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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128667
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230907BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230907BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033183
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】519362583
【氏名又は名称】株式会社いいオフィス
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】龍崎 宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】複数のコワーキングスペース提供施設間で個別分配金を公平に支払うこと。
【解決手段】情報処理装置は、会員が利用するコワーキングスペースの予約管理を行う。コワーキングスペース管理装置は、所定の会費を支払うことで複数施設のコワーキングスペースを自由に利用することができる定額料金プランを利用する会員による、コワーキングスペースを提供するコワーキングスペース提供施設の利用実績に基づき、コワーキングスペース提供施設へ支払う個別分配金を算出する演算処理部を備えている。
【選択図】図9

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員が利用するコワーキングスペースの予約管理を行う情報処理装置であって、
所定の会費を支払うことで複数施設のコワーキングスペースを自由に利用することができる定額料金プランを利用する前記会員による、前記コワーキングスペースを提供するコワーキングスペース提供施設の利用実績に基づき、前記コワーキングスペース提供施設へ支払う個別分配金を算出する演算処理部を備えている、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
それぞれのコワーキングスペース提供施設には、料金クラスが関連付けられ、
前記演算処理部は、対象の前記コワーキングスペース提供施設より低い料金クラスに対応する分配金から第1個別分配金を算出し、対象の前記コワーキングスペース提供施設の料金クラスに対応する分配金から第2個別分配金を算出し、前記第1個別分配金と前記第2個別分配金とを合計して、対象の前記コワーキングスペース提供施設の前記個別分配金を算出する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記演算処理部は、対象の前記コワーキングスペース提供施設の前記料金クラスを含むすべての料金クラスのそれぞれのクラス利用時間を合計した第1トータル利用時間に対する対象の前記コワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき第1個別分配金を算出し、対象の前記コワーキングスペース提供施設の前記料金クラス、および対象の前記コワーキングスペース提供施設より高い料金クラスのそれぞれのクラス利用時間を合計した第2トータル利用時間に対する対象の前記コワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき第2個別分配金を算出する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記演算処理部は、前記会員ごとに前記個別分配金を算出し、すべての前記会員に対する個別分配金の算出を行うと、すべての前記会員の前記個別分配金を集計し、それぞれの前記コワーキングスペース提供施設の前記個別分配金を算出する、
情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空き部屋や空きスペースをコワーキングスペースとして貸し出すサービスが広く提供されている。例えば特許文献1には、所定の空間(例えば、マンションの空き部屋)を、所定の認証を受けたユーザに利用を許可させることにより、モノや設備、そして空間の効率的な利用・共有を図るための情報処理方法等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6870882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、登録ユーザである会員は、コワーキングスペースを利用する度に、コワーキングスペースを運営する施設に利用時間に応じた所定の利用料金を支払う。一方、所定の会費を毎月支払うことで複数施設のコワーキングスペースを自由に利用することができる定額料金プランでは、利用時における施設での利用料金の支払いは行われず、会員の利用実績に応じた個別分配金が各施設へ支払われることとなる。
【0005】
しかしながら、会員の利用実績に応じて支払う個別分配金が複数施設間で一律に設定されていると、利用料金が高い施設と利用料金が低い施設との間で、個別分配金の支払額が不公平になるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、複数のコワーキングスペース提供施設間で個別分配金を公平に支払うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の代表的な実施の形態による情報処理装置は、会員が利用するコワーキングスペースの予約管理を行う。コワーキングスペース管理装置は、所定の会費を支払うことで複数施設のコワーキングスペースを自由に利用することができる定額料金プランを利用する会員による、コワーキングスペースを提供するコワーキングスペース提供施設の利用実績に基づき、コワーキングスペース提供施設へ支払う個別分配金を算出する演算処理部を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数のコワーキングスペース提供施設間で個別分配金を公平に支払うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1に係るコワーキングスペース管理システムの構成を例示する図である。
図2】本発明の実施の形態1に係るコワーキングスペース管理装置の構成を例示する図である。
図3】ユーザ端末の構成を例示する図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る施設端末の構成を例示する図である。
図5】本発明の実施の形態1に係るドアロック装置の構成を例示する図である。
図6】コワーキングスペース予約方法を例示するフロー図である。
図7】コワーキングスペースの利用方法を例示するフロー図である。
図8】定額料金プランの会費の内訳を例示する図である。
図9】コワーキングスペース提供施設に支払われる個別分配金の算出方法を例示するフロー図である。
図10】所定期間における会員のコワーキングスペースの利用実績を例示する図である。
図11】本発明の実施の形態2に係るコワーキングスペースの利用方法を例示するフロー図である。
図12】本発明の実施の形態3に係るコワーキングスペースの利用方法を例示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、実施の形態を説明するための各図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は適宜省略する。
【0011】
<コワーキングスペース管理システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係るコワーキングスペース管理システムの構成を例示する図である。コワーキングスペース管理システム1は、図1に示すように、コワーキングスペース管理装置10、ユーザ端末30、コワーキングスペース提供施設70、ネットワーク90を備えている。コワーキングスペース管理装置10、ユーザ端末30、およびコワーキングスペース提供施設70は、ネットワーク90を介して互いに接続される。ネットワーク90は、代表的にはインターネット等のWAN(Wide Area Network)であるが、LAN(Local Area Network)等でもよい。
【0012】
図1に示すように、コワーキングスペース管理システム1には、複数のユーザ端末30が含まれる。同様に、コワーキングスペース管理システム1には、複数のコワーキングスペース提供施設70が含まれる。
【0013】
図1に示すように、コワーキングスペース管理装置10は、クラウド190を介して、コワーキングスペース提供施設70に設置されるドアロック装置60を提供するドアロック装置メーカーのドアロック装置管理装置110と接続される。クラウド190には、例えばコワーキングスペース管理装置10の管理者からAPI(Application Programming Interface)が提供されており、コワーキングスペース管理装置10および各ドアロック装置管理装置110は、APIを介して互いに連携することができる。これにより、コワーキングスペース管理装置10は、各ドアロック装置60の情報を対応するドアロック装置管理装置110との間で送受信することができるようになっている。
【0014】
コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペース管理システム1にドアロック装置60を提供するすべてのドアロック装置メーカーのドアロック装置管理装置110と接続される。このため、コワーキングスペース管理装置10は、図1のように複数のドアロック装置管理装置110と接続される場合がある。なお、クラウド190は、コワーキングスペース管理装置10と同一の装置で実現されてもよいし、コワーキングスペース管理装置10とは別の装置で実現されてもよい。
【0015】
<<コワーキングスペース管理装置>>
コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペース提供施設70の各コワーキングスペースの予約管理やドアロックの解除/解錠に係る制御等の各種処理を行う。登録ユーザである会員は、ユーザ端末30で起動させたアプリケーションからネットワーク90を介してコワーキングスペース管理装置10へアクセスし、利用するコワーキングスペース提供施設70の選択およびコワーキングスペースの予約等を行う。
【0016】
また、コワーキングスペース管理装置10は、利用時間に応じた料金を支払う通常料金プランを利用する会員について、利用実績に応じた利用料金の算出および決済処理を行う。また、コワーキングスペース管理装置10は、所定の会費を所定期間ごとに(例えば毎月)支払うことで複数施設のコワーキングスペースを自由に利用することができる定額料金プランを利用する会員について、所定期間ごとに、会員の利用実績に応じた各コワーキングスペース提供施設70に支払う個別分配金を算出する。個別分配金の算出方法については、後で詳しく説明する。
【0017】
また、コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペース管理システム1を利用する登録ユーザである会員の管理を行う。コワーキングスペース管理装置10が行う管理には、例えば、新規会員の登録、会員登録の解約、会員のユーザアカウント情報の保存・更新、コワーキングスペースの予約受付並びに予約情報の保存、予約変更や予約キャンセルの受付、コワーキングスペース提供施設70ごとの予約状況の保存・更新、会員ごとのコワーキングスペースの利用実績(例えば、利用した施設の施設ID、利用したコワーキングスペースのID、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間、利用料金等)の保存・更新等が含まれる。また、コワーキングスペース管理装置10は、各会員の利用実績に基づき、各コワーキングスペース提供施設70へ支払う個別分配金の算出も行う。なお、以下では、登録ユーザであることが明らかな場合には、登録ユーザを「ユーザ」や「会員」と称することがある。
【0018】
図2は、本発明の実施の形態1に係るコワーキングスペース管理装置の構成を例示する図である。図2に示すように、コワーキングスペース管理装置10は、プロセッサ11、メインメモリ13、ストレージ15、通信インタフェース17、モニタ19を備えている。通信インタフェース17は、ユーザ端末30および施設端末50との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。また、通信インタフェース17は、クラウド190を介してドアロック装置管理装置110との間で各種情報(例えば施錠/解錠等)の送受信を行う。
【0019】
ストレージ15は、プログラム記憶領域15a、ユーザアカウント情報記憶領域15b、コワーキングスペース提供施設情報記憶領域15c、予約情報記憶領域15d、利用実績記憶領域15e、個別分配金算出結果記憶領域15f等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域15aは、コワーキングスペース管理装置10を動作させる基本プログラム、コワーキングスペース管理システム1を実現するコワーキングスペース管理システム用アプリケーション等の各種プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ15は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0020】
ユーザアカウント情報記憶領域15bは、登録ユーザのユーザアカウント情報を記憶する。ユーザアカウント情報は、例えば、登録ユーザのログインID、登録ユーザのログインパスワード、登録ユーザの名前、登録ユーザのログイン履歴、登録ユーザの連絡先(例えばメールアドレス、電話番号)、利用プラン(例えば通常料金プラン、定額料金プラン等)、決済方法(例えばクレジットカード支払い、銀行口座引き落とし)等の情報を含む。なお、ユーザアカウント情報は、これらのうちの一部のみでも構わない。
【0021】
ここで、定額料金プランについて説明する。それぞれのコワーキングスペース提供施設70には、利用料金に応じた料金クラスが関連付けられている。そして、定額料金プランには、コワーキングスペース提供施設70の料金クラスに応じて、利用可能な施設が制限されるプランが含まれてもよい。例えば、上限料金クラスまでの施設が利用可能な定額料金プランでは、最も低い料金クラスである基準料金クラスから上限料金クラスまでの施設を自由に使用することができる。
【0022】
また、上限料金クラスがそれぞれ異なる複数の定額料金プランが設けられてもよい。例えば、第1定額料金プランでは、基準料金クラスから第1上限料金クラスまでの施設を自由に使用することができる。第2定額料金プランでは、基準料金クラスから、第1上限料金クラスより料金クラスが高い第2上限料金クラスまでの施設を自由に使用することができる。
【0023】
第3上限料金クラスに対応する第3定額料金プランやそれ以上の上限料金クラスに対応する定額料金プランについても同様である。すなわち、第m定額料金プラン(mは自然数)では、基準料金クラスから、第m上限料金クラスまでの施設を自由に使用することができる。
【0024】
コワーキングスペース提供施設情報記憶領域15cは、コワーキングスペース管理システム1に含まれるコワーキングスペース提供施設70に関する情報を記憶する。コワーキングスペース提供施設情報は、各コワーキングスペース提供施設70を識別する施設ID、コワーキングスペース提供施設70の所在地、コワーキングスペース提供施設70の連絡先、料金クラス、コワーキングスペース提供施設70のオーナー、オーナーの連絡先、個別分配金の振り込み先となるオーナーの銀行口座等の情報を含む。また、コワーキングスペース提供施設情報記憶領域15cは、コワーキングスペース提供施設70ごとに、コワーキングスペースの総数、およびコワーキングスペースの現在の利用者数を記憶する。
【0025】
予約情報記憶領域15dは、コワーキングスペース提供施設70およびコワーキングスぺースの予約情報を記憶する。予約情報は、例えば、予約した会員、利用日、利用開始予定時刻、利用終了予定時刻、予約ID等の情報を含む。なお、コワーキングスペース管理装置10は、予約情報に基づき、コワーキングスペース提供施設70ごとの予約一覧情報、あるいはコワーキングスペースごとの予約一覧情報を生成し、生成した予約一覧情報を予約情報記憶領域15d、または別の記憶領域に保存してもよい。利用実績記憶領域15eは、各会員のコワーキングスペース提供施設70の利用実績を記憶する。利用実績は、例えば、利用した施設、利用したコワーキングスペース、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻、利用時間等の情報を含む。なお、定額料金プランでなく、通常料金プランを利用した場合には、利用実績に利用料金が含まれてもよい。個別分配金算出結果記憶領域15fは、定額料金プランを利用する会員の利用実績に基づき算出される個別分配金の算出結果を記憶する。
【0026】
メインメモリ13は、プログラム記憶領域15aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ13は、通信インタフェース17を介して受信した情報や、通信インタフェース17を介して送信する情報等も一時的に保持する。
【0027】
プロセッサ11は、演算処理部であり、メインメモリ13に保持されたプログラムを読み出し実行することで、コワーキングスペース管理装置10の各構成要素を駆動させる機能ブロック11a、コワーキングスペース管理システム1を実現させる機能ブロック11b、コワーキングスペース管理装置10と後述するドアロック装置60とを連携させる連携ユニット11c等の各機能ブロックをソフトウェアで実現する。なお、これらの機能ブロックは、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現されてもよい。なお、これらの機能ブロックは、ハードウェアのみで実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現されてもよい。連携ユニット11cについては、後で詳しく説明する。
【0028】
モニタ19は、例えば、コワーキングスペース管理装置10が管理している各種情報、管理者が操作するためのユーザインタフェース(UI)等を表示する。モニタ19には、例えば、コワーキングスペース管理装置10の基本動作に関わる画像、コワーキングスペース管理システム1に関わる画像等が表示される。管理者は、モニタ19の画像を見ながら、図示しないキーボードやマウス等の入力装置を用いて所望の入力操作を行う。なお、モニタ19にタッチ入力機能が設けられてもよい。
【0029】
<<ユーザ端末>>
次に、ユーザ端末30について説明する。ユーザ端末30は、登録ユーザである会員が使用する端末である。会員は、ユーザ端末30を操作してコワーキングスペース利用アプリケーションを起動する。そして、ユーザ端末30は、ネットワーク90を介してコワーキングスペース管理装置10へアクセスする。ユーザは、ユーザ端末30に表示された画面を参照し、利用するコワーキングスペース提供施設70を選択し、コワーキングスペースの予約を行う。また、利用開始時、ユーザは、利用する施設の入口でユーザ端末30を操作して利用開始手続を行い、コワーキングスペース提供施設70内に入場する。そして、コワーキングスペースの利用終了時、ユーザは、ユーザ端末30を操作して利用終了手続を行い、コワーキングスペース提供施設70から出場する。このように、コワーキングスペース管理システム1では、コワーキングスペースの予約から利用終了までの各手続をユーザ端末30で行うことができる。
【0030】
図3は、ユーザ端末の構成を例示する図である。なお、図3は、スマートフォンを例にしたユーザ端末30の構成を示している。図3に示すように、ユーザ端末30は、プロセッサ31、メインメモリ33、ストレージ35、通信インタフェース37、カメラ38、表示部39を備えた情報処理装置である。通信インタフェース37は、コワーキングスペース管理装置10、施設端末50等との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。
【0031】
ストレージ35は、プログラム記憶領域35a、予約情報記憶領域35b等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域35aは、ユーザ端末30を動作させる基本プログラム、ユーザ端末30で実行させるコワーキングスペース管理システム1(コワーキングスペース管理装置10)用のコワーキングスペース利用アプリケーション等の各種プログラムを記憶する。このように、ストレージ35は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0032】
コワーキングスペース利用アプリケーションは、例えば図示しないアプリケーション配信サーバに保存されている。ユーザ端末30は、アプリケーション配信サーバへアクセスし、アプリケーション配信サーバからコワーキングスペース利用アプリケーションをダウンロードしプログラム記憶領域35aに記憶させる。また、必要に応じて、コワーキングスペース利用アプリケーションは、プログラム記憶領域35aにインストールされる。
【0033】
予約情報記憶領域35bは、会員が予約したコワーキングスペースの予約情報を記憶する。予約情報記憶領域35bが記憶する予約情報は、例えば、コワーキングスペース提供施設70の施設名(あるいは施設ID)、予約したコワーキングスペース、利用日、利用開始予定時刻、利用終了予定時刻、利用予定時間、予約時に付与される予約ID等の情報を含む。これらの予約情報は、例えば、予約IDと関連付けられている。なお、予約情報記憶領域35bは、利用日を経過した過去の予約情報を記憶してもよい。
【0034】
なお、ストレージ35に予約情報記憶領域35bが設けられなくてもよい。この場合、ユーザ端末30は、コワーキングスペース利用アプリケーションの起動中、常時または随時、対応する会員の予約情報をコワーキングスペース管理装置10から呼び出して参照する。
【0035】
会員は、例えば、コワーキングスペース利用アプリケーションを起動し、ユーザ端末30に予約情報を表示させることができる。会員は、ユーザ端末30から、予約の確認、予約の変更、予約のキャンセル等の各操作を行うことができる。なお、予約情報は、コワーキングスペース予約管理システム1(コワーキングスペース予約管理装置10)にログインした状態で、コワーキングスペース管理装置10から読み出されるようにしてもよい。これにより、ストレージ35の負荷が軽減される。
【0036】
また、コワーキングスペース利用アプリケーションを、カレンダーアプリケーションと連携させてもよい。これにより、コワーキングスペースの予約情報がユーザのスケジュールとしてカレンダーに登録され、ユーザは、他のスケジュールとともにコワーキングスペースの予約内容を容易に確認することが可能となる。
【0037】
メインメモリ33は、プログラム記憶領域35aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ33は、通信インタフェース37を介して受信した情報や、通信インタフェース37を介して送信する情報等も一時的に保持する。
【0038】
プロセッサ31は、メインメモリ33に保持されたプログラムを読み出し実行することで、ユーザ端末30の各構成要素を駆動させる機能ブロック、コワーキングスペース管理システム1においてユーザ端末30に必要な機能ブロック等をソフトウェアで実現する。なお、一部の機能が、ハードウェアで実現されてもよい。この場合は、機能ブロックが、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現される。
【0039】
カメラ38は、コワーキングスペース提供施設70への入場時における入場用アクセスキー72の読み取り、コワーキングスペース提供施設70からの出場時における出場用アクセスキー73の読み取り等に使用される。
【0040】
表示部39は、ユーザ端末30の各種画像を表示する。表示部39には、例えば、ユーザ端末30の基本動作に関わる画像、コワーキングスペース利用アプリケーションの画像等が表示される。表示部39には、タッチ入力機能が備えられており、ユーザは、画像を見ながら表示部39をタッチすることで、所望の入力操作等を行う。なお、表示部39と入力操作部とが別体で構成されてもよい。
【0041】
<<コワーキングスペース提供施設>>
次に、コワーキングスペース提供施設70について説明する。コワーキングスペース提供施設70は、会員にコワーキングスペースを提供する施設である。コワーキングスペース提供施設70は、図1に示すように、例えば、施設端末50、ドア71、ドア71に取り付けられたドアロック装置60、入場用アクセスキー72、出場用アクセスキー73、コワーキングスペースR1~R10を備えている。ユーザは、ドア71からコワーキングスペース提供施設70へ入場し、予約したコワーキングスペース(R1~R10)を使用する。営業時間中、コワーキングスペース提供施設70は、無人で運用されてもよいし、スタッフが常駐して運用されてもよい。
【0042】
<<<施設端末>>>
施設端末50は、コワーキングスペース提供施設70内に設置される情報処理装置である。図4は、本発明の実施の形態1に係る施設端末の構成を例示する図である。図4に示すように、施設端末50は、プロセッサ51、メインメモリ53、ストレージ55、通信インタフェース57、モニタ59を備えた情報処理装置である。
【0043】
通信インタフェース57は、コワーキングスペース管理装置10、およびドアロック装置60との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。なお、通信インタフェース57と同一施設内のドアロック装置60との間では、無線LANや近距離無線通信により情報の送受信が行われる。
【0044】
ストレージ55は、プログラム記憶領域55a、予約情報記憶領域55b等の各記憶領域を備えている。プログラム記憶領域55aは、施設端末50を動作させる基本プログラム、コワーキングスペース管理システム1を実現するコワーキングスペース管理システム用アプリケーション等の各種プログラム、各プログラムのパラメータ等を記憶する。このように、ストレージ55は、プログラムの記録媒体としての機能を有する。
【0045】
予約情報記憶領域55bは、対応するコワーキングスペース提供施設70の予約情報を記憶する。予約情報は、例えば、予約した会員、利用日、利用開始予定時刻、利用終了予定時刻、利用予定時間、予約ID等の情報を含む。また、予約情報記憶領域55bは、コワーキングスペースごとの予約状況を記憶してもよい。これらの情報は、コワーキングスペース管理装置10から送信される。
【0046】
なお、ストレージ55に予約情報記憶領域55bが設けられなくてもよい。この場合、施設端末50は、コワーキングスペース管理システム用アプリケーションの起動中、コワーキングスペース提供施設70の予約情報をコワーキングスペース管理装置10から呼び出して参照する。
【0047】
メインメモリ53は、プログラム記憶領域55aから読み出したプログラムやパラメータ等を保持する。また、メインメモリ53は、通信インタフェース57を介して受信した情報や、通信インタフェース57を介して送信する情報等も一時的に保持する。
【0048】
プロセッサ51は、メインメモリ53に保持されたプログラムを読み出し実行することで、施設端末50の各構成要素を駆動させる機能ブロック、コワーキングスペース管理システム1において必要な機能ブロック等をソフトウェアで実現する。なお、一部の機能は、ハードウェアで実現されてもよい。この場合は、機能ブロックが、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現される。
【0049】
モニタ59は、施設端末50の各種画像を表示する。モニタ59には、例えば、施設端末50の基本動作に関わる画像、コワーキングスペース管理システム1に関わる画像等が表示される。コワーキングスペース提供施設70のスタッフは、モニタ59の画像を見ながら、図示しないキーボードやマウス等の入力装置を操作することで、所望の入力操作や予約情報や予約状況の確認等を行うことができる。なお、モニタ59にタッチ入力機能が設けられてもよい。
【0050】
<<<ドアロック装置>>>
ドアロック装置60は、ドア71に取り付けられ、ドア71の施錠/解錠を行う装置である。図5は、本発明の実施の形態1に係るドアロック装置の構成を例示する図である。図5に示すように、ドアロック装置60は、コントローラ61、メインメモリ63、ドアロック本体65、通信インタフェース67、ドアセンサ69を備えている。
通信インタフェース67は、コワーキングスペース管理装置10、および施設端末50との間で各種情報の送受信を行う通信装置である。通信インタフェース67と施設端末50との通信は、無線LANや近距離無線通信等により行われる。
【0051】
メインメモリ63は、通信インタフェース67を介して受信した情報や、通信インタフェース67を介して送信する情報等を一時的に保持する。通信インタフェース67が受信する主要な情報は、ドアロック装置60の解錠指示信号である。この解錠指示信号には、ドアロック本体65を解錠する鍵が含まれてもよい。一方、通信インタフェース67が送信する主要な情報は、例えば前述の解錠指示信号に対する解錠完了通知、施錠完了通知等である。
【0052】
コントローラ61は、ドアロック装置60の各構成要素を駆動させる機能ブロックである。コントローラ61は、例えば、コワーキングスペース管理装置10または施設端末50から解錠指示信号を受信すると、解錠実施信号をドアロック本体65へ送信する。あるいは、コントローラ61は、解錠指示信号を受信すると、解錠指示信号に含まれる鍵と、ドアロック本体65の鍵とを照合し、これらの鍵が一致する場合、解錠実施信号をドアロック本体65へ送信する。これにより、ドアロック本体65は解錠され、ドア71が開状態となる。
【0053】
ドアロック本体65の解錠が完了すると、コントローラ61は、通信インタフェース67を介して解錠完了通知をコワーキングスペース管理装置10へ直接、または施設端末50を介してコワーキングスペース管理装置10へ送信する。これにより、ドア71が開状態となったことが、コワーキングスペース管理装置10や施設端末50へ通知される。
【0054】
また、ドア71が閉められると、コントローラ61は、施錠実施信号をドアロック本体65へ送信する。これにより、ドアロック本体65は施錠され、ドア71は閉状態となる。なお、ドア71が閉められると、ドアロック本体65は、施錠実施信号を受信することなく自動的に施錠されてもよい。
【0055】
コントローラ61は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLD(Programmable Logic Device)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プロセッサ等のハードウェアで構成される。また、コントローラ61は、管理端末50等と同様に、プログラムを実行して必要な機能ブロック等をソフトウェアで実現してもよい。この場合、一部の機能は、ソフトウェアとハードウェアとを組み合わせて実現される。
【0056】
ドアセンサ69は、ドア71の状態を検知するセンサである。ドアセンサ69は、例えば、位置センサ、加速度センサ、角速度ジャイロセンサ等のセンサを含み、ドア71の状態の検知結果をドアセンサ信号としてコントローラ61へ送信する。コントローラ61は、ドアセンサ信号に基づいて、例えばドア71の位置、速度、加速度等を検知することができる。
【0057】
あるいは、ドアセンサ69は、例えば、ドア71およびドア71の外周を取り囲むドア枠(図示は省略)のそれぞれに設けられた一対のセンサで構成されてもよい。この場合、例えば、一対のセンサによる相対位置等の情報がドアセンサ信号としてコントローラ61へ送信される。コントローラ61は、一対のセンサからのドアセンサ信号に基づいて、ドア71が開けられているか閉められているかを検知することができる。
【0058】
なお、施設端末50およびドアロック装置60は、コワーキングスペース管理システム1またはコワーキングスペース管理装置10を運用する事業者に管理されてもよいし、コワーキングスペース提供施設70のオーナーに管理されてもよい。
【0059】
<<<コワーキングスペース管理装置とドアロック装置との連携>>>
すでに述べているが、コワーキングスペース管理装置10は、連携ユニット11cを介してドアロック装置60と連携している。ドアロック装置60は、複数のドアロック装置メーカーから市場へ供給されているが、解錠/施錠に係る制御方法はメーカーや製品ごとに異なる。そこで、コワーキングスペース管理装置10の連携ユニット11cは、各コワーキングスペース提供施設70に設けられたドアロック装置60の仕様に適合するよう、機能ブロック11bで生成された信号(例えば解錠指示信号)のチューニングをコワーキングスペース提供施設70(ドアロック装置60)ごとに行う。
【0060】
このように、コワーキングスペース管理装置10は、仕様が異なる複数種類のドアロック装置60との連携を仲介するハブ機能も備えている。これにより、コワーキングスペース管理システム1に利用可能なドアロック装置60の連携先を増やすことができる。また、コワーキングスペース提供施設70の改装や装置の更新等で、従来とは異なる仕様のドアロック装置60を導入する際にも、パラメータ等のデータ変更のみで対応可能となり、ドアロック装置60の汎用性を向上させることができる。
【0061】
なお、連携ユニット11cは、施設端末50に設けられてもよいし、コワーキングスペース管理装置10および施設端末50から独立して設けられてもよい。
【0062】
<コワーキングスペース予約方法>
次に、コワーキングスペース予約方法について説明する。図6は、コワーキングスペース予約方法を例示するフロー図である。会員は、ユーザ端末30を操作し、コワーキングスペース利用アプリケーションを起動させ(ステップS10)、コワーキングスペース予約画面を表示させる(ステップS20)。
【0063】
ユーザ端末30にコワーキングスペース予約画面が表示されると、会員は、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻等の利用条件を入力し、利用条件をコワーキングスペース管理装置10へ送信する(ステップS30)。
【0064】
コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ端末から送信された利用条件に基づき、利用可能なコワーキングスぺース提供施設70およびコワーキングスペースの情報を含む空スペース情報を生成し、生成した空スペース情報を利用条件の送信元であるユーザ端末30へ送信する(ステップS40)。
【0065】
なお、コワーキングスペース管理装置10は、会員が利用している料金プランを参照し、料金プランで利用可能なコワーキングスぺース提供施設70およびコワーキングスペースの情報のみを含む空スペース情報を生成してもよい。例えば、会員が通常料金プランを利用している場合、すべての料金クラスのコワーキングスぺース提供施設70およびコワーキングスペースの空スペース情報が生成される。これに対し、会員が定額料金プランを利用している場合、定額料金プランに設定された上限料金クラス以下の料金クラスのコワーキングスぺース提供施設70およびコワーキングスペースの空スペース情報が生成される。
【0066】
次に、ステップS50について説明する。コワーキングスペース管理装置10から送信された空スペース情報に基づき、ユーザ端末30には予約可能なコワーキングスぺース提供施設70および予約可能なコワーキングスペースの一覧が表示される。また、コワーキングスぺース提供施設70ごとに、利用料金や料金クラス等の情報が表示される。
【0067】
会員は、ユーザ端末30に表示された空質情報および各施設の利用料金や利用クラス等の情報を参照し、予約するコワーキングスぺース提供施設およびコワーキングスペースを選択する。会員が選択したコワーキングスぺース提供施設およびコワーキングスペースを含む選択情報は、会員からの予約リクエストとして、コワーキングスペース管理装置10へ送信される。
【0068】
コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ端末30から予約リクエスト(選択情報)を受信すると、すでに受信していた利用条件および選択情報に基づき、この会員の予約処理を実行する。予約処理が完了すると、コワーキングスペース管理装置10は、予約IDを発行し、予約ID、利用条件に含まれる利用日、利用開始時刻、利用終了時刻等の情報、選択条件に含まれるコワーキングスぺース提供施設およびコワーキングスペースの情報を含む情報を予約情報としてストレージ15に保存する。
【0069】
そして、コワーキングスペース管理装置10は、予約IDを含む予約完了通知を、選択情報の送信元であるユーザ端末30へ送信し、予約が完了したことをユーザに通知する(ステップS60)。予約完了通知は、利用日、利用開始時刻、利用終了時刻等の情報、コワーキングスぺース提供施設、コワーキングスペース等の情報を含んでもよい。ユーザ端末30は、受信した予約完了通知をストレージ35に保存する。このような処理により、コワーキングスペースの予約が行われる。なお、予約情報をストレージ15へ保存する処理と、会員へ通知する処理とが並行して行われてもよい。
【0070】
<コワーキングスペース利用方法>
次に、コワーキングスペースの利用方法について説明する。図7は、コワーキングスペースの利用方法を例示するフロー図である。予約したコワーキングスペース提供施設70に到着すると、ユーザは、ユーザ端末30を操作して、コワーキングスペース利用アプリケーションを起動させる(ステップS110)。次に、会員は、ユーザ端末30を操作し、アクセスキー読取画面を表示させる(ステップS120)。アクセスキー読取画面が表示されると、会員は、ユーザ端末30のカメラ38を入場用アクセスキー72へ向け、入場用アクセスキー72をユーザ端末30に読み込ませる。そして、ユーザ端末30は、読み込んだ入場用アクセスキーをコワーキングスペース管理装置10へ送信し、利用開始手続を行う(ステップS130)。
【0071】
コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ端末30から送信された入場用アクセスキーに基づき、ユーザ認証を行う(ステップS140)。具体的に述べると、コワーキングスペース管理装置10は、例えばユーザのログインIDに基づき、認証対象ユーザを特定する。また、コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ端末30から送信された入場用アクセスキーから、認証対象ユーザが入場を希望するコワーキングスペース提供施設70を特定する。そして、コワーキングスペース管理装置10は、特定したコワーキングスペース提供施設70、予約情報等に基づき、認証対象ユーザが、当日あるいは現在時刻付近で特定した当該コワーキングスペース提供施設70(コワーキングスペース)を予約しているかどうかを判断する。
【0072】
コワーキングスペース管理装置10は、認証対象ユーザがこのコワーキングスペース提供施設70(コワーキングスペース)を予約していないと判断した場合、ユーザ認証に失敗したと判断する(No)。この場合、コワーキングスペース管理装置10は、認証対象ユーザのユーザ端末30へ認証に失敗したことを通知し(ステップS240)、フローが終了する。なお、ユーザが再度ユーザ認証を行いたい場合、図9のフローが再度実行される。
【0073】
一方、ステップS140においてコワーキングスペース管理装置10は、認証対象ユーザがこのコワーキングスペース提供施設70(コワーキングスペース)を予約している場合、ユーザ認証に成功したと判断し(Yes)、ステップS160の処理が実行される。
【0074】
ステップS160において、コワーキングスペース管理装置10は、このコワーキングスペース提供施設70のドアロック装置60を提供しているドアロック装置メーカーのドアロック装置管理装置110へ、クラウド190を介して、このドアロック装置60を解錠することを通知する。そして、コワーキングスペース管理装置10は、会員が入場を希望するコワーキングスペース提供施設70のドアロック装置60または施設端末50へ解錠指示信号を送信し、このコワーキングスペース提供施設70のドア71を開けるように指示する。
【0075】
また、コワーキングスペース管理装置10は、例えばユーザ認証成功時刻を認証対象ユーザの利用開始時刻として利用実績の更新を行う。なお、利用実績の更新は、ステップS140で行われてもよい。
【0076】
ステップS170において、施設端末50は、コワーキングスペース管理装置10から解錠指示信号を受信すると、解錠指示信号を受信したことをドアロック装置60へ通知し、ドアロック本体65を解錠させる。あるいは、ドアロック装置60は、コワーキングスペース管理装置10から解錠指示信号を直接受信すると、ドアロック本体65を解錠させる。ドアロック本体65が解錠されると、ドア71が自動で開き、会員は、コワーキングスペース提供施設70内へ入場する。そして、空いているコワーキングスペース、または予約したコワーキングスペースを使用する(ステップS180)。なお、ドア71が扉式の場合、会員は、自分でドア71を開けてコワーキングスペース提供施設70内へ入場する。
【0077】
ところで、ネットワークで管理されたドアロック装置は、ドアロック装置メーカーがドアロック装置の解錠を行うようにシステムが構成されている場合がある。この場合、コワーキングスペース管理装置10からドアロック装置の解錠依頼を行い、ドアロック装置メーカーのドアロック装置管理装置110から解錠指示を行うことになってしまう。また、コワーキングスペース管理装置10から解錠する場合でも、ドアロック装置メーカーからの解錠許可を都度取得する必要があるため、ドアロック装置60の解錠に時間を要する場合がある。
【0078】
しかし、本実施の形態では、コワーキングスペース管理装置10の管理者、すなわち、コワーキングスペース管理システム1の管理者に、ドアロック装置メーカーから各ドアロック装置60を解錠する権限が与えられていることを前提としている。これにより、コワーキングスペース管理装置10は、解錠するドアロック装置60を提供するドアロック装置メーカーのドアロック装置管理装置110へ解錠する旨通知するのみで対象のドアロック装置65を解錠させることができるようになっている。これにより、ドアロック装置65の解錠をスムーズに行うことが可能となっている。
【0079】
また、クラウド190を介して、コワーキングスペース管理装置10を複数のドアロック装置メーカーのドアロック装置管理装置110と接続させることができるので、複数メーカーのドアロック装置60を使用することが可能である。また、これにより、システムの汎用性が向上し、ドアロック装置60の構成や更新を自在に行うことが可能である。
【0080】
そして、コワーキングスペースの利用を終了すると、会員は、ユーザ端末30を操作して、コワーキングスペース利用アプリケーションを起動し(ステップS190)、アクセスキー読取画面を表示させる(ステップS200)。アクセスキー読取画面が表示されると、ユーザは、ユーザ端末30のカメラ38を出場用アクセスキー73へ向け、出場用アクセスキー73をユーザ端末30に読み込ませる。そして、ユーザ端末30は、読み込んだ出場用アクセスキーをコワーキングスペース管理装置10へ送信し、利用終了手続を行う(ステップS210)。
【0081】
ステップS220において、コワーキングスペース管理装置10は、出場用アクセスキーを受信すると、例えば出場用アクセスキーの受信時刻や送信時刻をユーザの利用終了時刻として保存する。そして、コワーキングスペース管理装置10は、利用開始時刻および利用終了時刻に基づき、利用終了手続を行った会員のコワーキングスペースの利用時間を算出する。
【0082】
また、ユーザが通常料金プランでコワーキングスペースを利用した場合、コワーキングスペース管理装置10は、利用時間、およびコワーキングスペース提供施設70ごとの料金表に基づき、今回利用したコワーキングスペースの利用料金を算出する。なお、定額料金プランのユーザがコワーキングスペースを利用した場合、コワーキングスペース管理装置10は、今回のコワーキングスペースの利用料金の算出を行わなくてもよい。そして、コワーキングスペース管理装置10は、利用終了時刻、利用時間、および利用料金をストレージ15に保存して利用実績を更新する。
【0083】
そして、会員がドア71付近まで移動するとドアロック本体65が解錠され、ドア71は自動で開く。そして、会員は、コワーキングスペース提供施設70から出場する(ステップS230)。なお、ドア71が扉式の場合、会員は、自分でドア71を開けてコワーキングスペース提供施設70から出場する。
【0084】
このように、コワーキングスペース提供施設70から出場する場合、コワーキングスペース管理装置10からの解錠指示を受信することなく、ドアロック本体65は解錠される。例えば、コワーキングスペース提供施設70内のドア71付近に、人物の在不在を検知する在不在センサが設けられ、ドアロック装置60のコントローラ61は、在不在センサから受信する在不在検知信号に基づいてドアロック本体65の解錠または施錠を行う。これらの処理が完了すると、コワーキングスペース利用時における一連の処理が終了する。
【0085】
なお、コワーキングスペース提供施設70に施設端末50が設置されなくても構わない。この場合、ドアロック装置60は、コワーキングスペース管理装置10と接続され、コワーキングスペース管理装置10から送信される信号に基づいてドアロック本体65の解錠等の動作を行う。また、この場合、予約情報等の各種情報はコワーキングスペース管理装置10のみで管理される。
【0086】
<個別分配金算出方法>
コワーキングスペース提供施設70のオーナーに対し、所定期間(例えば1ヶ月)ごとに、定額料金プランを利用する会員の会費から、個別分配金が支払われる。ここでは、コワーキングスペース提供施設70へ支払われる個別分配金の算出方法について説明する。図8は、定額料金プランの会費の内訳を例示する図である。図8に示すように、定額料金プランの会費600は、運営者手数料610、代理店手数料620、および分配金630で構成されている。
【0087】
運営者手数料610は、コワーキングスペース管理システム1(コワーキングスペース管理装置10)の運営者が受け取る手数料である。代理店手数料620は、会員とコワーキングスペース管理システム1の利用契約を行った代理店が受け取る手数料である。そして、分配金630は、コワーキングスペース提供施設70のオーナーへ支払われる個別分配金の原資である。
【0088】
図8(a)は、基準料金クラス(料金クラス1)のコワーキングスペース提供施設70のみ使用可能な定額料金プランに対応しており、分配金は第1分配金D1のみで構成される。図8(b)は、基準料金クラス1より1段階高い料金クラス2までのコワーキングスペース提供施設70を使用可能な定額料金プランに対応しており、分配金は第1分配金D1、第2分配金D2で構成される。図8(c)は、料金クラス2よりさらに高い料金クラスnまでのコワーキングスペース提供施設70を使用可能な定額料金プランに対応しており、分配金は第1分配金D1、第2分配金D2、・・・、第n分配金Dnで構成される。
【0089】
以下では、コワーキングスペース提供施設用分配金630を各コワーキングスペース提供施設70のオーナーへ支払う金額の算出方法を説明する。図9は、コワーキングスペース提供施設に支払われる個別分配金の算出方法を例示するフロー図である。
【0090】
ステップS310において、コワーキングスペース管理装置10は、会員の利用実績をストレージ15から読み出す。このとき、読み出される利用実績は、所定期間に会員が利用したコワーキングスペース提供施設、対応する料金クラス、利用時間等の情報である。また、ステップS310では、会員1人分の利用実績のみが読み出されてもよいし、複数会員分の利用実績がまとめて読み出されてもよい。
【0091】
図10は、所定期間における会員のコワーキングスペースの利用実績を例示する図である。図10(a)は、料金クラス1のみを利用した場合の利用実績を示している。図10(b)は、料金クラス1、2を利用した場合の利用実績を示している。図10(c)は、料金クラス1、2、3を利用した場合の利用実績を示している。
【0092】
ステップS320において、コワーキングスペース管理装置10は、料金クラスごとに、コワーキングスペース提供施設70の利用時間の合計(クラス利用時間T)を算出する。例えば、図10(a)では、料金クラス1のコワーキングスペース提供施設70のみが使用されており、料金クラス1のコワーキングスペース提供施設70のクラス利用時間(第1クラス利用時間T1)は50時間である。図10(b)では、料金クラス1、2のコワーキングスペース提供施設70が使用されている。料金クラス1のコワーキングスペース提供施設70のクラス利用時間(第1クラス利用時間T1)は30時間であり、料金クラス2のコワーキングスペース提供施設70のクラス利用時間(第2クラス利用時間T2)は20時間である。図10(c)では、料金クラス1、2、3のコワーキングスペース提供施設70が使用されている。料金クラス1のコワーキングスペース提供施設70のクラス利用時間(第1クラス利用時間T1)は30時間であり、料金クラス2のコワーキングスペース提供施設70のクラス利用時間(第2クラス利用時間T2)は20時間であり、料金クラス3のコワーキングスペース提供施設70のクラス利用時間(第3クラス利用時間T3)は50時間である。
【0093】
ステップS330において、コワーキングスペース管理装置10は、各コワーキングスペース提供施設70の利用時間t、各料金クラスのクラス利用時間T、および各料金クラスの分配金(D1、D2、・・・)に基づき、1会員の利用実績に対する各コワーキングスペース提供施設70の個別分配金を算出する。
【0094】
図10(a)における、コワーキングスペース提供施設A、B、Cの個別分配金ma、mb、mcは以下のように算出される。
ma=D1*(ta/T1)=D1*(10/50)
mb=D1*(tb/T1)=D1*(20/50)
mc=D1*(tc/T1)=D1*(20/50)
【0095】
図10(b)における、コワーキングスペース提供施設A、B、Cの個別分配金ma、mb、mcは以下のように算出される。
ma=D1*(ta/(T1+T2))
=D1*(10/50)
mb=D1*(tb/(T1+T2))
=D1*(20/50)
mc=D1*(tc/(T1+T2))+D2*(tc/T2)
=D1*(20/50)+D2*(20/20)
【0096】
図10(c)における、コワーキングスペース提供施設A、B、C、Dの個別分配金ma、mb、mc、mdは以下のように算出される。
ma=D1*(ta/(T1+T2+T3))
=D1*(10/100)
mb=D1*(tb/(T1+T2+T3))
=D1*(20/100)
mc=D1*(tc/(T1+T2+T3))+D2*(tc/(T2+T3))
=D1*(20/100)+D2*(20/70)
md=D1*(td/(T1+T2+T3))+D2*(td/(T2+T3))
+D3*(td/T3)
=D1*(50/100)+D2*(50/70)+D3*(50/50)
【0097】
このように、各コワーキングスペース提供施設の個別分配金は、自身より低い料金クラスに対応する分配金から算出される個別分配金(第1個別分配金)、および自身の料金クラスに対応する分配金から算出される個別分配金(第2個別分配金)からなる。
【0098】
また、自身より低い料金クラスに対応する分配金から算出される第1個別分配金は、自身の料金クラスを含むすべての料金クラスのそれぞれのクラス利用時間を合計したトータル利用時間(第1トータル利用時間)に対する自身のコワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき算出される。したがって、料金クラス1のコワーキングスペース提供施設については、第1個別分配金は支払われず、第2個別分配金のみが支払われる。そして、料金クラス2以上のコワーキングスペース提供施設については、第1個別分配金および第2個別分配金の両方が支払われる。
【0099】
そして、自身の料金クラスに対応する分配金から算出される第2個別分配金は、自身の料金クラスおよび自身より高い料金クラスのクラス利用時間を合計したトータル利用時間(第2トータル利用時間)に対する自身のコワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき算出される。
【0100】
図10に当てはめると、第1料金クラスのコワーキングスペース提供施設の個別分配金は、すべての料金クラス(第1料金クラス、第2料金クラス、第3料金クラス)のクラス利用時間のトータル時間、および自身のコワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき算出される。第2料金クラスのコワーキングスペース提供施設については、第2料金クラス、第3料金クラスのクラス利用時間のトータル時間、および自身のコワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき算出される。第3料金クラスのコワーキングスペース提供施設については、第3料金クラスのクラス利用時間、および自身のコワーキングスペース提供施設の利用時間に基づき算出される。
【0101】
ステップS340では、すべての会員に対する個別分配金の算出が行われたかどうかが判断される。個別分配金の算出を行っていない会員がいるため、すべての会員に対する個別分配金の算出が行われていない場合(No)、ステップS310~S330が再度行われ、まだ個別分配金の算出が行われていない会員に対する個別分配金の算出が行われる。
【0102】
一方、すべての会員に対する個別分配金の算出が行われている場合(Yes)、ステップS350に移行する。コワーキングスペース管理装置10は、これまでのステップで算出したすべての会員の個別分配金を集計し、各コワーキングスペース提供施設の個別分配金を算出する。これらのステップが行われると、個別分配金の算出に係る図10のフローは終了する。
【0103】
<本実施の形態による主な効果>
本実施の形態によれば、定額料金プランを利用する会員による、コワーキングスペースを提供するコワーキングスペース提供施設の利用実績に基づき、コワーキングスペース提供施設へ支払う個別分配金が算出される。この構成によれば、複数のコワーキングスペース提供施設間で個別分配金を公平に支払うことが可能となる。
【0104】
また、本実施の形態によれば、対象のコワーキングスペース提供施設の料金クラスに応じて、第1個別分配金と第2個別分配金とが算出されるので、複数のコワーキングスペース提供施設間で個別分配金をより公平に支払うことが可能となる。
【0105】
また、本実施の形態によれば、会員ごとに個別分配金が算出され、すべての会員に対する個別分配金が算出されると、すべての会員の個別分配金が集計され、それぞれのコワーキングスペース提供施設の個別分配金が算出される。この構成によれば、個別分配金の算出におけるデータ量が軽減されるので、演算に係る負荷が軽減される。
【0106】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、定額料金プランの会員が、事前予約をすることなくコワーキングスペースを利用する場合について説明する。図11は、本発明の実施の形態2に係るコワーキングスペースの利用方法を例示するフロー図である。図11図7と類似しているため、図7と重複する箇所の説明は適宜省略する。
【0107】
利用を希望するコワーキングスペース提供施設70に到着すると、ユーザは、ユーザ端末30を操作して、コワーキングスペース利用アプリケーションを起動させる(ステップS110)。なお、ユーザは、利用を希望するコワーキングスペース提供施設70、あるいは、利用を希望するコワーキングスペース提供施設70およびその周辺のコワーキングスペース提供施設70の空席情報を事前に確認しておくことが望ましい。
【0108】
この後に実行される、入場用アクセスキーの読み込み(ステップS120)、入場用アクセスキーの送信および利用開始手続の実行(ステップS130)は、実施の形態1と同様である。
【0109】
ステップS140において、コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ端末30から入場用アクセスキーが送信されると、ユーザ認証を行う。コワーキングスペース管理装置10は、例えばユーザのログインIDに基づき、認証対象ユーザを特定する。そして、コワーキングスペース管理装置10は、ユーザアカウント情報を参照し、認証対象ユーザが定額料金プランを利用しているかどうかの確認を行う。
【0110】
そして、認証対象ユーザが定額料金プランの会員でない場合、コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ認証に失敗したと判断する(No)。この場合、コワーキングスペース管理装置10は、認証対象ユーザのユーザ端末30へ認証に失敗したことを通知し(ステップS240)、フローが終了する。なお、ユーザが再度ユーザ認証を行いたい場合、図11のフローが再度実行される。
【0111】
一方、ステップS140において、認証対象ユーザが定額料金プランの会員である場合、コワーキングスペース管理装置10は、ユーザ認証に成功したと判断する(Yes)。
【0112】
これ以降のステップは、ステップS180において、コワーキングスペース提供施設70内へ入場した会員が空いているコワーキングスペースを利用すること以外は、図7と同様の処理が行われる。
【0113】
なお、本実施の形態は、定額料金プランを利用する会員以外の会員に対して適用されても構わない。ただし、決済方法(例えばクレジットカード支払い、銀行口座引き落とし)が登録されていることを条件としてもよい。この場合、ステップS140において、認証対象の会員の決済方法が登録されているかどうかが、ユーザ認証の条件となる。決済方法が登録されていない場合(No)はステップS240の処理が行われ、決済方法が登録されている場合はステップS160の処理が行われる。また、定額料金プランを利用しない会員については、ステップS220において、利用料金の算出および保存が行われる。
【0114】
本実施の形態によれば、会員は、事前予約をすることなくコワーキングスペースを利用することが可能となる。
【0115】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。前述の実施の形態2では、会員が事前予約をすることなくコワーキングスペースを利用する場合について説明した。しかし、コワーキングスペース提供施設70に入場しても、コワーキングスペースに空きがない場合もあり得る。そこで、本実施の形態では、コワーキングスペースの空き状況を考慮したコワーキングスペースの利用方法について説明する。
【0116】
図12は、本発明の実施の形態3に係るコワーキングスペースの利用方法を例示するフロー図である。図12は、図11のステップS140とステップS160との間にステップS350が追加されている。また、本実施の形態においても、図7図11と重複する内容についての説明は適宜省略される。
【0117】
ステップS140においてユーザ認証が成功すると、コワーキングスペース管理装置10は、ステップS350に移行し、会員が利用を希望するコワーキングスペース提供装置70にコワーキングスペースの空きがあるか否かを判定する。例えば、コワーキングスペース管理装置10は、ユーザが利用を希望するコワーキングスペース提供施設70のコワーキングスペースの総数とコワーキングスペースの現在の利用者数とを比較し、コワーキングスペースの空き状況を確認する。そして、現在の利用者数がコワーキングスペースの総数と同じである場合、コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペースに空きがないと判断し(No)、空きがないことをユーザに通知し(ステップS240)、フローが終了する。
【0118】
一方、現在の利用者数がコワーキングスペースの総数より少ない場合、コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペースに空きがあると判断し(Yes)、ドアロック装置65の解錠に関するステップS160-S170の処理を行う。また、ステップS160において、コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペースの現在の利用者数を更新し、ストレージ15に保存する。また、ステップS220において、コワーキングスペース管理装置10は、コワーキングスペースの現在の利用者数を更新する。その他のステップにおける処理は、実施の形態2と同様である。
【0119】
本実施の形態によれば、事前予約をすることなくコワーキングスペースを利用することが可能となる。また、コワーキングスペースの空き状況を反映させたユーザ認証を行うことが可能となる。
【0120】
(その他の実施の形態)
前述の各実施の形態では、コワーキングスペース提供施設70のドアロック装置60の解錠方法(図1図7図11図12等)について説明した。このような、解錠方法は、コワーキングスペース管理システム1を提供する事業に限定されるものではない。
【0121】
例えば、オフィス管理事業(出入口やロッカー等のロック装置)、貸しスペース事業(出入口やロッカー等のロック装置)、住宅管理事業(出入口等のロック装置)、レンタカー事業(ドアやハンドル等のロック装置)、シェア自転車事業(車輪やハンドル等のロック装置)等、ロック装置を利用する各事業にも前述の解錠方法を適用することができる。すなわち、これらの事業を提供する事業者の管理装置が、クラウドを介して、各ロック装置を提供するロック装置メーカーの管理装置と接続されることで、事業者の管理装置からロック装置の解錠をスムーズに行うことができる。また、これにより、システムの汎用性が向上し、これらの事業においても、ロック装置の構成や更新を自在に行うことが可能である。
【0122】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えなくてもよい場合がある。
【0123】
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態や変形例等の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。なお、図面に記載した各要素や要素間の相対的なサイズは、本発明を分かりやすく説明するため簡素化・理想化しており、実装上はより複雑になる場合がある。
【符号の説明】
【0124】
1…コワーキングスペース管理システム、10…コワーキングスペース管理装置、30…ユーザ端末、50…施設端末、60…ドアロック装置、70…コワーキングスペース提供施設、90…ネットワーク。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12