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特開2023-129378海外送金処理方法、コンピュータ装置およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129378
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】海外送金処理方法、コンピュータ装置およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20230907BHJP
【FI】
G06Q20/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032201
(22)【出願日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0026516
(32)【優先日】2022-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン ミニョン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ジンウ
(72)【発明者】
【氏名】カン ユン シン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】アン ヘ ギョン
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA23
(57)【要約】
【課題】ポイントで海外送金を処理し、各国で発生する海外送金と海外受取を各国内で処理することができる、海外送金処理方法、コンピュータ装置およびコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】一実施形態に係る海外送金処理方法は、第1国の送金人から第2国の受取人への送金に関する送金情報を第1国の送金人の端末のそれぞれから受信する段階、第2国の第1送金人から第1国の第1受取人への第1送金に関する受取情報に基づいたポイント支給要請を第1受取人の端末から受信する段階、第2国のポイントサーバに第1送金に関する受取情報の確認を要請する段階、第2国のポイントサーバから第1送金に対する受取情報が確認されることに応答して、第1国の送金人のうちから第2送金人を選定する段階、および第2送金人のポイントのうちの少なくとも一部を第1受取人に支給してポイント支給要請を処理する段階を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1国のポイントサーバを実現するコンピュータ装置の海外送金処理方法であって、
前記コンピュータ装置が含む少なくとも1つのプロセッサにより、前記第1国の送金人から第2国の受取人への送金に関する送金情報を前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信する段階、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国の第1送金人から前記第1国の第1受取人への第1送金に関する受取情報に基づいたポイント支給要請を前記第1受取人の端末から受信する段階、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国のポイントサーバに前記第1送金に関する受取情報の確認を要請する段階、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国のポイントサーバから前記第1送金に関する受取情報が確認されることに応答して、前記第1国の送金人のうちから第2送金人を選定する段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2送金人のポイントのうちの少なくとも一部を前記第1受取人に支給して前記ポイント支給要請を処理する段階
を含む、海外送金処理方法。
【請求項2】
前記第2送金人を選定する段階は、
前記送金情報の送金額と前記第1送金に対する前記第1受取人の受取額の比較によって、前記第1国の送金人のうちから前記第2送金人を選定することを特徴とする、請求項1に記載の海外送金処理方法。
【請求項3】
前記第2送金人を選定する段階は、
前記第1国の送金人のうち、前記受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人を前記第2送金人として選定することを特徴とする、請求項2に記載の海外送金処理方法。
【請求項4】
前記第2送金人を選定する段階は、
前記第1国の送金人のうち、前記受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人を前記第2送金人として選定するが、前記第1国の送金人に前記受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人がいない場合、前記受取額未満の送金額を送金しようとする送金人を前記第2送金人として選定することを特徴とする、請求項2に記載の海外送金処理方法。
【請求項5】
前記第2送金人を選定する段階は、
前記送金情報に対応して前記第2国のポイントサーバから確認が要請された受取情報を確認する時刻順に、前記第1国の送金人のうちから前記第2送金人を選定することを特徴とする、請求項1に記載の海外送金処理方法。
【請求項6】
前記ポイント支給要請を処理する段階は、
前記第2送金人が前記第2国の第2受取人に送金しようとする送金額分のポイントを前記第2送金人のポイント残高から差し引き、当該差し引かれたポイント分だけ前記第1受取人のポイント残高が増加するようにすることを特徴とする、請求項1に記載の海外送金処理方法。
【請求項7】
前記ポイント支給要請を処理する段階は、
前記第1送金に対する前記第1受取人の受取額が前記送金額よりも大きい場合、前記受取額と前記送金額の差額分のポイントを新規発行して、前記第1受取人のポイント残高がより増加するようにすることを特徴とする、請求項6に記載の海外送金処理方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国の受取人の前記第2国のポイントサーバへのポイント支給要請にしたがい、前記第2国のポイントサーバから前記第2国の受取人のそれぞれに関する受取情報の確認の要請を受け取る段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信した送金情報に基づいて前記受取情報を確認し、確認結果を前記第2国のポイントサーバに送信する段階
をさらに含む、請求項1に記載の海外送金処理方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、予め設定された時間間隔ごとに、前記第2国のポイントサーバとポイントに対する相殺作業を処理する段階
をさらに含む、請求項1に記載の海外送金処理方法。
【請求項10】
請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の方法をコンピュータ装置に実行させるためのコンピュータプログラムが記録されている、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
第1国のポイントサーバを実現するコンピュータ装置であって、
前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第1国の送金人から第2国の受取人への送金に関する送金情報を前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信し、
前記第2国の第1送金人から前記第1国の第1受取人への第1送金に関する受取情報に基づいたポイント支給要請を前記第1受取人の端末から受信し、
前記第2国のポイントサーバに前記第1送金に関する受取情報の確認を要請し、
前記第2国のポイントサーバから前記第1送金に関する受取情報が確認されることに応答して、前記第1国の送金人のうちから第2送金人を選定し、
前記第2送金人のポイントのうちの少なくとも一部を前記第1受取人に支給して前記ポイント支給要請を処理すること
を特徴とする、コンピュータ装置。
【請求項12】
前記第2送金人を選定するために、前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記送金情報の送金額と前記第1送金に対する前記第1受取人の受取額の比較によって、前記第1国の送金人のうちから前記第2送金人を選定すること
を特徴とする、請求項11に記載のコンピュータ装置。
【請求項13】
前記ポイント支給要請を処理するために、前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第2送金人が第2国の第2受取人に送金しようとする送金額分のポイントを前記第2送金人のポイント残高から差し引き、前記差し引かれたポイント分だけ前記第1受取人のポイント残高が増加するようにすること
を特徴とする、請求項11に記載のコンピュータ装置。
【請求項14】
前記ポイント支給要請を処理するために、前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第1送金に対する前記第1受取人の受取額が前記送金額よりも大きい場合、前記受取額と前記送金額の差額分のポイントを新規発行して、前記第1受取人のポイント残高がより増加するようにすること
を特徴とする、請求項13に記載のコンピュータ装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサにより、
前記第2国の受取人の前記第2国のポイントサーバへのポイント支給要請にしたがい、前記第2国のポイントサーバから前記第2国の受取人のそれぞれに関する受取情報の確認の要請を受け取り、
前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信した送金情報に基づいて前記受取情報を確認し、確認結果を前記第2国のポイントサーバに送信すること
を特徴とする、請求項11に記載のコンピュータ装置。
【請求項16】
コンピュータ装置と結合して海外送金処理方法を前記コンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータ装置は、第1国のユーザの端末を含み、
前記海外送金処理方法は、
第2国の第1受取人に関する受取人情報および前記第1受取人に送金する送金額を含む送金情報を入力するためのユーザインタフェースを提供する段階、
前記ユーザインタフェースに入力された送金情報を前記第1国のポイントサーバに送信する段階、
前記ユーザの情報および前記送金額を含む第1受取情報を前記第1受取人の端末に送信する段階、
前記第2国の第2受取人から第2受取情報が受信される場合、前記第2受取情報に含まれる受取額に対するポイント支給要請を前記第1国のポイントサーバに送信する段階、および
前記第1国のポイントサーバからポイント積立に関する通知を受信して出力する段階
を含むことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項17】
前記第1国のポイントサーバは、
前記ポイント支給要請に応答して前記第2国のポイントサーバに前記第2受取情報に対する確認を要請し、
前記第2国のポイントサーバを通じて前記第2受取情報が確認されることに応答して、前記第1国の送金人のうちから1人の送金人を選定し、
前記選定された送金人のポイントを前記ユーザに支給して前記ポイント支給要請を処理し、
前記処理されたポイント支給要請によるポイント積立に関する通知を前記ユーザの端末に送信するように実現されること
を特徴とする、請求項16に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、海外送金処理方法、コンピュータ装置およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な海外送金は、銀行を利用する方式である。送金人は自身の取引銀行で海外送金のための書類を作成して両替をし、銀行はSWIFT(登録商標)を利用して受取人の銀行への送金を処理する。しかし、このような海外送金方式は、受取人に金額が入金されるまで2~3日程がかかる上に、高い手数料が発生するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1995517号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポイントで海外送金を処理し、各国で発生する海外送金と海外受取を各国内で処理することができる、海外送金処理方法、コンピュータ装置およびコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1国のポイントサーバを実現するコンピュータ装置の海外送金処理方法であって、前記コンピュータ装置が含む少なくとも1つのプロセッサにより、前記第1国の送金人から第2国の受取人への送金に関する送金情報を前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信する段階、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国の第1送金人から前記第1国の第1受取人への第1送金に関する受取情報に基づいたポイント支給要請を前記第1受取人の端末から受信する段階、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国のポイントサーバに前記第1送金に関する受取情報の確認を要請する段階、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国のポイントサーバから前記第1送金に関する受取情報が確認されることに応答して、前記第1国の送金人のうちから第2送金人を選定する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2送金人のポイントのうちの少なくとも一部を前記第1受取人に支給して前記ポイント支給要請を処理する段階を含む、海外送金処理方法を提供する。
【0006】
一側面によると、前記第2送金人を選定する段階は、前記送金情報の送金額と前記第1送金に対する前記第1受取人の受取額の比較によって、前記第1国の送金人のうちから前記第2送金人を選定することを特徴としてよい。
【0007】
他の側面によると、前記第2送金人を選定する段階は、前記第1国の送金人のうち、前記受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人を前記第2送金人として選定することを特徴としてよい。
【0008】
また他の側面によると、前記第2送金人を選定する段階は、前記第1国の送金人のうち、前記受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人を前記第2送金人として選定するが、前記第1国の送金人に前記受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人がいない場合、前記受取額未満の送金額を送金しようとする送金人を前記第2送金人として選定することを特徴としてよい。
【0009】
また他の側面によると、前記第2送金人を選定する段階は、前記送金情報に対応して前記第2国のポイントサーバから確認が要請された受取情報を確認する時刻順に、前記第1国の送金人のうちから前記第2送金人を選定することを特徴としてよい。
【0010】
また他の側面によると、前記ポイント支給要請を処理する段階は、前記第2送金人が前記第2国の第2受取人に送金しようとする送金額分のポイントを前記第2送金人のポイント残高から差し引き、前記差し引かれたポイント分だけ前記第1受取人のポイント残高が増加するようにすることを特徴としてよい。
【0011】
また他の側面によると、前記ポイント支給要請を処理する段階は、前記第1送金に対する前記第1受取人の受取額が前記送金額よりも大きい場合、前記受取額と前記送金額の差額分のポイントを新規発行して、前記第1受取人のポイント残高がより増加するようにすることを特徴としてよい。
【0012】
また他の側面によると、前記海外送金処理方法は、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第2国の受取人の前記第2国のポイントサーバへのポイント支給要請にしたがい、前記第2国のポイントサーバから前記第2国の受取人のそれぞれに関する受取情報の確認の要請を受け取る段階、および前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信した送金情報に基づいて前記受取情報を確認し、確認結果を前記第2国のポイントサーバに送信する段階をさらに含んでよい。
【0013】
また他の側面によると、前記海外送金処理方法は、前記少なくとも1つのプロセッサにより、予め設定された時間間隔ごとに、前記第2国のポイントサーバとポイントに対する相殺作業を処理する段階をさらに含んでよい。
【0014】
さらに他の側面によると、前記ポイントは、インスタントメッセージングサービスで使用されるポイントを含むことを特徴としてよい。
【0015】
コンピュータ装置と結合して前記方法をコンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを提供する。
【0016】
前記方法をコンピュータ装置に実行させるためのプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0017】
第1国のポイントサーバを実現するコンピュータ装置であって、前記コンピュータ装置で読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記第1国の送金人から第2国の受取人への送金に関する送金情報を前記第1国の送金人の端末のそれぞれから受信し、前記第2国の第1送金人から前記第1国の第1受取人への第1送金に関する受取情報に基づいたポイント支給要請を前記第1受取人の端末から受信し、前記第2国のポイントサーバに前記第1送金に関する受取情報の確認を要請し、前記第2国のポイントサーバから前記第1送金に関する受取情報が確認されることに応答して、前記第1国の送金人のうちから第2送金人を選定し、前記第2送金人のポイントのうちの少なくとも一部を前記第1受取人に支給して前記ポイント支給要請を処理することを特徴とする、コンピュータ装置を提供する。
【0018】
コンピュータ装置と結合して海外送金処理方法を前記コンピュータ装置に実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ装置は、第1国のユーザの端末を含み、前記海外送金処理方法は、第2国の第1受取人に関する受取人情報および前記第1受取人に送金する送金額を含む送金情報を入力するためのユーザインタフェースを提供する段階、前記ユーザインタフェースに入力された送金情報を前記第1国のポイントサーバに送信する段階、前記ユーザの情報および前記送金額を含む第1受取情報を前記第1受取人の端末に送信する段階、前記第2国の第2受取人から第2受取情報が受信される場合、前記第2受取情報に含まれる受取額に対するポイント支給要請を前記第1国のポイントサーバに送信する段階、および前記第1国のポイントサーバからポイント積立に関する通知を受信して出力する段階を含むことを特徴とする、コンピュータプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
ポイントで海外送金を処理するが、各国で発生する海外送金と海外受取を各国内で処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図2】本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。
図3】本発明の一実施形態における、海外送金過程の例を示した図である。
図4】本発明の一実施形態における、海外送金過程の他の例を示した図である。
図5】本発明の一実施形態における、ポイントサーバの海外送金処理方法の例を示したフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態における、ユーザ端末の海外送金処理方法の例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0022】
本発明の実施形態に係る海外送金処理システムは、少なくとも1つのコンピュータ装置によって実現されてよい。このとき、コンピュータ装置においては、本発明の一実施形態に係るコンピュータプログラムがインストールされて実行されてよく、コンピュータ装置は、実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがって本発明の実施形態に係る海外送金処理方法を実行してよい。上述したコンピュータプログラムは、コンピュータ装置と結合して海外送金処理方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が図1のように限定されることはない。また、図1のネットワーク環境は、本実施形態に適用可能な環境のうちの一例を説明したものに過ぎず、本実施形態に適用可能な環境が図1のネットワーク環境に限定されることはない。
【0024】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータ装置によって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(Personal Computer)、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレットなどがある。一例として、図1では、電子機器110の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器110は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信することができる多様な物理的なコンピュータ装置のうちの1つを意味してよい。
【0025】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、CAN(Campus Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、BBN(BroadBand Network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0026】
サーバ150、160のそれぞれは、複数の電子機器110、120、130、140とネットワーク170を介して通信し、命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する1つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ150は、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140にサービス(一例として、インスタントメッセージングサービス、取引(一例として、送金)サービス、決済サービス、仮想取引所サービス、リスクモニタリングサービス、ゲームサービス、グループ通話サービス(または、音声会議サービス)、メッセージングサービス、メールサービス、ソーシャルネットワークサービス、地図サービス、翻訳サービス、検索サービス、および/またはコンテンツ提供サービスなど)を提供するシステムであってよい。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。上述した複数の電子機器110、120、130、140のそれぞれやサーバ150、160のそれぞれは、図2に示したコンピュータ装置200によって実現されてよい。
【0028】
このようなコンピュータ装置200は、図2に示すように、メモリ210、プロセッサ220、通信インタフェース230、および入力/出力インタフェース240を含んでよい。メモリ210は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ210とは区分される別の永続的記録装置としてコンピュータ装置200に含まれてもよい。また、メモリ210には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ210とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリ210にロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピードライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信インタフェース230を通じてメモリ210にロードされてもよい。例えば、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク170を介して受信されるファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいてコンピュータ装置200のメモリ210にロードされてよい。
【0029】
プロセッサ220は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ210または通信インタフェース230によって、プロセッサ220に提供されてよい。例えば、プロセッサ220は、メモリ210のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0030】
通信インタフェース230は、ネットワーク170を介してコンピュータ装置200が他の装置(一例として、上述した記録装置)と互いに通信するための機能を提供してよい。一例として、コンピュータ装置200のプロセッサ220がメモリ210のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求や命令、データ、ファイルなどが、通信インタフェース230の制御にしたがってネットワーク170を介して他の装置に伝達されてよい。これとは逆に、他の装置からの信号や命令、データ、ファイルなどが、ネットワーク170を経てコンピュータ装置200の通信インタフェース230を通じてコンピュータ装置200に受信されてよい。通信インタフェース230を通じて受信された信号や命令、データなどは、プロセッサ220やメモリ210に伝達されてよく、ファイルなどは、コンピュータ装置200がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0031】
入力/出力インタフェース240は、入力/出力装置250とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、マイク、キーボード、またはマウスなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース240は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置250のうちの少なくとも1つは、コンピュータ装置200と1つの装置で構成されてもよい。例えば、スマートフォンのように、タッチスクリーン、マイク、スピーカなどがコンピュータ装置200に含まれた形態で実現されてよい。
【0032】
また、他の実施形態において、コンピュータ装置200は、図2の構成要素よりも少ないか多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、コンピュータ装置200は、上述した入力/出力装置250のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。
【0033】
図3は、本発明の一実施形態における、海外送金過程の例を示した図である。図3は、第1国と第2国の間の送金を処理する過程の例を示している。図3では、第1国の送金人端末310、第1国のポイントサーバ320、第2国のポイントサーバ330、および第2国の受取人端末340を示しており、第1国の送金人端末310のユーザである第1国の送金人が第2国の受取人端末340のユーザである第2国の受取人に海外送金をしようとしている状況である。
【0034】
第1国の送金人端末310は、送金人端末310にインストールされて実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがい、第1国の送金人に、海外送金のための受取人情報および送金ポイントを入力するためのユーザインタフェースを提供してよい。このとき、第1国の送金人端末310は、ユーザインタフェースを通じて、第1国の送金人から受取人情報および送金ポイントの入力351を受け取ってよい。ここで、受取人情報は、第2国の受取人に関する情報を含んでよい。例えば、送金ポイントは、インスタントメッセージングサービスで使用されるポイントを含んでよく、受取人情報は、当該インスタントメッセージングサービスにおける第2国の受取人の識別子を含んでよい。より具体的な例として、第1国の送金人は、インスタントメッセージングサービスのアプリケーションが提供する友達リストから第2国の受取人を選択した後、送金ポイントを入力する方式により、受取人情報と送金ポイントを含む送金情報を入力してよい。
【0035】
また、第1国の送金人端末310は、入力された送金情報を第1国のポイントサーバ320に伝達してよく(352)、第1国の送金人の情報と送金ポイントを含む受取情報を第2国の受取人端末340に伝達してよい(353)。一例として、第1国の送金人の情報は、インスタントメッセージングサービスにおける第1国の送金人の識別子を含んでよい。
【0036】
一方、送金情報が伝達された第1国のポイントサーバ320は、第1国の送金人のポイント残高から送金ポイント分のポイントを差し引いてよく(354)、差し引かれたポイント分だけ第1国のポイントサーバ320のポイント残高が増加するようにしてよい(355)。
【0037】
また、受取情報を受信した第2国の受取人端末340は、受取情報に含まれる送金ポイントの支給を第2国のポイントサーバ330に要請してよい(356)。この場合、第2国のポイントサーバ330は、第1国のポイントサーバ320に受取情報の確認を要請してよい(357)。例えば、第2国のポイントサーバ330が、第1国の送金人が第2国の受取人に送金ポイントの伝達を要請したかを確認してよい。このとき、第1国のポイントサーバ320は、伝達された送金情報に基づいて、第1国の送金人が第2国の受取人に送金ポイントの伝達を要請したことを確認してよい。このような受取情報が確認される場合、第1国のポイントサーバ320は、受取情報確認結果を第2国のポイントサーバ330に送信してよい(358)。
【0038】
第2国のポイントサーバ330は、受取情報が確認されることにより、第2国の受取人にポイントを支給するための過程を実行してよい。このとき、第2国のポイントサーバ330は、先ず、第2国の送金人を選定してよく(359)、選定された第2国の送金人の送金ポイントで受取人のポイントを支給してよい(360)。一例として、第2国のポイントサーバ330は、受取情報に含まれる送金ポイントと同等の送金ポイントを送金しようとする第2国の送金人を選定してよい。この場合、第2国の送金人の送金ポイント(一例として、第2国の送金人のポイント残高から差し引かれたポイント)がそのまま第2国の受取人に支給(一例として、第2国の受取人のポイント残高を増加)されてよい。言い換えれば、第2国のポイントサーバ330は、第1国と第2国の間の海外送金を、まるで第2国の送金人と第2国の受取人間のP2P(Peer to Peer)によるポイント伝達のように処理することができるのである。
【0039】
一方、送金人が多く存在したとしても、受取情報に含まれる送金ポイント(受取額)と同等の送金ポイント(送金額)を送金しようとする第2国の送金人が存在しないこともある。この場合、第2国のポイントサーバ330は、受取額未満の送金額を送金しようとする第2国の送金人を選定してよい。このとき、受取額と送金額の差額分のポイントが、第2国の受取人に未払いとなる。この場合、第2国のポイントサーバ330は、受取額と送金額の差額分のポイントを内部的に新規発行して第2国の受取人に支給してよい。また他の例として、第2国のポイントサーバ330は、受取額を超える送金額を送金しようとする第2国の送金人を選定してもよい。この場合、第2国のポイントサーバ330は、第2国の送金人の送金ポイントのうち、受取額分は第2国の受取人に支給し、受取額と送金額の差額分のポイントは第2国ポイントサーバのポイントとして残高を増加させてよい。
【0040】
第2国の受取人に送金ポイントがすべて支給された後、第2国のポイントサーバ330は、第2国の受取人端末340にポイント積立を通報してよい(361)。第2国の受取人は、必要に応じて、積立ポイントを第2国の通貨で引き出して(362)使用してよい。ポイントと各国通貨の交換は当該国内の問題であるため、送金人と受取人は、ポイントと通貨の交換過程の交換率に関しては考慮の対象となるが、送金過程で各国為替を考慮せずに海外送金を処理することができるようになる。
【0041】
また、上述したように、実質的なポイントの移動は各国内でP2P形態によってなされるため、送金にかかる時間を画期的に減らすことができるようになる。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態における、海外送金過程の他の例を示した図である。図4は、第1受取人端末410、第1送金人端末420、第1国のポイントサーバ430、第2国のポイントサーバ440、第2受取人端末450、および第2送金人端末460を示している。このとき、第1受取人端末410、第1送金人端末420、および第1国のポイントサーバ430は第1国に、第2国のポイントサーバ440、第2受取人端末450、および第2送金人端末460は第2国に属していると仮定する。このとき、第1国の第1送金人端末420のユーザである第1送金人Aが第2国の第2受取人端末450のユーザである第2受取人Dに海外送金をし、第2国の第2送金人端末460のユーザである第2送金人Cが第1国の第1受取人端末410のユーザである第1受取人Bに海外送金をする状況を仮定する。
【0043】
第1国の第1送金人端末420は、第1送金人端末420にインストールされて実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがい、第1送金人Aに、海外送金のための受取人情報および送金ポイントを入力するためのユーザインタフェースを提供してよい。このとき、第1送金人端末420は、ユーザインタフェースを通じて、第1送金人Aから受取人情報および送金ポイントの入力を受け取ってよい(471)。ここで、受取人情報は、第2国の第2受取人Dに関する情報を含んでよい。例えば、送金ポイントは、インスタントメッセージングサービスで使用されるポイントを含んでよく、受取人情報は、当該インスタントメッセージングサービスにおける第2受取人Dの識別子を含んでよい。より具体的な例として、第1送金人Aは、インスタントメッセージングサービスのアプリケーションが提供する友達リストから第2受取人Dを選択した後、送金ポイントを入力する方式により、受取人情報と送金ポイントを含む第1送金情報を入力してよい。
【0044】
また、第1送金人端末420は、入力された第1送金情報を第1国のポイントサーバ430に伝達してよく(472)、第1送金人Aの情報と送金ポイントを含む第1受取情報を第2受取人端末450に伝達してよい(473)。一例として、第1送金人Aの情報は、インスタントメッセージングサービスにおける第1送金人Aの識別子を含んでよい。
【0045】
同様に、第2国の第2送金人端末460は、第2送金人端末460においてインストールされて実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがい、第2送金人Cに、海外送金のための受取人情報および送金ポイントを入力するためのユーザインタフェースを提供してよい。このとき、第2送金人端末460は、ユーザインタフェースを通じて、第2送金人Cから受取人情報および送金ポイントの入力を受け取ってよい(474)。ここで、受取人情報は、第1国の第1受取人Bに関する情報を含んでよい。例えば、送金ポイントは、インスタントメッセージングサービスで使用されるポイントを含んでよく、受取人情報は、当該インスタントメッセージングサービスにおける第1受取人Bの識別子を含んでよい。より具体的な例として、第2送金人Cは、インスタントメッセージングサービスのアプリケーションが提供する友達リストから第1受取人Bを選択した後、送金ポイントを入力する方式により、受取人情報と送金ポイントを含む第2送金情報を入力してよい。
【0046】
また、第2送金人端末460は、入力された第2送金情報を第2国のポイントサーバ440に伝達してよく(475)、第2送金人Cの情報と送金ポイントを含む第2受取情報を第1受取人端末410に伝達してよい(476)。一例として、第2送金人Cの情報は、インスタントメッセージングサービスにおける第2送金人Cの識別子を含んでよい。
【0047】
また、第1受取情報を受信した第2受取人端末450は、第1受取情報に含まれる送金ポイントの支給を第2国のポイントサーバ440に要請してよい(477)。この場合、第2国のポイントサーバ440は、第1国のポイントサーバ430に第1受取情報の確認を要請してよい。例えば、第2国のポイントサーバ440は、第1送金人Aが第2受取人Dに送金ポイントの伝達を要請したかを確認してよい。このとき、第1国のポイントサーバ430は、伝達された第1送金情報に基づいて、第1送金人Aが第2受取人Dに送金ポイントの伝達を要請したことを確認してよい。このような第1受取情報が確認される場合、第1国のポイントサーバ430は、受取情報確認結果を第2国のポイントサーバ440に送信してよい。
【0048】
同様に、第2受取情報を受信した第1受取人端末410は、第2受取情報に含まれる送金ポイントの支給を第1国のポイントサーバ430に要請してよい(478)。この場合、第1国のポイントサーバ430は、第2国のポイントサーバ440に第2受取情報の確認を要請してよい。例えば、第1国のポイントサーバ430は、第2送金人Cが第1受取人Bに送金ポイントの伝達を要請したかを確認してよい。このとき、第2国のポイントサーバ440は、伝達された第2送金情報に基づいて、第2送金人Cが第1受取人Bに送金ポイントの伝達を要請したことを確認してよい。このような第2受取情報が確認される場合、第2国のポイントサーバ440は、受取情報確認結果を第1国のポイントサーバ430に送信してよい。
【0049】
第1受取情報が確認されることにより、第2国のポイントサーバ440は、第2送金人Cが送った送金ポイントを第2受取人Dに支給してよい。一例として、第2送金人Cのポイント残高から差し引かれたポイント分だけ、第2受取人Dのポイント残高が増加するようにしてよい。図4の実施形態では、第2受取人Dに支給するポイントと同等のポイントを送金しようとする送金人として第2送金人Cが選定された例を示している。同等のポイントを送金しようとする第2国の送金人が存在しない場合には、受取額未満の金額を送金しようとする第2国の送金人が選定され、受取額と送金額の差額分のポイントは、第2国のポイントサーバ440によって新規発行されて第2受取人Dに追加で支給されてよい。また他の例として、第2受取人Dに支給するポイントよりも大きいポイントを送金しようとする送金人として第2送金人Cが選定されることもある。この場合、第2国のポイントサーバ440は、第2送金人Cが送る送金ポイントのうちの一部である、第2受取人Dが受け取る分だけのポイントを第2受取人Dに支給し、第2送金人Cが送る送金ポイントのうちの残りのポイント分だけ、第2国のポイントサーバ440のポイント残高が増加するようにしてよい。
【0050】
同様に、第2受取情報が確認されることにより、第1国のポイントサーバ430は、第1送金人Aが送る送金ポイントを第1受取人Bに支給してよい。一例として、第1送金人Aのポイント残高から差し引かれたポイント分だけ、第1受取人Bのポイント残高が増加するようにしてよい。図4の実施形態では、第1受取人Bに支給するポイントと同等のポイントを送金しようとする送金人として第1送金人Aが選定された例を示している。同等のポイントを送金しようとする第1国の送金人が存在しない場合には、受取額未満の金額を送金しようとする第1国の送金人が選定され、受取額と送金額の差額分のポイントは、第1国のポイントサーバ430によって新規発行されて第1受取人Bに追加で支給されてよい。また他の例として、第1受取人Bに支給するポイントよりも大きいポイントを送金しようとする送金人として第1送金人Aが選定されることもある。この場合、第2国のポイントサーバ440は、第1送金人Aが送る送金ポイントのうちの一部である、第1受取人Bが受け取る分だけのポイントを第1受取人Bに支給し、第1送金人Aが送る送金ポイントのうちの残りポイント分だけ、第1国のポイントサーバ430のポイント残高が増加するようにしてよい。
【0051】
この後、第2国のポイントサーバ440は、第2受取人端末450にポイント積立を通報してよく(481)、第1国のポイントサーバ430は、第1受取人端末410にポイント積立を通報してよい(482)。
【0052】
一定の時間を周期とし、第1国のポイントサーバ430と第2国のポイントサーバ440の間で相殺作業(483)が行われてよい。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態における、ポイントサーバの海外送金処理方法の例を示したフローチャートである。本実施形態に係る海外送金処理方法は、第1国のポイントサーバを実現するコンピュータ装置200によって実行されてよい。このとき、コンピュータ装置200のプロセッサ220は、メモリ210が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのコンピュータプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ220は、コンピュータ装置200に記録されたコードが提供する制御命令にしたがってコンピュータ装置200が図5の方法に含まれる段階510から560を実行するようにコンピュータ装置200を制御してよい。
【0054】
段階510で、コンピュータ装置200は、第1国の複数の送金人から第2国の複数の受取人への送金に関する送金情報を第1国の複数の送金人の端末のそれぞれから受信してよい。送金情報は、対応する受取人情報と送金額を含んでよい。ここで、送金額はポイントの形態で入力されてよく、ポイントはインスタントメッセージングサービスで使用されるポイントを含んでよい。また、このポイントは、仮想または現実通貨の価値に対応するポイントを含んでよい。
【0055】
段階520で、コンピュータ装置200は、第2国の第1送金人から第1国の第1受取人への第1送金に関する受取情報に基づいたポイント支給要請を第1受取人の端末から受信してよい。第2国の第1送金人の端末は、第2国のポイントサーバに第1送金に関する送金情報を送信してよく、第1受取人の端末に第1送金に関する受取情報を送信してよい。この場合、第1受取人の端末は、受取情報に基づいて、第1国のポイントサーバにポイントの支給を要請してよい。このとき、ポイント支給要請は、第1受取人に関する情報と第1送金に関する受取情報を含んでよい。
【0056】
段階530で、コンピュータ装置200は、第2国のポイントサーバに第1送金に関する受取情報の確認を要請してよい。この場合、第2国のポイントサーバは、ポイント支給を要請した第1受取人の情報、受取情報に含まれた第1送金人の情報、および受取額を取得し、それぞれを第2国の第1送金人が送信した送金情報の第1受取人の情報、第1送金人の情報、および送金額と比較することにより、第1国のポイントサーバに第1送金に関する受取情報を確認できるようにしてよい。
【0057】
一方、これと同様に、第1国の複数の送金人の端末は、第2国の複数の受取人の端末にそれぞれ受取情報を送信してよく、これにより、第2国の複数の受取人の端末が第2国のポイントサーバにポイント支給を要請してよい。この場合、第2国のポイントサーバは、ポイント支給のそれぞれに対して対応する受取情報の確認を要請してよい。言い換えれば、コンピュータ装置200は、第2国のポイントサーバから第2国の複数の受取人のそれぞれに関する受取情報の確認の要請を受け取ってよく、第1国の複数の送金人の端末のそれぞれから受信した送金情報に基づいて受取情報を確認し、確認結果を第2国のポイントサーバに送信してよい。
【0058】
段階540で、コンピュータ装置200は、第2国のポイントサーバから第1送金に関する受取情報が確認されることに応答して、第1国の複数の送金人のうちから第2送金人を選定してよい。このとき、コンピュータ装置200は、送金情報の送金額と第1送金に対する第1受取人の受取額を比較して、第1国の複数の送金人のうちから第2送金人を選定してよい。例えば、コンピュータ装置200は、第1国の複数の送金人のうち、受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人を第2送金人として選定してよい。ただし、上述したように、受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人がいない場合もある。この場合、コンピュータ装置200は、受取額未満または超過の送金額を送金しようとする送金人を第2送金人として選定してよい。他の実施形態として、コンピュータ装置200は、段階510で受信した送金情報に対応して第2国のポイントサーバから確認の要請がなされた受取情報を確認する時刻順に、第1国の複数の送金人のうちから第2送金人を選定してもよい。第1国の複数の送金人の端末は、第1国のポイントサーバに送金情報を伝達するだけでなく、第2国の受取人の端末にも受取情報を伝達する。このとき、第2国の複数の受取人の端末のそれぞれは、第2国のポイントサーバにポイント支給を要請してよく、これにより、第2国のポイントサーバは、第1国のポイントサーバに受取情報の確認を要請してよい。このとき、第1国のポイントサーバを実現するコンピュータ装置200は、このような受取情報を確認する時刻順に、第1国の複数の送金人のうちから第2送金人を選定してよい。
【0059】
段階550で、コンピュータ装置200は、第2送金人のポイントの少なくとも一部を第1受取人に支給してポイント支給要請を処理してよい。例えば、コンピュータ装置200は、第2送金人が第2国の第2受取人に送金しようとする送金額分のポイントを第2送金人のポイント残高から差し引き、差し引かれたポイント分だけ第1受取人のポイント残高を増加するようにする方式によってポイント支給要請を処理してよい。受取額と同等の送金額を送金しようとする送金人を第2送金人として選定した場合、第2送金人の差し引かれたポイントは受取額と同等であるため、第1国での第2送金人の送金と第1受取人の受取の両方が達成となる。受取額未満の送金額を送金しようとする送金人が第2送金人として選定された場合、言い換えれば、第1送金に対する第1受取人の受取額が送金額よりも大きい場合、コンピュータ装置200は、受取額と送金額の差額分のポイントを新規発行して第1受取人のポイント残高がより増加するようにしてよい。受取額超過の送金額を送金しようとする送金人が第2送金人として選定された場合、言い換えれば、第1送金に対する第1受取人の受取額が送金額よりも小さい場合、コンピュータ装置200は、受取額と送金額の差額分のポイントだけコンピュータ装置200のポイント残高が増加するようにしてよい。コンピュータ装置200のポイント残高とは、コンピュータ装置200と関連するポイント口座の残高を意味してよい。
【0060】
段階560で、コンピュータ装置200は、予め設定された時間間隔ごとに、第2国のポイントサーバとポイントに対する相殺作業を処理してよい。このようにポイントを利用して海外送金を行うことで、内部的に同国内の送金人と受取人がP2P形態でポイント伝達を行うように海外送金を処理することができ、送金トランザクションの完了にかかる時間を減らすことができる。実施形態によって、コンピュータ装置200は、特定のイベントの発生時に、第2国のポイントサーバとポイントに対する相殺作業を処理してもよい。例えば、管理者の要請イベント、追加で発行されたポイントが予め設定されたポイントを超過するイベント、などが相殺作業の処理のトリガーとなってよい。
【0061】
図6は、本発明の一実施形態における、ユーザ端末の海外送金処理方法の例を示したフローチャートである。本実施形態に係る海外送金処理方法は、ユーザ端末を実現するコンピュータ装置200によって実行されてよい。このとき、コンピュータ装置200のプロセッサ220は、メモリ210が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのコンピュータプログラムのコードとによる制御命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサ220は、コンピュータ装置200に記録されたコードが提供する制御命令にしたがってコンピュータ装置200が図6の方法に含まれる段階610から650を実行するようにコンピュータ装置200を制御してよい。
【0062】
段階610で、コンピュータ装置200は、第2国の第1受取人に関する受取人情報および第1受取人に送金する送金額を含む送金情報を入力するためのユーザインタフェースを提供してよい。例えば、コンピュータ装置200においては、上述したコンピュータプログラムであるインスタントメッセージングサービスのアプリケーションがインストールされて実行されてよく、このようなアプリケーションのコードによる制御命令にしたがい、上述したユーザインタフェースを第1国の第1送金人であるユーザに提供してよい。また、送金額とは、このようなインスタントメッセージングサービスで使用されるポイントでの送金量を意味してよい。
【0063】
段階620で、コンピュータ装置200は、ユーザインタフェースに入力された送金情報を第1国のポイントサーバに送信してよい。上述したように、送金情報は、第2国の第1受取人に関する受取人情報および第1受取人に送金する送金額を含んでよい。
【0064】
段階630で、コンピュータ装置200は、ユーザ情報および送金額を含む第1受取情報を第1受取人の端末に送信してよい。ここで、ユーザ情報は、コンピュータ装置200のユーザの情報であり、ここでのユーザは第1送金人を意味してよい。
【0065】
第1受取情報は、第1受取人が第2国のポイントサーバにポイント支給を要請するのに利用されてよく、第2国のポイントサーバは、第1国のポイントサーバに第1受取情報の確認を要請してよい。このとき、第1国のポイントサーバは、コンピュータ装置200が段階620で送信した送金情報に基づいて第1受取情報を確認してよい。
【0066】
段階610から630が、ユーザ端末が送金人の端末として動作する場合の動作を示す反面、段階640から650は、ユーザ端末が受取人の端末として動作する場合の動作を示してよい。
【0067】
段階640で、コンピュータ装置200は、第2国の第2受取人から第2受取情報が受信される場合、第2受取情報に含まれる受取額に対するポイント支給要請を第1国のポイントサーバに送信してよい。上述したように、第1国のポイントサーバは、ポイント支給要請に応答して、第2国のポイントサーバに第2受取情報に対する確認を要請し、第2国のポイントサーバを通じて第2受取情報が確認されることに応答して、第1国の複数の送金人のうちから1人の送金人を選定してよい。また、第1国のポイントサーバは、選定された送金人のポイントをユーザに支給してポイント支給要請を処理し、処理されたポイント支給要請によるポイント積立に関する通知をユーザの端末に送信してよい。
【0068】
段階650で、コンピュータ装置200は、第1国のポイントサーバからポイント積立に関する通知を受信して出力してよい。
【0069】
このように、ユーザ端末においてインストールされて実行されるコンピュータプログラム(一例として、インスタントメッセージングサービスのためのアプリケーション)は、当該ユーザ端末が送金人端末として動作するための機能と受取人端末として動作するための機能をそれぞれ提供することができる。
【0070】
このように、本発明の実施形態によると、ポイントで海外送金を処理し、各国で発生する海外送金と海外受取を各国内で処理することができる。
【0071】
上述したシステムまたは装置は、ハードウェア構成要素、またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(Arithmetic Logic Unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLU(Programmable Logic Unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者であれば、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0072】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0073】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。前記コンピュータで読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。プログラム命令の例は、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0074】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0075】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0076】
310:第1国の送金人端末
320:第1国のポイントサーバ
330:第2国のポイントサーバ
340:第2国の受取人端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6