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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130048
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】診断装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20230912BHJP
   G01H 17/00 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
G01M99/00 A
G01H17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022034491
(22)【出願日】2022-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(71)【出願人】
【識別番号】513296958
【氏名又は名称】東芝産業機器システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 達也
(72)【発明者】
【氏名】竹内 文章
(72)【発明者】
【氏名】平手 利昌
【テーマコード(参考)】
2G024
2G064
【Fターム(参考)】
2G024AD01
2G024CA13
2G024FA04
2G024FA06
2G024FA11
2G064AA11
2G064AB01
2G064AB02
2G064AB22
2G064BA02
2G064BD02
2G064CC41
2G064CC43
2G064DD02
(57)【要約】
【課題】諸元情報を効果的に取得することができる診断装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、診断装置は、カメラと、プロセッサと、を備える。カメラは、画像を撮影する。センサは、機器の動作音を測定する。プロセッサは、前記カメラを用いて、前記機器に関する諸元情報を含む第1のコードを撮影した撮影画像を取得し、前記第1のコードをデコードして前記諸元情報を取得し、前記動作音及び前記諸元情報に基づいて前記機器を診断し、前記機器の診断結果を示す診断結果情報を出力する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮影するカメラと、
機器の動作音を測定するセンサと、
前記カメラを用いて、前記機器に関する諸元情報を含む第1のコードを撮影した撮影画像を取得し、
前記第1のコードをデコードして前記諸元情報を取得し、
前記動作音及び前記諸元情報に基づいて前記機器を診断し、
前記機器の診断結果を示す診断結果情報を出力する、
プロセッサと、
を備える診断装置。
【請求項2】
画像を表示するモニタを備え、
前記プロセッサは、前記診断結果情報をエンコードして得られた第2のコードを前記モニタに表示する、
請求項1に記載の診断装置。
【請求項3】
外部装置に接続する通信インターフェースを備え、
前記プロセッサは、前記通信インターフェースを通じて、前記診断結果情報をエンコードして得られる画像ファイルを前記外部装置に送信する、
請求項1に記載の診断装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記画像ファイルに前記画像ファイルを識別する識別情報を付加する、
請求項3に記載の診断装置。
【請求項5】
前記画像ファイルは、ビットマップファイルである、
請求項3に記載の診断装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記動作音から特徴パラメータを抽出し、
前記特徴パラメータに基づいて前記機器を診断する、
請求項1に記載の診断装置。
【請求項7】
前記特徴パラメータは、オーバオールを含む、
請求項6に記載の診断装置。
【請求項8】
前記診断結果情報は、前記特徴パラメータの少なくとも一部を含む、
請求項6に記載の診断装置。
【請求項9】
前記第1のコードは、診断に付随する付随情報を含み、
前記診断結果情報は、前記付随情報の少なくとも一部を含む、
請求項1に記載の診断装置。
【請求項10】
前記付随情報は、診断動作を識別する識別子、診断が行われた日時又は前記機器が設置されている場所を含む、
請求項9に記載の診断装置。
【請求項11】
前記機器は、モータを含み、
前記諸元情報は、前記モータの極数、出力、回転数又は軸受型式を含む、
請求項1乃至10の何れか1項に記載の診断装置。
【請求項12】
前記第1のコードは、二次元コードである、
請求項1に記載の診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電動機などを備える回転機器の動作音を測定して回転機器を診断する診断装置が提供されている。そのような診断装置は、回転機器の諸元情報などに基づいて回転機器を診断する。
【0003】
従来、診断装置は、ネットワークを介してサーバから回転機器の諸元情報を取得する。しかしながら、サーバとの接続ができない場合、オペレータは、診断装置に諸元情報を手入力する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-23928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、諸元情報を効果的に取得することができる診断装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、診断装置は、カメラと、プロセッサと、を備える。カメラは、画像を撮影する。センサは、機器の動作音を測定する。プロセッサは、前記カメラを用いて、前記機器に関する諸元情報を含む第1のコードを撮影した撮影画像を取得し、前記第1のコードをデコードして前記諸元情報を取得し、前記動作音及び前記諸元情報に基づいて前記機器を診断し、前記機器の診断結果を示す診断結果情報を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態に係る診断システムの構成例を概略的に示す図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る携帯端末の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る携帯端末の動作例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る携帯端末の表示例を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る携帯端末の表示例を示す図である。
図7図7は、第1の実施形態に係る携帯端末の表示例を示す図である。
図8図8は、第1の実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図9図9は、第1の実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図10図10は、第1の実施形態に係る情報処理装置の動作例を示す図である。
図11図11は、第1の実施形態に係る診断システムの動作例を示すシーケンス図である。
図12図12は、第2の実施形態に係る携帯端末の表示例を示す図である。
図13図13は、第2の実施形態に係るビットマップファイルの例を示す図である。
図14図14は、第2の実施形態に係る携帯端末の動作例を示す図である。
図15図15は、第2の実施形態に係る情報処理装置の表示例を示す図である。
図16図16は、第2の実施形態に係る診断システムの動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
実施形態に係る診断システムは、交流電圧などによって駆動する電動機などの駆動機器を有する回転機器などを診断する。診断システムは、回転機器を駆動させた状態で回転機器の動作音を測定する。診断システムは、測定された動作音から特徴パラメータを抽出する。診断システムは、抽出された特徴パラメータなどに基づいて回転機器を診断する。
【0009】
図1は、本実施の形態の構成を示す構成図である。診断システム1は、回転機器4、携帯端末10及び情報処理装置20などを備える。
【0010】
なお、診断システム1は、図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、診断システム1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0011】
回転機器4は、モータなどの駆動機器、駆動機器などに接続される軸受、減速機などの伝達機器、及び、伝達機器に接続されるファンなどの負荷機器などから構成される。ここでは、回転機器4は、一例として誘導電動機として説明を進める。
【0012】
駆動機器は、商用電源などからの交流電圧によって回転する電動機から構成される。また、駆動機器は、可変速駆動を行うものであってもよい。たとえば、駆動機器は、電動機に入力する運転電源周波数を変更するインバータなどを備えるものであってもよい。
【0013】
軸受は、駆動機器、伝達機器及び負荷機器などの軸を支持する。軸受は、内輪、内輪の外側に回転可能に隣接する転動体、転動体の外側に隣接する外輪及び転動体を保持する保持器などから構成される。
【0014】
伝達機器は、駆動機器と負荷機器の間に接続する。伝達機器は、駆動機器の回転及び駆動トルクを変換して負荷機器に伝達する。伝達機器の例としてギアがある。ギアは、所定の歯数を有する。
【0015】
負荷機器は、駆動機器の駆動トルクによって回転する。負荷機器の例としてファンがある。ファンは、所定の枚数の羽根から構成される。ファンは、駆動機器を冷却するものであってもよいし、他の装置を冷却するものであってもよい。また、負荷機器の別の例としてポンプがある。ポンプは、所定の枚数の羽根から構成される。
【0016】
携帯端末10(診断装置)は、回転機器4の諸元情報及び回転機器4が発生する動作音に基づいて、回転機器4を診断する。携帯端末10については、後に詳述する。
【0017】
情報処理装置20(外部装置)は、回転機器4の診断結果などを管理する。情報処理装置20は、携帯端末10から診断結果を取得して格納する。情報処理装置20については、後に詳述する。
【0018】
次に、携帯端末10について説明する。
図2は、携帯端末10の構成例を示す。図2が示すように、携帯端末10は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、操作部16、表示部17、カメラ18及びマイク19などを備える。
【0019】
プロセッサ11と、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、操作部16、表示部17、カメラ18及びマイク19と、は、データバス又はインターフェースなどを介して互いに接続する。
なお、携帯端末10は、図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、携帯端末10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0020】
プロセッサ11は、携帯端末10全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ11は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ11は、内部メモリ、ROM12又はNVM14が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0021】
なお、プロセッサ11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0022】
ROM12は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、携帯端末10の仕様に応じて予め組み込まれる。
【0023】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、プロセッサ11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0024】
NVM14は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM14は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM14は、携帯端末10の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0025】
通信部15(通信インターフェース)は、情報処理装置20などと通信するためのインターフェースである。たとえば、通信部15は、有線又は無線のLAN(Local Area Network)接続をサポートするインターフェースである。また、通信部15は、Bluetooth(登録商標)接続をサポートするものであってもよい。また、通信部15は、USB(Universal Serial Bus)接続をサポートするものであってもよい。
【0026】
操作部16は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部16は、入力された操作を示す信号をプロセッサ11へ送信する。ここでは、操作部16は、タッチパネルから構成される。
【0027】
表示部17は、プロセッサ11からの画像データを表示する。たとえば、表示部17は、液晶モニタから構成される。ここでは、表示部17は、操作部16としてのタッチパネルと一体的に形成される。
【0028】
カメラ18は、後述するコードを撮影するカメラである。カメラ18は、撮影した画像をプロセッサ11に供給する。
たとえば、カメラ18は、CCD(Charge Coupled Device)カメラである。また、カメラ18は、対象物を照らす光源を備えるものであってもよい。
【0029】
マイク19は、回転機器4から発生する動作音を測定する。マイク19は、動作音を電気的なセンサ信号に変換する。マイク19は、センサ信号をプロセッサ11に供給する。マイク19は、センサ信号をデジタル信号に変換してプロセッサ11に供給してもよい。
【0030】
たとえば、携帯端末10は、スマートフォン、タブレットPC又はウェアラブル端末などである。ここでは、携帯端末10は、スマートフォンであるものとする。
【0031】
次に、情報処理装置20について説明する。
図3は、情報処理装置20の構成例を示す。図3が示すように、情報処理装置20は、プロセッサ21、ROM22、RAM23、NVM24、通信部25、操作部26、表示部27及びカメラ28などを備える。
【0032】
プロセッサ21と、ROM22、RAM23、NVM24、通信部25、操作部26、表示部27及びカメラ28と、は、データバス又はインターフェースなどを介して互いに接続する。
なお、情報処理装置20は、図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、情報処理装置20から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0033】
プロセッサ21は、情報処理装置20全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ21は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ21は、内部メモリ、ROM22又はNVM24が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0034】
なお、プロセッサ21がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ21は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0035】
ROM22は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM22に記憶される制御プログラム及び制御データは、情報処理装置20の仕様に応じて予め組み込まれる。
【0036】
RAM23は、揮発性のメモリである。RAM23は、プロセッサ21の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM23は、プロセッサ21からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM23は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0037】
NVM24は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM24は、たとえば、HDD、SSD又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM24は、情報処理装置20の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0038】
通信部25は、携帯端末10などと通信するためのインターフェースである。たとえば、通信部25は、有線又は無線のLAN接続をサポートするインターフェースである。また、通信部25は、Bluetooth接続をサポートするものであってもよい。また、通信部15は、USB接続をサポートするものであってもよい。
【0039】
操作部26は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部26は、入力された操作を示す信号をプロセッサ21へ送信する。ここでは、操作部26は、キーボードなどから構成される。
【0040】
表示部27は、プロセッサ21からの画像データを表示する。たとえば、表示部27は、液晶モニタから構成される。
【0041】
カメラ28は、コードを撮影するカメラである。カメラ28は、撮影した画像をプロセッサ21に供給する。
たとえば、カメラ28は、CCD(Charge Coupled Device)カメラである。また、カメラ28は、対象物を照らす光源を備えるものであってもよい。
たとえば、情報処理装置20は、ノートPCなどである。
【0042】
次に、携帯端末10が実現する機能について説明する。携帯端末10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラム(たとえば、回転機器4の診断プログラム)を実行することで実現される。
【0043】
まず、プロセッサ11は、診断情報をエンコードして得られたコードを読み取る機能を有する。
【0044】
図4は、プロセッサ11が診断情報をエンコードして得られたコードを読み取る動作例を示す。図4では、後述するように、情報処理装置20は、診断情報をエンコードして得られたコードC1(第1のコード)を表示部27に表示する。ここでは、コードC1は、二次元コード(たとえば、QRコード(登録商標))である。
【0045】
診断情報は、回転機器4の診断に関する情報である。診断情報は、回転機器4に関する諸元を含む。諸元は、携帯端末10が回転機器4を診断するための用いる情報である。
【0046】
ここでは、診断情報は、回転機器4に関する諸元を示す諸元情報と回転機器4の診断に付随する付随情報とから構成される。諸元情報及び付随情報については、後述する。
【0047】
たとえば、オペレータは、携帯端末10のカメラ18が表示部27に写るコードC1を撮影可能な位置に携帯端末10を移動する。
【0048】
プロセッサ11は、カメラ18を通じて、コードC1を含む撮影画像を取得する。撮影画像を取得すると、プロセッサ11は、撮影画像からコードC1を抽出する。コードC1を抽出すると、プロセッサ11は、所定のアルゴリズムに従ってコードC1をデコードする。プロセッサ11は、コードC1をデコードすることで、診断情報を取得する。
【0049】
診断情報を取得すると、プロセッサ11は、診断情報を表示部17に表示する。
図5は、プロセッサ11が診断情報を表示部17に表示する表示画面を示す。図5が示すように、表示部17は、表示領域31及び32を表示する。
【0050】
表示領域31は、付随情報を表示する。付随情報は、諸元以外の、診断に関する情報である。ここでは、表示領域31は、付随情報として、「ID」、「モータ名称」及び「据付場所」を表示する。
【0051】
「ID」は、診断動作(又は回転機器4)を示す識別子である。ここでは、「ID」は、数値から構成される。
「モータ名称」は、回転機器4を構成するモータの名称(又は用途)である。
「据付場所」は、回転機器4が設置されている場所である。
【0052】
なお、付随情報は、図5が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、付随情報から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0053】
表示領域32は、諸元情報を表示する。ここでは、表示領域32は、諸元情報が示す諸元として、「極数」、「出力」、「実回転数」及び「軸受型式」を表示する。
【0054】
「極数」は、回転機器4が備えるモータの極数である。
「出力」は、回転機器4(又はモータ)の出力である。
「実回転数」は、回転機器4が備えるモータの回転数である。ここでは、「実回転数」は、1分あたりの回転数である。
「軸受型式」は、回転機器4が備える軸受の型式である。
【0055】
なお、諸元情報は、図5が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、諸元情報から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0056】
また、プロセッサ11は、取得された診断情報をNVM14に格納する。なお、プロセッサ11は、診断情報を表示部17に表示した後に所定の操作(たとえば、診断情報を確定する操作)を入力すると、診断情報をNVM14に格納するものであってもよい。
【0057】
また、プロセッサ11は、回転機器4の動作音を測定する機能を有する。
【0058】
診断情報を取得すると、プロセッサ11は、回転機器4の動作音を測定する。たとえば、オペレータは、回転機器4を駆動する。回転機器4が駆動した後に、プロセッサ11は、操作部16を通じて動作音の測定を開始する操作をオペレータから入力する。
【0059】
当該操作を入力すると、プロセッサ11は、マイク19を起動して、マイク19から動作音を示すセンサ信号を受信する。
プロセッサ11は、所定の期間において、マイク19を通じて動作音を測定する。
【0060】
また、プロセッサ11は、動作音の測定結果に基づいて、回転機器4を診断する機能を有する。
【0061】
プロセッサ11は、測定された動作音から特徴パラメータを抽出する。たとえば、プロセッサ11は、特徴パラメータとして、動作音のオーバオールを算出する。
【0062】
また、プロセッサ11は、測定結果に対して高速フーリエ変換(FFT)を行って、周波数系列データを生成してもよい。プロセッサ11は、特徴パラメータとして、周波数系列データを取得してもよい。また、プロセッサ11は、特徴パラメータとして、周波数系列データから所定の周波数における値を取得してもよい。
【0063】
特徴パラメータを抽出すると、プロセッサ11は、特徴パラメータに基づいて、回転機器4の各部の状態を診断する。回転機器4の各部の状態を診断すると、プロセッサ11は、各部の状態の診断結果を示す診断結果情報を生成する。
【0064】
たとえば、診断結果情報は、異常なし、又は、異常が生じた部位(たとえば、軸受異常など)を示す。また、診断結果情報は、抽出された特徴パラメータ(又は特徴パラメータの一部)を含むものであってもよい。ここでは、診断結果情報は、オーバオールを含むものとする。
【0065】
診断結果情報を生成すると、プロセッサ11は、生成された診断結果情報を診断情報と対応付けてNVM14に格納する。
【0066】
なお、プロセッサ11が動作音から抽出する特徴パラメータは、特定の構成に限定されるものではない、また、プロセッサ11が回転機器4を診断する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0067】
また、プロセッサ11は、診断結果情報をエンコードして得られたコードを表示する機能を有する。
【0068】
診断結果情報を生成すると、プロセッサ11は、操作部16を通じて、診断結果情報をエンコードして得られたコードを表示する操作を入力する。
【0069】
図6は、プロセッサ11が診断結果情報をエンコードして得られたコードを表示する操作を入力する表示画面の例を示す。ここでは、NVM14は、回転機器4に対して行われた診断に関する診断結果情報を複数個格納するものとする。
【0070】
図6が示すように、表示画面は、表示領域41並びに42及びアイコン43などを備える。
【0071】
表示領域41は、診断動作(又は回転機器4)を示す識別子を表示する。
【0072】
表示領域42は、過去に行われた診断の日時を表示する。プロセッサ11は、回転機器4に対して行われた診断に関する複数個の診断結果情報をNVM14から取得して、各診断の日時を表示領域42に表示する。
【0073】
アイコン43は、診断結果情報をエンコードして得られたコードを表示する操作を入力するためのアイコンである。
【0074】
プロセッサ11は、アイコン43へのタップを検知することにより、診断結果情報をエンコードして得られたコードを表示する操作を入力する。
【0075】
アイコン43へのタップを検知すると、プロセッサ11は、診断結果情報をエンコードしてコードを生成する。ここでは、プロセッサ11は、複数個の診断結果情報をまとめてエンコードして1つのコードを生成する。なお、プロセッサ11は、オペレータに選択された診断結果情報をエンコードするものであってもよい。
【0076】
コードを生成すると、プロセッサ11は、生成されたコードを表示部17に表示する。
図7は、プロセッサ11が診断結果情報をエンコードして得られたコードC2(第2のコード)を表示する表示画面の例を示す。図7が示すように、表示部17は、生成されたコードC2を表示する。ここでは、コードC2は、二次元コード(たとえば、QRコード)である。
【0077】
次に、情報処理装置20が実現する機能について説明する。情報処理装置20が実現する機能は、プロセッサ21が内部メモリ、ROM22又はNVM24などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0078】
まず、プロセッサ21は、診断情報をエンコードして得られたコードC1を表示する機能を有する。
【0079】
プロセッサ21は、操作部26を通じて、診断情報をオペレータから入力する。即ち、プロセッサ21は、操作部26を通じて、諸元情報及び付随情報をオペレータから入力する。
【0080】
図8は、プロセッサ21が診断情報を入力するための表示画面の例を示す。図8が示すように、表示部27は、入力欄51並びに52及びアイコン53を表示する。
【0081】
入力欄51は、付随情報を入力する。ここでは、入力欄51は、付随情報として、「ID」、「モータ名称」及び「据付場所」を入力する。
【0082】
入力欄52は、諸元情報を入力する。ここでは、入力欄52は、諸元情報として、「極数」、「出力」、「実回転数」及び「軸受型式」を入力する。
【0083】
アイコン53は、診断情報の入力が完了したことを示す操作を入力するためのアイコンである。
【0084】
プロセッサ21は、アイコン53へのタップを検知することで、診断情報の入力が完了したことを示す操作を入力する。
【0085】
アイコン53へのタップを検知すると、プロセッサ21、入力された診断情報(諸元情報及び付随情報)をエンコードしてコードC1を生成する。コードC1を生成すると、プロセッサ21は、生成されたコードC1は、表示部17に表示する。
【0086】
図9は、プロセッサ21がコードC1を表示する表示画面の例を示す。図9が示すように、表示部17は、コードC1を表示する。
【0087】
また、プロセッサ21は、コードC2を読み取る機能を有する。
前述の通り、携帯端末10は、診断結果情報をエンコードして得られたコードC2を表示する。図10は、プロセッサ21がコードC2を読み取る動作例を示す。
【0088】
ここで、オペレータは、コードC2を撮影可能な位置にカメラ28を移動する。
【0089】
プロセッサ21は、カメラ28を通じて、コードC2を含む撮影画像を取得する。撮影画像を取得すると、プロセッサ21は、撮影画像からコードC2を抽出する。コードC2を抽出すると、プロセッサ21は、所定のアルゴリズムに従ってコードC2をデコードする。プロセッサ21は、コードC2をデコードすることで、診断結果情報を取得する。
【0090】
診断結果情報を取得すると、プロセッサ21は、診断結果情報を表示部27に表示する。
【0091】
図10は、プロセッサ21が診断結果情報を表示する表示画面の例を示す。図10が示すように、表示部27は、表示領域61を表示する。
【0092】
表示領域61は、診断結果情報を表示する。
ここでは、表示領域61は、「ID」を表示する。
また、表示領域61は、診断が行われた日時と、「状態」と「オーバオール」とを対応付けて表示する。
【0093】
「状態」は、回転機器4の各部の診断結果を示す。ここでは、「状態」は、各部に異常がないことを示す「正常」、又は、軸受に異常が生じていることを示す「軸受異常」を示す。
【0094】
「オーバオール」は、診断結果情報が特徴パラメータとして示すオーバオールである。
【0095】
なお、プロセッサ21は、コードC2が示す診断結果情報の一部を表示領域61に表示してもよい。また、プロセッサ21は、診断結果情報が示す特徴パラメータの一部を表示領域61に表示してもよい。
【0096】
診断結果情報を表示すると、プロセッサ21は、診断結果情報をNVM14に格納する。なお、プロセッサ21は、操作部26を通じて診断結果情報を格納する操作を入力した場合に、診断結果情報をNVM14に格納してもよい。
【0097】
次に、診断システム1の動作例について説明する。
図11は、診断システム1の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0098】
まず、情報処理装置20のプロセッサ21は、操作部26を通じて診断情報をオペレータから入力する(S11)。診断情報を入力すると、プロセッサ21は、診断情報をエンコードして得られたコードC1を表示部27に表示する(S12)。
【0099】
ここで、携帯端末10のプロセッサ11は、カメラ18を用いてコードC1を読み取る(S13)。コードC1を読み取ると、プロセッサ11は、コードC1をデコードして得られた診断情報をNVM14に格納する(S14)。
【0100】
診断情報をNVM14に格納すると、プロセッサ11は、マイク19を用いて回転機器4の動作音を測定する(S15)。動作音を測定すると、プロセッサ11は、診断情報及び動作音に基づいて回転機器4を診断する(S16)。
【0101】
回転機器4を診断すると、プロセッサ11は、診断結果などを示す診断結果情報を生成しNVM14に格納する(S17)。診断結果情報を格納すると、プロセッサ11は、診断結果情報をエンコードしてコードC2を生成する(S18)。
【0102】
コードC2を生成すると、プロセッサ11は、生成されたコードC2を表示部17に表示する(S19)。
【0103】
ここで、情報処理装置20のプロセッサ21は、カメラ28を用いてコードC2を読み取る(S20)。コードC2を読み取ると、プロセッサ21は、コードC2をデコードして得られた診断結果情報を表示部27に表示する(S21)。診断結果情報を表示部27に表示すると、プロセッサ21は、診断結果情報をNVM24に格納する(S22)。
【0104】
プロセッサ21が診断結果情報をNVM24に格納すると、診断システム1は、動作を終了する。
【0105】
なお、携帯端末10のプロセッサ11は、オペレータからの操作に従って、NVM14が格納する診断情報(過去に取得された診断情報)を用いて回転機器4を診断してもよい。
【0106】
また、プロセッサ11は、診断結果情報(又は診断結果情報の一部)を表示部17に表示してもよい。
【0107】
また、プロセッサ11は、各部の状態の診断結果を含まない診断結果情報を生成してもよい。この場合、情報処理装置20のプロセッサ21は、診断結果情報が示す特徴パラメータに基づいて回転機器4の各部の状態を診断してもよい。
【0108】
また、プロセッサ11は、回転機器4の振動を測定して回転機器4を診断するものであってもよい。この場合、診断システム1は、回転機器4の振動を測定する振動センサを備えるものであってもよい。
【0109】
以上のように構成された診断システムは、情報処理装置を通じてオペレータから諸元情報を含む診断情報を入力する。診断システムは、診断情報を示すコードを情報処理装置に表示し、携帯端末で当該コードを読み取る。そのため、診断システムは、オペレータに携帯端末よりも文字入力の操作性がよい情報処理装置へ諸元を入力させて、携帯端末に諸元などの情報を供給することができる。その結果、診断システムは、携帯端末において諸元を効果的に取得することができる。
【0110】
また、診断システムは、診断結果情報を示すコードを携帯端末に表示し、情報処理装置で当該コードを読み取る。そのため、診断システムは、携帯端末と情報処理装置との間に通信が確立していなくとも携帯端末から情報処理装置に診断結果情報を送信することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る診断システム1は、携帯端末10が診断結果情報を示すビットマップファイル(画像ファイル)を生成する点で第1の実施形態に係るそれと異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0111】
第2の実施形態に係る診断システム1の構成例は、第1の実施形態に係るそれと同様であるため説明を省略する。
【0112】
次に、携帯端末10が実現する機能について説明する。携帯端末10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラム(たとえば、回転機器4の診断プログラム)を実行することで実現される。
【0113】
携帯端末10は、第1の実施形態に係る携帯端末10が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0114】
プロセッサ11は、診断結果情報を示すビットマップファイルを生成する機能を有する。
【0115】
ここでは、プロセッサ11は、診断結果情報を生成したものとする。
【0116】
診断結果情報を生成すると、プロセッサ11は、操作部16を通じて、診断結果情報を示すビットマップファイルを生成する操作を入力する。
【0117】
図12は、プロセッサ11がビットマップファイルを生成する操作を入力する表示画面の例を示す。ここでは、NVM14は、回転機器4に対して行われた診断に関する診断結果情報を複数個格納するものとする。
【0118】
図12が示すように、表示画面は、表示領域41並びに42及びアイコン44などを備える。
【0119】
表示領域41及び42は、前述の通りである。
【0120】
アイコン44は、ビットマップファイルを生成する操作を入力するためのアイコンである。
【0121】
プロセッサ11は、アイコン44へのタップを検知することにより、ビットマップファイルを生成する操作を入力する。
【0122】
アイコン43へのタップを検知すると、プロセッサ11は、所定のアルゴリズムに従って、診断結果情報をエンコードしてビットマップファイルを生成する。ここでは、プロセッサ11は、複数個の診断結果情報をまとめてエンコードして1つのビットマップファイルを生成する。なお、プロセッサ11は、オペレータに選択された診断結果情報をエンコードするものであってもよい。
【0123】
たとえば、プロセッサ11は、診断結果情報を各ドットにおける色又は濃度に変換してビットマップファイルを生成する。
【0124】
また、プロセッサ11は、ビットマップファイルを視覚的に識別するための識別情報をビットマップファイルに付与する。たとえば、プロセッサ11は、識別情報として、診断動作を識別する「ID」及びビットマップファイルが生成された日時をビットマップファイルに視認可能に付与する。
【0125】
なお、プロセッサ11がビットマップファイルに付与する識別情報は、特定の構成に限定されるものではない。
【0126】
図13は、ビットマップファイル70の例を示す。図13が示すように、ビットマップファイル70には、識別情報71が添付されている。
【0127】
ここでは、識別情報71は、ビットマップファイル70の上端に添付されている。
識別情報71は、診断動作を識別する「ID」とビットマップファイル70が生成された日時とから構成される。
【0128】
なお、識別情報71は、ビットマップファイル70の下端に添付されてもよい。識別情報71が添付される位置及び大きさは、特定の構成に限定されるものではない。
【0129】
ビットマップファイルを生成すると、プロセッサ11は、生成されたビットマップファイルをNVM14に格納する。ここでは、プロセッサ11は、画像を保存する画像フォルダにビットマップファイルを格納する。画像フォルダは、情報処理装置20がアクセス可能なフォルダである。
【0130】
また、プロセッサ11は、ビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する機能を有する。
【0131】
図14は、プロセッサ11がビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する動作例を示す。図14が示す例では、プロセッサ11は、通信部15を通じて情報処理装置20に接続しているものとする。
【0132】
プロセッサ11は、通信部15を通じてビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する。
【0133】
たとえば、プロセッサ11は、オペレータに選択されたビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する。
【0134】
また、プロセッサ11は、情報処理装置20に入力された操作に基づいてビットマップファイル70を情報処理装置20に送信してもよい。たとえば、情報処理装置20のプロセッサ21は、オペレータの操作に従って通信部25を通じてビットマップファイル70を要求するリクエストを携帯端末10に送信する。携帯端末10のプロセッサ11は、当該リクエストに従って通信部15を通じてビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する。
【0135】
次に、情報処理装置20が実現する機能について説明する。情報処理装置20が実現する機能は、プロセッサ21が内部メモリ、ROM22又はNVM24などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0136】
情報処理装置20は、第1の実施形態に係る情報処理装置20が実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0137】
プロセッサ21は、ビットマップファイル70を取得する機能を有する。
前述の通り、携帯端末10は、ビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する。
【0138】
プロセッサ21は、通信部15を通じて、ビットマップファイル70を情報処理装置20から取得する。ビットマップファイル70を取得すると、プロセッサ21は、取得されたビットマップファイル70をNVM24に格納する。
【0139】
また、プロセッサ21は、ビットマップファイル70をデコードして診断結果情報を取得する機能を有する。
【0140】
図15は、プロセッサ21が診断結果情報を取得する動作例を示す。図15が示すように、プロセッサ21は、アイコン81を表示部27に表示する。
【0141】
アイコン81は、ビットマップファイル70をデコードする操作を入力するためのアイコンである。
【0142】
プロセッサ21は、アイコン81へのタップを検知することにより、ビットマップファイル70をデコードする操作を入力する。
【0143】
アイコン81へのタップを検知すると、プロセッサ21は、所定のアルゴリズムに従ってビットマップファイル70をデコードする。ビットマップファイル70をデコードすると、プロセッサ21は、ビットマップファイル70をデコードして得られた診断結果情報を表示部27に表示する。
【0144】
図15が示す例では、プロセッサ21は、表示領域61を表示する。表示領域61については、前述の通りであるため説明を省略する。
【0145】
次に、診断システム1の動作例について説明する。
図16は、診断システム1の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0146】
まず、情報処理装置20のプロセッサ21は、操作部26を通じて診断情報をオペレータから入力する(S31)。診断情報を入力すると、プロセッサ21は、診断情報をエンコードして得られたコードC1を表示部27に表示する(S32)。
【0147】
ここで、携帯端末10のプロセッサ11は、カメラ18を用いてコードC1を読み取る(S33)。コードC1を読み取ると、プロセッサ11は、コードC1をデコードして得られた診断情報をNVM14に格納する(S34)。
【0148】
診断情報をNVM14に格納すると、プロセッサ11は、マイク19を用いて回転機器4の動作音を測定する(S35)。動作音を測定すると、プロセッサ11は、診断情報及び動作音に基づいて回転機器4を診断する(S36)。
【0149】
回転機器4を診断すると、プロセッサ11は、診断結果などを示す診断結果情報を生成しNVM14に格納する(S37)。診断結果情報を格納すると、プロセッサ11は、診断結果情報をエンコードしてビットマップファイル70を生成する(S38)。
【0150】
ビットマップファイル70を生成すると、プロセッサ11は、生成されたビットマップファイル70をNVM14に格納する(S39)。
【0151】
生成されたビットマップファイル70をNVM14に格納すると、プロセッサ11は、通信部15を通じてビットマップファイル70を情報処理装置20に送信する(S40)。
【0152】
情報処理装置20のプロセッサ21は、通信部25を通じてビットマップファイル70を取得する。ビットマップファイル70を取得すると、プロセッサ21は、ビットマップファイル70をNVM24に格納する(S41)。ビットマップファイル70をNVM24に格納すると、プロセッサ21は、ビットマップファイル70をデコードして得られた診断結果情報を表示部27に表示する(S42)。
【0153】
プロセッサ21が診断結果情報を表示部27に表示すると、診断システム1は、動作を終了する。
【0154】
以上のように構成された診断システムは、ビットマップファイルを用いて携帯端末から情報処理装置に診断結果情報を送信する。そのため、診断システムは、携帯端末が画像以外へのアクセスを禁止している場合であっても携帯端末から情報処理装置に診断結果情報を送信することができる。
【0155】
また、診断システムは、ビットマップファイルに識別情報を付加する。そのため、診断システムは、ビットマップファイル(又はサムネイル)をオペレータに提示することで、オペレータにビットマップファイルを識別させることができる。
【0156】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0157】
1…診断システム、4…回転機器、10…携帯端末、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…NVM、15…通信部、16…操作部、17…表示部、18…カメラ、19…マイク、20…情報処理装置、21…プロセッサ、22…ROM、23…RAM、24…NVM、25…通信部、26…操作部、27…表示部、28…カメラ、31…表示領域、32…表示領域、41…表示領域、42…表示領域、43…アイコン、44…アイコン、51…入力欄、52…入力欄、53…アイコン、61…表示領域、70…ビットマップファイル、71…識別情報、81…アイコン、C1…コード、C2…コード。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16