(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023130460
(43)【公開日】2023-09-20
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230912BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20230912BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230912BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20230912BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20230912BHJP
G06Q 30/0226 20230101ALI20230912BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/79
A63F13/792
G06Q30/0207 350
G06Q30/0226
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113352
(22)【出願日】2023-07-10
(62)【分割の表示】P 2022007540の分割
【原出願日】2016-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100167955
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 美可
(72)【発明者】
【氏名】深山 純一
(57)【要約】
【課題】ゲームから離脱しそうなプレイヤを含めた全てのユーザの継続率を効果的に向上させることができる情報処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立により特典をユーザに付与する情報処理を行う情報処理装置であって、ユーザに付与する特典と特典をユーザに付与する順序とを示す特典付与情報、特典付与条件の成立頻度と特典付与情報とを対応付ける特典パターン情報、を記憶する記憶手段と、特典付与情報をユーザに提示する提示手段と、ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立により特典付与情報に基づいた特典をユーザに付与する付与手段と、ユーザの特典付与条件の成立頻度に基づき、ユーザの特典付与情報を更新する更新手段と、を有することにより上記課題を解決する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立により特典をユーザに付与する情報処理を行う情報処理装置であって、
ユーザに付与する特典と前記特典をユーザに付与する順序とを示す特典付与情報、前記特典付与条件の成立頻度と前記特典付与情報とを対応付ける特典パターン情報、を記憶する記憶手段と、
前記特典付与情報をユーザに提示する提示手段と、
ユーザの行動に伴う前記特典付与条件の成立により前記特典付与情報に基づいた特典をユーザに付与する付与手段と、
ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に基づき、ユーザの前記特典付与情報を更新する更新手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、更に、前記特典付与条件の成立頻度に基づき分類された成立頻度カテゴリとユーザとを対応付けるユーザ情報、前記成立頻度カテゴリと前記特典付与情報とを対応付ける成立頻度カテゴリ情報、を記憶しており、
前記更新手段は、前記ユーザに対応付けられた前記成立頻度カテゴリに基づき、前記成立頻度カテゴリ情報から選択した前記特典付与情報に、ユーザの前記特典付与情報を更新すること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記更新手段は、前記特典付与条件の成立頻度が低いユーザほど、ユーザに付与する特典に含まれる、金銭の対価として得られる課金アイテムの割合が高くなるように、ユーザの前記特典付与情報を更新すること
を特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新手段は、前記特典付与条件の成立頻度が低いユーザほど、ユーザに付与する特典に含まれる、前記課金アイテムを消費して実行する抽選によりユーザに付与される抽選アイテムの割合が高くなるように、ユーザの前記特典付与情報を更新すること
を特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記更新手段は、ユーザの前記特典付与情報の更新権限を有する管理者からの指示によりユーザの前記特典付与情報を更新すること
を特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項6】
ユーザによる前記特典付与条件の成立の履歴情報から前記特典付与条件の成立頻度を算出する成立頻度算出手段、を更に有し、
前記更新手段は、前記特典付与情報に含まれる特典を全て付与したあとで、ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に基づき、ユーザの前記特典付与情報を更新すること
を特徴とする請求項1乃至5何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特典パターン情報は、1つの前記特典付与条件の成立頻度に1つ以上の前記特典付与情報が対応付けられており、
前記更新手段は、ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に複数の前記特典付与情報が対応付けられている場合に、複数の前記特典付与情報から抽選により1つの前記特典付与情報を選択し、選択した前記特典付与情報にユーザの前記特典付与情報を更新すること
を特徴とする請求項1乃至6何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項8】
ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立により特典をユーザに付与する情報処理を行う情報処理装置を、
ユーザに付与する特典と前記特典をユーザに付与する順序とを示す特典付与情報、前記特典付与条件の成立頻度と前記特典付与情報とを対応付ける特典パターン情報、を記憶する記憶手段、
前記特典付与情報をユーザに提示する提示手段、
ユーザの行動に伴う前記特典付与条件の成立により前記特典付与情報に基づいた特典をユーザに付与する付与手段、
ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に基づき、ユーザの前記特典付与情報を更新する更新手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばオンラインゲームではゲームへのログインの見返りとして特典(ボーナス)を1日毎などの所定期間毎に付与するログインボーナスの仕組みが広く知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1のログインボーナスは、あるプレイヤがログイン処理した時点で、その日に既にログインした履歴のある当該プレイヤのフレンドのログインに関する履歴情報に基づいて、当該プレイヤに特典を付与するものである。特許文献1のログインボーナスでは当該プレイヤがログインしたタイミングまでに初回ログインを済ませたフレンドプレイヤの数が多いほどより有効な特典が選択され、当該プレイヤに付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ログインボーナスはプレイヤに特典を付与することで、ゲームの継続率を向上させる仕組みである。しかしながら、特許文献1のログインボーナスは、連続でのログインが継続中のプレイヤ、連続でのログインが途切れたプレイヤ、ログイン日数の進捗が鈍化したプレイヤなど、ゲームから離脱しそうなプレイヤを含めた全てのプレイヤに対して、ゲームの継続率を効果的に向上させることができないという問題があった。
【0006】
本発明は、ゲームから離脱しそうなプレイヤを含めた全てのユーザの継続率を効果的に向上させることができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するため、本願請求項1は、ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立により特典をユーザに付与する情報処理を行う情報処理装置であって、ユーザに付与する特典と前記特典をユーザに付与する順序とを示す特典付与情報、前記特典付与条件の成立頻度と前記特典付与情報とを対応付ける特典パターン情報、を記憶する記憶手段と、前記特典付与情報をユーザに提示する提示手段と、ユーザの行動に伴う前記特典付与条件の成立により前記特典付与情報に基づいた特典をユーザに付与する付与手段と、ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に基づき、ユーザの前記特典付与情報を更新する更新手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ゲームから離脱しそうなプレイヤを含めた全てのユーザの継続率を効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係る情報処理システムの一例の処理ブロック図である。
【
図5】ログインボーナス情報の一例の構成図である。
【
図7】ログインボーナスパターン情報の一例の構成図である。
【
図8】ログイン頻度カテゴリ情報の一例の構成図である。
【
図9】ログインボーナス用アイテムリスト情報の一例の構成図である。
【
図10】本実施形態に係るログインボーナス処理の一例のフローチャートである。
【
図11】ログインボーナス付与処理の一例のフローチャートである。
【
図12】ログインボーナス画面の一例のイメージ図である。
【
図13】ログインボーナス後処理の一例のフローチャートである。
【
図14】ログインボーナスパターンの一例の遷移図である。
【
図15】ログイン頻度カテゴリ更新処理の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本実施形態ではゲームへのログインの見返りとして特典(ログインボーナス)を1日毎にプレイヤへ付与する例を説明するが、ゲームのログインボーナスに限定されるものではない。本発明はユーザの行動に伴う特典付与条件の成立により、ユーザに特典を付与する情報処理装置及びプログラムなどに広く適用できる。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
図1の情報処理システム1は1台以上のクライアント端末2とゲームサーバ装置3とがインターネット等のネットワーク4を介して接続されている。
【0011】
クライアント端末2はプレイヤが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。ゲームサーバ装置3はクライアント端末2でプレイヤにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば
図1のゲームサーバ装置3は、複数台のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0012】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びゲームサーバ装置》
図1のクライアント端末2及びゲームサーバ装置3は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータにより実現される。
図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0013】
図2のコンピュータは、入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507、及びHDD508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0014】
入力装置501はプレイヤが各種信号を入力するのに用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどである。表示装置502は画面を表示する液晶や有機ELなどのディスプレイである。表示装置502には音声や音楽などの音データを出力するスピーカなども含まれる。通信I/F507はコンピュータをネットワーク4に接続するインタフェースである。これによりコンピュータは通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0015】
また、HDD508はプログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータにはコンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0016】
なお、コンピュータはHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
【0017】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータは外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0018】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータの起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0019】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。また、CPU506は所定期間の経過をカウントする機能も有している。なお、所定期間の経過をカウントする機能は、CPU506以外の別のハードウェアで構成してもよい。
【0020】
本実施形態に係るクライアント端末2及びゲームサーバ装置3は上記したハードウェア構成のコンピュータにおいてプログラムを実行することにより後述するような各種処理を実現できる。
【0021】
<ソフトウェア構成>
《処理ブロック》
本実施形態に係る情報処理システム1のソフトウェア構成について説明する。
図1の情報処理システム1は例えば
図3に示す処理ブロックにより実現される。
図3は本実施形態に係る情報処理システムの一例の処理ブロック図である。
【0022】
情報処理システム1のゲームサーバ装置3は、プログラムを実行することにより、通信部10、制御部12、記憶部14を実現する。制御部12は、ログインボーナス付与部20、ログインボーナス後処理部22、ログイン頻度カテゴリ更新部24を有する構成である。記憶部14は、プレイヤ情報記憶部30、ログインボーナス情報記憶部32、アイテム情報記憶部34、ログインボーナスパターン情報記憶部36、ログイン頻度カテゴリ情報記憶部38、ログイン履歴情報記憶部40、ログインボーナス用アイテムリスト情報記憶部42を有する構成である。
【0023】
また、情報処理システム1のクライアント端末2はプログラムを実行することにより操作受付部50、制御部52、記憶部54、通信部56、画面表示部58を実現する。制御部52は要求送信部66、応答受信部68を有する構成である。
【0024】
ゲームサーバ装置3の通信部10はクライアント端末2との通信を行う。制御部12はゲームに関する処理を行い、ゲームを進行させる。制御部12が行うゲームに関する処理にはログインボーナスに関する処理が含まれる。記憶部14はゲームに関する情報を記憶する。記憶部14が記憶するゲームに関する情報にはログインボーナスに関する情報が含まれる。
【0025】
制御部12のログインボーナス付与部20は、プレイヤからのログイン要求を受け付けると、プレイヤにログインボーナスを付与するログインボーナス付与処理を行う。ログインボーナス付与処理は、ゲームへのログインの見返りとしてアイテムなどの特典を、プレイヤの所有アイテムに反映させる情報処理である。ログインボーナス後処理部22はプレイヤへのログインボーナス付与後に行うログインボーナス後処理を行う。ログイン頻度カテゴリ更新部24はプレイヤのログイン頻度カテゴリを更新する処理を行う。なお、プレイヤのログイン頻度カテゴリの詳細は後述する。
【0026】
また、記憶部14のプレイヤ情報記憶部30はプレイヤに関するプレイヤ情報を記憶している。プレイヤ情報記憶部30が記憶するプレイヤ情報の詳細は、後述する。ログインボーナス情報記憶部32はプレイヤごとのログインボーナスに関するログインボーナス情報を記憶している。ログインボーナス情報記憶部32が記憶するログインボーナス情報の詳細は後述する。
【0027】
アイテム情報記憶部34はアイテムに関するアイテム情報を記憶している。アイテム情報記憶部34が記憶するアイテム情報には、ログインボーナスとして付与されるアイテムのアイテム情報が含まれる。アイテム情報記憶部34が記憶するアイテム情報の詳細は後述する。
【0028】
ログインボーナスパターン情報記憶部36は、ログインボーナスパターン情報を記憶している。ログインボーナスパターン情報は、プレイヤに付与するログインボーナスの複数のパターンを表している。ログインボーナスパターン情報記憶部36が記憶するログインボーナスパターン情報の詳細は後述する。
【0029】
ログイン頻度カテゴリ情報記憶部38はログイン頻度によりプレイヤを分類するためのログイン頻度カテゴリ情報を記憶している。ログイン頻度カテゴリ情報記憶部38が記憶するログイン頻度カテゴリ情報の詳細は後述する。ログイン履歴情報記憶部40はプレイヤごとのログイン履歴情報を記憶している。
【0030】
ログインボーナス用アイテムリスト情報記憶部42は複数のログインボーナス用アイテムリストを記憶している。ログインボーナス用アイテムリストは、プレイヤに付与するアイテムの情報と、そのアイテムを付与する順序と、を表している。ログインボーナス用アイテムリスト情報記憶部42が記憶するログインボーナス用アイテムリスト情報の詳細は後述する。
【0031】
クライアント端末2の操作受付部50はクライアント端末2を操作するプレイヤからの操作を受け付ける。また、制御部52はクライアント端末2におけるゲームに関する処理を行う。制御部52の要求送信部66は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、ゲームサーバ装置3に対してログイン要求などの要求を送信する。応答受信部68は、要求送信部66がゲームサーバ装置3に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0032】
また、記憶部54はクライアント端末2において必要となる情報を記憶する。通信部56はゲームサーバ装置3との通信を行う。画面表示部58はゲームサーバ装置3からの制御に従い、ログインボーナス画面の表示など、クライアント端末2の画面表示を行う。
【0033】
なお、クライアント端末2の制御部52はHTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータや、ページデータ内に含まれるスクリプトなどをゲームサーバ装置3から受信してゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末2の制御部52はインストールされたアプリケーションに基づいてゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0034】
図1及び
図3では複数のクライアント端末2と1つのゲームサーバ装置3とにより構成される情報処理システム1を一例として説明したが、
図1及び
図3に示した構成に限定されるものではない。また、
図3の処理ブロックの構成も一例である。例えばクライアント端末2の機能の一部はゲームサーバ装置3により実現してもよい。また、ゲームサーバ装置3の機能の一部はクライアント端末2により実現してもよい。
【0035】
また、クライアント端末2及びゲームサーバ装置3以外の他の装置が、クライアント端末2及びゲームサーバ装置3の機能の一部を担うようにしてもよい。なお、
図3に示したクライアント端末2の各機能とゲームサーバ装置3の各機能との集合体は大局的に1つの情報処理装置として把握することも可能である。1つ又は複数のハードウェアに対して本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステムに求められる仕様などに鑑みて決定されればよい。
【0036】
《データ》
以下では記憶部14に記憶されているデータのうち、本実施形態の説明に必要なログインボーナスに関係のあるデータを説明する。
【0037】
例えば記憶部14は
図4のようなプレイヤ情報を記憶している。
図4はプレイヤ情報の一例の構成図である。プレイヤ情報は、プレイヤID、プレイヤ名、ログインボーナスパターンID、ログイン頻度カテゴリID、所有アイテムIDを項目として有する。
【0038】
プレイヤIDはプレイヤを一意に識別する識別情報の一例である。プレイヤ名はプレイヤの名前である。ログインボーナスパターンIDはログインボーナスパターン情報を一意に識別する識別情報の一例である。ログイン頻度カテゴリIDはログイン頻度カテゴリ情報を一意に識別する識別情報の一例である。所有アイテムIDはプレイヤが所有している1つ以上のアイテムのアイテムIDである。このように、プレイヤ情報はプレイヤごとにログインボーナスパターン情報及びログイン頻度カテゴリ情報を対応付けている。
【0039】
また、記憶部14は
図5のようなログインボーナス情報を記憶している。
図5はログインボーナス情報の一例の構成図である。ログインボーナス情報は、プレイヤID、ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムID、プレイヤに付与済みのアイテムを表す付与日数を項目として有する。
【0040】
図5ではログイン日数(1日目から7日目)ごとにプレイヤに付与するアイテムのアイテムIDを示している。また、付与日数はプレイヤのログイン日数を表しており、何日目までのアイテムを付与済みであるかを示している。例えば
図5の例ではプレイヤID「P01」のプレイヤの付与日数が「3日目」であるため、1日目から3日目までのアイテムIDのアイテムがログインボーナスとしてプレイヤに付与済みである。このように、ログインボーナス情報はプレイヤごとに、プレイヤにログインボーナスとして付与するアイテムと、その付与の順序とを示している。
【0041】
また、記憶部14は
図6のようなアイテム情報を記憶している。
図6はアイテム情報の一例の構成図である。アイテム情報は、アイテムID、アイテム名、画像ファイルを項目として有している。アイテムIDはアイテムを一意に識別する識別情報の一例である。アイテム名はアイテムの名前である。画像ファイルは後述のログインボーナス画面にアイテム画像を表示させるための画像ファイルを示す情報である。
【0042】
また、記憶部14は
図7のようなログインボーナスパターン情報を記憶している。
図7はログインボーナスパターン情報の一例の構成図である。ログインボーナスパターン情報はログインボーナスパターンID、ログインボーナスパターン名、日数、対象ユーザ、ログインボーナス用アイテムリストIDを項目として有している。
【0043】
ログインボーナスパターンIDはログインボーナスパターン情報を一意に識別する識別情報の一例である。ログインボーナスパターン名は、ログインボーナスパターンの名前である。
図7では6種類のログインボーナスパターンを示している。日数は、そのログインボーナスパターンによりアイテムを付与する日数を表している。
【0044】
対象ユーザは、そのログインボーナスパターンの対象となるユーザの種類を表したものである。
図7ではユーザの種類として、新規プレイヤ、15日以上ログインしていないプレイヤ、スタートダッシュを終えたプレイヤ、HFU、LFU、MFU、MBU、LBU及びHBUを一例として示している。
【0045】
新規プレイヤは、ゲームを新規に開始したプレイヤである。15日以上ログインしていないプレイヤは、最終ログイン日から連続して15日以上ログインしていないプレイヤである。スタートダッシュを終えたプレイヤは「スタートダッシュ」のログインボーナスを貰い終わったプレイヤである。HFU、LFU、MFU、MBU、LBU及びHBUはログイン頻度カテゴリを示している。なお、HFU、LFU、MFU、MBU、LBU及びHBUの詳細は後述する。
【0046】
ログインボーナス用アイテムリストIDは、ログインボーナス用アイテムリストを一意に識別する識別情報の一例である。このように、ログインボーナスパターン情報はログインボーナスパターンごとにログインボーナス用アイテムリストを対応付けている。
【0047】
また、記憶部14は
図8のようなログイン頻度カテゴリ情報を記憶している。
図8はログイン頻度カテゴリ情報の一例の構成図である。ログイン頻度カテゴリ情報は、ログイン頻度カテゴリID、ログイン頻度カテゴリ名、ログイン日数範囲及びログインボーナスパターンIDを項目として有する。
【0048】
ログイン頻度カテゴリIDは、ログイン頻度カテゴリを一意に識別する識別情報の一例である。ログイン頻度カテゴリ名はログイン頻度カテゴリの名前である。ログイン日数範囲は、そのログイン頻度カテゴリに分類されるログイン日数の範囲を示している。
図8のログイン日数範囲は、ログイン日数の上限が30日である例を示している。
【0049】
また、ログインボーナスパターンIDはログインボーナスパターン情報を一意に識別する識別情報の一例である。このように、ログイン頻度カテゴリ情報はログイン頻度カテゴリごとにログインボーナスパターンを対応付けている。
【0050】
ログイン頻度カテゴリ「HFU」はハイフォローユーザを表し、直近30日間のログイン日数が1日から5日のプレイヤのためのカテゴリである。ログイン頻度カテゴリ「MFU」はミドルフォローユーザを表し、直近30日間のログイン日数が6日から10日のプレイヤのためのカテゴリである。ログイン頻度カテゴリ「LFU」はローフォローユーザを表し、直近30日間のログイン日数が11日から15日のプレイヤのためのカテゴリである。
【0051】
ログイン頻度カテゴリ「LBU」はローベースユーザを表し、直近30日間のログイン日数が16日から20日のプレイヤのためのカテゴリである。ログイン頻度カテゴリ「MBU」はミドルベースユーザを表し、直近30日間のログイン日数が21日から25日のプレイヤのためのカテゴリである。ログイン頻度カテゴリ「HBU」はハイベースユーザを表し、直近30日間のログイン日数が26日から30日のプレイヤのためのカテゴリである。
【0052】
このように、
図8のログイン頻度カテゴリ情報はログイン頻度に応じたカテゴリにプレイヤを分類できる。また、
図8のログイン頻度カテゴリ情報はログイン頻度に応じたカテゴリごとに、ログインボーナスパターンを対応付けることができるので、ログイン頻度に応じて、ゲームの継続率を効果的に向上させるアイテムをログインボーナスとして付与できる。
【0053】
また、記憶部14は
図9に示すようなログインボーナス用アイテムリスト情報を記憶している。
図9はログインボーナス用アイテムリスト情報の一例の構成図である。ログインボーナス用アイテムリスト情報は、ログインボーナス用アイテムリストID、ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムIDを項目として有する。
【0054】
図9ではログイン日数(1日目から7日目)ごとにプレイヤに付与するアイテムのアイテムIDを示している。前述した
図5のログインボーナス情報の項目「ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムID」は、
図9のログインボーナス用アイテムリスト情報を利用して作成される。ログインボーナス用アイテムリスト情報は、ログインボーナス用アイテムリストIDにより、
図7のログインボーナスパターン情報と対応付けられている。
【0055】
図9のログインボーナス用アイテムリストID「Itemlist1」及び「Itemlist3」は7日分のアイテムを示している。また、ログインボーナス用アイテムリストID「Itemlist2」は5日分のアイテムを示している。また、ログインボーナス用アイテムリストID「Itemlist4-1」及び「Itemlist4-2」は7日分×2のアイテムを示している。また、ログインボーナス用アイテムリストID「Itemlist5-1」及び「Itemlist5-2」は7日分×2のアイテムを示している。なお、ログインボーナス用アイテムリストID「Itemlist6」は7日分のアイテムを示しているが、レコードが重複して用意されている。
【0056】
このように、ログインボーナス用アイテムリストID「Itemlist6」を重複して用意し、ランダムに1つを選択させることにより、本実施形態では付与されるアイテムにランダム性のあるログインボーナスパターンを実現できる。なお、
図9ではアイテムIDが重複しない例を示したが、アイテムIDが重複していてもよい。
【0057】
<処理>
《ログインボーナスの付与》
本実施形態における情報処理システム1では例えば
図10に示すようにプレイヤへログインボーナスが付与される。
図10は本実施形態に係るログインボーナス処理の一例のフローチャートである。なお、
図10では1日に1回、プレイヤへログインボーナスが付与される例を一例として説明する。
【0058】
ステップS10に進み、ゲームサーバ装置3の制御部12は、クライアント端末2からログイン要求を行ったプレイヤが、本日のログインボーナスを付与済みであるか否かを例えばログイン履歴情報記憶部40のログイン履歴情報を参照して判定する。本日のログインボーナスを付与済みのプレイヤであれば、制御部12はログインボーナスの付与を行わない。
【0059】
本日のログインボーナスを付与済みでないプレイヤであれば、制御部12はステップS12に進み、ログインボーナス付与部20に、後述するログインボーナス付与処理を行わせる。ステップS12のログインボーナス付与処理のあと、制御部12はステップS14に進み、ログインボーナス後処理をログインボーナス後処理部22に行わせる。
【0060】
《ログインボーナス付与処理》
図10のステップS12のログインボーナス付与処理は例えば
図11に示すような手順で実行される。
図11はログインボーナス付与処理の一例のフローチャートである。
【0061】
ステップS20において、ログインボーナス付与部20はログインボーナス情報記憶部32に記憶されている
図5のログインボーナス情報を参照し、ログイン要求を行ったプレイヤのログインボーナス情報を読み出す。
図5のログインボーナス情報によれば、ログインボーナス付与部20はログイン要求を行ったプレイヤの「ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムID」と「プレイヤに付与済みのアイテムを表す付与日数」とを判断できる。
【0062】
ステップS22に進み、ログインボーナス付与部20はログイン要求を行ったプレイヤの例えば
図12に示すようなログインボーナス画面を表示する。
図12はログインボーナス画面の一例のイメージ図である。ログインボーナス付与部20はステップS20で取得した「ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムID」と
図6のアイテム情報とに基づき、プレイヤに付与するアイテムの画像を
図12のログインボーナス画面のように表示する。
【0063】
また、ログインボーナス付与部20はステップS20で取得した「プレイヤに付与済みのアイテムを表す付与日数」に基づき、何日目までのアイテムを付与済みであるかを判定して、プレイヤに付与済みのアイテムの画像上に例えば「済」を表示する。なお、
図12のログインボーナス画面は一例であって、例えば「済」に替えて「×」を表示するようにしてもよいし、網掛けや半透明など、プレイヤが付与済みのアイテムであることを直感的にイメージできるものであればよい。
【0064】
ステップS24に進み、ログインボーナス付与部20はステップS20で取得した「ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムID」から「プレイヤに付与済みのアイテムを表す付与日数」の次のログイン日数のアイテムIDを読み出す。
図5のプレイヤID「P01」のプレイヤの場合は付与日数が「3日目」であるため、4日目のアイテムIDである「Item04」が読み出される。
【0065】
ログインボーナス付与部20は読み出したアイテムIDを
図4のプレイヤ情報の所有アイテムIDに追加することで、ログインボーナスをプレイヤへ付与する。なお、ログインボーナス付与部20はログインボーナス画面上において、プレイヤへアイテムを付与するイメージの演出画像を表示してもよい。また、ログインボーナス付与部20はプレイヤへ付与するアイテムの画像を他のアイテムの画像と異ならせる表示(例えば拡大表示や強調表示、点滅表示など)を行うようにしてもよい。
【0066】
ステップS26に進み、ログインボーナス付与部20はログイン要求を行ったプレイヤのログインボーナス情報の「付与日数」を次の日に更新する。例えば
図5に示したプレイヤID「P01」のプレイヤの場合は付与日数が「3日目」から「4日目」に更新されることになる。
【0067】
《ログインボーナス後処理》
図10のステップS14のログインボーナス後処理は例えば
図13に示すような手順で実行される。
図13はログインボーナス後処理の一例のフローチャートである。
【0068】
ステップS30において、ログインボーナス後処理部22はログインボーナス情報記憶部32に記憶されている
図5のログインボーナス情報を参照し、ログイン要求を行ったプレイヤのログインボーナス情報を読み出す。
【0069】
ステップS32に進み、ログインボーナス後処理部22はステップS30で取得したログインボーナス情報に基づき、未付与のログインボーナスが無いか判定する。例えばログインボーナス後処理部22は、ログイン要求を行ったプレイヤの「ログイン日数ごとにプレイヤに付与するアイテムを表すアイテムID」の数と「プレイヤに付与済みのアイテムを表す付与日数」とが同数である場合に、未付与のログインボーナスが無いと判定する。
【0070】
未付与のログインボーナスがあれば(ステップS32においてNo)ログインボーナス後処理部22はログインボーナス情報を更新する必要がないため、
図13に示すログインボーナス後処理を終了する。未付与のログインボーナスがなければ(ステップS32においてYes)ログインボーナス後処理部22はステップS32~S38の処理を行う。
【0071】
ステップS34において、ログインボーナス後処理部22は
図4のプレイヤ情報からログイン要求を行ったプレイヤのプレイヤ情報を読み出す。ログインボーナス後処理部22は取得したプレイヤ情報から、ログイン要求を行ったプレイヤの現在のログインボーナスパターンIDを読み出す。
【0072】
ステップS36に進み、ログインボーナス後処理部22はステップS34で取得したログインボーナスパターンIDが示すログインボーナスパターンを、
図14の遷移図に示すように次のログインボーナスパターンに遷移させる。
図14はログインボーナスパターンの一例の遷移図である。
【0073】
例えばログインボーナス後処理部22は新規プレイヤであれば「スタートダッシュ」のログインボーナスパターンによるアイテムの付与から開始する。ログインボーナス後処理部22は「スタートダッシュ」のログインボーナスパターンによる7日分のアイテムの付与が終了すると、次に「共通」のログインボーナスパターンに遷移する。
【0074】
ログインボーナス後処理部22は「共通」のログインボーナスパターンによる14日分のアイテムの付与が終了すると、次に「パターンA」から「パターンC」の何れかのログインボーナスパターンに遷移する。なお、ログインボーナス後処理部22は「共通」のログインボーナスパターンによるアイテムの付与が終了したか否かを
図7のログインボーナスパターン情報の「日数」に基づき判定する。
【0075】
また、ログインボーナス後処理部22は最終ログイン日から連続して15日以上ログインしていないプレイヤであれば「カムバック向け」のログインボーナスパターンによるアイテムの付与から再開される。ログインボーナス後処理部22は「カムバック向け」のログインボーナスパターンによる5日分のアイテムの付与が終了すると、ログイン頻度で振り分けられる「パターンA」から「パターンC」の何れかのログインボーナスパターンに遷移する。
【0076】
「パターンA」から「パターンC」の何れかのログインボーナスパターンによるアイテムの付与が終了したプレイヤは、再度、プレイヤのログイン頻度により「パターンA」から「パターンC」の何れかに遷移される。
【0077】
ログインボーナス後処理部22は「パターンA」から「パターンC」のログインボーナスパターンによるアイテムの付与が終了したか否かを、
図7のログインボーナスパターン情報の「日数」に基づき判定する。
【0078】
なお、
図14は、ログイン頻度カテゴリが「HBU」であれば「パターンC」に遷移する例を示している。また、
図14はログイン頻度カテゴリが「MBU」又は「LBU」であれば「パターンB」に遷移する例を示している。さらに、
図14はログイン頻度カテゴリが「HFU」か「MFU」又は「LFU」であれば「パターンA」に遷移する例を示している。
【0079】
ログインボーナス後処理部22は、ログインボーナスパターンが遷移した場合、遷移後のログインボーナスパターン情報に基づき、プレイヤの
図5に示すログインボーナス情報を作成し直す。また、ログインボーナス後処理部22は、ログインボーナスパターンが遷移しなかった場合、そのままのログインボーナスパターン情報に基づき、プレイヤの
図5に示すログインボーナス情報を作成し直す。
【0080】
例えば「共通」のログインボーナスパターンはアイテムを付与する日数が「14」である例であるが、7日分のログインボーナス用アイテムリストと対応付けられている。本実施例では7日分のログインボーナス用アイテムリストによるアイテムを2回、プレイヤに付与した後でログインボーナスパターンを遷移させる。
【0081】
また「パターンA」及び「パターンB」のログインボーナスパターンはアイテムを付与する日数が「14」である例であるが、7日分の2つのログインボーナス用アイテムリストと対応付けられている。本実施例では7日分の2つのログインボーナス用アイテムリストによるアイテムをプレイヤに付与した後でログインボーナスパターンを遷移させる。
【0082】
ステップS38に進み、ログインボーナス後処理部22はログインボーナスパターンが遷移した場合、
図4のプレイヤ情報の「ログインボーナスパターンID」を遷移後のログインボーナスパターンIDに更新する。
【0083】
《ログイン頻度カテゴリ更新処理》
ログイン頻度カテゴリ更新部24は例えば
図15に示すような手順でプレイヤのログイン頻度カテゴリを更新する処理を行う。
図15はログイン頻度カテゴリ更新処理の一例のフローチャートである。
【0084】
ステップS40において、ログイン頻度カテゴリ更新部24はログイン履歴情報記憶部40に記憶されているプレイヤごとのログイン履歴情報を読み出す。ログイン頻度カテゴリ更新部24はステップS42に進み、直近30日間におけるログイン日数をプレイヤごとにカウントする。
【0085】
ステップS44に進み、ログイン頻度カテゴリ更新部24は
図8のログイン頻度カテゴリ情報を参照し、プレイヤの直近30日間におけるログイン日数に対応するログイン頻度カテゴリIDを判定する。ログイン頻度カテゴリ更新部24は判定したログイン頻度カテゴリIDに
図4のプレイヤ情報のログイン頻度カテゴリIDを更新する。
【0086】
ステップS46に進み、ログイン頻度カテゴリ更新部24は15日以上、ログイン無しのプレイヤがいれば、ステップS48において、そのプレイヤのプレイヤ情報に含まれるログインボーナスパターンIDを「カムバック向け」のログインボーナスパターンIDに更新する。
【0087】
図15のログイン頻度カテゴリ更新処理によれば、
図4のプレイヤ情報のログイン頻度カテゴリIDはログインボーナスの付与とは非同期に、更新できる。また、
図15のログイン頻度カテゴリ更新処理によれば、15日以上など一定期間ログインしなかったプレイヤに対して、カムバック向けのログインボーナスパターンにより、ログインボーナスを付与できる。
【0088】
(まとめ)
本実施形態の情報処理システム1によれば、プレイヤのログイン頻度に応じてプレイヤのログインに対する報酬を変化させることができる。したがって、本実施形態の情報処理システム1では、プレイヤのログイン頻度から推定されるプレイヤの状態に従い、ゲームの継続率を効果的に向上させることが期待できる報酬を付与できる。
【0089】
例えばログイン頻度が低いプレイヤに対するログインボーナスパターンは、金銭の対価として得られる課金アイテム(いわゆる課金石)や、課金アイテムを消費して実行する抽選によりプレイヤに付与される抽選アイテム(いわゆるキャラクタカード)の割合を高くする。また、ログイン頻度が高いプレイヤに対するログインボーナスパターンには、抽選アイテムを強化する強化アイテムの割合を高くする。
【0090】
ただし、上記の報酬はあくまで一例である。ログイン頻度カテゴリ毎にどのようなアイテム等の種類を設定することが適切かということは、情報処理システム1を採用するゲームの種類によって異なる。ここで、本実施形態の情報処理システム1において、更新権限を有するゲーム運営者(管理者)がログインボーナス情報記憶部32に記憶されたログイン頻度カテゴリ毎に有効なアイテムの設定を更新できるようにしても良い。
【0091】
具体的には、ゲーム運営者が図示しない管理運営者用端末によりゲームサーバ装置3にアクセスし、当該更新作業を実行することができるようにしてもよい。これによりゲーム運営者は、プレイヤ一人一人に個別の設定を行うよりも効率的な調整を実行することができる。
【0092】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。記憶部14は特許請求の範囲に記載した記憶手段の一例である。画面表示部58は提示手段の一例である。ログインボーナス付与部20は付与手段の一例である。ログインボーナス後処理部22は更新手段の一例である。
【0093】
プレイヤのログインは、ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立の一例である。プレイヤによるゲームプレイの実行も、ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立の一例となり得るものである。ログインボーナスは特典の一例である。ログインボーナス情報は特典付与情報の一例である。ログインボーナスパターン情報は特典パターン情報の一例である。ログイン頻度は特典付与条件の成立頻度の一例である。プレイヤ情報はユーザ情報の一例である。ログイン頻度カテゴリ情報は成立頻度カテゴリ情報の一例である。ログイン頻度カテゴリ更新部24は成立頻度算出手段の一例である。
【符号の説明】
【0094】
1 情報処理システム
2 クライアント端末
3 ゲームサーバ装置
4 ネットワーク
10、56 通信部
12、52 制御部
14、54 記憶部
20 ログインボーナス付与部
22 ログインボーナス後処理部
24 ログイン頻度カテゴリ更新部
30 プレイヤ情報記憶部
32 ログインボーナス情報記憶部
34 アイテム情報記憶部
36 ログインボーナスパターン情報記憶部
38 ログイン頻度カテゴリ情報記憶部
40 ログイン履歴情報記憶部
42 ログインボーナス用アイテムリスト情報記憶部
50 操作受付部
58 画面表示部
66 要求送信部
68 応答受信部
501 入力装置
502 表示装置
503 外部I/F
503a 記録媒体
504 RAM
505 ROM
506 CPU
507 通信I/F
508 HDD
B バス
【手続補正書】
【提出日】2023-07-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立回数に基づき、該ユーザの前記特典付与条件の成立頻度を算出する手段、
複数回分の特典を予め定めた特典パターンを前記特典付与条件の成立頻度と対応付けてそれぞれ記憶する手段、
直近の所定期間に1回以上前記特典付与条件を成立させたユーザの前記特典付与条件の成立頻度に応じて、該成立頻度と対応付けて記憶されている前記特典パターンを該ユーザに対応付ける手段、
前記ユーザが前記特典付与条件を成立させた場合に、該ユーザに対応付けられた特典パターンに応じた特典を該ユーザに付与する手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
直近の所定期間に1回以上前記特典付与条件を成立させたユーザの前記特典付与条件の成立頻度に応じて、該成立頻度と対応付けて記憶されている前記特典パターンを該ユーザに対応付ける手段は、
前記対応付けられた特典パターンに応じた全ての特典の付与が終了すると、前記ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に応じて該ユーザに前記特典パターンを対応付け直す、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
直近の所定期間に1回以上前記特典付与条件を成立させたユーザの前記特典付与条件の成立頻度に応じて、該成立頻度と対応付けて記憶されている前記特典パターンを該ユーザに対応付ける手段は、
前記ユーザの前記特典付与条件の成立頻度に応じて該ユーザに前記特典パターンを対応付け直すとき、前記ユーザの前記特典付与条件の成立頻度が変化していても前記ユーザの前記特典付与条件を成立させた回数が所定範囲内であれば同一の前記特典パターンを対応付けし直す、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
ユーザの行動に伴う特典付与条件の成立回数に基づき、該ユーザの前記特典付与条件の成立頻度を算出する手段と、
複数回分の特典を予め定めた特典パターンを前記特典付与条件の成立頻度と対応付けてそれぞれ記憶する手段と、
直近の所定期間に1回以上前記特典付与条件を成立させたユーザの前記特典付与条件の成立頻度に応じて、該成立頻度と対応付けて記憶されている前記特典パターンを該ユーザに対応付ける手段と、
前記ユーザが前記特典付与条件を成立させた場合に、該ユーザに対応付けられた特典パターンに応じた特典を該ユーザに付与する手段と、
を有する情報処理装置。