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特開2023-129007圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129007
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 45/08 20060101AFI20230907BHJP
   G01L 19/06 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
B01D45/08 Z
G01L19/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033740
(22)【出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】519433126
【氏名又は名称】アダプティブ プラズマ テクノロジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ウ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン ウ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、フィ ゴン
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ギョン ホ
【テーマコード(参考)】
2F055
4D031
【Fターム(参考)】
2F055BB08
2F055CC02
2F055EE25
2F055FF38
2F055HH09
4D031AB01
4D031BB04
(57)【要約】
【課題】圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置を提供すること。
【解決手段】圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置に関するものであり、圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置は、圧力測定手段15;工程チャンバ11と圧力測定手段15とを連結する測定導管12;及び測定導管12に結合されるか、測定導管12の一部を形成しながら測定導管12に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段;を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力測定手段15と、
工程チャンバ11と圧力測定手段15とを連結する測定導管12と、
測定導管12に結合されるか、測定導管12の一部を形成しながら測定導管12に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段と、を含む
ことを特徴とする圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項2】
捕獲手段は、流体の温度を調節する温度調節手段を含む
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項3】
捕獲手段は、粒子の捕獲のためのフィルターブロックを含む
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項4】
フィルターブロックは、多数個の気孔が形成されながら連続して配列された多数個の多孔板23_1ないし24_Kを含み、互いに隣接する多孔板23_1ないし24_Kに形成された気孔は、流体移動方向に対して互いに異なる直線上に位置する
請求項3に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項5】
捕獲手段は、アノダイジングによって形成されたアルミニウム多孔板を含む
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項6】
捕獲手段は、互いに分離されて積層された多数個の多孔板ブロックになる
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項7】
冷却水の流動のための流動ブロック431を含む
請求項2ないし5のいずれかに記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項8】
捕獲手段は、多孔捕獲チャンバ53になり、多孔捕獲チャンバ53は、シリンダー状に延びる捕獲胴体531と、
捕獲胴体531の前面を形成する流入多孔板532と、
捕獲胴体531の裏面を形成する排出多孔板と、からなる
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置に係り、具体的に、圧力計に流入可能な粒子をあらかじめ捕獲して測定エラーの発生を防止する圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体工程のための工程チャンバの真空度の探知のために、マノメーター(Manometer)のような圧力計が使われる。マノメーターが工程チャンバに連結されて工程チャンバ内部の圧力が探知され、これに基づいて工程過程の真空適合度が判断される。このような機能を有するマノメーターは、弾性ダイアフラム(elastic diaphragm)の静電容量を圧力に変換する構造を有しうる。しかし、エッチングまたはこれと類似した工程過程で工程副産物による弾性ダイアフラムの特性変形によって測定エラーが発生しうる。具体的に、工程過程で発生してチャンバ内部に浮遊する粒子が測定導管に沿って流動して弾性ダイアフラムに付着されて弾性特性を変形させ、これにより、マノメーターの測定にエラーを発生させる。これと関連して、特許文献1は、プラズマ機器で圧力を測定する方法について開示する。また、特許文献2は、ガス圧力の測定のための電気容量マノメーターについて開示する。弾性ダイアフラムに付着される粒子または異物は、マノメーターに到達する前にあらかじめ除去されることが有利である。例えば、粒子は、チャンバとマノメーターとを連結する測定導管からあらかじめ除去されることが有利である。しかし、先行技術は、このような方法について開示しない。
本発明は、先行技術の問題点を解決するためのものであって、下記のような目的を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許番号US 6,451,159(Lam Research Corporation、2002.09.17.公告)Ground Centering Ring for Inhibiting Polymer Build-up on the Diaphragm of a Manometer
【特許文献2】米国特許番号US 6,901,808(Lam Research Corporation、2005.06.07.公告)Capacitive Manometer Having Reduced Process Drift
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、工程チャンバと圧力測定のための圧力測定手段とを連結する測定導管に配されて流動粒子の捕獲が可能な圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の適切な実施形態によれば、圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置は、圧力測定手段;工程チャンバと圧力測定手段とを連結する測定導管;及び測定導管に結合されるか、測定導管の一部を形成しながら測定導管に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段;を含む。
【0006】
本発明の他の適切な実施形態によれば、捕獲手段は、流体の温度を調節する温度調節手段を含む。
【0007】
本発明のさらに他の適切な実施形態によれば、捕獲手段は、粒子の捕獲のためのフィルターブロックを含む。
【0008】
本発明のさらに他の適切な実施形態によれば、フィルターブロックは、多数個の気孔が形成されながら連続して配列された多数個の多孔板23_1ないし24_Kを含み、互いに隣接する多孔板23_1ないし24_Kに形成された気孔は、流体移動方向に対して互いに異なる直線上に位置する。
【0009】
本発明のさらに他の実施形態によれば、捕獲手段は、アノダイジングによって形成されたアルミニウム多孔板を含む。
【0010】
本発明のさらに他の適切な実施形態によれば、捕獲手段は、互いに分離されて積層された多数個の多孔板ブロックになる。
【0011】
本発明のさらに他の適切な実施形態によれば、冷却水の流動のための流動ブロックを含む。
【0012】
本発明のさらに他の適切な実施形態によれば、捕獲手段は、多孔捕獲チャンバ53になり、多孔捕獲チャンバ53は、シリンダー状に延びる捕獲胴体531;捕獲胴体531の前面を形成する流入多孔板532;及び捕獲胴体531の裏面を形成する排出多孔板;からなることを特徴とする圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【発明の効果】
【0013】
本発明による圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置は、工程チャンバに残留する粒子状の物質が流動してマノメーターのような圧力測定手段に付着されて工程チャンバ内部の圧力測定エラーの発生を防止することができる。具体的に、粒子がマノメーターのダイアフラムの前面に付着されて弾性特性が変化して静電容量方式の圧力測定エラーの発生が防止される。本発明によるトラップは、独立したモジュールに作られて工程チャンバと圧力計との間の流動経路に設けられ、これにより、既に設けられた圧力測定手段に適用が可能であるという利点を有する。本発明によるトラップは、流動経路に多様な捕集経路が形成されたフィルターが形成されて圧力測定手段の測定エラーを防止させ、それによって減少した工程ドリフト及び改善された工程制御能力を提供させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明による圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置の実施形態を示した図面である。
図2】本発明による粒子トラップ装置の他の実施形態を示した図面である。
図3】本発明による粒子トラップ装置のための多孔ブロックの生成過程の実施形態を示した図面である。
図4】本発明による粒子トラップ装置のさらに他の実施形態を示した図面である。
図5】本発明による粒子トラップ装置のさらに他の実施形態を示した図面である。
図6】本発明による粒子トラップ装置のための多孔板の生成過程の実施形態を示した図面である。
図7】本発明による粒子トラップ装置が適用された実施形態を示した図面である。
図8】本発明による粒子トラップ装置が適用された工程チャンバの圧力測定過程の実施形態を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明は、添付図面に提示された実施形態を参照して詳細に説明されるが、実施形態は、本発明の明確な理解のためのものであって、本発明は、これに制限されるものではない。下記の説明で、互いに異なる図面で同じ図面符号を有する構成要素は、類似した機能を有するので、発明の理解のために、不要であれば、反復説明はせず、公知の構成要素は、簡略に説明されるか、省略されるが、本発明の実施形態から除外されるものではない。
【0016】
図1は、本発明による圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置の実施形態を図示したものである。
【0017】
図1を参照すれば、圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置は、圧力測定手段15;工程チャンバ11と圧力測定手段15とを連結する測定導管12;及び測定導管12に結合されるか、測定導管12の一部を形成しながら測定導管12に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段;を含む。
【0018】
工程チャンバ11は、例えば、半導体工程のためのチャンバになり、多様な工程過程が進行しうる。工程チャンバ11で工程が進行する前、進行する過程または進行後、内部圧力が測定され、該測定された圧力に基づいて工程条件が設定されうる。圧力測定手段15は、例えば、マノメーターになり、工程チャンバ11とガス流動が可能になるように連結される。圧力測定手段15は、ガスが流入される流入チューブ151;ガスによって加えられる圧力を探知するダイアフラムのような測定膜152;及び測定膜152に加えられる圧力を探知する探知センサー153;を含みうる。圧力測定手段15は、静電容量方式で作動し、測定膜152の圧力を電気的信号に変換する方式になりうる。工程チャンバ11に測定導管12が連結され、測定導管12は、圧力測定手段15と連結される。測定導管12に粒子の捕獲のための捕獲手段が配され、捕獲手段によって測定導管12に沿ってガスと共に流動する粒子(P)が捕獲される。
【0019】
本発明の1つの実施形態によれば、捕獲手段は、流体の温度を調節する温度調節手段になりうる。例えば、温度調節手段は、流動ガスを冷却させる冷却手段になり、測定導管12を取り囲む熱電素子モジュール16または冷却ジャケットになりうる。温度調節手段は、測定導管12の一部を取り囲むジャケットブロック13になり、ジャケットブロック13は、冷却流体の流動のための流動ラインを含むか、熱電効果を発生させる熱電素子モジュール16を含みうる。ジャケットブロック13は、例えば、熱伝導性素材を含み、ジャケットブロック13に冷却水または冷却ガスの流動のための多様な形態の冷却ラインが形成されうる。そして、冷却ラインに冷却流体が流動しながら流動ガスを冷却させて、一部が微粒子になりながら粒子(P)を捕獲することができ、これにより、粒子(P)が圧力測定手段15への流入が防止される。または、ジャケットブロック13は、熱電素子モジュール16を含み、熱電素子モジュール16は、熱の吸収(H_IN)及び放出(H_OUT)のための一対の絶縁基板161、162;一対の絶縁基板161、162の内部に配される一対の伝導基板165a、165b;及び一対の伝導基板165a、165bの間に配されるN型及びP型半導体163、164;からなりうる。それぞれの半導体163、164は、銅のような伝導基板165a、165bに固定され、伝導基板165a、165bの外側にセラミック素材のような絶縁体からなりながら熱伝導性が大きな絶縁基板161、162が結合されうる。それぞれの半導体163、164に連結された電極166a、166bを通じて電力が供給されれば、1つの伝導基板165aが冷却されながら測定導管12の内部に沿って流動する誘導ガスから熱を吸収することができる。そして、吸収された熱は、第2伝導基板165b及び第2絶縁基板162を通じて外部に放出される。図1の下側を参照すれば、測定導管12の少なくとも一部は、ベンチュリ管(venturi pipe)12aになりうる。このようなベンチュリ管12aによって測定導管12の内部で拡散効果が発生して粒子が捕集される。このようなベンチュリ管12aに、または、ベンチュリ管12aの裏側に前述したジャケットブロック13が配置される。測定導管12は、冷却効果を発生させる多様な構造を有し、ジャケットブロック13は、多様な冷却手段を含みうる。捕獲手段は、またジャケットブロック13と共に、または、ジャケットブロック13と独立してフィルターブロックを含みうる。
【0020】
図2は、本発明による粒子トラップ装置の他の実施形態を図示したものである。
【0021】
図2を参照すれば、捕獲手段は、粒子の捕獲のためのフィルターブロックになる。また、フィルターブロックは、多数個の気孔が形成されながら連続して配列された多数個の多孔板23_1ないし24_Kを含み、互いに隣接する多孔板23_1ないし24_Kに形成された気孔は、流体移動方向に対して互いに異なる直線上に位置する。
【0022】
フィルターブロックによって粒子が捕獲され、フィルターブロックは、少なくとも1つのフィルターを含みうる。フィルターブロックは、それぞれが中空のハーフシリンダー状になる一対のフィルターケース21a、21b;及び一対のフィルターケース21a、21bの内部に配される少なくとも1つの多孔板23_1ないし23_K;を含みうる。一対のフィルターケース21a、21bは、互いに結合されて全体としてシリンダー状に作られ、それぞれのフィルターケース21a、21bの内部の周面に長手方向に沿って互いに分離されて連続して配列された固定タブ22_1ないし22_Nが形成されうる。そして、固定タブ22_1ないし22_Nに多孔板23_1ないし24_Nが配置される。それぞれの多孔板23_1ないし24_Nは、円板状になり、互いに異なる多孔板23_1ないし24_Nは、同一または類似した形状になりうる。それぞれの多孔板23_1ないし24_Nに多数個の気孔P_1ないしP_Kが形成されうる。それぞれの多孔板23_1ないし24_Nは、同一または類似した形状を有しながら同一または類似した位置に気孔P_1ないしP_Kが形成されうる。互いに隣接する多孔板23_1ないし24_Kが配列された状態で互いに隣接する多孔板23_1ないし24_Kの気孔P_1ないしP_Kは、ガスの流動方向に対して交互に位置しうる。具体的に、1グループの第1多孔板23_1と2グループの第2多孔板24_1との同一または類似した位置に気孔P_1ないしP_Kが形成され、フィルターケース21a、21bに配置する過程で2グループの第1多孔板24_1を1グループの第1多孔板23_1に対して一定角度ほど回転させることができる。これにより、1、2グループの第1多孔板23_1、24_1は、交互に気孔P_1ないしP_Kが位置する。このように、一対のフィルターケース231a、21bに配される多孔板23_1ないし24_Nは、1グループの多孔板23_1ないし23_Nと1グループの多孔板23_1ないし23_Nとの間に配されながら気孔P_1ないしP_Kの位置がずれるように回転した2グループの多孔板24_1ないし24_Nからなりうる。このような方法で多数個の多孔板23_1ないし24_Nが一定間隔で互いに分離されて一対のフィルターケース21a、21bの内部に配置される。ガスは、一対のフィルターケース21a、21bの内部で流体流れ(F)を形成することができ、流体流れ(F)は、隣接した多孔板23_1ないし24_Nを通過しながら曲がった形態になりうる。このような流体流れによって粒子が多孔板23_1ないし24_Kの表面に付着される。多孔板23_1ないし24_Nは、多様な素材で作られ、例えば、アルミニウム(Al)またはこれと類似した素材で作られる。以下、このような素材の多孔板23_1ないし23_Kが作られる過程について説明される。
【0023】
図3は、本発明による粒子トラップ装置のための多孔ブロックの生成過程の実施形態を図示したものである。
【0024】
図3を参照すれば、捕獲手段は、アノダイジングによって形成されたアルミニウム多孔板になる。基材ブロック31にアルミニウムベース32が配され、アルミニウムベース32は、空気中で酸化して、例えば、0.5~10nmの厚さを有する酸化フィルム層を形成しうる。酸化フィルム層が形成されたアルミニウムベース32を硫酸(sulfate)を含む電解槽(electrolytic bath)に沈殿させれば、バリア(barrier)形態の酸化層32aが形成されうる。このような状態で電気分解(electrolyzation)を進行し続ければ、硫酸アルミニウムが生成されながら微細多孔層33が形成されうる。以後、酸化反応(oxidative reaction)及び溶離反応(elution reaction)が持続しながら均一な多孔層34が形成されうる。多孔層の厚さは、電気分解またはアノダイジングの時間によって決定され、最終的に5~100nmの直径を有しながら均一に分布された多孔フィルム層35が獲得され、これにより、アルミニウムアノダイジング素材の多孔板が獲得される。気孔は、多様な素材を用いて多様な方法で形成され、これにより、本発明は制限されるものではない。
【0025】
図4は、本発明による粒子トラップ装置のさらに他の実施形態を図示したものである。
【0026】
図4を参照すれば、捕獲手段は、互いに分離されて積層された多数個の多孔板ブロックになる。それぞれの多孔板432は、前述した方法によって作られ、それぞれの多孔板432は、全体として四角板状になりうる。多数個の多孔板432は、互いに分離されて垂直方向に積層され、互いに積層された多孔板432の中心部分に垂直方向に分離板431が形成されうる。また、最も下側に位置する多孔板432に接触部分433が形成されうる。分離板431は、上側部分に突出する蓋44と結合されうる。このような構造を有する多孔フィルターブロックが六面体状またはボックス状の流動フィルターケース41の内部に配置される。流動フィルターケース41の一面に工程チャンバと連結される流入導管42aが形成され、流動フィルターケース41の他面に圧力測定手段15と連結されるフィルター導管42bが形成されうる。多孔フィルターブロックは、蓋44に結合され、分離板431に冷却経路(CL)が形成されうる。冷却経路(CL)は、蓋44が外側に形成された入口45a及び出口45bと連結される。このような構造で蓋44が流動フィルターケース41に結合されれば、多孔フィルターブロックが流動フィルターケース41の内部に位置しながら流入導管42aを通じて流入されたガスが多孔フィルターブロックを経由してフィルター導管42bを通じて圧力測定手段15に移動することができる。このような過程で多孔フィルターブロックによって粒子が除去される。冷却ガスまたは冷却水が入口45aを通じて流入されて分離板431を経由して出口45bを通じて排出され、流動ガスの冷却によって粒子の除去が容易になる。多孔フィルターブロックは、多様な構造で作られ、提示された実施形態に制限されるものではない。
【0027】
図5は、本発明による粒子トラップ装置のさらに他の実施形態を図示したものである。
【0028】
図5を参照すれば、捕獲手段は、前面、裏面または周面に多数の気孔が形成されたシリンダー状の多孔捕獲チャンバ53を含む。多孔捕獲チャンバ53は、全体としてシリンダー状になりながら内部にガスの流動が可能な構造を有しうる。多孔捕獲チャンバ53は、シリンダー状に延びる捕獲胴体531;捕獲胴体531の前面及び裏面を形成する流入多孔板532及び排出多孔板;及び捕獲胴体531の前端部及び後端部に形成された固定フレーム533a、533b;を含みうる。捕獲チャンバ531は、内部表面に粒子が付着される多様な素材で作られ、選択的に表面に均一に形成された多数個の気孔を含みうる。または、内部表面に均一に形成された捕集ホールを含みうる。流入多孔板532は、既定の直径を有する気孔を含み、気孔の直径は、例えば、一定サイズの直径を有する粒子が透過することができない直径になりうる。排出多孔板は、流入多孔板532と同一または類似した構造を有しうる。但し、排出多孔板に形成される気孔は、流入多孔板532に形成される気孔に比べて、同径を有するか、さらに小径を有しうる。このような構造によって、粒子は捕獲チャンバ53の前側に捕集されるか、捕獲チャンバ53の内部に捕集されるか、または捕獲チャンバ53の周面に捕獲される。捕獲チャンバ53は、それぞれシリンダー状を有する一対のチャンバケース51a、51bの内部に配され、チャンバケース51a、51bの前側及び裏側に捕獲チャンバ53の固定フレーム533a、533bが固定される内部固定溝52a、52bが形成されうる。このような構造を有する多孔チャンバブロックは、前述した測定導管の内部に配されるか、測定導管を連結する構造になりうる。流入多孔板532、排出多孔板または捕獲胴体531は、多様な素材で作られ、後述するようにアルミニウム素材で作られる。
【0029】
図6は、本発明による粒子トラップ装置のための多孔板の生成過程の実施形態を図示したものである。
【0030】
図6を参照すれば、流入多孔板または排出多孔板のような多孔板は、既定のサイズの直径を有する気孔を有しうる。このような既定の気孔直径を有する多孔板の製造のために、モールド61が準備され、モールド61に既定の直径を有する第1素材結晶61_1ないし61_Nが均一に配置される。第1素材結晶61_1ないし61_Nは、例えば、約800℃の融点を有するナトリウム粒子になりうる。第1素材結晶61_1ないし61_Nが均一にモールド61に配されれば、溶解された第2素材62がモールド61に注入される。第2素材62は、液状になり、第1素材結晶61_1ないし61_Nの間を満たしながら層を形成しうる。第2素材62は、例えば、約660℃の融点を有するアルミニウムになりうる。このように、第2素材62は、第1素材結晶61_1ないし61_Nに比べて低い融点を有しうる。これにより、モールド61に第2素材62が満たされる過程で第1素材結晶61_1ないし61_Nの形状が保持される。モールド61が第2素材62で完全に満たされた後、第2素材62が冷却され、これにより、第2素材層63が形成されうる。このような状態で第1素材結晶61_1ないし61_Nを溶解させる溶媒を注入して第1素材結晶61_1ないし61_Nを除去することができる。これにより、第2素材気孔63_Kが均一に形成された第2素材層63が獲得される。溶媒は、例えば、水になりうるが、これに制限されるものではない。このように獲得された第2素材気孔63_Kを含む素材層63によって前述した流入多孔板、排出多孔板または捕獲胴体が加工される。第1素材結晶61_1ないし61_Nまたは第2素材62は、提示された条件を満たす多様な素材になり、これにより、本発明は制限されるものではない。
【0031】
図7は、本発明による粒子トラップ装置が適用された実施形態を図示したものである。
【0032】
図7を参照すれば、工程チャンバ71の内部に静電チャック72が配され、静電チャック72でウェーハに対する工程が進行しうる。工程進行過程で多様な形態の粒子(P)が発生して残留することができ、粒子は、測定導管74a、74bを経由して圧力測定手段15a、15bに到達することができる。圧力測定手段15a、15bは、例えば、マノメーターになり、例えば、100Torrレベルの圧力を測定するマノメーターまたは5Torrレベルの圧力を測定するマノメーターになりうる。粒子トラップ装置10は、工程チャンバ71と第1圧力測定手段15aとを連結する第1測定導管74aに結合されて粒子(P)が第1圧力測定手段15aに到達することを防止することができる。これにより、第1圧力測定手段15aによる工程チャンバ71の圧力測定エラーが防止される。多様な圧力測定手段15a、15bに本発明による粒子トラップ装置10が設けられ、これにより、本発明は制限されるものではない。
【0033】
図8は、本発明による粒子トラップ装置が適用された工程チャンバの圧力測定過程の実施形態を図示したものである。
【0034】
図8を参照すれば、粒子トラップ装置による工程チャンバ内部の圧力が測定される方法は、測定誘導管のガス誘導特性が決定される段階(P81);測定誘導管に粒子捕獲フィルターモジュールが配される段階(P82);マノメーターによる工程チャンバ内部の圧力測定が準備される段階(P83);捕獲フィルターモジュールの温度が調節される段階(P84);マノメーターによる圧力測定が開始されながら粒子捕獲フィルターの粒子捕獲状態が探知される段階(P85);及び工程チャンバの圧力が探知される段階(P86);を含む。ガス誘導特性は、例えば、流動ガスの特性、粒子の含むレベルまたはこれと類似した流動特性を含む。粒子捕獲フィルターは、粒子トラップ装置を形成することができ、測定誘導管の内部に設けられるか、測定誘導管の一部を形成しうる(P62)。選択的に粒子捕獲フィルターの温度が調節され(P64)、粒子捕獲フィルターによる粒子捕獲レベルが探知される(P65)。このような粒子捕獲フィルターによって工程チャンバの圧力がエラーがなしに正確に測定される(P66)。工程チャンバの圧力は、多様な方法で測定され、提示された実施形態に制限されるものではない。
【0035】
以上、本発明は、提示された実施形態を参照して詳細に説明されたが、当業者は、提示された実施形態を参照して、本発明の技術的思想を外れない範囲で多様な変形及び修正発明を作ることができる。本発明は、このような変形及び修正発明によって制限されず、但し、下記特許請求の範囲によって制限される。
【符号の説明】
【0036】
11:工程チャンバ
12:測定導管
15:圧力測定手段
16:熱電素子モジュール
21a、21b:フィルターケース
23_1ないし24_K:多孔板
31:基材ブロック
32:アルミニウムベース
51a、51b:チャンバケース
53:多孔捕獲チャンバ
431:流動ブロック
432:多孔板
531:捕獲胴体
532:流入多孔板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力測定手段15と、
工程チャンバ11と圧力測定手段15とを連結する測定導管12と、
測定導管12に結合されるか、測定導管12の一部を形成しながら測定導管12に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段と、を含み、
捕獲手段は、粒子の捕獲のためのフィルターブロックを含み、
フィルターブロックは、それぞれが中空のハーフシリンダー状になる一対のフィルターケース21a、21b;及び一対のフィルターケース21a、21bの内部に配される複数の多孔板23_1ないし23_K;を含み、それぞれのフィルターケース21a、21bの内部の周面に長手方向に沿って互いに分離されて連続して配列された固定タブ22_1ないし22_Nに多孔板23_1ないし24_Nが配置され、それぞれの多孔板23_1ないし24_Nに多数個の気孔P_1ないしP_Kが形成され、互いに隣接する多孔板23_1ないし24_Kの気孔P_1ないしP_Kがガスの流動方向に対して交互に位置しうる
ことを特徴とする圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項2】
捕獲手段は、流体の温度を調節する温度調節手段を含む
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項3】
多孔板はアノダイジングによって形成されたアルミニウム多孔板を含む
請求項1に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項4】
圧力測定手段15と、
工程チャンバ11と圧力測定手段15とを連結する測定導管12と、
測定導管12に結合されるか、測定導管12の一部を形成しながら測定導管12に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段と、を含み、
捕獲手段は、互いに分離されて垂直方向に積層された多数個の多孔板432と、互いに積層された多孔板432の中心部分に垂直方向に分離板431及び、分離板431の上側部分に突出し、分離板431と結合する蓋44を含み、多数個の多孔板432及び、分離板431の内部に配置される流動フィルターケース41の一面に工程チャンバと連結される流入導管42aが形成され、流動フィルターケース41の他面に圧力測定手段15と連結されるフィルター導管42bが形成され、蓋44が外側に形成された入口45a及び出口45bと連結された冷却経路(CL)が分離板431に形成される
ことを特徴とする圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項5】
冷却水の流動のための流動ブロック431を含む
請求項に記載の圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。
【請求項6】
圧力測定手段15と、
工程チャンバ11と圧力測定手段15とを連結する測定導管12と、
測定導管12に結合されるか、測定導管12の一部を形成しながら測定導管12に沿って流動する流体に含まれた粒子を捕獲する捕獲手段と、を含み、
捕獲手段は、多孔捕獲チャンバ53を含み、多孔捕獲チャンバ53は、シリンダー状に延びる捕獲胴体531と、
捕獲胴体531の前面及び裏面を形成する流入多孔板532及び排出多孔板と
捕獲胴体531の前端部及び後端部に形成された固定フレーム533a、533bを含み、捕獲チャンバ531は、表面に均一に形成された多数個の気孔を含み、内部表面に均一に形成された捕集ホールを含む
ことを特徴とする圧力測定エラーの防止のための粒子トラップ装置。