(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130186
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】映像ストリーム管理方法、映像ストリーム管理システムおよび映像ストリーム管理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/222 20110101AFI20230912BHJP
H04N 21/235 20110101ALI20230912BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
H04N21/222
H04N21/235
H04N7/18 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022034715
(22)【出願日】2022-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】夏川 進
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 芳紀
(72)【発明者】
【氏名】守屋 修史
(72)【発明者】
【氏名】竹田 真也
【テーマコード(参考)】
5C054
5C164
【Fターム(参考)】
5C054EA03
5C054EA05
5C054EA07
5C054FE16
5C054FE18
5C054FF03
5C054GB01
5C164FA06
5C164MB01S
5C164SA11P
5C164SB08P
5C164TA22S
5C164TB45S
(57)【要約】
【課題】ユーザが映像ストリームの送信元を特定することができる映像ストリーム管理方法を提供する。
【解決手段】映像ストリーム管理方法は、映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理システムにより実行される方法であって、映像ソースに設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付け(ステップS101)、映像ソースから所定箇所が編集された配信URLおよび映像ストリームを受信し(ステップS107、ステップS115)、映像ストリームと共に、所定箇所の記載を表示する(ステップS117)処理を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理システムにより実行される映像ストリーム管理方法であって、
前記映像ソースに設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付け、
前記映像ソースから前記所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信し、
前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する、
映像ストリーム管理方法。
【請求項2】
前記所定箇所が編集されていない配信URLを受信した場合、前記映像ストリームと共に、前記映像ストリームの送信元が不明であることを表示する、
請求項1に記載の映像ストリーム管理方法。
【請求項3】
前記所定箇所が編集されていない配信URLを受信した場合、当該配信URLが設定された前記映像ソースから前記映像ストリームを受信しない、
請求項1に記載の映像ストリーム管理方法。
【請求項4】
前記所定箇所の記載は、前記映像ソースに対してユニークな情報を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の映像ストリーム管理方法。
【請求項5】
映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理システムであって、
前記映像ソースに設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付ける受付部と、
前記所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信する受信部と、
前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する表示部と、を備える、
映像ストリーム管理システム。
【請求項6】
映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理装置により実行される映像ストリーム管理方法であって、
映像ソースに設定される配信URLであって所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信し、
前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する、
映像ストリーム管理方法。
【請求項7】
映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理装置であって、
映像ソースに設定される配信URLであって所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信する受信部と、
前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する表示部と、を備える、
映像ストリーム管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、互換性のないクライアント-サーバ間のライブ配信を実現するための通信プロトコルを変換する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された技術では、配信された映像ストリームを見たユーザは、その映像ストリームの送信元を特定することができず、例えば、その映像ストリームが信頼できるものであるかを判断することができない。
【0005】
そこで、本開示は、ユーザが映像ストリームの送信元を特定することができる映像ストリーム管理方法などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における映像ストリーム管理方法は、映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理システムにより実行される映像ストリーム管理方法であって、前記映像ソースに設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付け、前記映像ソースから前記所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信し、前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する。
【0007】
本開示における映像ストリーム管理システムは、映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理システムであって、前記映像ソースに設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付ける受付部と、前記所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信する受信部と、前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する表示部と、を備える。
【0008】
本開示における映像ストリーム管理方法は、映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理装置により実行される映像ストリーム管理方法であって、映像ソースに設定される配信URLであって所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信し、前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する。
【0009】
本開示における映像ストリーム管理装置は、映像ソースから受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理装置であって、映像ソースに設定される配信URLであって所定箇所が編集された配信URLおよび前記映像ストリームを受信する受信部と、前記映像ストリームと共に、前記所定箇所の記載を表示する表示部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示における映像ストリーム管理方法などによれば、ユーザが映像ストリームの送信元を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る映像ストリーム管理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、配信URLの編集画面の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、URLリストの一例を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、編集された配信URLの表示画面の一例を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、編集された配信URLの表示画面の一例を示す図である。
【
図4C】
図4Cは、編集された配信URLの表示画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る映像ストリーム管理方法の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る映像ストリーム管理方法の一例を示すシーケンス図である。
【
図7】
図7は、実施の形態における映像ストリームの表示画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係るストリームサーバの配信URLの編集の受け付け時の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施の形態に係るストリームサーバの配信URLの受信時の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施の形態の変形例に係る映像ストリーム管理方法の一例を示すシーケンス図である。
【
図11】
図11は、実施の形態の変形例における映像ストリームの表示画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態の変形例に係るストリームサーバの配信URLの受信時の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0013】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0014】
(実施の形態)
図1から
図9を用いて実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、実施の形態に係る映像ストリーム管理システム1の構成の一例を示す図である。
【0016】
映像ストリーム管理システム1は、映像ソース30から受信する映像ストリームを管理するシステムである。映像ソース30は、例えば、映像が記憶されたメモリを有する装置、映像を撮影するカメラなどである。映像ストリーム管理システム1は、クライアント装置10、ストリームサーバ20および映像ソース30を備える。
【0017】
クライアント装置10は、配信される映像ストリームを見るユーザにより操作される装置であり、例えば、ストリームサーバ20および映像ソース30と通信可能に接続される。例えば、クライアント装置10には、ストリーミング配信アプリがインストールされ、この配信アプリを介してストリームサーバ20および映像ソース30との通信が行われる。クライアント装置10は、映像ソース30に設定される配信URL(以下、URLとも記載する)における所定箇所の編集を受け付ける。クライアント装置10は、受付部の一例である。URLは、映像ストリームを配信する際に用いられ、ストリームサーバ20のIPアドレスやIDなどを含む。例えば、ユーザは、クライアント装置10を介して、URLにおける所定箇所を編集し、所定箇所に映像ソース30に対してユニークな情報を入力する。例えば、映像ソース30に対してユニークな情報は、ユーザが認識している映像ソース30のニックネームなどである。
【0018】
【0019】
ユーザは、クライアント装置10を用いてユニークな情報を入力することで、クライアント装置10は、URLにおける所定箇所の編集を受け付ける。
図2には、クライアント装置10が有するディスプレイなどに表示される、ユニークな情報が入力された入力欄11が示される。そして、ユーザは、URL表示ボタン12、13または14を操作することで、クライアント装置10が有するディスプレイなどに所定箇所が編集されたURLが表示される(後述する
図4Aから
図4C参照)。
【0020】
URL表示ボタン12は、SRTプロトコルに対応したURLをストリームサーバ20に生成させ、生成されたURLをクライアント装置10に表示させるためのボタンである。URL表示ボタン13は、RTMPプロトコルに対応したURLをストリームサーバ20に生成させ、生成されたURLをクライアント装置10に表示させるためのボタンである。URL表示ボタン14は、RTMPSプロトコルに対応したURLをストリームサーバ20に生成させ、生成されたURLをクライアント装置10に表示させるためのボタンである。
【0021】
ストリームサーバ20は、ネットワークを介して映像のストリーミング配信を行う配信サーバであり、ファイルをダウンロードさせながら同時に再生を行うことができる。ストリームサーバ20は、映像ソース30から受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理装置の一例である。ストリームサーバ20は、URLリスト21、受信部22および映像再生部23を備える。ストリームサーバ20は、クライアント装置10に入力されたユニークな情報を取得し、所定箇所が編集されたURLを、ユーザに選択された通信プロトコル(例えば、SRTプロトコル、RTMPプロトコルまたはRTMPSプロトコル)に応じて生成する。
【0022】
URLリスト21は、生成されたURLとユニークな情報とが対応付けられたリストである。ストリームサーバ20は、URLを生成し、生成したURLをユニークな情報と対応付けてURLリスト21に保存する。
【0023】
【0024】
例えば、ユニークな情報として「ptz_tokyooffice_0012」が入力され、SRTプロトコルに対応したURL「srt://123.123.123.123:1234?streamed=#!::t=stream,m=public,u=username,r=ptz_tokyooffice_0012」が生成され、URLリスト21に保存される。このURLにおける所定箇所は、「r=」以降の箇所である。
【0025】
例えば、ユニークな情報として「camcoder_osakaoffice_0034」が入力され、RTMPプロトコルに対応したURL「rtmp://123.123.123.123:1234/live/username_camcoder_osakaoffice_0034」が生成され、URLリスト21に保存される。このURLにおける所定箇所は、「username_」以降の箇所である。
【0026】
例えば、ユニークな情報として「streamservice_beijingoffice_0056」が入力され、RTMPSプロトコルに対応したURL「rtmps://123.123.123.123:1234/live/username_streamservice_beijingoffice_0056」が生成され、URLリスト21に保存される。このURLにおける所定箇所は、「username_」以降の箇所である。
【0027】
なお、ストリームサーバ20は、取得した1つのユニークな情報に対して、通信プロトコルごとにURLを生成し、URLリスト21に保存してもよい。例えば、ユニークな情報として「ptz_tokyooffice_0012」が入力され、SRTプロトコルに対応したURL「srt://123.123.123.123:1234?streamed=#!::t=stream,m=public,u=username,r=ptz_tokyooffice_0012」、RTMPプロトコルに対応したURL「rtmp://123.123.123.123:1234/live/username_ptz_tokyooffice_0012」およびRTMPSプロトコルに対応したURL「rtmps://123.123.123.123:1234/live/username_ptz_tokyooffice_0012」が生成され、それぞれがURLリスト21に保存されてもよい。
【0028】
生成された所定箇所が編集されたURLは、クライアント装置10に送信され、クライアント装置10が有するディスプレイなどに表示される。
【0029】
図4Aから
図4Cは、編集されたURLの表示画面の一例を示す図である。
【0030】
図4AにはSRTプロトコルに対応したURLが表示された表示欄15が示され、
図4BにはRTMPプロトコルに対応したURLが表示された表示欄15が示され、
図4CにはRTMPSプロトコルに対応したURLが表示された表示欄15が示される。
図2に示されるURL表示ボタン12が操作された場合には、
図4Aの表示欄15のURLが表示され、
図2に示されるURL表示ボタン13が操作された場合には、
図4Bの表示欄15のURLが表示され、
図2に示されるURL表示ボタン14が操作された場合には、
図4Cの表示欄15のURLが表示される。なお、通信プロトコルごとのURL表示ボタンが設けられていなくてもよく、各通信プロトコルに対応するURLが全て表示されてもよい。
【0031】
そして、ユーザは、配信開始ボタン16を操作することで、表示されたURLが映像ソース30に設定され、当該映像ソース30から映像ストリームが配信される。なお、映像ソース30がクライアント装置10と通信可能に接続されていない場合には、ユーザは、表示されたURLを手動で映像ソース30に対して入力して、映像ソース30にURLを設定してもよい。例えば、映像ソース30がクライアント装置10と通信可能に接続されていないカメラである場合に、カメラが有するユーザインタフェースなどを介してURLが手動で映像ソース30に入力されてもよい。
【0032】
受信部22は、映像ソース30から所定箇所が編集されたURLおよび映像ストリームを受信する。
【0033】
映像再生部23は、受信した映像ストリームを再生し、また、映像ストリームと共に、URLの所定箇所の記載を表示する。映像再生部23は、表示部の一例である。
【0034】
映像ソース30は、URL保存部31、映像取得部32および送信部33を備える。
【0035】
URL保存部31は、ユーザに設定されたURLを保存する。
【0036】
映像取得部32は、映像を取得する。映像ソース30がカメラの場合には、映像取得部32は、カメラによって撮影された映像を取得する。映像ソース30が、映像が記憶されたメモリを有する装置の場合には、映像取得部32は、メモリから映像を取得する。また、映像ソース30が画面をキャプチャする機能を有する場合には、映像取得部32は、画面をキャプチャすることで得られる映像を取得する。
【0037】
送信部33は、ストリームサーバ20へURLおよび映像ストリームを送信する。
【0038】
次に、実施の形態に係る映像ストリーム管理方法について、
図5および
図6を用いて説明する。
【0039】
図5および
図6は、実施の形態に係る映像ストリーム管理方法の一例を示すシーケンス図である。なお、映像ストリーム管理方法は、映像ストリーム管理システム1により実行される方法であるため、
図5および
図6は、実施の形態に係る映像ストリーム管理システム1の動作の一例を示すシーケンス図でもある。
【0040】
図5では、ユーザとしてユーザAを示し、映像ソース30として映像ソースAを示している。映像ソースAはユーザAによって把握されている映像ソース30である。
【0041】
まず、ユーザAは、映像ソースAのユニークな情報をクライアント装置10に入力し、ストリームサーバ20は、所定箇所に映像ソースAのユニークな情報が記載されたURLを生成して、URLリスト21に保存する(ステップS101)。
【0042】
ストリームサーバ20は、生成したURLをクライアント装置10に送信し、ユーザに対して表示する(ステップS102)。
【0043】
ユーザAは、生成されたURLを映像ソースAのURL保存部31に保存することで、当該URLを映像ソースAに設定する(ステップS103)。また、ユーザAは、映像ソースAに対してストリーミングを開始するように命令する(ステップS104)。
【0044】
映像ソースAは、ストリーミングを開始するために、映像ソースAに設定されたURLをストリームサーバ20に送信する(ステップS105からステップS107)。
【0045】
ストリームサーバ20は、受信したURLをURLリスト21に照合することで、受信したURLが映像ソースAに設定されたURLであることを認識する(ステップS108)。言い換えると、ストリームサーバ20は、受信したURLが、ユーザAによってユニークな情報(ニックネーム)がつけられた映像ソースAに設定されたURLであることを認識する。
【0046】
ストリームサーバ20は、映像ソースAとのセッションの確立を許可し(ステップS109からステップS111)、映像ソースAは、ストリーミングを開始する(ステップS112)。
【0047】
映像ソースAは、映像ストリームAをストリームサーバ20へ送信する(ステップS113からステップS115)。
【0048】
ストリームサーバ20は、映像ストリームAを受信し、映像ストリームAおよび映像ソースAのユニークな情報(すなわち映像ソースAに設定されたURLにおける所定箇所の記載)をユーザAが見る表示装置に表示する(ステップS116およびステップS117)。映像ソースAのユニークな情報は、ステップS108において、映像ソースAから受信したURLが映像ソースAに設定されたURLであることが認識された場合に表示される。
【0049】
次に、
図6では、ユーザとしてユーザAおよびユーザBを示し、映像ソース30として映像ソースDを示している。映像ソースDはユーザAによって把握されていない映像ソース30である。例えば、ユーザBは、ユーザAとは無関係のユーザであり、映像ソースDの映像ストリームDを配信しようとしているとする。
【0050】
図6に示す例では、ストリームサーバ20は、映像ソースDのユニークな情報が記載されたURLを生成しておらず、当該URLがURLリスト21に保存されていない。
【0051】
ユーザBは、URLを映像ソースDのURL保存部31に保存し、当該URLを映像ソースDに設定する(ステップS201)。また、ユーザBは、映像ソースDに対してストリーミングを開始するように命令する(ステップS202)。
【0052】
映像ソースDは、ストリーミングを開始するために、映像ソースDに設定されたURLをストリームサーバ20に送信する(ステップS203からステップS205)。
【0053】
ストリームサーバ20は、受信したURLをURLリスト21に照合するが、受信したURLがURLリスト21にないため映像ソースDを認識できない(ステップS206)。言い換えると、ストリームサーバ20は、受信したURLが不明な映像ソース30に設定されたURLであると認識する。
【0054】
ストリームサーバ20は、映像ソースDとのセッションの確立を許可し(ステップS207からステップS209)、映像ソースDは、ストリーミングを開始する(ステップS210)。
【0055】
映像ソースDは、映像ストリームDをストリームサーバ20へ送信する(ステップS211からステップS213)。
【0056】
ストリームサーバ20は、映像ストリームDを受信し、映像ストリームDおよび映像ストリームDの送信元が不明であることをユーザAが見る表示装置に表示する(ステップS214およびステップS215)。映像ストリームDの送信元が不明であることは、ステップS206において、映像ソースDから受信したURLがURLリスト21にない場合に表示される。
【0057】
図7は、実施の形態における映像ストリームの表示画面50の一例を示す図である。表示画面50は、例えば、ユーザが見る表示装置の画面である。
【0058】
映像ストリームA、BおよびCは、URLリスト21に含まれるURLが設定された映像ソース30から送信された映像ストリームであり、映像ストリームDは、URLリスト21に含まれないURLが設定された映像ソース30から送信された映像ストリームである。映像ストリームA、BおよびCについては、映像ストリームと共に、URLにおける所定箇所の記載(すなわちユニークな情報)が表示されていることがわかる。一方で、映像ストリームDについては、映像ストリームだけが表示されており、映像ストリームDの送信元が不明であることとして、URLにおける所定箇所の記載が表示されていないことがわかる。これにより、ユーザは、映像ストリームA、BおよびCの送信元を特定することができ、また、映像ストリームDの送信元が不明であることを確認することができる。
【0059】
例えば、ユーザは、テレビ局などにおけるスイッチャーであってもよく、映像ストリームA~Dのうちから映像ストリームを選択する際に、映像ストリームと共に表示される、URLにおける所定箇所の記載を参考にすることができる。例えば、ユーザは、送信元を特定できた映像ストリームA、BまたはCを安心して選択することができ、また、送信元が不明な映像ストリームDを選択しないようにすることができる。
【0060】
次に、実施の形態におけるストリームサーバ20の動作の詳細について、
図8および
図9を用いて説明する。
【0061】
図8は、実施の形態に係るストリームサーバ20のURLの編集の受け付け時の動作の一例を示すフローチャートである。
【0062】
まず、ストリームサーバ20は、クライアント装置10から映像ソース30のユニークな情報を受ける(ステップS11)。例えば、
図2に示されるように、ユーザによってクライアント装置10に入力されたユニークな情報がストリームサーバ20に送信されて、ストリームサーバ20は、ユニークな情報を取得する。
【0063】
次に、ストリームサーバ20は、映像ソース30に設定されるURLの所定箇所に、取得したユニークな情報を記載し、所定箇所が編集されたURLを生成し、当該URLをURLリスト21に保存する(ステップS12)。例えば、ストリームサーバ20は、
図3に示されるようなURLを生成する。
【0064】
そして、ストリームサーバ20は、クライアント装置10に、生成したURLを返す(ステップS13)。例えば、
図4Aから
図4Cに示されるように、生成されたURLがクライアント装置10に表示され、ユーザは、映像ソース30にURLを設定することができる。
【0065】
図9は、実施の形態に係るストリームサーバ20のURLの受信時の動作の一例を示すフローチャートである。
【0066】
まず、ストリームサーバ20は、映像ソース30から、映像ソース30に設定されたURLを受信する(ステップS21)。
【0067】
次に、ストリームサーバ20は、URLリスト21を検索し(ステップS22)、当該リストに受信したURLに該当する情報があるか否かを判定する(ステップS23)。受信したURLに該当する情報は、例えば、
図3に示されるようなユニークな情報である。
【0068】
ストリームサーバ20は、受信したURLに該当する情報がある場合(ステップS23でYes)、受信したURLに該当する情報(ユニークな情報)を一時保存する(ステップS24)。これにより、受信したURLを送信した映像ソース30からの映像ストリームと共に、一時保存したユニークな情報も表示することができる。
【0069】
ストリームサーバ20は、受信したURLに該当する情報がない場合(ステップS23でNo)、受信したURLを送信した映像ソース30を不明として、その旨を一時保存する(ステップS25)。これにより、受信したURLを送信した映像ソース30からの映像ストリームと共に、映像ストリームの送信元が不明であることを表示することができる。
【0070】
そして、ストリームサーバ20は、映像ソース30に接続OKを返す(ステップS26)。ここで説明する例では、URLリスト21に受信したURLに該当する情報があるか否かに関わらず、ストリームサーバ20は、映像ソース30とのセッションを確立して、映像ストリームの配信を行う。
【0071】
以上説明したように、映像ストリーム管理方法は、映像ソース30から受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理システム1により実行される方法であって、映像ソース30に設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付け、映像ソース30から所定箇所が編集された配信URLおよび映像ストリームを受信し、映像ストリームと共に、所定箇所の記載を表示する処理を含む。
【0072】
これによれば、ユーザは、配信URLにおける所定箇所の編集を行うことができ、所定箇所が編集された配信URLを映像ソース30に設定することができる。そして、ストリームサーバ20は、映像ソース30から所定箇所が編集された配信URLを受信した際に、映像ストリームと共に配信URLにおける所定箇所の記載を表示する。したがって、ユーザは、表示された所定箇所の記載を見ることで、映像ストリームの送信元を特定することができる。
【0073】
例えば、所定箇所が編集されていない配信URLを受信した場合、映像ストリームと共に、映像ストリームの送信元が不明であることを表示してもよい。
【0074】
これによれば、ユーザは、映像ストリームの送信元が不明であることを確認することができる。
【0075】
例えば、所定箇所の記載は、映像ソース30に対してユニークな情報を含んでいてもよい。
【0076】
映像ソース30に対してユニークな情報(例えばユーザが映像ソースに対して付けたニックネーム)が表示されるため、ユーザは、ユニークな情報を見ることで、映像ストリームの送信元を特定することができる。
【0077】
また、映像ストリーム管理システム1は、映像ソース30から受信する映像ストリームを管理するシステムであって、映像ソース30に設定される配信URLにおける所定箇所の編集を受け付けるクライアント装置10と、所定箇所が編集された配信URLおよび映像ストリームを受信する受信部22と、映像ストリームと共に、所定箇所の記載を表示する映像再生部23と、を備える。
【0078】
これによれば、ユーザが映像ストリームの送信元を特定することができる映像ストリーム管理システム1を提供できる。
【0079】
また、映像ストリーム管理方法は、映像ソース30から受信する映像ストリームを管理するストリームサーバ20により実行される方法であって、映像ソース30に設定される配信URLであって所定箇所が編集された配信URLおよび映像ストリームを受信し、映像ストリームと共に、所定箇所の記載を表示する処理を含む。
【0080】
これによれば、ユーザが映像ストリームの送信元を特定することができる映像ストリーム管理方法を提供できる。
【0081】
また、ストリームサーバ20は、映像ソース30から受信する映像ストリームを管理する映像ストリーム管理装置であって、映像ソース30に設定される配信URLであって所定箇所が編集された配信URLおよび映像ストリームを受信する受信部22と、映像ストリームと共に、所定箇所の記載を表示する映像再生部23と、を備える。
【0082】
これによれば、ユーザが映像ストリームの送信元を特定することができるストリームサーバ20を提供できる。
【0083】
(実施の形態の変形例)
実施の形態では、所定箇所が編集されていないURLを受信した場合に、当該URLが設定された映像ソース30から映像ストリームを受信する例を説明した。実施の形態の変形例では、所定箇所が編集されていないURLを受信した場合に、当該URLが設定された映像ソース30から映像ストリームを受信しない例について説明する。
【0084】
【0085】
図10は、実施の形態の変形例に係る映像ストリーム管理方法の一例を示すシーケンス図である。ステップS201からステップS206までの処理は
図6で説明したものと同じであるため、説明を省略する。
【0086】
ストリームサーバ20は、映像ソースDとのセッションの確立を許可せず(ステップS301からステップS303)、映像ソースDは、ストリーミングを開始しない。このように、ストリームサーバ20は、所定箇所が編集されていないURLを受信した場合、当該URLが設定された映像ソース30から映像ストリームを受信しない。
【0087】
図11は、実施の形態の変形例における映像ストリームの表示画面50の一例を示す図である。
【0088】
実施の形態では、
図7に示されるように、URLリスト21に含まれないURLが設定された映像ソース30から送信された映像ストリームDも表示される例を説明した。実施の形態の変形例では、ストリームサーバ20は、URLリスト21に含まれないURLが設定された映像ソース30からは、映像ストリームを受信しないため、
図11に示されるように、映像ストリームDは表示されない。これにより、送信元が不明な映像ソース30の映像ストリームをユーザに見せないようにすることができる。
【0089】
例えば、ユーザは、テレビ局などにおけるスイッチャーであってもよく、送信元が不明な映像ストリームDを選択できないようにすることができる。
【0090】
次に、実施の形態の変形例におけるストリームサーバ20の動作の詳細について、
図12を用いて説明する。
【0091】
図12は、実施の形態の変形例に係るストリームサーバ20のURLの受信時の動作の一例を示すフローチャートである。
【0092】
ステップS21からステップS24までの処理およびステップS26での処理は、
図9で説明したものと同じであるため、説明を省略する。
【0093】
ストリームサーバ20は、受信したURLに該当する情報がない場合(ステップS23でNo)、映像ソース30に接続NGを返す(ステップS31)。これにより、URLリスト21にないURLを送信した映像ソース30からの映像ストリームを受信しないようにすることができ、例えば通信帯域を節約することができる。また、例えば、悪意のある第三者によって大量の映像ストリームが配信されようとしている場合に、大量の映像ストリームを受信しないようにすることができる。
【0094】
以上説明したように、所定箇所が編集されていない配信URLを受信した場合、当該配信URLが設定された映像ソース30から映像ストリームを受信しなくてもよい。
【0095】
これによれば、送信元が不明な映像ストリームを表示しないようにすることができる。
【0096】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態およびその変形例を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適応可能である。また、上記実施の形態およびその変形例で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0097】
例えば、映像ストリーム管理方法に含まれるステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本開示は、それらの方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本開示は、そのプログラムを記録したCD-ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
【0098】
例えば、本開示が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路などのハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路などから取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路などに出力したりすることによって、各ステップが実行される。
【0099】
また、上記実施の形態の映像ストリーム管理システム1に含まれる構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。
【0100】
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。プログラム可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
【0101】
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、映像ストリーム管理システム1に含まれる構成要素の集積回路化が行われてもよい。
【0102】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0103】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0104】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本開示は、映像ストリームを配信するシステムなどに適用可能である。
【符号の説明】
【0106】
1 映像ストリーム管理システム
10 クライアント装置
11 入力欄
12、13、14 URL表示ボタン
15 表示欄
16 配信開始ボタン
20 ストリームサーバ
21 URLリスト
22 受信部
23 映像再生部
30 映像ソース
31 URL保存部
32 映像取得部
33 送信部
50 表示画面