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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128713
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】空洞設備用足場の水平調整機構
(51)【国際特許分類】
   E04G 3/24 20060101AFI20230907BHJP
   E04G 1/14 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
E04G3/24 301A
E04G1/14 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033260
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】000167233
【氏名又は名称】光洋機械産業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】田中 圭一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 健太
(72)【発明者】
【氏名】滝澤 颯太
(57)【要約】
【課題】上層の足場ブロックを設置するとき、それが水平状態になるようにかつスムーズに設置することのできる空洞設備用足場の水平調整機構を提供する。
【解決手段】本発明は、内部に空洞を有するボイラ炉に対して複数の足場ブロック30を積み上げて設置することにより構築される空洞設備用足場1の水平調整機構であって、各足場ブロック30は、現場作業者が作業を行う作業床部を支持する平面視矩形状のフレーム部3と、フレーム部3の長手方向側面に沿ってそれぞれ設けられ、両端部から斜め方向にそれぞれ延びる一対の斜材9と、一対の斜材9の先端部に接続されるとともに一対の斜材9に対して傾斜自在に接続される連結部材10とを備え、一対の斜材9及び連結部材10には、連結部材10の傾斜角度を規制する傾斜規制手段が設けられている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空洞を有する空洞設備に対して複数の足場ブロックを積み上げて設置することにより構築される空洞設備用足場の水平調整機構であって、
前記各足場ブロックは、
現場作業者が作業を行う作業床部を支持する平面視矩形状のフレーム部と、
前記フレーム部の両端部から高さ方向に延びる一対の支柱部と、
前記フレーム部の長手方向側面に沿ってそれぞれ設けられ、両端部から斜め方向にそれぞれ延びる一対の斜材と、
前記一対の斜材の先端部に接続されるとともに前記一対の斜材に対して傾斜自在に接続される連結部材と、を備え、
前記一対の斜材及び前記連結部材には、
前記連結部材の傾斜角度を規制する傾斜規制手段が設けられていることを特徴とする、空洞設備用足場の水平調整機構。
【請求項2】
前記各斜材は、
それぞれの先端部の角部に斜め方向に切り欠けられた面取り部が形成されており、
前記連結部材は、
対向配置された一対の平板状の側面部と、
前記一対の側面部同士を接続するとともに前記側面部同士の中央内側で延びる接続部とによって構成されており、
前記傾斜規制手段は、
前記一対の斜材の前記面取り部がそれぞれ前記連結部材の前記接続部に当接されるとともに、前記一対の斜材の前記面取り部同士が当接されることにより、前記連結部材の傾斜角度を規制する、請求項1に記載の空洞設備用足場の水平調整機構。
【請求項3】
前記連結部材は、
当該足場ブロックの上方に設置される他の足場ブロックの前記フレーム部と連結するために用いられる、請求項1または2に記載の空洞設備用足場の水平調整機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば火力発電所のボイラ炉といった空洞設備においてその内部に設けられる空洞設備用足場の水平調整機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば火力発電所のボイラ炉といった空洞設備は、内部に空洞を有する略中空四角柱状に形成され、その底部は下方に向かうほど先細りとなったホッパー構造とされている(例えば特許文献1参照)。この底部Bには、図7に示すような空洞設備用足場1が組み立てられて設けられ、空洞設備用足場1は、例えばボイラ炉内部の補修等のメンテナンス時において用いられる。空洞設備用足場1は、所定の間隔を隔ててボイラ炉の底部Bの長手方向に複数設けられる。
【0003】
空洞設備用足場1は、図8に示すように、複数の足場ブロック30(以下、足場ブロックを総称する場合、符号30を用いる)がそれぞれ例えばクレーン等で吊り上げられて移動され所望位置に設置されてなる。空洞設備用足場1では、底部Bの最下部に第1足場ブロック31が設置され、その上層に第2足場ブロック32及び第3足場ブロック33が側面方向から見て左右略対称に設置され、さらにその上層に左右方向に広がるように3つの足場ブロック30が設置される。
【0004】
ここで、例えば第1足場ブロック31は、図9に示すように、一対の側面壁部35を有する枠状のフレーム36、フレーム36上に載置されて設けられた作業床37、フレーム36の両端部から高さ方向に延びた一対の門型支柱38、フレーム36の両端部から斜め方向に延び略山状に形成された一対の斜材39、及び一対の門型支柱38の間に設けられた一対の手摺部40等によって概略構成される。
【0005】
一対の斜材39のそれぞれの上端部には、これらを連結する連結部材41が設けられている。連結部材41は、図10に示すように、対向配置された一対の側面部42と、これら側面部42同士を接続する接続部43とを有しており、側面視で略H字状に形成されている。連結部材41において接続部43の下側の凹部には、一対の斜材39がその上端部が嵌め込まれるようにして回動自在に接続されている。一方、接続部43の上側の凹部には、図示していないが、上層の第2及び第3足場ブロック32,33のフレーム36が嵌め込まれるようにして連結され、第1足場ブロック31に第2及び第3足場ブロック32,33が設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9-184283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、第1足場ブロック31に各足場ブロック32,33が設置される前においては、連結部材41に対して上方から押さえ付けるものがないため、連結部材41は、一対の斜材39に対して傾斜自在の状態になっている。そのため、図11(a)に示すように、連結部材41は、その接続部43の下側の端(図中A参照)が一方の斜材39に当接されるまで傾き、例えば約45度以上の角度に極端に傾いた状態になる場合がある。
【0008】
このように連結部材41が極端に傾いた状態のまま、例えば第2足場ブロック32が設置されようとすると、図12に示すように、第2足場ブロック32のフレーム36が連結部材41の上側の凹部に乗り上げてしまい、第2足場ブロック32を水平に設置できないことがある。そのため、空洞設備用足場1を組み立てる現場作業者は、第1足場ブロック31の上方に第2足場ブロック32を設置するとき、第1足場ブロック31の一対の斜材39をそれぞれ両手で支持し連結部材41の水平状態を維持した上で、第2足場ブロック32を設置しなければならず、非常に煩わしい作業が発生するといった問題点があった。
【0009】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、上層の足場ブロックを設置するとき、それが水平状態になるようにかつスムーズに設置することのできる空洞設備用足場の水平調整機構を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によって提供される空洞設備用足場の水平調整機構は、内部に空洞を有する空洞設備に対して複数の足場ブロックを積み上げて設置することにより構築される空洞設備用足場の水平調整機構であって、前記各足場ブロックは、現場作業者が作業を行う作業床部を支持する平面視矩形状のフレーム部と、前記フレーム部の両端部から高さ方向に延びる一対の支柱部と、前記フレーム部の長手方向側面に沿ってそれぞれ設けられ、両端部から斜め方向にそれぞれ延びる一対の斜材と、前記一対の斜材の先端部に接続されるとともに前記一対の斜材に対して傾斜自在に接続される連結部材と、を備え、前記一対の斜材及び前記連結部材には、前記連結部材の傾斜角度を規制する傾斜規制手段が設けられていることを特徴としている。
【0011】
本発明の空洞設備用足場の水平調整機構において、前記各斜材は、それぞれの先端部の角部に斜め方向に切り欠けられた面取り部が形成されており、前記連結部材は、対向配置された一対の平板状の側面部と、前記一対の側面部同士を接続するとともに前記側面部同士の中央内側で延びる接続部とによって構成されており、前記傾斜規制手段は、前記一対の斜材の前記面取り部がそれぞれ前記連結部材の前記接続部に当接されるとともに、前記一対の斜材の前記面取り部同士が当接されることにより、前記連結部材の傾斜角度を規制するとよい。
【0012】
本発明の空洞設備用足場の水平調整機構において、前記連結部材は、当該足場ブロックの上方に設置される他の足場ブロックの前記フレーム部と連結するために用いられるとよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、足場ブロックに設けられる一対の斜材と、それらの先端部に接続される連結部材とには、連結部材の傾斜角度を規制する傾斜規制手段が設けられている。そのため、上層の足場ブロックを設置するとき、連結部材が極端に傾いたことにより上層の足場ブロックがそれに乗り上げるといったことがなく、上層の足場ブロックをそれが水平状態になるようにかつスムーズに設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の空洞設備用足場の水平調整機構が適用される第1足場ブロックの構成を示す概略斜視図である。
図2】斜材の外形を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。
図3】連結部材の外形を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。
図4】仮に連結部材が水平状態の場合の、斜材と連結部材の接続状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図5】連結部材が傾いた場合の、斜材と連結部材の接続状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図6】第1足場ブロックと第2足場ブロックとの連結状態を示す図である。
図7】空洞設備の概略斜視図である。
図8図7に示す空洞設備に設置される空洞設備用足場の概略側面図である。
図9】従来の足場ブロックを示す概略斜視図である。
図10】仮に連結部材が水平状態の場合の、従来の斜材と連結部材の接続状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図11】連結部材が傾いた場合の、従来の斜材と連結部材の接続状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図12】従来の第1足場ブロックと第2足場ブロックとの連結状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0016】
なお、以下の説明においては、[背景技術]の欄で参照した図を再び参照する。また、[背景技術]の欄で説明した部材と同じものについては同符号で示す。
【0017】
本実施形態に係る空洞設備用足場1の水平調整機構は、例えば火力発電所のボイラ炉といった空洞設備に適用される。火力発電所のボイラ炉は、その全体構造が内部に空洞を有する略中空四角柱状に形成されており、その底部Bは、図7に示したように、下方に向かうほど先細りとなったホッパー構造とされている。
【0018】
空洞設備用足場1は、図8に示したように、複数の足場ブロック30が積み重ねられてなる。空洞設備用足場1は、ボイラ炉の最下部に設置される第1足場ブロック31と、その上層に側面方向から見て左右略対称に設置される第2足場ブロック32及び第3足場ブロック33と、さらにその上層に左右方向に広がるように設置される3つの足場ブロック30とから構成される。
【0019】
図1は、本発明の空洞設備用足場1の水平調整機構が適用される第1足場ブロック31の構成を示す概略斜視図である。
【0020】
第1足場ブロック31では、枠状(図略)のフレーム3の上部に略平板状の作業床4が支持されて設けられている。フレーム3は、平面視で略長方形状の本体部(図略)と、作業床4の長手方向に沿って本体部の左右端部から立設された一対の側面壁部5とからなる。作業床4は、この上面において現場作業者が作業を行うためのものである。
【0021】
フレーム3の両端部には、一対の側面壁部5同士を結びかつ高さ方向に延びた一対の門型支柱7が連接部材6を介してそれぞれ設けられている。一対の門型支柱7は、フレーム3の両端部において対向して設けられている。これら門型支柱7は、この第1足場ブロック31の上部に設置される第2足場ブロック32または第3足場ブロック33を支持するためのものである。各門型支柱7は、それぞれの上端に第2及び第3足場ブロック32,33と連結するための側面視で略コの字状に形成されて連結部材8がそれぞれ設けられている。
【0022】
一対の門型支柱7同士の間には、略山状に形成された一対の斜材9が連接部材6を介してそれぞれ設けられている。一対の斜材9は、この第1足場ブロック31の上部に設置される第2足場ブロック32または第3足場ブロック33を支持するためのものである。一対の斜材9は、フレーム3の長手方向の側面に沿ってそれぞれ設けられており、各斜材9は、フレーム3の両側面壁部5に沿って門型支柱7の下部から互いに接近するように斜め方向にそれぞれ延び、先端部において連結部材10に接続されている。斜材9及び連結部材10については、後述する。
【0023】
また、一対の門型支柱7同士の間には、フレーム3の両側面壁部5に沿って左右方向に延びる一対の手摺部11が設けられている。一対の手摺部11のそれぞれは、左右方向に延びる上さん、中さん、下さん、及びそれらを接続するように上下方向に延びる3本の接続部材によって構成される。一対の手摺部11は、作業床4上で作業する現場作業者の墜落を防止するためのものである。
【0024】
フレーム3の両端部には、斜め方向に広がるように延びる一対の梯子部材12がそれぞれ設けられている。各梯子部材12は、第1足場ブロック31の上部に設置される第2及び第3足場ブロック32,33のそれぞれのベースプレート14(後述)を支持するためのものである。
【0025】
フレーム3の四方端には、高さ方向に延びるジャッキボルト13がそれぞれ設けられ、ジャッキボルト13の下端には、略平板状のベースプレート14がそれぞれ設けられている。ベースプレート14は、斜面を有する底部Bに沿うように第1足場ブロック31を支持するために斜め方向に傾けられて配置されている。
【0026】
ここで、上述した、それぞれの斜材9は、図2に示すように、全体形状が長尺の角パイプ状に形成されている。斜材9の両端部であって正面側(図2(a)参照)及び背面側の左右角部においては、斜め方向に切り欠けられた面取り部16がそれぞれ形成されている。斜材9の両端部近傍には、貫通孔17がそれぞれ形成されている。各貫通孔17の周囲には、略ホームベース状の補強片18がそれぞれ設けられている。
【0027】
連結部材10は、図3に示すように、正面視で略台形状に形成されかつ対向配置された一対の略平板状の側面部21と、一対の側面部21同士を接続する接続部22とによって構成されており、側面視で略H字状に形成されている(図3(b)参照)。接続部22は、側面部21の中央内側において横方向に延びて形成されている。連結部材10は、下側の凹部において一対の斜材9同士の上端部が回動自在とされる一方、上側の凹部において第2及び第3足場ブロック32,33を連結してそれらを支持するものである。
【0028】
各側面部21には、接続部22より下側の領域において2つの貫通孔23がそれぞれ形成されており、それぞれの貫通孔23に挿入されるボルト24(図4(b)参照)によって一対の斜材9の上端部が接続される。
【0029】
各側面部21には、接続部22より上側の領域において3つの貫通孔25がそれぞれ形成されており、それぞれの貫通孔25に挿入されるボルト(図略)によって第2及び第3足場ブロック32,33のフレーム3が連結される。両側面部21の上端は、側面視で左右に広がるようにテーパ状に形成されており(図3(b)参照)、第2及び第3足場ブロック32,33が設置される際、それらのフレーム3が連結部材10の内側に進入し易いようになっている。
【0030】
ここで、図4に示すように、仮に連結部材10が水平状態の場合(通常、連結部材10は自重により傾いた状態となる。)、連結部材10の側面部21における2つの貫通孔23(図4(a)では図略)の中心同士の距離L1(図4(a)参照)は、一対の斜材9のそれぞれの向かい合う面取り部16同士の間に若干の隙間S1が生じるような長さとされている。
【0031】
また、貫通孔23の中心と接続部22との最短距離L2(同図参照)は、一対の斜材9のそれぞれ左右反対側に形成された面取り部16と接続部22との間に若干の隙間S2が生じるような長さとされている。このように、一対の斜材9及び連結部材10には、上記のような隙間S1,S2による、いわゆる遊びが設けられている。
【0032】
一対の斜材9及び連結部材10には、上述したように遊びが設けられているため、例えば第1足場ブロック31がボイラ炉の底部Bに設置された後、第2及び第3足場ブロック32,33が設置される前においては、連結部材10は、図5に示すように、その自重により傾斜された状態となる。
【0033】
本願発明では、従来の構成のように、一対の斜材9の上端部において連結部材10が極端に傾斜する(図11参照)のではなく、連結部材10の傾斜角度が所定角度(例えば12°)以下になるように規制されている。すなわち、連結部材10が自重により傾くとき、それぞれの斜材9の面取り部16の角部が接続部22の下面にそれぞれ当接するとともに(図5(a)のT1,T2参照)、それぞれの斜材9の面取り部16同士が当接される(同図のT3参照)。これにより、連結部材10は、図5に示す傾斜状態での傾斜角度より大きな角度で傾くことがない。
【0034】
上記のような連結部材10の傾斜角度が規制された状態で第1足場ブロック31の上方に例えば第2足場ブロック32が設置される場合、第2足場ブロック32のフレーム3が連結部材10の上側の凹部に嵌まり込む。このとき、第2足場ブロック32自体の荷重が連結部材10にかかるが、連結部材10の傾斜角度は極端に大きくないので、連結部材10は、図6に示すように、傾斜した状態から水平状態に自然に移行する。そして、第2足場ブロック32のフレーム3は、連結部材10の接続部22上に設置される。
【0035】
その後、第2足場ブロック32のフレーム3の側面壁部5と、第1足場ブロック31の連結部材10とがボルト止めされ、第1足場ブロック31と第2足場ブロック32とは、強固に連結される。
【0036】
このように、一対の斜材9及び連結部材10には、遊びが設けられているので、第1足場ブロック31の上方に、上層の第2足場ブロック32が設置された場合、第2足場ブロック32は、それが水平状態になるようにかつスムーズに設置することができる。そのため、現場作業者は、従来の構成のように、一対の斜材39をそれぞれ両手で支持し連結部材41の水平状態を維持した上で、第2足場ブロック32を設置しなければならないといった、非常に煩わしい作業を行う必要がない。したがって、第1足場ブロック31の上方に第2足場ブロック32を設置する際の作業性を向上させることができる。
【0037】
なお、図5では、連結部材10が左方向に傾いた状態を示しているが、連結部材10は右方向に傾くことも当然にある。また、このような連結部材10が傾斜する状態は、第1足場ブロック31のみに生じるものではなく、上方に足場ブロック30が設置されないときに、第2足場ブロック32や第3足場ブロック33等においても生じる。
【0038】
なお、本発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記した斜材9、連結部材10、足場ブロック30を構成するその他の部材は、上記した実施形態の形状、大きさ、数量及び位置関係等に限るものではない。
【符号の説明】
【0039】
1 空洞設備用足場
3 フレーム
4 作業床
7 門型支柱
9 斜材
10 連結部材
16 面取り部
21 側面部
22 接続部
30 足場ブロック
31 第1足場ブロック
32 第2足場ブロック
33 第3足場ブロック
B 底部(ボイラ炉の)
S1,S2 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12