(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023129822
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】ファン付き帽子用の帽子本体及びファン付き帽子
(51)【国際特許分類】
A42B 1/008 20210101AFI20230912BHJP
A42B 1/24 20210101ALI20230912BHJP
A42B 3/28 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
A42B1/008 K
A42B1/24 N
A42B3/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022034106
(22)【出願日】2022-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】592171005
【氏名又は名称】株式会社セフト研究所
(71)【出願人】
【識別番号】399029662
【氏名又は名称】株式会社シゲマツ
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】市ヶ谷 弘司
(72)【発明者】
【氏名】重松 良克
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107DA01
3B107DA04
3B107EA02
3B107EA03
3B107EA04
(57)【要約】
【課題】効率的に着用者の頭部を冷却することができるファン付き帽子の帽子本体及びファン付き帽子を提供する。
【解決手段】ファン付き帽子100用の帽子本体10は、着用者の頭部を覆うクラウン部11と、クラウン部11の下端部から少なくとも前方に突出する鍔部12と、ファンが取り付けられる取付部13と、を備え、クラウン部11は、クラウン部11の前側に設けられ、ファン20が取り込んだ空気が排出される空気排出口111と、を備え、取付部13は、鍔部12よりも上側であって、クラウン部11の後側において、クラウン部11から外方に膨出するように設けられている。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファン付き帽子用の帽子本体であって、
着用者の頭部を覆うクラウン部と、
前記クラウン部の下端部から少なくとも前方に突出する鍔部と、
ファンが取り付けられる取付部と、を備え、
前記クラウン部は、外面側を形成する外帽部と、内面側を形成し、通気性を有する内帽部と、前記ファンが取り込んだ空気が排出される空気排出口と、を備え、
前記取付部は、前記鍔部よりも上側であって、前記クラウン部の後側において、前記クラウン部から外方に膨出するように設けられている
ことを特徴とするファン付き帽子用の帽子本体。
【請求項2】
前記クラウン部は、前記外帽部と前記頭部との間及び/又は前記内帽部と前記頭部との間に、空気流通路が形成されることを特徴とする請求項1に記載のファン付き帽子用の帽子本体。
【請求項3】
前記クラウン部は、前記空気流通路を形成する凸部を備え、
前記凸部は、前記内帽部から内面側及び/又は外面側に凸となるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載のファン付き帽子用の帽子本体。
【請求項4】
前記クラウン部は、前記ファンを稼働させる電源手段を収容可能な収容部を後方側に備える
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のファン付き帽子用の帽子本体。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のファン付き帽子用の帽子本体と、
前記帽子本体の内部に空気を導入するファンと、
前記ファンに電力を供給する電源手段と、を備える
ことを特徴とするファン付き帽子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファン付き帽子用の帽子本体及びファン付き帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、夏などの日差しが強くなる時季は、強い日差しが直接頭に照射されて毛髪が熱を吸収することで、頭部の温度が上昇しやすくなっている。
帽子を着用することで、日差しが直接頭に照射されるのを防ぐことができるが、通気性の低い帽子を着用した場合、熱や汗によって熱気や湿気を帯びた空気が帽子と頭の間の空間にこもってしまい、逆に蒸し暑さを感じてしまうことがある。
【0003】
そこで、帽子にファンを取り付けることで、帽子と着用者の頭との間に空気の流れを創出するファン付き帽子が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなファン付き帽子であれば、熱気や湿気を帯びた空気がこもりにくくなる。また、汗を蒸発させて気化熱を生じさせることにより、着用者の頭部を冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の発明は、着用者の首の部分まで垂れた袋状体に送風手段を取り付けて帽子内に送る構成である。そのため、送風手段の空気取込部と帽子の前部に形成された空気排出口までの距離が長く、効率的に着用者の頭部に冷却することが難しい。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決するために、効率的に着用者の頭部を冷却することができるファン付き帽子用の帽子本体及びファン付き帽子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ファン付き帽子用の帽子本体であって、
着用者の頭部を覆うクラウン部と、
前記クラウン部の下端部から少なくとも前方に突出する鍔部と、
ファンが取り付けられる取付部と、を備え、
前記クラウン部は、外面側を形成する外帽部と、内面側を形成し、通気性を有する内帽部と、前記ファンが取り込んだ空気が排出される空気排出口と、を備え、
前記取付部は、前記鍔部よりも上側であって、前記クラウン部の後側において、前記クラウン部から外方に膨出するように設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のファン付き帽子用の帽子本体であって、
前記クラウン部は、前記外帽部と前記頭部との間及び/又は前記内帽部と前記頭部との間に、空気流通路が形成されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のファン付き帽子用の帽子本体であって、
前記クラウン部は、前記空気流通路を形成する凸部を備え、
前記凸部は、前記内帽部から内面側及び/又は外面側に凸となるように設けられていることを特徴とすることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のファン付き帽子用の帽子本体であって、
前記クラウン部は、前記ファンを稼働させる電源手段を収容可能な収容部を後方側に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、ファン付き帽子であって、
請求項1から4のいずれか一項に記載のファン付き帽子用の帽子本体と、
前記帽子本体の内部に空気を導入するファンと、
前記ファンに電力を供給する電源手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、効率的に着用者の頭部を冷却することができるファン付き帽子用の帽子本体及びファン付き帽子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】第1実施形態のファン付き帽子を示す側面図である。
【
図1B】第1実施形態のファン付き帽子を示す下面図である。なお、
図1Bにおいては帽子本体からファンを取り外した状態を示す。
【
図2A】第2実施形態のファン付き帽子を示す下図である。
【
図3A】収容部が取り付けられたファン付き帽子を示す側面図である。
【
図3B】カバー部材が取り付けられたファン付き帽子を示す側面図である。
【
図4】鍔部がブリム状である場合のファン付き帽子を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係るファン付き帽子の実施形態について、詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されるものではない。
なお、以下においては、着用者がファン付き帽子を着用した状態を基準として、上下左右前後方向を定めて説明する。
【0015】
[第1実施形態の全体構成]
図1Aに示すように、本発明の第1実施形態に係るファン付き帽子100は、帽子本体10と、ファン20と、電源手段30と、を備える。
【0016】
(帽子本体)
帽子本体10は、日光が着用者の頭部に直接照射されるのを防ぐ形状をしており、クラウン部11と、鍔部12と、取付部13と、を備える。
【0017】
{クラウン部}
クラウン部11は、帽子本体10のうち、着用者の頭部を覆う部分である。
図1Aから
図1Cに示すように、クラウン部11は、外帽部11aと、内帽部11bによって構成される。また、クラウン部11は、空気排出口111を備える。
【0018】
〔外帽部〕
外帽部11aは、クラウン部11の外面側であって、日光が照射される側を形成する。
外帽部11aの素材としては、例えば木綿、ウール、麻、植物性の材料、または、ポリエステル等の化学繊維等を用いることができる。また、外帽部11aは、フェルト生地やニット生地であってもよい。外帽部11aは、1枚の布であってもよく、また、複数のパーツから構成されていてもよい。
【0019】
〔内帽部〕
内帽部11bは、クラウン部11の内面側であって、帽子本体10の着用時に着用者の頭部と略接する側を形成する。
内帽部11bの素材としては、例えば木綿、ウール、麻、植物性の材料、または、ポリエステル等の化学繊維等を用いることができる。内帽部11bは、1枚の布であってもよく、また、複数のパーツから構成されていてもよい。
【0020】
クラウン部11のうち、少なくとも内帽部11bは通気性を有するように形成される。
具体的には、例えば内帽部11bのみをメッシュ状とするようにしてもよいが、内帽部11bに通気性を持たせる構成としてはこれに限られない。
【0021】
なお、外帽部11aと内帽部11bを、後側の一部にて、例えば面ファスナー等により着脱自在とすることで、取付部13に対してファン20の着脱が可能な構成としてもよいが、これに限られない。
【0022】
〔空気排出口〕
空気排出口111は、ファン20によって帽子本体10内に取り込まれた空気が排出される排出口である。ファン20が取り込んだ空気が空気排出口111から排出されることで、帽子本体10内に空気の流れが創出され、着用者の頭部を好適に冷却することができる。
【0023】
なお、
図1Aにおいては、帽子本体10の前側部分において、外帽部11aを内帽部11bより短くなるように設けることで、内帽部11bの前端部の一部を空気排出口111とする場合を例示しているが、これに限られない。
例えば、帽子本体10の前側部分において、クラウン部11と鍔部12との間の一部を離間させて空洞部分を設けて、当該空洞部分を空気排出口111とする構成としても構わない。
ただし、
図1Aに示すように、空気排出口111が通気性を有する内帽部11bで覆われていると、外観上目立ちにくくなるため好ましい。
【0024】
{鍔部}
鍔部12は、
図1A及び
図1Bに示すように、クラウン部11の下端部のうち、少なくとも前側から前方に突出するように設けられることで、少なくとも着用者の顔部を日差しから遮る役割を果たす。
【0025】
〔取付部〕
取付部13は、
図1Aに示すように、クラウン部11の後側から外方に膨出するように設けられ、ファン20の外形に沿う形状の取付孔(
図1C参照)を有する。
【0026】
このように、取付部13がクラウン部11の後側からの膨出部であると、ファン20を容易に収容することができる。また、クラウン部11よりも下方にファン20の取付部を設けた場合よりも、ファン20と空気排出口111との距離が短くなるため、より効率的に頭部を冷却することができる。
【0027】
また、取付部13をクラウン部11の後側に設けると、正面(前方)から着用者が目視された際に、帽子本体10にファン20を取り付けていることが視認されにくくなるため、外観上好ましい。
【0028】
また、クラウン部11よりも下方にファン20の取付部13を設けた場合は、頭部の動きに伴ってファン20が揺れてしまい不安定になりうる。しかし、取付部13がクラウン部11に設けられていると、ファン20が着用者の頭部で支持されて安定するようになる。
【0029】
なお、取付部13を外観上目立ちにくくする点と、扱う素材を増やさないようにすることで帽子本体10の製造コストを抑制する点から、取付部13は、外帽部11aと同じ素材によって形成するのが好ましいが、これに限られない。
【0030】
(ファン)
ファン20は、モーター(不図示)とプロペラ(不図示)を有する、例えば軸流ファンを用いることができる。具体的には、帽子本体10外の空気を帽子本体10内に取り込むことにより、空気排出口111方向に空気の流れを強制的に生じさせる構成である。
図1Aに示すように、ファン20は、取付部13を介して帽子本体10に取り付けられている。
なお、本願においてはファン20を排気ファンとしているが、これに限られず、吸気ファンとしても構わない。この場合、空気排出口111が吸気口として作用し、空気排出口111から取り入れた空気がファンによって、帽子本体10外に排出される。
【0031】
(電源手段)
電源手段30は、例えばバッテリーを内蔵した電源装置であって、例えば
図1Aに示すように、電源ケーブルによりファン20と電気的に接続される。
電源手段30は、例えば着用者の所有する鞄等に収納することができる。
【0032】
[第1実施形態の効果]
以上に示すように、本実施形態に係るファン付き帽子100は、着用者の頭部を覆うクラウン部11と、クラウン部11の下端部から少なくとも前方に突出する鍔部12と、ファン20が取り付けられる取付部13と、を備え、クラウン部11は、クラウン部11の前側に設けられ、ファン20が取り込んだ空気が排出される空気排出口111と、を備え、取付部13は、鍔部12よりも上側であって、クラウン部11の後側において、クラウン部11から外方に膨出するように設けられている。
【0033】
このように、取付部13を鍔部12よりも上側に設けることで、取り込んだ空気をより効率的に空気排出口111から排出させることができる。
また、取付部13をクラウン部11の後側であって、鍔部12よりも上側に設けることで、ファン付き帽子100の着用時にファン20が安定するようになる。
【0034】
また、クラウン部11は、クラウン部11の外面側を形成する外帽部11aと、クラウン部11の内面側を形成し、通気性を有する内帽部11bと、を備える。
【0035】
当該構成によれば、ファン20が取り込んだ外気は、外帽部11aと内帽部11bとの間や、着用者の頭部と内帽部11bの間などから流れて空気排出口111から排出されて、着用者の頭部を好適に冷却することができる。すなわち、ファン20によって、帽子本体10内に取り込まれた空気を、着用者の頭部の表面に沿って流通させることで、頭部から出た汗を蒸発させ、蒸発する際の気化熱により頭部を冷却させることができる。
【0036】
[第2実施形態の全体構成]
第2実施形態に係るファン付き帽子100につき、
図2A及び
図2Bに基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係るファン付き帽子100は、第1実施形態に示した構成に加えて、空気流通路112を備える。
【0037】
〔空気流通路〕
空気流通路112は、着用者の頭部と外帽部11aとの間に設けられ、着用者の頭部と外帽部11aとの間に空間を設けることにより、ファン20が取り込んだ空気の流れをより好適にするためのものである。
空気流通路112は、クラウン部11に設けられる凸部1121によって形成される。
【0038】
<凸部>
凸部1121は、所定の厚み(上下方向の長さ)を有する部材であり、本実施形態においては、取付部13から空気排出口111まで連続して設けられる。凸部1121は、例えば、クラウン部11の当該箇所のみ厚くなるように縫合したり、クラウン部11に別部材を取り付けたりすることで設けることができる。
【0039】
本実施形態においては、
図2Bに示すように、内帽部11bから内面側(頭部側)及び外面側に凸となるような凸部1121が設けられている。このような凸部1121を設けると、帽子本体10の着用時に、着用者の頭部と内帽部11bとの間と、内帽部11bと外帽部11aとの間に空気の流路となる空気流通路112をそれぞれ形成し、ファン20が取り込んだ外気が帽子本体10内を淀みなく流れるようにするスペーサーの役割を果たす。
【0040】
また、取付部13から空気排出口111まで連続するように凸部1121を設けると、ファン20が取り込んだ外気の多くが空気流通路112を通って空気排出口111から排出されるようになる。そのため、効率よく頭部を冷却することができる。
【0041】
なお、
図2A及び
図2Bにおいては、2つの凸部1121、1121によって空気流通路112を設ける構成を図示しているが、1つ又は3つ以上の凸部1121によって空気流通路112を設ける構成としてもよい。
【0042】
また、
図2Bにおいては、凸部1121として、内帽部11bから内面側及び外面側に凸となるものを設ける構成を例示したが、これに限られない。すなわち、内帽部11bから内面側に凸となる凸部1121のみ、あるいは、内帽部11bから外面側に凸となる凸部1121のみを設ける構成としてもよい。また、内帽部11bから外面側に凸となる凸部1121の代わりに、外帽部11aから内面側に凸となる凸部1121を設ける構成としても構わない。
【0043】
なお、内帽部11bから外面側に凸となる凸部1121のみ、あるいは外帽部11aから内面側に凸となる凸部1121のみを設け、外帽部11aと内帽部11bとの間にのみ空気流通路112を形成した場合であっても、通気性を有する内帽部11bを介して空気流通路112に流入した熱気や湿気を帯びた空気が、ファン20によって取り込まれた外気によって帽子本体10外へ排出されるようになる。そのため、好適に頭部を冷却することができる。
【0044】
また、
図2A及び
図2Bにおいては、凸部1121を取付部13から空気排出口111まで連続して設けた構成を例示しているが、これに限られない。
【0045】
[第2実施形態の効果]
当該第2実施形態の構成によれば、ファン20が取り込んだ外気の多くが淀みなく空気排出口111から排出されることとなり、着用者の頭部をより好適に冷却することができる。
【0046】
[変形例]
なお、本発明が上述の実施の形態に限定されるものではないのはもちろんである。すなわち、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む様々な変更が可能である。
【0047】
例えば、上記においては、電源手段30は鞄等に収納されるものとしたが、これに限られない。
鞄等に電源手段30を収容した場合は、ファン20と電源手段30が離間することとなる。そのため、例えば両者を電源コードによって電気的に接続している場合、当該電源コードが露出してしまい、外観上目立ちやすくなってしまったり、突起物等に引っかかったりしてしまう恐れがある。
【0048】
そこで、
図3Aに示すように、クラウン部11の後方側に、電源手段30を収容可能なポケット状の収容部40を設けてもよい。
クラウン部11の後方側に収容部40を設けると、ファン20と収容部40との距離が近接するため、上記課題を解消することができる。また、取付部13と同様に、クラウン部11の後方側に収容部40を設けることで、外観上の目立ちにくさは保たれる。
【0049】
なお、収容部40は、帽子本体10から着脱自在となるように設けるのが好ましい。
外気の取り込みが不要であり、ファン20や電源手段30を帽子本体10から取り外している場合などは、収容部40も帽子本体10から取り外すことで、より外観上目立ちにくくすることができる。また、取り外した収容部40は、例えばポーチのように着用者の首元からぶら下げられるような構成とすると、電源手段30を紛失しにくくすることができるため好ましい。
【0050】
さらに、
図3Bに示すように、ネックシェード(帽子のたれ)としてカバー部材50を、クラウン部11の後方側に設けてもよい。
【0051】
カバー部材50を設けることで、着用者の首筋部がカバー部材50によって隠れるため、より頭部の冷却性を高めることができる。
なお、収容部40と同様の理由により、カバー部材50も帽子本体10に対して着脱自在となるように設けるのが好ましい。
なお、
図3Bに示すように、収容部40とカバー部材50の双方を取り付けて使用しても構わない。この場合、収容部40がカバー部材50によって隠れるようにすることができるので、収容部40が外観上、目立ちにくくなる。
【0052】
また、
図1Aから
図2Aにおいては、クラウン部11の下端部の前側からのみ突出するバイザー状の鍔部12を備えるキャップ型のファン付き帽子100を例示しているが、これに限られない。例えば、
図4に示すように、クラウン部11の下端部の全周から突出するブリム状の鍔部12Aを備え、その他の構成はファン付き帽子100と同様である、ハット型のファン付き帽子100Aであってもよい。
【0053】
そのほかに、本発明が、上述の実施の形態に限定されるものではないのはもちろんである。すなわち、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
100、100A ファン付き帽子
10、10A 帽子本体
11、11A クラウン部
11a 外帽部
11b 内帽部
111 空気排出口
112 空気流通路
1121 凸部
12、12A 鍔部
13 取付部
20 ファン
30 電源手段
40 収容部
50 カバー部材