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特開2023-129283文書の再生を制限するために機械可読コードを追加する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129283
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】文書の再生を制限するために機械可読コードを追加する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20230907BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20230907BHJP
   B41J 25/20 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
H04N1/00 838
H04N1/00 E
B41J29/00 Z
B41J25/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016675
(22)【出願日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】17/653,427
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ミレルサ、フォンターヌ-ペレス
(72)【発明者】
【氏名】サーニャ、ストロッキ-ポラス
(72)【発明者】
【氏名】シェリル、エー.、ナザーロ
(72)【発明者】
【氏名】ダイアン、コレッリ
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061CL10
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC34
5C062AC36
5C062AC64
5C062AE01
5C062AE15
5C062AF06
5C062AF14
5C062BC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】文書が生成されるときに多機能デバイス(MFD)によって文書に追加することができる機械可読コードを生成する装置及び方法を提供する。
【解決手段】ネットワーク100において、MFD102は、認証サーバ110との通信経路を確立するための通信インターフェースと、生成される文書の文書制御情報を受信するためのユーザインターフェースと、プロセッサと、複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、を含む。命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、文書の文書制御情報を含む機械可読コードを生成させ、MFD102によって印刷される文書上に機械可読コードを印刷させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能デバイス(MFD)であって、
認証サーバとの通信経路を確立するための通信インターフェースと、
印刷される文書の文書制御情報を受信するためのユーザインターフェースと、
プロセッサと、
複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、
を備え、前記複数の命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記文書の前記文書制御情報を含む機械可読コードを生成することと、
前記機械可読コードを、前記MFDによって印刷される前記文書の印刷されたコピー上に印刷することと、を含む動作を実行させる、多機能デバイス(MFD)。
【請求項2】
ユーザが前記MFD上で前記文書の前記印刷されたコピーを再生しようとするときに、前記文書の前記印刷されたコピー上の前記機械可読コードを検出する光学スキャナ、
を更に備える、請求項1に記載のMFD。
【請求項3】
前記命令は、前記プロセッサに更に、
前記機械可読コードを検出することに応答して、前記認証サーバとの通信セッションを確立させ、
前記文書の前記印刷されたコピーを再生する許可を受信させる、請求項2に記載のMFD。
【請求項4】
前記命令は、前記プロセッサに更に、
前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた再生制限を受信させ、
前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた前記再生制限に従って、ユーザが再生オプションを選択できるようにさせる、請求項3に記載のMFD。
【請求項5】
前記命令は、前記プロセッサに更に、
前記機械可読コードを検出することに応答して、前記認証サーバとの通信経路を確立させ、
前記ユーザが前記文書の前記印刷されたコピーを再生することを許可されていないというインジケーションを受信させ、
前記ユーザが前記文書の前記印刷されたコピーを再生することを許可されていないことを通知させ、
前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた任意のジョブを、前記ジョブの実行前に削除させる、請求項2に記載のMFD。
【請求項6】
前記命令は、前記プロセッサに更に、
前記認証サーバとの通信セッションの確立を試みさせ、
前記通信セッションが確立されることができないと決定させ、
前記文書の前記印刷されたコピーを再生する許可が完了できなかったことを前記ユーザに通知させ、
前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた任意のジョブを、前記ジョブの実行前に削除させる、請求項2に記載のMFD。
【請求項7】
前記文書制御情報は、前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられたユーザ名及びパスワードを含む、請求項1に記載のMFD。
【請求項8】
前記文書制御情報は、許可された前記文書の前記印刷されたコピーの再生の数を含む、請求項1に記載のMFD。
【請求項9】
前記文書制御情報は、許可された前記文書の前記印刷されたコピーの再生のタイプを含む、請求項1に記載のMFD。
【請求項10】
前記文書制御情報は、再生される前記文書の前記印刷されたコピーの有効期限日及び時間を含む、請求項1に記載のMFD。
【請求項11】
方法であって、
多機能デバイス(MFD)のプロセッサを介して、印刷される文書の文書制御情報を受信することと、
前記プロセッサによって、前記文書の前記文書制御情報を含む機械可読コードを生成することと、
前記プロセッサによって、前記機械可読コードを、前記MFDによって印刷される前記文書の印刷されたコピー上に印刷することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記プロセッサによって、前記機械可読コードが生成されると、認証サーバとの通信セッションを確立して、前記文書制御情報を前記認証サーバに登録すること、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プロセッサによって、前記機械可読コードを有する前記文書の前記印刷されたコピーを受信することと、
前記プロセッサによって、再生ジョブが前記MFDによって実行される前に、前記機械可読コードを検出することと、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記プロセッサによって、前記機械可読コードを検出することに応答して、前記認証サーバとの通信セッションを確立することと、
前記プロセッサによって、前記文書の前記印刷されたコピーを再生する許可を受信することと、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プロセッサによって、前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた再生制限を受信することと、
前記プロセッサによって、前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた前記再生制限に従って、ユーザが再生オプションを選択できるようにすることと、
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記プロセッサによって、前記機械可読コードを検出することに応答して、前記認証サーバとの通信経路を確立することと、
前記プロセッサによって、前記ユーザが前記文書の前記印刷されたコピーを再生することを許可されていないというインジケーションを受信することと、
前記プロセッサによって、前記ユーザが前記文書の前記印刷されたコピーを再生することを許可されていないことを通知することと、
前記プロセッサによって、前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた任意のジョブを、前記ジョブの実行前に削除することと、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記プロセッサによって、前記認証サーバとの通信セッションの確立を試みることと、
前記プロセッサによって、前記通信セッションが確立されることができないと決定することと、
前記プロセッサによって、前記文書の前記印刷されたコピーを再生する許可が完了できなかったことを前記ユーザに通知することと、
前記プロセッサによって、前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられた任意のジョブを、前記ジョブの実行前に削除することと、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記文書制御情報は、前記文書の前記印刷されたコピーに関連付けられたユーザ名及びパスワードを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記文書制御情報は、許可された前記文書の前記印刷されたコピーの再生の数を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
多機能デバイス(MFD)であって、
印刷される文書上に印刷される機械可読コードのための文書制御情報を受信するためのユーザインターフェースであって、前記文書制御情報は、ユーザ名及びパスワードと、許容可能な再生のタイプと、許容可能な再生のタイプごとの許容可能な再生の数と、を含む、ユーザインターフェースと、
前記機械可読コードを有する前記文書が前記MFDによって印刷された後に、前記文書の印刷されたコピー上の前記機械可読コードを、前記MFDが前記文書の前記印刷されたコピーを再生するジョブ要求を受信したときに検出する、光学スキャナと、
前記機械可読コードが生成されたときに前記文書制御情報を登録し、前記ジョブ要求に応答して、前記文書の前記印刷されたコピー上の前記機械可読コードが検出されたときに前記文書の前記印刷されたコピーを再生することを前記ジョブ要求に許可するための認証サーバとの通信経路を確立するための通信インターフェースと、
プロセッサと、
複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、
を備え、前記複数の命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記文書の前記印刷されたコピーの前記文書制御情報を含む前記機械可読コードを生成することと、
前記機械可読コードを、前記MFDによって印刷される前記文書の前記印刷されたコピー上に印刷することと、
前記認証サーバと通信して、前記機械可読コードから読み取られた前記文書制御情報に基づいて前記ジョブ要求を許可することと、を含む動作を実行させる、多機能デバイス(MFD)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して文書セキュリティに関し、より詳細には、文書の再生を制限するために機械可読コードを生成して文書に追加する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
文書は、著者によって生成することができる。文書は、作業文書、報告書、文学作品、画像などを含んでもよい。通常、文書を取得したユーザ又は誰もが、多機能デバイス(MFD)を使用して文書を再生することができる。例えば、文書をMFD上でコピー又はスキャンすることができる。
【0003】
いくつかの文書は、価値があるか、又は機密情報を含む場合がある。例えば、文書は、個人情報又は企業取引秘密を含んでもよい。その結果、一部のユーザは、文書の許可されていない再生を制御するために文書に保護を加えることを望む場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に示される態様によれば、文書の再生を制限するための機械可読コードを生成するための多機能デバイス(multi-function device、MFD)及び方法が提供される。実施形態の1つの開示された特徴は、認証サーバとの通信経路を確立するための通信インターフェースと、生成される文書の文書制御情報を受信するためのユーザインターフェースと、プロセッサと、複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、を備えるMFDである。命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、文書の文書制御情報を含む機械可読コードを生成させ、MFDによって印刷される文書上に機械可読コードを印刷させる。
【0005】
別の開示される特徴は、文書の再生を制限するための機械可読コードを生成する方法である。MFDのプロセッサによって実行される方法は、MFD上で生成される文書の文書制御情報を受信することと、文書の文書制御情報を含む機械可読コードを生成することと、MFDによって印刷される文書上に機械可読コードを印刷することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の教示は、以下の添付図面と併せて以下の発明を実施するための形態を考慮することによって容易に理解することができる。
図1】本開示の文書上に機械可読コードを生成し追加するための多機能デバイス(MFD)を含む例示的なネットワークのブロック図を示す。
図2】本開示の例示的なMFDのブロック図を示す。
図3】本開示の文書の再生を制限する機械可読コードを有する例示的な文書のブロック図を示す。
図4】本開示の文書の再生を制限する機械可読コードを生成する方法のフローチャートを示す。
図5】本開示の再生を制限する機械可読コードを有する文書を再生する方法のフローチャートを示す。
図6】本明細書で説明される機能を実行する際の使用に好適な例示的なコンピュータのハイレベルブロック図を示す。
【0007】
理解を容易にするために、可能な限り、同一の参照番号は、図面に共通している同一の要素を示すために使用されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示は、文書の再生を制限するために機械可読コードを文書に追加する方法及び装置を広く開示する。上述したように、いくつかの文書は、価値があるか、又は機密情報を含む場合がある。例えば、文書は、個人情報又は企業取引秘密を含んでもよい。その結果、一部のユーザは、文書の許可されていない再生を制御するために文書に保護を加えることを望む場合がある。
【0009】
いくつかのセキュリティ特徴は、元のコピーを有することが重要であり得る文書に透かし模様又は他の視覚的マークを追加することを含み得る。例えば、透かし模様は、文書が再生されるときに「コピー」を示してもよい。
【0010】
他のセキュリティ特徴は、電子ファイルのパスワード又は暗号化を含んでもよい。しかしながら、これらのパスワード又は暗号化は、文書が印刷されると、文書に適用することができない。
【0011】
本開示は、文書が生成されるときにMFDによって文書に追加することができる機械可読コードを生成する装置及び方法を提供する。機械可読コードは、認証情報、再生制限、再生トラッカ、認証サーバのアドレス情報などを含んでもよい。
【0012】
一実施形態では、機械可読コードは、エンドポイントデバイス又はMFD自体を介して電子的に生成されてもよい。次に、機械可読コードを、MFDによって作成された文書上に印刷することができる。
【0013】
一例において、MFDは、機械可読コードを認識するソフトウェアを含むように修正されてもよい。MFDは、機械可読コードを求めて文書をスキャンしてもよい。機械可読コードが見つからない場合、制限なしに文書を再生してもよい。機械可読コードが見つかった場合、MFPは、文書の再生を許可するために認証サーバに接触してもよい。再生が許可される場合、MFPは、追跡のために再生情報(例えば、コピーの数、スキャンの数、文書が添付された電子メール送信の数など)を認証サーバに送信してもよい。
【0014】
図1は、本開示の例示的なネットワーク100を示す。一実施形態では、ネットワーク100は、装置102、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク108、認証サーバ100、及びデータベース(DB)112を含んでもよい。装置102は、多機能デバイス(MFD)であってもよい。例えば、装置102は、印刷、コピー、ファックス、スキャン、及び電子メール文書機能を実行してもよい。
【0015】
一実施形態では、IPネットワーク108は、インターネットプロトコルを使用してデータを転送できる任意のタイプの通信ネットワークであってもよい。IPネットワーク108は、例えば、インターネットであってもよい。装置108は、説明を容易にするために簡略化されており、図示されていない追加のネットワーク要素を含んでもよい。例えば、IPネットワーク108は、ファイアウォール、ゲートウェイ、スイッチ、境界要素、アクセスネットワークなどを含んでもよい。
【0016】
一実施形態では、装置102は、文書制御機械可読コード生成器104及び文書制御機械可読コードリーダ106を含んでもよい。例えば、装置102は、文書の再生を制御するために、文書上に印刷することができる機械可読コードを生成するハードウェア及び/又はソフトウェアを含んでもよい。文書の再生は、文書をコピーすること、文書を印刷すること、文書をスキャンすること、装置102から文書を電子的に送信することなどを含んでもよい。
【0017】
一実施形態では、ユーザは、文書が装置102上で生成されるときに、文書をどのように再生できるかを制限してもよい。別の例では、文書制御情報は、装置102に通信可能に結合されたエンドポイントデバイス(図示せず)から提供されてもよい。装置102は、文書制御機械可読コード生成器104を介して機械可読コードを生成するために、受信された文書制御情報を使用してもよい。
【0018】
一実施形態では、機械可読コードは、特定のユーザ及び/又は文書に関連付けられてもよい。例えば、固有の文書番号又は文書のファイル名、並びにユーザ名及びパスワードを装置102に提供して、機械可読コードを生成してもよい。機械可読コードが生成されると、機械可読コード内の文書制御情報も認証サーバ110に登録され、DB112に記憶され得る。
【0019】
一実施形態では、機械可読コードを使用して、認証サーバ110に文書制御情報及びアドレス情報を提供してもよい。装置102は、文書制御機械可読コードリーダ106を実行して文書をスキャンし、機械可読コードを検出してもよい。認証サーバ110のアドレス情報は、装置102が認証サーバ110に接続して、文書に関連付けられた文書制御情報を取り出すことを可能にするために読み取られてもよい。
【0020】
一実施形態において、認証サーバ110は、プロセッサを含むリモートサーバであってもよい。認証サーバ110は、DB112に通信可能に結合してもよい。DB112は、特定のユーザ及び/又は文書に関連付けられた認証情報及び文書制御情報を含んでもよい。
【0021】
文書制御情報は、DB112に記憶された情報と比較されて、文書が再生されることを許可されているかどうか、及び/又はユーザが文書を再生することを許可されているかどうかを判定することができる。文書が再生を許可されている場合、認証サーバ110は、再生ジョブが実行されてもよいことを示す認証信号又は通知を装置102に返信してもよい。認証信号は、どのような再生機能を実行できるか(例えば、印刷のみ、コピーのみ、スキャンのみ、又はそれらの任意の組合せ)、コピーを再生できる数、有効期限日及び/又は時間(例えば、再生権が許可されたユーザに対して4日で期限切れになる)などの文書制御情報を含んでもよい。
【0022】
図2は、装置102の一例のブロック図を示す。一実施形態では、装置102は、プロセッサ202、メモリ204、通信インターフェース208、ユーザインターフェース210、及び光学スキャナ212を含んでもよい。プロセッサ202は、メモリ204、通信インターフェース208、ユーザインターフェース210、及び光学スキャナ212に通信可能に結合されてもよい。プロセッサ202は、通信インターフェース208、ユーザインターフェース210、及び/又は光学スキャナ212を介して、文書の再生を制御するための動作を制御し、及び/又はデータを送信/受信してもよい。
【0023】
一実施形態では、通信インターフェース208は、IPネットワーク108を介して装置102と認証サーバ110との間に通信経路を確立してもよい。例えば、通信インターフェース208は、無線又は有線通信インターフェースであってもよい。例えば、通信インターフェース208は、WiFi無線、イーサネット(登録商標)接続、RJ-111接続を使用するIP接続を介したファックス、セルラ無線などであってもよい。
【0024】
一実施形態では、ユーザインターフェース210は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)であってもよい。ユーザインターフェース210は、タッチスクリーンインターフェースであってもよいし、キーボード、マウス、トラックパッドなどを介して入力を受信するGUIであってもよい。ユーザインターフェース210は、機械可読コードを生成するために使用される文書制御情報をユーザが提供するためのプロンプト及び/又はデータフィールドを提供してもよい。上述したように、文書制御情報は、許可されたユーザ名及びパスワード、許容可能な再生ジョブタイプ(例えば、コピー、印刷、スキャン、ファックス、電子メール等)、許容可能なジョブタイプごとに許可された再生数(例えば、500部のコピー、500ページの印刷、10個の電子メール送信、1部のスキャン等)、有効期限タイマ(例えば、許可が1時間、7日、1ヶ月等で満了する)、又は任意の他の文書制御情報を含んでもよい。
【0025】
一実施形態では、光学スキャナ212を使用して文書をスキャンしてもよい。光学スキャナ212は、機械可読コードを探すために文書をスキャンするために使用され得る。機械可読コードが文書内に見つかった場合、文書の再生は、機械可読コード内に見つかった文書制御情報に従って制御されてもよい。機械可読コードが文書内に見つからない場合、文書は制限なしに再生され得る。
【0026】
一実施形態では、メモリ204は、任意のタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体であり得る。例えば、メモリ204は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリなどであり得る。メモリ204は、命令206を記憶してもよい。
【0027】
一実施形態では、命令206は、プロセッサ202によって実行されて、本明細書に記載の機能を実行して、機械可読コードを生成して、文書の再生を制限し、機械可読コードを有する文書の複製を制御してもよい。命令206は、文書制御機械可読コード生成器104及び文書制御機械可読コードリーダ106を実行するために使用されてもよい。例えば、命令206は、プロセッサに、図4に示され、以下で更に詳細に説明される方法400の動作と、図5に示され、以下で更に詳細に説明される方法500の動作とを実行させ得る。
【0028】
図3は、文書300の再生を制御又は制限する機械可読コード306を含む文書300の例を示す。文書300は、テキスト302及びテキスト又は画像304を含んでもよい。機械可読コード306は、文書300上に印刷されてもよい。一例では、機械可読コード306は、文書300のフッタ又はヘッダに個別に印刷されてもよい。換言すれば、機械可読コード306は、比較的小さく、文書300上で最小限に目立ってもよい。
【0029】
一実施形態において、機械可読コード306は、バーコード又はクイックレスポンス(QR)コードであってもよい。機械可読コード306は、複数ページが印刷される場合、文書300の各ページに印刷されてもよい。
【0030】
上述したように、文書300は、装置102で印刷されてもよい。ユーザは、ユーザインターフェース210又は装置102に通信可能に結合されたエンドポイントデバイス(例えば、モバイルデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなど)を介して、文書制御情報を装置102に提供してもよい。文書制御情報は、機械可読コード306に変換されてもよい。言い換えれば、機械可読コード306は、文書300の更なる再生を制御又は制限するために、ユーザによって提供される文書制御情報のすべてを含んでもよい。
【0031】
文書300が印刷された後、後でユーザは文書300を装置102のプラテンガラス上に置いて、再生ジョブ要求を実行しようと試みてもよい。光学スキャナ212は、文書300をスキャンし、機械可読コード306を検出してもよい。プロセッサ202は、機械可読コード306を分析して、提供された文書制御情報のすべてを抽出してもよい。
【0032】
一実施形態では、機械可読コード306は、認証サーバ110のアドレスを含んでもよい。装置102は、認証サーバ110との通信セッションを確立してもよい。装置102は、再生ジョブ要求を提出するときにユーザによって提供されたユーザ名及びパスワードを送信してもよい。機械可読コード306はまた、文書300の文書識別子を提供してもよい。
【0033】
次に、認証サーバ110は、ユーザが文書300の再生を生成することを許可されているかどうかを判定してもよい。認証サーバ110はまた、どのタイプの再生ジョブ要求がユーザによって実行できるかを決定し得る。認証サーバ110は、認証情報を装置102に提供してもよい。認証情報は、どのタイプの再生が実行され得るか、各ジョブタイプのコピー数などを含み得る。
【0034】
一実施形態では、ユーザインターフェース210は、許可されていない再生タイプに関連付けられたボタンをグレーアウト又はブロックしてもよい。例えば、ユーザは、文書300をコピーすることは許可されるが、文書300をスキャンすることは許可されない場合がある。したがって、ユーザインターフェース210上のスキャンボタンは、文書300のスキャンを防止するために隠されるか、又はグレーアウトされ得る。
【0035】
一実施形態では、ユーザインターフェース210は、過度に多くのコピーが試みられた場合に通知メッセージを提供してもよい。例えば、ユーザは、文書300の50部以下のコピーを作成することを許可されてもよい。ユーザが100部のコピーを行おうとする場合、ユーザインターフェース210は、コピーが禁止されている数をユーザに通知し、残りの許容可能なコピーの数をユーザに通知してもよい。
【0036】
再生ジョブ要求は、文書制御情報に従って実行されてもよい。実行されたジョブは、文書制御情報を更新するために認証サーバ110に提供されてもよい。例えば、ユーザが文書300を20部コピーしたとする。したがって、認証サーバは、30部の許容可能なコピーが残っていることを示すように文書制御情報を更新してもよい。
【0037】
一実施形態では、文書制御情報は、装置102によってローカルに追跡されてもよい。例えば、ユーザは、認証サーバ110によって許可され得る。しかしながら、再生タイプ及び/又は許容可能な再生タイプの数に対する制限は、装置102によってローカルに制御することができる。
【0038】
一実施形態では、ユーザを許可するために認証サーバ110に到達することができない場合、ジョブ要求を削除することができる。例えば、通信インターフェース208が誤動作していることがあり、又はIPネットワーク108がダウンしていることがある。結果として、装置102は、認証要求を認証サーバ110に送信することができないことがある。認証サーバ110に到達することができない場合、ユーザによって提出された任意のジョブ要求をキューから削除してもよい。認証が完了できず、ジョブ要求が完了できないことを示す通知が、ユーザインターフェース210上でユーザに提示されてもよい。
【0039】
したがって、本開示は、文書の再生を制限又は制御するための文書制御情報を含み得る機械可読コードを提供する。ユーザは、所望の文書制御情報を提供してもよく、その情報を認証サーバに登録してもよい。機械可読コードは、印刷された文書(例えば、文書の紙コピー)の再生を制御するために生成され使用される文書上に印刷することができる。
【0040】
MFDは、機械可読コードを生成及び検出するように修正することができる。ジョブ要求は、機械可読コードに含まれる文書制御情報に基づいて文書の再生に対するユーザの権利を認証しなければ、MFD上で実行することができない。これは、機密文書を保護し、著作権などを保護するために、印刷された文書にセキュリティの追加層を提供してもよい。
【0041】
図4は、本開示の文書の再生を制限する機械可読コードを生成するための例示的な方法400のフローチャートを示す。一実施形態では、方法400は、装置102によって、又は図6に例示され、以下で論じられる装置600などの装置によって実行されてもよい。
【0042】
一実施形態では、方法400は、ブロック402で開始する。ブロック404において、方法400は、MFD上で生成される文書の文書制御情報を受信する。例えば、ユーザは、文書をどのように再生できるか(例えば、コピー、印刷、ファックス、電子メール、スキャンなど)、文書の再生のタイプごとに再生を何回行うことができるか(例えば、500部のコピー、50部の印刷、1個の電子メール、25部のスキャンなど)、制限時間又は制限の有効期限(例えば、許可は1週間で満了する)、並びに再生を実行することができる許可されたユーザのユーザ名及びパスワードに関する情報を提供してもよい。文書制御情報は、文書の文書識別(例えば、ファイル番号又は名前)を含んでもよい。したがって、各機械可読コードは、特定の文書に関連付けられてもよい。
【0043】
ブロック406において、方法400は、文書の文書制御情報を含む機械可読コードを生成する。例えば、文書制御情報は、文書上に印刷することができるバーコード又はQRコード(登録商標)の一部とすることができる。機械可読コードはまた、認証サーバ又はリモートに位置するサーバのアドレス(例えば、ウェブアドレス又はIPアドレス)を含み得る。
【0044】
したがって、機械可読コードを有する文書が後でMFD上に置かれたとき、MFDは、文書制御情報にアクセスするために機械可読コードについて文書をスキャンすることができる。MFDは、認証サーバとの通信セッションを自動的に確立して、MFDを介して文書に対する任意の再生ジョブ要求の認証を実行することができる。
【0045】
ブロック408において、方法400は、MFDによって印刷される文書上に機械可読コードを印刷する。文書が完成すると、MFDは、機械可読コードを有する文書を印刷してもよい。機械可読コードは、ヘッダ、フッタ、又は文書の余白の任意の他の部分に目立たずに印刷されてもよい。文書が複数のページを含む場合、機械可読コードは文書の各ページに印刷されてもよい。ブロック410において、方法400は、終了する。
【0046】
図5は、本開示の再生を制限するために機械可読コードを有する文書を再生するための例示的な方法500のフローチャートを示す。一実施形態では、方法500は、装置102によって、又は図6に例示され、以下で論じられる装置600などの装置によって実行されてもよい。
【0047】
一実施形態では、方法500は、ブロック502で開始する。ブロック504において、方法500は、MFD上で再生される文書を受信する。例えば、印刷された文書は、MFD内(例えば、プラテンガラス又は自動文書フィーダトレイ上)に置かれてもよい。ユーザは、ユーザ名及びパスワード、並びに文書の再生ジョブ要求を入力してもよい。例えば、ユーザは、MFDが文書の50コピーを生成することを要求してもよい。
【0048】
ブロック506で、方法500は、文書の再生を制御する文書制御情報を含む機械可読コードを求めて文書をスキャンする。例えば、MFDは、光学スキャナを使用して文書をスキャンしてもよい。一実施形態では、複数のページがある場合、MFDは、文書のすべてのページをスキャンして、各ページ上の機械可読コードを検出してもよい。
【0049】
スキャンは、再生ジョブ要求を実行する前に、文書の文書制御情報を取得し、追加のエラースキャンを実行するために使用されてもよい。例えば、複数のページがある場合、各ページ上の機械可読コードの最初のスキャンは、異なる文書からのページが誤って文書と混合されたかどうかを検出することができる。文書内に不正なページが検出された場合、MFDは、yのページxがこの文書の一部ではないことをユーザに通知し、再生ジョブ要求に対する認証が実行される前にユーザがページを除去することを要求してもよい。
【0050】
MFDは、機械可読コード内の文書制御情報から認証サーバアドレスを取得してもよい。MFDは、認証サーバとの通信セッションを確立してもよい。MFDは、ユーザのユーザ名及びパスワード、並びに文書制御情報を認証サーバに送信してもよい。
【0051】
認証サーバは、ユーザ名及びパスワードが、識別された文書について許可されたユーザ名及びパスワードのリストと一致するかどうかを判定してもよい。認証サーバは、許可されたユーザに対する許容可能な再生タイプ及び量を決定してもよい。認証サーバはまた、適用可能であれば、再生権が期限切れになっていないことを確認するために、内部クロックに対する有効期限をチェックしてもよい。
【0052】
ユーザが許可されている場合、認証サーバは、ユーザが許可されていることを示し、再生権情報を提供する通知をMFDに送信してもよい。次に、MFDは、再生ジョブ要求(例えば、50部のコピー)を許容可能な再生タイプ及び制限(例えば、ユーザは100部のコピーを作成することを許可されてもよい)と比較してもよい。
【0053】
一実施形態において、MFDは、認証サーバを介してユーザの許可を実行してもよいが、文書制御情報をローカルに処理してもよい。例えば、MFDは、機械可読コードを読み取り、文書が100回しかコピーできないことを知ってもよい。
【0054】
ブロック508において、方法500は、機械可読コードに含まれる文書制御情報に基づいて文書を再生するジョブを実行する。例えば、文書を50部生成する再生ジョブ要求を実行することができる。
【0055】
一実施形態では、MFDは、実行されたジョブを認証サーバに送信してもよい。例えば、MFDは、印刷ジョブに対して何部のコピーが作成されたか、スキャンジョブに対して何回文書がスキャンされたかなどを送信してもよい。次いで、認証サーバは、ユーザの再生権を更新してもよい。例えば、ユーザが100部のコピーを作成することを許可された場合、認証サーバは、ユーザの権利を残り50部のコピーに更新してもよい。
【0056】
一実施形態では、MFDは、ジョブが実行された後に機械可読コードを更新してもよい。例えば、MFDは、機械可読コードに注釈を付けて(例えば、追加の機械可読コードを文書上に印刷して)、更新された文書制御情報を示してもよい(例えば、ユーザが100部のコピーから減少して文書の50部のコピーを生成できることを示す)。文書に対するユーザの再生制限に達すると、MFD上の文書に対して要求された任意の追加の再生ジョブを拒否してもよい。ブロック510において、方法500は、終了する。
【0057】
図6は、本明細書で説明された機能の実行専用であるコンピュータのハイレベルブロック図を描写する。図6に示すように、コンピュータ600は、1つ以上のハードウェアプロセッサ要素602(例えば、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、又はマルチコアプロセッサ)、メモリ604、例えばランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び/又は読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)、文書の再生を制限するために機械可読コードを生成するためのモジュール605、様々な入出力デバイス606(例えば、これらに限られないが、テープドライブ、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクドライブ、又はコンパクトディスクドライブ、受信機、送信機、スピーカ、ディスプレイ、音声合成器、出力ポート、入力ポート、及びユーザ入力デバイス(キーボード、キーパッド、マウス、マイクロフォン等)を含む記憶デバイス)を含む。プロセッサ要素は1つしか示されていないが、コンピュータには複数のプロセッサ要素が採用され得ることに留意されたい。
【0058】
本開示が、例えば、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)を含むプログラマブルロジックアレイ(programmable logic array、PLA)、若しくはハードウェアデバイス上に展開されたステートマシン、コンピュータ、又は任意の他のハードウェア等価物、例えば、上で考察された方法に付属し、上で開示した方法のステップ、機能、及び/又は動作を行うようにハードウェアプロセッサを構成するのに使用され得るコンピュータ可読命令を使用して、ソフトウェアにおいてかつ/又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装され得ることに留意されたい。一実施形態では、文書の再生を制限するために機械可読コードを生成するための、本モジュール又はプロセス605に対する命令及びデータ(例えば、コンピュータ実行可能命令を含むソフトウェアプログラム)は、メモリ604にロードされ、ハードウェアプロセッサ要素602によって実行され、上で考察されたステップ、機能又は動作を実装することができる。また、ハードウェアプロセッサが命令を実行して「動作」を行う場合、これは、ハードウェアプロセッサが直接動作を行う、かつ/又は別のハードウェアデバイス若しくは構成要素(例えば、コプロセッサなど)を、動作を行うように促進する、指示する、又はそれと協働することを含み得る。
【0059】
上記の方法に関係するコンピュータ可読命令又はソフトウェア命令を実行するプロセッサは、プログラムされたプロセッサ又は専門プロセッサとして認識され得る。このように、本開示の文書の再生を制限するために機械可読コードを生成するための本モジュール605(関連するデータ構造を含む)は、有形の又は物理的(広義には非一時的な)コンピュータ可読記憶デバイス又は媒体、例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ROMメモリ、RAMメモリ、磁気ドライブ若しくは光学ドライブ、デバイス、又はディスケットなどに記憶され得る。より具体的には、コンピュータ可読記憶デバイスは、プロセッサ、又はコンピュータ若しくはアプリケーションサーバなどのコンピューティングデバイスによってアクセスされるデータ及び/又は命令などの情報を格納する能力を提供する任意の物理的デバイスを備え得る。
【0060】
上記で開示されたものの変形、並びに他の特徴及び機能、又はこれらの代替物が、多くの他の異なるシステム又は用途に組み合わされ得ることは、理解されるであろう。様々な現在予期されていない、又は先行例のない代替物、修正、変形、又は改善が、その後に当業者によってなされてもよく、それらも以下の特許請求の範囲によって包含されることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6