(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128934
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】通信システム、通信方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/11 20180101AFI20230907BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20230907BHJP
【FI】
H04W76/11
H04W84/12
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033626
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】高岡 厚志
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA44
5K067DD17
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF05
5K067HH23
(57)【要約】
【課題】ユーザが無線子機を設置して電源を投入する以外の追加操作を必要とせずに無線子機を無線親機に接続させることができ、他の装置とも通信することを可能とする。
【解決手段】通信システムは、連携対象親機と、製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、1又は複数の連携対象子機の一時SSIDプロファイルを登録し、連携対象親機に、1又は複数の連携対象子機の一時SSIDプロファイルを送信して有効化する、装置管理サーバを含み、少なくとも1つの連携対象子機は、電源投入の後に一時SSIDプロファイルを使用して、連携対象親機と接続し、連携対象親機は、少なくとも1つの連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを連携対象子機へ送信し、通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの連携対象子機と接続をし直す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連携対象親機と、
製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、
1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを登録し、前記連携対象親機に、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化する、装置管理サーバを含み、
少なくとも1つの前記連携対象子機は、電源投入の後に前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続し、
前記連携対象親機は、少なくとも1つの前記連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直す、ことを特徴とする、通信システム。
【請求項2】
前記連携対象親機は、前記一時SSIDプロファイルを有効化するときに、前記一時SSIDを、ステルス化する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記連携対象親機は、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直した後は、前記一時SSIDを使用した前記連携対象子機との通信を停止する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記連携対象親機は、前記一時SSIDプロファイルを使用して前記連携対象親機と接続できる連携モードの有効期間の満了後に、少なくとも1つの前記連携対象子機が前記一時SSIDプロファイルを使用して初めて接続要求したことを検知した場合には、前記装置管理サーバに連携対象子機接続通知を送信し、
前記装置管理サーバは、前記連携対象親機へ、連携対象子機接続応答を送信し、及び、前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化し、
前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機は、前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続し、
前記連携対象親機は、前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機と接続をし直す、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項5】
連携対象親機と、
製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、
装置管理サーバを含む、通信システムにおいて、
前記装置管理サーバが、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを登録し、前記連携対象親機に、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化するステップと、
少なくとも1つの前記連携対象子機が、電源投入の後に前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続するステップと、
前記連携対象親機が、少なくとも1つの前記連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直すステップを含む、ことを特徴とする、通信方法。
【請求項6】
前記連携対象親機が、前記一時SSIDプロファイルを有効化するときに、前記一時SSIDを、ステルス化するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項5に記載の通信方法。
【請求項7】
前記連携対象親機が、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直した後は、前記一時SSIDを使用した前記連携対象子機との通信を停止するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項5または6に記載の通信方法。
【請求項8】
連携対象親機と、
製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、
装置管理サーバを含む、通信システムにおいて、
前記装置管理サーバに設けられたコンピュータに、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを登録し、前記連携対象親機に、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化する処理を実行させ、
少なくとも1つの前記連携対象子機に設けられたコンピュータに、電源投入の後に前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続する処理を実行させ、
前記連携対象親機に設けられたコンピュータに、少なくとも1つの前記連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直す処理を実行させる、ことを特徴とする、プログラム。
【請求項9】
前記連携対象親機に設けられたコンピュータに、前記一時SSIDプロファイルを有効化するときに、前記一時SSIDを、ステルス化する処理をさらに実行させる、ことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記連携対象親機に設けられたコンピュータに、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直した後は、前記一時SSIDプロファイルを使用して前記連携対象親機と接続できる連携モードの有効期限の満了を待たずに、前記一時SSIDを使用した前記連携対象子機との通信を停止する処理をさらに実行させる、ことを特徴とする請求項8または9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、通信方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今のIoT化の進行に伴い、無線(Wi-Fi対応)子機の台数が国内外で飛躍的に増加している。無線子機を利用するにはまず無線親機に接続させる必要があるが、従来の方法では、無線子機の電源投入後に、ユーザが文字列(SSID、暗号化キー)を入力したり、ボタンを押下したりといった追加の操作を行う必要があった。
【0003】
無線子機を無線親機に接続する代表的な手段として下記が挙げられる。
(1)無線親機のネットワーク名(SSID(Service Set ID))と暗号化キーを無線子機の設定画面上で直接入力する。
(2)WPS(Wi-Fi Protected Setup)を使用する。
【0004】
特許文献1は、家電製品の初期設定等ができる、携帯機器を使った電子機器の設定管理システムに関するものである。
【0005】
特許文献2は、全ての無線APおよび無線端末MNに共通のネットワーク名SSID1および暗号鍵KEY1を用いて、初めに無線APと無線端末MNとの間に設定用通信路が確立される、無線LAN設定方法に関するものである。
【0006】
特許文献3は、無線通信装置が、仮接続用SSIDから所定の規則に従って仮接続用パスコードを生成し、仮接続用SSIDおよび仮接続用パスコードを用いて無線通信端末との間で仮接続を確立する、無線通信システムに関するものである。
【0007】
特許文献4は、ゲートウェイ装置と近距離無線通信デバイス装置とのネットワーク接続の設定方法に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010-206786号公報
【特許文献2】特開2013-207493号公報
【特許文献3】特開2014-175892号公報
【特許文献4】特開2015-050537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
【0010】
上記(1)の無線親機のネットワーク名(SSID(Service Set ID))と暗号化キーを無線子機の設定画面上で直接入力する方法は、無線親機のネットワーク名(SSID)と暗号化キーを、無線親機本体に貼り付けられたラベルを確認するなどして事前に入手した上で、無線子機の設定画面上で直接入力する必要があるため、ユーザにとってわずらわしく、入力間違いも起こりやすい。よって、リテラシーの低いユーザにとっては敷居が高い手段と言える。
【0011】
上記(2)のWPSを使用する方法は、無線LAN(Wi-Fi対応)機器同士の接続設定を簡単に行うための規格であり、多くの無線装置に搭載された標準的な仕組みである。無線親機と無線子機のボタンを操作することで無線接続設定が自動的に行われるため、上記(1)の方法よりは敷居が低いが、ユーザは無線親機と無線子機のボタンをそれぞれ操作する必要があるため、不慣れなユーザにとっては多少のわずらわしさがある。また、無線機器が近くに数多く存在する混雑環境においては、設定が失敗する場合もあるという課題もある。
【0012】
無線子機はリテラシーの低いユーザも多く利用するようになっているため、電源を投入する以外の余分な操作を極力省いてより手軽に無線子機を利用できるようにしたいというニーズがある。このニーズに対応するために、無線親機と無線子機の接続設定を製造時に実施することでユーザが無線接続設定する手間を省いた親子セット商品が存在するが、無線親機と無線子機が同時期に製造出荷される必要があるという制約があるため、製造出荷時期の異なる無線子機を後から追加したいケースには対応できない。
【0013】
本発明は、ユーザが無線子機を設置して電源を投入する以外の追加操作を必要とせずに無線子機を無線親機に接続させることができ、他の装置とも通信することを可能とすることに貢献する、通信システム、通信方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の視点によれば、連携対象親機と、
製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、
1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを登録し、前記連携対象親機に、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化する、装置管理サーバを含み、
少なくとも1つの前記連携対象子機は、電源投入の後に前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続し、
前記連携対象親機は、少なくとも1つの前記連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直す、ことを特徴とする、通信システムを、提供できる。
【0015】
本発明の第2の視点によれば、連携対象親機と、
製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、
装置管理サーバを含む、通信システムにおいて、
前記装置管理サーバが、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを登録し、前記連携対象親機に、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化するステップと、
少なくとも1つの前記連携対象子機が、電源投入の後に前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続するステップと、
前記連携対象親機が、少なくとも1つの前記連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直すステップを含む、ことを特徴とする、通信方法を、提供できる。
【0016】
本発明の第3の視点によれば、連携対象親機と、
製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する、1又は複数の連携対象子機と、
装置管理サーバを含む、通信システムにおいて、
前記装置管理サーバに設けられたコンピュータに、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを登録し、前記連携対象親機に、1又は複数の前記連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化する処理を実行させ、
少なくとも1つの前記連携対象子機に設けられたコンピュータに、電源投入の後に前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続する処理を実行させ、
前記連携対象親機に設けられたコンピュータに、少なくとも1つの前記連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直す処理を実行させる、ことを特徴とする、プログラムを提供できる。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザが無線子機を設置して電源を投入する以外の追加操作を必要とせずに無線子機を無線親機に接続させることができ、他の装置とも通信することを可能とすることに貢献する、通信システム、通信方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態の通信システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態の通信システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態の連携対象親機の記憶部に記憶された管理テーブル群の構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態の連携対象子機の記憶部に記憶された管理テーブル群の構成の一例を示す図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態の装置管理サーバの記憶部に記憶された管理テーブル群の構成の一例を示す図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態の装置情報登録シーケンスの一例を示す図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態の装置情報通知シーケンスの一例を示す図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態の連携対象子機追加シーケンスの一例を示す図である。
【
図9】本発明の第1の実施形態の一時SSID接続許可検証アルゴリズムの一例を示す図である。
【
図10】本発明の第2の実施形態の通信システムの構成の一例を示す図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態の連携対象子機追加シーケンスの他の一例を示す図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態の装置管理サーバの記憶部に記憶された管理テーブル群の構成の一例を示す図である。
【
図13】本発明の第2の実施形態の連携対象親機の記憶部に記憶された管理テーブル群の構成の一例を示す図である。
【
図14】本発明の第3の実施形態の連携対象子機追加シーケンスの一例を示す図である。
【
図15】本発明の第3の実施形態の連携対象親機の記憶部に記憶された管理テーブル群の構成の一例を示す図である。
【
図16】本発明の通信システムを構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
はじめに本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態の通信システムの構成の一例を示す図である。
図1を参照すると、通信システム1は、一例として、連携対象親機10と、1又は複数の連携対象子機11と、装置管理サーバ40を含む。なお、
図1には、1つの連携対象子機11が記載されているが、連携対象子機は、複数でもよい。なお、連携対象親機10と連携対象子機11は同一LAN(Local Area Network)上に設置され、WAN(Wide Area Network)上に存在する装置管理サーバ40と通信可能としてもよい。
【0021】
連携対象子機11は、製造時に、他の連携対象子機と値が異なる一時SSID(Service Set ID)プロファイルを保持する。
【0022】
装置管理サーバ40は、1又は複数の連携対象子機11の一時SSIDプロファイルを登録し、連携対象親機10に、1又は複数の連携対象子機11の一時SSIDプロファイルを送信して有効化する。
【0023】
少なくとも1つの連携対象子機11は、電源投入の後に一時SSIDプロファイルを使用して、連携対象親機10と接続し、連携対象親機10は、少なくとも1つの連携対象子機11との接続後に、通常SSIDプロファイルを連携対象子機11へ送信し、通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの連携対象子機11と接続をし直す。
【0024】
本発明の一実施形態の通信システム1によれば、ユーザが無線子機を設置して電源を投入する以外の追加操作を必要とせずに無線子機を無線親機に接続させることができ、他の装置とも通信することを可能とすることに貢献する、通信システムを提供することができる。
【0025】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態の通信システム1について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態の通信システム1の構成の一例を示す図である。
図2において、
図1と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
【0026】
図2を参照すると、通信システム1は、一例として、連携対象親機10と、連携対象子機11と、装置管理サーバ40、WAN(Wide Area Network)30、装置管理用クライアント50、外部連携サーバ60を含む。
【0027】
連携対象親機10は、装置管理サーバ40および連携対象子機11と連携可能な無線アクセスポイントとして動作する装置であり、Wi-Fiルータなどを想定している。
【0028】
連携対象子機11は、連携対象親機10と同じLAN(Local Area Network)20上に設置され、装置管理サーバ40および連携対象親機10と連携可能な無線通信装置である。Wi-Fi中継機を始め、スマートフォン、タブレット端末、PC(パーソナルコンピュータ)、情報家電などを想定している。
【0029】
連携非対象子機12は、連携対象親機と同じLAN20上に設置されるが、装置管理サーバ40および連携対象親機10とは連携できない有線/無線通信装置(例えば、他社製の通信装置など)である。Wi-Fi中継機を始め、スマートフォン、タブレット端末、PC、情報家電などを想定している。
【0030】
LAN20は、各装置と直接的な通信が可能なネットワークである。自宅、店舗、会社の事務所、学校や塾の教室、公共のスポットなどが例として挙げられる。
【0031】
WAN(Wide Area Network)30は、外部と接続されているネットワークである。
【0032】
装置管理サーバ40は、製造済みの装置を管理するサーバである。稼働中の連携対象親機10、連携対象子機11、装置管理用クライアント50、外部連携サーバ60などと定期的に通信し、装置情報を一元的に収集して更新する。
【0033】
装置管理用クライアント50は、装置管理サーバ40に装置情報を登録、更新するための装置、システムである。
【0034】
外部連携サーバ60は、装置管理サーバ40と連携可能な外部にあるサーバである。装置の製造工場に設置された製造管理システム、装置をWeb上で販売するEC(Electronic Commerce)サイト、装置の配送工場に設置された配送管理システムなどを想定している。装置が製造されたタイミング、装置が購入されたタイミング、装置が出荷されたタイミングなどで装置管理サーバ40の情報を自動的に登録、更新するために存在する。
【0035】
続いて、連携対象親機10、連携対象子機11、装置管理サーバ40の内部構成について説明する。
【0036】
連携対象親機10の制御部100、連携対象子機11の制御部110および、装置管理サーバ40の制御部400は、それぞれ、連携対象親機10、連携対象子機11、装置管理サーバ40の全般の制御を行う。
【0037】
連携対象親機10の記憶部101、連携対象子機11の記憶部111および、装置管理サーバ40の記憶部401は、それぞれ、連携対象親機10、連携対象子機11、装置管理サーバ40の全般のデータの保持を行う。
【0038】
連携対象親機10の通信インターフェース102、連携対象子機11の通信インターフェース112、装置管理サーバ40の通信インターフェース402は、LAN20上の各通信端末およびWAN30上の各装置と通信を行うためのハードウェアインターフェースである。LAN20側のインターフェースとして、Ethernet(登録商標)、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)などが例として挙げられる。また、WAN30側のインターフェースとして、FTTH(Fiber To The Home)、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、5G、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などが例として挙げられる。
【0039】
続いて、制御部100、110、及び400と、記憶部101、111、及び401の内部構成について説明する。本発明の動作と関連のある箇所のみ説明し、他の箇所の説明は省略する。
【0040】
制御部100内の記憶部操作部1000、制御部110内の記憶部操作部1100および、制御部400内の記憶部操作部4000は、それぞれ、記憶部101、111、および401の各種データの書き換えを行う。
【0041】
制御部100内の通信制御部1001、制御部110内の通信制御部1101、および制御部400内の通信制御部4001は、それぞれ、通信インターフェース102、112および、402の制御やデータの送受信・加工など、通信全般の処理を行う。
【0042】
連携対象親機10の記憶部101の管理テーブル群1010、連携対象子機11の記憶部111の管理テーブル群1110、および装置管理サーバ40の記憶部401の管理テーブル群4010は、連携対象親機10、連携対象子機11、装置管理サーバ40に関する様々なデータを管理する。
【0043】
次に、
図3を用いて、連携対象親機10の記憶部101の管理テーブル群1010の各パラメータについて説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態の連携対象親機10の記憶部101に記憶された管理テーブル群1010の構成の一例を示す図である。
【0044】
図3に示す一時SSID情報管理テーブル10010は、特別な用途で使用するSSIDに関連した各パラメータ(一時SSID、一時SSID用暗号化キー、一時SSID用暗号化方式、一時SSID対象MACアドレス、一時SSID有効期限)を含む。
【0045】
一時SSIDは、特別な用途に、本発明の第1の実施形態では一例として、連携対象の無線子機を追加するために使用するネットワーク名である。一般的な無線のネットワーク名と同じく、半角英数記号で構成される。一時SSIDは製造時に装置(連携対象子機11)固有値を組み合わせて所定のアルゴリズムで生成されるため、装置(連携対象子機11)毎に値は異なる。なお、一時SSIDを、セキュリティを考慮し、連携対象子機11以外の装置からは参照できないように、有効化時に、ステルス化する。また、一時SSIDで接続した連携対象子機11がWAN30側通信をできないように、WAN30側との通信を遮断するフィルター設定を行う。
【0046】
一時SSID用暗号化キーは、一時SSIDで無線接続するために必要なパスワードである。一般的な無線のSSIDの暗号化キーと同じく、半角英数記号で構成される。一時SSID用暗号化キーは製造時に装置(連携対象子機11)固有値を組み合わせて所定のアルゴリズムで生成されるため、装置(連携対象子機11)毎に値は異なる。
【0047】
一時SSID用暗号化方式は、一時SSIDに紐づいた暗号化方式である。WPA2-PSKやWPA3-SAEなどが例として挙げられる。
【0048】
一時SSID対象MACアドレスは、一時SSIDでの接続を許可する無線子機(連携対象子機11)のMACアドレスである。
【0049】
一時SSID有効期限は、一時SSIDを連携対象親機10で有効化して連携対象子機11を受け入れ可能とする期限である。有効期限は任意の値(例えば、7日間など)を設定可能である。基本的には装置管理サーバ40から値が指定される。
【0050】
一時SSID情報管理テーブル10010の各パラメータについては、連携対象子機11の情報を保持する装置管理サーバ40から提供されるものとする。また、一時SSIDは複数同時に動作させることが可能であるものとする。
【0051】
通常SSID情報管理テーブル10011は、通常の用途で使用するSSIDに関連した各パラメータ(通常SSID、通常SSID用暗号化キー、通常SSID用暗号化方式)を有する。
【0052】
通常SSIDは、通常の無線通信で使用するネットワーク名である。半角英数記号で構成される。本パラメータは製造時に装置(連携対象親機10)固有値を組み合わせて所定のアルゴリズムで生成した値を初期値として保持するが、ユーザがWebGUIなどの設定手段を通じて任意の値に変更可能である。
【0053】
通常SSID用暗号化キーは、通常SSIDで無線接続するために必要なパスワードである。半角英数記号で構成される。本パラメータは製造時に装置(連携対象親機10)固有値を組み合わせて所定のアルゴリズムで生成した値を初期値として保持するが、ユーザがWebGUIなどの設定手段を通じて任意の値に変更可能である。
【0054】
通常SSID用暗号化方式は、通常SSIDに紐づいた暗号化方式である。WPA2-PSKやWPA3-SAEなどが例として挙げられる。
【0055】
通常SSIDは複数用意した上で無線子機に応じてSSIDを使い分けることも可能である。一般的には、「プライマリSSIDとセカンダリSSID」あるいは「オーナーSSIDとゲストSSID」といった名称で、用途に応じて複数の通常SSIDが用意されることが多い。本発明では、通常SSIDをいくつ保持するかについては特に規定しない。
【0056】
子機情報管理テーブル10012は、接続する子機に関する各パラメータ(子機MACアドレス、子機IPアドレス、子機接続状態、子機使用SSID、初回接続日時)を含む。
【0057】
子機MACアドレスは、接続実績のある子機のMACアドレスである。
【0058】
子機IPアドレスは、接続中の子機のIPアドレスである。
【0059】
子機接続状態は、子機との現在の接続状態である。接続中、未接続(過去に接続あり)、接続拒否などが例として挙げられる。接続状態を把握した上で必要な動作を行うために用意されている。
【0060】
子機使用SSIDは、子機が使用するSSIDである。一時SSIDか通常SSIDのいずれかとなる。
【0061】
初回接続日時は、子機が初めて接続した日時である。
【0062】
次に、
図4を用いて、連携対象子機11の記憶部111の管理テーブル群1110の各パラメータについて説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態の連携対象子機11の記憶部111に記憶された管理テーブル群1110の構成の一例を示す図である。
【0063】
無線情報管理テーブル10110は、連携対象親機10と接続するために必要な各パラメータ(SSID、暗号化キー、暗号化方式)を有する。初期値として一時SSIDプロファイルを持つが、後に無線親機の通常SSIDプロファイルで上書きされることになる。
【0064】
SSID、暗号化キー、暗号化方式は一般的な無線通信用のパラメータのため説明は省略する。
【0065】
親機情報管理テーブル10111は、連携対象親機10に関連した各パラメータ(親機MACアドレス、親機IPアドレス、親機接続状態、使用SSID)を含む。
【0066】
親機MACアドレスは、接続対象の連携対象親機10のMACアドレスである。
【0067】
親機IPアドレスは、接続中の連携対象親機10のIPアドレスである。
【0068】
親機接続状態は、連携対象親機10との接続状態である。
【0069】
使用SSIDは、連携対象親機10との無線接続に使用しているSSIDである。無線情報管理テーブル10110上のSSID(一時SSIDか通常SSIDのいずれか)となる。
【0070】
次に、
図5を用いて、装置管理サーバ40の記憶部401の管理テーブル群4010の各パラメータについて説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態の装置管理サーバ40の記憶部401に記憶された管理テーブル群4010の構成の一例を示す図である。
【0071】
装置情報管理テーブル1(不変パラメータ系)40010は、製造時に装置に書き込まれた後は原則として変更されない各パラメータ、即ち、不変パラメータ系の、装置ID、装置型番、装置MACアドレス、装置一時SSID、装置一時SSID用暗号化キー、装置一時SSID用暗号化方式を有する。
【0072】
装置情報管理テーブル2(可変パラメータ系)40011は、今後、動的に変更される可能性のある装置の各パラメータ、即ち、可変パラメータ系の、装置IPアドレス、装置状態、装置動作モード、グループID、連携モード動作、連携モード有効期限を含む。なお、装置IDは、検索用である。
【0073】
装置IPアドレスは、WAN30に接続された装置のIPアドレスである。各装置と通信するために使用される。
【0074】
装置状態は、装置の現在の状態である。WAN30に接続中の装置は「稼働中」、WAN30に未接続の装置は「未稼働(出荷済)」などと表示される。装置の詳細な状態は任意で設定可能とする。
【0075】
装置動作モードは、装置の動作モード(親機か子機)である。親機の場合と子機の場合で振る舞いが変わるため、動作モードを管理している。
【0076】
グループIDは、連携対象親機10と連携対象子機11を紐づけるIDで、装置の各種情報(装置の送付先など)に基づいて外部連携サーバ60や装置管理者により発行・管理される値である。連携対象親機10と同じLAN20上に設置される連携対象子機11は、同じグループIDとなる。グループIDが活用されるのは、連携対象子機11の出荷後のため、このタイミングで連携対象親機10と同期した値が後述の装置情報(更新)登録シーケンスを通じて設定されることを想定している。
【0077】
連携モード動作は、一時SSIDを使用して連携対象親機10と連携対象子機11を連携(接続)可能な状態にするか否か(ONかOFF)を示す。連携モードがONになった場合、連携対象親機10に対して連携有効化要求が送信される。一方、連携モードがOFFになった場合、連携対象親機10に対して連携無効化要求が送信される。
【0078】
連携モード有効期限は、連携モードを有効にする期限である。任意の値(例えば、連携モードをONにしてから1週間後の日時など)を設定可能である。連携モードの有効期限をどう設定するかについては本発明の第1の実施形態では特に規定しないものとする。連携モード有効期限が満了した場合、連携モードは自動的にOFFになる。
【0079】
装置情報管理テーブル2(可変パラメータ系)40011の各パラメータについては、装置管理用クライアント50や外部連携サーバ60を通じて自由に書き換え可能とする。また、装置自身からの定期的な通信により、装置状態は自動的に更新される。
【0080】
次に、本発明の第1の実施形態の動作を
図6から
図9を用いて説明する。なお、特に断りがない場合は、連携対象親機10、装置管理サーバ40および、連携対象子機11それぞれの各制御部100、110および、400が各動作を実行するものとする。
【0081】
はじめに、
図6を用いて、本発明の第1の実施形態の装置情報登録シーケンスについて説明する。装置情報登録シーケンスは、各装置の各種情報を装置管理サーバ40側で一元管理するために必要なシーケンスである。
図6は、本発明の第1の実施形態の装置情報登録シーケンスの一例を示す図である。
【0082】
まず、登録対象の装置情報の各種情報が管理者もしくは管理者に相当する自動設定システムなどにより装置管理用クライアント50もしくは外部連携サーバ60で入力される(ステップS100)。装置情報入力後、装置管理用クライアント50もしくは外部連携サーバ60から装置管理サーバ40に対して装置情報登録要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS101)。装置情報登録要求内には対象装置の装置ID、一時SSIDプロファイルなどの各情報が含まれる。当該要求が装置管理サーバ40側で受信された後、要求内に含まれる各情報が装置管理サーバ40の記憶部401の管理テーブル群4010にある装置情報管理テーブル1(40010)または2(40011)の中に保存される(ステップS102)。そして、装置情報登録結果が装置管理サーバ40から装置管理用クライアント50もしくは外部連携サーバ60に送信される(ステップS103)。ステップS100-S103の各動作は装置の各情報が更新される度に実行されるものとする。
【0083】
続いて、
図7を用いて装置情報通知シーケンスについて説明する。装置情報通知シーケンスは、各装置の稼働状況を装置管理サーバ40側で把握するために必要なシーケンスである。
図7は、本発明の第1の実施形態の装置情報通知シーケンスの一例を示す図である。
【0084】
まず、所定の契機で装置情報通知トリガーが発動する(ステップS150)。当該トリガー発動後、連携対象装置(連携対象親機10と連携対象子機11を指すものとする)から装置管理サーバ40に対して装置情報通知要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS151)。装置情報通知要求内には連携対象装置の装置ID、装置IPアドレスなどの各情報が含まれる。当該要求が装置管理サーバ40側で受信された後、要求内に含まれる各情報が装置管理サーバ40の記憶部401の管理テーブル群4010にある装置情報管理テーブル1(40010)または2(40011)の中に保存される(ステップS152)。そして、装置情報通知結果が装置管理サーバ40から連携対象装置に送信される(ステップS153)。当該結果受信後、連携対象装置は、装置情報通知要求を定期送信するために所定待機時間ウェイトを行う(ステップS154)。当該時間は一週間などの値をあらかじめ設定可能とする。また、当該時間は装置管理サーバ40により装置情報通知結果の中で指定されるようにしても良い。装置情報通知要求を定期送信する理由は、連携対象装置の稼働状況を装置管理サーバ40側で把握し、現在動作中の連携対象装置に対してのみ各種所定動作を行いたいためである。ステップS150-S154の各動作は連携対象装置が稼働中の間繰り返される。もし、連携対象装置が一旦停止して再度起動した場合は、ステップS150からスタートする。
【0085】
なお、装置情報通知トリガー(ステップS150)の初回発動契機はあらかじめ連携対象装置上で設定されるが、具体的な契機については本発明では特に規定しない。例えば、連携対象装置が起動して5分以内のランダム時間待機した後などが考えられる。
【0086】
続いて、
図8を用いて、本発明の第1の実施形態の連携対象子機追加シーケンスについて説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態の連携対象子機追加シーケンスの一例を示す図である。
【0087】
まず、装置管理サーバ40上で連携対象装置の連携モードがONに変更され、連携モードの有効期限も併せて設定される(ステップS200)。連携モードがONに変更されたことを契機に装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携有効化要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS201)。連携有効化要求の中には一時SSIDプロファイルが含まれる。連携有効化要求受信後、一時SSIDプロファイルが連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存された後に有効化され、一時SSIDを使用した無線通信(ビーコン送信)が開始される(ステップS202)。このとき、一時SSIDは、連携対象子機11以外に検知されないように、ステルス化されるものとする。一時SSID有効化後、連携有効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS203)。
【0088】
なお、ステップS200で連携モードをONに変更する契機については、本発明では特に規定しない。例えば、連携対象子機11をユーザ宅に向けて発送したタイミングで外部連携サーバ60(配送管理サーバ)を通じて連携モードをONに変更するようにしても良い。同様に、連携モードの有効期限についても本発明では特に規定しない。例えば、有効期限は連携モードをONに変更した1週間後の日時としても良いし、管理者が任意の有効期限を設定しても良い。
【0089】
その後、ユーザ宅に届いた連携対象子機11がユーザにより連携対象親機10と同一ネットワーク(例えば、LAN20)上の任意の場所に設置され、電源が投入される(ステップS210)。電源投入後、初期値として保持する一時SSIDプロファイルを使用して連携対象子機11から連携対象親機10に対して接続要求が送信される(ステップS211)。接続要求受信後、連携対象親機10で一時SSID接続許可検証が実施される(ステップS212-S214)。なお、一時SSID接続許可検証の詳細は、
図9を参照して後述する。一時SSID接続許可判定の後、連携対象親機10から連携対象子機11に対して接続許可応答が送信される(ステップS220)。接続許可応答の後、一時SSIDを使用して連携対象親機10と連携対象子機11の間で無線通信が開始される(ステップS221)。このとき、一時SSIDで接続したが連携対象子機11がWAN側通信をできないようにWAN30側との通信を遮断するフィルター設定が連携対象親機10内で行われるものとする。なお、ステップS211とステップS220の接続要求と接続許可応答はIEEE802.11で規定された既存の無線接続の仕組みを使用するものとする。
【0090】
続いて、連携対象子機11が一時SSIDで接続したことを契機に、連携対象親機10から連携対象子機11に対して無線情報更新要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS230)。無線情報更新要求には連携対象親機10が持つ通常SSIDプロファイル(SSID、暗号化キーなど)が含まれる。無線情報更新要求受信後、連携対象子機11の管理テーブル群1110の中の無線情報管理テーブル10110が更新される(ステップS231)。そして、無線情報更新結果が連携対象親機10に対して送信される(ステップS232)。その後、更新したばかりの通常SSIDプロファイルを使用して連携対象子機11から連携対象親機10に対して接続要求が送信される(ステップS240)。接続制限対象ではない通常SSIDを使用しているため、接続要求受信後に特に接続許可検証は実施されず、接続許可応答が連携対象親機10から連携対象子機11に対して送信される(ステップS241)。接続許可応答後、通常SSIDを使用して連携対象親機10と連携対象子機11の間で無線通信が開始される(ステップS242)。なお、ステップS240とステップS241の接続要求と接続許可応答はIEEE802.11で規定された既存の無線接続の仕組みを使用するものとする。
【0091】
WAN側通信可能な通常SSIDでの通信開始を契機に連携対象子機11から装置管理サーバ40に対して装置情報通知要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS250)。当該要求が装置管理サーバ40側で受信された後、要求内に含まれる各情報が装置管理サーバ40の記憶部401の管理テーブル群4010にある装置情報管理テーブル1(40010)又は2(40011)の中に保存される(ステップS251)。そして、装置情報通知結果が装置管理サーバ40から連携対象子機11に送信される(ステップS252)。
【0092】
連携対象子機11から装置情報通知要求を受信したことを受け、連携対象子機11が連携対象親機10の配下に接続されたと判断できるため、装置管理サーバ40は、連携対象装置の連携モードを有効期限の満了を待たずにOFFに設定する(ステップS260)。連携モードがOFFに変更されたことを契機に装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携無効化要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS261)。連携無効化要求の中には一時SSIDプロファイルが含まれる。連携無効化要求を受信後、連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存されている一時SSIDプロファイルが無効化され、一時SSIDを使用した無線通信が停止される(ステップS262)。一時SSID無効化の後、連携無効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS263)。
【0093】
なお、連携対象子機追加シーケンスの途中で連携対象子機11の一時SSIDを通常SSIDに置き換える理由は、通常SSIDのみ使用する他の無線子機とも不都合なく通信可能にするためである。
【0094】
続いて、
図9を用いて一時SSID接続許可検証について説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態の一時SSID接続許可検証アルゴリズムの一例を示す図である。
【0095】
本検証は一時SSIDを指定した接続要求が受信されことをトリガーに開始される(ステップS001)。まず、自身(連携対象親機10)の一時SSID動作が有効か否か確認される(ステップS212)。ステップS212で、Noの場合、接続拒否応答する決定が下される(ステップS214-2)。ステップS212で、Yesの場合、送信元のMACアドレスが連携対象子機のMACアドレスと一致するか否か確認される(ステップS213)。ステップS213で、Noの場合、ステップS214-2で処理を行う。ステップS213で、Yesの場合、接続許可応答する決定が下される(ステップS214-1)。本検証は、ステップS142-1又はステップS142-2の終了後に終了する(ステップS002)。なお、接続制限を掛ける理由は、セキュリティを考慮して連携対象子機11以外の意図しない子機から接続されるのを防ぐためである。
【0096】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態の通信システム1により、ユーザが連携対象子機11を設置して電源を投入する以外の追加操作を必要とせずに連携対象子機11を連携対象親機10に自動的に接続することができ、他の装置とも通信することを可能とすることに貢献する、通信システムを提供することができる。
【0097】
また、本発明の第1の実施形態の通信システム1により、接続対象の連携対象子機11を連携対象親機10が動的に把握できるため、型番や出荷時期などの諸条件が異なる連携対象子機11も自動的に連携対象親機10に接続できる。また、連携対象子機11の接続が成功したか否かを装置管理サーバ40で一元管理できる。さらに、一時SSIDプロファイルは連携対象子機11毎に異なるユニーク値で有効期限も設定されているため、ある連携対象子機11の一時SSIDプロファイルが万が一第三者に流出しても他の連携対象装置がセキュリティリスクにさらされる心配がない。
【0098】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の通信システム1について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態の通信システム1の構成の一例を示す図である。
図10において、
図2と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
図10に示す本発明の第2の実施形態の通信システム1は、
図2に示す本発明の第1の実施形態の通信システム1に対して、連携対象子機2(11-2)を設け、
図2に示す連携対象子機11を、連携対象子機1(11-1)としたものである。なお、連携対象子機1(11-1)と連携対象子機2(11-2)は、
図2に示す連携対象子機11と同一の構成を有するものとして説明するが、それぞれ、異なる構成を有してもよい。すなわち、本発明の第2の実施形態の通信システム1は、例えば、連携対象子機11-1と11-2のような、複数の連携対象子機を同時に追加可能にした実施形態である。また、
図10には、2つの連携対象子機11-1と11-2が示されているが、追加可能な連携対象子機の数を2に限定することを意図するものではない。
【0099】
図10に示す本発明の第2の実施形態の通信システム1を参照し、本発明の第2の実施形態の動作について、
図11を参照して説明する。また、
図12は、本発明の第2の実施形態の装置管理サーバ40の記憶部401に記憶された管理テーブル群4010の構成の一例を示す図であり行5000及び5001が、連携対象子機11-2に対応する。また、
図13は、本発明の第2の実施形態の連携対象親機10の記憶部101に記憶された管理テーブル群1010の構成の一例を示す図であり、行5002が、連携対象子機11-2に対応する。
【0100】
まず、
図12の装置情報管理テーブル40011に示すように、装置管理サーバ40上で連携対象装置である連携対象子機11-1と連携対象子機11-2の連携モードがONに変更され、連携モードの有効期限も併せて設定される(ステップS200’)。連携モードがONに変更されたことを契機に装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携有効化要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS201’)。連携有効化要求の中には、連携対象子機11-1と連携対象子機11-2の一時SSIDプロファイルが含まれる。連携有効化要求受信後、連携対象子機11-1と連携対象子機11-2の一時SSIDプロファイルが、
図13に示すように、連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存された後に有効化され、一時SSIDを使用した無線通信(ビーコン送信)が開始される(ステップS202’)。このとき、それぞれの一時SSIDは、それぞれの連携対象子機11-1と連携対象子機11-2以外に検知されないように、ステルス化されるものとする。一時SSID有効化後、連携有効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS203’)。
【0101】
次に、連携対象子機11-1と連携対象親機10の間で
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS211からステップS214及びステップS220からステップS221と同一の一時SSID接続シーケンスが実行され、更に、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS230からステップS232及びステップS240からステップS242と同一の通常SSID設定/接続シーケンスが実行される。次に、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS250と同一の装置情報通知要求が、連携対象子機11-1から装置管理サーバ40へ送信され(ステップS250)、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS251と同一の装置情報更新が装置管理サーバ40で行われ(ステップS251)、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS252と同一の装置情報通知結果が、装置管理サーバ40から連携対象子機11-1に送信される(ステップS252)。
【0102】
次に、連携対象子機11―1から装置情報通知要求を受信したことを受け、装置管理サーバ40は、連携対象装置の連携モードを有効期限の満了を待たずにOFFに設定し(ステップS260)、装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携無効化要求が送信される(ステップS261)。連携無効化要求を受信後、連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存されている、連携対象子機11-1の一時SSIDプロファイルが無効化され、一時SSIDを使用した連携対象子機11-1の無線通信が停止される(ステップS262)。連携対象子機11-1の一時SSID無効化の後、連携無効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS263)。
【0103】
次に、連携対象子機11-2と連携対象親機10の間で
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS211からステップS214及びステップS220からステップS221と同一の一時SSID接続シーケンスが実行され、更に、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS230からステップS232及びステップS240からステップS242と同一の通常SSID設定/接続シーケンスが実行される。次に、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS250と同一の装置情報通知要求が、連携対象子機11-2から装置管理サーバ40へ送信され(ステップS250)、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS251と同一の装置情報更新が装置管理サーバ40で行われ(ステップS251)、
図8に示す本発明の第1の実施形態の動作のステップS252と同一の装置情報通知結果が、装置管理サーバ40から連携対象子機11-2に送信される(ステップS252)。
【0104】
次に、連携対象子機11―2から装置情報通知要求を受信したことを受け、装置管理サーバ40は、連携対象装置の連携モードを有効期限の満了を待たずにOFFに設定し(ステップS260)、装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携無効化要求が送信される(ステップS261)。連携無効化要求を受信後、連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存されている、連携対象子機11-2の一時SSIDプロファイルが無効化され、一時SSIDを使用した連携対象子機11-2の無線通信が停止される(ステップS262)。連携対象子機11-2の一時SSID無効化の後、連携無効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS263)。
【0105】
本発明の第2の実施形態では、連携対象子機11-1と11-2はそれぞれ異なる一時SSIDプロファイルを保持するため、連携有効化および無効化を非同期で実施することが可能であり、上記のように、ユーザの追加操作を必要とせずに複数の無線子機を同時に自動的に追加できる。
【0106】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態の通信システム1について、図面を参照して説明する。本発明の第3の実施形態の通信システム1の構成は、
図2に示す本発明の第1の実施形態の通信システム1の構成を参照する。
【0107】
図14は、本発明の第3の実施形態の連携対象子機追加シーケンスの一例を示す図である。また、
図15は、本発明の第3の実施形態の連携対象親機10の記憶部101に記憶された管理テーブル群1010の構成の一例を示す図である。
【0108】
本発明の第3の実施形態は、連携モードの有効期限内に連携対象子機11が何らかの原因で連携対象親機10と接続されなかった(接続されないまま連携モードの有効期限が満了した)場合にリトライを可能とする実施形態である。
【0109】
図14を参照すると、装置管理サーバ40上で連携対象装置の連携モードがONに変更され、連携モードの有効期限も併せて設定される(ステップS200)。連携モードがONに変更されたことを契機に装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携有効化要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS201)。連携有効化要求の中には一時SSIDプロファイルが含まれる。連携有効化要求受信後、一時SSIDプロファイルが連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存された後に有効化され、一時SSIDを使用した無線通信(ビーコン送信)が開始される(ステップS202)。このとき、一時SSIDは、連携対象子機11以外に検知されないように、ステルス化されるものとする。一時SSID有効化後、連携有効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS203)。
【0110】
連携対象子機11が連携対象親機10と接続されないまま連携モードの有効期限が満了したことを契機に、装置管理サーバ40により連携対象装置(連携対象親機10と連携対象子機11)の連携モードがOFFに設定される(ステップS260’)。
【0111】
連携モードがOFFに変更されたことを契機に装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携無効化要求がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS261)。連携無効化要求の中には一時SSIDプロファイルが含まれる。連携無効化要求を受信後、連携対象親機10の管理テーブル群1010の一時SSID情報管理テーブル10010に保存されている一時SSIDプロファイルが無効化される(ステップS262)。一時SSID無効化の後、連携無効化応答が連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して送信される(ステップS263)。
【0112】
その後、連携対象子機11がユーザにより連携対象親機10と同一ネットワーク(例えば、LAN20)上の任意の場所に設置され、電源が投入される(ステップS210)。電源投入後、初期値として保持する一時SSIDプロファイルを使用して連携対象子機11から連携対象親機10に対して接続要求が送信される(ステップS211)。
【0113】
ステップS211で、連携対象親機10に対して接続要求が送信されると、連携モードの有効期限満了後に、連携対象子機11が、一時SSIDを使用して初めて接続要求したことが、連携対象親機10により検知される(ステップS270)。なお、連携モードの有効期限満了後に連携対象子機11が初めて接続されたか否かは、
図15を参照すると、連携対象親機10の記憶部101に記憶された管理テーブル群1010で保持しているデータを照合することで判別可能である。すなわち、
図15の一時SSID情報管理テーブル10010において、行5003の一時SSID有効期限には、「2021/1/31 12:00 満了済み(停止中)」となっており、一方、
図15の子機情報管理テーブル10012の行5004には、初回接続日時が、「2021/2/1 9:00」となっていることから判別できる。
【0114】
ステップS270の後、連携対象親機10から装置管理サーバ40に対して連携対象子機接続通知がHTTPS POSTなどの通信内容が暗号化されたメソッドを使用して送信される(ステップS271)。連携対象子機接続通知の中には、子機のMACアドレスなどの情報が含まれる。ステップS271の後、装置管理サーバ40から連携対象親機10に対して連携対象子機接続応答が送信される(ステップS272)。
【0115】
この後、装置管理サーバ40は、
図8の丸印A以降の処理を実行し、連携対象親機10は、
図8の丸印B以降の処理を実行し、連携対象子機11は、
図8の丸印C以降の処理を実行して、本発明の第1の実施形態の連携対象子機追加シーケンスと同じシーケンスで、連携対象子機11の追加が行われる。
【0116】
本発明の第3の実施形態によれば、連携対象子機11の設置および電源投入が何らかの原因で遅延して連携モードの有効期限が満了した場合、例えば、連携対象子機11が自動的に接続できない件について管理者に問い合わせするなどの、ユーザが、わずらわしい対応をすることなく連携対象子機11の自動追加をリトライすることができる
【0117】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、以下の説明において、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0118】
また、上記した第1から第3の実施形態に示した手順は、本発明の通信システム1、又は連携対象親機10、又は連携対象子機11、又は装置管理サーバ40として機能するコンピュータ(
図16の9000)に、通信システム1、又は連携対象親機10、又は連携対象子機11、又は装置管理サーバ40としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、
図16のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インターフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、
図16のCPU9010にて、通信システム1、又は連携対象親機10、又は連携対象子機11、又は装置管理サーバ40の制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0119】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0120】
即ち、上記した第1から第3の実施形態に示した通信システム1、又は連携対象親機10、又は連携対象子機11、又は装置管理サーバ40の各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0121】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による通信システムを参照)
[第2の形態]
第1の形態に記載の通信システムは、
前記連携対象親機は、前記一時SSIDプロファイルを有効化するときに、前記一時SSIDを、ステルス化する、ことを特徴とすることが好ましい。
[第3の形態]
第1または第2の形態に記載の通信システムは、
前記連携対象親機は、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直した後は、前記一時SSIDを使用した前記連携対象子機との通信を停止する、ことを特徴とすることが好ましい。
[第4の形態]
第1からは第3のいずれか一の形態に記載の通信システムは、
前記連携対象親機は、前記一時SSIDプロファイルを使用して前記連携対象親機と接続できる連携モードの有効期間の満了後に、少なくとも1つの前記連携対象子機が前記一時SSIDプロファイルを使用して初めて接続要求したことを検知した場合には、前記装置管理サーバに連携対象子機接続通知を送信し、
前記装置管理サーバは、前記連携対象親機へ、連携対象子機接続応答を送信し、及び、前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機の前記一時SSIDプロファイルを送信して有効化し、
前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機は、前記一時SSIDプロファイルを使用して、前記連携対象親機と接続し、
前記連携対象親機は、前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機との接続後に、通常SSIDプロファイルを前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機へ送信し、前記通常SSIDプロファイルを用いて、前記初めて接続要求したことが検知された連携対象子機と接続をし直す、
ことを特徴とすることが好ましい。
[第5の形態]
(上記第2の視点による通信方法を参照)
[第6の形態]
第5の形態に記載の通信方法は、
前記連携対象親機が、前記一時SSIDプロファイルを有効化するときに、前記一時SSIDを、ステルス化するステップをさらに含む、ことを特徴とすることが好ましい。
[第7の形態]
第5または第6の形態に記載の通信方法は、
前記連携対象親機が、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直した後は、前記一時SSIDを使用した前記連携対象子機との通信を停止するステップをさらに含む、ことを特徴とすることが好ましい。
[第8の形態]
(上記第3の視点によるプログラムを参照)
[第9の形態]
第8の形態に記載のプログラムは、
前記連携対象親機に設けられたコンピュータに、前記一時SSIDプロファイルを有効化するときに、前記一時SSIDを、ステルス化する処理をさらに実行させる、ことを特徴とすることが好ましい。
[第10の形態]
第8または第9の形態に記載のプログラムは、
前記連携対象親機に設けられたコンピュータに、前記通常SSIDプロファイルを用いて、少なくとも1つの前記連携対象子機と接続をし直した後は、前記一時SSIDプロファイルを使用して前記連携対象親機と接続できる連携モードの有効期限の満了を待たずに、前記一時SSIDを使用した前記連携対象子機との通信を停止する処理をさらに実行させる、ことを特徴とすることが好ましい。
なお、上記第5、8の形態は、第1の形態と同様に、第4の形態に展開することが可能である。
【0122】
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0123】
1 通信システム
10 連携対象親機
11 連携対象子機
11-1 連携対象子機1
11-2 連携対象子機2
12 連携非対象子機
20 LAN
30 WAN
40 装置管理サーバ
50 装置管理用クライアント
60 外部連携サーバ
100、110、400 制御部
101、111、401 記憶部
102、112、402 通信インターフェース
1000、1100、4000 記憶部操作部
1001、1101、4001 通信制御部
1010、1110、4010 管理テーブル群
10010 一時SSID情報管理テーブル
10011 通常SSID情報管理テーブル
10012 子機情報管理テーブル
10110 無線情報管理テーブル
10111 親機情報管理テーブル
40010 装置情報管理テーブル1(不変パラメータ系)
40011 装置情報管理テーブル2(可変パラメータ系)
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インターフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置