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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128826
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】充電制御装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/02 20060101AFI20230907BHJP
   B64C 27/08 20230101ALI20230907BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230907BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20230907BHJP
   B64C 13/18 20060101ALI20230907BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20230907BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20230907BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20230907BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
G08G5/02 A
B64C27/08
B64C39/02
B64D27/24
B64C13/18 Z
G01C21/34
H01M10/44 Q
H01M10/48 P
H02J7/35 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033455
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】二村 龍太郎
(72)【発明者】
【氏名】星野 邦人
(72)【発明者】
【氏名】浅野 大樹
(72)【発明者】
【氏名】吉川 悟史
(72)【発明者】
【氏名】春原 一史
(72)【発明者】
【氏名】川原 英樹
【テーマコード(参考)】
2F129
5G503
5H030
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA11
2F129BB03
2F129DD13
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD25
2F129DD46
2F129DD53
2F129EE02
2F129EE52
2F129EE58
2F129EE67
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE92
2F129EE95
2F129EE96
2F129FF02
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF42
2F129FF57
2F129FF59
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF72
2F129FF75
2F129GG11
2F129GG17
5G503AA06
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503EA05
5H030AA01
5H030AS01
5H030BB07
5H030FF41
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB09
5H181CC04
5H181EE12
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF22
5H181LL01
5H181LL09
5H181MC15
5H181MC19
(57)【要約】
【課題】再生可能エネルギーにより充電可能なバッテリを備えたドローンを、充電のために適切な着陸場所に着陸させること。
【解決手段】充電可能なバッテリを備えたドローン1の充電制御装置である制御部20であって、バッテリ13の残量を検知する検知部として機能する充電回路23と、地図情報を取得する地図情報取得部25と、ドローン1の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部21と、バッテリ13の残量が閾値以下になった場合に、充電のための着陸が必要であると判定する判定部24と、充電が必要であると判定された場合、地図情報と位置情報とに基づいて、バッテリ13の充電のためにドローン1が着陸可能な着陸場所を探索する探索部26と、ドローン1の飛行を制御する飛行制御部31と、を備え、飛行制御部31は、探索部26の探索結果に基づいて、着陸場所にドローン1を着陸させるように制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電可能なバッテリを備えたドローンの充電制御装置であって、
前記バッテリの残量を検知する検知部と、
地図情報を取得する地図情報取得部と、
前記ドローンの現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記検知部によって検知された前記残量が閾値以下になった場合に、充電のための着陸が必要であると判定する判定部と、
前記判定部により充電が必要であると判定された場合、前記地図情報取得部によって取得された地図情報と、前記位置情報取得部によって取得された位置情報とに基づいて、前記バッテリの充電のために前記ドローンが着陸可能な着陸場所を探索する探索部と、
前記ドローンの飛行を制御する飛行制御部と、
を備え、
前記飛行制御部は、前記探索部の探索結果に基づいて、前記着陸場所に前記ドローンを着陸させるように制御する、
充電制御装置。
【請求項2】
前記位置情報に基づいて、前記ドローンの周辺の気象情報、電波障害を示す情報および視界不良を示す情報の少なくともいずれかを含む周辺情報を取得する周辺情報取得部、
を備え、
前記判定部は、前記周辺情報取得部によって取得された前記周辺情報に基づいて、前記ドローンが飛行困難であると推測される場合に、着陸が必要であると判定する、
請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項3】
前記位置情報に基づいて、前記ドローンの周辺の気象情報を取得する気象情報取得部と、
前記ドローンに設置された風力計から風力情報を取得する風力情報取得部と、
前記ドローンに設置された日射強度計から太陽光情報を取得する太陽光情報取得部と、
前記気象情報取得部によって取得された気象情報と前記風力情報取得部によって取得された前記風力情報と前記太陽光情報取得部によって取得された太陽光情報とに基づいて、太陽光による充電方法、または、風力による充電方法のうち充電時間が短くなると予測される充電方法を決定する決定部と、
を備え、
前記充電可能なバッテリは再生可能エネルギーにより充電する、
請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項4】
前記ドローンの本体に設けられた太陽光による太陽光発電部の形態の変形を制御する変形制御部、
を備え、
前記変形制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記太陽光による充電方法を行う際に、前記太陽光発電部を充電可能な形態に変形させる、
請求項3に記載の充電制御装置。
【請求項5】
前記ドローンの本体に設けられた風力による風力発電部の形態の変形を制御する変形制御部、
を備え、
前記変形制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記風力による充電方法を行う際に、前記風力発電部を充電可能な形態に変形させる、
請求項3に記載の充電制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無人航空機が、電池残量が低いときまたは機械的な問題が生じたとき、移動する輸送車両に無人航空機の着陸が可能な輸送システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-175483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、普及しているドローンは、AC電源によって充電したり、各地に設けられた充電ステーションを利用して充電したりする必要がある。ドローンの充電は、AC電源または充電ステーションなどの充電設備の設置場所に依存する。ドローンは、電池残量がなくなる前に、充電のために充電設備の設置場所まで飛行する必要がある。このようなことから、ドローンを効率的に稼動することが難しい。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、再生可能エネルギーにより充電可能なバッテリを備えたドローンを、充電のために適切な着陸場所に着陸させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る充電制御装置は、充電可能なバッテリを備えたドローンの充電制御装置であって、前記バッテリの残量を検知する検知部と、地図情報を取得する地図情報取得部と、前記ドローンの現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記検知部によって検知された前記残量が閾値以下になった場合に、充電のための着陸が必要であると判定する判定部と、前記判定部により充電が必要であると判定された場合、前記地図情報取得部によって取得された地図情報と、前記位置情報取得部によって取得された位置情報とに基づいて、前記バッテリの充電のために前記ドローンが着陸可能な着陸場所を探索する探索部と、前記ドローンの飛行を制御する飛行制御部と、を備え、前記飛行制御部は、前記探索部の探索結果に基づいて、前記着陸場所に前記ドローンを着陸させるように制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、再生可能エネルギーにより充電可能なバッテリを備えたドローンを、充電のために適切な着陸場所に着陸させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第一実施形態に係る充電制御装置を有するドローンの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、第一実施形態に係る充電制御装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図3図3は、第二実施形態に係る充電制御装置を有するドローンの構成例を示すブロック図である。
図4図4は、第三実施形態に係る充電制御装置を有するドローンの構成例を示すブロック図である。
図5図5は、第三実施形態に係る充電制御装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る充電制御装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0010】
[第一実施形態]
(ドローン)
図1は、第一実施形態に係る充電制御装置である制御部20を有するドローン1の構成例を示すブロック図である。ドローン1は、飛行するための飛行用駆動部18を備える。ドローン1は、目的地まで自律飛行する。ドローン1は、再生可能エネルギーにより充電可能なバッテリ13を備える。ドローン1は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部11と、カメラ12と、バッテリ13と、発電部14と、地図情報記憶部15と、飛行用駆動部18と、変形用駆動部19と、制御部20とを備える。
【0011】
GNSS受信部11は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信する。GNSS受信部11は、受信したGNSS信号を制御部20の位置情報取得部21に出力する。GNSS受信部11は、例えば、GNSS信号を受信可能なGNSS受信回路およびアンテナなどで構成されている。
【0012】
カメラ12は、ドローン1の周辺の映像を撮影するカメラである。本実施形態では、カメラ12は、ドローン1の自律飛行の制御に使用する映像を撮影する。本実施形態では、カメラ12は、ドローン1の着陸場所を探索する際に使用する映像を撮影する。カメラ12は、ドローン1に搭載されている。カメラ12は、例えば、ドローン1の本体に下向きに配置されている。カメラ12は、例えば、ドローン1が飛行を開始してから飛行を終了するまでの間、常時撮影を行う。カメラ12は、撮影した映像を制御部20の映像取得部22へ出力する。
【0013】
バッテリ13は、ドローン1に搭載されている。バッテリ13は、ドローン1の動力源となるバッテリである。バッテリ13は、例えば、風力または太陽光などの再生可能エネルギーにより充電可能である。バッテリ13は、制御部20の充電回路23により充電される。
【0014】
発電部14は、再生可能エネルギーにより発電する。発電部14は、ドローン1の飛行時と充電時とで形態を変更可能である。発電部14は、例えば、風力により発電するプロペラ(風力発電部)、または、太陽光により発電する太陽光パネル(太陽光発電部)である。発電部14は、プロペラと太陽光パネルとを両方備えても、いずれかのみを備えてもよい。
【0015】
プロペラは、飛行に使用するプロペラと共用される。プロペラは、例えば、飛行時と充電時とで向きを変更可能である。プロペラは、例えば、飛行時は回転軸が上下方向と平行な形態であり、充電時は回転軸が水平方向と平行な形態となる。プロペラは、変形用駆動部19によって回転軸の向きを変えられる。
【0016】
太陽光パネルは、飛行時と充電時とで開閉して形態が変化する。太陽光パネルは、例えば、飛行時は閉じられた形態であり、充電時には開かれた形態となる。太陽光パネルは、変形用駆動部19によって開閉される。
【0017】
地図情報記憶部15は、地図情報を記憶する。地図情報は、例えば、等高線などの地形を示す情報を含む。地図情報は、例えば、法律においてドローン1の飛行が許可された飛行エリアを示す飛行エリア情報、または、飛行が禁止された飛行禁止エリアを示す飛行禁止エリア情報の少なくともどちらかを含んでもよい。地図情報は、例えば、建物および道路の情報を含む。地図情報は、例えば、ドローン1の着陸に適した着陸候補エリア情報を含んでもよい。地図情報記憶部15は、記憶している地図情報を制御部20の地図情報取得部25へ出力する。地図情報記憶部15は、通信機能を介して地図情報を取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0018】
飛行用駆動部18は、ドローン1を飛行させるモータである。飛行用駆動部18は、例えば、ドローン1のプロペラの回転を制御するモータである。飛行用駆動部18は、制御部20の飛行用駆動制御部32からの制御信号によって回転が制御される。飛行用駆動部18の回転が制御されることによって、ドローン1が離着陸、前進、旋回、上昇、下降およびホバリングなどの各種飛行動作を行う。
【0019】
変形用駆動部19は、ドローン1の発電部14を変形させるモータである。変形用駆動部19は、例えば、ドローン1のプロペラの向きを制御するモータである。変形用駆動部19は、例えば、ドローン1の太陽光パネルの開閉を制御するモータである。変形用駆動部19は、制御部20の変形用駆動制御部34からの制御信号によって回転が制御される。変形用駆動部19の回転が制御されることによって、発電部14が充電可能な形態に変形される。
【0020】
(制御部)
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置(制御装置)である。制御部20は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部20には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御部20におけるデータの一時記憶などに用いられる。制御部20は、ドローン1を制御する。制御部20は、位置情報取得部21と、映像取得部22と、充電回路23と、判定部24と、地図情報取得部25と、探索部26と、飛行制御部31と、飛行用駆動制御部32と、変形制御部33と、変形用駆動制御部34とを有する。
【0021】
位置情報取得部21は、ドローン1の現在位置を示す位置情報を取得する。位置情報取得部21は、GNSS受信部11が受信した電波に基づいて、ドローン1の現在の位置情報を公知の方法によって算出する。
【0022】
映像取得部22は、カメラ12が撮影した映像を取得する。映像取得部22は、取得した映像を探索部26および飛行制御部31へ出力する。
【0023】
充電回路23は、バッテリ13を充電する充電回路である。充電回路23は、バッテリ13と発電部14とに接続されている。充電回路23は、発電部14において再生可能エネルギーにより発電された電流をバッテリ13へ供給する。
【0024】
充電回路23は、バッテリ13の残量を取得可能である。充電回路23は、バッテリ13の残量を検知する検知部としての機能を有する。
【0025】
判定部24は、充電回路23によって検知されたバッテリ13の残量が閾値以下になった場合に、充電のための着陸が必要であると判定する。判定部24は、充電回路23によって検知されたバッテリ13の残量が例えば10%以下の所定の閾値以下になった場合に、充電のための着陸が必要であると判定する。判定部24は、充電回路23によって検知されたバッテリ13の残量が、目的地までの飛行に必要な量を下回る場合に、充電のための着陸が必要であると判定する。
【0026】
地図情報取得部25は、地図情報記憶部15から地図情報を取得する。より詳しくは、地図情報取得部25は、位置情報取得部21が取得したドローン1の位置情報に基づいて、ドローン1の現在位置から目的地までに関する地図情報を地図情報記憶部15から取得する。
【0027】
探索部26は、判定部24により充電が必要であると判定された場合、地図情報取得部25によって取得された地図情報と、位置情報取得部21によって取得された位置情報とに基づいて、バッテリ13の充電のためにドローン1が着陸可能な着陸場所を探索する。探索部26は、例えば、ドローン1の現在位置から目的地までの経路上に位置する飛行エリア情報から飛行エリア、または、着陸候補エリア情報から着陸候補エリアを着陸場所として探索する。探索部26は、例えば、ドローン1の現在位置から最も近い飛行エリア情報が示す飛行エリア、または、着陸候補エリア情報が示す着陸候補エリアを着陸場所として探索する。探索部26は、例えば、ドローン1の現在位置から目的地までの経路上に位置する飛行禁止エリア情報から、飛行禁止エリア以外を着陸場所として探索する。探索部26は、例えば、ドローン1の現在位置から最も近い飛行禁止エリア情報が示す飛行禁止エリア以外を着陸場所として探索する。探索部26は、例えば、地図情報から、建物および道路を除いた、ドローン1が着陸可能な平坦な場所を着陸場所として探索する。
【0028】
探索部26は、カメラ12が撮影した映像に画像処理を行って、地図情報から探索された着陸場所のうち、実際に着陸可能な着陸場所を探索する。探索部26は、例えば、着陸場所に他の物体が位置することが認識された場合、その着陸場所を除外する。探索部26は、例えば、着陸場所に水溜まりがある、積雪がある、または、汚れているなどしていて着陸に適していないことが認識された場合、その着陸場所を除外する。画像処理を行って、映像から対象を認識する方法は公知の方法を使用可能であり限定されない。
【0029】
探索部26は、例えば、風力によりバッテリ13を充電する場合、地図情報から、周辺より高い地形である場所、または、風が強くなりやすい地形である場所を着陸場所として探索してもよい。
【0030】
探索部26は、例えば、太陽光によりバッテリ13を充電する場合、地図情報から、日当たりのよい開けた地形である場所を着陸場所として探索してもよい。
【0031】
飛行制御部31は、ドローン1の飛行を制御する。飛行制御部31は、位置情報取得部21によって取得されるドローン1の現在位置の位置情報に基づいて、目的地まで自律飛行するように制御する。飛行制御部31は、例えば、図示しない地図情報に基づいて現在位置から目的地までの飛行経路を探索する。飛行制御部31は、探索した飛行経路に沿って、ドローン1が目的地まで自律飛行するように飛行用駆動制御部32に対して制御信号を出力する。飛行制御部31は、例えば、探索した飛行経路および飛行高度を含む制御信号を飛行用駆動制御部32に対して出力する。
【0032】
飛行制御部31は、位置情報に加えて映像取得部22が取得した映像に基づいて、目的地まで自律飛行するように制御してもよい。飛行制御部31は、例えば、映像に画像処理を行って、ドローン1の進路上に障害物が認識された場合、障害物を回避させるように制御する制御信号を出力する。飛行制御部31は、例えば、映像から障害物が認識された場合、ドローン1を旋回、上昇または下降させるように制御する制御信号を出力する。
【0033】
飛行制御部31は、探索部26の探索結果に基づいて、着陸場所にドローン1を着陸させるように制御する。飛行制御部31は、例えば、図示しない地図情報に基づいて現在位置から着陸場所までの飛行経路を探索する。飛行制御部31は、探索した飛行経路に沿って、ドローン1が着陸場所まで自律飛行するように飛行用駆動制御部32に対して制御信号を出力する。飛行制御部31は、例えば、探索した飛行経路および飛行高度を含む制御信号を飛行用駆動制御部32に対して出力する。
【0034】
飛行用駆動制御部32は、飛行用駆動部18を制御する制御信号を出力する。より詳しくは、飛行用駆動制御部32は、ドローン1のプロペラの回転を制御する制御信号を出力する。飛行用駆動制御部32は、飛行制御部31からの制御信号に基づいて、目的地または着陸場所まで自律飛行が行われるように飛行用駆動部18を制御する。
【0035】
本実施形態では、飛行用駆動制御部32は、ドローン1を目的地まで飛行させる。より詳しくは、飛行用駆動制御部32は、飛行制御部31からの制御信号に基づいて、飛行用駆動部18に対して、ドローン1を目的地まで飛行させる制御信号を出力する。飛行用駆動制御部32は、飛行制御部31からの制御信号に基づいて、飛行用駆動部18に対して、ドローン1を旋回、上昇または下降させるように制御する制御信号を出力する。
【0036】
飛行用駆動制御部32は、ドローン1を着陸場所まで飛行させる。より詳しくは、飛行用駆動制御部32は、飛行制御部31からの制御信号に基づいて、飛行用駆動部18に対して、ドローン1を着陸場所まで飛行させて、着陸させる制御信号を出力する。
【0037】
変形制御部33は、発電部14の変形を制御する。変形制御部33は、ドローン1の飛行時と充電時とで発電部14の形態を変更させる制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。変形制御部33は、充電時は充電可能な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。変形制御部33は、充電終了時は飛行の妨げにならない形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。
【0038】
変形制御部33は、例えば、飛行時と充電時とでプロペラの向きを変更させる制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。変形制御部33は、例えば、風力による充電時はプロペラの回転軸を水平方向と平行にしてプロペラを充電可能な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。変形制御部33は、例えば、充電終了時はプロペラの回転軸が上下方向と平行にして飛行可能な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。
【0039】
変形制御部33は、例えば、飛行時と充電時とで太陽光パネルの形態を変更させる制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。変形制御部33は、例えば、太陽光による充電時には太陽光パネルを開いて充電可能な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。変形制御部33は、例えば、充電終了時は太陽光パネルを閉じて飛行の妨げにならない形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。
【0040】
変形用駆動制御部34は、変形用駆動部19を制御する制御信号を出力する。より詳しくは、変形用駆動制御部34は、発電部14の変形を制御する制御信号を出力する。変形用駆動制御部34は、変形制御部33からの制御信号に基づいて、ドローン1の飛行時と充電時とで発電部14の形態を変更させるように変形用駆動部19を制御する。
【0041】
変形用駆動制御部34は、例えば、変形用駆動部19に対して、飛行時と充電時とでプロペラの向きを変更させる制御信号を出力する。より詳しくは、変形用駆動制御部34は、変形制御部33からの制御信号に基づいて、変形用駆動部19に対して、充電時はプロペラの回転軸を水平方向と平行な形態にするための制御信号を出力する。変形用駆動制御部34は、変形制御部33からの制御信号に基づいて、変形用駆動部19に対して、充電終了時はプロペラの回転軸を上下方向と平行な形態にするための制御信号を出力する。
【0042】
変形用駆動制御部34は、例えば、変形用駆動部19に対して、飛行時と充電時とで太陽光パネルの形態を変更させる制御信号を出力する。より詳しくは、変形用駆動制御部34は、変形制御部33からの制御信号に基づいて、変形用駆動部19に対して、充電時には太陽光パネルを開いた形態にするための制御信号を出力する。変形用駆動制御部34は、変形制御部33からの制御信号に基づいて、変形用駆動部19に対して、充電終了時は太陽光パネルを閉じた形態にするための制御信号を出力する。
【0043】
(充電制御装置における処理)
次に、図2を用いて、ドローン1の制御部20における処理の流れについて説明する。図2は、第一実施形態に係る充電制御装置である制御部20における処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、ドローン1の飛行中、図2に示すフローチャートの処理が実行される。図2に示すフローチャートの処理は、ドローン1の起動中、所定期間間隔で繰り返し実行される。ドローン1の起動中、カメラ12は、周辺を撮影して、撮影した映像データを制御部20の映像取得部22に出力する。
【0044】
制御部20は、着陸が必要か判定する(ステップS101)。より詳しくは、制御部20は、判定部24によって、充電回路23によって検知されたバッテリ13の残量が閾値以下になった場合に、充電のための着陸が必要であると判定する。制御部20は、判定部24によって、着陸が必要であると判定する場合(ステップS101でYes)、ステップS102へ進む。制御部20は、判定部24によって、着陸が必要であると判定しない場合(ステップS101でNo)、ステップS101の処理を再度実行する。
【0045】
着陸が必要であると判定する場合(ステップS101でYes)、制御部20は、着陸場所を探索する(ステップS102)。より詳しくは、制御部20は、探索部26によって、地図情報取得部25により取得された地図情報と、位置情報取得部21により取得された位置情報とに基づいて、バッテリ13の充電のためにドローン1が着陸可能な着陸場所を探索する。制御部20は、ステップS103へ進む。
【0046】
制御部20は、着陸場所に着陸する(ステップS103)。より詳しくは、制御部20は、飛行制御部31によって、着陸場所にドローン1を着陸させるように制御する。制御部20は、飛行制御部31によって、例えば、図示しない地図情報に基づいて現在位置から着陸場所までの飛行経路を探索する。制御部20は、飛行制御部31によって、探索した飛行経路に沿って、ドローン1が着陸場所まで自律飛行するように飛行用駆動制御部32に対して制御信号を出力する。制御部20は、飛行制御部31によって、例えば、探索した飛行経路および飛行高度を含む制御信号を飛行用駆動制御部32に対して出力する。制御部20は、ステップS104へ進む。
【0047】
制御部20は、発電部14を変形する(ステップS104)。より詳しくは、制御部20は、変形制御部33によって、発電部14を充電可能な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。制御部20は、変形制御部33によって、例えば、プロペラの回転軸が水平方向と平行な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。または、制御部20は、変形制御部33によって、太陽光パネルが開かれた形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。制御部20は、ステップS105へ進む。
【0048】
制御部20は、バッテリ13を充電する(ステップS105)。より詳しくは、制御部20は、充電回路23によって、発電部14において再生可能エネルギーにより発電された電流をバッテリ13へ供給する。
【0049】
(効果)
上述したように、本実施形態は、再生可能エネルギーにより充電可能なバッテリ13を備えたドローン1の充電が必要であると判定された場合、充電のために適切な着陸場所に着陸させることができる。このように、本実施形態によれば、ドローン1をAC電源または充電ステーションなどの充電設備によらず適切な着陸場所において充電することができる。本実施形態では、ドローン1は、電池残量がなくなる前に充電設備の設置場所まで飛行する必要がなくなる。本実施形態によれば、ドローン1を効率的に稼動することが可能になる。
【0050】
本実施形態では、太陽光による充電方法を行う際に、太陽光パネルを充電可能な形態に変形させることができる。本実施形態によれば、ドローン1において太陽光により発電して、バッテリ13に充電することができる。本実施形態によれば、充電設備によらず適切な着陸場所において充電することができる。
【0051】
本実施形態では、風力による充電方法を行う際に、プロペラを充電可能な形態に変形させることができる。本実施形態によれば、ドローン1において風力により発電して、バッテリ13に充電することができる。本実施形態によれば、充電設備によらず適切な着陸場所において充電することができる。
【0052】
[第二実施形態]
図3を参照しながら、本実施形態に係るドローン1Aについて説明する。図3は、第二実施形態に係る充電制御装置である制御部20Aを有するドローン1Aの構成例を示すブロック図である。以下の説明においては、ドローン1と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。ドローン1Aは、周辺情報取得部27Aを備える点と、制御部20Aの判定部24Aにおける処理が第一実施形態と異なる。
【0053】
周辺情報取得部27Aは、位置情報取得部21が取得したドローン1の位置情報に基づいて、ドローン1Aの周辺における、ドローン1Aの飛行が困難になり得る周辺情報を取得する。本実施形態では、周辺情報取得部27Aは、位置情報取得部21が取得したドローン1の位置情報に基づいて、ドローン1Aの周辺の豪雨、豪雪、強風などのドローン1Aの飛行に適さない気象の気象情報、ドローン1Aの飛行に適さない電波障害を示す情報、および、ドローン1Aの飛行に適さない視界不良を示す情報の少なくともいずれかを含む周辺情報を取得する。
【0054】
判定部24Aは、周辺情報取得部27Aによって取得された周辺情報に基づいて、ドローン1Aが飛行困難であると推測される場合に、着陸が必要であると判定する。判定部24Aは、ドローン1Aの飛行に適していないことを示す周辺情報が取得された場合、着陸が必要であると判定する。
【0055】
上述したように、本実施形態によれば、ドローン1を安全に飛行させることができる。
【0056】
[第三実施形態]
図4図5を参照しながら、本実施形態に係るドローン1Bについて説明する。図4は、第三実施形態に係る充電制御装置である制御部20Bを有するドローン1Bの構成例を示すブロック図である。図5は、第三実施形態に係る充電制御装置である制御部20Bにおける処理の流れを示すフローチャートである。以下の説明においては、ドローン1と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。ドローン1Bは、風力計16Bと日射強度計17Bと気象情報取得部35Bと風力情報取得部36Bと太陽光情報取得部37Bと決定部38Bとを備える点が第一実施形態と異なる。
【0057】
風力計16Bは、ドローン1Bにおける風速を計測する。風力計16Bは、例えば、プロペラの近傍に配置される。風力計16Bは、計測した風速を含む風力情報を制御部20Bの風力情報取得部36Bへ出力する。
【0058】
日射強度計17Bは、ドローン1Bにおける日射強度を計測する。日射強度計17Bは、例えば、太陽光パネルの近傍に配置される。日射強度計17Bは、計測した日射強度を含む太陽光情報を制御部20Bの太陽光情報取得部37Bへ出力する。
【0059】
気象情報取得部35Bは、位置情報取得部21が取得したドローン1Bの位置情報に基づいて、ドローン1Bの周辺の気象情報を取得する。
【0060】
風力情報取得部36Bは、ドローン1Bに設置された風力計16Bから風力情報を取得する。
【0061】
太陽光情報取得部37Bは、ドローン1Bに設置された日射強度計17Bから太陽光情報を取得する。
【0062】
決定部38Bは、気象情報取得部35Bによって取得された気象情報と、風力情報取得部36Bによって取得された風力情報と、太陽光情報取得部37Bによって取得された太陽光情報とに基づいて、太陽光による充電方法、または、風力による充電方法のうち充電時間が短くなると予測される充電方法を決定する。決定部38Bは、例えば、気象情報と風力情報と太陽光情報とに基づいて、風力発電による満充電までの所要時間と、太陽光発電による満充電までの所要時間とを比較して、短い方を充電方法として決定する。決定部38Bは、例えば、気象情報と風力情報とに基づいて、気象情報が示す風速および風力情報が示す風速が風速閾値以上である場合、風力による充電方法に決定する。決定部38Bは、例えば、気象情報と太陽光情報とに基づいて、気象情報が晴であることを示し、太陽光情報が示す日射強度が日射強度閾値以上である場合、太陽光による充電方法に決定する。
【0063】
次に、図5を用いて、ドローン1Bにおける処理の流れについて説明する。図5に示すフローチャートのステップS111、ステップS114の処理は、図2に示すフローチャートのステップS101、ステップS103の処理と同様の処理を行う。
【0064】
着陸が必要であると判定する場合(ステップS111でYes)、制御部20Bは、充電方法を決定する(ステップS112)。より詳しくは、制御部20Bは、決定部38Bによって、気象情報取得部35Bにより取得された気象情報と、風力情報取得部36Bにより取得された風力情報と、太陽光情報取得部37Bにより取得された太陽光情報とに基づいて、太陽光による充電方法、または、風力による充電方法のうち充電時間が短くなると予測される充電方法を決定する。制御部20Bは、ステップS113へ進む。
【0065】
制御部20Bは、着陸場所を探索する(ステップS113)。より詳しくは、制御部20Bは、探索部26によって、地図情報取得部25により取得された地図情報と、位置情報取得部21により取得された位置情報とに基づいて、決定部38Bによって決定された充電方法で充電するためにドローン1Bが着陸可能な着陸場所を探索する。制御部20Bは、ステップS114へ進む。
【0066】
制御部20Bは、発電部14を変形する(ステップS115)。より詳しくは、制御部20Bは、変形制御部33によって、決定部38Bによって決定された充電方法で充電するために発電部14を変形させる。決定部38Bによって風力による充電方法に決定された場合、制御部20Bは、変形制御部33によって、プロペラの回転軸が水平方向と平行な形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。決定部38Bによって太陽光による充電方法に決定された場合、制御部20Bは、変形制御部33によって、太陽光パネルが開かれた形態にするための制御信号を変形用駆動制御部34に対して出力する。制御部20Bは、ステップS116へ進む。
【0067】
制御部20Bは、バッテリ13を充電する(ステップS116)。より詳しくは、制御部20Bは、充電回路23によって、決定部38Bによって決定された充電方法に対応する発電部14により発電された電流をバッテリ13へ供給する。決定部38Bによって風力による充電方法に決定された場合、制御部20Bは、充電回路23によって、プロペラにより発電された電流をバッテリ13へ供給する。決定部38Bによって太陽光による充電方法に決定された場合、制御部20Bは、充電回路23によって、太陽光パネルにより発電された電流をバッテリ13へ供給する。
【0068】
実施形態の変形例として、風力による充電を行う場合は、着陸地点の風向きを検出し、プロペラが風上に向くようにドローン1を着陸させてもよい。また太陽光による充電の場合は、太陽光パネルが太陽に向くようにドローン1を着陸させてもよく、太陽光に向くように太陽光パネルの向きを制御してもよい。
【0069】
上述したように、本実施形態は、ドローン10の充電が必要なときに、効率的に充電することができる。
【0070】
さて、これまで本発明に係るドローン1について説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0071】
図示したドローン1の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
【0072】
ドローン1の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0073】
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 ドローン
11 GNSS受信部
12 カメラ
13 バッテリ
14 発電部
15 地図情報記憶部
18 飛行用駆動部
19 変形用駆動部
20 制御部(充電制御装置)
21 位置情報取得部
22 映像取得部
23 充電回路
24 判定部
25 地図情報取得部
26 探索部
31 飛行制御部
32 飛行用駆動制御部
33 変形制御部
34 変形用駆動制御部
図1
図2
図3
図4
図5