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特開2023-130426複合現実における空間命令およびガイド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130426
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】複合現実における空間命令およびガイド
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20230912BHJP
   H04S 7/00 20060101ALN20230912BHJP
【FI】
G06T19/00 A
H04S7/00 300
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023109116
(22)【出願日】2023-07-03
(62)【分割の表示】P 2022507405の分割
【原出願日】2020-08-07
(31)【優先権主張番号】62/884,153
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/894,448
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】トゥシャー アローラ
(72)【発明者】
【氏名】スコット クラマリッチ
(57)【要約】
【課題】複合現実環境内で空間コンテンツを作成するための例示的システムおよび方法の提供。
【解決手段】ある実施例では、座標空間内の第1のユーザと関連付けられる場所が、決定される。持続的仮想コンテンツが、生成される。持続的仮想コンテンツは、第1のユーザの関連付けられる場所と関連付けられる。第1のユーザの関連付けられる場所が、決定され、持続的仮想コンテンツと関連付けられる。座標空間内の第2の時間における第2のユーザの場所が、決定される。持続的仮想コンテンツは、第1のユーザの関連付けられる場所に対応する座標空間内の場所において、ディスプレイを介して、第2のユーザに提示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本特許出願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年8月7日に出願された米国仮特許出願第62/884,153号および2019年8月30日に出願された米国仮特許出願第62/894,448号の優先権を請求する。
【0002】
(分野)
本開示は、概して、オーディオおよび視覚的信号を提示するためのシステムおよび方法に関し、特に、複合現実環境内のユーザ生成コンテンツに対応するオーディオおよび視覚的信号を提示するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
仮想環境は、コンピューティング環境において普遍的であって、ビデオゲーム(仮想環境が、ゲーム世界を表し得る)、マップ(仮想環境が、ナビゲートされるべき地形を表し得る)、シミュレーション(仮想環境が、実環境をシミュレートし得る)、デジタルストーリーテリング(仮想キャラクタが、仮想環境内で相互に相互作用し得る)、および多くの他の用途において使用を見出している。現代のコンピュータユーザは、概して、快適に仮想環境を知覚し、それと相互作用する。しかしながら、仮想環境を伴うユーザの体験は、仮想環境を提示するための技術によって限定され得る。例えば、従来のディスプレイ(例えば、2Dディスプレイ画面)およびオーディオシステム(例えば、固定スピーカ)は、人を引き付け、現実的で、かつ没入型の体験を作成するように、仮想環境を実現することが不可能であり得る。
【0004】
仮想現実(「VR」)、拡張現実(「AR」)、複合現実(「MR」)、および関連技術(集合的に、「XR」)は、XRシステムのユーザにコンピュータシステム内のデータによって表される仮想環境に対応する感覚情報を提示する能力を共有する。本開示は、VR、AR、およびMRシステム間の特異性を考慮する(但し、いくつかのシステムは、一側面(例えば、視覚的側面)では、VRとしてカテゴリ化され、同時に、別の側面(例えば、オーディオ側面)では、ARまたはMRとしてカテゴリ化され得る)。本明細書で使用されるように、VRシステムは、少なくとも1つの側面においてユーザの実環境を置換する、仮想環境を提示する。例えば、VRシステムは、ユーザに、仮想環境のビューを提示し得る一方、同時に、光遮断頭部搭載型ディスプレイ等を用いて、実環境のそのビューを不明瞭にする。同様に、VRシステムは、ユーザに、仮想環境に対応するオーディオを提示し得る一方、同時に、実環境からのオーディオを遮断する(減衰させる)。
【0005】
VRシステムは、ユーザの実環境を仮想環境と置換することから生じる、種々の短所を被り得る。1つの短所は、仮想環境内のユーザの視野が、(仮想環境ではなく)実環境内におけるその平衡および配向を検出する、その内耳の状態にもはや対応しなくなるときに生じ得る、乗り物酔いを感じることである。同様に、ユーザは、自身の身体および四肢(そのビューは、ユーザが実環境内において「地に足が着いている」と感じるために依拠するものである)が直接可視ではない場合、VR環境内において失見当識を被り得る。別の短所は、特に、ユーザを仮想環境内に没入させようとする、リアルタイム用途において、完全3D仮想環境を提示しなければならない、VRシステムに課される算出負担(例えば、記憶、処理力)である。同様に、そのような環境は、ユーザが、仮想環境内のわずかな不完全性にさえ敏感である傾向にあって、そのいずれも、仮想環境内のユーザの没入感を破壊し得るため、没入していると見なされるために、非常に高水準の現実性に到達する必要があり得る。さらに、VRシステムの別の短所は、システムのそのような用途が、実世界内で体験する、種々の光景および音等の実環境内の広範囲の感覚データを利用することができないことである。関連短所は、実環境内の物理的空間を共有するユーザが、仮想環境内で直接見る、または相互に相互作用することが不可能であり得るため、VRシステムが、複数のユーザが相互作用し得る、共有環境を作成することに苦戦し得ることである。
【0006】
本明細書で使用されるように、ARシステムは、少なくとも1つの側面において実環境に重複またはオーバーレイする、仮想環境を提示する。例えば、ARシステムは、表示される画像を提示する一方、光が、ディスプレイを通してユーザの眼の中に通過することを可能にする、透過性頭部搭載型ディスプレイ等を用いて、ユーザに、実環境のユーザのビュー上にオーバーレイされる仮想環境のビューを提示し得る。同様に、ARシステムは、ユーザに、仮想環境に対応するオーディオを提示し得る一方、同時に、実環境からのオーディオを混合させる。同様に、本明細書で使用されるように、MRシステムは、ARシステムと同様に、少なくとも1つの側面において実環境に重複またはオーバーレイする、仮想環境を提示し、加えて、MRシステム内の仮想環境が、少なくとも1つの側面において実環境と相互作用し得ることを可能にし得る。例えば、仮想環境内の仮想キャラクタが、実環境内の照明スイッチを切り替え、実環境内の対応する電球をオンまたはオフにさせてもよい。別の実施例として、仮想キャラクタが、実環境内のオーディオ信号に反応してもよい(顔の表情等を用いて)。実環境の提示を維持することによって、ARおよびMRシステムは、VRシステムの前述の短所のうちのいくつかを回避し得る。例えば、ユーザにおける乗り物酔いは、実環境からの視覚的キュー(ユーザ自身の身体を含む)が、可視のままであり得、そのようなシステムが、没入型であるために、ユーザに、完全に実現された3D環境を提示する必要がないため、低減される。さらに、ARおよびMRシステムは、実世界感覚入力(例えば、景色、オブジェクト、および他のユーザのビューおよび音)を利用して、その入力を拡張させる、新しい用途を作成することができる。
【0007】
XRシステムは、ユーザに、仮想環境と相互作用するための種々の方法を提供し得る。例えば、XRシステムは、ユーザの位置および配向、顔の表情、発話、および他の特性を検出し、本情報を入力として仮想環境に提示するために、種々のセンサ(例えば、カメラ、マイクロホン等)を含んでもよい。XRシステムの相互作用は、(例えば、2D画面を通した)他の仮想環境におけるユーザの関与と比較して、ユーザの関与を増加させることができる。ソーシャル特徴は、XRシステムユーザが、相互と相互作用する、またはコンテンツとともに相互作用することが可能である場合等、相互作用をさらに増加させることができる。増加された関与は、ユーザが仮想コンテンツとのより密接な視覚的および物理的なつながりを体験するにつれて、より良好な学習またはより享受可能なエンターテインメントを促進することができる。
【0008】
XRシステムは、仮想視覚およびオーディオキューと実光景および音を組み合わせることによって、一意の高度な没入感および現実性をもたらすことができる。故に、いくつかのXRシステムでは、対応する実環境を向上させる、改良する、または改変する、仮想環境を提示することが望ましい。本開示は、訓練、教育、またはエンターテインメント目的のための双方向仮想環境を組み込む、XRシステムに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(簡単な要約)
本開示の実施例は、複合現実環境内で空間命令およびガイドを作成するためのシステムおよび方法を説明する。ある例示的方法では、第1の入力が、第1の時間において、第1のユーザから受信される。座標空間内の第1の時間における第1のユーザの位置は、第1のウェアラブル頭部デバイスのセンサを使用して決定される。第1の入力に対応する持続的仮想コンテンツが、生成される。持続的仮想コンテンツは、第1の時間における第1のユーザの位置と関連付けられる。第1のユーザの場所が、決定される。第1のユーザの場所は、持続的仮想コンテンツと関連付けられる。第2の時間において、座標空間内の第2の時間における第2のユーザの位置が、決定される。持続的仮想コンテンツは、ディスプレイを介して、第2のユーザに表示される。持続的仮想コンテンツを第2のユーザに提示することは、第1の時間における第1のユーザの位置に対応する座標空間内の位置において、持続的仮想コンテンツを提示することを含む。第2のユーザの場所が、決定される。第2のユーザの場所は、持続的仮想コンテンツと関連付けられる。新しい場所が、決定され、新しい場所は、第1のユーザの場所および第2のユーザの場所に基づく。新しい場所は、持続的仮想コンテンツと関連付けられる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
方法であって、
第1の時間において、第1の入力を第1のユーザから受信することと、
第1のウェアラブル頭部デバイスのセンサを使用して、前記第1の時間において、座標空間内の前記第1のユーザと関連付けられる場所を決定することと、
前記第1の入力に対応する持続的仮想コンテンツを生成することであって、前記持続的仮想コンテンツは、前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所と関連付けられる、ことと、
第2の時間において、前記座標空間内の前記第2の時間における第2のユーザの場所を決定することと、
前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所および前記第2の時間における前記第2のユーザの場所に基づいて、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示するかどうかを決定することと、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することの決定に従って、ディスプレイを介して、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することと、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことの決定に従って、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことと
を含み、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することは、前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所に対応する前記座標空間内の場所において、前記持続的仮想コンテンツを提示することを含む、方法。
(項目2)
前記第1の入力は、前記第1のユーザの頭部の移動、前記第1のユーザの手の移動、およびハンドヘルドコントローラ入力のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記センサは、位置センサおよびカメラのうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記仮想コンテンツは、仮想マーキングを備える、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示するかどうかを決定することは、第2のウェアラブル頭部デバイスのセンサを使用して、前記第2のユーザの視野が前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所を含むかどうかを決定することを含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
フィルタ選択を前記第2のユーザから受信することをさらに含み、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示するかどうかを決定することは、前記持続的仮想コンテンツが前記フィルタ選択と関連付けられるかどうかを決定することを含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
新しい場所を決定することであって、前記新しい場所は、前記第1のユーザと関連付けられる場所および前記第2のユーザの場所に基づく、ことと、
前記新しい場所と前記持続的仮想コンテンツを関連付けることと
をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
第3の時間において、前記第3の時間における第3のユーザの場所を決定することと、
前記第3のユーザの場所が前記新しい場所にあることの決定に従って、前記持続的仮想コンテンツを前記第3のユーザに提示することと
をさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記新しい場所はさらに、前記第1のユーザと関連付けられる場所の正確度および前記第2のユーザの場所の正確度に基づく、項目7に記載の方法。
(項目10)
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことの決定に従って、前記方法はさらに、
前記第2のユーザの視野が前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所を含むかどうかを決定することと、
前記第2のユーザの視野が前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所を含むことの決定に従って、前記持続的仮想コンテンツと関連付けられる第2のコンテンツを提示することと
を含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記持続的仮想コンテンツが前記第2のユーザに提示される間、
第3の時間において、前記座標空間内の前記第3の時間における第3のユーザの場所を決定することと、
前記第3のユーザの場所が前記第2の場所にあることの決定に従って、
入力を前記第3のユーザから受信することと、
第1の入力の受信に応答して、前記持続的仮想コンテンツを、前記持続的仮想コンテンツの開始から、前記第3のユーザに提示することと、
第2の入力の受信に応答して、前記第2のユーザと並行して、前記持続的仮想コンテンツを前記第3のユーザに提示することと
をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記第1のユーザと関連付けられる場所は、前記座標空間内の前記第1のユーザの物理的場所である、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記第1のユーザと関連付けられる場所は、前記座標空間内の前記第1のユーザの仮想場所であり、前記仮想場所は、前記第1のウェアラブル頭部デバイスの物理的場所と異なる、項目1に記載の方法。
(項目14)
システムであって、
センサと、
1つまたはそれを上回るプロセッサと
を備え、前記1つまたはそれを上回るプロセッサは、方法を実行するように構成されており、前記方法は、
第1の時間において、第1の入力を第1のユーザから受信することと、
前記センサを使用して、座標空間内の前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所を決定することと、
前記第1の入力に対応する持続的仮想コンテンツを生成することであって、前記持続的仮想コンテンツは、前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所と関連付けられる、ことと、
第2の時間において、前記座標空間内の前記第2の時間における第2のユーザの場所を決定することと、
前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所および前記第2の時間における前記第2のユーザの場所に基づいて、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示するかどうかを決定することと、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することの決定に従って、ディスプレイを介して、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することと、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことの決定に従って、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことと
を含み、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することは、前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所に対応する前記座標空間内の場所において、前記持続的仮想コンテンツを提示することを含む、システム。
(項目15)
前記方法はさらに、
新しい場所を決定することであって、前記新しい場所は、前記第1のユーザと関連付けられる場所および前記第2のユーザの場所に基づく、ことと、
前記新しい場所と前記持続的仮想コンテンツを関連付けることと
を含む、項目14に記載のシステム。
(項目16)
前記第1のユーザと関連付けられる場所は、前記座標空間内の前記第1のユーザの物理的場所である、項目14に記載のシステム。
(項目17)
前記第1のユーザと関連付けられる場所は、前記座標空間内の前記第1のユーザの仮想場所であり、前記仮想場所は、前記第1のウェアラブル頭部デバイスの物理的場所と異なる、項目14に記載のシステム。
(項目18)
コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読媒体は、命令を記憶しており、前記命令は、1つまたはそれを上回るプロセッサによって実行されると、前記1つまたはそれを上回るプロセッサに、方法を実行させ、前記方法は、
第1の時間において、第1の入力を第1のユーザから受信することと、
第1のウェアラブル頭部デバイスのセンサを使用して、前記第1の時間において、座標空間内の前記第1のユーザと関連付けられる場所を決定することと、
前記第1の入力に対応する持続的仮想コンテンツを生成することであって、前記持続的仮想コンテンツは、前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所と関連付けられる、ことと、
第2の時間において、前記座標空間内の前記第2の時間における第2のユーザの場所を決定することと、
前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所および前記第2の時間における前記第2のユーザの場所に基づいて、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示するかどうかを決定することと、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することの決定に従って、ディスプレイを介して、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することと、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことの決定に従って、前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示しないことと
を含み、
前記持続的仮想コンテンツを前記第2のユーザに提示することは、前記第1の時間における前記第1のユーザと関連付けられる場所に対応する前記座標空間内の場所において、前記持続的仮想コンテンツを提示することを含む、コンピュータ可読媒体。
(項目19)
前記方法はさらに、
新しい場所を決定することであって、前記新しい場所は、前記第1のユーザと関連付けられる場所および前記第2のユーザの場所に基づく、ことと、
前記新しい場所と前記持続的仮想コンテンツを関連付けることと
を含む、項目18に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目20)
前記第1のユーザと関連付けられる場所は、前記座標空間内の前記第1のユーザの物理的場所である、項目18に記載のコンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A図1A-1Cは、例示的複合現実環境を図示する。
図1B図1A-1Cは、例示的複合現実環境を図示する。
図1C図1A-1Cは、例示的複合現実環境を図示する。
【0011】
図2A図2A-2Dは、複合現実環境を生成し、それと相互作用するために使用され得る、例示的複合現実システムのコンポーネントを図示する。
図2B図2A-2Dは、複合現実環境を生成し、それと相互作用するために使用され得る、例示的複合現実システムのコンポーネントを図示する。
図2C図2A-2Dは、複合現実環境を生成し、それと相互作用するために使用され得る、例示的複合現実システムのコンポーネントを図示する。
図2D図2A-2Dは、複合現実環境を生成し、それと相互作用するために使用され得る、例示的複合現実システムのコンポーネントを図示する。
【0012】
図3A図3Aは、入力を複合現実環境に提供するために使用され得る、例示的複合現実ハンドヘルドコントローラを図示する。
【0013】
図3B図3Bは、例示的複合現実システムと併用され得る、例示的補助ユニットを図示する。
【0014】
図4図4は、例示的複合現実システムのための例示的機能ブロック図を図示する。
【0015】
図5図5は、空間コンテンツを複合現実システム内に作成および表示するためのプロセスの例示的フローチャートを図示する。
【0016】
図6図6は、空間コンテンツを複合現実システム内に作成または表示するためのプロンプトと相互作用するユーザの実施例を図示する。
【0017】
図7図7は、複合現実システム内の空間コンテンツをフィルタリングする実施例を図示する。
【0018】
図8図8は、空間コンテンツを複合現実システム内に作成するユーザの実施例を図示する。
【0019】
図9図9は、空間コンテンツを複合現実システム内に作成する実施例を図示する。
【0020】
図10図10は、空間コンテンツを複合現実システム内に作成する実施例を図示する。
【0021】
図11図11は、空間コンテンツについての情報を複合現実システム内に表示する実施例を図示する。
【0022】
図12図12は、複合現実システム内の空間コンテンツを選択するユーザの実施例を図示する。
【0023】
図13図13は、複合現実システム内の空間コンテンツを視認するユーザの実施例を図示する。
【0024】
図14図14は、複合現実システム内の空間コンテンツを共有する実施例を図示する。
【0025】
図15図15は、複合現実システム内の空間コンテンツを共有する実施例を図示する。
【0026】
図16図16は、複合現実システム内の空間コンテンツと関連付けられる場所を更新する実施例を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(詳細な説明)
実施例の以下の説明では、本明細書の一部を形成し、例証として、実践され得る具体的実施例が示される、付随の図面を参照する。他の実施例も、使用されることができ、構造変更が、開示される実施例の範囲から逸脱することなく、行われることができることを理解されたい。
【0028】
複合現実環境
【0029】
全ての人々と同様に、複合現実システムのユーザは、実環境内に存在する、すなわち、「実世界」の3次元部分と、そのコンテンツの全てとが、ユーザによって知覚可能である。例えば、ユーザは、通常の人間の感覚、すなわち、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚を使用して、実環境を知覚し、実環境内で自身の身体を移動させることによって、実環境と相互作用する。実環境内の場所は、座標空間内の座標として説明されることができる。例えば、座標は、緯度、経度、および海抜に対する高度、基準点から3つの直交次元における距離、または他の好適な値を含むことができる。同様に、ベクトルは、座標空間内の方向および大きさを有する、量を説明することができる。
【0030】
コンピューティングデバイスは、例えば、デバイスと関連付けられるメモリ内に、仮想環境の表現を維持することができる。本明細書で使用されるように、仮想環境は、3次元空間の算出表現である。仮想環境は、任意のオブジェクトの表現、アクション、信号、パラメータ、座標、ベクトル、またはその空間と関連付けられる他の特性を含むことができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイスの回路(例えば、プロセッサ)は、仮想環境の状態を維持および更新することができる。すなわち、プロセッサは、第1の時間t0において、仮想環境と関連付けられるデータおよび/またはユーザによって提供される入力に基づいて、第2の時間t1における仮想環境の状態を決定することができる。例えば、仮想環境内のオブジェクトが、時間t0において、第1の座標に位置し、あるプログラムされた物理的パラメータ(例えば、質量、摩擦係数)を有し、ユーザから受信された入力が、力がある方向ベクトルにおいてオブジェクトに印加されるべきであることを示す場合、プロセッサは、運動学の法則を適用し、基本力学を使用して、時間t1におけるオブジェクトの場所を決定することができる。プロセッサは、仮想環境について既知の任意の好適な情報および/または任意の好適な入力を使用して、時間t1における仮想環境の状態を決定することができる。仮想環境の状態を維持および更新する際、プロセッサは、仮想環境内の仮想オブジェクトの作成および削除に関連するソフトウェア、仮想環境内の仮想オブジェクトまたはキャラクタの挙動を定義するためのソフトウェア(例えば、スクリプト)、仮想環境内の信号(例えば、オーディオ信号)の挙動を定義するためのソフトウェア、仮想環境と関連付けられるパラメータを作成および更新するためのソフトウェア、仮想環境内のオーディオ信号を生成するためのソフトウェア、入力および出力をハンドリングするためのソフトウェア、ネットワーク動作を実装するためのソフトウェア、アセットデータ(例えば、仮想オブジェクトを経時的に移動させるためのアニメーションデータ)を適用するためのソフトウェア、または多くの他の可能性を含む、任意の好適なソフトウェアを実行することができる。
【0031】
ディスプレイまたはスピーカ等の出力デバイスは、仮想環境のいずれかまたは全ての側面をユーザに提示することができる。例えば、仮想環境は、ユーザに提示され得る、仮想オブジェクト(無有生オブジェクト、人々、動物、光等の表現を含み得る)を含んでもよい。プロセッサは、仮想環境のビュー(例えば、原点座標、視軸、および錐台を伴う、「カメラ」に対応する)を決定し、ディスプレイに、そのビューに対応する仮想環境の視認可能場面をレンダリングすることができる。任意の好適なレンダリング技術が、本目的のために使用されてもよい。いくつかの実施例では、視認可能場面は、仮想環境内のいくつかの仮想オブジェクトのみを含み、ある他の仮想オブジェクトを除外してもよい。同様に、仮想環境は、ユーザに1つまたはそれを上回るオーディオ信号として提示され得る、オーディオ側面を含んでもよい。例えば、仮想環境内の仮想オブジェクトは、オブジェクトの場所座標から生じる音を生成してもよい(例えば、仮想キャラクタが、発話する、または音効果を生じさせ得る)、または仮想環境は、特定の場所と関連付けられる場合とそうではない場合がある、音楽キューまたは周囲音と関連付けられてもよい。プロセッサは、「聴取者」座標に対応するオーディオ信号、例えば、仮想環境内の音の合成に対応し、聴取者座標において聴取者によって聞こえるであろうオーディオ信号をシミュレートするように混合および処理される、オーディオ信号を決定し、ユーザに、1つまたはそれを上回るスピーカを介して、オーディオ信号を提示することができる。
【0032】
仮想環境は、算出構造としてのみ存在するため、ユーザは、直接、通常の感覚を使用して、仮想環境を知覚することができない。代わりに、ユーザは、例えば、ディスプレイ、スピーカ、触覚的出力デバイス等によって、ユーザに提示されるように、間接的にのみ、仮想環境を知覚することができる。同様に、ユーザは、直接、仮想環境に触れる、それを操作する、または別様に、それと相互作用することができないが、入力データを、入力デバイスまたはセンサを介して、デバイスまたはセンサデータを使用して、仮想環境を更新し得る、プロセッサに提供することができる。例えば、カメラセンサは、ユーザが仮想環境のオブジェクトを移動させようとしていることを示す、光学データを提供することができ、プロセッサは、そのデータを使用して、仮想環境内において、適宜、オブジェクトを応答させることができる。
【0033】
複合現実システムは、ユーザに、例えば、透過型ディスプレイおよび/または1つまたはそれを上回るスピーカ(例えば、ウェアラブル頭部デバイスの中に組み込まれ得る)を使用して、実環境および仮想環境の側面を組み合わせる、複合現実環境(「MRE」)を提示することができる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るスピーカは、頭部搭載型ウェアラブルユニットの外部にあってもよい。本明細書で使用されるように、MREは、実環境および対応する仮想環境の同時表現である。いくつかの実施例では、対応する実および仮想環境は、単一座標空間を共有する。いくつかの実施例では、実座標空間および対応する仮想座標空間は、変換行列(または他の好適な表現)によって相互に関連する。故に、単一座標(いくつかの実施例では、変換行列とともに)は、実環境内の第1の場所と、また、仮想環境内の第2の対応する場所とを定義し得、その逆も同様である。
【0034】
MREでは、(例えば、MREと関連付けられる仮想環境内の)仮想オブジェクトは、(例えば、MREと関連付けられる実環境内の)実オブジェクトに対応し得る。例えば、MREの実環境が、実街灯柱(実オブジェクト)をある場所座標に含む場合、MREの仮想環境は、仮想街灯柱(仮想オブジェクト)を対応する場所座標に含んでもよい。本明細書で使用されるように、実オブジェクトは、その対応する仮想オブジェクトとともに組み合わせて、「複合現実オブジェクト」を構成する。仮想オブジェクトが対応する実オブジェクトに完璧に合致または整合することは、必要ではない。いくつかの実施例では、仮想オブジェクトは、対応する実オブジェクトの簡略化されたバージョンであることができる。例えば、実環境が、実街灯柱を含む場合、対応する仮想オブジェクトは、実街灯柱と概ね同一高さおよび半径の円筒形を含んでもよい(街灯柱が略円筒形形状であり得ることを反映する)。仮想オブジェクトをこのように簡略化することは、算出効率を可能にすることができ、そのような仮想オブジェクト上で実施されるための計算を簡略化することができる。さらに、MREのいくつかの実施例では、実環境内の全ての実オブジェクトが、対応する仮想オブジェクトと関連付けられなくてもよい。同様に、MREのいくつかの実施例では、仮想環境内の全ての仮想オブジェクトが、対応する実オブジェクトと関連付けられなくてもよい。すなわち、いくつかの仮想オブジェクトが、任意の実世界対応物を伴わずに、MREの仮想環境内にのみ存在し得る。
【0035】
いくつかの実施例では、仮想オブジェクトは、時として著しく、対応する実オブジェクトのものと異なる、特性を有してもよい。例えば、MRE内の実環境は、緑色の2本の枝が延びたサボテン、すなわち、とげだらけの無有生オブジェクトを含み得るが、MRE内の対応する仮想オブジェクトは、人間の顔特徴および無愛想な態度を伴う、緑色の2本の腕の仮想キャラクタの特性を有してもよい。本実施例では、仮想オブジェクトは、ある特性(色、腕の数)において、その対応する実オブジェクトに類似するが、他の特性(顔特徴、性格)において、実オブジェクトと異なる。このように、仮想オブジェクトは、創造的、抽象的、誇張された、または架空の様式において、実オブジェクトを表す、または挙動(例えば、人間の性格)をそうでなければ無生物である実オブジェクトに付与する潜在性を有する。いくつかの実施例では、仮想オブジェクトは、実世界対応物を伴わない、純粋に架空の創造物(例えば、おそらく、実環境内の虚空に対応する場所における、仮想環境内の仮想モンスタ)であってもよい。
【0036】
ユーザに、実環境を不明瞭にしながら、仮想環境を提示する、VRシステムと比較して、MREを提示する、複合現実システムは、仮想環境が提示される間、実環境が知覚可能なままであるであるという利点をもたらす。故に、複合現実システムのユーザは、実環境と関連付けられる視覚的およびオーディオキューを使用して、対応する仮想環境を体験し、それと相互作用することが可能である。実施例として、VRシステムのユーザは、上記に述べられたように、ユーザは、直接、仮想環境を知覚する、またはそれと相互作用することができないため、仮想環境内に表示される仮想オブジェクトを知覚する、またはそれと相互作用することに苦戦し得るが、MRシステムのユーザは、その自身の実環境内の対応する実オブジェクトが見え、聞こえ、触れることによって、仮想オブジェクトと相互作用することが直感的および自然であると見出し得る。本レベルの相互作用は、ユーザの仮想環境との没入感、つながり、および関与の感覚を向上させ得る。同様に、実環境および仮想環境を同時に提示することによって、複合現実システムは、VRシステムと関連付けられる負の心理学的感覚(例えば、認知的不協和)および負の物理的感覚(例えば、乗り物酔い)を低減させることができる。複合現実システムはさらに、実世界の我々の体験を拡張または改変し得る用途に関する多くの可能性をもたらす。
【0037】
図1Aは、ユーザ110が複合現実システム112を使用する、例示的実環境100を図示する。複合現実システム112は、ディスプレイ(例えば、透過型ディスプレイ)および1つまたはそれを上回るスピーカと、例えば、下記に説明されるような1つまたはそれを上回るセンサ(例えば、カメラ)とを備えてもよい。示される実環境100は、その中にユーザ110が立っている、長方形の部屋104Aと、実オブジェクト122A(ランプ)、124A(テーブル)、126A(ソファ)、および128A(絵画)とを備える。部屋104Aはさらに、場所座標106を備え、これは、実環境100の原点と見なされ得る。図1Aに示されるように、その原点を点106(世界座標)に伴う、環境/世界座標系108(x-軸108X、y-軸108Y、およびz-軸108Zを備える)は、実環境100のための座標空間を定義し得る。いくつかの実施形態では、環境/世界座標系108の原点106は、複合現実システム112の電源がオンにされた場所に対応してもよい。いくつかの実施形態では、環境/世界座標系108の原点106は、動作の間、リセットされてもよい。いくつかの実施例では、ユーザ110は、実環境100内の実オブジェクトと見なされ得る。同様に、ユーザ110の身体部分(例えば、手、足)は、実環境100内の実オブジェクトと見なされ得る。いくつかの実施例では、その原点を点115(例えば、ユーザ/聴取者/頭部座標)に伴う、ユーザ/聴取者/頭部座標系114(x-軸114X、y-軸114Y、およびz-軸114Zを備える)は、その上に複合現実システム112が位置する、ユーザ/聴取者/頭部のための座標空間を定義し得る。ユーザ/聴取者/頭部座標系114の原点115は、複合現実システム112の1つまたはそれを上回るコンポーネントに対して定義されてもよい。例えば、ユーザ/聴取者/頭部座標系114の原点115は、複合現実システム112の初期較正等の間、複合現実システム112のディスプレイに対して定義されてもよい。行列(平行移動行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)または他の好適な表現が、ユーザ/聴取者/頭部座標系114空間と環境/世界座標系108空間との間の変換を特性評価することができる。いくつかの実施形態では、左耳座標116および右耳座標117が、ユーザ/聴取者/頭部座標系114の原点115に対して定義されてもよい。行列(平行移動行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)または他の好適な表現が、左耳座標116および右耳座標117とユーザ/聴取者/頭部座標系114空間との間の変換を特性評価することができる。ユーザ/聴取者/頭部座標系114は、ユーザの頭部または頭部搭載型デバイスに対する、例えば、環境/世界座標系108に対する場所の表現を簡略化することができる。同時位置特定およびマッピング(SLAM)、ビジュアルオドメトリ、または他の技法を使用して、ユーザ座標系114と環境座標系108との間の変換が、リアルタイムで決定および更新されることができる。
【0038】
図1Bは、実環境100に対応する、例示的仮想環境130を図示する。示される仮想環境130は、実長方形部屋104Aに対応する仮想長方形部屋104Bと、実オブジェクト122Aに対応する仮想オブジェクト122Bと、実オブジェクト124Aに対応する仮想オブジェクト124Bと、実オブジェクト126Aに対応する仮想オブジェクト126Bとを備える。仮想オブジェクト122B、124B、126Bと関連付けられるメタデータは、対応する実オブジェクト122A、124A、126Aから導出される情報を含むことができる。仮想環境130は、加えて、仮想モンスタ132を備え、これは、実環境100内の任意の実オブジェクトに対応しない。実環境100内の実オブジェクト128Aは、仮想環境130内の任意の仮想オブジェクトに対応しない。その原点を点134(持続的座標)に伴う、持続的座標系133(x-軸133X、y-軸133Y、およびz-軸133Zを備える)は、仮想コンテンツのための座標空間を定義し得る。持続的座標系133の原点134は、実オブジェクト126A等の1つまたはそれを上回る実オブジェクトと相対的に/それに対して定義されてもよい。行列(平行移動行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)または他の好適な表現は、持続的座標系133空間と環境/世界座標系108空間との間の変換を特性評価することができる。いくつかの実施形態では、仮想オブジェクト122B、124B、126B、および132はそれぞれ、持続的座標系133の原点134に対するその自身の持続的座標点を有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の持続的座標系が存在してもよく、仮想オブジェクト122B、124B、126B、および132はそれぞれ、1つまたはそれを上回る持続的座標系に対するその自身の持続的座標点を有してもよい。
【0039】
図1Aおよび1Bに関して、環境/世界座標系108は、実環境100および仮想環境130の両方のための共有座標空間を定義する。示される実施例では、座標空間は、その原点を点106に有する。さらに、座標空間は、同一の3つの直交軸(108X、108Y、108Z)によって定義される。故に、実環境100内の第1の場所および仮想環境130内の第2の対応する場所は、同一座標空間に関して説明されることができる。これは、同一座標が両方の場所を識別するために使用され得るため、実および仮想環境内の対応する場所を識別および表示することを簡略化する。しかしながら、いくつかの実施例では、対応する実および仮想環境は、共有座標空間を使用する必要がない。例えば、いくつかの実施例では(図示せず)、行列(平行移動行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)または他の好適な表現は、実環境座標空間と仮想環境座標空間との間の変換を特性評価することができる。
【0040】
図1Cは、同時に、実環境100および仮想環境130の側面をユーザ110に複合現実システム112を介して提示する、例示的MRE150を図示する。示される実施例では、MRE150は、同時に、ユーザ110に、実環境100からの実オブジェクト122A、124A、126A、および128A(例えば、複合現実システム112のディスプレイの透過性部分を介して)と、仮想環境130からの仮想オブジェクト122B、124B、126B、および132(例えば、複合現実システム112のディスプレイのアクティブディスプレイ部分を介して)とを提示する。上記のように、原点106は、MRE150に対応する座標空間のための原点として作用し、座標系108は、座標空間のためのx-軸、y-軸、およびz-軸を定義する。
【0041】
示される実施例では、複合現実オブジェクトは、座標空間108内の対応する場所を占有する、対応する対の実オブジェクトおよび仮想オブジェクト(すなわち、122A/122B、124A/124B、126A/126B)を備える。いくつかの実施例では、実オブジェクトおよび仮想オブジェクトは両方とも、同時に、ユーザ110に可視であってもよい。これは、例えば、仮想オブジェクトが対応する実オブジェクトのビューを拡張させるように設計される情報を提示する、インスタンスにおいて望ましくあり得る(仮想オブジェクトが古代の損傷された彫像の欠けた部分を提示する、博物館用途等)。いくつかの実施例では、仮想オブジェクト(122B、124B、および/または126B)は、対応する実オブジェクト(122A、124A、および/または126A)をオクルードするように、表示されてもよい(例えば、ピクセル化オクルージョンシャッタを使用する、アクティブピクセル化オクルージョンを介して)。これは、例えば、仮想オブジェクトが対応する実オブジェクトのための視覚的置換として作用する、インスタンスにおいて望ましくあり得る(無生物実オブジェクトが「生きている」キャラクタとなる、双方向ストーリーテリング用途等)。
【0042】
いくつかの実施例では、実オブジェクト(例えば、122A、124A、126A)は、必ずしも、仮想オブジェクトを構成するとは限らない、仮想コンテンツまたはヘルパデータと関連付けられてもよい。仮想コンテンツまたはヘルパデータは、複合現実環境内の仮想オブジェクトの処理またはハンドリングを促進することができる。例えば、そのような仮想コンテンツは、対応する実オブジェクトの2次元表現、対応する実オブジェクトと関連付けられるカスタムアセットタイプ、または対応する実オブジェクトと関連付けられる統計的データを含み得る。本情報は、不必要な算出オーバーヘッドを被ることなく、実オブジェクトに関わる計算を可能にする、または促進することができる。
【0043】
いくつかの実施例では、上記に説明される提示はまた、オーディオ側面を組み込んでもよい。例えば、MRE150では、仮想モンスタ132は、モンスタがMRE150の周囲を歩き回るにつれて生成される、足音効果等の1つまたはそれを上回るオーディオ信号と関連付けられ得る。下記にさらに説明されるように、複合現実システム112のプロセッサは、MRE150内の全てのそのような音の混合および処理された合成に対応するオーディオ信号を算出し、複合現実システム112内に含まれる1つまたはそれを上回るスピーカおよび/または1つまたはそれを上回る外部スピーカを介して、オーディオ信号をユーザ110に提示することができる。
【0044】
例示的複合現実システム
【0045】
例示的複合現実システム112は、ディスプレイ(接眼ディスプレイであり得る、左および右透過型ディスプレイと、ディスプレイからの光をユーザの眼に結合するための関連付けられるコンポーネントとを備え得る)と、左および右スピーカ(例えば、それぞれ、ユーザの左および右耳に隣接して位置付けられる)と、慣性測定ユニット(IMU)(例えば、頭部デバイスのつるのアームに搭載される)と、直交コイル電磁受信機(例えば、左つる部品に搭載される)と、ユーザから離れるように配向される、左および右カメラ(例えば、深度(飛行時間)カメラ)と、ユーザに向かって配向される、左および右眼カメラ(例えば、ユーザの眼移動を検出するため)とを備える、ウェアラブル頭部デバイス(例えば、ウェアラブル拡張現実または複合現実頭部デバイス)を含むことができる。しかしながら、複合現実システム112は、任意の好適なディスプレイ技術および任意の好適なセンサ(例えば、光学、赤外線、音響、LIDAR、EOG、GPS、磁気)を組み込むことができる。加えて、複合現実システム112は、ネットワーキング特徴(例えば、Wi-Fi能力)を組み込み、他の複合現実システムを含む、他のデバイスおよびシステムと通信してもよい。複合現実システム112はさらに、バッテリ(ユーザの腰部の周囲に装着されるように設計されるベルトパック等の補助ユニット内に搭載されてもよい)と、プロセッサと、メモリとを含んでもよい。複合現実システム112のウェアラブル頭部デバイスは、ユーザの環境に対するウェアラブル頭部デバイスの座標セットを出力するように構成される、IMUまたは他の好適なセンサ等の追跡コンポーネントを含んでもよい。いくつかの実施例では、追跡コンポーネントは、入力をプロセッサに提供し、同時位置特定およびマッピング(SLAM)および/またはビジュアルオドメトリアルゴリズムを実施してもよい。いくつかの実施例では、複合現実システム112はまた、ハンドヘルドコントローラ300、および/または下記にさらに説明されるように、ウェアラブルベルトパックであり得る補助ユニット320を含んでもよい。
【0046】
図2A-2Dは、MRE(MRE150に対応し得る)または他の仮想環境をユーザに提示するために使用され得る、例示的複合現実システム200(複合現実システム112に対応し得る)のコンポーネントを図示する。図2Aは、例示的複合現実システム200内に含まれるウェアラブル頭部デバイス2102の斜視図を図示する。図2Bは、ユーザの頭部2202上に装着されるウェアラブル頭部デバイス2102の上面図を図示する。図2Cは、ウェアラブル頭部デバイス2102の正面図を図示する。図2Dは、ウェアラブル頭部デバイス2102の例示的接眼レンズ2110の縁視図を図示する。図2A-2Cに示されるように、例示的ウェアラブル頭部デバイス2102は、例示的左接眼レンズ(例えば、左透明導波管セット接眼レンズ)2108と、例示的右接眼レンズ(例えば、右透明導波管セット接眼レンズ)2110とを含む。各接眼レンズ2108および2110は、それを通して実環境が可視となる、透過性要素と、実環境に重複するディスプレイ(例えば、画像毎に変調された光を介して)を提示するためのディスプレイ要素とを含むことができる。いくつかの実施例では、そのようなディスプレイ要素は、画像毎に変調された光の流動を制御するための表面回折光学要素を含むことができる。例えば、左接眼レンズ2108は、左内部結合格子セット2112と、左直交瞳拡張(OPE)格子セット2120と、左出射(出力)瞳拡張(EPE)格子セット2122とを含むことができる。同様に、右接眼レンズ2110は、右内部結合格子セット2118と、右OPE格子セット2114と、右EPE格子セット2116とを含むことができる。画像毎に変調された光は、内部結合格子2112および2118、OPE2114および2120、およびEPE2116および2122を介して、ユーザの眼に転送されることができる。各内部結合格子セット2112、2118は、光をその対応するOPE格子セット2120、2114に向かって偏向させるように構成されることができる。各OPE格子セット2120、2114は、光をその関連付けられるEPE2122、2116に向かって下方に漸次的に偏向させ、それによって、形成されている射出瞳を水平に延在させるように設計されることができる。各EPE2122、2116は、その対応するOPE格子セット2120、2114から受信された光の少なくとも一部を、接眼レンズ2108、2110の背後に定義される、ユーザアイボックス位置(図示せず)に外向きに漸次的に再指向し、アイボックスに形成される射出瞳を垂直に延在させるように構成されることができる。代替として、内部結合格子セット2112および2118、OPE格子セット2114および2120、およびEPE格子セット2116および2122の代わりに、接眼レンズ2108および2110は、ユーザの眼への画像毎に変調された光の結合を制御するための格子および/または屈折および反射性特徴の他の配列を含むことができる。
【0047】
いくつかの実施例では、ウェアラブル頭部デバイス2102は、左つるのアーム2130と、右つるのアーム2132とを含むことができ、左つるのアーム2130は、左スピーカ2134を含み、右つるのアーム2132は、右スピーカ2136を含む。直交コイル電磁受信機2138は、左こめかみ部品またはウェアラブル頭部ユニット2102内の別の好適な場所に位置することができる。慣性測定ユニット(IMU)2140は、右つるのアーム2132またはウェアラブル頭部デバイス2102内の別の好適な場所に位置することができる。ウェアラブル頭部デバイス2102はまた、左深度(例えば、飛行時間)カメラ2142と、右深度カメラ2144とを含むことができる。深度カメラ2142、2144は、好適には、ともにより広い視野を網羅するように、異なる方向に配向されることができる。
【0048】
図2A-2Dに示される実施例では、画像毎に変調された光2124の左源は、左内部結合格子セット2112を通して、左接眼レンズ2108の中に光学的に結合されることができ、画像毎に変調された光2126の右源は、右内部結合格子セット2118を通して、右接眼レンズ2110の中に光学的に結合されることができる。画像毎に変調された光2124、2126の源は、例えば、光ファイバスキャナ、デジタル光処理(DLP)チップまたはシリコン上液晶(LCoS)変調器等の電子光変調器を含む、プロジェクタ、または側面あたり1つまたはそれを上回るレンズを使用して、内部結合格子セット2112、2118の中に結合される、マイクロ発光ダイオード(μLED)またはマイクロ有機発光ダイオード(μOLED)パネル等の発光型ディスプレイを含むことができる。入力結合格子セット2112、2118は、画像毎に変調された光2124、2126の源からの光を、接眼レンズ2108、2110のための全内部反射(TIR)に関する臨界角を上回る角度に偏向させることができる。OPE格子セット2114、2120は、伝搬する光をTIRによってEPE格子セット2116、2122に向かって下方に漸次的に偏向させる。EPE格子セット2116、2122は、ユーザの眼の瞳孔を含む、ユーザの顔に向かって、光を漸次的に結合する。
【0049】
いくつかの実施例では、図2Dに示されるように、左接眼レンズ2108および右接眼レンズ2110はそれぞれ、複数の導波管2402を含む。例えば、各接眼レンズ2108、2110は、複数の個々の導波管を含むことができ、それぞれ、個別の色チャネル(例えば、赤色、青色、および緑色)専用である。いくつかの実施例では、各接眼レンズ2108、2110は、複数のセットのそのような導波管を含むことができ、各セットは、異なる波面曲率を放出される光に付与するように構成される。波面曲率は、例えば、ユーザの正面のある距離(例えば、波面曲率の逆数に対応する距離)に位置付けられる仮想オブジェクトを提示するように、ユーザの眼に対して凸面であってもよい。いくつかの実施例では、EPE格子セット2116、2122は、各EPEを横断して出射する光のPoyntingベクトルを改変することによって凸面波面曲率をもたらすために、湾曲格子溝を含むことができる。
【0050】
いくつかの実施例では、表示されるコンテンツが3次元である知覚を作成するために、立体視的に調節される左および右眼画像は、画像毎に光変調器2124、2126および接眼レンズ2108、2110を通して、ユーザに提示されることができる。3次元仮想オブジェクトの提示の知覚される現実性は、仮想オブジェクトが立体視左および右画像によって示される距離に近似する距離に表示されるように、導波管(したがって、対応する波面曲率)を選択することによって向上されることができる。本技法はまた、立体視左および右眼画像によって提供される深度知覚キューと人間の眼の自動遠近調節(例えば、オブジェクト距離依存焦点)との間の差異によって生じ得る、一部のユーザによって被られる乗り物酔いを低減させ得る。
【0051】
図2Dは、例示的ウェアラブル頭部デバイス2102の右接眼レンズ2110の上部からの縁視図を図示する。図2Dに示されるように、複数の導波管2402は、3つの導波管の第1のサブセット2404と、3つの導波管の第2のサブセット2406とを含むことができる。導波管の2つのサブセット2404、2406は、異なる波面曲率を出射する光に付与するために異なる格子線曲率を特徴とする、異なるEPE格子によって区別されることができる。導波管のサブセット2404、2406のそれぞれ内において、各導波管は、異なるスペクトルチャネル(例えば、赤色、緑色、および青色スペクトルチャネルのうちの1つ)をユーザの右眼2206に結合するために使用されることができる。(図2Dには図示されないが、左接眼レンズ2108の構造は、右接眼レンズ2110の構造に類似する。)
【0052】
図3Aは、複合現実システム200の例示的ハンドヘルドコントローラコンポーネント300を図示する。いくつかの実施例では、ハンドヘルドコントローラ300は、把持部分346と、上部表面348に沿って配置される、1つまたはそれを上回るボタン350とを含む。いくつかの実施例では、ボタン350は、例えば、カメラまたは他の光学センサ(複合現実システム200の頭部ユニット(例えば、ウェアラブル頭部デバイス2102)内に搭載され得る)と併せて、ハンドヘルドコントローラ300の6自由度(6DOF)運動を追跡するための光学追跡標的として使用するために構成されてもよい。いくつかの実施例では、ハンドヘルドコントローラ300は、ウェアラブル頭部デバイス2102に対する位置または配向等の位置または配向を検出するための追跡コンポーネント(例えば、IMUまたは他の好適なセンサ)を含む。いくつかの実施例では、そのような追跡コンポーネントは、ハンドヘルドコントローラ300のハンドル内に位置付けられてもよく、および/またはハンドヘルドコントローラに機械的に結合されてもよい。ハンドヘルドコントローラ300は、ボタンの押下状態、またはハンドヘルドコントローラ300の位置、配向、および/または運動(例えば、IMUを介して)のうちの1つまたはそれを上回るものに対応する、1つまたはそれを上回る出力信号を提供するように構成されることができる。そのような出力信号は、複合現実システム200のプロセッサへの入力として使用されてもよい。そのような入力は、ハンドヘルドコントローラの位置、配向、および/または移動(さらに言うと、コントローラを保持するユーザの手の位置、配向、および/または移動)に対応し得る。そのような入力はまた、ユーザがボタン350を押下したことに対応し得る。
【0053】
図3Bは、複合現実システム200の例示的補助ユニット320を図示する。補助ユニット320は、エネルギーを提供し、システム200を動作するためのバッテリを含むことができ、プログラムを実行し、システム200を動作させるためのプロセッサを含むことができる。示されるように、例示的補助ユニット320は、補助ユニット320をユーザのベルトに取り付ける等のためのクリップ2128を含む。他の形状因子も、補助ユニット320のために好適であって、ユニットをユーザのベルトに搭載することを伴わない、形状因子を含むことも明白となるであろう。いくつかの実施例では、補助ユニット320は、例えば、電気ワイヤおよび光ファイバを含み得る、多管式ケーブルを通して、ウェアラブル頭部デバイス2102に結合される。補助ユニット320とウェアラブル頭部デバイス2102との間の無線接続もまた、使用されることができる。
【0054】
いくつかの実施例では、複合現実システム200は、1つまたはそれを上回るマイクロホンを含み、音を検出し、対応する信号を複合現実システムに提供することができる。いくつかの実施例では、マイクロホンは、ウェアラブル頭部デバイス2102に取り付けられる、またはそれと統合されてもよく、ユーザの音声を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、マイクロホンは、ハンドヘルドコントローラ300および/または補助ユニット320に取り付けられる、またはそれと統合されてもよい。そのようなマイクロホンは、環境音、周囲雑音、ユーザまたは第三者の音声、または他の音を検出するように構成されてもよい。
【0055】
図4は、上記に説明される複合現実システム200(図1に関する複合現実システム112に対応し得る)等の例示的複合現実システムに対応し得る、例示的機能ブロック図を示す。図4に示されるように、例示的ハンドヘルドコントローラ400B(ハンドヘルドコントローラ300(「トーテム」)に対応し得る)は、トーテム/ウェアラブル頭部デバイス6自由度(6DOF)トーテムサブシステム404Aを含み、例示的ウェアラブル頭部デバイス400A(ウェアラブル頭部デバイス2102に対応し得る)は、トーテム/ウェアラブル頭部デバイス6DOFサブシステム404Bを含む。実施例では、6DOFトーテムサブシステム404Aおよび6DOFサブシステム404Bは、協働し、ウェアラブル頭部デバイス400Aに対するハンドヘルドコントローラ400Bの6つの座標(例えば、3つの平行移動方向におけるオフセットおよび3つの軸に沿った回転)を決定する。6自由度は、ウェアラブル頭部デバイス400Aの座標系に対して表されてもよい。3つの平行移動オフセットは、そのような座標系内におけるX、Y、およびZオフセット、平行移動行列、またはある他の表現として表されてもよい。回転自由度は、ヨー、ピッチ、およびロール回転のシーケンスとして、回転行列として、四元数として、またはある他の表現として表されてもよい。いくつかの実施例では、ウェアラブル頭部デバイス400A、ウェアラブル頭部デバイス400A内に含まれる、1つまたはそれを上回る深度カメラ444(および/または1つまたはそれを上回る非深度カメラ)、および/または1つまたはそれを上回る光学標的(例えば、上記に説明されるようなハンドヘルドコントローラ400Bのボタン350またはハンドヘルドコントローラ400B内に含まれる専用光学標的)は、6DOF追跡のために使用されることができる。いくつかの実施例では、ハンドヘルドコントローラ400Bは、上記に説明されるようなカメラを含むことができ、ウェアラブル頭部デバイス400Aは、カメラと併せた光学追跡のための光学標的を含むことができる。いくつかの実施例では、ウェアラブル頭部デバイス400Aおよびハンドヘルドコントローラ400Bはそれぞれ、3つの直交して配向されるソレノイドのセットを含み、これは、3つの区別可能な信号を無線で送信および受信するために使用される。受信するために使用される、コイルのそれぞれ内で受信される3つの区別可能な信号の相対的大きさを測定することによって、ハンドヘルドコントローラ400Bに対するウェアラブル頭部デバイス400Aの6DOFが、決定され得る。加えて、6DOFトーテムサブシステム404Aは、改良された正確度および/またはハンドヘルドコントローラ400Bの高速移動に関するよりタイムリーな情報を提供するために有用である、慣性測定ユニット(IMU)を含むことができる。
【0056】
いくつかの実施例では、例えば、座標系108に対するウェアラブル頭部デバイス400Aの移動を補償するために、座標をローカル座標空間(例えば、ウェアラブル頭部デバイス400Aに対して固定される座標空間)から慣性座標空間(例えば、実環境に対して固定される座標空間)に変換することが必要になり得る。例えば、そのような変換は、ウェアラブル頭部デバイス400Aのディスプレイが、ディスプレイ上の固定位置および配向(例えば、ディスプレイの右下角における同一位置)ではなく仮想オブジェクトを実環境に対する予期される位置および配向に提示し(例えば、ウェアラブル頭部デバイスの位置および配向にかかわらず、前方に向いた実椅子に着座している仮想人物)、仮想オブジェクトが実環境内に存在する(かつ、例えば、ウェアラブル頭部デバイス400Aが偏移および回転するにつれて、実環境内に不自然に位置付けられて現れない)という錯覚を保存するために必要であり得る。いくつかの実施例では、座標空間間の補償変換が、座標系108に対するウェアラブル頭部デバイス400Aの変換を決定するために、SLAMおよび/またはビジュアルオドメトリプロシージャを使用して、深度カメラ444からの画像を処理することによって決定されることができる。図4に示される実施例では、深度カメラ444は、SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406に結合され、画像をブロック406に提供することができる。SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406実装は、本画像を処理し、次いで、頭部座標空間と別の座標空間(例えば、慣性座標空間)との間の変換を識別するために使用され得る、ユーザの頭部の位置および配向を決定するように構成される、プロセッサを含むことができる。同様に、いくつかの実施例では、ユーザの頭部姿勢および場所に関する情報の付加的源が、IMU409から取得される。IMU409からの情報は、SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406からの情報と統合され、改良された正確度および/またはユーザの頭部姿勢および位置の高速調節に関する情報をよりタイムリーに提供することができる。
【0057】
いくつかの実施例では、深度カメラ444は、ウェアラブル頭部デバイス400Aのプロセッサ内に実装され得る、手のジェスチャトラッカ411に、3D画像を供給することができる。手のジェスチャトラッカ411は、例えば、深度カメラ444から受信された3D画像を手のジェスチャを表す記憶されたパターンに合致させることによって、ユーザの手のジェスチャを識別することができる。ユーザの手のジェスチャを識別する他の好適な技法も、明白となるであろう。
【0058】
いくつかの実施例では、1つまたはそれを上回るプロセッサ416は、ウェアラブル頭部デバイスの6DOFヘッドギヤサブシステム404B、IMU409、SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406、深度カメラ444、および/または手のジェスチャトラッカ411からのデータを受信するように構成されてもよい。プロセッサ416はまた、制御信号を6DOFトーテムシステム404Aに送信し、そこから受信することができる。プロセッサ416は、ハンドヘルドコントローラ400Bがテザリングされない実施例等では、無線で、6DOFトーテムシステム404Aに結合されてもよい。プロセッサ416はさらに、オーディオ/視覚的コンテンツメモリ418、グラフィカル処理ユニット(GPU)420、および/またはデジタル信号プロセッサ(DSP)オーディオ空間化装置422等の付加的コンポーネントと通信してもよい。DSPオーディオ空間化装置422は、頭部関連伝達関数(HRTF)メモリ425に結合されてもよい。GPU420は、画像毎に変調された光424の左源に結合される、左チャネル出力と、画像毎に変調された光426の右源に結合される、右チャネル出力とを含むことができる。GPU420は、例えば、図2A-2Dに関して上記に説明されるように、立体視画像データを画像毎に変調された光424、426の源に出力することができる。DSPオーディオ空間化装置422は、オーディオを左スピーカ412および/または右スピーカ414に出力することができる。DSPオーディオ空間化装置422は、プロセッサ419から、ユーザから仮想音源(例えば、ハンドヘルドコントローラ320を介して、ユーザによって移動され得る)への方向ベクトルを示す入力を受信することができる。方向ベクトルに基づいて、DSPオーディオ空間化装置422は、対応するHRTFを決定することができる(例えば、HRTFにアクセスすることによって、または複数のHRTFを補間することによって)。DSPオーディオ空間化装置422は、次いで、決定されたHRTFを仮想オブジェクトによって生成された仮想音に対応するオーディオ信号等のオーディオ信号に適用することができる。これは、複合現実環境内の仮想音に対するユーザの相対的位置および配向を組み込むことによって、すなわち、その仮想音が実環境内の実音である場合に聞こえるであろうもののユーザの予期に合致する仮想音を提示することによって、仮想音の信憑性および現実性を向上させることができる。
【0059】
図4に示されるようないくつかの実施例では、プロセッサ416、GPU420、DSPオーディオ空間化装置422、HRTFメモリ425、およびオーディオ/視覚的コンテンツメモリ418のうちの1つまたはそれを上回るものは、補助ユニット400C(上記に説明される補助ユニット320に対応し得る)内に含まれてもよい。補助ユニット400Cは、バッテリ427を含み、そのコンポーネントを給電し、および/または電力をウェアラブル頭部デバイス400Aまたはハンドヘルドコントローラ400Bに供給してもよい。そのようなコンポーネントを、ユーザの腰部に搭載され得る、補助ユニット内に含むことは、ウェアラブル頭部デバイス400Aのサイズおよび重量を限定することができ、これは、ひいては、ユーザの頭部および頸部の疲労を低減させることができる。
【0060】
図4は、例示的複合現実システムの種々のコンポーネントに対応する要素を提示するが、これらのコンポーネントの種々の他の好適な配列も、当業者に明白となるであろう。例えば、補助ユニット400Cと関連付けられているような図4に提示される要素は、代わりに、ウェアラブル頭部デバイス400Aまたはハンドヘルドコントローラ400Bと関連付けられ得る。さらに、いくつかの複合現実システムは、ハンドヘルドコントローラ400Bまたは補助ユニット400Cを完全に無くしてもよい。そのような変更および修正は、開示される実施例の範囲内に含まれるものとして理解されるべきである。
【0061】
空間コンテンツ
【0062】
本開示は、MRE内で空間コンテンツを作成および視認することに関し、これは、空間命令およびガイド(「SIG」)を含むことができる。いくつかの実施形態によると、ユーザ(または1人を上回るユーザ)が、空間コンテンツをMRE内に「記録」することができ、これは、その中でイベントが記録された、物理的環境に持続的に結び付けられることができる。例えば、ある部屋内のあるユーザが、部屋を歩き回り、部屋内のオブジェクトについて話し、それを指差し、仮想上の絵をMRE内に描き得る。ユーザ(同一ユーザまたは異なるユーザのいずれか)が、次いで、MRE「記録」を再生し得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、(MRE記録再生の間)MRE記録が作成された同一部屋内に存在し得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、次いで、部屋を動き回り、オブジェクトについて解説し、それを指差し、仮想上の絵をMRE内に描く、仮想表現を鑑賞し得る。いくつかの実施形態では、仮想表現は、MRE記録を作成したユーザと同様に挙動することができる(例えば、仮想表現は、MRE記録を作成したユーザが物理的環境を動き回る様子と同様に物理的環境を動き回ることができる)。いくつかの実施形態では、空間コンテンツは、ユーザの移動を記録せずに、作成されることができる。例えば、空間コンテンツは、ユーザが記録されるためのアクションを物理的に実施することを要求せずに、少なくとも部分的に、コンピュータによってシミュレートされることができる。いくつかの実施形態では、空間コンテンツは、物理的環境との関連付けがない可能性がある。例えば、エンターテインメント目的のために意図される空間コンテンツは、任意の物理的環境内で再生されるように構成されることができる。いくつかの実施形態では、空間コンテンツは、種々の再生環境に適合可能であるように構成されることができる(例えば、空間エンターテインメントコンテンツは、ユーザの居間のサイズにスケーリングするように構成されることができる)。本明細書で使用されるように、「SIGイベント」は、空間場所において作成された、その空間場所に対して存続する(恒久的に、半恒久的に、または限定された時間量にわたって)、仮想コンテンツを指し得る。SIGイベントは、テキスト、画像、オーディオ、ビデオ、双方向コンテンツ、ウェブリンク、または任意の他の好適な情報を含むことができる。SIG記録は、1つまたはそれを上回る記録されたSIGイベントを備えることができる。
【0063】
SIGイベントをMRE内で記録および再生することは、例えば、教育またはエンターテインメント用途において有益であり得る。例えば、インストラクタは、ユーザが作業中であり得る物理的場所(例えば、倉庫内)において、安全手順(例えば、機械類を動作させるための適切な方法または個人的保護機器が保管される場所)についてSIGイベントを記録し得る。ユーザ(例えば、新入社員)が、次いで、関連する物理的場所(例えば、彼らが作業するであろう倉庫)内に存在し、MRE内でSIGイベントを視認することができる(例えば、新入社員は、インストラクタの仮想表現が適切な安全手順を教示するにつれて、物理的倉庫内で仮想表現に追従し得る)。いくつかの実施形態では、MRE内のSIGイベントは、他の仮想環境(例えば、ビデオを2D画面上で鑑賞する)よりユーザに魅力的であり得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、関連する物理的環境と同時に、仮想環境を視認する、またはそれと相互作用し(例えば、ユーザは、ユーザがSIGイベントが記録された物理的環境内に存在する間、SIGイベントを視認することができる)、より大きい関与感につながることができる。仮想環境を視認する他の方法(例えば、ビデオを2D画面上で鑑賞する)は、概して、ユーザが、同時に、ビデオ内に描写される物理的環境と相互作用することを可能にしない(例えば、ユーザが、ビデオが記録された場所と異なる場所からビデオを鑑賞しているため)。したがって、仮想環境がMRE内の物理的環境と複合することを可能にすることによって、仮想環境とのユーザの関与を増加させるためのシステムおよび方法を開発することが望ましくあり得る。
【0064】
図5は、SIGシステムの例示的使用のフローチャートを描写する。ステップ502では、SIG記録セッションが、初期化される(例えば、ユーザは、ユーザインターフェースと相互作用し、記録を開始する、または記録セッションのためのパラメータを設定することができる)。ステップ504では、1つまたはそれを上回るSIGイベントが、記録される。SIG記録は、ウェアラブル頭部デバイスの1つまたはそれを上回る上センサからのデータを組み込むことができ、これは、例えば、ユーザの手および頭部運動、オーディオ信号、眼移動、場所情報、バイタルサイン、または空間場所を含むことができる。ステップ506では、SIG再生セッションが、初期化される(例えば、ユーザは、再生するためのSIG記録を選択することができる)。ステップ508では、1つまたはそれを上回るSIGイベントが、SIG再生セッション内に表示される(例えば、ユーザによって選択されたSIG記録が、ユーザに再生されることができる)。いくつかの実施形態では、複数のユーザが、単一SIG再生セッションに参加することができる。プロセス500のステップ502、504、506、および508は、下記でさらに詳細に説明される。
【0065】
SIG記録の初期化
【0066】
図6は、SIG記録セッションが初期化される、ある実施形態を描写する。描写される実施形態では、ユーザ602は、複合現実システム603(複合現実システム112および200に対応し得る)を使用することができ、ユーザ602は、物理的環境604(実環境100に対応し得る)内に位置することができる。複合現実システム603は、ウェアラブル頭部デバイス(例えば、上記に説明されるウェアラブル頭部デバイス2102)、ハンドヘルドコントローラ(例えば、上記に説明されるハンドヘルドコントローラ300)、および/または補助ユニット(例えば、上記に説明される補助ユニット320)等の1つまたはそれを上回る複合現実デバイスを介して、実装されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザ602は、モバイルデバイス(例えば、携帯電話)を使用して、SIG記録セッションを初期化することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、仮想オブジェクトをユーザ602(仮想環境130に対応し得る)に表示することができる一方、同時に、ユーザ602が、物理的環境604を知覚することを可能にする。描写される実施形態では、複合現実システム603は、仮想メニュー606をユーザに表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、ユーザに仮想メニューを通して仮想メニューの背後の物理的環境が見え得るように、少なくとも部分的に、透明であることができる。いくつかの実施形態では、仮想メニュー(概して、仮想オブジェクト)は、透明ではなくてもよく、仮想メニュー(概して、仮想オブジェクト)が物理的環境の一部であるように現れるようなものであってもよい。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、概して、物理的環境に対して定位置に固定されることができる(例えば、仮想メニュー606は、テーブルの上方に固定され、ユーザが物理的環境内のそのエリアを見るときのみ知覚可能である)。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、座標系(座標系108に対応し得る)および原点(原点106に対応し得る)を使用して、仮想オブジェクトを物理的環境内に設置することができる。いくつかの実施形態では、座標系は、同一座標が両方の環境内の場所を識別するために使用され得るように、物理的環境および仮想環境の両方のための共有座標空間を定義し得る。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、概して、ユーザの視野に対して定位置に固定されることができる。例えば、仮想メニューは、概して、ユーザが見ている場所にかかわらず、仮想メニューが常時ユーザの視野の中心にあるように、ユーザの視野の中心に固定されることができる。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、概して、場所に固定されると、慣性を表示することができる。例えば、仮想メニューが、概して、ユーザの視野の中心に固定される場合、常時視野の中心にあるわけではないように、ユーザの視野の変化に追従し得る。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、次いで、いったん視野がある時間周期にわたって不変のままになると、視野の中心に戻ることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、仮想メニュー606は、1つまたはそれを上回るオプション(例えば、SIGイベントを記録する、SIG層をトグルする、またはSIGイベントを開始する)をユーザに表示することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、ユーザの眼移動を追跡することができ、ユーザは、特定のオプションを見ることによって、1つまたはそれを上回る表示されるオプション間で選択することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、複合現実システムの一部であり得る、ハンドヘルドコントローラ(例えば、ハンドヘルドコントローラコンポーネント300)の移動を追跡することができ、ユーザは、ハンドヘルドコントローラ(例えば、ハンドヘルドコントローラコンポーネント300)上のボタンを押下することによって、特定の選択を確認してもよい。しかしながら、他の好適な選択方法もまた、使用されてもよい(例えば、ハンドヘルドコントローラ上のボタンを使用して、オプションを選択および確認する)。いくつかの実施形態では、仮想メニュー606は、SIGイベントを記録するためのオプションを表示することができる。ユーザは、SIGイベントを記録するためのオプションを選択することができ、複合現実システムは、それに応答して、プロンプト(例えば、ボタンを押下して、記録を開始する)をユーザに表示することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、音声入力を使用して、入力を仮想メニューに提供することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、複合現実環境に物理的に存在しない、遠隔ユーザが、複合現実環境の場所にSIGイベントを記録またはアップロードする。すなわち、SIGイベントは、遠隔ユーザの物理的場所がいずれの場所にあっても、遠隔ユーザと関連付けられる仮想場所にアップロードされることができる。例えば、遠隔ユーザと関連付けられる場所は、複合現実環境を提示する遠隔ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス、コンピュータ、第2のウェアラブル頭部デバイス)のディスプレイ上の仮想場所であることができる。複合現実環境の提示は、複合現実環境における第1のウェアラブル頭部デバイスを使用して、捕捉(例えば、記録、ストリーミング)されてもよい。遠隔ユーザには、(例えば、第1のウェアラブル頭部デバイスによって捕捉された)複合現実環境が遠隔ユーザデバイスのディスプレイを通して見え得、ディスプレイ上の仮想場所は、複合現実環境のビューを共有する、第1のウェアラブル頭部デバイスの物理的場所に対応し得る。複合現実環境が見えることに加え、複合現実環境についての付加的情報が、表示されてもよい(例えば、環境のマップ、オプションのメニュー、第1のウェアラブル頭部デバイスの場所を示す、グリッド)。遠隔ユーザのデバイスから、遠隔ユーザは、対応する仮想場所を選択することによって、複合現実環境における物理的場所にSIGイベントを記録またはアップロードしてもよい。SIGイベントは、次いで、彼らが複合現実環境内に物理的に存在するか、または複合現実環境に遠隔でアクセスするかどうかにかかわらず、複合現実環境内において、複合現実環境の他のユーザによってアクセスされることができる。SIGイベントは、テキストファイル、オーディオファイル、ビデオファイル、URL、またはソーシャルメディアコンテンツ等の任意の好適なタイプのデータを備えることができる。SIGイベントはまた、コンピュータアプリケーションまたはスクリプト等の実行可能コンピュータコードを備えることができる。
【0069】
実施例として、第1のユーザは、第1のユーザに第2のユーザによって提供される視野が見え得るように、ウェアラブルデバイスにアクセスする、第2のユーザと遠隔通信してもよい。例えば、第1のユーザは、複合現実環境の第2のユーザのビューに遠隔でアクセスしてもよい。第2のユーザのウェアラブルデバイスは、第1のユーザに、その楽器のコレクションを示してもよい。第1のユーザは、SIGイベントが複合現実環境内の楽器の物理的場所と関連付けられる状態になるように、そのデバイスのディスプレイ上の楽器の場所にSIGイベント(例えば、本実施例では、楽器と関連付けられるコンテンツ)をアップロードまたは記録してもよい。第2のユーザは、物理的場所において、SIGイベントにアクセスすることができる。後の時間において、楽器の場所における第3のユーザが、第1のユーザによって記録またはアップロードされたSIGイベントにアクセスしてもよい。第3のユーザは、楽器の物理的場所に存在してもよい、または第3のユーザは、楽器の場所に仮想的に存在する、遠隔ユーザであってもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、仮想場所におけるユーザ(例えば、複合現実環境に物理的に存在しない、遠隔ユーザ)は、ウェアラブル頭部デバイスからの複合現実環境の提示を伴わずに、SIGイベントを記録またはアップロードする。例えば、ユーザと関連付けられる場所は、複合現実環境のマップ上の仮想場所であって、複合現実環境のマップに基づいて、ユーザは、複合現実環境の場所にSIGイベントを記録またはアップロードする。別の実施例として、ユーザは、SIGイベントを記録またはアップロードするための複合現実環境内の座標を定義してもよい。
【0071】
図7は、ユーザがSIGイベントを特定の層上に記録するように選定し得る、ある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、仮想メニュー702をユーザに提示する。いくつかの実施形態では、仮想メニュー702は、ユーザがSIGイベントを記録するためのオプションを選択した後、提示されることができる。仮想メニュー702は、SIGイベントを記録するための1つまたはそれを上回る層に対応する、1つまたはそれを上回るオプション704を表示することができる。層は、複数のSIGイベントを配列するための編成ツールとしての役割を果たすことができる。例えば、層は、情報のグループ(例えば、SIGイベントまたはSIG記録)を選択的に示すまたは隠す、フィルタとして作用することができる。いくつかの実施形態では、異なる層は、異なる教育志向材料に対応し得る。例えば、「発見」層は、寮の建物内の特徴についてのSIGイベントを含むことができる。「発見」層内のSIGイベントは、ユーザに、洗濯屋またはコンピュータラボがある場所、適切な台所でのエチケット、またはキャンパスの無線ネットワークに接続する方法を教示し得る。別の実施例では、「キャンパスツアー」層は、キャンパス内の建物についてのSIGイベントを含むことができる。1つのSIGイベントは、入学事務局の案内専用であってもよく、別のSIGイベントは、工学部の建物内の教室の案内専用であってもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、記録するための事前に定義された層のセット(例えば、1つまたはそれを上回る層)から選定することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、提示される層のリストに層を追加またはそこから削除することができる。いくつかの実施形態では、SIGイベントは、コンテキスト情報に基づいて、層に自動的に割り当てられることができる。
【0072】
層が、説明されたが、また、SIGイベント(および他の空間コンテンツ)は、他の好適な手段によってフィルタリングされ得ることも検討される。例えば、SIGイベントは、関連付けられるキーワードによってフィルタリングされることができる。いくつかの実施形態では、SIGイベントは、より粒度が細かくフィルタリングされることができる。例えば、SIGイベントの具体的要素は、フィルタ(例えば、層または1つまたはそれを上回るキーワード)と関連付けられることができる。いくつかの実施形態では、フィルタをトグルすることは、SIGイベントの1つまたはそれを上回る関連付けられる要素をトグルすることができ、いくつかの実施形態では、フィルタをオフにトグルすることは、SIGイベントの関連付けられない要素に影響を及ぼさないであろう。例えば、第1の層と関連付けられる仮想棒グラフが、表示されることができ、チャート値記述子が、第2の層と関連付けられることができる。チャート値記述子は、加えて、関連付けられる層がオンまたはオフにトグルされるかどうかに応じて、仮想棒グラフにわたってオーバーレイされる、またはされないことができる。フィルタはまた、ユーザによって、ユーザが視認することを所望するコンテンツを選択するために使用されることができる。例えば、ユーザは、異なる言語フィルタまたはジャンルフィルタ間でトグルすることができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、ユーザの空間コンテンツ(例えば、子供のために好適ではないコンテンツ)へのアクセスを制限するために使用されることができる。例えば、管理者は、具体的従業員のみが、具体的フィルタと関連付けられるコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、フィルタは、ソーシャルメディアコンテンツ(例えば、グループ、友人等)と関連付けられることができる。
【0073】
SIGイベント記録
【0074】
いくつかの実施形態では、いったんユーザが、記録するための1つまたはそれを上回る層を選択すると、ユーザは、図8に示されるように、SIGイベントの記録を開始することができる。図8は、物理的環境804(実環境100に対応し得る)内に位置しながら、複合現実システム803を使用する、ユーザ802を描写する。いくつかの実施形態では、いったんユーザが、SIGイベントの記録を開始すると、SIGイベントと関連付けられる仮想オブジェクトが、生成されることができる(仮想環境130に対応し得る)。いくつかの実施形態では、仮想マーカ806が、ユーザが物理的環境内で位置する場所に設置されることができる(例えば、座標系108を使用して)。仮想オブジェクト(例えば、仮想マーカ806)は、概して、物理的環境に対して定位置に固定されることができる。例えば、仮想マーカ806は、物理的環境804内の棚807のセットの隣に設置されることができる。複合現実システムを使用する、ユーザには、次いで、ユーザが棚807を伴うエリアを見るとき、棚807の近くの仮想マーカ806が見え得る。いくつかの実施形態では、仮想オブジェクトは、図1A-1Cに関して本明細書に説明されるように、持続的座標系(座標系108に対応し得る)を使用して、物理的環境に対する場所に存続し得る。いくつかの実施形態では、物理的環境のために使用される座標系は、座標が物理的環境および仮想環境の両方における同一場所について説明され得るように、仮想環境のために使用される座標系と同一であることができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、ユーザは、SIGイベントを記録しながら、仮想マーキング808を作成することができる。いくつかの実施形態では、仮想マーキング808の作成(例えば、仮想マーキング808を作成しながらのユーザの移動)は、記録されてもよい。図9は、仮想マーキング902を作成する、ユーザの実施例を描写する。いくつかの実施形態では、ユーザは、任意の好適な手段(例えば、ハンドヘルドコントローラ904上のボタンを押下する、または仮想ユーザインターフェースを介して、機能を選択する、または、単に、ハンドヘルドコントローラを使用せずに、ユーザの手を用いて、描画する)を介して、SIGシステムのマーカ機能をアクティブ化することができる。いくつかの実施形態では、マーカ機能が、アクティブになると、ユーザは、ハンドヘルドコントローラ904(ハンドヘルドコントローラ300に対応し得る)を使用して、仮想マーキング902を作成することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、(例えば、図3Aに関して)本明細書に説明されるシステムおよび方法を通して、ハンドヘルドコントローラ904の移動を通したユーザの手の移動を追跡することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、ハンドヘルドコントローラ904上のボタンを長押し、仮想マーカ906を「書き込む」ことができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカ906は、記録セッションの間、表示され、ハンドヘルドコントローラがユーザの視野の中に入ると、ハンドヘルドコントローラ904上にオーバーレイされることができる。いくつかの実施形態では、仮想コントローラおよび/または手が、記録セッションの間、表示され(例えば、仮想マーカが関わらないとき)、ハンドヘルドコントローラがユーザの視野の中に入ると、ハンドヘルドコントローラ上にオーバーレイされることができる。いくつかの実施形態では、マーカ機能が、アクティブになると、ユーザは、その手を使用して、仮想マーキング902を作成することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、種々のセンサ(例えば、深度センサ、RGBカメラ、他の光学センサ、または運動センサ)を通して、ユーザの手の移動を追跡することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザの手を用いて指差すことによって、マーカ機能をアクティブ化することができる。仮想マーカは、表示され、随意に、手が、ユーザの視野内にあって、マーカ機能がアクティブであることを示すとき、ユーザの手上にオーバーレイされることができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、仮想マーキング902は、ユーザがハンドヘルドコントローラ904を用いて「書き込んでいる」ように、ハンドヘルドコントローラ904の移動に追従するであろう。いくつかの実施形態では、仮想マーキングは、ユーザが仮想マーキングを作成後、視覚的に存続することができる。いくつかの実施形態では、仮想マーキングは、ユーザがマーキングを作成後、閾値時間量にわたってのみ、SIGイベント内に視覚的に存続することができる。仮想マーキングおよびその関連する視覚的持続は、SIG再生セッションが、再開される、または異なるユーザのために開始される場合、仮想マーキングが、再び現れ、閾値時間量にわたって、再び存続し得るように、特定のSIG再生セッションと関連付けられることができる。いくつかの実施形態では、閾値時間量を上回って以前に作成された仮想マーキングは、ユーザのビューからフェーディングし得る。また、仮想マーキングは、仮想マーキングの閾値長(例えば、仮想マーキングは、2フィートの閾値長を有することができる)に基づいて、フェーディングし得ることも検討される。いくつかの実施形態では、仮想マーキングは、概して、物理的環境内の位置に対して固定されることができる。
【0077】
図8に戻って参照すると、いくつかの実施形態では、物理的環境の周囲の仮想軌跡810が、SIG記録内に記録されることができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、ウェアラブル頭部デバイス、ハンドヘルドコントローラ、または他の好適な手段(例えば、両方の組み合わせ)を通して、移動を追跡し、物理的環境を通したユーザの移動を決定することができる。他のセンサも同様に、使用されることができる(例えば、物理的環境内のセンサ)。いくつかの実施形態では、ユーザの頭部の移動および方向が、SIG記録内に記録されることができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、図2A-2Dに関して本明細書に説明されるシステムおよび方法を使用して、ユーザの頭部の移動およびユーザが面している方向を追跡することが可能なウェアラブル頭部デバイスを含むことができる。他のセンサも同様に、使用されることができる(例えば、物理的環境内のセンサ)。いくつかの実施形態では、オーディオ信号(例えば、ユーザの発話)が、SIG記録内に記録されることができる。例えば、複合現実システムは、マイクロホンを含むことができ、これは、複合現実システムのウェアラブル頭部デバイスの中に構築されてもよい。他のマイクロホンも同様に、使用されることができる(例えば、部屋内に固定されたマイクロホン)。いくつかの実施形態では、仮想オーディオマーカ812が、SIG記録内に設置されることができる。仮想オーディオマーカ812は、オーディオ記録に対応し得、概して、物理的環境に対して定位置に固定されることができる。いくつかの実施形態では、ビデオ記録が、SIG記録内に含まれることができる。例えば、複合現実システム112または200上(または複合現実システムの外部)に位置する1つまたはそれを上回るカメラが、SIGセッションの間、ビデオを記録することができる。いくつかの実施形態では、記録されたビデオは、複合現実システムを装着しているユーザの視点からのものであることができる(すなわち、カメラは、ユーザに見える内容を記録する)。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、拡張ビデオを記録することができ、拡張ビデオは、物理的環境およびオーバーレイされた仮想環境の両方を記録する。いくつかの実施形態では、拡張ビデオは、ユーザが複合現実環境内で体験する内容を記録することができる。いくつかの実施形態では、SIG記録セッション内に記録されるビデオは、関連付けられる仮想ビデオマーカを有することができ、これは、SIG記録内に設置されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、関連付けられる仮想マーカに接近することによって、ビデオ記録をアクティブ化することができる。いくつかの実施形態では、記録されたビデオは、ユーザについてのもの(例えば、顔の表情を含む、ユーザの顔、ジェスチャを含む、ユーザの身体等)であってもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、ユーザは、SIG記録セッションを終了することができる(例えば、ハンドヘルドコントローラ上のボタンを押下することによって)。いくつかの実施形態では、SIG記録セッションを終了させることは、複合現実システムに、仮想メニューを表示するようにプロンプトすることができる。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、記録されたSIGイベントの長さを示すことができる。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、SIG記録を公開またはSIG記録を削除するためのオプションを提示することができる。いくつかの実施形態では、仮想メニューは、記録されたSIGイベントをプレビューするためのオプションを提示することができる。いくつかの実施形態では、プレビューオプションは、ユーザが、他のユーザ(例えば、SIGイベントを作成していないユーザ)がSIG記録を体験し得る同一方法において、記録されたSIGイベントを鑑賞することを可能にすることができる。1つまたはそれを上回るSIGイベントを備える、SIG記録は、1つまたはそれを上回る仮想オブジェクト、記録、点、および/またはマーカを含むことができる。例えば、単一SIGイベントは、1つまたはそれを上回る仮想マーキング、オーディオ記録、および/またはビデオ記録を含むことができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、仮想マーカ1006は、図10に示されるように、ユーザが記録されたSIGイベントを公開した後、作成されることができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカ1006は、概して、物理的環境804に対して定位置に固定されることができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカ1006は、ユーザが対応するSIGイベントの記録を開始した場所に位置することができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカ1006は、記録されたSIGイベントの長さおよび対応する層情報を表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカ1006は、記録されたSIGイベントと関連付けられる層に従って、色分けされることができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカは、関連付けられるコンテキストまたはフィルタを反映させることができる。例えば、ビデオ層と関連付けられるSIGイベントに対応する、仮想マーカは、遠隔コントローラであり得る。別の実施例では、ウィザード層と関連付けられるSIGイベントに対応する、仮想マーカは、ワンドであり得る。
【0080】
SIG再生の初期化
【0081】
いくつかの実施形態では、ユーザは、記録されたSIGイベントが公開された後、通知を受信することができる(例えば、モバイルデバイス上で)。いくつかの実施形態では、通知は、記録されたSIGイベントを公開したユーザに関する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、通知は、SIGイベントが記録された層に関する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、通知は、SIGイベントが生じた場所に関する情報(例えば、GPS座標、方向)を含むことができる。いくつかの実施形態では、通知は、SIGイベントが記録されたときに関する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、通知を受信し、仮想散歩ルートを新しく記録されたSIGイベントに表示することができる。いくつかの実施形態では、具体的エリア内のユーザのみが、記録されたSIGイベントの通知を受信してもよい(例えば、記録されたSIGイベントの場所の閾値半径内のユーザ)。
【0082】
図11は、モバイルデバイス1102上で起動する例示的アプリケーションを描写する。いくつかの実施形態では、公開されたSIGイベントについての通知を選択することは、アプリケーション(例えば、図11に描写されるアプリケーション)を開くことができる。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、マップをマーカ1104とともに表示することができる。マーカ1104は、記録されたSIGイベントに対応し得る。いくつかの実施形態では、マーカ1104は、記録されたSIGイベントが再生され得る(例えば、SIGイベント記録が開始された)場所に設置されることができる。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、1つまたはそれを上回る層と関連付けられる、マーカを表示することができる。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、1つまたはそれを上回る層をオンまたはオフにトグルするためのオプション1106を提示することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスが、複合現実システムに結合されることができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、複合現実システムが、1つまたはそれを上回るカメラを用いて、走査し、モバイルデバイスとペアリングし得る、走査可能コード(例えば、バーコードまたはQRコード(登録商標))を提示することができる。しかしながら、有線方法(例えば、モバイルデバイスを複合現実システムに接続するケーブルを介して)または無線方法(例えば、Bluetooth(登録商標)または近距離通信を介して)のような他の結合機構もまた、想定される。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス(または他の好適なコンピューティングデバイス)は、SIGイベントと関連付けられる、メタデータを編集することができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス(または他の好適なコンピューティングデバイス)は、SIGイベントと別のSIGイベントを関連付けることができる。例えば、SIGイベントは、前のSIGイベントが完了後、順次再生するために、リンクされることができる。SIGイベントはまた、ツリー構造のような他の構造内でリンクされることができる(例えば、単一SIG開始点は、異なるSIGイベント終了を伴って終了することができる)。
【0084】
いくつかの実施形態では、ユーザは、モバイルデバイス1102上に表示されるマーカ1104に対応する、物理的場所に進行することができる。図12は、複合現実システムを装着しているユーザが物理的場所1204(物理的場所804に対応し得る)内に存在する、ある実施形態を描写する。複合現実システムは、1つまたはそれを上回る仮想マーカ1202を表示することができる。いくつかの実施形態では、ユーザが、仮想マーカの場所に物理的に接近するにつれて、仮想マーカは、仮想マーカに対応する情報(例えば、対応するSIG記録の記録長または対応するSIG記録についての層情報)を表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカは、ユーザの眼移動に従って、仮想マーカに対応する情報を表示することができる(例えば、仮想マーカは、ユーザが仮想マーカを見ているときのみ、付加的情報を表示してもよい)。
【0085】
いくつかの実施形態では、仮想マーカは、ユーザがSIG記録を作成した、物理的場所に対応し得る。いくつかの実施形態では、仮想マーカは、記録場所以外の場所に設置されることができる(例えば、物理的場所と関連付けられない、シミュレートされた空間コンテンツのための仮想マーカが、任意の場所に設置されることができる)。いくつかの実施形態では、仮想マーカは、仮想環境内に設置されることができる。例えば、仮想環境は、小型遊園地を含むことができ、これは、ユーザの居間内に適合するようなサイズにされることができる。空間コンテンツに対応する仮想マーカは、仮想環境内(例えば、遊園地内)に設置されることができる。ユーザは、仮想環境内の仮想マーカに接近することによって、仮想マーカをアクティブ化することができる。
【0086】
SIG再生
【0087】
図13は、ユーザがSIG記録の再生を開始した、ある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、ユーザは、仮想マーカに接近し、次いで、好適な手段(例えば、ハンドヘルドコントローラ上のボタンを押下する、音声入力を使用する)を介して、再生オプションを選択することによって、SIG記録の再生を開始することができる。いくつかの実施形態では、いったんユーザが、SIG再生セッションを開始すると、選択されたSIGイベントに対応しない、全ての仮想マーカは、消失することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、仮想表現1304を表示することができる。仮想表現は、SIGイベントを記録したユーザの表現であることができ、SIG記録セッションの間のユーザの追跡された移動に基づくことができる。いくつかの実施形態では、仮想手1306もまた、仮想表現の一部として表示されることができる。いくつかの実施形態では、仮想手は、SIGイベントを記録したユーザによって動作される、ハンドヘルドコントローラに基づくことができ、仮想手は、ハンドヘルドコントローラの追跡された移動に基づくことができる。いくつかの実施形態では、仮想手は、SIGイベントを記録したユーザの1つまたはそれを上回る手に基づくことができ、仮想手は、SIGイベントを記録したユーザの1つまたはそれを上回る手の追跡された移動に基づくことができる。いくつかの実施形態では、SIG再生セッションは、ビデオ記録が生じた物理的環境にわたってオーバーレイされ得る、ビデオ記録として機能することができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、複合現実システムは、物理的場所1310(物理的場所1204に対応し得る)を動き回る、仮想表現を表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想表現は、SIGイベントを記録したユーザの移動を模倣することができる。例えば、複合現実ヘッドセットは、記録しているユーザの頭部、手、および/または他の身体部分の位置および配向を追跡することができる。記録しているユーザが、物理的場所を動き回り、周囲を見回すにつれて、記録しているユーザとほぼ類似様式において、動き回り、見回す、仮想表現が、作成されることができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、記録しているユーザが、記録セッションの間、仮想マーキングを作成したものとほぼ類似様式において、仮想マーキング1302を作成する、仮想表現1304を表示することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、仮想軌跡1308を表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想軌跡は、仮想表現の前の場所を示す。いくつかの実施形態では、仮想軌跡は、SIG再生セッションの間、物理的場所の周囲の仮想表現に追従することを促進することができる。いくつかの実施形態では、SIG再生セッションは、ユーザと仮想コンテンツとの間の距離がカスタマイズ可能な閾値を上回る場合、一時停止することができる。閾値は、静的(例えば、フィート単位の設定距離)または動的(例えば、仮想オブジェクトのサイズに伴って変動する)のいずれかであることができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、仮想マーカは、ユーザがその仮想マーカと関連付けられるSIG記録を再生した場合、1つまたはそれを上回る完了インジケーションを表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカは、ユーザがSIG再生セッションを部分的にのみ完了したかどうかを示すことができる。いくつかの実施形態では、仮想マーカは、ユーザがSIG再生セッションを開始しなかったかどうかを示すことができる。
【0090】
図14は、複数のユーザが単一SIG再生セッションに参加し得る、ある実施形態を描写する。描写される実施形態では、ユーザ1402が、仮想マーカ1406に接近する。描写される実施形態では、ユーザ1404は、仮想マーカ1406に対応する、SIG再生セッションをすでに開始している。描写される実施形態では、両ユーザ1402および1404が、複合現実システムを使用することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ1402が仮想マーカ1406に接近するにつれて、別のユーザが、その仮想マーカに対応する再生セッションをすでに開始しているとき、仮想マーカ1406は、ユーザ1402に、仮想メニュー1408を表示することができる。いくつかの実施形態では、仮想メニュー1408は、既存のセッションに参加するためのオプションまたは新しいセッションを開始するためのオプションを含むことができる。いくつかの実施形態では、仮想メニュー1408は、既存の再生セッションの残り時間または経過時間を表示することができる。いくつかの実施形態では、新しいセッションを開始するためのオプションを選択することは、別のユーザと同期されない、別個のSIG再生セッションを開始することができる。いくつかの実施形態では、新しいセッションを開始するためのオプションを選択することは、記録されたSIGイベントの開始からSIG再生セッションを開始するであろう。仮想マーカは、仮想マーカの提示の側面を決定する、パラメータ等の1つまたはそれを上回るディスプレイパラメータと関連付けられることができる。一実施例として、ディスプレイパラメータは、仮想マーカがユーザの視軸に対してある配向で提示されることを規定することができる。
【0091】
図15は、ユーザが既存のSIG再生セッションに参加することを選択した、ある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、SIG再生セッションと別のSIG再生セッションを同期させることができる。例えば、ユーザ1502が、ユーザ1504によってすでに開始された既存のSIG再生セッションに参加することを選択する場合、ユーザ1502の複合現実システムは、ユーザ1502のSIG再生セッションが、SIG記録の開始の代わりに、ユーザ1504のSIG再生セッションの現在の時間から開始し得るように、SIG再生セッションを開始することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ1502および1504は、同期された様式において、仮想マーキング1508を移動および作成する、仮想表現1506を視認することができる。いくつかの実施形態では、同期される再生セッションは、同期されるSIG再生の個々のユーザの目線を考慮することができる。例えば、各ユーザに表示される仮想表現が相互に時間同期される場合でも、仮想表現の左に立っているユーザには、仮想表現の左側が見え得、仮想表現の右側に立っているユーザには、仮想表現の右側が見え得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、同期されるSIG再生セッションは、グループアクティビティを促進することができる。例えば、新しく雇用された従業員のグループは、各従業員が同一SIG再生セッションに参加する場合、訓練セッションをともに受けることができる。いくつかの実施形態では、ユーザが同一SIG再生セッションを同時に体験し、ユーザ間の相互作用を促進することが有益であり得る(例えば、ユーザは、彼らがそれを鑑賞する際、訓練資料について相互に話し合うことができる)。
【0093】
SIGネットワーク
【0094】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、1つまたはそれを上回るモバイルデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、ネットワークは、1つまたはそれを上回るモバイルデバイスを1つまたはそれを上回るグループに編成することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、1つまたはそれを上回るグループ内のモバイルデバイスが通知を受信するが、1つまたはそれを上回るグループ外のモバイルデバイスが受信しないように、SIG記録を1つまたはそれを上回るグループに公開するように選定することができる。いくつかの実施形態では、SIG記録が公開された1つまたはそれを上回るグループ内のモバイルデバイスのみが、SIG記録を視認することができる。いくつかの実施形態では、グループは、デバイスではなく、ユーザに基づくことができる(例えば、認可されるユーザは、ユーザのデバイスのいずれか上でSIG記録を視認することができる)。いくつかの実施形態では、ソーシャルメディア特徴が、統合されることができる。例えば、SIG記録は、直接、ソーシャルメディアウェブサイトに公開されることができる。別の実施例では、ソーシャルメディアグループ(例えば、友人)が、例えば、APIを使用して、ソーシャルメディアウェブサイトから継承されることができる。SIG記録は、次いで、特定のソーシャルメディアグループに公開されることができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、空間コンテンツは、異なるプラットフォームを横断して共有されることができる。例えば、複合現実システム上に作成された空間コンテンツは、非複合現実コンピュータシステムに共有されることができる。いくつかの実施形態では、空間コンテンツは、物理的環境に基づいて、仮想環境を生成し、仮想コンテンツをその仮想環境に追加することができる。そのようにすることの利点は、空間コンテンツのための聴衆を複合現実システムへのアクセスを有していない場合があるユーザに拡張させることを含む。ユーザは、空間コンテンツを、例えば、2D画面上で視認し得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、空間コンテンツは、複合現実システム上に記憶されることができる。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、サーバと通信し、SIG記録をサーバに転送することができる。いくつかの実施形態では、SIG記録は、複合現実システムとサーバとの間の中間体としてのモバイルデバイス上に記憶されることができる(例えば、複合現実システムは、SIG記録をモバイルデバイスに転送し、これは、次いで、SIG記録をサーバに転送する)。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、SIG記録が最初にモバイルデバイス上に記憶されるように、SIG記録セッションの間、モバイルデバイスと通信する。いくつかの実施形態では、複合現実システムは、SIG記録が最初にサーバ上に記憶されるように、SIG記録セッションの間、サーバと通信する。いくつかの実施形態では、サーバは、SIG記録をSIG再生セッションにおいて使用するために、モバイルデバイスに提供することができる。いくつかの実施形態では、サーバは、SIG記録をSIG再生セッションにおいて使用するために、複合現実システムに提供することができる。また、他のネットワークトポロジ(例えば、複合現実デバイスのピアツーピアネットワーキングまたはアドホックネットワーク)も同様に使用され得ることが検討される。
【0097】
SIG記録のための場所の決定
【0098】
図16は、SIG記録のための場所を決定するための例示的プロセス1600を図示する。ステップ1602では、SIG記録のための初期場所が、推定されることができる。初期推定は、ユーザがSIGイベントを記録する間、取得されることができる。例えば、複合現実システム603を使用する、ユーザは、SIGイベントを記録することができ、記録の間、複合現実システム603は、SIGイベントに関する初期場所を推定することができる。複合現実システム603は、任意の好適な方法を使用して、初期場所を推定することができる。複合現実システム603がGPSセンサを装備する場合等のいくつかの実施形態では、初期場所は、複合現実システム603のGPS座標に基づいて、識別されることができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、複合現実環境に物理的に存在しない、遠隔ユーザは、複合現実環境の場所にSIGイベントを記録またはアップロードする。すなわち、SIGイベントは、本明細書に説明されるように、遠隔ユーザの物理的場所がいずれの場所であっても、遠隔ユーザと関連付けられる仮想場所にアップロードされることができる。
【0100】
複合現実システム603がGPS機能性を欠いている場合等のいくつかの実施形態では、SIGイベントを位置特定する他の方法が、使用されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、無線アクセスポイントのための既知の場所を使用して、例えば、受信された信号強度インジケーション、シグネチャ、到着角、および/または飛行時間技法を使用して、場所を識別することができる(例えば、三角測量を介して)。いくつかの実施形態では、複合現実システム603に対するSIGイベントの位置は、既知である、または決定されてもよい。無線アクセスポイントのための場所は、例えば、GPSを使用して、デバイスの場所を決定しながら、無線アクセスポイントを検出し得る、デバイスを使用して、無線アクセスポイントのインストール時に決定されることができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、複合現実システム603と通信する、携帯電話等のデバイスであってもよい。場所は、次いで、無線アクセスポイントと関連付けられることができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、SIGイベントに関する初期場所を推定するために、直接、デバイスの近隣からのGPS信号を使用することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、セルラー基地局に関する既知の場所を使用して、場所を識別することができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603は、5G基地局に関する既知の場所を使用して、場所を識別することができる。例えば、5G基地局は、既知の場所を有することができ、複合現実システム603の場所は、5G基地局に対して決定されることができる(例えば、ビーム形成を通して、5G基地局から複合現実システム603までのベクトルを決定することによって)。
【0101】
いくつかの実施形態では、場所は、例えば、既知の場所を伴う「目印」オブジェクトのオブジェクト認識を使用して、視覚的に推定されることができる。例えば、SIGイベントを記録しながら、複合現実システム603は、関連付けられる場所情報(事前に決定されていてもよい)を有する、1つまたはそれを上回る部屋を認識することができる。複合現実システム603は、1つまたはそれを上回る認識されるオブジェクト(例えば、テーブル、椅子、角等)の関連付けられる場所情報を使用して、SIG記録に関する初期場所推定を決定することができる。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、オブジェクトに関する場所情報がタグに内蔵されるように、タグ付けされることができる(例えば、QRコード(登録商標)またはバーコードを用いて)。タグ、したがって、オブジェクトに関する内蔵場所情報は、複合現実システム603のカメラを用いて、検出されることができる。
【0102】
SIG記録に関する初期場所を推定するための他の方法もまた、使用されることができる。いくつかの実施形態では、複合現実システム603と通信する異なるデバイスが、SIG記録に関する初期場所を推定するために使用されることができる。例えば、複合現実システム603と通信するモバイルデバイスが、無線アクセスポイント、GPS信号、セルラー基地局、5G基地局、および/または認識されるオブジェクトを使用して、その場所を推定することができる。モバイルデバイスの場所は、次いで、SIG記録と関連付けられることができる。モバイルデバイスが、複合現実システム603の近傍に位置する(例えば、複合現実システム603のユーザが、モバイルデバイスを搬送する)場合、モバイルデバイスの場所は、直接、SIG記録と関連付けられることができる。モバイルデバイスが、複合現実システム603から離れて位置する場合、その場所は、単独で、または他の情報(例えば、無線アクセスポイント、GPS、セルラー基地局、5G基地局、および/または認識されるオブジェクト)とともに使用され、SIG記録の初期場所を推定することができる。いくつかの実施形態では、SIG記録に関して推定される場所は、位置データ(例えば、経度および緯度座標)および正確度推定値を含むことができる。正確度推定値は、例えば、ある信頼度を伴ってある場所を含有することが推定される半径を含むことができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスに対する複合現実システム603の位置は、既知である、または決定されてもよい。
【0103】
図16に示される例示的プロセスのステップ1604では、SIG記録が、アクセスされることができる。例えば、ユーザが、モバイルデバイスまたは複合現実システムを使用して、SIG記録を再生することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、SIG記録にアクセスするようにプロンプトされることができる、またはSIG記録は、自動的に再生を開始してもよい。例えば、ユーザが、関連付けられるSIG記録を有する場所の近くを歩き得る。ユーザは、SIG記録がユーザの場所またはその近くに存在することを通知されてもよく(例えば、ユーザのモバイルデバイスまたは複合現実システムを通して)、ユーザは、SIG記録を視認するようにプロンプトされてもよい、またはSIG記録は、自動的に再生を開始してもよい。いくつかの実施形態では、関連付けられる場所を伴うSIG記録は、ユーザが関連付けられる場所またはその近くに(例えば、関連付けられる場所のある半径内)に存在する場合、ユーザのデバイス上にロード(例えば、プッシュ)されることができる(例えば、遠隔サーバから)。
【0104】
いくつかの実施形態では、SIG記録の関連付けられる場所は、ステップ1602において決定された、推定される初期場所であることができる。ステップ1606では、モバイルデバイスが、限定ではないが、無線アクセスポイント、GPS信号、セルラー基地局、5G基地局、および/または認識されるオブジェクトを使用した三角測量を含む、任意の好適な方法を使用して、その独自の場所を推定することができる(例えば、再生セッションの間)。同様に、複合現実システム603もまた、SIG記録を再生するために使用されることができ、複合現実システム603は、任意の好適な手段を使用して、その場所を推定することができる。新しい場所推定値および新しい場所推定値と関連付けられる新しい正確度推定値は、モバイルデバイス、複合現実システム、および/またモバイルデバイスまたは複合現実システムに通信可能に結合されるサーバ上に記憶されることができる。
【0105】
ステップ1608では、SIG記録の場所は、更新されることができる。いくつかの実施形態では、ステップ1606において決定された新しい場所推定値は、ステップ1602において決定された初期場所推定値より正確であることができる。例えば、ステップ1602において決定された初期場所は、無線アクセスポイントからの三角測量を使用して推定されることができ、これは、不良正確度(例えば、場所内で確信的である大半径)を伴う、場所推定値を生産し得る。モバイルデバイスは、より正確な場所方法を使用する(例えば、GPS信号を使用して)ことによって、ステップ1606において、より正確な場所推定値を生産することができる。いくつかの実施形態では、SIG記録と関連付けられる場所は、より正確な場所に更新されることができる。例えば、ステップ1608では、決定が、2つまたはそれを上回る場所推定値の正確度に関して行われることができる(例えば、最小信頼度半径を有する場所推定値を識別する)。最高正確度を伴う場所推定値が、SIG記録と関連付けられることができ、SIG記録を共有するために使用されることができる。例えば、最高正確度を伴う場所推定値は、ユーザが最高正確度を伴う推定値の場所の近くを歩くとき、ユーザに通知するために使用されることができる。最高正確度を伴う場所推定値はまた、ユーザがSIG記録をナビゲートし得るように、SIG記録をマップ上にマークするために使用されることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、ステップ1602または1606において決定された1つまたはそれを上回る場所推定値は、組み合わせられ、SIG記録の場所を更新することができる。例えば、1つまたはそれを上回る場所推定値は、平均され、組み合わせられた場所推定値を形成することができ、組み合わせられた場所推定値は、SIG記録を共有するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る場所推定値は、加重され、組み合わせられた場所推定値を形成することができる。いくつかの実施形態では、より高い推定される正確度を伴う場所推定値は、より低い推定される正確度を伴う場所推定値より重く加重されることができる。いくつかの実施形態では、時間的により新しい、場所推定値は、時間的により古い、場所推定値より重く加重されることができる。
【0107】
いくつかの実施形態では、ステップ1604、1606、および1608は、SIG記録がアクセスされる度に、実施されることができる。例えば、モバイルデバイスまたは複合現実システムがSIG記録を再生する度に、背景プロセスは、再生セッションの間、モバイルデバイスまたは複合現実システムに関する場所を推定することができる。場所推定値は、次いで、モバイルデバイス、複合現実システム、および/またはモバイルデバイスまたは複合現実システムに通信可能に結合される、サーバに保存されることができる。SIG記録と関連付けられる場所は、受信された新しい場所推定値に基づいて、更新されることができる(例えば、最高正確度を伴う場所推定値を選択することによって、または新しい場所推定値に基づいて、新しい加重平均を計算することによって)。
【0108】
上記に説明されるシステムおよび方法に関して、本システムおよび方法の要素は、必要に応じて、1つまたはそれを上回るコンピュータプロセッサ(例えば、CPUまたはDSP)によって実装されることができる。本開示は、これらの要素を実装するために使用される、コンピュータプロセッサを含む、コンピュータハードウェアの任意の特定の構成に限定されない。ある場合には、複数のコンピュータシステムが、上記に説明されるシステムおよび方法を実装するために採用されることができる。例えば、第1のコンピュータプロセッサ(例えば、1つまたはそれを上回るマイクロホンに結合される、ウェアラブルデバイスのプロセッサ)が、入力マイクロホン信号を受信し、それらの信号の初期処理(例えば、上記に説明されるような信号調整および/またはセグメント化)を実施するために利用されることができる。第2の(およびおそらく、より算出上強力な)プロセッサが、次いで、それらの信号の発話セグメントと関連付けられる確率値を決定する等のより算出上集約的である処理を実施するために利用されることができる。クラウドサーバ等の別のコンピュータデバイスは、それに対して入力信号が最終的に提供される、発話処理エンジンをホストすることができる。他の好適な構成も、明白となり、本開示の範囲内である。
【0109】
開示される実施例は、付随の図面を参照して完全に説明されたが、種々の変更および修正が、当業者に明白となるであろうことに留意されたい。例えば、1つまたはそれを上回る実装の要素は、組み合わせられ、削除され、修正され、または補完され、さらなる実装を形成してもよい。そのような変更および修正は、添付の請求項によって定義されるような開示される実施例の範囲内に含まれるものとして理解されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【外国語明細書】