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特開2023-129382折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129382
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/072 20060101AFI20230907BHJP
   B60R 1/06 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
B60R1/072
B60R1/06 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032343
(22)【出願日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】22382202
(32)【優先日】2022-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】517089662
【氏名又は名称】フィコミロース, エセ. ア. ウ.
【氏名又は名称原語表記】Ficomirrors, S.A.U.
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(74)【代理人】
【識別番号】100192533
【弁理士】
【氏名又は名称】奈良 如紘
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・ブラボー・コルバチョ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ロペス・ガレラ
【テーマコード(参考)】
3D053
【Fターム(参考)】
3D053FF03
3D053GG06
3D053GG12
3D053KK02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】既知のバックミラーシステムでは、好ましくないほど複雑で高価である。上記の問題を少なくとも部分的に克服する改良型バックミラーシステムを提供する。
【解決手段】折り畳み式アクチュエータカバーアセンブリ(100)は、少なくとも、第1平面(P1)にある第1カバー部品(110)を車両本体部に対して回転させるための第1駆動機構を受けるための第1受け部(120)を有する第1カバー部品(110)と、リアビューシステムのミラー面を取り付けるための第2平面(P2)における第2カバー部品(130)と、を備える。第1平面(P1)は、第2平面(P2)に対して70゜-110゜の角度を有する。第2カバー部品(130)は、第1カバー部品(110)の延長部として構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1平面(P1)に配置された第1カバー部品(110)であって、前記第1カバー部品(110)を車両の本体部(10)に対して回転させるための第1駆動機構を受けるための第1受け部(120)を有する前記第1カバー部品(110)と、
リアビューシステム(150)のミラー面(190)を取り付けるための第2平面(P2)に配置された第2カバー部品(130)と、
を備え、
前記第1平面(P1)が前記第2平面(P2)に対して70°-110°の角度で配置され、
前記第2カバー部品(130)が前記第1カバー部品(110)の延長部として構成される、
折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記第1平面(P1)が地面に対して±20゜の角度で傾斜している、
請求項1に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記第1カバー部品(110)および前記第2カバー部品(130)が互いに一体的に形成されている、
請求項1または2に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記第1カバー部品(110)が前記第2カバー部品(130)に取り外し可能に取り付けられている、
請求項1または2に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記第1カバー部品(110)が上部アクチュエータカバー(110a)および下部アクチュエータカバー(110b)を含み、
前記上部アクチュエータカバー(110a)および前記第2カバー部品(130)が一体的に形成されている、
請求項1に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記第1カバー部品(110)が上部アクチュエータカバー(110a)および下部アクチュエータカバー(110b)を含み、
前記第2カバー部品(130)が前記上部アクチュエータカバー(110a)に取り外し可能に取り付けられている、
請求項1に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記上部アクチュエータカバー(110a)が前記第2カバー部品(130)の中央部分から延びて配置されている、
請求項5または6に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記上部アクチュエータカバー(110a)が前記第2カバー部品(130)の前記中央部分から30mm未満で延びて配置されている、
請求項7に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記第2カバー部品(130)が前記リアビューシステム(150)の前記ミラー面(190)を駆動するための第2駆動機構を受け入れるための第2受け部(140)を有する、
請求項1に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記第1の平面(P1)が前記第2平面(P2)に対して垂直である、
請求項1に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記第2アクチュエータカバー(130)と前記上部アクチュエータカバー(110a)との上下寸法の関係が150%を超える、
請求項1に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項12】
前記車両の横方向(x)に沿った前記上部アクチュエータカバー(110a)の長手方向寸法が、前記車両の前記横方向(x)に沿った前記下部アクチュエータカバー(110b)の長手方向寸法よりも、前記車両の外側に向かって大きくなっている、
請求項5に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項13】
前記第2カバー部品(130)が実質的に円形である、
請求項1、2、5、6、9、10、11、または12の何れか1項に記載の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)。
【請求項14】
前記車両の前記本体部(10)から突出する脚部(155)と、
前記ミラー面(190)を含む前記脚部(155)に取り付けられたリアビューミラーヘッド(160)と、
請求項1に記載の前記折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(100)と、
を備え、
前記第1カバー部品(110)および前記第2カバー部品(130)の少なくとも1つが、前記リアビューミラーヘッド(160)を前記脚部(155)に対して回転するように取り付けられ、
前記ミラー面(190)が前記第2カバー部品(130)に取り付けられている、
自動車用リアビューミラーシステム(150)。
【請求項15】
前記第1駆動機構、および、前記ミラー面(190)を駆動するための第2駆動機構が、互いに独立して動作するように構成されている、
請求項14に記載の自動車用リアビューミラーシステム(150)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ(folding actuator cover assembly)と、その折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリを含む自動車用のバックミラーシステム(rear-view mirror system)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(背景)
バックミラーシステム(リアビューミラーシステム)は、車両の外側固定部分に枢動可能に取り付けられた取付アセンブリまたはウィングレット(winglet)と、取付アセンブリに角運動(angular movement)可能に取り付けられた反射部材と、を備える。
【0003】
車両が駐車されているときに保護目的で取付アセンブリが内側に折り畳まれる非ドライブポジションと車両が走行するときに取付アセンブリが車両から外側に突出するドライブポジションとの間でウィングレットを回転駆動させる電気モータからなる駆動手段を含むように、ウィングレットアクチュエータが提供される。
【0004】
車両内から反射部材の向きを調整するために、反射部材アクチュエータも提供される。
【0005】
公知であるUS6981774の車両用のバックミラーシステムにおいて、反射部材アクチュエータは、反射部材を第1軸で枢動させるための第1駆動手段と、反射部材を第1軸に垂直な第2軸で枢動させるための第2駆動手段と、を備える。単一の回転駆動モータ装置を含む制御手段は、第1駆動手段および第2駆動手段を選択的に作動させるために設けられる。
【0006】
これまでのところ、既知のバックミラーシステムでは、好ましくないほど複雑で高価であることが示された。上記の問題を少なくとも部分的に克服する改良型バックミラーシステムの必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0007】
(概要)
上記の欠点は、重要な利点と利益も得られる、本発明の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリおよび本発明の車両用バックミラーシステムによって克服される。
【0008】
本発明の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリは、少なくとも第1カバー部品と第2カバー部品とを含む。1例では、第1カバー部品は、第2カバー部品に取り外し可能に取り付けられてもよいが、第1カバー部品と第2カバー部品とが互いに一体的に形成されていることが想定される。
【0009】
第1カバー部材は、上部アクチュエータカバーと下部アクチュエータカバーと含んでもよい。本明細書において、上部および下部とは、アクチュエータカバーが車両に装着されたときの車両に対する位置を意味する。第1カバー部品、特に、上部アクチュエータカバーは、第1平面に配置される。第1カバー部品は、第1カバー部品を車体部分に対して回転させる第1駆動機構を受け入るための第1受け部を有する。上部アクチュエータカバーと下部アクチュエータカバーとは、車両本体部に対して一緒に回転させられてもよい。
【0010】
第2カバー部品は、第2平面に配置される。第2カバー部品は、例えば、ミラー面調整器を使用して、ミラー面(mirror pane)を直接的または間接的に取り付けるために、構成される。
【0011】
本発明の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリの重要な特徴によれば、上記第1平面は、上記第2平面に対して70゜-110゜の角度で配置される。第1平面は、第2平面に対して垂直であることが好ましい場合がある。さらに、第1平面は、車両に作動可能に設置されたリアビューシステムと共に使用する時に、地面に対して±20゜の角度で傾斜しもよい。
【0012】
本発明の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリの別の重要な特徴によれば、上述の第2カバー部品は、上部カバー部品および下部カバー部品の少なくとも一方の延長部として構成される。前記延長部は、例えば、機能的要素を支持するためのものであってよい。前記機能的要素は、特定の機能を果たすことを意図した任意の要素であってよく、例えば、ミラー面、ビデオカメラ、フォトカメラ、ライト、ウィンカ、レーダ、LIDAR、センサ、アクチュエータ(例えばミラー面調整アクチュエータ)などの電気装置であってもよい。延長部は、上カバー部品および下カバー部品の少なくとも一方と一体的に形成されてもよく、それらと着脱可能に形成されてもよい。また、延長部は、例えば、上部アクチュエータカバーと一体的に形成されてもよく、これと着脱可能に形成されてもよい。前記延長部は、前記駆動手段を囲むことなく、前記機能要素を受け入れる機能を果たすように構成されてもよい。
【0013】
好ましくは、上部アクチュエータカバーは、第2カバー部品の中央部分から突出して配置される。特に、上部アクチュエータカバーは、第2カバー部品の中央部分から30mm未満延在して配置されてもよい。本明細書において、第2カバー部品から延びて配置された第1カバー部品は、第2カバー部品の端から取得される延在長さを意味する。
【0014】
第2カバー部品は、リアビューシステムのミラー面を駆動するためのミラー面調整器としての第2駆動機構を受け入れるための第2受け部を有してもよい。
【0015】
第2カバー部品は、実質的に円形状であってもよい。例えば、第2カバー部品の直径は、60mm-100mmであってもよい。
【0016】
本発明の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリの有利な特徴によれば、車両上に配置されたとき、第1カバー部品の第1寸法は、車両の実質的に横方向に沿って外側に向かって延在してもよい。車両の実質的な横方向に沿った上部アクチュエータカバーの長さは、例えば60mm-100mmであってよく、80mmであることが好ましい。また、上部アクチュエータカバーの第2寸法が、車両の上下方向に沿って20mm-40mm延びていることも有利である。また、上部アクチュエータカバーの車両の長手方向に沿った長さは、例えば60mm-100mmであってよく、80mmであることが好ましい。
【0017】
車両の実質的に横方向に沿って車両の外側に向かう、第2カバー部品を伴う上部アクチュエータカバーの長手方向の寸法は、下部アクチュエータカバーの車両の同じ横方向に沿った長手方向の寸法よりも大きい。
【0018】
本明細書において、車両の長手方向とは、車両の進行方向を指し、車両の横方向とは、車両の進行方向に対して垂直に延びる方向を指す。また、本明細書において、車両の上下方向とは、地面に対して垂直に延びる方向を意味する。部品の長手方向の寸法(縦寸法)とは、その部品の長さを意味する。
【0019】
上部アクチュエータカバーと下部アクチュエータカバーとを互いに取り付けるための結合装置が、折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリにさらに設けられてもよい。
【0020】
折りたたみ式アクチュエータは、上部アクチュエータカバーと平行に配置されるシャフトを駆動するためのモータを含むことができる。しかしながら、他のタイプの駆動手段を想定してもよい。
【0021】
また、本明細書では、自動車用のバックミラーシステムも開示する。本バックミラーシステムは、車体部分から突出する脚部を備える。本バックミラーシステムは、前記脚部に取り付けられるバックミラーヘッドをさらに備える。バックミラーヘッドは、第2カバー部品に取り付けられるミラー面と、上述した折りたたみ式アクチュエータと、を含む。使用時、上部アクチュエータカバーおよび下部アクチュエータカバーの両方は、ミラーヘッドと一緒に移動する。すなわち、上部アクチュエータカバーと下部アクチュエータカバーとの間には相対的な移動が存在しない。
【0022】
第1駆動機構と第2駆動機構は、互いに独立して動作するように構成されることが想定される。
【0023】
上述した配置により、第1カバー部品を回転させる第1駆動機構を受け入れるために第1受け部がある第1平面が、使用時に地面に対して±20°の角度で配置されており、バックミラーシステムが車両に作動的に取り付けられている状態で、例えば電気モータなどの第1駆動機構は、水平に配置され、または、地面に対して水平であることが有利である。これにより、アセンブリのサイズが小さくなり、特に垂直軸に沿った寸法が小さくなるので、上述した特徴の組合せを有する非常にコンパクトなアセンブリを得ることができる。
【0024】
このような折りたたみ式アクチュエータを備えたバックミラーシステムは、部品点数が少なく、脚部をヘッドの下以外の位置に配置できるため、非常にコンパクトで小型のものとなる。また、空力性能の向上、摩擦係数の低減、および、軽量化により、燃費の向上が期待できる。
【0025】
本バックミラーシステムは、折りたたみ能力または調整能力とともに機能要素を含む一体構造を有する。したがって、バックミラーの構造部分は、ミラー面のシャーシとして機能し、またそのアクチュエータ部分としても機能する。特に、バックミラーシステムは、バックミラーシステムのミラー面を、バックミラーヘッドと一緒にまたは一緒にではなく、垂直方向および水平方向に移動させるために、電気的に操作することができる。
【0026】
第2カバー部品が機能要素を支持するための第1カバー部品の延長として構成されているという事実により、折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリは、付属部品なしで機能要素インテグレータとして機能する。周辺機能アセンブリに機能要素を支持するための余分なフレーム部品は必要ない。その結果、費用対効果の高いアセンブリが達成される。
【0027】
本発明の車両用折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリおよびバックミラーシステムの態様にかかる追加の目的、利点および特徴は、明細書の検討により当業者に明らかになるか、またはその実施により知ることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
(図面の簡単な説明)
自動車用の折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリおよびバックミラーシステムの特定の例を、添付の図面を参照して、非限定的な例として以下に説明する。
【0029】
図1図1は、図2とともに、折り畳み式のアクチュエータカバーアセンブリを備える、異なる角度から見た自動車用バックミラーシステムの一例を示す。
図2図2は、図1とともに、折り畳み式のアクチュエータカバーアセンブリを備える、異なる角度から見た自動車用バックミラーシステムの一例を示す。
図3図3は、自動車用バックミラーシステムの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(実施例の詳細な説明)
図示の例のバックミラーシステム150は、脚部155を含む。脚部155は、車両の一部10(この例では車両のドア)から突出するように、配置される。バックミラーシステム150は、前記脚部155に取り付けられるバックミラーヘッド160をさらに備える。リアビューミラーヘッド160は、順に、(以下に詳細に説明する折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ100の第2カバー部品130に取り付けられ、図3に示す)ミラー面190と、ミラーハウジング200と、を含む。
【0031】
また、バックミラーシステム150は、上述した折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ100を含む。図示の例では、折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ100は、第1カバー部品110と第2カバー部品130とを備える。第1カバー部品110と第2カバー部品130とは、互いに着脱可能に取り付けることができる。
【0032】
第1カバー部品110は、上部アクチュエータカバー110aおよび下部アクチュエータカバー110bを含み、第2カバー部品130にも取り付けられる。第2カバー部品130および第1カバー部品110の一方は、ミラーヘッド160を脚部155に対して相対的に回転させるために、ミラーヘッド160に取り付けられる。図の例では、第1カバー部品110は、上部アクチュエータカバー110aと下部アクチュエータカバー110bとを備える。なお、必要に応じて、上部アクチュエータカバー110aおよび第2カバー部品130は、一体的に形成されることが想定され得る。
【0033】
上部アクチュエータカバー110aは、図1に概略的に示された第1平面P1に配置される。上部アクチュエータカバー110aは、第1受け部120を有する。第1カバー部品110の第1受け部120は、第1カバー部品110を車体部10に対して回転させるための、図3に示す例えば電気モータなどの第1駆動機構を受け入れるように、構成される。第2カバー部品130は図1に概略的に示された第2平面P2に配置される。第2カバー部品130は、ミラー面190を、バックビューシステム150のミラー面バックプレート196またはミラー面調整器アクチュエータ197としての中間要素を介して直接または間接的に取り付けるように、構成される。
【0034】
図に示すように、第1平面P1は、第2平面P2に対して垂直である。一般に、第1平面P1は、第2平面P2に対して70゜-110゜の角度で配置され得る。第1平面P1は、地面に対して±20oの角度で傾斜し得るが、図1に示すようにミラーアセンブリが車両に動作可能に取り付けられている場合、地面に対して平行である。
【0035】
上部アクチュエータカバー110aの第1寸法Lは、車両の横方向xに沿って延びる。上部アクチュエータカバー110aの第1寸法Lは、60mm-100mmであってもよく、好ましくは80mmである。
【0036】
車両の長手方向と実質的に平行な方向に沿った上部アクチュエータカバー110aの幅T1は、60mm-100mmであり、好ましくは80mmである。上部アクチュエータカバー110aの第2寸法H1又は厚さは、図2に示すように、使用時に車両の上下方向yに沿って20mm-40mm延び、30mmが好ましい。
【0037】
長手方向は、車両の進行方向zを指す。車両の横方向xは、車両の進行方向zに対して垂直に延びる方向xを指し、車両の上下方向yは、地面に対して垂直に延びる方向yを指す。結果として、リアビューシステム150は、サイズが小さく、特に、垂直軸yに沿った寸法が小さい。非常にコンパクトなアセンブリが得られる。
【0038】
図示の例における第2カバー部品130は、実質的に円形状であり、直径H2が60mm-100mmであり、80mmが好ましい。その他の形状やサイズも可能であるため、上下方向yの最大長さは、60mm-100mmとすることが好ましく、80mmとすることがより好ましい。いずれにしても、第2カバー部品130は、上部アクチュエータカバー110aの延長部として構成される。すなわち、第2カバー部品130は、上部アクチュエータカバー110aから延在して形成される。第2カバー部品130の目的は、例えば、ミラー面(図2に示す)、カメラ、ライト、ウィンカ、レーダ、センサ等の電気装置等の機能的要素を支持することである。
【0039】
したがって、第2アクチュエータカバー130と上部アクチュエータカバー110aとの上下寸法の関係は、150%を超えることが好ましく、より好ましくは150%と500%との間である。
【0040】
図に示された非限定的な例では、上部アクチュエータカバー110aは、第2カバー部品130の中央部分から30mm未満に延びて配置される。
【0041】
第2カバー部品130には、第2受け部140が形成される。第2受け部は、バックビューシステム150のミラー面190を駆動するための、図3に示す電気モータなどの第2駆動機構またはミラー面調整器197を受け入れるように、構成される。他のタイプの駆動機構も可能である。いずれにしても、第1駆動機構および第2駆動機構は、互いに独立してまたは同期して動作するように、構成することができる。
【0042】
車両横方向xに沿った上部アクチュエータカバー110aおよび第2カバー部品130の長手方向寸法は、本例では、車両外側に向かって当該車両横方向xに沿った下部アクチュエータカバー110bの長手方向寸法よりも大きく設定される。なお、上部または下部のアクチュエータカバー110a,110bの長手方向寸法とは、その部品の長さを意味する。
【0043】
この横方向に沿った上部アクチュエータカバー110aおよび第2カバー部材130の長手方向寸法は、下部アクチュエータカバー110bの長さに対して、少なくとも30%、より好ましくは45%、最適には60%である。
【0044】
図1および図3に示すように、折りたたみ式アクチュエータカバーアセンブリ100は、上部アクチュエータカバー110aおよび下部アクチュエータカバー110bを互いに取り付けるための、結合装置180を有する。
【0045】
図3の分解斜視図に示されているのは、本発明のバックミラーシステム150の一例である。図示の例のバックミラーシステム150は、上述したミラー面190と、ミラー面190をミラーバックプレート196に接着するミラー加熱部195と、を含む。ミラーバックプレート196は、次に、第2駆動機構に関連するミラー面調整器197に取り付けられるようになっている。ミラーフレーム198は、上記のミラーハウジング200に取り付けられるように配置される。折り畳み式アクチュエータカバーを備え得る脚部カバー199も提供される。上述の連結装置180もこの図に示されており、ねじなどの任意の取り付け手段を介して互いに取り付けるための上部および下部のアクチュエータカバー110a,110bのねじ穴を備える。モータ、歯車、および第1駆動機構の他の構成要素を備える駆動装置210も提供される。
【0046】
半径方向補強要素170は、図に示すように、第2カバー部品130に設けられる。
【0047】
第1カバー部品110および第2カバー部品130の少なくとも一方は、プラスチック、または、アルミニウム若しくは任意の適切なアルミニウム合金のような金属で、作られてもよい。
【0048】
本明細書では、本発明のアクチュエータカバーアセンブリおよび自動車用バックミラーシステムの特定の実施例のみを開示したが、当業者には、その他の代替例及び/又は使用並びに明らかな修正及び等価物も可能であることが理解されよう。本開示は、記載された特定の実施例のすべての可能な組合せを対象とする。図面に関連し、請求項において括弧内に配置された参照符号は、単に請求項の明瞭性を高めようとするためのものであり、請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本開示の範囲は、特定の実施例によって限定されるべきではなく、以下の請求項の公正な読解によってのみ決定されるべきである。
図1
図2
図3