(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129311
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ガス供給装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20230907BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026454
(22)【出願日】2023-02-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0027267
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0028582
(32)【優先日】2022-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523000167
【氏名又は名称】ハンファ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】徐 東源
(72)【発明者】
【氏名】李 奎範
(72)【発明者】
【氏名】千 ▲ミン▼鎬
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA04
4K030CA12
4K030EA05
4K030EA06
4K030FA01
4K030HA01
4K030KA11
4K030LA15
5F045AA03
5F045AA08
5F045AA15
5F045DP03
5F045EB06
5F045EE02
5F045EE04
5F045EE14
5F045EE19
5F045EF05
5F045EH18
(57)【要約】
【課題】インサイチュクリーニングのためのリモートプラズマ装置を有する半導体工程装備に用いられるゲート弁にパージガスを供給することによって、蒸着工程時にゲート弁の下面が蒸着される現象を防止する。
【解決手段】ガス供給装置は、洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源と、プロセスガスを供給するプロセスガス供給源と、前記洗浄ガスを流動させる第1流路と、前記第1流路内の第1位置に設けられて前記第1流路を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断するゲート弁と、前記プロセスガスを流動させ、前記第1位置より下流の第2位置で前記第1流路と合流する第2流路と、前記ゲート弁を通過した洗浄ガスまたは前記プロセスガスをチャンバ内に噴射するシャワーヘッドユニットからなる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源と、
プロセスガスを供給するプロセスガス供給源と、
前記洗浄ガスを流動させる第1流路と、
前記第1流路内の第1位置に設けられて前記第1流路を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断するゲート弁と、
前記プロセスガスを流動させ、前記第1位置より下流の第2位置で前記第1流路と合流する第2流路と、
前記ゲート弁を通過した前記洗浄ガスまたは前記プロセスガスをチャンバ内に噴射するシャワーヘッドユニットと、を含むガス供給装置であって、
前記ゲート弁は、
内部空間に形成された空洞と、
前記空洞にパージガスを流入する流入孔と、
前記空洞と連通され、前記ゲート弁の下面に開放されて前記パージガスを下方に噴射する複数の噴射孔と、を含む、ガス供給装置。
【請求項2】
前記パージガスを供給するパージガス供給源と、
供給された前記パージガスを前記流入孔に流動させる第3流路と、をさらに含む、請求項1に記載のガス供給装置。
【請求項3】
前記プロセスガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるときに供給されて前記シャワーヘッドユニットを介して前記チャンバ内に噴射される、請求項1に記載のガス供給装置。
【請求項4】
前記パージガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるとき、前記ゲート弁の下面に噴射されることによって、前記プロセスガスによる前記ゲート弁の下面の蒸着を防止する、請求項2に記載のガス供給装置。
【請求項5】
前記空洞は前記ゲート弁の上面より下面に近い位置で、前記ゲート弁の横方向に沿って並んで形成される、請求項1に記載のガス供給装置。
【請求項6】
洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源と、
プロセスガスを供給するプロセスガス供給源と、
前記洗浄ガスを流動させる第1流路と、
前記第1流路内に設けられて前記第1流路を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断するゲート弁と、
前記プロセスガスを流動させ、前記ゲート弁より下流で前記第1流路と合流する第2流路と、
前記ゲート弁を通過した前記洗浄ガスまたは前記プロセスガスをチャンバ内に噴射するシャワーヘッドユニットと、
前記ゲート弁の下面に隣接してパージガスを噴射することによって、前記プロセスガスによる前記ゲート弁の下面の蒸着を防止するパージガス噴射構造と、を含むガス供給装置であって、
前記パージガス噴射構造は、
前記ゲート弁の下面近くで前記第1流路を囲む方向に形成されるガス供給リングと、
前記パージガスを前記ガス供給リングに流動させる第3流路と、
前記ガス供給リングと連通されて前記ガス供給リングに流動した前記パージガスを前記ゲート弁の下面に隣接して噴射する複数の噴射孔と、を含む、ガス供給装置。
【請求項7】
前記プロセスガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるときに供給されて前記シャワーヘッドユニットを介して前記チャンバ内に噴射される、請求項6に記載のガス供給装置。
【請求項8】
前記パージガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるとき、前記ゲート弁の下面に噴射される、請求項7に記載のガス供給装置。
【請求項9】
前記パージガス噴射構造に前記パージガスを供給するパージガス供給源をさらに含む、請求項6に記載のガス供給装置。
【請求項10】
前記ガス供給リングの断面直径は前記第3流路の直径より大きい、請求項6に記載のガス供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板に薄膜を蒸着するか、エッチング、洗浄する基板処理装置に関し、特に、前記基板に洗浄ガスおよび/またはプロセスガスを噴射するガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、基板に反応ガスを供給して薄膜を蒸着させる薄膜蒸着方法は、原子層薄膜蒸着(ALD;Atomic Layer Deposition)および化学気相蒸着(CVD;Chemical Vapor Deposition)などが知られている。前記原子層薄膜蒸着法は、基板に反応ガスの供給とパージとを交互に実施して基板に吸着および蒸着させる方法であり、前記化学気相蒸着法は反応ガスを同時に噴射して基板に蒸着させる方法である。
【0003】
このような薄膜蒸着方法を実行する半導体装備は、例えば内部に半導体ウエハ(以下、ウエハという)を搭載するためのヒータ部材を有するプロセスチャンバと、該当ヒータ部材と対向して設けられたウエハ表面に向かってプロセスガスの供給を実行するガス供給装置と、を備えている。このガス供給装置には複数種のプロセスガスが互いに混ざらないように、また、横方向に拡散してウエハ表面に均一に供給されるようにガス流路が形成されることができる。
【0004】
また、一般に前記ガス供給装置は、インサイチュクリーニング(in-situ cleaning)のためにリモートプラズマ(remote plasma)方式を用いる。前記リモートプラズマ方式とは、プラズマに励起された洗浄ガスをプロセスチャンバ内に供給することによって前記チャンバ内部の蒸着物質を洗浄する技術である。具体的には、洗浄の際にはゲート弁が開かれてプラズマに励起された洗浄ガスが前記チャンバ内に供給され、蒸着工程時には前記ゲート弁が閉じられ、前記ゲート弁の下流地点で合流するプロセスガス流路を介してプロセスガスが供給されて蒸着工程が行われる。
【0005】
しかし、このように前記ゲート弁は蒸着工程時に閉じられている状態にあるので、プロセスガスがウエハを蒸着する間前記ゲート弁の下面も不要に蒸着される問題が発生する。このように、ゲート弁の下面に異物が蒸着されると、ゲート弁自体の動作にも障害が発生し得るだけでなく、後に前記異物が分離され落下されてシャワーヘッドに連結される流路の一部を閉塞するか蒸着されるウエハを汚染させる問題も発生し得る。
【0006】
このような問題を解決するために、ゲート弁の下面に別にパージガスを噴射する方式を考慮し得るが、前記パージガスをゲート弁の下面に均一に供給することが容易ではなく、前記のような不要な蒸着を防止するために必要とされるパージガスの流量が非常に大きいという限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011-0126764号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、インサイチュクリーニングのためのリモートプラズマ装置を有する半導体工程装備に用いられるゲート弁にパージガスを供給することによって、蒸着工程時にゲート弁の下面が蒸着される現象を防止することにある。
【0009】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、インサイチュクリーニングのためのリモートプラズマ装置を有する半導体工程装備に用いられるゲート弁自体にパージガス供給流路を形成し、前記供給流路を介してパージガスを噴射することによって蒸着工程時のゲート弁の下面蒸着を未然に防止しようとすることにある。
【0010】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、インサイチュクリーニングのためのリモートプラズマ装置を有する半導体工程装備に用いられるゲート弁の下面の近くにパージガスを噴射することによって、蒸着工程時にゲート弁の下面が蒸着される現象を防止することにある。
【0011】
本発明が解決しようとするまた他の技術的課題は、前記ゲート弁の下面の蒸着防止のためのより効果的な噴射構造および噴射条件を提供しようとすることにある。
【0012】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記技術的課題を達成するための本発明の一実施形態によるガス供給装置は、洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源;プロセスガスを供給するプロセスガス供給源;前記洗浄ガスを流動させる第1流路;前記第1流路内の第1位置に設けられて前記第1流路を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断するゲート弁;前記プロセスガスを流動させ、前記第1位置より下流の第2位置で前記第1流路と合流する第2流路;および前記ゲート弁を通過した洗浄ガスまたは前記プロセスガスをチャンバ内に噴射するシャワーヘッドユニットを含み、ここで前記ゲート弁は、内部空間に形成された空洞;前記空洞にパージガスを流入する流入孔;および前記空洞と連通され、前記ゲート弁の下面に開放されて前記パージガスを下方に噴射する複数の噴射孔を含む。
【0014】
前記ガス供給装置は、前記パージガスを供給するパージガス供給源;および前記供給されたパージガスを前記流入孔に流動させる第3流路をさらに含む。
【0015】
前記プロセスガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるときに供給されて前記シャワーヘッドユニットを介して前記チャンバ内に噴射される。
【0016】
前記パージガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるとき、前記ゲート弁の下面に噴射されることによって、前記プロセスガスによる前記ゲート弁の下面の蒸着を防止する。
【0017】
前記空洞は前記ゲート弁の上面より下面に近い位置で、前記ゲート弁の横方向に沿って並んで形成される。
【0018】
前記技術的課題を達成するための本発明の他の実施形態によるガス供給装置は、洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源;プロセスガスを供給するプロセスガス供給源;前記洗浄ガスを流動させる第1流路;前記第1流路内に設けられて前記第1流路を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断するゲート弁;前記プロセスガスを流動させ、前記ゲート弁より下流で前記第1流路と合流する第2流路;および前記ゲート弁を通過した洗浄ガスまたは前記プロセスガスをチャンバ内に噴射するシャワーヘッドユニットを含み、前記ゲート弁の下面に隣接してパージガスを噴射することによって、前記プロセスガスによる前記ゲート弁の下面の蒸着を防止するパージガス噴射構造をさらに含む。
【0019】
ここで、前記パージガス噴射構造は、前記ゲート弁の下面近くで前記第1流路を囲む方向に形成されるガス供給リング;前記パージガスを前記ガス供給リングに流動させる第3流路;および前記ガス供給リングと連通されて前記ガス供給リングに流動したパージガスを前記ゲート弁の下面に隣接して噴射する複数の噴射孔を含む。
【0020】
前記プロセスガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるときに供給されて前記シャワーヘッドユニットを介して前記チャンバ内に噴射される。
【0021】
前記パージガスは前記ゲート弁が閉じられた状態であるとき、前記ゲート弁の下面に噴射される。
【0022】
前記ガス供給装置は、前記パージガス噴射構造に前記パージガスを供給するパージガス供給源をさらに含む。
【0023】
前記ガス供給リングの断面直径は前記第3流路の直径より大きい。
【発明の効果】
【0024】
本発明による薄膜蒸着工程に用いられるガス供給装置によれば、ゲート弁の下面が蒸着される現象を防止することによって異物発生による各種問題を予防することができる。
【0025】
また、本発明による薄膜蒸着工程に用いられるガス供給装置によれば、ゲート弁の蒸着防止のためのパージガスの供給流量を最小化できるので、相対的にソースガスおよび反応ガスのようなプロセスガスの濃度を増加させ得る、ステップカバレッジ(step coverage)の改善効果がある。
【0026】
また、本発明による薄膜蒸着工程に用いられるガス供給装置によれば、ゲート弁の蒸着防止のためのパージガスの供給流量を最小化できるので、工程圧力を減少させることができるため、工程ウィンドウ(window)を増加させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1実施形態によるガス供給装置を示す正面図である。
【
図2】
図1のガス供給装置を縦方向に切断した縦断面図である。
【
図3】ガス供給装置に設けられるゲート弁の下面方向から見た図である。
【
図4a】本発明の一実施形態によるゲート弁で複数の噴射孔が垂直方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【
図4b】本発明の一実施形態によるゲート弁で複数の噴射孔が垂直方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【
図4c】本発明の一実施形態によるゲート弁で複数の噴射孔が垂直方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【
図5a】本発明の他の実施形態によるゲート弁で複数の噴射孔が傾いた方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【
図5b】本発明の他の実施形態によるゲート弁で複数の噴射孔が傾いた方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態によるゲート弁で複数の噴射孔が形成された弁の下面が上方に凹状に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【
図7】本発明の第2実施形態によるガス供給装置を示す正面図である。
【
図8】
図7のガス供給装置を縦方向に切断した縦断面図である。
【
図9a】
図8のA領域を拡大して示す本発明の一実施形態によるパージガス噴射構造の縦断面図である。
【
図9b】
図9aのB-B’に沿って切断した横断面図である。
【
図10】
図8のA領域を拡大して示す本発明の他の実施形態によるパージガス噴射構造の縦断面図である。
【
図11】
図8のA領域を拡大して示す本発明のまた他の実施形態によるパージガス噴射構造の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0029】
他に定義のない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通して理解される意味で使用される。また、一般的に使用される辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解析されない。
【0030】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素の他に一つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除しない。
【0031】
以下、添付する図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施形態によるガス供給装置100を示す正面図である。
図1を参照すると、前記ガス供給装置100は洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源11と、プロセスガスを供給するプロセスガス供給源12と、パージガスを供給するパージガス供給源13と、シャワーヘッドユニット40と、を含む。
【0033】
前記洗浄ガスはインサイチュクリーニングのためにリモートプラズマ方式によりプラズマに励起されたガスであり得、前記プロセスガス(process gas)はソースガス(source gas)、反応ガス(reactant gas)を含むことができる。また、前記パージガス(purge gas)は、特定方向へのガス流入を遮断するために噴射される反応性が低い不活性ガスであり得る。
【0034】
前記洗浄ガス、前記プロセスガスおよび前記パージガスは、それぞれの供給源11,12,13からそれぞれの供給管21,22,23を介して供給されることができる。
【0035】
シャワーヘッドユニット40は洗浄ガスまたは前記プロセスガスを、その下方に位置するプロセスチャンバ(process chamber)(図示せず)内に配置されたウエハ(図示せず)に均一に噴射する機能を有する。特に、シャワーヘッドユニット40は、工程モードである場合は前記ウエハにプロセスガスを供給し、洗浄モードである場合は前記ウエハに洗浄ガスを供給する。
【0036】
図2は
図1のガス供給装置100を縦方向に切断した縦断面図である。
図2に示すように、洗浄ガス供給源11から供給される洗浄ガスは第1供給管21内の第1流路31を介してシャワーヘッドユニット40まで供給されることができる。この時、第1流路31の上流側の一地点にはゲート弁50が設けられている。前記ゲート弁50は前記第1流路31を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断できる機能を有する。
【0037】
一方、プロセスガス供給源12から供給されるプロセスガスは第2供給管22内の第2流路32を介して第1流路31に供給されることができる。この時、前記第2流路32は前記ゲート弁50より下流の位置で前記第1流路31と合流する。前記プロセスガスは前記ゲート弁50が閉じられた状態であるときに供給され、前記シャワーヘッドユニット40を介して前記プロセスチャンバ内に噴射され得る。反面、前記洗浄ガスはゲート弁50が開かれた状態のときに供給され、前記シャワーヘッドユニット40を介して前記プロセスチャンバ内に噴射され得る。もちろん、このような洗浄ガス供給時にはプロセスガスの供給は別の弁装置により遮断されなければならない。
【0038】
シャワーヘッドユニット40はこのように共通の第1流路31を介して供給される洗浄ガスまたはプロセスガスを下側のプロセスチャンバ内に供給する。具体的には、シャワーヘッドユニット40は引込ポートブロック41、拡散ブロック43および噴射ノズル45の組み合わせからなる。引込ポートブロック41には第1流路31の下側端部が結合され、前記第1流路31の下側端部は拡散ブロック43の拡散領域16と連通される。前記第1流路31を介して供給されたガスは前記拡散領域16により中心から外側方向に拡散する。このように外側に拡散したガスは拡散ブロック43と噴射ノズル45との間のバッファ空間17に溜まった後に最終的に噴射ノズル45に形成された多数のノズル孔18を介して下方に噴射される。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、ゲート弁50が閉じられた状態でプロセスガスが供給されるときにゲート弁50の下面が蒸着されることを防止するために、ゲート弁50自体の内部空洞(cavity)からゲート弁50の下面にパージガスが噴射される。このため、パージガス供給源13とゲート弁50の空洞とは供給管23により形成される第3流路33を介して連結される。また、
図3に示すように、ゲート弁50の下面52にはその内部の空洞と連通される複数の噴射孔51が形成されているため、前記空洞に溜まったパージガスが前記複数の噴射孔51を介して噴射される。このようにゲート弁50自体でパージガスを噴射できる構造により、弁下面52の全体で均一にパージガスが供給されるようにして少ないガス流量でも弁下面52の蒸着を十分に遮断することができる。
【0040】
前記ゲート弁50の詳細な構成は後述する
図4aないし
図6を参照してより詳しく説明する。先に、
図4aないし
図4cは本発明の一実施形態によるゲート弁50で複数の噴射孔51が垂直方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。
【0041】
図4aを参照すると、ゲート弁50aは内部空間に形成された空洞54と、前記第3流路33と連結されて前記空洞54にパージガスを流入する流入孔53と、前記空洞54と連通されて前記ゲート弁の下面52に開放されて前記パージガスを下方に噴射する複数の噴射孔51aと、を含む。
【0042】
前記パージガスは前記ゲート弁50aが閉じられた状態であるとき、前記ゲート弁50aの下面52に噴射されることによって、前記プロセスガスによる前記ゲート弁50aの下面52の蒸着を防止することができる。特に、前記空洞54は前記ゲート弁50aの上面より下面に近い位置で、前記ゲート弁50aの横方向に沿って並んで形成されることができる。
【0043】
前記複数の噴射孔51は前記空洞54から前記ゲート弁の下面52に向かって垂直方向に整列している。したがって、パージガスはゲート弁50aの下方に噴射されるので、より下流側で第2流路32を介して供給されるプロセスガスが前記ゲート弁50a側に流入することを根本的に遮断することができる。
【0044】
この時、前記複数の噴射孔51aは
図4aに示されているように、前記ゲート弁50aの下面52に対して等間隔に配置されることができる。しかし、これに限らず、
図4bのゲート弁50bのように、前記複数の噴射孔51は前記ゲート弁の下面52に対して、中央から外郭に行くほどより狭い間隔で配置されることもできる。この時、最外郭領域に配置された複数の噴射孔51bの密度は中心領域に配置された複数の噴射孔51bの密度の約2倍未満であり得る。前記複数の噴射孔51bの密度は中心領域から外郭領域に行くほど大きくなる。この場合は、弁下面52の中心を基準として外郭でより高い噴霧圧力が形成されるので、弁下面52の中でも外側領域の蒸着の可能性をより確かに除去することができる。
【0045】
また、
図4cのゲート弁50cのように、前記複数の噴射孔51cは前記ゲート弁の下面52に対して、中央から外郭に行くほどより広い間隔で配置されることもできる。この時、中心領域に配置された複数の噴射孔51cの密度は最外郭領域に配置された複数の噴射孔51cの密度の約2倍未満であり得る。前記複数の噴射孔51cの密度は中心領域から外郭領域に行くほど小さくなる。この場合は、弁下面52の中心でより高い噴霧圧力が形成されるので、弁下面52の中でも中央領域の蒸着の可能性をより確実に除去することができる。
【0046】
図5aおよび
図5bは本発明の他の実施形態によるゲート弁50で複数の噴射孔51が傾いた方向に形成された実施形態を示す縦断面図である。この中で、
図5aに示すゲート弁50dでは、複数の噴射孔51dが前記空洞54から前記ゲート弁の下面52に向かって拡張されるフレア状(flared shape)に整列する。この時、中心領域に配置された複数の噴射孔51dは垂直方向に延びる形状を有することができ、前記中心領域の外側に配置された複数の噴射孔51dは前記中心領域で下面52の縁領域に行くほど傾斜して延びる形状を有することができる。詳しくは、前記中心領域に配置された噴射孔51dの内側面は下面52と垂直であり得る。また、前記中心領域の外側に配置された噴射孔51dの内側面と下面52とは約55度~約80度の傾斜角を有することができる。この場合は、パージガスの噴射面積が拡張されるので、蒸着ガス遮断領域が広くなる効果がある。好ましくは、第1流路31に供給されるパージガスの流動特性およびゲート弁50dの下面に物質が蒸着されることを防止するために前記傾斜角は約60度~約75度の範囲を満たすことができる。
【0047】
また、
図5bに示すゲート弁50eでは、複数の噴射孔51が前記空洞54から前記ゲート弁の下面52に向かって縮小されるテーパー形状(tapered shape)に整列することができる。この時、中心領域に配置された複数の噴射孔51eは垂直方向に延びる形状を有することができ、前記中心領域の外側に配置された複数の噴射孔51eは前記中心領域で下面52の縁領域に行くほど傾斜して延びる形状を有することができる。詳しくは、前記中心領域に配置された噴射孔51eの内側面は下面52と垂直であり得る。また、前記中心領域の外側に配置された噴射孔51eの内側面と下面52とは約55度~約80度の傾斜角を有することができる。この場合は、パージガスの噴射面積は縮小されるが、その噴霧圧力が中央に集中して上昇する効果がある。好ましくは、第1流路31に供給されるパージガスの流動特性およびゲート弁50eの下面に物質が蒸着されることを防止するために前記傾斜角は約60度~約75度の範囲を満たすことができる。
【0048】
ここで、最外郭領域はゲート弁50eの下面52の直径から中心方向に約20%以下の領域を意味し、中心領域はゲート弁50eの下面52の中心から直径方向に約30%以下の領域を意味する。また、密度は下面52の単位面積当たり噴射孔51bが占める面積を意味する。
【0049】
図6は本発明の他の実施形態によるゲート弁50fで複数の噴射孔51が形成された弁の下面52fが上方に凹状に形成された実施形態を示す縦断面図である。前記ゲート弁50fの下面52fは前記ゲート弁の上面に向かって凹んだ(concave)形状を有する。また、前記複数の噴射孔51fは前記ゲート弁の下面52に対して、中央から外郭に行くほどより大きい高さを有する。例えば、中央近くの噴射孔の高さd1に比べて、外側の噴射孔の高さd2が大きくなるように形成される。例えば、下面52fに配置された複数の噴射孔51fの中心に配置された噴射孔51fの高さd1は最も小さくてもよく、外側に配置された噴射孔51fの高さd2は最も高くてもよい。この場合は、パージガスが全般的に下方に噴射されると同時に、中央より外側付近でより高い直進性が保障される。この時、外側に配置された噴射孔51fの高さd2は中心に配置された噴射孔51fの高さd1の約2倍以内の範囲で高くてもよい。前記高さの差の比が2倍を超える場合、流動特性は改善されることができる。しかし、下面52fの中心部の厚さが過度に薄くなるか、下面52の外郭領域が過度に厚く提供されて機器の信頼性が低下するかまたは大きさ、重量が増加してコンパクトに提供されにくい。したがって、前記噴射孔51fの高さd1,d2に対する比率は上述した範囲を満たすことが好ましい。
【0050】
これまでゲート弁自体に流路を形成して前記ゲート弁の下面の蒸着を防止する本発明の第1実施形態によるガス供給装置について説明した。以下では前記ゲート弁の下面の蒸着を防止するために、前記ゲート弁の下面に隣接してパージガスを噴射する本発明の第2実施形態によるガス供給装置について説明する。
【0051】
図7は本発明の第2実施形態によるガス供給装置200を示す正面図である。
図7を参照すると、前記ガス供給装置200は洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給源111と、プロセスガスを供給するプロセスガス供給源112と、パージガスを供給するパージガス供給源113と、シャワーヘッドユニット140と、を含む。
【0052】
前記洗浄ガスはインサイチュクリーニングのためにリモートプラズマ方式によりプラズマに励起されたガスであり得、前記プロセスガス(process gas)はソースガス(source gas)と反応ガス(reactant gas)とを含むことができる。また、前記パージガス(purge gas)は、特定方向へのガス流入を遮断するために噴射される反応性が低い不活性ガスであり得る。
【0053】
前記洗浄ガス、前記プロセスガスおよび前記パージガスは、それぞれの供給源111,112,113からそれぞれの供給管121,122,123を介して供給されることができる。
【0054】
シャワーヘッドユニット140は洗浄ガスまたは前記プロセスガスを、その下方に位置するプロセスチャンバ(process chamber)(図示せず)内に配置されたウエハ(図示せず)に均一に噴射する機能を有する。特に、シャワーヘッドユニット140は工程モードであるときは前記ウエハにプロセスガスを供給し、洗浄モードであるときには前記ウエハに洗浄ガスを供給する。
【0055】
図8は
図7のガス供給装置200を縦方向に切断した縦断面図である。
図8に示すように、洗浄ガス供給源111から供給される洗浄ガスは第1供給管121内の第1流路131を介してシャワーヘッドユニット140まで供給されるとができる。この時、第1流路131の上流側の一地点にはゲート弁150が設けられている。前記ゲート弁150は前記第1流路131を開閉することによって前記洗浄ガスを通過させるか遮断できる機能を有する。
【0056】
一方、プロセスガス供給源112から供給されるプロセスガスは、第2供給管122内の第2流路132を介して第1流路131に供給されることができる。この時、前記第2流路132は前記ゲート弁150より下流の位置で前記第1流路131と合流する。前記プロセスガスは前記ゲート弁150が閉じられた状態であるときに供給されて前記シャワーヘッドユニット140を介して前記プロセスチャンバ内に噴射され得る。反面、前記洗浄ガスはゲート弁150が開かれた状態のときに供給されて前記シャワーヘッドユニット140を介して前記プロセスチャンバ内に噴射され得る。もちろん、このような洗浄ガスを供給するときにはプロセスガスの供給は別の弁装置により遮断されなければならない。
【0057】
シャワーヘッドユニット140は、このように共通の第1流路131を介して供給される洗浄ガスまたはプロセスガスを下側のプロセスチャンバ内に供給する。具体的には、シャワーヘッドユニット140は引込ポートブロック141、拡散ブロック143および噴射ノズル145の組み合わせからなる。引込ポートブロック141には第1流路131の下側端部が結合され、前記第1流路131の下側端部は拡散ブロック143の拡散領域116と連通される。前記第1流路131を介して供給されたガスは前記拡散領域116により中心から外側方向に拡散する。このように外側に拡散したガスは拡散ブロック143と噴射ノズル145との間のバッファ空間117に溜まった後最終的に噴射ノズル145に形成された多数のノズル孔118を介して下方に噴射される。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、ゲート弁150が閉じられた状態でプロセスガスが供給されるときにゲート弁150の下面が蒸着されることを防止するために、ゲート弁150の下面近くにパージガスが噴射される。このため、パージガス供給源113と、ゲート弁150の下面近くの一地点とは、供給管123により形成される第3流路133を介して連結される。
【0059】
このように、前記ゲート弁150の下面近くにパージガスを供給するための詳細な構成は後述する
図9aないし
図11を参照してより詳しく説明する。
【0060】
図9aは
図8のA領域を拡大して示す本発明の一実施形態によるパージガス噴射構造170aの縦断面図であり、
図9bは
図9aのB-B’に沿って切断した前記パージガス噴射構造170aの横断面図である。
【0061】
前記パージガス噴射構造170aは、前記ゲート弁150が閉じられており、第2流路132によりプロセスガスが供給されるときに、前記ゲート弁150の下面152に隣接してパージガスを噴射することによって、前記プロセスガスによる前記ゲート弁の下面蒸着を防止する。
【0062】
具体的には、前記パージガス噴射構造170aは、前記ゲート弁150の下面152近くで前記第1流路131を囲む方向に形成されるガス供給リング175aと、前記パージガス供給源113からのパージガスを前記ガス供給リング175aの内部に流動させる第3流路133と、前記ガス供給リング175aと連通されて前記ガス供給リング175aに流動したパージガスを前記ゲート弁150の下面152に隣接して噴射する複数の噴射孔171aと、からなる。
【0063】
この時、十分なバッファリング(buffering)容量を備えるように、前記ガス供給リング175aの断面直径は前記第3流路133の直径よりはるかに大きくなるように設計されることが好ましい。
【0064】
また、
図9bに示すように、前記複数の噴射孔171aは前記ガス供給リング175aの円周方向に沿って均等に配置されることができる。しかし、これに限らず、前記円周方向に沿って複数の噴射孔171aを不均等に配置することもできる。例えば、前記第3流路133と近い側の噴射孔171aの間の間隔より前記第3流路133より遠い側の噴射孔171aの間の間隔がよりコンパクトになるように配置することもできる。均等配置の場合、パージガスの進入路である第3流路133近くの噴射孔171aでの噴霧圧力が円周方向の反対側に位置する噴射孔171aでの噴霧圧力より高い問題が生じ得るが、このような不均等な配置によりこのような問題を緩和することができる。
【0065】
しかし、
図9aに示すように、第1流路131の直径をdとし、噴射孔171aの半径をrとし、噴射孔171aの個数をnとすると、第1流路131の中心に到達するパージガスの流量(Q)は次の数式1のように計算される。
【0066】
【0067】
ゲート弁150の下面152の蒸着防止効果、すなわち、カーテン効果のためのパージガスの流量(Q)は理想的には前記数式1のように計算される。しかし、第1流路131の下流側ではプロセスガスのポンピング(pumping)が起こっているので、前記パージガスも下方に引っ張られる効果が発生し得る。そのため、パージガスが水平に噴射されるとしても第1流路131の中心付近ではパージガスが多少の下方向へ向かうことになる。この場合は、第1流路131の中心領域ではパージ効果が弱まるので、これを補償するためにより多くの流量のパージガスが求められるが、これはパージガスの浪費によるエネルギ損失だけでなく、全体工程にも悪影響を与える恐れがある。
【0068】
したがって、このように問題が発生し得る第1流路131の中心領域でパージガスが下向く問題を解消するために噴射孔171aの方向をある程度上向かせる必要がある。どの程度の上向き角度(θ)が適正であるかが問題であるが、このような上向き角度(θ)は次の数式2により得られる。
【0069】
【0070】
ここで、dは前述したように、第1流路131の直径であり、kは噴射孔171からゲート弁150の下面152までの距離である。数式2に係るより詳しい説明のために次の
図10を参照する。
【0071】
図10は
図8のA領域を拡大して示す本発明の他の実施形態によるパージガス噴射構造170bの縦断面図である。ここで、複数の噴射孔171bは前記ガス供給リング175bから横方向を基準として、前記ゲート弁150の下面152に向かって上方に傾くように配置される。具体的には、前記上方に傾いた角度、すなわち上向き角度(θ)は前述した数式2により計算される。
図10を参照すると、前記上向き角度(θ)はパージガスが傾いて噴射された後、ゲート弁150の下面で反射して復帰する位置が第1流路131の中心に位置するという仮定により計算された値である。このような上向き角度(θ)は実務的には30°~45°内の範囲を満たすことが好ましい。前記上向き角度(θ)が下限より小さいとパージガスの中央たわみに対する補償が不十分になり、上限より大きいとパージガスが過度に縦方向に噴射されることによってゲート弁150の下面152の中央でのカーテン効果が弱まる。すなわち、実施形態によるガス供給装置200は前記上向き角度(θ)が上述した範囲を満たすようにすることができる。そして、前記上向き角度(θ)と前述した数式2とにより前記第1流路131の直径dおよび前記噴射孔171の位置kを設定することができ、これにより上述した効果を導き出すことができる。
【0072】
一方、
図11は
図8のA領域を拡大して示す本発明のまた他の実施形態によるパージガス噴射構造170cの縦断面図である。
図11を参照すると、ガス供給リング175cの円周方向に離隔配置される複数の噴射孔171cそれぞれは、縦方向に再び分けられる複数のサブ噴射孔171-1,171-2,171-3で構成されることができる。このように複数のサブ噴射孔を用いる場合は相対的にパージガスのより均一な噴射が可能になる。このような複数のサブ噴射孔171-1,171-2,171-3を縦方向に離隔形成するために、ガス供給リング175cの断面は
図9aおよび
図10に示されたような円形でない、縦方向に細長い楕円形であり得る。
【0073】
前記複数のサブ噴射孔171-1,171-2,171-3は、前記ガス供給リング175cから横方向を基準として、前記ゲート弁150の下面152に向かって上方に傾くように配置される。具体的には、前記上向き角θ
1,θ
2,θ
3は、
図10の噴射孔171bと同様に上向きに30°~45°内の範囲を満たす。
【0074】
ただし、この時それぞれのサブ噴射孔171-1,171-2,171-3の縦方向位置が互いに異なるので、このような異なる位置によるサブ噴射孔171-1,171-2,171-3の上向き角および直径を個別に設計する必要がある。
【0075】
先に、サブ噴射孔171-1,171-2,171-3の直径の観点では、それぞれのサブ噴射孔での流量を均等化するためにゲート弁150の下面152からより離隔したサブ噴射孔であるほどより大きい直径を有するようにすることが好ましい。
【0076】
また、サブ噴射孔171-1,171-2,171-3が向かう上向き角θ1,θ2,θ3の観点では、それぞれのサブ噴射孔が前記数式2を満すために、ゲート弁150の下面152からより離隔したサブ噴射孔であるほどより大きい上向き角を有するようにすることが好ましい。これは、前記数式2において、「k」はより下に位置した噴射孔であるほど大きい値を有するからである。
【0077】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。