(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129646
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの使用
(51)【国際特許分類】
A61K 31/485 20060101AFI20230907BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20230907BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20230907BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
A61K31/485
A61K45/00
A61P25/24
A61P25/00
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122146
(22)【出願日】2023-07-27
(62)【分割の表示】P 2021124094の分割
【原出願日】2014-11-05
(31)【優先権主張番号】61/900,354
(32)【優先日】2013-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514290177
【氏名又は名称】アンテシップ バイオベンチャーズ トゥー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】タビュトー、ヘリオット
(57)【要約】
【課題】神経障害を治療する方法の提供。
【解決手段】神経障害の治療を必要とする、デキストロメトルファンの高代謝群であるヒトに、抗うつ剤化合物および下式で示すデキストロメトルファンを投与する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経障害の治療を必要とする、デキストロメトルファンの高代謝群であるヒトに抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
デキストロメトルファンは、広く鎮咳薬として使用されている。ブプロピオンは、うつ病や禁煙の治療のために承認された抗うつ薬である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、もしくは代謝産物、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグのような抗うつ化合物は、デキストロメトルファンの神経障害の治療のような治療的特性の改善のために使用され得る。ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、もしくは代謝産物、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグは、立体化学に関係なく、何人かのヒトにおけるデキストロメトルファンの代謝産物を阻害するまたは低減するのに効果が有り得る。これは、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、もしくは代謝産物、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグとデキストロメトルファンの共投与により達成され得る。
【0003】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトに抗うつ剤およびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群である。
【0004】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、ヒトに対してデキストロメトルファンとブプロピオンとを共投与することを含む。
【0005】
いくつかの実施形態は、デキストロメトロファンの代謝産物を阻害する方法を含み、ヒトにブプロピオンを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0006】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物寿命を増大する方法を含み、デキストロメトルファンでの治療の必要のあるヒトにブプロピオンを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0007】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法を含み、必要とするヒトにブプロピオンを投与することを含む。
【0008】
いくつかの実施形態は、咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてブプロピオンを投与することを含むデキストロメトルファンの鎮咳薬特性を改善する方法を含む。
【0009】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにブプロピオンとデキストロメトルファンとの組み合わせを投与することを含む咳の治療方法を含む。
【0010】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにブプロピオンおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含み、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、8日間少なくとも1日1回投与される。
【0011】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトに、約150mg/日から約300mg/日のブプロピオンおよび約15mg/日から約60mg/日のデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含む。
【0012】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグをデキストロメトルファンとともにヒトに共投与することを含む。
【0013】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグをデキストロメトルファンとともにヒトに共投与することを含む。
【0014】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグをデキストロメトルファンとともにヒトに共投与することを含む。
【0015】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法を含み、ヒトにブプロピオンを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0016】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法を含み、ヒトにヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0017】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法を含み、ヒトにエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0018】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法を含み、ヒトにトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0019】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法を含み、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0020】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法を含み、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0021】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法を含み、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する。
【0022】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ブプロピオンは、デキストロメトルファンとブプロピオンとの共投与の少なくとも2日(少なくとも2日間の共投与)の第1日目投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、ブプロピオン無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる。
【0023】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンとヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグとの共投与の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる。
【0024】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンとヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグとの共投与の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる。
【0025】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンとヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグとの共投与の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる。
【0026】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、5日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のブプロピオン無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0027】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、5日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0028】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、5日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0029】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、5日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0030】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、6日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のブプロピオン無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0031】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、6日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0032】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、6日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0033】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、6日目に、デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い。
【0034】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、ブプロピオンは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、ブプロピオン無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる。
【0035】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる。
【0036】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる。
【0037】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる。
【0038】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でブプロピオン無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い。
【0039】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い。
【0040】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い。
【0041】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法を含み、デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い。
【0042】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、デキストロメトルファンとともにブプロピオンを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果(trough effect)を低減する方法を含み、デキストロルファンは、ブプロピオン無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与後12時間の血漿濃度を有する。
【0043】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒト患者に、デキストロメトルファンとともにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法を含み、デキストロルファンは、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグの共投与後12時間の血漿濃度を有する。
【0044】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒト患者に、デキストロメトルファンとともにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法を含み、デキストロルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグの共投与後12時間の血漿濃度を有する。
【0045】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒト患者に、デキストロメトルファンとともにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法を含み、デキストロルファンは、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグの共投与後12時間の血漿濃度を有する。
【0046】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法を含み、ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果のような有害事象を経験する危険がある。
【0047】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法を含み、ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果のような有害事象を経験する危険がある。
【0048】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法を含み、ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果のような有害事象を経験する危険がある。
【0049】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法を含み、ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果のような有害事象を経験する危険がある。
【0050】
いくつかの実施形態は、ブプロピオンによる治療に関連する有害事象を低減する方法を含み、ブプロピオン治療の必要あるヒト患者にデキストロメトルファンおよびブプロピオンを共投与することを含み、ヒト患者は、ブプロピオンでの治療結果と同じ有害事象を経験する危険がある。
【0051】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法を含み、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを必要とするヒトに投与することを含む。
【0052】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法を含み、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを必要とするヒトに投与することを含む。
【0053】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法を含み、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを必要とするヒトに投与することを含む。
【0054】
いくつかの実施形態は、咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてブプロピオンを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法を含む。
【0055】
いくつかの実施形態は、咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法を含む。
【0056】
いくつかの実施形態は、咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法を含む。
【0057】
いくつかの実施形態は、咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法を含む。
【0058】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む咳を治療する方法を含む。
【0059】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む咳を治療する方法を含む。
【0060】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む咳を治療する方法を含む。
【0061】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにブプロピオンおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含み、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間1日1回投与される。
【0062】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含み、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間1日1回投与される。
【0063】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含み、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間1日1回投与される。
【0064】
いくつかの実施形態は、必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法を含み、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間1日1回投与される。
【0065】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンのための経口維持開放送達システムを含み、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグ、デキストロメトルファンおよび水溶性ビヒクルを含む。
【0066】
いくつかの実施形態は、効能の損失無しに投与され得るデキストロメトルファンの用量数を低減する方法を含み、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグの有効量をデキストロメトルファンの治療を必要とするヒトに経口投与することを含む。
【0067】
いくつかの実施形態は、治療的に有効量のデキストロトメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグのような抗うつ剤と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物、剤形、または薬剤を含む。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】
図1は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について8日目に投与した後、経時デキストロメトルファンの平均血漿中濃度のプロットである。
【
図2】
図2は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について8日目のデキストロメトルファンの平均AUC
0-12を示す。
【
図3】
図3は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について8日目のデキストロメトルファンの平均AUC
0-24を示す。
【
図4】
図4は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について8日目のデキストロメトルファンの平均AUC
0-infを示す。
【
図5】
図5は、デキストロメトルファンおよびブプロピオンと比べたデキストロメトルファン単独での対象への投与について8日目のデキストロメトルファンのAUCにおける倍率変化を示す。
【
図6】
図6は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について1日目および8日目のデキストロメトルファンの平均AUC
0-12を示す。
【
図7】
図7は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について血漿濃度中の平均デキストロメトルファンを示す。
【
図8】
図8は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について1日目および8日目の平均デキストロメトルファン最大血漿濃度を示す。
【
図9】
図9は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について8日目の投与後の経時デキストロルファンの平均血漿濃度のプロットを示す。
【
図10】
図10は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について1日目および8日目の投与後の平均デキストロルファン最大血漿濃度を示す。
【
図11】
図11は、デキストロメトルファン単独、またはデキストロメトルファンおよびブプロピオンの対象への投与について1日目および8日目のデキストロルファンの平均AUC
0-12を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
いくつかの実施形態は、神経障害の治療を必要とする人に、治療的有効量のデキストロメトルファンと、治療的有効量のブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ剤とを投与することを含む神経障害を治療する方法を含む。
【0070】
いくつかの実施形態は、神経障害を治療においてデキストロメトルファンの治療特性を増強する方法を含み、デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ剤とを共投与することを含む。
【0071】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの高代謝群であるヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法を含み、ヒトに、ブプロピオンのような抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンを共投与することを含む。
【0072】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法を含み、ヒトにブプロピオンのような抗うつ剤化合物を投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、抗うつ剤と同時にヒトの身体に存在する。
【0073】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの代謝産物寿命を増大する方法を含み、ブプロピオンのような抗うつ剤化合物をヒトに投与することを含み、ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、抗うつ剤化合物と同時にヒトの身体に存在する。
【0074】
いくつかの実施形態は、デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法を含み、痛みの治療を必要とするヒトのような、前記補正を必要とするヒトにブプロピオンのような抗うつ剤化合物を投与することを含む。
【0075】
いくつかの実施形態は、神経障害の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせて、ブプロピオンのような抗うつ剤化合物を投与することを含む神経障害の治療おけるデキストロメトルファンの治療特性を改善する方法を含む。
【0076】
いくつかの実施形態は、神経障害の治療を必要とするヒトにブプロピオンのような抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンを組み合わせて投与することを含む神経障害を治療する方法を含む。
【0077】
デキストロメトルファンは以下の構造を含む。
【化1】
【0078】
デキストロメトルファンは、咳抑制剤として使用されている。OTCモノグラフ[21CFR341.74]の下でFDAのデキストロメトルファン製品のラベル表示要件によると、デキストロメトルファンは、1日6回(4時間ごと)、1日4回(6時間ごと)、または1日3回(8時間ごと)投与されるべきである。
【0079】
デキストロメトルファンは、ヒトの肝臓で超高速に代謝される。この超高速な肝代謝は、高代謝群である個人における全身薬物暴露を制限し得る。ヒトは、1)デキストロメトルファンの高代謝群-超高速にデキストロメトルファンを代謝するヒト、2)デキストロメトルファンの低代謝群-デキストロメトルファンをわずかにしか代謝しないヒト、または3)デキストロメトルファンの中間代謝群-デキストロメトルファンの代謝が高代謝群および低代謝群の間のどこかにあるヒトであり得る。デキストロメトルファンの高代謝群は、超高速代謝群でもあり得る。デキストロメトルファンの高代謝群は人口のかなりの部分である。例えば、デキストロメトルファンは、デキストロルファンに代謝され得る。
【0080】
同じ経口投与量のデキストロメトルファンが与えられた場合、デキストロメトルファンの血漿濃度は、デキストロメトルファンの高代謝群と比較して低代謝群または中間代謝群において有意に高い。デキストロメトルファンの低血漿濃度は、デキストロメトルファンの高代謝群、および場合によっては中間代謝のための単剤としての臨床的有用性を制限し得る。ブプロピオンなどのいくつかの抗うつ薬は、デキストロメトルファンの代謝を阻害し、そうしてその治療効果を向上し得る。同様に、抗うつ薬は、治療効果を失うことなく、1日2回の代わりに1日1回、1日3回の代わりに1日1回、1日4階の代わりに1日1回、1日3回の代わりに1日2回、または1日4回の代わりに1日2回のような少ない頻度でデキストロルファンを与えられるようにし得る。
【0081】
疼痛または他の神経障害は、治療有効量のデキストロルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物のその代謝産物もしくはプロドラッグのような治療有効量の抗うつ剤化合物とを疼痛または他の神経障害の治療を必要とする人に投与することを含む方法により治療され得る。
【0082】
デキストロルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ剤との組み合わせにより、治療または増大した効能を伴って治療され得る神経障害の例は、限定されないが、感情障害、精神障害、脳機能障害、運動障害、認知症、運動ニューロン疾患、神経変性疾患、発作障害、および頭痛を含む。
【0083】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせにより、治療され得る情動障害は、限定されないが、うつ病、大うつ病、治療抵抗性うつ病および治療抵抗性双極性うつ病、循環気質を含む双極性障害、季節性情動障害、躁病、不安障害、注意欠陥障害(ADD)、多動を含む注意欠陥障害多動(ADDH)、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、双極性および躁状態、強迫性障害、過食症、肥満または体重増加、ナルコレプシー、慢性疲労症候群、月経前症候群、物質中毒または乱用、ニコチン中毒、心理性的機能不全、仮性影響、および情緒不安定を含む。
【0084】
うつ病は、気分の変化、激しい悲しみの感情、絶望、精神機能低下、集中力の低下、悲観的心配、動揺および自己卑下によって明らかにされ得る。うつ病の身体症状は、不眠、食欲不振、体重減少、エネルギーおよび性欲の低減、ならびに異常なホルモンの概日リズムを含む。
【0085】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る精神障害は、限定されないが、恐怖症、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、広場恐怖症、強迫性障害、および心的外傷後ストレス障害(PTSD)を含むがこれらに限定されない不安障害、躁病、躁うつ病、軽躁病、単極性うつ病、うつ病、ストレス障害、身体表現性障害、人格障害、精神病、統合失調症、妄想性障害、統合失調性感情障害、統合失調症傾向、攻撃性、アルツハイマー病における攻撃性、動揺、ならびにアルツハイマー病における動揺を含む。
【0086】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る物質中毒乱用は、限定されないが、コカインへの薬物依存、中毒、精神刺激薬(例えば、クラック、コカイン、スピード、メタ)、ニコチン、アルコール、オピオイド、抗不安薬や睡眠薬、大麻(マリファナ)、アンフェタミン、幻覚剤、フェンシクリジン、揮発性溶媒、および揮発性亜硝酸塩を含む。ニコチン中毒は、喫煙タバコ、葉巻および/またはパイプのような全ての既知の形態のニコチン中毒、ならびに噛みタバコ中毒を含む。
【0087】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る脳機能障害は、限定されないが、老人性認知症、アルツハイマー型認知症、記憶喪失、健忘症/健忘症候群、てんかん、意識障害、昏睡、注意の低下、言語障害、音声のけいれん、パーキンソン病、レノックス・ガストー症候群、自閉症、多動症候群、および統合失調症のような知的障害を含む障害を含む。脳機能障害はまた、限定されないが、脳卒中、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化症、脳静脈血栓症、頭部外傷等であって、その症状は、意識障害、老人性痴呆症、昏睡、注意の低下、および言語障害を含むような症状のものを含む、脳血管疾患によって引き起こされる障害を含む。
【0088】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る運動障害は、限定されないが、アカシジア、無動、関連する運動、アテトーゼ、運動失調、バリズム、ヘミバリズム、動作緩慢、脳性麻痺、舞踏病、ハンチントン病、リウマチ性舞踏病、シデナム舞踏病、ジスキネジー、遅発性ジスキネジー、ジストニア、眼瞼痙攣、痙性斜頸、ドーパミン応答性ジストニア、パーキンソン病、下肢静止不能症候群(RLS)、振戦、本態性振戦、およびトゥレット症候群、およびウィルソン病を含む。
【0089】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る痴呆は、限定されないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、血管性認知症、レビー小体を有する痴呆症、混合型認知症、前頭側頭認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病、正常圧水頭症、ハンチントン病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、およびピック病を含む。
【0090】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る運動ニューロン疾患は、限定されないが、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、進行性球麻痺、原発性側索硬化症(PLS)、進行性筋萎縮症、ポリオ後症候群(PPS)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、脊髄性筋萎縮症、テイ・サックス病、サンドホフ病、および遺伝性痙性対麻痺を含む。
【0091】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る神経変性疾患は、限定されないが、アルツハイマー病、プリオン関連疾患、小脳性運動失調症、脊髄小脳変性症(SCA)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、延髄性筋萎縮症、フリードライヒ失調症、ハンチントン病、レビー小体病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリック病)、多発性硬化症(MS)、多系統萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群、大脳皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺、ウィルソン病、メンケス病、副腎白質ジストロフィー、皮質下梗塞および白質脳症(CADASIL)を伴う脳常染色体優性動脈症、筋ジストロフィー、シャルコー・マリー・トゥース(CMT)、家族性痙性対麻痺、神経線維腫症、オリーブ橋小脳萎縮または変性症、線条体黒質変性症、ギラン・バレー症候群、および痙性対麻痺を含む。
【0092】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る発作障害は、限定されないが、てんかん発作、非てんかん性発作、てんかん、熱性けいれん、単純部分発作、ジャクソン発作、複雑部分発作、および持続性部分てんかんを含むがこれらに限定されない部分発作、全身性強直間代発作、欠神発作、脱力発作、ミオクローヌス発作、若年性ミオクローヌス発作、および乳児痙攣を含むがこれらに限定されない一般化された発作、およびてんかん重積状態を含む。
【0093】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得る頭痛の種類は、限定されないが、片頭痛、緊張、およびクラスタ頭痛を含む。
【0094】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせによって治療され得るその他の神経障害は、レット症候群、自閉症、耳鳴り、意識障害の乱れ、性的機能不全、難治性の咳、ナルコレプシー、脱力発作、外転筋痙攣性発声障害、内転筋痙攣性発声障害、筋肉の緊張の発声障害、およびボーカル振戦を含むがこれらに限定されない制御されない喉頭筋痙攣による音声障害、糖尿病性神経障害、メトトレキサート神経毒性のような化学療法誘発性神経毒性、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、および便失禁を含むがこれらに限定されない失禁、および勃起不全を含む。
【0095】
いくつかの実施形態において、デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせは、痛み、情動調節障害、うつ病(治療抵抗性うつ病を含む)、記憶および認知症に関連する障害、統合失調症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、レット症候群、発作、咳(慢性の咳を含む)などの治療に用いられ得る。
【0096】
いくつかの実施形態において、デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との組み合わせは、皮膚炎の治療に用いられ得る。
【0097】
デキストロルファンの痛み緩和特性は、デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬とをデキストロメトルファンとともに共投与することを含む方法により増強され得る。
【0098】
ブプロピオンの痛み緩和特性は、デキストロメトルファンを、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグと一緒に共投与することを含む方法により増強され得る。
【0099】
これらの方法は、限定されないが、筋骨格系疼痛、神経因性疼痛、癌関連疼痛、急性疼痛、侵害受容性疼痛などを含む任意のタイプの痛みを治療または緩和を与えるために用いられ得る。
【0100】
筋骨格系疼痛の例は、腰痛(すなわち腰仙痛み)、原発性月経困難症、および関節リウマチに関連する痛みのような関節痛、若年性関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊椎炎のような軸性脊椎関節炎を含む。
【0101】
いくつかの実施形態において、デキストロルファンとブプロピオンのような抗うつ剤との組み合わせは、慢性筋骨格痛の治療に用いられ得る。
【0102】
神経因性疼痛の例は、糖尿病性末梢神経障害、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、モノラディキュロパシー(monoradiculopathies)、幻肢痛、中枢性疼痛等を含む。神経因性疼痛の他の原因は、癌関連疼痛、腰部神経根圧迫、脊髄損傷、脳卒中後疼痛、中枢多発性硬化症痛、HIV関連神経障害、放射線療法または化学療法関連神経障害等を含む。
【0103】
用語「治療する」または「治療」は、ヒトまたは他の動物における疾患の診断、治癒、緩和、治療、もしくは予防、またはさもなくばヒトもしくは他の動物の体の構造もしくは任意の機能に影響を与えるいずれかの活動を含む。
【0104】
任意の抗うつ薬は、デキストロメトルファンの治療特性を改善するために、デキストロメトルファンと組み合わせて使用し得る。デキストロメトルファンおよび抗うつ薬化合物は、別々の組成物もしくは投与形態で投与され得るか、または両方を含む単一の組成物もしくは投薬形態で投与され得る。
【0105】
デキストロルファンと共投与され得る抗うつ剤組成物は、限定されないが、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、クロミプラミン、ドキセピン、フルオキセチン、ミアンセリン、イミプラミン、2-クロミプラミン、アミトリプチリン、アモキサピン、デシプラミン、プロトリプチリン、トリミプラミン、ノルトリプチリン、マプロチリン、フェネルジン、イソカルボキサジド、トラニルシプロミン、パロキセチン、トラゾドン、シタロプラム、セルトラリン、アリールオキシインダンアミン、ベナクチジン、エスシタロプラム、フルボキサミン、ベンラファキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、ミルタザピン、ネファゾドン、セレギリン、シブトラミン、ミルナシプラン、テソフェンシン(tesofensine)、ブラソフェンシン(brasofensine)、モクロベミド、ラサギリン、ニアラミド、イプロニアジド、イプロクロジド、トロキサトン、ブトリプチリン、ドスレピン、ジベンゼピン、イプリンドール、ロフェプラミン、オピプラモール、ノルフルオキセチン、ダポキセチンなど、またはこれらの化合物の任意の代謝産物もしくはプロドラッグ、またはこれらの化合物の任意の薬学的に許容される塩を含む。
【0106】
ブプロピオンは、以下に示す構造を有する(ブプロピオン塩酸塩形態が示される)。
【化2】
【0107】
デキストロメトルファンとブプロピオンを組み合わせは、いずれか一方の成分を投与することによって達成される場合よりも、大きな疼痛緩和のようなより高い効果を提供し得る。高代謝群において、デキストロメトルファンは、急速且つ広範囲に代謝され得、高用量でさえも低全身曝露をもたらす。ブプロピオンは、抗うつおよび鎮痛特性を有する他に、デキストロメトルファン代謝の阻害剤である。ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン(トレオヒドロブプロピオンまたはトレオジヒドロブプロピオンとしても知られている)、およびエリトロヒドロキシブプロピオン(またエリトロヒドロブプロピオンまたはエリトロジヒドロブプロピオンとしても知られている)を含むブプロピオンの代謝産物は、デキストロメトルファンの代謝の阻害剤でもある。したがって、体内で急速に変換されるブプロピオンの形態(例えば、塩、水和物、溶媒和物、多形体等)を含むブプロピオンは、プロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロブプロピオン、およびエリトロヒドロブプロピオンのプロドラッグである。
【0108】
上述したように、この阻害は、痛み、鬱病、禁煙等を含む神経障害の緩和のような相加または相乗効果をもたらす、デキストロメトルファンの血漿濃度を増大し得る。したがって、デキストロメトルファン代謝の阻害は組み合わせの多くの潜在的な利点のうちの1つだけであるが、ブプロピオンとデキストロメトルファンの共投与は、それによって多くの個人にブプロピオンの有効性を増強し得る。ブプロピオンとデキストロメトルファンの共投与は、多くの個人のブプロピオンの鎮痛特性を増強し得る。ブプロピオンとデキストロメトルファンの共投与はまた、作用のより早い開始を含む、多くの個人のブプロピオンの抗うつ特性を増強し得る。
【0109】
デキストロメトルファンおよびブプロピオンの共投与の別の潜在的利点は、デキストロメトルファンによる治療に関連したそのような傾眠などの有害事象の可能性を低減に有用であり得ることである。これは、例えば、デキストロメトルファンで治療される結果として有害事象を経験する危険性のあるヒト患者において、有用であり得る。
【0110】
デキストロメトルファンおよびブプロピオンの共投与の別の潜在的な利点は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかの代謝産物もしくはプロドラッグによる治療に関連した、発作のような有害事象の可能性を低減するために有用であり得ることである。これは、例えば、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグで治療される結果として有害事象を経験する危険性のあるヒト患者において、有用であり得る。
【0111】
デキストロメトルファン、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグに関して、共投与は、中枢神経系有害事象、胃腸の事象、またはこれらのいずれかの化合物に関連した別のタイプの有害事象を低減し得る。中枢神経系(CNS)の有害事象は、限定されないが、神経質、めまい、不眠、ふらつき、振戦、幻覚、痙攣、CNS抑制、恐怖、不安、頭痛、増大した神経過敏または興奮、耳鳴り、眠気、めまい、鎮静、傾眠、錯乱、見当識障害、倦怠感、協調運動障害、疲労、幸福感、神経過敏、不眠、睡眠の乱れ、けいれん発作、興奮、緊張のような状態、ヒステリー、幻覚、妄想、パラノイア、頭痛および/または片頭痛、ならびに眼球運動危機、斜頸、過剰興奮性、筋緊張の増大、運動失調および舌突出のような錐体外路症状を含む。
【0112】
胃腸の有害事象は、限定されないが、吐き気、嘔吐、腹痛、嚥下障害、消化不良、下痢、腹部膨満、鼓腸、出血を伴う消化性潰瘍、軟便、便秘、胃の痛み、胸焼け、ガス、食欲不振、胃の膨満感、消化不良、膨満感、胃酸過多、口渇、胃腸障害、および胃の痛みを含む。
【0113】
デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグのような抗うつ薬との共投与は、2つの化合物が同じ剤形で投与されることを必ずしも必要としない。例えば、2つの化合物は、単一剤形で投与され得、またはそれらは、2つの別々の剤形で投与され得る。さらに、2つの化合物は同時に投与され得るが、これは必須ではない。共投与による治療が実行されている時間の少なくとも一部の時間において同時にヒトの身体に両方がある限り、化合物は異なる時間に与えられ得る。
【0114】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグとデキストロルファンとの組み合わせからなる共投与は、組み合わせの疼痛緩和特性に寄与するブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグおよびデキストロメトルファンの両方をもたらす。例えば、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ単独またはデキストロルファン単独と比較して、組み合わせは、作用の潜在的により早い開始を含む疼痛緩和特性を改善し得る。
【0115】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ単独と比較して、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、約500%まで、もしくは1000%まで、約0.5%~約1000%、約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、約90%~約100%、約100%~約110%、約110%~約120%、約120%~約130%、約130%~約140%、約140%~約150%、約150%~約160%、約160%~約170%、約170%~約180%、約180%~約190%、約190%~約200%、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の疼痛緩和の量、またはこれらの任意の値の間の任意の疼痛緩和の量の疼痛緩和特性を改善し得る。
【0116】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、デキストロルファン単独と比較して、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、約500%まで、もしくは1000%まで、約0.5%~約1000%、約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、約90%~約100%、約100%~約110%、約110%~約120%、約120%~約130%、約130%~約140%、約140%~約150%、約150%~約160%、約160%~約170%、約170%~約180%、約180%~約190%、約190%~約200%、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の疼痛緩和の量、またはこれらの任意の値の間の任意の疼痛緩和の量の疼痛緩和特性を改善し得る。
【0117】
特に断りのない限り、構造、名称、または任意の他の手段により、デキストロメトルファン、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオンのような本明細書に記載されている化合物への言及は、薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物、水和物などの代替固体形態、互変異性体、重水素変性デキストロメトルファンのような重水素変性物、化合物が本明細書に記載のように用いられる条件下で本明細書に記載の化合物に急速に変換しうる任意の化学種を含む。
【0118】
重水素変性デキストロメトルファンの例は、限定されないが、以下に示すものを含む。
【化3】
【0119】
剤形または組成物は、単独またはビヒクル内で、デキストロメトルファンと、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物またはプロドラッグのような、デキストロメトルファンの代謝を阻害する化合物との配合物または混合物であり得る。例えば、デキストロメトルファンおよびブプロピオンは、ビヒクル内で互い分散され得、またはビヒクル内で一緒に分散され得る。分散液は固体材料の混合物を含み、小さな個々の粒子は、実質的に1つの化合物であるが、2つの異なる薬剤の2つの粉体が固体ビヒクル材料と配合される場合に起こり得るような、小さな粒子同士が互いに分散され、配合が固体形態において行われる。いくつかの実施形態において、デキストロメトルファンおよびブプロピオンは、組成物または剤形内に実質的に均一に分散され得る。代わりに、デキストロメトルファンおよびブプロピオンは、組成物または剤形内で別個のドメインまたは相にあり得る。例えば、一方の薬剤はコーティングにあり得、他方の薬物はコーティング内のコアにあり得る。例えば、一方の薬剤は持続放出のために処方され得、他方の薬剤は即時放出のために処方され得る。
【0120】
いくつかの実施形態は、持続放出を提供する剤形のブプロピオンと即時放出を提供する剤形のデキストロメトルファンとを含む錠剤の投与を含む。ブプロピオンの持続放出を達成し得る様々な方法があるが、いくつかの実施形態において、ブプロピオンは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと組み合わされる。例えば、ブプロピオン塩酸塩の粒子は、配合粉末の混合物を形成するために、微結晶性セルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばMETHOCEL(登録商標))と配合され得る。これは、単一の錠剤の即時放出のデキストロメトルファンと組み合わせ得る。
【0121】
デキストロメトルファンおよび/もしくはブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロブプロピオン、およびエリトロヒドロブプロピオンのような抗うつ剤、または非ブプロピオン抗うつ剤(便宜上本明細書でまとめてすべて「治療化合物」と呼ばれる)は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,2005に記載の投与の選択された経路および標準薬務に基づき選択された医薬キャリアと組み合わされ得る。有効成分およびキャリアの相対的な割合は、例えば、化合物の溶解度および化学性質、投与の選択された経路ならびに標準薬務により決定され得る。
【0122】
治療化合物は、患者の体内の所望の部位または作用部位(1又は複数)との活性剤の接触をもたらす任意の手段によって投与され得る。化合物は、個々の治療薬としてまたは治療薬の組み合わせのいずれかとして、医薬と併せて使用可能な任意の従来の手段によって投与され得る。例えば、それらは、医薬組成物中で唯一の活性剤として投与され得、またはそれらは他の治療的に活性成分と組み合わせて使用され得る。
【0123】
治療化合物は、例えば経口または非経口的に、選択された投与経路に適合する種々の形態でヒト患者に投与され得る。この点において、非経口投与は、以下の経路による投与を含む。すなわち、静脈内、筋肉内、皮下、眼内、滑液嚢内、経皮、眼、舌下および頬を含む経上皮;、通気、エアロゾルおよび直腸全身を介した眼科、皮膚、眼、直腸および鼻吸入を含む局所的投与である。
【0124】
デキストロメトルファン対ブプロピオンの比率は変化し得る。いくつかの実施形態において、デキストロメトルファン対ブプロピオンの重量比率は、0.1から約10、約0.1から約2、約0.2から約1、約0.1から約0.5、約0.1から約0.3、約0.2から約0.4、約0.3から約0.5、約0.5から約0.7、約0.8から約1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.45、約0.6、約0.9、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の比率、またはこれらの任意の値の間の任意の比率である。0.1の比率は、デキストロメトルファンの重量がブプロピオンのそれの1/10であることを示す。10の比率は、デキストロメトルファンの重量がブプロピオンのそれの10倍であることを示す。
【0125】
治療組成物におけるデキストロメトルファンの量は、変化し得る。例えば、いくつかの液体組成物は、約0.0001%(w/v)から約50%(w/v)、約0.01%(w/v)から約20%(w/v)、約0.01%から約10%(w/v)、約0.001%(w/v)から約1%(w/v)、約0.1%(w/v)から約0.5%(w/v)、約1%(w/v)から約3%(w/v)、約3%(w/v)から約5%(w/v)、約5%(w/v)から約7%(w/v)、約7%(w/v)から約10%(w/v)、約10%(w/v)から約15%(w/v)、約15%(w/v)から約20%(w/v)、約20%(w/v)から約30%(w/v)、約30%(w/v)から約40%(w/v)、または約40%(w/v)から約50%(w/v)のデキストロメトルファンを含み得る。
【0126】
いくつかの液体剤形は、約10mgから約500mg、約30mgから約350mg、約50mgから約200mg、約50mgから約70mg、約20mgから約50mg、約30mgから約60mg、約40mgから約50mg、約40mgから約42mg、約42mgから約44mg、約44mgから約46mg、約46mgから約48mg、約48mgから約50mg、約80mgから約100mg、約110mgから約130mg、約170mgから約190mg、約45mg、約60mg、約90mg、約120mg、もしくは約180mgのデキストロメトルファン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のデキストロメトルファンの量、またはこれらの任意の値の間の任意のデキストロメトルファンの量を含み得る。
【0127】
いくつかの固体組成物は、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%、約10%(w/w)から約30%(w/w)、約10%(w/w)から約20%(w/w)、約20%(w/w)から約30%(w/w)、約30%(w/w)から約50%(w/w)、約30%(w/w)から約40%(w/w)、約40%(w/w)から約50%(w/w)、約50%(w/w)から約80%(w/w)、約50%(w/w)から約60%(w/w)、約70%(w/w)から約80%(w/w)、または約80%(w/w)から約90%(w/w)のデキストロメトルファンを含み得る。
【0128】
いくつかの固体剤形は、約10mgから約500mg、約30mgから約350mg、約20mgから約50mg、約30mgから約60mg、約40mgから約50mg、約40mgから約42mg、約42mgから約44mg、約44mgから約46mg、約46mgから約48mg、約48mgから約50mg、約50mgから約200mg、約50mgから約70mg、約80mgから約100mg、約110mgから約130mg、約170mgから約190mg、約60mg、約90mg、約120mg、もしくは約180mgのデキストロメトルファン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のデキストロメトルファンの量、またはこれらの任意の値の間の任意のデキストロメトルファンの量を含み得る。
【0129】
治療用組成物におけるブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかの代謝産物もしくはプロドラッグの量は、変化し得る。デキストロメトルファンの血漿濃度の増大が望まれる場合、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグは、デキストロメトルファンの血漿濃度を増加させる量で投与されるべきである。例えば、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグは、8日目で、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで投与されるデキストロメトルファンの同じ量の血漿濃度の少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、または少なくとも約80倍であるヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度をもたらす量で投与され得る。
【0130】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかの代謝産物もしくはプロドラッグは、8日目で、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで投与されるデキストロメトルファンの同じ量の血漿濃度の少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、または少なくとも約80倍である、投与時間からの曲線下の12時間領域(AUC0-12)または投与後12時間後(C平均)についてのヒトにおける平均血漿濃度をもたらす、デキストロメトルファンの量でヒトに投与され得る。
【0131】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかの代謝産物もしくはプロドラッグは、8日目で、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで投与されるデキストロメトルファンの同じ量の血漿濃度の少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、または少なくとも約40倍である、ヒトにおける最大血漿濃度(C最大)をもたらす、デキストロメトルファンの量でヒトに投与され得る。
【0132】
ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグの共投与のために、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しの投与されるデキストロメトルファンの同じ量と比較して、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグが投与される第1日目に生じ得る。例えば、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグが投与される第1日目のデキストロメトルファン血漿濃度は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍であり得る。
【0133】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグが投与される第1日目のデキストロメトルファンAUCは、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るAUCの少なくとも2倍であり得る。
【0134】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグが投与される第1日目のデキストロメトルファンC最大は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るC最大の少なくとも2倍であり得る。
【0135】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグが投与される第1日目のデキストロメトルファントラフ濃度(例えば、投与後12時間の血漿濃度)は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るトラフ濃度(trough level)の少なくとも2倍であり得る。
【0136】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグは、デキストロメトルファンでの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度における低減は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで投与されるデキストロメトルファンの同じ量と比べて、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる。例えば、第1日目のデキストロメトルファンの血漿濃度は、ブプロピオン無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与により達成され得るデキストロメトルファン血漿濃度と比べて少なくとも5%低減し得る。
【0137】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグは、少なくとも5日連続してデキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに共投与され、5日目のデキストロメトルファン血漿濃度は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで5日間連続投与された同じ量の投与で達成され得るデキストロメトルファン血漿濃度よりも高い。例えば、5日目のデキストロメトルファン血漿濃度(例えば、投与後0時間、1時間、3時間、6時間、または12時間で)は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで5日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも65倍、または上限約500倍であり得る。
【0138】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグおよびデキストロメトルファンは、少なくとも6日連続してデキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに共投与され、6日目のデキストロメトルファン血漿濃度は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで6日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るデキストロメトルファン血漿濃度よりも高い。例えば、6日目のデキストロメトルファン血漿濃度(例えば、投与後0時間、1時間、3時間、6時間、または12時間で)は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで6日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも75倍、または上限約500倍であり得る。
【0139】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグおよびデキストロメトルファンは、少なくとも7日連続してデキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに共投与され、7日目のデキストロメトルファン血漿濃度は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで7日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るデキストロメトルファン血漿濃度よりも高い。例えば、7日目のデキストロメトルファン血漿濃度(例えば、投与後0時間、1時間、3時間、6時間、または12時間で)は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで7日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも50倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも90倍、または上限約500倍であり得る。
【0140】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日連続して共投与され、8日目において、デキストロメトルファンは、例えば、共投与後0時間、1時間、3時間、6時間、または12時間で、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで8日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る血漿濃度の少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも90倍、少なくとも100倍、または上限約1000倍の血漿濃度を有する。
【0141】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日連続してデキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに共投与され、8日目のデキストロルファン血漿濃度は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで8日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るデキストロルファン血漿濃度よりも低い。例えば、8日目のデキストロルファン血漿濃度(例えば、投与後0時間、1時間、3時間、6時間、または12時間で)は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物の代謝産物もしくはプロドラッグ無しで8日間連続投与されたデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%低減され得る。
【0142】
いくつかの実施形態において、ブプロピオンは、8日目において、少なくとも約100ng・時間/mL、少なくとも約200ng・時間/mL、少なくとも約500ng・時間/mL、少なくとも約600ng・時間/mL、少なくとも約700ng・時間/mL、少なくとも約800ng・時間/mL、少なくとも約900ng・時間/mL、少なくとも約1,000ng・時間/mL、少なくとも約1,200ng・時間/mL、少なくとも1,600ng・時間/mL、または上限約15,000ng・時間/mLである、ヒトにおけるブプロピオンのAUC0-12をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0143】
いくつかの実施形態において、ブプロピオンは、8日目において、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約70ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも120ng/mL、または上限約1,500ng/mLである、ヒトにおけるブプロピオンのC平均をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0144】
いくつかの実施形態において、ブプロピオンは、8日目において、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約110ng/mL、少なくとも約120ng/mL、少なくとも約130ng/mL、少なくとも約140ng/mL、少なくとも200ng/mL、または上限約1,500ng/mLである、ヒトにおけるブプロピオンのC最大をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0145】
いくつかの液体組成物は、約0.0001%(w/v)から約50%(w/v)、約0.01%(w/v)から約20%(w/v)、約0.01%から約10%(w/v)、約1%(w/v)から約3%(w/v)、約3%(w/v)から約5%(w/v)、約5%(w/v)から約7%(w/v)、約5%(w/v)から約15%(w/v)、約7%(w/v)から約10%(w/v)、約10%(w/v)から約15%(w/v)、約15%(w/v)から約20%(w/v)、約20%(w/v)から約30%(w/v)、約30%(w/v)から約40%(w/v)、もしくは約40%(w/v)から約50%(w/v)のブプロピオン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のブプロピオンの量、またはこれらの任意の値の間の任意のブプロピオンの量を含み得る。
【0146】
いくつかの液体剤形は、約10mgから約1000mg、約50mgから約1000mg、約10mgから約50mg、約50mgから約100mg、約40mgから約90mg、約200mgから約300mg、約70mgから約95mg、約100mgから約200mg、約105mgから約200mg、約110mgから約140mg、約180mgから約220mg、約280mgから約320mg、約200mg、約150mg、もしくは約300mgのブプロピオン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のブプロピオンの量、またはこれらの任意の値の間の任意のブプロピオンの量を含み得る。
【0147】
いくつかの固体組成物は、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%、約10%(w/w)から約30%(w/w)、約10%(w/w)から約20%(w/w)、約20%(w/w)から約30%(w/w)、約30%(w/w)から約50%(w/w)、約30%(w/w)から約40%(w/w)、約40%(w/w)から約50%(w/w)、約50%(w/w)から約80%(w/w)、約50%(w/w)から約60%(w/w)、約70%(w/w)から約80%(w/w)、もしくは約80%(w/w)から約90%(w/w)のブプロピオン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のブプロピオンの量、またはこれらの任意の値の間の任意のブプロピオンの量を含み得る。
【0148】
いくつかの固体剤形は、約10mgから約1000mg、約50mgから約1000mg、約10mgから約50mg、約50mgから約100mg、約40mgから約90mg、約200mgから約300mg、約70mgから約95mg、約100mgから約200mg、約105mgから約200mg、約110mgから約140mg、約50mgから約150mg、約180mgから約220mg、約280mgから約320mg、約200mg、約150mg、もしくは約300mgのブプロピオン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のブプロピオンの量、またはこれらの任意の値の間の任意のブプロピオンの量を含み得る。
【0149】
いくつかの実施形態において、ブプロピオンは、約0.1μMから約10μM、約0.1μMから約5μM、約0.2μMから約3μM、0.1μMから約1μM、約0.2μMから約2μM、1μMから約10μM、約1μMから約5μM、約2μMから約3μM、もしくは約2.8μMから約3μM、約1.5μMから約2μM、約4.5μMから約5μM、約2.5μMから約3μM、約1.8μM、約4.8μM、約2.9μM、約2.8μMのブプロピオン血漿濃度、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の血漿濃度をもたらす用量、またはこれらの任意の値の間の任意の血漿濃度をもたらす用量で投与される。
【0150】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、またはヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、0.1μMから約10μM、約0.1μMから約5μM、約0.2μMから約3μM、0.1μMから約1μM、約0.2μMから約2μM、1μMから約10μM、約1μMから約5μM、約2μMから約3μM、もしくは約2.8μMから約3μM、約1.5μMから約2μM、約4.5μMから約5μM、約2.5μMから約3μM、約1.8μM、約4.8μM、約2.9μM、約2.8μMのヒドロキシブプロピオン血漿濃度、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の血漿濃度をもたらす用量、またはこれらの任意の値の間の任意の血漿濃度をもたらす用量で投与される。
【0151】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、またはヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約3,000ng・時間/mL、少なくとも約7,000ng・時間/mL、少なくとも約10,000ng・時間/mL、少なくとも約15,000ng・時間/mL、少なくとも約20,000ng・時間/mL、少なくとも約30,000ng・時間/mL、上限約50,000ng・時間/mL、上限約150,000ng・時間/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のAUC、またはこれらの任意の値の間の任意のAUCである、ヒトにおけるヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0152】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、またはヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約700ng/mL、少なくとも約1,000ng/mL、少なくとも約1,500ng/mL、少なくとも約2,000ng/mL、少なくとも約4,000ng/mL、上限約10,000ng/mL、上限約50,000ng/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のC最大、またはこれらの任意の値の間の任意のC最大である、ヒトにおけるヒドロキシブプロピオンのC最大をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0153】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、またはヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約700ng/mL、少なくとも約1,000ng/mL、少なくとも約1,500ng/mL、少なくとも約2,000ng/mL、少なくとも約4,000ng/mL、上限約10,000ng/mL、上限約50,000ng/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のC平均、またはこれらの任意の値の間の任意のC平均である、ヒトにおけるヒドロキシブプロピオンのC平均をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0154】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはトレオヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、約0.1μMから約10μM、約0.1μMから約5μM、約0.2μMから約3μM、0.1μMから約1μM、約0.2μMから約2μM、1μMから約10μM、約1μMから約5μM、約2μMから約3μM、もしくは約2.8μMから約3μM、約1.5μMから約2μM、約4.5μMから約5μM、約2.5μMから約3μM、約1.8μM、約4.8μM、約2.9μM、約2.8μMのトレオヒドロキシブプロピオン血漿濃度、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の血漿濃度をもたらす用量、またはこれらの任意の値の間の任意の血漿濃度をもたらす用量で投与される。
【0155】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはトレオヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約1,000ng・時間/mL、少なくとも約2,000ng・時間/mL、少なくとも約4,000ng・時間/mL、少なくとも約5,000ng・時間/mL、少なくとも約8,000ng・時間/mL、上限約10,000ng・時間/mL、上限約40,000ng・時間/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のAUC、またはこれらの任意の値の間の任意のAUCである、ヒトにおけるトレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0156】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはトレオヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約400ng/mL、少なくとも約500ng/mL、少なくとも約600ng/mL、少なくとも約800ng/mL、上限約2,000ng/mL、上限約10,000ng/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のC最大、またはこれらの任意の値の間の任意のC最大である、ヒトにおけるトレオヒドロキシブプロピオンのC最大をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0157】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはトレオヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約400ng/mL、少なくとも約600ng/mL、少なくとも約800ng/mL、上限約2,000ng/mL、上限約10,000ng/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のC平均、またはこれらの任意の値の間の任意のC平均である、ヒトにおけるトレオヒドロキシブプロピオンのC平均をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0158】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはエリトロヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、約0.1μMから約10μM、約0.1μMから約5μM、約0.2μMから約3μM、0.1μMから約1μM、約0.2μMから約2μM、1μMから約10μM、約1μMから約5μM、約2μMから約3μM、もしくは約2.8μMから約3μM、約1.5μMから約2μM、約4.5μMから約5μM、約2.5μMから約3μM、約1.8μM、約4.8μM、約2.9μM、約2.8μMのエリトロヒドロキシブプロピオン血漿濃度、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の血漿濃度をもたらす用量、またはこれらの任意の値の間の任意の血漿濃度をもたらす用量で投与される。
【0159】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはエリトロヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約200ng・時間/mL、少なくとも約400ng・時間/mL、少なくとも約700ng・時間/mL、少なくとも約1,000ng・時間/mL、少なくとも約1,500ng・時間/mL、少なくとも約3,000ng・時間/mL、上限約5,000ng・時間/mL、上限約30,000ng・時間/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のAUC、またはこれらの任意の値の間の任意のAUCである、ヒトにおけるエリトロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0160】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはエリトロヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約60ng/mL、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約150ng/mL、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約300ng/mL、上限約1,000ng/mL、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のC最大、またはこれらの任意の値の間の任意のC最大である、ヒトにおけるエリトロヒドロキシブプロピオンのC最大をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0161】
いくつかの実施形態において、ブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはエリトロヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目において、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約30ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約90ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約150ng/mL、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約300ng/mL、上限約1,000ng/mL、上限約5,000ng/mL、これらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意のC平均、またはこれらの任意の値の間の任意のC平均である、ヒトにおけるエリトロヒドロキシブプロピオンのC平均をもたらす量でヒトに投与され得る。
【0162】
デキストロメトルファンおよびブプロピオンを含む組成物について、いくつかの液体は、約0.0001%(w/v)から約50%(w/v)、約0.01%(w/v)から約20%(w/v)、約0.01%から約10%(w/v)、約1%(w/v)から約3%(w/v)、約3%(w/v)から約5%(w/v)、約5%(w/v)から約7%(w/v)、約5%(w/v)から約15%(w/v)、約7%(w/v)から約10%(w/v)、約10%(w/v)から約15%(w/v)、約15%(w/v)から約20%(w/v)、約20%(w/v)から約30%(w/v)、約30%(w/v)から約40%(w/v)、約40%(w/v)から約50%(w/v)の組み合わされたデキストロメトルファンおよびブプロピオン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の量、またはこれらの任意の値の間の任意の量を含み得る。いくつかの固体組成物は、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%、約10%(w/w)から約30%(w/w)、約10%(w/w)から約20%(w/w)、約20%(w/w)から約30%(w/w)、約30%(w/w)から約50%(w/w)、約30%(w/w)から約40%(w/w)、約40%(w/w)から約50%(w/w)、約50%(w/w)から約80%(w/w)、約50%(w/w)から約60%(w/w)、約70%(w/w)から約80%(w/w)、約80%(w/w)から約90%(w/w)の組み合わされたデキストロメトルファンおよびブプロピオン、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の量、またはこれらの任意の値の間の任意の量を含み得る。いくつかの実施形態において、単一の組成物または剤形中のブプロピオンに対するデキストロメトルファンの重量割合は、約0.1から約2、約0.2から約1、約0.1から約0.3、約0.2から約0.4、約0.3から約0.5、約0.5から約0.7、約0.8から約1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.45、約0.6、約0.9、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の任意の値、またはこれらの任意の値の間の任意の値であり得る。
【0163】
治療化合物の治療的有効量は、状況に依存して変化し得る。例えば、デキストロメトルファンの1日の用量は、いくつかの例において、約0.1mgから約1000mg、約40mgから約1000mg、約20mgから約600mg、約60mgから約700mg、約100mgから約400mg、約15mgから約20mg、約20mgから約25mg、約25mgから約30mg、約30mgから約35mg、約35mgから約40mg、約40mgから約45mg、約45mgから約50mg、約50mgから約55mg、約55mgから約60mg、約20mgから約60mg、約60mgから約100mg、約100mgから約200mg、約100mgから約140mg、約160mgから約200mg、約200mgから約300mg、約220mgから約260mg、約300mgから約400mg、約340mgから約380mg、約400mgから約500mg、約500mgから約600mg、約15mg、約30mg、約60mg、約120mg、約180mg、約240mg、約360mgの範囲、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の1日の用量、またはこれらの任意の値の間の任意の1日の用量であり得る。デキストロメトルファンは、1日1回、またはそれぞれ毎日の用量の約半分、1/3、1/4、もしくは1/6の量で1日2回もしくは12時間毎、1日3回、1日4回、または1日6回投与され得る。
【0164】
ブプロピオンの1日の用量は、いくつかの例において、約10mgから約1000mg、約50mgから約600mg、約100mgから約2000mg、約50mgから約100mg、約70mgから約95mg、約100mgから約200mg、約105mgから約200mg、約100mgから約150mg、約150mgから約300mg、約150mgから約200mg、約200mgから約250mg、約250mgから約300mg、約200mg約300mg、約300mgから約400mg、約400mgから約500mg、約400mgから約600mg、約360mgから約440mg、約560mgから約640mg、または約500mgから約600mg、約100mg、約150mg、約200mg、約300mg、約400mg、約600mgの範囲、またはこれらの任意の値によって境界づけられる範囲の1日の用量、またはこれらの任意の値の間の任意の1日の用量であり得る。ブプロピオンは、1日1回;、またはそれぞれ毎日の用量の約半分、または1/3の量で1日2回もしくは12時間毎、または1日3回投与され得る。
【0165】
いくつかの実施形態において、1)約50mg/日から約100mg/日、約100mg/日から約150mg/日、約150mg/日から約300mg/日、約150mg/日から約200mg/日、約200mg/日から約250mg/日、約250mg/日から約300mg/日のブプロピオン、もしくは約300mg/日から約500mg/日のブプロピオン、および/または2)約15mg/日から約60mg/日、約15mg/日から約30mg/日、約30mg/日から約45mg/日、約45mg/日から約60mg/日、約60mg/日から約100mg/日、約80mg/日から約110mg/日、約100mg/日から約150mg/日、もしくは約100mg/日から約300mg/日のデキストロメトルファンが、それを必要とするヒトに投与される。
【0166】
いくつかの実施形態において、約150mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファン、約150mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファン、約150mg/日のブプロピオンおよび約90mg/日のデキストロメトルファン、約150mg/日のブプロピオンおよび約120mg/日のデキストロメトルファン、約200mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファン、約200mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファン、約200mg/日のブプロピオンおよび約90mg/日のデキストロメトルファン、約200mg/日のブプロピオンおよび約120mg/日のデキストロメトルファン、約300mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファン、約300mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファン、約300mg/日のブプロピオンおよび約90mg/日のデキストロメトルファン、または約300mg/日のブプロピオンおよび約120mg/日のデキストロメトルファンがヒトに投与される。
【0167】
いくつかの実施形態において、約100mg/日のブプロピオンおよび約15mg/日のデキストロメトルファンが1、2、または3日間ヒトに投与され、続いて約200mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが投与される。いくつかの実施形態において、約100mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが1、2、または3日間ヒトに投与され、続いて約200mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが投与される。
【0168】
いくつかの実施形態において、約75mg/日のブプロピオンおよび約15mg/日のデキストロメトルファンが1、2、または3日間ヒトに投与され、続いて約150mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが投与される。いくつかの実施形態において、約75mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが1、2、または3日間ヒトに投与され、続いて約150mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが投与される。
【0169】
ブプロピオンのような抗うつ剤化合物は、疼痛、うつ病または咳などの神経的状態を治療するために必要とされるだけ投与され得る。いくつかの実施形態において、ブプロピオンのような抗うつ剤組成物およびデキストロメトルファンは、少なくとも1日間、少なくとも3日間、少なくとも5日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも14日間、少なくとも30日間、少なくとも60日間、少なくとも90日間、少なくとも180日間、少なくとも365日間、もしくはそれより長く、1日1回もしくは1日2回のような少なくとも1日1回で投与される。
【0170】
治療化合物は、例えば、不活性希釈剤または食用担体と一緒に、経口投与のために処方され得る。または、ハードもしくはソフトシェルゼラチンカプセル内に封入されてもよいし、錠剤中に圧縮されていてもよいし、食事の食物に直接組み込まれていてもよい。経口治療投与では、活性化合物は、賦形剤と共に組み込まれていてもよく、経口摂取錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェハース等の形態において使用され得る。
【0171】
錠剤、トローチ、ピル、カプセル等は、次の1以上をも含有してもよい。すなわち、トラガカントガム、アカシア、トウモロコシデンプンもしくはゼラチンのような結合剤、リン酸二カルシウムのような賦形剤、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、スクロース、ラクトースもしくはサッカリンのような甘味剤、または、ペパーミント、ウィンターグリーン油もしくはチェリー香料のような香味剤である。ユニット剤形がカプセルである場合、上記の種類の材料に加えて、液体担体を含有し得る。様々な他の材料がコーティング剤として存在してもよく、例えば、錠剤、ピルまたはカプセルは、シェラック、糖またはその両方を用いてコーティングされ得る。シロップまたはエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてのスクロース、保存剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、色素、ならびに、チェリーまたはオレンジフレーバーのような香料を含有し得る。剤形または医薬組成物における当該材料は、使用される量において薬学的に純粋で実質的に非毒性であることが、所望され得る。
【0172】
ある組成物または剤形は、液体であってもよいし、または液体中に分散された固体相を含んでもよい。
【0173】
治療化合物は、非経口または腹腔内投与のために処方され得る。遊離塩基または薬学的に許容される塩のような、活性化合物の溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースのような界面活性剤と適切に混合された水の中において調製することができる。分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物内に、またはそれらの中に、分散された油を有することもできる。通常の保存および使用の条件下で、これらの製剤は、微生物の増殖を防ぐための保存剤を含有してもよい。
【0174】
特に意図する実施形態
(実施形態1)
必要とする人に、治療的有効量のデキストロメトルファンおよび治療的有効量の抗うつ剤化合物を投与することを含む、疼痛または神経障害を治療する方法。
(実施形態2)
必要とするヒトに、抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む、疼痛を治療する方法。
(実施形態3)
デキストロメトルファンおよび抗うつ剤化合物を共投与することを含む、デキストロメトルファンの疼痛緩和特性を増強する方法。
(実施形態4)
デキストロメトルファンを含む治療を受けるヒトに抗うつ剤化合物を共投与することを含む、デキストロメトルファンの高代謝群であるヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法。
(実施形態5)
ヒトに抗うつ剤化合物を投与することを含むデキストロメトルファンの代謝を阻害する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、デキストロメトルファンは、前記抗うつ剤化合物と同時に前記ヒトの身体に存在する。
(実施形態6)
ヒトに抗うつ剤化合物を投与することを含むデキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、デキストロメトルファンは、前記抗うつ剤化合物と同時に前記ヒトの身体に存在する。
(実施形態7)
必要とするヒトに抗うつ剤化合物を投与することを含む、デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法。
(実施形態8)
疼痛の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与とともに抗うつ剤化合物を投与することを含むデキストロメトルファンの疼痛緩和特性を改善する方法。
(実施形態9)
咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与とともに抗うつ剤化合物を投与することを含むデキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法。
(実施形態10)
必要とするヒトに抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む咳を治療する方法。
(実施形態11)
神経障害の治療が必要なヒトにデキストロメトルファンの投与とともに抗うつ剤化合物を投与することを含むデキストロメトルファンの治療特性を改善する方法。
(実施形態12)
必要とするヒトに抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む神経障害を治療する方法。
(実施形態13)
必要とするヒトに抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群である、方法。
(実施形態14)
前記デキストロメトルファンおよび前記抗うつ剤化合物は、分離した剤形で投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、または13に記載の方法。
(実施形態15)
治療的有効量のデキストロメトルファンと、治療的有効量の抗うつ剤化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
(実施形態16)
デキストロメトルファンの高代謝群であるヒトのデキストロメトルファンの代謝を阻害するための、少なくとも20mgのデキストロメトルファンおよび有効量の抗うつ剤化合物を含む経口剤形。
(実施形態17)
約30mgから約350mgのデキストロメトルファンが前記剤形に存在する、実施形態16に記載の経口剤形。
(実施形態18)
約100mgから約400mgのブプロピオンが前記剤形に存在する、実施形態16または17に記載の経口剤形。
(実施形態19)
前記経口剤形がヒトに投与される場合、約0.1μMから約10μMのブプロピオン血漿濃度をもたらすブプロピオンの量を含む、実施形態16、17、または18に記載の経口剤形。
(実施形態20)
前記経口剤形がヒトに投与される場合、約0.1μMから約2μMのブプロピオン血漿濃度をもたらすブプロピオンの量を含む、実施形態19に記載の経口剤形。
(実施形態21)
ブプロピオンは、約0.1μMから約10μMのブプロピオン血漿濃度をもたらす量で投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、または13に記載の方法。
(実施形態22)
ブプロピオンは、約0.3μMから約1μMのブプロピオン血漿濃度をもたらす量で投与される、実施形態21に記載の方法。
(実施形態23)
前記抗うつ剤化合物は、ブプロピオンまたはその代謝物である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の方法、組成物、または剤形。
(実施形態24)
前記抗うつ剤化合物は、ブプロピオンである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の方法、組成物、または剤形。
(実施形態25)
前記抗うつ剤化合物は、クロミプラミン、ドキセピン、フルオキセチン、ミアンセリン、イミプラミン、2-クロミプラミン、アミトリプチリン、アモキサピン、デシプラミン、プロトリプチリン、トリミプラミン、ノルトリプチリン、マプロチリン、フェネルジン、イソカルボキサジド、トラニルシプロミン、パロキセチン、トラゾドン、シタロプラム、セルトラリン、オキシインダンアミン、ベナクチジン、エスシタロプラム、フルボキサミン、ベンラファキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、ミルタザピン、ネファゾドン、セレギリン、またはその薬学的に許容される塩である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17に記載の方法、組成物、または剤形。
(実施形態26)
デキストロメトルファンは、咳の治療のために前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、14、21、22、23、24、または25に記載の方法。
(実施形態27)
必要とするヒトに約150mg/日から約300mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日から約120mg/日のデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法。
(実施形態28)
必要とするヒトにブプロピオンおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法であって、前記ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも1日1回投与される、方法。
(実施形態29)
ブプロピオンは、少なくとも8日間少なくとも毎日前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、または27に記載の方法。
(実施形態30)
デキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも毎日前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27または28に記載の方法。
(実施形態31)
ブプロピオンは、8日目において、ブプロピオン無しで投与されたデキストロメトルファンの同じ量の血漿濃度の少なくとも10倍である前記ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度をもたらす量で投与される、実施形態28、29、または30に記載の方法。
(実施形態32)
ブプロピオンは、8日目において、少なくとも約3000ng・時間/mLであるヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量で投与される、実施形態28、29、30、または31に記載の方法。
(実施形態33)
ブプロピオンは、8日目において、少なくとも約400ng・時間/mLであるエリトロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量で投与される、実施形態28、29、30、31または32に記載の方法。
(実施形態34)
ブプロピオンは、8日目において、少なくとも約2000ng・時間/mLであるトレオヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量で投与される、実施形態28、29、30、31、32または33に記載の方法。
(実施形態35)
ブプロピオンに対するデキストロメトルファンの質量割合は、約0.1から約0.5である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、26、27、28、29、30、31、32、33、または34に記載の方法、組成物、または剤形。
(実施形態36)
前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群である、実施形態27、28、29、30、31、32、33、34、または35に記載の方法。
(実施形態37)
約150mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36に記載の方法。
(実施形態38)
約150mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36に記載の方法。
(実施形態39)
約200mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36に記載の方法。
(実施形態40)
約1から約3日間約100mg/日のブプロピオンおよび約15mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与され、約200mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが続く、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36に記載の方法。
(実施形態41)
約200mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36に記載の方法。
(実施形態42)
約1から約3日間約100mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与され、約200mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが続く、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36に記載の方法。
(実施形態43)
デキストロメトルファンは、疼痛の治療のために前記ヒトに投与される、実施形態4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、または42に記載の方法。
(実施形態44)
前記疼痛は、後疼痛、癌性疼痛、関節痛、腰仙部の痛み、筋骨格系疼痛、中枢多発性硬化症の痛み、侵害受容性疼痛、または神経因性疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態45)
疼痛は、筋骨格疼痛、神経因性疼痛、癌関連疼痛、急性疼痛、または侵害受容性疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態46)
前記疼痛は、術後疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態47)
前記疼痛は、癌性疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態48)
前記疼痛は、関節痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態49)
前記疼痛は、腰仙部痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態50)
前記疼痛は、筋骨格疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態51)
前記疼痛は、神経因性疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態52)
前記疼痛は、侵害受容性疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態53)
前記疼痛は、慢性筋骨格痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態54)
前記疼痛は、関節リウマチと関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態55)
前記疼痛は、若年性関節リウマチと関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態56)
前記疼痛は、変形性関節症と関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態57)
前記疼痛は、軸脊椎関節炎と関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態58)
前記疼痛は、強直性脊椎炎に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態59)
前記疼痛は、糖尿病性末梢神経障害に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態60)
前記疼痛は、後神経痛に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態61)
前記疼痛は、三叉神経痛に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態62)
前記疼痛は、モノ神経根疾患(monoradiculopathies)に関連付けられている、実施形態43に記載の方法。
(実施形態63)
前記疼痛は、幻肢痛に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態64)
前記疼痛は、中枢性疼痛に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態65)
前記疼痛は、癌関連疼痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態66)
前記疼痛は、腰部神経根圧迫に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態67)
前記疼痛は、脊髄損傷に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態68)
前記疼痛は、脳卒中後疼痛に関連する、実施形態43に記載の方法。
(実施形態69)
前記疼痛は、中央多発性硬化症の痛みに関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態70)
前記疼痛は、HIV関連神経障害に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態71)
前記疼痛は、放射線療法関連神経障害に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態72)
前記疼痛は、化学療法関連神経障害に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態73)
前記疼痛は、歯痛を含む、実施形態43に記載の方法。
(実施形態74)
前記疼痛は、原発性月経困難症に関連している、実施形態43に記載の方法。
(実施形態75)
90mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、実施形態4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32の方法、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57 、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、または74に記載の方法。
(実施形態76)
45mgのデキストロメトルファンが前記ヒトに1日2回投与される、実施形態75に記載の方法。
(実施形態77)
150mg/日のブプロピオンが前記ヒトに投与される、実施形態75または76に記載の方法。
(実施形態78)
180mg/日のブプロピオンが前記ヒトに投与される、実施形態75または76に記載の方法。
(実施形態79)
200mg/日のブプロピオンが前記ヒトに投与される、実施形態75または76に記載の方法。
(実施形態80)
300mg/日のブプロピオンが前記ヒト投与される、請求項123または124に記載の方法。
【0175】
米国仮特許出願第61/900,354号明細書が参照をもって本願明細書にその全体が組み込まれる。
【実施例0176】
実施例1
以下の表1に示すように、15人のヒト被験者は、デキストロメトルファン(DM)単独、またはブプロピオンと組み合わせてDMを受ける2つの処置群の1つに無作為抽出された。
【表1】
【0177】
すべての被験者は、CYP2D6遺伝子検査によって決定されるようなデキストロメトルファンの高(超高速を含む)代謝群であった。デキストロメトルファンは、1~8日12時間の間隔で投与され、8日目の朝の投与が最終である。ブプロピオンは、1~3日目に1日1回、4~8日目に1日2回投与された。
【0178】
血漿試料は、1日目および8日目のデキストロメトルファン、全デキストロルファン、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、およびトレオヒドロキシブプロピオンの濃度分析のために採取された。デキストロメトルファンのトラフ濃度の決定のための血漿試料は、1、5、6、8日目の投与から約12時間後に得られた。
【0179】
デキストロメトルファン、全デキストロルファン(非コンジュゲートおよびグルクロニド形態)、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、およびトレオヒドロキシブプロピオンの濃度は、LC-MS/MSを用いて測定された。薬物動態学的パラメーターが計算された。
【0180】
デキストロメトルファン代謝状態の表現型の決定を、Jurica et al. Journal of Clinical Pharmacy and Therapeutics, 2012, 37, 486~490に記載されているようなデキストロメトルファン/デキストロルファンの代謝率を算出することにより行った。投与後3時間のデキストロメトルファンおよびデキストロルファンの血漿濃度が、低代謝表現型を示す0.3以上のデキストロメトルファン/デキストロルファンの比で用いられた。
【0181】
結果
図1および表2に示すように、デキストロメトルファンの血漿濃度は、ブプロピオン投与でかなり増大した。
【表2】
【0182】
図2~4に示すように、デキストロメトルファンのAUCは、ブプロピオンの投与でかなり増大した。
図5に示すように、デキストロメトルファンとのブプロピオンの投与は、デキストロメトルファン単独の投与と比べて8日目におけるそれぞれの平均デキストロメトルファンのAUC
0-12、AUC
0-24、およびAUC
0-infにおいて約60倍、80倍、および175倍の増大をもたらした。
図6に示すように、デキストロメトルファンAUCにおいての増大は、1日目と同じぐらい早く起こった(AUC
0-12においての増大の約3倍)。
【0183】
図7および表3に示すように、デキストロメトルファンのトラフ血漿濃度は、ブプロピオンの投与でかなり増加した。デキストロメトルファンとのブプロピオンの投与は、デキストロメトルファンの単独投与と比べて、8日目におけるデキストロメトルファンの平均トラフ血漿中濃度において約105倍の増加をもたらした。
【0184】
8日目のデキストロメトルファンの平均血漿濃度(C
平均)は、単独のデキストロメトルファンの投与と比較して、ブプロピオン投与で約60倍に増加した。最大平均血漿濃度(C
最大)も、
図8に示すように、かなり増大した。
【表3】
【0185】
デキストロメトルファンのT最大および排出半減期(T1/2el)は、8日目にブプロピオンの投与でかなり増加した。デキストロメトルファンとのブプロピオンの投与は、デキストロメトルファン単独の2.3時間と比べて、3.6時間の平均T最大をもたらした。デキストロメトルファンとのブプロピオンの投与は、デキストロメトルファン単独の6.6時間と比べて、27.7時間の平均T1/2elをもたらした。
【0186】
図9および表4に示すように、デキストルファンの血漿濃度は、ブプロピオン投与でかなり低減した。
【表4】
【0187】
図10~11に示すように、平均デキストロルファンのC
最大において約78%の減少、およびブプロピオンの投与で8日目の平均デキストロルファンのAUC
0-12において約55%の減少があった。
【0188】
デキストロメトルファン代謝状態の表現型の決定は、いずれかの治療における対象が、1日目での低代謝がなかったことを示した。しかしながら、8日目で、デキストロメトルファン単独で治療された対象が0%であるのと比べて、ブプロピオンで治療された100%の対象は低代謝群状態に変換された。平均血漿デキストロメトルファン/デキストロファンの代謝率は、ブプロピオンの投与で1日目の0.01から8日目の0.71まで増加した。DM単独投与された群における平均率は、1日目で0.00であり、8日目での変化しないままであった。
【0189】
8日目において、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、およびトレオヒドロキシブプロピオンの平均血漿濃度は、ブプロピオン投与後それぞれ、少なくとも10ng/mL、200ng/mL、20ng/mL、および100ng/mLであった。
【0190】
このセクションで使用される場合、用語「倍変化」または「倍増加」は、単独でのデキストロメトルファンの同じ値に対するデキストロメトルファンとのブプロピオンの値の割合を指す(つまり、単独でのデキストロメトルファンの同じ値で割られたデキストロメトルファンとのブプロピオンの値)。
【0191】
特に言及しなければ、成分の量、分子量のような特性、反応条件、ならびに、本明細書および特許請求の範囲において使用されているそのようなものを表している全ての数字は、示される正確な値、および、“約”の用語によって変更されるような値の両方を示すものとして、全ての場合において、理解されるべきである。従って、逆を示していない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲において記載されている数値パラメーターは、所望の特性が得られ得る条件下に応じて変化することができる、近似値である。最低限でも、特許請求の範囲の観点に対する均等論の適用を制限することはなく、それぞれの数値パラメーターは、少なくとも報告された有効数字の数に照らして、および、通常の丸め技術を適用することにより解釈されるべきである。
【0192】
本発明を説明する文脈において(特に、次の特許請求の範囲の文脈において)使用されている、“1つの(a)”、“1つの(an)”および同様の言及の用語は、本明細書中に特に示されていなければ、または文脈によって明らかに矛盾していなければ、単数および複数の両方を含むように解釈されるべきである。本明細書に記載されている全ての方法は、本明細書中に特に示されていなければ、または文脈によって明らかに矛盾していなければ、任意の適当な順序において行うことができる。本明細書に提供されている、任意の、および全ての実施例または例示的な言語(例えば、“のような”)の使用は、単に本発明をより明瞭とすることを意図しているものであり、任意の特許請求の範囲を限定するものではない。本明細書中の言語は、本発明の実施に不可欠な任意の請求されない要素を示すものと解釈されるべきではない。
【0193】
本明細書に開示されている代替の要素または実施の形態の群は、限定して解釈されるべきものではない。それぞれの群のメンバーは、個別において、または、他の群のメンバーもしくは本明細書中に見出されている他の要素と任意に組み合わせて、示され、および請求され得る。群の1以上のメンバーが、便宜上および/または特許上の理由で群中に包含され得る、または群から削除され得ることは、予測されることである。任意のそのような包含または削除が生じる場合、本明細書は、添付の特許請求の範囲において使用される全てのマーカッシュ群の記載を満たすように変形された群を含むとみなされる。
【0194】
特定の実施の形態は、本発明を実施するための本発明者に公知である最良の形態を含め、本明細書中に記載されている。もちろん、これらの記載されている実施の形態の変形は、前述の説明を読めば本分野の当業者には明らかとなるだろう。本発明者は、当業者が適宜そのような変形を使用することを予想しており、本発明が具体的に本明細書中に記載されているもの以外でも実施されることを意図している。従って、特許請求の範囲は、準拠法により許可されるような、特許請求の範囲において示されている主題の全ての変形および均等なものを含む。さらに、本明細書中に特に示されていなければ、または文脈によって明らかに矛盾していなければ、それらの全ての可能な変形における上記の要素の任意の組み合わせは考慮される。
【0195】
最後に、本明細書に開示されている実施の形態は、特許請求の範囲の原理を例示するものであることが理解されるべきである。使用され得る他の変形は、特許請求の範囲の観点の範囲内である。そのため、一例として、限定されることはないが、代替の実施の形態は本明細書中の教示に従って利用され得る。従って、特許請求の範囲は、示されており記載されているような正確な実施の形態に限定されない。
【0196】
(付記)
(付記1)
神経障害の治療を必要とする、デキストロメトルファンの高代謝群であるヒトに抗うつ剤化合物およびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法。
【0197】
(付記2)
前記神経障害は、うつ病である、付記1に記載の方法。
【0198】
(付記3)
前記神経障害は、咳である、付記1に記載の方法。
【0199】
(付記4)
前記抗うつ剤は、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを含む、付記1、2、または3に記載の方法。
【0200】
(付記5)
前記抗うつ剤は、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを含む、付記1、2、3または4に記載の方法。
【0201】
(付記6)
前記抗うつ剤は、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを含む、付記1、2、3、4または5に記載の方法。
【0202】
(付記7)
デキストロメトルファンでの治療が必要なヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度を増大する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、前記ヒトにデキストロメトルファンとともにブプロピオンを共投与することを含む、方法。
【0203】
(付記8)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグをデキストロメトルファンとともに前記ヒトに共投与することを含む、方法。
【0204】
(付記9)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグをデキストロメトルファンとともに前記ヒトに共投与することを含む、方法。
【0205】
(付記10)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにおけるデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグをデキストロメトルファンとともに前記ヒトに共投与することを含む、方法。
【0206】
(付記11)
デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法であって、ヒトにブプロピオンを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0207】
(付記12)
デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法であって、ヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0208】
(付記13)
デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法であって、ヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0209】
(付記14)
デキストロメトルファンの代謝産物を阻害する方法であって、ヒトにトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0210】
(付記15)
デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法であって、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにブプロピオンを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、デキストロメトルファンは、ブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0211】
(付記16)
デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法であって、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0212】
(付記17)
デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法であって、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオンと同時に前記ヒトの身体に存在する、方法。
【0213】
(付記18)
デキストロメトルファンの代謝寿命を増大する方法であって、デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含み、前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群であり、且つデキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオンと同時にヒトの身体に存在する、方法。
【0214】
(付記19)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記ブプロピオンは、デキストロメトルファンとブプロピオンとの共投与の少なくとも2日(少なくとも2日間の共投与)の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、ブプロピオン無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる、方法。
【0215】
(付記20)
ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも2倍である、付記19に記載の方法。
【0216】
(付記21)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンとヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグとの共投与の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる、方法。
【0217】
(付記22)
ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも2倍である、付記21に記載の方法。
【0218】
(付記23)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンとエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグとの共投与の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる、方法。
【0219】
(付記24)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも2倍である、付記23に記載の方法。
【0220】
(付記25)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、前記トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンとトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグとの共投与の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の増大は、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与と比べて、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に起こる、方法。
【0221】
(付記26)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも2倍である、付記25に記載の方法。
【0222】
(付記27)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続で、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、5日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のブプロピオン無しのデキストロメトルファンの同じ量を投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0223】
(付記28)
ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第5日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続でブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも20倍である、付記27に記載の方法。
【0224】
(付記29)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続で、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、5日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0225】
(付記30)
ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第5日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続でヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも20倍である、付記29に記載の方法。
【0226】
(付記31)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続で、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、5日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0227】
(付記32)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第5日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続でエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも20倍である、付記31に記載の方法。
【0228】
(付記33)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも5日間連続で、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、5日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続のトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0229】
(付記34)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第5日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、5日間連続でトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも20倍である、付記33に記載の方法。
【0230】
(付記35)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続で、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、6日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のブプロピオン無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0231】
(付記36)
ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第6日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続でブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも30倍である、付記35に記載の方法。
【0232】
(付記37)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続で、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、6日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0233】
(付記38)
ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第6日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続でヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも30倍である、付記37に記載の方法。
【0234】
(付記39)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続で、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、6日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与されるデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0235】
(付記40)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第6日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続でエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも30倍である、付記39に記載の方法。
【0236】
(付記41)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも6日間連続で、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファン血漿濃度を増大する方法であって、6日目に、前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続のトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンを投与することにより達成されるデキストロメトルファン血漿濃度と比べて高い、方法。
【0237】
(付記42)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与された第6日目の前記デキストロメトルファン血漿濃度は、6日間連続でトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与で達成され得る水準の少なくとも30倍である、付記41に記載の方法。
【0238】
(付記43)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、前記ブプロピオンは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、ブプロピオン無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる、方法。
【0239】
(付記44)
ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目のデキストロルファンの血漿濃度は、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも5%低減される、付記43に記載の方法。
【0240】
(付記45)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、前記ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる、方法。
【0241】
(付記46)
ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目のデキストロルファンの血漿濃度は、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも5%低減される、付記45に記載の方法。
【0242】
(付記47)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、前記エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる、方法。
【0243】
(付記48)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目のデキストロルファンの血漿濃度は、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも5%低減される、付記47に記載の方法。
【0244】
(付記49)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、前記トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグは、デキストロメトルファンの治療の少なくとも2日の第1日目に投与され、デキストロメトルファン血漿濃度の低減は、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しで投与される同じ量のデキストロメトルファンと比べて、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目に生じる、方法。
【0245】
(付記50)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第1日目のデキストロルファンの血漿濃度は、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも5%低減される、付記49に記載の方法。
【0246】
(付記51)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも8日間連続で、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、8日目に、前記デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でブプロピオン無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い、方法。
【0247】
(付記52)
ブプロピオンおよびデキストロメトルファンが共投与される第8日目の血漿濃度は、8日間連続でブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも30%低減される、付記51に記載の方法。
【0248】
(付記53)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも8日間連続で、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、8日目に、前記デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い、方法。
【0249】
(付記54)
ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第8日目の血漿濃度は、8日間連続でヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも30%低減される、付記53に記載の方法。
【0250】
(付記55)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも8日間連続で、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、8日目に、前記デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い、方法。
【0251】
(付記56)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第8日目の血漿濃度は、8日間連続でエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも30%低減される、付記55に記載の方法。
【0252】
(付記57)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、少なくとも8日間連続で、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロルファン血漿濃度を低減する方法であって、8日目に、前記デキストロルファン血漿濃度は、8日間連続でトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しで投与された同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成されるデキストロルファン血漿濃度よりも低い、方法。
【0253】
(付記58)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンが共投与される第8日目の血漿濃度は、8日間連続でトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得るデキストロルファン血漿濃度と比べて少なくとも30%低減される、付記57に記載の方法。
【0254】
(付記59)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒトに、デキストロメトルファンとともにブプロピオンを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果(trough effect)を低減する方法であって、デキストロルファンは、ブプロピオン無しのデキストロメトルファンの同じ量の投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、方法。
【0255】
(付記60)
デキストロメトルファンとのブプロピオンの第1共投与後、デキストロメトルファンは、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記59に記載の方法。
【0256】
(付記61)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒト患者に、デキストロメトルファンとともにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法であって、デキストロルファンは、ヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、方法。
【0257】
(付記62)
デキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの第1共投与後、デキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記61に記載の方法。
【0258】
(付記63)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒト患者に、デキストロメトルファンとともにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法であって、デキストロルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、方法。
【0259】
(付記64)
デキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの第1共投与後、デキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記63に記載の方法。
【0260】
(付記65)
デキストロメトルファンでの治療を必要とするヒト患者に、デキストロメトルファンとともにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを共投与することを含むデキストロメトルファンのトラフ効果を低減する方法であって、デキストロルファンは、トレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグ無しの同じ量のデキストロメトルファンの投与により達成される血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオンまたはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、方法。
【0261】
(付記66)
デキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの第1共投与後、デキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも2倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記65に記載の方法。
【0262】
(付記67)
ブプロピオンは、少なくとも5日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、5日目に、デキストロメトルファンは、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも40倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、7、11、15、19、20、27、28、35、36、43、44、51、52、59、または60に記載の方法。
【0263】
(付記68)
ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、少なくとも5日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、5日目に、デキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも40倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、4、8、12、16、21、22、29、30、37、38、45、46、53、54、61、または62に記載の方法。
【0264】
(付記69)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、少なくとも5日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、5日目に、デキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも40倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、5、9、13、17、23、24、31、32、39、40、47、48、55、56、63、または64に記載の方法。
【0265】
(付記70)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグは、少なくとも5日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、5日目に、デキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも40倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、6、10、14、18、25、26、33、34、41、42、49、50、57、58、65、または66に記載の方法。
【0266】
(付記71)
ブプロピオンは、少なくとも6日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、6日目に、デキストロメトルファンは、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも50倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、7、11、15、19、20、27、28、35、36、43、44、51、52、59、60、または67に記載の方法。
【0267】
(付記72)
ヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも6日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、6日目に、デキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも50倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、4、8、12、16、21、22、29、30、37、38、45、46、53、54、61、62、または68に記載の方法。
【0268】
(付記73)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも6日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、6日目に、デキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも50倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、5、9、13、17、23、24、31、32、39、40、47、48、55、56、63、64、または69に記載の方法。
【0269】
(付記74)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも6日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、6日目に、デキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも50倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、6、10、14、18、25、26、33、34、41、42、49、50、57、58、65、66、または70に記載の方法。
【0270】
(付記75)
ブプロピオンは、少なくとも7日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、7日目に、デキストロメトルファンは、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも70倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、7、11、15、19、20、27、28、35、36、43、44、51、52、59、60、67、または71に記載の方法。
【0271】
(付記76)
ヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも7日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、7日目に、デキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも70倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、4、8、12、16、21、22、29、30、37、38、45、46、53、54、61、62、68、または72に記載の方法。
【0272】
(付記77)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも7日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、7日目に、デキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも70倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、5、9、13、17、23、24、31、32、39、40、47、48、55、56、63、64、69、または73に記載の方法。
【0273】
(付記78)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも7日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、7日目に、デキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも70倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、6、10、14、18、25、26、33、34、41、42、49、50、57、58、65、66、70、または74に記載の方法。
【0274】
(付記79)
ブプロピオンは、少なくとも8日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、8日目に、デキストロメトルファンは、ブプロピオン無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも80倍であるデキストロメトルファンとのブプロピオンの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、7、11、15、19、20、27、28、35、36、43、44、51、52、59、60、67、71、または75に記載の方法。
【0275】
(付記80)
ヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも8日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、8日目に、デキストロメトルファンは、ヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも80倍であるデキストロメトルファンとのヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、4、8、12、16、21、22、29、30、37、38、45、46、53、54、61、62、68、72、または76に記載の方法。
【0276】
(付記81)
エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも8日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、8日目に、デキストロメトルファンは、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも80倍であるデキストロメトルファンとのエリトロヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、5、9、13、17、23、24、31、32、39、40、47、48、55、56、63、64、69、73、または77に記載の方法。
【0277】
(付記82)
トレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグは、少なくとも8日間連続でデキストロメトルファンと共投与され、8日目に、デキストロメトルファンは、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグ無しでのデキストロメトルファンの同じ量の投与によって達成され得る血漿濃度の少なくとも80倍であるデキストロメトルファンとのトレオヒドロキシブプロピオン、またはこのプロドラッグの共投与から12時間後の血漿濃度を有する、付記1、2、3、6、10、14、18、25、26、33、34、41、42、49、50、57、58、65、66、70、74、または78に記載の方法。
【0278】
(付記83)
デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にブプロピオンおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法であって、前記ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果として前記有害事象を経験する危険がある、方法。
【0279】
(付記84)
デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法であって、前記ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果として前記有害事象を経験する危険がある、方法。
【0280】
(付記85)
デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法であって、前記ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果として前記有害事象を経験する危険がある、方法。
【0281】
(付記86)
デキストロメトルファン治療を必要とするヒト患者にトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを共投与することを含むデキストロメトルファンでの治療に関連する有害事象を低減する方法であって、前記ヒト患者は、デキストロメトルファンで治療された結果として前記有害事象を経験する危険がある、方法。
【0282】
(付記87)
前記有害事象は、眠けである、付記86に記載の方法。
【0283】
(付記88)
ブプロピオンによる治療に関連する有害事象を低減する方法であって、ブプロピオン治療の必要あるヒト患者にデキストロメトルファンおよびブプロピオンを共投与することを含み、前記ヒト患者は、ブプロピオンでの治療結果として前記有害事象を経験する危険がある、方法。
【0284】
(付記89)
前記有害事象は、発作である、付記88に記載の方法。
【0285】
(付記90)
デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法であって、ブプロピオンを、前記補正を必要とするヒトに投与することを含む、方法。
【0286】
(付記91)
デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法であって、ヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを、前記補正を必要とするヒトに投与することを含む、方法。
【0287】
(付記92)
デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法であって、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを、前記補正を必要とするヒトに投与することを含む、方法。
【0288】
(付記93)
デキストロメトルファンの高代謝産物を補正する方法であって、トレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを、前記補正を必要とするヒトに投与することを含む、方法。
【0289】
(付記94)
ブプロピオンは、少なくとも8日間少なくとも毎日前記ヒトに投与される、付記1から93のいずれか1つに記載の方法。
【0290】
(付記95)
デキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも毎日前記ヒトに投与される、付記1から94のいずれか1つに記載の方法。
【0291】
(付記96)
デキストロメトルファンは、咳の治療のために前記ヒトに投与される、付記1から95のいずれか1つに記載の方法。
【0292】
(付記97)
咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてブプロピオンを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法。
【0293】
(付記98)
咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法。
【0294】
(付記99)
咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法。
【0295】
(付記100)
咳の治療を必要とするヒトにデキストロメトルファンの投与と組み合わせてトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグを投与することを含む、デキストロメトルファンの鎮咳特性を改善する方法。
【0296】
(付記101)
ブプロピオンおよびデキストロメトルファンの組み合わせを、咳の治療を必要とするヒトに投与することを含む咳を治療する方法。
【0297】
(付記102)
咳の治療を必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む、咳を治療する方法。
【0298】
(付記103)
咳の治療を必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む、咳を治療する方法。
【0299】
(付記104)
咳の治療を必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンの組み合わせを投与することを含む、咳を治療する方法。
【0300】
(付記105)
神経障害の治療を必要とするヒトにブプロピオンおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法であって、前記ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも1日1回投与される、方法。
【0301】
(付記106)
神経障害の治療を必要とするヒトにヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法であって、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも1日1回投与される、方法。
【0302】
(付記107)
神経障害の治療を必要とするヒトにエリトロヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法であって、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも1日1回投与される、方法。
【0303】
(付記108)
神経障害の治療を必要とするヒトにトレオヒドロキシブプロピオン、またはそのプロドラッグおよびデキストロメトルファンを投与することを含む神経障害を治療する方法であって、ブプロピオンおよびデキストロメトルファンは、少なくとも8日間少なくとも1日1回投与される、方法。
【0304】
(付記109)
前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群である、付記1から108のいずれか1つに記載の方法。
【0305】
(付記110)
ブプロピオンは、8日目に、ブプロピオン無しで投与されるデキストロメトルファンの同じ量の血漿濃度の少なくとも10倍である前記ヒトにおけるデキストロメトルファンの血漿濃度をもたらす量で投与される、付記1から109のいずれか1つに記載の方法。
【0306】
(付記111)
ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、またはヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目に、少なくとも約3000ng・時間/mLのヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量で投与される、付記1から110のいずれか1つに記載の方法。
【0307】
(付記112)
ブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、またはエリトロヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目に、少なくとも約400ng・時間/mLのエリトロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量で投与される、付記1から111のいずれか1つに記載の方法。
【0308】
(付記113)
ブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはトレオヒドロキシブプロピオンのプロドラッグは、8日目に、少なくとも約2000ng・時間/mLのエリトロヒドロキシブプロピオンのAUC0-12をもたらす量で投与される、付記1から110のいずれか1つに記載の方法。
【0309】
(付記114)
前記ブプロピオンに対するデキストロメトルファンの質量割合は、約0.1から約0.5である、付記1から113のいずれか1つに記載の方法。
【0310】
(付記115)
約150mg/日から約300mg/日のブプロピオンおよび約15mg/日から約60mg/日のデキストロメトルファンを、神経障害の治療を必要とするヒトに投与することを含む神経障害を治療する方法。
【0311】
(付記116)
前記ヒトは、デキストロメトルファンの高代謝群である、付記115に記載の方法。
【0312】
(付記117)
約150mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、付記115に記載の方法。
【0313】
(付記118)
約150mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、付記115に記載の方法。
【0314】
(付記119)
約200mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、付記115に記載の方法。
【0315】
(付記120)
約100mg/日のブプロピオンおよび約15mg/日のデキストロメトルファンが、約1日から約3日間前記ヒトに投与され、続いて約200mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが投与される、付記119に記載の方法。
【0316】
(付記121)
約200mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが前記ヒトに投与される、付記115に記載の方法。
【0317】
(付記122)
約100mg/日のブプロピオンおよび約30mg/日のデキストロメトルファンが、約1日から約3日間前記ヒトに投与され、続いて約200mg/日のブプロピオンおよび約60mg/日のデキストロメトルファンが投与される、付記121に記載の方法。
【0318】
(付記123)
ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらのいずれかの化合物のプロドラッグ、
デキストロメトルファン、および、
水溶性ビヒクル、
を含む、デキストロメトルファンのための経口維持開放送達システム。
【0319】
(付記124)
約45mgのデキストロメトルファンを含む、付記123に記載の経口持続放出送達システム。
【0320】
(付記125)
約60mgのデキストロメトルファンを含む、付記123に記載の経口維持開放送達システム。
【0321】
(付記126)
約70mgから約95mgのブプロピオンを含む、付記123、124、または125に記載の経口維持開放送達システム。
【0322】
(付記127)
約105mgから約200mgのブプロピオンを含む、付記123、124、または125に記載の経口維持開放送達システム。
【0323】
(付記128)
約150mgのブプロピオンを含む、付記123、124、または125に記載の経口維持開放送達システム。
【0324】
(付記129)
ブプロピオンは、前記維持開放送達システムを飲み込む際、持続放出を可能にする形態である、付記123、124、125、126、127、または128に記載の経口維持開放送達システム。
【0325】
(付記130)
デキストロメトルファンでの治療が必要なヒトに、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のプロドラッグの有効量を経口投与することを含む、効能の損失なく投与され得るデキストロメトルファンの用量回数を低減する方法。
【0326】
(付記131)
ブプロピオンは、患者に投与される、付記130に記載の方法。
【0327】
(付記132)
ヒドロキシブプロピオンは、患者に投与される、付記130に記載の方法。
【0328】
(付記133)
エリトロヒドロキシブプロピオンは、患者に投与される、付記130に記載の方法。
【0329】
(付記134)
トレオヒドロキシブプロピオンは、患者に投与される、付記130に記載の方法。
【0330】
(付記135)
前記患者は、1日2回デキストロメトルファンを服用し、前記治療は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグの投与無しでの1日4回のデキストロメトルファンの同じ量の投与と同じぐらい効果がある、付記131、132、133、または134に記載の方法。
【0331】
(付記136)
前記患者は、1日2回デキストロメトルファンを服用し、前記治療は、ブプロピオン、ヒドロキシブプロピオン、エリトロヒドロキシブプロピオン、トレオヒドロキシブプロピオン、またはこれらの化合物のいずれかのプロドラッグの投与無しでの1日3回のデキストロメトルファンの同じ量の投与と同じぐらい効果がある、付記131、132、133、または134に記載の方法。