(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129348
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ブロックストレージ装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230907BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
B65G1/04
B65G1/00 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023031485
(22)【出願日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】22160003.4
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】503314705
【氏名又は名称】ユングハインリヒ・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベッカー, ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】カヴェリウス, イェルク
(72)【発明者】
【氏名】モラヴィーツ, ティム
(72)【発明者】
【氏名】リープハーバー, マルクス
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022CC03
3F022EE09
3F022JJ11
3F022LL12
3F022LL14
3F022MM01
(57)【要約】
【課題】ブロックストレージ装置の高い生産性を可能にする。
【解決手段】いくつかのコンテナ積み重ねスペースと、コンテナ積み重ねスペースの下に配置された積載スペースと、少なくとも1つの積載車両(10)とを有するブロックストレージ装置であって、少なくとも1つの積載車両が、積載スペース内で移動可能であり、昇降装置を有し、コンテナが、昇降装置によって、下からコンテナ積み重ねスペース内に積載され得、下からコンテナ積み重ねスペースから取り除かれ得る、ブロックストレージ装置が記載されている。ブロックストレージ装置の高い生産性を可能にする目的で、昇降装置は、互いに独立して作動することができる少なくとも2つの昇降ユニット(12、13)を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
いくつかのコンテナ積み重ねスペース(2)と、前記コンテナ積み重ねスペース(2)の下に配置された積載スペース(3)と、少なくとも1つの積載車両(10)とを有するブロックストレージ装置(1)であって、前記少なくとも1つの積載車両(10)が、前記積載スペース(3)内で移動可能であり、昇降装置を有し、コンテナ(9、9a、9b、9c)が、前記昇降装置によって、下からコンテナ積み重ねスペース(2)内に積載され得、下から前記コンテナ積み重ねスペース(2)から取り除かれ得る、ブロックストレージ装置(1)において、前記昇降装置が、互いに独立して動作することができる少なくとも2つの昇降ユニット(12、13)を有することを特徴とするブロックストレージ装置(1)。
【請求項2】
制御デバイス(16)が、前記昇降ユニット(12、13)に接続されており、前記制御デバイス(16)が、同期デバイスを有することを特徴とする、請求項1に記載のブロックストレージ装置。
【請求項3】
コンテナ保持デバイスが、前記コンテナ積み重ねスペース(2)のそれぞれと前記積載スペース(3)との間に配置されており、前記昇降デバイス(12、13)のそれぞれについて、前記積載車両(10)が、前記コンテナ保持デバイスに作用する作動装置(18、19)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックストレージ装置。
【請求項4】
前記作動デバイス(18、19)のそれぞれが、前記積載スペース(3)からコンテナ積み重ねスペース(2)への方向に移動可能である少なくとも1つの梁(20、26)を有し、前記梁が、互いに距離をおいて配置された2つの作動要素(21、22;27、28)を有することを特徴とする、請求項3に記載のブロックストレージ装置。
【請求項5】
前記梁(20、26)が、上側(23)と底側(24)とを有し、前記上側(23)と前記底側(24)との間の距離が、前記梁(20、26)の長さにわたって変化することを特徴とする、請求項4に記載のブロックストレージ装置。
【請求項6】
前記作動デバイス(18、19)のそれぞれが、前記積載車両(10)の端壁要素(25、29)上に配置されていることを特徴とする、請求項3~5のいずれか一項に記載のブロックストレージ装置。
【請求項7】
前記コンテナ積み重ねスペース(2)のそれぞれが、中心軸を有し、前記昇降ユニット(12、13)がそれぞれ、重力の方向に垂直な平面内に中心点(30、31)を有し、前記昇降デバイス(12、13)の前記中心点(30、31)間の距離が、前記中心軸間の距離に対応することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のブロックストレージ装置。
【請求項8】
前記昇降デバイス(12、13)のそれぞれが、コンテナ受容スペースを有し、前記コンテナ受容スペースが、平面視で矩形であり、縦方向側と、前記縦方向側よりも短い横方向側とを有し、隣接する昇降ユニット(12、13)の前記縦方向側が、互いに隣接して配置されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のブロックストレージ装置。
【請求項9】
フレーム装置(4)が、前記積載スペース(3)と前記コンテナ積み重ねスペース(2)との間に配置されており、隣接するコンテナ受容スペースが、互いに距離をおき、前記距離が、少なくとも、前記縦方向側での前記フレーム装置(4)の厚さと同じ程度に大きいことを特徴とする、請求項8に記載のブロックストレージ装置。
【請求項10】
いくつかの類似のコンテナ(9、9a、9b、9c;17、17a)が、前記コンテナ積み重ねスペース(2)内に配置されており、前記コンテナ受容スペースが、互いに積み重ねられた少なくとも2つのコンテナ(9、9a、9b、9c;17、17a)の高さに対応する高さを有することを特徴とする、請求項8又は9に記載のブロックストレージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いくつかのコンテナ積み重ねスペースと、コンテナ積み重ねスペースの下に配置された積載スペースと、少なくとも1つの積載車両とを有するブロックストレージ装置(arrangement)であって、少なくとも1つの積載車両が、積載スペース内で移動可能であり、昇降装置を有し、コンテナが、昇降装置によって、下からコンテナ積み重ねスペース内に積載され得、下からコンテナ積み重ねスペースから取り除かれ得る、ブロックストレージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなブロックストレージ装置において、コンテナは、コンテナスタックの形態で保管されている。コンテナは、コンテナスタックにおいて直接互いに重なり合って置かれているため、非常に高いコンテナ密度が、重力の方向に達成され得、したがって、使用可能な設置スペースが、非常に良好に使用され得る。同様に、コンテナ積み重ねスペースは、比較的密に隣接するように配置され得る。したがって、高いコンテナ密度がまた、重力の方向に対して横方向に達成され得る。
【0003】
コンテナをコンテナ積み重ねスペース内に積載するために、コンテナは、積載車両によって、所望のコンテナ積み重ねスペースの下の位置内に移動する。次いで、昇降装置は、コンテナがコンテナ積み重ねスペース内に挿入されるまで、コンテナを上げる。他のコンテナがコンテナ積み重ねスペース内に既に位置する場合、これらのコンテナは、新たに保管されるコンテナによって上げられる。次いで、新たに保管されたコンテナは、コンテナスタックの最下コンテナを形成する。スタックの最下コンテナは、保持デバイスによって保持されている。次いで、積載車両は、別の位置に再び移動することができる。コンテナをコンテナ積み重ねスペースから取り除くために、積載車両は、コンテナ積み重ねスペースの下に再び位置決めされる。昇降装置は、コンテナ積み重ねスペース内に位置するコンテナスタックの対応する最下コンテナを上げるために作動する。これにより、コンテナは、保持デバイスから解放される。コンテナスタックは、下降することができ、この場合、保持デバイスは、コンテナ積み重ねスペースから取り除かれないコンテナを保持するために、再びアクティブになる。コンテナが積載車両上に十分に遠くへ下降している場合、積載車両は、例えば、コンテナを積載スペース外に移動させるために、再び移動することができる。
【0004】
多くの場合、所望のコンテナは、コンテナスタックの最下コンテナではない。この場合、必要とされないコンテナを再配置する、すなわち、コンテナを対応するコンテナ積み重ねスペースから取り除き、所望のコンテナが使用可能になるまでコンテナを別のコンテナ積み重ねスペース内に収容することが必要である。これは、ある時間がかかり、ブロックストレージ装置の生産性に不利に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ブロックストレージ装置の高い生産性を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、冒頭で述べたタイプのブロックストレージ装置において、互いに独立して動作することができる少なくとも2つの昇降ユニットを有する昇降装置によって達成される。
【0007】
したがって、積載車両は、1つのコンテナのみを下からコンテナ積み重ねスペース内に挿入する又は1つのコンテナのみを下から取り除くことができるのみでなく、代わりに、積載車両は、2つのコンテナを同時に若しくは少なくとも短時間内にコンテナ積み重ねスペース内に積載する又は2つのコンテナをコンテナ積み重ねスペースから取り除くことができる。しかしながら、両方の昇降ユニットは、同時に作動する必要がない。例えば、コンテナは、コンテナ積み重ねスペースから取り除かれ得、この場合、一方の昇降ユニットのみがアクティブである。次いで、このコンテナが十分に下降している場合、積載車両は、他方の昇降ユニットがコンテナ積み重ねスペースの下に位置決めされるようにのみ十分遠くへ移動する。次いで、他方の昇降ユニットは、更なるコンテナを取り除くことができる。次いで、2つのコンテナは、別のコンテナ積み重ねスペースに一緒に移動することができ、このため、コンテナを再積み重ね又は再配置するときに、積載車両の駆動時間が節約される。
【0008】
好ましくは、制御デバイスは、昇降ユニットに接続されており、制御デバイスは、同期デバイスを有する。このようにして、2つの昇降ユニットを同時に上昇させることも可能である。これは、特大のコンテナがブロックストレージ装置において使用されるときに、特に有利である。次いで、このようなコンテナは、重力の方向に垂直なコンテナの向きを失うことなく、両方の昇降ユニットによって一緒に上げられ得る。したがって、コンテナは、依然として、水平に保持され得る。
【0009】
好ましくは、コンテナ保持デバイスは、コンテナ積み重ねスペースのそれぞれと積載スペースとの間に配置されており、昇降ユニットのそれぞれについて、積載車両は、コンテナ保持デバイスに作用する作動装置を有する。したがって、積載車両は、コンテナ積み重ねスペースのそれぞれについて別個にコンテナ保持デバイスを開くことができる。このようにして、コンテナ積み重ねスペースのそれぞれについてのコンテナの積載及び取り除きは、個々に制御され得る。
【0010】
好ましくは、作動デバイスのそれぞれは、積載スペースからコンテナ積み重ねスペースへの方向に移動可能である少なくとも1つの梁を有し、梁は、互いに距離をおいて配置された2つの作動要素を有する。次いで、これらの作動要素は、梁によって共に移動し、このため、これらの作動要素は、コンテナ保持デバイスを開くために、コンテナデバイスの異なる要素を同時に作動させることができる。この開く動きの別の同期は、必要ない。梁は、比較的簡単な設計解である。
【0011】
好ましくは、梁は、上側と底側とを有し、上側と底側との間の距離は、梁の長さにわたって変化する。上側は、重力の方向で上部において位置し、底側は、重力の方向で底部において位置する。距離が変化する場合、梁は、例えば、水平に延びる上側と、傾斜した底側とを有することができる。したがって、梁の質量は、小さく保たれ得る。
【0012】
好ましくは、作動デバイスのそれぞれは、積載車両の端壁要素上に配置されている。次いで、作動デバイスのための駆動装置はまた、端壁要素上に設けられ得る。次いで、作動デバイスは、端壁要素から離れるように、積載車両の他方の端部に向かう方向に、すなわち、別の端壁要素の方向に突出する。したがって、積載車両に必要とされる設置スペースは、小さく保たれ得る。
【0013】
好ましくは、コンテナ積み重ねスペースのそれぞれは、中心軸を有し、昇降ユニットはそれぞれ、重力の方向に垂直な平面内に中心点を有し、昇降デバイスの中心点間の距離は、中心軸間の距離に対応する。昇降ユニットがコンテナ積み重ねスペースの下に正確に位置するように積載車両が位置決めされている場合、積載車両の他方の昇降ユニットはまた、別のコンテナ積み重ねスペースの下に正確に位置する。このようにして、互いに隣接して配置された2つのコンテナ積み重ねスペースに同時に積載すること、又は互いに隣接して配置された2つのコンテナ積み重ねスペースを同時に空にすることが可能である。
【0014】
好ましくは、昇降デバイスは、コンテナ受容スペースを有し、コンテナ受容スペースは、平面視で矩形であり、縦方向側と、縦方向側よりも短い横方向側とを有し、隣接するコンテナ受容スペースの縦方向側は、互いに隣接して配置されている。次いで、コンテナは、コンテナのより長い縦方向側が積載車両内で互いに平行である状態で、受容されている。次いで、積載車両の長さは、短く保たれ得る。
【0015】
好ましくは、フレーム装置(frame arrangement)は、積載スペースとコンテナ積み重ねスペースとの間に配置されており、隣接するコンテナ受容スペースは、互いに距離をおき、距離は、少なくとも、縦方向側でのフレーム装置の厚さと同じ程度に大きい。したがって、2つのコンテナは、コンテナ積み重ねスペース内に同時に保管され得る。次いで、コンテナは、フレーム装置を通って案内される。
【0016】
好ましくは、いくつかの類似のコンテナは、コンテナ積み重ねスペース内に配置されており、コンテナ受容スペースは、互いに積み重ねられた少なくとも2つのコンテナの高さに対応する高さを有する。したがって、積載車両は、互いに積み重ねられた2つのコンテナを乗せて輸送することができる。積載スペースは、対応する高さを有する。積載車両は、2つの昇降ユニットを既に有するため、次いで、積載車両は、(2つのコンテナのスタック高さを有する)合計4つ以上のコンテナを乗せることができ、このため、コンテナを再積み重ね又は再配置するときの輸送時間が、低く保たれ得、ブロックストレージ装置の生産性が向上し得る。コンテナをブロックストレージ装置から取り除くときに、又はコンテナをブロックストレージ装置において積載するときに、3つ以上のコンテナの同時取り扱いはまた、必要とされる時間に関して利点を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図面と共に好ましい例示的な実施形態を参照して、本発明について以下に説明する。図面において、以下が示されている
【
図3】いくつかのコンテナを有する積載車両を示す図である。
【
図4】部分的に上昇した位置にコンテナを有する積載車両を示す図である。
【
図5】上昇した位置に大形コンテナを有する積載車両を示す図である。
【
図6】下降した位置に2つの大形コンテナを有する積載車両を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、ブロックストレージ装置1を非常に概略的に示し、ブロックストレージ装置1はまた、スタックストレージ装置と称され得る。ブロックストレージ装置1は、いくつかのコンテナ積み重ねスペース2と、コンテナ積み重ねスペース2の下に配置された積載スペース3とを有する。フレーム装置4は、コンテナ積み重ねスペース2と積載スペース3との間に配置されている。スタンド5は、フレーム装置4上に配置されており、横方向支柱6及び縦方向支柱7によって、フレーム装置4から距離をおいて互いに接続されている。
【0019】
コンテナ積み重ねスペース2のそれぞれについて、フレーム装置4は、開口部8を有し、コンテナ積み重ねスペース2は、開口部8介して積載スペース3に接続されている。保持デバイスは、開口部8のそれぞれ内に(詳細に図示しない様式で)配置されており、コンテナ9(
図3及び
図4)は、保持デバイスによって、コンテナ積み重ねスペース2内に保持され得る。
【0020】
ブロックストレージ装置1は、下から積載される、すなわち、コンテナ9は、積載スペース3を通って、コンテナ積み重ねスペース2の下に位置する位置内に移動する。次いで、コンテナ9は、下からコンテナ積み重ねスペース2内に導入され、コンテナは、コンテナ積み重ねスペース2内で上昇する。次いで、コンテナ9は、開口部8内に配置された保持デバイスによって保持され、このため、コンテナは、積載スペース3の基部から十分な距離をおいて位置する。コンテナ又はコンテナのスタックがコンテナ積み重ねスペース2内に既に位置する場合、スタックは上げられ、次いで、新たに積載されたコンテナ9は、このスタックの最下コンテナ9を形成する。
【0021】
コンテナ積み重ねスペースからのコンテナ9の取り除きは、逆方向に進行する。コンテナスタックの最下コンテナ9は、最下コンテナ9が開口部8内の保持デバイスから外れるまで、上昇する。その後、コンテナ9は、いくつかのコンテナがコンテナ9上に位置し得る状態で、下降することができ、次いで、保持デバイスは、次のコンテナ、又は次のコンテナの後のコンテナを保持することができ(このプロセスについて以下に更に詳細に説明する)、このため、最下コンテナ9、又は2つの最下コンテナ9のみが、コンテナ積み重ねスペース2から取り除かれる。次いで、取り除かれたコンテナ9は、取り除かれたコンテナ9を更に取り扱うことができるように、積載スペース3外に移動する。
【0022】
積載スペース3内でのコンテナ9の取り扱い、すなわち、コンテナ積み重ねスペース2の下の所望の位置内へのコンテナ9の移動は、
図2に示す積載車両10によって達成される。積載車両10は、いくつかの車輪11を有し、積載車両10は、車輪11によって積載スペース3の床上を移動することができる。積載車両10を単一方向にのみでなくこの単一方向に対して横方向にも移動させることができるように、更なる車輪(より詳細に図示せず)が設けられ得る。
【0023】
積載車両10は、互いに独立して動作することができる2つの昇降ユニット12、13を有する。以下の説明を簡略化するために、コンテナ9が配置され得るコンテナ受容スペースは、昇降ユニット12、13のそれぞれの上に画定されている。コンテナ受容スペースは、物理的に制限されている必要がない。しかしながら、昇降ユニット12、13の下降した状態で、コンテナ受容スペースは、積載車両10内に位置する。
【0024】
図3及び
図4から分かるように、コンテナ受容スペースのそれぞれは、コンテナ9の縦方向側14に対応する縦方向側と、コンテナ9の横方向側15に対応する横方向側とを有する。縦方向側14は、横方向側15よりも長い。コンテナ9の縦方向側14は、積載車両10内で互いに平行に配置されている。したがって、コンテナ受容スペースはまた、縦方向側と横方向側とを有し、横方向側は、縦方向側より短く、隣接するコンテナ受容スペースの縦方向側、したがって、隣接する昇降ユニット12、13の縦方向側は、互いに隣接して配置されている。
【0025】
積載車両は、昇降ユニット12、13に接続された制御デバイス16を有する。制御デバイス16は、同期デバイスを有し、このため、昇降ユニット12、13は、互いに独立して移動することができるのみでなく、すなわち、互いに独立して上昇又は下降することができるのみでなく、一緒に上昇及び下降することもできる。したがって、例えば、コンテナ9のサイズの約2倍であるコンテナ17を積載車両10によって取り扱うことが可能であり、次いで、ブロックストレージ装置1には、対応する大きいコンテナ受容スペース2(図示せず)が設けられている。
【0026】
上述のように、コンテナ保持デバイスは、コンテナ積み重ねスペース2のそれぞれと積載スペース3との間の開口部8(又は他の場所)内に配置されている。昇降ユニット12、13のそれぞれについて、積載車両10は、コンテナ保持デバイスに作用する作動装置18、19を有する。作動装置18は、梁20を有し、互いに距離をおいて配置された2つの作動要素21、22は、梁20上に配置されている。梁20は、上側23と底側24とを有し、上側23と底側24との間の距離は、梁20の長さにわたって変化する。作動装置18は、積載車両10の端壁要素25上に配置されている。梁20は、端壁要素25から離れるにつれて先細になる。
【0027】
作動装置18は、作動要素27、28を有する第2の梁26を有し、第2の梁26は、第1の梁20と同じように設計されている。
【0028】
第2の作動装置19は、第1の作動装置18と同じように構築されているが、第1の作動装置18に対して鏡反転様式で構築されている。第2の作動装置19は、積載車両10の第2の端壁要素29上に配置されている。
【0029】
コンテナ積み重ねスペース2のそれぞれは、中心軸を有する。コンテナ積み重ねスペース2の中心軸は、開口部8の対角線が交差する位置に配置されている。昇降ユニット12、13はそれぞれ、重力の方向に垂直な平面内に中心点30、31を有し、昇降ユニットの中心点30、31間の距離は、中心軸間の距離に対応する。
【0030】
したがって、昇降ユニット12がコンテナ積み重ねスペース2の下に正確に位置するように、積載車両10が積載スペース3内に位置決めされている場合、昇降ユニット13は、隣接するコンテナ積み重ねスペース2の下に正確に位置し、このため、2つのコンテナ9は、隣接するコンテナ積み重ねスペース2内に同時に積載され得る、又は隣接するコンテナ積み重ねスペース2から取り除かれ得る。
【0031】
昇降ユニット12、13は、互いにある距離をおく。したがって、コンテナ受容スペースはまた、互いに距離をおき、これは、例えば、
図3で分かり、
図3では、コンテナ9は、コンテナ受容スペース内に配置されている。コンテナ受容スペース間の距離は、少なくとも、コンテナ受容スペース2の縦方向側14でのフレーム装置4の厚さと同じ程度に大きい。したがって、コンテナ積み重ねスペース2内へのコンテナ9の積載又はコンテナ積み重ねスペース2からのコンテナ9の取り除きは、コンテナ積み重ねスペース2内へのコンテナ9の移動又はコンテナ積み重ねスペース2外へのコンテナ9の移動がフレーム装置4によって妨げられることなく、可能である。
【0032】
図3で分かるように、コンテナ受容スペースは、互いに積み重ねられた少なくとも2つのコンテナ9、9b、9a、9cの高さに対応する高さを有する。積載車両10が重力の方向により高く設計されている場合、3つ以上のコンテナ9、9a、9b、9cのスタックがまた、コンテナ受容スペース内に収容され得る。
図3に示す例示的な実施形態では、積載車両10は、合計4つのコンテナ9、9a、9b、9cを輸送することができる。
【0033】
図4は、例えば、2つのコンテナ9、9bのスタックをコンテナ積み重ねスペース2内に1つの移動で導入するために、又は2つのコンテナ9、9bをコンテナ積み重ねスペース2から1つの移動で取り除くために、2つのコンテナ9、9bのこのスタックが上げられた状況を示す。隣接するコンテナ9aは、コンテナ9aがフレーム装置4の下に直接位置する位置に保持されており、このため、積載車両10がコンテナ積み重ねスペース2の下の所望の位置に到達するとすぐに、該隣接するコンテナは、コンテナ積み重ねスペース2内に導入され得る。
【0034】
上述のように、2つの昇降ユニット12、13はまた、互いに同期することができ、このため、2つの昇降ユニット12、13は一緒に、より大きいコンテナ17を上昇又は下降させることができる。ここでも、2つのコンテナ17、17aをスタックの形態で一緒に積載車両10で輸送することが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
いくつかのコンテナ積み重ねスペース(2)と、前記コンテナ積み重ねスペース(2)の下に配置された積載スペース(3)と、少なくとも1つの積載車両(10)とを有するブロックストレージ装置(1)であって、前記少なくとも1つの積載車両(10)が、前記積載スペース(3)内で移動可能であり、昇降装置を有し、コンテナ(9、9a、9b、9c)が、前記昇降装置によって、下からコンテナ積み重ねスペース(2)内に積載され得、下から前記コンテナ積み重ねスペース(2)から取り除かれ得る、ブロックストレージ装置(1)において、前記昇降装置が、互いに独立して動作することができる少なくとも2つの昇降ユニット(12、13)を有することを特徴とするブロックストレージ装置(1)。
【請求項2】
制御デバイス(16)が、前記昇降ユニット(12、13)に接続されており、前記制御デバイス(16)が、同期デバイスを有することを特徴とする、請求項1に記載のブロックストレージ装置。
【請求項3】
コンテナ保持デバイスが、前記コンテナ積み重ねスペース(2)のそれぞれと前記積載スペース(3)との間に配置されており、前記昇降デバイス(12、13)のそれぞれについて、前記積載車両(10)が、前記コンテナ保持デバイスに作用する作動装置(18、19)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックストレージ装置。
【請求項4】
前記作動デバイス(18、19)のそれぞれが、前記積載スペース(3)からコンテナ積み重ねスペース(2)への方向に移動可能である少なくとも1つの梁(20、26)を有し、前記梁が、互いに距離をおいて配置された2つの作動要素(21、22;27、28)を有することを特徴とする、請求項3に記載のブロックストレージ装置。
【請求項5】
前記梁(20、26)が、上側(23)と底側(24)とを有し、前記上側(23)と前記底側(24)との間の距離が、前記梁(20、26)の長さにわたって変化することを特徴とする、請求項4に記載のブロックストレージ装置。
【請求項6】
前記作動デバイス(18、19)のそれぞれが、前記積載車両(10)の端壁要素(25、29)上に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のブロックストレージ装置。
【請求項7】
前記コンテナ積み重ねスペース(2)のそれぞれが、中心軸を有し、前記昇降ユニット(12、13)がそれぞれ、重力の方向に垂直な平面内に中心点(30、31)を有し、前記昇降デバイス(12、13)の前記中心点(30、31)間の距離が、前記中心軸間の距離に対応することを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックストレージ装置。
【請求項8】
前記昇降デバイス(12、13)のそれぞれが、コンテナ受容スペースを有し、前記コンテナ受容スペースが、平面視で矩形であり、縦方向側と、前記縦方向側よりも短い横方向側とを有し、隣接する昇降ユニット(12、13)の前記縦方向側が、互いに隣接して配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックストレージ装置。
【請求項9】
フレーム装置(4)が、前記積載スペース(3)と前記コンテナ積み重ねスペース(2)との間に配置されており、隣接するコンテナ受容スペースが、互いに距離をおき、前記距離が、少なくとも、前記縦方向側での前記フレーム装置(4)の厚さと同じ程度に大きいことを特徴とする、請求項8に記載のブロックストレージ装置。
【請求項10】
いくつかの類似のコンテナ(9、9a、9b、9c;17、17a)が、前記コンテナ積み重ねスペース(2)内に配置されており、前記コンテナ受容スペースが、互いに積み重ねられた少なくとも2つのコンテナ(9、9a、9b、9c;17、17a)の高さに対応する高さを有することを特徴とする、請求項8に記載のブロックストレージ装置。
【外国語明細書】