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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130320
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】ローラコンベア
(51)【国際特許分類】
   B65G 13/11 20060101AFI20230912BHJP
【FI】
B65G13/11
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032417
(22)【出願日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2022034834
(32)【優先日】2022-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】595034204
【氏名又は名称】SUS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】石田 保夫
【テーマコード(参考)】
3F033
【Fターム(参考)】
3F033BB02
3F033BC01
(57)【要約】
【課題】 組立・分解作業の容易化、保守作業の容易化を図ることが可能なローラコンベアを提供すること。
【解決手段】 フレームと、ローラをカートリッジフレームに取り付けた状態で上記フレームに対して上方から着脱可能に取り付けられるカートリッジと、を具備したことを特徴とするものであり、それによって、ローラコンベアの組立・分解作業の容易化を図ることができ、例えば、パレットの搬送ラインに使用されるローラコンベアに適用した場合に顕著な効果を奏することができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
ローラをカートリッジフレームに取り付けた状態で上記フレームに対して上方から着脱可能に取り付けられるカートリッジと、
を具備したことを特徴とするローラコンベア。
【請求項2】
請求項1記載のローラコンベアにおいて、
任意個数のローラをカートリッジフレームに取り付けた所定長さのカートリッジが予め用意されていることを特徴とするローラコンベア。
【請求項3】
請求項2記載のローラコンベアにおいて、
上記任意個数のローラをカートリッジフレームに取り付けた所定長さのカートリッジに関して、ローラの数が異なるものが複数種類用意されていることを特徴とするローラコンベア。
【請求項4】
請求項4記載のローラコンベアにおいて、
上記任意個数は1個、2個、3個、7個であることを特徴とするローラコンベア。
【請求項5】
請求項1記載のローラコンベアにおいて、
上記フレームには係合部が設けられていて、上記カートリッジのカートリッジフレームにも係合部が設けられていて、上記カートリッジはその係合部を上記フレームの係合部に係合させることにより着脱可能に取り付けられることを特徴とするローラコンベア。
【請求項6】
請求項1記載のローラコンベアにおいて、
上記ローラの両端には軸が突設されていて、
上記カートリッジフレームには上記軸の両端部が挿し込まれる上向凹部が設けられているとともに該上向凹部の奥に下向凹部が設けられていて、
上記軸の両端は上記上向凹部と下向凹部によって挟まれた状態で上記カートリッジフレームに取り付けられることを特徴とするローラコンベア。
【請求項7】
請求項6記載のローラコンベアにおいて、
上記カートリッジフレームの下向凹部の下には上記フレームから立設された軸支持用壁が配置されていることを特徴とするローラコンベア。
【請求項8】
請求項7記載のローラコンベアにいて、
上記カートリッジフレームには弾性変形可能なリブが設けられていて上記上向凹部はこのリブに設けられていて、
上記ローラに負荷が作用することにより上記リブが上記フレーム側に撓み、それによって、上記ローラの軸が上記フレームの軸支持用壁に当接することを特徴とするローラコンベア。
【請求項9】
請求項6記載のローラコンベアにおいて、
上記上向凹部は上記下向き凹部の位置まで延長されていて、
上記軸の両端は常時上記上向凹部と下向凹部によって挟まれていることを特徴とするローラコンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラコンベアに係り、特に、組立・分解作業の容易化、保守作業の容易化を図ることができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のローラコンベアの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、等がある。
上記特許文献1に記載された発明による二重フレーム式のホイールコンベアは概略次のような構成になっている。まず、外フレームがあり、この外フレームの内側には内フレームが設置されている。上記内フレームには軸受け穴が形成されている。一方、回転軸を備えたホイールがあり、このホイールの回転軸の両端を上記内フレームに設けられた軸受け穴に挿し込んで、ホイールを内フレームに回転可能に取り付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5687477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の構成によると次のような問題があった。すなわち、組立・分解作業が面倒であるという問題があった。すなわち、外フレームに内フレームを設置した後にホイールを一個ずつ取り付けていくことになるが、その作業は決して容易なものではなく、面倒な作業を余儀なくされてしまうという問題があった。
これは損傷したホイールを交換する場合も同様である。
【0005】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするとローラは、組立・分解作業の容易化、保守作業の容易化を図ることが可能なローラコンベアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1によるローラコンベアは、フレームと、ローラをカートリッジフレームに取り付けた状態で上記フレームに対して上方から着脱可能に取り付けられるカートリッジと、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2によるローラコンベアは、請求項1記載のローラコンベアにおいて、任意個数のローラをカートリッジフレームに取り付けた所定長さのカートリッジが予め用意されていることを特徴とするものである。
又、請求項3によるローラコンベアは、請求項2記載のローラコンベアにおいて、上記任意個数のローラをカートリッジフレームに取り付けた所定長さのカートリッジに関して、ローラの数が異なるものが複数種類用意されていることを特徴とするものである。
又、請求項4によるローラコンベアは、請求項4記載のローラコンベアにおいて、上記任意個数は1個、2個、3個、7個であることを特徴とするものである。
又、請求項5によるローラコンベアは、請求項1記載のローラコンベアにおいて、上記フレームには係合部が設けられていて、上記カートリッジのカートリッジフレームにも係合部が設けられていて、上記カートリッジはその係合部を上記フレームの係合部に係合させることにより着脱可能に取り付けられることを特徴とするものである。
又、請求項6によるローラコンベアは、請求項1記載のローラコンベアにおいて、上記ローラの両端には軸が突設されていて、上記カートリッジフレームには上記軸の両端部が挿し込まれる上向凹部が設けられているとともに該上向凹部の奥に下向凹部が設けられていて、上記軸の両端は上記上向凹部と下向凹部によって挟まれた状態で上記カートリッジフレームに取り付けられることを特徴とするものである。
又、請求項7によるローラコンベアは、請求項6記載のローラコンベアにおいて、上記カートリッジフレームの下向凹部の下には上記フレームから立設された軸支持用壁が配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項8によるローラコンベアは、請求項7記載のローラコンベアにおいて、上記カートリッジフレームには弾性変形可能なリブが設けられていて上記上向凹部はこのリブに設けられていて、上記ローラに負荷が作用することにより上記リブが上記フレーム側に撓み、それによって、上記ローラの軸が上記フレームの軸支持用壁に当接することを特徴とするものである。
又、請求項9によるローラコンベアは、請求項6記載のローラコンベアにおいて、上記上向凹部は上記下向き凹部の位置まで延長されていて、上記軸の両端は常時上記上向凹部と下向凹部によって挟まれていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
以上述べたように、本願の請求項1によるローラコンベアによると、フレームと、ローラをカートリッジフレームに取り付けた状態で上記フレームに対して上方から着脱可能に取り付けられるカートリッジと、を具備した構成になっているので、組立・分解作業の容易化を図ることができる。
又、請求項2によるローラコンベアによると、請求項1記載のローラコンベアにおいて、任意個数のローラをカートリッジフレームに取り付けた所定長さのカートリッジが予め用意されているので、任意個数のローラを取り付けた所定長さのカートリッジを適宜選択してフレームに取り付けることにより、所望のローラコンベアを容易に構成することができる。分解する場合も同様である。
又、請求項3によるローラコンベアによると、請求項2記載のローラコンベアにおいて、上記任意個数のローラをカートリッジフレームに取り付けた所定長さのカートリッジに関して、ローラの数が異なるものが複数種類用意されているので、上記フレームの長さに応じて適切なカートリッジを選択して設置することができ、所望のローラコンベアを容易に構成することができる。
又、請求項4によるローラコンベアによると、請求項4記載のローラコンベアにおいて、上記任意個数は1個、2個、3個、7個であるので、上記フレームの長さに応じて適切なカートリッジを選択して設置することができ、所望のローラコンベアを容易に構成することができる。
又、請求項5によるローラコンベアによると、請求項1記載のローラコンベアにおいて、上記フレームには係合部が設けられていて、上記カートリッジのカートリッジフレームにも係合部が設けられていて、上記カートリッジはその係合部を上記フレームの係合部に係合させることにより着脱可能に取り付けられるので、組立・分解作業の容易化を図ることができる。
又、請求項6によるローラコンベアによると、請求項1記載のローラコンベアにおいて、上記ローラの両端には軸が突設されていて、上記カートリッジフレームには上記軸の両端部が挿し込まれる上向凹部が設けられているとともに該上向凹部の奥に下向凹部が設けられていて、上記軸の両端は上記上向凹部と下向凹部によって挟まれた状態で上記カートリッジフレームに取り付けられるので、ローラがカートリッジから不用意に外れることはなく、ローラが取り付けられたカートリッジのフレームに対する着脱作業の作業性の向上を図ることができる。
又、請求項7によるローラコンベアによると、請求項6記載のローラコンベアにおいて、上記カートリッジフレームの下向凹部の下には上記フレームから立設された軸支持用壁が配置されているので、軸を下向凹部と軸支持用壁とによって上下から挟むように支持することができる。
又、請求項8によるローラコンベアによると、請求項7記載のローラコンベアにおいて、上記カートリッジフレームには弾性変形可能なリブが設けられていて上記上向凹部はこのリブに設けられていて、上記ローラに負荷が作用することにより上記リブが上記フレーム側に撓み、それによって、上記ローラの軸が上記フレームの軸支持用壁に当接するので、軸を強固に支持することができる。
又、請求項9によるローラコンベアによると、請求項6記載のローラコンベアにおいて、上記上向凹部は上記下向き凹部の位置まで延長されていて、上記軸の両端は常時上記上向凹部と下向凹部によって挟まれているので、軸がフレームに当接することはなく、軸とフレームの当接に起因した騒音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ローラコンベアの分解斜視図である。
図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ローラコンベアの平面図である。
図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ローラコンベアの正面図である。
図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ローラコンベアの底面図である。
図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のV-V矢視図である。
図6】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のVI-VI断面図である。
図7】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のVII-VII断面図である。
図8】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のVIII-VIII断面図である。
図9】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図6のIX部を拡大して示す図である。
図10】本発明の第1の実施の形態を示す図で、使用状態を示す一部斜視図である。
図11】本発明の第1の実施の形態を示す図で、使用状態を示す側面図である。
図12】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ローラコンベアの分解斜視図である。
図13】本発明の第2の実施の形態を示す図で、ローラコンベアの平面図である。
図14】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図13のXIV-XIV断面図である。
図15】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図13のXV-XV断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1乃至図11を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。まず、フレーム1があり、このフレーム1はアルミニウム製の押出成形品である。その端面形状をみると、図5図6に示すように、略U字形状をなしていて、図中上向きのU字形状の凹部3が形成されている。又、図5図6において、左右両側部の外側にはガイド用凸部5、7が突設されている。又、上記凹部3の図中下方にはTナット用溝9が形成されている。
【0010】
又、図5図6において、上記凹部3の左右両側部の上端部には係合部11、13が設けられていて、これら係合部11、13には軸支持用壁15、17が立設されている。
【0011】
上記フレーム1の上部にはカートリッジ21が着脱可能に取り付けられている。上記カートリッジ21は樹脂製のカートリッジフレーム22を備えていて、このカートリッジフレーム22は、図1図2に示すように、複数個のローラ用貫通部23がリブ25を介して区画された状態で形成されている。上記複数個としては、例えば、1個、2個、3個、7個、といったものである。図1図3に示すように、上記カートリッジフレーム22の左右両側部27、29には、係合部31、33が長手方向に沿って間欠的に設けられている。上記カートリッジ21は、上記カートリッジフレーム22の係合部31、33を既に説明したフレーム1の係合部11、13に上方から係合させることにより、上記フレーム1に着脱可能に取り付けられている。
【0012】
上記リブ25であるが、図2に示すように、カートリッジフレーム22の端には1個のリブ25があるのに対して、途中には2個のリブ25、25が連接して設けられている。これは2個のリブ25、25の中央で上記カートリッジフレーム22を切断することにより、それぞれにシングルのリブ25が残るようにするためである。例えば、樹脂製のカートリッジフレーム22は長尺で成形され、それを任意の長さに切断する。その際、切断された両方にシングルのリブ25が残される。
【0013】
上記ローラ用貫通部23にはローラ41が設置されている。上記ローラ41は軸43に軸受45、47を介して回転可能に取り付けられている。上記軸43の左右両端は上記ローラ41から突出されている。
【0014】
上記カートリッジフレーム22の長手方向所定位置の左右には上記ローラ41の軸43の両端を支持する軸支持部51、53が設けられている。上記軸支持部51の構成をみると、図2図7に示すように、カートリッジフレーム22にはスリット56を挟んでリブ54が設けられていて、このリブ54の中央にはローラ41の軸43の端部を下側から支持する上向凹部55が設けられている。又、図8に示すように、上記上向凹部55の奥には上記軸43を上側から支持する下向凹部57が形成されている。上記下向凹部57の直下には既に説明したフレーム1側の軸支持用壁15が位置している。
尚、軸支持部53側も同様の構成になっており、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0015】
上記ローラ41はその軸43の両端を上記リブ54の上向凹部55とのその奥の下向凹部57によって上下方向から支持された状態でカートリッジフレーム22に取り付けられることになるので、不用意に上記カートリッジフレーム22から離脱するようなことはない。
又、上記カートリッジフレーム22にローラ41が取り付けられたカートリッジ22がフレーム1に取り付けられると、ローラ41の軸43の両端はカートリッジフレーム22の下向凹部57、57とフレーム1側の軸支持用壁15、17によって上下方向から挟まれた状態になる。上記ローラ41に荷重が作用していない場合には軸43の両端は上記軸支持用壁15、17から僅かに離間した位置にあり、ローラ41に荷重が作用することにより上記リブ54が撓んで軸41の両端が軸支持用壁15、17に当接する。それによって、強固に支持された状態になる。
【0016】
上記ローラ41は次のようにして上記カートリッジフレーム22に取り付けられる。まず、ローラ41の軸43の一端をカートリッジフレーム22の軸支持部51の上向凹部55上に挿し込んで下向凹部39に至る位置まで挿入する。その状態で樹脂製のカートリッジフレーム22を若干左右に広げて上記ローラ41を下方に押し込む。それによって、軸43の反対側の端部が、軸支持部53の上向凹部55、下向凹部57内に挿入される。これで上記ローラ41が上記カートリッジフレーム22に取り付けられたことになる。
【0017】
次に、上記カートリッジフレーム22によってローラ41を保持した上記カートリッジ21を上記フレーム1上に設置する。それによって、一列のローラコンベアRC(Roller conveyor)が完成する。
【0018】
本実施の形態においては、任意個数のローラ41を備えた所定長さのカートリッジ21を予め複数種類用意しておく。上記任意個数としては、例えば、1個、2個、3個、7個、といったものである。一方、フレーム1は比較的長尺の所定長さのものを敷設しておく。そのフレーム1上に上記任意個数のローラ41を備えた所定長さのカートリッジ21を任意に選択して設置していきローラコンベアRCを完成する。
【0019】
上記ローラコンベアRCを、例えば、図10図11に示すように、架台61の上に所定の間隔を存した状態で左右二列にわたって設置する。これら左右二列のローラコンベアRC、RC上に、パレット63を移動可能に架け渡すように設置し、そのパレット63の上に図示しないワークその他様々な物品を載せて搬送する。
尚、上記左右二列のローラコンベアRC、RCの各フレーム1、1の対向するガイド用凸部5、7は、例えば、上記パレット63が移動する場合にパレット63側の摺動部が移動可能に係合することによりガイドとして機能する。
【0020】
以上の構成を基にその作用を説明する。
左右二列にわたって設置されたローラコンベアRC、RC上にパレット63を設置し、そのパレット63上に、例えば、図示しないワークその他様々な物品を載せて搬送する。
【0021】
例えば、経年変化によってローラ41が損傷したような場合には、損傷したローラ41が取り付けられているカートリッジ21のみを取り外す。次に、取り外したカートリッジ21においてカートリッジフレーム22から損傷したローラ41を取り外し新規のローラ41を取り付ける。そして、カートリッジ21をフレーム1の元の場所に取り付ける。
これら一連の作業に際して工具は不要である。
【0022】
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、ローラ41の軸43の両端はカートリッジフレーム22のリブ54の上向凹部54とカートリッジフレーム22の下向凹部57によって上下方向から挟まれた状態で支持されているので、ローラ41がカートリッジフレーム22から不用意に離脱するのことはない。これは上記カートリッジフレーム22にローラ41が取り付けられたカートリッジ21をフレーム1に対して着脱する作業の作業性向上に大きく寄与する。
又、カートリッジ21がフレーム1に取り付けられた状態では、カートリッジフレーム22自体の拡開方向への変形が規制されることになるので、ローラ41の不用意な離脱は確実に防止される。
又、ローラ41に荷重が作用した場合にはカートリッジフレーム22のリブ54が撓んでローラ41の軸43の両端がフレーム1の軸支持用壁15、17に当接することになり、それによって、ローラ41を強固に支持することができ、安定した動作を提供することができる。荷重が作用していない場合には軸支持用壁15、17に非接触のフリーな状態で待機できる。
又、ローラコンベアRCの分解・組立が容易である。これは任意個数のローラ41が取り付けられた所定長さのカートリッジ21を任意に選択して、フレーム1上に設置すれば良いからであり、分解時にはその逆の手順で行えば良いからである。
又、経年変化によりローラ41が損傷して新規のローラ41と交換する場合も、その損傷したローラ41が取り付けられているカートリッジ21のみを外してローラ41の交換作業を行えば良いので簡単である。その際工具は不要である。
又、ローラ41のカートリッジフレーム22に対する着脱も容易である。この場合も工具は不要である。
又、フレーム1の左右両端にはガイド用凸部5、7が突設されているので、例えば、そのガイド用凸部5、7を利用してパレットを走行させることができる。
又、フレーム1の凹部3の反対側にはTナット用溝9が形成されているので、このTナット用溝9を利用してローラコンベアRCを任意の場所に取り付けることができる。
又、任意個数のローラ41を備えた所定長さのカートリッジ21を予め複数種類用意しておけば、その中から任意に選択したカートリッジ21を予め敷設されているフレーム1上に設置していくだけで、所望のローラコンベアRCを構成することができる。
【0023】
次に、図12乃至図15を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。前記第1の実施の形態の場合には、ローラ41に荷重が作用した場合にはカートリッジフレーム22のリブ54が撓んでローラ41の軸43の両端がフレーム1の軸支持用壁15、17に当接することになり、それによって、ローラ41を強固に支持するように構成したが、この第2の実施の形態の場合には、ローラ41の軸43がフレーム1に当たらないように構成している。
【0024】
図14に示すように、カートリッジフレーム22には上記軸43を下方から支える下側軸支持部55´(前記第1の実施の形態における上向凹部55に該当する)が設けられている。図15に示すように、上記下側軸支持部55´の一部は奥側に向かって舌片状に延長されている。又、上記下側軸支持部55´の奥には上記軸43を上方から支える上側軸支持部57´(前記第1の実施の形態における下向凹部57に該当する)が設けられている。上記下側軸支持部55´の舌片状に延長された部分は上記上側軸支持部57´の下方にある。上記上側支持部57´は上記軸43の外径に対して小径になるように両側から張り出した状態で設けられている。上記軸43の端はこれら下側軸支持部55´と上側軸支持部57´によって上下方向から挟まれた状態で保持されている。
【0025】
上記軸43に回転可能に保持されたローラ41を上記カートリッジフレーム22に取り付ける場合には、カートリッジフレーム22を上側が凸になるように弾性変形させて少し撓ませて、両側の軸保持部51、53の間を少し拡開させた状態とし、そこに上記軸43に回転可能に保持されたローラ41を落とし込む。上記撓みを解除することにより上記軸43の両端は両側の軸保持部51、53の下側軸支持部55´と上側軸支持部57´によって上下方向から挟まれた状態で保持される。
又、荷重が作用しても上記軸43の両端は常に軸保持部51、53の下側軸支持部55´と上側軸支持部57´によって上下方向から挟まれた状態で保持されていて、前記第1の実施の形態のように、上記軸43がフレーム1側に当接することはない。
その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0026】
よって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
又、ローラ41の軸43の両端は常に下側軸支持部55´によって下側から支持されていてフレーム1に当接することはないので、軸43とフレーム1との当接に起因した騒音の発生を防止することができる。
【0027】
尚、本発明は前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではない。
まず、任意個数のローラ41を備えた複数種類のカートリッジに関して、任意個数は1個、2個、3個、7個に限定されるものではなく、文字通り任意の個数で構成すれば良い。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、ローラコンベアに係り、特に、組立・分解作業の容易化、保守作業の容易化を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、パレットの搬送ラインに使用されるローラコンベアに好適である。
【符号の説明】
【0029】
1 フレーム
3 U字状凹部
5 ガイド用凸部
7 ガイド用凸部
9 Tナット用溝
11 係合部
13 係合部
15 軸支持用壁
17 軸支持用壁
21 カートリッジ
22 カートリッジフレーム
23 ローラ用貫通部
25 リブ
27 側部
29 側部
31 係合部
33 係合部
41 ローラ
43 軸
45 軸受
47 軸受
51 軸支持部
53 軸支持部
55 上向凹部
57 下向凹部
55´ 下側軸支持部(上向凹部)
57´ 上側軸支持部(下向凹部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15