(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129287
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ゲームのためのプログラム、方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/847 20140101AFI20230907BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230907BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230907BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20230907BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/69
A63F13/79 500
A63F13/825
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018638
(22)【出願日】2023-02-09
(62)【分割の表示】P 2022033207の分割
【原出願日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】踊場 英佑
(72)【発明者】
【氏名】水落 千彰
(72)【発明者】
【氏名】松田 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 朋郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 貴文
(72)【発明者】
【氏名】平井 浩之
(57)【要約】
【課題】育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムのためのプログラム等を提供すること。
【解決手段】プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶する段階と、共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶する段階と、プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示する段階と、プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成する段階と、育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる段階と、を実行させるプログラム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムのためのプログラムであって、コンピュータに、
プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶する段階と、
育成対象ゲーム媒体を記憶する段階であって、育成対象ゲーム媒体はグループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含み、共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶する段階と、
プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示する段階と、
プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成する段階と、
育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる段階と、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
プレイヤのプレイヤ識別子と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子との対応付けが削除された後、又は、当該プレイヤが新たに所属するグループのグループ識別子とが対応付けられた後、前記プレイヤ識別子に対応付けて記憶された個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いは維持される、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
ゲーム内効果を発生させる段階は、
個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいて、当該個人育成対象ゲーム媒体に対応付けられたプレイヤ識別子のプレイヤに対してゲーム内効果を発生させる段階と、
共同育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいて、当該共同育成対象ゲーム媒体に対応付けられたグループ識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のプレイヤに対してゲーム内効果を発生させる段階と、
を含む、請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
ゲーム内効果を発生させる段階は、グループ識別子に対応付けられた複数の共同育成対象ゲーム媒体の育成度合いの合計に基づいてゲーム内効果を発生させる段階を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記システムは第1及び第2のゲームを実行するものであり、
育成対象ゲーム媒体を育成する段階は、第1のゲームにおいて実行され、
前記ゲーム内効果を発生させる段階は、第2のゲームにおいてゲーム内効果を発生させる段階を含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
ゲーム内効果を発生させる段階は、プレイヤのパラメータを変更する段階、及び、プレイヤにアイテムを付与する段階の少なくとも一方を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムのための方法であって、コンピュータに、
プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶する段階と、
育成対象ゲーム媒体を記憶する段階であって、育成対象ゲーム媒体はグループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含み、共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶する段階と、
プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示する段階と、
プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成する段階と、
育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる段階と、
を実行させる方法。
【請求項8】
育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムであって、
プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶し、
グループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含む育成対象ゲーム媒体のうち共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶し、
プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示し、
プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成し、
育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームのためのプログラム等であって、特に、育成対象ゲーム媒体を育成するゲームのためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のオンラインゲーム等においては、仮想空間における建築物等のゲーム媒体をレベルアップさせる等により育成して街を発展させることを楽しませるようなゲームがリリースされている。このようなゲームにおいては各プレイヤに対して仮想空間が用意され、各プレイヤが個別の仮想空間においてゲーム媒体を育成して仮想空間を発展させたり、チームに対して仮想空間が用意され、当該チームに所属する複数のプレイヤが共通の仮想空間において共通のゲーム媒体を育成することで仮想空間を協力して発展させるようなシステムが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各プレイヤに対して用意された仮想空間を発展させるゲームシステムでは、他のプレイヤと協力して仮想空間を発展させる楽しみを感じさせることができない。チームに対して用意された仮想空間をチームに所属する複数のプレイヤが協力して発展させる場合には、プレイヤ間の交流を楽しむことを可能とする一方で、チーム全体の利益を優先させる傾向が強くなり、個人の趣向を反映しづらく、各プレイヤの興趣性を低下させるおそれがある。チーム毎に仮想空間の発展度合いを競い合うようなゲームにおいては、特にこの傾向が顕著になる。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、各プレイヤに一定のプレイ自由度を与えつつ、プレイヤ間で協力してゲームを進行させる楽しみを提供するゲームを実現することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1.上記の目的を達成するために、本発明の一実施態様におけるプログラムは、育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムのためのプログラムであって、コンピュータに、プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶する段階と、育成対象ゲーム媒体を記憶する段階であって、育成対象ゲーム媒体はグループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含み、共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶する段階と、プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示する段階と、プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成する段階と、育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる段階と、を実行させる。
【0007】
2.項1に記載のプログラムは、プレイヤのプレイヤ識別子と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子との対応付けが削除された後、又は、当該プレイヤが新たに所属するグループのグループ識別子とが対応付けられた後、前記プレイヤ識別子に対応付けて記憶された個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いは維持されるようにすることができる。
【0008】
3.項1又は2に記載のプログラムは、ゲーム内効果を発生させる段階は、個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいて、当該個人育成対象ゲーム媒体に対応付けられたプレイヤ識別子のプレイヤに対してゲーム内効果を発生させる段階と、共同育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいて、当該共同育成対象ゲーム媒体に対応付けられたグループ識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のプレイヤに対してゲーム内効果を発生させる段階と、を含むことができる。
【0009】
4.項1から3のいずれか1項に記載のプログラムは、ゲーム内効果を発生させる段階は、グループ識別子に対応付けられた複数の共同育成対象ゲーム媒体の育成度合いの合計に基づいてゲーム内効果を発生させる段階を含むようにしてもよい。
【0010】
5.項1~4のいずれか1項に記載のプログラムは、前記システムは第1及び第2のゲームを実行するものであり、育成対象ゲーム媒体を育成する段階は、第1のゲームにおいて実行され、前記ゲーム内効果を発生させる段階は、第2のゲームにおいてゲーム内効果を発生させる段階を含むようにできる。
【0011】
6.項1~5のいずれか1項に記載のプログラムは、ゲーム内効果を発生させる段階は、プレイヤのパラメータを変更する段階、及び、プレイヤにアイテムを付与する段階の少なくとも一方を含むようにしてもよい。
【0012】
7.本発明の一実施態様における方法は、育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムのための方法であって、コンピュータに、プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶する段階と、育成対象ゲーム媒体を記憶する段階であって、育成対象ゲーム媒体はグループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含み、共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶する段階と、プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示する段階と、プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成する段階と、育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる段階と、を実行させる。
【0013】
8.本発明の一実施態様におけるシステムは、育成対象ゲーム媒体を育成するゲームを実行するシステムであって、プレイヤのプレイヤ識別子を当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けて記憶し、グループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含む育成対象ゲーム媒体のうち共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶し、プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示し、プレイヤ操作入力によって選択された育成対象ゲーム媒体に対して育成素材ゲーム媒体を用いて育成対象ゲーム媒体を育成し、育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいてゲーム内効果を発生させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各プレイヤに一定のプレイ自由度を与えつつ、プレイヤ間で協力してゲームを進行させる楽しみを提供するゲームを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシステム構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るシステムのハードウェア構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るシステムの機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る仮想空間の概念図の一例である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るプレイヤパラメータ表の一例である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るグループ管理表の一例である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る共同育成対象ゲーム媒体管理表の一例である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る合計施設Lv対観光客増加数表の一例である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る個人育成対象ゲーム媒体管理表の一例である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る共同施設効果表の一例である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る個人施設効果表の一例である。島効果表
【
図12】本発明の一実施形態に係る島効果表の一例である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る個人育成対象ゲーム媒体管理表である。
【
図14】本発明の一実施形態に係るゲーム用画面の一例である。
【
図15】本発明の一実施形態に係るゲーム用画面の一例である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る情報処理を示すフローチャートである。
【
図17】本発明の一実施形態に係るゲーム用画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態によるゲームシステム1について説明する。本明細書においては、説明の便宜上、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成についての重複説明を省略する場合がある。
【0017】
ゲームシステム1は、複数のプレイヤ端末がサーバにネットワークを介して接続されるシステムによって実現されるものとする。
図1は本発明の一実施形態によるゲームシステム1の全体構成の一例を示す。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のプレイヤ端末10と、サーバ20とを備え、プレイヤ端末10及びサーバ20は、インターネットなどのネットワーク2に接続され、互いに通信可能である。なお、本実施形態のゲームシステム1は、サーバ-クライアントシステムを想定して説明するが、サーバを介さずに、プレイヤ端末10の間で直接通信を行うピアツーピア構成とすることもできる。
【0018】
図2は本発明の一実施形態によるプレイヤ端末10及びサーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。プレイヤ端末10は、プロセッサ11、表示装置12、入力装置13、記憶装置14及び通信装置15を備える。これらの各構成装置はバス16によって接続される。なお、バス16と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。本実施形態において、プレイヤ端末10はスマートフォンである。ただし、プレイヤ端末10は、上記の構成を備えるものであれば、タブレット型コンピュータ、パソコンやゲーム装置などの情報処理装置とすることができる。
【0019】
サーバ20もまた同様に、プロセッサ21、表示装置22、入力装置23、記憶装置24及び通信装置25を備える。これらの各構成装置はバス26によって接続される。なお、バス26と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。本実施形態においてサーバ20はコンピュータによって実現されるが、その他の情報処理装置を用いてもよい。
【0020】
プロセッサ11、21は、プレイヤ端末10ないしサーバ20全体の動作を制御するものであり、例えばCPUである。なお、プロセッサ11、21としては、MPU等の電子回路が用いられてもよい。プロセッサ11、21は、記憶装置14、24に格納されているプログラムやデータを読み込んで実行することにより、様々な処理を実行する。1つの例では、プロセッサ11、21は、複数のプロセッサから構成される。
【0021】
表示装置(ディスプレイ)12、22は、プロセッサ11、21の制御に従って、アプリケーション画面などをプレイヤ端末10のユーザ(プレイヤ)ないしサーバ20のユーザ(管理者)に表示する。好ましくは液晶ディスプレイであるが、有機ELを用いたディスプレイやプラズマディスプレイ等であってもよい。
【0022】
入力装置13、23は、プレイヤ端末10及びサーバ20に対するユーザからの入力を受け付けるユーザインタフェースであり、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、又はマウスである。本実施形態においてプレイヤ端末10はスマートフォンであるため、プレイヤ端末10は入力装置13としてタッチパネルを備え、タッチパネルは表示装置12としても機能し、表示装置12と入力装置13は一体となった構造である。表示装置12と入力装置13は、別の位置に配置される別個の形態であってもよい。サーバ20はコンピュータであるため、入力装置としてキーボード及びマウスを備え、表示装置として液晶ディスプレイを備えるものとする。
【0023】
記憶装置14、24は、揮発性メモリであるRAM及び不揮発性メモリであるeMMC、UFS、SSDのようなフラッシュメモリを用いた記憶装置及び磁気記憶装置等を含む、一般的なスマートフォン及びコンピュータが備える記憶装置である。記憶装置14、24は、外部メモリを含むこともできる。例えば記憶装置14は、ブラウザプログラムやゲームプログラムを記憶し、記憶装置24はサーバ用ゲームプログラムを記憶する。ブラウザプログラムやゲームプログラムは、プレイヤ端末10に対するユーザの操作に応じて起動され、プレイヤ端末10が予め実装するオペレーティングシステム(OS)上で実行される。サーバ用ゲームプログラムはクライアントである各プレイヤ端末において実行されるブラウザプログラムやゲームプログラム上でゲームを適切に進行させるように情報処理を行うための機能及び各種データを含む。また、記憶装置として、プレイヤ端末10及びサーバ20から物理的に分離されたデータベースを用いることもできる。
【0024】
通信装置15、25は、ネットワーク2(
図2においては省略)を介して他の装置との間でデータの授受を行う。例えば通信装置15、25は、移動体通信や無線LAN等の無線通信を行い、ネットワーク2へ接続する。プレイヤ端末10は通信装置15を用いることで、ネットワークを介してサーバ20と通信を行う。通信装置15、25は、イーサネット(登録商標)ケーブル等を用いた有線通信を行ってもよい。
【0025】
図3は本発明の一実施形態によるプレイヤ端末10及びサーバ20の機能ブロック図の一例を示す。プレイヤ端末10は、入力部31、表示部32、通信部33及びゲーム制御部34及び記憶部35を備え、サーバ20は、入力部41、表示部42、通信部43、ゲーム制御部44及び記憶部45を備える。本実施形態においては、プロセッサ11及び21がプログラムを実行することによりこれらの機能が実現される。例えば実行されるプログラムは、記憶装置14、24に記憶されているブラウザプログラムやゲームプログラムである。このように、各種機能がプログラム読み込みにより実現されるため、1つのパート(機能)の一部又は全部を他のパートが有していてもよい。各機能の一部又は全部を実現するための電子回路等を構成することによりハードウェアによってもこれらの機能は実現してもよい。
【0026】
入力部31、41は、入力装置13、23を用いて構成されるものであり、プレイヤ端末10及びサーバ20に対するユーザからの入力を受け付ける。プレイヤ端末10及びサーバ20は、入力部31、41によりユーザ入力を受け付ける。ユーザ入力は例えばゲームにおけるプレイヤの命令を示すコマンド入力を含んでもよい。本実施形態では、プレイヤ端末10においてはタッチパネルを備えるスマートフォンが一般的に有しているタッチ検出機能を用いることができる。
【0027】
プレイヤ端末10の表示部32は、表示装置12を用いてゲーム用画面を表示し、ゲームの進行やユーザ操作に応じたゲーム用画面を表示する。サーバ20の表示部42は、必要に応じてゲーム管理者のための管理用画面を表示装置22に表示する。
【0028】
ゲーム制御部34、44は、本実施形態のゲームを実行するにあたっての制御処理及び処理に必要な各種データの記憶部35、45への格納を行う。本実施形態においては、プレイヤ端末10のゲーム制御部34はブラウザプログラムを用いて実現され、ユーザへの入出力情報の処理及びサーバ20への送受信信号の処理等を行う。ゲームアプリケーションをプレイヤ端末10にインストールして、実現されてもよい。
【0029】
サーバ20のゲーム制御部44は、サーバ用ゲームプログラムが実行されて実現され、プレイヤ端末10において実行されるゲームのための処理を行う。1つの例では、ゲーム制御部44は、プレイヤ端末10においてブラウザが起動されて、ゲーム制御部34が実現され、ゲームを進行させるためにサーバ20へアクセスされると、定期的に、又は必要に応じてデータの送受信を行い、ゲームを進行させる。例えばゲーム制御部44は、本実施形態のゲームを実行するにあたっての制御処理及び必要な各種データ等を記憶部45に記憶し、適宜プレイヤ端末10に提供する。
【0030】
ゲーム制御部44は、通信部43を介してプレイヤ入力に基づいてプレイヤ端末10から受信したゲーム開始要求等の各種命令に基づいて命令に関連付けられた処理を実行する。記憶部35、45は、記憶装置14、24を用いて構成される。サーバ20の記憶部45においては、プレイヤ情報、グループ情報、育成対象ゲーム媒体情報を含むゲームを実行するために必要な情報が記憶される。
【0031】
本実施形態におけるゲームシステムにおいては、第1のゲーム及び第2のゲームを実行することができるものとし、第1のゲームは育成対象ゲーム媒体を育成するためのゲームであり、第2のゲームはプレイヤが敵キャラクタとバトルを行うゲームとするが、第1のゲームのみを実行するシステムとしてもよいし、3つ以上のゲームを実行できるようにしてもよい。
【0032】
第1のゲームにおいては、仮想空間に配置された育成対象ゲーム媒体を、プレイヤは育成素材ゲーム媒体を用いて育成することでゲームを進行させる。プレイヤはグループに所属するものとする。グループは1以上のプレイヤを含んで構成される。育成対象ゲーム媒体はグループに所属するプレイヤが共同して育成可能な共同育成対象ゲーム媒体と各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体とを含む。育成対象ゲーム媒体の育成度合いに応じたゲーム内の効果を発生させることができる。
【0033】
ゲーム制御部44は、記憶部45においてプレイヤパラメータをプレイヤ識別子に関連付けて記憶し、プレイヤ識別子をグループ識別子に関連付けて記憶し、プレイヤ及びグループの情報を管理する。さらに記憶部45においては、共同育成対象ゲーム媒体をグループ識別子に対応付けて記憶し、個人育成対象ゲーム媒体をプレイヤ識別子に対応付けて記憶する。プレイヤは自己が所属するグループを選択することができるものとする。ゲーム制御部44はプレイヤ操作入力に基づいて選択されたグループへの加入を希望する加入要求をプレイヤ端末10から受け付けると、当該グループの加入条件を満たすか否かを判定する。
【0034】
加入条件を満たすと判定された場合には、当該グループのグループ識別子に当該プレイヤのプレイヤ識別子を関連付けて記憶することにより、グループへの加入処理を実行する。条件を満たさない場合にはプレイヤ端末10へその旨を通知する通知情報を送信し、プレイヤ端末10において提示し、他のグループの選択を促す。加入条件は、例えばグループに所属可能なプレイヤ数に余剰があるか否か、グループのメンバの一人であるリーダ等の管理者によって設定された条件をプレイヤが満たすか否か等とすることができる。
【0035】
プレイヤが所属するグループから脱退する場合、当該プレイヤのプレイヤ識別子と当該グループのグループ識別子との対応付けを削除する処理が実行され、更にプレイヤが他のグループへ新たに加入する場合には、当該プレイヤが新たに所属するグループのグループ識別子とを対応付ける処理が実行される。
【0036】
プレイヤが所定のグループに所属している間に自分の個人育成対象ゲーム媒体を育成した場合、プレイヤのプレイヤ識別子とグループのグループ識別子との対応付けを削除する処理が実行された後、又は、新たに所属するグループのグループ識別子と対応付けられた後、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けて記憶された個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いを維持することができるものとする。
【0037】
ゲーム内効果を発生させる処理は、個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいて、当該個人育成対象ゲーム媒体に対応付けられたプレイヤ識別子のプレイヤに対してゲーム内効果を発生させる処理と、共同育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づいて、当該共同育成対象ゲーム媒体に対応付けられたグループ識別子に対応付けられたプレイヤ識別子のプレイヤに対してゲーム内効果を発生させる処理とを含む。
【0038】
ゲーム内効果を発生させる処理は、グループ識別子に対応付けられた複数の共同育成対象ゲーム媒体の育成度合いの合計に基づいてゲーム内効果を発生させる処理を含む。育成度合いの合計は、例えば、育成度合いは育成対象ゲーム媒体のレベルとし、育成度合いの合計は、グループ識別子に対応付けられた複数の共同育成対象ゲーム媒体のレベルの合計値とする。
【0039】
発生されるゲーム内効果は、第1のゲームにおいて発生させる効果であってもよいし、第2のゲームにおいて発生させる効果であってもよいし、両方であってもよい。
【0040】
ゲーム制御部44は、プレイヤ端末10を介して入力されたプレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して、当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤが所属するグループのグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とが配置された仮想空間を表示する情報をプレイヤ端末10へ送信し、プレイヤ端末10は受信した情報に基づいて仮想空間を表示部32に表示する。仮想空間には育成対象ゲーム媒体以外のゲーム媒体が配置されてもよい。
【0041】
表示される仮想空間は全体の仮想空間の一部であってもよい。仮想空間全体のいずれかの領域において共同育成対象ゲーム媒体と個人育成対象ゲーム媒体とが配置されていれば、表示部32において表示された一部の仮想空間において共同育成対象ゲーム媒体及び個人育成対象ゲーム媒体のいずれか一方のみが表示されていてもよいし、一部の仮想空間においてはいずれも表示されなくても構わない。
【0042】
本実施形態におけるゲームシステムによって実行される第1のゲームの一例として、仮想空間に配置された施設を発展させるゲームについて説明する。ここでは仮想空間は一つの島とし、島内に配置された施設を表現する育成対象ゲーム媒体を発展させることをもってゲーム媒体を育成するものとする。育成対象ゲーム媒体は施設に限定されず、アイテム、装備品、モンスター及びキャラクタ等の育成を行うことができるゲーム媒体であればどのようなものであっても構わない。仮想空間も育成対象ゲーム媒体を配置可能な空間であればどのような空間であってもよい。
【0043】
図4に本実施形態の仮想空間全体を表現する図を示す。ここでは、グループによって育成される対象としての仮想空間である島51は、3つのエリアに分かれており、段階的にプレイ対象エリアを増加させる。ゲームのシナリオ設定においては、プレイヤは荒れ果てた島に左エリアから入植し、開拓を進めることに伴ってプレイヤ対象エリアが拡大する。例えば、各グループのゲーム進行度に基づいて各エリアをプレイ可能としてもよいし、プレイヤが一定の条件を満たすと条件に対応するエリアがプレイ可能になるようにしてもよい。
【0044】
本実施形態のゲーム設定においては、左エリア52は商業区港エリアであり、中央エリア53は産業区平地エリアであり、右エリア54は文化区エリアである。左エリア52においては埠頭である施設A、市街地である施設B、個人宅である施設Cを含む。中央エリア53においては採掘場である施設D、産業街である施設E、温泉街である施設Fを含み、右エリア54においては、劇場である施設G及び管理棟である施設Hを含む。
【0045】
個人宅である施設Cはプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体であり、その他の施設はグループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体とする。
【0046】
プレイヤ操作入力に基づく仮想空間表示要求に応答して
図4に示すいずれかのエリアを示す画像を含んだゲーム画面が表示部32において表示され、画面切り替え操作部へのプレイヤ操作入力に応じて他のエリアを示す画像が表示される。さらに、各施設を選択するプレイヤ操作に基づいて各施設の拡大図や施設レベル等の情報を表示させるようにしてもよい。
【0047】
各施設を発展させるためには育成素材ゲーム媒体としての育成素材アイテムを消費する必要がある。育成素材アイテムはゲーム内通貨やその他のアイテムとすることができる。各施設を所定のレベルに上昇させるために必要な育成素材アイテムがあらかじめ設定される。必要な育成素材アイテムは一つの種類であってもよいし、二以上の種類のアイテムの組み合わせであってもよい。また、二以上の種類のアイテムについてそれぞれ条件が設定され、それらのいずれかの条件を満たすことでレベル上昇処理を実行するようにしてもよい。例えば、施設Aはゲーム内通貨である金貨100枚を消費するか、又は、アイテムAを10個消費することによって施設レベルを1から2に上昇させることができるように設定可能である。
【0048】
共同育成対象ゲーム媒体のレベルを上昇させるために必要な育成素材ゲーム媒体は、グループのメンバのいずれか一人のプレイヤがすべてを拠出してもよいし、複数のプレイヤで共同して出し合うことができる。例えば、施設Aをゲーム内金貨100枚でレベル2に発展させるために、プレイヤAが50枚の硬貨を消費し、プレイヤBが30枚を消費し、プレイヤCが20枚を消費することでレベル上昇処理を実行することができる。
【0049】
ゲーム制御部44は、所定の施設に対していずれかのプレイヤから育成素材媒体が消費されると、消費された育成素材に基づいて更に必要な残りの育成素材を決定し、プレイヤ操作に基づいて残りの必要な育成素材をグループのメンバのプレイヤ端末10において表示することができる。そして、必要な育成素材が消費されると、施設レベル上昇処理を実行する。
【0050】
一方、個人育成対象ゲーム媒体は各プレイヤが所持する育成素材ゲーム媒体を消費して育成することができる。
【0051】
本実施形態においては、各プレイヤのプレイヤ端末10において表示される仮想空間においては、共同育成対象ゲーム媒体と当該プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体を表示し、他のプレイヤのプレイヤ識別子に対応付けられた個人育成対象ゲーム媒体は表示されないものとする。
【0052】
共同育成対象ゲーム媒体については、レベル上昇のために必要な育成ゲーム媒体を出し合うなどによってグループの他のメンバと共同して育成する楽しみを提供するとともに、仮想空間においては唯一の主人公として各プレイヤが登場する世界観を維持することができる。ただし、他のプレイヤの個人育成対象ゲーム媒体も仮想空間に表示させるようにしても本発明は実施可能である。
【0053】
本実施形態において記憶部45が記憶するデータの一例を
図5~9に示す。
図5は、各プレイヤのプレイヤ識別子にパラメータを対応付けて記憶するプレイヤパラメータ表50を示す。ここではプレイヤの名前、グループ識別子(ID)、攻撃力、ヒットポイント(HP)、所持アイテムのアイテム識別子(ID)及び所持数(個数)をプレイヤ識別子(ID)に対応付けて記憶する。
図5に示したパラメータは一例であり、防御力、武器、各プレイヤが所有するキャラクタのキャラクタ識別子及び各キャラクタのパラメータ等を含んでもよい。ここでは攻撃力及びHPは敵キャラクタとのバトルを行う第2のゲームにおいて使用されるものとする。グループ識別子は各プレイヤが所属するグループの識別子であり、グループに所属しないプレイヤに対しては無所属であることを示す情報が格納される。
【0054】
図6は各グループのグループ識別子にパラメータを所属するプレイヤ識別子を対応付けて記憶するグループ管理表60を示す。ここでは、グループ識別子に対してグループ名、プレイヤ識別子及びリーダフラグを含むものとする。プレイヤ識別子は当該グループ識別子に対応付けられたグループに所属するプレイヤのプレイヤ識別子であり、リーダフラグはそのグループのリーダを示すものであり、「1」であればリーダであることを示す。リーダは他のメンバには許可されない命令を実行するための権限を与えられた管理権限を有する管理者とする。例えば、グループ名や島の名称等を決定、変更することや、他のプレイヤの加入の許可等を行うようにすることができる。リーダに加えて、リーダとは異なる権限が与えられたサブリーダや攻撃隊長などその他の異なる役職を設けた場合には、「1」以外の値を格納することで特定するようにしてもよい。
【0055】
図7は各グループ識別子に対応付けられた共同育成対象ゲーム媒体に関連するパラメータを格納する共同育成対象ゲーム媒体管理表70を示す。島名称はグループ毎に任意で決定することができる仮想空間としての島の名称である。例えば、グループリーダが決定、変更することによって格納、更新される。
【0056】
各グループ識別子には共同育成対象ゲーム媒体である共同施設の施設識別子、施設レベル及び施設の外観を表現する外観画像識別子が対応付けられるとともに、当該グループの全共同施設の合計施設レベルが算出されて格納される。さらに、ここでは各グループの島の一つのパラメータとして観光客数を含むものとする。
【0057】
島開拓レベルは、合計施設レベルに基づいて決定される島全体のレベルである。例えば、合計施設レベルが1~7の場合は島開拓レベル1、合計施設レベルが8~14の場合は島開拓レベル2、合計施設レベルが15~21の場合は島開拓レベル3、と決定する。
【0058】
すなわち、グループに所属するプレイヤが共同して共同施設を発展させてレベルを上昇させることにより島開拓レベルを上昇させることができる。施設合計レベル及び島開拓レベルは共同施設の施設レベルに基づくものであり、個人施設の施設レベルによらずに決定されるものとする。
【0059】
プレイヤは所属するグループを任意で選択することができる。一度グループに所属した後に、他のグループへ移籍したくなる場合がある。個人施設の施設レベルが島開拓レベルに影響を与えるものとすると、他のグループへ移籍したいと考えるプレイヤであっても、現在所属しているグループの島開拓レベルが低下することを懸念して、移籍をためらう場合がある。個人施設の施設レベルが島開拓レベルに影響を与えないものとすることにより、現在所属するグループへの悪影響を限定することができるから、プレイヤはより自由にグループ移籍を行うことが可能となる。ただし、個人施設の施設レベルにも基づいて合計施設レベルや島開拓レベルを決定するようにしても本発明は実施可能であることは当業者には明らかである。
【0060】
観光客数もまた共同施設レベルに基づいて変動するものとする。例えば、いずれかの共同施設の施設レベルが上昇すると、上昇後の施設の施設レベルと他の施設の合計施設レベルに基づいて決定される数だけ観光客数が増加するようにできる。一例として、
図8に記載したように、合計施設レベルに基づいて、最小増加数と最大増加数とが定義され、最小~最大増加数の範囲において乱数に基づいて増加数を決定することができる。
【0061】
図9は個人育成対象ゲーム媒体に関するパラメータを各プレイヤのプレイヤ識別子に対応付けて格納する個人育成対象ゲーム媒体管理表90を示す。施設名称は個人育成対象ゲーム媒体の名称であり、各プレイヤが任意に決定、変更できるものとする。施設レベルは個人育成対象ゲーム媒体のレベルを示す。
【0062】
ここでは各プレイヤが育成可能な個人育成対象ゲーム媒体は一つとしたが、二以上のゲーム媒体を育成できるようにしてもよい。その場合には、共同育成対象ゲーム媒体管理表のように各ゲーム媒体に対して識別子を割り当てて管理することができる。画像識別子は施設の外観を表現する画像を識別する情報である。
【0063】
ゲーム制御部44は、合計施設レベル、各共同施設レベル及び個人施設レベルに基づいてゲーム内効果を発生させることができる。
図10~13に合計施設レベル、各共同施設レベル及び個人施設レベルに基づいて発生されるゲーム内効果を示す効果表の一例を示す。記憶部45がこれらの表を記憶し、ゲーム制御部44が必要に応じて参照することにより、ゲーム内向かを発生させることができる。ゲーム内効果はどのようなものであっても構わない。第1のゲーム内で発生する効果であってもよいし、第2のゲーム内で発生する効果であってもよいし、第1及び第2のゲームに共通の効果であってもよい。
【0064】
例えば、共同施設である所定の施設Aの施設レベルが1の場合にはアイテム売却時の取得金貨が10%上昇するものとする。これは第1及び第2のゲームのいずれか又は両方で使用可能なアイテムを売却処理した場合に取得できるゲーム内金貨が10%上昇する効果である。ゲーム内金貨は第1のゲーム及び第2のゲームのいずれでも使用可能である。また、個人宅の施設レベルが3の場合には第2のゲームにおけるバトル終了時に獲得される経験値が3%上昇するという効果が発生する。
【0065】
また、前述のように所定のレベルに達した後にアイテム売却のタイミング等の必要なタイミングで常時発生可能な効果のほかに、所定のレベルに達した際に一度だけ発生する効果としてもよい。例えば、島開拓レベルに基づく効果として、各レベルに達した際に一度だけ所定のアイテムを付与する効果を発生させすることができる。島開拓レベルに基づくアイテム付与は所属しているグループの島開拓レベルが条件を満たすことにより、その時点における当該グループのメンバすべてに付与されるものとする。
【0066】
他のグループから移籍してきたプレイヤであって、以前所属していたグループにおいて既にアイテム付与を受けているプレイヤについては付与しないようにしてもよい。例えば、各プレイヤのプレイヤ識別子に対して、島開拓レベル報酬の受け取りフラグを設定し、受け取りフラグがオンに設定されているプレイヤについては、既にその報酬は取得済みであることを示し、アイテム付与処理を実行しないようにすることができる。
【0067】
ゲーム制御部44は、ゲーム内効果が発生し得るタイミングにおいて、プレイヤが効果発生条件を満たしているか否かを判定し、効果発生条件を満たしている場合に、発生させる効果の程度を決定して、ゲーム内効果を発生させる。例えば、第2のゲームのバトル終了時において、プレイヤ識別子に関連付けられた個人宅の施設レベルを取得し、施設レベルが3である場合には、個人施設効果表に基づいて獲得経験値を3%上昇させる処理を実行する。
【0068】
また、ゲーム内効果は、第2のゲームのバトルにおいてプレイヤキャラクタのパラメータを上昇させるような効果であっても構わない。例えば、個人宅の施設レベルが4の場合(図示せず)には攻撃力を3%上昇させる効果が発生するものとし、バトル開始時において、プレイヤの自宅レベルを取得し、4である場合には、プレイヤキャラクタの攻撃力を3%上昇させることができる。
【0069】
本実施形態においては、共同施設のレベルに基づく効果は、グループに所属するすべてのプレイヤに効果を発生させ、個人施設のレベルに基づく効果は当該施設に対応付けられたプレイヤにのみ発生するようにするが、個人施設の効果をグループの他のメンバに対して発生させるようにしてもよい。また、個人施設のレベルに基づく効果は、グループに所属していなくとも発生させるようにしてもよいし、グループに所属していなければ発生させないようにしてもよい。
【0070】
さらに、施設レベルが所定の条件を満たしたのち、所定の時間間隔で繰り返しアイテムを付与する時間報酬効果を発生させてもよい。ここでは、グループの共同施設の合計施設レベルが3以上であり、かつ、観光客数が1以上となった後、所定の間隔で当該グループに所属するすべてのプレイヤに対してアイテムを取得するための権利を付与するものとする。取得されるアイテムは、例えば、
図13に示すようなアイテム出現確率表に基づく抽選処理によって決定するものとする。また付与されるアイテムはゲーム内通貨のみとし、その金額を固定としてもよいし、抽選によって付与される決定するようにしてもよい。ゲーム内通貨とそれ以外のアイテムの両方を抽選によって決定するようにしてもよい。
【0071】
所定の間隔は合計施設レベルに基づいて決定することができる。好ましくは、合計施設レベルが上昇すると間隔を短くする。例えば、合計施設レベルが3~5の場合には8時間間隔とし、レベル6~8の場合は7時間45分間隔、レベル9~11の間は7時間30分、レベル12~14の場合は7時間15分、レベル15~17の場合は7時間、レベル18~20の場合は6時間45分、レベル21の場合は6時間30分というように、レベルが3上昇するごとに間隔を15分ずつ短縮することができる。
【0072】
合計施設レベルが3に達すると時間報酬獲得のためのタイマが開始し、プレイヤに対して時間報酬獲得権を付与する処理を行う。次の時間報酬獲得権が付与されるまでの間隔の間に合計施設レベルが所定間隔を短くするレベルに到達した場合には、次の所定の間隔から短い時間間隔が用いられる。
【0073】
時間報酬は所定の時間間隔を経過した後に、プレイヤ操作入力に基づく時間報酬獲得要求によりアイテム抽選処理が実行され、抽選によって決定されたアイテムがプレイヤ識別子に対応付けられることによって、プレイヤによって獲得される。所定の時間間隔を経過毎に時間報酬獲得権をプレイヤに付与し、時間報酬獲得要求がなされるまで、時間報酬獲得権の所持数が累積されるものとする。
【0074】
一回の所定時間経過によって取得される時間報酬獲得権数は、本実施形態においては10個とするがその以外の数であっても構わない。また、所持可能な時間報酬獲得権数に上限を設けてもよい。例えば、10回の所定時間経過までは時間報酬獲得権数を累積させて所持することにより最大100個まで所持させ、11回目以降は付与しないようにすることができる。現在所持している時間報酬獲得権数をプレイヤが認識できるようにゲーム画面において表示することができる。所定の時間間隔が経過後に自動的にアイテム抽選処理が実行されるようにしてもよい。
【0075】
合計施設レベルに基づく報酬に加えて、または、これに替えて、個々の共同育成対象ゲーム媒体や個人育成対象ゲーム媒体の育成度合いに基づく効果として、時間報酬を付与するようにしてもよい。付与される報酬は合計施設レベルに加えて時間報酬を付与する場合には、合計施設レベルに基づく報酬とは異なる報酬を付与することが好ましい。
【0076】
図14は、プレイヤ操作に基づく仮想空間表示要求に基づいてプレイヤ端末10の表示部32に表示される仮想空間表示領域141を含むゲーム画面140の一例である。仮想空間表示領域141には埠頭表示部141-1、市街地表示部141-2及び住宅地表示部141-3を含む左エリア52を表現する画像が表示されている。表示仮想空間切替部操作部144に対して操作入力がなされると、仮想空間表示領域141に表示される仮想空間である島の部分を他の部分へ変更することができる。各施設表示部141-1~3とともに「i」で表示される情報表示操作部に対してプレイヤ操作入力がされると、対応する各施設の情報が施設情報表示領域142に表示される。
【0077】
図14は、埠頭表示部141-1の情報表示操作部「i」に対してプレイヤ操作入力がなされて、埠頭の情報が表示されている状態を示している。埠頭の外観画像が表示されるとともに、埠頭の施設レベルが1であること、施設レベルを2に上昇させるために開拓中であること、現在の施設レベルによって獲得される効果が「サポート協力報酬が10%上昇」であることを示している。さらに詳細表示要求部143に対して操作入力がなされると、埠頭の施設レベルを更に上昇させるために必要な条件を提示するとともに、更なる上昇を行うための操作入力部が表示される。プレイヤは操作入力部に対する操作入力を行うことで、必要な条件を満たすための育成素材ゲーム媒体を消費することにより、さらに施設レベルを上昇させることができる。
【0078】
情報表示操作部に対する操作によって対応する施設が選択された後、外観変更操作部145に対して操作入力がなされると、選択された施設の外観を表現する画像を変更するための操作画面が表示される。ここでは変更可能な外観が複数ある場合には、いずれの外観画像にするかをプレイヤに選択させる選択部が表示される。プレイヤによって一つの画像が選択されると、選択された画像を示す画像識別子が施設識別子に対応付けられて
図7又は9に示す管理表に記憶され、当該画像によって施設を表現する画像が仮想空間表示領域141や施設情報表示領域142等に表示させる。
【0079】
外観画像として選択可能な画像は、施設レベルを上昇させることで増やすことができるものとする。例えば、施設レベルを上昇させると、発展された施設を表現する新たな画像に変更されるとともに、プレイヤの選択により低い施設レベルの画像へ変更することができる。さらに、ゲーム内のイベント等によって追加の施設画像を取得したり、プレイヤによって施設画像を購入することによって、選択可能な施設画像を増やすこともできる。
【0080】
施設レベル操作部146に対して操作入力がなされると施設レベルの情報及び施設レベルを上昇させるための情報を表示させることができる。ここではすべての施設の情報及び施設レベルを上昇させるための操作部が表示されるものとする。開拓レベル操作部147に対して操作入力がなされると、施設レベル合計値及び島開拓レベルが表示される。島情報表示領域148は島の名称及び観光客数を示す。
【0081】
報酬受け取り操作部149に対して操作入力がなされると、時間報酬獲得要求がプレイヤ端末10からサーバ20へ送信され、時間報酬の抽選処理が実行されて、決定されたアイテム及びゲーム内金貨を取得することができるものとする。
図14の報酬受け取り操作部149の一例を拡大図にして
図15に示すように、時間報酬が取得できる状態にある場合には、それを示す通知情報151、152を表示することができる。
【0082】
時間報酬を取得するための間隔が複数間隔経過して時間報酬獲得権が累積した場合には、累積して取得された時間報酬獲得権数を示すことができる。ここでは、アイテムを獲得可能な時間報酬獲得権数を表示する通知情報151とゲーム内金貨を獲得可能な時間報酬獲得権数を表示する通知情報152とを表示する。時間報酬獲得権数が複数である場合には、時間報酬獲得要求がなされると所持する獲得件数の数だけ、抽選処理が実行されて、付与されるアイテムが決定される。
【0083】
次に本実施形態における育成対象ゲーム媒体の情報生成・記憶、表示および育成処理について、
図16のフローチャート160を用いて説明する。ここでは、育成対象ゲーム媒体として施設を用いる場合を例にとって説明する。ゲーム制御部44は、プレイヤ操作入力に基づいてプレイヤ端末10から育成ゲーム開始要求を受信する(S101)。育成ゲーム開始要求には、プレイヤのプレイヤ識別子及び当該プレイヤが所属するグループ識別子が含まれるものとする。ゲーム制御部44は、受信したグループ識別子に基づいて、当該グループ識別子に対応付けられた共同施設情報が未生成であるか否か、すなわち、このグループは育成ゲームを初めて開始するか否かを判定する(S102)。未生成であると判定された場合には、新たに共同施設情報を生成し、共同育成対象ゲーム媒体管理表70に登録する(S104)。
【0084】
グループとして初めて育成ゲームを開始する場合には、開始する権限を有するプレイヤのみが開始することができるようにしてもよい。例えば、ゲーム開始要求を送信したプレイヤがリーダである場合にのみ、新たに共同施設情報を生成する処理(S104)を許可し、権限を有しないプレイヤの場合には権限を有しない旨を通知する情報を表示して、処理を中止することができる。
【0085】
さらに、個人施設情報が未生成であるか否か、すなわち、このプレイヤは育成ゲームを初めて開始するか否かを判定する(S106)。未生成であると判定された場合には、新たに個人施設情報を生成し、個人育成対象ゲーム媒体管理表90に登録する(S108)。生成される共同施設情報及び個人施設情報は既定の施設を規定のパラメータに基づいて生成することができる。共同施設情報はグループを作成した際に生成し、個人施設情報はプレイヤがプレイヤ情報を登録した際に生成してもよい。
【0086】
共同施設情報及び個人施設情報が記憶部45に記憶されると、仮想空間を含むゲーム画面を表示するために共同育成対象ゲーム媒体管理表70を参照してプレイヤが所属するグループの共同施設情報を取得し(S110)、個人育成対象ゲーム媒体管理表90を参照してプレイヤの個人施設情報を取得する(S112)。ゲーム制御部44は、これらの取得された情報に基づいて各施設を仮想空間に配置した仮想空間情報を生成し(S114)、仮想空間を表現する画像を含むゲーム画面を表示部32において表示する(S116)。
【0087】
仮想空間を表現する画像を表示するための画像情報は、ゲーム制御部44が生成してプレイヤ端末10へ送信することができる。また、ゲーム制御部44は各施設の画像識別情報をプレイヤ端末10へ送信し、プレイヤ端末10は記憶部35に各施設の画像情報をあらかじめ記憶しておき、受信した画像識別情報に基づいて対応する施設の画像情報を読み出して、仮想空間を表現する画像を表示するための画像情報生成するようにしてもよい。
【0088】
本実施形態においては、育成ゲーム開始要求がなされると、仮想空間を表現する画像を含むゲーム画面を表示する処理が実行されるから、育成ゲーム開始要求は仮想空間表示要求を含む。育成ゲーム開始要求の後に、さらにプレイヤ操作入力によって新たに仮想空間表示要求がなされ、これに基づいてS110以降の処理が実行されるようにしてもよい。
【0089】
ゲーム画面が表示された後、プレイヤ操作入力によって育成対象ゲーム媒体が選択され、育成処理実行要求がなされると(S118)、当該育成対象ゲーム媒体の育成条件が満たされているか否かを判定する(S120)。例えば、育成条件が育成素材アイテムとしてゲーム内金貨100枚を消費することである場合に、プレイヤが金貨100枚を所持しており、プレイヤによって使用許可入力がなされると条件を満たすと判定する。条件を満たさない場合には育成対象ゲーム媒体を新たに選択することが可能なゲーム画面表示に戻る(S116)。
【0090】
育成条件を満たすと判定された場合には、育成素材アイテムを消費する(S122)。育成素材アイテムの消費処理は、プレイヤパラメータ表から使用された育成素材アイテムを使用した数量だけ減少させることにより実行することができる。プレイヤパラメータ表と消費されたアイテムの識別情報との対応付けを削除するようにしてもよい。
【0091】
そして、育成対象ゲーム媒体が共同育成対象ゲーム媒体であるか、個人育成対象ゲーム媒体であるかを判定する(S124)。共同育成対象ゲーム媒体であれば、共同育成対象ゲーム媒体管理表70を参照し、該当する共同施設の施設レベルを上昇させて更新し、記憶する(S126)。個人育成対象ゲーム媒体であれば、個人育成対象ゲーム媒体管理表90を参照し、該当する個人施設の施設レベルを上昇させて更新し、記憶する(S128)。その後、S110に戻り、更新された育成ゲーム媒体情報に基づいて仮想空間情報を生成して、ゲーム画面表示を行う(S110~S116)。
【0092】
島に加え、または、島に替えて、施設を仮想空間とし、施設内に配置された家具等を表現する育成対象ゲーム媒体を育成できるようにしてもよい。島に加えて、島に配置された施設内もまた仮想空間とする場合には、島を表現する画像と島に配置された施設内を表現する画像とを切り替えて表示させるようにしてもよいし、両方を一つ画面内に同時に表示させるようにしてもよい。
【0093】
図17に、プレイヤの個人宅を仮想空間とし、ゲーム画面に含まれるその内部を表現する画像170の一例を示す。仮想空間画像170においては、個人育成対象ゲーム媒体としてベッド及びソファを表現するゲーム媒体171、172が配置される。
図14における各施設と同様に、育成素材ゲーム媒体を消費することによって育成対象ゲーム媒体171、172を育成することができる。
【0094】
ゲーム画面内においては、育成対象ゲーム媒体以外のゲーム媒体が配置され、表示されてもよい。例えば、
図17においてはゲーム画面170に表示された個人宅施設の所有者であるプレイヤを表現するゲーム媒体173が表示されている。プレイヤを表現するゲーム媒体は、プレイヤが所有するキャラクタであってもよい。所有するキャラクタは複数のキャラクタとすることができる。本実施形態においては、所有するキャラクタは第2のキャラクタにおいて敵キャラクタとバトルを行うキャラクタとする。さらに他のプレイヤを表現するゲーム媒体を表示させるようにしてもよい。
図14に示す島の画像のように育成ゲーム媒体としての施設外の仮想空間を表現する画像においてもキャラクタを表現する画像を表示するようにしてもよい。
【0095】
仮想空間として設定される育成対象ゲーム媒体は共同育成対象ゲーム媒体としてもよいし、個人育成対象ゲーム媒体としてもよい。共同育成対象ゲーム媒体を仮想空間とした場合、内部に配置する育成対象ゲーム媒体は共同育成対象ゲーム媒体としてもよいし、個人育成対象ゲーム媒体としてもよいし、両方であってもよい。
【0096】
本実施形態を用いることにより、グループの共同育成対象ゲーム媒体については、グループのメンバ間で協力して育成することでプレイヤ間の交流を促し、協力してゲームを進行する楽しみを提供するとともに、個人育成対象ゲーム媒体について、各プレイヤが個別に育成することを可能とすることで個人の趣向に沿った育成を行う楽しみを提供することができる。
【0097】
以上に説明した処理又は動作において、あるステップにおいて、そのステップではまだ利用することができないはずのデータを利用しているなどの処理又は動作上の矛盾が生じない限りにおいて、処理又は動作を自由に変更することができる。本発明の各機能部は、処理または動作上の矛盾が生じない限りにおいて、ゲームシステムに含まれるサーバ、データベース、プレイヤ端末等のいずれかの情報処理装置内に配置されることができる。サーバ-クライアントシステムに限られず、サーバを介さないでプレイヤ端末同士で直接通信を行うことによって実施することも可能である。また以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0098】
1:ゲームシステム、10:プレイヤ端末、11:プロセッサ、12:表示装置、13:入力装置、14:記憶装置、15:通信装置、16:バス、20:サーバ、21:プロセッサ、22:表示装置、23:入力装置、24:記憶装置、25:通信装置、26:バス、31:入力部、32:表示部、33:通信部、34:ゲーム制御部、35:記憶部、41:入力部、42:表示部、43:通信部、44:ゲーム制御部、45:記憶部、50:プレイヤパラメータ表、60:グループ管理表、70:共同育成対象ゲーム媒体管理表、80:合計施設レベル対観光客増加数表、90:個人育成対象ゲーム媒体管理表