(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012971
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】広告システム及び広告方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230119BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116780
(22)【出願日】2021-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】518331623
【氏名又は名称】CXOバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190300
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 修
(72)【発明者】
【氏名】中村 一之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】
本発明は、インターネット広告において、申し込みや問い合わせ時に、追加の情報入力が求められる際、利用者の入力の煩わしさを、既にセキュリティにより安全に蓄積された個人を特定するための情報を利用することにより、1クリックで申し込みが可能になるなど、入力のストレスを軽減することを目的とする。
【解決手段】
本発明においては、広告システムが、サーバーおよび端末を含み、そのサーバーに、広告主に課金するための情報と、広告対象となる人物の属性情報とがあらかじめ蓄積され、広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して、情報送信時に広告対象となる人物自身の情報を入力せずに情報送信が完了する広告システムを用いる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告システムが、サーバーおよび端末を含み、
該サーバーに、広告主に課金するための情報と、広告対象となる人物の属性情報とがあらかじめ蓄積され、広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して、情報送信時に広告対象となる人物自身の情報を入力せずに情報送信が完了する広告システム。
【請求項2】
広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して広告対象となる人物自身の情報を入力せずに端末からの情報の送信が完了する、ターゲット広告方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを通じてなされる広告システム及び広告方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会では、インターネットを通じて、多様なモノやサービスが提供される。広告も、インターネットを通じて行われ、個々の消費者を特定し、その消費者に合った商品が、個人の属性や購買履歴等に基づいて推薦されるようになっている。
例えば、 特許文献1では、ターゲティング広告を、テレビ番組を受信する受信装置に提供するテレビ番組用広告の提供方法であって、複数のテレビ番組の視聴ログを基にターゲティング広告の提供対象とするテレビ番組を決定し、当該テレビ番組に提供するターゲティング広告を決定し、当該決定されたターゲティング広告を特定の受信装置に対して送信する、テレビ番組用広告の提供方法が記載されている。
しかし、こうしたインターネット広告は、申し込みや問い合わせ時に、追加の情報入力を求めることが多い。これは、利用者本人の申し込みなどの意思を確認するためである場合もあるが、忙しいときには入力が煩わしく、また、何らかの事情で入力した情報が消えてしまった場合などには、利用者は大きなストレスを受けるといっても過言ではない。
そこで、こうした申し込み時、問い合わせ時等の利用者の入力の煩わしさを軽減するニーズが生じている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
特許文献1には、決定されたターゲティング広告を特定の受信装置に対して送信する、テレビ番組用広告の提供方法が記載されており、その受信装置が、特定の属性を有する個人のものであってもよいことが記載されている。
しかし、その個人の送信されるターゲティング広告で紹介されている商品やサービスに対して申し込みや問い合わせをする場合には、個人情報はその都度記入や入力をしなければならず、記入に関する煩わしさは改善されていない。そして、クーリングオフに関する対応のための本人意思の確認、誤入力防止等法制度面の制約を踏まえた上で、斯かる個人情報の入力の煩わしさの解消に関して、十分有効な解決策が与えられているとは言えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような状況の中、インターネット広告において、申し込みや問い合わせ時に、追加の情報入力が求められる際、利用者の入力の煩わしさは解消されていない。既にセキュリティにより安全に蓄積された個人を特定するための情報を利用することにより、本人意思の確認、各種制約を踏まえた上で、個人情報の入力の煩わしさの解消に関して、入力の煩わしさを解消ないし軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意検討した結果、下記の構成を有する広告システムにより、上記課題を解消することを見出し、本発明を完成するに至った。
(1) 広告システムが、サーバーおよび端末を含み、該サーバーに、広告時に課金するための情報と、広告対象となる人物の属性情報とがあらかじめ蓄積され、広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して、情報送信時に広告対象となる人物自身の情報を入力せずに情報送信が完了する広告システム。
(2)広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して広告対象となる人物自身の情報を入力せずに端末からの情報の送信が完了する、ターゲット広告方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、広告対象となる人物が、インターネット広告に対して申し込みや問い合わせを行う際、返信のために送信する情報を確認してクリックするだけで、自分自身の情報の入力を省略し、入力による煩わしさを解消ないし軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】広告主から広告対象になる人物へ広告がなされた後、申し込みなどがなされる様子についての概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明に係る実施態様を説明するが、本発明は、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、本明細書記載の実施態様に限定されない。
本発明に係る実施態様のうちの1つは、広告システムが、サーバーおよび端末を含み、該サーバーに、広告時に課金するための情報と、広告対象となる人物の属性情報とがあらかじめ蓄積され、広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して、情報送信時に広告対象となる人物自身の情報を入力せずに情報送信が完了する広告システムである。
また、本発明を別の側面で規定する場合、本発明に係る実施態様のうちの1つは、広告対象となる人物が、サーバーに蓄積された広告対象となる人物の属性情報を利用して広告対象となる人物自身の情報を入力せずに端末からの情報の送信が完了する、ターゲット広告方法である。
上記実施態様をより具体的に特定する場合、インターネット上のターゲット広告方法であって、前記方法を提供するシステムが、サーバーを含み、該サーバーに、広告時に課金するための情報を含む広告主の属性情報と、広告対象の属性情報とを蓄積し、広告主が、自動的に最適化して表示される広告内容と広告対象の組を、対応するアイコンをクリックすることで選択することで、クリック1回ごとにターゲット広告の実行及びその課金が行われ、ターゲット広告の実行及び課金を繰り返すことが可能であるターゲット広告方法であってもよい。
【0010】
また、上記実施態様は掛かる方法を実行するためのシステムであってもよく、より具体的には、上記ターゲット広告方法を提供するためのソフトウェアを含むシステムであってもよい。
本発明の広告システム及び公告方法は、広告内容を確認した後、1クリックで申し込み、購入、又は問い合わせを可能にすることができるが、例えば、あらかじめ定めた予算をオーバーするような場合など、申し込みを行うことがふさわしくない場合には、その旨表示して申し込みが行われないようにすることができるようにしてもよい。
【0011】
本発明の広告システム及び公告方法は、1クリックで問い合わせ可能な場合、一定以上の危険性がある先には、個人情報を開示することを回避するため、個人が定める一定の属性のリストの基準に適合しない先には、問い合わせを行わないようにしてもよい。
本発明の広告システム及び公告方法は、緊急性がある場合は、1クリック申し込みを行い、緊急連絡先にも知らせるようにしてもよい。
本発明の広告システム及び公告方法においては、一定期間内の商品またはサービスの購入契約の解消を保障する制度、より具体的にはクーリングオフ制度に対応するため、誤った購入が起きないように商品説明を利用者に対して表示する時間を長くするなど、購入時の煩わしさが解消ないし軽減することにより購入の意思決定が簡単になされてしまうことに対する対応を行うシステムを合わせて備えてもよい。
【0012】
[広告システム]
本発明に係る広告システムは、インターネットに接続された広告主用端末、広告の対象となる人物用の端末、データベースを蓄積し、命令により入出力が可能なサーバー、広告システム動作させ、商品またはサービスの購入等を管理するためのコンピュータを含む。
【0013】
[サーバー]
サーバーは、インターネットに接続可能なサーバーであって、一定のセキュリティが確保されたものである必要がある。課金や、広告用のリコメンデーションエンジンを機能させるための個人情報を蓄積し、必要に応じた入出力を安定して行う必要があるからである。
[端末]
インターネット端末は、一般的なPC等のコンピュータでも、携帯電話やスマホ、ワークステーションや専用端末等でもよい。画面上に広告が表示され、インターネットから情報を受信して広告を表示し、利用者の入力内容を商品またはサービスの購入などを管理するコンピュータに送信し、伝える。
【0014】
[広告対象となる人物]
広告対象となる人物は、一般の消費者であり、インターネットの利用者である。商品またはサービスの購入時の課金のための情報と、広告を選定するための属性情報を、広告システム会員の予めシステムの利用開始時に入力するか、他のデータベースからインポートしておく。
【0015】
[広告時に課金するための情報]
本発明の広告システム及び公告方法では、インターネット広告を行う際、広告の種類や、表示回数、クリック回数などにより課金する。
【0016】
[広告対象となる人物の属性情報]
本発明の広告システム及び公告方法においては、広告対象となる人物の属性情報は、インターネットに接続されたサーバーに蓄積され、必要に応じて入出力される。
広告を選定するために有効な情報であり、年齢、性別、出身地、趣味などの嗜好、職業、国籍、ライフスタイル等に関する情報である。個人情報であるため、セキュリティを確保したサーバーに適切に管理される必要がある。
【0017】
[情報送信]
本発明の広告システム及び公告方法において、こうここ対象となる人物は、インターネット広告を、インターネットに接続された端末の画面上で閲覧した後、自分自身で購入などの操作の判断を行い、情報を送信する。
情報送信は、申し込み、購入及び問い合わせを、目的とするものを含む。
本発明に係る広告システムでは、広告対象となる人物自身の情報を入力せずに情報送信が完了する。
【0018】
実施態様1
本発明に係る広告システム及び公告方法は、広告主が、広告の内容を選択するステップ1と、前記広告主が、広告対象を選択するステップ2とを含むインターネット上のターゲット広告方法であって、
前記方法を提供するシステムが、サーバーを含み、該サーバーに、広告時に課金するための情報を含む広告の対象となる人物の属性情報と、広告対象の属性情報とを蓄積し、
広告主が、前記ステップ1のいずれか一方を選択した後、ステップ2を、該ステップの実行を、広告対象を変更して別の対象を選択するか、または同一の広告対象とするか選択するための画面上のアイコンをクリックすることで、広告対象を変更しながら2回以上繰り返すことが可能であり、クリック1回ごとにターゲット広告の実行及びその課金が行われる、ターゲット広告方法、及びそれを用いる広告システムであってもよい。
広告主も、広告選択の量力を軽減することにより、広告システムの円滑な稼働と運営が可能になる。
また、広告主と、広告の対象となる人物は、同一の人物であってもよく、一定のグループ内で、ある商品またはサービスについては、人物Aが広告主、人物Bが広告の対象となる人物であり、別の商品またはサービスについては、人物Bが広告主、人物Aが広告の対象となる人物となるような運用を行ってもよい。
【0019】
実施態様2
本発明に係る広告システム及び公告方法は、広告主が、広告の内容を選択するステップ1と、前記広告主が、広告対象を選択するステップ2とを含むインターネット上のターゲット広告方法であって、
前記方法を提供するシステムが、サーバーを含み、該サーバーに、広告時に課金するための情報を含む広告主の属性情報と、広告対象の属性情報とを蓄積し、 広告主が、前記ステップ2を選択した後、ステップ1を、該ステップの実行を、広告内容を変更して別の広告内容を選択するか、または同一の広告内容とするか選択するための画面上のアイコンをクリックすることで、広告内容を変更しながら2回以上繰り返すことが可能であり、クリック1回ごとにターゲット広告の実行及びその課金が行われる、ターゲット広告方法、及びそれを用いたシステムであってもよい。
特定の広告対象に複数の広告を送信する際、広告対象となる人物である利用者の入力の煩わしさが軽減されていれば、本システムの効果はさらに増大する。
【0020】
本発明に係る広告システム及び広告方法では、広告システムが、サーバーを含み、該サーバーに、広告時に課金するための情報を含む広告主の属性情報と、広告対象の属性情報とを蓄積し、広告対象の人物がクリックを1回する毎にターゲット広告の実行及びその課金が行われるとしてもよい。
本発明に係る広告システム及び広告方法では、個人情報に配慮した方法で蓄積されたサーバー上の情報を用いて、1クリックでインターネット広告を選択実行可能であるような構成とし、安全性と利便性を兼ね備えた設計とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明の広告システム及び広告方法は、1クリックで広告に対して申し込みをすることができるなど、煩わしさを解消した広告に対する利用者の入力を可能に広告システム及び公告方法を提供するため、産業上の利用可能性を有する。