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特開2023-130308真空コンベアのための能動的シート縁部気流制御
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130308
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】真空コンベアのための能動的シート縁部気流制御
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/06 20060101AFI20230912BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
B41J11/06
B41J2/01 305
B41J2/01 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020556
(22)【出願日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】17/653,687
(32)【優先日】2022-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】カルロス、エム.、テレロ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン、ジェイ.、ダナム
(72)【発明者】
【氏名】マイケル、ティー.、レッキンガー
【テーマコード(参考)】
2C056
2C058
【Fターム(参考)】
2C056EA05
2C056EA16
2C056EB13
2C056EB36
2C056EB46
2C056EC12
2C056EC28
2C056EC32
2C056HA29
2C056HA33
2C058AB18
2C058AB23
2C058AC07
2C058AE02
2C058AE04
2C058AF31
2C058DA11
2C058DA13
2C058DA27
2C058DA38
(57)【要約】      (修正有)
【課題】印刷システムのマーカー搬送部においてシート縁部に沿って真空を選択的に制御するアセンブリを提供する。
【解決手段】交差プロセス方向に列をなして配設された1つ以上の孔を含むプラテンと、プラテンに対してプロセス方向に変位可能なベルトとを含む真空搬送アセンブリ上のシート縁部に沿って気流を制御するためのバルブアセンブリであって、当該バルブアセンブリは、可撓性プレートであって、第1の端部、第2の端部、第1の上面、及び第1の底面を含む可撓性プレートと、第2の端部に接続され、可撓性プレートを変位させるように動作可能に配設された第1のアクチュエータとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差プロセス方向に列をなして配設された1つ以上の孔を含むプラテンと、前記プラテンに対してプロセス方向に変位可能なベルトとを備える真空搬送アセンブリ上のシート縁部に沿って気流を制御するためのバルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリが、
可撓性プレートであって、
第1の端部、
第2の端部、
第1の上面、及び
第1の底面を含む可撓性プレートと、
前記第2の端部に接続され、前記可撓性プレートを変位させるように動作可能に配設された第1のアクチュエータと、を備える、バルブアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のアクチュエータがソレノイドである、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項3】
前記第2の端部がブラケットに接続され、
前記ブラケットが前記ソレノイド及びシャフトに接続され、
前記ソレノイドが、前記シャフトを中心に前記第2の端部を回転させるように動作可能に配設されている、
請求項2に記載のバルブアセンブリ。
【請求項4】
前記第1のアクチュエータがモータである、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項5】
前記プラテンが、第2の上面及び第2の底面を含み、
前記第1の端部が、前記第2の底面に接続されている、
請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の端部が、前記第2の底面に接続されている、請求項5に記載のバルブアセンブリ。
【請求項7】
前記バルブアセンブリの閉状態では、前記第1の上面が前記第2の底面と係合して、前記1つ以上の孔を閉じ、
前記バルブアセンブリの開状態では、前記第1の上面が前記第2の底面から係合解除されて、前記1つ以上の孔が開く、
請求項5に記載のバルブアセンブリ。
【請求項8】
前記バルブアセンブリの第1の閉状態では、前記第1の上面が前記第2の底面と係合して、前記列のうちの第1の列内の孔の一部を閉じ、前記孔の一部は、前記第1の列内の孔の総数より少なく、
前記バルブアセンブリの第2の閉状態では、前記第1の上面が前記第2の底面と係合して、前記第1の列内の前記孔の全てを閉じる、
請求項5に記載のバルブアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の上面に接続されたガスケットを更に備える、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の底面と係合するように動作可能に配設された支点と、
前記可撓性プレートに対して前記支点を変位させるように動作可能に配設された第2のアクチュエータと、
を含むバルブ調節アセンブリを更に備える、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項11】
前記バルブ調節アセンブリが、前記第2のアクチュエータに並進可能に接続されたキャリッジを更に備え、
前記支点が、前記キャリッジに接続されている、
請求項10に記載のバルブアセンブリ。
【請求項12】
前記支点がローラである、請求項10に記載のバルブアセンブリ。
【請求項13】
前記第2のアクチュエータがスクリュー駆動装置である、請求項10に記載のバルブアセンブリ。
【請求項14】
前記可撓性プレートが板バネである、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項15】
真空搬送アセンブリであって、
プラテンであって、
第1の上面、
第1の底面、及び
交差プロセス方向に配設された1つ以上の貫通孔を含む、プラテンと、
前記プラテンに対してプロセス方向に変位可能なベルトと、
バルブアセンブリであって、
前記1つ以上の貫通孔と整列したプレートであって、
第2の上面、
第2の底面、
前記第1の底面にしっかりと固定された第1の端部、及び
第2の端部を含む、プレート、並びに
前記第2の端部に接続された第1のアクチュエータを含む、バルブアセンブリと、を備える、真空搬送アセンブリ。
【請求項16】
前記第1のアクチュエータが、前記第1の底面に対して前記プレートを変位させるように動作可能に配設されている、請求項15に記載の真空搬送アセンブリ。
【請求項17】
前記バルブアセンブリの閉状態では、前記第2の上面が前記第1の底面と係合して、前記1つ以上の孔を閉じ、
前記バルブアセンブリの開状態では、前記第2の上面が前記第1の底面から係合解除されて、前記1つ以上の孔が開く、
請求項15に記載の真空搬送アセンブリ。
【請求項18】
前記第2の底面と係合した支点と、
前記プレートに対して前記支点を変位させるように動作可能に配設された第2のアクチュエータと、
を含むバルブ調節アセンブリを更に備える、請求項15に記載の真空搬送アセンブリ。
【請求項19】
前記支点が、前記プレートに沿った位置で前記プレートを前記プラテンと接触させることで、
前記第1の端部から前記位置まで延びる前記プレートの第1の部分が、前記第1の底面に当接し、
前記位置から前記第2の端部まで延びる前記プレートの第2の部分が、前記第1の底面に対して変位可能である、請求項18に記載の真空搬送アセンブリ。
【請求項20】
前記プレートの前記第1の部分が、前記列のうちの第1の列内の孔の一部を閉じ、前記孔の一部が、前記第1の列内の孔の総数より少ない、請求項19に記載の真空搬送アセンブリ。
【請求項21】
前記第1のアクチュエータが、カムを介して前記第2の端部に接続されている、請求項15に記載の真空搬送アセンブリ。
【請求項22】
前記バルブアセンブリの第1の閉状態では、前記第1の上面が前記第2の底面と係合して、前記列のうちの第1の列内の孔の一部を閉じ、前記孔の一部が、前記第1の列内の孔の総数より少なく、
前記バルブアセンブリの第2の閉状態では、前記第1の上面が前記第2の底面と係合して、前記第1の列内の前記孔の全てを閉じる、
請求項15に記載の真空搬送アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷システムの分野に関し、より具体的には、印刷システムのマーカー搬送部においてシート縁部に沿って真空を選択的に制御するアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの印刷システム又はデバイスでは、マーカー搬送部は、1つ以上の印刷ヘッドの下でシートを搬送する真空コンベアシステムである。マーカー搬送部は、真空プラテン上で駆動される有孔ベルトを含む。真空システムによって、ベルト及びプラテンに空気が引き込まれる。シートが捕捉されると、真空システムは、ベルトに沿ってシートを搬送するために必要な押さえ付け力を提供する。
【0003】
しかし、印刷システム、例えば、マーキング領域で真空コンベアを使用する直接紙印刷(direct-to-paper)インクジェットシステムは、印刷中に気流の乱れを受けやすい。外縁部(オペレータに最も近い縁部)が位置合わせされており、このため真空にさらされない特定の印刷システムでは、内縁部(オペレータから最も遠い縁部)、後縁部、及び前縁部は、マーカー真空搬送部からの気流にさらされる。特定の中心位置合わせ印刷システムでは、全ての縁部(すなわち、前縁部、後縁部、内縁部、及び外縁部)が真空にさらされる。気流は、シートの縁部付近のインク滴着弾に影響を及ぼし、その結果、印刷品位が低下する。図1に示されるように、シート1上の主液滴及びそのサテライトのずれは、露出されたシート縁部、例えば、内縁部2A、前縁部2B、及び後縁部2Dの近くに画像にじみをもたらす(これは位置合わせシステムであり、外縁部2Cの外側に気流が存在しないため、外縁部2Cは影響を受けない)。加えて、真空ベルト孔に引き込まれるインク液滴は、シートの縁部に跡を付け、スタック縁部の汚れをもたらす可能性がある。図2は、インクで汚れたスタック縁部4を有するシートのスタック3を示す。
【0004】
したがって、上述の欠陥を最小化又は防止するために真空を制御するためのアセンブリ及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に示す態様によれば、交差プロセス方向に列をなして配設された1つ以上の孔を含むプラテンと、プラテンに対してプロセス方向に変位可能なベルトとを備える真空搬送アセンブリ上のシート縁部に沿って気流を制御するためのバルブアセンブリが提供され、当該バルブアセンブリは、可撓性プレートであって、第1の端部、第2の端部、第1の上面、及び第1の底面を含む可撓性プレートと、第2の端部に接続され、可撓性プレートを変位させるように動作可能に配設された第1のアクチュエータと、を備える。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータはソレノイドである。いくつかの実施形態では、第2の端部は、ブラケットに接続され、ブラケットは、ソレノイド及びシャフトに接続され、ソレノイドは、シャフトを中心に第2の端部を回転させるように動作可能に配設される。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータはモータである。いくつかの実施形態では、プラテンは、第2の上面及び第2の底面、並びに第2の底面に接続された第1の端部を含む。いくつかの実施形態では、第2の端部は第2の底面に接続される。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリの閉状態では、第1の上面が第2の底面と係合して、1つ以上の孔を閉じ、バルブアセンブリの開状態では、第1の上面が第2の底面から係合解除されて、1つ以上の孔が開く。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリの第1の閉状態では、第1の上面が第2の底面と係合して、列のうちの第1の列内の孔の一部を閉じ、孔の一部は、第1の列内の孔の総数より少なく、バルブアセンブリの第2の閉状態では、第1の上面が第2の底面と係合して、第1の列内の孔の全てを閉じる。
【0007】
いくつかの実施形態では、バルブアセンブリは、第1の上面に接続されたガスケットを更に備える。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリは、第1の底面と係合するように動作可能に配設された支点と、可撓性プレートに対して支点を変位させるように動作可能に配設された第2のアクチュエータとを含むバルブ調節アセンブリを更に備える。いくつかの実施形態では、バルブ調節アセンブリは、第2のアクチュエータに並進可能に接続されたキャリッジを更に備え、支点はキャリッジに接続されている。いくつかの実施形態では、支点は、ローラである。いくつかの実施形態では、第2のアクチュエータはスクリュー駆動装置である。いくつかの実施形態では、可撓性プレートは板バネである。
【0008】
本明細書に示す態様によれば、プラテンであって、第1の上面、第1の底面、及び交差プロセス方向に配設された1つ以上の貫通孔を含むプラテンと、プラテンに対してプロセス方向に変位可能なベルトと、バルブアセンブリであって、1つ以上の貫通孔と整列したプレートであって、第2の上面、第2の底面、第1の底面にしっかりと固定された第1の端部、及び第2の端部を含む、プレート、並びに第2の端部に接続された第1のアクチュエータを含む、バルブアセンブリと、を備える真空搬送アセンブリが提供される。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータは、プレートを第1の底面に対して変位させるように動作可能に配設される。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリの閉状態では、第2の上面が第1の底面と係合して、1つ以上の孔を閉じ、バルブアセンブリの開状態では、第2の上面が第1の底面から係合解除されて、1つ以上の孔が開く。いくつかの実施形態では、真空搬送アセンブリは、第2の底面と係合した支点と、プレートに対して支点を変位させるように動作可能に配設された第2のアクチュエータとを含むバルブ調節アセンブリを更に備える。いくつかの実施形態では、支点が、プレートに沿った位置でプレートをプラテンと接触させることで、第1の端部から当該位置まで延在するプレートの第1の部分が、第1の底面に当接し、当該位置から第2の端部まで延びるプレートの第2の部分が、第1の底面に対して変位可能となる。いくつかの実施形態では、プレートの第1の部分は、列のうちの第1の列内の孔の一部を閉じ、孔の一部は、第1の列内の孔の総数より少ない。いくつかの実施形態では、第1のアクチュエータは、カムを介して第2の端部に接続されている。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリの第1の閉状態では、第1の上面が第2の底面と係合して、列のうちの第1の列内の孔の一部を閉じ、孔の一部が、第1の列内の孔の総数より少なく、バルブアセンブリの第2の閉状態では、第1の上面が第2の底面と係合して、第1の列内の孔の全てを閉じる。
【0010】
本明細書に示す態様によれば、交差プロセス方向に列をなして配設された1つ以上の孔を含むプラテンと、プラテンに対してプロセス方向に変位可能なベルトとを備える真空搬送アセンブリ上のシート縁部に沿って気流を制御する方法が提供され、当該方法は、1つ以上の孔を通る気流を有効にすることと、印刷ジョブの1枚以上のシートに関する情報を受信することと、情報に基づいて、1枚以上のシートの内縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にすることと、情報に基づいて、1枚以上のシートの前縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にすることと、情報に基づいて、1枚以上のシートの後縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にすることと、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、内縁部における気流を無効にするステップは、内縁部とプラテンの内側部との間の1つ以上の孔を閉じることを含む。いくつかの実施形態では、情報は、1つ以上のセンサから受信される。いくつかの実施形態では、情報は、1枚以上のシートのうちの少なくとも1枚のシートの位置を含む。いくつかの実施形態では、情報は、印刷ジョブ中の1枚以上のシート間の所定の間隔を含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの内縁部における気流を無効にするステップは、バルブアセンブリの有効長を調節することを含み、それによって、有効長が1枚以上のシートの幅と等しくなる。いくつかの実施形態では、有効長が1枚以上のシートの幅と等しくなるように、バルブアセンブリの有効長を調節するステップは、バルブ調節アセンブリが1枚以上のシートの内縁部と整列するように、バルブ調節アセンブリをバルブアセンブリに沿って位置付けることを含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの前縁部における気流を無効にするステップは、1つ以上の孔に対する前縁部の位置を決定するステップと、前縁部が1つ以上の孔と整列する直前に1つ以上の孔を閉じるステップと、前縁部が1つ以上の孔と整列するときに1つ以上の孔を閉じるステップとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、本方法は、前縁部が1つ以上の孔を越えると、1つ以上の孔を開くことを更に含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの後縁部における気流を無効にするステップは、1つ以上の孔に対する後縁部の位置を決定するステップと、後縁部が1つ以上の孔と整列する直前に1つ以上の孔を閉じるステップと、後縁部が1つ以上の孔と整列するときに1つ以上の孔を閉じるステップとを含む。いくつかの実施形態では、方法は、後縁部が1つ以上の孔を越えると、1つ以上の孔を開くことを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、1枚以上のシートの外縁部における気流を無効にすることを更に含む。いくつかの実施形態では、前縁部における気流を無効にするステップは、バルブアセンブリによって1つ以上の孔を閉じることを含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの前縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にするステップは、列のうちの第1の列における孔の第1の部分を無効にすることを含み、孔の第1の部分は、第1の列における孔の総数より少ない。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの前縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にするステップは、列のうちの第1の列における孔の全てを無効にすることを含む。
【0013】
本明細書に示す態様によれば、印刷ジョブの1枚以上のシートの搬送中にシート縁部に沿って気流を制御するためのシステムが提供され、当該システムは、1つ以上のコンピュータプロセッサと、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体と、真空搬送アセンブリであって、交差プロセス方向に列をなして配設された複数の孔を含むプラテン、複数の孔を通る気流を生成するように動作可能に配設された真空部、及び1枚以上のシートをプラテン上でプロセス方向に運搬するように動作可能に配設されたベルトを含む真空搬送アセンブリと、バルブアセンブリと、1つ以上のコンピュータプロセッサのうちの少なくとも1つによって実行するためのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令であって、1枚以上のシートに関する情報を受信するプログラム命令、情報に基づいて1枚以上のシートの内縁部における気流を無効にするプログラム命令、情報に基づいて1枚以上のシートの前縁部における気流を無効にするプログラム命令、及び情報に基づいて1枚以上のシートの後縁部における気流を無効にするプログラム命令を含むプログラム命令と、を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、内縁部における気流を無効にするプログラム命令は、内縁部とプラテンの内側部との間の複数の孔の一部を閉じることを含む。いくつかの実施形態では、システムは、1つ以上のセンサを更に備え、1枚以上のシートに関する情報を受信するためのプログラム命令は、1つ以上のセンサから1枚以上のシートのうちの少なくとも1つのシートの位置を受信することを含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの内縁部における気流を無効にするプログラム命令は、有効長が1枚以上のシートの幅と等しくなるように、バルブアセンブリの有効長を調節するプログラム命令を含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの前縁部における気流を無効にするプログラム命令は、1つ以上の孔の第1の部分に対する前縁部の位置を決定するプログラム命令と、前縁部が第1の部分と整列する直前に第1の部分を閉じるプログラム命令と、前縁部が第1の部分と整列するときに第1の部分を閉じるプログラム命令とを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、プログラム命令は、前縁部が第1の部分を越えると、第1の部分を開くためのプログラム命令を更に含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの後縁部における気流を無効にするプログラム命令は、1つ以上の孔に対する後縁部の位置を決定するプログラム命令と、後縁部が1つ以上の孔と整列する直前に1つ以上の孔を閉じるプログラム命令と、後縁部が1つ以上の孔と整列するときに1つ以上の孔を閉じるプログラム命令とを含む。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの前縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にするプログラム命令は、列のうちの第1の列内の孔の第1の部分を無効にすることを含み、孔の第1の部分は、第1の列内の孔の総数より少ない。いくつかの実施形態では、1枚以上のシートの前縁部における1つ以上の孔を通る気流を無効にするプログラム命令は、列のうちの第1の列の孔の全てを無効にすることを含む。
【0016】
本明細書に示される態様によれば、印刷デバイスの印刷ステーションの下の気流を選択的かつ能動的に遮蔽するアセンブリが提供される。いくつかの実施形態では、本発明は、シートが印刷されているときにシートの縁部に隣接する気流を遮蔽する機構を含む。この機構は、運転時間の全体にわたって紙縁部のすぐ内側の固定領域を遮蔽する。同時に、この機構は、それぞれ、前縁部又は後縁部のすぐ上流又は下流の印刷ステーションの下の領域を能動的に遮蔽する。シートの前縁部又は後縁部が印刷領域を通過すると、機構は気流の遮蔽を解除して真空「押さえ付け」力を再確立する。
【0017】
いくつかの実施形態では、機構は、バルブとして使用される可撓性板バネと、バルブの長さを設定する並進ピンチローラとを備える。ローラはシートの内縁部に移動し、板バネがシートの内側のプラテンから分離するのを防止するピンチ点を提供する。アクチュエータ(例えば、ソレノイド、モータなど)は、板バネをローラの外側のプラテンから分離させる。ローラの内側の孔は、ローラの外側の孔が板バネの作動によって選択的に遮蔽又は遮蔽解除される間、遮蔽され続ける。これは、プラテン上の区画領域への気流を制御する。
【0018】
いくつかの実施形態では、アクチュエータが切断されると、板バネは、開位置にあり(すなわち、プラテンから分離され)、それによって、プラテンの空気ポートが開かれることを可能にする。アクチュエータが通電されると、板バネは閉位置にあり(すなわち、プラテンに当接し)、空気ポートを閉じる。ピンチローラは、シートサイズに応じて内側及び外側に変位可能であり、シートの内縁部上の真空を制御する。具体的には、ピンチローラは、ピンチローラの内側の板バネの部分が内側のポートを閉じるように、シート内縁部の位置に移動される。いくつかの実施形態では、板バネの上面は、板バネが閉位置にあるときにプラテン内の空気ポートを通る気流の封止を促進するガスケットを備える。
【0019】
本開示のアセンブリは、プラテン空気ポートの長い区間の真空を制御するためのバルブとして使用される可撓性板バネ材料を備える。本開示のアセンブリは、空気ポート及びそれと流体連通するチャネルの固有のパターンを有するマーキング搬送プラテンを備え、これにより真空の区画を能動的に制御することが可能になる。本開示のアセンブリは、印刷プロセスを通じてシートとともに移動する媒体又はシートの追跡を伴うシステムを提供する。シート追跡は、シートが印刷プロセスを通じて移動するときに、全ての露出された縁部(すなわち、前縁部、後縁部、内縁部、及び外縁部)に対して同時に真空制御を提供する。
【0020】
本開示のアセンブリは、以下の利点をもたらす:全ての露出されたシート縁部におけるにじみに対処する単一の一体化された機構。特に水性インクで印刷された光沢紙又はワックス紙において、シートを横切って移動する気流によって生成されるあらゆる乱れ(例えば、画像にじみ、スタック縁部汚れなど)を低減又は排除する。真空がシートの大部分で維持されるので、「押さえ付け」真空の損失を最小にする。現行の印刷システム内で使用することができ、マーキング搬送ベルトの再設計を必要としない。吐出抜けを低減し、したがってパージ及びランニングコストを低減する(すなわち、インクのミスト化を低減する、インクミスト粒子はインクジェットを詰まらせ、ジェットをパージするために印刷デバイスを停止することが必要になる)。真空システムを通じて引き込まれるインクを低減又は排除し、その結果インクによる汚れが低減する。
【0021】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、印刷ステーションごとに複数の区画、及び印刷ステーションごとに複数の板バネバルブ、各板バネ用のアクチュエータ(例えば、ソレノイド)、各板バネ用のピンチローラ、並びにピンチローラを位置付けるための送りネジを備える。
【0022】
いくつかの実施形態では、本発明は、2つの並進ピンチローラを有し、アクチュエータを中心に置くことによって、縁部位置合わせシステムではなく、中心位置合わせシステムのために再構成されてもよい。このアセンブリは、印刷ステーションごとに複数の区画、したがって印刷ステーションごとに複数の板バネと、複数のバルブを作動させるモータ機構(例えば、カムシャフトを有する単一のモータ)と、並進機構(ケーブルシステム、ラックアンドピニオンなど)とを備える。
【0023】
本明細書に示される態様によれば、可撓性シム又はプレートと、シムの可撓性長さを調節する可動ローラと、紙サイズ及び真空プラテン上の位置に基づいてシムを撓ませるカムデバイスとを備える機構が提供される。シムは、プラテンの底面に対してきつく引っ張られ、印刷されているときにシートの縁部に隣接する気流を遮蔽する。可動ローラは、シムが撓むのを防止し、運転時間の全体にわたって紙縁部のすぐ内側/外側の固定領域を遮蔽する。同時に、カムデバイスは、シムを能動的に締め付けて、前縁部又は後縁部のすぐ上流又は下流の印刷ステーションの下の領域を遮蔽する。シートの前縁部又は後縁部が印刷領域を通過すると、カムデバイスがシムを撓ませて気流の遮蔽を解除し、真空「押さえ付け」力を再確立する。本開示の利点としては、真空プラテンの内縁部、並びに媒体の前縁部及び後縁部の両方で気流を制御する能力が挙げられる。板バネのコンセプトは、各板において双方向の流れ制御を提供する際に単純かつ効率的である。
【0024】
本明細書に示される態様によれば、複数の孔を含むプラテンと、真空部と、ベルトとを備える真空搬送のためのバルブアセンブリが提供され、バルブアセンブリは、プラテンの底面に接続された可撓性プレートと、可撓性プレートに接続されたアクチュエータとを備え、アクチュエータは、可撓性プレートを変位させて複数の孔を開閉するように動作可能に配設される。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリは、可撓性プレートの支点を調節するように動作可能に配設されたバルブ調節アセンブリを更に備える。バルブ調節アセンブリは、シャフトを介してブラケット又はキャリッジに回転可能に接続されたピンチローラ又は支点を備える。ピンチローラは、可撓性プレートの底面に係合する。ブラケット、したがってピンチローラは、アクチュエータ(例えば、送りネジ)によって直線的に変位可能であり、送りネジが回転すると、ブラケットがそれに沿って直線的に並進する。バルブ調節アセンブリは、ブラケットが摺動可能に接続されているガイドシャフトを更に備える。いくつかの実施形態では、バルブ調節アセンブリは、1つ以上のシャフトに接続されたバネを更に備える。
【0025】
バルブアセンブリは、印刷ヘッドの下のプラテンを通る真空気流を遮断することによって縁部にじみを防止するように動作可能に配設される。バルブ調節アセンブリは、シートサイズに基づいてバルブアセンブリを調節する。いくつかの実施形態では、バルブ調節アセンブリは、プレナム又は真空容器に接続され、これがマーカー搬送アセンブリに接続される。バルブアセンブリは、プラテンの底面に接続される。次に、プラテンがプレナムに接続されてその頂部を封止し、この時点でバルブ調節アセンブリがバルブに係合する。
【0026】
本開示のこれらの及び他の目的、特徴、及び利点は、図面及び添付の特許請求の範囲を考慮することで、本開示の以下の詳細な説明を検討すると容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
様々な実施形態は、対応する参照記号が対応する部分を示す添付の概略図を参照して、例としてのみ開示される。
図1】印刷されたシート上の欠陥の詳細図を示す。
図2】汚れた縁部を有するシートのスタックを示す。
図3A】真空搬送アセンブリの斜視図である。
図3B図3Aに示す真空搬送アセンブリの部分上面正面図である。
図3C図3Aの線3C-3Cに概ね沿った真空搬送アセンブリの簡略断面概略図である。
図4A】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4B】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4C】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4D】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4E】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4F】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4G】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4H】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4I】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4J】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4K】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4L】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4M】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4N】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図4O】シートがそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリのプラテン内の孔の様々な状態を示す部分上面正面図である。
図5】ベルトが取り外された真空搬送アセンブリの斜視図である。
図6図5の詳細6に概ね沿った真空搬送アセンブリの詳細図である。
図7】バルブアセンブリの斜視図である。
図8】バルブ調節アセンブリの斜視図である。
図9A】バルブが開位置にある、図5の線9-9に概ね沿った真空搬送アセンブリの概略断面図である。
図9B】バルブが閉位置にある、図5の線9-9に概ね沿った真空搬送アセンブリの概略断面図である。
図10A】バルブが開位置にある、図5の線10-10に概ね沿った真空搬送アセンブリの概略断面図である。
図10B】バルブが閉位置にある、図5の線10-10に概ね沿った真空搬送アセンブリの概略断面図である。
図11A】様々な位置にあるバルブアセンブリ及びバルブ調節アセンブリを示す真空搬送アセンブリの部分底面斜視図である。
図11B】様々な位置にあるバルブアセンブリ及びバルブ調節アセンブリを示す真空搬送アセンブリの部分底面斜視図である。
図12A】様々な位置にあるバルブアセンブリ及びバルブ調節アセンブリを示す真空搬送アセンブリの部分底面斜視図である。
図12B】様々な位置にあるバルブアセンブリ及びバルブ調節アセンブリを示す真空搬送アセンブリの部分底面斜視図である。
図13】真空搬送アセンブリの部分底面斜視図である。
図14A】真空搬送アセンブリの正面斜視図である。
図14B図14Aに示された真空搬送アセンブリの部分正面斜視図である。
図15A】バルブが様々な位置にある、図14Bに示された真空搬送アセンブリの詳細後面斜視図である。
図15B】バルブが様々な位置にある、図14Bに示された真空搬送アセンブリの詳細後面斜視図である。
図15C】バルブが様々な位置にある、図14Bに示された真空搬送アセンブリの詳細後面斜視図である。
図15D】バルブが様々な位置にある、図14Bに示された真空搬送アセンブリの詳細後面斜視図である。
図16】真空搬送アセンブリの概略図である。
図17】本開示のいくつかの実施形態による、環境を示す機能ブロック図である。
図18】シート縁部に沿って気流を制御するための動作ステップを示すフローチャートである。
図19】本開示のいくつかの実施形態による、コンピュータシステムの内部及び外部コンポーネントのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
最初に、異なる図面上の同様の図面番号は、同一の、又は機能的に類似した構造要素を識別することを理解されたい。特許請求の範囲は、開示される態様に限定されないことを理解されたい。
【0029】
更に、本開示は、記載される特定の方法論、材料、及び変更に限定されるものではなく、したがって当然のことながら変化し得ることが理解される。本明細書で使用される用語は、特定の態様を説明することのみを目的としており、特許請求の範囲を限定することを意図するものではないことも理解される。
【0030】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が関係する当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと同様又は同等の任意の方法、デバイス、又は材料を、例示的な実施形態の実施又は試験において使用することができることを理解されたい。本開示のアセンブリは、油圧、電子機器、空圧、及び/又はバネによって駆動され得る。
【0031】
「実質的に」という用語は、「ほぼ」、「非常に近く」、「約」、「およそ」、「周囲」、「に近い」、「近接して」、「本質的に」、「の近辺」、「の付近」などの用語と同義であり、かかる用語は、本明細書及び特許請求の範囲に現れるように互換的に使用され得ることを理解されたい。「近似の」という用語は、「近くの」、「近い」、「隣接する」、「近辺」、「すぐ」、「隣の」などの用語と同義であり、かかる用語は、本明細書及び特許請求の範囲に現れるように互換的に使用され得ることを理解されたい。「およそ(approximately)」という用語は、指定された値の10パーセント以内の値を意味することを意図する。
【0032】
本出願における「又は」の使用は、別途記載のない限り、「非排他的な」構成に関するものであることを理解されたい。例えば、「項目xは、A又はBである」と言う場合、これは、(1)項目xは、A及びBのどちらか一方のみである、(2)項目xは、A及びBの両方である、のうちの1つを意味する可能性があることが理解される。代替的に説明すると、「又は」という語は、「排他的又は」の構成を定義するためには使用されない。例えば、「項目xは、A又はBである」という記述のための「排他的又は」の構成では、xは、A及びBのうちの1つだけであり得ることを必要とする。更に、本明細書で使用される「及び/又は」は、列挙された要素又は条件のうちの1つ以上が含まれ得ること、又は発生し得ることを示すために使用される、文法的な接続詞を意味することを意図する。例えば、第1の要素、第2の要素、及び/又は第3の要素を含むデバイスは、以下の構造的構成のうちのいずれか1つとして解釈されることが意図される:第1の要素を含むデバイス、第2の要素を含むデバイス、第3の要素を含むデバイス、第1の要素及び第2の要素を含むデバイス、第1の要素及び第3の要素を含むデバイス、第1の要素、第2の要素、及び第3の要素を含むデバイス、又は、第2の要素及び第3の要素を含むデバイス。
【0033】
更に、本明細書で使用するとき、システム又は要素と組み合わせた「のうちの少なくとも1つを含む(comprises at least one of)」及び「のうちの少なくとも1つを含む(comprising at least one of)」という句は、システム又は要素が、その句の後に列挙される要素のうちの1つ以上を含むことを意味することを意図する。例えば、第1の要素、第2の要素、及び第3の要素のうちの少なくとも1つを含むデバイスは、以下の構造的構成のうちのいずれか1つとして解釈されることが意図される:第1の要素を含むデバイス、第2の要素を含むデバイス、第3の要素を含むデバイス、第1の要素及び第2の要素を含むデバイス、第1の要素及び第3の要素を含むデバイス、第1の要素、第2の要素、及び第3の要素を含むデバイス、又は、第2の要素及び第3の要素を含むデバイス。「以下のうちの少なくとも1つに使用される(used in at least one of)」という句が本明細書で使用されるとき、同様の解釈が意図される。
【0034】
本明細書において使用する「プリンタ」、「プリンタシステム」、「プリンタデバイス」、「印刷デバイス」、及び「多機能デバイス」(multi-functional device、MFD)という用語は、デジタル複写機、製本機、ファクシミリ装置、複合機など、任意の目的のために印刷出力機能を実行するあらゆる装置を包含する。
【0035】
本明細書で使用するとき、「シート」、「ウェブ」、「基材」、「印刷可能な基材」、及び「媒体」は、例えば、情報又はマーキングが視覚化及び/又は複製され得るウェブの形態の紙、透明フィルム、羊皮紙、フィルム、布、プラスチック、写真仕上げ紙、又は他のコーティングされた若しくはコーティングされていない基材媒体を指す。特殊シートとは、カード、ラベル、ステッカー、圧力シール封筒、メーラー、又はそれが上若しくは中に存在する基材より厚い他の要素を含むシートを意味する。
【0036】
本明細書で使用される「印刷されたシート」は、印刷ジョブの一部として画像が印刷されたシートである。
【0037】
本明細書で使用するとき、「プロセス方向」はプリンタ又は複写機を通じた媒体搬送の方向を意味し、一方、「交差プロセス方向」はプリンタ又は複写機を通じた媒体搬送の方向に対する垂直を意味することが意図される。
【0038】
ここで図を参照すると、図3Aは、マーカー搬送アセンブリ10の斜視図である。図3Bは、マーカー搬送アセンブリ10の部分上面正面図である。図3Cは、図3Aの線3C-3Cに概ね沿ったマーカー搬送アセンブリ10の簡略断面概略図である。マーカー搬送アセンブリ10は、真空部12と、複数のローラ16上に配設されたベルト14と、複数のマーカーモジュール18と、プラテン20とを備える。有孔ベルト14は、ローラ16によってプラテン20上をプロセス方向D1に駆動される。真空部12はプラテン20に接続され、真空システムによってベルト14及びプラテン20を通じて空気を引き込む。プラテン20は、内側部22Aと、前側部22Bと、外側部22Cと、後側部22Dと、真空部12によって空気が引き込まれる複数の孔24とを含む。マーカーモジュール18は、プラテン20の上に配設され、シートにインクを塗布する(すなわち、印刷プロセス)。いくつかの実施形態では、マーカー搬送アセンブリ10は、プラテン20の領域26A~Dの上にそれぞれ配設されたマーカーモジュール18A~Dを備える。マーカーモジュール18A~Dのそれぞれは、1つ以上の印刷ヘッドを備えてもよい。例えば、マーカーモジュール18Aは、領域26A上に配設された3つの印刷ヘッドを備える。領域26A~Dのそれぞれにおいて、孔24は、2つ以上の区画又は列に配設される。例えば、図3Bに示されるように、印刷ヘッド#1及び印刷ヘッド#3は、孔24の第1の区画の上に配設され、印刷ヘッド#2は、孔24の第2の区画の上に配設される。シートが捕捉ローラ30で捕捉されると、真空部12は、マーカーモジュール18A~Dの下でシートを搬送するために必要な押さえ付け力を提供する。シートは、通常は、それらの外縁部が位置合わせ縁部28と整列する。プラテン20の位置合わせ縁部28の外側には孔22がなく、したがって、位置合わせ印刷システムでは、シートの外縁部は、真空部12からの気流にさらされない。
【0039】
図4A図4Oは、シート1、5がそれに沿って通過するときの真空搬送アセンブリ10のプラテン20内の孔24の様々な状態を示す部分上面正面図である。ベルト14は、区画32A~38Bをより明確に見ることができるように切り取られて示される。前述したように、1つ以上の印刷ヘッドが区画32A~38B上に配設されている。シートがベルト14を介してプラテン20に沿って、したがってマーカーモジュール18A~Dの下を通過するとき、本開示の目的は、マーカーモジュール18A~Dの下のシートの縁部で空気の流れを止めることである。これを行うために、孔24は、以下でより詳細に説明されるように、能動的かつ選択的に開閉される。
【0040】
図4Aに示されるように、領域26A~Dのそれぞれは、孔24の2つの列又は区画を含む。本明細書で使用される「区画(Partition)」は、孔24の1つの群又は区分を意味する。具体的には、領域26Aは区画32A~Bを含み、領域26Bは区画34A~Bを含み、領域26Cは区画36A~Bを含み、領域26Dは区画38A~Bを含む。区画は直線状の列で示されているが(すなわち、孔24は直線状に整列している)、それらは、バルブアセンブリ50との動作に適した任意の様式、例えば、曲線、又は正方形、三角形、長方形などの幾何学的形状で配設されてもよい。
【0041】
図4Bに示されるように、シートがプラテン20上に配設されていないか、又は直ちに入ってくるとき、チェックマーク
【数1】
によって示されるように、全ての区画が有効にされる。区画又は区画の一部が有効に又はオンにされると、その区画又は部分内の孔24が開き、したがって、空気がそれらの開いた孔を通過して真空/吸引を可能にする。区画又は区画の一部が無効に又は遮断されると、その区画又は部分の孔は閉じ、したがって、空気はそれらの閉じられた孔を通過せず、真空/吸引を無効にする。以下でより詳細に説明されるように、区画の一部が有効にされ得、同じ区画の一部が無効にされ得ることを理解されたい。
【0042】
図4Cに示されるように、シート1が直ちに入ってくるとき、内縁部2Aの内側の区画32A~38Bの部分(すなわち、内縁部2Aと内側部22Aとの間の部分、又は線29の内方向D3における部分)は無効にされる。区画32A~38Bの無効の部分は、エックス(X)によって示される。これらの部分を無効にすることによって、第2の位置合わせ縁部が、位置合わせ縁部28のものと同様に、線29において形成される。これは、シートがプラテン20に沿って通過する際に、内縁部2Aにおける空気の流れを防止するために望ましい。これらの部分を無効にするために、これらの部分の孔24は、板バネ52によって、具体的には、支点82が内縁部2A又は線29と整列するまで支点を外側方向D2に変位させることによって閉じる。バルブアセンブリ50及びバルブ調節アセンブリ80の動作は、以下でより詳細に説明される。線29の内側の区画32A~38Bの部分は、印刷ジョブの間、又は異なるサイズのシートが印刷されるまで無効のままであり、その時点で支点82が調節され、したがって線29が異なるサイズのシートの内縁部に移動されることを理解されたい。
【0043】
前縁部2Bが領域26Aに入る直前に、図4Dに示されるように、線29と位置合わせ縁部28との間の区画32A~Bの部分は、その中に配設された孔24を閉じることによって無効にされる。これらの部分を遮断するために、アクチュエータ64は、板バネ64がプラテン20の底面に当接し、空気がこれらの部分の孔24を通過するのを防止するように、板バネを変位させる。板バネ52及びアクチュエータ64の動作は、以下でより詳細に説明される。
【0044】
図4Eに示されるように、前縁部2Bが区画32Aと整列するとき、区画32A及び区画32Bの両方はオフのままである。図4Fに示されるように、前縁部2Bが区画32Bと整列したとき(すなわち、前縁部2Bが区画32Aを越えたとき)、区画32Aがオンにされ、それによって、その中の孔24を通る真空を有効にする。可能なときには区画を有効にして、シート1上で可能な限り多くの真空/吸引を維持することが望ましい。
【0045】
図4Gに示されるように、前縁部2Bが区画32Bを越えると、区画32Bもオンになり、したがって、両方の区画32A~B内の孔24を通る真空が有効にされる。加えて、線29と位置合わせ縁部28との間の区画34A~Bの部分は、前縁部2Bがその上を通過することを予期して無効にされる(すなわち、区画34A~Bの孔24を通る真空/吸引が無効にされる)。
【0046】
図4Hに示されるように、前縁部2Bは区画34Aと整列し、したがって区画34A~Bは無効にされたままである。加えて、シート5が、プラテン20に接近していくように示されている。
【0047】
図4Iに示されるように、後縁部2Dが接近するにつれて、区画32Aは無効にされるが、区画32Bは有効のままである。加えて、前縁部2Bは区画34Bと整列し、したがって、区画34Bは無効のままであり、区画34Aは有効にされる。
【0048】
図4Jに示されるように、前縁部2Bは区画34Bを越えており、したがって区画34Bが有効にされる。後縁部2Dは区画32Aと整列しており、区画は依然として無効である。加えて、区画32Bは、後縁部2Dとの整列を予期して無効にされる(すなわち、区画32Bは、後縁部2Dがその上を通過する直前に無効にされる)。
【0049】
図4Kに示されるように、前縁部2Bは、無効にされている区画36Aと整列する。区画36Bもまた、前縁部2Bとの整列を予期して無効にされる。区画34A~Bは、シート1の縁部がそれとの整列に近接していないときに有効にされる。後縁部2Dは、無効にされている区画32Bと整列する。加えて、区画32Aは、シート5の前縁部6Bとの整列を予期して無効にされる。
【0050】
図4Lに示されるように、前縁部2Bは、無効にされている区画36Bと整列する。区画36A及び34A~Bが有効にされる。区画32A~Bは、前縁部6Bとの整列を予期して無効にされる。
【0051】
図4Mに示されるように、前縁部2Bは区画36Bを越えており、したがって区画36A~Bが有効にされる。区画38A~Bは、前縁部2Bとの整列を予期して無効にされる。後縁部2Dは区画34Aと整列し、したがって区画34A~Bは無効にされる。加えて、前縁部6Bは区画32Aと整列し、したがって区画32A~Bは無効のままである。
【0052】
図4Nに示されるように、前縁部2Bは区画38Aと整列し、したがって区画38A~Bは無効のままである。区画36A~Bが有効にされる。後縁部2Dは、無効にされている区画34Bと整列する。前縁部6Bは、無効にされている区画32Bと整列する。加えて、区画34Aは、前縁部6Bとの整列を予期して無効にされる。前縁部6Bが区画32Aを越えているので、区画32Aが有効にされる。
【0053】
図4Oに示されるように、無効にされている区画38Bと整列する。区画38A及び36Bが有効にされる。区画36Aは、後縁部2Dとの整列を予期して無効にされる。区画34A~Bは、前縁部6Bとの整列を予期して無効にされる。前縁部6Bは区画32Bを越えており、したがって区画32A~Bが有効にされる。
【0054】
図5は、簡略化のためにベルト14が取り外された真空搬送アセンブリ10の斜視図である。図6は、図5の詳細6に概ね沿った真空搬送アセンブリ10の詳細図である。領域126A~Dは、印刷ヘッドの下に位置する空気吸引/真空遮断のためのターゲット領域を示す(印刷ヘッドの例示的な配設については図3Bを参照されたい)。各領域、例えば領域126Aは、それぞれのチャネル124Bと流体連通する複数の孔124Aを備える。チャネル124Bは、プラテン120の上面121Aから少なくとも部分的に底面121Bまで延びる。孔124Aは、プラテン120の底面121Bからチャネル124Bまで延びる。空気は、上面121Aからチャネル124Bを通り、次いで孔124Aを通って底面121Bの下の領域に吸引される。図6に最もよく示されるように、いくつかの実施形態では、各チャネル124Bは、1つの孔124Aのみと流体連通し、当該1つの孔124Aが閉じられると、気流は閉じた孔124A又はそのそれぞれのチャネル124Bを通らない。これは、以下でより詳細に説明される。いくつかの実施形態では、各チャネル124Bは、複数の孔124Aと流体連通している。いくつかの実施形態では、各孔124Aは、複数のチャネル124Bと流体連通している。
【0055】
図7は、バルブアセンブリ50の斜視図である。バルブアセンブリ50は、概して、少なくとも1つの板バネ又はバルブ又は(可撓性)プレート52、及びアクチュエータ64を備える。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリ50は、2つの板バネ52を備え、各板バネは、それぞれのアクチュエータに接続され、区画132A~Bを有効及び無効にするように動作可能に配設されている(図6参照)。
【0056】
プレート52は、上面54、底面56、端部58、及び端部60を含む。上面54は、底面121Bと係合して孔124Aを開閉し、区画又は区画の一部内の真空を無効にするように動作可能に配設される。いくつかの実施形態では、上面54は、板バネ52とプラテン120との間のより良好な封止を提供するため、したがって孔124Aを閉じるためにガスケット62を備える。端部58は、プラテン120に接続され、例えばしっかりと固定される。いくつかの実施形態では、端部58は、コネクタ又はクランプ又はバー72を介して底面121Bに接続されている(図9A図13参照)。端部60は、例えば、ブラケット66及び/又はシャフト68を介してアクチュエータ64に接続される。いくつかの実施形態では、図7に最もよく示されるように、端部60は、底面56に対してある角度で、例えばおよそ135度で配設される。この傾斜部分はブラケット66に接続される。ブラケット66はアクチュエータ64に接続され、アクチュエータは、軸、例えばシャフト68を中心にブラケット66を回転させるように動作可能に配設される。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータは、直線的に変位するプランジャを有するソレノイドである。プランジャはブラケット66に接続されており、プランジャが直線的に変位すると、ブラケット66はシャフト68を中心に回転する。いくつかの実施形態では、以下でより詳細に説明されるように、アクチュエータ64は、軸(すなわち、シャフト68)を中心に端部68を回転させるのに適した任意の作動機構、例えば、モータを備えてもよい。ブラケット66、具体的にはシャフト68は、1つ以上のブラケット70を介してプラテン120に回転可能に接続されている(図11A図13参照)。
【0057】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ64が第1の状態にある(例えば、切断されている)とき、上面54は底面121Bから分離され、板バネ52と整列した区画内の孔124Aが開く(すなわち、区画が有効にされる)。アクチュエータ64が第2の状態にある(例えば、通電されている)とき、上面は、底面121Bと係合及び/又は当接し、板バネ52と整列した区画内の孔124Aが閉じる(すなわち、区画は無効にされる)。いくつかの実施形態では、板バネ52は、開位置に付勢される(すなわち、孔124Aが開く)。いくつかの実施形態では、プレート52は可撓性プレートであり、いかなる位置にも付勢されず、むしろアクチュエータがプレート52を底面121Bと係合及び係合解除する。
【0058】
図8は、バルブ調節アセンブリ80の斜視図である。バルブ調節アセンブリ80は、プレート52の有効長を調節するために底面56に係合するように動作可能に配設された支点又はピンチ要素又はローラ82を備える。「有効長」とは、アクチュエータ64によって底面121Bと係合及び係合解除され得るプレート52の部分を意味する。支点82は、底面56に沿って直線的に変位可能であり、印刷ジョブの1枚又は複数枚のシートの内縁部に設定され、したがって、端部58と支点82との間の区画の全ての孔124Aを無効にする。いくつかの実施形態では、支点82は、ブラケット又はキャリッジ84及びアクチュエータ86によって変位可能である。例えば、支点82は、シャフト92を介してキャリッジ84に回転可能に接続される。キャリッジ84は、アクチュエータ又はスクリュー駆動装置86によってプレート52に沿って直線的に変位可能である。アクチュエータ86はキャリッジ84とネジ式に係合され、ガイドシャフトはキャリッジと摺動可能に係合される。したがって、アクチュエータ86が回転すると、キャリッジ84はそれに沿って直線的に変位する。いくつかの実施形態では、キャリッジ84は、シャフト90に接続されて、ローラ82をプレート52に対して上方に付勢するように動作可能に配設されたバネ94を更に備える。いくつかの実施形態では、キャリッジ84は、2つのプレート52に係合する2つの支点82を備える(すなわち、キャリッジ84上で、1つの領域又は2つの区画内のバルブの有効長を調節することが可能である)。
【0059】
図9Aは、バルブ52が開位置にある、図5の線9-9に概ね沿った真空搬送アセンブリ10の概略断面図である。図示のように、支点82は、端部58から外交差プロセス方向D2に線29まで変位されている。線29は、内縁部2Aと整列し、位置合わせ縁部28とともに、交差プロセス方向におけるシート1の幅W1を表す。支点82を線29に位置付けることによって、端部58と線29との間の全ての孔124A及びそれらのそれぞれのチャネル124Bを効果的に閉じ、区画のその部分を無効にする(すなわち、プレート52が区画のその部分内の底面121Bに当接する)。しかし、線29と位置合わせ縁部28との間の区画の部分は有効である(すなわち、プレート52は、区画のその部分において底面121Bに当接しない)。真空部12は、開孔124A及びチャネル124Bを通じて空気を引き込む。
【0060】
図9Bは、バルブ52が閉位置にある、図5の線9-9に概ね沿った真空搬送アセンブリ10の概略断面図である。図示のように、アクチュエータ64は、端部60を第1の周方向に回転させており、これにより、プレート52は、底面121Bに当接し、線29と位置合わせ縁部28との間に配設された孔124Bを遮蔽するように変位する(すなわち、線29と位置合わせ縁部28との間の区画の部分を無効にする)。真空部12は、どの孔124A又はチャネル124Bを通る空気も引き込むことができない。
【0061】
図10Aは、バルブ52が開位置にある、図5の線10-10に概ね沿った真空搬送アセンブリ10の概略断面図である。図9Aと同様に、支点82は線29まで変位される。しかし、線29は、シート1の幅W2を反映して、位置合わせ縁部28のより近くに配設され、幅W2は幅W1より小さい。アクチュエータ64は、線29と位置合わせ縁部28との間で、プレート52が底面121Bから分離され、孔124A及びチャネル124Bが開くように、プレート52を開位置に維持する。図10Bは、バルブ52が閉位置にある、図5の線10-10に概ね沿った真空搬送アセンブリ10の概略断面図である。アクチュエータ64は、端部60で第1の円周方向に回転され、プレート52を変位させて底面121Bと当接させ、したがって孔124A及びチャネル124Bを閉じ、区画を無効にする。いくつかの実施形態では、プレート52が開位置にあるとき、端部60は底面121Bに当接し、プレート52が閉位置にあるとき、端部60は底面121Bから分離される。
【0062】
図11A図12Bは、様々な位置にあるバルブアセンブリ50及びバルブ調節アセンブリ80を示す真空搬送アセンブリ10の部分底面斜視図である。図11A図11Bに示されるように、支点82は、バルブ52A~Bの端部58に向かって配列される。図12A図12Bでは、支点82は、外交差プロセス方向D2に変位され、それによってバルブ52A~Bの有効長を短縮する。いくつかの実施形態では、支点82は、駆動ネジ86を回転させることによって変位される。
【0063】
図11Aは、開位置にある両方のバルブ52A~Bを示し、したがって、バルブ52A~Bと整列した孔124A、及びそれらのそれぞれのチャネル124Bが開く。いくつかの実施形態では、バルブ52A~Bは、アクチュエータ64A~Bが通電されていないとき、開位置のままである(すなわち、バルブ52A~Bは、開位置に向かって付勢された板バネである)。図11Bは、閉位置にあるバルブ52A及び開位置にあるバルブ52Bを示す。アクチュエータ64Aに通電することによりブラケット66及び端部60を回転させ、それによって、バルブ52Aが底面121Bに当接し、それと整列した孔124A及びそれらのそれぞれのチャネルを閉じる。図12Aは、開位置にある両方のバルブ52A~Bを示しており、したがって、バルブ52A~Bと整列した孔124A、及びそれらのそれぞれのチャネル124Bが開く。図12Bは、閉位置にあるバルブ52A及び開位置にあるバルブ52Bを示す。
【0064】
図13は、真空搬送アセンブリ10の部分底面斜視図である。図示のように、真空搬送アセンブリ10は、8つの区画(例えば、区画32A~28B)を有効及び無効にするように動作可能に配設された8つのバルブ52を備える。バルブ52のそれぞれは、それぞれのアクチュエータ64を備える。真空搬送アセンブリ10は、4つのバルブ調節アセンブリ80、又は8つの支点82を更に備える。バルブ調節アセンブリ80は、アクチュエータ又はモータ100によって制御される。具体的には、駆動ネジ86はベルト又はギアシステム104に接続され、ベルト又はギアシステムは駆動シャフト102に接続される。アクチュエータ100、駆動シャフト102、ベルトシステム104、及び駆動ネジ86は、回転不能に接続されており、これは、1つの構成要素が回転すると、全ての構成要素が回転することを意味する。したがって、アクチュエータ100が回転すると、駆動ネジ86が回転し、それによってキャリッジ84及び支点82をバルブ52に沿って直線的に変位させる。図13に示されるシステムは、内側の位置合わせ縁部がシートの幅に基づいて設定されることを可能にする(すなわち、シートの内縁部の内側の全ての孔124Aを閉じる)。
【0065】
図14Aは、真空搬送アセンブリ10の正面斜視図である。図14Bは、孔24を含むプラテン20が取り外された真空搬送アセンブリ10の部分正面斜視図である。図15A図15Dは、バルブ52A~Bが様々な位置にある真空搬送アセンブリ10の詳細な背面斜視図である。図14A図15Dに示される実施形態では、真空搬送アセンブリ10は、1つ以上のバルブ(例えば、バルブ52A~B)と、バルブと係合する1つ以上の支点82を備えるキャリッジ84とを備える。アクチュエータ又はモータ100は、前述のように、バルブ調節アセンブリ、すなわち、支点82をバルブ52に沿って変位させるように動作可能に配設される。真空搬送アセンブリ10は、シャフト106を回転させるように動作可能に配設されたアクチュエータ又はモータ64を更に備える。シャフト106は、第1の端部でモータ64に接続され、第2の端部でカム108A~Bに接続される。したがって、モータ64が回転すると、カム108A~Bが回転する。カム108A~Bは、バルブ52Aのブラケット66に係合する。例えば、ブラケット66のそれぞれは、それに回転可能に接続されたホイールを備える。ホイールは、そのそれぞれのカム108A、108Bと係合する。カム108Aは突出又は隆起リップ110Aを備え、カム108Bは突出又は隆起リップ110Bを備える。隆起リップ110A~Bは、ブラケット66に係合し、それらを回転可能に変位させて、バルブ52A~Bを開位置と閉位置との間でそれぞれ移動させる。いくつかの実施形態では、バネ112は、ブラケット66を第1の円周方向に付勢し、したがって、バルブ52A~Bを閉位置に向かって付勢する。突出部110A~Bがそれぞれのブラケット66に係合すると、ブラケット66は、第1の周方向とは反対の第2の周方向に変位され、したがって、バルブ52A~Bを開位置に移動させる。カム108A~B及びそれらのそれぞれの突出部110A~Bは、以下に説明するように、バルブ52A~Bが4つの状態を呈することができるように配設される。
【0066】
図14B及び図15Aは、バルブ52A~Bの第1の状態を示す。第1の状態では、突出部110A及び突出部110Bは、それらのそれぞれのブラケット66と係合しておらず、したがって、バネ112は、ブラケット66及びバルブ52A~Bを閉位置に付勢する。
【0067】
図15Bは、バルブ52A~Bの第2の状態を示す。第2の状態では、突出部110Aは、その対応するブラケット66と係合し、それによってブラケット66を回転させ、バルブ52Aを開位置に移動させる。突出部110Bは、その対応するブラケット66と係合しておらず、したがって、バネ112は、ブラケット66及びバルブ52Bを閉位置に付勢する。
【0068】
図15Cは、バルブ52A~Bの第3の状態を示す。第3の状態では、突出部110A及び突出部110Bは、それらのそれぞれのブラケット66と係合し、それによってブラケット66を回転させ、バルブ52A~Bの両方を開位置に移動させる。
【0069】
図15Dは、バルブ52A~Bの第4の状態を示す。第4の状態では、突出部110Bは、その対応するブラケット66と係合し、それによってブラケット66を回転させ、バルブ52Bを開位置に移動させる。突出部110Aは、その対応するブラケット66と係合しておらず、したがって、バネ112は、ブラケット66及びバルブ52Aを閉位置に付勢する。したがって、図示されるようなカムシステムを使用することによって、1つのアクチュエータ(例えば、モータ64)を使用して、複数のバルブ(例えば、バルブ52A~B)を制御することができ、これは、バルブごとに1つのアクチュエータを使用する代わりとして望ましい場合がある。
【0070】
図16は、真空搬送アセンブリ210の概略図である。真空搬送アセンブリ10と同様に、真空搬送アセンブリ210は、上面121A、底面121B、内側部122A、外側部122C、孔124A、チャネル124B、真空部12、及び底面と係合可能なバルブ52を含むプラテン120を備える。真空搬送アセンブリ210は、バルブ52と係合し、バルブに沿って変位可能な支点182A~Bを更に備える。この構成は、全ての縁部(すなわち、前、後、内、及び外)が真空にさらされる中心位置合わせ印刷システムにとって望ましい。したがって、支点182Aは、交差プロセス方向にバルブ52に沿って変位され、シート1の内縁部2Aと整列する。これは、内側部122Aと内縁部2Aとの間の孔124A及びチャネル124Bを閉じる。支点182Bは、交差プロセス方向にバルブ52に沿って変位され、シート1の外縁部2Cと整列する。これは、外側部122Cと外縁部2Cとの間の孔124A及びチャネル124Bを閉じる。真空搬送アセンブリ210は、有効を移動し、支点182Aと182Bとの間の区画の部分を無効にするように(すなわち、支点182A~Bの間の孔124A及びチャネル124Bを閉じるように)動作可能に配設されたアクチュエータ164を更に備える。
【0071】
本明細書に開示される方法及びアセンブリは、コントローラ又はコンピューティングデバイスによって制御され得ることを理解されたい。例えば、コントローラは、真空搬送アセンブリ10に入って通過するシートを検出する1つ以上のセンサと通信してもよい。1つ以上のセンサによるシートのサイズ及び位置の検出に基づいて、コントローラは、バルブ調節アセンブリ80によってバルブ52の有効長を調節し、アクチュエータによってバルブ52を開閉して、特定の区画をそれぞれ有効及び無効にする。したがって、コントローラは、本明細書に開示される方法を実行するためのソフトウェア又はプログラム命令でプログラムされ得る。いくつかの実施形態では、コントローラは、印刷ジョブに関する情報、例えば、シートサイズ、シートの総数、プロセス方向D1に移動するときの各シート間の距離などを受信する。この情報に基づいて、コントローラは、バルブ調節アセンブリ80によってバルブ52の有効長を調節し、シートのあらかじめ計算された位置に基づいて(すなわち、最初のシートがプラテン20に入る時間及び各シート間の間隔に基づいて)バルブ52を開閉する。
【0072】
図17は、本開示のいくつかの実施形態による、シート端部気流制御環境、概して環境300を示す機能ブロック図である。図17は、1つの実装態様の例示のみを提供し、異なる実施形態を実装することができる環境に関していかなる制限も示唆しない。描写された環境に対する多くの修正は、特許請求の範囲によって記載される本開示の範囲から逸脱することなく、当業者によって行うことができる。いくつかの実施形態では、環境300は、ネットワーク310に接続された、コンピューティングデバイス400、センサ320、入力データ330、及び真空搬送アセンブリ10のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、環境300は、バルブアセンブリ50及び/又はバルブ調節アセンブリ80を更に備え、これらは、真空搬送アセンブリ10上に含まれてもよく、又は真空搬送アセンブリから分離した構成要素として含まれてもよい。いくつかの実施形態では、環境300は、印刷サーバ又は中央コントローラを更に備えるか、又はそれと通信してもよく、これは、印刷ジョブに関して真空搬送アセンブリ10及び/又はコンピューティングデバイス400と通信する。
【0073】
ネットワーク310は、例えば、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、インターネットなどの広域ネットワーク(wide area network、WAN)、又はこれら2つの組み合わせでよく、有線、無線、又は光ファイバ接続を含むことができる。
【0074】
コンピューティングデバイス400は、気流制御プログラム340を使用して、真空搬送アセンブリ10の上又は中を通過するシートの縁部に沿った気流を制御するハードウェアデバイスであってもよい。コンピューティングデバイス400は、ネットワーク310、センサ320、入力データ330、及び真空搬送アセンブリ10、並びにいくつかの実施形態では印刷サーバと通信することができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス400は、コンピュータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス400は、図19に関連して更に詳細に図示及び説明されるように、内部及び外部ハードウェアコンポーネントを含んでもよい。いくつかの実施形態では、気流制御プログラム340は、ウェブサーバ上に実装され、これは、管理サーバ、ウェブサーバ、又はデータを受信及び送信することができる任意の他の電子デバイス若しくはコンピューティングシステムであり得る。ウェブサーバは、クラスタ化されたコンピュータ及びコンポーネントを利用するコンピューティングシステムを表すことができ、ネットワークを通じてアクセスされると、シームレスなリソースの単一のプールとして機能することができる。ウェブサーバは、図19に関連して更に詳細に図示及び説明されるように、内部及び外部ハードウェアコンポーネントを含んでもよい。
【0075】
気流制御プログラム340は、主にコンピューティングデバイス400にインストールされるが、真空搬送アセンブリ10に代替的又は追加的にインストールされてもよい。気流制御プログラム340は、前述のように、真空搬送アセンブリ10上のシートのサイズ及び位置に基づいて、シートの縁部の周りの気流を有効及び無効にするように動作可能に配設される。いくつかの実施形態では、気流制御プログラム340は、センサ320からシートサイズ及び/又は位置を受信する。いくつかの実施形態では、気流制御プログラム340は、印刷ジョブに関する情報を、例えば入力データ330又は印刷サーバから受信する。この情報は、何枚のシートが印刷されるか、シートサイズ、ベルト上の各シート間の間隔、及び他のデータを含むことができる。気流制御プログラム340は、この情報を使用して、シート縁部がどの孔にどの時点で遭遇するかを計算し、気流がシート縁部に沿って無効にされるように、特定の時点でそれらの孔を無効及び有効にする。
【0076】
センサ320は、例えば、真空搬送アセンブリ10に入る直前に、真空搬送アセンブリ内及び真空搬送アセンブリ10の外側のシートの位置を検出するように動作可能に配設される。いくつかの実施形態では、センサ320はまた、シートのサイズを検出するように構成される。センサ320は、これらの機能を実行するのに適した任意のセンサ、例えば、近接センサ、光学センサ、位置センサなどを含んでもよい。
【0077】
入力データ330は、ユーザによって、又は印刷ジョブから入力されたデータであり、例えば、印刷ジョブにおけるシートの数及びサイズ、ベルト上のシート間の間隔、並びに真空搬送アセンブリ10を通って移動するシートの速度を含む入力である。気流制御プログラム340は、この情報を使用して、シート縁部がどの孔と整列するか、及びいつそのような孔を無効及び有効にするかを決定することができる。
【0078】
図18は、例えば、印刷システム内の印刷ヘッドの下で搬送されている間に、シート縁部に沿って気流を制御するための動作ステップを図示するフローチャート350を示す。
【0079】
ステップ352において、気流制御プログラム340は、印刷ジョブのシートに関する情報を受信する。この情報は、シートサイズ及び位置、印刷ジョブにおけるシートの数、ベルト上を移動するシート間の間隔、及びベルト上を移動するシートの速度を含むことができる。
【0080】
ステップ354において、気流制御プログラム340は、シート1の内縁部2Aにおける気流を無効にする。前述したように、いくつかの実施形態では、バルブ調節アセンブリ80は、バルブアセンブリ50に沿って、内縁部2Aと整列する線29まで変位される。これは、内縁部2Aの内側の全ての孔を効果的に閉じる。いくつかの実施形態では、ステップ354において、気流制御プログラム340は、代替的又は追加的に、外縁部2Cにおける(すなわち、中心位置合わせ印刷システムにおいて)気流を無効にする。
【0081】
ステップ356において、気流制御プログラム340は、シート1の前縁部2Bにおける気流を無効にする。前述したように、前縁部2Bが1つ以上の孔、例えば区画又は孔の一部と整列する直前に、気流制御プログラム340は、その区画を無効にして、そのような孔を通る気流を停止させる。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリ50を変位させてプラテン120の底面121Bと係合させることによって、孔の区画を無効にする。この孔の区画は、前縁部2Bが孔と整列するとき無効のままである。前縁部2Bが孔の区画を越えた後、気流制御プログラム340は、バルブアセンブリ50をプラテン20、120との係合から解放することによって、孔のその区画を通る気流を有効にする。
【0082】
ステップ358において、気流制御プログラム340は、シート1の後縁部2Dにおける気流を無効にする。前述したように、後縁部2Dが1つ以上の孔、例えば、区画又は孔の一部と整列する直前に、気流制御プログラム340は、その区画を無効にして、そのような孔を通る気流を停止させる。いくつかの実施形態では、バルブアセンブリ50を変位させてプラテン120の底面121Bと係合させることによって、孔の区画を無効にする。孔のこの区画は、後縁部2Dが孔と整列するときに無効のままである。後縁部2Dが孔の区画を越えた後、気流制御プログラム340は、バルブアセンブリ50をプラテン20、120との係合から解放することによって、孔のその区画を通る気流を有効にする。
【0083】
図19は、本開示のいくつかの実施形態による、図17のコンピューティングデバイスを表すコンピュータシステム400の内部及び外部コンポーネントのブロック図である。図19は、1つの実装態様の例示のみを提供し、異なる実施形態が実装され得る環境に関していかなる制限も示唆しないことを理解されたい。概して、図19に示されるコンポーネントは、機械可読プログラム命令を実行することができる任意の電子デバイスを表す。図17に示すコンポーネントによって表され得るコンピュータシステム、環境、及び/又は構成の例としては、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ラップトップコンピュータシステム、タブレットコンピュータシステム、携帯電話(すなわち、スマートフォン)、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースシステム、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、及び上述のシステム又はデバイスのいずれかを含む分散クラウドコンピューティング環境が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
コンピューティングデバイス400は、1つ以上の処理ユニット404、メモリ406、永続記憶装置408、通信ユニット410、及び1つ以上の入出力(input/output、I/O)インターフェース412の間の通信を提供する通信ファブリック402を含む。通信ファブリック402は、プロセッサ(マイクロプロセッサ、通信、及びネットワークプロセッサなど)、システムメモリ、周辺デバイス、及びシステム内の任意の他のハードウェアコンポーネント間でデータ及び/又は制御情報を渡すように設計された任意のアーキテクチャで実装することができる。例えば、通信ファブリック402は、1つ以上のバスで実装することができる。
【0085】
メモリ406及び永続記憶装置408は、コンピュータ可読記憶媒体である。この実施形態では、メモリ406は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)416及びキャッシュメモリ418を含む。概して、メモリ406は、任意の好適な揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。ソフトウェアは、メモリ406の1つ以上のメモリを介して、それぞれのプロセッサ404のうちの1つ以上による実行及び/又はアクセスのために永続記憶装置408に記憶される。
【0086】
永続記憶装置408は、例えば、複数の磁気ハードディスクドライブを含んでもよい。代替的に、又は磁気ハードディスクドライブに加えて、永続記憶装置408は、1つ以上のソリッドステートハードドライブ、半導体記憶デバイス、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラム可能な読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、フラッシュメモリ、又はプログラム命令若しくはデジタル情報を記憶することができる任意の他のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0087】
永続記憶装置408によって使用される媒体もまた、取り外し可能であることができる。例えば、永続記憶装置408に取り外し可能なハードドライブを使用することができる。他の例としては、永続記憶装置408の一部でもある別のコンピュータ可読記憶媒体上に転送するためにドライブに挿入される、光及び磁気ディスク、サムドライブ、及びスマートカードが含まれる。
【0088】
通信ユニット410は、ネットワークを介した他のコンピュータシステム又はデバイスとの通信を提供する。この例示的な実施形態では、通信ユニット410は、TCP/IPアダプタカード、無線Wi-Fiインターフェースカード、又は3G若しくは4G無線インターフェースカード、又は他の有線若しくは無線通信リンクなどの、ネットワークアダプタ又はインターフェースを含む。ネットワークは、例えば、銅ワイヤ、光ファイバ、無線送信、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを含んでもよい。本開示の実施形態を実施するために使用されるソフトウェア及びデータは、通信ユニット410を通じて(すなわち、インターネット、ローカルエリアネットワーク、又は他の広域ネットワークを介して)、コンピューティングデバイス400にダウンロードすることができる。通信ユニット410から、ソフトウェア及びデータを永続記憶装置408にロードすることができる。
【0089】
1つ以上のI/Oインターフェース412は、コンピューティングデバイス400に接続され得る他のデバイスによるデータの入力及び出力を可能にする。例えば、I/Oインターフェース412は、キーボード、コンピュータマウス、タッチスクリーン、仮想キーボード、タッチパッド、ポインティングデバイス、又は他のヒューマンインターフェースデバイスなどの、1つ以上の外部デバイス420への接続を提供することができる。外部デバイス420はまた、例えば、サムドライブ、ポータブル光学ディスク又は磁気ディスク、及びメモリカードなどの、ポータブルコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。I/Oインターフェース412はまた、ディスプレイ422に接続される。
【0090】
ディスプレイ422は、データをユーザに表示するための機構を提供し、例えば、コンピュータモニタであることができる。ディスプレイ422はまた、組み込まれたディスプレイであってもよく、タブレットコンピュータの内蔵ディスプレイなどのタッチスクリーンとして機能してもよい。
【0091】
本開示は、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(又は媒体)を含んでもよい。
【0092】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持及び記憶することができる有形のデバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又は前述の任意の好適な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストには、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、その上に記録された命令を有する溝内のパンチカード又は隆起構造などの機械的にコードされたデバイス、及び前述の任意の好適な組み合わせを含む。本明細書で使用される、コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体が、電波若しくは他の自由に伝搬する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)を通って伝搬する電磁波、又はワイヤを通って伝送される電気信号などの、一時的信号であると解釈されるべきではない。
【0093】
本明細書に記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、及び/又は無線ネットワークを介して、コンピュータ可読記憶媒体から、又は外部コンピュータ若しくは外部記憶デバイスから、それぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線送信、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを含んでもよい。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワークアダプタカード又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶するためのコンピュータ可読プログラム命令をそれぞれのコンピューティング/処理デバイス内に転送する。
【0094】
本開示の操作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(instruction-set-architecture、ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかであってもよい。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で全体的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、リモートコンピュータ上で部分的に、又は、リモートコンピュータ又はサーバ上で全体的に実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は接続は、外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに行われてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラム可能な論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、又はプログラマブルロジックアレイ(programmable logic array、PLA)を含む電子回路は、本開示の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0095】
本開示の態様は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して本明細書に記載される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。
【0096】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータのプロセッサ又は他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為を実施するための手段を生成ように、マシンを製造するための汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、及び/又は他のデバイスを特定の方法で機能させるように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよく、その中に記憶された命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為の側面を実施する命令を含む製造物品を構成する。
【0097】
また、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、又は他のデバイスに一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他のデバイス上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為を実装するような、コンピュータ実装プロセスを生成するために、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他のデバイスに搭載されてもよい。
【0098】
図のフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装態様のアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図中の各ブロックは、指定された論理関数を実装するための1つ以上の実施可能命令を含む、モジュール、セグメント、又は命令の部分を表し得る。いくつかの代替的な実装態様では、ブロック内に記載された機能は、図中に記された順序とは異なる順序で実行されてもよい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実施されてもよく、又はブロックは、関与する機能性に応じて逆順序で実施されてもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能又は行為を実行する専用ハードウェアベースのシステムによって実装され得、あるいは専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを遂行することができることに留意されたい。
【0099】
上記の開示及び他の特徴及び機能、又はそれらの代替物の様々な態様は、望ましくは多くの他の異なるシステム又は用途に組み合わされ得ることが理解されるであろう。様々な現在予期されていない、又は先行例のない代替物、修正、変形、又は改善が、その後に当業者によってなされてもよく、それらも以下の特許請求の範囲によって包含されることを意図している。
【符号の説明】
【0100】
1 シート
2A 内縁部
2B 前縁部
2C 外縁部
2D 後縁部
3 スタック
4 スタック縁部
5 シート
6A 内縁部
6B 前縁部
6C 外縁部
6D 後縁部
10 真空搬送アセンブリ
12 真空部
14 ベルト
16 ローラ
18 マーカーモジュール
18A マーカーモジュール
18B マーカーモジュール
18C マーカーモジュール
18D マーカーモジュール
20 プラテン
22A 内側部
22B 前側部
22C 外側部
22D 後側部
24 孔
26A 領域
26B 領域
26C 領域
26D 領域
28 位置合わせ縁部
29 線
30 捕捉ローラ
32A 孔の列又は区画
32B 孔の列又は区画
34A 孔の列又は区画
34B 孔の列又は区画
36A 孔の列又は区画
36B 孔の列又は区画
38A 孔の列又は区画
38B 孔の列又は区画
50 バルブアセンブリ
52 板バネ又はバルブ又はプレート
52A 板バネ又はバルブ又はプレート
52B 板バネ又はバルブ又はプレート
54 上面
56 底面
58 端部
60 端部
62 ガスケット
64 アクチュエータ又はモータ又はソレノイド
64A アクチュエータ
64B アクチュエータ
66 ブラケット
68 シャフト
70 ブラケット
72 コネクタ又はクランプ又はバー
80 バルブ調節アセンブリ
82 支点又はピンチ要素又はローラ
84 ブラケット又はキャリッジ
86 アクチュエータ
88 ガイドシャフト
90 シャフト
92 シャフト
94 バネ
100 アクチュエータ
102 駆動シャフト
104 ベルト及び/又はギアシステム
106 シャフト
108A カム
108B カム
110A 突出又は隆起リップ
110B 突出又は隆起リップ
112 バネ
120 プラテン
121A 上面
121B 底面
122A 内側部
122B 前側部
122C 外側部
122D 後側部
124A 孔
124B チャネル
126A 領域
126B 領域
126C 領域
126D 領域
132A 孔の列又は区画
132B 孔の列又は区画
164 アクチュエータ
182A 支点又はピンチ要素又はローラ
182B 支点又はピンチ要素又はローラ
210 真空搬送アセンブリ
300 シート縁部気流制御環境
310 ネットワーク
320 センサ
330 入力データ
340 気流制御プログラム
350 フローチャート
352 ステップ
354 ステップ
356 ステップ
358 ステップ
D1 プロセス方向
D2 外交差プロセス方向
D3 内交差プロセス方向
W1 幅
W2 幅
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図4L
図4M
図4N
図4O
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図15D
図16
図17
図18
図19