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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129239
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】自律走行車両制御装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/12 20120101AFI20230907BHJP
   B60W 50/02 20120101ALI20230907BHJP
   B60W 50/10 20120101ALI20230907BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20230907BHJP
   B60W 50/04 20060101ALI20230907BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20230907BHJP
   B60R 21/00 20060101ALI20230907BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
B60W50/12
B60W50/02
B60W50/10
B60W50/14
B60W50/04
B60W60/00
B60R21/00 340
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185965
(22)【出願日】2022-11-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0027559
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヨンジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、デヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジファン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ソホン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、チャンヒ
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA60
3D241BA64
3D241BA65
3D241BA70
3D241BB58
3D241BB71
3D241BB72
3D241BB74
3D241DD01Z
3D241DD11Z
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB12
5H181BB13
5H181BB17
5H181BB18
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
5H181MB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、自律走行車両の危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)に対する自律走行車両制御装置及びその方法を提供する。
【解決手段】車両に備えられるプロセッサが、自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行(MRM)を行い、危険最小化運行の完了有無を判断し、危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断し、危険最小化運行が完了し、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、自律走行車両に備えられ、外部機関とのコールを制御するコール制御部を介して外部機関にコール連結を求める。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行車両に備えられるプロセッサと、
前記プロセッサによって実行される命令語を格納するメモリーと、を含み、
前記プロセッサは、
前記自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)を行い、
前記危険最小化運行の完了有無を判断し、
前記危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断し、
前記危険最小化運行が完了し、前記特定の時間前記車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、外部機関とのコールを制御するコール制御部を介して前記外部機関にコール連結を求める自律走行車両制御装置。
【請求項2】
前記自律走行車両に備えられ、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力されるHMI(Human Machine Interface)をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記コール連結の要請を取り消す、請求項1に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項3】
前記HMIは、
前記自律走行車両に備えられるAVN(Audio、Video、Navigation)を介して前記コール連結に対する取り消し命令が入力される、請求項2に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項4】
前記自律走行車両のドアのロック(Lock)又はアンロック(Unlock)を制御するドア制御部をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記コール連結を求める場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをアンロックする、請求項1に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記使用者により前記自律走行車両のドアロックボタンが入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックする、請求項4に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記使用者の操作により前記自律走行車両の速度が特定の速度に到達するか、又は前記使用者により前記自律走行車両の変速レバーが操作される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックする、請求項4に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項7】
前記自律走行車両に備えられ、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力されるHMIをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロック状態に維持する、請求項4に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項8】
前記自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記コール連結に回答して相談員との通話が発生する場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをアンロックする、請求項1に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記危険最小化運行が行われる中に前記使用者の操作が入力される場合、前記自律走行車両の自律走行を非活性化する、請求項1に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項10】
前記使用者の操作は、前記自律走行車両に備えられる自律走行作動ボタンの入力、前記自律走行車両のステアリングホイールの把持、前記ステアリングホイールの操作、前記自律走行車両に備えられるブレーキの入力、又は前記自律走行車両のブレーキオーバーライドシステムの作動の少なくとも一つ以上を含む、請求項1に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記自律走行車両のエアバッグが作動するか、前記自律走行車両又は前記自律走行車両に含まれるシステムの故障が発生するか、又は前記自律走行車両の自律走行中の運転転換要求(TD、Transition Demand)が発生し、前記使用者が前記自律走行車両の制御権が委譲されなくて前記運転転換要求が終了する場合、前記危険最小化運行を行う、請求項1に記載の自律走行車両制御装置。
【請求項12】
プロセッサが、自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行を行う段階と、
前記プロセッサが、前記危険最小化運行の完了有無を判断する段階と、
前記プロセッサが、前記危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断する段階と、
前記プロセッサが、前記危険最小化運行が完了し、前記特定の時間前記車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、前記自律走行車両に備えられ、外部機関とのコールを制御するコール制御部を介して前記外部機関にコール連結を求める段階と、を含む自律走行車両制御方法。
【請求項13】
前記自律走行車両に備えられるHMIが、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階と、
前記プロセッサが、前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記コール連結の要請を取り消す段階と、をさらに含む、請求項12に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項14】
前記HMIが、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階は、
前記HMIが、前記自律走行車両に備えられるAVNを介して前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階を含む、請求項13に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項15】
前記プロセッサが、前記コール連結を求める場合、前記自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部を介して前記ドアをアンロックする段階をさらに含む、請求項12に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項16】
前記プロセッサが、前記使用者により前記自律走行車両のドアロックボタンが入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックする段階をさらに含む、請求項15に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項17】
前記プロセッサが、前記使用者の操作により前記自律走行車両の速度が特定の速度に到達するか、又は前記使用者により前記自律走行車両の変速レバーが操作される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックする段階をさらに含む、請求項15に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項18】
前記自律走行車両に備えられるHMIが、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階と、
前記プロセッサが、前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロック状態に維持する段階と、をさらに含む、請求項15に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項19】
前記プロセッサが、前記コール連結に回答して相談員との通話が発生する場合、前記自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部を介して前記ドアをアンロックする段階をさらに含む、請求項12に記載の自律走行車両制御方法。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記危険最小化運行を行う段階は、
前記プロセッサが、前記危険最小化運行が行われる中に前記使用者の操作が入力される場合、前記自律走行車両の自律走行を非活性化する段階を含む、請求項12に記載の自律走行車両制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
自律走行車両制御装置及びその方法に関し、より詳しくは、自律走行車両の危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)に関する自律走行車両制御装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自律走行車両は、走行中のリアルタイムに変化する周辺状況に応じて適応的に対処できる能力が求められる。自律走行車両の量産及び活性化のためには何よりも信頼できる判断制御器能が求められる。最近発売されている半自律走行車両は、基本的には、駆動、制動及び操向を運転者の代わりに行うことにより、運転者の疲労性を減少させる。半自律走行の場合、完全自律走行とは異なり、運転者が続いてハンドルを握っているなど、運転に集中を維持しなければならない。最近半自律走行車両には、HDA(Highway Driving Assist)機能、居眠り運転、視線離脱などの運転者不注意及び状態異常を判断してクラスタなどを介して警告通知を出力するDSW(Driver Status Warning)機能、前方カメラを介して車両が車線を越えて不安な走行を行うか否かなどを確認するDAW(Driver Awareness Warning)機能、前方追突感知時に急制動を行うFCA(Forward Collision-Avoidance Assist)又はAEBS(Active Emergency Brake System)機能などが取り付けられて販売されている。
【0003】
従来、自律走行システムは、自律走行車両の自律走行システムから運転者に制御権転換要求を出力した後、特定の時間運転者に制御権が委譲されない場合、自動で危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)を行う。危険最小化運行モードにおいて自律走行車両は、減速及び停車を行うが、運転者が危険な状況に対する対備策は設けられていない。したがって、危険最小化運行が行われる過程で運転者が危険な状況に対して対処する技術の開発が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、自律走行車両の危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)に関する自律走行車両制御装置及びその方法を提供する。
【0005】
本発明の他の実施形態は、運転者が危険な状況を判断して対処する自律走行車両制御装置及びその方法を提供する。
【0006】
本発明のさらに他の実施形態は、危険状況に外部機関に助けを求める自律走行車両制御装置及びその方法を提供する。
【0007】
本発明のさらに他の実施形態は、危険状況で救助が円滑に進行されるために車両のドアを制御する自律走行車両制御装置及びその方法を提供する。
【0008】
本発明のさらに他の実施形態は、自律走行システムの安全性及び便宜性を向上させる自律走行車両制御装置及びその方法を提供する。
【0009】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置は、自律走行車両に備えられるプロセッサ、及び前記プロセッサによって実行される命令語を格納するメモリーを含み、前記プロセッサは、前記自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)を行い、前記危険最小化運行の完了有無を判断し、前記危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断し、前記危険最小化運行が完了し、前記特定の時間前記車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、外部機関とのコールを制御するコール制御部を介して前記外部機関にコール連結を求めることができる。
【0011】
一実施形態において、前記自律走行車両に備えられ、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力されるHMI(Human Machine Interface)をさらに含み、前記プロセッサは、前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記コール連結の要請を取り消すことができる。
【0012】
一実施形態において、前記HMIは、前記自律走行車両に備えられるAVN(Audio、Video、Navigation)を介して前記コール連結に対する取り消し命令が入力され得る。
【0013】
一実施形態において、前記自律走行車両のドアのロック(Lock)又はアンロック(Unlock)を制御するドア制御部をさらに含み、前記プロセッサは、前記コール連結を求める場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをアンロックすることができる。
【0014】
一実施形態において、前記プロセッサは、前記使用者により前記自律走行車両のドアロックボタンが入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックすることができる。
【0015】
一実施形態において、前記プロセッサは、前記使用者の操作により前記自律走行車両の速度が特定の速度に到達するか、又は前記使用者により前記自律走行車両の変速レバーが操作される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックすることができる。
【0016】
一実施形態において、前記自律走行車両に備えられ、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力されるHMIをさらに含み、前記プロセッサは、前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロック状態に維持することができる。
【0017】
一実施形態において、前記自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部をさらに含み、前記プロセッサは、前記コール連結に回答して相談員との通話が発生する場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをアンロックすることができる。
【0018】
一実施形態において、前記プロセッサは、前記危険最小化運行が行われる中に前記使用者の操作が入力される場合、前記自律走行車両の自律走行を非活性化することができる。
【0019】
一実施形態において、前記使用者の操作は、前記自律走行車両に備えられる自律走行作動ボタンの入力、前記自律走行車両のステアリングホイールの把持、前記ステアリングホイールの操作、前記自律走行車両に備えられるブレーキの入力、又は前記自律走行車両のブレーキオーバーライドシステムの作動の少なくとも一つ以上を含んでよい。
【0020】
一実施形態において、前記プロセッサは、前記自律走行車両のエアバッグが作動するか、前記自律走行車両又は前記自律走行車両に含まれるシステムの故障が発生するか、又は前記自律走行車両の自律走行中の運転転換要求(TD、Transition Demand)が発生し、前記使用者が前記自律走行車両の制御権が委譲されなくて前記運転転換要求が終了する場合、前記危険最小化運行を行うことができる。
【0021】
本発明の他の一実施形態による自律走行車両制御方法は、プロセッサが、自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行を行う段階、前記プロセッサが、前記危険最小化運行の完了有無を判断する段階、前記プロセッサが、前記危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断する段階;及び前記プロセッサが、前記危険最小化運行が完了し、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、前記自律走行車両に備えられ、外部機関とのコールを制御するコール制御部を介して前記外部機関にコール連結を求める段階を含んでよい。
【0022】
一実施形態において、前記自律走行車両に備えられるHMIが、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階、及び前記プロセッサが、前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記コール連結の要請を取り消す段階をさらに含んでよい。
【0023】
一実施形態において、前記HMIが、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階は、前記HMIが、前記自律走行車両に備えられるAVNを介して前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階を含んでよい。
【0024】
一実施形態において、前記プロセッサが、前記コール連結を求める場合、前記自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部を介して前記ドアをアンロックする段階をさらに含んでよい。
【0025】
一実施形態において、前記プロセッサが、前記使用者により前記自律走行車両のドアロックボタンが入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックする段階をさらに含んでよい。
【0026】
一実施形態において、前記プロセッサが、前記使用者の操作により前記自律走行車両の速度が特定の速度に到達するか、又は前記使用者により前記自律走行車両の変速レバーが操作される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロックする段階をさらに含んでよい。
【0027】
一実施形態において、前記自律走行車両に備えられるHMIが、前記使用者から前記コール連結に対する取り消し命令が入力される段階、及び前記プロセッサが、前記HMIを介して前記取り消し命令が入力される場合、前記ドア制御部を介して前記ドアをロック状態に維持する段階をさらに含んでよい。
【0028】
一実施形態において、前記プロセッサが、前記コール連結に回答して相談員との通話が発生する場合、前記自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部を介して前記ドアをアンロックする段階をさらに含んでよい。
【0029】
一実施形態において、前記プロセッサが、前記危険最小化運行を行う段階は、前記プロセッサが、前記危険最小化運行が行われる中に前記使用者の操作が入力される場合、前記自律走行車両の自律走行を非活性化する段階を含んでよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る自律走行車両制御装置及びその方法の効果について説明すると、次のとおりである。
【0031】
本発明の実施形態の少なくとも一つによれば、自律走行車両の危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)に関する自律走行車両制御装置及びその方法を提供することができる。
【0032】
また、本発明の実施形態の少なくとも一つによれば、運転者が危険な状況を判断して対処する自律走行車両制御装置及びその方法を提供することができる。
【0033】
また、本発明の実施形態の少なくとも一つによれば、危険状況に外部機関に助けを求める自律走行車両制御装置及びその方法を提供することができる。
【0034】
また、本発明の実施形態の少なくとも一つによれば、危険状況で救助が円滑に進行されるために車両のドアを制御する自律走行車両制御装置及びその方法を提供することができる。
【0035】
また、本発明の実施形態の少なくとも一つによれば、自律走行システムの安全性及び便宜性を向上させる自律走行車両制御装置及びその方法を提供することができる。
【0036】
この外に、本文書を介して直接的又は間接的に把握される多様な効果が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】自律走行車両の自動化レベルが定義された表である。
図2】本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置の具体的な構成を示す図である。
図4】本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置が外部機関にコール連結を求めることを示す図である。
図5】本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置の動作を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態による自律走行車両制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の一部実施形態を例示的な図面を介して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たり、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号を有するように留意しなければならない。また、本発明の実施形態を説明するに当たり、関連した公知の構成又は機能に対する具体的な説明が、本発明の実施形態に対する理解を妨害すると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0039】
本発明の実施形態の構成要素を説明するに当たり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用してよい。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により当該構成要素の本質や順番、又は順序などが限定されるものではない。また、特に定義されない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで用いられる全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって一般的に理解される意味と同一の意味を有する。一般的に用いられる辞典に定義されている用語と同様の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味として解釈されなければならず、本出願において明らかに定義されていない限り、理想的かつ過度に形式的な意味に解釈されるものではない。
【0040】
以下、図1図6を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0041】
図1は、自律走行車両の自動化レベルが定義された表である。
【0042】
自律走行車両は、自動車両自ら走行環境を認知して危険を判断し、走行経路を制御しながら運転者の走行操作を最小化して車両自ら運転する車両を意味する。
【0043】
究極的に、自律走行車両は、人の影響なしに走行、操縦及び駐車両が可能な車両を意味し、自律走行車両の核心土台である自律走行技術-すなわち、運転者の能動的な制御やモニタリングなしでも車両を運行することができる能力-この最高度に発展した状態にある車両に焦点を合わせたものである。
【0044】
図1を参照すれば、自動化段階LEVEL0~2は、運転者により走行環境がモニタリングされる。一方、自動化段階LEVEL3~5は、自動化された走行システムにより走行環境がモニタリングされる。
【0045】
しかし、現在発売されている自律走行車両の概念は、完全な意味の自律走行車両に行く中間段階の自動化段階を含んでよく、完全自律走行車両の量産及び商用化を前提とする目標志向的概念に該当する。
【0046】
本発明に係る自律走行制御方法は、前記図1に示された自律走行の自動化段階のうち、LEVEL3(条件部自律走行)に該当する自律走行車両に適用されてよいが、必ずこれに限定されず、複数の多様な自動化段階を支援する自律走行車両に適用されてよい。
【0047】
米国自動車両技術者協会であるSAE(Society of Automotive Engineers)基準自律走行車両の自動化レベルは、前記図1の表のように分類され得る。
【0048】
図2は、本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置を示すブロック図である。
【0049】
本発明に係る自律走行車両制御装置200は、車両の内部又は外部に具現化されてよい。この際、自律走行車両制御装置200は、車両の内部制御ユニットと一体に形成されてよく、別途のハードウェア装置として具現化され、連結手段により車両の制御ユニットと連結されてもよい。
【0050】
一例として、自律走行車両制御装置200は、車両と一体に具現化されてもよく、車両と別個の構成として車両に設置/付着される形態に具現化されてもよく、又は一部は車両と一体に具現化され、他の一部は車両と別個の構成として車両に設置/付着される形態に具現化されてもよい。
【0051】
図2を参照すれば、自律走行車両制御装置200は、メモリー210及びプロセッサ220を含んでよい。
【0052】
メモリー210及びプロセッサ220は、自律走行車両の制御部又は自律走行制御部に含まれてよい。
【0053】
プロセッサ220は、後述するデータ処理及び/又は計算を行うことができる。また、メモリー210は、プロセッサ220がデータ処理及び/又は計算を行う過程で必要なデータ又はアルゴリズムを格納することができる。
【0054】
一例として、メモリー210は、プロセッサ220によって実行される命令語を格納することができる。
【0055】
プロセッサ220は、ソフトウェアの命令を行う電気回路になり得る。例えば、プロセッサ220は、ECU(Electronic Control Unit)、MCU(Micro Controller Unit)又は他の下位制御器であってよい。
【0056】
メモリー210は、フラッシュメモリータイプ(Flash memory type)、ハードディスクタイプ(Hard disk type)、マイクロタイプ(Micro type)、又はカードタイプ(例えば、SDカード(Secure Digital Card)又はXDカード(eXtream Digital Card))などのメモリーと、ラム(RAM、Random Access Memory)、SRAM(Static RAM)、ロム(ROM、Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable PROM)、磁気メモリー(MRAM、Magnetic RAM)、磁気ディスク(magnetic disk)、又は光ディスク(Optical disk)タイプのメモリーの少なくとも一つのタイプの記録媒体(Storage medium)を含んでよい。
【0057】
コール制御部(未図示)は、自律走行車両に備えられ、外部機関とのコールを制御することができる。
【0058】
一例として、コール制御部(未図示)は、自律走行車両と外部機関との間のコールを制御することができる。
【0059】
一例として、コール制御部(未図示)は、自律走行車両に内蔵した通信端末を介して直接外部機関とのコール連結を制御することができる。
【0060】
他の一例として、コール制御部(未図示)は、自律走行車両とペアリングされた自律走行車両内部の通信端末を介して外部機関とのコール連結を制御することができる。
【0061】
一例として、コール制御部(未図示)は、テレマティクスサービスのような無線通信網を介して外部機関とのコールを制御することができる。
【0062】
コール制御部(未図示)は、外部機関にコール連結要請を伝送し、外部機関とのリアルタイムコール連結を介して車両内部と外部機関との間のリアルタイム音声連結を行うことができる。
【0063】
一例として、コール制御部(未図示)は、AVN(Audio、Video、Navigation)に含まれるスピーカー及びマイクと電気的に連結され、AVNのスピーカー及びマイクを用いて、コール連結による外部機関とのリアルタイム音声連結を制御することができる。
【0064】
また、コール制御部(未図示)は、プロセッサ220と連結され、相互間の各種情報及び制御命令を送受信することができる。
【0065】
プロセッサ220は、各構成要素が本来の機能を正常に行うように全般的な制御を行うことができる。このようなプロセッサ220は、ハードウェアの形態に具現化されるか、ソフトウェアの形態に具現化されるか、又はハードウェア及びソフトウェアが結合された形態に具現化されてよい。好ましくは、プロセッサ220は、マイクロプロセッサに具現化されてよいが、これに限定されるものではない。また、プロセッサ220は、後述する多様なデータ処理及び計算などを行うことができる。
【0066】
プロセッサ220は、自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行(MRM、Minimum Risk Maneuver)を行うことができる。
【0067】
具体的には、危険最小化運行は、自律走行車両が自律走行を介して走行車路で減速後に停車する戦略、又は路肩に車路を変更して減速後に停車する戦略などの走行戦略による運行を含んでよい。
【0068】
一例として、プロセッサ220は、自律走行車両のエアバッグが作動されるか、自律走行車両又は自律走行車両に含まれるシステムの故障が発生されるか、又は自律走行車両の自律走行中の運転転換要求(TD、Transition Demand)が発生し、使用者が自律走行車両の制御権が委譲されなくて運転転換要求が終了する場合、危険最小化運行を行うことができる。
【0069】
一例として、プロセッサ220は、走行経路上前方に自律走行の作動の不可能な区間が存在する場合、予め運転転換要求を出力することができる。
【0070】
一例として、プロセッサ220は、運転転換要求を既設定された特定の時間出力することができる。
【0071】
一例として、プロセッサ220は、車両に備えられるAVN又はクラスタなどの視覚的又は聴覚的信号を出力する装置を介して運転者が認識するように運転転換要求を出力することができる。
【0072】
一例として、プロセッサ220は、特定の時間運転転換要求を出力した後、運転者に制御権が委譲されない場合、危険最小化運行を行うことができる。
【0073】
一例として、プロセッサ220は、使用者の操作が入力されたか否かを介して使用者に制御権が委譲されたか否かを判断することができる。
【0074】
他の一例として、プロセッサ220は、自律走行車両のエアバッグが作動するか、自律走行車両又は自律走行車両に含まれるシステムの故障が発生した場合、自律走行の作動が正常に行われ難いと判断し、危険最小化運行を行うことができる。
【0075】
プロセッサ220は、危険最小化運行の完了有無を判断することができる。
【0076】
プロセッサ220は、危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断することができる。
【0077】
プロセッサ220は、危険最小化運行が完了し、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、コール制御部(未図示)を介して外部機関にコール連結を求めることができる。
【0078】
一例として、使用者の操作は、自律走行車両に備えられる自律走行作動ボタンの入力、自律走行車両のステアリングホイールの把持、ステアリングホイールの操作、自律走行車両に備えられるブレーキの入力、又は自律走行車両のブレーキオーバーライドシステムの作動の少なくとも一つ以上を含んでよい。
【0079】
一例として、プロセッサ220は、自律走行車両に備えられる自律走行作動ボタンと電気的に連結され、自律走行作動ボタンの入力を感知することができる。
【0080】
一例として、プロセッサ220は、自律走行車両のステアリングホイールに備えられるセンサーを介してステアリングホイールの把持有無及び/又はステアリングホイールの操作を感知することができる。
【0081】
一例として、プロセッサ220は、自律走行車両のブレーキオーバーライドシステムを管理するプロセッサと連結され、ブレーキオーバーライドシステムの作動有無を確認することができる。
【0082】
例示された操作以外にも、プロセッサ220は、使用者が車両を制御しようとする意志を表すことができると判断される信号が入力される場合、コール制御部(未図示)を介して外部機関にコール連結を求めることができる。
【0083】
一例として、プロセッサ220は、コール制御部(未図示)に外部機関にコール連結を求める命令を伝達することができる。
【0084】
示されていないが、一例として、自律走行車両制御装置200は、自律走行車両に備えられ、使用者からコール連結に対する取り消し命令が入力されるHMI(Human Machine Interface)をさらに含んでよい。
【0085】
一例として、HMIは、使用者から制御信号が入力されて外部からの入力による制御信号を生成する入力モジュールを含んでよい。一例として、入力モジュールは、キーパッド、タッチパッド、タッチスクリーンなどの入力装置として形成されてよく、入力モジュールがタッチスクリーンとして形成された場合、出力モジュールの機能もともに行ってよい。
【0086】
一例として、HMIは、自律走行車両に備えられるAVNを含んでよく、AVNを介してコール連結に対する取り消し命令が入力されてよい。
【0087】
一例として、プロセッサ220は、HMIを介して取り消し命令が入力される場合、コール連結の要請を取り消すことができる。
【0088】
一例として、プロセッサ220は、コール制御部(未図示)に外部機関にコール連結の要請を取り消す命令を伝達することができる。
【0089】
示されていないが、一例として、自律走行車両制御装置200は、自律走行車両のドアのロック(Lock)又はアンロック(Unlock)を制御するドア制御部をさらに含んでよい。
【0090】
一例として、ドア制御部は、電気的信号を介して自律走行車両の一つ以上のドアのロック又はアンロックを行うことができる。
【0091】
一例として、ドア制御部は、プロセッサ220から受信される命令に基づいて、自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御することができる。
【0092】
一例として、プロセッサ220は、コール連結を求める場合、ドア制御部を介してドアをアンロックすることができる。
【0093】
一例として、プロセッサ220は、ドア制御部にドアアンロック命令を伝達し、自律走行車両に備えられた全座席ドアをアンロックすることができる。
【0094】
他の一例として、プロセッサ220は、コール連結に回答して相談員との通話が発生する場合、ドア制御部を介してドアをアンロックすることができる。
【0095】
一例として、プロセッサ220は、コール制御部(未図示)を介してコール連結に回答して相談員との通話が発生したか否かを確認することができる。
【0096】
一例として、コール制御部(未図示)は、コール連結を求める信号に対応して相談員との通話信号が受信された場合、プロセッサ220に相談員との通話発生を通知する信号を伝達することができる。
【0097】
一例として、プロセッサ220は、使用者により自律走行車両のドアロックボタンが入力される場合、ドア制御部を介してドアをロックすることができる。
【0098】
一例として、自律走行車両は、ドアロックボタンを備えることができる。一例として、プロセッサ220は、自律走行車両に備えられたドアロックボタンが入力されたか否かを確認することができる。
【0099】
一例として、プロセッサ220は、使用者の操作により自律走行車両の速度が特定の速度に到達するか、又は使用者により自律走行車両の変速レバーが操作される場合、ドア制御部を介してドアをロックすることができる。
【0100】
一例として、プロセッサ220は、HMIを介して取り消し命令が入力される場合、ドア制御部を介してドアをロック状態に維持することができる。
【0101】
一例として、プロセッサ220は、HMIを介して取り消し命令が入力される場合、ドア制御部にドアのアンロックを命令する信号を伝送しないか、又はもうドアのアンロックを命令する信号がドア制御部に伝送された場合、ドアのロックを命令する信号を再びドア制御部に伝送することができる。
【0102】
一例として、プロセッサ220は、自律走行車両に備えられる速度センサー及び/又は変速レバーと連結され、自律走行車両の走行速度又は変速レバーの操作有無の少なくとも一つ以上に対する情報を獲得することができる。
【0103】
一例として、プロセッサ220は、危険最小化運行が行われる中に使用者の操作が入力される場合、自律走行車両の自律走行を非活性化することができる。
【0104】
一例として、プロセッサ220は、危険最小化運行が行われる中に使用者の操作が入力されると、危険最小化運行を終了し、使用者が制御権を委譲されようとすると判断し、自律走行を非活性化することにより、使用者に制御権を委譲させることができる。
【0105】
図3は、本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置の具体的な構成を示す図である。
【0106】
図3を参照すれば、制御部305は、GPS301、車両外部情報センサー302、車両内部情報センサー303、及び地図データベース304から各種情報を獲得することができる。
【0107】
一例として、GPS301は、自律走行車両の位置に対する情報を獲得し、獲得された情報を制御部305に伝達することができる。
【0108】
一例として、車両外部情報センサー302は、自律走行車両の周辺客体に対する情報を獲得し、獲得された情報を制御部305に伝達することができる。
【0109】
一例として、車両外部情報センサー302は、カメラ、ライダー(LiDAR、Light Detection and Ranging)又はレーダー(Radar)の少なくとも一つ以上を含んでよい。
【0110】
一例として、車両内部情報センサー303は、自律走行車両のエアバッグ作動有無、ステアリングホイールの操作有無、ステアリングホイール把持有無、自律走行車両に備えられた自律走行作動ボタン操作有無、ブレーキオーバーライドシステムの作動有無、又はドアロックボタンの入力有無の少なくとも一つ以上に対する情報を獲得し、獲得された情報を制御部305に伝達することができる。
【0111】
一例として、制御部305は、地図データベース304から自律走行車両周辺の精密地図情報が伝達され得る。
【0112】
制御部305は、外部環境認識部306、使用者入力部307、走行状態認識部308、表示制御部309、点灯制御部310、車両位置認識部311、衝突判断予測部312、車両走行制御決定部313、自律走行モード決定部314、及び協助制御決定部315を含んでよい。
【0113】
一例として、制御部305は、後述する演算及び/又はデータ処理を行うためのプロセッサを含んでよく、制御部305に含まれる306~315の構成は、一つ以上のプロセッサを介して具現化されてよい。一例として、制御部305は、自律走行車両のECUを含んでよい。
【0114】
一例として、外部環境認識部306は、車両外部情報センサー302から伝達された情報、及び地図データベース304から伝達された精密地図情報に基づいて、自律走行車両外部環境を判断し、判断された情報を車両走行制御決定部313に伝達することができる。
【0115】
一例として、使用者入力部307は、車両制御に対する使用者の操作が入力されたか否かを確認することができる。
【0116】
一例として、使用者入力部307は、HMI316を介してコール連結要請に対する取り消しが入力されたか否かを確認することができる。
【0117】
一例として、走行状態認識部308は、車両外部情報センサー302から伝達された情報、及び地図データベース304から伝達された精密地図情報に基づいて、車両の走行状態を判断し、判断された情報を車両走行制御決定部313に伝達することができる。
【0118】
一例として、表示制御部309は、自律走行車両のHMI316を介して表示される情報を制御することができる。
【0119】
一例として、表示制御部309は、自律走行車両のHMI316を介して危険最小化運行に対する情報を表示することができる。
【0120】
一例として、点灯制御部310は、自律走行車両の方向指示灯317及び非常点滅表示器318の点灯を制御することができる。
【0121】
一例として、点灯制御部310は、自律走行車両が危険最小化運行を介して停車した場合、方向指示灯317及び/又は非常点滅表示器318を点灯することができる。
【0122】
一例として、車両位置認識部311は、GPS301を介して伝達された情報に基づいて自律走行車両の位置を認識することができる。
【0123】
一例として、衝突判断予測部312は、車両外部情報センサー302から伝達された情報に基づいて、自律走行車両の衝突を判断及び予測することができる。
【0124】
一例として、車両走行制御決定部313は、制動システム319、駆動システム320、及び操向システム321を介して、既設定された自律走行戦略に応じて自律走行車両の自律走行を制御することができる。
【0125】
一例として、自律走行モード決定部314は、自律走行車両の危険最小化運行を行うか否かを決定することができる。
【0126】
一例として、協助制御決定部315は、コール制御部323を介して外部機関にコール連結を求めるか否かを決定することができる。
【0127】
ここで、協助制御とは、外部機関の協助を介して、危険にさらされた運転者を救助するために車両を制御することを意味することができる。
【0128】
一例として、制御部305は、ドア制御部322を介して外部機関にコール連結を求める場合、自律走行車両のドアをアンロック状態に制御することができる。
【0129】
図4は、本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置が外部機関にコール連結を求めることを示す図である。
【0130】
図4を参照すれば、制御部401は、車両内のCAN(Controller Area Network)通信を介してコール制御部402に制御命令を伝達することができる。
【0131】
ただし、制御部401とコール制御部402との間の通信は、CAN通信に制限されず、示されていないLIN(Local Interconnect Network)通信、イーサネット(Ethernet)通信などの車両内の通信を介して具現化され得る。
【0132】
コール制御部402は、無線通信を介して外部機関403とのコールを制御することができる。
【0133】
一例として、コール制御部402は、外部機関403と通信する自律走行車両に備えられる通信モジュールを介して外部機関403とのコールを制御することができる。
【0134】
一例として、外部機関403は、応急救助を管理するコールセンターサーバを含んでよい。
【0135】
外部機関403は、コール連結要請に回答し、相談員との通話に対応する信号をコール制御部402に伝送することができる。
【0136】
図5は、本発明の一実施形態による自律走行車両制御装置の動作を示すフローチャートである。
【0137】
以下では、図2の自律走行車両制御装置200が図5のプロセスを行うことを仮定する。また、図5の説明において、装置により行われるものとして記述された動作は、自律走行車両制御装置200のプロセッサ220により制御されると理解され得る。
【0138】
図5を参照すれば、自律走行車両制御装置は、危険最小化運行(MRM)を制御することができる(S501)。
【0139】
一例として、自律走行車両制御装置は、既設定された危険最小化運行の条件が満たされる場合、自律走行車両が停車するまで減速制御を行う危険最小化運行を行うことができる。
【0140】
自律走行車両制御装置は、自律走行非活性化のための運転者操作が発生したか否かを確認することができる(S502)。
【0141】
一例として、運転者操作は、自律走行車両のステアリングホイールの把持、ステアリングホイールの操作、自律走行車両に備えられるブレーキ又は加速ペダルの入力、又は自律走行車両のブレーキオーバーライドシステムの作動の少なくとも一つ以上を含んでよい。
【0142】
自律走行車両制御装置は、自律走行非活性化のための運転者操作が発生した場合、自律走行を非活性化することができる(S503)。
【0143】
一例として、自律走行車両制御装置は、自律走行非活性化のための運転者操作が発生した場合、自律走行を非活性化し、自律走行車両の制御権を運転者に委譲することができる。
【0144】
自律走行車両制御装置は、自律走行非活性化のための運転者操作が発生しない場合、車両停車後に特定の時間が経過したか否かを確認することができる(S504)。
【0145】
自律走行車両制御装置は、車両停車後に特定の時間が経過しない場合、再びS502に戻って自律走行非活性化のための運転者操作が発生したか否かを確認することができる。
【0146】
自律走行車両制御装置は、車両停車後に特定の時間が経過した場合、自律走行を非活性化し、外部機関にコール連結を求めることができる(S505)。
【0147】
自律走行車両制御装置は、コール連結要請により相談員との通話が発生したか否かを確認することができる(S506)。
【0148】
自律走行車両制御装置は、コール連結要請により相談員との通話が発生した場合、自律走行車両のドアのアンロック制御を行うことができる(S507)。
【0149】
自律走行車両制御装置は、コール連結要請により相談員との通話が発生しない場合、自律走行車両のドアのロック状態を維持することができる(S508)。
【0150】
図6は、本発明の一実施形態による自律走行車両制御方法を示すフローチャートである。
【0151】
図6を参照すれば、自律走行車両制御方法は、自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行を行う段階(S610)、危険最小化運行の完了有無を判断する段階(S620)、危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断する段階(S630)、及び危険最小化運行が完了し、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、外部機関にコール連結を求める段階(S640)を含んでよい。
【0152】
自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行を行う段階(S610)は、プロセッサにより行われてよい。
【0153】
一例として、自律走行車両の減速制御及び停車制御を含む危険最小化運行を行う段階(S610)は、プロセッサが、危険最小化運行が行われる中に使用者の操作が入力される場合、自律走行車両の自律走行を非活性化する段階を含んでよい。
【0154】
危険最小化運行の完了有無を判断する段階(S620)は、プロセッサにより行われてよい。
【0155】
危険最小化運行が完了したと判断されると、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されないか否かを判断する段階(S630)は、プロセッサにより行われてよい。
【0156】
危険最小化運行が完了し、特定の時間車両制御に対する使用者の操作が入力されない場合、外部機関にコール連結を求める段階(S620)は、自律走行車両に備えられるプロセッサ及びコール制御部により行われてよい。
【0157】
一例として、自律走行車両制御方法は、自律走行車両に備えられるHMIが、使用者からコール連結に対する取り消し命令が入力される段階、及びプロセッサが、HMIを介して取り消し命令が入力される場合、コール連結の要請を取り消す段階をさらに含んでよい。
【0158】
一例として、自律走行車両に備えられるHMIが、使用者からコール連結に対する取り消し命令が入力される段階は、HMIが、自律走行車両に備えられるAVNを介してコール連結に対する取り消し命令が入力される段階を含んでよい。
【0159】
一例として、自律走行車両制御方法は、プロセッサが、コール連結を求める場合、自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部を介してドアをアンロックする段階をさらに含んでよい。
【0160】
一例として、自律走行車両制御方法は、プロセッサが、使用者により自律走行車両のドアロックボタンが入力される場合、ドア制御部を介してドアをロックする段階をさらに含んでよい。
【0161】
一例として、自律走行車両制御方法は、プロセッサが、使用者の操作により自律走行車両の速度が特定の速度に到達するか、又は使用者により自律走行車両の変速レバーが操作される場合、ドア制御部を介してドアをロックする段階をさらに含んでよい。
【0162】
一例として、自律走行車両制御方法は、自律走行車両に備えられるHMIが、使用者からコール連結に対する取り消し命令が入力される段階、及びプロセッサが、HMIを介して取り消し命令が入力される場合、ドア制御部を介してドアをロック状態に維持する段階をさらに含んでよい。
【0163】
一例として、自律走行車両制御方法は、プロセッサが、コール連結に回答して相談員との通話が発生する場合、自律走行車両のドアのロック又はアンロックを制御するドア制御部を介してドアをアンロックする段階をさらに含んでよい。
【0164】
本明細書に開示された実施形態について説明された方法又はアルゴリズムの段階は、プロセッサによって実行されるハードウェア、ソフトウェアモジュール、又はその2個の組み合わせで直接具現化されてよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリー、フラッシュメモリー、ROMメモリー、EPROMメモリー、EEPROMメモリー、レジスタ、ハードディスク、着脱型ディスク、CD-ROMのような格納媒体(すなわち、メモリー及び/又はストレージ)に常駐してもよい。
【0165】
例示的な格納媒体は、プロセッサに結合され、そのプロセッサは、格納媒体から情報を読み取ってよく、格納媒体に情報を書き込んでよい。他の方法として、格納媒体は、プロセッサと一体型であってもよい。プロセッサ及び格納媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)内に常駐してもよい。ASICは、使用者端末機内に常駐してもよい。他の方法として、プロセッサ及び格納媒体は、使用者端末機内に個別のコンポーネントとして常駐してもよい。
【0166】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能である。
【0167】
したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等の範囲内の全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6