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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000130
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】調光ユニット
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/185 20200101AFI20221222BHJP
   H05B 47/17 20200101ALI20221222BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20221222BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20221222BHJP
【FI】
H05B47/185
H05B47/17
H05B47/105
H05B45/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100767
(22)【出願日】2021-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000106173
【氏名又は名称】サンエー電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】村上 喜一郎
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA06
3K273QA07
3K273QA29
3K273QA31
3K273RA02
3K273SA08
3K273SA14
3K273SA32
3K273SA46
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA40
3K273TA53
3K273TA62
3K273UA22
3K273UA27
(57)【要約】
【課題】外部の照度に近付けることができる調光ユニットを提供する。
【解決手段】全波信号、正の半波信号、負の半波信号、零の信号のうちの少なくとも3つの信号を出力可能な制御部3に接続される照明灯具Rであって、照明素子2と制御部3から出力される信号に応じて照明素子2に照明電源からの電力を供給する電源ユニット8とを有する照明灯具Rにおける電源ユニット8に用いられる調光ユニット13であって、制御部3からの少なくとも3つの信号を受けて処理する処理部を有し、処理部は、正の半波信号を受信すると作動状態が切り替わる正作動部PH1と、負の半波信号を受信すると作動状態が切り替わる負作動部PH2と、正作動部PH1と負作動部PH2との作動状態に応じて照明電源の電圧又は電流を調整して照明素子2に出力する調整部14と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源に接続され、該交流電源に関する信号として、全波信号、正の半波信号、負の半波信号、零の信号のうちの少なくとも3つの信号を出力可能な制御部に接続される照明灯具であって、照明素子と前記制御部から出力される信号に応じて該照明素子に照明電源からの電力を供給する電源ユニットとを有する照明灯具における電源ユニットに用いられる調光ユニットであって、
前記制御部からの前記少なくとも3つの信号を受けて処理する処理部を有し、
前記処理部は、前記正の半波信号を受信すると作動状態が切り替わる正作動部と、負の半波信号を受信すると作動状態が切り替わる負作動部と、前記正作動部と前記負作動部との作動状態に応じて前記照明電源の電圧又は電流を調整して前記照明素子に出力する調整部と、を備えていることを特徴とする調光ユニット。
【請求項2】
前記制御部は、交流電源に接続される二線の電圧線を備え、各電圧線は、前記少なくとも3つの信号を出力するように構成され、前記正作動部と前記負作動部とを備える信号動作部が、前記二線の電圧線の出力側にそれぞれ接続され、各信号動作部は、前記制御部から出力された少なくとも3つの信号に基づいて作動するように構成され、前記各信号動作部からの作動状態を前記調整部に出力することを特徴とする請求項1に記載の調光ユニット。
【請求項3】
前記正作動部及び前記負作動部は、前記少なくとも3つの信号が入力される入力側回路と前記調整部へ出力する出力側回路とを絶縁するための絶縁部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の調光ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば高速道路や一般道路の路肩、あるいはトンネル内の壁等の屋外に設置されて路面等を照らす照明装置に用いられる調光ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
上記照明装置が例えばトンネル内に設けられる場合には、トンネル入り口部分に「入口照明」として設けられ、トンネル内部の「基本照明」に向かって外部との照度差が極力小さくなるように、徐々に調光を行う必要がある。そこで、2つのランプそれぞれに設けた調光スイッチをON/OFFすることによって、日中の100%点灯、夜間の50%調光、深夜の25%調光の合計3通りの調光を行うように構成された調光照明システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4085592号公報(図7参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、日中においても天候によっては、照度が大きく変化してしまう場合がある。また、日が落ちてしまう時間帯では、照度が徐々に低下してしまう場合もある。このような場合に、特許文献1のように、調光スイッチのON信号及びOFF信号の2つの信号の切替えだけでは、3通りの調光しかできず、外部の照度にトンネル内の照度を近付けることができず、早期改善が要望されている。
【0005】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、外部の照度に近付けることができる調光ユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の調光ユニットは、前述の課題解決のために、交流電源に接続され、該交流電源に関する信号として、全波信号、正の半波信号、負の半波信号、零の信号のうちの少なくとも3つの信号を出力可能な制御部に接続される照明灯具であって、照明素子と該照明素子に照明電源からの電力を供給する電源ユニットとを有する照明灯具における電源ユニットに用いられる調光ユニットであって、前記制御部から出力される信号に応じて前記照明素子を発光させる前記電源ユニットに用いられる調光ユニットは、前記制御部からの信号を受けて処理する処理部を有し、前記処理部は、前記正の半波信号で作動する正作動部と、負の半波信号で作動する負作動部と、前記正作動部と前記負作動部との作動状態に応じて前記照明電源の電圧又は電流を調整して前記照明素子に出力する調整部と、を備えていることを特徴としている。
【0007】
上記のように、全波信号、正の半波信号、負の半波信号、零の信号のうちの少なくとも3つの信号を処理部に出力することによって、処理部の正作動部と負作動部の作動状態に応じて調整部が照明電源の電圧又は電流を調整して照明素子に出力するので、従来のスイッチをON/OFFして出力される2つの信号よりも信号の数を多くして、照明電源の電流又は電圧の調整を多くのパターンとすることができる。
【0008】
また、本発明の調光ユニットは、前記制御部が、交流電源に接続される二線の電圧線を備え、各電圧線は、前記少なくとも3つの信号を出力するように構成され、前記正作動部と前記負作動部とを備える信号動作部が、前記二線の電圧線の出力側にそれぞれ接続され、各信号動作部は、前記制御部から出力された少なくとも3つの信号に基づいて作動するように構成され、前記各信号動作部からの作動状態を前記調整部に出力してもよい。
【0009】
上記のように、二線の電圧線のそれぞれから少なくとも3種類の信号を出力することによって、3×3=9通りの組み合わせの信号を出力することができる。よって、照明電源の電圧又は電流を9通りの信号に基づいて調整して照明素子に出力することができる。
【0010】
また、本発明の調光ユニットは、前記正作動部及び前記負作動部が、前記少なくとも3つの信号が入力される入力側回路と前記調整部へ出力する出力側回路とを絶縁するための絶縁部を有していてもよい。
【0011】
上記のように、正作動部及び前記負作動部が絶縁部を有しているので、入力側回路と出力側回路とを絶縁することができ、ノイズの影響を受けにくいだけでなく、入力側回路側に落雷等に起因する急激な過電圧が加わった場合でも、出力側回路が破壊されることを防止できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、制御部から出力される少なくとも3つの信号に基づいて照明素子へ供給する照明電源の電流又は電圧を多くのパターンで調整できるので、外部の照度に近付けることができる調光ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】調光ユニットを示す図である。
図2】処理部の回路図である。
図3】処理部の別の形態の回路図である。
図4】処理部の別の形態の回路図である。
図5】交流電源に接続される回路の別の形態を示す回路図である。
図6図3の処理部に電圧判定回路を設けた別の形態の回路図である。
図7図4の処理部に電圧判定回路を設けた別の形態の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に、本発明の照明装置1における調光ユニット13を示している。調光ユニット13は、トンネル内に備えるLEDモジュール(照明素子)2の明るさを調整するためのものであり、制御盤(制御部)3に備え、交流電源4の交流電圧を整流して出力する整流出力部5から50m以上の長さを有する3芯ケーブル6を介して接続され、トンネル7内に配置される電源ユニット8に用いられる。尚、LEDモジュール(照明素子)2と電源ユニット8とで照明灯具Rが構成されている。前記照明装置1は、トンネル内を照らす他、高速道路や一般道路の路肩に設置されて路面等を照らす際に用いることができる。
【0015】
制御盤3は、一線が接地された中性線COMと一線が電圧線Sとからなる単相2線式の電圧200Vの交流電源を備えている。この実施形態では、前記電圧線Sを分岐させて2線の電圧線DIM1,DIM2に構成している。
【0016】
整流出力部5は、一方の電圧線DIM1に備えた第1回路9と、第1回路9に並列接続された第2回路10と、他方の電圧線DIM2に備えた第3回路11と、第3回路11に並列接続された第4回路12と、を備えている。
【0017】
第1回路9は、交流電源4からの交流電圧を正の半波信号(半波整流電圧)に変換する第1ダイオードD1と第1ダイオードD1で変換された正の半波信号(半波整流電圧)を出力するON/OFF可能な第1スイッチMC1とが直列接続されて構成されている。第2回路10は、交流電源4からの交流電圧を負の半波信号(半波整流電圧)に変換する第2ダイオードD2(第1ダイオードD1と逆向きに配置した)と第2ダイオードD2で変換された負の半波信号(半波整流電圧)を出力するON/OFF可能な第2スイッチMC2とが直列接続されて構成されている。したがって、第1ダイオードD1のみをONした場合は、電圧線DIM1から電圧200Vの交流電圧が整流されて正の半波整流電圧が出力され、第2ダイオードD2のみをONした場合は、電圧線DIM1から電圧200Vの交流電圧が整流されて負の半波整流電圧が出力され、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の両方をONした場合は、電圧線DIM1から電圧200Vの交流電圧が全波整流されて全波整流電圧が出力される。また、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の両方をOFFした場合は、電圧線DIM1は電圧0(零)Vとなる。
【0018】
第3回路11は、交流電源4からの交流電圧を正の半波信号(半波整流電圧)に変換する第3ダイオードD3(第1ダイオードD1と同じ向きに配置した)と第3ダイオードD3で変換された正の半波信号(半波整流電圧)を出力するためのON/OFF可能な第3スイッチMC3とが直列接続されて構成されている。第4回路12は、交流電源4からの交流電圧を負の半波信号(半波整流電圧)に変換する第4ダイオードD4(第3ダイオードD3と逆向きに配置した)と第4ダイオードD4で変換された負の半波信号(半波整流電圧)を出力するためのON/OFF可能な第4スイッチMC4とが直列接続されて構成されている。したがって、第3ダイオードD3のみをONした場合は、電圧線DIM2から電圧200Vの交流電圧が整流されて正の半波整流電圧が出力され、第4ダイオードD4のみをONした場合は、電圧線DIM2から電圧200Vの交流電圧が整流されて負の半波整流電圧が出力され、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の両方をONした場合は、電圧線DIM2から電圧200Vの交流電圧が全波整流されて全波整流電圧が出力される。また、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の両方をOFFした場合は、電圧線DIM2は電圧0(零)Vとなる。
【0019】
スイッチMC1,MC2,MC3,MC4は、電磁開閉器で構成する他、リレーやトライアックのような半導体素子等でもよいし、場合によっては、トグルスイッチ、タンブラスイッチ、プッシュスイッチ等の手動式の操作スイッチであってもよい。
【0020】
3芯ケーブル6は、制御用ケーブルでCVVケーブル(制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル)を用いているが、CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)や、VVRケーブル(600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル)や、同等のケーブルでもよい。
【0021】
電源ユニット8は、調光ユニット13と、LEDモジュール2を点灯させるための照明電源(実際には直流電源、図示せず)の電圧又は電流を調整してLEDモジュール2に出力する調整部14と、を備えている、調光ユニット13は、2線の電圧線DIM1,DIM2からの信号を受けて処理する処理部を有する。
【0022】
LEDモジュール2は、複数(図1では6個)のLED(発光ダイオード)2Aが取り付けられた3台のLEDモジュール2が直列接続されたものを示しているが、図に示されるものに限定されない。
【0023】
調光ユニット13の処理部は、電圧線DIM1からの信号を受けて処理する第1処理部(第1処理回路)13Aと、電圧線DIM2からの信号を受けて処理する第2処理部(第2処理回路、図示せず)と、を備えている。第1処理部13Aと第2処理部は、いずれも同一構成であるため、第1処理部13Aについてのみ説明する。
【0024】
第1処理部13Aは、入力側に配置される抵抗R1と、抵抗R1の出力側に接続され、正の半波信号で作動(ON)する正作動部である第1フォトカプラPH1及び負の半波信号で作動(ON)する負作動部である第2フォトカプラPH2と、第1フォトカプラPH1のフォトトランジスタのコレクタ側に接続される第1出力回路15と、第2フォトカプラPH2のフォトトランジスタのコレクタ側に接続される第2出力回路16と、を備えている。抵抗R1の出力側は分岐され、一方が第1フォトカプラPH1のフォトダイオードのアノード側に接続され、他方が第2フォトカプラPH2のフォトダイオードのカソード側に接続されている。また、第1フォトカプラPH1のフォトダイオードのカソード側と第2フォトカプラPH2のフォトダイオードのアノード側とが接続されている。
【0025】
第1出力回路15は、2つの抵抗R2、R3と、出力側に配置された第1コンデンサC1と、第1コンデンサC1を充電するための電源電圧Vccと、を備えている。第2出力回路16は、2つの抵抗R4、R5と、出力側に配置された第2コンデンサC2と、第2コンデンサC2を充電するための電源電圧Vccと、を備えている。
【0026】
第1処理部13Aは、入力側に電圧(正の半波整流電圧、負の半波整流電圧、全波整流電圧)が入力されていない場合は、第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2がOFFになり、コンデンサC1,C2が電源電圧Vccにより充電される。入力側に電圧(正の半波整流電圧、負の半波整流電圧、全波整流電圧)が入力された場合には、第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2が、入力電圧が第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2の動作電圧を超える位相の時間だけONになり、充電されたコンデンサC1,C2を放電する。第1フォトカプラPH1(又は第2フォトカプラPH2)が、信号が入力される入力側の入力側回路と調整部14へ出力する出力側の出力側回路とを絶縁する絶縁部を有しているため、ノイズの影響を受けにくいだけでなく、入力側回路側に落雷等に起因する急激な過電圧が加わった場合でも、出力側回路が破壊されることを防止できる。
【0027】
具体的には、入力側に正の半波整流電圧が入力された場合には、第1コンデンサC1の出力側の電圧はR2,R3の定数を選べば(R2>>R3)0Vとなり、第2コンデンサC2の出力側の電圧が電源電圧Vccとなる。また、入力側に負の半波整流電圧が入力された場合には、第1コンデンサC1の出力側の電圧が電源電圧Vccで、第2コンデンサC2の出力側の電圧が0Vとなる。また、入力側に全波整流電圧が入力された場合には、前記と同様に、第1コンデンサC1の出力側の電圧が0Vで、第2コンデンサC2の出力側の電圧が0Vとなる。また、入力側に電圧(正の半波整流電圧、負の半波整流電圧、全波整流電圧)が入力されていない場合は、第1コンデンサC1の出力側の電圧が電源電圧Vccで、第2コンデンサC2の出力側の電圧が電源電圧Vccとなる。つまり、4通りの電圧が発生する。そして、第2処理部が、第1処理部と同様であるため、第2処理部においても出力側の電圧が4通り発生する。したがって、4通り×4通りで合計16通りの組み合わせの信号が発生する。よって、LEDモジュール2への電流(電圧でもよい)を16通りに調整することができる。
【0028】
前記16通りの組み合わせを、表1に纏めている。
【0029】
【表1】
【0030】
調光モードとして16通りを示している。つまり、表1では、4つのスイッチMC1~MC4のON/OFFの組み合わせによって、一方の電圧線DIM1及び他方の電圧線DIM2から第1処理部13A及び第2処理部へ入力される電圧が記載され、第1処理部13A及び第2処理部のフォトカプラPH1,PH2の作動状態に応じて出力された電圧を調整部14へ出力する。調整部14は、出力された4つの電圧の組み合わせに基づいて予め設定されたLED駆動電流(電圧でもよい)になるように照明電源からの電流(電圧でもよい)を調整してLEDモジュール2に出力する。
【0031】
具体的には、表1に示すように、調光モードが1番目の一方の電圧線DIM1が0Vで他方の電圧線DIM2が0Vである場合に、100%調光(全灯)にし、また、調光モードが2番目の一方の電圧線DIM1が0Vで他方の電圧線DIM2が正の半波整流電圧である場合に、90%調光にし、また、調光モードが16番目の一方の電圧線DIM1において交流電圧(AC200V)が整流されない状態であり、かつ、他方の電圧線DIM2においても交流電圧(AC200V)が整流されない状態である場合に、0%調光(消灯)としている。表1はあくまでも一例であり、どのような割合(%)の調光にしてもよい。
【0032】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0033】
前記実施形態で示した第1処理部13Aを、図3及び図4に示す回路に変更することができる。図3では、入力側の一方(上側)の端子17から延びる線18に接続された第1フォトカプラPH1のフォトダイオードに同一向きのダイオードD5を並列接続している。また、第2フォトカプラPH2のフォトダイオードに逆向きのダイオードD6を並列接続している。ダイオードD5のカソード側を、ダイオードD6のアノード側と第2フォトカプラPH2のフォトダイオードのカソード側との間に接続している。ダイオードD6のカソード側が入力側の他方の端子19に接続されている。説明しなかった他の構成は、図2と同様であるため、同一の符号を付すとともに説明を省略する。また、図6に示すように、図3の入力側に電圧判定回路Tを組み込んだ場合を示している。この電圧判定回路Tは、第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2の動作入力電圧に閾値を設けるための回路であり、該動作入力電圧の実効値が異常に低い場合に、第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2が動作(誤動作)しないようにしている。尚、電圧判定回路Tは、例えばツェナーダイオード等を用いて構成することになる。
【0034】
また、図4では、入力側の一方の端子17から延びる線18にダイオードD7のアノード側を接続し、ダイオードD7のカソード側に抵抗R1を接続している。ダイオードD7のアノード側と第2フォトカプラPH2のフォトダイオードのカソード側の間にダイオードD8と抵抗R6とを直列接続している。一方の端子17側にダイオードD8のカソード側を接続し、ダイオードD8のアノード側を抵抗R6に接続している。また、図7に示すように、図4の入力側に電圧判定回路Tを組み込んだ場合を示している。この電圧判定回路Tは、第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2の動作入力電圧に閾値を設けるための回路であり、該動作入力電圧の実効値が異常に低い場合に、第1フォトカプラPH1及び第2フォトカプラPH2が動作(誤動作)しないようにしている。尚、電圧判定回路Tは、例えばツェナーダイオード等を用いて構成することになる。
【0035】
また、前記実施形態では、各スイッチMC1と各ダイオードD1を直列接続したが、図5に示すように接続してもよい。つまり、一方の電圧線DIM1に備える一方のスイッチMC1とダイオードD1とを並列接続し、他方のスイッチMC2とダイオードD2とを並列接続し、並列接続した2つの回路を直列接続している。他方の電圧線DIM2に備える一方のスイッチMC3とダイオードD3とを並列接続し、他方のスイッチMC4とダイオードD4とを並列接続し、並列接続した2つの回路を直列接続している。
【0036】
また、前記実施形態では、16通りの調光が可能な構成であったが、8通りの調光が可能な構成にして実施してもよい。この場合、二線のうちの一方の一線に接続され、正の半波信号、負の半波信号、全波信号、零の信号のうちのいずれかを出力可能な複数(2つ)のON/OFF可能なスイッチと、前記二線のうちの他方の一線に接続され、正の半波信号、負の半波信号、全波信号、零の信号のうちの少なくとも1つの信号を出力する単数(1つ)のON/OFF可能なスイッチと、二線からの信号をそれぞれ処理する処理部と、を備えて実施することになる。また、電圧線を2つの電圧線に分岐させたが、3つ以上の任意の数の電圧線に分岐させてもよい。また、二線の各電圧線が、少なくとも3つの信号を出力するように構成され、正作動部と負作動部とを備える信号動作部が、前記二線の電圧線の出力側にそれぞれ接続され、各信号動作部は、制御部Sから出力された少なくとも3つの信号に基づいて作動するように構成され、各信号動作部からの作動状態を調整部に出力してもよい。したがって、二線の電圧線のそれぞれから少なくとも3種類の信号を出力することによって、3×3=9通りの組み合わせの信号を出力することができる。よって、照明電源の電圧又は電流を9通りの信号に基づいて調整して照明素子に出力することができる。
【0037】
また、前記実施形態では、交流電圧を整流した信号を信号判定部13へ入力する構成であったが、正の半波信号、負の半波信号、全波信号、零の信号のうちの少なくとも3つの信号を発生する信号発生装置からの信号を処理部13へ入力する構成であってもよい。この場合、二線の電圧線を設けた場合に、一方の電圧線に、正の半波信号、負の半波信号、全波信号、零の信号のうちの少なくとも3つの信号のいずれかの信号を信号発生装置から出力し、他方の電圧線に、正の半波信号、負の半波信号、全波信号、零の信号の少なくとも1つの信号を信号発生装置から出力するように構成してもよい。
【0038】
また、前記実施形態では、単相2線式の交流電源を用いたが、単相三線式や三相三線式の交流電源を用いてもよい。また、交流電圧もAC200Vに限らない。
【0039】
また、前記実施形態では、正作動部及び負作動部としてフォトカプラを用いたが、フォトMOSやフォトサイリスタ等の絶縁目的の半導体であってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…照明装置、2…LEDモジュール(照明素子)、2A…LED(発光ダイオード)、3…制御盤、4…交流電源、5…整流出力部、6…3芯ケーブル、7…トンネル、8…LED用電源、9…第1回路、10…第2回路、11…第3回路、12…第4回路、13…調光ユニット、13A…第1処理部、14…調整部、15…第1出力回路、16…第2出力回路、17…端子、18…線、19…端子、C1,C2…コンデンサ、COM…中性線、D1~D8…ダイオード、DIM1,DIM2…電圧線、MC1~MC4…スイッチ、R1~R6…抵抗、R…照明灯具、S…電圧線、PH1…第1フォトカプラ(正作動部)、PH2…第2フォトカプラ(負作動部)、T…電圧判定回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7