(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129353
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ブロックスタッキング装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230907BHJP
B60P 3/00 20060101ALI20230907BHJP
B60P 7/13 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B60P3/00 L
B60P7/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023031490
(22)【出願日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】22159997.0
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】503314705
【氏名又は名称】ユングハインリヒ・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベッカー, ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】カヴェリウス, イェルク
(72)【発明者】
【氏名】モラヴィーツ, ティム
(72)【発明者】
【氏名】リープハーバー, マルクス
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE10
3F022FF01
3F022JJ11
3F022LL01
3F022LL14
3F022MM11
(57)【要約】
【課題】ブロックスタッキング装置の良好な柔軟性を達成する。
【解決手段】本発明は、複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向にコンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を有するブロックスタッキング装置であって、各コンテナスタッキングスロットと積載空間との間に貫通開口部が配置され、貫通開口部を介してコンテナ(6)を積載空間からコンテナスタッキングスロットへ、又はコンテナスタッキングスロットから積載空間へ移動させることができ、貫通開口部が保持デバイスを有する、ブロックスタッキング装置に関する。ブロックスタッキング装置の良好な柔軟性を達成するとの目的は、少なくとも2つの貫通開口部が異なるサイズを有することによって達成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向に前記コンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を有するブロックスタッキング装置であって、前記コンテナスタッキングスロットの各々と前記積載空間との間に貫通開口部が配置され、前記貫通開口部を介して、コンテナ(6)を前記積載空間から前記コンテナスタッキングスロット内へ、又は前記コンテナスタッキングスロットから前記積載空間へ移動させることができ、前記貫通開口部は保持デバイスを有し、少なくとも2つの貫通開口部が異なるサイズを有することを特徴とする、ブロックスタッキング装置。
【請求項2】
前記各コンテナスタッキングスロットの前記貫通開口部は、前記コンテナスタッキングスロットの前記ベース領域に適合されることを特徴とする、請求項1に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項3】
前記保持デバイスは、互いに直径方向に対向する少なくとも2つの保持爪を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項4】
積載車両(1)は前記積載空間内で移動可能であり、前記積載車両は昇降デバイス(3)を有し、前記昇降デバイスによって、前記積載空間からのコンテナ(6)をコンテナスタッキングスロット内に配置することができ、又は前記コンテナスタッキングスロットから取り出すことができ、前記昇降デバイス(3)は片側で前記積載車両のシャーシ(2)に固定されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項5】
前記積載車両は第1の積載車両(1)であり、第2の積載車両(1)は前記第1の積載車両(1)と同期して前記積載空間内を移動可能であり、前記第1の積載車両(1)の前記昇降デバイス(3)は前記第2の積載車両(1)の前記昇降デバイス(3)に対向していることを特徴とする、請求項4に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項6】
前記2台の積載車両(1)は、共通のコントローラを有することを特徴とする、請求項4又は5に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項7】
前記コントローラは、マスタ/スレーブコントローラとして構成されることを特徴とする、請求項6に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項8】
複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向に前記コンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を有し、各コンテナスタッキングスロットと前記積載空間との間に貫通開口部が配置され、前記貫通開口部は保持デバイスを有し、少なくとも2つの貫通開口部が異なるサイズである、ブロックスタッキング装置を動作させる方法であって、
a.前記コンテナ(6)のサイズに応じてコンテナスタッキングスロットを選択する工程と、
b.前記少なくとも1つのコンテナ(6)を、前記積載空間から開始して前記コンテナスタッキングスロットに格納する工程と、
c.前記少なくとも1つのコンテナ(6)を前記コンテナスタッキングスロットから前記積載空間内に取り出す工程と、を含む、方法。
【請求項9】
前記工程b及びcは、昇降デバイス(3)を有する少なくとも1台の積載車両(1)によって実行され、前記昇降デバイスは、前記積載車両(1)のシャーシ(2)の片側に配置されていることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記積載車両(1)が少なくとも時々同期して移動されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1台の積載車両(1)は、前記保持デバイスを作動させることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記積載車両(1)は、共通のコントローラによって制御されることを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記コントローラは、マスタ/スレーブ原理に基づいて動作することを特徴とする、請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向にコンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を有するブロックスタッキング装置であって、貫通開口部が各コンテナスタッキングスロットと積載空間との間に配置され、貫通開口部を介して、コンテナが積載空間からコンテナスタッキングスロットへ、又はコンテナスタッキングスロットから積載空間へ移動可能であり、貫通開口部が保持デバイスを有する、ブロックスタッキング装置に関する。
【0002】
更に、本発明は、複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向にコンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を備え、各コンテナスタッキングスロットと積載空間との間に貫通開口部が配置され、貫通開口部が保持デバイスを有する、ブロックスタッキング装置を動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ブロックスタッキング装置は、少なくとも1つのコンテナスタッキングスロットを有する保管装置を記載し、コンテナなどのブロックスタッキング要素は、スロット内に保管し、再配置し、そこから取り出すことができる。ここで、コンテナは、積載空間からコンテナスタッキングスロットに移送されるか、コンテナスタッキングスロットから取り出されて、積載空間に移送される。積載空間からコンテナスタッキングスロットへの移送中、又はその逆の移送中、コンテナは、いずれの場合も、コンテナスタッキングスロットと積載空間との間に配置された貫通開口部を通過する。貫通開口部を通るコンテナの移送は、常に重力の方向に行われる。複数のコンテナがコンテナスタッキングスロットに格納されると、コンテナスタックが形成される。ブロックスタッキング設備の更なる名称は、スタッキング保管又はコンテナスタッキング保管である。
【0004】
保持デバイスは、解放位置及び保持位置の2つの位置をとることができ、保持位置では、コンテナ又はコンテナスタックがコンテナスタッキングスロット内に保持される。保持デバイスが解放位置にある場合、コンテナスタッキングスロットから1つ又は複数のコンテナを取り出すことが可能である。取り出されるコンテナの数は、コンテナスタッキングスロットに配置されたコンテナの数に依存する。保持デバイスが解放位置に配置されているとき、1つ以上のコンテナをコンテナスタッキングスロット内に移送することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ブロックスタッキング装置の良好な柔軟性が達成される装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1及び8の特徴によって達成される。有利な実施形態は従属請求項から明らかになる。
【0007】
冒頭に述べた種類のブロックスタッキング装置は、異なるサイズの少なくとも2つの貫通開口部を有する。したがって、異なるサイズの貫通開口部を介して異なる大きさのコンテナを保管することが可能である。したがって、例えば、第1の物品を第1のコンテナ内に保管することができ、それに対応して第2の物品を第2のコンテナ内に保管することができ、第1のコンテナは第1の貫通開口部を介して保管及び取り出すことができ、第2のコンテナは第2の貫通開口部を介して保管及び取り出すことができる。第1のコンテナは、例えば、第2のコンテナよりも小さい。異なるサイズの更なるコンテナもまた、対応する貫通開口部を介して格納する、及び取り出すことができ、その結果、本発明は、異なるサイズの2つより多くの貫通開口部にも適用することができる。これにより、ブロックスタッキング装置の良好な柔軟性が達成される。
【0008】
好ましくは、各コンテナスタッキングスロットの貫通開口部は、コンテナスタッキングスロットのベース領域に適合される。貫通開口部をコンテナスタッキングスロットのベース領域に適合させることによって、例えば、特定のサイズまでのコンテナのみが対応するコンテナスタッキングスロット内に格納され得ることを確実にすることができる。加えて、貫通開口部の適合は、コンテナスタックが転倒することが防止されるように、コンテナスタッキングスロット内に位置するコンテナスタックがコンテナスタッキングスロットの境界を通って適切に案内されることを確実にする。
【0009】
好ましくは、保持デバイスは、互いに直径方向に対向する少なくとも2つの保持爪を有する。コンテナは、少なくとも2つの保持爪を有する保持デバイスによってコンテナスタッキングスロット内に保持される。この場合、保持爪は、保管されるコンテナの一部として解放位置に移動される。保持爪を有する保持デバイスが解放位置にあるとすぐに、コンテナは、コンテナスタッキングスロット内に格納され得る。コンテナがコンテナスタッキングスロット内に配置されると、保持デバイスは、コンテナ又はコンテナスタックがコンテナスタッキングスロット内に保持されるように保持位置に移動される。コンテナ又はコンテナスタックは、直径方向に対向する保持爪の構成によって良好に保持される。
【0010】
好ましくは、積載車両は積載空間内で移動可能であり、積載車両は昇降デバイスを有し、昇降デバイスによって積載空間からのコンテナをコンテナスタッキングスロットに配置することができ、又はコンテナスタッキングスロットから取り出すことができ、昇降デバイスは一方の側で積載車両のシャーシに固定される。積載車両によって、コンテナは、コンテナスタッキングスロットに自動的に移送することができる。この目的のために、積載車両は、例えばコンテナを引き取る。積載車両がコンテナを受け取るとすぐに、積載車両は、コンテナを積載空間からコンテナスタッキングスロットに移送する。積載車両はまた、コンテナスタッキングスロットからコンテナを取り出し、それを目的地点に輸送することができる。昇降デバイスが片側に配置されることによって、設置面積が小さいコンパクトな積載車両が実現される。積載車両を使用することによって、ブロックスタッキング装置を柔軟かつ自動的に操作することができる。
【0011】
好ましくは、積載車両は第1の積載車両であり、第2の積載車両は、第1の積載車両と同期して積載空間内を移動することができ、第1の積載車両の昇降デバイスは、第2の積載車両の昇降デバイスに対向して配置される。この構成の結果として、2台の積載車両は、大きな第2のコンテナを一緒に移動させ、それを、対応する大きな貫通開口部を有するコンテナスタッキングスロットに移送し、又はそこから取り出すことができる。この目的のために、2台の積載車両は、第2のコンテナを共に引き受け、それを対応するコンテナスタッキングスロットの下の位置に移送する。そこに到着すると、2台の積載車両は保持デバイスをロック解除し、その結果、保持デバイスは解放位置に置かれ、2台の積載車両によって第2のコンテナをコンテナスタッキングスロット内に格納することができる。第2のコンテナがコンテナスタッキングスロットに格納されるとすぐに、保持デバイスは保持位置に戻され、第2のコンテナは保持デバイス上に置かれる。2台の積載車両によって大きい第2のコンテナを搬送する代わりに、各積載車両は、小さい第1のコンテナを単独で搬送し、それをコンテナスタッキングスロットに挿入するか、又はコンテナスタッキングスロットから取り出すこともできる。このプロセスは、大きな第2のコンテナの保管及び取り出しと同様に行われる。複数の積載車両を使用することによって、異なるサイズのコンテナを輸送し、対応する大きな貫通開口部を介してコンテナスタッキングスロットに挿入することができる。したがって、ブロックスタッキング装置の良好な柔軟性が達成される。
【0012】
好ましくは、2台の積載車両は、共通のコントローラを有する。両方の車両の単純な制御は、2台の積載車両が、共同で又は並んで制御されるため、共通の制御によって達成される。
【0013】
コントローラは、マスタ/スレーブコントローラとして設計されることが好ましい。マスタ/スレーブコントローラによって、2台の積載車両のうちの一方がマスタ車両として制御され、それに応じて他方がスレーブ車両として制御される。マスタ車両は、スレーブ車両が従う支配的な部材である。その結果、スレーブ車両はマスタ車両によって案内されるため、両方の車両の簡単かつ正確な制御が可能である。
【0014】
更に、上述の目的は、請求項8に記載の方法によって達成される。
【0015】
この方法は以下の工程を有する。
a.コンテナのサイズに応じてコンテナスタッキングスロットを選択する工程と、
b.少なくとも1つのコンテナを積載空間から開始してコンテナスタッキングスロットに格納する工程と、
c.少なくとも1つのコンテナをコンテナスタッキングスロットから積載空間内に取り出す工程。
【0016】
異なるサイズの貫通開口部の結果として、異なるサイズのコンテナを対応するコンテナスタッキングスロット内に移送することができる。これを行うために、コンテナは、対応する貫通開口部を介して積載空間からコンテナスタッキングスロット内に移送される。コンテナを取り出すために、コンテナは、コンテナスタッキングスロットから貫通開口部を介して積載空間に向かって移送される。コンテナは、保持デバイスによってコンテナスタッキングスロット内に保持される。複数のコンテナがコンテナスタッキングスロットに配置されると、それらはコンテナスタックを形成し、コンテナスタックは同様に保持デバイスによって保持される。保持デバイスが保持位置に配置されているとき、保持デバイスはコンテナスタックを保持する。保持デバイスが解放位置に配置されているとき、1つ又は複数のコンテナをコンテナスタッキングスロットから取り出し、積載空間に移送することができる。異なるサイズの貫通開口部を使用することによって、異なる寸法のコンテナを対応するコンテナスタッキングスロットに格納することができ、それによってブロックスタッキング装置の良好な柔軟性が達成される。
【0017】
好ましくは、工程b及びcは、昇降デバイスを有する少なくとも1台の積載車両によって実行され、昇降デバイスは、積載車両のシャーシの片側に配置される。積載車両を使用することによって、ブロックスタッキング装置を自動的に動作させることができ、これは良好な柔軟性をもたらす。積載車両のシャーシ上に昇降デバイスを配置することによって、積載車両の設置面積又はベース領域が小さく保たれる。
【0018】
好ましくは、積載車両は、少なくとも時々同期して移動する。2台の積載車両が同期して移動する場合、2台の積載車両は、対応するサイズのコンテナを共同で輸送することができる。2台の積載車両はまた、対応する大きな貫通開口部を介して対応するコンテナスタッキングスロット内に対応する大きなコンテナを格納することができ、2台の積載車両は、コンテナを同期して持ち上げ、貫通開口部を介してコンテナスタッキングスロット内に移送する。これに対応して、2台の積載車両は、貫通開口部を介してコンテナスタッキングスロットから大型コンテナを取り出すこともできる。代替的に、積載車両はまた、小さなコンテナを個々に輸送し、対応してそれらを保管する又は取り出すことができる。これにより、ブロックスタッキング装置の良好な柔軟性が達成される。
【0019】
好ましくは、少なくとも1台の積載車両が保持デバイスを作動させる。積載車両による保持デバイスの作動は、コンテナスタッキングスロットからコンテナを取り出すこと、又はそれらを搬送することを可能にする。その結果、コンテナは、コンテナスタッキングスロット内にしっかりと保持される。
【0020】
積載車両は、共通のコントローラによって制御されることが好ましい。両方の車両の簡単な制御は、2台の積載車両の共通制御によって達成される。その結果、計算労力又は制御労力が低く維持される。
【0021】
コントローラは、マスタ/スレーブ原理に基づいて動作することが好ましい。マスタ/スレーブ原理では、大きなコンテナを一緒に輸送している2台の積載車両のうちの一方がマスタ車両として選択され、それに対応して他方がスレーブ車両である。マスタ車両は先導の役割を担い、スレーブ車両はマスタ車両に追従する。その結果、2台の車両の簡単な制御が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明は、図面と併せて好ましい例示的な実施形態を参照して以下に説明する。図面は以下の通りである。
【
図2】大型コンテナを輸送している2台の積載車両の概略図である。
【
図3】ブロックスタッキング装置の概略平面図である。
【
図4】ブロックスタッキング装置の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、昇降デバイス3が一方の側に配置されたシャーシ2を有する積載車両1を示す。更に、積載車両1は、ブロックスタッキング装置8の保持デバイス12(
図3)を作動させることができる解放機構4を有する。昇降デバイス3は、コンテナホルダ5を有し、それによってコンテナ(
図1には示さず)を収容することができる。
【0024】
図2は、共にコンテナ6を収容する2台の積載車両1を示す。コンテナ6は、コンテナ6の2つの対向する端部領域にそれぞれ2つの受領領域7を有し、受領領域7は、積載車両1のコンテナホルダ5と相互作用することができる。
【0025】
積載車両1及びコンテナ6は、ブロックスタッキング装置8において使用される。ブロックスタッキング装置8は、複数のコンテナスタッキングスロット9と、重力方向でコンテナスタッキングスロット9の下方に配置された積載空間10とを有する。ここでは、貫通開口部11a、11bが、各コンテナスタッキングスロット9と積載空間10との間に配置されており、貫通開口部11a、11bを介して、コンテナを積載空間10からコンテナスタッキングスロット9へ、又はコンテナスタッキングスロット9から積載空間10へ移送することができる。この場合、貫通開口部11a、11bは、積載車両1の解放機構4によって作動され得る保持デバイス12を有する。解放機構4によって、保持デバイス12の保持爪13は、解放位置から保持位置へ、及び保持位置から解放位置へ移動させることができる。保持位置において、保持デバイス12は、コンテナスタッキングスロット9内に位置するコンテナを保持し、複数のコンテナがコンテナスタックを形成する。他方、解放位置では、コンテナをコンテナスタッキングスロット9内に移送することができ、このコンテナスタッキングスロット9から再び取り出すこともできる。この目的のために、保持デバイス12は、例えば互いに直径方向に対向して位置する2つ以上の保持爪13を有する。解放機構4は、保持爪13の構成に応じて設計される。
【0026】
上述したように、貫通開口部11a、11bは、コンテナスタッキングスロット9と積載空間との間に配置される。コンテナスタッキングスロット9のベース領域は、この貫通開口部11a、11bに適合される。貫通開口部11a、11bのうちの少なくとも2つは、異なるサイズのコンテナが、対応する貫通開口部11a、11bを介して適切なコンテナスタッキングスロット9内に配置され、適切なコンテナスタッキングスロット9から取り出すことができるように異なるサイズを有する。
【0027】
したがって、第1の貫通開口部11aを介して第1のコンテナを保管し、第2の貫通開口部11bを介して第2のコンテナ6を取り出すことができる。このプロセスは、1台以上の積載車両1を用いて実行される。第1のコンテナは1台の積載車両1によって輸送され、第2のコンテナ6は2台の積載車両1によって輸送され、すなわち保管され、取り出され、再配置される。第2のコンテナ6は、例えば、第1のコンテナよりも大きい。
【0028】
例えば、複数の第1のコンテナは、それぞれの場合において、積載車両1のうちの1台によって輸送されることができ、同一の積載車両1は、その後、第2のコンテナ6を共同で又は並べて輸送する。これに対応して、積載車両1は、最初に第2のコンテナ6を搬送し、次に第1のコンテナを搬送することもできる。
【0029】
図2に示すように、2台の積載車両1が大型コンテナ6を受け取ることができる。ここで、2台の積載車両1は、それぞれの積載車両1のコンテナホルダ5がコンテナ6の受領領域7と相互作用することができるように、適宜に配置される。積載車両1は、積載車両1の昇降デバイス3が外側を向き、積載車両のコンテナホルダ5が互いに対向するように配置される。2台の積載車両1がコンテナ6を受け取るとすぐに、それらは同期して移動する。これは、コンテナ6が同期して上昇、下降、又は移動することを意味する。2台の積載車両は、共通のコントローラによって制御される。共通制御の結果、2台の積載車両1が一体となって動作するので、簡単な制御を実現できる。更に、コントローラは、例えばマスタ/スレーブコントローラとして設計することができる。マスタ/スレーブ制御では、2台の積載車両1のうちの一方がマスタとして選択され、他方がスレーブとして選択される。スレーブ積載車両1は、マスタ積載車両1によって配向される。
【符号の説明】
【0030】
1積載車両
2シャーシ
3昇降デバイス
4解放デバイス
5コンテナホルダ
6コンテナ
7受領領域
8ブロックスタッキング装置
9コンテナ保管スロット
10積載空間
11貫通開口部
12保持デバイス
13保持爪
【手続補正書】
【提出日】2023-03-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向に前記コンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を有するブロックスタッキング装置であって、前記コンテナスタッキングスロットの各々と前記積載空間との間に貫通開口部が配置され、前記貫通開口部を介して、コンテナ(6)を前記積載空間から前記コンテナスタッキングスロット内へ、又は前記コンテナスタッキングスロットから前記積載空間へ移動させることができ、前記貫通開口部は保持デバイスを有し、少なくとも2つの貫通開口部が異なるサイズを有することを特徴とする、ブロックスタッキング装置。
【請求項2】
前記各コンテナスタッキングスロットの前記貫通開口部は、前記コンテナスタッキングスロットの前記ベース領域に適合されることを特徴とする、請求項1に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項3】
前記保持デバイスは、互いに直径方向に対向する少なくとも2つの保持爪を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項4】
積載車両(1)は前記積載空間内で移動可能であり、前記積載車両は昇降デバイス(3)を有し、前記昇降デバイスによって、前記積載空間からのコンテナ(6)をコンテナスタッキングスロット内に配置することができ、又は前記コンテナスタッキングスロットから取り出すことができ、前記昇降デバイス(3)は片側で前記積載車両のシャーシ(2)に固定されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項5】
前記積載車両は第1の積載車両(1)であり、第2の積載車両(1)は前記第1の積載車両(1)と同期して前記積載空間内を移動可能であり、前記第1の積載車両(1)の前記昇降デバイス(3)は前記第2の積載車両(1)の前記昇降デバイス(3)に対向していることを特徴とする、請求項4に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項6】
前記2台の積載車両(1)は、共通のコントローラを有することを特徴とする、請求項4に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項7】
前記コントローラは、マスタ/スレーブコントローラとして構成されることを特徴とする、請求項6に記載のブロックスタッキング装置。
【請求項8】
複数のコンテナスタッキングスロットと、重力方向に前記コンテナスタッキングスロットの下方に配置された積載空間と、を有し、各コンテナスタッキングスロットと前記積載空間との間に貫通開口部が配置され、前記貫通開口部は保持デバイスを有し、少なくとも2つの貫通開口部が異なるサイズである、ブロックスタッキング装置を動作させる方法であって、
a.前記コンテナ(6)のサイズに応じてコンテナスタッキングスロットを選択する工程と、
b.前記少なくとも1つのコンテナ(6)を、前記積載空間から開始して前記コンテナスタッキングスロットに格納する工程と、
c.前記少なくとも1つのコンテナ(6)を前記コンテナスタッキングスロットから前記積載空間内に取り出す工程と、を含む、方法。
【請求項9】
前記工程b及びcは、昇降デバイス(3)を有する少なくとも1台の積載車両(1)によって実行され、前記昇降デバイスは、前記積載車両(1)のシャーシ(2)の片側に配置されていることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記積載車両(1)が少なくとも時々同期して移動されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1台の積載車両(1)は、前記保持デバイスを作動させることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記積載車両(1)は、共通のコントローラによって制御されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項13】
前記コントローラは、マスタ/スレーブ原理に基づいて動作することを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【外国語明細書】