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特開2023-12898処理装置、処理プログラム及び処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012898
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】処理装置、処理プログラム及び処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/908 20190101AFI20230119BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20230119BHJP
【FI】
G06F16/908
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116646
(22)【出願日】2021-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】521312259
【氏名又は名称】株式会社薬機チェック
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】田之上 隼人
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175FA01
5B175JB02
5L049CC32
(57)【要約】
【課題】
所定の法令又はガイドラインによる規制を受けるか否かの判定の結果をより分かりやすく出力する。
【解決手段】
少なくとも一つのプロセッサを含み、前記少なくとも一つのプロセッサが、判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付け、受け付けられた前記コンテンツから前記一又は複数のテキストを取得し、取得された前記一又は複数のテキストのそれぞれに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定し、前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する、ための処理をするように構成される、処理装置である。
【選択図】 図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを含み、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付け、
受け付けられた前記コンテンツから前記一又は複数のテキストを取得し、
取得された前記一又は複数のテキストのそれぞれに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定し、
前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する、
ための処理をするように構成される、処理装置。
【請求項2】
前記判定結果情報は前記コンテンツに重畳するように表示される、請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記コンテンツにおける前記一又は複数のテキストが配置された位置情報を取得し、
前記判定結果情報は、前記位置情報に対応する位置において前記コンテンツに重畳するように表示される、
請求項1又は2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記判定結果情報は、前記コンテンツが表示される領域とは別の表示領域に設けられたリスト状の表示領域に表示される、請求項1~3のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項5】
前記判定結果情報には前記各テキストの使用の可否を示す可否情報と、前記判定の理由を示す理由情報と、各テキストに対して使用が可能以外の場合における代替案を示す代替案情報のうちの少なくともいずれか一つが含まれる、請求項1~4のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項6】
前記可否情報、前記理由情報及び前記代替案情報は、前記所定の法令に基づいて各テキストに対して各情報が対応付けられたデータベースを参照することによって判定される、請求項5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記可否情報は、前記コンテンツに含まれる前記一又は複数のテキストのそれぞれに対して所定の法令に基づいて使用の可否を判定するための学習済みテキスト判定モデル対して、前記一又は複数のテキストを入力することによって判定される、請求項5に記載の処理装置。
【請求項8】
前記理由情報は、前記コンテンツに含まれる前記一又は複数のテキストのそれぞれに対して所定の法令に基づいて使用の可否が判定理由を判定するための学習済み理由判定モデルに対して、前記一又は複数のテキストを入力することによって判定される、請求項5に記載の処理装置。
【請求項9】
前記代替案情報は、前記コンテンツに含まれる前記一又は複数のテキストのうち使用が可能以外の可否情報を示すテキストに対する代替案を判定するための学習済み代替案判定モデルに対して、前記一又は複数のテキストを入力することによって判定される、請求項5に記載の処理装置。
【請求項10】
前記コンテンツはHTMLと画像データが含まれたウェブページである、請求項1~9のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項11】
前記所定の法令又はガイドラインは、医薬品、医薬部外品、再生医療等製品、医療機器、健康食品、機能性表示食品、化粧品及び通信販売向け商品のうちの少なくともいずれかにおける規制を定めたものである、請求項1~10のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項12】
少なくとも一つのプロセッサにより実行されることにより、
判定対象となる少なくとも一つの単語を含むテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付け、
受け付けられた前記コンテンツから前記テキストを取得し、
取得された前記テキストに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における前記テキストの使用の可否を判定し、
前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する、
ように前記少なくとも一つのプロセッサを機能させる処理プログラム。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサにより実行される処理方法であって、
判定対象となる少なくとも一つの単語を含むテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付ける段階と、
受け付けられた前記コンテンツから前記テキストを取得する段階と、
取得された前記テキストに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における前記テキストの使用の可否を判定する段階と、
前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する段階と、
を含む処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンテンツに含まれるテキストが所定の法令又はガイドラインによる規制を受けるか否かを判定するための処理装置、処理プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」というのが存在し、その広告の仕方によっては保健衛生上大きな影響を与える恐れがあるため、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関する適正を欠いた広告は規制されることが知られていた。そして、このような事情に関連して、例えば特許文献1には、あらかじめNGセンテンスやNGワードを登録したNG発現データベースを備え、テキストで入力された発言データについてNG発現データベースに照合することでNGか否かを判定し、その結果を報告するためのシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-204178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記のような技術を踏まえ、本開示では、所定の法令又はガイドラインによる規制を受けるか否かの判定の結果をより分かりやすく出力するための処理装置、処理プログラム又は処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを含み、前記少なくとも一つのプロセッサが、判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付け、受け付けられた前記コンテンツから前記一又は複数のテキストを取得し、取得された前記一又は複数のテキストのそれぞれに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定し、前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する、ための処理をするように構成される、処理装置」が提供される。
【0006】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサにより実行されることにより、判定対象となる少なくとも一つの単語を含むテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付け、受け付けられた前記コンテンツから前記テキストを取得し、取得された前記テキストに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における前記テキストの使用の可否を判定し、前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する、ように前記少なくとも一つのプロセッサを機能させる処理プログラム」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「少なくとも1つのプロセッサにより実行される処理方法であって、判定対象となる少なくとも一つの単語を含むテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付ける段階と、受け付けられた前記コンテンツから前記テキストを取得する段階と、取得された前記テキストに対して、所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいて、前記コンテンツ内における前記テキストの使用の可否を判定する段階と、前記判定の結果に関連する判定結果情報が前記コンテンツと共に表示されるように前記判定結果情報を出力する段階と、を含む処理方法」が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施形態によれば、所定の法令又はガイドラインによる規制を受けるか否かの判定の結果をより分かりやすく出力するための処理装置、処理プログラム又は処理方法を提供することができる。
【0009】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、又は上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る処理システム1の概略図である。
図2図2は、本開示の一実施形態に係る端末装置100の構成を示すブロック図である。
図3図3は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200の構成を示すブロック図である。
図4A図4Aは、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200に記憶される判定データベースを概念的に示す図である。
図4B図4Bは、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるコンテンツテーブルを概念的に示す図である。
図5図5は、本開示の一実施形態に係る処理装置100において実行される処理フローを示す図である。
図6図6は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
図7図7は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
図8図8は、本開示の一実施形態に係る学習済みモデルの生成に係る処理フローを示す図である。
図9図9は、本開示の一実施形態に係る学習済みモデルの生成に係る処理フローを示す図である。
図10図10は、本開示の一実施形態に係る学習済みモデルの生成に係る処理フローを示す図である。
図11図11は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
図12図12は、本開示の一実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。
図13図13は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
図14図14は、本開示の一実施形態に係るコンテンツの例を示す図である。
図15図15は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
図16図16は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
図17図17は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0012】
1.本開示に処理システム1の概要
本開示に係る処理システム1は、主に医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の法令又はガイドラインで規制される文言表現が広告等のコンテンツにおいて使用されていないかを判定するために用いられる。ユーザによるその判定の対象となるコンテンツの入力がなされ、処理システム1で当該コンテンツを受け付けると、当該コンテンツからテキストを取得する。そして、処理システム1は、取得されたテキストに対して、上記法令又はガイドラインで規制される文言表現がないか判定をし、その結果を出力する。
【0013】
なお、本開示において、法令又はガイドラインには、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「特定商取引法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「健康増進法」、「食品表示法」、「食品表示基準」、「医療広告ガイドライン」など、適性を欠く表示を規制する様々な法令やガイドラインが例として挙げられる。なお、これらは、特に国や地方公共団体によって制定されたものに限らず、特定の業界団体や組合、会社、協会等の組織や個人によって制定されたものであってもよい。また、明示的に「法」や「ガイドライン」と呼ばれるものである必要はなく、基準、ルール、規則、規程などいかなるものであってもよい。また、特に文書で明示的に示され公開されているものである必要はない。
【0014】
また、本開示において、法令又はガイドラインの規制の対象となる物品には、医薬品、医薬部外品、再生医療等製品、医療機器、健康食品、機能性表示食品、化粧品及び通信販売向け商品などが例として挙げられる。ただし、これらは当然に一例であって、これらのみに限定されるわけではない。
【0015】
また、本開示において、コンテンツは、典型的には、上記広告コンテンツが挙げられるが、当然これのみには限定されない。例えば、コンテンツとしては、広告以外にも、商品パッケージ、商品紹介、包装、会社紹介、SNS上でのコメントやメッセージ、ニュース、新聞記事など、様々なものが例として挙げられる。そして、その形式も、少なくとも一つの単語を含むテキストが含まれたコンテンツであればいずれでもよい。すなわち、HTMLと画像データが含まれたウェブページ形式、画像データのみから構成された画像データ形式、特定のOSやハードウェアに依存することなく利用が可能なpdf等の標準化された電子文書ファイル形式、文書編集や表計算、プレゼンテーションに用いられる電子ファイル形式など、様々な形式のコンテンツが利用可能である。さらに、これらコンテンツには、テキストがテキストデータとして認識可能な状態で含まれている必要はなく、例えば、画像データとして(つまり被写体の中に)テキストが含まれたものであってもよい。
【0016】
なお、以下の例においては、ウェブページ形式で提供される広告コンテンツが法令又はガイドラインにより規制される表現を含むか否かを判定する場合について説明するが、当然この例のみには限定されない。
【0017】
2.処理システム1の構成
図1は、本開示の一実施形態に係る処理システム1の概略図である。図1によれば、処理システム1は、ユーザによって保持される端末装置100と、当該端末装置100とネットワーク300を通じて通信可能に接続されたサーバ装置200とを含む。システム1においては、サーバ装置200及び端末装置100がメモリに記憶されたプログラムを実行することで、本実施形態に処理が実行される。サーバ装置200及び端末装置100は、互いに随時通信して、処理の進行に必要な各種情報(例えば、図4A及び図4B)やプログラム等を送受信する。
【0018】
なお、図2の例では、端末装置100は1台しか記載されていないが、当然2台以上の端末装置100を含めることも可能である。また、サーバ装置200は単一のものとして記載されているが、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。さらに、サーバ装置200及び端末装置100を含むシステム1によって本実施形態に係る処理が実行されるが、サーバ装置200を利用することなく、端末装置100のみで実行することも可能である。すなわち、本開示において、処理装置は、本開示に係る処理プログラムや処理方法を実行可能なものであれば、端末装置100及びサーバ装置200のいずれであってもよい。なお、以下の例においては、特段の記載をしない限り、サーバ装置200が処理装置として機能する場合について説明するが、当然にこの例のみには限定されない。
【0019】
3.端末装置100の構成
図2は、本開示の一実施形態に係る端末装置100の構成を示すブロック図である。端末装置100は、図2に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0020】
端末装置100は、一例としては、ラップトップPCが挙げられる。しかし、それ以外にも、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、デスクトップパソコンなど、本開示に係る処理プログラムを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。
【0021】
図2によると、端末装置100は、出力インターフェイス111、プロセッサ112、RAM、ROM、不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ113、通信処理回路及びアンテナを含む通信インターフェイス114、タッチパネル116、ハードキー117等を含む入力インターフェイス115を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0022】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ113に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ112は、本実施形態に係る処理を実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ113から読み出して実行する。本実施形態においては、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザから受け付けられた指示入力に基づいて判定対象となるコンテンツを選択する処理、選択されたコンテンツを通信インターフェイス114を介してサーバ装置200へ送信する処理、サーバ装置200から通信インターフェイス114を介して判定結果情報を受信する処理、受信した判定結果情報をコンテンツID情報に対応付けてメモリ113に記憶する処理、記憶された判定結果情報を判定対象となったコンテンツと共に出力インターフェイス111を介して出力する処理等を実行する。なお、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。また、画像処理に特化したGPU等、他の種類のプロセッサを適宜組み合わせてもよい。
【0023】
メモリ113は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本実施形態に係るゲームアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本実施形態においては、メモリ113は、入力インターフェイス115を介してユーザから受け付けられた指示入力に基づいて判定対象となるコンテンツを選択する処理、選択されたコンテンツを通信インターフェイス114を介してサーバ装置200へ送信する処理、サーバ装置200から通信インターフェイス114を介して判定結果情報を受信する処理、受信した判定結果情報をコンテンツID情報に対応付けてメモリ113に記憶する処理、記憶された判定結果情報を判定対象となったコンテンツと共に出力インターフェイス111を介して出力する処理等のためのプログラムを記憶する。なお、メモリ113として特に図示はしていないが、入力インターフェイス115を介して取り外し可能な記憶媒体やデータベース等と接続されていてもよい。
【0024】
通信インターフェイス114は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバ装置200や他の端末装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、本実施形態に係る処理を実行するためのプログラムや、当該処理において利用される各種情報等を、処理の進行に応じて、サーバ装置200から受信するための処理をする。また、当該処理の実行に必要な各種情報をサーバ装置200に送信するための処理をする。本実施形態においては、特にサーバ装置200との間で判定対象となるコンテンツや判定結果情報の送受信を行う。
【0025】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0026】
入力インターフェイス115は、タッチパネル116及び/又はハードキー117等から構成され、ユーザからの操作入力を受け付けている。タッチパネル116は、出力インターフェイス111としてのディスプレイを被覆するように配置され、ディスプレイの表示する画像データに対応する位置座標の情報をプロセッサ112に出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本実施形態においては、一例としては、タッチパネル116は、指示体によりディスプレイに表示されたオブジェクトの選択や移動等のためのタップ操作やスワイプ操作を検出する。なお、タッチパネル116は入力インターフェイスの一例であって当然他のものを用いることも可能である。プロセッサ112等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス(いわゆるキーボードやマウスのような入力インターフェイス)を用いることも可能である。
【0027】
出力インターフェイス111は、プロセッサ112の指示に応じて、メモリ113に記憶された画像情報を読み出して、本実施形態に係る処理の実行によって生成される各種表示(例えば、図13及び図15図17等)を出力する出力部として機能する。出力インターフェイス111の一例としては、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成されるディスプレイが挙げられるが、必ずしも端末装置100そのものにディスプレイが備えられている必要はない。例えば、出力インターフェイス111は、有線又は無線で接続されたディスプレイに各種表示のための情報を出力するものであってもよい。つまり、通信インターフェイス114が出力インターフェイス111として機能することもあり得る。
【0028】
なお、端末装置100が処理装置として機能する場合には、プロセッサ112は、判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付ける処理、受け付けられたコンテンツの中にテキストが含まれる場合には当該画像データからテキストを抽出する処理、受け付けられたコンテンツから一又は複数のテキストを取得する処理、取得された一又は複数のテキストのそれぞれに対して所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいてコンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定する処理、判定の結果に関連する判定結果情報がコンテンツと共に表示されるように判定結果情報を出力する処理等を実行する。
【0029】
また、同様に、端末装置100が処理装置として機能する場合には、メモリ113は、判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付ける処理、受け付けられたコンテンツの中にテキストが含まれる場合には当該画像データからテキストを抽出する処理、受け付けられたコンテンツから一又は複数のテキストを取得する処理、取得された一又は複数のテキストのそれぞれに対して所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいてコンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定する処理、判定の結果に関連する判定結果情報がコンテンツと共に表示されるように判定結果情報を出力する処理等を実行するためのプログラムを記憶する。
【0030】
4.サーバ装置200の構成
図3は、図3は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200の構成を示すブロック図である。サーバ装置200は、図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0031】
図3によると、サーバ装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212及び通信インターフェイス213を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0032】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ211は、本実施形態に係る処理やOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。メモリ211(特にRAM)は、上記プログラムがプロセッサ212によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。また、メモリ211は、図4Aに示された判定データベース及び図4Bに示されたコンテンツテーブルのほか、図13及び図15図17に示す画面の出力に用いられる描画情報などを記憶する。さらに、メモリ211は、判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付ける処理、受け付けられたコンテンツの中にテキストが含まれる場合には当該画像データからテキストを抽出する処理、受け付けられたコンテンツから一又は複数のテキストを取得する処理、取得された一又は複数のテキストのそれぞれに対して所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいてコンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定する処理、判定の結果に関連する判定結果情報がコンテンツと共に表示されるように判定結果情報を出力する処理等を実行するためのプログラムを記憶する。また、メモリ212は、各種判定処理において利用される学習済みテキスト判定モデル、学習済み理由判定モデル及び学習済み代替案判定モデルを記憶する。なお、特に図示はしないものの、メモリ211に記憶される判定データベースは、ネットワークを介して遠隔に設置されたデータベース装置等に記憶されていてもよい。
【0033】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。本実施形態においては、特に、プロセッサ212は、判定対象となる少なくとも一つの単語を含む一又は複数のテキストが含まれるコンテンツの入力を受け付ける処理、受け付けられたコンテンツの中にテキストが含まれる場合には当該画像データからテキストを抽出する処理、受け付けられたコンテンツから一又は複数のテキストを取得する処理、取得された一又は複数のテキストのそれぞれに対して所定の法令又はガイドラインによる規制に基づいてコンテンツ内における各テキストの使用の可否を判定する処理、判定の結果に関連する判定結果情報がコンテンツと共に表示されるように判定結果情報を出力する処理等を実行する。プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。
【0034】
通信インターフェイス213は、一例として、各端末装置100とネットワーク300を介して、又は他のサーバ装置やデータベース装置とネットワーク300を介して、本実施形態に係る処理の実行のためのプログラム、各種情報等を送受信するために、変調や復調などの処理を行う。通信インターフェイス213は、上記の無線通信方式や公知の有線通信方式にしたがって、各端末装置や他のサーバ装置と通信する。本実施形態においては、特に端末装置100との間で判定対象となるコンテンツや判定結果情報の送受信を行う。
【0035】
5.メモリに記憶される情報
図4Aは、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200に記憶される判定データベースを概念的に示す図である。当該判定データベースに記憶される情報は、様々は法令やガイドラインに対応して随時更新される。
【0036】
図4Aによると、判定データベースには、カテゴリ情報、対象情報、可否情報、理由情報及び代替案情報が互いに対応付けて記憶されている。「カテゴリ情報」は、一般的に規制の対象となる製品に応じてその規制の内容が異なる。そのため、規制の対象となる製品のカテゴリを示す情報である。この製品のカテゴリは、カテゴリ情報の一例であって、規制の対象を分類するための情報であればいずれでもよい。「対象情報」は、判定の対象となるテキストを示す情報である。例えば、「小じわ」という単語がコンテンツ中に含まれている場合には判定の対象となりうる。「可否情報」は、カテゴリに示す製品に対して判定対象に示すテキストが使用された場合の判定結果を示す情報である。「不適切」は法令やガイドラインによって規制の対象となる表現であることを、「要注意」は表現の仕方によっては規制の対象となったり、現時点では明確な判定を下すことができない表現であることを、「適切」は法令やガイドラインに沿った表現やこれらによる規制の対象とはならない表現であることを、それぞれ示す。「理由情報」は、不適切や要注意と判定された理由を示す情報である。「代替案情報」は、不適切や要注意と判定された判定対象に対して、それらの判定を受けないようにするための代替案を示す情報である。
【0037】
なお、可否情報として、不適切、要注意及び適切の3つの情報を記憶するようにしたが、当然にこれらの情報のみには限られない。例えば、「不適切と適切」、「不適切と要注意」又は「適切と要注意」の2つの情報のみにしてもよいし、いずれか1つの情報のみにしてもよいし、より細分化して多数の情報にしてもよいし、不適切や適切と判定される確率を示す数値やレベルの情報にしてもよい。また、その文言も、不適切、要注意、適切等の表現ではなく、NG、グレー、OKや、〇(丸)、×(バツ)、△(三角)などの文言や記号、数字など、いかなるものであってもよい。
【0038】
また、この判定データベースは、テキストの判定処理、判定理由の判定処理及び代替案の判定処理のために用いることが可能である。また、各判定において学習済み判定モデルを利用する場合には、各学習済み判定モデルの学習のための教師データとして用いることも可能である。
【0039】
図4Bは、図4Bは、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるコンテンツテーブルを概念的に示す図である。端末装置100からコンテンツを受信するとごとに生成され、随時更新される。
【0040】
図4Bによると、コンテンツテーブルには、コンテンツID情報、カテゴリ情報、テキスト情報、位置情報、文字数情報、可否情報、理由情報、代替案情報等が互いに対応付けて記憶されている。「コンテンツID情報」は、判定対象となる各コンテンツを特定するための情報で、各コンテンツに固有の情報である。当該コンテンツID情報は、端末装置100から新たなコンテンツがサーバ装置200に送信され、サーバ装置200のメモリ211において記憶されるごとに新たに生成される。「カテゴリ情報」は、判定対象となるコンテンツが広告として用いられる製品のカテゴリを特定するための情報である。「テキスト」情報は、各コンテンツに含まれ、各コンテンツから取得されたテキストを特定する情報である。当該情報は、テキストデータそのものであってもよいし、テキストデータが格納された場所やテキストデータを識別する情報であってもよい。なお、本実施形態では、コンテンツにはコンテンツに応じて一又は複数のテキストが含まれる。そのため、同一のコンテンツID情報に対して、複数のテキストが対応付けて記憶されることもある。「位置情報」は、各テキストがコンテンツにおいて配置された位置を特定するための情報である。当該情報は、コンテンツにおける各テキストが配置された座標、コンテンツの端からのピクセル数、行数や列数、文字数等の配置位置等、各テキストの大まかな位置が特定できさえすればいずれの情報であってもよい。「文字数情報」は、判定対象となるテキストを構成している文字の数を示す情報である。「可否情報」、「理由情報」及び「代替案情報」は、いずれも判定結果情報の一つであり、図4Aで説明した各情報が、各テキストに対応付けて記憶される。これらの情報は、プロセッサ212によって、テキストの判定処理、判定理由の判定処理及び代替案の判定処理が行われるごとに、その判定対象となったテキストに対応付けて記憶される。
【0041】
6.端末装置100で行われる処理フロー(コンテンツの出力処理)
図5は、本開示の一実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図5は、端末装置100において広告判定ツールが起動され判定対象となるコンテンツをサーバ装置200に送信するまでに行われる処理フローを示す。当該処理フローは、主に端末装置100のプロセッサ112がメモリ113に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0042】
図5によると、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介して広告判定ツールに対するユーザのアクセスを受け付けて、当該広告判定ツールを起動する(S111)。なお、このような広告判定ツールは、典型的には端末装置100にあらかじめインストールされたアプリケーションソフトウエアによって提供されるツールが例として挙げられるが、当然これのみには限られない。このようなツールの他の例としては、ウェブブラウザ用のアプリケーションソフトウエア等を介して提供されるツールが挙げられる。
【0043】
ここで、図13は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。具体的には、図13は、図5のS111において広告判定ツールが起動されたのちに出力インターフェイス111を介してディスプレイに出力される判定対象選択画面の例を示す図である。図13によれば、判定対象選択画面には、判定対象となるコンテンツの形式を選択する形式選択エリア11と、判定対象となるコンテンツの格納場所を示す格納場所入力エリア12と、判定開始指示をサーバ装置200に送信するための判定開始ボタン13とが表示される。ユーザは、入力インターフェイス115を介して判定対象エリア12から判定対象となるコンテンツの形式を選択する。そして選択がされると、それに対応するチェックボックスが黒塗り表示される。次に、ユーザは、入力インターフェイス115を介して判定対象となるコンテンツに対応するに格納場所入力エリアを選択して、その格納場所を入力する。こののち、ユーザが判定開始ボタン13を選択すると、格納場所入力エリアに入力された格納場所に記憶されたコンテンツが判定開始指示と共に読み出されてサーバ装置200へ送信される。
【0044】
また、図14は、本開示の一実施形態に係るコンテンツの例を示す図である。具体的には、図14は、コンテンツの一例として、HTMLと画像データが含まれるウェブページ形式で提供される、化粧品向けの広告コンテンツに関する例を示す。図14によれば、化粧品向けの広告コンテンツであるウェブページ31が示されている。ウェブページ31には、マークアップ言語で記述されたハイパーテキストとして「あなたのお肌を改善できるかも??」というテキスト32a及び「乾燥による小じわを目立たなくするよ」というテキスト32bが含まれる。また、ウェブページ31には、画像データとしてヒト型状オブジェクト33a、「赤ちゃんのような美肌になれる!」という画像オブジェクト33b及び「小じわにサヨナラ」という画像オブジェクト33cが含まれる。なお、その他のテキストや画像データが含まれるものの、それらの説明は省略する。
【0045】
本実施形態では、一例として図14に示すコンテンツが、メモリ113の所定の格納場所に記憶され、以下で説明する処理に用いられる。
【0046】
再び図5に戻り、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介して形式選択エリア11(図13)に対するユーザの入力を行け付けて、判定対象となるコンテンツの形式を選択する(S112)。すなわち、図14の例では、ウェブページ形式の広告コンテンツであるため、コンテンツの形式として「webページ」が選択される。そして、プロセッサ112は、選択された形式に対応する格納場所入力エリア12(図13)を有効化する。入力インターフェイス115を介して有効化された格納場所入力エリア12(図13)に対するユーザの入力を受け付けて、プロセッサ112は、判定対象となるコンテンツの格納場所を選択する(S113)。次に、入力インターフェイス115を介してユーザの判定開始ボタン13(図13)に対する入力を受け付けて、プロセッサ112は、メモリ113を参照して、格納場所入力エリア12に入力された格納場所に記憶されたコンテンツを読み出す(S114)。プロセッサ112は、読み出したコンテンツを通信インターフェイス114を介してサーバ装置に判定開始指示と共に送信する(S115)。すなわち、図14の例では、HTMLと画像データにより構成されるウェブページ形式のコンテンツが判定対象としてサーバ装置200に送信される。以上によって、当該処理フローを終了する。
【0047】
なお、図13においては、判定対象となるコンテンツによって広告される製品のカテゴリを選択することについて特に図示していない。しかし、S111~S115で行われる処理の過程において、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの指示入力を受け付けることによって、判定対象となるコンテンツによって広告されるカテゴリの選択を行い、S115においてコンテンツと共にサーバ装置200へ送信する。
【0048】
7.サーバ装置200で行われる処理フロー(判定処理)
図6は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図6は、端末装置100から判定対象となるコンテンツを受信してから判定結果を出力するまでに行われる処理フローを示す。当該処理フローは、主にサーバ装置200のプロセッサ212がメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0049】
図6によると、プロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して端末装置100から送信された判定開始指示、判定対象となるコンテンツ及びカテゴリを受信することにより、当該コンテンツの入力を受け付ける(S211)。そして、プロセッサ112は、コンテンツを取得すると、取得したコンテンツを特定するためのコンテンツID情報を新たに生成し、当該コンテンツID情報に対応付けて当該コンテンツとカテゴリ情報をメモリ211に記憶する。なお、ここでは、取得したコンテンツのオリジナルのデータに加えて、取得したコンテンツを画像データに変換したデータが、判定対象のコンテンツとして記憶される。
【0050】
次に、プロセッサ212は、メモリ211から取得したコンテンツを読み出して、テキストの判定処理等の各種判定処理をまだ行っていない部分があるか否かを判断する(S212)。そして、判定処理を行っていない部分がある場合には、プロセッサ212はコンテンツの判定を行っていない部分にテキストデータが含まれているか否かを判断する(S213)。当該判断の結果、テキストデータが含まれていた場合には、プロセッサ212は、テキスト抽出処理を行うことなく、当該テキストデータを取得してメモリ211のコンテンツテーブルにコンテンツID情報に対応付けて記憶する(S215)。他方、テキストデータが含まれていない場合には、プロセッサ212はOCR等の光学的文字認識技術を用いて、判定対象となるコンテンツからテキストデータを抽出する(S214)。そして、プロセッサ212は、抽出されたテキストデータを取得して、メモリ211のコンテンツテーブルにコンテンツID情報に対応付けて記憶する(S215)。
【0051】
具体的には、プロセッサ212は、例えば図14のコンテンツを読み出して、まだ「小じわにサヨナラ」という画像オブジェクト33cの部分について判定が行われていないと判断する。プロセッサ212は、当該画像オブジェクト33cは画像データであるためS214に進み、当該画像オブジェクトからテキストデータの抽出を行う。そして、プロセッサ212は、当該画像オブジェクト33cから「小じわにサヨナラ」というテキストデータを抽出して、メモリ211にコンテンツID情報に対応付けて記憶する。
【0052】
ここで、取得された各テキストは、一又は複数の単語を含んで構成される。そこで、プロセッサ212は、メモリ211から記憶されたテキストを読み出して、読み出されたテキストを構成する単語ごとに分解及び解析する処理を行う(S216)。当該処理の一例としては、あらかじめ様々な単語が記憶された辞書データをメモリ211又はデータベース装置に保持し、読み出されたテキストに辞書データに保持された単語があるか否かをチェックすることによって行われる。また、当該処理の他の例としては、読み出されたテキストに対して形態素解析プログラムを用いた形態素解析することによって行われる。この形態素解析は、テキストをそれ以上細分化すると意味を成すことができない最小単位の単語である形態素に辞書データを用いて分解する方法である。例えば、プロセッサ212は、図14の「小じわにサヨナラ」というテキストを読み出した場合、この形態素解析によって「小じわ/に/サヨナラ」(「/」は形態素に分解された後の各単語の区切りを示す)に分解し、当該テキストが「小じわ」、「に」、「サヨナラ」、「小じわに」、「にサヨナラ」及び「小じわにサヨナラ」から構成されると解析する。そして、プロセッサ212は、コンテンツテーブルのテキスト情報として、「小じわにサヨナラ」というテキストとともに、この解析結果も記憶する。このように、判定対象となるテキストとして、テキストの最小単位である「小じわ」、「に」、「サヨナラ」等の単語だけではなく、前後の要素が付加された「小じわに」、「にサヨナラ」及び「小じわにサヨナラ」のセンテンスも記憶される。そのため、ただ単に最小単位である単語に基づいて後述の判定を行うわけではなく、前後の文脈を踏まえた判定を行うことが可能となる。
【0053】
また、このとき、プロセッサ212は、各テキストを構成する文字数をカウントして、当該文字数をテキストに対応付けてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶する。
【0054】
次に、プロセッサ212は、一又は複数の単語に解析されたテキストを、法令又はガイドラインにより規制される対象となっているか否かを判定する(S217)。そして、判定の結果、当該テキストが「不適切」及び「要注意」のいずれでもなかった場合には、プロセッサ212は、当該結果を判定されたテキストに対応付けてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶し、再度S212の処理に戻る(S218)。他方、テキストが判定の結果、「不適切」又は「要注意」と判定された場合には、プロセッサ212は、当該結果を判定対象であるテキストに対応付けてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶し、の判定理由の判定処理に移る(S218)。判定理由の判定処理においては、プロセッサ212は、上記判定がなされた判定理由を判定し、その判定理由を判定対象となったテキストに対応付けてメモリ211に記憶する(S219)。そして、プロセッサ212は、不適切又は要注意と判定された判定対象のテキストに対してそれらの判定を受けないようにするための代替案を判定し、判定された代替案を判定対象となったテキストに対応付けてメモリ211に記憶する(S220)。なお、S217~S220に係る処理の詳細については後述する。
【0055】
プロセッサ212は、このS212~S220に係る処理を、テキストの判定処理等の各種判定処理をまだ行っていない部分がなくなるまで実行する。そして、当該部分がなくなると、プロセッサ212は、S211で記憶された画像データとしてのコンテンツ、各テキストに対応付けて記憶された可否情報、理由情報及び代替案情報を含む判定結果情報を、通信インターフェイス213を介して端末装置100に出力する(S221)。以上によって、当該処理フローを終了する。
【0056】
このように、図6のS217、S219及びS220の判定処理においては、判定対象となるテキストとして、テキストの最小単位である「小じわ」、「に」、「サヨナラ」等の単語だけではなく、前後の要素が付加された「小じわに」、「にサヨナラ」及び「小じわにサヨナラ」のセンテンスも含まれる。そのため、ただ単に最小単位である単語に基づいてこれらの判定処理を行うわけではなく、前後の文脈を踏まえた判定処理を行うことが可能である。
【0057】
なお、図14に示すように、プロセッサ212は、判定対象となるコンテンツ(画像データ)に対して、x軸及びy軸からなる二次元座標上における位置座標が設定される。すなわち、プロセッサ212は、S215で取得された各テキストについて、判定対象となるコンテンツ内において配置された位置情報を取得し、各テキストに対応付けてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶する。そして、プロセッサ212は、可否情報に基づいて使用の可否を識別するための可否識別オブジェクト情報を生成し、判定対象となったコンテンツの位置情報に対応する配置位置情報と共に、判定対象となったコンテンツに対応付けて記憶する。S221において判定結果情報を出力するにあたり、プロセッサ212は、使用の可否を示す当該可否識別オブジェクト情報及びその配置位置情報も、判定結果情報として、端末装置100に出力する。
【0058】
また、上記のとおり、S216においてテキストの分解及び解析をするときに、プロセッサ212は、各テキストの文字数をカウントし、その結果を当該テキストに対応付けてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶する。したがって、プロセッサ212は、S211において判定結果情報を出力するにあたり、当該判定結果情報に対応付けられたコンテンツID情報に基づいてコンテンツテーブルの文字数情報を参照し、コンテンツID情報に対応付けられた文字数の合計値を文字数情報として、判定結果情報に含めて出力する。なお、この合計値は文字数情報の一例であって、平均値や最大値、最小値など、文字数に関連する情報であればいずれでもよい。
【0059】
7.サーバ装置200で行われる処理フロー(学習済みモデルを使用した判定処理の詳細)
図7は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図7は、図6のS217~S220において行われる処理の詳細を示す。当該処理フローは、主にサーバ装置200のプロセッサ212がメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0060】
図7によると、プロセッサ212は、図6のS216において単語ごとに分解及び解析されたテキスト(テキストそのもの、及び解析・分解後の各要素を含む)と当該テキストに対応付けられたカテゴリをメモリ211から読み出す(S311)。そして、プロセッサ212は、メモリ211に記憶された学習済みテキスト判定モデルに、当該テキストと当該カテゴリを入力する(S312)。プロセッサ212は、学習済みテキスト判定モデルを用いて、入力されたテキストが法令又はガイドラインによって使用が規制されているかどうかを示す可否情報を出力する。プロセッサ212は、出力された可否情報を、判定結果情報として、判定対象となったテキストに対応づけてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶する(S313)。
【0061】
次に、プロセッサ212は、コンテンツテーブルを参照して、判定対象となったテキストの可否情報に「不適切」又は「要注意」が記憶されているか否かを判断する(S314)。その結果、「不適切」及び「要注意」のいずれでもなかった場合には、プロセッサ212は図6で示すS112の処理を実行する。他方、「不適切」又は「要注意」であった場合には、プロセッサ212は、S311で読み出されたテキストとカテゴリを、メモリ211に記憶された学習済み理由判定モデルに入力する(S315)。プロセッサ212は、学習済み理由判定モデルを用いて、判定理由を示す理由情報を出力する。プロセッサ212は、出力された理由情報を、判定結果情報として、判定対象となったテキストに対応づけてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶する(S316)。
【0062】
次に、プロセッサ212は、S311で読み出されたテキストとカテゴリを、メモリ211に記憶された学習済み代替案判定モデルに入力する(S317)。プロセッサ212は、学習済み代替案判定モデルを用いて、不適切や要注意と判定されないようにするための代替案を出力する。プロセッサ212は、出力された代替案情報を、判定結果情報として、判定対象となったテキストに対応づけてメモリ211のコンテンツテーブルに記憶する(S318)。
【0063】
ここで、図8は、本開示の一実施形態に係る学習済みモデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図8は、図7のS312の学習済みテキスト判定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。当該処理フローは、処理装置100のプロセッサ111によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
【0064】
図8によると、プロセッサは、例えば図6のS213~S216に示された方法によって、学習用に用意されたコンテンツから学習用テキストと、当該学習用テキストが含まれるコンテンツの学習用カテゴリを取得するステップを実行する(S411)。当該学習用テキストには、例えば図6のS216と同様の解析処理がなされている。つまり、「小じわにサヨナラ」というテキストの場合、「小じわにサヨナラ」だけでなく、「小じわ」、「に」、「サヨナラ」、「小じわに」及び「にサヨナラ」の各要素も学習用テキストとして用いられる。また、プロセッサは、S411において取得された学習用テキストと学習用カテゴリとに基づいて、図4Aに示す判定データベースを参照して、学習用テキストの使用の可否の判定をするステップを実行する(S412)。そして、プロセッサは、判定された結果である可否情報を正解ラベルとして学習用テキストに対応付けて記憶するステップを実行する(S413)。
【0065】
学習用テキストと学習用カテゴリ、及びそれらに対応付けられた可否情報が得られると、プロセッサは、それらを用いてテキストの判定パターンの機械学習を行うステップを実行する(S414)。当該機械学習は、一例として、ニューロンを組み合わせたニューラルネットワークに対して、これら情報の組を与え、ニューラルネットワークからの出力が正解ラベルである可否情報と同じになるように、各ニューロンのパラメータを調整しながら学習を繰り返すことにより行われる。そして、プロセッサは、学習済みのテキスト判定モデルを取得しメモリに記憶するステップを実行する(S415)。取得された学習済みテキスト判定モデルは、サーバ装置200のメモリ211やサーバ装置200と有線又は無線ネットワークを介して接続された他の装置内に記憶されていてもよい。
【0066】
また、図9は、本開示の一実施形態に係る学習済みモデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図9は、図7のS315の学習済み理由判定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。当該処理フローは、処理装置100のプロセッサ111によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
【0067】
図9によると、プロセッサは、例えば図8のS411と同様の方法によって、学習用に用意されたコンテンツから学習用テキストと、当該学習用テキストが含まれるコンテンツの学習用カテゴリを取得するステップを実行する(S421)。加えて、プロセッサは、図8のS412と同様の方法により学習用テキストの使用の可否の判定結果である可否情報を取得するステップを実行する(S421)。そして、プロセッサは、S421において取得された学習用テキスト、学習用カテゴリ及び可否情報に基づいて、図4Aに示す判定データベースを参照して、学習用テキストの使用が不適切又は要注意と判定された理由を判定するステップを実行する(S422)。次に、プロセッサは、判定された理由を示す理由情報を正解ラベルとして学習用テキストに対応付けて記憶するステップを実行する(S423)。
【0068】
学習用テキスト、学習用カテゴリ及び可否情報、並びにそれらに対応付けられた理由情報が得られると、プロセッサは、それらを用いて判定理由の判定パターンの機械学習を行うステップを実行する(S424)。当該機械学習は、一例として、ニューロンを組み合わせたニューラルネットワークに対して、これら情報の組を与え、ニューラルネットワークからの出力が正解ラベルである理由情報と同じになるように、各ニューロンのパラメータを調整しながら学習を繰り返すことにより行われる。そして、プロセッサは、学習済みの理由判定モデルを取得しメモリに記憶するステップを実行する(S425)。取得された学習済み理由判定モデルは、サーバ装置200のメモリ211やサーバ装置200と有線又は無線ネットワークを介して接続された他の装置内に記憶されていてもよい。
【0069】
また、図10は、本開示の一実施形態に係る学習済みモデルの生成に係る処理フローを示す図である。具体的には、図10は、図7のS317の学習済み代替案判定モデルの生成に係る処理フローを示す図である。当該処理フローは、処理装置100のプロセッサ111によって実行されてもよいし、他の処理装置のプロセッサによって実行されてもよい。
【0070】
図10によると、プロセッサは、例えば図8のS411と同様の方法によって、学習用に用意されたコンテンツから学習用テキストと、当該学習用テキストが含まれるコンテンツの学習用カテゴリを取得するステップを実行する(S431)。加えて、プロセッサは、図8のS412と同様の方法により学習用テキストの使用の可否の判定結果である可否情報を取得するステップを実行する(S431)。そして、プロセッサは、S431において取得された学習用テキスト、学習用カテゴリ及び可否情報に基づいて、図4Aに示す判定データベースを参照して、学習用テキストの使用が不適切及び要注意と判定されないようにするための代替案を判定するステップを実行する(S432)。次に、プロセッサは、判定された代替案を示す代替案情報を正解ラベルとして学習用テキストに対応付けて記憶するステップを実行する(S433)。
【0071】
学習用テキスト、学習用カテゴリ及び可否情報、並びにそれらに対応付けられた代替案情報が得られると、プロセッサは、それらを用いて代替案の判定パターンの機械学習を行うステップを実行する(S434)。当該機械学習は、一例として、ニューロンを組み合わせたニューラルネットワークに対して、これら情報の組を与え、ニューラルネットワークからの出力が正解ラベルである代替案情報と同じになるように、各ニューロンのパラメータを調整しながら学習を繰り返すことにより行われる。そして、プロセッサは、学習済みの代替案判定モデルを取得しメモリに記憶するステップを実行する(S435)。取得された学習済み代替案判定モデルは、サーバ装置200のメモリ211やサーバ装置200と有線又は無線ネットワークを介して接続された他の装置内に記憶されていてもよい。
【0072】
なお、図8図10において正解ラベルは図4Aに示す判定データベースをプロセッサが参照することによって生成した。しかし、これに限らず、いずれかの使用者が学習用テキストを学習用カテゴリに対応した法令又はガイドラインに照らして可否を判定したり、その理由を判定したり、代替案を判定したりしてもよい。
【0073】
8.サーバ装置200で行われる処理フロー(判定データベースを使用した判定処理の詳細)
図11は、本開示の一実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図6のS217~S220において行われる処理について、図7の例では学習済みモデルを用いて判定する場合について示したが、図11は学習済みモデルに代えて判定データベースを用いて判定する場合を示す。当該処理フローは、主にサーバ装置200のプロセッサ212がメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0074】
図11によると、プロセッサ212は、図6のS216において単語ごとに分解及び解析されたテキストと当該テキストに対応付けられたカテゴリをメモリ211から読み出す(S311)。プロセッサ212は、メモリ211の判定データベースを参照して、読み出されたテキストの全体、当該テキストを構成する各単語及び各単語の組み合わせが、判定データベースの対象情報に登録されたテキストと一致するか否かを、対応するカテゴリにおいて判断する(S512)。一致したテキスト、各単語又は各単語の組み合わせがあった場合には、プロセッサ212は、判定データベースの対象情報で一致すると判断されたテキストに対応付けられた可否情報を、判定結果情報として、判定対象となったテキストに対応付けてコンテンツテーブルに記憶する(S513)。
【0075】
具体的には、例えば解析後のテキストとして、「化粧品」のカテゴリにおいて、「小じわ/に/サヨナラ」というテキスト(「/」は形態素に分解された後の各単語の区切りを示す)が読み出されたとする。次に、プロセッサ212は、判定データベースのうちカテゴリ情報を参照して、「化粧品」が登録された対象情報を抽出する。そして、読み出されたテキストを構成する「小じわ」、「に」、「サヨナラ」、「小じわに」、「にサヨナラ」及び「小じわにサヨナラ」のそれぞれが、抽出された対象情報のテキストと一致するか否かを判断する。この場合では、「小じわ」が対象情報に登録されているため、プロセッサ212は、判定データベースにおいて「小じわ」に対応付けられた可否情報を参照する。そして、プロセッサ212は、判定対象となる「小じわ/に/サヨナラ」に対応付けて、コンテンツテーブルの可否情報に「不適切」を記憶する。
【0076】
次に、プロセッサ212は、コンテンツテーブルを参照して、判定対象となったテキストの可否情報に「不適切」又は「要注意」が記憶されているか否かを判断する(S514)。その結果、「不適切」及び「要注意」のいずれでもなかった場合には、プロセッサ212は図6で示すS112の処理を実行する。他方、「不適切」又は「要注意」であった場合には、プロセッサ212は、判定データベースを参照して、対象情報のテキストに対応付けられた「理由情報」を抽出する(S515)。そして、プロセッサ212は、判定対象となるテキストに対応付けて、コンテンツテーブルの「理由情報」に抽出された判定理由を記憶する(S516)。また、同様に、プロセッサ212は、判定データベースを参照して、対象情報に対応付けられた「代替案情報」を抽出する(S517)。そして、プロセッサ212は、判定対象となるテキストに対応付けて、コンテンツテーブルの「代替案情報」に抽出された代替案を記憶する(S516)。
【0077】
具体的には、例えば判定対象である「小じわ/に/サヨナラ」というテキストにおいて「不適切」と判定された場合、プロセッサ212は、判定データベースにおいて、「不適切」と判定された「小じわ」に対応付けられた理由情報を参照する。そして、プロセッサ212は、判定対象である「小じわ/に/サヨナラ」が「不適切」である理由情報として、「小じわという文言が不適切」という判定理由を抽出し、判定対象である「小じわ/に/サヨナラ」に対応付けて、コンテンツテーブルの理由情報に「小じわという文言が不適切」という判定理由を記憶する。また、プロセッサ212は、判定データベースにおいて、「小じわ」に対応付けられた代替案情報を参照する。そして、プロセッサ212は、判定対象である「小じわ/に/サヨナラ」の代替案情報として、「削除」という代替案を抽出し、判定対象である「小じわ/に/サヨナラ」に対応付けて、コンテンツテーブルの代替案情報に「削除」を記憶する。
【0078】
9.端末装置100で行われる処理フロー(判定結果情報の出力処理)
図12は、本開示の一実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、図12は、図6のS221においてサーバ装置200から判定結果情報が端末装置100に出力された後に、端末装置100において行われる処理フローを示す。当該処理フローは、主に端末装置100のプロセッサ112がメモリ113に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0079】
まず、プロセッサ112は、サーバ装置200から通信インターフェイス114を介して判定結果情報を受信すると、受信した判定結果情報をメモリ113に記憶する。そして、プロセッサ112は、記憶した判定結果情報を読み出して、出力インターフェイス111を介してディスプレイ等にその判定結果情報を出力する。なお、この判定結果情報には、判定対象となった各テキストに対応付けられた可否情報、理由情報、代替案情報、使用の可否を示す可否識別オブジェクト情報、可否識別オブジェクト情報の配置位置を示す配置位置情報及び文字数情報が含まれる。
【0080】
ここで、図15は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。具体的には、図15は、サーバ装置200から受信した判定結果情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに出力したときの判定結果表示画面の例を示す。図15によると、判定結果表示画面には、判定対象となったコンテンツが表示されるコンテンツ表示領域14が含まれる。このコンテンツ表示領域14には、判定対象となったコンテンツ(例えば、図14)が表示されるとともに、当該コンテンツに重畳するように、可否識別オブジェクト15、可否識別オブジェクト16及び可否識別オブジェクト17が表示される。具体的には、判定対象となったコンテンツに含まれる各テキストの位置情報に対応する位置に設定された配置位置情報に基づいて、各可否識別オブジェクト15~17が、コンテンツに重畳するように表示される。ここで、判定対象となったテキストのうち「あなたのお肌を改善できるかも??」というテキストには可否情報として「要注意」が、「赤ちゃんのような美肌になれる!」というテキスト及び「小じわにサヨナラ」というテキストには可否情報として「不適切」が記憶されている。そのため、図15に示すように、各テキストに対応する位置に表示される可否識別オブジェクトも、要注意か不適切化に応じて異なる態様で表示されている。
【0081】
また、コンテンツ表示領域14の右側には、判定結果リスト表示領域21が表示される。この判定結果リスト表示領域には、判定対象となった各テキストに対応するように設けられたテキストボックス21a~21fが表示される。当該テキストボックス21a~21fには、各テキストに対応付けられた理由情報及び代替案情報が記載されているが、図15の例ではこれらが縮小して表示され判定対象となったテキストを示す情報のみが表示されている。また、各テキストボックス21a~21fは、各テキストに対応付けられた可否情報に基づいて、その使用の可否の判定の結果が識別可能な態様で表示される。例えば、図15の例では、「赤ちゃんのような美肌になれる!」というテキスト及び「小じわにサヨナラ」というテキストには可否情報として「不適切」が記憶されているが、これらのテキストボックス21a及び21bは、太線で囲まれた態様で表示される。他方、「あなたのお肌を改善できるかも??」というテキストには可否情報として「要注意」が記憶されているが、このテキストボックス21cは、破線で囲まれた態様で表示される。
【0082】
また、コンテンツ表示領域14の上部には、文字数表示領域22、不適切箇所表示領域23及び要注意箇所表示領域24が表示される。文字数表示領域22には、判定結果情報として受信された文字数情報が表示される。不適切箇所表示領域23には、判定対象となったコンテンツにおいて、不適切と判断されたテキストの数が、可否情報に基づいて加算され、表示される。要注意箇所表示領域24には、判定対象となったコンテンツにおいて、要注意と判定されたテキストの数が、可否情報に基づいて加算され、表示される。なお、本実施形態では、文字数情報、不適切と判定されたテキストの数及び要注意と判定されたテキストの数は、それぞれの累積値を表示するようにした。しかし、表示する数値自体は各数値に関連していれば累積値以外のものであってもよい。例えば、文字数情報は、累積値(合計値)以外にも、平均値や最大値、最小値など、文字数に関連する情報であればいずれでもよい。
【0083】
また、判定結果リスト表示領域21の上部には、ダウンロートアイコン19及び印刷アイコン20が表示される。入力インターフェイス115を介してポインタ18を操作することでいずれかのアイコンが選択されると、それに応じた処理が実行される。例えば、ダウンロードアイコン19に対する操作入力がなされると、判定対象となった各テキストと、各テキストに対応付けられた可否情報、理由情報及び代替案情報が、リスト状になって、表計算用のファイル形式やpdf等の標準化された電子ファイル形式でダウンロードすることが可能となる。また、印刷アイコン20に対する操作入力がなされると、判定結果表示画面を紙媒体に出力したり、pdf等の標準化された電子ファイル形式や画像データとしてダウンロードすることが可能となる。なお、特に図示はしていないが、例えば共有アイコンが表示され、当該アイコンに対する操作入力がなされると所望の他のユーザに所望の形式で判定結果を共有することが可能である。このように、ダウンロードアイコン19や印刷アイコン20に限らず他の機能アイコンを表示することも可能である。
【0084】
再び図12に戻り、判定結果情報が判定結果表示画面に出力された後、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介して、判定結果リスト表示領域21に含まれるいずれかのテキストボックスに対して展開する旨の指示入力が受け付けられたか否かを判断する(S611)。具体的には、プロセッサ112は、入力インターフェイス115から、いずれかのテキストボックスに対応する位置でクリック操作がなされたことを示す割込み信号を受信したか否かを判断する。そして、指示入力が受け付けられたと判断されると、プロセッサ212は、判定結果リスト表示領域のうち、展開する旨の指示がなされたテキストボックスについて、可否情報、理由情報及び代替案情報が表示されるように、判定結果リスト表示領域を更新して表示する(S612)。
【0085】
ここで、図16は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。具体的には、図16は、図12のS612によって判定結果リスト表示領域21が更新された後の画面を示す図である。図16によると、ユーザが入力インターフェイス115を介してポインタ18を所望のテキストボックス(ここでは、テキストボックス21a)上に移動させ、クリック操作を行う。その結果、テキストボックス21aのサイズが縦方向に拡張して表示される。その結果、例えば図15では縮小して表示されていたテキストボックス21aが展開され、当該テキストに対応付けられた理由情報及び代替案情報がそれぞれ視認可能に表示されている。また、テキストボックス21aが縦方向に拡張されたのに伴って、他のテキストボックス21b~21fが判定結果リスト表示領域21の中で下方にスライドして表示される。
【0086】
再び図12に戻り、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介して、コンテンツ表示領域に含まれるいずれかのテキストを選択する旨の指示入力が受け付けられたか否かを判断する(S613)。具体的には、プロセッサ112は、入力インターフェイス115から、いずれかのテキストに対応する位置でポインタが一定期間継続して検出されたことを示す割込み信号を受信したか否かを判断する。そして、指示入力が受け付けられたと判断されると、プロセッサ212は、判定結果リスト表示領域のうち、選択されたテキストに対応するテキストボックスについて、判定結果リスト表示領域の先頭に位置させ、かつ可否情報、理由情報及び代替案情報が表示されるように、判定結果リスト表示領域を更新して表示する(S614)。
【0087】
ここで、図17は、本開示の一実施形態に係る端末装置100に出力される画面の例を示す図である。具体的には、図17は、図12のS614によって判定結果リスト表示領域21が更新された後の画面を示す図である。図17によると、ユーザが入力インターフェイス115を介してポインタ18を所望のテキスト(ここでは、「あなたのお肌を改善できるかも??」)上に移動させ、そこに一定時間以上停止する操作を行う。その結果、当該テキストに対応するテキストボックス21cの位置が、判定結果リスト表示領域21の中で最上部に位置するように表示される。また、テキストボックス21cのサイズが縦方向に拡張して表示される。その結果、例えば図15では判定結果リスト表示領域21の中段で縮小して表示されていたテキストボックス21cが先頭で展開され、当該テキストに対応付けられた理由情報及び代替案情報がそれぞれ視認可能に表示されている。また、テキストボックス21cが先頭に位置するとともに、縦方向に拡張されたのに伴って、他のテキストボックス21a及び2b~21fが判定結果リスト表示領域21の中で下方にスライドして表示される。
【0088】
再び図12に戻り、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介して、ダインロードアイコンを選択する旨の指示入力が受け付けられたか否かを判断する(S615)。具体的には、プロセッサ112は、入力インターフェイス115から、ダウンロードアイコンに対応する位置でポインタのクリック操作が検出されたことを示す割込み信号を受信したか否かを判断する。そして、指示入力が受け付けられたと判断されると、プロセッサ212は、判定対象となった各テキストと、各テキストに対応付けられた可否情報、理由情報及び代替案情報をリスト状にして、表計算用のファイル形式やpdf等の標準化された電子ファイル形式で、ユーザによって指定された格納場所にダウンロードする(S616)。
【0089】
プロセッサ112は、入力インターフェイス115を介して、印刷アイコンを選択する旨の指示入力が受け付けられたか否かを判断する(S617)。具体的には、プロセッサ112は、入力インターフェイス115から、印刷アイコンに対応する位置でポインタのクリック操作が検出されたことを示す割込み信号を受信したか否かを判断する。そして、指示入力が受け付けられたと判断されると、プロセッサ212は、判定結果表示画面を紙媒体に出力したり、pdf等の標準化された電子ファイル形式や画像データとして、ユーザにより指定された格納場所にダウンロードする(S618)。以上によって、当該処理フローは終了する。
【0090】
9.変形例
図16の例では、ユーザが入力インターフェイス115を介してポインタ18を所望のテキストボックス上に移動させ、クリック操作を行と、そのテキストボックスが縦方向に拡張して表示される場合について説明した。しかし、これに限らず、テキストボックスに対する選択操作が検出されると、理由情報及び代替案情報を含むポップアップウィンドウを表示させてもよい。また、当該選択操作が検出されると、あらかじ別の位置に設けられた表示領域に理由情報及び代替案情報を表示させてもよい。また、理由情報及び代替案情報が常に表示されるように、各テキストボックスは常に拡張して表示されていてもよい。
【0091】
図17の例では、ユーザが入力インターフェイス115を介してポインタ18を所望のテキストに移動させ一定時間停止することで、テキストに対応するテキストボックスを移動させるとともに、縦方向に拡張して表示される場合について説明した。しかし、ポインタ18を所望のテキストに移動させ一定時間停止させることで、テキストに対応するテキストボックスを移動させることなくその場で拡張して表示させてもよい。また、ポインタ18を所望のテキストに移動させ一定時間停止させることで、テキストに対応するテキストボックスを点滅表示させるなど、強調して表示するようにしてもよい。また、ポインタ18を所望のテキストに移動させ一定時間停止させることで、テキストに対応するテキストボックスの表示順の変更のみを行ってもよい。また、ポインタ18を所望のテキストに移動させ一定時間停止させることで、当該テキストに対応する位置に理由情報及び代替案情報を含むポップアップウィンドウを表示させてもよい。
【0092】
図15図17の例では、判定対象のテキストの使用の可否を示す可否識別オブジェクトを星形の装飾オブジェクトで形成する場合について説明した。しかし、可否識別オブジェクトの形状は、これに限らず、円形や正方形などいかなる形状のオブジェクトであってもよい。また、図15図17の例では、判定対象のテキストに重ならない位置で可否識別オブジェクトが表示されているが、当該テキストの背面側又は上方で重なるように表示されてもよい。また、図15図17の例では、可否識別オブジェクトが静止した状態で表示されているが、動的な可否識別オブジェクトや色調が変化する可否識別オブジェクトとして表示されてもよい。また、図15図17の例では、判定対象となったテキストとは別に可否識別オブジェクトが表示されているが、当該テキストを太字、アンダーバー、ハイライト等による強調表示を行ってもよい。
【0093】
図15図17の判定結果リスト表示領域では、各テキストボックスの枠を変更することで対応するテキストの使用の可否を示す場合について説明した。しかし、これに限らず、テキストボックス内の文字を強調表示したり、テキストボックスの色を変えたり、テキストボックスに装飾オブジェクトを重ねて表示したりすることによって、テキストの使用の可否を示してもよい。
【0094】
図15図17の例では、テキストやテキストボックスの選択をポインタ18を使って行う場合について説明した。しかし、これに限らず、タッチパネル等の入力インターフェイスを用いてユーザの指やスタイラス等の指示体を用いたタッチ操作を用いて選択するようにしてもよい。
【0095】
図15図17の例では、判定結果表示画面に、コンテンツ及び可否識別オブジェクトを含むコンテンツ表示領域14と判定結果リスト表示領域21が含まれる場合について説明した。しかし、これに限らず、判定結果表示領域には、コンテンツ表示領域14だけが表示されてもよいし、コンテンツと判定結果リスト表示領域21のみが表示されてもよい。また、判定結果表示領域には、判定結果リスト表示領域21が含まれず、判定結果リスト表示領域21のみが表示されてもよい。
【0096】
図15図17の例では、判定結果表示画面に、不適切及び要注意の判定結果情報のみが表示される場合について説明した。しかし、受信する判定結果情報に応じて、「不適切と適切」又は「適切と要注意」の2つや3つ後のいずれか一つの情報のみを表示するようにしてもよい。また、受信する判定結果情報に応じて、より細分化された分類に対応した表示としてもよいし、不適切や適切と判定される確率を示す数値やレベルを示す情報を表示してもよい。
【0097】
図6のS217、S219及びS220に係る各判定処理について、図6ではプロセッサ212によって実行される場合について説明した。しかし、これに限らず、判定そのものは判定でーベースを用いて使用者等のヒトが実施し、その判定結果の記憶等からプロセッサ212が行うようにしてもよい。
【0098】
図1図17の例では、サーバ装置200が処理装置として機能し、サーバ装置200が図6図11に係る処理を実行する場合について説明した。しかし、これに限らず、端末装置100が処理装置として機能し、端末装置100のプロセッサ112が図6図11に係る処理を実行するようにしてもよい。
【0099】
以上、本実施形態においては、所定の法令又はガイドラインによる規制を受けるか否かの判定の結果をより分かりやすく出力することが可能な処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供することができる。
【0100】
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバ装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0101】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0102】
100 端末装置
200 サーバ装置
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17