実施の形態2においては、藻類培養装置に巻取機構200Aが含まれている。巻取機構200Aには、複数の巻取りロール(巻取り部)が含まれている。以下、上記実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、共通する部分については説明を繰り返さない。
【0071】
<2-1.巻取機構の構成>
図7は、本実施の形態2に従う藻類培養装置に含まれる巻取機構200Aを模式的に示す図である。図7に示されるように、巻取機構200Aは、剥離機構120Aと、第1巻取部210Aと、第2巻取部220Aとを含んでいる。
【0072】
剥離機構120Aは、例えば、回転ロールで構成される。剥離機構120Aにおいては、藻類培養シートS1の基材層S10から培養層S20が剥離される。第1巻取部210Aは、例えば、巻取りロールを含み、剥離機構120Aにおいて剥離された培養層S20を巻き取るように構成されている。第2巻取部220Aは、例えば、巻取りロールを含み、培養層S20が剥離された後の基材層S10を巻き取るように構成されている。なお、第1巻取部210Aは本発明における「第1巻取部」の一例であり、第2巻取部220Aは本発明における「第2巻取部」の一例である。
【0073】
<2-2.特徴>
以上のように、本実施の形態2に従う藻類培養装置においては、培養層S20が基材層S10から剥離され、培養層S20が個別に巻き取られる。したがって、この藻類培養装置によれば、培養層S20が基材層S10から自動的に剥離されるため、培養層S20の剥離を手動で行なう場合と比較して、藻類の回収効率を向上させることができる。
【0074】
[3.変形例]
上記実施の形態の思想は、以上で説明された実施の形態に限定されない。以下、上記実施の形態の思想を適用できる変形例の一例について説明する。また、以下の変形例は適宜組み合わせることができる。
【0075】
<3-1>
上記実施の形態1,2では、藻類培養装置10において培養されている藻類の種類毎に異なるアルゴリズムが準備されていた。しかしながら、アルゴリズムは、必ずしも藻類の種類毎に準備されていなくてもよい。計測結果情報の数値解析を行なう場合に、各藻類について共通のアルゴリズムが用いられてもよい。
【0076】
<3-2>
上記実施の形態1,2では、藻類培養シートS1が2層を含んでいた。しかしながら、藻類培養シートS1は、必ずしも2層で構成されていなくてもよい。藻類培養シートS1は、単層であってもよいし、3層以上を含んでいてもよい。
【0077】
<3-3>
上記実施の形態2では、剥離機構120Aにおいて、藻類培養シートS1の基材層S10から培養層S20が剥離された。しかしながら、巻取機構200Aには、剥離機構120Aが、必ずしも含まれていなくてもよい。例えば、剥離機構120Aの位置に第1巻取部210Aが設けられ、第1巻取部210Aの回転に従って、培養層S20が剥離されると共に培養層S20が第1巻取部210Aに巻き取られてもよい。
【0078】
<3-4>
上記実施の形態1,2において、例えば、振動機構360Bが藻類培養装置にさらに含まれてもよい。
【0079】
図8は、振動機構360Bを含む藻類培養装置10Bの構成を模式的に示す図である。図8に示されるように、藻類培養装置10Bは、複数の振動機構360Bを含んでいる。各振動機構360Bは、藻類培養シートS1に振動を与えるように構成されている。各振動機構360Bは、例えば、藻類培養シートS1に向けて音を発することによって藻類培養シートS1に振動を与えてもよいし、藻類培養シートS1を物理的に揺らすことによって藻類培養シートS1に振動を与えてもよい。
【0080】
振動が与えられることで増殖が促進される藻類が存在する。藻類培養装置10Bによれば、藻類培養シートS1において培養されている藻類に振動が与えられるため、藻類の種類次第では、藻類の増殖を促進させることができる。なお、振動機構360Bは、本発明における「振動機構」の一例である。
【0081】
<3-5>
上記実施の形態1,2において、例えば、ミスト散布機構370Cが藻類培養装置にさらに含まれてもよい。
【0082】
図9は、ミスト散布機構370Cを含む藻類培養装置10Cの構成を模式的に示す図である。図9に示されるように、藻類培養装置10Cは、複数のミスト散布機構370Cを含んでいる。各ミスト散布機構370Cは、藻類培養シートS1の培養層S20へミストを散布するように構成されている。例えば、ナノバブル又はマイクロミストが培養層S20へ散布される。これらのミストは浸透効果が高いため、ミストが培養層S20へ散布されることによって、培養層S20における藻類の光合成活性が高まる。
【0083】
以上、本発明の実施の形態について例示的に説明した。すなわち、例示的な説明のために、詳細な説明及び添付の図面が開示された。よって、詳細な説明及び添付の図面に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須でない構成要素が含まれることがある。したがって、それらの必須でない構成要素が詳細な説明及び添付の図面に記載されているからといって、それらの必須でない構成要素が必須であると直ちに認定されるべきではない。
【0084】
また、上記実施の形態は、あらゆる点において本発明の例示にすぎない。上記実施の形態は、本発明の範囲内において、種々の改良や変更が可能である。すなわち、本発明の実施にあたっては、実施の形態に応じて具体的構成を適宜採用することができる。
【符号の説明】
【0085】
10,10B,10C 藻類培養装置、100 巻出機構、110 搬送機構、120A 剥離機構、200,200A 巻取機構、210A 第1巻取部、220A 第2巻取部、300 藻類塗布機構、305 種藻類、310 培養液塗布機構、320 光照射機構、330 温度調整機構、340 湿度調整機構、350 二酸化炭素発生機構、360B 振動機構、370C ミスト散布機構、380 気体循環機構、400 計測機構、500,500B,500C 制御部、505,505B,505C 記憶部、T1 管理テーブル、S1 藻類培養シート、S10 基材層、S20 培養層。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9