(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128924
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】出力制御プログラム、出力制御方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G10L 25/51 20130101AFI20230907BHJP
G10L 25/06 20130101ALI20230907BHJP
G10L 15/10 20060101ALI20230907BHJP
G10L 15/00 20130101ALI20230907BHJP
G10L 21/034 20130101ALI20230907BHJP
【FI】
G10L25/51
G10L25/06
G10L15/10 200W
G10L15/00 200D
G10L21/034
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033613
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】安達 大輔
(72)【発明者】
【氏名】加藤 義貴
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 秀則
(72)【発明者】
【氏名】植田 圭
(72)【発明者】
【氏名】大塚 信幸
(57)【要約】
【課題】対象グループの会話に役立つ他グループの発話内容に気付きやすくすること。
【解決手段】コミュニケーション管理装置は、自グループ(対象グループ)に対して他グループG1~G4の発話内容を音声出力する際に、自グループと他グループG1~G4との類似度に応じて、他グループG1~G4の音量を制御する。例えば、コミュニケーション管理装置は、類似度が高いほど、他グループG1~G4の発話内容を音声出力する際の音量を大きくする制御を行う。ここでは、他グループG1~G4のうち類似度が最も高い他グループG1の音量が最も大きくなっている。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする出力制御プログラム。
【請求項2】
前記ログ情報は、前記複数のグループそれぞれの音声を録音した音声データを含み、
前記算出する処理は、
前記第1のグループの音声を録音した音声データを変換して得られる第1のテキストデータと、前記他グループの音声を録音した音声データを変換して得られる第2のテキストデータとに基づいて、前記類似度を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の出力制御プログラム。
【請求項3】
前記算出する処理は、
1以上のキーワードそれぞれについて、前記第1のテキストデータにおける第1の出現回数と、前記第2のテキストデータにおける第2の出現回数とをカウントし、
前記1以上のキーワードそれぞれについてカウントした前記第1の出現回数と前記第2の出現回数とに基づいて、前記類似度を算出する、
ことを特徴とする請求項2に記載の出力制御プログラム。
【請求項4】
前記制御する処理は、
算出した前記類似度に基づいて、前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を制御する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【請求項5】
前記制御する処理は、
前記類似度が高いほど、前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を大きくする、ことを特徴とする請求項4に記載の出力制御プログラム。
【請求項6】
前記制御する処理は、
前記類似度が低いほど、前記他グループの発話内容を出力する際の音量を大きくする、ことを特徴とする請求項4に記載の出力制御プログラム。
【請求項7】
第1の制御パターンまたは第2の制御パターンのいずれかの選択を受け付ける、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記制御する処理は、
前記第1の制御パターンが選択された場合、前記類似度が高いほど、前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を大きくし、
前記第2の制御パターンが選択された場合、前記類似度が低いほど、前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を大きくする、
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【請求項8】
前記複数のグループのうちの前記第1のグループ以外の他グループそれぞれについて、前記算出する処理および前記制御する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【請求項9】
それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする出力制御方法。
【請求項10】
それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力制御プログラム、出力制御方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンサイトのコミュニケーションにおいて、参加者が異なるテーブルに分かれて、グループ単位で会話する場合がある。この場合、参加者は、例えば、隣のテーブルの議論を聞いて、自分のテーブルの議論に活かしたりすることができる。また、オンラインのコミュニケーションにおいて、参加者をグループ分けしてグループ単位で会話するための機能がある。
【0003】
先行技術としては、例えば、グループ情報に基づくグループごとに受信された音声データによる音声の出力の音量を独立に制御するものがある。グループ情報は、複数の端末装置の各ユーザを、一人以上のユーザを含む複数のグループに分けた情報である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、オンラインのグループディスカッションなどにおいて、他グループの議論の内容を自グループの議論に活かすことが難しい。
【0006】
一つの側面では、本発明は、対象グループの会話に役立つ他グループの発話内容に気付きやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、出力制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、対象グループの会話に役立つ他グループの発話内容に気付きやすくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態にかかる出力制御方法の一実施例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、コミュニケーション管理装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、クライアント端末202のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、類似度テーブル230の記憶内容の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、コミュニケーション管理装置201の機能的構成例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、キーワードの検出例を示す説明図である。
【
図8】
図8は、出現回数テーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。
【
図9】
図9は、キーワードに基づく類似度の算出例を示す説明図である。
【
図11】
図11は、出力画面1100の画面例を示す説明図(その1)である。
【
図12】
図12は、出力画面1100の画面例を示す説明図(その2)である。
【
図13】
図13は、出力画面1100の画面例を示す説明図(その3)である。
【
図14】
図14は、出力画面1100の画面例を示す説明図(その4)である。
【
図15】
図15は、コミュニケーション管理装置201の出力制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、キーワード検出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、類似度算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、活性度算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる出力制御プログラム、出力制御方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる出力制御方法の一実施例を示す説明図である。
図1において、情報処理装置101は、複数のグループのうちの第1のグループに対して他グループの発話内容を出力する際に、他グループの発話内容の出力を制御するコンピュータである。ここで、グループは、オンラインコミュニケーションを行う1以上のユーザの集まりである。
【0012】
オンラインコミュニケーションは、インターネットなどのネットワークを介して相互に対話するコミュニケーションである。オンラインコミュニケーションは、例えば、音声によるコミュニケーションであってもよく、また、テキストによるコミュニケーションであってもよい。
【0013】
第1のグループは、他グループの発話内容の出力を制御する対象となるグループである。他グループの発話内容は、他グループで行われた会話の内容である。他グループの発話内容の出力とは、例えば、他グループの発話内容を音声出力することである。また、他グループの発話内容の出力とは、他グループの発話内容を文字化したテキストデータを表示することであってもよい。
【0014】
ここで、同一議題に対して、複数のグループに分かれて議論する場合がある。例えば、学校の国語の授業において、ある人物の心情について、クラス内でグループに分かれて討論する場合がある。また、数学の授業において、ある問題に対する解法を、クラス内でグループに分かれ討論する場合がある。
【0015】
また、学校の総合的な学習の時間において、社会における問題を、グループに分かれて多数羅列する場合がある。また、企業のSE(システムエンジニア)研修において、設計の仕方をグループに分かれて討論する場合がある。また、企業の営業研修において、提案内容をグループに分かれて討論する場合がある。
【0016】
このような場合、オンサイト(現場)のコミュニケーションでは、参加者は、例えば、隣のテーブルの議論を聞いて、自分のテーブルの議論に活かしたりすることができる。一方で、オンラインのコミュニケーションでは、他グループの生の音声は聞こえてこないため、オンサイトのコミュニケーションでは得られたような価値が失われるおそれがある。
【0017】
このため、オンラインのコミュニケーションにおいて、自グループの音声だけでなく、他グループの音声も出力することが考えられる。しかしながら、自グループの議論に役立つような会話が他グループで行われているとは限らない。自グループの議論に役立たないような他グループの会話を大きな音で流すことは好ましくない。
【0018】
また、自グループの議論を邪魔しないように、他グループの音量を極力抑えることも考えられる。しかしながら、他グループの音量を抑えすぎると、自グループの議論に役立つような会話をユーザが聞き逃すおそれがある。何か役立つような会話が他グループで行われていないかを常に聞き耳を立てることは、自グループの議論に集中できず好ましくない。
【0019】
そこで、本実施の形態では、複数のグループのうちの第1のグループ(対象グループ)に対する他グループの発話内容の出力を制御することで、第1のグループの会話に役立つ他グループの発話内容に気付きやすくする出力制御方法について説明する。ここで、情報処理装置101の処理例(下記(1)および(2)の処理に相当)について説明する。
【0020】
(1)情報処理装置101は、記憶部110を参照して、複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出する。ここで、複数のグループは、それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う。記憶部110は、複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報を記録する。ログ情報は、例えば、複数のグループそれぞれの音声を録音した音声データを含む。
【0021】
類似度は、例えば、グループ間で同じような内容の議論が行われているかによって算出されてもよい。また、類似度は、会話の活性度合いや議論の進捗度合いがどの程度であるかによって算出されてもよい。また、類似度は、同じような属性のメンバーが属しているかによって算出されてもよい。
【0022】
具体的には、例えば、情報処理装置101は、第1のグループの音声データを変換して得られる第1のテキストデータと、他グループの音声データを変換して得られる第2のテキストデータとに基づいて、類似度を算出する。各テキストデータは、各音声データを文字化した情報である。
【0023】
第1のグループの音声データと他グループの音声データとは、例えば、同じ長さ(時間幅)の音声データである。また、第1のグループの音声データと他グループの音声データとは、同じ時間帯の音声データであってもよく、異なる時間帯の音声データであってもよい。
【0024】
より詳細に説明すると、例えば、オンライングループディスカッションで第1のグループと他グループとが同時並行して共通した問題の議論を行うとする。この場合、情報処理装置101は、例えば、第1のグループで議論中の音声を収録した音声データを変換して得られる第1のテキストデータと、他グループで議論中の音声を収録した音声データを変換して得られる第2のテキストデータとに基づいて、類似度を算出してもよい。これに限らず、第1のグループと他グループは、異なる時間帯に共通した問題の論議を行ってもよい。この場合、情報処理装置101は、例えば、他グループの議論の音声データを録音しておき、第1のグループの議論中に他グループで録音済みの音声データを用いることにしてもよい。また、第1のグループと他グループは、予め共通した問題を同じ時間範囲で議論し、さらに、その時間範囲内で複数の細分化した問題を一定時間(例えば、5分)ごとに議論してもよい。この場合、情報処理装置101は、例えば、その時間範囲内の一定時間ごとに、第1のグループで議論中の音声を収録した音声データを変換して得られる第1のテキストデータと、他グループで議論中の音声を収録した音声データを変換して得られる第2のテキストデータとに基づいて、類似度を算出してもよい。
【0025】
図1の例では、複数のグループのうちの第1のグループを「グループ1」とし、他グループを「グループ2」とする。この場合、情報処理装置101は、例えば、第1のテキストデータ121と第2のテキストデータ122とに基づいて、グループ1,2間の類似度130を算出する。
【0026】
第1のテキストデータ121は、グループ1の音声データを変換(文字化)して得られる。第2のテキストデータ122は、グループ2の音声データを変換して得られる。類似度130は、どの程度類似する内容の会話がグループ1,2間で行われているかを表す。類似度130が高いほど、グループ1,2間で類似する内容の会話が行われたことを示す。
【0027】
(2)情報処理装置101は、第1のグループに対して他グループの発話内容を出力する際に、算出した類似度に基づいて、他グループの発話内容の出力を制御する。具体的には、例えば、情報処理装置101は、算出した類似度に基づいて、第1のグループに対して他グループの発話内容を音声出力する際の音量を制御する。
【0028】
また、情報処理装置101は、算出した類似度に基づいて、第1のグループに対して他グループの発話内容をテキスト表示する際の態様を制御することにしてもよい。テキスト表示する際の態様を制御するとは、例えば、文字の色、字体、大きさ、太さなどを調整することである。
【0029】
図1の例では、情報処理装置101は、例えば、グループ1に対してグループ2の発話内容140を音声出力する際に、類似度130が高いほど音量を大きくし、類似度130が低いほど音量を小さくする。グループ2の発話内容140は、例えば、グループ2の音声をリアルタイム処理することにより得られる。グループ2の発話内容140の出力先は、例えば、グループ1の各メンバー(参加者)が使用する端末(例えば、後述の
図2に示すクライアント端末202)である。
【0030】
このように、情報処理装置101によれば、第1のグループに対する他グループの発話内容の出力を制御して、第1のグループの議論に役立つ他グループの発話内容に気付きやすくすることができる。例えば、情報処理装置101は、算出した類似度に応じて、第1のグループに対して他グループの発話内容を音声出力する際の音量を制御することで、第1のグループの議論に役立つ他グループの発話内容を聞きやすくすることができる。また、情報処理装置101は、算出した類似度に応じて、第1のグループに対して他グループの発話内容をテキスト表示する際の態様を制御することで、第1のグループの議論に役立つ他グループの発話内容を見やすくすることができる。
【0031】
図1の例では、情報処理装置101は、グループ1に対してグループ2の発話内容140を音声出力する際に、会話の内容がグループ1と似ているほど音量を大きくすることができる。これにより、グループ1のメンバーが、グループ2の会話を聞きやすくなり、自グループの会話に役立つ他グループ2の発話内容に気付きやすくなる。
【0032】
(情報処理システム200のシステム構成例)
つぎに、
図1に示した情報処理装置101を含む情報処理システム200のシステム構成例について説明する。ここでは、
図1に示した情報処理装置101を、情報処理システム200内のコミュニケーション管理装置201に適用した場合を例に挙げて説明する。情報処理システム200は、例えば、オンラインコミュニケーションを管理するサービスに適用される。
【0033】
以下の説明では、オンラインコミュニケーションとして、「オンライングループディスカッション」を例に挙げて説明する。また、同一議題に対して、複数のグループに分かれて議論する場合を想定する。また、複数のグループを「グループG1~Gn」と表記し(n:2以上の自然数)、グループG1~Gnのうちの任意のグループをGiと表記する場合がある(i=1,2,…,n)。グループG1~Gnは、例えば、ブレイクアウトルームを設定して参加者をグループ分けすることによって形成される。グループG1~Gnは、それぞれがオンライングループディスカッションにより議論を行う。
【0034】
図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図2において、情報処理システム200は、コミュニケーション管理装置201と、複数のクライアント端末202と、を含む。情報処理システム200において、コミュニケーション管理装置201およびクライアント端末202は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
【0035】
ここで、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~GnのうちのグループGiに対して他グループGj(j≠i、j=1,2,…,n)の発話内容を出力する際に、他グループGjの発話内容の出力を制御する。コミュニケーション管理装置201は、ディスカッションログDB(Database)220および類似度テーブル230を有する。
【0036】
ディスカッションログDB220は、各グループGiの発話内容に関するディスカッションログを記憶する。
図1に示した記憶部110は、例えば、ディスカッションログDB220に相当する。類似度テーブル230は、グループGiと他グループGjとの類似度を記憶する。類似度テーブル230の記憶内容については、
図5を用いて後述する。コミュニケーション管理装置201は、例えば、サーバである。
【0037】
クライアント端末202は、ユーザが使用するコンピュータである。ユーザは、例えば、オンライングループディスカッションの参加者である。クライアント端末202は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンなどである。
【0038】
情報処理システム200において、クライアント端末202は、自グループGiの発話内容を出力するとともに、他グループGjの発話内容を出力することが可能である。自グループGiの発話内容は、自グループGiのメンバー(参加者)同士の会話である。他グループGjの発話内容は、他グループGjのメンバー同士の会話である。
【0039】
各グループGiの発話内容を特定する情報は、例えば、コミュニケーション管理装置201を介して各クライアント端末202に送信されてもよく、また、クライアント端末202間で直接送受信されてもよい。これにより、情報処理システム200は、例えば、あるブレイクアウトルームにおいて、他のブレイクアウトルームの音声をBGM(Background Music)のように流すことができる。
【0040】
(コミュニケーション管理装置201のハードウェア構成例)
つぎに、コミュニケーション管理装置201のハードウェア構成例について説明する。
【0041】
図3は、コミュニケーション管理装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3において、コミュニケーション管理装置201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0042】
ここで、CPU301は、コミュニケーション管理装置201の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0043】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0044】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210(
図2参照)に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、
図2に示したクライアント端末202)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0045】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0046】
なお、コミュニケーション管理装置201は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有することにしてもよい。
【0047】
(クライアント端末202のハードウェア構成例)
つぎに、クライアント端末202のハードウェア構成例について説明する。
【0048】
図4は、クライアント端末202のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4において、クライアント端末202は、CPU401と、メモリ402と、通信I/F403と、カメラ404と、ディスプレイ405と、入力装置406と、スピーカ407と、マイクロフォン408と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
【0049】
ここで、CPU401は、クライアント端末202の全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0050】
通信I/F403は、通信回線を通じてネットワーク210(
図2参照)に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、コミュニケーション管理装置201、他のクライアント端末202)に接続される。そして、通信I/F403は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0051】
カメラ404は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。カメラ404は、例えば、クライアント端末202を利用するユーザ(参加者)を撮影可能な位置に設置される。
【0052】
ディスプレイ405は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ405には、例えば、ロボットの顔が出力されることにしてもよい。ディスプレイ405としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
【0053】
入力装置406は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置406は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよく、また、キーボードやマウスなどであってもよい。スピーカ407は、電気信号を音声に変換して、音声を出力する。マイクロフォン408は、音声を受音して電気信号に変換する音声入力デバイスである。
【0054】
なお、クライアント端末202は、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、近距離無線通信I/F、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体などを有することにしてもよい。
【0055】
(類似度テーブル230の記憶内容)
つぎに、
図5を用いて、コミュニケーション管理装置201が有する類似度テーブル230の記憶内容について説明する。類似度テーブル230は、例えば、
図3に示したコミュニケーション管理装置201のメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0056】
ここでは、グループG1~Gnを「グループG1~G5」とし、グループG5についての類似度テーブル230を例に挙げて説明する。グループG5の類似度テーブル230は、自グループG5と他グループG1~G4との類似度を記憶する。なお、図示は省略するが、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~G4についての類似度テーブル230も有する。
【0057】
図5は、類似度テーブル230の記憶内容の一例を示す説明図である。
図5において、類似度テーブル230は、グループIDおよび類似度のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、類似度情報500-1~500-4をレコードとして記憶する。
【0058】
ここで、グループIDは、グループGiを一意に識別する識別子である。類似度は、グループ間の類似度を示す。ここでは、類似度は、0~100の値とし、値が大きいほど類似度合いが高いことを示す。例えば、類似度情報500-1は、自グループG5と他グループG1との類似度「85」を示す。
【0059】
(コミュニケーション管理装置201の機能的構成例)
図6は、コミュニケーション管理装置201の機能的構成例を示すブロック図である。
図6において、コミュニケーション管理装置201は、取得部601と、算出部602と、出力制御部603と、を含む。取得部601~出力制御部603は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、
図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。
【0060】
取得部601は、グループG1~Gnそれぞれのディスカッションログを取得する。取得部601は、取得したディスカッションログを記憶部610に記録する。記憶部610は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現され、
図2に示したようなディスカッションログDB220や類似度テーブル230を記憶する。
【0061】
ディスカッションログは、グループGiの発話内容に関するログ情報である。ディスカッションログは、例えば、グループGiの音声を録音した音声データを含む。グループGiの音声は、例えば、グループGiの各メンバーが使用するクライアント端末202において録音される。
【0062】
ディスカッションログには、例えば、オンラインコミュニケーションツールの付箋機能を用いて付箋(デジタル付箋)に記述された単語や文章を示す情報が含まれていてもよい。また、ディスカッションログには、グループGiの各メンバーを撮影した画像データが含まれていてもよい。
【0063】
各メンバーの画像データは、例えば、
図4に示したクライアント端末202のカメラ404によって撮影される。また、ディスカッションログには、例えば、グループGiのメンバーの属性データが含まれていてもよい。属性データは、例えば、各メンバーの年齢、性別、所属、役職、グループGi内の役割(司会、書記)などを示す。
【0064】
具体的には、例えば、取得部601は、各グループGi内の少なくともいずれかのメンバー(例えば、代表メンバー)のクライアント端末202からディスカッションログを取得する。そして、取得部601は、取得したディスカッションログをディスカッションログDB220に記録する。
【0065】
ディスカッションログの取得タイミングは、任意に設定可能である。より詳細に説明すると、例えば、取得部601は、各グループGiにおいてオンライングループディスカッションが開始されてから所定時間経過後に、所定時間分のディスカッションログを取得することにしてもよい。所定時間は、任意に設定可能であり、例えば、10分~30分程度の時間に設定される。
【0066】
また、取得部601は、オンライングループディスカッションの開始から一定時間経過してから所定時間経過後に、所定時間分のディスカッションログを取得することにしてもよい。一定時間は、任意に設定可能であり、例えば、1分~3分程度の時間に設定される。これにより、取得部601は、冒頭のメンバー同士の挨拶などを除いたディスカッションログを取得することができる。
【0067】
また、取得部601は、グループGi内の少なくともいずれかのメンバー(例えば、代表メンバー)のクライアント端末202からの要求に応じて、直近所定時間分のディスカッションログを取得することにしてもよい。これにより、取得部601は、グループGi内のメンバーの所望のタイミングでディスカッションログを取得することができる。
【0068】
また、取得部601は、所定時間が経過する度に、直近所定時間分のディスカッションログを取得することにしてもよい。これにより、取得部601は、グループGiのディスカッションログを定期的に取得することができる。この場合、属性データは、初回のディスカッションログにのみ含まれることにしてもよい。
【0069】
算出部602は、ディスカッションログが記録された記憶部610を参照して、グループG1~Gnのうちの対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出する。ここで、対象グループGiは、他グループGjの発話内容の出力を制御する対象となるグループであり、
図1で説明した「第1のグループ」に相当する。
【0070】
他グループGjは、グループG1~Gnのうちの対象グループGi以外のグループである。他グループGjは、例えば、グループG1~Gnのうちの対象グループGi以外のそれぞれのグループであってもよい。また、他グループGjは、例えば、対象グループGi以外のグループの中から指定されたグループであってもよい。他グループGjの指定は、例えば、対象グループGiのメンバーによって行われる。
【0071】
具体的には、例えば、算出部602は、ディスカッションログDB220を参照して、対象グループGiの音声を録音した音声データを取得する。取得される音声データは、例えば、所定時間分の音声データである。つぎに、算出部602は、取得した対象グループGiの音声データを変換(文字化)することにより、第1のテキストデータを生成する。
【0072】
また、算出部602は、ディスカッションログDB220を参照して、他グループGjの音声を録音した音声データを取得する。つぎに、算出部602は、取得した他グループGjの音声データを変換することにより、第2のテキストデータを生成する。そして、算出部602は、生成した第1のテキストデータと第2のテキストデータとに基づいて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出する。
【0073】
より詳細に説明すると、例えば、算出部602は、1以上のキーワードそれぞれについて、第1のテキストデータにおける第1の出現回数と、第2のテキストデータにおける第2の出現回数とをカウントする。そして、算出部602は、1以上のキーワードそれぞれについてカウントした第1の出現回数と第2の出現回数とに基づいて、類似度を算出することにしてもよい。
【0074】
ここで、1以上のキーワードは、例えば、予め設定されたキーワードであってもよい。また、算出部602は、対象グループGiの音声データを変換することにより得られるテキストデータから、1以上のキーワードを検出することにしてもよい。また、算出部602は、グループG1~Gnそれぞれの音声データを変換することにより得られるテキストデータから、1以上のキーワードを検出することにしてもよい。検出対象となるキーワードは、例えば、出現頻度が高い上位いくつかのキーワードである。
【0075】
これにより、算出部602は、対象グループGiと他グループGjとの間で似た内容の議論が行われているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。なお、1以上のキーワードの検出例については、
図7および
図8を用いて後述する。また、1以上のキーワードに基づく類似度の算出例については、
図9を用いて後述する。算出された類似度は、例えば、
図5に示したような類似度テーブル230に記憶される。
【0076】
また、算出部602は、対象グループGiの音声を録音した音声データから発話区間を検出することにしてもよい。発話区間とは、音声が発話された区間である。つぎに、算出部602は、グループGiの音声データの長さに対する、検出した当該発話区間の長さの割合に基づいて、対象グループGiにおける会話の第1の活性度を算出する。活性度とは、議論がどの程度活発に行われているかを判断するための指標値である。
【0077】
さらに、算出部602は、他グループGjの音声を録音した音声データから発話区間を検出する。つぎに、算出部602は、他グループGjの音声データの長さに対する、検出した当該発話区間の長さの割合に基づいて、他グループGjにおける会話の第2の活性度を算出する。なお、音声データから発話区間を検出する技術として、既存のいかなる技術を用いることにしてもよい。
【0078】
そして、算出部602は、算出した第1の活性度と第2の活性度とに基づいて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。より詳細に説明すると、例えば、算出部602は、第1の活性度と第2の活性度との差分が小さいほど類似度が高くなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。
【0079】
これにより、算出部602は、対象グループGiと他グループGjとの間で議論の活性度合いが似ているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。なお、各グループGiにおける会話の活性度の算出例については、
図10を用いて後述する。また、グループGiの活性度は、例えば、声の抑揚、メンバーの感情、表情、ジェスチャーの多さ、付箋の多さ、付箋内の単語の量などに基づいて算出されてもよい。メンバーの感情、表情、ジェスチャーの多さは、例えば、グループGiの各メンバーを撮影した画像データから判断される。
【0080】
また、算出部602は、対象グループGiのメンバーの属性データと他グループGjのメンバーの属性データとに基づいて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。具体的には、例えば、算出部602は、ディスカッションログDB220を参照して、対象グループGiのメンバーの属性データを取得する。
【0081】
また、算出部602は、ディスカッションログDB220を参照して、他グループGjのメンバーの属性データを取得する。そして、算出部602は、対象グループGiのメンバーの属性データと、他グループGjのメンバーの属性データとを比較した結果に基づいて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出する。
【0082】
より詳細に説明すると、例えば、算出部602は、対象グループGiのメンバーの平均年齢と他グループGjのメンバーの平均年齢との差分が小さいほど類似度が高くなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。また、算出部602は、対象グループGiのメンバーの男女比(性別の比)と他グループGjのメンバーの男女比とが近いほど類似度が高くなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。
【0083】
また、算出部602は、対象グループGiのメンバーのうち他グループGjのいずれかのメンバーと所属が同じメンバーの割合が高いほど類似度が高くなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。また、算出部602は、対象グループGiのメンバーのうち他グループGjのいずれかのメンバーと役職が同じメンバーの割合が高いほど類似度が高くなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。
【0084】
これにより、算出部602は、対象グループGiと他グループGjとの間でメンバーの属性が似ているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。
【0085】
また、算出部602は、対象グループGiにおける会話の第1の進捗度と、他グループGjにおける会話の第2の進捗度とに基づいて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。より詳細に説明すると、例えば、算出部602は、第1の進捗度と第2の進捗度との差分が小さいほど類似度が高くなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することにしてもよい。
【0086】
進捗度とは、議論がどの程度進んでいるか判断するための指標値である。グループGiの進捗度は、例えば、発言量、付箋の多さ、付箋内の単語の量などに基づいて算出される。例えば、算出部602は、付箋の数が多いほど進捗度が高くなるように、グループGiの進捗度を算出してもよい。また、グループGiの進捗度は、定量評価可能な成果物の進み具合に応じて算出されてもよい。
【0087】
これにより、算出部602は、対象グループGiと他グループGjとの間で議論の進捗度合いが似ているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。
【0088】
出力制御部603は、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を出力する際に、算出された類似度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御する。具体的には、例えば、出力制御部603は、算出された類似度に基づいて、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を制御する。
【0089】
より詳細に説明すると、例えば、出力制御部603は、類似度が高いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることにしてもよい。また、出力制御部603は、類似度が低いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることにしてもよい。
【0090】
なお、類似度と音量との対応関係は、予め決められてメモリ302等に記憶されていてもよい。例えば、類似度を0~1の値とし、音量を1~100の100段階とし、類似度が高いほど音量を大きくする場合を想定する。この場合、例えば、類似度が0以上0.2未満のときは音量を「20」とし、類似度が0.2以上0.4未満のときは音量を「40」とし、類似度が0.4以上0.6未満のときは音量を「60」とし、類似度が0.6以上0.8未満のときは音量を「80」とし、類似度が0.8以上1以下のときは音量を「100」としてもよい。
【0091】
また、他グループの中で類似度が高いほど音量が大きくなるように、類似度に対する音量が相対的に決められることにしてもよい。例えば、類似度が最も高い他グループの音量を「100」とし、2番目以降の他グループについては、10ずつ音量が小さくなるようにしてもよい。ただし、出力制御部603は、他グループGjの音量が対象グループGiの音量よりも大きくならないように、他グループGjの音量を制御してもよい。
【0092】
また、出力制御部603は、第1の制御パターンまたは第2の制御パターンのいずれかの選択を受け付ける。ここで、第1の制御パターンおよび第2の制御パターンは、音量の制御パターンであり、類似度に応じてどのように音量を制御するかを定めたものである。第1の制御パターンまたは第2の制御パターンの選択は、例えば、後述の
図11に示すような出力画面1100において行われる。
【0093】
例えば、対象グループGiのメンバーが、自グループGiとの類似度が高い他グループGjの発話内容を聞きたい場合は、第1の制御パターン(ポジティブ)を選択する。一方、対象グループGiのメンバーが、自グループGiとの類似度が低い他グループGjの発話内容を聞きたい場合は、第2の制御パターン(ネガティブ)を選択する。
【0094】
そして、出力制御部603は、第1の制御パターンが選択された場合、類似度が高いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくする。また、出力制御部603は、第2の制御パターンが選択された場合、類似度が低いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくする。
【0095】
なお、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量の制御例については、
図13および
図14を用いて後述する。
【0096】
また、出力制御部603は、算出された類似度に基づいて、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容をテキスト表示する際の態様を制御することにしてもよい。テキスト表示する際の態様を制御するとは、例えば、文字の色、字体、大きさ、太さなどを調整することである。より詳細に説明すると、例えば、出力制御部603は、算出された類似度が高いほど、文字の色を明るくしたり、文字を大きくしたり、文字を太くしたりすることにしてもよい。
【0097】
なお、上述した説明では、対象グループGiと他グループGjとの類似度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することにしたが、これに限らない。例えば、算出部602は、他グループGjにおける会話の活性度を算出することにしてもよい。他グループGjの活性度は、上述した「第2の活性度」と同様の処理により算出される。
【0098】
そして、出力制御部603は、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を出力する際に、算出された他グループGjの活性度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することにしてもよい。具体的には、例えば、出力制御部603は、活性度が高いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることにしてもよい。また、出力制御部603は、活性度が低いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることにしてもよい。
【0099】
なお、対象グループGiに対して出力される他グループGjの発話内容は、例えば、他グループGjの音声をリアルタイム処理することにより得られる。リアルタイム処理とは、例えば、対象グループGiの各メンバーのクライアント端末202で他グループGjの音声をストリーミング再生可能に、他グループGjの音声を処理することである。具体的には、例えば、コミュニケーション管理装置201が、他グループGjの音声データをリアルタイム処理して、対象グループGiの各メンバーのクライアント端末202に対して、他グループGjの発話内容を出力する。
【0100】
また、対象グループGiに対して出力される他グループGjの発話内容は、例えば、他グループGjの過去の音声データを処理することにより得られることにしてもよい。過去の音声データは、例えば、過去に行われた議論の音声データである。過去の音声データは、例えば、対象グループGiのメンバーによって指定される。この場合、コミュニケーション管理装置201は、例えば、指定された他グループGjの過去の音声データを処理して、対象グループGiの各メンバーのクライアント端末202に対して、他グループGjの発話内容を出力する。
【0101】
上述したコミュニケーション管理装置201の機能部(取得部601~出力制御部603)は、例えば、情報処理システム200内の複数のコンピュータ(例えば、コミュニケーション管理装置201、クライアント端末202)により実現されることにしてもよい。具体的には、例えば、コミュニケーション管理装置201により取得部601および算出部602を実現し、クライアント端末202により出力制御部603を実現することにしてもよい。
【0102】
(キーワードの検出例)
つぎに、
図7および
図8を用いて、グループGi,Gj間の類似度の算出に用いられる1以上のキーワードの検出例について説明する。ここでは、対象グループGiを「グループA」とし、グループAの音声データを変換することにより得られるテキストデータから、1以上のキーワードを検出する場合について説明する。
【0103】
図7は、キーワードの検出例を示す説明図である。
図7において、テキストデータ700は、グループAの音声を録音した音声データを変換(文字化)することにより得られたテキストデータである。なお、テキストデータ700内のa,b,cは、メンバーを区別するための記号である。
【0104】
まず、算出部602は、例えば、テキストデータ700を形態素解析することにより、テキストデータ700を最小単位(形態素)で区切る。つぎに、算出部602は、例えば、名詞をキーワードとして、最小単位で区切ったテキストデータ700を参照して、各キーワードの出現回数をカウントする。
【0105】
カウントされた各キーワードの出現回数は、例えば、
図8に示すような出現回数テーブル800に記憶される。出現回数テーブル800は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0106】
図8は、出現回数テーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。
図8において、出現回数テーブル800は、キーワードおよび出現回数のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、出現回数情報(例えば、出現回数情報800-1~800-4)をレコードとして記憶する。
【0107】
ここで、キーワードは、会話の中で出現したキーワード(名詞)である。出現回数は、キーワードの出現回数である。例えば、出現回数情報800-1は、キーワード「知財」の出現回数「7」を示す。
【0108】
算出部602は、例えば、出現回数テーブル800を参照して、出現回数が閾値α以上のキーワードを、グループGi,Gj間の類似度の算出に用いられる1以上のキーワードとして検出する。閾値αは、任意に設定可能である。ここでは、閾値αを「α=3」とする。この場合、出現回数が閾値α以上のキーワード「知財、DX」を検出する。
【0109】
これにより、算出部602は、グループA(対象グループGi)の会話の中で頻出している単語を、グループGi,Gj間の類似度の算出に用いられる1以上のキーワードとして検出することができる。なお、算出部602は、例えば、出現回数テーブル800を参照して、出現回数が多い上位いくつかのキーワードを検出することにしてもよい。
【0110】
(キーワードに基づく類似度の算出例)
つぎに、
図9を用いて、1以上のキーワードに基づく類似度の算出例について説明する。ここでは、グループG1~Gnを「グループA,B,C」とし、対象グループGiを「グループA」とし、他グループGjを「グループB,C」とする。また、類似度の算出に用いられる1以上のキーワードを「知財、DX」とする。
【0111】
図9は、キーワードに基づく類似度の算出例を示す説明図である。
図9において、テキストデータ901は、グループA(対象グループGi)の音声を録音した音声データを変換(文字化)することにより得られたテキストデータである。
【0112】
テキストデータ902は、グループB(他グループGj)の音声を録音した音声データを変換することにより得られたテキストデータである。テキストデータ903は、グループC(他グループGj)の音声を録音した音声データを変換することにより得られたテキストデータである。なお、各テキストデータ901~903内のa,b,cは、メンバーを区別するための記号である。
【0113】
まず、算出部602は、検出したキーワード「知財、DX」それぞれについて、テキストデータ901における出現回数(第1の出現回数)をカウントする。ここでは、テキストデータ901におけるキーワード「知財」の出現回数は「7」である。また、テキストデータ901におけるキーワード「DX」の出現回数は「3」である。
【0114】
また、算出部602は、検出したキーワード「知財、DX」それぞれについて、テキストデータ902における出現回数(第2の出現回数)をカウントする。ここでは、テキストデータ902におけるキーワード「知財」の出現回数は「4」である。また、テキストデータ902におけるキーワード「DX」の出現回数は「2」である。
【0115】
また、算出部602は、検出したキーワード「知財、DX」それぞれについて、テキストデータ903における出現回数(第2の出現回数)をカウントする。ここでは、テキストデータ903におけるキーワード「知財」の出現回数は「1」である。また、テキストデータ903におけるキーワード「DX」の出現回数は「0」である。
【0116】
そして、算出部602は、例えば、下記式(1)を用いて、グループA(対象グループGi)とグループB,C(他グループGj)との類似度を算出する。
【0117】
グループGi,Gj間の類似度=
(他グループGjのテキストデータにおけるキーワードの出現回数の合計)÷(対象グループGiのテキストデータにおけるキーワードの出現回数の合計)・・・(1)
【0118】
図9の例では、グループAのテキストデータ901におけるキーワード「知財、DX」の出現回数の合計は「10(知財:7、DX:3)」である。グループBのテキストデータ902におけるキーワード「知財、DX」の出現回数の合計は「6(知財:4、DX:2)」である。グループCのテキストデータ903におけるキーワード「知財、DX」の出現回数の合計は「1(知財:1、DX:0)」である。
【0119】
このため、グループA(対象グループGi)とグループB(他グループGj)との類似度は、「0.6(=6/10)」となる。グループA(対象グループGi)とグループC(他グループGj)との類似度は、「0.1(=1/10)」となる。なお、ここでの類似度は、「0~1」の値であり、値が大きいほど類似度合いが高いことを示す。
【0120】
これにより、算出部602は、グループAとグループB,Cとの間で似た内容の議論が行われているほど値が大きくなるように、グループAとグループB,Cとの類似度を算出することができる。
【0121】
(活性度の算出例)
つぎに、
図10を用いて、各グループGiにおける会話の活性度の算出例について説明する。グループG1~Gnを「グループA,B,C」とし、各グループA,B,Cにおける会話の活性度を算出する場合について説明する。
【0122】
図10は、活性度の算出例を示す説明図である。
図10において、各グラフ1001~1003は、各グループA,B,Cの音声を録音した音声データにおける発話区間と非発話区間とを示す。発話区間は、グループGi内の少なくともいずれかのメンバーが話している時間である。非発話区間は、グループGi内のいずれのメンバーも話していない時間である。
【0123】
具体的には、グラフ1001は、15分の発話区間が続いた後、15分の非発話区間が続き、30分の発話区間が続いたことを示す。
図10中、mは、minuteを表す。グラフ1002は、15分の発話区間が続いた後、20分の非発話区間が続き、25分の発話区間が続いたことを示す。グラフ1003は、10分の発話区間が続いた後、10分の非発話区間が続き、40分の発話区間が続いたことを示す。
【0124】
例えば、算出部602は、各グループA,B,Cの音声データから発話区間を検出する。そして、算出部602は、各グループA,B,Cの音声データの長さに対する、検出した発話区間の長さの割合を、各グループA,B,Cの音声データにおける会話の活性度として算出する。
【0125】
ここで、各グループA,B,Cの音声データの長さは、「60m」である。グループAの発話区間の長さは、「45(=15+30)m」である。このため、グループAの会話の活性度は、「0.75(=45÷60)」となる。また、グループBの発話区間の長さは、「40(=15+25)m」である。このため、グループBの会話の活性度は、「0.67(≒40÷60)」となる。また、グループCの発話区間の長さは、「50(=10+40)m」である。このため、グループCの会話の活性度は、「0.83(≒50÷60)」となる。
【0126】
これにより、算出部602は、各グループA,B,Cにおいてどの程度議論が盛んであるかを判断可能な活性度を算出することができる。
【0127】
(出力画面1100の画面例)
つぎに、
図11~
図14を用いて、出力画面1100の画面例について説明する。出力画面1100は、例えば、コミュニケーション管理装置201の制御に従って、クライアント端末202のディスプレイ405に表示される。
【0128】
ここでは、グループG1~Gnを「グループG1~G5」とし、同一議題に対して、グループG1~G5に分かれて議論する場合を想定する。また、自グループ(対象グループGi)を「グループG5」とし、グループG5内の各メンバーのクライアント端末202に表示される出力画面1100を例に挙げて説明する。
【0129】
図11~
図14は、出力画面1100の画面例を示す説明図である。
図11において、出力画面1100は、オンライングループディスカッションを行う際に表示される操作画面の一例である。出力画面1100内のメンバーm1,m2は、自グループG5内のメンバーを表す。
【0130】
各メンバーm1,m2は、オンライングループディスカッションでの議論開始後、自グループG5だけでなく、他グループG1~G4で行われている議論(音声)をBGMとして聞くことができる。他グループG1~G4の音声は、例えば、自グループG5の音声とともに、
図4に示したクライアント端末202のスピーカ407から出力される。
【0131】
アイコンS1~S4(スピーカの絵)は、自グループG5(対象グループGi)に対して他グループG1~G4の発話内容を音声出力する際の音量の大きさを表す。アイコンS1~S4が大きいほど、音量が大きいことを示す。
図11に示すように、フラットボタン1103が選択された状態では、他グループG1~G4の音量が、予め決められた大きさの音量に設定される。
【0132】
また、出力画面1100において、テキスト表示欄1110には、会話ログ1111~1113が表示される。会話ログ1111~1113は、自グループG5の各メンバーの発話内容を示すテキストデータである。テキスト表示欄1110によれば、各メンバーm1,m2は、自グループG5の発話内容を視覚的に確認することができる。ただし、会話ログ1111~1113は、非表示とすることもできる。
【0133】
図12に示すように、出力画面1100において、例えば、
図4に示した入力装置406を用いたユーザ(メンバーm1,m2)の操作入力により、音量バー1104~1107を操作することで、他グループG1~G4の音量を調整することができる。
【0134】
例えば、音量バー1104を左に移動すると、他グループG1の音量を小さくすることができる。また、音量バー1106を右に移動すると、他グループG3の音量を大きくすることができる。このように、メンバーm1,m2は、他グループG1~G4の音量を手動で調整することができる。
【0135】
各グループG1~G5での議論がある程度進み、各グループG1~G5の会話ログが充実してくると、コミュニケーション管理装置201により、他グループG1~G4の音量が自動調整される。具体的には、例えば、ポジティブボタン1101またはネガティブボタン1102のいずれかが選択されると、コミュニケーション管理装置201が、自グループG5と他グループG1~G4との類似度に応じて、他グループG1~G4の音量を制御する。ポジティブボタン1101の選択は、第1の制御パターンの選択に相当する。ネガティブボタン1102の選択は、第2の制御パターンの選択に相当する。
【0136】
ここでは、各グループG1~G5での議論がある程度進んだ結果、自グループG5と他グループG1との類似度「85%(=0.85)」が算出された場合を想定する。また、自グループG5と他グループG2との類似度「75%(=0.75)」が算出された場合を想定する。また、自グループG5と他グループG3との類似度「50%(=0.50)」が算出された場合を想定する。また、自グループG5と他グループG4との類似度「35%(=0.35)」が算出された場合を想定する。
【0137】
図13に示すように、ポジティブボタン1101が選択されると、コミュニケーション管理装置201は、自グループG5との類似度が高いほど、他グループG1~G4の発話内容を音声出力する際の音量を大きくする制御を行う。ここでは、他グループG1~G4のうち類似度が最も高い他グループG1の音量が最も大きくなっている。また、他グループG2~G4の音量が、類似度が小さくなるにつれて徐々に小さくなっている。
【0138】
これにより、各メンバーm1,m2は、自グループG5と会話の内容が似ている他グループ(例えば、他グループG1)の発話内容を聞きやすくなる。
【0139】
また、出力画面1100において、ユーザ(メンバーm1,m2)の操作入力により、タブTb2を選択すると、テキスト表示欄1300に会話ログ1301~1303が表示される。会話ログ1301~1303は、他グループG1の各メンバーの発話内容を示すテキストデータである。
【0140】
なお、コミュニケーション管理装置201は、自グループG5と他グループG1の類似度に応じて、テキスト表示欄1300に会話ログ1301~1303を表示する際の態様を制御してもよい。例えば、コミュニケーション管理装置201は、類似度が高いほど、会話ログ1301~1303の文字の色を明るくしたり、文字を大きくしたり、文字を太くしたりしてもよい。
【0141】
テキスト表示欄1300によれば、各メンバーm1,m2は、自グループG5と類似度が最も高い他グループG1の発話内容を視覚的に確認することができる。ただし、会話ログ1301~1303は、非表示とすることもできる。なお、出力画面1100において、タブTb1を選択すると、
図11に示したようなテキスト表示欄1110に表示を切り替えることができる。
【0142】
さらに、図示は省略するが、テキスト表示欄1300には他グループそれぞれの会話ログを表示してもよい。また、コミュニケーション管理装置201は、自グループと類似度が高いグループほど文字の色を明るくしたり、文字を大きくしたりしてもよい。
【0143】
また、
図14に示すように、ネガティブボタン1102が選択されると、コミュニケーション管理装置201は、自グループG5との類似度が低いほど、他グループG1~G4の発話内容を音声出力する際の音量を大きくする制御を行う。ここでは、他グループG1~G4のうち類似度が最も低い他グループG4の音量が最も大きくなっている。また、他グループG1~G3の音量が、類似度が大きくなるにつれて徐々に小さくなっている。
【0144】
これにより、各メンバーm1,m2は、自グループG5と会話の内容が似ていない他グループ(例えば、他グループG4)の発話内容を聞きやすくなる。
【0145】
また、出力画面1100において、ユーザ(メンバーm1,m2)の操作入力により、タブTb2を選択すると、テキスト表示欄1400に会話ログ1401~1403が表示される。会話ログ1401~1403は、他グループG4の各メンバーの発話内容を示すテキストデータである。
【0146】
なお、コミュニケーション管理装置201は、自グループG5と他グループG4の類似度に応じて、テキスト表示欄1400に会話ログ1401~1403を表示する際の態様を制御してもよい。例えば、コミュニケーション管理装置201は、類似度が低いほど、会話ログ1401~1403の文字の色を明るくしたり、文字を大きくしたり、文字を太くしたりしてもよい。
【0147】
テキスト表示欄1400によれば、各メンバーm1,m2は、自グループG5と類似度が最も低い他グループG4の発話内容を視覚的に確認することができる。ただし、会話ログ1401~1403は、非表示とすることもできる。なお、出力画面1100において、タブTb1を選択すると、
図11に示したようなテキスト表示欄1110に表示を切り替えることができる。
【0148】
(コミュニケーション管理装置201の出力制御処理手順)
つぎに、
図15を用いて、コミュニケーション管理装置201の出力制御処理手順について説明する。コミュニケーション管理装置201の出力制御処理は、グループG1~Gnのうちの対象グループGiそれぞれについて実行される。
【0149】
図15は、コミュニケーション管理装置201の出力制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15のフローチャートにおいて、まず、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~Gnそれぞれのディスカッションログを取得する(ステップS1501)。
【0150】
そして、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~Gnそれぞれについて、取得したディスカッションログに含まれる音声データを文字化することにより、テキストデータを生成する(ステップS1502)。なお、コミュニケーション管理装置201は、音声データを文字化する処理について、例えば、外部の処理サーバに実行させて、その結果を取得することにしてもよい。
【0151】
つぎに、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiの音声データを文字化して生成されたテキストデータに基づいて、キーワード検出処理を実行する(ステップS1503)。キーワード検出処理は、類似度の算出に用いられる1以上のキーワードを検出する処理である。キーワード検出処理の具体的な処理手順については、
図16を用いて後述する。ただし、類似度の算出に用いられる1以上のキーワードは、予め設定されていてもよい。
【0152】
そして、コミュニケーション管理装置201は、検出した1以上のキーワードを用いて、類似度算出処理を実行する(ステップS1504)。類似度算出処理は、グループG1~Gnのうちの対象グループGi以外の他グループGjそれぞれについて、対象グループGiとの類似度を算出する処理である。類似度算出処理の具体的な処理手順については、
図17を用いて後述する。
【0153】
つぎに、コミュニケーション管理装置201は、他グループGjそれぞれについて、算出した類似度に基づいて、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を決定する(ステップS1505)。そして、コミュニケーション管理装置201は、他グループGjそれぞれについて、決定した音量で対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力して(ステップS1506)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0154】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiの議論に役立つ他グループGjの発話内容を聞きやすくすることができる。
【0155】
つぎに、
図16を用いて、
図15に示したステップS1503のキーワード検出処理の具体的な処理手順について説明する。
【0156】
図16は、キーワード検出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16のフローチャートにおいて、まず、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiの音声データを文字化して生成されたテキストデータを形態素解析することにより、テキストデータを最小単位で区切る(ステップS1601)。
【0157】
つぎに、コミュニケーション管理装置201は、名詞をキーワードとして、最小単位で区切ったテキストデータを参照して、各キーワードの出現回数をカウントする(ステップS1602)。そして、コミュニケーション管理装置201は、カウントした出現回数が閾値α以上のキーワードを検出して(ステップS1603)、キーワード検出処理を呼び出したステップに戻る。
【0158】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiの会話の中で頻出している単語を、他グループGjとの類似度の算出に用いるキーワードとして検出することができる。
【0159】
つぎに、
図17を用いて、
図15に示したステップS1504の類似度算出処理の具体的な処理手順について説明する。
【0160】
図17は、類似度算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17のフローチャートにおいて、まず、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiの音声データを文字化して生成されたテキストデータを形態素解析することにより、テキストデータを最小単位で区切る(ステップS1701)。
【0161】
なお、コミュニケーション管理装置201は、
図16に示したステップS1601において、対象グループGiのテキストデータを処理済みの場合は、ステップS1701をスキップしてもよい。
【0162】
そして、コミュニケーション管理装置201は、ステップS1503において検出されたキーワードそれぞれについて、最小単位で区切ったテキストデータにおける出現回数をカウントする(ステップS1702)。つぎに、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~Gnから選択されていない未選択の他グループGjを選択する(ステップS1703)。
【0163】
そして、コミュニケーション管理装置201は、他グループGjの音声データを文字化して生成されたテキストデータを形態素解析することにより、テキストデータを最小単位で区切る(ステップS1704)。つぎに、コミュニケーション管理装置201は、ステップS1503において検出されたキーワードそれぞれについて、最小単位で区切ったテキストデータにおける出現回数をカウントする(ステップS1705)。
【0164】
そして、コミュニケーション管理装置201は、検出されたキーワードそれぞれについて、ステップS1702においてカウントされた出現回数と、ステップS1705においてカウントされた出現回数とに基づいて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出する(ステップS1706)。
【0165】
つぎに、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~Gnから選択されていない未選択の他グループGjがあるか否かを判断する(ステップS1707)。ここで、未選択の他グループGjがある場合(ステップS1707:Yes)、コミュニケーション管理装置201は、ステップS1703に戻る。
【0166】
一方、未選択の他グループGjがない場合(ステップS1707:No)、コミュニケーション管理装置201は、類似度算出処理を呼び出したステップに戻る。
【0167】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと他グループGjとの間で似た内容の議論が行われているほど値が大きくなるように、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。
【0168】
なお、
図15の例では、対象グループGiと他グループGjとの類似度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することにしたが、これに限らない。例えば、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を出力する際に、他グループGjの活性度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することにしてもよい。
【0169】
ここで、
図18を用いて、他グループGjの活性度を算出する活性度算出処理の具体的な処理手順について説明する。コミュニケーション管理装置201は、例えば、
図15に示したステップS1504の類似度算出処理の代わりに、
図18に示すような活性度算出処理を算出する。この場合、コミュニケーション管理装置201は、
図15に示したステップS1505において、他グループGjそれぞれについて、算出した活性度に基づいて、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を決定する。
【0170】
図18は、活性度算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図18のフローチャートにおいて、まず、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~Gnから選択されていない未選択の他グループGjを選択する(ステップS1801)。
【0171】
つぎに、コミュニケーション管理装置201は、他グループGjの音声データから発話区間を検出する(ステップS1802)。そして、コミュニケーション管理装置201は、他グループGjの音声データの長さに対する、検出した発話区間の長さの割合に基づいて、他グループGjにおける会話の活性度を算出する(ステップS1803)。
【0172】
つぎに、コミュニケーション管理装置201は、グループG1~Gnから選択されていない未選択の他グループGjがあるか否かを判断する(ステップS1804)。ここで、未選択の他グループGjがある場合(ステップS1804:Yes)、コミュニケーション管理装置201は、ステップS1801に戻る。
【0173】
一方、未選択の他グループGjがない場合(ステップS1804:No)、コミュニケーション管理装置201は、活性度算出処理を呼び出したステップに戻る。
【0174】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、他グループGjにおいてどの程度議論が盛り上がっているかを判断可能な活性度を算出することができる。
【0175】
以上説明したように、実施の形態にかかるコミュニケーション管理装置201によれば、グループG1~Gnそれぞれのディスカッションログが記録された記憶部610を参照して、グループG1~Gnのうちの対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。そして、コミュニケーション管理装置201によれば、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を出力する際に、算出した類似度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することができる。具体的には、例えば、コミュニケーション管理装置201は、算出した類似度に基づいて、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を制御する。
【0176】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を自動調整して、対象グループGiの議論に役立つ他グループGjの発話内容を聞きやすくすることができる。この結果、対象グループGiのメンバーは、自グループの会話に役立つ他グループGjの発話内容に気付きやすくなる。
【0177】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、対象グループGiの音声データを変換して得られる第1のテキストデータと、他グループGjの音声データを変換して得られる第2のテキストデータとに基づいて、類似度を算出することができる。対象グループGiの音声データは、対象グループGiの音声を録音したものであり、対象グループGiのディスカッションログに含まれる。他グループGjの音声データは、他グループGjの音声を録音したものであり、他グループGjのディスカッションログに含まれる。
【0178】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと他グループGjとの間で議論の内容がどの程度似ているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。
【0179】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、1以上のキーワードそれぞれについて、第1のテキストデータにおける第1の出現回数と、第2のテキストデータにおける第2の出現回数とをカウントすることができる。そして、コミュニケーション管理装置201によれば、1以上のキーワードそれぞれについてカウントした第1の出現回数と第2の出現回数とに基づいて、類似度を算出することができる。
【0180】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと他グループGjとの間で同じキーワードがどの程度出現しているかによって、議論の内容がどの程度似ているかを評価することができる。
【0181】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、類似度が高いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることができる。
【0182】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと議論の内容が似ている他グループGjの発話内容を聞きやすくすることができる。
【0183】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、類似度が低いほど、他グループGjの発話内容を出力する際の音量を大きくすることができる。
【0184】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと議論の内容が似ていない他グループGjの発話内容を聞きやすくすることができる。例えば、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiのメンバーに対して新たな気付きを与えて、対象グループGiの議論を活発にすることができる。
【0185】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、第1の制御パターンまたは第2の制御パターンのいずれかの選択を受け付け、第1の制御パターンが選択された場合、類似度が高いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることができる。また、コミュニケーション管理装置201によれば、第2の制御パターンが選択された場合、類似度が低いほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることができる。
【0186】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiとの類似度が高い他グループGjの音量を大きくするのか、対象グループGiとの類似度が低い他グループGjの音量を大きくするのかを、ユーザに選択させることができる。例えば、ユーザ(対象グループGiのメンバー)は、自分たちにとってどのような情報に価値があるかを判断して、大きな音で音声を流す他グループGjを選択することができる。
【0187】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、対象グループGiの音声データから発話区間を検出し、対象グループGiの音声データの長さに対する、検出した発話区間の長さの割合に基づいて、対象グループGiにおける会話の第1の活性度を算出することができる。また、コミュニケーション管理装置201によれば、他グループGjの音声データから発話区間を検出し、他グループGjの音声データの長さに対する、検出した発話区間の長さの割合に基づいて、他グループGjにおける会話の第2の活性度を算出することができる。そして、コミュニケーション管理装置201によれば、算出した第1の活性度と第2の活性度とに基づいて、類似度を算出することができる。
【0188】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと他グループGjとの間で議論の活性度合いが似ているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。
【0189】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、他グループGjの音声データから発話区間を検出し、他グループGjの音声データの長さに対する、検出した発話区間の長さの割合に基づいて、他グループGjにおける会話の活性度を算出することができる。そして、コミュニケーション管理装置201によれば、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を出力する際に、算出した活性度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することができる。
【0190】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、例えば、他グループGjで議論が活発に行われているほど、他グループGjの発話内容を音声出力する際の音量を大きくすることができる。
【0191】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、対象グループGiのメンバーの属性データと、他グループGjのメンバーの属性データとを比較した結果に基づいて、類似度を算出することができる。対象グループGiのメンバーの属性データは、対象グループGiのディスカッションログに含まれる。他グループGjのメンバーの属性データは、他グループGjのディスカッションログに含まれる。
【0192】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiと他グループGjとの間でメンバーの属性が似ているかによって、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。
【0193】
また、コミュニケーション管理装置201によれば、グループG1~Gnのうちの対象グループGi以外の他グループGjそれぞれについて、対象グループGiと他グループGjとの類似度を算出することができる。そして、コミュニケーション管理装置201によれば、他グループGjそれぞれについて、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容を出力する際に、算出した類似度に基づいて、他グループGjの発話内容の出力を制御することができる。
【0194】
これにより、コミュニケーション管理装置201は、対象グループGiに対して複数の他グループの発話内容を音声出力する場合であっても、対象グループGiの議論に役立つ他グループGjの発話内容を聞きやすくすることができる。
【0195】
これらのことから、コミュニケーション管理装置201によれば、対象グループGiの議論に役立つような他グループGjの議論を厳選して、対象グループGiに対して他グループGjの発話内容をBGMのように流すことができる。オンライングループディスカッションにおいて、各メンバーは、例えば、他のブレイクアウトルームの議論を聞いて、自分のブレイクアウトルームの議論に活かすことができる。これにより、各メンバーは、オンサイトのコミュニケーションで得られたような価値をより効率的に得ることができる。
【0196】
なお、本実施の形態で説明した出力制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本出力制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本出力制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0197】
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101(コミュニケーション管理装置201)は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0198】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0199】
(付記1)それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする出力制御プログラム。
【0200】
(付記2)前記ログ情報は、前記複数のグループそれぞれの音声を録音した音声データを含み、
前記算出する処理は、
前記第1のグループの音声を録音した音声データを変換して得られる第1のテキストデータと、前記他グループの音声を録音した音声データを変換して得られる第2のテキストデータとに基づいて、前記類似度を算出する、
ことを特徴とする付記1に記載の出力制御プログラム。
【0201】
(付記3)前記算出する処理は、
1以上のキーワードそれぞれについて、前記第1のテキストデータにおける第1の出現回数と、前記第2のテキストデータにおける第2の出現回数とをカウントし、
前記1以上のキーワードそれぞれについてカウントした前記第1の出現回数と前記第2の出現回数とに基づいて、前記類似度を算出する、
ことを特徴とする付記2に記載の出力制御プログラム。
【0202】
(付記4)前記制御する処理は、
算出した前記類似度に基づいて、前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を制御する、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【0203】
(付記5)前記制御する処理は、
前記類似度が高いほど、前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を大きくする、ことを特徴とする付記4に記載の出力制御プログラム。
【0204】
(付記6)前記制御する処理は、
前記類似度が低いほど、前記他グループの発話内容を出力する際の音量を大きくする、ことを特徴とする付記4に記載の出力制御プログラム。
【0205】
(付記7)第1の制御パターンまたは第2の制御パターンのいずれかの選択を受け付ける、処理を前記コンピュータに実行させ、
前記制御する処理は、
前記第1の制御パターンが選択された場合、前記類似度が高いほど、前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を大きくし、
前記第2の制御パターンが選択された場合、前記類似度が低いほど、前記他グループの発話内容を音声出力する際の音量を大きくする、
ことを特徴とする付記4~6のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【0206】
(付記8)前記ログ情報は、前記複数のグループそれぞれの音声を録音した音声データを含み、
前記算出する処理は、
前記第1のグループの音声を録音した音声データから発話区間を検出し、
前記第1のグループの音声データの長さに対する、検出した当該発話区間の長さの割合に基づいて、前記第1のグループにおける会話の第1の活性度を算出し、
前記他グループの音声を録音した音声データから発話区間を検出し、
前記他グループの音声データの長さに対する、検出した当該発話区間の長さの割合に基づいて、前記他グループにおける会話の第2の活性度を算出し、
算出した前記第1の活性度と前記第2の活性度とに基づいて、前記類似度を算出する、
ことを特徴とする付記1に記載の出力制御プログラム。
【0207】
(付記9)前記ログ情報は、前記複数のグループそれぞれの音声を録音した音声データを含み、
前記他グループの音声を録音した音声データから発話区間を検出し、
前記他グループの音声データの長さに対する、検出した当該発話区間の長さの割合に基づいて、前記他グループにおける会話の活性度を算出する、
処理を前記コンピュータに実行させ、
前記制御する処理は、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記活性度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
ことを特徴とする付記1に記載の出力制御プログラム。
【0208】
(付記10)前記ログ情報は、前記複数のグループそれぞれのメンバーの属性データを含み、
前記算出する処理は、
前記第1のグループのメンバーの属性データと、前記他グループのメンバーの属性データとを比較した結果に基づいて、前記類似度を算出する、
ことを特徴とする付記1に記載の出力制御プログラム。
【0209】
(付記11)前記複数のグループのうちの前記第1のグループ以外の他グループそれぞれについて、前記算出する処理および前記制御する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~10のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【0210】
(付記12)前記制御する処理は、
前記他グループの音声をリアルタイム処理することにより、前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
ことを特徴とする付記1~11のいずれか一つに記載の出力制御プログラム。
【0211】
(付記13)それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする出力制御方法。
【0212】
(付記14)それぞれがオンラインコミュニケーションにより議論を行う複数のグループそれぞれの発話内容に関するログ情報が記録された記憶部を参照して、前記複数のグループのうちの第1のグループと他グループとの類似度を算出し、
前記第1のグループに対して前記他グループの発話内容を出力する際に、算出した前記類似度に基づいて、前記他グループの発話内容の出力を制御する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0213】
101 情報処理装置
110,610 記憶部
121 第1のテキストデータ
122 第2のテキストデータ
130 類似度
140 発話内容
200 情報処理システム
201 コミュニケーション管理装置
202 クライアント端末
210 ネットワーク
220 ディスカッションログDB
230 類似度テーブル
300,400 バス
301,401 CPU
302,402 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305,403 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
404 カメラ
405 ディスプレイ
406 入力装置
407 スピーカ
408 マイクロフォン
601 取得部
602 算出部
603 出力制御部
800 出現回数テーブル
1100 出力画面
1101 ポジティブボタン
1102 ネガティブボタン
1103 フラットボタン
1104,1105,1106,1107 音量バー
1110,1300,1400 テキスト表示欄